JPH0943792A - 新規な鉄錯体、その製造方法、写真用処理組成物およびその処理方法 - Google Patents

新規な鉄錯体、その製造方法、写真用処理組成物およびその処理方法

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JPH0943792A
JPH0943792A JP18329595A JP18329595A JPH0943792A JP H0943792 A JPH0943792 A JP H0943792A JP 18329595 A JP18329595 A JP 18329595A JP 18329595 A JP18329595 A JP 18329595A JP H0943792 A JPH0943792 A JP H0943792A
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正 稲葉
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Abstract

(57)【要約】 【目的】新規な写真用キレート剤等を提供すること。 【構成】一般式(I)で表わされる写真用添加剤、写真
用組成物、およびこれを用いた処理方法。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、酸化剤として有用であ
り、特にハロゲン化銀写真感光材料分野で使われる酸化
剤、例えばハロゲン化銀カラー写真感光材料の漂白や漂
白定着処理に使われる漂白剤として有用な新規な鉄錯体
に関するものである。また、本発明は、ハロゲン化銀写
真用添加剤及びこれを用いた処理方法に関し、さらに詳
しくは発色現像後の漂白若しくは漂白定着工程に於ける
新規な漂白剤および写真処理にとって有害な金属イオン
を隠蔽するための新規なキレート剤に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、鉄錯体は、医療用、化粧用製剤、
写真用、情報記録材料(磁気記録材料、レーザー記録材
料等)、複写材料(感熱材料、感圧材料等)などに幅広
く用いられているが、特にハロゲン化銀写真感光材料分
野で使用される酸化剤、例えばハロゲン化銀写真感光材
料の減力処理に使われる減力剤や漂白処理に使われる漂
白剤として多量に用いられている。漂白剤として多く用
いられてきた鉄錯体としては、エチレンジアミン四酢酸
第二鉄錯塩が挙げられるが、これは漂白性能そのものが
あまり高くなく、より迅速な処理が求められる場合には
能力不足であった。一方、漂白性能の高い鉄錯体として
は赤血塩や1,3−プロパンジアミン四酢酸第二鉄錯塩
が開示されているが、このものは酸化還元電位が高いた
め共存する化合物の分解を促進する場合があり、使用用
途が限られていた。また、他にも、本発明に類似した化
合物としてエチレンジアミン−N,N′−ジ酢酸−N,
N′−ジプロピオン酸と鉄(III)イオンからなる化合物
が知られている。しかし、この鉄錯体はpHの変動によ
って酸化還元電位が変化し、特に高pH側で酸化力で低
下するといった問題があることがわかった。また、一般
的に、ハロゲン化銀写真感光材料のうち、ハロゲン化銀
黒白写真感光材料は、露光後、黒白現像、定着、水洗等
の処理工程により処理され、ハロゲン化銀カラー写真感
光材料(以下、カラー感光材料という。)は、露光後、
発色現像、脱銀、及び水洗、安定化等の処理工程により
処理される。ハロゲン化銀カラー反転感光材料は露光
後、黒白現像、反転処理後に発色現像、脱銀、水洗、安
定化等の処理工程により処理される。カラー現像におい
て発色現像工程では、感光したハロゲン化銀粒子が発色
現像主薬により還元されて銀となるとともに、生成した
発色現像主薬の酸化体は、カプラーと反応して画像色素
を形成する。引き続き行われる脱銀工程では、現像工程
で生じた現像銀が酸化作用を有する漂白剤(酸化剤)に
より銀塩に酸化され(漂白)、さらに可溶性銀を形成す
る定着剤によって未使用のハロゲン化銀とともに、感光
層より除去される(定着)。
【0003】漂白と定着は、それぞれ独立した漂白工
程、定着工程として行われる場合と、漂白定着工程とし
て同時に行われる場合とがある。これらの処理工程及び
その組成の詳細は、ジェームス著「ザ セオリー オブ
フォトグラフィック プロセス」(第4版)(James,
"The Theory of Photographic Process" 4'th ed
ition )(1977)、リサーチディスクロージャーN
o.17643の28〜29頁、同No.18716の651 左欄〜右欄、同N
o.307105 の880 〜881 頁等に記載されている。上記の
基本的な処理工程の他、色素画像の写真的、物理的品質
を保つため、あるいは処理の安定性を保つため等の目的
で、種々の補助的な工程が付け加えられる。例えば、水
洗工程、安定化工程、硬膜工程、停止工程等が挙げられ
る。また、現像処理されたハロゲン化銀黒白感光材料の
階調等を調節するためには酸化剤を含有する減力液で処
理される。
【0004】上記の処理工程は、自動現像機により行わ
れるのが一般的で、大型の自動現像機を設置した大規模
な現像所から、近年ではミニラボと呼ばれる小型の自動
現像機を店頭に設置する写真店まで、写真処理はさまざ
まな所で行われるようになってきた。それにより、迅速
処理サービスが広まってきている。しかしながら、カラ
ー感光材料の処理における漂白工程や漂白定着工程で漂
白剤として従来使用されてきたエチレンジアミン四酢酸
第二鉄錯塩は酸化力が弱いという基本的な欠陥があり、
漂白促進剤の使用(例えば、米国特許第1,138,842 号記
載のメルカプト化合物の添加) 等の改良が加えられてき
たにもかかわらず、迅速な漂白という目標を達成するに
は至っていない。迅速な漂白を達成する漂白剤として
は、赤血塩、塩化鉄、臭素酸塩等が知られているもの
の、赤血塩においては、環境保全上の問題から、塩化鉄
においては金属腐食等の取扱上の不便さ等から、また臭
素酸塩においては、液の不安定性上の問題から、広く使
用することができない。
【0005】従って、取扱性が良く、廃液の排出上の問
題のない迅速な漂白を達成する漂白剤が望まれていた。
最近そうした条件を満たすものとして、1,3-ジアミノプ
ロパン四酢酸第二鉄錯塩が開示されている。しかしなが
ら、1,3-ジアミノプロパン四酢酸第二鉄錯塩は漂白に伴
う漂白カブリという性能上の問題点を持っている。この
漂白カブリを軽減する方法として漂白液に緩衝剤を加え
ることが開示されている(例えば、特開平1-213657号)
が、その改良のレベルは十分満足するものではなく、特
に発色現像を3分以下の時間で行う迅速処理において
は、高活性な現像液が用いられるために、なお大きな漂
白カブリの発生を引き起こしてしまう。
【0006】また、この1,3-ジアミノプロパン四酢酸第
二鉄錯塩からなる漂白能を有する処理液を用いると、処
理後の保存中にステインが増加するという問題や、この
処理液を用いて連続処理すると、連続処理初期に比べ大
きな脱銀性の低下が起きたり、発色現像液への漂白液混
入による未露光部でのカブリ発生などの問題も生じた。
また、迅速化するために、漂白浴と定着浴を一つにする
(漂白定着浴)方法が知られているが、この1,3-ジアミ
ノプロパン四酢酸第二鉄錯塩からなる漂白能を有する処
理液を用いると、定着剤であるチオ硫酸アンモニウムが
分解し、沈澱物が生成して感材表面に汚れが生じたり、
フィルターの目詰まりの原因になったり、脱銀不良にな
るという問題もあった。
【0007】また一方で、上記の処理工程が、大型の自
動現像機を設置した大規模な現像所から、近年ではミニ
ラボと呼ばれる小型の自動現像機を店頭に設置する写真
店まで、写真処理はさまざまな所で行われるようになる
にともない、処理性能の低下が起きる場合も生じてき
た。
【0008】その大きい原因のひとつに、金属イオンの
処理液への混入が挙げられる。種々の金属イオンがさま
ざまな経路を通じて処理液に混入する。例えば、処理液
を調合する際に用いる水を通じて、カルシウム、マグネ
シウム、またある場合には鉄イオンが、また、感光材料
のゼラチンに含まれるカルシウムが処理液に混入する。
また、漂白能を有する処理液に用いている鉄キレート
が、液がはねて前浴の現像液に混入したり、またフィル
ムに含浸した液が持ち込まれることで、前浴に含まれる
イオンが持ち込まれる事もある。
【0009】混入したイオンの影響は、イオンと処理液
により異なる。現像液に混入したカルシウム、マグネシ
ウムイオンは、緩衝剤として一般に用いられる炭酸塩と
反応し、沈澱やスラッジを生じ、自動現像機の循環系フ
ィルターの目詰まりや、フィルムの処理汚れなどの問題
を引き起こす。また鉄イオン等の遷移金属塩の現像液へ
の混入では、パラフェニレンジアミン系発色現像主薬や
ハイドロキノン、モノールのような黒色現像主薬、又、
さらにはヒドロキシルアミン類や亜硫酸塩等の保恒剤の
分解を通じて、著しい写真性の低下が起こる。
【0010】また、過酸化水素、過硫酸塩を用いた漂白
液に鉄イオン等の遷移金属が混入すると、やはり液の安
定性が著しく低下し、漂白不良などの問題を起こす。定
着液においても、通常のチオ硫酸塩を定着剤として用い
る定着液では、遷移金属塩の混入で安定性の低下が起こ
り、液に濁りや、スラッジが発生する。その結果とし
て、自動現像機のフィルターの目詰まりにより、循環流
量が低下し、安定不良が起こったり、フィルムに処理汚
れを発生したりする。このような定着液における現象
は、定着液に後続する水洗水においても発生し、特に水
洗水量を削減するとタンク内の液交換率が低下し、硫化
と呼ばれるチオ硫酸塩の分解、硫化銀の沈澱生成の問題
が極端に発生しやすくなる。このような状態を呈すると
フィルム表面に致命的な汚れを生じることが多い。
【0011】多量のカルシウム、マグネシウムを含む硬
水を用いて調液した安定液では、これらを栄養源として
バクテリアが発生し、液に濁りを発生し、フィルム汚れ
を引き起こす。また、鉄イオンをはじめとする遷移金属
系のイオンの混入では、これらがフィルムに残留するこ
とで処理後のフィルムの保存性が悪化する。以上述べて
きたように、処理液への金属イオンの混入は、様々な弊
害を引き起こすため、有効なイオンの隠蔽剤が強く望ま
れてきた。
【0012】前述の問題を解決する方法として、金属イ
オンを隠蔽するキレート剤が用いられてきた。例えば、
特公昭48−30496号、同44−30232号記載
のアミノポリカルボン酸類(例えばエチレンジアミン四
酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸)、あるいは、特開
昭56−97347号、特公昭56−39359号及び
西独特許第2,227,639号記載の有機ホスホン酸
類、或いは特開昭52−102726号、同53−42
730号、同54−121127号、同55−1262
41号、同55−65956号等に記載のホスホノカル
ボン酸類、その他、特開昭58−195845号、同5
8−203440号及び特公昭53−40900号等に
記載の化合物を挙げる事ができる。
【0013】また、本発明化合物の類似骨格を有するも
のとして、“ジャーナル・オブ・アメリカン・ケミカル
・ソサイエティ”第74巻6228頁(1952年)ま
たは、第75巻4814頁に記載のエチレンジアミン二
酢酸二プロピオン酸がある。これらの化合物のうちのい
くつかは実用に供されているものの、その性能は充分に
満足すべきものではなかった。例えばエチレンジアミン
四酢酸はカルシウムイオンに対する隠蔽能は大きいもの
の、現像液に添加すると、鉄イオンの存在下で現像薬や
現像薬の保恒剤の分解を促進し、画像濃度低下、かぶり
の上昇などの写真性の悪化を招く。また例えば、アルキ
リデンジホスホン酸は、鉄イオンの存在下でも、このよ
うな悪作用を起こすことがないが、カルシウムの多い硬
水で調合された処理液で固形物(タール)を発生し現像
機の故障を起こすといったトラブルが発生している。こ
れら両化合物に見られる問題と前述した問題を同時に解
決しうる化合物として特開平5−66527号に記載さ
れているキレート剤が挙げられる。しかし、これらの化
合物は処理温度の高温化や処理液の滞留時間の延長等に
よる、より過酷な使用条件下では,十分な性能を維持す
ることは困難であった。
【0014】本発明化合物の類似骨格を有するエチレン
ジアミン二酢酸二プロピオン酸は、pHによる隠蔽能の
変化が大きく、処理液条件が変動した場合、性能が充分
なレベルでなくなることが多い。特に、アルカリ性であ
る現像浴中では、鉄イオンに対する隠蔽能がもともと低
いため、過剰量の添加が必要となり、写真性上好ましく
ない。特に近年、環境保全の社会的要求の高まりに応じ
て、写真用処理液の補充量は、益々低減する方向にあ
り、これに伴って処理機中での処理液の滞留時間が長く
なる。また、迅速化への要求からは,現像薬、漂白剤、
定着剤の高濃度化、及び処理液を高温化する傾向にあ
り、従来にも増して前期保存性の悪化が大きな問題とな
る。また、このような迅速化のために処理液が高濃度化
されていくに従い、それぞれの処理浴に持ち込まれる液
が濃いため、条件(主にはpH)の変動が大きくなっ
た。そのため、金属隠蔽剤の効果が薄れるという問題を
生じることがあった。従って特に、高濃度化された処理
液中においても蓄積する金属イオンを弊害の発生なく、
長期にわたり、かつ条件変動に左右されにくく効果的に
隠蔽する、より優れた新規キレート剤の開発が望まれて
いた。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の第一の
目的は、適度な酸化力を有し、共存する化合物への影響
が小さい鉄錯体を提供することにある。本発明の第二の
目的は、pHの変動によって酸化力の変化が小さい鉄錯
体を提供することにある。従って、本発明の第三の目的
は、写真性(特に、感度、カブリ)に影響の小さい新規
な写真用添加剤を提供することにある。本発明の第四の
目的は、金属イオンの混入によっても沈澱やスラッジの
発生しない写真処理組成物を提供することにある。第五
の目的は、金属イオンの混入によっても、処理液中の有
効成分の減少や、写真的な悪作用を及ぼす成分の生成が
ない、安定な処理組成物を提供することである。第六の
目的は、処理組成物温度の高温化や処理液の滞留時間の
延長による、より過酷な使用条件下でも十分に性能を維
持できる処理組成物及びそれを用いた処理方法を提供す
ることにある。第七の目的は、高濃度化された処理液中
においても、蓄積する金属イオンを弊害の発生なく、長
期にわたり、かつ条件変動に左右されにくく効果的に隠
蔽する処理組成物及びそれを用いた処理方法を提供する
ことにある。
【0016】本発明の第八の目的は、脱銀性に優れたハ
ロゲン化銀写真感光材料用の処理組成物、特に漂白能を
有する処理組成物及びそれを用いた処理方法を提供する
ことにある。本発明の第九の目的は、漂白カブリの少な
いハロゲン化銀写真感光材料用の処理組成物、特に漂白
能を有する処理組成物及びそれを用いた処理方法を提供
することにある。本発明の第十の目的は、経時ステイン
の少ないハロゲン化銀写真感光材料用の処理組成物、特
に漂白能を有する処理組成物及びそれを用いた処理方法
を提供することにある。本発明の第十一の目的は、連続
処理しても安定に上記の性能を維持できるハロゲン化銀
写真感光材料用の処理組成物、特に漂白能を有する処理
組成物及びそれを用いた処理方法を提供することにあ
る。本発明の第十二の目的は、漂白定着として使用した
場合、定着剤を分解しにくく、安定な処理性能を維持で
きる漂白定着処理組成物及びそれを用いた処理方法を提
供することにある。本発明の第十三の目的は、漂白定着
として使用した場合、ランニング処理時にも迅速な脱銀
性を示し、なおかつ沈澱物の生成が少なく、感材表面の
汚れやフィルターの目詰まりの少ない漂白定着処理組成
物及びそれを用いた処理方法を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記の各目的は、以下の
方法によって達成された。 (1) 下記一般式(I)で表される化合物の鉄錯体。
【0018】
【化4】
【0019】(一般式(I)中、R1 は脂肪族炭化水素
基、アリール基またはヘテロ環基を表す。R2 は水素原
子、脂肪族炭化水素基、アリール基またはヘテロ環基を
表す。L1 、L2 、L3 、L4 およびL5 は、それぞれ
アルキレン基を表す。mおよびnは、それぞれ0または
1を表す。W1 およびW2 は、それぞれアルキレン基、
アリーレン基、アラルキレン基または二価の含窒素ヘテ
ロ環基を表す。Dは単結合、−O−、−S−または−N
(Rw ) −を表す。Rw は水素原子、脂肪族炭化水素基
またはアリール基を表す。vは0〜3の整数を表し、w
は1〜3の整数を表す。M1 、M2 、M3 およびM
4 は、それぞれ水素原子またはカチオンを表す。) 一般式(I)で表わされる化合物と鉄塩を反応させ、鉄
錯塩を製造する方法において、該鉄錯体をpH1〜7の
範囲で単離することを特徴とする鉄錯体の製造方法。 (3) 一般式(I)で表わされる写真用添加剤。 (4) 一般式(II)で表される写真用添加剤。(一般式
(II)中、R1 ' は脂肪族炭化水素基を表す。L1 、L
3 、L4 、L5 、m、n、W1 、W2 、D、v、w、M
1 、M2 、M3 およびM4 は、それぞれ(1) における一
般式(I)のそれらと同義である。) (5) 一般式(III)で表される写真用添加剤。(一般式(I
II)中、R1 ''はアリール基を表す。L1 、L2
3 、L4 、L5 、m、n、W1 、W2 、D、v、w、
1 、M2 、M3 およびM4 は、それぞれ(1) における
一般式(I)のそれらと同義である。) (6) (3) における一般式(I)で表される化合物の写真
用金属キレート化合物。 (7) (4) における一般式(II)で表される化合物の写真
用金属キレート化合物。 (8) (5) における一般式(III) で表される化合物の写真
用金属キレート化合物。 (9) (3) 記載の一般式(I)で表される化合物の金属キ
レート化合物の少なくとも一種とスルフィン酸又はその
塩の少なくとも一種を含有することを特徴とするハロゲ
ン化銀写真感光材料の漂白定着用処理組成物。 (10) 像様露光されたハロゲン化銀写真感光材料を、上
記一般式(I)で表わされる化合物またはその金属キレ
ート化合物のうち少なくとも一種の化合物存在下処理す
ることを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料の処理方
法。
【0020】一般式(I)の構造上の特徴は、アミノポ
リカルボン酸のカルボキシル基とNの間に分岐型のアル
キレン基を導入した点である。これまでN,N′間アル
キレン鎖を分岐状にしたものは開示されているが(特開
平3−192254号等)、この化合物では、漂白剤と
しての上記問題点を解決するには至っていない。また、
この化合物をキレート剤として使用した場合(金属を含
まないキレート剤部分のみを使用)にも、金属隠蔽剤と
しての上記問題点を解決できない。カルボキシル基とN
との間に分岐アルキレン基を導入することにより問題点
の解決が図れたことは、予想しがたいことである。
【0021】まず、一般式(I)で表される化合物につ
いて以下に詳細に説明する。R1 およびR2 で表される
脂肪族炭化水素基は、直鎖、分岐又は環状のアルキル基
(好ましくは炭素数1〜12、より好ましくは炭素数1
〜7、特に好ましくは炭素数1〜4のアルキル基であ
り、例えばメチル、エチル、n−プロピル、iso−プ
ロピル、n−ブチル、iso−ブチル、tert−ブチ
ル、n−ヘプチル、n−ヘキシル、シクロヘキシルなど
が挙げられる。)、アルケニル基(好ましくは炭素数2
〜12、より好ましくは炭素数2〜6、特に好ましくは
炭素数2〜4のアルケニル基であり、例えばビニル、ア
リルなどが挙げられる。)、アルキニル基(好ましくは
炭素数2〜12、より好ましくは炭素数2〜6、特に好
ましくは炭素数2〜4のアルキニル基であり、例えばプ
ロパルギルなどが挙げられる。)である。
【0022】また、R1 およびR2 で表される脂肪族炭
化水素基は置換基を有してもよく、置換基としては、例
えばアリール基(好ましくは炭素数6〜12、より好ま
しくは炭素6〜10、特に好ましくは炭素数6〜8のア
リール基であり、例えばフェニル、p−メチルフェニル
などが挙げられる。)、アミノ基(好ましくは炭素数0
〜20、より好ましくは炭素数0〜10、特に好ましく
は炭素数0〜6のアミノ基であり、例えばアミノ、メチ
ルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノなどが挙げ
られる。)、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜8、
より好ましくは炭素数1〜6、特に好ましくは炭素数1
〜4のアルコキシ基であり、例えばメトキシ、エトキシ
などが挙げられる。)、アリールオキシ基(好ましくは
炭素数6〜12、より好ましくは炭素数6〜10、特に
好ましくは炭素数6〜8のアリールオキシ基であり、例
えばフェニルオキシなどが挙げられる。)、アシル基
(好ましくは炭素数1〜12、より好ましくは炭素数2
〜10、特に好ましくは炭素数2〜8のアシル基であ
り、例えばアセチルなどが挙げられる。)、アルコキシ
カルボニル基(好ましくは炭素数2〜12、より好まし
くは炭素数2〜10、特に好ましくは炭素数2〜8のア
ルコキシカルボニル基であり、例えばメトキシカルボニ
ルなどが挙げられる。)、アリールオキシカルボニル基
(好ましくは炭素数7〜20、より好ましくは炭素数7
〜15、特に好ましくは炭素数7〜10のアリールオキ
シカルボニル基であり、例えばフェニルオキシカルボニ
ルなどが挙げられる。)、アシルオキシ基(好ましくは
炭素数2〜12、より好ましくは炭素数2〜10、特に
好ましくは炭素数2〜8のアシルオキシ基であり、例え
ばアセトキシなどが挙げられる。)、アシルアミノ基
(好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素2〜
6、特に好ましくは炭素数2〜4のアシルアミノ基であ
り、例えばアセチルアミノなどが挙げられる。)、アル
コキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数2〜1
2、より好ましくは炭素数2〜10、特に好ましくは炭
素数2〜8のアルコキシカルボニルアミノ基であり、例
えばメトキシカルボニルアミノなどが挙げられる。)、
アリールオキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数
7〜20、より好ましくは炭素数7〜12、特に好まし
くは炭素数7〜10のアリールオキシカルボニルアミノ
基であり、例えばフェニルオキシカルボニルアミノなど
が挙げられる。)、スルホニルアミノ基(好ましくは炭
素数1〜10、より好ましくは炭素1〜6、特に好まし
くは炭素数1〜4のスルホニルアミノ基であり、例えば
メタンスルホニルアミノなどが挙げられる。)、スルフ
ァモイル基(好ましくは炭素数0〜10、より好ましく
は炭素0〜6、特に好ましくは炭素数0〜4のスルファ
モイル基であり、例えばスルファモイル、メチルスルフ
ァモイルなどが挙げられる。)、カルバモイル基(好ま
しくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素1〜6、特
に好ましくは炭素数1〜4のカルバモイル基であり、例
えばカルバモイル、メチルカルバモイルなどが挙げられ
る。)、アルキルチオ基(好ましくは炭素数1〜8、よ
り好ましくは炭素数1〜6、特に好ましくは炭素数1〜
4のアルキルチオ基であり、例えばメチルチオ、エチル
チオ、カルボキシメチルチオなどが挙げられる。)、ア
リールチオ基(好ましくは炭素数6〜20、より好まし
くは炭素6〜10、特に好ましくは炭素数6〜8のアリ
ールチオ基であり、例えばフェニルチオなどが挙げられ
る。)、スルホニル基(好ましくは炭素数1〜8、より
好ましくは炭素数1〜6、特に好ましくは炭素数1〜4
のスルホニル基であり、例えばメタンスルホニルなどが
挙げられる。)、スルフィニル基(好ましくは炭素数1
〜8、より好ましくは炭素数1〜6、特に好ましくは炭
素数1〜4のスルフィニル基であり、例えばメタンスル
フィニルなどが挙げられる。)、ウレイド基(好ましく
は炭素数1〜8、より好ましくは炭素数1〜6、特に好
ましくは炭素数1〜4のウレイド基であり、例えばウレ
イド、メチルウレイドなどが挙げられる。)、ヒドロキ
シ基、メルカプト基、ハロゲン原子(例えばフッ素原
子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、シアノ基、ス
ルホ基、カルボキシ基、ニトロ基、ヒドロキサム酸基、
ヘテロ環基(例えばイミダゾリル、ピリジル)などが挙
げられる。これらの置換基は更に置換されてもよい。ま
た、置換基が二つ以上ある場合は、同じでも異なっても
よい。置換基として好ましくは、アミノ基、アルコキシ
基、カルボキシ基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、シア
ノ基、ニトロ基であり、より好ましくは、アルコキシ
基、カルボキシ基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子であ
り、更に好ましくは、アミノ基、カルボキシ基、ヒドロ
キシ基であり、特に好ましくは、ヒドロキシ基、カルボ
キシ基である。
【0023】R1 およびR2 で表される脂肪族炭化水素
基として好ましくは置換基を除いた部分の炭素数が1〜
12のアルキル基であり、より好ましくは炭素数1〜7
のアルキル基であり、更に好ましくは炭素数1〜4のア
ルキル基である。具体的には、メチル、エチル、n−プ
ロピル、iso−プロピル、n−ブチル、ベンジル、ヒ
ドロキシメチル、カルボキシメチル、5−イミダゾリル
メチルが好ましく、特にメチル、エチル、n−プロピ
ル、iso−プロピル、n−ブチルが好ましい。R1
よびR2 で表されるアリール基は、単環であっても更に
他の環と縮環を形成していてもよく、好ましくは炭素数
6〜20、より好ましくは炭素数6〜16、更に好まし
くは炭素数6〜12のアリール基である。
【0024】R1 およびR2 で表されるアリール基とし
ては、好ましくは単環または二環であり、例えばフェニ
ル、ナフチル等が挙げられ、より好ましくはフェニルで
ある。R1 およびR2 で表されるアリール基は置換基を
有してもよく、置換基としては、R1 、R2 で表される
脂肪族炭化水素の置換基として挙げたものの他、アルキ
