JPH09505058A - 心機能不全の治療方法およびそのために有用な医薬組成物 - Google Patents

心機能不全の治療方法およびそのために有用な医薬組成物

Info

Publication number
JPH09505058A
JPH09505058A JP7514107A JP51410795A JPH09505058A JP H09505058 A JPH09505058 A JP H09505058A JP 7514107 A JP7514107 A JP 7514107A JP 51410795 A JP51410795 A JP 51410795A JP H09505058 A JPH09505058 A JP H09505058A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
drug
ins
agent
pharmaceutical composition
release
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7514107A
Other languages
English (en)
Inventor
ウッドコック,エリザベス・アン
アンダーソン,カレン・エリザベス
ダート,アンソニー・マイケル
デュー,シャオ−ジュン
Original Assignee
ベイカー・メディカル・リサーチ・インスティテュート
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ベイカー・メディカル・リサーチ・インスティテュート filed Critical ベイカー・メディカル・リサーチ・インスティテュート
Publication of JPH09505058A publication Critical patent/JPH09505058A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • A—HUMAN NECESSITIES
    • A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00—Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/70—Carbohydrates; Sugars; Derivatives thereof
    • A—HUMAN NECESSITIES
    • A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00—Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/13—Amines
    • A—HUMAN NECESSITIES
    • A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K45/00—Medicinal preparations containing active ingredients not provided for in groups A61K31/00 - A61K41/00
    • A61K45/06—Mixtures of active ingredients without chemical characterisation, e.g. antiphlogistics and cardiaca
    • A—HUMAN NECESSITIES
    • A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P9/00—Drugs for disorders of the cardiovascular system
    • A61P9/04—Inotropic agents, i.e. stimulants of cardiac contraction; Drugs for heart failure
    • A—HUMAN NECESSITIES
    • A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P9/00—Drugs for disorders of the cardiovascular system
    • A61P9/06—Antiarrhythmics

