JPH094426A - 内燃機関の動弁装置 - Google Patents

内燃機関の動弁装置

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Publication number
JPH094426A
JPH094426A JP15743495A JP15743495A JPH094426A JP H094426 A JPH094426 A JP H094426A JP 15743495 A JP15743495 A JP 15743495A JP 15743495 A JP15743495 A JP 15743495A JP H094426 A JPH094426 A JP H094426A
Authority
JP
Japan
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valve
cylinder
intake
slider
speed cam
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Application number
JP15743495A
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English (en)
Inventor
Seinosuke Hara
誠之助 原
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Unisia Jecs Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 内外筒の連結剛性を高めて吸気・排気バルブ
の確実かつ安定した作動を得ると共に、各摺動部の経時
的な摩耗による吸気・排気バルブの作動の不安定化を防
止する。 【構成】 高速,低速用カム14,14、15と吸気バ
ルブ13のバルブステム13aの間に、内外筒19,2
0からなるバルブリフター18を介装する。前記高速用
カムが摺接する外19と低速用カムが摺接する内筒20
との間に、油圧回路31による油圧とスプリング40の
ばね力との相対圧で拡縮径方向に摺動する偏平ブロック
形の一対のスライダー27,27を設け、このスライダ
ー27,27をストッパ溝24に係合させることにより
内外筒19,20を連結するようにした。また、内筒2
0の内部に、低速用カム15と吸気バルブ13のバルブ
クリアランスを零調整するラッシ・アジャスタ41を設
けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば自動車用内燃機
関の吸気・排気バルブの開閉時期及びバルブリフト量を
機関運転状態に応じて可変制御する動弁装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種、吸気・排気バルブの開閉時期及
びバルブリフト量を可変制御する従来の動弁装置として
は、例えば特開平3−213607号公報に記載されて
いるものが知られている。
【0003】図9に基づいて概略を説明すれば、シリン
ダヘッド1の内部に1気筒当1つの吸気バルブ2が設け
られていると共に、シリンダヘッド1の上端部に軸受け
されたカムシャフト3には、前記吸気バルブ2をバルブ
リフター4を介して開作動させる左右一対の低速用カム
5,5と、該両カム5,5の中央に配置された高速用カ
ム6が設けられている。低速用カム5,5は、カム山が
狭開角低リフトに形成されている一方、高速用カム6
は、カム山が広角高リフトに形成されている。
【0004】また、前記バルブリフター4は、シリンダ
ヘッド1の保持孔1a内を摺動する円筒状のリフター本
体4aの中央に、油圧室7が形成されていると共に、該
油圧室7内には、上面が高速用カム6に摺接する油圧ピ
ストン8がコイルスプリング9を介して上下動自在に設
けられている。前記リフター本体4aは、油圧室7を挟
んだ両側上面に前記各低速用カム5,5が摺接するよう
になっていると共に、下面中央に吸気バルブ2のバルブ
ステム2aの上端面が当接している。
【0005】さらに、前記油圧ピストン8は、油圧室7
内に油圧機構9を介して導入される油圧によって上昇位
置に保持されるようになっている。
【0006】そして、機関始動及び低回転時には、油圧
機構9から油圧室7に油圧が供給されないため、油圧ピ
ストン8は、高速用カム6のリフト力によりロストモー
ション状態に上下動してリフター本体4aにはリフト力
が伝達されない。したがって、低速用カム5,5のみが
吸気バルブ2の開作動を可能とし、低速用カム5,5の