ル基、アルケニル基、アルキニル基等が挙げられる。
【0025】R1 およびR2 で表されるヘテロ環基は、
N、OまたはS原子の少なくとも一つを含む3ないし1
0員の飽和もしくは不飽和のヘテロ環であり、これらは
単環であってもよいし、更に他の環と縮合環を形成して
もよい。
【0026】ヘテロ環として好ましくは、5ないし6員
の芳香族ヘテロ環であり、より好ましくは窒素原子を含
む5ないし6員の芳香族ヘテロ環であり、更に好ましく
は窒素原子を1ないし2原子含む5ないし6員の芳香族
ヘテロ環である。
【0027】ヘテロ環の具体例としては、例えばピロリ
ジン、ピペリジン、ピペラジン、モルフォリン、チオフ
ェン、フラン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、
ピリジン、ピラジン、ピリダジン、トリアゾール、トリ
アジン、インドール、インダゾール、プリン、チアジア
ゾール、オキサジアゾール、キノリン、フタラジン、ナ
フチリジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノリン、
プテリジン、アクリジン、フェナントロリン、フェナジ
ン、テトラゾール、チアゾール、オキサゾールなどが挙
げられる。ヘテロ環として好ましくは、ピロール、イミ
ダゾール、ピラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリダジ
ン、トリアゾール、トリアジン、インドール、インダゾ
ール、チアジアゾール、オキサジアゾール、キノリン、
フタラジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノリン、
テトラゾール、チアゾール、オキサゾールであり、より
好ましくは、イミダゾール、ピラゾール、ピリジン、ピ
ラジン、インドール、インダゾール、チアジアゾール、
オキサジアゾール、キノリン、チアゾール、オキサゾー
ルであり、更に好ましくは、イミダゾール、ピリジン、
キノリンであり、特に好ましくは、イミダゾール、ピリ
ジンである。
【0028】R1 およびR2 で表されるヘテロ環基は置
換基を有してもよく、置換基としては、R1 、R2 で表
される脂肪族炭化水素の置換基として挙げたものの他、
アルキル基、アルケニル基、アルキニル基等が挙げられ
る。
【0029】R1 としては炭素数1〜7のアルキル基ま
たはフェニル基が好ましく、炭素数1〜4のアルキル基
またはフェニル基が更に好ましい。R2 としては水素原
子または炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、より好
ましくは水素原子である。
【0030】L1 〜L5 で表されるアルキレン基は、直
鎖、分岐もしくは環状でもよく、好ましくは直鎖または
分岐状のアルキレン基である。アルキレン基を形成する
炭素数は、好ましくは1〜10、より好ましくは1〜6
であり、特に好ましくは1〜4である。
【0031】L1 、L5 として好ましくはメチレンであ
り、より好ましくは無置換メチレンである。L2
3 、L4 として好ましくは、メチレン、エチレンであ
る。また、L1 〜L5 で表されるアルキレン基は置換基
を有してもよく、置換基としては、R1 、R2 で表され
る脂肪族炭化水素の置換基として挙げたものの他、アル
ケニル基、アルキニル基等が挙げられる。
【0032】mおよびnは、0または1を表し、好まし
くは(m,n)=(1,0)、(m,n)=(0,
1)、(m,n)=(0,0)、であり、より好ましく
は(m,n)=(1,0)、(m,n)=(0,0)、
である。
【0033】W1 、W2 で表されるアルキレン基は、直
鎖、分岐もしくは環状でもよく、好ましくは直鎖または
分岐状のアルキレン基である。アルキレン基を形成する
炭素数は、好ましくは2〜8、より好ましくは2〜6で
あり、特に好ましくは2〜4である。W1 、W2 で表さ
れるアルキレン基としては、例えばエチレン、プロピレ
ン、トリメチレン、1,2−シクロヘキシレンなどが挙
げられ、好ましくはエチレン、プロピレン、トリメチレ
ン、テトラメチレンであり、より好ましくはエチレン、
トリメチレンである。W1 、W2 で表されるアリーレン
基は、単環であっても更に他の環と縮環を形成していて
もよく、好ましくは炭素数6〜20、より好ましくは炭
素数6〜16、更に好ましくは炭素数6〜12のアリー
レン基である。
【0034】W1 、W2 で表されるアリーレン基として
は、好ましくは単環または二環であり、例えばフェニレ
ン、ナフチレン等が挙げられ、より好ましくはフェニレ
ンである。W1 、W2 で表されるアラルキレン基は、好
ましくは炭素数7〜21、より好ましくは炭素数7〜1
7、更に好ましくは炭素数7〜13のアラルキレン基で
あり、例えばo−キシレニルなどが挙げられる。W1
2 で表される二価の含窒素ヘテロ環基としては、ヘテ
ロ原子が窒素である5または6員のものが好ましく、例
えばイミダゾリルなどが挙げられる。また、W1 、W2
は置換基を有してもよく、置換基としては、R1 、R2
で表される脂肪族炭化水素の置換基として挙げたものの
他、アルケニル基、アルキニル基等が挙げられる。
【0035】Dは、単結合、−O−、−S−、−N(R
w ) −を表す。Rw で表される脂肪族炭化水素基および
アリール基は、R1 、R2 で表される脂肪族炭化水素基
およびアリール基と同義である。Rw で表される脂肪族
炭化水素基およびアリール基は置換基を有してもよく、
置換基としてはR1 、R2 で表される脂肪族炭化水素の
置換基として挙げたものの他、アルケニル基、アルキニ
ル基等が挙げられる。
【0036】Rw の置換基として好ましくは、カルボキ
シ基、ホスホノ基、ヒドロキシ基、スルホ基であり、よ
り好ましくはカルボキシ基である。Rw として好ましく
は、置換されてもよい炭素数1〜8のアルキル基(例え
ばメチル、カルボキシメチル))もしくは炭素数6〜1
0のアリール基(例えばフェニル)である。
【0037】vは0〜3の整数を表し、vが2または3
のときにはW1 −Dは同じであっても異なっていてもよ
い。vは0〜2が好ましく、0または1が更に好まし
く、0が特に好ましい。wは1〜3の整数を表し、wが
2または3のときにはW2 は同じでも異なってもよい。
wは好ましくは1または2である。(W1 −D)v −
(W2 )w −としては、例えば以下のものが挙げられ
る。
【0038】
【化5】
【0039】
【化6】
【0040】(W1 −D)v −(W2 )w −としてより
好ましくは、エチレン、プロピレン、トリメチレン、
2,2−ジメチルトリメチレンであり、更に好ましくは
エチレン、トリメチレンであり、特に好ましくはエチレ
ンである。
【0041】M1 、M2 、M3 およびM4 で表されるカ
チオンとしては、有機性のカチオンでも無機性のカチオ
ンでもよい。またカチオンが同一分子中に2個以上ある
場合には、それぞれ異なるカチオンでもよい。カチオン
としては、例えばアルカリ金属(例えばLi+ 、N
+ 、K+ 、Cs+ など)、アルカリ土類金属(例えば
Ca2+、Mg2+など)、アンモニウム(例えばアンモニ
ウム、テトラエチルアンモニウムなど)、ピリジニウ
ム、ホスホニウム(例えばテトラブチルホスホニウム、
テトラフェニルホスホニウムなど)などが挙げられる。
好ましくは、無機性のカチオンであり、より好ましくは
アルカリ金属イオンである。一般式(I)で表される化
合物のうち、好ましくは下記一般式(II)または(III)
で表される化合物である。 一般式(II)
【0042】
【化7】
【0043】(式中、R1 ' は脂肪族炭化水素基を表
す。R1 ' で表される脂肪族炭化水素基は、一般式
(I)におけるR1 で表される脂肪族炭化水素基と同義
であり、好ましい範囲も同様である。L1 、L3
4 、L5 、m、n、W1 、W2 、D、v、w、M1
2 、M3 およびM4 は、それぞれ一般式(I)におけ
るそれらと同義であり、また好ましい範囲も同様であ
る。) 一般式(III)
【0044】
【化8】
【0045】(式中、R1 ''はアリール基を表す。R1
''で表されるアリール基は、一般式(I)におけるR1
で表されるアリール基と同義であり、好ましい範囲も同
様である。L1 、L2 、L3 、L4 、L5 、m、n、W
1 、W2 、D、v、w、M1 、M2 、M3 およびM
4 は、それぞれ一般式(I)におけるそれらと同義であ
り、また好ましい範囲も同様である。)
【0046】一般式(II)で表される化合物のうち、よ
り好ましくは下記一般式(IV)で表される化合物であ
る。 一般式(IV)
【0047】
【化9】
【0048】(式中、R1 ' は一般式(II)におけるR
1 ' と同義であり、好ましい範囲も同様である。L3
4 、m、W1 、W2 、D、v、w、M1 、M2 、M3
およびM4 は、それぞれ一般式(I)のそれらと同義で
あり、また好ましい範囲も同様である。)
【0049】一般式(III)で表される化合物のうち、よ
り好ましくは下記一般式(V)で表される化合物であ
る。 一般式(V)
【0050】
【化10】
【0051】(式中、R1 ''は一般式(III)におけるR
1 ''と同義であり、好ましい範囲も同様である。L2
3 、L4 、m、W1 、W2 、D、v、w、M1
2 、M3およびM4 は、それぞれ一般式(I)におけ
るそれらと同義であり、また好ましい範囲も同様であ
る。)
【0052】一般式(IV)で表される化合物のうち、更
に好ましくは下記一般式(VI)で表される化合物であ
る。 一般式(VI)
【0053】
【化11】
【0054】(式中、R1 ' は一般式(II)におけるR
1 ' と同義であり、好ましい範囲も同様である。W21
一般式(I)におけるW2 での炭素数2〜8のアルキレ
ン基であり、好ましい範囲も同様である。L3 、L4
1 、M2 、M3 およびM4 は、それぞれ一般式(I)
のそれらと同義であり、また好ましい範囲も同様であ
る。)一般式(V)で表される化合物のうち、より好ま
しくは下記一般式(VII)で表される化合物である。 一般式(VII)
【0055】
【化12】
【0056】(式中、R1 ''は一般式(III)におけるR
1 ''と同義であり、好ましい範囲も同様である。W21
一般式(I)におけるW2 での炭素数2〜8のアルキレ
ン基であり、好ましい範囲も同様である。L2 、L3
4 、M1 、M2 、M3 およびM4 は、それぞれ一般式
(I)におけるそれらと同義であり、また好ましい範囲
も同様である。)なお、一般式(I)で表される化合物
において、水に対する溶解性の点で総炭素数22以下の
ものが好ましい。
【0057】以下に一般式(I)で表される化合物の具
体例を挙げるが本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0058】
【化13】
【0059】
【化14】
【0060】
【化15】
【0061】
【化16】
【0062】
【化17】
【0063】
【化18】
【0064】
【化19】
【0065】
【化20】
【0066】
【化21】
【0067】
【化22】
【0068】上記化合物は塩の形で使用してもよい。本
発明の一般式(I)で表される化合物は、例えばインオ
ーガニック ケミストリー 第8巻(第6号)1374
頁(1969年)(Inorganic Chemis
try,8(6),1374(1969).)記載の方
法に準じて合成でき、例えばスキーム1に示すように、
化合物(A)とアミン化合物(B)を反応させた後、化
合物(E)、(F)、(G)を反応させることによって
合成できる。 スキーム1
【0069】
【化23】
【0070】(式中、R1 、R2 、L1 、L2 、L3
4 、L5 、m、n、W1 、W2 、D、v、w、M1
2 、M3 およびM4 は、それぞれ一般式(I)におけ
るそれらと同義である。Yは水素原子又は保護基(例え
ば、アシル基、ベンジル基など)を表す。X1 、X2
3 及びX4 は、それぞれ脱離基(例えばハロゲン原子
(例えば塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子など)、スル
ホナート基(例えばメチルスルホナート、p−トルエン
スルホナート等)等)を表す。)
【0071】原料となる(A)、(E)、(F)、
(G)は、X1 、X2 、X3 、X4 がハロゲン原子の場
合は、市販の化合物を用いることができ、またカルボン
酸誘導体のハロゲン化によって合成することができる。
ハロゲン化は、例えば新実験化学講座第14巻、351
〜354頁(丸善)記載の方法に準じて合成できる。ま
た、X1 、X2 、X3 、X4 がスルホナート基の場合に
は、ヒドロキシ誘導体を原料とし、ヒドロキシ基のスル
ホン酸エステル化が適用でき、例えば新実験化学講座第
14巻、1793〜1798頁(丸善)記載の方法に準
じて合成できる。
【0072】また、アミン化合物(B)は、Yが水素原
子の場合には、市販の化合物を用いることができる。Y
が保護基の場合には、アミンに保護基を導入する通常の
方法が適用でき、例えば新実験化学講座第14巻、25
55〜2568頁(丸善)記載の方法に準じて合成でき
る。
【0073】化合物(C)の合成は、溶媒を使用しても
よく、溶媒としては反応に関与しない限り限定されない
が、例えば水、アルコール(例えばメタノール、エタノ
ール、2−プロパノール等)、アセトニトリル、ジメチ
ルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等が挙げられ
る。化合物(A)は化合物(B)に対して、通常0.0
1〜10倍モル用いるが、好ましくは0.01〜6倍モ
ル、より好ましくは0.01〜2倍モル用いる。また、
この反応は、塩基存在下で行うことが好ましく、塩基と
してはアルカリ(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、
炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等)または三級アミン
(トリエチルアミン等)が挙げられる。塩基の量は、通
常(A)に対して、1〜10倍モル用いるが、好ましく
は1〜6倍モル、より好ましくは1〜2倍モル用いる。
更に触媒量(好ましくは化合物(B)に対して0.00
1〜0.5倍モル、より好ましくは0.01〜0.5倍
モル、更に好ましくは0.01〜0.3倍モル)のヨウ
化ナトリウム、ヨウ化カリウム等のヨウ化物を添加する
と本反応は有利に進行する。また、本反応は、通常0〜
100℃で行うが、好ましくは10〜80℃、より好ま
しくは20〜70℃で行う。
【0074】化合物(D)の合成(Yが水素原子の場合
には化合物(C)と化合物(D)は同一化合物となる)
は、用いた保護基に適した脱保護条件を用いることがで
き、例えば、新実験化学講座第14巻、2555〜25
68頁(丸善)記載の方法が適用できる。また、上記合
成中間体(C)及び(D)に含まれる化合物のうちスキ
ーム2に示す(C)′及び(D)′で表される化合物
は、例えば“ジャーナル オブ ザアメリカン ケミカ
ル ソサイエティ”第72巻5357〜5361頁(1
950年)(Journal of the American Chemical Societ
y vol 72.5357〜5361(1950)に記載の
方法を参考にして合成することもできる。すなわち、ス
キーム2に示すように、ジアミン誘導体にアクリロニト
リル誘導体を反応させることにより、中間体(J)およ
び(K)を得ることができる。減圧蒸留による単離精製
後、ニトリル部を酸で加水分解し、塩基で水溶液をアル
カリ性にして、加水分解の際生じたアンモニアを除去す
ることで化合物(C)′と(D)′を得ることができ
る。 スキーム2
【0075】
【化24】
【0076】(上記合成スキーム中におけるW1
2 、D、v、w、M1 及びM2 は、それぞれ一般式
(I)におけるそれらと同義である。R3 、R4 、R5
及びR6 は、水素原子、脂肪族炭化水素基、アリール基
またはヘテロ環基を表す。)
【0077】原料のジアミン誘導体及びアクリロニトリ
ル誘導体は、市販の化合物を用いることができる。ジア
ミン誘導体とアクリロニトリル誘導体との付加反応は、
無溶媒で加熱還流し、蒸留で精製することができる。こ
のとき、アクリロニトリル誘導体の添加量を調節するこ
とにより、中間体(J)と(K)の生成割合を変化させ
ることができ、これら2つは蒸留で分離可能である。溶
媒は、あってもなくても反応は進行する。もし、溶媒を
使用するならば、反応に関与しない限り限定されない
が、例えばアルコール(例えばメタノール、エタノー
ル、2−プロパノール、ブタノール等)、エーテル(例
えばジオキサン、テトラヒドロフラン等)、ジメチルホ
ルムアミド、ジメチルアセトアミド等が挙げられる。ま
た、アクリロニトリル誘導体の代わりに、アクリル酸誘
導体を用いることもできる。この際は、次反応の加水分
解を行なう必要はない。但し、蒸留による生成ができな
いので、アクリロニトリル誘導体で反応させることが好
ましい。
【0078】次のニトリルの加水分解も、上記記載の文
献を参考にして実施することができる。酸としては、無
機酸でも有機酸でも用いることができる。例えば塩酸、
硝酸、硫酸、p−トルエンスルホン酸等を挙げることが
できる。また、塩基としては、無機塩基及び有機塩基を
用いることができる。例えば水酸化ナトリウム、水酸化
カリウム、炭酸ナトリウム、トリエチルアミン等を挙げ
ることができる。アンモニアの除去方法としては、加熱
による除去でもよいし、減圧による除去でもよい。た
だ、このときpHは強アルカリ性にしておくことが好ま
しい。スキーム1における化合物(I)の合成は、化合
物(C)を合成した際の条件が適用できる。また、
2 、L3 、L4 がエチレン誘導体の場合、化合物
(E)、(F)、(G)の代わりにアクリル酸誘導体ま
たはその塩を用いた、マイケル反応を利用することもで
きる。
【0079】更に、化合物(A)、(E)、(F)、
(G)の代わりにアルデヒドまたはケトン誘導体を用
い、化合物(B)および(D)との反応で生成するイミ
ンまたはインモニウムを還元することによって合成する
こともできる。この場合、原料となるアルデヒドおよび
ケトン誘導体は、市販品を用いることができる。還元条
件としては特に限定はなく、例えば、新実験化学講座第
14巻、1339〜1341頁(丸善)記載の方法が適
用できるが、接触水素還元による方法が好ましい。その
他、カルボニル化合物とシアン化水素またはシアン化物
イオンとの反応によるStrecker法によるアミノ
酸合成法も適用できる。この場合の条件としては、例え
ば新実験化学講座第14巻、1673〜1674頁(丸
善)やジャーナル オブ オーガニック ケミストリー
(Journal of Organic Chemi
stry)、第15巻、46頁(1950)記載の方法
が適用できる。
【0080】また、M1 2 C−( L1 )m−CR1(R
2)−( L5 )n−、M2 2 C−L2 −、M3 2 C−
3 −、M4 2 C−L4 −の導入順は、スキームIに
記載した順である必要はない。更に、合成中間体を単離
することなく各反応を連続して行ってもよい。次に本発
明の一般式(I)で表される化合物の代表的合成例を以
下に示す。
【0081】合成例1 化合物6の合成 エチレンジアミン−N,N’−ジ酢酸17.6g(0.
100モル 東京化成製)と水40mlを三つ口フラス
コに入れ、氷浴で冷却し、良く攪拌しながら50%水酸
化ナトリウム水溶液16.0g(0.200モル)を滴
下した。ビーカーに2−ブロモプロピオン酸61.2g
(0.400モル)量りとり、水50ml加えて氷浴中
で良く攪拌した。内温を10℃以下に保ちながら、50
%水酸化ナトリウム水溶液64.0g(0.80モル)
を滴下した。この溶液を前述の三つ口フラスコに加え、
室温で6時間攪拌した。一夜放置後、反応液を濾過し、
濃塩酸でpHを約1.5に調整した後、電気透析により
塩を除去した。反応液を約1/2に濃縮した後、一夜放
置し、析出した結晶を濾取した。水で洗浄後、減圧乾燥
することにより目的化合物6を2/3水和物として2
4.6g(0.074モル)得た。 収率 74% 融点 196〜199℃(分解)
【0082】合成例2 化合物7の合成 2−ブロモ−n−酪酸92.1g(0.511モル)お
よび水300mlを入れた反応容器を氷水で冷却し、攪
拌下、エチレンジアミン12.7g(0.211モ
ル)、および水酸化ナトリウム44.1g(1.10モ
ル)を溶解した水溶液100mlを、内温が10℃を越
えないようにゆっくり滴下した。室温で3時間攪拌した
後、一夜放置し、濃塩酸にてpHを約4に調整した。反
応液を約1/3に減圧濃縮した後、析出した結晶を濾取
し、水で洗浄した後、減圧乾燥することによりエチレン
ジアミン−N,N’−ジ(2−ブタン酸)を38.0g
(0.164モル)得た。(収率78%) エチレンジアミン−N,N’−ジ(2−ブタン酸)を3
8.0g(0.164モル)と水100mlを三つ口フ
ラスコに入れ、氷浴で冷却し、良く攪拌しながら50%
水酸化ナトリウム水溶液26.2g(0.328モル)
を滴下した。ビーカーにブロモ酢酸63.4g(0.4
56モル)量りとり、水150ml加えて氷浴中で良く
攪拌した。内温を10℃以下に保ちながら、50%水酸
化ナトリウム水溶液73.0g(0.913モル)を滴
下した。この溶液を前述の三つ口フラスコに加え、室温
で6時間攪拌した。一夜放置後、反応液を濾過し、濃塩
酸でpHを約1.5に調整した後、電気透析により塩を
除去した。反応液を約1/2に濃縮した後、一夜放置
し、析出した結晶を濾取した。水で洗浄後、減圧乾燥す
ることにより目的化合物7を1/3水和物として31.
2g(0.0852モル)得た。 収率 52% 融点 180〜181℃(分解)
【0083】合成例3 化合物8の合成 2−ブロモ−n−ペンタン酸90.5g(0.500モ
ル)および水300mlを入れた反応容器を氷水で冷却
し、攪拌下、エチレンジアミン12.0g(0.200
モル)、および水酸化ナトリウム40.0g(1.00
モル)を溶解した水溶液100mlを、内温が10℃を
越えないようにゆっくり滴下した。室温で3時間攪拌し
た後、一夜放置し、濃塩酸にてpHを約4に調整し、室
温にてしばらく攪拌した後、析出した結晶を濾取した。
水で洗浄した後、減圧乾燥することによりエチレンジア
ミン−N,N’−ジ(2−ペンタン酸)を30.7g
(0.118モル)得た。(収率59%) エチレンジアミン−N,N’−ジ(2−ペンタン酸)を
30.7g(0.118モル)と水100mlを三つ口
フラスコに入れ、氷浴で冷却し、良く攪拌しながら50
%水酸化ナトリウム水溶液18.9g(0.236モ
ル)を滴下した。ビーカーにブロモ酢酸49.2g
(0.354モル)量りとり、水150ml加えて氷浴
中で良く攪拌した。内温を10℃以下に保ちながら、5
0%水酸化ナトリウム水溶液56.6g(0.708モ
ル)を滴下した。この溶液を前述の三つ口フラスコに加
え、室温で6時間攪拌した。一夜放置後、反応液を濾過
し、濃塩酸でpHを約1.5に調整した後、電気透析に
より塩を除去した。反応液を約1/2に濃縮した後、一
夜放置し、析出した結晶を濾取した。水で洗浄後、減圧
乾燥することにより目的化合物8を1水和物として2
3.5g(0.059モル)得た。 収率 54% 融点 160〜162℃(分解)
【0084】合成例4 化合物9の合成 2−ブロモ−n−ヘキサン酸57.8g(0.296モ
ル)および水150mlを入れた反応容器を氷水で冷却
し、攪拌下、エチレンジアミン5.93g(0.099
モル)、および水酸化ナトリウム23.7g(0.59
3モル)を溶解した水溶液100mlを、内温が10℃
を越えないようにゆっくり滴下した。室温で6時間攪拌
した後、一夜放置し、濃塩酸にてpHを約4に調整し、
室温にてしばらく攪拌した後、析出した結晶を濾取し
た。水で洗浄した後、減圧乾燥することによりエチレン
ジアミン−N,N’−ジ(2−ヘキサン酸)を17.4
g(0.060モル)得た。(収率61%)
【0085】エチレンジアミン−N,N’−ジ(2−ヘ
キサン酸)17.4g(0.060モル)と水50ml
を三つ口フラスコに入れ、氷浴で冷却し、良く攪拌しな
がら50%水酸化ナトリウム水溶液9.60g(0.1
20モル)を滴下した。ビーカーにブロモ酢酸25.0
g(0.180モル)量りとり、水100ml加えて氷
浴中で良く攪拌しているところへ、内温を10℃以下に
保ちながら、50%水酸化ナトリウム水溶液28.8g
(0.360モル)を滴下した。この溶液を前述の三つ
口フラスコに加え、室温で6時間攪拌した。一夜放置
後、反応液を濾過し、濃塩酸でpHを約2に調整した
後、反応液を約1/3に濃縮し、一夜放置した後、析出
した白色固体を濾取した。得られた固体を水/アセトニ
トリルで再結晶した後、水で洗浄し、減圧乾燥すること
により目的化合物9を2/3水和物として16.5g
(0.040モル)得た。 収率 67% 融点 162〜164℃(分解)
【0086】合成例5 化合物10の合成 ベンゾイルぎ酸ナトリウム11.46g(0.067mol Aldrich社
製)およびメタノール60mlを入れた反応容器に、攪拌
下、N-アセチルエチレンジアミン5.67g(0.056mol 東
京化成製)を加え、2時間加熱還流した。反応液を室温
に戻した後、水素ガス(水素圧30kg/cm2)と、触媒に10
%パラジウムカーボンを用いて、接触水素添加した。反
応液を濾過して触媒を除去した後、濾液を濃縮して飴状
の沈殿を得た。これに5N水酸化ナトリウム水溶液60mlを
加えて、2時間加熱還流した。反応液を氷水で冷却し、
攪拌下、ブロモ酢酸27.76g (0.20mol)を、内温が10℃を
越えないようにゆっくり加えた。36%塩酸で反応液をpH
10〜11にした後、40℃まで昇温し、5N水酸化ナトリウム
水溶液をpH9〜11を保つように加えながら6時間反応さ
せた。反応液を室温まで冷却した後、36%塩酸を加えて
約pH2に調整した後、反応液を約1/3 に減圧濃縮し、メ
タノールを加え、析出した塩を濾別した。濾液を約1/3
に減圧濃縮し、メタノールを加え、析出した塩を濾別す
る操作を3回繰り返した後、減圧濃縮して、生じた飴状
物質をアセトンで良く洗浄した。残った白色沈殿を水か
ら再結晶することによって、目的化合物10を10.7g
(0.029mol)得た。収率 52.3%。融点 190 〜191 ℃
(分解)
【0087】合成例6 化合物12の合成 エチレンジアミン−N,N’−ジプロピオン酸二塩酸塩
25.0g(0.090モル 東京化成製)と水50m
lを三つ口フラスコに入れ、氷浴で冷却し、良く攪拌し
ながら50%水酸化ナトリウム水溶液29.0g(0.
