JPH0949991A - 累進焦点レンズ - Google Patents
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Abstract
まま、中間部において一般生活用累進焦点レンズ並みの
明視域の広さを確保し、十分使用に耐える遠用部を有す
る近用作業用累進焦点レンズ。 【解決手段】 レンズ屈折面を鼻側領域と耳側領域とに
分割する主子午線曲線に沿って遠景に対応する面屈折力
を有する遠用部と、近景に対応する面屈折力を有する近
用部と、遠用部と近用部との間において両部の屈折力を
連続的に接続する中間部とを備えた累進焦点レンズであ
って、遠用部の遠用中心と近用部の近用中心との間の主
子午線曲線に沿った距離は18mm以内であり、近用部
における明視域の巾が、遠用部における明視域の巾より
も広いかまたは等しい。
Description
として使用する累進焦点レンズに関する。
った場合の調節力の補助用眼鏡レンズとして、装用時に
おいて上方に位置する遠用視矯正領域(以下、「遠用
部」という)と、下方の近用視矯正領域(以下、「近用
部」という)と、双方の領域の間において連続的に屈折
力が変化する累進領域(以下、「中間部」という)とを
備えた累進焦点レンズが種々知られている。
中心との距離を中間累進部の長さ(以下、「累進帯の長
さ」という)と呼び、遠用中心と近用中心との間で付加
される屈折力の増加量を加入度と呼ぶ。また、本明細書
において、「上方」、「下方」、「水平」および「鉛
直」等は、装用時のレンズにおける位置関係を示す。
用部の明視域を広く確保してその間を累進領域(累進
帯)で結ぶと、累進帯の側方領域にレンズ収差が集中す
るようになる。この結果、特に累進帯の側方領域におい
て結像不良(像のボケ)および像の歪みが発生し、この
ような領域で視線を振ったり移動したりすると装用者に
は像の歪みが像のゆれとして知覚され、装用感の悪い不
快な感じを抱くことになる。このような視覚特性の課題
を解決するために、公知の累進焦点レンズにおいては様
々な観点に基づく設計および評価がなされている。
の領域区分の概要を示す図である。図示の累進焦点レン
ズは、装用時において上方に位置する遠用部Fと、下方
の近用部Nと、双方の領域の間において連続的に屈折力
が変化する中間部Pとを備えている。レンズ面の形状に
関しては、装用状態でレンズ面のほぼ中央を上方から下
方にかけて斜めに走る子午線に沿った断面と物体側レン
ズ面との交線MM′がレンズの加入度などの仕様を表す
ための基準線として用いられ、レンズの設計においても
重要な基準線として用いられている。このように対称設
計された累進焦点レンズでは、遠用部Fの遠用中心O
F、遠用アイポイントE、レンズ面の幾何中心OGおよ
び近用中心(すなわち近用アイポイント)ONは、基準
となる中心線MM′上にある。
態において近用部Nが鼻側に寄ることを考慮して、近用
部Nおよび中間部Pを非対称に配置した累進焦点レンズ
(以下、「非対称型累進焦点レンズ」という)が提案さ
れている。このような非対称型累進焦点レンズにおいて
も、遠用部Fの遠用中心OF、遠用アイポイントE、レ
ンズ面の幾何中心OGおよび近用中心ONを通る断面と
物体側レンズ面との交線からなる中心線MM′が基準線
として用いられる。本発明においては、これらの基準線
を総称して「主子午線曲線」という。
ズ(以下、「対称型累進焦点レンズ」という)では、主
子午線曲線MM′がレンズ屈折面を鼻側領域と耳側領域
とに対称的に分割するが、非対称型累進焦点レンズで
は、中間部Pおよび近用部Nにおいて主子午線曲線M
M′が鼻側に変位している。
ける典型的な非点隔差の分布を示す図である。図5で
は、非点隔差の等しい点を結んだ曲線すなわち等非点隔
差曲線が示されている。一般に、像のボケを感じること
なく物を見ることができる非点隔差の値は、0.5ディ
オプター(0.5D)以下であるといわれている。図5
において一番小さい等非点隔差曲線は、0.5ディオプ
ターの曲線である。従って、この0.5ディオプターの
等非点隔差曲線よりも主子午線曲線MM′側では、像の
ボケを感じることなく物を見ることができる。
を見ることができる領域を、「明視域」という。そし
て、この明視域の水平方向の巾が、累進焦点レンズの性
能を評価する上での重要なファクターとなる。一般に、
累進焦点レンズの性能は、遠用部Fでは遠用中心OFよ
りも上方での明視域の最大巾で、近用部Nでは近用中心
ONよりも下方での明視域の最大巾で、中間部Pでは遠
