JPH09501648A - フラーレン類の製造方法 - Google Patents

フラーレン類の製造方法

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JPH09501648A JP7507339A JP50733995A JPH09501648A JP H09501648 A JPH09501648 A JP H09501648A JP 7507339 A JP7507339 A JP 7507339A JP 50733995 A JP50733995 A JP 50733995A JP H09501648 A JPH09501648 A JP H09501648A
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Abstract

(57)【要約】 本フラーレン製造法は、1種以上の場合により置換した芳香族炭化水素を熱分解にかけることを含む。

Description

【発明の詳細な説明】 フラーレン類の製造方法 本発明は、フラーレン類の新規な製造方法に関する。 現在の商業的なフラーレン製造の基礎を構成するプロセス(W.Krastchmerら, Nature,347,pp354-358,1991)においては、約15%の通常の大気圧でヘリウム 雰囲気下でのグラファイト棒のアーク気化を包含する。精製後のフラーレン類の 収率は、約5%である。 この公知方法は比較的大量にフラーレン類を製造し得るが、数々の欠点を有し ている。この方法は、高価なグラファイト棒を該方法中で消費するため、本質的 にバッチ方法である。バッチ当たりの生産を拡大するために種々の方法が試みら れたが、そのような方法は複雑で高コストであった。さらに、この反応により、 非常に軽く且つ静電気を帯びた多量の煤が生成する。副生成物が形成し、フラー レン類自体が発癌性であるかもしれないので、この反応系から煤を除去するのは 非常に困難であり、大変危険である。フラーレン類の他の製造法も案出されたが 、これらは全て不都合なものであった。というのも、これらは本質的にバッチ方 法であるか及び/または非常にコスト高であるか、または多量の副生成物を生じ るからである。 本出願人は、ここに、標準的な製造法より優れたフラーレン類の新規な製造法 を開発した。 従って、本発明の一態様により、本出願人は、1種以上の場合により置換した 芳香族炭化水素を熱分解にかけることを含むフラーレンの製造法を提供する。比 較的低濃度の酸素が存在することは不利益ではないが、熱分解反応環境の酸素濃 度を最小にする段階を採用することが望ましい。これは、例えば、不活性雰囲気 、例えば、ヘリウム、アルゴン若しくは窒素を用いて実施でき、また熱分解は真 空中で実施し得る。 本発明の方法は、安価な材料を供給材料として使用可能であり、簡単な装置を 使用して実施可能であり、且つ連続製造法を提供するのに適合し得るという長所 を有する。反応生成物は、比較的危険性の少ない方法で回収することもできる。 芳香族炭化水素としては、多環式芳香族炭化水素が好ましく、特に、炭素原子 10個〜32個を有するもの、例えば、アントラセン、フェナントレン、フルオラン テン、オバレン、コランヌレン(corannulene)及びナフタレンが好ましく、ナ フタレンが特に好ましい。芳香族炭化水素は、一部又は全部が、ハロゲン、特に 塩素;NHR、NR2またはOR(式中、R=H,C1-C4-アルキル若しくはア シルである);OSO2-R1(式中、R1=C1-C4-アルキル若しくはC6-C10- アリールである);またはC1-C4-アルキルなどの遊離基、好ましくはメチルま たはエチルによって置換され得る。 熱分解は、温度500℃〜3000℃、好ましくは800℃〜1500℃、最も好ましくは約 1000℃で気相で実施すると都合がよい。 本発明の方法を実施するための好ましい方法は、好適な温度に加熱したチュー ブ内に気化した芳香族の供給材料を通過させることである。チューブは、任意の 好適な材料、例えば、シリカ(約1300℃以下の温度用)、金属、例えば、鉄、ニ ッケル及び銅(その融点直下の温度まで)またはセラミック材料で製造し得る。 芳香族の供給材料の気化速度は、600mg/分未満に保持するのが好ましい。ナフ タレンを使用する場合には、気化速度は約200mg/分であるのが特に好ましい。 加熱したチューブ内を流れる不活性気体流中で本方法を実施する場合、直径1 センチのチューブの場合には、流速は、長さ5センチ以下の加熱領域に対して通 常50ml/分以下である。大きなチューブ及び/または長いチューブまたは複数の加 熱領域の場合には、流速は適当に調節し得る。 本発明の方法は、好適な触媒、好ましくは金属または金属含有触媒、例えば、 ニッケル粉末、炭素上のパラジウムまたは金属若しくは非金属酸化物を使用する ことにより助長され得る。 生成したフラーレン類を、熱分解反応からの流出気体から実質的に単離する。 この好ましい実施方法では、まず、冷却系、例えば熱分解生成物の大部分が収集 される冷却コアに流出気体を通過させる。冷却は、任意の好適な冷却材、例えば 、水、氷またはドライアイスにより実施し得る。次いで、気体流を1つ以上の溶 媒スクラバー内に通過させ、熱分解反応チューブ及び冷却コアを洗浄し、得られ た生成物の溶媒スラリーを濾過し、フィルターケーキを十分に洗浄する。スクラ バー中で使用したり次の洗浄段階で使用するための溶媒は、望ましくない副生成 物を溶解するようなもの、例えば、ケトン、特にアセトンまたはエーテル、特に ジエチルエーテルである。次いで、フィルターケーキをフラーレン類が溶解性で あ るような好適な溶媒、例えば、二硫化炭素、トルエン、ベンゼン、キシレンまた は1,2-ジクロロベンゼンで洗浄する。得られる溶液を、フラーレン類の精製に関 する標準法によって濃縮し、精製し得る。次いで、生成した種々のフラーレン類 の分離は、標準クロマトグラフィー法によって実施し得る。