36モル)を滴下した。ビーカーに2−ブロモプロピオ
ン酸55.0g(0.360モル)量りとり、水50m
l加えて氷浴中で良く攪拌しているところへ、内温を1
0℃以下に保ちながら、50%水酸化ナトリウム水溶液
57.6g(0.72モル)を滴下した。この溶液を前
述の三つ口フラスコに加え、室温で5時間攪拌した。一
夜放置後、反応液を濾過し、濃塩酸でpHを約1.5に
調整した。反応液が約200mlになるまで減圧濃縮し
た後、一夜放置し、析出した白色固体を濾取した。水で
洗浄後、結晶をビーカーにあけ、水50mlを加えて良
く攪拌しながら、50%水酸化ナトリウム水溶液を加え
溶解した。濃塩酸でpH約1.5に調整後、一夜放置
し、析出した固体を濾取した。少量の水とアセトンで洗
浄した後、加熱乾燥することにより、目的化合物12を
3/2水和物として6.76g(0.018モル)得
た。 収率 20% 融点 110℃から徐々に分解
【0088】合成例7 化合物19の合成 2−ブロモプロピオン酸254g(1.66モル)およ
び水400mlを入れた反応容器を氷水で冷却し、攪拌
下、1,3−プロパンジアミン51.3g(0.692
モル)、および水酸化ナトリウム66.4g(1.66
モル)を溶解した水溶液150mlを、内温が20℃を
越えないようにゆっくり滴下した。60℃に加熱し、水
酸化ナトリウム66.4g(1.66モル)を溶解した
水溶液150mlを、pH10〜11に保つように滴下
したのち、2−ブロモプロピオン酸91.8g(0.6
0モル)を添加した。更に60℃で6時間反応させた
後、室温に冷却し、濃塩酸を加え、pHを約3に調整し
た。反応液を約1/3に減圧濃縮した後、メタノールを
加え、析出した塩を濾別した。濾液を約1/3に減圧濃
縮した後、メタノールを加え、析出した塩を濾別する操
作を3回繰り返した後、水/エタノールにて再結晶する
ことによって1,3−プロパンジアミン−N,N’−ジ
(2−プロピオン酸)120g(0.550モル)得
た。(収率79.5%)
【0089】1,3−プロパンジアミン−N,N’−ジ
(2−プロピオン酸)を50.0g(0.229モ
ル)、ブロモ酢酸127g(0.914モル)を水30
0mlに溶解し、氷冷下、水酸化ナトリウム54.9g
(1.37モル)を溶解した水溶液100mlを、内温
が20℃を越えないようにゆっくり滴下した。60℃に
加熱し、水酸化ナトリウム36.6g(0.915モ
ル)を溶解した水溶液80mlを、pH10〜11に保
つように滴下した後、室温にて一夜放置した。室温にて
濃塩酸を加え、pHを約2に調整した後、反応液を約1
/3に減圧濃縮し、メタノールを加え、析出した塩を濾
別した。濾液を約1/3に減圧濃縮した後、メタノール
を加え、析出した塩を濾別する操作を3回繰り返した
後、水/アセトンにて再結晶することによって目的化合
物19の1/3水和物を43.2g(0.127モル)
得た。 収率 55% 融点 124〜126℃(分解)
【0090】合成例8 化合物20の合成 2−ブロモ−n−酪酸40.0g(0.24モル)およ
び水80mlを入れた反応容器を氷水で冷却し、攪拌
下、1,3−プロパンジアミン7.41g(0.10モ
ル)、および水酸化ナトリウム9.60g(0.24モ
ル)を溶解した水溶液15mlを、内温が20℃を越え
ないようにゆっくり滴下した。60℃に加熱し、水酸化
ナトリウム9.60g(0.24モル)を溶解した水溶
液15mlを、pH10〜11に保つように滴下したの
ち、2−ブロモ−n−酪酸20.4g(0.12モル)
を添加し、更に水酸化ナトリウム2.44g(0.06
モル)を溶解した水溶液10mlを滴下した。60℃で
6時間反応させた後、室温に冷却し、濃塩酸を加え、p
Hを約2.5に調整した。ロータリーエバポレーターに
て、反応液を約1/3に減圧濃縮した後、メタノールを
加え、析出した塩を濾別した。濾液を約1/3に減圧濃
縮した後、メタノールを加え、析出した塩を濾別する操
作を3回繰り返した後、水/エタノールにて再結晶する
ことによって1,3−プロパンジアミン−N,N’−ジ
(2−ブタン酸)を16.0g(0.065モル)得
た。(収率65.0%)
【0091】1,3−プロパンジアミン−N,N’−ジ
(2−ブタン酸)12.3g(0.050モル)、クロ
ロ酢酸ナトリウム23.3g(0.20モル)を水10
0mlに溶解し、氷冷下、水酸化ナトリウム12.0g
(0.30モル)を溶解した水溶液30mlを、内温が
20℃を越えないようにゆっくり滴下した。約30℃で
8時間反応した後、室温にて濃塩酸を加え、pHを約1
に調整した後、電気透析により脱塩した。2日間放置し
た後、析出した固体を濾取し、水で洗浄することによっ
て化合物20の1水和物を12.9g(0.034モ
ル)得た。 収率 68.0% 融点 171〜173℃(分解)
【0092】合成例9 化合物16の合成法 スキーム3
【0093】
【化25】
【0094】(化合物16Aの合成)エチレンジアミン
50.0g(0.832mol ) とクロトノニトリル22
3g(3.328mol )を三つ口フラスコに入れ、20
時間加熱還流した。アスピレーターで減圧蒸留(20mm
Hg、130〜150℃)し、目的物の沸点以下のものを
除去した。次に真空ポンプで減圧蒸留(2mmHg、150
〜170℃)し、中間体(16B)を得た。中間体(1
6B)50g(0.257mol )をナスフラスコに入
れ、氷浴で冷却しながら良く攪拌し、濃塩酸150mlを
等圧滴下ロートで15分かけて滴下した。滴下終了後、
油浴で3時間加熱還流した。溶媒を減圧留去し、50%
水酸化ナトリウム水溶液を加えて、強アルカリ性にし
た。生成したアンモニアを減圧下で除去し、化合物16
Aを得た。 (化合物16の合成)得られた化合物16Aすべてとブ
ロモ酢酸107.3g(0.772mol )を50%水酸
化ナトリウムで中和した水溶液を加え、良く攪拌した後
室温で一晩放置した。反応液に活性炭を加え、セライト
濾過した後、濃塩酸でpH1.5に調整した。電気透析
により脱塩した後、減圧濃縮し、一晩放置した。析出し
た結晶を濾取し、水、アセトンで洗浄した。加熱乾燥
(45℃)して、目的物の1/2水和物を37g(収率
41%)得た。 融点 185〜6℃(分解) 元素分析値 C14H24N2O8・1/2H2Oとして
【0095】合成例10 化合物42の合成法 スキーム4
【0096】
【化26】
【0097】(化合物42Aの合成)エチレンジアミン
170g(2.83mol ) と70% cis−2−ペンテン
ニトリル328g(2.83mol )を三つ口フラスコに
入れ、8時間加熱還流した。減圧蒸留(20mmHg、14
0〜160℃)により、中間体42Dを得た。また、真
空ポンプで減圧蒸留(2mmHg、150〜180℃)に
より、中間体42Cを得た。中間体42C 30g
(0.135mol )をナスフラスコに入れ、氷浴で冷却
しながら良く攪拌し、濃塩酸150mlを等圧滴下ロート
で15分かけて滴下した。滴下終了後、油浴で3時間加
熱還流した。溶媒を減圧留去し、少量の水と50%水酸
化ナトリウム水溶液を加えて、内容物を強アルカリ性
(pH13以上)にした。生成したフリーのアンモニア
を減圧下で除去し、化合物2Aを得た。 (化合物42の合成)得られた化合物42Aすべてとブ
ロモ酢酸75g(0.54mol )を50%水酸化ナトリ
ウムで中和した水溶液を加え、良く攪拌した後室温で一
晩放置した。反応液に活性炭を加え、セライト濾過した
後、濃塩酸でpH1.5に調整した。電気透析により脱
塩した後、減圧濃縮し、一晩放置した。析出した結晶を
濾取し、水、アセトンで洗浄した。加熱乾燥(45℃)
して、目的物を34g(収率66%)得た。 融点 175〜6℃(分解) 元素分析値 C16H28N2O8=376.41として
【0098】合成例11 化合物35の合成法 スキーム5
【0099】
【化27】
【0100】(化合物35Aの合成)エチレンジアミン
50.0g(0.832mol ) とクロトノニトリル5
5.8g(0.832mol )を三つ口フラスコに入れ、
20時間加熱還流した。減圧蒸留(20mmHg、140〜
170℃)により中間体35Bを得た。中間体35B5
0g(0.393mol )をナスフラスコに入れ、氷浴で
冷却しながら良く攪拌し、濃塩酸150mlを等圧滴下ロ
ートで15分かけて滴下した。滴下終了後、油浴で3時
間加熱還流した。溶媒を減圧留去し、50%水酸化ナト
リウム水溶液を加えて、強アルカリ性にした。生成した
アンモニアを減圧下で除去し、化合物35Aを得た。 (化合物35の合成)得られた化合物35Aすべてとブ
ロモ酢酸107.3g(0.772mol )を50%水酸
化ナトリウムで中和した水溶液を加え、良く攪拌した後
室温で一晩放置した。反応液に活性炭を加え、セライト
濾過した後、濃塩酸でpH1.5に調整した。電気透析
により脱塩した後、減圧濃縮し、一晩放置した。析出し
た結晶を濾取し、水、アセトンで洗浄した。加熱乾燥
(45℃)して、目的物の1/2水和物を88.7g
(収率32%)得た。 融点 191〜192℃(分解) 元素分析値 C12H20N2O8・1/2H2Oとして
【0101】合成例12 化合物43の合成法 スキーム6
【0102】
【化28】
【0103】(化合物43Aの合成)合成例10で得た
中間体42D 100g(0.708mol )をナスフラ
スコに入れ、氷浴で冷却しながら良く攪拌し、濃塩酸3
00mlを等圧滴下ロートで15分かけて滴下した。滴下
終了後、油浴で3時間加熱還流した。溶媒を減圧留去
し、少量の水と50%水酸化ナトリウム水溶液を加え
て、内容物を強アルカリ性(pH13以上)にした。生
成したフリーのアンモニアを減圧下で除去し、化合物4
3Aを得た。 (化合物43の合成)得られた化合物43Aすべてとブ
ロモ酢酸590g(4.25mol )を50%水酸化ナト
リウムで中和した水溶液を加え、良く攪拌した後室温で
一晩放置した。反応液に活性炭を加え、セライト濾過し
た後、濃塩酸でpH1.5に調整した。電気透析により
脱塩した後、減圧濃縮し、一晩放置した。析出した結晶
を濾取し、水、アセトンで洗浄した。加熱乾燥(45
℃)して、目的物を130g(収率55%)得た。 融点 174〜5℃(分解) 元素分析値 C13H22N2O8=334.33として
【0104】合成例13 化合物36の合成法 スキーム7
【0105】
【化29】
【0106】(化合物36Aの合成)エチレンジアミン
50g(0.831mol )とメタクリロニトリル223
g(3.324mol )を三ツ口フラスコに入れ、1週間
加熱還流した。減圧蒸留(20mmHg、140〜160
℃)により、中間体36Bを得た。中間体36B 50
g(0.393mol )をナスフラスコに入れ、氷浴で冷
却しながら良く攪拌し、濃塩酸200mlを等圧滴下ロー
トで15分かけて滴下した。滴下終了後、油浴で3時間
加熱還流した。溶媒を減圧留去し、少量の水と50%水
酸化ナトリウム水溶液を加えて、内容物を強アルカリ性
(pH13以上)にした。生成したフリーのアンモニア
を減圧下で除去し、化合物36Aを得た。 (化合物36の合成)得られた化合物36Aすべてとブ
ロモ酢酸273g(1.97mol )を50%水酸化ナト
リウムで中和した水溶液を加え、良く攪拌した後室温で
一晩放置した。反応液に活性炭を加え、セライト濾過し
た後、濃塩酸でpH1.5に調整した。電気透析により
脱塩した後、減圧濃縮し、一晩放置した。析出した結晶
を濾取し、水、アセトンで洗浄した。加熱乾燥(45
℃)して、目的物を35g(収率28%)得た。 融点 193〜5℃(分解) 元素分析値 C12H20N2O8=320.30として
【0107】合成例14 化合物34の合成法 スキーム8
【0108】
【化30】
【0109】ケイヒ酸100g(0.679mol )とエ
チレンジアミン811g(13.5mol )とを三つ口フ
ラスコに入れ、5時間加熱還流した。エチレンジアミン
を減圧留去し、ジクロロメタン200mlを加えて良く攪
拌した。析出した結晶を濾取し、ジクロロメタン及びメ
タノールで洗浄後、加熱(45℃)乾燥した。得られた
中間体34A 57g(0.274mol )と水100ml
を三ツ口フラスコに入れ、予め中和したブロム酢酸19
0g(1.37mol )水溶液を加えた。49%水酸化ナ
トリウム水溶液を加えて、反応液をpH9〜11に保ち
ながら、12時間攪拌した。反応液に活性炭2gを加
え、セライト濾過した後、塩酸を加えてpH1.5に調
整した。電気透析法により脱塩後、溶媒を減圧濃縮し、
冷蔵庫で1週間静置した。析出した結晶を濾取し、少量
の水とアセトンでかけ洗い後、減圧乾燥した。収量64
g(収率61%)得た。
【0110】合成例15 化合物45の合成法 スキーム9
【0111】
【化31】
【0112】1,3−プロパンジアミン200g(2.
70mol )とcis −2−ペンテンニトリル438g
(5.40mol )を三ツ口フラスコに入れ、加熱還流し
た。アスピレーターで減圧し、過剰量の原料を留去後、
真空ポンプで減圧し、2mmHg、124〜140℃で中間
体45A 157g(1.01mol )を得、2mmHg、1
60〜190℃で中間体46A 59g(0.250mo
l )を得た。中間体45A 100g(0.644mol
)を三ツ口フラスコに入れ、氷浴で冷却しながら、3
6%濃塩酸300g(2.96mol )を30分かけて滴
下した。油浴で3時間加熱還流した後、減圧で溶媒を留
去した。200mlの水を加え良く攪拌した後、50%水
酸化ナトリウム水溶液で強アルカリ性(pH12以上)
に調整した。減圧下でアンモニアを除去し、予め中和し
たブロム酢酸447g(3.22mol )水溶液を加え、
50%水酸化ナトリウム水溶液でpH9〜10に保ちな
がら室温で12時間攪拌した。反応液に活性炭4gを加
え、セライト濾過した後、塩酸を加えてpH1.5に調
整した。電気透析法により脱塩後、溶媒を減圧濃縮し、
冷蔵庫で1週間静置した。析出した結晶を濾取し、少量
の水とアセトンでかけ洗い後、減圧乾燥した。収量14
4g(収率64%)得た。融点 140℃から徐々に分
【0113】合成例16 化合物46の合成法 スキーム10
【0114】
【化32】
【0115】合成例15で得られた中間体46A 50
g(0.212mol )を三ツ口フラスコに入れ、氷浴で
冷却しながら、塩酸200g(1.97mol )を30分
かけて滴下した。油浴で3時間加熱還流した後、減圧で
溶媒を留去した。200mlの水を加え良く攪拌した後、
50%水酸化ナトリウム水溶液で強アルカリ性(pH1
2以上)に調整した。減圧下でアンモニアを除去し、予
め中和したブロム酢酸118g(0.848mol )水溶
液を加え、50%水酸化ナトリウム水溶液でpH9〜1
0に保ちながら室温で12時間攪拌した。反応液に活性
炭3gを加え、セライト濾過した後、塩酸を加えてpH
1.5に調整した。電気透析法により脱塩後、溶媒を減
圧濃縮し、冷蔵庫で1週間静置した。析出した結晶を濾
取し、少量の水とアセトンでかけ洗い後、減圧乾燥し
た。収量70g(収率85%)得た。 融点 110℃から徐々に分解
【0116】合成例17 化合物11の合成法 エチレンジアミン19g(0.316mol )をメタノー
ル300mlに溶解し、ベンゾイルギ酸100g(0.6
66mol )、炭酸カリウム46g(0.334mol )を
添加して、2日間加熱還流した。冷却後、10%パラジ
ウム炭素触媒2gを加えてオートクレーブにより水素還
元を行なった(水素圧110kg/cm2)。予定の水素量
消費後、反応液に水300mlを加えセライト濾過した。
溶媒を完全に減圧留去した後、水500mlを添加して溶
解させ、濃塩酸を加えてpH6に調整した。析出した結
晶を濾取し水で洗浄した。得られた結晶すべてと、予め
50%水酸化ナトリウム水溶液で中和したブロム酢酸1
76g(1.26mol )と水500mlを三ツ口フラスコ
に入れ良く攪拌した。50%水酸化ナトリウム水溶液で
pH8〜10に保ちながら12時間攪拌した。活性炭3
gを加えた後、セライト濾過し、濃塩酸でpH6に調整
し、析出した結晶を濾取した。得られた結晶を水300
mlに懸濁させ、50%水酸化ナトリウム水溶液を加えて
溶解させた後、濃塩酸でpH6に調整した。析出した結
晶を濾取し、水及びアセトンで洗浄することにより、目
的物11の1Na塩を28g(収率20%)得た。 融点 196−8℃
【0117】合成例18 化合物44の合成法 エチレンジアミン−N,N’−ジプロピオン酸二塩酸塩
25.0g(0.090モル 東京化成製)と水50m
lを三つ口フラスコに入れ、氷浴で冷却し、よく攪拌し
ながら50%水酸化ナトリウム水溶液29.0g(0.
36モル)を滴下した。ビーカーに2−ブロモブタン酸
60.1g(0.360モル)量りとり、水50ml加
えて氷浴中でよく攪拌しているところへ、内温を10℃
以下に保ちながら、50%水酸化ナトリウム水溶液5
7.6g(0.72モル)を滴下した。この溶液を前述
の三つ口フラスコに加え、室温で5時間攪拌した。一夜
放置後、反応液を濾過し、濃塩酸でpHを約1.5に調
整した。反応液が約200mlになるまで減圧濃縮した
後、電気透析により脱塩し、析出した白色固体を濾取し
た。水で洗浄後、結晶をビーカーにあけ、水50mlを
加えて良く攪拌しながら、50%水酸化ナトリウム水溶
液を加え溶解した。濃塩酸でpH約1.5に調整後、一
夜放置し、析出した固体を濾取した。少量の水とアセト
ンで洗浄した後、減圧乾燥することにより、目的化合物
44を10.9g(0.029モル)得た。 収率 32% 融点 190〜191℃
【0118】合成例19 化合物49の合成法 エチレンジアミン−N,N’−ジプロピオン酸二塩酸塩
25.0g(0.090モル 東京化成製)と水50m
lを三つ口フラスコに入れ、氷浴で冷却し、よく攪拌し
ながら50%水酸化ナトリウム水溶液29.0g(0.
36モル)を滴下した。ビーカーに2−ブロモペンタン
酸65.2g(0.360モル)量りとり、水50ml
加えて氷浴中でよく攪拌しているところへ、内温を10
℃以下に保ちながら、50%水酸化ナトリウム水溶液5
7.6g(0.72モル)を滴下した。この溶液を前述
の三つ口フラスコに加え、室温で5時間攪拌した。一夜
放置後、反応液を濾過し、濃塩酸でpHを約1.5に調
整した。反応液が約200mlになるまで減圧濃縮した
後、電気透析により脱塩し、析出した白色固体を濾取し
た。水とアセトンで洗浄した後、減圧乾燥することによ
り、目的化合物49を17.8g(0.044モル)得
た。 収率 49% 融点 182〜183℃(分解)
【0119】本発明の鉄錯体のうち、好ましくは下記一
般式(I−a)で表される化合物である。 一般式(I−a)
【0120】
【化33】
【0121】(式中、R1 、R2 、L1 、L2 、L3
4 、L5 、m、n、W1 、W2 、D、v、wは一般式
(I)におけるそれらと同義であり、また好ましい範囲
も同様である。Mは、水素原子又はカチオンを表す。a
は鉄錯体が中性となるように決定される数を表す。) 本発明の鉄錯体のうち、より好ましくは下記一般式(I
−b)で表される化合物である。 一般式(I−b)
【0122】
【化34】
【0123】(式中、R1 、R2 、L2 、L3 、L4
m、W1 、W2 、D、v、w、M、aは一般式(I−
a)におけるそれらと同義であり、また好ましい範囲も
同様である。) 本発明の鉄錯体のうち、更に好ましくは下記一般式(I
−c)で表される化合物である。 一般式(I−c)
【0124】
【化35】
【0125】(式中、R1 、L2 、L3 、L4 、m、W
1 、W2 、D、v、w、M、aは一般式(I−a)にお
けるそれらと同義であり、また好ましい範囲も同様であ
る。) 本発明の鉄錯体のうち、更に好ましくは下記一般式(I
−d)または(I−e)で表される化合物である。 一般式(I−d)
【0126】
【化36】
【0127】一般式(I−e)
【0128】
【化37】
【0129】(式中、R1 、m、W1 、W2 、D、v、
w、M、aは一般式(I−a)におけるそれらと同義で
あり、また好ましい範囲も同様である。q、r、s、t
およびuは、それぞれ1または2を表す。m=1の場
合、q、r、s、t、uは、1であることが好ましい。
一般式(I)で表される化合物のうち、特に好ましくは
下記一般式(I−f)、(I−g)または(I−h)で
表される化合物である。 一般式(I−f)
【0130】
【化38】
【0131】一般式(I−g)
【0132】
【化39】
【0133】一般式(I−h)
【0134】
【化40】
【0135】(式中、R1 、m、W1 、W2 、D、v、
w、M、aは一般式(I−a)におけるそれらと同義で
あり、また好ましい範囲も同様である。) 以下に本発明の鉄錯体の具体例をあげるが、本発明はこ
れらに限定されるものではない。尚、本発明の鉄錯体は
勿論、水和物を形成してもよい。
【0136】
【化41】
【0137】
【化42】
【0138】
【化43】
【0139】
【化44】
【0140】
【化45】
【0141】
【化46】
【0142】
【化47】
【0143】
【化48】
【0144】次に本発明の鉄錯体の合成法について説明
する。本発明の鉄錯体は一般式(I)で表される化合物
と鉄塩を反応させることで合成することができる。一般
式(I)で表される化合物と反応させる鉄塩としては、
例えば、硫酸第二鉄塩、塩化第二鉄塩、硝酸第二鉄塩、
硫酸第二鉄アンモニウム、燐酸第二鉄塩、酸化第二鉄、
四三酸化鉄、水酸化鉄などが挙げられる。また、第一鉄
塩と反応させた後、酸化することによって第二鉄錯体と
してもよい。この場合、酸化方法としては特に限定はな
く、例えば空気、酸素ガス、過酸化水素などを用いるこ
とができる。ここで、一般式(I)で表わされる化合物
は、鉄塩1モルに対して好ましくは0.1〜5モル、よ
り好ましくは1〜2モル、特に好ましくは、1〜1.5
モル用いられる。一般式(I)で表わされる化合物と鉄
塩の添加量は、各々0.001〜2モル/リットルが好
ましく、0.01〜1.5モル/リットルがより好まし
い。ここで使用する溶媒としては、反応に関与しない限
り限定されるものではなく、例えば水、アルコール(メ
タノール、エタノール、2−プロパノール、ブタノー
ル、ペンタノール等)、ジオキサン、ジメチルホルムア
ミド等が挙げられる。好ましくは、水およびアルコール
系溶媒であり、特に水が好ましい。この反応では、配位
子である一般式(I)で表される化合物および得られる
鉄錯体を溶解させるために、塩基(例えばアンモニア
水、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸水素ナト
リウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリ
ウムなど)を添加し、pHを3〜12に調整することが
好ましく、更にはpH3〜8に調整することが好まし
く、特に4〜7に調整することが好ましい。反応温度
は、通常0〜100℃で行えるが、好ましくは10〜8
0℃である。また、反応時間としては、合成する錯体に
よって異なるが、10分〜24時間で通常行なうことが
できる。本発明の鉄錯体の単離は、通常の方法で行うこ
とができるが、pHの調整は特に重要である。pHが低
すぎる場合には、安定な錯体ができず、また高すぎる場
合には、溶解性の高いヒドロキソ錯体や難溶性の水酸化
鉄が生成してしまい、目的とする鉄錯体の単離が困難と
なる。このような観点から、本発明の鉄錯体の合成は、
pH0.5〜12で行うことが可能であるが、pH1〜
10が好ましく、pH1〜7がより好ましい。この際の
pH調整には、酸(例えば、硝酸、硫酸、塩酸)または
塩基(例えば、アンモニア水、水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、
炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなど)を使用すればよ
い。鉄錯を単離させる場合には、必要により常法による
濃縮操作を行なってもよいし、また、アルコールなどの
溶媒を追添加してもよい。本発明の化合物は、結晶とし
て単離されたものであり、これにより、種々の鉄錯体の
反応分野への展開が可能となる。
【0145】他の化合物も同様にして合成することがで
きる。
【0146】本発明の一般式(I)で表わされる化合物
の金属キレート化合物(以下、単に本発明の金属キレー
ト化合物と言うこともある。)を構成する金属塩は、F
e(III) (例えば、硫酸第二鉄塩、塩化第二鉄塩、硝酸
第二鉄塩、硫酸第二鉄アンモニウム、燐酸第二鉄塩な
ど)であるが、他にもMn(III) 、Co(III) 、Rh
(II)、Rh(III) 、Au(II)、Au(III) 及びCe
(IV)などが挙げられる。そのうち好ましいのは、Fe
(III) 、Co(III) であり、より好ましくはFe(III)
である。
【0147】本発明の金属キレート化合物は、金属キレ
ート化合物として単離したものを用いてもよいし、上述
の一般式(I)で表される化合物と前記金属の塩とを、
溶液中で反応させて使用してもよい。同様に、一般式
(I)で表される化合物のアンモニウム塩やアルカリ金
属塩(例えば、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム
塩)と前記金属の塩とを、溶液中で反応させて使用して
もよい。一般式(I)で表される化合物は金属イオンに
対してモル比で1.0以上で用いられる。この比は該金
属キレート化合物の安定度が低い場合には大きいほうが
好ましく、通常1から30の範囲で用いられる。
【0148】本発明にかかわる一般式(I)で示される
化合物は、写真特性(例、感度、カブリ)に悪影響を与
えない写真用添加剤として、感光材料中(例、親水性コ
ロイド層、ハロゲン化銀乳剤層)に含有させてもよい
し、それに用いられる処理組成物に含有させてもよい。
上記化合物を用いることによってキレート化剤、漂白
剤、酸化剤、沈澱防止剤、ステイン抑制剤、安定剤、減
力剤などの作用を得ることができる。本発明の金属キレ
ート化合物は、ハロゲン化銀写真感光材料用の酸化剤
(例えば、漂白剤、減力剤、特にカラー感光材料用の漂
白剤)としての効果を有する。本発明の金属キレート化
合物を含有する処理組成物の好ましい態様によれば、像
様露光されたハロゲン化銀カラー写真感光材料を、発色
現像した後、少なくとも、本発明の金属キレート化合物
を漂白剤として含有する漂白能を有する処理液で処理す
ることで、現像銀の漂白が極めて迅速に行われた。また
従来の迅速な漂白を行える漂白剤にみられたランニング
処理時の沈澱物の生成や感光材料表面の汚れやフィルタ
ーの目詰まりも少ない。
【0149】尚、本発明は、写真用処理組成物における
酸化剤として、特にカラー感光材料用の漂白能を有する
処理組成物における漂白剤に特徴を有する発明であり、
その他の素材等の要件については、一般に適用できる素
材等について適宜選択することができる。
【0150】以下、本発明の金属キレート化合物及びキ
レート剤化合物を含有する処理組成物(処理液)につい
て説明する。本発明の金属キレート化合物は、如何なる
処理液(例えば漂白定着液、定着液や、発色現像と脱銀
工程の間の中間浴、安定液)に含有させてもよいが、処
理液1リットル当り、0.005〜1モル含有すること
で、黒白感光材料用の減力液やカラー感光材料用の漂白
能を有する処理液(漂白液あるいは漂白定着液)として
特に有効である。以下、好ましい態様の漂白能を有する
処理液について説明する。本発明の金属キレート化合物
は漂白能を有する処理液に上述のように処理液1リット
ル当り、0.005〜1モル含有することが漂白剤とし
て有効であり0.01〜0.5モルが更に好ましく、
0.05〜0.5モルが特に好ましい。尚、本発明の金
属キレート化合物は処理液1リットル当り0.005〜
0.2モル、好ましくは0.01〜0.2モル、更に好
ましくは0.05〜0.18モルの希薄な濃度で使用し
ても、優れた性能を発揮することができる。
【0151】また、金属キレート化合物を漂白能を有す
る処理液に添加する場合には,酸化体(例えば、Fe
(III)のキレート化合物)として添加するだけではな
く、その還元体(例えば、Fe(II)のキレート化合
物)として添加してもよい。
【0152】本発明の金属キレート化合物を漂白能を有
する処理液で漂白剤として使用する場合、本発明の効果
を奏する範囲(好ましくは、処理液1リットル当り0.
