JPH0949158A - 不織布及びその製造方法 - Google Patents

不織布及びその製造方法

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JPH0949158A
JPH0949158A JP8133129A JP13312996A JPH0949158A JP H0949158 A JPH0949158 A JP H0949158A JP 8133129 A JP8133129 A JP 8133129A JP 13312996 A JP13312996 A JP 13312996A JP H0949158 A JPH0949158 A JP H0949158A
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JP
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woven fabric
core
nonwoven fabric
sheath
fluorine
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JP8133129A
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English (en)
Inventor
Akira Watanabe
渡邉  朗
Tetsuya Aya
哲也 綾
Toshikazu Kasai
俊和 笠井
Hidehiko Obara
秀彦 小原
Mari Ooishi
真里 大石
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Publication date
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 強度と親液性とを兼ね備え、バッテリーセパ
レータや濾過材に好適に使用できる不織布を提供する。 【解決手段】 芯成分がポリプロピレン、鞘成分がポリ
エチレンである芯鞘構造を有する繊維を含有する不織布
であって、該不織布のESCAにて測定した炭素に対す
る酸素の元素組成比(O/C)が0.01〜0.5、炭
素に対するフッ素の元素組成比(F/C)が0.01〜
0.5であり、蛍光X線分析法にて測定したフッ素に対
する酸素の元素組成比(O/F)が0.4〜10であるこ
とを特徴とする不織布。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は主にアルカリ二次電
池用セパレータに使用される不織布に関する。詳しくは
本発明は通気性、親水性、保液性、強度に優れたポリオ
レフィン系不織布、その製造方法および不織布を用いた
アルカリ2次電池セパレータに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ナイロン不織布は適度な強度、ガ
ス透過性及び親水性を有しているため、アルカリ電池、
例えばニッケル−カドミウム蓄電池用のセパレータとし
て広く用いられてきた。しかし、ナイロンは耐アルカリ
性、耐酸化性が十分であるとは言い難く、特に45℃以
上の温度では比較的簡単に分解してしまうことが知られ
ている。すなわち、高温で電池を充電した場合には、電
池内で発生した酸素によりナイロンが二酸化炭素、水、
アンモニア等に分解され、この二酸化炭素やアンモニア
は電池特性に悪影響を及ぼし、更に分解が進むとセパレ
ータとしての電気絶縁能力が低下し、ついには電池内部
短絡を引き起こすといった問題があった。
【0003】この問題を解決するためにセパレータの素
材をポリオレフィン系の樹脂に変更しようとする試みが
行われ、特に、高温下で使用される電池を中心にポリオ
レフィン系不織布が使用されるようになってきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ポリオ
レフィン系不織布は耐アルカリ性、耐酸化性等の耐薬品
性は良好であるが、電解液との親和性に乏しく、その保
持性に劣るという欠点がある。この問題を解決し、電解
液保持能力を向上させるために、界面活性剤を塗布する
方法(特開昭60−255107号公報)があるが、こ
の場合界面活性剤の流出が問題となる。しかも、ひとた
び乾燥させると、もはや親水性を示さなくなり根本的な
解決にはならない。
【0005】さらに、酸素ガスを用い低温プラズマ処理
する方法が挙げられるが、この方法では高真空条件が必
要であり、大型材料の連続処理が困難であり、更に装置
コストが高く簡便な汎用的処理としては不適当である。
また、疎水性高分子表面に親水性モノマーをグラフトさ
せる種々の方法が提案されている(特公昭56−440
98号公報)。しかし、反応が複雑であり、主鎖の切
断、架橋、グラフト効率等の相互の絡み合いの調整が困
難であり、不織布の空間内部にまで均一にグラフト重合
が進行し難い等の問題がある。
【0006】また、ポリプロピレン製不織布にフッ素と
酸素の混合ガスを処理することで親水性を付与する方法
