JPH0948883A - 微小粒子分散樹脂組成物 - Google Patents

微小粒子分散樹脂組成物

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JPH0948883A
JPH0948883A JP21941995A JP21941995A JPH0948883A JP H0948883 A JPH0948883 A JP H0948883A JP 21941995 A JP21941995 A JP 21941995A JP 21941995 A JP21941995 A JP 21941995A JP H0948883 A JPH0948883 A JP H0948883A
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伸一 荒木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 伸び特性、柔軟性、表面光沢、難燃性に
優れた樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 (イ)ポリフェニレンエーテル系樹脂1
〜70重量%、(ロ)特定のブロック共重合体の水素添
加物4〜69重量%、及び(ハ)ポリエチレン系樹脂組
成物95〜26重量%からなり、ポリエチレン系樹脂
(ハ)を主体とするマトリックス相中に分散するポリフ
ェニレンエーテル系樹脂(イ)を含む粒子の重量平均粒
子径が0.1〜1.0μmであり、かつ長径と短径の比
が1〜4である樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリフェニレンエ
ーテル系樹脂とポリエチレン系樹脂との組成物に関する
ものであり、伸び特性、柔軟性、表面光沢、難燃性に優
れ、電気・電子分野、自動車分野、その他の各種工業材
料分野で利用できる。
【0002】
【従来の技術】ポリフェニレンエーテルは、機械的特
性、電気特性、耐熱性、低温特性、吸水性が低くかつ寸
法安定性に優れるものの、成形加工性や耐衝撃性に劣る
欠点を有するため、従来ポリスチレン、ハイインパクト
ポリスチレンとブレンドすることによりこれらの問題点
を改良してきた。しかしながら、このポリフェニレンエ
ーテルとハイインパクトポリスチレンからなるポリフェ
ニレンエーテル樹脂組成物(米国特許第3383435
号明細書に開示)は、耐衝撃性が改善されるものの、耐
薬品性に劣る欠点を有している。
【0003】このため、例えば、米国特許第33618
51号公報には、ポリフェニレンエーテルをポリオレフ
ィンとブレンドすることにより、米国特許第39948
56号公報には、ポリフェニレンエーテルまたは、ポリ
フェニレンエーテルおよびスチレン系樹脂を水添ブロッ
ク共重合体とブレンドすることにより、米国特許第41
45377号公報には、ポリフェニレンエーテルまたは
ポリフェニレンエーテルおよびスチレン系樹脂をポリオ
レフィンと水添ブロック共重合体からなる予備混合物お
よび水添ブロック共重合体とブレンドすることにより耐
衝撃性、耐溶剤性を改良する記載がある。さらに、米国
特許第4166055号公報および米国特許第4239
673号公報には、ポリフェニレンエーテルを水添ブロ
ック共重合体およびポリオレフィンとブレンドすること
により、米国特許第4383082号公報およびヨーロ
ッパ公開特許第115712号公報ではポリフェニレン
エーテルをポリオレフィンおよび水添ブロック共重合体
とブレンドすることにより耐衝撃性を改良するという記
載がなされている。
【0004】また、特開昭63−113058号公報、
特開昭63−225642号公報及び米国特許第486
3997号公報には、ポリオレフィン樹脂とポリフェニ
レンエーテル樹脂からなる樹脂組成物の改質に特定の水
添ブロック共重合体を配合し、耐薬品性、加工性に優れ
た樹脂組成物が提案されている。
【0005】さらに、特開昭62−20551号公報、
特開昭62−25149号公報、特開昭62−4875
7号公報、特開昭62−48758号公報、特開昭62
−199637号公報、特開平2−225563号公報
