JPH0940700A - モノクロナール抗体 - Google Patents
モノクロナール抗体Info
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- JPH0940700A JPH0940700A JP7212370A JP21237095A JPH0940700A JP H0940700 A JPH0940700 A JP H0940700A JP 7212370 A JP7212370 A JP 7212370A JP 21237095 A JP21237095 A JP 21237095A JP H0940700 A JPH0940700 A JP H0940700A
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- JP
- Japan
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- rat
- dimer
- monoclonal antibody
- antibody
- fibrinogen
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 ラット血栓分解産物中のD−ダイマーに対す
る特異的なモノクロナール抗体およびその抗体を利用す
る酵素免疫測定法を提供する。 【構成】 ラットD−ダイマーから分離したγ−γ鎖を
抗原として免疫された哺乳動物の細胞とミエローマ細胞
との融合細胞により生産され、ラットフィブリノーゲン
よりもラットD−ダイマーを強く認識する分子量74キ
ロダルトンのモノクロナール抗体、およびそれを抗体と
して用いる酵素免疫測定法。 【効果】 本発明のモノクロナール抗体はラットフィブ
リノーゲンよりもラットD−ダイマーを強く認識できる
ので、これを用いる酵素免疫測定法によりラット血液中
のD−ダイマーを測定することができ、ラットを実験動
物とする血栓溶解剤の開発、研究に非常に有用である。
しかも融合細胞を培養することによりこのモノクロナー
ル抗体を量産することができる。
る特異的なモノクロナール抗体およびその抗体を利用す
る酵素免疫測定法を提供する。 【構成】 ラットD−ダイマーから分離したγ−γ鎖を
抗原として免疫された哺乳動物の細胞とミエローマ細胞
との融合細胞により生産され、ラットフィブリノーゲン
よりもラットD−ダイマーを強く認識する分子量74キ
ロダルトンのモノクロナール抗体、およびそれを抗体と
して用いる酵素免疫測定法。 【効果】 本発明のモノクロナール抗体はラットフィブ
リノーゲンよりもラットD−ダイマーを強く認識できる
ので、これを用いる酵素免疫測定法によりラット血液中
のD−ダイマーを測定することができ、ラットを実験動
物とする血栓溶解剤の開発、研究に非常に有用である。
しかも融合細胞を培養することによりこのモノクロナー
ル抗体を量産することができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はラットD−ダイマー(D
−dimer)に対するモノクロナール抗体、その製造
方法及び利用方法に関する。
−dimer)に対するモノクロナール抗体、その製造
方法及び利用方法に関する。
【0002】
【従来の技術】古くから、肺塞栓症、心筋梗塞など血栓
症により引き起こされる疾病は、生命を脅かすものが多
く、常に死因の上位を占めている。血栓の形成は、生体
内の血液凝固系が活性化され、血液凝固機序の結果生じ
たトロンビンによりフィブリン血栓が形成される。この
フィブリン血栓が線溶活性化の契機となり、フィブリン
はプラスミンによる加水分解を受けて可溶性のフィブリ
ン分解産物を血中に遊離する。この分解産物を総称して
FDP(fibrin/fibrinogendegr
adation products)と呼んでいる。近
年、血漿の凝固、線溶系の活性を示すいくつかのマーカ
ーの測定法が臨床にも利用されてきたが、その中でもプ
ラスミンの作用によりフィブリンが分解される際の特異
産生物であるD−ダイマーを測定することは血液凝固・
線溶亢進状態のパラメーターのひとつとして重要であ
り、現在ヒトD−ダイマー測定試薬を用いる酵素免疫測
定法が実用化されている。
症により引き起こされる疾病は、生命を脅かすものが多
く、常に死因の上位を占めている。血栓の形成は、生体
内の血液凝固系が活性化され、血液凝固機序の結果生じ
たトロンビンによりフィブリン血栓が形成される。この
フィブリン血栓が線溶活性化の契機となり、フィブリン
はプラスミンによる加水分解を受けて可溶性のフィブリ
ン分解産物を血中に遊離する。この分解産物を総称して
FDP(fibrin/fibrinogendegr
adation products)と呼んでいる。近
年、血漿の凝固、線溶系の活性を示すいくつかのマーカ
ーの測定法が臨床にも利用されてきたが、その中でもプ
ラスミンの作用によりフィブリンが分解される際の特異
産生物であるD−ダイマーを測定することは血液凝固・
線溶亢進状態のパラメーターのひとつとして重要であ
り、現在ヒトD−ダイマー測定試薬を用いる酵素免疫測
定法が実用化されている。
【0003】
【発明の解決しようとする課題】新規血栓溶解剤を開発
するにあたり、効果がみられるからといってその医薬品
候補物質をすぐさま患者に投与することは許されない。
まずはヒトの病態に近い動物病態モデルを作成し、その
モデル動物による薬効の検討が不可欠である。しかし、
現在までに報告のあった抗フィブリノーゲン/フィブリ
