JPH0949064A - 相手攻撃性の低い耐摩耗性Fe基焼結合金軸受 - Google Patents

相手攻撃性の低い耐摩耗性Fe基焼結合金軸受

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JPH0949064A
JPH0949064A JP22103995A JP22103995A JPH0949064A JP H0949064 A JPH0949064 A JP H0949064A JP 22103995 A JP22103995 A JP 22103995A JP 22103995 A JP22103995 A JP 22103995A JP H0949064 A JPH0949064 A JP H0949064A
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JP
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distributed
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wear
phase
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Sekihin You
楊  積彬
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Mitsubishi Materials Corp
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Mitsubishi Materials Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 相手攻撃性の低い耐摩耗性Fe基焼結合金軸
受を提供する。 【解決手段】 焼結合金軸受を、重量%で、Cu:1〜
20%、C:0.5〜3%、S:0.02〜1%、B:
0.05〜0.5%、Mo:0.1〜4%を含有し、さ
らに必要に応じてSn:0.1〜5%、Zn:0.1〜
3%、およびP:0.05〜0.6%のうちの1種以上
を含有し、残りがFeと不可避不純物からなる組成、個
々のフェライト相がCu合金結合相を介して分布し、か
つ前記フェライト相内にはS成分を核として成長した遊
離黒鉛が分散分布し、さらに前記フェライト相の表面お
よび結晶粒界にそってB成分が分布した組織、および9
%以下の気孔率を有するFe基焼結合金で構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、相手材である回
転軸に対するなじみ性にすぐれ、かつ自己潤滑性にもす
ぐれているので、苛酷な条件下での実用に際しても、き
わめて低い相手攻撃性で、すぐれた耐摩耗性を示すFe
基焼結合金軸受(以下、焼結合金軸受という)に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、一般に各種駆動装置には、相手材
である回転軸の支持部材として焼結合金軸受が用いられ
ており、この焼結合金軸受が、重量%で(以下、組成に
関する%は重量%を示す)、Cu:1〜20%、C:
0.5〜3%を含有し、残りがFeと不可避不純物から
なる基本組成を有し、さらに図2に組織拡大模写図で示
されるように、個々のパーライト相がCu合金結合相を
介して分布した組織を有し、さらに9%以下の気孔率を
もったFe基焼結合金で構成されていることは良く知ら
れるところである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一方、近年の駆動装置
の高性能化および小型化、さらに高出力化はめざまし
く、これに伴ない、駆動装置の構造部材である回転軸の
回転は高速化し、かつこれへの負荷は高荷重となる傾向
にあるが、上記の従来焼結合金軸受においては、これを
構成するFe基焼結合金に図2に示される通り、相対的
に硬質のパーライト相が存在することが原因で、回転軸
に対するなじみ性が低く、さらに自己潤滑性も十分でな
く、したがって高速回転および高荷重条件では相手攻撃
性が強く現われ、かつ摩耗進行も加速されるようになる
のが避けられないのが現状である。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者等は、
上述のような観点から、特になじみ性および自己潤滑性
のすぐれた焼結合金軸受を開発すべく、特に上記の従来
焼結合金軸受に着目し研究を行なった結果、上記の従来
焼結合金軸受を構成するFe基焼結合金に、合金成分と
してSとBを含有させると、パーライト相内の結晶粒界
にそって析出したS成分を核として遊離黒鉛が析出し、
この遊離黒鉛の成長が同じくパーライト相の表面および
結晶粒界にそって分布したB成分によって著しく促進さ
れることから、前記パーライト相はFeを主体としたフ
