JPH0616924A - ウエルド特性の改良された樹脂組成物 - Google Patents

ウエルド特性の改良された樹脂組成物

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JPH0616924A
JPH0616924A JP17425092A JP17425092A JPH0616924A JP H0616924 A JPH0616924 A JP H0616924A JP 17425092 A JP17425092 A JP 17425092A JP 17425092 A JP17425092 A JP 17425092A JP H0616924 A JPH0616924 A JP H0616924A
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JP
Japan
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resin
composition
weld
polyphenylene ether
resin composition
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Withdrawn
Application number
JP17425092A
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English (en)
Inventor
Tsuyoshi Mizushiro
堅 水城
Yoshikuni Akiyama
義邦 秋山
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 (a)ポリオレフィン樹脂、(b)ポリフェ
ニレンエーテル樹脂、またはポリスチレン樹脂もしくは
ゴム補強ポリスチレン樹脂を含むポリフェニレンエーテ
ル樹脂、および(c)ビニル芳香族化合物−共役ジエン
化合物ブロック共重合体またはその部分水素添加物の架
橋物よりなるウエルド特性の改良された樹脂組成物。 【効果】 組成物中の分散ゴム粒子を架橋させることに
より、射出成形品の配向を軽減し、射出成形品のウエル
ド部接着性およびウエルド部の耐衝撃性を大幅に改良
し、かつミクロクラックが入りにくい特性を付与した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は耐油性、耐薬品性、耐熱
性、耐衝撃性に優れ、かつ、射出成形品のウエルド特性
に優れるPPE系アロイに関するものであり、電気・電
子分野、自動車分野、その他の各種工業材料分野で利用
できる樹脂組成物を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリフェニレンエーテルは、機械的特
性、電気的特性、耐熱性に優れ、吸水性が低くかつ寸法
安定性に優れるものの、成形加工性や耐衝撃性に劣る欠
点を有するため、ポリスチレン、ハイインパクトポリス
チレンとブレンドすることにより成形加工性や耐衝撃性
の問題を改良し、例えば工業部品、電気・電子部品、事
務機器ハウジング、自動車部品、精密部品などの樹脂成
形体として広く利用されている。しかしながら、このポ
リフェニレンエーテルとハイインパクトポリスチレンか
らなる古典的なポリフェニレンエーテル樹脂組成物(米
国特許第3383435号明細書に開示されている)
は、耐衝撃性は改善されるものの、耐薬品性に劣る欠点
を有している。
【0003】このため、例えば米国特許第336185
1号明細書や特公昭42−7069号公報には、ポリフ
ェニレンエーテルをポリオレフィンとブレンドすること
により耐薬品性、耐衝撃性を改良する提案がなされてい
るものの、層剥離現象が著しく実用に耐えないのが現状
である。また、米国特許第3994856号明細書に
は、ポリフェニレンエーテルおよびスチレン系樹脂を水
添ブロック共重合体とブレンドすることによる耐衝撃
性、耐薬品性の改良に関する記述があり、米国特許第4
145377号明細書には、ポリフェニレンエーテル、
またはポリフェニレンエーテルおよびスチレン系樹脂を