ン抗体は、ヒト由来の抗原を用いて作製したものである
ため、モデルラット血漿中の血栓分解産物を正確に測定
できない。従って、ラット血栓分解物に特異的に反応す
るモノクロナール抗体を用い、放射線ラベルを用いる方
法のように特別の施設や計器を必要とせず、半減期や廃
棄物の心配もない極めて簡便かつ安全なモデル動物にお
ける血栓分解産物の検出方法が必要とされている。
するにあたり、効果がみられるからといってその医薬品
候補物質をすぐさま患者に投与することは許されない。
まずはヒトの病態に近い動物病態モデルを作成し、その
モデル動物による薬効の検討が不可欠である。しかし、
現在までに報告のあった抗フィブリノーゲン/フィブリ
ン抗体は、ヒト由来の抗原を用いて作製したものである
ため、モデルラット血漿中の血栓分解産物を正確に測定
できない。従って、ラット血栓分解物に特異的に反応す
るモノクロナール抗体を用い、放射線ラベルを用いる方
法のように特別の施設や計器を必要とせず、半減期や廃
棄物の心配もない極めて簡便かつ安全なモデル動物にお
ける血栓分解産物の検出方法が必要とされている。
【0004】従来、ラットのFDPは、セファデックス
G−100を用いたゲルろ過と等電点電気泳動法によっ
て精製され、ヒトのFDPと大変類似していることが示
されているが(Hoppe−Seyler’s Zei
tschrift fuerPhysiologisc
he Chemie 360,633−7(197
9))、ラット由来のフィブリン分解産物であるラット
D−ダイマーを測定する方法は現在開発されていない。
そこでラット血栓症モデルを用いての血栓溶解剤、血栓
再閉塞防止剤等の開発においてモデル動物体内での血液
凝固、線溶促進状態の重要なパラメーターとなるフィブ
リン分解産物ラットD−ダイマーを測定する方法を開発
する必要性が生じてきたが、従来の技術は、 131Iや
99mTcなどの放射線同位体でラベルした抗ヒトフィブ
リンモノクロナール抗体を用いてラットの血栓の検出が
検討されてきたにとどまっていた(Thrombosi
s Research 52,269−78(198
8),Nuclear Medicine−Commu
nications 10,653−9(1989),
Immunological Celluler Bi
ology 71,117−24(1993))。
G−100を用いたゲルろ過と等電点電気泳動法によっ
て精製され、ヒトのFDPと大変類似していることが示
されているが(Hoppe−Seyler’s Zei
tschrift fuerPhysiologisc
he Chemie 360,633−7(197
9))、ラット由来のフィブリン分解産物であるラット
D−ダイマーを測定する方法は現在開発されていない。
そこでラット血栓症モデルを用いての血栓溶解剤、血栓
再閉塞防止剤等の開発においてモデル動物体内での血液
凝固、線溶促進状態の重要なパラメーターとなるフィブ
リン分解産物ラットD−ダイマーを測定する方法を開発
する必要性が生じてきたが、従来の技術は、 131Iや
99mTcなどの放射線同位体でラベルした抗ヒトフィブ
リンモノクロナール抗体を用いてラットの血栓の検出が
検討されてきたにとどまっていた(Thrombosi
s Research 52,269−78(198
8),Nuclear Medicine−Commu
nications 10,653−9(1989),
Immunological Celluler Bi
ology 71,117−24(1993))。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、クエン酸
処理を行ったラット血漿に塩化カルシウムを添加し、フ
ィブリン血栓を作製、これをプラスミンで消化し、生じ
た分解産物の混合物から、主にフィブリン分解過程の終
期画分に現れるD−ダイマーを分離した。さらに、これ
を還元してα鎖、β鎖、γ−γ鎖の残鎖に分離し、その
うちフィブリンにのみ存在するクロスリンク結合を持っ
たγ−γ残鎖を精製した。これを材料として抗ラットD
−ダイマーモノクロナール抗体産生ハイブリドーマを作
製し、得られた細胞株、約2000種の中から3株のラ
ットフィブリノーゲン抗原を認識するよりもフィブリン
の特異的分解産物である抗原をより強く認識するモノク
ロナール抗体を産生する株を樹立した。これらの細胞株
を利用して抗ラットD−ダイマー抗体を多量生産、精製
し、検討を重ねた結果、ラットD−ダイマーを選択的に
定量し得る酵素抗体法による測定法の確立に成功した。
処理を行ったラット血漿に塩化カルシウムを添加し、フ
ィブリン血栓を作製、これをプラスミンで消化し、生じ
た分解産物の混合物から、主にフィブリン分解過程の終
期画分に現れるD−ダイマーを分離した。さらに、これ
を還元してα鎖、β鎖、γ−γ鎖の残鎖に分離し、その
うちフィブリンにのみ存在するクロスリンク結合を持っ
たγ−γ残鎖を精製した。これを材料として抗ラットD
−ダイマーモノクロナール抗体産生ハイブリドーマを作
製し、得られた細胞株、約2000種の中から3株のラ
ットフィブリノーゲン抗原を認識するよりもフィブリン
の特異的分解産物である抗原をより強く認識するモノク
ロナール抗体を産生する株を樹立した。これらの細胞株
を利用して抗ラットD−ダイマー抗体を多量生産、精製
し、検討を重ねた結果、ラットD−ダイマーを選択的に
定量し得る酵素抗体法による測定法の確立に成功した。
【0006】本発明はこれらの知見に基くもので、ラッ
トD−ダイマーから分離したγ−γ鎖を抗原として免疫
された哺乳動物の細胞とミエローマ細胞との融合細胞に