ならびに米国特許第4772657号公報で、ポリフェ
ニレンエーテル、ポリオレフィンおよび水添ブロック共
重合体からなる組成物が提案されている。
【0006】一方、特開平5−320471及び特開平
3−24149には、ポリフェニレンエーテル系樹脂、
ポリオレフィン系樹脂及び特定の構造を持つスチレン−
ブタジエン−ブロック共重合体水素添加物の記載があ
る。
【0007】しかしながら、ここで開示されている先行
技術は、従来のポリフェニレンエーテル樹脂組成物と比
べると飛躍的に耐溶剤性が改良された樹脂組成物を与え
たり耐熱性に優れたゴム状弾性体の組成物を与えるもの
の、ポリエチレン成分を多く含む組成物においては難燃
性が不十分であり、また、ポリフェニレンエーテルとポ
リエチレンとの相溶性が不十分であるため伸び特性、柔
軟性、表面光沢が充分でない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、伸び
特性、柔軟性、表面光沢、難燃性に優れた樹脂組成物を
提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、このよう
な現状に鑑み、課題を達成すべく鋭意検討した結果、本
発明に至った。すなわち、本発明は、 (イ)ポリフェニレン系樹脂 1〜70重量% (ロ)水素添加ブロック共重合体 4〜69重量% 及び (ハ)ポリエチレン系樹脂 95〜26重量% (ここで、上記(ロ)水素添加ブロック共重合体は以下の(A)、(B)及び (C)からなる。 (A)芳香族ビニル化合物からなるブロック 5〜35重量% (B)(b1)ブタジエン50〜100重量%と他の単量体0〜50重量% からなり、かつブタジエン部の1,2−ビニル結合量が20 〜90%である単独重合体もしくは共重合体セグメント 又は (b2)ポリイソプレンからなるブロックセグメント 30〜94重量% 及び (C)1,2−ビニル結合量が20%以下であるポリブタジエンからなるブロ ックセグメント 1〜65重量%) からなる組成物において、ポリエチレン系樹脂(ハ)を
主体とするマトリックス相中に分散するポリフェニレン
エーテル系樹脂(イ)を含む粒子が、下記(α)、
(β)の条件を満足する樹脂組成物によって達成され
る。 (α)下記式で表される(イ)成分を含む粒子の重量平
均粒子径(D1)が0.1〜1.0μmであること。 D1=Σni・Di 4/Σnii 3 (ここで、niは粒子径Diの(イ)成分を含む粒子の個
数であり、Σはiについての合計を表す。) (β)(イ)成分を含む粒子の長径と短径の比が1〜4
であること。
【0010】以下詳細に本発明を説明する。本発明で用
いるポリフェニレンエーテル系樹脂(イ)とは、ポリフ
ェニレンエーテル樹脂を25重量%以上、好ましくは3
0重量%以上、さらに好ましくは40重量%以上含むも
のである。
【0011】ポリフェニレンエーテル樹脂とは、次に示
す一般式(1)、
【0012】
【化1】 (式中、R1,R2,R3,R4,R5,R6は炭素1〜4の
アルキル基、アリール基、ハロゲン、水素等の一価の残
基であり、R5,R6は同時に水素ではない)を繰り返し
単位とし、構成単位が一般式(1)の〔a〕及び〔b〕
からなる単独重合体、あるいは共重合体が使用できる。
【0013】ポリフェニレンエーテル樹脂の単独重合体
の代表例としては、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−
フェニレン)エーテル、ポリ(2−メチル−6−エチル
−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジエ
チル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−エチ
ル−6−n−プロピル−1,4−フェニレン)エーテ
ル、ポリ(2,6−ジ−n−プロピル−1,4−フェニ
レン)エーテル、ポリ(2−メチル−6−n−ブチル−
1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−エチル−6
−イソプロピル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ
(2−メチル−6−クロロエチル−1,4−フェニレ
ン)エーテル、ポリ(2−メチル−6−ヒドロキシエチ
ル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−メチル
−6−クロロエチル−1,4−フェニレン)エーテル等
のホモポリマーが挙げられる。
【0014】ポリフェニレンエーテル共重合体の例とし
ては、2,6−ジメチルフェノールと2,3,6−トリ
メチルフェノールとの共重合体あるいはo−クレゾール
との共重合体あるいは2,3,6−トリメチルフェノー
ル及びo−クレゾールとの共重合体等、ポリフェニレン
エーテル構造を主体としてなるポリフェニレンエーテル
共重合体を包含する。
【0015】また、本発明のポリフェニレンエーテル樹
脂中には、本発明の主旨に反しない限り、従来ポリフェ
ニレンエーテル樹脂中に存在させてもよいことが提案さ
れている他の種々のフェニレンエーテルユニットを部分
構造として含んでいても構わない。少量共存させること
が提案されているものの例としては、特開昭63−30
1222号公報等に記載されている、2−(ジアルキル
アミノメチル)−6−メチルフェニレンエーテルユニッ
トや、2−(N−アルキル−N−フェニルアミノメチ
ル)−6−メチルフェニレンエーテルユニット等が挙げ
られる。
【0016】また、ポリフェニレンエーテル樹脂の主鎖
中にジフェノキノン等が少量結合したものも含まれる。
【0017】さらに、例えば特開平2−276823、
特開昭63−108059、特開昭59−59724等
に記載されている、炭素−炭素二重結合を持つ化合物に
より変性されたポリフェニレンエーテルも含む。
【0018】本発明に用いるポリフェニレンエーテル樹
脂の分子量としては、数平均分子量で1,000〜10
0,000である。その好ましい範囲は、約6,000
〜60,000のものである。本発明中の数平均分子量
とは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによ
り、標準ポリスチレンの検量線を用いて求めたポリスチ
レン換算の数平均分子量である。
【0019】本発明のポリフェニレンエーテル系樹脂
(イ)中には、難燃剤、芳香族ビニル重合体、滑剤及び
可塑剤を含むことができる。この中でも難燃剤、芳香族
ビニル重合体がより好ましい。
【0020】難燃剤としては、有機リン化合物、無機リ
ン化合物がより好ましい。
【0021】有機リン化合物の例としては、リン酸エス
テル、亜リン酸エステル、ホスフィン、ホスフィンオキ
シド、ビホスフィン、ホスホニウム塩、ホスフィン酸塩
等が挙げられる。
【0022】リン酸エステルの中でも、芳香族リン酸エ
ステル系難燃剤が特に好ましく、1価、2価または3価
のフェノール化合物単独または混合物と、ハロゲン化リ
ンとを反応させて得られる芳香族リン酸エステル化合物
がより好ましい。例えば、2,2−ビス−{4−〔ビス
(メチルフェノキシ)ホスフォリルオキシ〕フェニル}
プロパン、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホ
スフェート、トリキシレニルホスフェート、クレジルジ
フェニルホスフェート、キシレニルジフェニルホスフェ
ート、芳香族縮合リン酸エステル、ビスフェノールAポ
リホスフェート、これら類似の誘導体などを挙げること
ができる。これら難燃剤は1種のみならず2種以上を併
用することができる。特にポリフェニレンエーテル樹脂
との混和性、加工時の揮散性、成形品表面へのブリード
アウトや熱安定性の観点から、下式で示される2,2−
ビス−{4−〔ビス(メチルフェノキシ)ホスフォリル
オキシ〕フェニル}プロパンが特に好ましい。
【0023】
【化2】
【0024】無機リン化合物の例としては、ポリリン酸
アンモニウムなどに代表される無機系リン酸塩などが挙
げられる。
【0025】本発明のポリフェニレンエーテル系樹脂に
含むことができる芳香族ビニル重合体としては、スチレ
ン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等の単独重合