用中心OFと近用中心ONとの間の明視域の最小巾でそ
れぞれ評価する。
点である。 遠用部Fおよび近用部Nにおける明視域の巾が実用上
充分広いこと。 中間部Pにおける明視域の巾が実用上充分であり、累
進帯の長さが適当であること。 屈折表面の収差が可能な限り小さいこと。
定の屈折力をそれぞれ有する遠用部および近用部と、屈
折力が連続的に変化する累進帯を含む中間部とを一つの
屈折面の中に備えている。このため、中間部の側方領域
には、比較的大きなレンズの収差が存在する。この中間
部の側方領域におけるレンズの収差は、累進焦点レンズ
において原理的に避けることのできない不具合である。
したがって、より快適な装用感を得るためには、装用者
の使用条件に合わせたタイプ別設計がなされるべきであ
る。そこで、装用者の使用条件に合わせた種々の累進焦
点レンズが知られている。
用累進焦点レンズにおける典型的な等非点隔差曲線図で
ある。従来の遠近重視タイプの累進焦点レンズでは、累
進帯の長さが通常12〜15mmである。このタイプの設
計では、遠用部の明視域の巾を広く保ちつつ、眼球の回
旋角を小さく(累進帯の長さを短く)して近方視時の目
線の移動量を少なくしている。さらに、近用部の明視域
の巾を極力広くして、遠方視および近方視での快適さを
追求している。
欠点としては、中間部の明視域の巾が比較的狭く累進帯
の側方領域のレンズ収差が大きいため、視線を振ったと
きの像のゆれが大きいことである。したがって、従来の
遠近重視タイプの累進焦点レンズは、視線を実質的に振
らないような使用条件に、例えば読書などに適してい
る。
用累進焦点レンズにおける典型的な等非点隔差曲線図で
ある。従来の遠中重視タイプの累進焦点レンズでは、累
進帯の長さが通常18mm以上である。このタイプの設計
では、遠用部の明視域の巾が最も広く、累進帯の長さを
長くして中間部の明視域の巾を比較的広くしている。
欠点としては、累進帯の長さが長く近用部の明視域の幅
も狭いので、近用作業には不向きなことである。したが
って、従来の遠中重視タイプの累進焦点レンズは、遠方
視および中間視が主な使用条件に、例えばスポーツなど
に適している。
用累進焦点レンズにおける典型的な等非点隔差曲線図で
ある。従来のバランスタイプの累進焦点レンズでは、累
進帯の長さが通常15〜18mmである。累進帯の長さか
らも明らかなように、バランスタイプの累進焦点レンズ
は、遠近重視タイプと遠中重視タイプとの中間的性能を
有する累進焦点レンズであり、現在開発されている累進
焦点レンズの代表的タイプである。バランスタイプの累
進焦点レンズは、長時間に亘って装用し続ける眼鏡、い
わゆる掛けっぱなし眼鏡に適している。
遠中重視タイプ、およびバランスタイプの累進焦点レン
ズから、使用条件に合わせて適当なタイプを選択するこ
とができる。上述した3つのタイプの累進焦点レンズ
は、自然に遠方視した(正面を見た)ときに快適な装用
感を得るための性能を有する点で共通している。これ
は、一般の生活において遠方視が必要不可欠であるから
である。
一定の屈折力をそれぞれ有する遠用部および近用部と、
屈折力が連続的に変化する累進帯を含む中間部とを一つ
の屈折面の中に備えている。したがって、遠方視におけ
る快適な装用感を重視して遠用部に巾の広い明視域を配
置した場合、中間部の明視域の巾および近用部の明視域
の巾のうちいずれか一方または双方を犠牲にして屈折表
面の収差を可能な限り小さくすることになる。これは、
バランスタイプの累進焦点レンズにおいても例外ではな
い。なお、上述の3タイプの累進焦点レンズを総称して
「一般生活用累進焦点レンズ」という。
焦点レンズは、装用者の使用目的に合わせて設計される
べきである。この観点から、装用者の使用目的が近用作
業主体であるような場合、従来の累進焦点レンズとは異
なり、遠用部における明視域の巾よりも近用部における
明視域の巾の方が広いかあるいは等しいタイプ、すなわ
ち中近重視タイプの累進焦点レンズが必要となってく
る。
ズとしては、例えば特開平2−248920号公報、特
公平6−90368号公報に開示された累進焦点レンズ
が知られている。しかしながら、従来の中近重視タイプ
の累進焦点レンズでは、近用作業主体の使用条件に対し
て一応の視覚性能の向上を図っているが、最適な視覚性
能を得るには未だ不十分なものであった。
に開示の中近重視タイプの累進焦点レンズでは、遠距離
視野「範囲」および近距離視野「範囲」を実際には範囲
ではなく2個の数学的点としている。そして、通常より
も大きい範囲すなわちレンズの範囲全体に亘って非点収