より生産され、ラットフィブリノーゲンよりもラットD
−ダイマーを強く認識する分子量74キロタルトンのモ
ノクロナール抗体、上記のモノクロナール抗体を抗体と
して用いることを特徴とするラットD−ダイマーの酵素
免疫測定法、および上記のモノクロナール抗体を産生す
る細胞融合株に関する。
トD−ダイマーから分離したγ−γ鎖を抗原として免疫
された哺乳動物の細胞とミエローマ細胞との融合細胞に
より生産され、ラットフィブリノーゲンよりもラットD
−ダイマーを強く認識する分子量74キロタルトンのモ
ノクロナール抗体、上記のモノクロナール抗体を抗体と
して用いることを特徴とするラットD−ダイマーの酵素
免疫測定法、および上記のモノクロナール抗体を産生す
る細胞融合株に関する。
【0007】本発明のモノクロナール抗体や融合細胞の
製造に必要なラットD−ダイマーのγ−γ残鎖は以下の
様にして得ることができる。先ずラットのクエン酸処理
血漿に塩化カルシウムを添加し、フィブリン血栓を作
製、これをプラスミンで消化し、セファロース6Bのゲ
ルろ過を行い、尿素で処理した後、セファデックスG−
100のゲルろ過を行いD−ダイマーを分離する。さら
に還元、カルボキシメチル化を行い、CM−セルロース
のイオン交換クロマトを行ってγ−γ残鎖を得る。次に
上に得たD−ダイマー γ−γ残鎖を用いて、哺乳動
物、例えばBalb/Cマウスのような動物を常法で免
疫し、その脾臓を摘出し、その中のリンパ球を精製した
後、予め培養したミエローマ細胞と融合させることによ
りD−ダイマーに対するモノクロナール抗体を産生する
ハイブリドーマが得られる。融合はポリエチレングリコ
ールやエレクトロポレーション等を用いて行うことがで
きる。ハイブリドーマ細胞の選択はアミノプテリン耐性
を利用したHAT培地を用いて行うことができる。抗体
産生能を有するハイブリドーマのスクリーニングはラッ
ト血漿から得たD−ダイマーを用いたイムノブロット法
で行うことができる。このようなスクリーニングには他
の免疫学的手法、即ちラジオイムノアッセイ、ラジオイ
ムノプレシピテーション、酵素免疫測定法等の方法も用
いられる。
製造に必要なラットD−ダイマーのγ−γ残鎖は以下の
様にして得ることができる。先ずラットのクエン酸処理
血漿に塩化カルシウムを添加し、フィブリン血栓を作
製、これをプラスミンで消化し、セファロース6Bのゲ
ルろ過を行い、尿素で処理した後、セファデックスG−
100のゲルろ過を行いD−ダイマーを分離する。さら
に還元、カルボキシメチル化を行い、CM−セルロース
のイオン交換クロマトを行ってγ−γ残鎖を得る。次に
上に得たD−ダイマー γ−γ残鎖を用いて、哺乳動
物、例えばBalb/Cマウスのような動物を常法で免
疫し、その脾臓を摘出し、その中のリンパ球を精製した
後、予め培養したミエローマ細胞と融合させることによ
りD−ダイマーに対するモノクロナール抗体を産生する
ハイブリドーマが得られる。融合はポリエチレングリコ
ールやエレクトロポレーション等を用いて行うことがで
きる。ハイブリドーマ細胞の選択はアミノプテリン耐性
を利用したHAT培地を用いて行うことができる。抗体
産生能を有するハイブリドーマのスクリーニングはラッ
ト血漿から得たD−ダイマーを用いたイムノブロット法
で行うことができる。このようなスクリーニングには他
の免疫学的手法、即ちラジオイムノアッセイ、ラジオイ
ムノプレシピテーション、酵素免疫測定法等の方法も用
いられる。
【0008】本発明者らは以上述べたスクリーニングで
約2000株の中から3株のフィブリノーゲンより強く
D−ダイマーを認識するモノクロナール抗体産生株を確
立した。またフィブリノーゲンおよびD−ダイマーを同
じ感度で認識する抗体産生株4株を得た。上記の株はい
ずれもマウス腹腔内でもよく生育し容易に大量の抗体を
得ることができる。これらの株のうちRat DD/2
B6およびRat DD/28E9は工業技術院生命工
学工業技術研究所に寄託され、それぞれP−14995
およびP−14996の受託番号を与えられている。
約2000株の中から3株のフィブリノーゲンより強く
D−ダイマーを認識するモノクロナール抗体産生株を確
立した。またフィブリノーゲンおよびD−ダイマーを同
じ感度で認識する抗体産生株4株を得た。上記の株はい
ずれもマウス腹腔内でもよく生育し容易に大量の抗体を
得ることができる。これらの株のうちRat DD/2
B6およびRat DD/28E9は工業技術院生命工
学工業技術研究所に寄託され、それぞれP−14995
およびP−14996の受託番号を与えられている。
【0009】これらの株の生産する抗体はよく知られた
精製法、例えば塩析、イオン交換、プロテインAやプロ
テインGを用いたアフィニティークロマトグラフなどで
高純度に精製することができる。
精製法、例えば塩析、イオン交換、プロテインAやプロ
テインGを用いたアフィニティークロマトグラフなどで
高純度に精製することができる。
【0010】その抗体を用いる酵素免疫測定法は、たと
えば、試料中に含有されるラットD−ダイマーを固定化
し、これに上記のモノクロナール抗体を作用させ、その
作用量を酵素標識法により測定することを特徴とするラ
ットD−ダイマーの酵素免疫測定法、および1部のモノ
クロナール抗体を酵素標識し、サンドイッチ法によって
試料中に含まれるラットD−ダイマーを測定することを
特徴とする酵素免疫測定法を包含する。
えば、試料中に含有されるラットD−ダイマーを固定化
し、これに上記のモノクロナール抗体を作用させ、その
作用量を酵素標識法により測定することを特徴とするラ