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Cardiology (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Heart & Thoracic Surgery (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Hospice & Palliative Care (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 本発明は、心臓組織においてイノシトール(1,4,5)トリスリン酸の作用または放出を遮断または阻害することのできる薬剤を有効量投与することにより、哺乳動物において、心機能不全を予防および/または治療するための方法、ならびにそれに有用な医薬組成物に主として関するものである。

Description

【発明の詳細な説明】 心機能不全の治療方法 およびそのために有用な医薬組成物 本発明は一般に、心組織におけるイノシトール(1,4,5)トリスリン酸の 放出または作用を阻害または遮断することができる薬剤を有効量投与することに よって哺乳動物における心機能不全を予防および/または治療するための方法、 およびそれに有用な医薬組成物に関する。 本明細書中において番号で参照される参考文献の詳細は、発明の詳細な説明の 終りに収録されている。 この明細書を通して、文脈により他の意味を必要としない限りは、「含む」と いう文言または「含み」等のその変形は、記述される要素もしくは整数または要 素もしくは整数の群を包含することを意味し、他の要素もしくは整数または要素 もしくは整数の他の群を排除するものではないことが理解されるであろう。 ホスファチジルイノシトール(PtdIns)代謝回転経路は、さまざまな種 類の細胞において広範囲の神経伝達物質およびホルモン誘導反応を仲介する複合 的なシグナル変換系である(1)。経路は通常、2つのよく説明されている第2 の伝達物質sn−1,2−ジアシルグリセロール(DAG)および以下Ins( 1,4,5)P3として示すイノシトール(1,4,5)トリスリン酸の放出を 引き起こす特定のホスホリパーゼC(PLC)による膜リン脂質ホスファチジル イノシトール(4,5)ビスリン酸(P tdIns(4,5)P2)の受容体により仲介された加水分解を伴なう。DA GはプロテインキナーゼC(PKC)を活性化し、Ins(1,4,5)P3は 特定の細胞内貯蔵所からカルシウムを放出する。経路の2つの枝は、収縮、分泌 および分裂促進を含むさまざまな細胞反応を別々にまたはともに制御する(2) 。Ins(1,4,5)P3は、Ins(1,4)P2を経てIns(4)P1へ の脱リン酸化およびIns(1,3,4,5)P4へのリン酸化によって細胞内 で急速に代謝され、これはさらに代謝されてさまざまなイノシトールリン酸異性 体を生成する(図1)。Ins(1,3,4,5)P4自体は、カルシウム封鎖 における役割を有することが示唆されており(3)、他のイノシトールリン酸に 対する役割も示唆されている(4)。 心臓におけるPtdIns経路は、α1−アドレナリンおよびムスカリン受容 体、エンドテリン、およびストレッチによって活性化される(5)。筋肉でない 組織と比較して、心臓はカルシウム放出の点でIns(1,4,5)P3に対し て敏感ではなく (6)、濃度の高いIns(1,4,5)P3を添加するとほ とんどの細胞で見られるようにカルシウムの急速な放出ではなくゆっくりとした 漏れが起こる(7)。さらに、Ins(1,4,5)P3は、不整脈の発生と関 連するカルシウム振動を高めるが(8,9)、カルシウムに誘起されるカルシウ ム放出を高めるも のではなく、この機構は興奮収縮連関に関連する。 本発明者らは、心臓におけるPtdIns代謝回転経路が筋肉でない細胞にお いて説明されるのとは異なることを以前に報告した。心臓においては、[3H] Ins(1,4,5)P3のリン酸化生成物はかろうじて検出可能であり、より 小さいIns(1,4,5)P3キナーゼ活性を示す(10)。より最近の研究 によって、Ins(1,4,5)P3はリン酸化によっても脱リン酸化によって もほとんど放出も代謝もされないこと、および蓄積されたイノシトールリン酸の ほとんどがIns(1,4,5)P3からではなくIns(1,4)P2から由来 することがわかっている(11)。これらの発見は、Ins(1,4,5)P3 が健康な心臓では大きな役割を果たさないことを示唆している。 しかしながら、心筋の虚血および再灌流等の病理学的状態の下ではPtdIn s経路およびIns(1,4,5)P3がより重要であり得る証拠が存在する。 