001モル以上0.3モル以下、好ましくは処理液1リ
ットル当り0.01モル以上0.2モル以下)において
その他の漂白剤と併用してもよい。そのような漂白剤と
しては、例えば鉄(III)などの多価金属の化合物、過酸
類、キノン類、ニトロ化合物等が用いられる。代表的漂
白剤としては鉄(III)の有機錯塩、例えばエチレンジア
ミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、シクロヘキ
サンジアミン四酢酸、メチルイミノ二酢酸、グリコール
エーテルジアミン四酢酸、特開平4−121739号、
第4ペ−ジ右下欄から第5ペ−ジ左上欄の1,3−プロ
ピレンジアミン四酢酸鉄錯塩をはじめとする漂白剤、特
開平4−73647号に記載のカルバモイル系の漂白
剤、特開平4−174432号に記載のヘテロ環を有す
る漂白剤、N−(2−カルボキシフェニル)イミノ二酢
酸第二鉄錯塩をはじめとする欧州特許公開第52045
7号に記載の漂白剤、エチレンジアミン−N−2−カル
ボキシフェニル−N,N’,N’−三酢酸第二鉄酢酸を
はじめとする欧州特許特許公開第530828A1号記
載の漂白剤、欧州特許公開第501479号に記載の漂
白剤、欧州特許公開第567126号に記載の漂白剤、
特開平4−127145号に記載の漂白剤、特開平3−
144446号公報の(11)ページに記載のアミノポ
リカルボン酸第二鉄塩又はその塩を挙げることができる
がこれらに限定されるものではない。本発明の金属キレ
ート化合物と併用して用いる漂白剤として好ましくは、
酸化還元電位が−150mV以上+50mV以下(vs S
CE) のものであり、例えばエチレンジアミン四酢酸第二
鉄錯塩が挙げられる。
【0153】本発明による金属キレート化合物を含有す
る漂白能を有する処理液は漂白剤として該金属キレート
化合物を含有する他、銀の酸化を促進する為の再ハロゲ
ン化剤として、塩化物、臭化物、ヨウ化物の如きハロゲ
ン化物を加えるのが好ましい。また、ハロゲン化物の代
わりに難溶性銀塩を形成する有機性配位子を加えてもよ
い。ハロゲン化物はアルカリ金属塩あるいはアンモニウ
ム塩、あるいはグアニジン、アミンなどの塩として加え
る。具体的には臭化ナトリウム、臭化アンモニウム、塩
化カリウム、塩酸グアニジン、臭化カリウム、塩化カリ
ウム等がある。本発明の漂白能を有する処理液において
再ハロゲン化剤の量は2モル/リットル以下が適当であ
り、漂白液の場合には0.01〜2.0モル/リットル
が好ましく、更に好ましくは0.1〜1.7モル/リッ
トルであり、特に好ましくは0.1〜0.6モル/リッ
トルである。漂白定着液においては、0.001〜2.
0モル/リットルが好ましく、0.001〜1.0モル
/リットルが更に好ましく、0.001〜0.5モル/
リットルが特に好ましい。
【0154】本発明による漂白液あるいは漂白定着液に
は、そのほか漂白促進剤、処理浴槽の腐食を防ぐ腐食防
止剤、液のpHを保つための緩衝剤、蛍光増白剤、消泡
剤などが必要に応じて添加される。漂白促進剤について
は、例えば、米国特許第3,893,858号明細書、
ドイツ特許第1,290,821号明細書、英国特許第
1,138,842号明細書、特開昭53−95630
号公報、リサーチ・ディスクロージャー第17129号
(1978年7月号)に記載のメルカプト基またはジス
ルフィド基を有する化合物、特開昭50−140129
号公報に記載のチアゾリジン誘導体、米国特許第3,7
06,561号明細書に記載のチオ尿素誘導体、特開昭
58−16235号公報に記載の沃化物、ドイツ特許第
2,748,430号明細書に記載のポリエチレンオキ
サイド類、特公昭45−8836号公報に記載のポリア
ミン化合物などを用いることができる。更に、米国特許
第4,552,834 号に記載の化合物も好ましい。これらの漂
白促進剤は感材中に添加してもよい。撮影用のカラー感
光材料を漂白定着するときにこれらの漂白促進剤は特に
有効である。特に好ましくは英国特許第1,138,8
42号明細書、特開平2−190856号に記載のよう
なメルカプト化合物が好ましい。
【0155】本発明の漂白液或いは漂白定着液のpHは
2.0〜8.0、好ましくは3.0〜7.5である。撮
影用感材において発色現像後直ちに漂白或いは漂白定着
を行う場合には、漂白カブリ等を抑えるために液のpH
を7.0以下、好ましくは6.4以下で用いるのが良
い。特に漂白液の場合には3.0〜5.0が好ましい。
pH2.0以下では、本発明になる金属キレートが不安
定となり易く、pH2.0〜6.4が好ましい。カラー
プリント材料ではpH3〜7の範囲が好ましい。このた
めのpH緩衝剤としては、漂白剤による酸化を受け難
く、上記pH範囲で緩衝作用のあるものであればどのよ
うなものでも用いることができる。例えば、酢酸、グリ
コール酸、乳酸、プロピオン酸、酪酸、リンゴ酸、クロ
ロ酢酸、レブリン酸、ウレイドプロピオン酸、ギ酸、ピ
ルビン酸、イソ酪酸、ピバル酸、アミノ酪酸、吉草酸、
イソ吉草酸、アスパラギン、アラニン、アルギニン、エ
チオニン、グリシン、グルタミン、システイン、セリ
ン、メチオニン、ロイシン、ヒスチジン、安息香酸、ヒ
ドロキシ安息香酸、ニコチン酸、シュウ酸、マロン酸、
コハク酸、酒石酸、マレイン酸、フマル酸、オキサロ
酸、グルタル酸、アジピン酸、アスパラギン酸、グルタ
ミン酸、シスチン、アスコルビン酸、フタル酸、テレフ
タル酸等の有機酸類、ピリジン、ジメチルピラゾール、
2−メチル−o−オキサゾリン、アミノアセトニトリ
ル、イミダゾール等の有機塩基類等が挙げられる。これ
ら緩衝剤は複数の物を併用しても良い。本発明において
酸解離定数(pKa) が2.0〜5.5の有機酸が好まし
く、二塩基酸がより好ましい。特に好ましい二塩基酸と
しては、コハク酸、グルタル酸、マレイン酸、フマル
酸、マロン酸、アジピン酸等が挙げられる。最も好まし
くは、コハク酸、グルタル酸及びマレイン酸である。こ
れらの有機酸はアルカリ金属塩(例えば、リチウム塩、
ナトリウム塩、カリウム塩)やアンモニウム塩としても
使用できる。これら緩衝剤の使用量は漂白能を有する処
理液1リットル当たり3.0モル以下が適当であり、好
ましくは0.1〜2.0モル、より好ましくは0.2〜
1.8モルであり、特に好ましくは0.4〜1.5モル
である。
【0156】漂白能を有する処理液のpHを前記領域に
調節するには、前記の酸とアルカリ剤(例えば、アンモ
ニア水、KOH、NaOH、炭酸カリウム、炭酸ナトリ
ウム、イミダゾール、モノエタノールアミン、ジエタノ
ールアミン)を併用してもよい。なかでも、アンモニア
水、KOH、NaOH、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム
が好ましい。
【0157】また、腐食防止剤としては、硝酸塩を用い
るのが好ましく、硝酸アンモニウム、硝酸ナトリウムや
硝酸カリウムなどが用いられる。その添加量は、0.0
1〜2.0モル/リットル、好ましくは0.05〜0.
5モル/リットルである。
【0158】近年の地球環境の保全に対する認識の高ま
りから、環境中に排出される窒素原子を低減させる努力
が行なわれている。そのような観点からすると本発明の
処理液にも実質上アンモニウムイオンを含まないことが
望まれる。尚、本発明において、実質上アンモニウムイ
オンを含まないとは、アンモニウムイオンの濃度が0.
1モル/リットル以下の状態をさし、好ましくは0.0
8モル/リットル以下、より好ましくは0.01モル/
リットル以下、特に好ましくは全く含有しない状態を表
わす。アンモニウムイオン濃度を本発明の領域に減少す
るには、代わりのカチオン種としてアルカリ金属イオ
ン、アルカリ土類金属イオンが好ましく、特にアルカリ
金属イオンが好ましく、中でも特にリチウムイオン、ナ
トリウムイオン、カリウムイオンが好ましいが、具体的
には、漂白剤としての有機酸第二鉄錯体のナトリウム塩
やカリウム塩、漂白能を有する処理液中の再ハロゲン化
剤としての臭化カリウム、臭化ナトリウムの他、硝酸カ
リウム、硝酸ナトリウム等が挙げられる。また、pH調
整用に使用するアルカリ剤としては、水酸化カリウム、
水酸化ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム等が
好ましい。
【0159】本発明の漂白能を有する処理液は、処理に
際し、エアレーションを実施することが写真性能をきわ
めて安定に保持するので特に好ましい。エアレーション
には当業界で公知の手段が使用でき、漂白能を有する処
理液中への、空気の吹き込みやエゼクターを利用した空
気の吸収などが実施できる。空気の吹き込みに際して
は、微細なポアを有する散気管を通じて、液中に空気を
放出させることが好ましい。このような散気管は、活性
汚泥処理における曝気槽等に、広く使用されている。エ
アレーションに関しては、イーストマン・コダック社発
行のZ−121、ユージング・プロセス・C−41第3
版(1982年)、BL−1〜BL−2頁に記載の事項
を利用できる。本発明の漂白能を有する処理液を用いた
処理に於いては、攪拌が強化されていることが好まし
く、その実施には特開平3−33847号公報の第8
頁、右上欄、第6行〜左下欄、第2行に記載の内容が、
そのまま利用できる。漂白あるいは漂白定着工程は、3
0℃〜60℃の温度範囲で行えるが、好ましくは35℃
〜50℃である。漂白及び/又は漂白定着処理工程の時
間は、撮影用感材においては、10秒から7分の範囲で
用いられるが、好ましくは10秒〜4分である。またプ
リント感材においては5秒〜70秒、好ましくは5秒〜
60秒、更に好ましくは10秒〜45秒である。これら
の好ましい処理条件においては、迅速で且つステインの
増加のない良好な結果が得られた。
【0160】漂白能を有する処理液で処理された感光材
料は、定着または漂白定着処理される。尚、漂白能を有
する処理液が漂白定着液である場合には、その後に定着
又は漂白定着処理はあってもなくてもよい。このよう
な、定着液または漂白定着液には同じく特開平3-33847
号公報第6頁右下欄第16行〜第8頁左上欄第15行に
記載のものが好ましい。
【0161】尚、脱銀工程における定着剤としては、一
般にチオ硫酸アンモニウムが使用されてきたが、公知の
他の定着剤、例えば、メソイオン系化合物、チオエーテ
ル系化合物、チオ尿素類、多量の沃化物、ハイポ等に置
き換えてもよい。これらについては、特開昭60-61749
号、同60-147735 号、同64-21444号、特開平1-201659
号、同1-210951号、同2-44355 号、米国特許第4,378,42
4 号等に記載されている。例えば、チオ硫酸アンモニウ
ム、チオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸カリウム、チオ硫酸
グアニジン、チオシアン酸アンモニウム、チオシアン酸
ナトリウム、チオシアン酸カリウム、ジヒドロキシエチ
ル−チオエーテル、3,6−ジチア−1,8−オクタン
ジオール、イミダゾール等が挙げられる。なかでもチオ
硫酸塩やメソイオン類が好ましい。迅速な定着性の観点
からはチオ硫酸アンモニウムが好ましいが、前述したよ
うに環境問題上、処理液に実質上アンモニウムイオンを
含まないようにする観点からはチオ硫酸ナトリウムやメ
ソイオン類が更に好ましい。更には、二種類以上の定着
剤を併用する事で、更に迅速な定着を行うこともでき
る。例えば、チオ硫酸アンモニウムやチオ硫酸ナトリウ
ムに加えて、前記チオシアン酸アンモニウム、イミダゾ
ール、チオ尿素、チオエーテル等を併用するのも好まし
く、この場合、第二の定着剤はチオ硫酸アンモニウムや
チオ硫酸ナトリウムに対し0.01〜100モル%の範
囲で添加するのが好ましい。
【0162】定着剤の量は漂白定着液もしくは定着液1
リットル当り0.1〜3.0モル、好ましくは0.5〜
2.0モルである。定着液のpHは定着剤の種類による
が、一般的には3.0〜9.0であり、特にチオ硫酸塩
を用いる場合には、5.8〜8.0が安定な定着性能を
得る上で好ましい。
【0163】漂白定着液や定着液には、保恒剤を加え、
液の経時安定性を高めることも出来る。チオ硫酸塩を含
む漂白定着液あるいは定着液の場合には、保恒剤として
亜硫酸塩、および/またはヒドロキシルアミン、ヒドラ
ジン、アルデヒドの重亜硫酸塩付加物(例えば、アセト
アルデヒドの重亜硫酸付加物、特に好ましくは、特開平
1−298935号に記載の芳香族アルデヒドの重亜硫
酸付加物)が有効である。
【0164】また、本発明の金属キレート化合物を含有
する漂白定着液には、少なくとも一種のスルフィン酸お
よびその塩を含有することが好ましい。スルフィン酸お
よびその塩の好ましい例としては、特開平1−2300
39号、同1−224762号、同1−231051
号、同1−271748号、同2−91643号、同2
−251954号、同2−251955号、同3−55
542号、同3−158848号、同4−51237
号、同4−329539号、米国特許第5108876
号、同4939072号、EP第255722A号、同
第463639号などに記載の化合物が挙げられ、より
好ましくは置換されてもよいアリールスルフィン酸また
はその塩であり、更に好ましくは置換されてもよいフェ
ニルスルフィン酸またはその塩である。置換基として
は、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数6〜10のアリ
ール基、炭素数1〜5のカルバモイル基、炭素数1〜5
のアルコキシカルボニル基、炭素数1〜4のアルコキシ
基、スルフィン酸基、スルホン酸基、カルボン酸基、ヒ
ドロキシ基、ハロゲン原子などが挙げられる。以下にス
ルフィン酸及びその塩の好ましい具体例を挙げるが本発
明はこれらに限定されるものではない。
【0165】
【化49】
【0166】
【化50】
【0167】漂白定着液あるいは定着液に加えるスルフ
ィン酸およびその塩の量としては、処理液1リットル当
たり1×10-4〜1モル、より好ましくは1×10-3
0.5モル、更に好ましくは1×10-2〜0.1モルで
ある。
【0168】また、漂白定着液や定着液には液のpHを
一定に保つために、緩衝剤を添加するのも好ましい。例
えば、リン酸塩、あるいはイミダゾール、1−メチル−
イミダゾール、2−メチル−イミダゾール、1−エチル
−イミダゾールのようなイミダゾール類、トリエタノー
ルアミン、N−アリルモルホリン、N−ベンゾイルピペ
ラジン等があげられる。
【0169】更に定着液においては、各種キレート化剤
を添加する事で漂白液から持ち込まれる鉄イオンを隠蔽
し液の安定性の向上を図ることも出来る。この様な好ま
しいキレート剤としては本発明化合物の他、1−ヒドロ
キシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、ニトリロトリ
メチレンホスホン酸、2−ヒドロキシ−1,3−ジアミ
ノプロパン四酢酸、エチレンジアミン四酢酸、ジエチレ
ントリアミン五酢酸、エチレンジアミン−N−(β−ヒ
ドロキシエチル)−N,N′,N′−三酢酸、1,2−
ジアミノプロパン四酢酸、1,3−ジアミノプロパン四
酢酸、ニトリロ三酢酸、シクロヘキサンジアミン四酢
酸、イミノ二酢酸、ジヒドロキシエチルグリシン、エチ
ルエーテルジアミンテトラ酢酸、グリコールエーテルジ
アミン四酢酸、エチレンジアミン四プロピオン酸、フェ
ニレンジアミン四酢酸、1,3−ジアミノプロパノール
−N,N,N′,N′−四メチレンホスホン酸、エチレ
ンジアミン−N,N,N′,N′−四メチレンホスホン
酸、1,3−プロピレンジアミン−N,N,N′,N′
−四メチレンホスホン酸、セリン−N,N−二酢酸、2
−メチル−セリン−N,N−二酢酸、2−ヒドロキシメ
チル−セリン−N,N−二酢酸、ヒドロキシエチルイミ
ノ二酢酸、メチルイミノ二酢酸、N−(2−アセトアミ
ド)−イミノ二酢酸、ニトリトトリプロピオン酸、エチ
レンジアミン二酢酸、エチレンジアミン二プロピオン
酸、1,4−ジアミノブタン四酢酸、2−メチル−1,
3−ジアミノプロパン四酢酸、2−ジメチル−1,3−
ジアミノプロパン四酢酸、アラニン、酒石酸、ヒドラジ
ド二酢酸、N−ヒドロキシ−イミノ二プロピオン酸及び
これらのアルカリ金属塩(例えば、リチウム塩、ナトリ
ウム塩、カリウム塩)やアンモニウム塩等が挙げられ
る。
【0170】定着工程は、30℃〜60℃の範囲で行え
るが、好ましくは、35℃〜50℃である。定着処理工
程の時間は、撮影用感材においては、15秒〜2分、好
ましくは25秒〜1分40秒であり、プリント用感材に
おいては、8秒〜80秒、好ましくは10秒〜45秒で
ある。脱銀工程は一般に漂白工程、漂白定着工程、定着
工程を組み合わせて行なわれる。具体的には次のものが
挙げられる。 漂白−定着 漂白−漂白定着 漂白−漂白定着−定着 漂白−水洗−定着 漂白定着 定着−漂白定着 撮影用感材においては、、、、、が好まし
く、本発明においては、、、のように漂白定着液
を含む工程において顕著な効果を奏し、が特に好まし
い。本発明は発色現像処理後に例えば調整浴、停止浴、
水洗浴等を介した脱銀処理にも適用することができる。
【0171】また、本発明の漂白能を有する処理液は、
処理に使用後のオーバーフロー液を回収し、成分を添加
して組成を修正した後、再利用することが出来る。この
ような使用方法は、通常、再生と呼ばれるが、本発明は
このような再生も好ましくできる。再生の詳細に関して
は、富士写真フイルム株式会社発行の富士フイルム・プ
ロセシングマニュアル、フジカラーネガティブフィル
ム、CN−16処理(1990年8月改訂)第39頁〜
40頁に記載の事項が適用できる。本発明の漂白能を有
する処理液を調整するためのキットは、液体でも粉体で
も固体でも良いが、アンモニウム塩を排除した場合、ほ
とんどの原料が粉体で供給され、また吸湿性も少ないこ
とから、粉体を作るのが容易になる。上記再生用のキッ
トは、廃液量削減の観点から、余分な水を用いず、直接
添加できることから、粉体が好ましい。
【0172】漂白能を有する処理液の再生に関しては、
前述のエアレーションの他、「写真工学の基礎−銀塩写
真編−」(日本写真学会編,コロナ社発行,1979
年)等に記載の方法が利用できる。具体的には電解再生
の他、臭素酸や亜鉛素酸、臭素、臭素プレカーサー、過
硫酸塩、過酸化水素、触媒を利用した過酸化水素、亜臭
素酸、オゾン等による漂白液の再生方法が挙げられる。
電解による再生においては、陰極及び陽極を同一漂白浴
に入れたり、或いは隔膜を用いて陽極槽と陰極槽を別浴
にして再生したりするほか、やはり隔膜を用いて漂白液
と現像液及び/又は定着液を同時に再生処理したりする
ことができる。定着液、漂白定着液の再生は、蓄積する
銀イオンを電解還元することでおこなわれる。その他、
蓄積するハロゲンイオンを陰イオン交換樹脂により除去
することも、定着性能を保つ上で好ましい。水洗水の使
用量を低減するためには、イオン交換、あるいは限外濾
過が用いられるが、とくに限外濾過を用いるのが好まし
い。尚、製版用のハロゲン化銀感光材料を露光後、現像
処理して得られる網点及び/又は線画からなる銀画像を
修正する減力液としても本発明を適用できる。
【0173】また、一般式(I)で表わされるキレート
剤化合物は、ハロゲン化銀黒白感光材料やハロゲン化銀
カラー感光材料を処理するためのあらゆる処理組成物に
適用することが出来る。例えば、ハロゲン化銀黒白感光
材料用としては、一般用黒白現像液、リス・フィルム用
伝染現像液、定着液、水洗水等、ハロゲン化銀カラー感
光材料用としては、発色現像液、漂白液、定着液、漂白
定着液、調整液、停止液、硬膜液、水洗水、安定液、リ
ンス液、かぶらせ液、及び調色液等が挙げられるが、こ
れに限定されるものではない。本発明は特に黒白現像
液、発色現像液、定着液、安定液において有効であり、
黒白現像液、発色現像液において優れている。ここで組
成物は、液体でも、粉末、顆粒、錠剤の如く固形状でも
よい。
【0174】一般式(I)で表わされる化合物の添加量
は、添加する処理組成物によって異なるが、通常処理組
成物1リットル当たり10mg〜50gの範囲で用いられ
る。さらに詳しく述べると、例えば、黒白用現像液また
は発色現像液に添加する場合は、好ましい量としては該
処理液1リットル当り0.5〜10gであり、又漂白液
(例えば過酸化水素、過硫酸、臭素酸、等からなる)に
添加する場合、1リットル当り0.1〜20gであり、
定着液もしくは漂白定着液に添加する場合は1リットル
当り1〜40gであり、安定化浴に添加する場合は、1
リットル当り50mg〜1gである。一般式(I)で表わ
される化合物は単独で用いても、また2種以上を組み合
わせて使用してもよい。
【0175】発色現像液及び黒白現像液では、本発明の
化合物を添加することで沈殿の防止、液の安定性の向上
がはかれる。本発明に使用できる発色現像液としては、
特開平3−33847号公報の第9頁、左上欄の第6行
〜第11頁右下欄の第6行に記載のものや特開平5−1
97107号記載のものが挙げられる。尚、発色現像工
程における発色現像主薬としては、公知の芳香族第一級
アミンカラー現像主薬が適用でき、p-フェニレンジアミ
ン系化合物が好ましく使用され、その代表例としては3-
メチル-4- アミノ-N,Nジエチルアニリン、3-メチル-4-
アミノ-N- エチル-N- β- ヒドロキシエチルアニリン、
3-メチル-4- アミノ-N-エチル-N- β- メタンスルホン
アミドエチルアニリン、3-メチル-4- アミノ-N-エチル-
β- メトキシエチルアニリン、4-アミノ-3- メチル-N-
メチル-N-(3-ヒドロキシプロピル)アニリン、4-アミ
ノ-3- メチル-N- エチル-N-(3-ヒドロキシプロピル)ア
ニリン、4-アミノ-3- メチル-N- エチル-N-(2-ヒドロキ
シプロピル)アニリン、4-アミノ-3- エチル-N- エチル
-N-(3-ヒドロキシプロピル)アニリン、4-アミノ-3- メ
チル-N- プロピル-N-(3-ヒドロキシプロピル)アニリ
ン、4-アミノ-3- プロピル -N-メチル-N-(3-ヒドロキシ
プロピル)アニリン、4-アミノ-3- メチル-N- メチル-N
-(4-ヒドロキシブチル)アニリン、4-アミノ-3- メチル
-N- エチル-N-(4-ヒドロキシブチル)アニリン、4-アミ
ノ-3- メチル-N- プロピル-N-(4-ヒドロキシブチル)ア
ニリン、4-アミノ-3- エチル-N- エチル-N-(3-ヒドロキ
シ-2- メチルプロピル)アニリン、4-アミノ-3- メチル
-N,N- ビス(4- ヒドロキシブチル)アニリン、4-アミノ
-3- メチル-N,N- ビス(5- ヒドロキシペンチル)アニリ
ン、4-アミノ-3- メチル-N-(5-ヒドロキシペンチル)-N
-(4-ヒドロキシブチル)アニリン、4-アミノ-3- メトキ
シ-N- エチル-N-(4-ヒドロキシブチル)アニリン、4-ア
ミノ-3- エトキシ-N,N- ビス(5- ヒドロキシペンチル)
アニリン、4-アミノ-3- プロピル-N-(4-ヒドロキシブチ
ル)アニリン、及びこれらの硫酸塩、塩酸塩もしくはp-
トルエンスルホン酸塩などが挙げられる。これらの中
で、特に、3-メチル-4- アミノ-N- エチル-N -β- ヒド
ロキシエチルアニリン、4-アミノ-3- メチル-N- エチル
-N-(3-ヒドロキシプロピル)アニリン、4-アミノ-3- メ
チル-N- エチル-N-(4-ヒドロキシブチル)アニリン、及
びこれらの塩酸塩、p-トルエンスルホン酸塩もしくは硫
酸塩が好ましい。これらの化合物は目的に応じ2種以上
併用することもできる。
【0176】欧州特許公開第410450号、特開平4
−11255等に記載のものも好ましく使用することが
できる。また、これらのp−フェニレンジアミン誘導体
と硫酸塩、塩酸塩、亜硫酸塩、ナフタレンジスルホン
酸、p−トルエンスルホン酸等の塩であってもよい。芳
香族第一級アミン現像主薬の使用量はカラー現像液1リ
ットル当たり好ましくは0.0002モル〜0.2モ
ル、さらに好ましくは0.001モル〜0.1モルであ
る。本発明における発色現像液での処理温度は20〜5
5℃、好ましくは30〜55℃である。処理時間は撮影
用感材においては20秒〜5分、好ましくは30秒〜3
分20秒である。更に好ましくは1分〜2分30秒であ
り、プリント用材料においては10秒〜1分20秒、好
ましくは10秒〜60秒であり、更に好ましくは10秒
〜40秒である。
【0177】また、発色現像液には保恒剤として、亜硫
酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、重亜硫酸ナトリウム、
重亜硫酸カリウム、メタ亜硫酸ナトリウム、メタ亜硫酸
カリウム等の亜硫酸塩や、カルボニル亜硫酸付加物を必
要に応じて添加することができる。また、前記芳香族第
一級アミンカラー現像主薬を直接(保恒する化合物とし
て、各種ヒドロキシルアミン類、例えば特開昭63−5
341号や同63−106655号に記載の化合物、中
でもスルホ基やカルボキシ基を有する化合物が好まし
い。)特開昭63−43138号記載のヒドロキサム酸
類、同63−146041号記載のヒドラジン類やヒド
ラジド類、同63−44657号および同63−584
43号記載のフェノール類、同63−44656号記載
のα−ヒドロキシケトン類やα−アミノケトン類および
/または同63−36244号記載の各種糖類を添加す
るのが好ましい。また、上記化合物と併用して、特開昭
63−4235号、同63−24254号、同63−2
1647号、同63−146040号、同63−278
41号および同63−25654号等に記載のモノアミ
ン類、同63−30845号、同63−14640号、
同63−43139号等に記載のジアミン類、同63−
21647号、同63−26655号および同63−4
4655号記載のポリアミン類、同63−53551号
記載のニトロキシラジカル類、同63−43140号お
よび同63−53549号記載のアルコール類、同63
−56654号記載のオキシム類および同63−239
447号記載の3級アミン類を使用するのが好ましい。
【0178】その他保恒剤として、特開昭57−441
48号および同57−53749号に記載の各種金属
類、特開昭59−180588号記載のサリチル酸類、
特開昭54−3582号記載のアルカノールアミン類、
特開昭56−94349号記載のポリエチレンイミン
類、米国特許第3,746,544号記載の芳香族ポリ
ヒドロキシ化合物等を必要に応じて含有してもよい。特
に芳香族ポリヒドロキシ化合物の添加が好ましい。これ
らの保恒剤の添加量は、発色現像液1リットル当り0.