回転によりリフター本体4aを介して吸気バルブ2を開
閉作動する。これによって、吸気バルブ2のバルブリフ
ト量が小さくなると共に、狭開角の開閉時期になる。
【0007】一方、高回転時には、油圧室7内に油圧が
導入されて油圧ピストン8が上昇位置に保持される。こ
のため、高速用カム6のリフト力が低速用カム5,5に
優先して油圧ピストン8を介して油圧室7内の油圧によ
ってリフター本体4aに伝達される。したがって、吸気
バルブ2は、高速用カム6のカムプロフィールにしたが
って開閉作動し、バルブリフト量が大きくなると共に、
広開角の開閉時期になり、排気バルブとのバルブオーバ
ラップが大きくなって、吸気充填効率の向上による出力
の向上等が図れる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の動弁装置にあっては、前記高回転時におけるリフタ
ー本体4aに対する高速用カム6のリフト伝達を、油圧
ピストン8を支持する油圧室7内の油圧によって行って
いるため、吸気バルブ2の開閉動作等が不安定になる惧
れがある。
【0009】すなわち、油圧機構9によて油圧室7内に
供給される作動油内には、気泡が混入している場合が多
く、したがって、斯かる気泡のよって作動油の弾性圧縮
つまりスポンジ現象が発生する可能性がある。このた
め、油圧による油圧ピストン8の支持剛性が低下して、
油圧ピストン8支持系の固有振動数が低下し、カムシャ
フト3の回転振動に共振し易くなる。この結果、吸気バ
ルブ2が不整運動を起こして挙動の不安定化を招く惧れ
がある。特に、高回転時には、油圧機構9内での作動油
の激しい撹拌作用によって気泡の発生率が高くなるた
め、前記の課題が一層顕著になる。
【0010】また、この従来例は、バルブリフター4が
直動型であり、低速用カム5,5に当接するリフター本
体4aが吸気バルブ2を直接押し下げているため、バル
ブステム2aとリフター本体4aとの間の油圧による零
あるいは熱膨張や摩耗を考慮した、いわゆるバルブクリ
アランスを調整することが不可能である。この結果、低
速用カム5,5とバルブリフター4及びバルブステム2
a間の摩耗等の発生による吸気バルブ2の開閉精度が低
下してしまうおそれがある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記従来の課
題に鑑みて案出されたもので、請求項1の発明は機関の
クランク軸によって回転駆動するカムシャフトの外周に
設けられて、吸気・排気バルブを作動させる高速用カム
及び低速用カムと、シリンダヘッドに形成された保持孔
内に摺動自在に設けられて、前記高低速用カムのリフト
を前記吸気・排気バルブに伝達するバルブリフターとを
備え、前記バルブリフターを、各上面が夫々対応する前
記高速用カムと低速用カムに摺接する内筒と外筒に分割
形成すると共に、該内外筒の間に介装されたスライダー
を内外筒のいずれか一方に形成されたストッパ溝に径方
向から係脱して内外筒を連結あるいは連結を解除する連
結手段を設けたことを特徴としている。
【0012】請求項2の発明は、前記内筒内に前記カム
と吸気・排気バルブ間のバルブクリアランスを調整する
ラッシ・アジャスタを設けたことを特徴としている。
【0013】請求項3の発明は、前記連結手段は、前記
内筒の外面に形成されたストッパ溝と、前記外筒の内面
に固定された筒状の保持部材と、該保持部材の内部に形
成された矩形状のシリンダ内を径方向へ摺動させて前記
ストッパ溝内に係脱する偏平ブロック状のスライダー
と、該スライダーを径方向へ摺動させる作動機構とを備
えたことを特徴としている。
【0014】請求項4の発明は、前記作動機構は、前記
スライダーの内面に配置されて、該スライダーを拡径方
向へ摺動させる薄板リング状のばね部材と、前記シリン
ダに油圧を供給してスライダーを前記ばね部材のばね力
に抗して縮径方向へ摺動させる油圧回路とを備えたこと
を特徴としている。
【0015】請求項5の発明は、前記ラッシ・アジャス
タには、前記油圧回路を介して油圧を導入することを特
徴としている。
【0016】
【作用】請求項1の発明によれば、例えば機関低回転時
には、連結手段のスライダーが拡径方向位置に保持され
て、内外筒は互いに相対摺動自在になる。このため、例
えば高速用カムの外周面に摺接する外筒がロストモーシ
ョン状態になる。したがって、低速用カムのカム面に摺
接する内筒が低速用カムの回転に伴い上下動して吸気・
排気バルブにリフト力を伝達する。このため、吸気・排
気バルブは、バルブリフト量が小さくなると共に、狭開
角の開閉時期になる。
【0017】一方、高回転時には、内筒が外筒内で最下