(特公平5−46056号公報)が提案されているが、
ポリプロピレンはフッ素による処理性が低く、要求され
る性能を得るためには高濃度のフッ素雰囲気で処理する
必要があり、繊維の劣化や効率の点で問題であった。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題に鑑み鋭意検討
した結果、特定のポリオレフィン繊維からなり、特定の
表面組成を有する不織布は、十分な強度を有し、かつ、
電解液の吸液性、保持性が優れることを見出し本発明に
到達した。すなわち、本発明の要旨は、芯成分がポリプ
ロピレン、鞘成分がポリエチレンである芯鞘構造を有す
る繊維を含有する不織布であって、該不織布のESCA
にて測定した炭素に対する酸素の元素組成比(O/C)
が0.01〜0.5、炭素に対するフッ素の元素組成比
(F/C)が0.01〜0.5であり、蛍光X線分析に
て測定したフッ素に対する酸素の元素組成比(O/F)が
0.4〜10であることを特徴とする不織布に存する。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の不織布は、芯成分がポリプロピレン、鞘成分が
ポリエチレンである芯鞘構造を有する繊維を少なくとも
含有し、通常、さらにポリオレフィンの単一成分からな
る繊維を含有する不織布からなる。本発明は、芯成分と
してポリプロピレンを用いることにより、短絡や過充電
その他により電池が高温にさらされた際に、セパレータ
の構造を維持することができ、また、電池組み立て時の
強度を出すことができる。また、鞘成分としてポリエチ
レンを使用することにより、従来のポリプロピレン繊維
では、フッ素と酸素の混合ガスで処理を行っても親水性
を発現しにくいという問題点を改善することができ、ま
た、不織布製造時のポリエチレン同志の熱融着による強
度向上を図ることができる。すなわち、耐熱性に優れた
ポリプロピレンを芯に、親水化しやすいポリエチレンを
鞘に持つ構造の繊維を用いることが必要である。
【0009】本発明において、芯鞘構造とは、芯鞘構造
と並列構造との総称であり、芯鞘構造とは芯成分と鞘成
分が、繊維断面に同心円状に配列している構造(SHEATH-
CORE)を表し、並列構造とは芯成分のポリプロピレンが
偏心している構造(SIDE BY SIDE)でありサイドバイサイ
ド型とも呼ばれる。芯と鞘の割合は任意に用いることが
でき、断面の面積比で芯:鞘=10:1〜1:10であ
る繊維が好適に用いられる。これら芯鞘構造を有する繊
維は2種以上を併用しても構わない。
【0010】芯鞘構造を有する繊維の繊度は通常0.2
〜6デニール、好ましくは0.5〜4デニールのものが
好適に用いられる。繊度が0.2デニールよりも少ない
と繊維の分散性が悪く、6デニールよりも多いと繊維間
に大きなポアが生じて、不織布をバッテリーセパレータ
としてを電極間に挟んだとき短絡を生ずる危険性があ
る。
【0011】不織布に用いられるポリオレフィン繊維
は、通常ポリエチレン、ポリプロピレン等の炭化水素系
ポリオレフィン繊維である。例えば、高親水性が求めら
れる場合はポリエチレンを、耐熱性が求められる場合は
ポリプロピレンを用いることが好ましい。ポリオレフィ
ン繊維としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等の炭
化水素系ポリオレフィン、これらをブレンドしたもの、
これらの共重合体等の単一成分からなる繊維の他に、芯
鞘構造を有する繊維を用いてもよい。ポリオレフィン繊
維の繊度については特に限定されるものではなく、ま
た、厳密な意味での繊維状である必要はなく、線状ある
いは枝状の分岐を有する形状や石綿のような綿状のもの
であってもよい。
【0012】芯鞘構造を有する繊維とポリオレフィン繊
維の割合は任意であるが、芯鞘構造を有する繊維は通常
30〜100重量%、好ましくは40〜90重量%であ
る。芯鞘構造を有する繊維が30重量%よりも少ない
と、ポリオレフィン繊維がポリエチレン繊維である場合
には、ポリエチレン繊維の強度が低いため、充分な強度
の不織布が得られず、また、ポリオレフィン繊維がポリ
プロピレン繊維である場合には、ポリエチレンの融点で
ポリプロピレンが融解しないため、サーマルボンド方法
で繊維同士を接着させることが難しく、必要な強度が得
られにくい。また、ポリプロピレンはポリエチレンに比
べてフッ素と酸素の混合ガスによる親水化処理性が劣る
ため、不織布として充分な親水性が得られにくくなる。
【0013】本発明の不織布は、本発明の効果を損なわ
ないかぎり、芯鞘構造を有する繊維、ポリオレフィン繊
維以外の繊維を含有していてもよい。本発明の不織布
は、ESCA(Electron Spectroscopy for Chemical A
nalysis)により測定された炭素に対する酸素の元素組
成比(O/C)が0.01〜0.5、好ましくは0.0
5〜0.5である。O/Cが0.01よりも小さいと十
分な親水性が得られず、0.5より大きいと強度の低下
が起こる。
【0014】また、ESCAにより測定された炭素に対
するフッ素の元素組成比(F/C)が0.01〜0.