ットD−ダイマーの酵素免疫測定法、および1部のモノ
クロナール抗体を酵素標識し、サンドイッチ法によって
試料中に含まれるラットD−ダイマーを測定することを
特徴とする酵素免疫測定法を包含する。
【0011】抗体はそのまま用いてもよく、或いは抗体
をペプシンまたはパパインで消化することにより得られ
るFab’またはFabを用いて酵素免疫測定法の系を
組むこともできる。その際に抗体に直接、酵素たとえば
アルカリフォスファターゼやペルオキシダーゼを結合さ
せて得られる酵素標識抗体を用いてもよく、或いは抗マ
ウスIgG抗体などを酵素標識したものを二次抗体とし
て用いてもよい。このような方法を組み合わせることに
より、前記D−ダイマー特異モノクロナール抗体産生株
の培養上清から得られたモノクロナール抗体を利用して
ラットの血液中のD−ダイマーを特異的に測定すること
ができる。サンドイッチ型酵素免疫測定法においてはモ
ノクロナール抗体をビオチンにより標識し、酵素標識ス
トレプトアビジンを作用させてラットD−ダイマーをフ
ィブリノーゲンの交差なしに特異的に測定することがで
きる。
をペプシンまたはパパインで消化することにより得られ
るFab’またはFabを用いて酵素免疫測定法の系を
組むこともできる。その際に抗体に直接、酵素たとえば
アルカリフォスファターゼやペルオキシダーゼを結合さ
せて得られる酵素標識抗体を用いてもよく、或いは抗マ
ウスIgG抗体などを酵素標識したものを二次抗体とし
て用いてもよい。このような方法を組み合わせることに
より、前記D−ダイマー特異モノクロナール抗体産生株
の培養上清から得られたモノクロナール抗体を利用して
ラットの血液中のD−ダイマーを特異的に測定すること
ができる。サンドイッチ型酵素免疫測定法においてはモ
ノクロナール抗体をビオチンにより標識し、酵素標識ス
トレプトアビジンを作用させてラットD−ダイマーをフ
ィブリノーゲンの交差なしに特異的に測定することがで
きる。
【0012】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに説明す
る。
る。
【0013】実施例1 ラット血漿に塩化カルシウムを添加し、フィブリン網
(安定化フィブリン)を形成させた。ヒトプラスミン及
び、組織プラスミノーゲンアクティベータを添加し、フ
ィブリンを分解した後、セファロース6B(ファルマシ
ア社製)でゲルろ過し、安定化フィブリンの最終分解産
物であるD−ダイマーを含む画分に最終濃度が3Mにな
るように尿素を添加しpH5.5に調整、37℃で4時
間放置後、セファデックスG−100(ファルマシア社
製)でゲルろ過した。溶出液にβ−メルカプトエタノー
ルを添加し反応させた後、ヨード酢酸を添加して、カル
ボキシメチル化を行い、CM−52(ワットマン社製)
のイオン交換樹脂で精製し、分子量74キロダルトンの
γ−γ鎖残査画分を得た(図1)。
(安定化フィブリン)を形成させた。ヒトプラスミン及
び、組織プラスミノーゲンアクティベータを添加し、フ
ィブリンを分解した後、セファロース6B(ファルマシ
ア社製)でゲルろ過し、安定化フィブリンの最終分解産
物であるD−ダイマーを含む画分に最終濃度が3Mにな
るように尿素を添加しpH5.5に調整、37℃で4時
間放置後、セファデックスG−100(ファルマシア社
製)でゲルろ過した。溶出液にβ−メルカプトエタノー
ルを添加し反応させた後、ヨード酢酸を添加して、カル
ボキシメチル化を行い、CM−52(ワットマン社製)
のイオン交換樹脂で精製し、分子量74キロダルトンの
γ−γ鎖残査画分を得た(図1)。
【0014】
【図1】
【0015】次にBalb/Cマウス(日本SLC)に
上記方法で得たγ−γ鎖残査50μgをフロイント完全
アジュバンド(ディフコ社製)で乳化した上で、腹腔に
投与した。2週間後及び4週間後にフロイント不完全ア
ジュバンド(ディフコ社製)で乳化した同量のγ−γ鎖
残査を腹腔に投与した。さらに2週間後同様に投与し、
3日後に脾臓を摘出した。脾臓を2価のイオンを含まな
いダルベッコ処方のリン酸食塩緩衝液(以下PBS
(−)と略す)で洗浄した後、すりつぶし脾細胞の懸濁
液を得た。一方、本脾細胞と融合させるマウスミエロー
マP3×63Ag8・653株はBalb/Cマウス由
来で抗体関連蛋白の合成能を全く失った免疫グロブリン
非分泌性細胞であり、融合することによってはじめて抗
体の分泌が可能になる。本株は10%の牛胎児血清(J
RH バイオサイエンス社製)を添加したRPMI−1
640(日水製薬社製)の培地で増殖させた。6×10
7 個のミエローマ細胞を1000rpmで10分間遠心
分離して回収した後、2匹のマウスより調製した脾細胞
と混和した。1000rpmで10分間遠心分離した
後、血清を含まないRPMI−1640液で再懸濁し
た。この操作を繰り返し洗浄した細胞に50%PEG4
000(ライフテックオリエンタル社製)を3ml滴下
した。1分間混和後、血清を含まないRPMI−164
0液30mlを滴下し、直ちに1000rpmで10分
間遠心分離した。融合した細胞沈渣をHAT培地*に懸
濁した。この懸濁液を、33枚の96穴マイクロプレー
ト(ヌンク社製)に、各穴100μlずつ滴下した。こ
れを5%の炭酸ガス濃度に調製した37℃インキュベー
ター中で2〜3週間培養した。HAT培地中で増殖可能
となる脾細胞−ミエローマの融合細胞を選択した。
上記方法で得たγ−γ鎖残査50μgをフロイント完全
アジュバンド(ディフコ社製)で乳化した上で、腹腔に
投与した。2週間後及び4週間後にフロイント不完全ア