降した位置で連結手段のスライダーが縮径方向に摺動し
て内周部がストッパ溝内に係入し、これによって内外筒
が連結状態になり、内外筒は一体的に上下動する。この
ため、今度はリフト量の大きい高速用カムの回転に伴い
外筒が上下動すると、このリフト力を内筒を介して吸気
・排気バルブに伝達される。したがって、吸気・排気バ
ルブはバルブリフト量が大きくなると共に、広開角の開
閉時期になる。
【0018】また、前述のように内外筒の連結を、スラ
イダーのストッパ溝への係合によって得るようにしたた
め、内外筒の連結剛性が高くなり、高速用カムの各吸気
・排気バルブに対するリフト伝達が確実になる。
【0019】請求項2の発明によれば、ラッシュアジャ
スタによって各カムと吸気・排気バルブのバルブクリア
ランスを常時零調整することができるので、バルブリフ
ター等の各摺接部の摩耗等による吸気・排気バルブの開
閉精度の低下が防止される。
【0020】請求項3の発明によれば、連結手段の一部
を構成するスライダーを偏平ブロック状に形成したた
め、慣性質量が小さくなると共に、ストッパ溝に対する
係合面圧が減少して、該ストッパ溝の内面の摩耗が低減
する。
【0021】請求項4の発明によれば、スライダーを拡
径方向へ付勢するばね部材を薄板リング状としたため、
該ばね部材の収容スペースを十分に小さくすることが可
能になる。
【0022】請求項5の発明によれば、ラッシュアジャ
スタの油圧供給源を連結手段の油圧回路を兼用したた
め、油圧回路の構造の簡略化が図れる。
【0023】
【実施例】図1〜図2は多気筒内燃機関の吸気側に適用
した本発明の動弁装置の一実施例を示し、シリンダヘッ
ド11の上端部にカムシャフト12が図外のカムブラケ
ットを介して軸受けされていると共に、シリンダヘッド
11の内部に吸気ポートの開口端を開閉する1気筒当た
り1つの吸気バルブ13が設けられている。
【0024】前記カムシャフト12は、吸気バルブ13
のバルブステム13aの両側に位置するように配置され
た一対の高速用カム14,14と、該両高速用カム1
4,14間の中央に配置された1つの低速用カム15が
一体に設けられている。前記高速用カム14,14は、
外周面が図8のHで示すように大きなバルブリフト特性
となるような同一のプロフィールに設定されている。一
方、低速用カム15は、外周面が図8のLで示すように
小さなバルブリフト特性となるようなプロフィールに設
定されている。
【0025】前記吸気バルブ13は、ステムエンドに固
定されたコッタの外周に有するスプリングリテーナ16
に弾接されたバルブスプリング17のばね力で閉方向に
付勢されていると共に、ステムエンドの上端面と各カム
14,14、15との間に設けられたバルブリフター1
8によって各カム14,14、15のリフト力がバルブ
スプリング17のばね力に抗して伝達されるようになっ
ている。
【0026】前記バルブリフター18は、シリンダヘッ
ド11内に形成された保持孔11a内を上下摺動する外
筒19と、該外筒19内に上下摺動自在に設けられた内
筒20とから構成されている。
【0027】前記外筒19は、図2に示すように金属材
で横断面真円形状に形成され、上壁19aの中央に前記
内筒20の上端部20aが出没する円形状のガイド孔2
1が貫通形成されていると共に、周壁19bの上部側内
周面に環状突部22が設けられている。また、上壁19
aのガイド孔21を挟んだ両側上面に前記高速用カム1
4,14の外周面が当接している。
【0028】前記内筒20は、図2に示すように横断面
真円形の有蓋円筒状を呈し、上端部20aがガイド孔2
1の内径より若干小さな外径に形成され、肉厚に形成さ
れた下端部20bの外周面に、後述する連結手段の一部
を構成する円環状のストッパ溝24が形成されている。
また、円板状の頂壁20cには、中央に小径なエア抜き
孔23が貫通形成されていると共に、上面に前記低速用
カム15の外周面が当接している。また、外筒19と内
筒20の上部間には、内筒20を下方へ付勢する円錐状
のスプリング32が弾装されている。
【0029】また、前記連結手段は、内外筒19,20
を適宜連結あるいは連結を解除するものであって、図1
及び図3に示すように前記内筒20の外周面に形成され
た円環状のストッパ溝24と、外筒19の内周面に固定
された筒状の保持部材25と、該保持部材25の上部側
のカムシャフト12軸直角方向に形成された矩形状の一
対のシリンダ26,26と、該シリンダ26,26の内
部に径方向へ摺動自在に設けられた一対のスライダー2
7,27と、該スライダー27,27を径方向に摺動さ
せる作動機構とを備えている。