005〜0.2モル、好ましくは0.01モル〜0.0
5モルである。
【0179】本発明に使用される発色現像液は、pH9
〜12の範囲で用いることができるが、好ましくは9.
5〜11.5である。発色現像液には、その他に既知の
現像液成分の化合物を含ませることができる。上記pH
を保持するためには、各種緩衝剤を用いるのが好まし
い。
【0180】緩衝剤の具体例としては、炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウ
ム、リン酸三ナトリウム、リン酸三カリウム、リン酸二
ナトリウム、リン酸二カリウム、ホウ酸ナトリウム、ホ
ウ酸カリウム、四ホウ酸ナトリウム(ホウ砂)、四ホウ
酸カリウム、o−ヒドロキシ安息香酸ナトリウム(サリ
チル酸ナトリウム)、o−ヒドキシ安息香酸カリウム、
5−スルホ−2−ヒドロキシ安息香酸ナトリウム(5−
スルホサリチル酸ナトリウム)、5−スルホ−2−ヒド
ロキシ安息香酸カリウム(5−スルホサリチル酸カリウ
ム)などを挙げることができる。しかしながら本発明
は、これらの化合物に限定されるものではない。緩衝剤
の発色現像液への添加量は、0.1モル/リットル以上
であることが好ましく、特に0.1〜0.4モル/リッ
トルであることが特に好ましい。
【0181】本発明においては、本発明の化合物の効果
を害しない範囲において、各種キレート剤を併用するこ
とができる。キレート剤としては有機酸化合物が好まし
く、例えばアミノポリカルボン酸類、有機ホスホン酸
類、ホスホノカルボン酸類をあげることができる。具体
例としてはニトリロ三酢酸、ジエチレントリアミン五酢
酸、エチレンジアミン四酢酸、N,N,N−トリメチレ
ンホスホン酸、エチレンジアミン−N,N,N′,N′
−テトラメチレンホスホン酸、トランスシクロヘキサン
ジアミン四酢酸、1,2−ジアミノプロパン四酢酸、ヒ
ドロキシエチルイミノジ酢酸、グリコールエーテルジア
ミン四酢酸、エチレンジアミンビスオルトヒドロキシフ
ェニル酢酸、2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカ
ルボン酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホス
ホン酸、N,N′−ビス(2−ヒドロキシベンジル)エ
チレンジアミン−N,N′−ジ酢酸などがあげられる。
これらのキレート剤は処理液1リットル当り例えば0.
0001モル〜0.05モルで併用できる。
【0182】発色現像液には、必要により任意の現像促
進剤を添加することができる。現像促進剤としては、特
公昭37−16088号、同3−5987号、同38−
7826号、同44−12380号、同45−9019
号、米国特許第3,818,247号等に記載のチオエ
ーテル系化合物、特開昭52−49829号および同5
0−15554号に記載のp−フェニレンジアミン系化
合物、特開昭50−137726号、特公昭44−30
074号、特開昭56−156826号、同52−43
429号等に記載の4級アンモニウム塩類、米国特許第
2,494,903号、同第3,128,182号、同
4,230,796号、同第3,253,919号、特
公昭41−11431号、米国特許第2,482,54
6号、同第2,496,926号、同第3,582,3
46号等に記載のアミン系化合物、特公昭37−160
88号、同42−25201号、米国特許第3,12
8,183号、特公昭41−11431号、同42−2
3883号、米国特許第3,532,501号等に記載
のポリアルキレンオキサイド、また2−メチルイミダゾ
ール、イミダゾールなどのイミダゾール類をあげること
ができる。また補助現像薬として1−フェニル−3−ピ
ラゾリドン類を添加するのも迅速な現像を行なわしめる
のに好ましい。
【0183】さらに発色現像液には必要に応じて、任意
のカブリ防止剤を添加できる。ガブリ防止剤としては、
塩化ナトリウム、臭化カリウム、沃化カリウムのような
アルカリ金属ハロゲン化物および有機カブリ防止剤が使
用できる。有機カブリ防止剤としては、例えばベンゾト
リアゾール、6−ニトロベンズイミダゾール、5−ニト
ロイソインダゾール、5−メチルベンゾトリアゾール、
5−ニトロベンゾトリアゾール、5−クロロ−ベンゾト
リアゾール、2−チアゾリル−ベンズイミダゾール、2
−チアゾリルメチル−ベンズイダゾール、インダゾー
ル、ヒドロキシアザインドリジン、アデニンのような含
窒素ヘテロ環化合物を代表例としてあげることができ
る。
【0184】また、発色現像液には、蛍光増白剤を含有
してもよい。蛍光増白剤としては、4,4′−ジアミノ
−2,2′−ジスルホスチルベン系化合物が好ましい。
添加量は0〜5g/リットル、好ましくは0.1g〜4
g/リットルである。また、必要に応じてアルキルスル
ホン酸、アリールスルホン酸、脂肪酸カルボン酸、芳香
族カルボン酸等の各種界面活性剤を添加してもよい。本
発明の化合物を使用することのできるカラー反転処理に
用いられる黒白第1現像液、黒白ハロゲン化銀感光材料
の黒白現像液には通常添加されているよく知られた各種
の添加剤を含有させることができる。
【0185】代表的な添加剤としては、1−フェニル−
3−ピラゾリドン、メトールおよびハイドロキノンのよ
うな現像主薬、亜硫酸塩のような保恒剤、水酸化ナトリ
ウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリから
なる促進剤、臭化カリウムや2−メチルベンツイミダゾ
ール、メチルベンツチアゾール等の無機性もしくは有機
性の抑制剤、ポリリン酸塩のような硬水軟化剤、微量の
ヨウ化物やメルカプト化合物からなる現像抑制剤を挙げ
ることができる。
【0186】本発明の化合物を使用することのできる漂
白液は少なくとも銀を酸化するための酸化剤及び再ハロ
ゲン化剤(或いはこれに代わる有機性配位子)を含有す
る。漂白剤としては、公知のポリアミノカルボン酸鉄
(III)錯塩、過酸化水素、過硫酸塩、臭素酸塩、等が用
いられ、それらを併用してもよい。漂白剤の使用量は漂
白液1リットル当たり0.05モル〜2モル、好ましく
は0.1〜5モルである。再ハロゲン化剤としては、塩
化物、臭化物、ヨウ化物のようなハロゲン化物が一般的
であるが、これらの代わりに、難溶性銀塩を形成する有
機性配位子を用いてもよい。それらの量は0.1〜2モ
ル/リットル、好ましは0.3〜1.5モル/リットル
である。
【0187】上記のハロゲン化物はアルカリ金属塩ある
いはアンモニウム塩、あるいはグアニジン、アミンなど
の塩として加える。具体的には、臭化ナトリウム、臭化
アンモニウム、塩化カリウム、塩酸グアニジンなどがあ
り、好ましくは臭化アンモニウムである。
【0188】一般式(I)で表わされる化合物を漂白液
に添加することで漂白液の保存性が向上するが、これは
とくに漂白剤として過酸化水素、過硫酸塩、臭素酸塩を
用いた場合に著しい。
【0189】本発明の化合物を添加することのできる漂
白定着液は該漂白剤の他、後述する定着剤を含み、また
必要に応じて前記再ハロゲン化剤も含むことができる。
漂白定着液における漂白剤の量は漂白液の場合とおなじ
である。また再ハロゲン化剤の量は、0〜2.0モル/
リットル、好ましくは0.01〜1.0モル/リットル
である。本発明の化合物を漂白定着液に添加することで
液の保存性が向上する。
【0190】本発明による漂白液あるいは漂白定着液に
は、そのほか漂白促進剤、処理浴槽の腐食を防ぐ腐食防
止剤、液のpHを保つための緩衝剤、蛍光増白剤、消泡
剤などが必要に応じて添加される。本発明に好ましい漂
白液、漂白定着液及び定着液の条件については、本発明
の金属キレート化合物を含有してもよい処理液について
述べたものと同様である。本発明になる定着液において
は、一般式(I)で表わされる化合物を添加する事で液
の保存安定性が向上する他に漂白液から持ち込まれる鉄
イオンを隠蔽し液の安定性の向上がはかられる。
【0191】本発明の化合物を水洗水、安定液に添加す
ることでも同様の効果を得ることができる。水洗工程に
用いられる水洗水又は安定液には処理後の感光材料の乾
燥時の水滴ムラを防止するため、種々の界面活性剤を含
有させることができる。これらの界面活性剤としては、
ポリエチレングリコール型非イオン性界面活性剤、多価
アルコール型非イオン性界面活性剤、アルキルベンゼン
スルホン酸塩型アニオン性界面活性剤、高級アルコール
硫酸エステル塩型アニオン性界面活性剤、アルキルナフ
タレンスルホン酸塩型アニオン性界面活性剤、4級アン
モニウム塩型カチオン性界面活性剤、アミン塩型カチオ
ン性界面活性剤、アミノ酸型両性界面活性剤、ベタイン
型両性界面活性剤があるが、イオン性界面活性剤は、処
理に伴って混入してくる種々のイオンと結合して不溶性
物質を生成する場合があるためノニオン性界面活性剤を
用いるのが好ましく、特にアルキルフェノールエチレン
オキサイド付加物が好ましい。アルキルフェノールとし
ては特にオクチル、ノニル、ドデシル、ジノニルフェノ
ールが好ましく、又エチレンオキサイドの付加モル数と
しては特に8〜14モルが好ましい。さらに消泡効果の
高いシリコン系界面活性剤を用いることも好ましい。
【0192】また水洗水又は安定液中には、水アカの発
生や処理後の感光材料に発生するカビの防止のため、種
々の防バクテリア剤、防カビ剤を含有させることもでき
る。これらの防バクテリア剤、防カビ剤の例としては特
開昭57−157244号及び同58−105145号
に示されるような、チアゾリルベンズイミダゾール系化
合物、あるいは特開昭54−27424号や特開昭57
−8542号に示されるようなイソチアゾロン系化合
物、あるいはトリクロロフェノールに代表されるような
クロロフェノール系化合物、あるいはブロモフェノール
系化合物、あるいは、有機スズや有機亜鉛化合物、ある
いは、チオシアン酸やイソチオシアン酸系の化合物、あ
るいは、酸アミド系化合物、あるいはダイアジンやトリ
アジン系化合物、あるいは、チオ尿素系化合物、ベンゾ
トリアゾールアルキルグアニジン化合物、あるいは、ベ
ンズアルコニウムクロライドに代表されるような4級ア
ンモニウム塩、あるいは、ペニシリンに代表されるよう
な抗生物質等、ジャーナル・アンティバクテリア・アン
ド・アンティファンガス・エイジェント(J.Antibact.A
ntifung.Agents) Voll. No. 5、p.207〜223(1
983)に記載の汎用の防バイ剤を1種以上併用しても
よい。又、特開昭48−83820号に記載の種々の殺
菌剤も用いることができる。
【0193】また、本発明の化合物の効果を害しない範
囲において各種キレート剤を併用することが好ましい。
キレート剤の好ましい化合物としては、エチレンジアミ
ン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸などのアミノポ
リカルボン酸や1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジ
ホスホン酸、エチレンジアミン−N,N,N′,N′−
テトラメチレンホスホン酸などの有機ホスホン酸、ある
いは欧州特許345172A1号に記載の無水マレイン
酸ポリマーの加水分解物などを挙げることができる。ま
た、前記の定着液や漂白定着液に含有することができる
保恒剤を水洗水に含有させることが好ましい。
【0194】安定液としては、例えば、有機酸やpH3
〜6の緩衝能を有する液、アルデヒド(例えば、ホルマ
リンやグルタルアルデヒド)、ヘキサメチレンテトラミ
ン、ヘキサヒドロトリアジン、N−メチロール化合物
(例えば、ジメチロール尿素、N−メチロールピラゾー
ル)を含有した液などであるが、その他に必要に応じて
塩化アンモニウムや亜硫酸アンモニウム等のアンモニウ
ム化合物、Bi、Alなどの金属化合物、蛍光増白剤、
硬膜剤、米国特許4786583号に記載のアルカノー
ルアミンなどを用いることができる。
【0195】また、水洗工程や安定化工程は、多段向流
方式が好ましく、段数としては2〜4段が好ましい。補
充量としては単位面積当り前浴からの持込量の2〜30
倍、好ましくは2〜15倍である。これらの水洗工程も
しくは安定化工程に用いられる水としては、水道水の
他、イオン交換樹脂などによってCa、Mg濃度を5mg
/リットル以下に脱イオン処理した水、ハロゲン、紫外
線殺菌灯等より殺菌された水を使用するのが好ましい。
【0196】また、蒸発分を補正するための水は、水道
水を用いてもよいが、上記の水洗工程もしくは安定化工
程に好ましく使用される脱イオン処理した水、殺菌され
た水とするのがよい。
【0197】本発明の各処理液においては、処理液の攪
拌が出来るだけ強化されているのが好ましい。攪拌強化
の方法としては、特開昭62−183460号に記載
の、処理液の噴流を感光材料の乳剤面に衝突させる方法
や、特開昭62−18346号記載の回転手段を用いて
攪拌効果を上げる方法、更には液中に設けたワイパープ
レードあるいはスクイズ・ローラーに乳剤面を接触させ
ながら感光材料を移動させ、乳剤表面を乱流化すること
により攪拌効果を向上させる方法、処理液全体の循環流
量を増加させる方法があげられる。
【0198】本発明に処理方法は自動現像機を用いて実
施するのが好ましい。こうした自動現像機における搬送
方法については、特開昭60−191257号、同60
−191258号、同60−191259号に記載され
ている。また本発明の処理組成物を用いて迅速処理を行
う為には自動現像機においては、処理槽間のクロスオー
バーを短くするのが好ましい。クロスオーバー時間を1
0秒以下とした自動現像機については特開平1−319
038号に記載されている。
【0199】本発明の処理方法により自動現像機を用い
て連続的な処理を行う際には、感材の処理に伴う、処理
液成分の消費を補い、また感光材料から溶出する望まし
くない成分の処理液への蓄積を抑える為に、処理された
感光材料の量に応じて補充液を添加するのが好ましい。
又、各処理工程には二つ以上の処理浴槽を設けてもよ
く、その場合補充液を後浴槽から前浴槽に流し込む向流
方式をとるのが好ましい。特に水洗工程や安定化工程で
は2〜4段のカスケードとするのが好ましい。
【0200】補充液の量は、それぞれの処理液における
組成変化が写真性能上あるいはその他液の汚れの不都合
が起きない限りにおいて、低減するのが好ましい。発色
現像補充液の量は、カラー撮影材料の場合は、感光材料
1m2当たり100ml〜1500ml、好ましは100ml〜
1000mlであり、カラープリント材料の場合は、感光
材料1m2当たり20ml〜220ml、好ましくは30ml〜
160mlである。
【0201】漂白補充液の量は、カラー撮影材料の場
合、感光材料1m2当たり10ml〜500ml、好ましくは
10ml〜160mlである。カラープリント材料の場合
は、感光材料1m2当たり20ml〜300ml、好ましは5
0ml〜150mlである。漂白定着補充液の量は、カラー
撮影用材料の場合、感光材料1m2当たり100ml〜30
00ml、好ましは200ml〜1300mlであり、カラー
プリント用材料の場合は感光材料1m2当たり20ml〜3
00ml、好ましくは50ml〜200mlである。漂白定着
液の補充は1液として補充しても良いし、また漂白組成
物として定着組成物として分けて補充しても、また漂白
浴および/または定着浴からのオーバーフロー液を混合
することで漂白定着補充液としても良い。
【0202】定着補充液の量は、カラー撮影用材料の場
合、感光材料1m2当たり300ml〜3000ml、好まし
くは300ml〜1000mlであり、カラープリント用材
料の場合、感光材料1m2当たり20ml〜300ml、好ま
しくは50ml〜200mlである。
【0203】水洗水あるいは安定化液の補充量は単位面
積当たり前浴からの持ち込み量の1〜30倍、更に好ま
しくは2〜15倍である。環境保全のために前記補充液
の量を更に低減するために、各種の再生方法を組み合わ
せて用いるのも好ましい。再生は、処理液を自動現像機
の中で循環しつつ行っても良いし、又いったん処理槽か
ら取り除いた後、是に適当な再生処理を施した後、補充
液として再び処理槽に戻しても良い。本発明において、
補充量とは、補充されるものが固形状の場合のその固形
分の容積と水などの希釈水の容積との合計で表わすこと
ができる。
【0204】現像液の再生は、アニオン交換樹脂による
イオン交換処理、電器透析処理等による蓄積物の除去、
および/または再生剤と呼ばれる薬品の添加によって行
うことが出来る。再生率は50%以上が好ましく、70
%以上がより好ましい。アニオン交換樹脂は市販のもの
を用いることができるが、特開昭63−11005号記
載の高選択性のイオン交換体を用いるのも好ましい。
【0205】本発明の処理組成物で処理することのでき
る写真感光材料としては、通常の黒白ハロゲン化銀写真
感光材料(例えば、撮影用黒白感材、Xレイ用黒白感
材、印刷用黒白感材)、通常の多層ハロゲン化銀カラー
写真感光材料(例えば、カラーネガティブフィルム、カ
ラーリバーサルフィルム、カラーポジティブフィルム、
映画用カラーネガティブフィルム、カラー印画紙、反転
カラー印画紙、直接ポジカラー印画紙)、レーザースキ
ャナー用赤外光用感材、拡散転写感光材料(例えば、銀
拡散転写感光材料、カラー拡散転写感光材料)などを挙
げることができる。本発明に係わる写真感光材料は、磁
気記録を担持していてもよい。
【0206】本発明に用いられる感光材料としては、下
記のようなものも好ましく用いることができる。磁気記
録層を有した感光材料であり、この記録層は、バインダ
ー中に磁性粒子(好ましくは、Co被覆強磁性酸化鉄な
ど)を分散したものからなり、また光学的に透明であり
感光材料の全面に設けられていることが好ましい。磁性
粒子は、特開平6−161032号に記載されたように
カップリング剤で処理されていてもよい。バインダーと
しては、特開平4−219569号などに記載重合体を
好ましく用いることができる。また、この記録層は、ど
こに設けられていてもよいが、好ましくは、支持体に対
して乳剤層とは反対側(バック層)に設けることが好ま
しい。この記録層の上層には滑り剤を含有した層が設け
られていること、支持体に対して感光性乳剤層側の最外
層にはマット剤を含有することなどが好ましい。また、
該感光材料は、現像処理後にもアンチスタチック性を付
与するために、帯電防止剤を含有していることが好まし
く、帯電防止剤としては、導電性金属酸化物、イオン性
ポリマーが好ましい。帯電防止剤は、電気抵抗が25
度、10%RHの条件下、1012Ω・cm以下となるよう
に用いることが好ましい。磁気記録層を有した感光材料
については、米国特許第5,336,589号、同5,
250,404号、同5,229,259号、同5,2
15,874号、EP466,130Aに記載されてい
る。また、該感光材料に用いられる支持体としては、巻
き癖が改良され薄層化されたポリエステル支持体が好ま
しい。厚みとしては、50〜105μm が、素材として
は、ポリエチレン芳香族ジカルボキシレート系ポリエス
テル(好ましくは、ベンゼンジカルボン酸、ナフタレン
ジカルボン酸とエチレングレコールを主原料としたも
の)が好ましい。ガラス転移温度が、50〜200度の
ものが好ましい。また、支持体の表面処理として、紫外
線照射処理、コロナ放電処理、グロー放電処理、火炎処
理が好ましい。また、支持体への下塗り層を付与する前
ないし後から乳剤層塗布前の間に、40度〜支持体のガ
ラス転移温度の範囲で0.1〜1500時間熱処理され
ることが好ましい。支持体の他、感光材料、現像処理、
カートリッジなどについては、公開技報、公技番号94
−6023(発明協会刊、1994年)に記載されてい
る。
【0207】本発明に係わる写真感光材料は、その感光
材料の目的に応じて片面又は両面に種々の層構成(例え
ば、赤緑青のそれぞれに感光性を有するハロゲン化銀乳
剤層、下塗り層、ハレーション防止層、フィルター層、
中間層、表面保護層)や配列をとることができる。本発
明の処理に適用されるカラー感光材料には種々のカラー
カプラーを使用することができ、その具体例は前出のR
DNo. 17643 、VII −C〜G、同No. 307105、VII −C
〜Gに記載された特許や特開昭 62-215272号、特開平 3
-33847号、同 2-33144号、欧州特許公開第447969A 号、
同482552A 号等に記載されている。イエローカプラーと
しては、例えば米国特許第3,933,501 号、同第 4,022,6
20号、同第 4,326,024号、同第 4,401,752号、同第 4,2
48,961号、特公昭 58-10739 号、英国特許第 1,425,020
号、同第 1,476,760号、米国特許第 3,973,968号、同第
4,314,023号、同第4,511,649 号、同第5,118,599 号、
欧州特許第 249,473A 号、同第0,447,969 号、特開昭63
-23145号、同63-123047 号、特開平1-250944号、同1-21
3648号等に記載のものが本発明の効果を害しない限り併
用することができる。特に好ましいイエローカプラー
は、特開平2-139544号の第18頁左上欄〜第22頁左下
欄記載の一般式(Y)で表わされるイエローカプラー、
特開平5-2248号、欧州特許公開第0447969 号記載のアシ
ル基に特徴のあるアシルアセトアミド系イエローカプラ
ー及び特開平5-27389 号、欧州特許公開第0446863A2 号
記載の一般式(Cp−2)のイエローカプラーがあげら
れる。
【0208】マゼンタカプラーとしては5−ピラゾロン
系及びピラゾロアゾール系の化合物が好ましく、米国特
許第 4,310,619号、同第 4,351,897号、欧州特許第73,6
36号、米国特許第 3,061,432号、同第 3,725,067号、リ
サーチ・ディスクロージャー誌No.24220(1984年6
月)、特開昭60-33552号、リサーチ・ディスクロージャ
ー誌No.24230(1984年6月)、特開昭60-43659号、同61
-72238号、同60-35730号、同55-118034 号、同60-18595
1 号、米国特許第4,500,630 号、同第4,540,654 号、同
第 4,556,630号、国際公開WO88/04795号等に記載のもの
がより好ましい。特に好ましいマゼンタカプラーとして
は、特開平2-139544号の第3頁右下欄〜第10頁右下欄
の一般式(I)のピラゾロアゾール系のマゼンタカプラ
ー及び特開平2-139544号の第17頁左下欄〜第21頁左
上欄の一般式(M−1)の5−ピラゾロンマゼンタカプ
ラーがあげられる。最も好ましいのは上述のピラゾロア
ゾール系マゼンタカプラーである。シアンカプラーとし
ては、フェノール系及びナフトール系カプラーが挙げら
れ、米国特許第 4,052,212号、同第 4,146,396号、同第