ェライト相と遊離黒鉛に変り、図1に組織拡大模写図で
示される組織をもつようになり、この結果Fe基焼結合
金はフェライト相と遊離黒鉛によってすぐれたなじみ性
と自己潤滑性をもったものになり、さらに加えてMoを
含有させると、前記フェライト相に固溶して強度を向上
させ、またSn,Zn、およびPを含有させると、これ
らの成分はいずれもCu合金結合相に固溶してなじみ性
を向上させることから、焼結合金軸受として高速回転お
よび高荷重条件での実用に際しても相手攻撃性が著しく
低く、かつすぐれた耐摩耗性を発揮するという研究結果
を得たのである。
【0005】この発明は、上記の研究結果にもとづいて
なされたものであって、Cu:1〜20%、
C:0.5〜3%、S:0.02〜1%、 B:
0.01〜0.5%、Mo:0.1〜4%、を含有し、
さらに必要に応じて、Sn:0.1〜5%、 Z
n:0.1〜3%、P:0.05〜0.6%、のうちの
1種または2種以上、を含有し、残りがFeと不可避不
純物からなる組成、個々のフェライト相がCu合金結合
相を介して分布し、かつ前記フェライト相内にはS成分
を核として成長した遊離黒鉛が分散分布し、さらにフェ
ライト相の表面および結晶粒界にそってB成分が分布し
た組織、および9%以下の気孔率、を有するFe基焼結
合金で構成してなる、相手攻撃性の低い耐摩耗性焼結合
金軸受に特徴を有するものである。
【0006】つぎに、この発明の焼結合金軸受におい
て、これを構成するFe基焼結合金の成分組成および気
孔率を上記の通りに限定した理由を説明する。 (a) Cu Cu成分には、液相焼結を可能ならしめ、焼結性向上に
寄与して強度を向上させる作用があるが、その割合が1
%未満では前記作用に所望の効果が得られず、一方その
割合が20%を越えると耐摩耗性が低下するようになる
ことから、その割合を1〜20%、望ましくは5〜15
%と定めた。
【0007】(b) C C成分には、SとB成分の作用でフェライト相内の結晶
粒界に微細な遊離黒鉛として析出し、成長して自己潤滑
性を向上させる作用があるが、その割合が0.5%未満
では遊離黒鉛の分布割合が少なすぎて所望の自己潤滑性
を確保することができず、一方その割合が3%を越える
と相対的に多量の黒鉛が析出するようになって強度低下
が避けられないことから、その割合を0.5〜3%、望
ましくは1〜2.5%と定めた。
【0008】(c) S S成分は、上記の通り遊離黒鉛の析出には不可欠の成分
であり、したがってその割合が0.02%未満では黒鉛
化が不十分となって所望の自己潤滑性が得られず、その
分セメンタイトが析出して相手攻撃性を増すようにな
り、一方その割合が1%を越えると急激に脆化し、強度
が低下するようになることから、その割合を0.02〜
1%、望ましくは0.1〜0.7%と定めた。
【0009】(d) B B成分には、フェライト相の表面および結晶粒界に分布
して、フェライト相内の粒界にS成分を核として析出し
た遊離黒鉛を成長させる、いいかえればパーライト相の
セメンタイトを黒鉛化して前記パーライト相をフェライ
ト相と遊離黒鉛にする作用があるが、その割合が0.0
1%未満では黒鉛化が不十分で、残留パーライトによる
相手攻撃性は避けられず、かつ所望の自己潤滑性も得ら
れず、一つぎに、この発明の焼結合金軸受において、こ
れを構成す方その割合が0.5%を越えると焼結性が低
下し高強度を確保することができなくなることから、そ
の割合を0.01〜0.5%、望ましくは0.05〜
0.3%と定めた。
【0010】(e) Mo Mo成分には、フエライト相に固溶して強度を向上させ
る作用があるが、その割合が0.1%未満では所望の強
度向上効果が得られず、一方その割合が4%を越える
と、炭化物を形成して軸受特性を損なうようになること
から、その割合を0.1〜4%、望ましくは1〜2.5
%と定めた。
【0011】(f) Sn,Zn、およびP これらの成分には、主としてCu合金結合相に固溶して
なじみ性を向上させる作用があるので、必要に応じて含
有させるが、その割合が、それぞれSn:0.1%未
満、Zn:0.1%未満、およびP:0.05%未満で
は前記作用に所望の向上効果が得られず、一方その割合
がそれぞれSn:4%、Zn:3%、およびP:0.6
%を越えると急激に脆化するようになることから、その
割合をそれぞれSn:0.1〜4%、望ましくは0.5
〜2%、Zn:0.1〜3%、望ましくは0.5〜1
%、およびP:0.05〜0.6%、望ましくは0.1
〜0.3%と定めた。
【0012】(g) 気孔率 気孔率が9%を越えると、軸受の強度が低下し、特に高
強度が要求される場合に対応することができなくなるこ
とから、気孔率を9%以下、望ましくは7%以下と定め
た。
【0013】
【発明の実施の形態】つぎに、この発明の焼結合金軸受
を実施例により具体的に説明する。原料粉末として、粒
度:−100メッシュのアトマイズFe−S合金(S:
0.3%含有)粉末、同−100メッシュのアトマイズ