ポリオレフィン/水添ブロック共重合体=20〜80重
量部/80〜20重量部からなる予備混合物および水添
ブロック共重合体とブレンドすることによる耐衝撃性、
耐薬品性の改良に関する記載があり、さらに米国特許第
4166055号、4239673号および42422
63号明細書には、ポリフェニレンエーテルを、ブロッ
ク共重合体または水添ブロック共重合体、およびポリオ
レフィンとブレンドすることによる耐衝撃性の改良が記
載されている。そして米国特許第4383032号、欧
州特許第115712号およびオランダ特許第7410
861号明細書にはポリフェニレンエーテルをポリオレ
フィンおよび水添ブロック共重合体とブレンドすること
により耐衝撃性を改良する内容が記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述の先行技術でえら
れるポリオレフィン/ポリフェニレンエーテル/水添ブ
ロック共重合体より得られる樹脂組成物では、ポリオレ
フィンとポリフェニレンエーテルの混和剤として用いら
れている水添ブロック共重合体の共役ジエンのブロック
が水素添加により飽和結合になっているために、水添ブ
ロック共重合体からなる分散粒子は架橋されていない未
架橋粒子である。この未架橋の分散粒子を含む樹脂組成
物の射出成形による成形品は、電子顕微鏡で樹脂の流れ
方向を観察すると、分散粒子が流れ方向に引き伸ばされ
細長い形状に配向しているのが観察される。
【0005】また電子顕微鏡で観察したこの射出成形品
のウエルド部分の分散粒子の形状は特異的である。すな
わち射出成形品のウエルド部は樹脂の流れがぶつかる部
分であるため、この部分の分散粒子は完全に流れ方向と
90°すなわちウエルドラインと平行の強い配向をして
いるのが観察される。これら配向したウエルド部は引張
り伸びが極端に小さく引張り強度も低い。またこのウエ
ルド部のIZODの衝撃強度も非ウエルド部に比べて極
端に低い傾向がある。これらのことから配向のきつい分
散相を有する樹脂組成物はウエルド部か脆いという欠点
を有している。
【0006】更に分散相の配向が強い樹脂組成物の射出
成形による成形品は常温では分散相が伸びたまま凍結さ
れているために、たとえば−40℃〜130℃の間での
ヒートショックテストを実施すると分散相が応力緩和し
ようとするためにクラックが発生しやすい欠点を有して
いる。このためシェアレートのかかりやすい高速射出速
度で成形した成形品とかゲート径の細い金型で成形した
成形品を加熱、冷却を繰り返すような環境下で長期間使
用すると、表面に無数の細かいキ裂が入り、そのキ裂が
成長して割れの発生が起こる。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は、(a)ポリ
オレフィン樹脂、(b)ポリフェニレンエーテル樹脂、
またはポリスチレン樹脂あるいはゴム補強ポリスチレン
樹脂を含むポリフェニレンエーテル樹脂、および(c)
ビニル芳香族化合物−共役ジエン化合物ブロック共重合
体またはその部分水素添加物の架橋物よりなる樹脂組成
物であって、該組成物を混合キシレンで24時間ソック
スレー抽出したとき、No.84の円筒ロ紙上に不溶解
分として残るゲルの量が、抽出前の組成物中に含まれる
(c)成分の量の80重量%以上であることを特徴とす
るウェルド特性の改良された樹脂組成物に関するもので
ある。
【0008】本発明の樹脂組成物は、分散粒子を構成す
るビニル芳香族化合物−共役ジエン化合物ブロック共重
合体またはその部分水素添加物(以下ゴム粒子という)
が架橋しているため、前述の完全水添のブロック共重合
体を混和剤として用いた樹脂組成物の場合と比較して、
射出成形片をTEM写真で観察したとき分散粒子の配向
が少なく、比較的丸い粒子形状を保持しているという特
徴がある。この結果、本発明の組成物からなる射出成形
品のウエルド部は、ウエルドラインが外見的にもわかり
にくいという特長がある。また、ウエルド部を引張試験
で評価すると、1%以上伸びる特長を有していて、良好
なものではウエルド部引張伸びが降伏するまでになり、
さらに引張強度も非ウエルド部の非引張強度の70%以