5、好ましくは0.05〜0.5である。F/Cが0.
01よりも小さいと好ましい親水性が得られにくく、
0.5より大きいと強度の低下が起こる。なお、ここで
ESCAにより測定された元素組成とは、PERKIN
ELEMER PHI社製のESCA−5500MC
を使用し、線源をAlとして、14kV、150W(モ
ノクロメータ使用、取出角65度)の条件で測定したも
のをいう。
【0015】さらに本発明の不織布は、蛍光X線分析
(以下「XRF」という)により測定されたフッ素に対
する酸素の元素組成比(O/F)が0.4〜10である。
O/Fが0.4よりも小さいと好ましい親水性が得られ
にくく、10よりも大きいと改質が進みすぎて繊維の強
度が低下する。なお、ここでXRFにより測定された元
素組成とは、理学電機株式会社製蛍光X線分析計Sys
tem3370Eを使用し、Rh管球を一次X線源とし
て、40kV−70mAの条件下で同社製分光結晶RX
40を用いて測定したものをいう。
【0016】次に、本発明の不織布の製造方法について
説明する。本発明の不織布は、公知の種々の技術を利用
して製造できる。例えば、繊維を水中に均一に懸濁し、
これを金網等ですくいシート状にする湿式製造法や、繊
維を空気中に飛散させた後、金網に集めてカード状にす
るエアーレイド法や、紡糸機から直接ウェブを形成する
スパンボンド法やメルトブロー法などが挙げられる。さ
らには、不織布を製造する際には、繊維の分散性を改良
するために界面活性剤や、繊維のからみを向上させるた
めのポリビニールアルコール等の添加剤を用いても良
い。これらの不織布は単層であっても、異なる2種以上
の不織布を積層したものでもよい。
【0017】本発明の不織布は、上記の方法等で得られ
た、芯成分がポリプロピレン、鞘成分がポリエチレンで
ある芯鞘構造を有する繊維を含有する不織布を、フッ素
と酸素を含む混合ガス(以下、単に「混合ガス」とい
う)に接触させることにより製造することができる。
【0018】混合ガスは、フッ素と酸素の他に窒素、ヘ
リウム等の不活性ガスを含有していてもよい。混合ガス
中のフッ素の濃度は特に限定されないが、通常0.01
〜80容量%、好ましくは0.01〜50容量%の範囲
が用いられる。フッ素が0.01容量%より少ないと、
改質させる不織布表面に効率よくポリマーラジカルを形
成させることが難しく、酸素存在下でフッ素80容量%
より多いと、反応が激しすぎてポリオレフィン不織布が
燃えてしまう。また、酸素の濃度は、通常0.01〜9
9.9容量%、好ましくは30〜99容量%の範囲から
選ばれる。特に、酸素の濃度はフッ素の濃度よりも高い
ことが望ましい。酸素濃度がフッ素よりも容量が少ない
場合にはフッ素化反応がより優先され酸素原子の導入が
困難になる。
【0019】混合ガスと不織布との接触温度は、直接フ
ッ素化反応が優先的に進行しない条件が選ばれるが、そ
の範囲は、通常−70〜140℃、好ましくは0〜90
℃、特に好ましくは0〜50℃の範囲である。−70℃
より低いとフッ素の反応性が極端に減少し、140℃よ
り高いと不織布のポリエチレン成分が融けてしまう。ま
た、0℃より低いとフッ素の反応性が低下するため有効
な処理が行われにくく、90℃より高いとフッ素化反応
が酸素化に比べて極端に優先され、親水性が発現しにく
くなる。
【0020】混合ガスと不織布との接触時間は、広い範