【0030】前記ストッパ溝24は、内筒20が外筒1
9に対して最大下降した位置で前記各スライダー27,
27と合致する位置に形成されている。
【0031】前記保持部材25は、図1及び図3に示す
ように外筒19の環状突部22に位置決め固定される円
環部28と、シリンダ26,26形成巾だけ下方に配置
された段差筒状部29とから構成され、この段差筒状部
29は、全体の軽量化を図るため下端部外周が環状に切
欠されている共に、上端部が外筒19の内周面に溶接固
定されている。
【0032】前記両スライダー27,27は、図1及び
図3に示すように偏平な矩形ブロック状に形成され、互
いに同一形状に形成されていると共に、対向する前端部
27a,27aの内面27b,27bがストッパ溝2
4,24に対応して円弧状に形成されている。また、該
対向する内面27b,27b間の直径は、内筒20の下
端部20b外径より若干大きく設定されて、内筒20上
下摺動を許容している。
【0033】さらに、前記作動機構は、各スライダー2
7,27の内面27b,27bに弾接配置されて、各ス
ライダー27,27を拡径方向に付勢する薄板リング状
のばね部材たるスプリング30と、各シリンダ26,2
6内に油圧を供給して各スライダー27,27を縮径方
向に移動させる油圧回路31とを備えている。
【0034】該油圧回路31は、シリンダブロックやシ
リンダヘッド11内に形成されて、オイルパン33内の
作動油をオイルポンプ34を介して供給あるいは排出す
る油通路35と、外筒19の外周壁に形成されて、油通
路35の一端35aと連通する環状溝36と、外筒19
の周壁19bに半径方向に沿って貫通形成されて、シリ
ンダ26,26と環状溝36を連通する連通孔37と、
油通路35に設けられた電磁切換弁38とを備えてい
る。
【0035】この電磁切換弁38は、油通路35を連通
するかあるいは該油通路35の他端35bとドレン通路
39を連通する切り換えを行うようになっており、機関
運転状態を検出するコントローラ40からの制御信号
(ON−OFF信号)によって切り換え作動するように
なっている。尚、コントローラ40は、クランク角セン
サやエアーフローメータ及び水温センサ等の各種センサ
からの情報信号に基づいて機関運転状態を検出してい
る。
【0036】さらに、前記内筒20内には、吸気バルブ
13と低速カム15とのバルブクリアランスを零に調整
するラッシ・アジャスタ41が収納されている。
【0037】すなわち、このラッシ・アジャスタ41
は、内筒20の内周面に圧入固定された有底筒状のボデ
ィ42と、該ボディ42の内部に摺動自在に設けられた
プランジャ43と、プランジャ43の上端部を閉止する
キャップ44と、ボディ42の下部内に形成されて、チ
ェックバルブ45によってプランジャ43内のリザーバ
46と隔成された高圧室47とを備えている。
【0038】そして、前記リザーバ46には、前記油圧
回路31の一部を利用して油圧が供給されるようになっ
ており、前記油通路35と並行に形成された供給路48
は、上流端がオイルポンプ34と電磁切換弁38との間
に接続され、下流端が油通路35の環状溝36側端部に
接続されていると共に、途中に連結手段の作動に影響を
与えないように絞り部49が設けられている。また、供
給路48は、外筒19に形成された第1通孔50と筒状
部29に形成された第2通孔51と、内筒20に形成さ
れた傾斜孔52及びボディ42上端の切欠室53,プラ
ンジャ43上端の切欠溝54を介してリザーバ46内に
連通している。また、前記キャップ44の上面には、図
5に示すように切欠室53と前記エア抜き孔23とを連
通するスリット55が直径方向に沿って形成されてい
る。
【0039】以下、本実施例の作用について説明する。
まず、機関始動時及び低回転域では、コントローラ40
から電磁切換弁38にOFF信号が出力されて、油通路
35とドレン通路39が連通されるため、シリンダ2
6,26には油圧が供給されない。したがって、各スラ
イダー27,27は、図1及び図6に示すようにスプリ
ング30のばね力で拡径方向に付勢されて、シリンダ2
6,26内に収納状態に保持される。このため、内外筒
19,20は、連結されずに互いに相対摺動自在にな
る。したがって、高速用カム14,14の回転に伴い外
筒19は上下に空摺動つまりロストモーション状態にな
る一方、低速用カム15の回転に伴い内筒20が上下動
してラッシ・アジャスタ41を介して該低速用カム15
のリフト力を吸気バルブ13に伝達する。このため、吸
気バルブ13は、図8のLに示すようにバルブリフト量
が小さくなると共に、開時期が遅くなり、これによっ