差を分布させることにより、望ましくない表面非点収差
の値を減少させている。しかしながら、遠距離視野およ
び近距離視野における光学的に安定した範囲(明視域の
巾)が広く確保されていなかった。
の中近重視タイプの累進焦点レンズでは、中央基準線
(主子午線曲線)上の屈折力の勾配を小さくしている。
このため、遠用アイポイントの位置がかなり上方となっ
ており、近用アイポイントの位置も従来の一般生活用累
進焦点レンズとほぼ同様の位置となっている。その結
果、近用作業主体の使用条件では、眼球の回旋による疲
労が起こるという不都合があった。
のであり、実用上十分に広い明視域を近用部に配置した
まま、中間部において一般生活用累進焦点レンズ並みの
明視域の広さを確保し、十分使用に耐える遠用部を有す
る近用作業用累進焦点レンズを提供することを目的とす
る。
に、本発明においては、レンズ屈折面を鼻側領域と耳側
領域とに分割する主子午線曲線に沿って遠景に対応する
面屈折力を有する遠用部と、近景に対応する面屈折力を
有する近用部と、前記遠用部と前記近用部との間におい
て両部の屈折力を連続的に接続する中間部とを備えた累
進焦点レンズであって、前記遠用部の遠用中心と前記近
用部の近用中心との間の前記主子午線曲線に沿った距離
は18mm以内であり、前記近用部における明視域の巾
が、前記遠用部における明視域の巾よりも広いかまたは
等しいことを特徴とする累進焦点レンズを提供する。
記遠用部における明視域の最大巾は、前記中間部におけ
る明視域の最小巾の少なくとも2倍である。さらに、前
記レンズ屈折面における最大非点隔差の値は、前記遠用
部の遠用中心と前記近用部の近用中心との間に付加され
る加入度よりも小さいことが好ましい。
用アイポイントの周辺および近用アイポイントの周辺に
おいて面としての屈折力を有する。このため、遠用部お
よび近用部において明視域の巾を広くすることができ
る。また、累進帯の長さを18mm以内としているの
で、眼球の回旋角が小さくなり疲労感が少ない。
部における明視域の巾よりも広いかまたは等しく構成し
ている。このため、従来の一般生活用累進焦点レンズと
は比較にならないほど、近用部における明視域の巾を広
くすることができる。こうして、本発明では、近用部の
視覚性能としては非常に広い明視域を確保したまま、眼
球の回旋角が小さく疲労の少ない近用作業用(中近重視
タイプ)の累進焦点レンズを達成することができる。
明する。上述のような屈折面形状を有する本発明の実施
例にかかる累進焦点レンズについて、性能評価を行っ
た。図1は、本発明の実施例にかかる累進焦点レンズの
等非点隔差曲線図である。図1において、等非点隔差曲
線は0.5ディオプター(0.5D)ごとに示されてい
る。また、前述したように、MM´は主子午線曲線を、
OGは幾何中心を、OFは遠用中心を、ONは近用中心
をそれぞれ示している。なお、本実施例の中近重視タイ
プの累進焦点レンズでは、遠用部Fのベースカーブが
3.50ディオプターであり、加入度は2.00ディオ
プターである。
明視域の巾よりも近用部における明視域の巾の方が広く
なっていることがわかる。また、最大非点隔差の値も
1.50ディオプターであり、加入度の75パーセント
(一般生活用累進焦点レンズのバランスタイプ並み)で
ある。さらに、中間部における明視域の巾は約5mmで
ある。
折力変化を示す図である。遠用中心OFはレンズの幾何
中心OGよりも12mm上方に位置し、近用中心ONは
幾何中心OGよりも4mm下方に位置している。すなわ
ち、遠用中心OFと近用中心ONとの間の主子午線曲線
MM′に沿った距離である累進帯の長さは16mmであ
る。
は、加入度の75パーセントすなわち1.50ディオプ
ターとなっている。一般的に、中間視距離は、約50c
m(2ディオプター)から約2m(0.5ディオプタ
ー)である。そこで、中心値である1.50ディオプタ
ーの付加屈折力を有する位置を、幾何中心OGの位置と
一致させている。
明視域の巾をある程度犠牲にして近用部での快適な装用
感を実現させるための累進焦点レンズであり、近用中心
までの目線の移動量が少ないほど近方視が楽である。本
実施例では、レンズの幾何中心OGから僅か4mm下方
に目線を移動するだけで近用中心に到達する。ちなみ
に、従来の中近タイプの累進焦点レンズでは、近用中心
は一般生活用累進焦点レンズとほぼ同等の位置、すなわ
ち幾何中心OGから約14〜16mm下方にあった。
の最大非点隔差の値が小さいほど明視域の巾を広くする
ことができる。本実施例では、中間部側方での最大非点