体、及び共重合体、他のエチレン性不飽和モノマーとの
共重合体等が挙げられる。これらの樹脂をエラストマー
で補強したビニル芳香族系の重合体でも良い。
【0026】また、スチレン系樹脂の共重合体の例とし
ては、芳香族ビニル化合物と共役ジエンから成るブロッ
ク共重合体、及びその水素添加物、芳香族ビニル化合物
−無水マレイン酸共重合体、芳香族ビニル化合物−アク
リロニトリル共重合体、芳香族ビニル化合物−メタクリ
ロニトリル共重合体、芳香族ビニル化合物−アクリロニ
トリル−共役ジエン共重合体、芳香族ビニル化合物−メ
チルメタクリレート共重合体、芳香族ビニル−α−メチ
ルスチレン共重合体及び芳香族ビニルとアクリル酸エス
テル類、メタクリル酸エステル類、無水マレイン酸、N
−アルキルマレイミド類、N−アリールマレイミド類、
ビニルオキサゾリン等の共重合体等が挙げられる。
【0027】本発明のポリフェニレンエーテル系樹脂に
含むことができる滑剤の例としては、炭化水素系滑剤例
えば流動パラフィン、天然パラフィン、マイクロワック
ス、合成パラフィン、低分子量ポリエチレン(ポリエチ
レンワックス)、低分子量ポリスチレン、低分子量ポリ
プロピレン、各種ポリマーの単量体及びオリゴマー、塩
素化炭化水素、フルオロカルボン、脂肪酸系滑剤例えば
高級脂肪酸(ステアリン酸、ミリスチン酸、ベヘン酸
等)及びオキシ脂肪酸、脂肪酸アミド系滑剤例えば脂肪
酸アミド(ステアリン酸アミド等)、アルキレンビス脂
肪酸アミド(エチレンビスステアマイド等)、エステル
系滑剤例えば脂肪酸の低級アルコールエステル、脂肪酸
の多価アルコールエステル、脂肪酸のポリグリコールエ
ステル、脂肪酸の脂肪アルコールエステル、アルコール
系滑剤例えば脂肪アルコール、多価アルコール、ポリグ
リコール、ポリグリセロール、金属石鹸滑剤(ステアリ
ン酸ナトリウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグ
ネシウム等)、ロジン酸エステル、水添ロジン酸エステ
ル、石油樹脂、テルペン樹脂、ポリカプロラクトン、ポ
リシロキサン及びこれらの混合系が挙げられる。
【0028】ポリフェニレンエーテル系樹脂(イ)の添
加量は1〜70重量%、好ましくは5〜60重量%、さ
らに好ましくは10〜50重量%である。
【0029】本発明で用いる水添ブロック共重合体
(ロ)とは、(A)芳香族ビニル化合物からなるブロッ
クセグメント5〜35重量%、(B)(b1)ブタジエン
50〜100重量%と他の単量体0〜50重量%からな
り、かつブタジエン部の1,2−ビニル結合量が20〜
90%であるブタジエン単独重合体もしくは共重合体、
または(b2)ポリイソプレンからなるブロックセグメ
ント30〜94重量%、及び(C)1,2−ビニル結合
量が20%以下であるポリブタジエンからなるブロック
セグメント1〜65重量%からなり、(A)、(B)、
(C)の各々を少なくとも1個有する直鎖あるいは分岐
状のブロック重合体の不飽和二重結合を90%以上水素
添加した水素添加ブロック重合体である。例えば、A−
B−C型トリブロック重合体、C−B−A−(A−B−
C)n(ただしn≧1)型の直鎖または分岐状ブロック
共重合体である。
【0030】(A)成分は芳香族ビニル化合物からなる
ブロックセグメントであり、ポリフェニレンエーテルと
の相容性を決定する部分である。通常、(ロ)成分中で
5〜35重量%、好ましくは10〜30重量%、さらに
好ましくは15〜25重量%の範囲内にあることが望ま
しい。(A)成分が5重量%未満及び35重量%を越え
た場合伸び特性が低下するため好ましくない。
【0031】(B)成分はブタジエン系重合体(以下こ
れを(b1)とする)又はポリイソプレン(以下これを
(b2)とする)である。即ち、(b1)ブタジエン50
〜100重量%、他の単量体0〜50重量%からなり、
かつブタジエン部の1,2−ビニル結合量が20〜90
%であるブタジエン単独重合体もしくはブタジエン共重
合体セグメント、または(b2)ポリイソプレンからな
るブロックセグメントである。(B)成分は、公知の方
法により水素添加されたものであり、(B)成分の水素
添加率は、通常90%以上、好ましくは95%以上、さ