上を保持し、良好なものではウエルドラインで破断しな
いまでに改善される。ウエルド部のIZOD衝撃テスト
においても非ウエルド部の70%以上を有していて、本
発明による組成物においては射出成形品のウエルド部が
脆いという欠点は解消されている。
【0009】本発明に用いられるポリオレフィンは、通
常の成形材料として用いられる数平均分子量が3000
0以上のポリオレフィンであり、例えば、ローデンシテ
ィーポリエチレン、ハイデンシティーポリエチレン、超
高分子量ハイデンシティーポリエチレン、リニアーロー
デンシティーポリエチレン、アイソタクチックポリプロ
ピレン、超高分子量アイソタクチックポリプロピレン、
ポリ(4−メチル−1−ペンテン)、ポリブテン−1、
密度0.90未満の超低密度ポリエチレンや、エチレ
ン、プロピレン、他のα−オレフィン、不飽和カルボン
酸またはその誘導体の中から選ばれる2種以上の化合物
の共重合体、例えばエチレン/ブテン−1共重合体、エ
チレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−(メ
タ)アクリル酸エステル共重合体、プロピレン/エチレ
ン(ランダム、ブロック)共重合体、プロピレン/1−
ヘキセン共重合体、プロピレン/4−メチル−1−ペン
テン共重合体等を挙げることができる。これらのポリオ
レフィンは1種のみならず2種以上を併用することがで
きる。これらポリオレフィンのうち、ローデンシティー
ポリエチレン、ハイデンシティーポリエチレン、アイソ
タクチックポリプロピレン、プロピレン/エチレンプロ
ック共重合体などが好ましい。
【0010】また、本発明で用いるポリオレフィンは、
上記したポリオレフィンのほかに、該ポリオレフィンと
α,β−不飽和カルボン酸またはその誘導体とをラジカ
ル発生剤の存在下、または非存在下で、溶融状態、また
は溶液状態で30〜350℃の温度で反応させることに
よって得られる公知の変性(該α,β−不飽和カルボン
酸またはその誘導体が0.01〜10重量%グラフトま
たは付加)ポリオレフィンであってもよく、さらに上記
したポリオレフィンと該変性ポリオレフィンの任意の割
合の混合物であってもかまわない。
【0011】つぎに本発明に用いられるポリフェニレン
エーテル(以下、単にPPEと略記)は、 結合単位:
【0012】
【化1】
【0013】ここで、R1 、R2 、R3 およびR4 はそ
れぞれ、水素、ハロゲン、炭素数1〜7までの第一級ま
たは第二級低級アルキル基、フェニル基、ハロアルキル
基、アミノアルキル基、炭化水素オキシ基または少なく
とも2個の炭素原子がハロゲン原子と酸素原子とを隔て
ているハロ炭化水素オキシ基からなる群から選択される
ものであり、互いに同一でも異なっていてもよい)から
なり、還元粘度(0.5g/dl、クロロホルム溶液、
30℃測定)が、0.15〜0.70の範囲、より好ま
しくは0.20〜0.60の範囲にあるホモ重合体およ
び/または共重合体である。
【0014】これらのPPEの具体的な例としては、例
えばポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエー
テル)、ポリ(2−メチル−6−エチル−1,4−フェ
ニレンエーテル)、ポリ(2−メチル−6−フェニル−
1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジクロ
ロ−1,4−フェニレンエーテル)等が挙げられ、さら
に2,6−ジメチルフェノールと他のフェノール類(例
えば、2,3,6−トリメチルフェノールや2−メチル
−6−ブチルフェノール)との共重合体のごときポリフ
ェニレンエーテル共重合体も挙げられる。中でもポリ
(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)、
2,6−ジメチルフェノールと2,3,6−トリメチル
フェノールとの共重合体が好ましく、さらにポリ(2,
6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)が好まし
い。かかるPPEは公知の方法で得られるものであれば