ジュバンド(ディフコ社製)で乳化した同量のγ−γ鎖
残査を腹腔に投与した。さらに2週間後同様に投与し、
3日後に脾臓を摘出した。脾臓を2価のイオンを含まな
いダルベッコ処方のリン酸食塩緩衝液(以下PBS
(−)と略す)で洗浄した後、すりつぶし脾細胞の懸濁
液を得た。一方、本脾細胞と融合させるマウスミエロー
マP3×63Ag8・653株はBalb/Cマウス由
来で抗体関連蛋白の合成能を全く失った免疫グロブリン
非分泌性細胞であり、融合することによってはじめて抗
体の分泌が可能になる。本株は10%の牛胎児血清(J
RH バイオサイエンス社製)を添加したRPMI−1
640(日水製薬社製)の培地で増殖させた。6×10
7 個のミエローマ細胞を1000rpmで10分間遠心
分離して回収した後、2匹のマウスより調製した脾細胞
と混和した。1000rpmで10分間遠心分離した
後、血清を含まないRPMI−1640液で再懸濁し
た。この操作を繰り返し洗浄した細胞に50%PEG4
000(ライフテックオリエンタル社製)を3ml滴下
した。1分間混和後、血清を含まないRPMI−164
0液30mlを滴下し、直ちに1000rpmで10分
間遠心分離した。融合した細胞沈渣をHAT培地*に懸
濁した。この懸濁液を、33枚の96穴マイクロプレー
ト(ヌンク社製)に、各穴100μlずつ滴下した。こ
れを5%の炭酸ガス濃度に調製した37℃インキュベー
ター中で2〜3週間培養した。HAT培地中で増殖可能
となる脾細胞−ミエローマの融合細胞を選択した。
【0016】* S−Clone medium(クロ
ーニングメディウム;三光純薬社製)に、100μMの
ヒポキサンチン、0.1μMのアミノプテリン、1.6
μMのチミジン(いずれもシグマ社製)を添加して作っ
た。
ーニングメディウム;三光純薬社製)に、100μMの
ヒポキサンチン、0.1μMのアミノプテリン、1.6
μMのチミジン(いずれもシグマ社製)を添加して作っ
た。
【0017】抗体産生ハイブリドーマの検索は以下の様
にして行った。96穴のマニフォールド(バイオドッ
ト;バイオラド社製)を固定し各穴の膜上に1μg相当
のD−ダイマーを吸着させた。吸着はD−ダイマー溶液
の自然落下により通過させることで行った。膜の非吸着
部分をブロックするため、1%牛血清アルブミン(シグ
マ社製)を含むTBSを200μlずつ各穴に加えた。
各穴をTBSで吸引法により洗浄した。融合細胞を植え
込んだ後HAT培地中で細胞の増殖がみられる各穴の培
養上清を100μずつマニフォールドの各穴に移し、1
時間反応させた。反応後0.05%の界面活性剤(Tw
een20;バイオラド社製)を含むTBS(TTB
S)で洗浄した後、アルカリフォスファターゼ標識した
抗マウスIgG(バイオラド社製)を1%牛血清アルブ
ミンを含むTBSで3000倍に希釈した溶液各100
μl反応させた。反応後TTBSで洗浄した後、0.1
M塩化ナトリウム、5mM塩化マグネシウム、33mg
/dlのニトロブルーテトラゾリウム、16.5mg/
dl ブロモクロロインドリルリン酸を含むトリス塩酸
バッファーpH9.5の基質溶液各100μlを各穴に
滴下し発色させた。その結果濃い青色の色素が沈着した
穴に対応するハイブリドーマを抗体産生陽性株として拾
い上げた。この方法により8株の抗体産生陽性株を得
た。
にして行った。96穴のマニフォールド(バイオドッ
ト;バイオラド社製)を固定し各穴の膜上に1μg相当
のD−ダイマーを吸着させた。吸着はD−ダイマー溶液
の自然落下により通過させることで行った。膜の非吸着
部分をブロックするため、1%牛血清アルブミン(シグ
マ社製)を含むTBSを200μlずつ各穴に加えた。
各穴をTBSで吸引法により洗浄した。融合細胞を植え
込んだ後HAT培地中で細胞の増殖がみられる各穴の培
養上清を100μずつマニフォールドの各穴に移し、1
時間反応させた。反応後0.05%の界面活性剤(Tw
een20;バイオラド社製)を含むTBS(TTB
S)で洗浄した後、アルカリフォスファターゼ標識した
抗マウスIgG(バイオラド社製)を1%牛血清アルブ
ミンを含むTBSで3000倍に希釈した溶液各100
μl反応させた。反応後TTBSで洗浄した後、0.1
M塩化ナトリウム、5mM塩化マグネシウム、33mg
/dlのニトロブルーテトラゾリウム、16.5mg/
dl ブロモクロロインドリルリン酸を含むトリス塩酸
バッファーpH9.5の基質溶液各100μlを各穴に
滴下し発色させた。その結果濃い青色の色素が沈着した
穴に対応するハイブリドーマを抗体産生陽性株として拾
い上げた。この方法により8株の抗体産生陽性株を得
た。
【0018】実施例2 D−ダイマー定量用酵素免疫測
定法 実施例1で得た株に由来するD−ダイマーを認識する抗
体の抗原特異性を決定するため、各抗体を精製しイムノ
グロブリンを得た。これらのイムノグロブリンサブタイ
プはアマシャム社製タイピングキットを用いて決定し
た。DD/2B6、DD/3C11はIgG2b、DD
/17A2、DD/19D9、DD/30A7はIg
M、そしてDD/28E9、DD/28F2、DD/3
0D5はIgG1であった。IgGはファルマシア社製
MAbTrapTMGIIキットを用いて精製した。100
mlの培養上清から1.5mgの精製IgGが得られ
た。また、IgMは培養上清を濃縮した後、蒸留水に対
して透析をし遠心分離をして得た沈澱を炭酸ナトリウム
緩衝液に溶解したものを抗体溶液として使用した。これ
らの抗体を用いて酵素免疫測定法を行い、特異性を決定
した。ラットD−ダイマー及びフィブリノーゲンを0.