囲から適宜選ばれ、通常1秒〜10日、好ましくは1秒
〜30分である。混合ガスと不織布との反応は、密閉さ
れた反応容器中に調湿した不織布を保持し、容器内を脱
気した後、混合ガスを導入するか、あるいは容器内を乾
燥気体で満たし、混合ガスで徐々に置換して、被処理材
と処理気体とを接触させる方法、あるいは、気体シール
の良好な処理室内に混合ガスを満たし、その室内へ室外
から被処理材を走行させる方法等が挙げられる。この場
合、混合ガスの接触効率を高めるため、被処理材同志が
接触しないように固定したり、容器内でロール状シート
の巻出し、巻取りを行うことができる。
【0021】混合ガスの導入方法は、所定の濃度に希釈
された酸素や乾燥空気中に不織布を置き、そこにフッ素
を導入してもよいし、フッ素と酸素を所定の濃度に混合
したガスに不織布に接触させても良い。混合ガスと不織
布との反応終了後、未反応の混合ガスやフッ化水素など
の微量の副生物等を含む排ガスを除去する。排ガスの無
毒化方法は公知の技術が利用できる。例えば、未反応の
フッ素はアルミナ粒子を封入した管を通過させてフッ化
アルミとして固定化する方法やアルカリ水溶液にガスを
通過させる方法が挙げられる。また、微量生ずるフッ化
水素はフッ化ナトリウム粒子に吸着させる方法が挙げら
れる。
【0022】フッ素は原子半径が小さいため、吸着に近
い状態で不織布表面に残存し経時的に脱離していく。こ
のような吸着フッ素を除去するために、混合ガスとの反
応後不織布は、水、アルカリ水溶液等により洗浄するこ
とが望ましい。水、アルカリ水溶液中のCa、Mg等の
硬水成分は、不織布に結合しているフッ素の脱離を促進
することがあるため、水、アルカリ水溶液中のCa、M
g等の硬水成分は一定濃度以下となるよう制御すること
が望ましく、好ましくは脱塩水が用いられる。
【0023】このように、不織布を混合ガスで処理する
ことにより、混合ガスと接触した繊維の表面に酸素とフ
ッ素が注入され、改質される。すなわち、芯鞘構造を有
する繊維では鞘成分であるポリエチレンが、ポリオレフ
ィン繊維ではその表面が改質される。
【0024】一般に、不織布をアルカリ二次電池用セパ
レータとして使用する場合には、電池の組立時間を短縮
するために初期の親液性は、電池内部に組み込まれたセ
パレータが有する親液性、保液性よりも高い親液性が要
求される。そこで、本発明においては、混合ガスで処理
した後、ノニオン系界面活性剤を塗布することが好まし
く、これにより初期の親液性を更に飛躍的に向上させる
ことができる。
【0025】ノニオン系界面活性剤はグリセリンやソル
ビトール、砂糖などの多価アルコールを親水基とする多
価アルコール型ノニオン系活性剤(エステル型)や、親
水基として機能するエチレンオキサイドを、疎水原料に
付加させたポリエチレングリコール型(エーテル型)ノ
ニオン活性剤が挙げられる。また、多価アルコール型の
活性剤にエチレンオキサイドを付加させたエーテルエス
テル型ノニオン活性剤も用いられる。特には、アルキル
フェノール系のポリエチレングリコール型ノニオン活性
剤がコストと界面活性能のバランスから好適に用いられ
る。
【0026】界面活性剤の塗布の方法は公知の技術が利
用できる。例えば、混合ガスで処理した不織布を界面活
性剤を水等の溶媒に溶解させた界面活性剤溶液に浸漬さ
せて塗布する方法や、界面活性剤溶液を霧状にスプレー