4,228,233号、同第 4,296,200号、同第 2,369,929号、
同第 2,801,171号、同第 2,772,162号、同第2,895,826
号、同第 3,772,002号、同第 3,758,308号、同第 4,33
4,011号、同第 4,327,173号、西独特許公開第3,329,729
号、欧州特許第0,121,365A号、同第0,249,453A号、米
国特許第 3,446,622号、同第 4,333,999号、同第 4,77
5,616号、同第 4,451,559号、同第 4,427,767号、同第
4,690,889号、同第 4,254, 212号、同第4,296,199号、
特開昭 61-42658 号等に記載のものが好ましい。さら
に、特開昭64-553号、同64-554号、同64-555号、同64-5
56に記載のピラゾロアゾール系カプラーや、欧州特許公
開第0,488,248 号、同0,491,197 号に記載のピロロトリ
アゾール系カプラー、欧州特許公開第0,456,226A号記載
のピロロイミダゾール系カプラー、特開昭64-46753号記
載のピラゾロピリミジン系カプラー、米国特許第4,818,
672 号、特開平2-33144 号に記載のイミダゾール系カプ
ラー、特開昭64-32260号に記載の環状活性メチレン型シ
アンカプラー、特開平1-183658号、同2-262655号、同2-
85851 号、同3-48243 号記載のカプラーも使用すること
ができる。
【0209】ポリマー化された色素形成カプラーの典型
例は、米国特許第 3,451,820号、同第 4,080,211号、同
第 4,367,282号、同第 4,409,320号、同第 4,576, 910
号、英国特許 2,102,137号、欧州特許第341,188A号等に
記載されている。発色色素が適度な拡散性を有するカプ
ラーとしては、米国特許第 4,366,237号、英国特許第
2,125,570号、欧州特許第 96,570 号、西独特許(公
開)第 3,234,533号に記載のものが好ましい。カップリ
ングに伴って写真的に有用な残基を放出するカプラーも
また本発明で使用できる。現像抑制剤を放出するDIR
カプラーは、前述のRD誌 No. 17643、VII 〜F項に記載
された特許、特開昭57-151944 号、同57-154234 号、同
60-184248 号、同63-37346号、米国特許 4,248,962号、
同4,782,012 号に記載されたものが好ましい。現像時に
画像状に造核剤もしくは現像促進剤を放出するカプラー
としては、英国特許第 2,097,140号、同 2,131,188号、
特開昭59-157638 号、同59-170840 号に記載のものが好
ましい。
【0210】その他、本発明のカラー写真要素に使用で
きるカプラーとしては、米国特許第4,130,427号等に記
載の競争カプラー、米国特許第 4,283,472号、同 4,33
8,393号、同 4,310,618号等に記載の多当量カプラー、
特開昭60-185950 号、同昭62-24252号等に記載のDIR
レドックス化合物放出カプラー、DIRカプラー放出カ
プラー、DIRカプラー放出レドックス化合物もしくは
DIRレドックス放出レドックス化合物、欧州特許第17
3,302A号に記載の離脱後復色する色素を放出するカプラ
ー、RD誌 No.11449 号、同誌No.24241号、特開昭61-2
01247 号等に記載の漂白促進剤放出カプラー、米国特許
第 4,553,477号等に記載のリガンド放出カプラー、特開
昭63-75747号に記載のロイコ色素を放出するカプラー、
米国特許第4,774,181 号に記載の蛍光色素を放出するカ
プラー等が挙げられる。本発明に使用できる適当な支持
体は、例えば、前述のリサーチ・ディスクロージャー
(RD)No. 17643の28頁、及び同No. 1871
6の647頁右欄から648頁左欄に記載されている。
【0211】特にカラーネガフィルムを用いる場合の支
持体は、特開平4−62543号に記載のように、片面
に導電性を有する層と透明磁性体層を有するものや、国
際公開特許公報WO90/04205号、FIG.1A
に記載された磁気記録層を有するものや、特開平4−1
24628号に記載のストライプ磁気記録層を有し、か
つ、ストライプ磁気記録層に隣接した透明磁気記録層を
有するものも好ましい。これらの磁気記録層の上には、
特開平4−73737号記載の保護層を設けることが好
ましい。
【0212】支持体の厚みは70μm〜120μmが好
ましく、支持体の素材としては、特開平4−12463
6号第5頁右上欄第1行〜第6頁右上欄第5行に記載の
各種プラスチックフィルムが使用でき、好ましいものと
しては、セルロース誘導体(例えばジアセチル−、トリ
アセチル−、プロピオニル−、ブタノイル−、アセチル
プロピオニル−アセテート)や特公昭48−40414
号に記載のポリエステル(例えばポリエチレンテレフタ
レート、ポリ−1,4−シクロヘキサンジメチレンテレ
フタレート、ポリエチレンナフタレート)が挙げられ
る。本発明に使用されるフィルムの支持体は、より高い
液切り効果が得られることから、ポリエステルを使用す
ることが好ましい。
【0213】また本発明のカラーネガフィルムを収納す
る包装体(パトローネ)は、現用あるいは公知のいかな
るものでもよいが、特には米国特許第4,834,30
6号、FIG.1〜FIG.3に記載の形状のものや、
米国特許第4,846,418号、FIG.1〜FI
G.3に記載のものが好ましい。その他、本発明に使用
されるカラーネガフィルムは、特開平4−125558
号第14頁左上欄第1行〜第18頁左下欄第11行に記
載の内容を持つものが好ましい。
【0214】
【実施例】以下に、本発明を実施例により、さらに詳細
に説明するが、本発明は、これらに限定されるものでは
無い。まず、本発明の鉄錯体の合成について代表的な合
成例をもって説明する。 実施例1 化合物の合成法 合成例1.化合物I−11の合成 化合物35を100g(0.304mol)と水200
mlをビーカーに入れ良く攪拌し、化合物35が完溶す
るまでアンモニア水を添加した(約pH5)。別に、硝
酸鉄115g(0.28mol)と水200mlをビー
カーに入れ、攪拌して溶解させた。前者(化合物35)
の水溶液を、この鉄水溶液に攪拌しながら徐々に添加し
た。アンモニア水を加えてpH5.5に調整後、濾過し
た。濾液を結晶が析出するまで減圧濃縮した後、湯浴で
加熱攪拌して結晶を溶解させた。冷蔵庫で一晩放置後、
析出した結晶を濾別した。得られた結晶を、最少量の水
を用いて湯浴で加熱しながら溶解させた。すばやく濾過
した後、室温で静置し、液温が室温まで下がったところ
で冷蔵庫に移し一晩放置した。析出した結晶を濾取し、
冷水、アセトンでかけ洗いして加熱(45℃)乾燥し
た。収量59g(収率49%) mp 200℃〜徐々に分解 IRスペクトル(KBr)νC=O 1642cm-1 元素分析値 C12H20FeN3O8=390.15として H(%) C(%) N(%) 計算値 5.17 36.94 10.77 実測値 5.01 36.78 10.66
【0215】合成例2.化合物I−12の合成 化合物43 100g(0.30mol)と水200m
lをビーカーに入れ良く攪拌し、化合物43が完溶する
までアンモニア水を添加した(約pH5)。別に、硝酸
鉄109g(0.27mol)と水200mlをビーカ
ーに入れ、攪拌して溶解させた。前者(化合物43)の
水溶液を、この鉄水溶液に攪拌しながら徐々に添加し
た。アンモニア水を加えてpH5.5に調整後、濾過し
た。濾液を結晶が析出するまで減圧濃縮した後、湯浴で
加熱攪拌して結晶を溶解させた。冷蔵庫で一晩放置後、
析出した結晶を濾別した。得られた結晶を、最少量の水
を用いて湯浴で加熱しながら溶解させた。すばやく濾過
した後、室温で静置し、液温が室温まで下がったところ
で冷蔵庫に移し一晩放置した。析出した結晶を濾取し、
冷水、アセトンでかけ洗いして加熱(45℃)乾燥し
た。収量73g(収率60%) mp 250℃以上 IRスペクトル(KBr)νC=O 1640cm-1 元素分析値 C13H22FeN3O8=404.18として H(%) C(%) N(%) 計算値 5.49 38.63 10.40 実測値 5.30 38.60 10.32
【0216】合成例3.化合物I−15の合成 化合物42を18.9g(0.050モル)と硝酸鉄(I
II) 9水和物18.4g(0.046モル)を水25m
lに溶解し、29%アンモニア水でpH3.9に調整し
た後、濾過した。濾液を約10mlに減圧濃縮した後、
2日間冷蔵庫で放置し、析出した固体を濾取した。冷水
で洗浄した後、減圧乾燥することにより化合物I−15
を1水和物として9.2g(0.020モル)得た。収
率20%。 融点 230℃以上(徐々に分解) IRスペクトル(KBr)νC=O 1639cm-1 元素分析値 C16H28N3FeO8・H2 Oとして H(%) C(%) N(%) 計算値 6.51 41.39 9.05 実測値 6.41 41.18 9.10
【0217】合成例4.化合物I−18の合成 スキーム11
【0218】
【化51】
【0219】ケイヒ酸100g(0.679mol)と
エチレンジアミン811g(13.5mol)とを三口
フラスコに入れ、5時間加熱還流した。エチレンジアミ
ンを減圧留去し、ジクロロメタン200mlを加えて良
く攪拌した。析出した結晶を濾取し、ジクロロメタン及
びメタノールで洗浄後、加熱(45℃)乾燥した。得ら
れた中間体I−18A 57g(0.274mol)と
水100mlを三口フラスコに入れ、予め中和したブロ
ム酢酸190g(1.37mol)水溶液を加えた。4
9%水酸化ナトリウム水溶液を加えて、反応液をpH9
〜11を保ちながら、12時間攪拌した。反応液に活性
炭2gを加え、セライト濾過した後、塩酸を加えてpH
1.5に調整した。電気透析法により脱塩した後、硝酸
鉄100g(0.248mol)を加え、良く攪拌し
た。アンモニア水によりpH5.5に調整し、濾過した
後、45℃で減圧濃縮した。析出した結晶を濾取し、水
から再結晶することにより化合物I−18を40g(収
率35%)得た。融点 230℃から徐々に分解 IRスペクトル(KBr)νC=O 1660cm-1 元素分析値 C17H22FeN3O8・1/2H2 O=461.2
3として H(%) C(%) N(%) 計算値 5.03 44.27 9.11 実測値 4.90 44.48 9.12
【0220】合成例5.化合物I−2の合成 化合物7 7.80g(0.022モル)と硝酸鉄(II
I) 9水和物8.08g(0.020モル)を水20m
lに溶解し、29%アンモニア水でpH5.2に調整し
た後、濾過した。濾液を約10mlに減圧濃縮した後、
2日間冷蔵庫で放置し、析出した固体を濾取した。冷水
で洗浄した後、減圧乾燥することにより化合物I−2を
1水和物として3.4g(0.0078モル)得た。
収率39%。融点 225℃以上(徐々に分解) IRスペクトル(KBr)νC=O 1625cm-1 元素分析値 C14H24N3FeO8・H2 Oとして H(%) C(%) N(%) 計算値 6.01 38.55 9.63 実測値 6.23 38.74 9.64
【0221】実施例2 (酸化還元電位の測定) サイクリックボルタンメトリーにより、本発明の鉄錯体
および比較化合物の酸化還元電位を測定した。結果を表
1に示す。
【0222】
【表1】
【0223】
【化52】
【0224】*支持電解質〔NaNO3 〕=1.0M 0.1M CH3CO2H/CH3CO2NH4 Buffer 参照電極 :SSCE 作用電極 :グラッシーカーボン 対象電極 :白金電極 鉄錯体濃度:10mM 表1から明らかなように、本発明の化合物は適度な酸化
還元電位を有し、また比較化合物に比べpHの違いによ
る酸化還元電位の変化が小さく、特に高pHでの酸化還
元電位の低下が小さいことがわかる。
【0225】実施例3 多層カラー感光材料の作成 以下に示すような組成の各層を塗布し、多層カラー感光
材料である試料101を作成した。 (感光層組成)各層に使用する素材の主なものは下記の
ように分類されている; ExC:シアンカプラー UV :紫外線吸収
剤 ExM:マゼンタカプラー HBS:高沸点有機
溶剤 ExY:イエローカプラー H :ゼラチン硬
化剤 ExS:増感色素 各成分に対応する数字は、g/m2単位で表した塗布量を
示し、ハロゲン化銀については、銀換算の塗布量を示
す。ただし増感色素については、同一層のハロゲン化銀
1モルに対する塗布量をモル単位で示す。
【0226】(試料101) 第1層(ハレーション防止層) 黒色コロイド銀 銀 0.18 ゼラチン 1.60 ExM−1 0.11 ExF−1 3.4×10-3 ExF−2(固体分散染料) 0.03 ExF−3(固体分散染料) 0.04 HBS−1 0.16
【0227】第2層(中間層) ExC−2 0.055 UV−1 0.011 UV−2 0.030 UV−3 0.053 HBS−1 0.05 HBS−2 0.02 ポリエチルアクリレートラテックス8.1 ×10-2 ゼラチン 1.75
【0228】第3層(低感度赤感乳剤層) 沃臭化銀乳剤A 銀 0.46 ExS−1 5.0×10-4 ExS−2 1.8×10-5 ExS−3 5.0×10-4 ExC−1 0.11 ExC−3 0.045 ExC−5 0.0050 ExC−7 0.001 ExC−8 0.010 Cpd−2 0.005 HBS−1 0.090 ゼラチン 0.87
【0229】第4層(中感度赤感乳剤層) 沃臭化銀乳剤D 銀 0.70 ExS−1 3.0×10-4 ExS−2 1.2×10-5 ExS−3 4.0×10-4 ExC−1 0.22 ExC−2 0.055 ExC−5 0.007 ExC−8 0.009 Cpd−2 0.036 HBS−1 0.11 ゼラチン 0.70
【0230】第5層(高感度赤感乳剤層) 沃臭化銀乳剤E 銀 1.62 ExS−1 2.0×10-4 ExS−2 1.0×10-5 ExS−3 3.0×10-4 ExC−1 0.133 ExC−3 0.040 ExC−6 0.040 ExC−8 0.014 Cpd−2 0.050 HBS−1 0.22 HBS−2 0.10 ゼラチン 0.85
【0231】第6層(中間層) Cpd−1 0.07 HBS−1 0.04 ExF−4 0.03 ポリエチルアクリレートラテックス 0.19 ゼラチン 2.30
【0232】第7層(低感度緑感乳剤層) 沃臭化銀乳剤A 銀 0.24 沃臭化銀乳剤B 銀 0.10 沃臭化銀乳剤C 銀 0.14 ExS−4 4.0×10-5 ExS−5 1.8×10-4 ExS−6 6.5×10-4 ExM−1 0.005 ExM−2 0.30 ExM−3 0.09 ExY−1 0.015 HBS−1 0.26 HBS−3 0.006 ゼラチン 0.80
【0233】第8層(中感度緑感乳剤層) 沃臭化銀乳剤D 銀 0.94 ExS−4 2.0×10-5 ExS−5 1.4×10-4 ExS−6 5.4×10-4 ExM−2 0.16 ExM−3 0.045 ExY−1 0.008 ExY−5 0.030 HBS−1 0.14 HBS−3 8.0×10-3 ゼラチン 0.90
【0234】第9層(高感度緑感乳剤層) 沃臭化銀乳剤E 銀 1.29 ExS−4 3.7×10-5 ExS−5 8.1×10-5 ExS−6 3.2×10-4 ExC−4 0.011 ExM−1 0.016 ExM−4 0.046 ExM−5 0.023 Cpd−3 0.050 HBS−1 0.20 HBS−2 0.08 ポリエチルアクリレートラテックス 0.26 ゼラチン 0.82
【0235】第10層(イエローフィルター層) 黄色コロイド銀 銀 0.010 Cpd−1 0.10 ExF−5(固体分散染料) 0.06 ExF−6(固体分散染料) 0.06 ExF−7(油溶性染料) 0.005 HBS−1 0.055 ゼラチン 0.70
【0236】第11層(低感度青感乳剤層) 沃臭化銀乳剤A 銀 0.25 沃臭化銀乳剤C 銀 0.25 沃臭化銀乳剤D 銀 0.10 ExS−7 8.0×10-4 ExY−1 0.010 ExY−2 0.70 ExY−3 0.055 ExY−4 0.006 ExY−6 0.075 ExC−7 0.040 HBS−1 0.25 ゼラチン 1.60
【0237】第12層(高感度青感乳剤層) 沃臭化銀乳剤F 銀 1.30 ExS−7 3.0×10-4 ExY−2 0.15 ExY−3 0.06 HBS−1 0.070 ゼラチン 1.13
【0238】第13層(第1保護層) UV−2 0.08 UV−3 0.11 UV−5 0.26 HBS−1 0.09 ゼラチン 1.20
【0239】第14層(第2保護層) 沃臭化銀乳剤G 銀 0.10 H−1 0.30 B−1(直径 1.7 μm) 5.0×10-2 B−2(直径 1.7 μm) 0.10 B−3 0.10 S−1 0.20 ゼラチン 1.75
【0240】さらに、各層に適宜、保存性、処理性、圧
力耐性、防黴・防菌性、帯電防止性及び塗布性をよくす
るために、W−1ないしW−3、B−4ないしB−6、
F−1ないしF−17及び鉄塩、鉛塩、金塩、白金塩、
イリジウム塩、パラジウム塩、ロジウム塩が含有されて
いる。
【0241】
【表2】
【0242】表2において、 (1)乳剤A〜Fは特開平2-191938号の実施例に従い、
二酸化チオ尿素とチオスルフォン酸を用いて粒子調製時
に還元増感されている。 (2)乳剤A〜Fは特開平3-237450号の実施例に従い、
各感光層に記載の分光増感色素とチオシアン酸ナトリウ
ムの存在下に金増感、硫黄増感とセレン増感が施されて
いる。 (3)平板状粒子の調製には特開平1-158426号の実施例
に従い、低分子量ゼラチンを使用している。 (4)平板状粒子には特開平3-237450号に記載されてい
るような転位線が高圧電子顕微鏡を用いて観察されてい
る。
【0243】有機固体分散染料の分散物の調製 下記、ExF−2を次の方法で分散した。即ち、水2
1.7mlおよび5%水溶液のp−オクチルフェノキシエ
トキシエタンスルホン酸ソーダ3ml並びに5%水溶液の
p−オクチルフェノキシポリオキシエチレンエーテル
(重合度10)0.5gとを700mlのポットミルに入
れ、染料ExF−2を5.0gと酸化ジリコニウムビー
ズ(直径1mm)500mlを添加して、内容物を2時間分
散した。この分散には、中央工機製のBO型振動ボート
ミルを用いた。分散後、内容物を取り出し、12.5%
ゼラチン水溶液8gに添加し、ビーズを濾過して除き、
染料のゼラチン分散物を得た。染料微粒子の平均粒径は
0.44μm であった。
【0244】同様にして、ExF−3、ExF−4及び
ExF−6の固体分散物を得た。染料微粒子の平均粒径
は、それぞれ0.24μm 、0.45μm 、0.52μ
m であった。ExF−5は、欧州特許出願公開(EP)
第0,549,489A号明細書の実施例1に記載の微
小析出(Microprecipitation) 分散方法により分散し
た。平均粒径は0.06μm であった。
【0245】
【化53】
【0246】
【化54】
【0247】
【化55】
【0248】
【化56】
【0249】
【化57】
【0250】
【化58】
【0251】
【化59】
【0252】
【化60】
【0253】
【化61】
【0254】
【化62】
【0255】
【化63】
【0256】
【化64】
【0257】
【化65】
【0258】
【化66】
【0259】
【化67】
【0260】
【化68】
【0261】
【化69】
【0262】
【化70】
【0263】上記で作製した35mm巾に裁断した試料1
01に像様露光を与えて、以下に示す処理液で漂白定着
液の補充量がタンク容量の10倍になるまで連続処理を
行った。漂白定着液は、銀回収装置にてインラインで銀
回収を行い、銀回収装置からのオーバーフローの一部を
廃液として排出し、残りを再生して漂白定着液の補充液
として再利用した。銀回収装置としては小型の電解銀回
収装置で、陽極がカーボン、陰極がステンレスのもの
で、電流密度を0.5A/dm2 で使用した。銀回収のシ
ステム概略図は特開平6−175305号公報の図1に
示されている。つまり漂白定着槽20のオーバーフロー
21を銀回収装置22に直結し、オーバーフローのうち
1分間当り100mlをポンプ23にてフィルター24を
通して元の漂白定着槽20に戻される。銀回収装置22
からのオーバーフロー25は、オーバーフロー1リット
ル当り300mlを再生用タンク26に回収し、回収量が
1リットルになった時点で約2時間空気を吹き込んだ後
に再生剤28を添加してポンプ29によって漂白定着液
の補充タンク30に送られる。残りの液(100ml)は
廃液として排出27させた。該廃液量は試料101を1
m2処理当り220mlであった。
【0264】水洗処理は5段の多室水洗槽を横に配置し
て使用し、向流カスケードを行った。具体的には特開平
5−66540号明細書の図1に記載のものを用いた。
第1水洗水W1 のオーバーフロー液は前浴の漂白定着槽
にカスケードさせた。第4水洗W4 及び第5水洗W5
間に逆浸透膜(RO)装置(富士フイルム(株)製)R
C30を設置した。つまり、W4 から取り出した水洗水
をRO装置にかけ、濃縮液をW4 へ戻し、透過液をW4
へ戻した。処理機の概略図は特開平6−175305号
公報の図2に示されている。処理工程を以下に示す。
【0265】 処理工程 (工 程) (処理時間)(処理温度)(補充量)*1 (タンク容量/リットル) カラー現像 1分50秒 45℃ 104ml 2 漂白定着 1分50秒 45℃ 200ml 2 水洗 (1) 15秒 45℃ − 0.5 水洗 (2) 15秒 45℃ − 0.5 水洗 (3) 15秒 45℃ − 0.5 水洗 (4) 15秒 45℃ − 0.5 水洗 (5) 15秒 45℃ 104ml 0.5 安 定 2秒 室温 30ml 塗布付け 乾 燥 50秒 70℃ − − *1 補充量は感光材料1m2当りの量 カラー現像から漂白定着、及び漂白定着から水洗(1) へ
経るクロスオーバー時間は3秒である。このクロスオー
バー時間は前浴での処理時間に含まれている。又、感光
材料1m2当りの平均持ち出し量は65mlである。又、各
槽には蒸発補正として特開平3−280042号に記載
の様に処理機外気の温湿度を温湿度計にて検知し、蒸発
量を算出して補正した。蒸発補正用の水としては上記水
洗水用のイオン交換水を用いた。以下に処理液の組成を
示す。
【0266】 (カラー現像液) 母液(g) 補充液(g) ジエチレントリアミン五酢酸 1.2 4.0 1−ヒドロキシエチリデン−1,1− ジホスホン酸 2.7 3.3 苛性カリ 2.50 3.90 亜硫酸ナトリウム 3.84 9.0 重炭酸ナトリウム 1.8 − 炭酸カリウム 31.7 39.0 臭化カリウム 5.60 − ヨウ化カリウム 1.3mg − ヒドロキシルアミン硫酸塩 2.5 6.9 2−メチル−4−〔N−エチル−N− (β−ヒドロキシエチル)アミノ〕 アニリン硫酸塩 9.0 18.5 水を加えて 1.0リットル 1.0リットル pH 10.05 11.90