特に限定されるものではなく、例えば、米国特許第33
06874号明細書記載のHayによる第一塩化銅とア
ミンのコンプレックスを触媒として用い、例えば2,6
−キシレノール酸化重合することにより容易に製造で
き、そのほかにも米国特許第330685号明細書、同
第3257357号明細書および同第3257358号
明細書、特公昭52−7880号公報、特開昭50−5
1197号公報および同63−152628号公報等に
記載された方法で容易に製造できる。
【0015】また、本発明で用いるPPEは、上記した
PPEのほかに、該PPEとα,β不飽和カルボン酸ま
たはその誘導体とをラジカル発生剤の存在下、または非
存在下で溶融状態、溶液状態、またはスラリー状態で8
0〜350℃の温度下で反応させることによって得られ
る公知の変性(該α,β−不飽和カルボン酸またはその
誘導体が0.01〜10重量%グラフトまたは付加)P
PEであってもよく、さらに上記PPEと該変性PPE
の任意の割合の混合物であってもかまわない。
【0016】前述のPPEのほかに、これらPPEにポ
リスチレンを50重量%を超えない範囲で加えたものも
好適に用いることができる。本発明に用いられるビニル
芳香族化合物−共役ジエン化合物ブロック共重合体また
はビニル芳香族化合物−共役ジエン化合物ブロック共重
合体の部分水素添加物(以下TR、部分水添TRと略
記)はポリオレフィンとPPEの混和剤(以下、コンパ
ティビライザーと略記)として作用する。
【0017】これらTRまたは部分水添TRは分子中の
芳香族化合物ブロックと共役ジエン化合物ブロックの含
有割合により軟質エラストマー性状のものから硬質樹脂
状のものまで広範囲に性状の異なるものを作製可能であ
り、またコンパティビライザーとしての性能もPPEに
親和性の高いものからポリオレフィン樹脂に親和性の高
いものまで変化しうる。これらTRはビニル芳香族化合
物と共役ジエン化合物を共重合することによってえら
れ、また部分水添TRはTRの共役ジエン化合物に基づ
くオレフィン性二重結合を90%までの範囲で水素添加
することによって得られる。このコンパティビライザー
を構成するビニル芳香族化合物としては、例えば、スチ
レン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−第3
ブチルスチレン、ジフェニルエチレン等のうちから1種
または2種以上が選択でき、中でもスチレン好ましい。
また共役ジエン化合物としては、例えば、ブタジエン、
イソプレン、3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−
1,3−ブタジエン等のうちから1または2種以上が選
ばれ、中でもブタジエン、イソプレンおよびこれらの組
みあわせが好ましい。このようなコンパティビライザー
の一例としては、アニオン重合して得られるスチレン−
ブタジエンブロック共重合体、さらにこのスチレン−ブ
タジエンブロック共重合体の部分水添加物が挙げられ、
これらは、例えば、英国特許第1130770号明細
書、米国特許第3281383号明細書および同第36
39517号明細書に記載された方法や、英国特許第1
020720号明細書、米国特許第3333024号明
細書および同第450157号明細書に記載された方法
で容易に製造できる。
【0018】これらのコンパティビライザーは、通常1
5〜95%の上記したビニル芳香族化合物を共重合した
共重合体である。この共重合体のビニル芳香族化合物の
量はポリオレフィンとPPEとの混和性を考慮して任意
に選択できる。このコンパティビライザーとしては例え
ば、旭化成工業(株)より「タフプレン」、「ソルプレ
ン」、「タフデン」、「アサプレン」という商品名で市
販されているものを用いることができる。本発明の組成
物は前述の成分を含有しているが、かかる成分の量比は
得られる組成物の耐熱性、耐油性等を考慮して決定され
る。
【0019】本発明のポリオレフィンの含有量の範囲は
組成物樹脂部を基準にして通常5〜85%である。5%
未満では得られる組成物の耐油性能が十分でなく、また
85%を超えるとPPEの添加による耐熱性向上効果が