塗布する方法が挙げられる。界面活性剤溶液の濃度は広
い範囲から選ばれるが、通常0.01〜5重量%、好ま
しくは0.05〜1重量%の範囲である。界面活性剤溶
液の濃度が0.01重量%よりも小さいと望ましい吸液
性が得られにくく、5重量%よりも大きいと界面活性剤
の溶出が問題となる。
【0027】本発明の不織布をアルカリ二次電池用バッ
テリーセパレータとして使用する際には、不織布を構成
する繊維の繊度や厚み、通気度、引っ張り破断強度など
の物性が以下に示す範囲内で高次元にバランスする事が
必要である。厚みは、通常50〜300μm、好ましく
は100〜300μm、より好ましくは100〜200
μmである。300μmよりも厚くなるとバッテリーの
高容量化の点で問題がある。また、50μmよりも薄く
なると通気度や強度の低下が起こる。
【0028】通気度は、フラジール法により測定した場
合に、通常5〜150cm3/cm2/sec、好ましく
は10〜150cm3/cm2/sec、より好ましくは
30〜100cm3/cm2/secである。通気度が5
cm3/cm2/sec未満ではイオン伝導度が低下し、
150cm3/cm2/secを越える場合には、必要強
度を出すためには厚みを厚くしなければならず、好まし
い厚みの範囲では強度が不十分である。
【0029】引っ張り破断強度は、通常3〜20kgf
/2cm、好ましくは4〜20kgf/2cmである。
引っ張り破断強度が3kgf/2cm未満ではバッテリ
ー組立時に破断する恐れが生ずる。不織布の目付けは上
記の物性のバランスから30〜100g/m2が好まし
い。
【0030】また、本発明の不織布を電池用セパレータ
として使用する場合、耐アルカリ性の目安として、30
重量%水酸化カリウム水溶液に100℃にて1時間浸漬
した後の重量減少が1.4重量%以下、好ましくは1重
量%以下であることがよい。1.4重量%を超えると、
耐アルカリ性が不十分となり、特にニッケル−水素電池
やニッケル−亜鉛電池のようなアルカリ性溶媒を電解質
とする電池に用いる場合には適さない。
【0031】
【実施例】次に、本発明の実施例により詳細に説明する
が、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に
限定されるものではない。なお、以下の諸例において、
各測定は次の方法によって行った。
【0032】(1)ESCA測定 PERKIN ELMER PHI社製のESCA−5
500MCを用いてサンプルの表面元素組成分析を行っ
た。測定条件としては、使用した励起源はAl−Kα線
で、出力14kV、150W、モノクロメーター使用、
分析面積0.8mm×3.5mm、取出角65゜とし
た。
【0033】(2)XRF測定 理学電機株式会社製蛍光X線分析計System337
0Eを使用し、Rh管球を一次X線源として、40kV
−70mAの条件下で同社製分光結晶RX40を用いて
測定したものをいう。表面元素組成比R(F/O)は、表面
からフッ素化層までのF−Kα及びO−Kα線の感度は
一定以下であるとの仮定を置き、O−Kα線とF−Kα
線の未処理の原料布のブランク強度を差し引いたネット
強度I(O)、I(F)より、原子量比f(O/F)=15.99
9/18.998=0.842、X線分析計に付属して
いるソフトウェアで求めた理論感度比Ct(O/F)=0.