らに好ましくは97%以上である。
【0032】(b1)中のブタジエン成分の1,2−ビ
ニル結合は水素添加後ブテン構造となるため、その含量
は水素添加後の(B)成分のガラス転移温度に直接影響
する。1,2−ビニル結合量は、通常20〜80%、好
ましくは30〜60%、さらに好ましくは35〜50%
である。1,2−ビニル結合量が20%未満のときには
ポリエチレン連鎖由来の、あるいは80%を越えた場合
にはポリブテン連鎖に由来する結晶構造の出現によっ
て、(B)成分の低温特性が極端に低下するため好まし
くない。また、(b1)においてブタジエンと共重合し
得る他の単量体としては、芳香族ビニル化合物、ジエン
系化合物、アクリル系単量体などが挙げられ、スチレ
ン、イソプレン、アクリル酸ブチルなどを挙げることが
できる。共重合量は単量体の性状にも依存するが、通常
1〜50%、好ましくは1〜40%、さらに好ましくは
1〜30%である。1%未満での共重合では共重合によ
る改良効果が認められない。スチレンなどの剛直な単独
重合体を与える単量体を使用する場合、50%を越えて
使用すると水素添加後の(b1)成分のガラス転移温度
が上昇し、低温特性が悪化するため好ましくない。(b
2)はポリイソプレンからなるブロックセグメントであ
り、結合様式は特に限定されない。
【0033】(B)成分のガラス転移温度としては、通
常−35℃以下、好ましくは−40℃以下、さらに好ま
しくは−45℃以下である。ガラス転移温度が−35℃
より高い場合には、組成物の低温特性が悪い。
【0034】(B)成分は、通常(ロ)成分中で30〜
94重量%、好ましくは40〜90重量%、さらに好ま
しくは50〜85重量%をしめることが望ましい。30
重量%未満ではエラストマー成分が不足し、94重量%
を越えた場合にはポリフェニレンエーテルとの相容性を
確保するのが困難となる。
【0035】(C)成分は1,2−ビニル量が20%以
下であるポリブタジエンからなるブロック成分であり、
1,4−結合量が80%を越えることから、水素添加に
より結晶融点を示すポリエチレン類似構造となる。
(C)成分の1,2−ビニル結合量は、通常20%以
下、好ましくは15%以下、さらに好ましくは13%以
下である。(C)成分は、通常(ロ)成分中で1〜65
重量%、好ましくは1〜35重量%、さらに好ましくは
2〜30重量%を占めることが望ましい。
【0036】本発明で用いるポリエチレン系樹脂(ハ)
とは、通常の成形材料として用いられる重量平均分子量
が30000以上のポリエチレン系樹脂であり、例え
ば、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、低
密度ポリエチレン、ポリ(4−メチル−1−ペンテ
ン)、ポリブテン−1、超高分子量高密度ポリエチレ
ン、密度0.90未満の超低密度ポリエチレンや、エチ
レン、他のα−オレフィン、不飽和カルボン酸またはそ
の誘導体の中から選ばれる2種以上の化合物の共重合
体、例えばエチレン−ブテン−1共重合体、エチレン−
アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共
重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−
メタクリル酸エステル共重合体等を挙げることができ
る。これらのポリエチレンは1種のみならず2種以上を
併用することもできる。また、これらのポリエチレンと
α,β−不飽和カルボン酸またはその誘導体とをラジカ
ル発生剤の存在下、非存在下で加熱して溶融にした状
態、または溶媒に溶かして溶液にした状態下30〜35
0℃の温度で反応させることによって得られる公知の変
性ポリエチレンであってもよく、さらにポリエチレンと
変性ポリエチレンの任意の割合の混合物であってもかま
わない。
【0037】これらポリエチレン系樹脂のうち、高密度
ポリエチレンおよび線状低密度ポリエチレン、低密度ポ
リエチレンがより好ましい。ポリエチレン系樹脂(ロ)
の添加量は95〜26重量%、好ましくは80〜35重
量%、さらに好ましくは70〜40重量%である。
【0038】本発明の組成物において、(イ)成分を含