隔差の値が加入度の約75パーセントである。さらに、
最大非点隔差を有する領域が幾何中心OGを通る水平線
よりも上方に位置しているため、近用作業の妨げにはな
らない。さらに、遠用部の遠用中心OFの位置を従来の
中近タイプの累進焦点レンズ並みの位置に留めている。
したがって、顎を引いて上目使いをすれば、中近タイプ
の累進焦点レンズとしては遠用視にも十分使用可能であ
る。
進焦点レンズの中でも特に近方視を重視し、近方視時に
おける眼球の回旋角が小さく且つ近用部における明視域
の巾の広く安定したタイプを例にとって本発明を説明し
ている。しかしながら、近方視時における眼球の回旋角
の大きさを変えたタイプや、近用部における明視域の巾
と遠用部における明視域の巾とがほぼ等しいタイプの累
進焦点レンズにも、本発明を適用することができること
は明らかである。さらに、本発明を非対称型累進焦点レ
ンズに適用することができることも明らかである。
十分に広い明視域を近用部に配置したまま、中間部にお
いて一般生活用累進焦点レンズ並みの明視域の広さを確
保し、十分使用に耐える遠用部を有する近用作業用累進
焦点レンズを実現することができる。
点隔差曲線図である。
す図である。
図である。
す図である。
非点隔差の分布を示す図である。
ンズにおける典型的な等非点隔差曲線図である。
ンズにおける典型的な等非点隔差曲線図である。
ンズにおける典型的な等非点隔差曲線図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 レンズ屈折面を鼻側領域と耳側領域とに
分割する主子午線曲線に沿って遠景に対応する面屈折力
を有する遠用部と、近景に対応する面屈折力を有する近
用部と、前記遠用部と前記近用部との間において両部の
屈折力を連続的に接続する中間部とを備えた累進焦点レ
ンズであって、 前記遠用部の遠用中心と前記近用部の近用中心との間の
前記主子午線曲線に沿った距離は18mm以内であり、 前記近用部における明視域の巾が、前記遠用部における
明視域の巾よりも広いかまたは等しいことを特徴とする
累進焦点レンズ。 - 【請求項2】 前記遠用部における明視域の最大巾は、
前記中間部における明視域の最小巾の少なくとも2倍で
あることを特徴とする請求項1に記載の累進焦点レン
ズ。 - 【請求項3】 前記レンズ屈折面における最大非点隔差
の値は、前記遠用部の遠用中心と前記近用部の近用中心
との間に付加される加入度よりも小さいことを特徴とす
る請求項1または2に記載の累進焦点レンズ。
Priority Applications (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22268095A JP3674992B2 (ja) | 1995-08-08 | 1995-08-08 | 累進焦点レンズ |
| US08/667,044 US5805265A (en) | 1995-08-08 | 1996-06-21 | Progressive lens |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22268095A JP3674992B2 (ja) | 1995-08-08 | 1995-08-08 | 累進焦点レンズ |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
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| JP3674992B2 JP3674992B2 (ja) | 2005-07-27 |
Family
ID=16786245
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP22268095A Expired - Lifetime JP3674992B2 (ja) | 1995-08-08 | 1995-08-08 | 累進焦点レンズ |
Country Status (2)
| Country | Link |
|---|---|
| US (1) | US5805265A (ja) |
| JP (1) | JP3674992B2 (ja) |
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Legal Events
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