263を用いて次式より算出した。
【0034】
【数1】 R(O/F)=[f(O/F)Ct(O/F)]×[I(F)/I(O)] =0.221×[I(F)/I(O)]
【0035】(3)引っ張り破断強度 インストロン型万能試験機を用いてサンプル幅20m
m、チャック間50mm、引っ張り速度200mm/m
inで引っ張り、破断時の幅2cm当たりの張力を測定
した。 (4)電解液の吸液高さ 幅25mmの短冊状にサンプルを切断し、サンプル端を
30重量%の水酸化カリウム水溶液に浸漬し、気温24
℃、湿度65%の部屋に鉛直に立てて30分間静置した
時の水酸化カリウム水溶液の吸収上昇高さを測定した。
【0036】(5)電解液の染み込み速度 温度24℃、湿度65%の環境で、水平に静置した不織
布に10μlの電解液(30重量%の水酸化カリウム水
溶液)を滴下したとき、電解液が不織布に全て染み込む
までの時間を計測した。 (6)電解液保液率 30重量%の水酸化カリウム水溶液に30分間サンプル
を浸漬し、24℃、湿度65%の空気中に10分間吊り
干しした後の重量変化百分率を測定した。
【0037】(7)通気度 JIS L1096−1979に従い、株式会社東洋精
機製作所製の通気度試験機で測定した。 (8)耐アルカリ性 サンプル2gを、30重量%水酸化カリウム水溶液に1
00℃で1時間浸漬し、重量減少を測定した。
【0038】参考例1 芯成分がポリプロピレンで鞘成分がポリエチレンであ
り、芯鞘の断面比率が1:1.25である1.5デニー
ルの繊維70%と、融点が132℃である綿状のポリエ
チレン繊維30%からなる湿式法で製造した不織布(目
付け53g/m2、厚み153μm、通気度40cm3
cm2/sec)の電解液の染み込み速度、保液率、引
っ張り破断強度、ESCA測定、XRF測定を行った。
結果を表−1に示す。
【0039】実施例1 参考例1の不織布をフッ素に耐性のある容器に入れ、容
器内を真空排気後、容器内にフッ素2.6容量%、酸素
73.7容量%、窒素23.7容量%からなる混合ガス
を導入し、長尺の不織布を連続的に処理した。反応終了
後、真空排気の後、窒素で復圧して取り出したサンプル
を、脱塩水にて連続的に洗浄し、乾燥させた。
【0040】得られた不織布の電解液の染み込み速度、
保液率、引っ張り破断強度、ESCA測定、XRF測定
を行った。結果を表−1に示す。フッ素と酸素が導入さ
れ比較例1に比べ電解液の染み込み速度、保液率とも向
上している。得られた不織布の目付け、厚み、通気度は
処理前と変化はなかった。
【0041】実施例2 実施例1で得られた不織布に、0.5重量%のポリオキ
シエチレンノニルフェニルエーテル水溶液(界面活性
剤:HLB15.5)を塗布し、乾燥させた。得られた
不織布の電解液の染み込み速度、吸液高さ、保液率およ
び引っ張り破断強度、ESCA測定、XRF測定を行っ
た。結果を表−1に示す。フッ素、酸素が導入されてい
ない比較例1と比べて、電解液の染み込み速度、吸液高
さが向上している。
【0042】比較例1 参考例1の不織布に、実施例2と同様の界面活性剤溶液
を実施例2と同様な方法で塗布した。得られた不織布の
電解液の染み込み速度、保液率、引っ張り破断強度、E
SCA測定、XRF測定を行った。結果を表−1に示
す。
【0043】参考例2 芯成分がポリプロピレンで鞘成分がポリエチレンであ
り、芯鞘の比率が1:125である1.5デニールの繊
維72%と、偏心した芯成分がポリプロピレンで鞘の主
成分がポリエチレンである(サイドバイサイド型)3デ
ニールの繊維8%と、融点が125℃である綿状のポリ
エチレン繊維20%からなる湿式法で製造した不織布
(目付け59g/m2、厚み250μm、通気度90c
3/cm2/sec)の電解液の染み込み速度、保液
率、引っ張り破断強度、ESCA測定、XRF測定を行
った。結果を表−1に示す。
【0044】実施例3 参考例2の不織布を実施例1と同様の方法で処理を行っ
た。得られた不織布の電解液の染み込み速度と保液率、
引っ張り破断強度、ESCA測定、XRF測定を行っ
た。結果を表−1に示す。
【0045】参考例3 芯成分がポリプロピレンで鞘成分がポリエチレンであ
り、芯鞘の比率が1:1である0.9デニールの繊維4
0%と1.5デニールのポリプロピレン繊維40%と綿
状のポリエチレン繊維20%からなる不織布(目付け6
0g/m2、厚み160μm、通気度28cm3/cm2
/sec)の電解液の染み込み速度、保液率、引っ張り
破断強度、ESCA測定、XRF測定を行った。結果を