て、排気バルブとのバルブオーバラップが小さくなる。
この結果、既燃ガスの気筒内あるいは吸気通路への逆流
が防止されて、特に低回転低負荷時の燃焼の改善を図れ
る。
【0040】一方、低回転域から高回転域に移行した場
合は、コントローラ40から電磁切換弁38にON信号
が出力されて、ドレン通路39を閉止すると共に、油通
路35を連通する。このため、シリンダ26,26内に
油圧が供給され、この高油圧によって各スライダー2
7,27を、図7に示すようにスプリング30のばね力
に抗して縮径方向へ移動させる。
【0041】そして、低速用カム15の最大リフト時に
内筒20が最大下降した位置で、各スライダー27,2
7の前端部27a,27aがストッパ溝24内に進出係
合し、これによって、内筒20と外筒19が一体に連結
される。このため、高速用カム14,14の回転に伴い
内外筒19,20が一緒に上下動し、該カム14,14
の大きなリフト力が吸気バルブ13に伝達される。ここ
で、低速用カム15は、ベースサークル時は内筒20の
上面に摺接するが、リフト時は該上面から離間して高速
用カム14,14のリフト作用に影響を与えない。よっ
て、吸気バルブ13は図8Hに示すようにバルブリフト
量が大きくなると共に、開時期が早くなり、これによっ
て、排気バルブとのバルブオーパラップが大きくなる。
この結果、吸気充填効率が向上して出力を高めることが
できる。
【0042】また、本実施例では、オイルポンプ34か
ら圧送された作動油が絞り部49で少量に制御されなが
ら供給路48を通って第1,第2通孔50,51や傾斜
路52及び切欠室53,切欠溝54を経てリザーバ46
内に供給されているため、ラッシアジャスタ41による
吸気バルブ13と低速用カム15との間のクリアランス
を常時零に調整することが可能になる。この結果、バル
ブリフター18等の各摺動部に経時的に摩耗が発生して
も、吸気バルブ13の開閉精度の低下が防止される。
【0043】また、油圧回路31中の作動油に気泡が混
入した場合は、この気泡が切欠室53内で浮上してスリ
ット55内に流入し、ここからエア抜き孔23を通って
大気に速やかに排出される。このため、連結手段とラッ
シ・アジャスタ41の常時確実かつ安定した作動が得ら
れる。
【0044】しかも、この実施例では、内外筒19,2
0の連結を油圧を直接利用するのではなく、スライダー
27,27とストッパ溝24との係合によって行うた
め、いわゆるメカニカルに連結されて、両者19,20
の連結剛性が高くなる。このため、特に高速用カム1
4,14から吸気バルブ13へのリフト力の確実かつ安
定した伝達が可能になり、吸気バルブの挙動の不安定化
が防止される。
【0045】さらに、連結手段の主たる構成部を内外筒
19,20間に収納配置したため、バルブリフター18
の大型化を抑制できる。
【0046】また、各スライダー27,27は、偏平な
ブロックで形成したため、慣性質量が小さくなり、かつ
前端部27a,27aとストッパ溝24の内面との係合
面圧が低減される。したがって、ストッパ溝24の内面
上部の摩耗を抑制できる。また、スライダー27,27
は、バランスを保つために対向した2つでよいので、連
結手段の構造の簡素化が図れる。尚、各スライダー2
7,27の前端部27a,27aの周方向の長さをさら
に大きく設定すれば、上記係合面圧をさらに小さくする
ことが可能になる。
【0047】さらに、連結手段の油圧回路31をラッシ
・アジャスタ41にも一部兼用させたので、全体の油圧
回路31構造の簡素化が図れる。さらに、保持部材25
を、円環部28と筒状部29を分割形成し、この間にシ
リンダ26,26を形成したため、各構成部品の成形作
業が容易になる。
【0048】尚、低速用カム15に代えて、単にベース
サークルをもつ円形カムに設定すれば、弁停止機能を得
ることが可能になるので、これを1気筒当たり吸気バル
ブ,排気バルブの全てに適用すれば、気筒の作動停止機
能が得られる。さらに、1気筒当たり2つの吸気バルブ
を有する機関において、本発明を一方側の吸気バルブに
適用して、低速域で小リフト作動することにより、2つ
の吸気バルブのリフト差から強い吸気スワールを生起す
ることが可能になり、燃焼の改善が図れる。
【0049】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、請求項1
記載の発明によれば、内筒と外筒を従来のように油圧を
直接用いて連結するのではなく、連結手段のスライダー
とストッパ溝との係合によってメカニカルに連結するた
め、連結支持剛性が高くなり、各カムから吸気・排気バ
ルブへのリフト力伝達性が向上し、吸気・排気バルブの