イノシトールリン酸の放出に関連するα1−アドレナリン受容体の刺激は、虚血 の際にも再灌流の際にも不整脈すなわち心室頻拍(VT)および心室細動(VF )の双方を誘起することができる。これらの反応は酸素正常状態下では観察され ない。虚血は、多くの心筋調製物におけるα1−アドレナリン受容体の密度を上 昇させ(12)、ノルアドレナリン刺激に対する反応性を高める(13)ことが 報告されている。虚 血性心筋層の再灌流は、多量のカルシウム蓄積と関連し、明らかにα1−アドレ ナリン受容体の刺激と関連している(14)。これらのカルシウムの蓄積は、再 灌流により誘発される損傷と関連がある。さらに、多くのアンタゴニストによる α1−アドレナリン受容体の遮断は、虚血および再灌流の状態のいずれの下でも 抗不整脈性を示している(15)。 本発明に至る研究において、分離され灌流されたラットの心臓においてPtd Ins代謝回転経路に対する虚血および再灌流の作用を測定し、これを特徴付け 、これらの病理学的状態の下での第2の伝達物質Ins(1,4,5)P3に対 する可能な機能的役割を調べるために詳細な研究を行なった。 驚くことに、全体的な虚血の後の酸素化媒質との再灌流は、Ins(1,4, 5)P3の急速で定量的に大きな上昇を起こし、これは観察される不整脈の発生 と経時的に相関し得ることがわかった。さらに、アミノグリコシド類であるネオ マイシン、ゲンタマイシンまたはストレプトマイシン(これらはIns(1,4 ,5)P3の形成を阻害することで知られた薬剤である)を用いて心臓における Ins(1,4,5)P3の形成を遮断することによって、虚血性の心臓の再灌 流の後に起こる不整脈を完全に排除するか、または著しく低減することが可能で あることが観察された。 したがって、本発明の一局面は、哺乳動物における心機能不全の予防または治 療のための方法を意図するものであり、この方法は心組織におけるIns(1, 4,5)P3の形成または放出を遮断することができる薬剤を有効量、上記哺乳 動物に投与することを含む。 本発明の別の局面は、1つ以上の製薬的に許容される担体および/または希釈 剤とともに、心組織においてIns(1,4,5)P3の形成または放出を遮断 することができる薬剤を含む、心機能不全の予防および/または治療において有 用な医薬組成物に向けられる。 本発明のさらに別の局面は、心組織におけるIns(1,4,5)P3の形成 または放出を遮断するのに用いられる薬剤に関する。 本発明のさらに別の局面は、心臓不整脈の治療または予防のための医薬の製造 における心組織内のIns(1,4,5)P3の形成または放出を遮断する薬剤 の使用に向けられる。 任意に選択可能に、抗不整脈性薬剤等の別の抗心機能不全薬剤が、Ins(1 ,4,5)P3の放出または作用を阻害または遮断する薬剤と組合せて投与され る。このような薬剤は、これに限られるわけではないが、ストレプトキナーゼお よび組織プラスミノーゲン活性化物質等の血栓溶解を誘発する薬剤、またはアミ オダロン(amiodorone)、ソトロール(sotolol)、リグノカイン(lignocaine )等 の他の抗不整脈性薬剤を含む。 好ましい具体例において、哺乳動物はヒト、たとえばヒツジ、ウシ、ウマ、ロ バまたはブタ等の家畜、またはマウス、ラット、ウサギ、モルモット、ネコまた はイヌ等の実験用動物である。最も好ましくは、哺乳動物はヒトである。 「心機能不全」という語は最も一般的な意味で用いられており、心臓の効果的 なポンプ動作の低下を引き起こし、組織が不十分に灌流されるようないかなる状 態にも関する。より特定的には、これは以下の状態を包含するか、またはこれら の結果として起こり得るものである。それらはすなわち、心臓不整脈、心筋症、 同種異系移植片拒絶(心臓)、冠動脈血管形成、心肺バイパス手術、および電気 生理学的研究である。本発明は特に心臓不整脈の予防および/または治療に向け られる。以下、心臓不整脈に対する言及は、上述のすべての状態を包含するもの と意図される。 以下、ラットの心組織におけるIns(1,4,5)P3阻害の効果に関して 本発明を詳細に説明する。しかしながら、これはあらゆる哺乳動物、および特に ヒトおよび家畜におけるIns(1,4,5)P3阻害剤の効果にも及ぶことを 理解されたい。したがって、ラットにおけるIns(1,4,5)P3阻害の効 果に対するいかなる言及も、あらゆる哺乳動物、および特にヒトおよび家畜にお けるIns(1,4,5)P3阻害の効果に適用できることを意味する。 