好適な方法の例とし ては、R.Taylorらにより誘導された方法(J.Chem.Soc.,Chem.Comm.,pp 1423-1 425,1990)を含む。 使用した極性溶媒中に溶解性である本方法で得られた副生成物には、フラーレ ン前駆体類が含まれるが、これらは本方法の収率を増加させるためにリサイクル され得る。このような前駆体のリサイクルにより、連続製造方法が可能となる。 芳香族炭化水素として例えばナフタレンを使用すると、本方法で生成した主な フラーレン類は、C60及びC70である。しかしながら、供給材料として好適な芳 香族炭化水素を、単独または組み合わせて使用すると、他のフラーレン類を製造 し得る。 本発明の方法は、エンドヘドラルな(endohedral)フラーレン金属錯体を製造 するのにも有用である。エンドヘドラルなフラーレン錯体の標準合成法では、基 本的なKratschmer法、即ち金属棒をドリルした中に金属酸化物またはグラファイ ト棒を封入(impregnate)したグラファイトを抵抗性(resistive)気化させる 方法を少し変形している。しかしながら、そのような方法からのエンドヘドラル な錯体の収率は非常に低い。本発明の方法は、好適な温度に加熱した金属源の上 に気化した芳香族供給材料を通過させることによって変形可能であり、これによ り金属源を含むエンドヘドラルなフラーレン錯体を製造することができる。エン ドヘドラルなフラーレン金属錯体で使用する金属源としては、例えば、担体金属 、金属ハロゲン化物、金属酸化物及び/または金属カーボネートが挙げられる。 本発明の方法によるフラーレン類の製造の詳細なメカニズムは不明であるが、 中間体生成物の好適な分光学的方法による分析により、炭素のフラグメントが段 階的に濃縮され、種々の多環式芳香族炭化水素の構造となり、脱離が進み、最終 的に崩壊し、フラーレンケージ構造になることが示唆されている。 本発明の方法を、以下の非限定的な実施例により詳細に説明する。実施例1 ナフタレン沈着物(deposit)を直径1センチで40センチ長のパイレックス( 登録商標)のガラス管の入口端部に置いた。アルゴンを数分間にわたって15ml /分の速度で装置内を通過させ、ナフタレンをブタントーチで緩やかに加熱し、 管の出口端の2センチ近くをプロパン/酸素トーチで約1000℃に加熱した。ナフ タレン蒸気が加熱領域を通過するにつれて、熱分解が起きた。 流出気体を管の出口からドライアイス中に浸漬したガラスコイル中、次いでア セトンスクラバーの3バッチ(triple batch)に通過させた。管及び冷却コイル 中の内容物をアセトンで洗浄し、スクラバーからのアセトンと混和した。生成物 のアセトンスラリーを濾過し、アセトンで十分に洗浄して黒い煤状の沈着物を除 去した。次いでこれを二硫化炭素で洗浄すると、濃赤溶液が得られた。この溶液 を濃縮し、標準方法により精製すると、C60及びC70が得られ、C60及びC70の 混和収量は約0.5%であった。 濃縮したCS2溶液のE.I.条件下でのマススペクトルを、図1a及び図1bに 示した。以下は、主な特徴である。 i) m/z=376/374.8または10個の水素が除去されて、ナフチルベンゾフル オランテン(naphthylbenzofluoranthene)またはナフトペリレン(naphthopery lene)系を形成するためにさらに濃縮されたトリナフチル種の形跡である。 ii) m/z=500/498/496.2個のさらなる環の融合及び16個以下の水素の除去 により2個のベンゾフルオランセンの融合から形成した種の形跡である。 iii)m/z=624/622/620.ナフタレン、さらに2個の閉環及び20個以下の水素 の除去による例えばベンゾフルオランテンのさらなる融合の形跡である。これら の種は、部分的に湾曲しているに違いないが、特徴的なC2フラグメンテーショ ンの損失を示す。 iv) m/z=752/750/748/746.さらに閉環し、22個以下の水素が除去したテト ラナフチルベンゾフルオランテン(tetranaphthylbenzofluoranthene)の形跡で ある。 v) m/z=720.これは、m-2フラグメントの特徴的な欠損を示しており、C60 であることが明らかである。 vi) m/z=840.これは明らかにC70である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.1種以上の場合により置換した芳香族炭化水素を熱分解にかけることを含む フラーレン類の製造法。 2.熱分解を温度500℃〜3000℃で実施することを特徴とする請求項1に記載の 方法。 3.熱分解を不活性気体雰囲気または真空中で実施することを特徴とする請求項 1及び/または2に記載の方法。 4.気化した芳香族供給材料を好適な温度に加熱した管内を通過させることを特 徴とする請求項1〜3の1項以上に記載の方法。 5.芳香族供給材料の気化速度を600mg/分未満に保持することを特徴とする請求 項1〜4の1項以上に記載の方法。 6.さらに好適な触媒の使用により助長されることを特徴とする請求項1〜5の 1項以上に記載の方法。 7.流出気体を冷却系に最初に通過させることにより熱分解反応からの流出気体 から生成したフラーレン類を単離し、次いで気体流を1つ以上の溶媒スクラバー 内を通過させ、熱分解反応管及び冷却コアを洗浄し、生成物の得られた溶媒スラ リーを濾過し、フィルターケーキをフラーレン類が溶解性である好適な溶媒で洗 浄し、場合により得られた溶液を濃縮且つ精製し、場合により生成した種々のフ ラーレン類を分離することを特徴とする請求項1〜6の1項以上に記載の方法。 8.芳香族炭化水素が多環であることを特徴とする請求項1〜7の1項以上に記 載の方法。 9.多環式炭化水素がナフタレンであることを特徴とする請求項8に記載の方法 。 10.エンドヘドラルなフラーレン類を製造するための請求項1に記載の方法の 使用。
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