05M炭酸ナトリウム緩衝液pH9.6を用いて段階希
釈したものを各穴に100μlずつ96穴のELISA
用マイクロプレート(ヌンク社製)に滴下し、1晩4℃
に保存することで抗原を吸着させた。プレート中の未吸
着部分を1%牛血清アルブミンを含むPBS(−)を各
穴に200μlずつ滴下し2時間室温でインキュベート
してブロックした。0.05%のTween20を含む
PBS(−)(TPBS(−))でプレートをよく洗浄
した後、DD/28E9株の培養上清より精製したIg
Gをブロック液でOD280 =0.0143(10μg/
ml)の濃度に希釈して、これを100μlずつ各穴に
滴下した。2時間室温で反応させた後、TPBSで洗浄
した上で、酵素抗体法用ホースラディッシュペルオキシ
ダーゼ標識抗マウスIgG(バイオラド社製)の100
0倍希釈液を100μlずつ各穴に滴下した。抗体の希
釈液はブロック液を用いた。2時間反応させた後、TP
BSでよく洗浄した。基質溶液はo−フェニレンジアミ
ン二塩酸塩(OPD錠;和光純薬社製)1錠を30%過
酸化水素7μlを加えた32.5ml、0.1Mクエン
酸/0.2Mリン酸緩衝液pH5.0に溶かして調製し
た。これを100μlずつプレートの各穴に滴下して3
0分間発色させた。2規定のH2 SO4 液100μlず
つ各穴に加え、発色反応を停止した。発色の強度を49
0nmのフィルターを装備したキネティックミクロプレ
イトリーダー(kinetic microplate
reader)(モレキュラーデヴァイス社製)を用
いて測定した。上記方法に於いてD−dimerに対す
る反応(吸光度)を100とした場合、DD/28E9
株、DD/30A7株、DD/30D5株IgG及びI
gMのフィブリノーゲンに対する反応はそれぞれ33、
38、15であった(表1)。
定法 実施例1で得た株に由来するD−ダイマーを認識する抗
体の抗原特異性を決定するため、各抗体を精製しイムノ
グロブリンを得た。これらのイムノグロブリンサブタイ
プはアマシャム社製タイピングキットを用いて決定し
た。DD/2B6、DD/3C11はIgG2b、DD
/17A2、DD/19D9、DD/30A7はIg
M、そしてDD/28E9、DD/28F2、DD/3
0D5はIgG1であった。IgGはファルマシア社製
MAbTrapTMGIIキットを用いて精製した。100
mlの培養上清から1.5mgの精製IgGが得られ
た。また、IgMは培養上清を濃縮した後、蒸留水に対
して透析をし遠心分離をして得た沈澱を炭酸ナトリウム
緩衝液に溶解したものを抗体溶液として使用した。これ
らの抗体を用いて酵素免疫測定法を行い、特異性を決定
した。ラットD−ダイマー及びフィブリノーゲンを0.
05M炭酸ナトリウム緩衝液pH9.6を用いて段階希
釈したものを各穴に100μlずつ96穴のELISA
用マイクロプレート(ヌンク社製)に滴下し、1晩4℃
に保存することで抗原を吸着させた。プレート中の未吸
着部分を1%牛血清アルブミンを含むPBS(−)を各
穴に200μlずつ滴下し2時間室温でインキュベート
してブロックした。0.05%のTween20を含む
PBS(−)(TPBS(−))でプレートをよく洗浄
した後、DD/28E9株の培養上清より精製したIg
Gをブロック液でOD280 =0.0143(10μg/
ml)の濃度に希釈して、これを100μlずつ各穴に
滴下した。2時間室温で反応させた後、TPBSで洗浄
した上で、酵素抗体法用ホースラディッシュペルオキシ
ダーゼ標識抗マウスIgG(バイオラド社製)の100
0倍希釈液を100μlずつ各穴に滴下した。抗体の希
釈液はブロック液を用いた。2時間反応させた後、TP
BSでよく洗浄した。基質溶液はo−フェニレンジアミ
ン二塩酸塩(OPD錠;和光純薬社製)1錠を30%過
酸化水素7μlを加えた32.5ml、0.1Mクエン
酸/0.2Mリン酸緩衝液pH5.0に溶かして調製し
た。これを100μlずつプレートの各穴に滴下して3
0分間発色させた。2規定のH2 SO4 液100μlず
つ各穴に加え、発色反応を停止した。発色の強度を49
0nmのフィルターを装備したキネティックミクロプレ
イトリーダー(kinetic microplate
reader)(モレキュラーデヴァイス社製)を用
いて測定した。上記方法に於いてD−dimerに対す
る反応(吸光度)を100とした場合、DD/28E9
株、DD/30A7株、DD/30D5株IgG及びI
gMのフィブリノーゲンに対する反応はそれぞれ33、
38、15であった(表1)。
【0019】
【表1】表1は実施例1において得られた株のサブタイ
プ、及び実施例2の抗原固相法による酵素免疫測定法の
結果を一覧に示した。表中の数値はそれぞれの抗体のD
−ダイマーに対する反応(A490nm)を100%と
してフィブリノーゲンとの交差反応を表している。
プ、及び実施例2の抗原固相法による酵素免疫測定法の
結果を一覧に示した。表中の数値はそれぞれの抗体のD
−ダイマーに対する反応(A490nm)を100%と
してフィブリノーゲンとの交差反応を表している。
【0020】次に精製したDD/2B6株に由来するD
−ダイマー、フィブリノーゲンを認識する抗体及びDD
/28E9株に由来するフィブリノーゲンよりD−ダイ
マーを強く認識する抗体を用いてラット血漿中のD−ダ
イマーの定量を行った。DD/28E9株IgGを0.