「心臓不整脈」という表現は、ここでは、心悸動または心臓の伝導組織を介し てのその伝達における生理学的または病理学的障害によって起こる不規則な心臓 の動きが存在する哺乳動物の状態を示し、かつ、これに限られるわけではないが 、心房、本態性、結節性、発作性心房、発作性結節性、発作性心室、多形性心室 、反射性および洞および心室細動を含む特定の心臓の部位の頻拍および細動を含 む。したがって、心臓不整脈の治療はもっぱら、心臓の規則的な動きを維持する かまたはこれを戻すのに十分な状態および時間をもってIns(1,4,5)P3 の放出または作用を阻害または遮断する薬剤を有効量投与することによって心 臓の規則的な動きを維持するか、またはこれを戻すことである。心臓不整脈は、 疾患状態の後に起こるか、または外傷もしくは治療の結果起こり得るものであり 、本発明は心臓不整脈のいかなる1つまたはそれ以上の原因に限定されるもので はない。典型的には、心臓不整脈は、心筋梗塞形成の後、心肺バイパス手術後の 再灌流の結果として、および不安定なアンギナを有する患者において起こる。 本発明はまた、心臓不整脈が発生する可能性をなくすかこれを少なくするため にIns(1,4,5)P3の放出または作用を遮断する薬剤を投与する予防的 治療にも及ぶ。 本発明に従って用いられる、Ins(1,4,5)P3の放出または作用を阻 害するか、またはその作用を遮断することができる薬剤は、たとえば以下の(i )および( ii)を含む。 (i) リン脂質PtdIns(4,5)P2からのIns(1,4,5)P3 の生化学的放出に影響を与え、Ins(1,4,5)P3形成の低減を起こす薬 剤。このような薬剤は、ゲンタマイシン、トブラマイシン、アミカシン、ネチル マイシン、カナマイシン、ストレプトマイシンおよびネオマイシンまたはそれら の誘導体等のアミノグリコシド類として知られる化合物のクラス、および、スペ ルミンまたはその誘導体等のポリアミンとして知られる化合物のクラスを含み、 さらにホスホリパーゼC(PLC)酵素を結合して阻害を生む薬剤を含むもので ある。 (ii) Ins(1,4,5)P3の作用を遮断する薬剤、たとえばIns( 1,4,5)P3受容体を遮断する薬剤、またはIns(1,4,5)P3に対す るアンタゴニスト化合物。 したがって、好ましい一具体例において、本発明は哺乳動物における心臓不整 脈の治療またはその予防のための方法を提供し、上記方法は、心臓不整脈を調整 するのに十分な条件および時間をもって上記哺乳動物に有効量のアミノグリコシ ドを投与することを含む。 好ましくは、アミノグリコシドは、ゲンタマイシン、トブラマイシン、アミカ シン、ネチルマイシン、カナマイシン、ストレプトマイシン、ネオマイシンまた はそれらの誘導体を含む群の1つである。さらに好ましくは、アミノグ リコシドはネオマイシンまたはその誘導体である。最も好ましい具体例では、ア ミノグリコシドはゲンタマイシンである。 さらに別の好ましい具体例において、本発明は、哺乳動物における心臓不整脈 の治療またはその予防のための方法を提供し、上記方法は、心臓不整脈の調整に 十分な条件および時間をもって上記哺乳動物に有効量のポリアミン化合物を投与 することを含む。 好ましくは、本発明のこの局面において、ポリアミンはスペルミンまたはその 誘導体である。さらに好ましい局面においては、ポリアミンはスペルミンである 。 さらに、ポリアミンまたはアミノグリコシドまたはIns(1,4,5)P3 の放出または作用を阻害または遮断する他の薬剤の投与経路は、好ましくは、経 口、非経口または頬からの投与であるが、ここで意図される方法にわずかな変形 を加えるだけで別の経路も同様に応用可能である。薬剤の有効量は、治療される べき症状および哺乳動物に依存するが、哺乳動物に投与されるべき量は害を及ぼ さないものでなくてはならない。一般に、薬剤の有効量は、1日当たりの投与量 で、0.1→100mg/kgの範囲であり、より好ましくは1−100mg/ kgであり、さらに好ましくは5−60mg/kgである。 本発明の組成物において用いられる製薬的に許容される担体または希釈剤は当 業者には周知であり、たとえば、Re mington's Pharmaceutical Sciences,第18版,Mack Publishing Company,Ea ston、ペンシルバニア州、アメリカ合衆国、に記載されている。 本発明に従って説明される方法および医薬組成物は、種々の外科的処置の結果 として起こるかまたは心臓病が根底にある心臓不整脈の治療または予防に特に有 用である。 