得られない。PPEの含有量の範囲は組成物樹脂部を基
準にして15〜85%である。PPEが85%を超える
と組成物の流動性が悪化しウエルド部の伸びも低下し好
ましくなく、また15%未満では耐熱性が不十分であ
る。
【0020】本発明に用いられるTRまたは部分水添T
Rの添加量はポリオレフィン樹脂またはポリフェニレン
エーテル樹脂のどちらかの少ない成分100にたいして
10〜300%、より好ましくは50〜200%であ
る。PPEリッチな組成においては用いるTRまたは部
分水添TRは結合ビニル芳香族化合物量(以下結合スチ
レン量と略記)の比較的高いものが好ましく、逆にポリ
オレフィンのリッチな組成においては低ビニル芳香族化
合物含有のTRまたは部分水添TRを用いると相溶性に
優れる組成物を得ることが出来る傾向がある。
【0021】本発明ではTRまたは部分水添TRの残存
オレフイン性二重結合を利用してゴム粒子を架橋させ
る。架橋の方法としては、ゴム粒子を有機過酸化物で処
理する方法がとられる。有機過酸化物としてはゴム粒子
を架橋出来るものであればどのようなものでもかまわな
いが、組成物製造時に各成分と同時に添加押出しにより
処理するのが最も簡便であるため、高温の分解温度を持
つものが好ましい。有機過酸化物の具体的な例として
は、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキ
サイド、ベンゾイルパーオキサイド、1,1−ビス(t
−ブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘ
キサン、ラウロイロパーオキサイド、クメンハイドロパ
−オキサイドなどがあげられる。有機過酸化物の添加量
は用いるTRまたは部分水添TRの量に対して0.01
〜5.0重量%の範囲である。有機過酸化物の添加量が
5%を超えるとゴム粒子の架橋が進みすぎて組成物の耐
衝撃性が低下するため好ましくなく、0.01%未満で
は架橋反応が進みにくく目的とするゲル化に到らない。
【0022】更に本発明の組成物は該樹脂組成物を混合
キシレンで24時間ソックスレー抽出後、No.84の
円筒ろ紙上に、組成物中に含まれるTRまたは部分水添
TR量の80重量%以上が不溶解のゲルとして残存する
ことを特徴としている。ソックスレー抽出で円筒ろ紙上
に残存したゲル中のキシレンを130℃で減圧乾燥後重
量測定によりゲル分を算出する。ゲル分の量が80重量
%より少ない場合には架橋が不十分であり本発明の特徴
である十分なウエルド物性の改良が達成されない。本発
明では上記ソックスレー抽出後No.84の円筒ろ紙上
に残る不溶解ゲル分の量と本発明の組成物を射出成形し
た試験片の流れ方向、中央部を電子顕微鏡で観察した分
散ゴム粒子の粒子径の流れ方向(長軸径)と反流れ方向
(短軸径)の比の間に相関関係が認められる。すなわち
ソックスレー抽出でのゲルの量が本発明の範囲外の80
重量%未満の場合には、電顕写真で観察する分散ゴム粒
子の粒子径の流れ方向と反流れ方向の比が大きくなりヒ
モ状に配向する傾向がある。逆にソックスレー抽出のゲ
ルの量が80重量%より多くなるにしたがい電顕写真で
観察される分散ゴム粒子は楕円状からより球状に近づ
く。したがって分散ゴム粒子の粒子径の流れ方向と反流
れ方向の比は配向の程度を示す目安となると同時に分散
ゴム粒子のゲル化の程度をあらわすことになる。分散ゴ
ム粒子の粒子径の流れ方向と反流れ方向の比が1〜5の
範囲では粒子は球状もしくは楕円状であり十分ウエルド
物性は改良されていてウエルド部の引張伸び、耐衝撃性
のある組成物が得られる。
【0023】本発明では、上記成分のほかに本発明の特
徴および効果を損なわない範囲で必要におうじて他の付
加的な成分、例えば、芳香族ハロゲン系難燃剤と三酸化
アンチモン、トリフェニルホスフェートのような燐系難
燃剤、酸化防止剤、耐候性改良剤、ポリオレフィン用造
核剤、滑剤、無機および有機の充填剤や補強材(ガラス
繊維、カーボン繊維、ウイスカー、マイカ、炭酸カルシ
ューム、チタン酸カリウムなど)、各種着色剤、離型剤
などを添加してもかまわない。本発明の組成物はクレー
ムでのべた成分を溶融混練することで製造される。各種