05M トリス/塩酸緩衝液を用いてOD2 =0.0
143の濃度に希釈し、これを100μlずつ96穴の
ELISA用マイクロプレートに滴下し、1晩4℃に保
存することで抗体を吸着させた。プレート中の未吸着部
分を1%牛血清アルブミンを含むPBS(−)を各穴に
200μlずつ滴下し2時間室温でインキュベートして
ブロックした。TPB(−)でプレートをよく洗浄した
後、既知の濃度のD−ダイマーをラット血漿に添加した
ものを試料として加え2時間反応させた。反応後TPB
Sでよく洗浄した後、ビオチンにて標識したDD/2B
6株IgGを1%牛血清アルブミン含有のPBS(−)
で500倍に希釈して、これを100μlずつ各穴に滴
下した。2時間室温で反応させた後、TPBSで洗浄
し、ホースラディッシュパーオキシダーゼ標識ストレプ
トアビジン(ライフテックオリエンタル社製)を1%牛
血清アルブミン含有のPBS(−)での2000倍に希
釈し、100μlずつ各穴に滴下した。90分間反応さ
せた後、TPBSでよく洗浄した。基質溶液は上記方法
と同様OPD錠を用いて発色させ490nmの吸光度を
測定した。上記方法を用いると精製ラットD−ダイマー
は1μg/ml〜10μg/mlまで測定することがで
きた。その結果を図2に示す。
−ダイマー、フィブリノーゲンを認識する抗体及びDD
/28E9株に由来するフィブリノーゲンよりD−ダイ
マーを強く認識する抗体を用いてラット血漿中のD−ダ
イマーの定量を行った。DD/28E9株IgGを0.
05M トリス/塩酸緩衝液を用いてOD2 =0.0
143の濃度に希釈し、これを100μlずつ96穴の
ELISA用マイクロプレートに滴下し、1晩4℃に保
存することで抗体を吸着させた。プレート中の未吸着部
分を1%牛血清アルブミンを含むPBS(−)を各穴に
200μlずつ滴下し2時間室温でインキュベートして
ブロックした。TPB(−)でプレートをよく洗浄した
後、既知の濃度のD−ダイマーをラット血漿に添加した
ものを試料として加え2時間反応させた。反応後TPB
Sでよく洗浄した後、ビオチンにて標識したDD/2B
6株IgGを1%牛血清アルブミン含有のPBS(−)
で500倍に希釈して、これを100μlずつ各穴に滴
下した。2時間室温で反応させた後、TPBSで洗浄
し、ホースラディッシュパーオキシダーゼ標識ストレプ
トアビジン(ライフテックオリエンタル社製)を1%牛
血清アルブミン含有のPBS(−)での2000倍に希
釈し、100μlずつ各穴に滴下した。90分間反応さ
せた後、TPBSでよく洗浄した。基質溶液は上記方法
と同様OPD錠を用いて発色させ490nmの吸光度を
測定した。上記方法を用いると精製ラットD−ダイマー
は1μg/ml〜10μg/mlまで測定することがで
きた。その結果を図2に示す。
【0021】
【図2】
【0022】またラット血漿存在下の精製D−ダイマー
についても血漿フィブリノーゲンとの交差なしに検出す
ることができた。
についても血漿フィブリノーゲンとの交差なしに検出す
ることができた。
【0023】次に、ハイブリドーマの産生する抗体の認
識部位をイムノブロッティング法により決定した。0.
1mg/mlの濃度のフィブリノーゲン α鎖、β鎖、
D−ダイマー、そのγ−γ残鎖、およびフィブリノーゲ
ンの分解産物を含む各溶液に2%ドデシル硫酸ナトリウ
ム(SDS;バイオラド社製)グリセロール、少量のブ
ロムフェノールブルー(バイオラド社製)を含む50m
Mのトリス塩酸緩衝液pH6.8のサンプルバッファー
を等量加え、5分間100℃のオイルバス中で処理し
た。また、フィブリノーゲンにはβ−メルカプトエタノ
ールを含むサンプルバッファーを加え、同様に処理し
た。これらを4/20%のポリアクリルアミドグラジエ
ントゲル上で、0.1% SDSの存在下に電気泳動し
た。ゲル上に分離されたタンパク質はトランスブロット
装置(ザルトブロットS−II;ザルトリウス社製)で電
気的にPVDFトランスファーメンブレン(ミリポア社
製)に移行させた。本過程は上記装置で、20%メタノ
ールを含むトリスグリシンバッファーを用い、0.25
mA/cm2 で35分間通電することで行った。膜をT
BSでよく洗ったあと、1%の牛血清アルブミンを含む
TBS中に1時間保持して非吸着部をブロックした。次
に抗体産生陽性が確認された細胞株の上清と室温で1時
間反応させた。反応後膜をTTBSでよく洗浄した後、
アルカリフォスファターゼ標識抗マウスIgGと反応さ
せ、さらに実施例2に倣いニトロブルーテトラゾリウ
ム、ブロモクロロインドクールリン酸含有の基質溶液で
発色させた。発色した抗原より各細胞株が分泌するモノ
クロナール抗体の認識部位を決定した。以上の方法によ
り、D−ダイマーを認識するDD/28E9株、DD/
30A7株、及びDD/30D5株の諸株から得られる
抗体はフィブリノーゲンのα鎖、β鎖には反応しないが
フィブリノーゲンおよびフィブリンの分解産物中のγ残
鎖を認識することから、γ鎖のアミノ酸配列90−41
2の領域にエピトープが存在することが明らかになっ
た。
識部位をイムノブロッティング法により決定した。0.