む粒子の重量平均粒子系(D1)は通常0.1〜1.0
μm、好ましくは0.1〜0.8μm、さらに好ましく
は0.1〜0.5μmであることがより望ましい。(D
1)が1.0μmより大きいときには、伸び特性、柔軟
性、表面光沢が低下し好ましくない。また、本発明の組
成物において、(イ)成分を含む粒子の長径と短径の比
は、柔軟性の観点から、通常1〜4、好ましくは1〜
3、さらに好ましくは1〜2である。
【0039】本発明で用いられるポリフェニレンエーテ
ル系樹脂(イ)とポリエチレン系樹脂(ハ)は混合時の
温度における粘度差が140sec-1の剪断速度におい
て2000poise未満、好ましくは1500poi
se未満、さらに好ましくは1000poise未満で
あることがより望ましい。(イ)成分と(ハ)成分の粘
度差が大きいときは、(イ)成分の分散性に欠けるか又
は、(イ)成分の長径と短径の比が大きくなり好ましく
ない。
【0040】また、本発明で用いられる(ロ)成分と
(イ)成分との間及び(ロ)成分と(ハ)成分との間の
界面張力は以下に示す範囲であることがより望ましい。
井上らが行った方法(高分子論文集 47,409(1
990))に示された実験方法によりそれぞれの界面張
力を評価する場合、(イ)−(ハ)間の界面張力を1と
した時の(イ)−(ロ)間及び(ハ)−(ロ)間の相対
界面張力が、ともに好ましくは0.7以下、さらに好ま
しくは0.6以下であることがより望ましい。
【0041】本発明の組成物には他の添加剤、例えば、
可塑剤、安定剤、紫外線吸収剤、難燃剤、着色剤、滑剤
例えばシリコン、離型剤及びガラス繊維、炭素繊維、金
属繊維等の繊維状補強剤、更にはガラスビーズ、炭酸カ
ルシウム、タルク等の充填剤を本発明の効果を損なわな
い範囲内で添加することができる。安定剤としては、亜
リン酸エステル類、ヒンダードフェノール類、アルカノ
ールアミン類、酸アミド類、ジチオカルバミン酸金属塩
類、無機硫化物、金属酸化物類の中から単独でまたは組
み合わせて使用することができる。
【0042】本発明を構成する各成分を混合する方法
は、例えば、押出機、加熱ロール、バンバリーミキサ
ー、ニーダー等を使用することが出来る。本発明の樹脂
組成物を製造するに際し、各成分を一括混合してもよ
く、任意の2種以上の一部あるいは全量を予備混合した
後、残りの成分を添加し、混合する分割混合法でも良
い。上記の方法により行われる各成分の混合時、充分な
剪断力をかけることにより分散粒子をより微小化させる
ことができる。剪断速度は100sec-1以上、好まし
くは130sec-1以上であることがより望ましい。
【0043】本発明の樹脂組成物は、従来より公知の種
々の方法、例えば、射出成形、押出成形、シート成形、
中空成形などによって各種成形品に成形することができ
る。得られた成型品は、その優れた性質を利用して自動
車部品、電機部品をはじめとした各種部品として使用す
ることができる。例えば自動車部品では、バンパー、フ
ェンダー、ドアーパネル、各種モール、エンブレム、エ
ンジンフード、ホイールキャップ、ルーフ、スポイラ
ー、各種エアロパーツ等の外装品や、インストゥルメン
トパネル、コンソールボックス、トリム等の内装部品等
に適している。さらに、電気機器の内外装部品としても
好適に使用でき、具体的には各種コンピューターおよび
その周辺機器、その他のOA機器、テレビ、ビデオ、各
種ディスクプレーヤー等のキャビネット、冷蔵庫等の部
品用途に適している。そしてさらには、各種ガスケット
類、屈曲性チューブ、ホース被覆、金属線被覆、ウェザ
ストリップ、屈曲性バンパー、エアーインテークホー
ス、クッションパネル等の部品用途に適している。
【0044】
【発明の実施の形態】以下、実施例によって本発明を具
体的に説明するが、本発明は以下の例に限定されるもの
ではない。なお実施例中、部及び%は、特に断らない限
り重量基準である。また、実施例中のポリブタジエンの
1,2−ビニル量は赤外分析法を用い、モレロ法により
算出した。実施例及び比較例中の物性評価は以下のよう
に行う。
【0045】(1)柔軟性の評価 実施例及び比較例で得られたペレットを乾燥後、単軸押
出し機を用いて260℃で押出し成形を行い、外形1.