溶融混練機を用いることが出来、それらの具体的な例と
しては単軸押出機、二軸押出機、各種ニーダー、ブラベ
ンダー、加熱ロールなどがあげられる。好ましい混練り
温度は220〜300℃であり、より好ましくは230
〜280℃の範囲でおこなうのがよい。本発明の樹脂組
成物の成形方法は射出成形、押出し成形、圧縮成形、中
空成形など一般に行われている成形方法であればとくに
制限を受けない。
【0024】
【実施例】以下実施例により本発明を更に詳細に説明す
るが本発明の範囲がこれらのみに限定されないことはも
ちろんである。
【0025】
【実施例1】ポリフェニレンエーテル樹脂粉末(還元粘
度 ηsp/c=0.51 0.5g/デシリッター、
クロロホルム溶液、30℃測定)45重量部、アイソタ
クティックポリプロピレン樹脂(旭化成ポリプロピレ
ン、E1100)20重量部、スチレン/ブタジエン/
スチレンのブロック構造を持つSBS型TRを水素添加
することによりポリブタジエン部ブロックのオレフィン
性二重結合の80%を飽和させた部分水添TR(数平均
分子量:8.1万、結合スチレン量50%)35重量
部、酸化防止剤(Irganox1010、チバガイ
ギ、スイス)0.5重量部、ジーt−ブチルパーオキサ
イド0.05重量部をアセトンで10倍に希釈したも
の、以上をヘンシェルミキサーをもちいてブレンド後同
方向回転二軸押出機(ZSK25、WEMER&PFL
ELDERER、ドイツ)をもちいてスクリュウデザイ
ン中全ニーディングブロックのL/D=13.4、(π
・d・N/h)=98.1、設定温度条件250℃で溶
融混練し押出し組成物を得た。このものを250〜26
0℃に設定したスクリュウインライン型射出成形機を用
いて1/8インチウエルド評価用引張ダンベル(厚さ1
/8インチの引張試験用ダンベルで両ゲートより樹脂を
いれ、試験片中央部にウエルドラインが出るようにした
もの)及び通常の1/8インチ引張用ダンベルを作製し
た。
【0026】これらの試験片を用いてウエルド部引張試
験および非ウエルド部引張試験を実施したところウエル
ド部引張伸び11.0%、引張破断強度200.0kg
/cm2 であり非ウエルド部の引張は伸び130%、引
張破断強度230kg/cm 2 であった。またこれらの
引張試験片をもちいてウエルドライン部およびウエルド
ラインのない試験片は中央部にそれぞれノッチをいれて
IZOD評価試験片とした。これらの試験片をもちいて
ウエルド部、非ウエルド部のIZOD衝撃試験を実施し
たところウエルド部IZOD衝撃値25.2kg・cm
/cm、非ウエルド部のIZOD衝撃値26.0kg・
cm/cmであった。
【0027】上記押出しで得られたペレット10.0g
を精秤し300mlの混合キシレンで24時間ソックス
レー抽出を実施した。No.84円筒ろ紙上のゲルを円
筒ろ紙ごと130℃で減圧乾燥し恒量にして、ゲル分の
重量測定を実施したところ、仕込み部分水添TRの93
%であった。また上記の引張試験片を用いて図1のよう
な方向で電子顕微鏡観察(RuO4染色によるTEM)
を実施した。
【0028】分散粒子の長軸径/短軸径の比(流れ方向
/反流れ方向)=1.7/1であった。
【0029】
【比較例】実施例1でもちいたと同様のポリフェニレン
エーテル樹脂45重量部、実施例1と同様のアイソタク
ティックポリプロピレン樹脂20重量部、完全水添スチ
レン/ブタジエンブロックポリマー(HTRと略称、数
平均分子量8万、結合スチレン量45%、ポリブタジエ
ンブロックオレフィン性二重結合の水素添加率99.8
%)35重量部、酸化防止剤(Irganox101
0)0.5重量部を実施例1と同様に処理して実施例1
と同様の評価を実施した。
【0030】ウエルド部引張伸び0.20%、ウエルド
部引張破断強度85kg/cm2 、非ウエルド部引張伸
び120%、非ウエルド部引張破断強度320kg/c
2であった。またこのものの実施例1と同様の条件に
よるソックスレー抽出でのゲル分は0%であった。実施
例1と同様の方向から観察した電子顕微鏡による分散粒
子は粒子形状をとっておらず流れ方向に引き伸ばされた
ヒモ状となっていて長軸径/短軸径の測定は不可能であ