1mg/mlの濃度のフィブリノーゲン α鎖、β鎖、
D−ダイマー、そのγ−γ残鎖、およびフィブリノーゲ
ンの分解産物を含む各溶液に2%ドデシル硫酸ナトリウ
ム(SDS;バイオラド社製)グリセロール、少量のブ
ロムフェノールブルー(バイオラド社製)を含む50m
Mのトリス塩酸緩衝液pH6.8のサンプルバッファー
を等量加え、5分間100℃のオイルバス中で処理し
た。また、フィブリノーゲンにはβ−メルカプトエタノ
ールを含むサンプルバッファーを加え、同様に処理し
た。これらを4/20%のポリアクリルアミドグラジエ
ントゲル上で、0.1% SDSの存在下に電気泳動し
た。ゲル上に分離されたタンパク質はトランスブロット
装置(ザルトブロットS−II;ザルトリウス社製)で電
気的にPVDFトランスファーメンブレン(ミリポア社
製)に移行させた。本過程は上記装置で、20%メタノ
ールを含むトリスグリシンバッファーを用い、0.25
mA/cm2 で35分間通電することで行った。膜をT
BSでよく洗ったあと、1%の牛血清アルブミンを含む
TBS中に1時間保持して非吸着部をブロックした。次
に抗体産生陽性が確認された細胞株の上清と室温で1時
間反応させた。反応後膜をTTBSでよく洗浄した後、
アルカリフォスファターゼ標識抗マウスIgGと反応さ
せ、さらに実施例2に倣いニトロブルーテトラゾリウ
ム、ブロモクロロインドクールリン酸含有の基質溶液で
発色させた。発色した抗原より各細胞株が分泌するモノ
クロナール抗体の認識部位を決定した。以上の方法によ
り、D−ダイマーを認識するDD/28E9株、DD/
30A7株、及びDD/30D5株の諸株から得られる
抗体はフィブリノーゲンのα鎖、β鎖には反応しないが
フィブリノーゲンおよびフィブリンの分解産物中のγ残
鎖を認識することから、γ鎖のアミノ酸配列90−41
2の領域にエピトープが存在することが明らかになっ
た。
【0024】
【発明の効果】本発明により新規なラットD−ダイマー
に対するモノクロナール抗体を産生する細胞をつくるこ
とができる。それを培養してD−ダイマーモノクロナー
ル抗体を大量生産することが可能である。また、このモ
ノクロナール抗体はラットのフィブリノーゲンよりもD
−ダイマーを強く認識するのでそれを用いてラット血漿
中のD−ダイマーを特異的に、また安全かつ簡便に測定
することができるので、ラットを試験動物として血栓溶
解剤を開発、研究を行う場合に極めて有用である。
に対するモノクロナール抗体を産生する細胞をつくるこ
とができる。それを培養してD−ダイマーモノクロナー
ル抗体を大量生産することが可能である。また、このモ
ノクロナール抗体はラットのフィブリノーゲンよりもD
−ダイマーを強く認識するのでそれを用いてラット血漿
中のD−ダイマーを特異的に、また安全かつ簡便に測定
することができるので、ラットを試験動物として血栓溶
解剤を開発、研究を行う場合に極めて有用である。
【図1】免疫用抗原として用いた精製γ−γ鎖残鎖をS
DS電気泳動に付した結果を示す写真である。
DS電気泳動に付した結果を示す写真である。
【図2】実施例2で行われたサンドイッチ法による酵素
免疫測定の結果を示すグラフで、(□−□)は精製ラッ
トD−ダイマーが抗原であり、(△−△)はラットフィ
ブリノーゲンが抗原である。
免疫測定の結果を示すグラフで、(□−□)は精製ラッ
トD−ダイマーが抗原であり、(△−△)はラットフィ
ブリノーゲンが抗原である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12R 1:91)
Claims (7)
- 【請求項1】 ラットD−ダイマーから分離したγ−γ
鎖を抗原として免疫された哺乳動物の細胞とミエローマ
細胞との融合細胞により生産され、ラットフィブリノー
ゲンよりもラットD−ダイマーを強く認識するモノクロ
ナール抗体。 - 【請求項2】 分子量が約1740キロダルトンである
請求項1記載のモノクロナール抗体。 - 【請求項3】 請求項1または2記載のモノクロナール
抗体を抗体として用いることを特徴とするラットD−ダ
イマーの酵素免疫測定法。 - 【請求項4】 サンドイッチ法で行う請求項3記載の測
定法。 - 【請求項5】 試料中に含有されるラットD−ダイマー
を固定化し、これに請求項1記載のモノクロナール抗体
を作用させ、その作用量を酵素標識法により測定するこ
とを特徴とする請求項3記載の測定法。 - 【請求項6】 モノクロナール抗体を酵素標識し、サン
ドイッチ法によって試料中に含まれるラットD−ダイマ
ーを測定することを特徴とする請求項3または請求項4
記載の測定法。 - 【請求項7】 ラットD−ダイマーから分離したγ−γ
鎖を抗原として免疫された哺乳動物細胞とミエローマ細
胞との融合細胞であるラットD−ダイマーを認識するモ
ノクロナール抗体を産生する細胞株。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7212370A JPH0940700A (ja) | 1995-07-28 | 1995-07-28 | モノクロナール抗体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7212370A JPH0940700A (ja) | 1995-07-28 | 1995-07-28 | モノクロナール抗体 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0940700A true JPH0940700A (ja) | 1997-02-10 |
Family
ID=16621446
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7212370A Pending JPH0940700A (ja) | 1995-07-28 | 1995-07-28 | モノクロナール抗体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0940700A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2006016687A1 (ja) * | 2004-08-10 | 2006-02-16 | Dainippon Sumitomo Pharma Co., Ltd. | 破裂性腹部大動脈瘤の判定方法及び判定用試薬 |
| CN102010472A (zh) * | 2010-10-22 | 2011-04-13 | 上海贝西生物科技有限公司 | 一种抗d-二聚体单克隆抗体及其用途 |
-
1995
- 1995-07-28 JP JP7212370A patent/JPH0940700A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2006016687A1 (ja) * | 2004-08-10 | 2006-02-16 | Dainippon Sumitomo Pharma Co., Ltd. | 破裂性腹部大動脈瘤の判定方法及び判定用試薬 |
| CN102010472A (zh) * | 2010-10-22 | 2011-04-13 | 上海贝西生物科技有限公司 | 一种抗d-二聚体单克隆抗体及其用途 |
| CN102010472B (zh) | 2010-10-22 | 2012-09-05 | 上海贝西生物科技有限公司 | 一种抗d-二聚体单克隆抗体及其用途 |
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