Ins(1,4,5)P3の放出または形成を遮断することができる薬剤は、 一般に、まず分離され灌流されたラットの心臓等の灌流される心組織においてイ ン・ビトロで試験される。有用であると思われる薬剤が次に、ラット、マウス、 モルモット、またはウサギ等の小型動物のモデルにおいてイン・ビボで試験され る。この最初のイン・ビボでのスクリーニングの後でも依然として有用な可能性 のある薬剤は、次にイヌ、ウマ、ブタまたはミニブタ等のより大型の動物モデル で試験することができる。次に、有用な活性の徴候をなおも示す薬剤を用いてヒ トの被験者で臨床試験が行なわれてもよい。抗不整脈性薬剤の臨床試験のための 適切なプロトコルは、ハイドビューシェル(Heidbuchel)らにより記述されてい る(36)。 本発明はさらに、以下の非制限的な図および例によって説明される。 図面において、 図1は、ホスファチジルイノシトール代謝回転経路を図式的に表わすものであ る。心臓において支配的な経路は箱 の中に示される。 図2は、分離され灌流されたラットの心臓からTCA抽出されたイノシトール リン酸のHPLCプロファイルを示す。 A:コントロール心臓、B:30分間の全体的な心筋虚血を施された心臓。長 い矢印は、ヌクレオチド標品の溶出位置を示す。 図3は、期間を増加させて全体的な心筋虚血を施していった、分離され灌流さ れたラットの心臓における1mgタンパク質当たりのcpmでの3H標識イノシ トールリン酸の蓄積を示すグラフである。 図4は、虚血および20分間の虚血期間の後に再灌流を施された、分離され灌 流されたラットの心臓における3H標識イノシトールリン酸の蓄積を示すグラフ である。 図5は、ノルアドレナリン刺激(A)、虚血および再灌流(B)およびレセル ピンの存在下で虚血および再灌流(C)を施された、分離され灌流されたラット の心臓における個々の3H標識イノシトールリン酸の蓄積を示すグラフである。 図6は、無処理2分間の再灌流反応の百分率として、20分間の全体的な虚血 後2分以内の再灌流での3H標識イノシトールリン酸蓄積に対する種々のネオマ イシン濃度の作用を示すグラフである。 図7は、新生児の筋細胞における3H標識イノシトール リン酸の蓄積をcpmで示すグラフである。Ins(1,4,5)P3のレベル が低いことに注目されたい。 図8は、副腎糸球体細胞における3H標識イノシトールリン酸の蓄積cpmを 示すグラフである。Ins(1,4,5)P3のレベルが低いことに注目された い。 例1 イノシトールリン酸の実験 心臓におけるイノシトールリン酸反応 発明者らの実験室でのこれまでの研究によって、心組織におけるイノシトール リン酸放出および代謝の経路は、Ca2+放出伝達物質Ins(1,4,5)P3 の脱リン酸化の生成物は認められるがリン酸化生成物は認められない点で、他の 細胞におけるものとは異なることがわかっていた(10)。関連する代謝経路は 図1に示される。その後の研究によって、心臓におけるホスファチジルイノシト ール特異的ホスホリパーゼC(PLC)の一次放出生成物は、Ins(1,4, 5)P3ではなくIns(1,4)P2であることを証明することによって、これ らの発見の説明がついた。このことは、心組織がIns(1,4,5)P3の生 成を回避したことを示しており、本研究の基礎となっている。より最近の研究に よって、「心臓の」経路がGhと称する非定型性のGTP結合タンパク質の存在 と相関することを示すことで、この通常とは異なる経路の機構的な根拠が与えら れた(16)。Ghは、受容体を定型性の GTP結合タンパク質に結合するPLC−βとは異なるホスホリパーゼCに結合 する(17)。心臓イノシトールリン酸経路とGhの関連をさらに調べるために 、PLC−βの阻害剤の作用が研究された(18)。この化合物U−73122 は、ノルアドレナリン刺激の下での心組織におけるイノシトールリン酸の蓄積を 阻害しなかったが、Ghを欠き筋肉ではない細胞と区別できないイノシトールリ ン酸代謝経路を有する分離された新生児の筋細胞において十分に効果的な阻害剤 であった。したがって、心組織におけるホスファチジルイノシトール代謝回転経 路は、多くの重要な局面において他の細胞タイプにおけるものとは異なる。 発明者らは、経路における何らかの変化が心筋虚血および灌流の状態の下でα1 −アドレナリンアゴニストの不整脈の作用の原因であるかどうかの可能性につ いて研究した。 A)方法 分離され灌流されたラットの心臓におけるイノシトールリン酸反応 成長したオスのスプレイジ・ドーレイ(sprague dawley)ラット250−30 0gが用いられた。