6mm内径1.0mm(厚み0.3mm)のチューブ型
試験片を成形し、これを70mmの長さに切断し、端か
ら15mmの位置までを水平に固定し、もう一方の先端
から5mmの位置(支点から50mm)に10gの荷重
をかけ、そのたわみ量を23℃で測定する。
【0046】(2)伸び特性の評価 (1)と同様に成形した成型品(120mm)を万能試
験機(オートグラフ5000 島津製作所製)を用い
て、チャック間距離50mm、引っ張り速度150mm
/分の速度で引っ張り伸び試験を行う。
【0047】(3)表面光沢の評価 得られたペレットを乾燥後、射出成形機(オートショッ
ト50D ファナック社製)を用いて、シリンダー設定
温度270℃、金型温度50℃で、8分の1インチのダ
ンベル型試験片を成形し、ASTM−D523に準拠し
た方法(60゜)で表面光沢を評価する。
【0048】(4)分散粒子の観察方法 (1)と同様に成形した成型品を酸化ルテニウムを用い
て染色したのち、ウルトラミクロトーム(ULTRAC
UT−E Reichelt−Jung社製)を用いて
成型品の押出方向と平行に切片(厚さ70nm)を切り
出し、透過型電子顕微鏡(JEOL−JEM1200E
X 日本電子社製)を用いて観察を行なう。得られた樹
脂組成物の写真を画像解析装置(IP1000旭化成工
業株式会社製)を用いて解析し、分散粒子の重量平均粒
子径、並びに長径と短径の比を求める。
【0049】(5)酸素指数の評価 JIS K7201に準拠した方法で測定する。
【0050】参考例1 (イ)成分のポリフェニレンエ
ーテル樹脂(a−1)の作成。 (イ)成分の(a−1)は、ポリ(2,6−ジメチル−
1,4−フェニレン)エーテル(以下PPEと略す)で
あり、米国特許4,788,277号明細書(特願昭6
2−77570号)に記載されている方法に従って、ジ
ブチルアミンの存在下に、2,6−キシレノールを酸化
カップリング重合して製造する。PPEはηsp/c=
0.42の物を作製する。このPPEの粘度は280℃
で140sec-1の剪断速度で測定し、49000po
iseである。
【0051】参考例2 (イ)成分のポリフェニレンエ
ーテル系樹脂(a−2)の作成。 PPE(a−1)50重量%とリン酸エステル系難燃剤
(2,2−ビス−{4−〔ビス(メチルフェノキシ)フ
ォスフォリルオキシ〕フェニル}プロパン CR−74
1C 大八化学社製)25重量%及び、水素添加ブロッ
ク共重合体(旭化成工業株式会社製 タフテックH10
81)25重量%を二軸押出機によりブレンドする。混
合後の粘度は280℃で140sec-1の剪断速度で2
300poiseの組成物である。
【0052】参考例3 ポリフェニレンエーテル系樹脂
(a−3)の作成。 PPE(a−1)50重量%と低分子量ポリスチレン
(三洋化成工業株式会社製 ハイマーSB130)50
重量%を二軸押出機によりブレンドする。混合後の粘度
は280℃で140sec-1の剪断速度で2300po
iseである。
【0053】参考例4 ポリフェニレンエーテル系樹脂
(a−4)の作成。 PPE(a−1)40重量%と低分子量ポリスチレン
(三洋化成工業株式会社製 ハイマーSB130)35
重量%及び、水素添加ブロック共重合体(旭化成工業株
式会社製 タフテックH1081)25重量%を二軸押
出機によりブレンドする。混合後の粘度は280℃で1
40sec-1の剪断速度で2200poiseの組成物
である。
【0054】参考例5 表1に示す(b−1)〜(b−
6)の水添ブロック共重合体(ロ)の作成。 水添ブロック共重合体(ロ)は、ブロックC、ブロック
B、ブロックAを上記順序で有機溶媒中でリビングアニ
オン重合し、さらにこのブロック重合体を水素添加する
ことによって得る。すなわち、sec−ブチルリチウム
を開始剤として、真空下あるいは高純度窒素気流下、ベ
ンゼンを重合溶媒として1、3−ブタジエンを重合する
ことにより、ブロックCとなる低ビニルポリブタジエン
ブロックを重合する。続いて、ミクロ構造調整剤である
テトラヒドロフラン、および1、3−ブタジエンを添加
し、ブロックBとなる高ビニルポリブタジエンブロック
を重合する。重合終了後、さらに続いてスチレンを添加
し、ブロックAとなるポリスチレンブロックを重合し、
C−B−Aの順からなるブロック共重合体を得る。