確実かつ安定した作動が得られる。
【0050】請求項2の発明によれば、バルブクリアラ
ンスを常時零に調整することができるため、バルブリフ
ター等の摺動部が経時的に摩耗しても吸気・排気バルブ
の常時高精度な開閉作動が得られる。
【0051】請求項3の発明によれば、スライダーを偏
平なブロックで形成したため、円柱状に形成した場合に
比較して慣性質量が小さくなると共に、ストッパ溝との
係合面圧が低減して、スライダー外面とストッパ溝内面
との摩耗を抑制することが可能になる。また、連結手段
全体の大型化が抑制できる。
【0052】請求項4の発明によれば、ばね部材を薄板
リング状としたため、該ばね部材の収容スペースを十分
に小さくすることができ、連結機構のコンパクト化が図
れる。
【0053】請求項5の発明によれば、油圧回路の兼用
化により、連結手段の油圧回路とラッシ・アジャスタの
油圧回路を別々に設けた場合に比較して油圧回路の簡素
化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す断面図。
【図2】本実施例の要部平面図。
【図3】連結手段の一部構成部品を示す分解斜視図。
【図4】図1のA−A線断面図。
【図5】本実施例に供されるキャップの斜視図。
【図6】機関低回転時における作用説明図。
【図7】機関高回転時における作用説明図。
【図8】本実施例のバルブリフト特性図
【図9】従来の動弁装置を示す断面図。
【符号の説明】
11…シリンダヘッド 12…カムシャフト 13…吸気バルブ 14…高速用カム 15…低速用カム 18…バルブリフター 19…外筒 20…内筒 24…ストッパ溝 25…保持部材 26…シリンダ 27…スライダー 30…スプリング 31…油圧回路 41…ラッシ・アジャスタ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機関のクランク軸によって回転駆動する
    カムシャフトの外周に設けられて、吸気・排気バルブを
    作動させる高速用カム及び低速用カムと、シリンダヘッ
    ドに形成された保持孔内に摺動自在に設けられて、前記
    高低速用カムのリフトを前記吸気・排気バルブに伝達す
    るバルブリフターとを備え、 前記バルブリフターを、各上面が夫々対応する前記高速
    用カムと低速用カムに摺接する内筒と外筒に分割形成す
    ると共に、該内外筒の間に介装されたスライダーを内外
    筒のいずれか一方に形成されたストッパ溝に径方向から
    係脱して内外筒を連結あるいは連結を解除する連結手段
    を設けたことを特徴とする内燃機関の動弁装置。
  2. 【請求項2】 前記内筒内に前記カムと吸気,排気バル
    ブ間のバルブクリアランスを零調整するラッシ・アジャ
    スタを設けたことを特徴とする請求項1記載の内燃機関
    の動弁装置。
  3. 【請求項3】 前記連結手段は、前記内筒の外面に形成
    されたストッパ溝と、前記外筒の内面に固定された筒状
    の保持部材と、該保持部材の内部に形成された矩形状の
    シリンダ内を径方向へ摺動させて前記ストッパ溝内に係
    脱する偏平ブロック状のスライダーと、該スライダーを
    径方向へ摺動させる作動機構とを備えたことを特徴とす
    る請求項1または2記載の内燃機関の動弁装置。
  4. 【請求項4】 前記作動機構は、前記スライダーの内面
    に配置されて、該スライダーを拡径方向へ摺動させる薄
    板リング状のばね部材と、前記シリンダに油圧を供給し
    てスライダーを前記スプリングのばね力に抗して縮径方
    向へ摺動させる油圧回路とを備えたことを特徴とする請
    求項3記載の内燃機関の動弁装置。
  5. 【請求項5】 前記ラッシ・アジャスタには、前記油圧
    回路を介して油圧を導入することを特徴とする請求項4
    記載の内燃機関の動弁装置。
JP15743495A 1995-06-23 1995-06-23 内燃機関の動弁装置 Pending JPH094426A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000065232A (ja) * 1998-06-11 2000-03-03 Unisia Jecs Corp 機関弁の電磁駆動装置
JP2001289020A (ja) * 2000-03-23 2001-10-19 Eaton Corp 油圧作動式ラッチングピンバルブの無効化

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