表−1に示す。
【0046】実施例4 参考例3の不織布を実施例1と同様の方法で処理を行っ
た。得られた不織布の電解液の吸液高さ、保液率、引っ
張り破断強度、ESCA測定、XRF測定を行った。結
果を表−1に示す。
【0047】参考例4 芯成分がポリプロピレンで鞘成分がポリエチレンであ
り、芯鞘の比率が1:1である0.9デニールの繊維5
0%と1.5デニールのポリプロピレン繊維50%から
なる不織布(目付け58g/m2、厚み249μm、通
気度50cm3/cm2/sec)の電解液の染み込み速
度、保液率、引っ張り破断強度、ESCA測定、XRF
測定を行った。結果を表−1に示す。
【0048】実施例5 参考例4の不織布を実施例1と同様の方法で処理を行っ
た。得られた不織布の電解液の吸液高さ、保液率、引っ
張り破断強度、ESCA測定、XRF測定を行った。結
果を表−1に示す。
【0049】比較例2 ポリプロピレン繊維からなり、メルトブロー法によって
製造した不織布(目付け50g/m2、厚み180μ
m、通気度14cm3/cm2/sec)を実施例1と同
様の方法で処理した。得られた不織布の電解液の染み込
み速度、保液率、引っ張り破断強度、ESCA測定、X
RF測定を行った。結果を表−1に示す。実施例1や3
に比べて、フッ素や酸素の導入量が少なく、電解液の染
み込み速度が小さい。
【0050】
【表1】
【0051】
【表2】 N.D.は測定限界以下であることを示す。 測定不能は、フッ素の元素組成が0なので、算出できないことを示す。
【0052】
【発明の効果】本発明の不織布は、高電圧や高真空など
の特殊な装置を必要とせずに簡便なプロセスにより得る
ことができ、強度と親液性を兼ね備え、アルカリ二次電
池用バッテリーセパレータや濾過材など幅広い利用が可
能である。
フロントページの続き (72)発明者 小原 秀彦 神奈川県横浜市青葉区鴨志田町1000番地 三菱化学株式会社横浜総合研究所内 (72)発明者 大石 真里 静岡県清水市折戸4丁目2番23号

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】芯成分がポリプロピレン、鞘成分がポリエ
    チレンである芯鞘構造を有する繊維を含有する不織布で
    あって、該不織布のESCAにて測定した炭素に対する
    酸素の元素組成比(O/C)が0.01〜0.5、炭素
    に対するフッ素の元素組成比(F/C)が0.01〜
    0.5であり、蛍光X線分析にて測定したフッ素に対す
    る酸素の元素組成比(O/F)が0.4〜10であること
    を特徴とする不織布。
  2. 【請求項2】芯成分がポリプロピレン、鞘成分がポリエ
    チレンである芯鞘構造を有する繊維及びポリオレフィン
    の単一成分からなる繊維を含有する不織布であることを
    特徴とする請求項1に記載の不織布。
  3. 【請求項3】芯鞘構造を有する繊維の繊度が0.2〜6
    デニールであり、不織布の厚みが50〜300μm、目
    付けが20〜120g/m2、引っ張り破断強度が3〜
    20kgf/2cm、通気度が5〜150cm3/cm2
    /secであることを特徴とする請求項1または2に記
    載の不織布。
  4. 【請求項4】芯鞘構造を有する繊維の繊度が0.5〜4
    デニールであり、不織布の厚みが100〜300μm、
    目付けが30〜100g/m2、引っ張り破断強度が4
    〜20kgf/2cm、通気度が10〜150cm3
    cm2/secであることを特徴とする請求項3に記載
    の不織布。
  5. 【請求項5】芯成分がポリプロピレン、鞘成分がポリエ
    チレンである芯鞘構造を有する繊維を含有する不織布
    を、フッ素と酸素を含む混合ガスに接触させて表面処理
    することを特徴とする請求項1ないし4いずれか一項に
    記載の不織布の製造方法。
  6. 【請求項6】芯成分がポリプロピレン、鞘成分がポリエ
    チレンである芯鞘構造を有する繊維を含有する不織布
    を、フッ素と酸素を含む混合ガスに接触させた後、ノニ
    オン系の界面活性剤を塗布することを特徴とする請求項
    1ないし4いずれか一項に記載の不織布の製造方法。
  7. 【請求項7】請求項1ないし4いずれか一項に記載の不
    織布を用いたアルカリ二次電池用セパレータ。
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