【0055】このようにして得られたブロック共重合体
を不活性溶媒中に溶解し、20〜150℃、1〜100
kg/cm2の加圧水素下で水素化触媒の存在下、水素
添加することにより得られる。
【0056】各々のブロックの分子量は以下の方法によ
り求める。すなわち、ブロックCの重合終了時に適当量
の重合液をサンプリングし、ゲルパーミエーションクロ
マトグラフィー(GPC)によりブロックCの平均分子
量を求める。同様に、ブロックBの重合終了時のサンプ
ルのGPC測定により得られる平均分子量値からブロッ
クCの分子量値を差し引くことにより、ブロックBの分
子量を求める。ブロックAの分子量は、重合を完結した
サンプルのGPC測定により得られる分子量値からブロ
ックC、ブロックBの平均分子量値を差し引くことによ
り求める。
【0057】
【表1】
【0058】参考例6 ポリエチレン系樹脂(ハ) (c−1);旭化成工業株式会社製、高密度ポリエチレ
ン サンテック−HD粘度1800poise(280
℃、140sec-1) (c−2);旭化成工業株式会社製、高密度ポリエチレ
ン サンテック−HD粘度5000poise(280
℃、140sec-1) (c−3);旭化成工業株式会社製、低密度ポリエチレ
ン サンテック−LD粘度2000poise(280
℃、140sec-1
【0059】実施例1〜10 表2に示した配合割合からなる樹脂組成物を、280℃
に設定したベントポート付き二軸押出機(ZSK−2
5;WERNER&PFLEIDERER社製、ドイツ
国)を用いて混練押出(剪断速度140sec-1)を行
いペレット化した。
【0060】比較例1〜3 表2に示した配合割合からなる樹脂組成物を、実施例1
〜10と同様の方法で混練押出を行いペレット化した。
比較例1は、(ロ)成分のブロック(A)の組成比率が
本発明の範囲を超えており、分散粒子が大きくなり、伸
び特性、柔軟性、表面光沢が劣る。比較例2は、(ロ)
成分のブロック(C)の組成比率が本発明の範囲を超え
ており、柔軟性が劣る。比較例3は、(イ)成分を含ま
ず、組成比率が本発明の範囲を超えており、難燃性が劣
る。
【0061】
【表2】
【0062】実施例2の透過型電子顕微鏡写真を図1に
示す。(イ)成分粒子の重量平均粒子径は0.4μm、
長径と短径の比は1.5である。
【0063】
【発明の効果】上記のとおり、本発明の樹脂組成物は、
特定構造の水素添加ブロック共重合体を用い、種々の条
件設定により分散粒子を微小に分散させることにより、
伸び特性、柔軟性、表面光沢、難燃性に優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の樹脂組成物の透過型電子顕微鏡写真。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (イ)ポリフェニレン系樹脂 1〜70重量% (ロ)水素添加ブロック共重合体 4〜69重量% 及び (ハ)ポリエチレン系樹脂 95〜26重量% (ここで、上記(ロ)水素添加ブロック共重合体は以下の(A)、(B)及び (C)からなる。 (A)芳香族ビニル化合物からなるブロック 5〜35重量% (B)(b1)ブタジエン50〜100重量%と他の単量体0〜50重量% からなり、かつブタジエン部の1,2−ビニル結合量が20 〜90%である単独重合体もしくは共重合体セグメント 又は (b2)ポリイソプレンからなるブロックセグメント 30〜94重量% 及び (C)1,2−ビニル結合量が20%以下であるポリブタジエンからなるブロ ックセグメント 1〜65重量%) からなる組成物において、ポリエチレン系樹脂(ハ)を
    主体とするマトリックス相中に分散するポリフェニレン
    エーテル系樹脂(イ)を含む粒子が、下記(α)、
    (β)の条件を満足する樹脂組成物。 (α)下記式で表される(イ)成分を含む粒子の重量平
    均粒子径(D1)が0.1〜1.0μmであること。 D1=Σni・Di 4/Σnii 3 (ここで、niは粒子径Diの(イ)成分を含む粒子の個
    数であり、Σはiについての合計を表す。) (β)(イ)成分を含む粒子の長径と短径の比が1〜4
    であること。
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