った。
【0031】このように分散粒子が架橋していない組成
物では射出成形物中の分散粒子の配向が極端に強くウエ
ルドの接着性が悪いことがわかる。
【0032】
【実施例2】実施例1と同様のポリフェニレンエーテル
樹脂60重量部、ローデンシティーポリエチレン樹脂
(旭化成サンテックLD)12重量部、スチレン/ブタ
ジエンブロックポリマー(旭化成AFX810、数平均
分子量10.0万、結合スチレン量70%)14重量
部、スチレン/ブタジエンブロックポリマー(旭化成タ
フプレンA、数平均分子量5.0万、結合スチレン量4
0%)14重量部、ホスファイト系酸化防止剤(PEP
36、アデカスタブ、旭電化)0.25重量部、ヒンダ
ードフェノール系酸化防止剤(Irganox101
0、チバガイギ、スイス)0.25重量部、ジーt−ブ
チルパーオキサイド0.05重量部をアセトンに10倍
希釈したものをヘンシェルミキサーで混合後実施例1と
同様に処理し、ウエルド評価用の試験片を作製し、実施
例1と同様の評価を行った。
【0033】ウエルド部引張伸び18%、ウエルド部引
張破断強度280kg/cm2 、非ウエルド部引張伸び
32%、非ウエルド部引張破断強度320kg/cm2
であり、ウエルド部IZOD衝撃強度21kg・cm/
cm、非ウエルド部IZOD衝撃強度20kg・cm/
cmであった。ソックスレー抽出による不溶解分ゲルは
98.0%、電子顕微鏡による平均分散粒子の長軸径/
短軸径=1.3/1であった。
【0034】
【参考例】実施例1、実施例2および比較例で得られた
ペレットを用いて250℃〜270℃に設定したスクリ
ューインライン型射出成形機をもちいてノズル型口径1
mmのピンポインゲートで金型温度70℃で100×1
00×2mmの平板を射出速度225mm/secで成
形した。
【0035】これらの平板を用いて−40℃×2時間〜
105℃×2時間(1サイクル6時間。この繰り返し)
のヒートショックテストを実施した。10サイクル終了
後サンプルを取り出し目視観察を実施した。比較例の平
板は変形と反りがいちぢるしくかつ平板表面流れ方向に
無数のミクロクラックが観察されたのに対し、実施例
1、実施例2の平板は外見的にも変化がなくミクロクラ
ックもまったく観察されなかった。
【0036】
【発明の効果】本発明によって得られる樹脂組成物は射
出成形した際のウエルド部の伸び、ウエルド部の強度に
すぐれ更にミクロクラックが入りにくい特長を有してい
るために配向のかかり易い薄肉、大型成形品や温度変化
の厳しい使用条件下の部品材料などに好ましく用いるこ
とが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明における組成物の電子顕微鏡観察方法
の説明図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 25/04 LDS 9166−4J LDW 9166−4J LDX 9166−4J LED 9166−4J 53/02 LLY 7142−4J LLZ 7142−4J

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)ポリオレフィン樹脂、(b)ポリ
    フェニレンエーテル樹脂、またはポリスチレン樹脂もし
    くはゴム補強ポリスチレン樹脂を含むポリフェニレンエ
    ーテル樹脂、および(c)ビニル芳香族化合物−共役ジ
    エン化合物ブロック共重合体またはその部分水素添加物
    の架橋物よりなる樹脂組成物であって、該組成物を混合
    キシレンで24時間ソックスレー抽出したとき、No.
    84の円筒ロ紙上に不溶解分として残るゲルの量が、抽
    出前の組成物中に含まれる(c)成分の量の80重量%
    以上であることを特徴とするウェルド特性の改良された
    樹脂組成物。
JP17425092A 1992-07-01 1992-07-01 ウエルド特性の改良された樹脂組成物 Withdrawn JPH0616924A (ja)

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