【0267】 (漂白定着液) 母液(モル)スタート時の補充液(モル) チオ硫酸アンモニウム 1.4 2.31 表3記載のキレート化剤 0.17 0.28 硝酸第二鉄九水和物 0.15 0.25 重硫酸アンモニウム 0.10 0.17 メタカルボキシベンゼンスルフィン酸0.05 0.09 水を加えて 1.0リットル 1.0リットル pH(25℃) 6.0 6.0 (酢酸及びアンモニウム水にて調整)
【0268】 (漂白定着再生剤)再生用回収液1リットル当りの添加量(g) チオ硫酸アンモニウム 0.91 表3記載のキレート化剤 0.11 硝酸第二鉄九水和物 0.10 亜硫酸アンモニウム 0.07 メタカルボキシベンゼンスルフィン酸 0.04
【0269】(水洗水)母液、補充液共通 水道水をH型強酸性カチオン交換樹脂(ロームアンドハ
ース社製アンバーライトIR−120B)と、OH型強
塩基性アニオン交換樹脂(同アンバーライトIRA−4
00)を充填した混床式カラムに通水してカルシウム及
びマグネシウムイオン濃度を3mg/リットル以下に処理
し、続いて二塩化イソシアネート酸ナトリウム20mg/
リットルと硫酸ナトリウム150mg/リットルを添加し
た。この液のpHは6.5−7.5の範囲であった。
【0270】 (安定液)塗り付け用 (単位g) ホルマリン(37%) 2.0ml ポリオキシエチレン−p−モノノニルフェニルエーテル (平均重合度10) 0.3 エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 0.05 水を加えて 1.0リットル pH 5.0〜8.0
【0271】上記の処理システムを実行することと、試
料101を100m2処理した後の廃液量は22リットル
であった。上記の処理を行なった多層カラー感光材料試
料101について、蛍光X線分析により、最高濃度部の
残留銀量を測定した。結果を表2に示す。また、処理し
て得られたこれらの試料について緑色光(G光)で測定
したDmin値をそれぞれ読み取った。次に、漂白カブ
リのない基準の処理方法として、上記処理の漂白定着工
程を、漂白−水洗(A)−水洗(B)−定着の4工程に
変更し、下記の処理液処方に換えて処理を行なった。但
し、下記に記載した以外の部分については変更しなかっ
た。 工程 処理時間 処理温度 補充量 漂白 3分00秒 38℃ 710ml 水洗(A) 15秒 24℃ (B)から(A)への向流 配管方式 水洗(B) 15秒 24℃ 430ml 定着 3分00秒 38℃ 430ml (基準漂白液) タンク液(g) 補充液(g) エチレンジアミン四酢酸第二鉄錯塩 100.0 120.0 ナトリウム三水塩 エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 10.0 11.0 3−メルカプト−1,2,4−トリア ゾール 0.03 0.08 臭化アンモニウム 140.0 160.0 硝酸アンモニウム 30.0 35.0 アンモニア水(27%) 6.5 ml 4.0 ml 水を加えて 1.0 リットル 1.0リットル pH(アンモニア水と硝酸にて調整) 6.0 5.7
【0272】 (定着液) タンク液(g) 補充液(g) エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 0.5 0.7 亜硫酸アンモニウム 20.0 22.0 チオ硫酸アンモニウム水溶液(700g/リットル) 295.0 ml 320.0 ml 酢酸(90%) 3.3 4.0 水を加えて 1.0リットル 1.0リットル pH(アンモニア水と酢酸にて調整) 6.7 6.8
【0273】上記基準漂白液を使用して得られた処理済
の感光材料は同様にDmin値を読み取った。これら得られ
たDmin値は基準漂白液のDmin値を基準にとり各感光材料
間の差、ΔDminを求めた。なお、このときの基準漂白液
を使用して得られたDmin値は0.60であった。 漂白カブリ(ΔDmin)=(各試料のDmin)−(基準漂白
液のDmin)
【0274】次に、上記試料101を使用し、処理後の
感光材料の保存時におけるステインの増加を下記条件下
で保存し、未発色部分のDminの保存する前及び後の濃度
変化から求めた。 暗・湿熱条件:60℃、70%RH 4週間 ステイン増加(ΔD)=(保存後のDmin)−(保存
前のDmin)
【0275】更に下記に示す方法により,感光材料裏面
の汚れの発生とフィルターの目詰まりの状態を観察し
た。汚れ:ランニング終了時の試料101の乳剤を塗布
していない面を観察し,汚れの有無を観察した。 評価 ○:汚れの発生なし △:若干の汚れの発生はあるが、実用上問題ないレベル ×:汚れの発生あり フィルター目詰まり:ランニング終了時のフィルター部
を取外し、内部の目詰まりの状況を観察した。 評価 ○:殆ど目詰まりを起こしていない △:一部目詰まりを起こしている ×:ほぼ全体に目詰まりを起こしている。但し、液体は
流れる ××:完全に目詰まりし、液体が非常に流れにくい状態
になっている以上の評価結果を表3に示す。
【0276】
【表3】
【0277】
【化71】
【0278】表3に示したように、脱銀性、漂白カブ
リ、ステイン増加、汚れの発生、フィルターの目詰まり
を総合的に満たす本発明の優位性は明らかである。
【0279】実施例4 特開平5−303186号公報の実施例4に記載の多層
カラー印画紙(試料001)と以下の処理液を準備し
た。 (カラー現像液) (タンク液) (補充液) 水 700ml 700ml ジエチレントリアミン五酢酸 0.4g 0.4g N,N,N−トリス(メチレンホスホン酸) 4.0g 4.0g 1,2−ジヒドロキシベンゼン−4,6−ジスル ホン酸2ナトリウム塩 0.5g 0.5g トリエタノールアミン 12.0g 12.0g 塩化カリウム 6.5g − 臭化カリウム 0.03g − 炭酸カリウム 27.0g 27.0g ジアミノスチルベン系蛍光増白剤 (WHITEX 4 住友化学製) 1.0g 3.0g 亜硫酸ナトリウム 0.1g 0.1g N,N−ビス(スルホエチル)ヒドロキシルアミン 10.0g 13.0g N−エチル−N−(β−メタンスルホンアミドエチ ル)−3−メチル−4−アミノアニリン硫酸塩 5.0g 11.5g 水を加えて 1000ml 1000ml pH(25℃) 10.10 11.10
【0280】 (漂白定着液) (タンク液) (補充液) 水 600ml 600ml チオ硫酸アンモニウム(700g/リットル) 100ml 250ml 亜硫酸アンモニウム 40g 100g キレート化剤(表4記載) 0.166モル 0.407 モル 硝酸鉄・9水和物 0.138モル 0.339 モル エチレンジアミン四酢酸 5g 12.5g 臭化アンモニウム 40 g 75g 硝酸(67%) 30 g 65g 水を加えて 1000ml 1000ml pH(25℃)〔酢酸及びアンモニア水にて〕 5.8 5.6
【0281】(リンス液)タンク液、補充液共通 水道水をH型強酸性カチオン交換樹脂(ロームアンドハ
ース社製アンバーライトIR−120B)と、OH型強
塩基性アニオン交換樹脂(同アンバーライトIRA−4
00)を充填した混床式カラムに通水してカルシウム及
びマグネシウムイオン濃度を3mg/リットル以下に処理
し、続いて二塩化イソシアネート酸ナトリウム20mg/
リットルと硫酸ナトリウム150mg/リットルを添加し
た。この液のpHは6.5〜7.5の範囲であった。
【0282】処理後の残留銀量を調べるために、多層カ
ラー印画紙(試料001)に灰色濃度が2.2になるよ
うに均一露光し、下記の処理工程にて処理した。残留銀
量は蛍光X線法により測定した。また処理後ステイン増
加を調べるために、ウェッジを通して階調露光を与え、
同様に処理した。処理後のサンプルを80℃、70%で
一週間経時させ、経時前後のステイン増加を調べた。処
理は前述の処理液を用いて、以下の処理工程にてタンク
液を各処理タンクに入れて処理を始め、処理量に応じて
補充液を各タンクに加えつつ処理を継続した。処理は累
積補充量がタンク容量の3倍になるまで行い、この時点
で行った処理の結果を表4に示した。
【0283】 〔処 理 工 程〕 〔工程〕 〔温度〕 〔時間〕 〔補充量* 〕〔タンク容量〕 カラー現像 39℃ 45秒 70 ml 20リットル 漂白定着 35℃ 45秒 60 ml** 20リットル 20秒 リンス 35℃ 20秒 − 10リットル リンス 35℃ 20秒 − 10リットル リンス 35℃ 20秒 360 ml 10リットル 乾 燥 80℃ 60秒 (*感光材料1m2当たりの補充量) (リンス→への3タンク向流方式とした) (**上記60mlに加えて、リンスより感光材料1m2当たり120mlを 流し込んだ)
【0284】
【表4】
【0285】比較化合物A、B、Cは実施例3と同じで
ある。表4に示されるように、本発明の金属キレート化
合物は、脱銀性、処理後の経時ステインとも、比較化合
物に対して優れている。特に漂白定着時間を短縮した処
理において、この効果は大きい。即ち、漂白定着時間を
半分にしてもランニング前後とも残留銀量が少なく、経
時ステインも優れている。比較化合物では調液直後に処
理した場合には残留銀量は殆どなかったが、ランニング
が進むにつれて上記のような脱銀性の著しい低下と更に
は沈澱物の生成が起こった。
【0286】実施例5 特開平5−165176号の実施例1で作製した多層カ
ラー感光材料Aに用いた下塗りを施した三酢酸セルロー
スフィルム支持体の代わりに、厚さ100μmのポリエ
チレンナフタレートを支持体とし、このバック面に特開
平4−124628号公報の実施例1記載のストライプ
磁気記録層を塗布したものを用いる他は、特開平5−1
65176号の実施例1と同様にして試料301を作製
した。この試料301を用いて本願実施例3のNo. 10
1及び106と同様のテストを行ったところ、本願実施
例3と同様に本発明の効果が得られた。また、実施例1
の多層カラー感光材料101に用いた支持体の代わり
に、支持体及びバック層を特開平4−62543号公報
の実施例1の試料No. I−3と同一のものに代え、また
第2保護層にC8 17SO2 N(C3 7)CH2 COO
Kを15mg/m2になるように塗布した他は、本願実施例
1と同様にして試料302を作製した。この試料302
を特開平4−62543号公報の第5図のフォーマット
に加工し、本願実施例3のNo. 101及び106と同様
のテストを行ったところ、本願実施例3と同様に本発明
の効果が得られた。
【0287】実施例6 試料101を35mm巾に裁断しカメラで撮影したものを
1日1m2ずつ15日間にわたり下記の処理を行なった。
(ランニング処理) 尚、各処理は富士写真フイルム社製自動現像機FP−5
60Bを用いて以下により行なった。尚、漂白浴のオー
バーフロー液を後浴へ流さず、全て廃液タンクへ排出す
る様に改造を行なった。処理工程及び処理液組成を以下
に示す。
【0288】 (処理工程) 工程 処理時間 処理温度 補充量* タンク容量 発色現像 3分5秒 37.6℃ 15ミリリットル 17リットル 漂 白 50秒 38.0℃ 5ミリリットル 5リットル 定着(1) 50秒 38.0℃ − 5リットル 定着(2) 50秒 38.0℃ 8ミリリットル 5リットル 水 洗 30秒 38.0℃ 17ミリリットル 3.5リットル 安定(1) 20秒 38.0℃ − 3リットル 安定(2) 20秒 38.0℃ 15ミリリットル 3リットル 乾 燥 1分30秒 60℃ *補充量は感光材料35mm巾1.1m当たり(24Ex.1本相当) 安定液及び定着液は(2) から(1) への向流方式であり、
水洗水のオーバーフロー液は全て定着浴(2) へ導入し
た。尚、発色現像液の漂白工程への持ち込み量、漂白液
の漂白定着工程への持ち込み量、漂白定着液の定着工程
への持ち込み量及び定着液の水洗工程への持ち込み量は
感光材料35mm巾1.1m当たりそれぞれ2.5ミリリ
ットル、2.0ミリリットル、2.0ミリリットル、
2.0ミリリットルであった。また、クロスオーバーの
時間はいずれも6秒であり、この時間は前工程の処理時
間に包含される。上記処理機の開口面積は発色現像液で
120cm2 、漂白液で120cm2 、その他の処理液は約
100cm2 であった。
【0289】以下に処理液の組成を示す。 (発色現像液) タンク液(g) 補充液(g) ジエチレントリアミン五酢酸 2.2 2.2 カテコール−3,5−ジスルホン酸ジナ トリウム 0.3 0.3 1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジ ホスホン酸 2.0 2.0 亜硫酸ナトリウム 3.9 5.5 炭酸カリウム 37.5 39.0 N,N−ビス(2−スルホエチル)ヒド ロキシルアミン・二ナトリウム 2.0 2.0 臭化カリウム 1.4 − 沃化カリウム 1.3mg − ヒドロキシルアミン硫酸塩 2.4 3.6 2−メチル−4−〔N−エチル−N−(β −ヒドロキシエチル)アミノ〕アニリン 硫酸塩 4.5 6.8 水を加えて 1.0リットル 1.0リットル pH(水酸化カリウムと硫酸にて調整)10.05 10.21
【0290】 (漂白液) タンク液(g) 補充液(g) 本発明のキレート化剤10 0.18モル 0.27モル 硝酸第二鉄・九水和物 0.16モル 0.24モル 臭化アンモニウム 70 105 グルタル酸 93 140 水を加えて 1.0リットル 1.0リットル pH〔アンモニア水で調製〕 4.6 4.2
【0291】 (定着(1)タンク液) 上記漂白タンク液と下記定着タンク液の7対93(容量比)混合液。 (pH7.0) (定着液) タンク液(g) 補充液(g) 亜硫酸アンモニウム 19 57 チオ硫酸アンモニウム水溶液 (700g/リットル) 280ミリリットル 840ミリリットル イミダゾール 15 45 メタンチオスルホン酸アンモニウム 40 120 エチレンジアミン四酢酸 15 45 水を加えて 1.0リットル 1.0 リットル pH〔アンモニア水、酢酸で調製〕 7.4 7.45
【0292】(水洗水)実施例3と同じ。 (安定液)実施例3と同じ。 上記ランニング処理の後、実施例3と同様に最高濃度部
の残留銀量を測定したところ4.2mg/cm2 であり、脱
銀性は良好であった。
【0293】実施例7 実施例3における漂白定着液の母液を用い、感光材料を
通すことなく、25℃での経時試験(1週間経時)を行
ない、フィルターの目詰まりを観察した。結果を表5に
示す。
【0294】
【表5】
【0295】比較化合物B,C,Dは実施例3のものと
同じ化合物であり、フィルター目詰まりの評価基準も実
施例3と同じである。表5の結果より、本発明の漂白定
着組成物は経時でのフィルターの目詰まりにおいて、比
較化合物に対して優位であることがわかる。
【0296】実施例8 下塗りを施した三酢酸セルロースフィルム支持体上に発
明協会公開技報、公技番号94−6023号の96頁左
欄20行目から114頁に記載されている感光層を塗設
し、多層カラー感光材料(カラーネガフィルム)である
試料601を作製した。
【0297】上記記載の試料601を色温度4800K
で連続階調ウェッジ露光を与え、以下に示す処理工程及
び処理液でシネ式自動現像機でランニング処理(現像液
の累積補充量が、そのタンク容量の3倍になるまで)を
した。漂白定着液は、銀回収装置にてインラインで銀回
収を行い、銀回収装置からのオーバーフローの一部を廃
液として排出し、残りを再生して漂白定着液の補充液と
して再利用した。銀回収装置としては小型の電解銀回収
装置で、陽極がカーボン、陰極がステンレスのもので、
電流密度を0.5A/Bm2 で使用した。銀回収のシステ
ム概略図は、特開平6−175305号公報の図1を用
いることができる。つまり漂白定着液のオーバーフロー
を銀回収装置に直結し、オーバーフローのうち1分間当
り100mlをポンプ1にてフィルターを通して元の漂白
定着槽に戻される。銀回収装置からのオーバーフロー
は、オーバーフロー1リットル当り300mlを再生用タ
ンクに回収し、回収量が1リットルになった時点で約2
時間空気を吹き込んだ後に再生剤を添加してポンプ2に
よって漂白定着液の補充タンクに送られる。残りの液
(100ml)は廃液として排出させた。該廃液量は試料
601を1m2処理当り220mlであった。水洗処理は5
段の多室水洗槽を横に配置して使用し、向流カスケード
を行った。具体的には特開平5−066540号明細書
の図1に記載のものを用いた。第1水洗水W1 のオーバ
ーフロー液は前浴の漂白定着槽にカスケードさせた。第
4水洗W4 及び第5水洗W5 の間に逆浸透(RO)装置
(富士フイルム(株)製)RC30を設置した。つま
り、W4 から取り出した水洗水をRO装置にかけ、濃縮
液をW4 へ戻し、透過液をW4 へ戻した。処理工程を以
下に示す。また、処理機の概略図は、特開平6−175
305号公報の図2に示されたものと同様である。
【0298】 処理工程 (工程) (処理時間)(処理温度)(補充量)*1 (タンク容量/リットル) カラー現像 1分00秒 45℃ 260ml 2 漂白定着 1分00秒 40℃ 200ml 2 水洗 (1) 15秒 40℃ − 0.5 水洗 (2) 15秒 40℃ − 0.5 水洗 (3) 15秒 40℃ − 0.5 水洗 (4) 15秒 40℃ − 0.5 水洗 (5) 15秒 40℃ 104ml 0.5 安 定 2秒 室温 30ml 塗布付け 乾 燥 50秒 70℃ − − *1 補充量は感光材料1m2当りの量 カラー現像から漂白定着、及び漂白定着から第1水洗へ
経るクロスオーバー時間は3秒である。又、感光材料1
m2当りの平均持ち出し量は65mlである。又、各槽には
蒸発補正として特開平3−280042号に記載の様に
処理機外気の温湿度を温湿度計にて検知し、蒸発量を算
出して補正した。蒸発補正用の水としては下記水洗水用
のイオン交換水を用いた。
【0299】本発明化合物によって解決しようとした課
題に対しての到達レベルを明らかにするため、強制的に
カラー現像液のpHが変動した状態をつくった。すなわ
ちpHを0.2上げた場合(pH10.25)と0.2
下げた場合(pH9.85)について、それぞれ試験を
行った。以下に処理液の組成を示す。 (カラー現像液) 母液(g) 補充液(g) ジエチレントリアミン五酢酸 4.0 4.0 キレート剤(表6記載の化合物) 0.01モル 0.01モル 亜硫酸ナトリウム 4.0 6.0 炭酸カリウム 40.0 40.0 臭化カリウム 2.0 − ヨウ化カリウム 1.3mg − 4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7− テトラザインデン 0.14 − ジナトリウム−N,N−ビス(スルホナートエチル) ヒドロキシルアミン 13.2 17.2 2−メチル−4−〔N−エチル−N−(β−ヒドロキシ エチル)アミノ〕アニリン硫酸塩 11.0 14.5 水を加えて 1.0リットル 1.0リットル pH(水酸化カリウムと硫酸にて調整) 10.25又は9.85 10.50又は10.10
【0300】 (漂白定着液) 母液(モル)スタート時の補充液(モル) 2−{〔1−(カルボキシエチル)−カルボキシメチルアミノ〕 エチル}−カルボキシメチルアミノ安息香酸鉄(III) アンモニウ ム一水塩 0.08 0.13 エチレンジアミン四酢酸鉄(III) アンモニウム二水塩 0.10 0.17 チオ硫酸アンモニウム水溶液(700g/リットル) 300ミリリットル 495ミリリットル ヨウ化アンモニウム 2.0g − 亜硫酸アンモニウム 0.10 0.17 メタカルボキシベンゼンスルフィン酸 0.05 0.09 コハク酸 0.10 0.17 水を加えて 1.0リットル 1.0リットル pH(硝酸とアンモニア水で調整) 6.0 5.5
【0301】 (漂白定着再生剤)再生用回収液1リットル当りの添加量(モル) 2−{〔1−(カルボキシエチル)−カルボキシメチルアミノ〕 エチル}−カルボキシメチルアミノ安息香酸鉄(III) アンモニ ウム一水塩 0.05 エチレンジアミン四酢酸鉄(III) アンモニウム二水塩 0.07 チオ硫酸アンモニウム水溶液(700g/リットル) 195ミリリットル 亜硫酸アンモニウム 0.07 メタカルボキシベンゼンスルフィン酸 0.04 コハク酸 0.07
【0302】(水洗水)母液、補充液共通 水道水をH型強酸性カチオン交換樹脂(ロームアンドハ
ース社製アンバーライトIR−120B)と、OH型強
塩基性アニオン交換樹脂(同アンバーライトIRA−4
00)を充填した混床式カラムに通水してカルシウム及
びマグネシウムイオン濃度を3mg/リットル以下に処理
し、続いて二塩化イソシアネート酸ナトリウム20mg/
リットルと硫酸ナトリウム150mg/リットルを添加し
た。この液のpHは6.5〜7.5の範囲であった。
【0303】 (安定液)塗り付け用 (単位g) P−トルエンスルフィン酸ナトリウム 0.03 ポリオキシエチレン−p−モノノニルフェニルエーテル (平均重合度10) 0.2 エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 0.05 1,2,4−トリアゾール 1.3 1,4−ビス(1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル) ピペラジン 0.75 水を加えて 1.0 リットル pH 5.0−8.0
【0304】ランニング処理後の現像主薬及びヒドロキ
シルアミンの残存率を分析により求めた。さらに、ラン
ニング処理後のpH10.25のカラー現像液につい
て、目視にて液中の沈澱の有無を調べた。これらの結果
を表6にまとめた。
【0305】
【表6】
【0306】表6から明らかなように、キレート化合物
の無添加の場合及び、従来のキレート剤を添加した場合
には、pHの変動により十分なレベルの効果が得られな
いことがある。本発明化合物の添加によってのみ大きな
効果が得られることがわかる。
【0307】実施例9 下記に示す試料702を用い、本願実施例3記載の処理
工程と処理液でシネ式自動現像機により処理を行い、本
願実施例3と同様な評価を行った。 (1) 支持体の材質等 本実施例で用いた支持体は、下記の方法により作製し
た。 ・PEN:市販のポリ(エチレン−2,6−ナフタレー
ト)ポリマー100重量部と紫外線吸収剤としてTinuvi
n P.326(ガイギー社製)を2重量部と常法により乾燥し
た後、300℃にて溶融後、T型ダイから押し出し14
0℃で3.3倍の縦延伸を行い、続いて130℃で3.