Fe粉末、同−150メッシュの電解Cu粉末、同−1
00メッシュのりん片状黒鉛粉末、同−100メッシュ
のFe−B合金(B:5%含有)粉末、同−100メッ
シュのMo粉末、同−100メッシュのCu−Sn合金
(Sn:9%含有)粉末、同−100メッシュのCu−
Zn合金(Zn:30%含有)粉末、Cu−P合金
(P:8%含有)粉末を用意し、これら原料粉末を表
1,2に示される配合組成に配合し、これに潤滑剤とし
て0.4%のステアリン酸亜鉛を添加してV型ミキサー
にて30分間混合した後、3.5〜5ton /cm2 の範囲
内の所定の圧力で圧粉体にプレス成形し、この圧粉体
を、アンモニア分解ガス雰囲気中、1000〜1250
℃の範囲内の所定温度に30分間保持の条件で焼結し
て、同じく表1,2に示される気孔率および配合組成と
実質的に同一の成分組成をもったFe基焼結合で構成さ
れ、いずれも外径:16mmφ×内径:8mmφ×長さ:8
mmの寸法を有する本発明焼結合金軸受1〜21および従
来焼結合金軸受1〜5をそれぞれ製造した。なお、本発
明焼結合金軸受1〜21はいずれも図1に示される組織
を有し、また従来焼結合金軸受1〜5はいずれも図2に
示される組織を有するものであった。
【0014】ついで、この結果得られた各種の焼結合金
軸受のそれぞれを、合成油を真空浸油した状態で、図3
に概略正面図で示されるラジアル式摩擦試験機の支持治
具1に嵌め込み、これにS45C(炭素鋼)製回転軸3
を25μmのクリアランスで挿通し、前記回転軸3に焼
結合金軸受2、支持治具1、およびボールベアリング4
を介して20kgf/cm2 の高荷重Wをかけた状態で前記
回転軸を10,000rpm の回転数で高速回転させ、1
00時間運転の摩耗試験を行ない、試験後、焼結合金軸
受および回転軸の最大摩耗深さを測定した。この測定結
果を表3に示した。
【0015】
【表1】
【0016】
【表2】
【0017】
【表3】
【0018】
【発明の効果】表1〜3に示される結果から、本発明焼
結合金軸受1〜21は、いずれも高速回転および高荷重
運転の苛酷な条件にもかかわらず、フェライト相と、こ
のフェライト相内に微細に分散分布する遊離黒鉛によっ
てすぐれたなじみ性と自己潤滑性を具備することから、
相手材である回転軸の摩耗少なく、すなわち低い相手攻
撃性で、すぐれた耐摩耗性を示すのに対して、従来焼結
合金軸受1〜5においては、硬質のパーライト相が原因
で、上記の苛酷な条件下では著しく高い相手攻撃性を示
すばかりでなく、なじみ性にも劣るので偏摩耗が発生し
易いことが明らかである。上述のように、この発明の焼
結合金軸受は、相手材である回転軸に対するなじみ性に
すぐれ、かつ自己潤滑性にもすぐれているので、苛酷な
条件下でも、きわめて低い相手攻撃性で、すぐれた耐摩
耗性を長期に亘って発揮するのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明焼結合金軸受を構成するFe基焼結合金
の組織拡大模写図である。
【図2】従来焼結合金軸受を構成するFe基焼結合金の
組織拡大模写図である。
【図3】ラジアル式摩擦試験機を示す概略正面図であ
る。
【符号の説明】
1 支持治具 2 焼結合金軸受 3 回転軸 4 ボールベアリング 5 ロードセル

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量%で、 Cu:1〜20%、 C:0.5〜3%、 S:0.02〜1%、 B:0.01〜0.5%、 Mo:0.1〜4%、を含有し、残りがFeと不可避不
    純物からなる組成、 個々のフェライト相がCu合金結合相を介して分布し、
    かつ前記フェライト相内にはS成分を核として成長した
    遊離黒鉛が分散分布し、さらに前記フェライト相の表面
    および結晶粒界にそってB成分が分布した組織、 および9%以下の気孔率、を有するFe基焼結合金で構
    成したことを特徴とする相手攻撃性の低い耐摩耗性Fe
    基焼結合金軸受。
  2. 【請求項2】 重量%で、 Cu:1〜20%、 C:0.5〜3%、 S:0.02〜1%、 B:0.01〜0.5%、 Mo:0.1〜4%、を含有し、さらに、 Sn:0.1〜5%、 Zn:0.1〜3%、 P:0.05〜0.6%、のうちの1種または2種以
    上、を含有し、残りがFeと不可避不純物からなる組
    成、 個々のフェライト相がCu合金結合相を介して分布し、
    かつ前記フェライト相内にはS成分を核として成長した
    遊離黒鉛が分散分布し、さらに前記フェライト相の表面
    および結晶粒界にそってB成分が分布した組織、 および9%以下の気孔率、を有するFe基焼結合金で構
    成したことを特徴とする相手攻撃性の低い耐摩耗性Fe
    基焼結合金軸受。
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