3倍の横延伸を行い、さらに250℃で6秒間熱固定し
た。このガラス転移点温度は120℃であった。
【0308】(2) 下塗層の塗設 上記支持体は、その各々の両面にコナロ放電処理をした
後、下記組成の下塗液を塗布して下塗層を延伸時高温面
側に設けた。コロナ放電処理はピラー社製ソリッドステ
ートコロナ処理機6KVA モデルを用い、30cm幅支持体
を20m/分で処理する。このとき、電流・電圧の読み
取り値より被処理物は、0.375KV・A・分/m2の処
理がなされた。処理時の放電周波数は、9.6KHz 、電
極と誘導体ロールのギャップクリアランスは、1.6mm
であった。
【0309】 ゼラチン 3g 蒸留水 250ml ソジウム−α−スルホジ−2−エチルヘキシルサクシネート 0.05g ホルムアルデヒド 0.02g また、支持体TACに対しては下記組成の下塗層を設けた。 ゼラチン 0.2g サリチル酸 0.1g メタノール 15ml アセトン 85ml ホルムアルデヒド 0.01g
【0310】(3) バック層の塗設 (2) で作成した下塗り済みの支持体の一方の側に、以下
のバック第1層〜第3層を塗布した。 イ)バック第1層 Co含有針状γ−酸化鉄微粒末(ゼラチン分散体として含有 させた。平均粒径0.08μm ) 0.2 g/m2 ゼラチン 3 g/m2 下記化22に記載の化合物 0.1 g/m2 下記化23に記載の化合物 0.02g/m2 ポリ(エチルアクリレート)(平均直径0.08μm ) 1 g/m2
【0311】
【化72】
【0312】
【化73】
【0313】 ロ)バック第2層 ゼラチン 0.05g/m2 導電性材料〔SnO2/Sb2O3(9:1) 、粒径0.15μm 〕 0.16mg/m2 ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ 0.05g/m2
【0314】 ハ)バック第3層 ゼラチン 0.5 g/m2 ポリメチルメタクリレート(平均粒径1.5μm ) 0.02g/m2 セチルステアレート(ドデシルベンゼンスルホナート ナトリウム分散) 0.01g/m2 ソジウムジ(2−エチルヘキシル)スルホサクシナート 0.01g/m2 下記化24に記載の化合物 0.01g/m2
【0315】
【化74】
【0316】得られたバック層の抗磁力は960Oeであ
った。 (4) 支持体の熱処理 上記方法にて、下塗り層、バック層を塗設、乾燥巻き取
りした後、110℃48時間の熱処理を行った。
【0317】(5) 感光層の作成 次に、前記で得られたバック層の反対側に発明協会公開
技報、公技番号94−6023号の116頁左欄17行
目から133頁に記載されている感光層を塗設し、多層
カラー感光材料である試料702を作製した。
【0318】以上のように作成した感光材料を24mm
幅、160cmに裁断し、さらに感光材料の長さ方向の片
側幅方向から0.7mmの所に2mm四方のパーフォレーシ
ョンを5.8mm間隔で2つ設ける。この2つのセットを
32mm間隔で設けたものを作成し、米国特許第5,29
6,887号のFIG.1〜FIG.7に説明されているプラス
チック製のフィルムカートリッジに収納した。上記記載
の試料702は、本願実施例3と同様な処理、並びに同
様の評価を行った。尚、露光、処理を終えた試料702
は、再び元のプラスチック製のフィルムカートリッジに
収納した。本願実施例8の結果と同様、乳剤層と反対側
のバック面に磁気記録層を有する感光材料においても、
良好な結果が本発明では得られた。
【0319】実施例10 特開平5−303186号の実施例4の試料001のカ
ラーペーパーを用いて、以下の処理液及び処理方法によ
って処理を行なった。但し、本発明化合物によって解決
しようとした課題に対しての到達レベルを明らかにする
ため、強制的にカラー現像液のpHが変動した状態をつ
くった。すなわち、pHを0.2上げた場合(pH1
0.25)と0.2上げた場合(pH9.85)につい
て、それぞれ試験を行なった。
【0320】 〔カラー現像液〕 水 700ml 1,2−ジヒドロキシベンゼン−4,6−ジスルホン酸2 ナトリウム塩 4.0g トリエタノールアミン 12.0g 塩化カリウム 1.5g 臭化カリウム 0.01g 炭酸カリウム 27.0g ジアミノスチルベン系蛍光増白剤 (WHITEX 4 住友化学製) 1.0g 亜硫酸ナトリウム 0.1g ジナトリウム−N,N−ビス(スルホナートエチル)ヒドロキシ ルアミン 10.0g N−エチル−N−(β−メタンスルホンアミドエチル)−3−メ チル−4−アミノアニリン硫酸塩 5.0g 水を加えて 1000ml pH(25℃) 10.25又は9.85
【0321】上記カラー現像液を試料801とし、これ
に本発明の化合物及び比較化合物を表7に示した量添加
したものを試料802〜810とした。
【0322】 〔漂白定着液〕 水 600ml チオ硫酸アンモニウム(700g/リットル) 100ml 亜硫酸アンモニウム 40g エチレンジアミン四酢酸鉄(III)アンモニウム 55g エチレンジアミン四酢酸 5g 臭化アンモニウム 40g 硝酸(67%) 30g 水を加えて 1000ml pH(25℃)(酢酸及びアンモニア水にて) 5.8
【0323】〔リンス液〕イオン交換水(カルシウム、
マグネシウムは各々3ppm 以下
【0324】上記のカラー現像液のそれぞれに第二鉄イ
オン5ppm とカルシウムイオン150ppm を加え開口率
0.10cm-1となる様にしたビーカーで、38℃にて2
0日経時させた。前記のカラー感光材料に感光計(富士
写真フイルム株式会社製FWH型)を使用し、センシト
メトリー用3色分解フィルターの階調露光を与えた。露
光は0.1秒の露光時間で250CMSの露光量になる
様に行った。露光後、上記で準備した調液直後の(新鮮
液)と経時させたカラー現像液(経時液)を用いて各々
下記の工程に従って処理した。
【0325】 処 理 方 法 工程 温度 時間 補充量* タンク容量 カラー現像 35℃ 45秒 161ml 17リットル 漂白定着 35℃ 45秒 215ml 17リットル リンス 35℃ 20秒 − 10リットル リンス 35℃ 20秒 − 10リットル リンス 35℃ 20秒 360ml 10リットル 乾 燥 80℃ 60秒 (* 感光材料1m2当たりの補充量) (リンス→への3タンク向流方式とした) 経時液中の現像主薬の残存量を高速液体クロマトグラフ
ィーによって定量した。また経時後のカラー現像液の沈
殿の生成の有無を観察した。結果を表7にまとめて表
す。
【0326】
【表7】
【0327】表7から明らかなように、キレート化合物
の無添加の場合、及び従来のキレート剤を添加した場合
には、pHの変動により十分なレベルの効果が得られな
いことがあった。しかし、本発明化合物を添加した場合
には、主薬残存量は充分な性能が得られる量が残存して
いることがわかる。さらに、沈澱の発生に関しても比較
例に比べて大巾に改良されていることがわかる。特に従
来化合物では沈澱生成防止効果の大きいものは現像主薬
の保恒性が悪く、他の現像主薬の分解の少ないものは沈
澱生成防止が不充分であった。これに対し本発明の化合
物は、沈澱を生成することなく、かつ安定なカラー現像
液を提供することがわかる。
【0328】実施例11 以下の処理液を準備した。 (発色現像液) 単位(g) ジエチレントリアミン五酢酸 1.0 キレート化合物(表8記載) 0.01モル 亜硫酸ナトリウム 4.0 炭酸カリウム 30.0 臭化カリウム 1.4 ヨウ化カリウム 1.5mg ヒドロキシルアミン硫酸塩 2.4 4−(N−エチル−N−β−ヒドロキシエチルアミノ)− 2−メチルアニリン硫酸塩 4.5 水を加えて 1000ml pH 10.05
【0329】上記発色現像液に塩化第二鉄を第二鉄イオ
ンとして5ppm 、また硝酸カルシウムをカルシウムイオ
ンとして150ppm 添加し、試料901〜913とし
た。これらの各試料5リットルを縦10cm、横25cm、
深さ30cmの硬質塩化ビニール製容器に充填し、容器内
の液をポンプで毎分3リットルの割合で連続的に循環し
つつ、38℃に温度調整して30日間の経時試験をおこ
なった。なお、この容器には200cm2 の液表面を被覆
する浮き蓋を設け、空気に開放された液表面積は50cm
2 とした。次に特開平4−274236号の実施例1記
載の多層カラーネガ感光材料試料101を35mm幅に裁
断し、色温度4800Kで5CMSのウェッジ露光を与
えた。これを発色現像液として、試料901〜913の
調液直後(新液)及び経時試験後のものを用い、下記の
処理工程によって処理した。 〔処理工程〕 工程 処理時間 処理温度 発色現像 3分15秒 38.0℃ 漂 白 50秒 38.0℃ 定 着 1分40秒 38.0℃ 水洗 (1) 30秒 38.0℃ 水洗 (2) 20秒 38.0℃ 安 定 20秒 38.0℃
【0330】 (漂白液) 単位(g) 1,3−プロパンジアミンテトラ酢酸鉄(III) アンモニウム 0.55モル 臭化アンモニウム 85 硝酸アンモニウム 20 グリコール酸 55 水を加えて 1000ml pH 4.2 (定着液) 単位(g) エチレンジアミン四酢酸第二アンモニウム塩 1.7 亜硫酸アンモニウム 14.0 チオ硫酸アンモニウム水溶液(700g/リットル) 260.0ml 水を加えて 1000ml pH 7.0
【0331】(水洗水)水道水をH型強酸性カチオン交
換樹脂(ロームアンドハース社製アンバーライトIR−
120B)と、OH型強塩基性アニオン交換樹脂(同ア
ンバーライトIRA−400)を充填した混床式カラム
に通水してカルシウム及びマグネシウムイオン濃度を3
mg/リットル以下に処理し、続いて二塩化イソシアヌー
ル酸ナトリウム20mg/リットルと硫酸ナトリウム15
0mg/リットルを添加した。この液のpHは6.5〜
7.5の範囲にあった。
【0332】 (安定液) 単位(g) p−トルエンスルフィン酸ナトリウム 0.03 ポリオキシエチレン−p−モノノニルフェニル エーテル(平均重合度10) 0.2 エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 0.05 1,2,4−トリアゾール 1.3 1,4−ビス(1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル) ピペラジン 0.75 水を加えて 1000ml pH 8.5
【0333】新液で処理した場合に青色光(B光)で測
定したB濃度が2.5になる露光量において、経時試験
後の液で得られたB濃度をエックスライト310型フォ
トグラフィックデンシトメーターで測定し、新液との差
△DB を求めた。また、経時後の現像主薬及びヒドロキ
シルアミンの残存率を分析により求めた。更に、経時後
の発色現像液について、目視により沈澱の発生の有無を
調べた。以上の結果を表8に示した。
【0334】
【表8】
【0335】表8から明らかなように、従来のキレート
剤を添加した場合には、沈澱生成の防止と液安定性の確
保が不十分なレベルであるが、本発明の化合物の添加に
よって大きな効果が得られる事がわかる。
【0336】実施例12 実施例11の定着液に、本発明の化合物1、2、4、
7、8、11、12、20、34又は44を3g/リッ
トル添加し、さらに前浴の漂白液からの持ち込みに相当
する第二鉄イオンを添加して、試料1001〜1010
とした。これらの試料を開口率0.1cm-1にて38℃で
30日間経時させ、液の濁りを観察した。無添加のもの
は経時後著しい濁りを生じたが、本発明の化合物を添加
した定着液では、いずれも透明な状態を維持し、沈澱物
の発生が無いことが示された。
【0337】実施例13 実施例11の安定液について、そのままのものを比較用
試料1101とし、これに対し例示化合物1、2、6、
8、10、16、35、43、44又は46をそれぞれ
100mg/リットルの割合で添加し試料1102〜11
11を用意した。これらの安定液を用い、安定液の他
は、実施例11の試料901のカラー現像液等の新鮮液
を用いて、実施例11に記載の方法で多層カラーネガ感
光材料試料101の処理を行った。処理後の多層カラー
感光材料試料101を45℃70%RHの湿熱条件下で
1週間経時し、経時前後でのマゼンタのステイン増加
(△Dmin)を求めた。得られた結果を表9に示す。
【0338】
【表9】
【0339】本発明の化合物を添加した本発明になる安
定液により、ステインの増加が抑えられ、画像保存性が
向上することがわかる。
【0340】
【発明の効果】本発明になる処理組成物は以下のような
優れた効果を有する。 (1) 本発明の鉄錯体は、適度な酸化力を有し、悪作用が
小さく、且つpHの変動によって酸化力の変化が小さい
という優れた特徴を有するものであり、医療用、化粧用
製剤、写真用、情報記録材料、複写材料等の使用に適し
ている。 (2) 金属キレート化合物として使用した場合には、フィ
ルターの目詰まりが起こらず脱銀性、漂白カブリ、処理
後の経時ステイン及びそれらのランニング安定性に優れ
ている。 (3) 金属イオンの作用による、処理液組成の酸化あるい
は分解が抑制され、長期に渡って処理液の性能が保たれ
る。 (4) 金属イオンの蓄積によっても、液中に沈澱の発生が
なく、従ってフィルムの汚れや、自動現像機のフィルタ
ーの目詰まり等のトラブルがない。 (5) 従来より処理液温度が高くても、性能の劣化が少な
いため、滞留時間を延長することができる。 (6) pH等の液条件変動に性能が左右されにくいため、
補充バランスが若干くずれたり、他の浴から液が混入し
てきた場合にも、処理液の性能が保たれる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年9月11日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】本発明化合物の類似骨格を有するエチレン
ジアミン二酢酸二プロピオン酸は、pHによる隠蔽能の
変化が大きく、処理液条件が変動した場合、性能が充分
なレベルでなくなることが多い。特に、アルカリ性であ
る現像浴中では、鉄イオンに対する隠蔽能がもともと低
いため、過剰量の添加が必要となり、写真性上好ましく
ない。特に近年、環境保全の社会的要求の高まりに応じ
て、写真用処理液の補充量は、益々低減する方向にあ
り、これに伴って処理機中での処理液の滞留時間が長く
なる。また、迅速化への要求からは,現像薬、漂白剤、
定着剤の高濃度化、及び処理液を高温化する傾向にあ
り、従来にも増して前記保存性の悪化が大きな問題とな
る。また、このような迅速化のために処理液が高濃度化
されていくに従い、それぞれの処理浴に持ち込まれる液
が濃いため、条件(主にはpH)の変動が大きくなっ
た。そのため、金属隠蔽剤の効果が薄れるという問題を
生じることがあった。従って特に、高濃度化された処理
液中においても蓄積する金属イオンを弊害の発生なく、
長期にわたり、かつ条件変動に左右されにくく効果的に
隠蔽する、より優れた新規キレート剤の開発が望まれて
いた。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正内容】
【0019】(一般式(I)中、R1 は脂肪族炭化水素
基、アリール基またはヘテロ環基を表す。R2 は水素原
子、脂肪族炭化水素基、アリール基またはヘテロ環基を
表す。L1 、L2 、L3 、L4 およびL5 は、それぞれ
アルキレン基を表す。mおよびnは、それぞれ0または
1を表す。W1 およびW2 は、それぞれアルキレン基、
アリーレン基、アラルキレン基または二価の含窒素ヘテ
ロ環基を表す。Dは単結合、−O−、−S−または−N
(Rw ) −を表す。Rw は水素原子、脂肪族炭化水素基
またはアリール基を表す。vは0〜3の整数を表し、w
は1〜3の整数を表す。M1 、M2 、M3 およびM
4 は、それぞれ水素原子またはカチオンを表す。) (2) 一般式(I)で表わされる化合物と鉄塩を反応さ
せ、鉄錯塩を製造する方法において、該鉄錯体をpH1
〜7の範囲で単離することを特徴とする鉄錯体の製造方
法。 (3) 一般式(I)で表わされる写真用添加剤。 (4) 一般式(II)で表される写真用添加剤。(一般式
(II)中、R1 ' は脂肪族炭化水素基を表す。L1 、L
3 、L4 、L 5 、m、n、W1 、W2 、D、v、w、M
1 、M2 、M3 およびM4 は、それぞれ(1) における一
般式(I)のそれらと同義である。) (5) 一般式(III)で表される写真用添加剤。(一般式(I
II)中、R1 ''はアリール基を表す。L1 、L2
3 、L4 、L 5 、m、n、W1 、W2 、D、v、w、
1 、M2 、M3 およびM4 は、それぞれ(1) における
一般式(I)のそれらと同義である。) (6) (3) における一般式(I)で表される化合物の写真
用金属キレート化合物。 (7) (4) における一般式(II)で表される化合物の写真
用金属キレート化合物。 (8) (5) における一般式(III) で表される化合物の写真
用金属キレート化合物。 (9) (3) 記載の一般式(I)で表される化合物の金属キ
レート化合物の少なくとも一種とスルフィン酸又はその
塩の少なくとも一種を含有することを特徴とするハロゲ
ン化銀写真感光材料の漂白定着用処理組成物。 (10) 像様露光されたハロゲン化銀写真感光材料を、上
記一般式(I)で表わされる化合物またはその金属キレ
ート化合物のうち少なくとも一種の化合物存在下処理す
ることを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料の処理方
法。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0062
【補正方法】変更
【補正内容】
【0062】
【化17】
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0097
【補正方法】変更
【補正内容】
【0097】(化合物42Aの合成)エチレンジアミン
170g(2.83mol ) と70% cis−2−ペンテン
ニトリル328g(2.83mol )を三つ口フラスコに
入れ、8時間加熱還流した。減圧蒸留(20mmHg、14
0〜160℃)により、中間体42Dを得た。また、真
空ポンプで減圧蒸留(2mmHg、150〜180℃)に
より、中間体42Cを得た。中間体42C 30g
(0.135mol )をナスフラスコに入れ、氷浴で冷却
しながら良く攪拌し、濃塩酸150mlを等圧滴下ロート
で15分かけて滴下した。滴下終了後、油浴で3時間加
熱還流した。溶媒を減圧留去し、少量の水と50%水酸
化ナトリウム水溶液を加えて、内容物を強アルカリ性
(pH13以上)にした。生成したフリーのアンモニア
を減圧下で除去し、化合物42Aを得た。(化合物42
の合成)得られた化合物42Aすべてとブロモ酢酸75
g(0.54mol )を50%水酸化ナトリウムで中和し
た水溶液を加え、良く攪拌した後室温で一晩放置した。
反応液に活性炭を加え、セライト濾過した後、濃塩酸で
pH1.5に調整した。電気透析により脱塩した後、減
圧濃縮し、一晩放置した。析出した結晶を濾取し、水、
アセトンで洗浄した。加熱乾燥(45℃)して、目的物
を34g(収率66%)得た。 融点 175〜6℃(分解) 元素分析値 C16H28N2O8=376.41として
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0135
【補正方法】変更
【補正内容】
【0135】(式中、R1 、W1 、W2 、D、v、w、
M、aは一般式(I−a)におけるそれらと同義であ
り、また好ましい範囲も同様である。) 以下に本発明の鉄錯体の具体例をあげるが、本発明はこ
れらに限定されるものではない。尚、本発明の鉄錯体は
勿論、水和物を形成してもよい。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0141
【補正方法】変更
【補正内容】
【0141】
【化46】
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0144
【補正方法】変更
【補正内容】
【0144】次に本発明の鉄錯体の合成法について説明
する。本発明の鉄錯体は一般式(I)で表される化合物
と鉄塩を反応させることで合成することができる。一般
式(I)で表される化合物と反応させる鉄塩としては、
例えば、硫酸第二鉄塩、塩化第二鉄塩、硝酸第二鉄塩、
硫酸第二鉄アンモニウム、燐酸第二鉄塩、酸化第二鉄、
四三酸化鉄、水酸化鉄などが挙げられる。また、第一鉄
塩と反応させた後、酸化することによって第二鉄錯体と
してもよい。この場合、酸化方法としては特に限定はな
く、例えば空気、酸素ガス、過酸化水素などを用いるこ
とができる。ここで、一般式(I)で表わされる化合物
は、鉄塩1モルに対して好ましくは0.1〜5モル、よ
り好ましくは1〜2モル、特に好ましくは、1〜1.5
モル用いられる。一般式(I)で表わされる化合物と鉄
塩の添加量は、各々0.001〜2モル/リットルが好
ましく、0.01〜1.5モル/リットルがより好まし
い。ここで使用する溶媒としては、反応に関与しない限
り限定されるものではなく、例えば水、アルコール(メ
タノール、エタノール、2−プロパノール、ブタノー
ル、ペンタノール等)、ジオキサン、ジメチルホルムア
ミド等が挙げられる。好ましくは、水およびアルコール
系溶媒であり、特に水が好ましい。この反応では、配位
子である一般式(I)で表される化合物および得られる
鉄錯体を溶解させるために、塩基(例えばアンモニア
水、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸水素ナト
リウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリ
ウムなど)を添加し、pHを3〜12に調整することが
好ましく、更にはpH3〜8に調整することが好まし
く、特に4〜7に調整することが好ましい。反応温度
は、通常0〜100℃で行えるが、好ましくは10〜8
0℃である。また、反応時間としては、合成する錯体に
よって異なるが、10分〜24時間で通常行なうことが
できる。本発明の鉄錯体の単離は、通常の方法で行うこ
とができるが、pHの調整は特に重要である。pHが低
すぎる場合には、安定な錯体ができず、また高すぎる場
合には、溶解性の高いヒドロキソ錯体や難溶性の水酸化
鉄が生成してしまい、目的とする鉄錯体の単離が困難と
なる。このような観点から、本発明の鉄錯体の合成は、
pH0.5〜12で行うことが可能であるが、pH1〜
10が好ましく、pH1〜7がより好ましい。この際の
pH調整には、酸(例えば、硝酸、硫酸、塩酸)または
塩基(例えば、アンモニア水、水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、
炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなど)を使用すればよ
い。鉄錯を単離させる場合には、必要により常法による
濃縮操作を行なってもよいし、また、アルコールなどの
溶媒を追添加してもよい。本発明の化合物は、結晶とし
て単離されたものであり、これにより、種々の鉄錯体の
応用分野への展開が可能となる。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0152
【補正方法】変更
【補正内容】
【0152】本発明の金属キレート化合物を漂白能を有
する処理液で漂白剤として使用する場合、本発明の効果
を奏する範囲(好ましくは、処理液1リットル当り0.
001モル以上0.3モル以下、好ましくは処理液1リ
ットル当り0.01モル以上0.2モル以下)において
その他の漂白剤と併用してもよい。そのような漂白剤と
しては、例えば鉄(III)などの多価金属の化合物、過酸
類、キノン類、ニトロ化合物等が用いられる。代表的漂
白剤としては鉄(III)の有機錯塩、例えばエチレンジア
ミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、シクロヘキ
サンジアミン四酢酸、メチルイミノ二酢酸、グリコール
エーテルジアミン四酢酸、特開平4−121739号、
第4ペ−ジ右下欄から第5ペ−ジ左上欄の1,3−プロ
パンジアミン四酢酸鉄錯塩をはじめとする漂白剤、特開
平4−73647号に記載のカルバモイル系の漂白剤、
特開平4−174432号に記載のヘテロ環を有する漂
白剤、N−(2−カルボキシフェニル)イミノ二酢酸第
二鉄錯塩をはじめとする欧州特許公開第520457号
に記載の漂白剤、エチレンジアミン−N−2−カルボキ
シフェニル−N,N’,N’−三酢酸第二鉄酢酸をはじ
めとする欧州特許特許公開第530828A1号記載の
漂白剤、欧州特許公開第501479号に記載の漂白
剤、欧州特許公開第567126号に記載の漂白剤、特
開平4−127145号に記載の漂白剤、特開平3−1
44446号公報の(11)ページに記載のアミノポリ
カルボン酸第二鉄塩又はその塩を挙げることができるが
これらに限定されるものではない。本発明の金属キレー
ト化合物と併用して用いる漂白剤として好ましくは、酸
化還元電位が−150mV以上+50mV以下(vs SC
E) のものであり、例えばエチレンジアミン四酢酸第二
鉄錯塩が挙げられる。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0169
【補正方法】変更
【補正内容】
【0169】更に定着液においては、各種キレート化剤
を添加する事で漂白液から持ち込まれる鉄イオンを隠蔽
し液の安定性の向上を図ることも出来る。この様な好ま
しいキレート剤としては本発明化合物の他、1−ヒドロ
キシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、ニトリロトリ
メチレンホスホン酸、2−ヒドロキシ−1,3−ジアミ
ノプロパン四酢酸、エチレンジアミン四酢酸、ジエチレ
ントリアミン五酢酸、エチレンジアミン−N−(β−ヒ
ドロキシエチル)−N,N′,N′−三酢酸、1,2−
ジアミノプロパン四酢酸、1,3−ジアミノプロパン四
酢酸、ニトリロ三酢酸、シクロヘキサンジアミン四酢
酸、イミノ二酢酸、ジヒドロキシエチルグリシン、エチ
ルエーテルジアミンテトラ酢酸、グリコールエーテルジ
アミン四酢酸、エチレンジアミン四プロピオン酸、フェ
ニレンジアミン四酢酸、1,3−ジアミノ−2−プロパ
ノール−N,N,N′,N′−四メチレンホスホン酸、
エチレンジアミン−N,N,N′,N′−四メチレンホ
スホン酸、1,3−プロパンジアミン−N,N,N′,
N′−四メチレンホスホン酸、セリン−N,N−二酢
酸、2−メチル−セリン−N,N−二酢酸、2−ヒドロ
キシメチル−セリン−N,N−二酢酸、ヒドロキシエチ
ルイミノ二酢酸、メチルイミノ二酢酸、N−(2−アセ
トアミド)−イミノ二酢酸、ニトリトトリプロピオン
酸、エチレンジアミン二酢酸、エチレンジアミン二プロ
ピオン酸、1,4−ジアミノブタン四酢酸、2−メチル
−1,3−ジアミノプロパン四酢酸、2,2−ジメチル
−1,3−ジアミノプロパン四酢酸、アラニン、酒石
酸、ヒドラジド二酢酸、N−ヒドロキシ−イミノ二プロ
ピオン酸及びこれらのアルカリ金属塩(例えば、リチウ
ム塩、ナトリウム塩、カリウム塩)やアンモニウム塩等
が挙げられる。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0172
【補正方法】変更
【補正内容】
【0172】漂白能を有する処理液の再生に関しては、
前述のエアレーションの他、「写真工学の基礎−銀塩写
真編−」(日本写真学会編,コロナ社発行,1979
年)等に記載の方法が利用できる。具体的には電解再生
の他、臭素酸や亜塩素酸、臭素、臭素プレカーサー、過
硫酸塩、過酸化水素、触媒を利用した過酸化水素、亜臭
素酸、オゾン等による漂白液の再生方法が挙げられる。
電解による再生においては、陰極及び陽極を同一漂白浴
に入れたり、或いは隔膜を用いて陽極槽と陰極槽を別浴
にして再生したりするほか、やはり隔膜を用いて漂白液
と現像液及び/又は定着液を同時に再生処理したりする
ことができる。定着液、漂白定着液の再生は、蓄積する
銀イオンを電解還元することでおこなわれる。その他、
蓄積するハロゲンイオンを陰イオン交換樹脂により除去
することも、定着性能を保つ上で好ましい。水洗水の使
用量を低減するためには、イオン交換、あるいは限外濾
過が用いられるが、とくに限外濾過を用いるのが好まし
い。尚、製版用のハロゲン化銀感光材料を露光後、現像
処理して得られる網点及び/又は線画からなる銀画像を
修正する減力液としても本発明を適用できる。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0310
【補正方法】変更
【補正内容】
【0310】(3) バック層の塗設 (2) で作成した下塗り済みの支持体の一方の側に、以下
のバック第1層〜第3層を塗布した。 イ)バック第1層 Co含有針状γ−酸化鉄微粒末(ゼラチン分散体として含有 させた。平均粒径0.08μm ) 0.2 g/m2 ゼラチン 3 g/m2 下記化72に記載の化合物 0.1 g/m2 下記化73に記載の化合物 0.02g/m2 ポリ(エチルアクリレート)(平均直径0.08μm ) 1 g/m2
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0314
【補正方法】変更
【補正内容】
【0314】 ハ)バック第3層 ゼラチン 0.5 g/m2 ポリメチルメタクリレート(平均粒径1.5μm ) 0.02g/m2 セチルステアレート(ドデシルベンゼンスルホナート ナトリウム分散) 0.01g/m2 ソジウムジ(2−エチルヘキシル)スルホサクシナート 0.01g/m2 下記化74に記載の化合物 0.01g/m2
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0318
【補正方法】変更
【補正内容】
【0318】以上のように作成した感光材料を24mm
幅、160cmに裁断し、さらに感光材料の長さ方向の片
側幅方向から0.7mmの所に2mm四方のパーフォレーシ
ョンを5.8mm間隔で2つ設ける。この2つのセットを
32mm間隔で設けたものを作成し、米国特許第5,29
6,887号のFIG.1〜FIG.7に説明されているプラス
チック製のフィルムカートリッジに収納した。上記記載
の試料702は、本願実施例3と同様な処理、並びに同
様の評価を行った。尚、露光、処理を終えた試料702
は、再び元のプラスチック製のフィルムカートリッジに
収納した。本願実施例3の結果と同様、乳剤層と反対側
のバック面に磁気記録層を有する感光材料においても、
良好な結果が本発明では得られた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野村 秀昭 神奈川県南足柄市中沼210番地 富士写真 フイルム株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I)で表される化合物の鉄
    錯体。 一般式(I) 【化1】 (式中、R1 は脂肪族炭化水素基、アリール基またはヘ
    テロ環基を表す。R2 は水素原子、脂肪族炭化水素基、
    アリール基またはヘテロ環基を表す。L1 、L2
    3 、L4 およびL5 は、それぞれアルキレン基を表
    す。mおよびnは、それぞれ0または1を表す。W1
    よびW2 は、それぞれアルキレン基、アリーレン基、ア
    ラルキレン基または二価の含窒素ヘテロ環基を表す。D
    は単結合、−O−、−S−または−N(Rw )−を表
    す。Rw は水素原子、脂肪族炭化水素基またはアリール
    基を表す。vは0〜3の整数を表し、wは1〜3の整数
    を表す。M1、M2 、M3 およびM4 は、それぞれ水素
    原子またはカチオンを表す。)
  2. 【請求項2】 請求項1記載の一般式(I)で表される
    化合物と鉄塩を反応させ、請求項1に記載の鉄錯体を製
    造する方法において、該鉄錯体をpH1〜7の範囲で単
    離することを特徴とする鉄錯体の製造方法。
  3. 【請求項3】 一般式(I)で表される写真用添加剤。
  4. 【請求項4】 下記一般式(II)で表される写真用添加
    剤。 一般式(II) 【化2】 (式中、R1 ' は脂肪族炭化水素基を表す。L1
    3 、L4 、L5 、m、n、W1 、W2 、D、v、w、
    1 、M2 、M3 およびM4 は、それぞれ請求項1にお
    ける一般式(I)のそれらと同義である。)
  5. 【請求項5】 下記一般式(III)で表される写真用添加
    剤。 一般式(III) 【化3】 (式中、R1 ''はアリール基を表す。L1 、L2
    3 、L4 、L5 、m、n、W1 、W2 、D、v、w、
    1 、M2 、M3 およびM4 は、それぞれ請求項1にお
    ける一般式(I)のそれらと同義である。)
  6. 【請求項6】 請求項3における一般式(I)で表され
    る化合物の写真用金属キレート化合物。
  7. 【請求項7】 請求項4における一般式(II)で表され
    る化合物の写真用金属キレート化合物。
  8. 【請求項8】 請求項5における一般式(III) で表され
    る化合物の写真用金属キレート化合物。
  9. 【請求項9】 請求項3記載の一般式(I)で表される
    化合物の金属キレート化合物の少なくとも一種とスルフ
    ィン酸又はその塩の少なくとも一種を含有することを特
    徴とするハロゲン化銀写真感光材料の漂白定着用処理組
    成物。
  10. 【請求項10】 像様露光されたハロゲン化銀写真感光
    材料を、上記一般式(I)で表わされる化合物またはそ
    の金属キレート化合物のうち少なくとも一種の化合物存
    在下処理することを特徴とするハロゲン化銀写真感光材
    料の処理方法。
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