示されている場合には、ラットはレセルピンで処理され(殺 生前18時間で5mg/kg I.P.)、内在するノルアドレナリン貯蔵物を 排除した。ラットは、断頭によって殺生するのに先立ち、1U/g I.P.3 0分ヘパリンで凝血防止処理された。心臓が迅速に切除され、直ちに氷冷生理食 塩 水において冷蔵された。氷冷溶液において、ランゲンドルフ(Langendorff)に よって説明されているように上行大動脈を介して心臓にカニューレが挿入され、 37℃において5%CO2−95%O2で平衡させられたHEPES−緩衝クレブ ス(Krebs)溶液で5ml/分の速度で逆行的に再灌流された。初期灌流は再循環 的でない態様で行なわれ、内部の血液を除去した。心臓が徐々に暖まるようにし 、内部の血液がなくなると、炭酸クレブス培地を含む37℃の水でジャケットさ れた器官浴に移され、再循環する態様で灌流が続けられた。15分の平衡期間の 後、心臓は、2時間にわたって[3H]−イノシトール、2μCi/mlで標識 された。心臓は、強いリズミカルな拍動に対して標識期間を通してモニタされた 。これらの要件を満たさないいかなる心臓も排棄された。 標識付けのあと、[3H]−イノシトール含有培地が除去され、β−アドレナ リン受容体を遮断しかつInsP1′−ホスファターゼによるInsP代謝を阻 害するため、プロプラノロール(10-6M)および塩化リチウム(50mM)を 含有するクレブス培地と取換えられた(20)。心臓は、虚血前に10分間プロ プラノロール、LiCl溶液で灌流された。投与される際にアンタゴニストがこ の10分間のプレインキュベーションにおいて含まれた。30分までの種々の時 間にわたって灌流を終了することによって正常体温の全体的な虚血が誘起された 。20分間の虚血 期間の後、灌流を5ml/分で再開することによって、再灌流が調べられた。反 応は、房室性の接合部での切除の後、液体2で心臓を凍結することによって終了 された。凍結された心室の重量が測定され、イノシトールリン酸が以下に説明す るように抽出された。 イノシトールリン酸の抽出 イノシトールリン酸は、すでに記述されているように(21)、3.5ml氷 冷5%トリクロロ酢酸(TCA)、2.5mM EDTA、5mMフィチン酸溶 液において心室試料から抽出された。簡単に、心室は、氷上15秒間隔で10秒 間にわたって2回「ポリトロン」(“Polytron”)ホモジナイザーによってホモ ジナイズされた。試料は、ポッターエルベハイム(Potter-Elvejheim)ホモジナ イザーを用いてさらにホモジナイズされ、その後簡単に音波破砕された。ホモジ ナイズされた試料は遠心分離(5000rpm、10分間、4℃)され、TCA 不溶材料を除去した。上澄みが収集され、残りのペレットが1.5ml TCA ,EDTAフィチン酸中で再抽出された。上澄みはプールされ、フレオン、トリ −n−オシルアミン(ocylamine)(1:1 v/v 0.75ml:1ml T CA溶液)が加えられ、十分に混合され、低速遠心分離(2000rpm,10 分,4℃)によって相分離された。イノシトールリン酸を含有する、結果として 得られた水相が収集され、プロテイナーゼK(50μg/ml,2時間,50 ℃)で処理された。この処理は、クロマトグラフィカラムを保護するのに必要で あった。処理された試料は、1mlダウエックス(Dowex)−50カラム(4% 架橋、4−400メッシュサイズ)にかけられ、1mlの水で溶出された(22 )。尿素(0.05M最終濃度)が添加され(23)、試料は、高性能液体クロ マトグラフィ(HPLC)分析に先立って凍結乾燥された。この方法を用いての イノシトールリン酸の回収率は、標識されない心臓の抽出物への[3H]標識標 品の添加によって見積られるように、各異性体について95%を上回った。 イノシトールリン酸の分離および定量化 イノシトールリン酸は、すでに記述されているように(24)、ウォーターズ ラジアルコンプレッションユニット(Waters Radial Compression Unit)におい てワットマンパーティシル(Whatman Partisil)10μ SAXカラムを用い、 複合リン酸アンモニウムグラジエント、pH3.8、0−2Mを用いてアニオン 交換HPLCシステムにより分離された。オンラインβ−カウンタ(モデルCR 、ラジオマティックインスツルメンツ(Radiomatic Instruments))を用いてイ ノシトールリン酸が検出され、定量化された。市販の標品との比較によってすべ てのピークが特定された。ヌクレオチド標品AMP、ADP、およびATPが試 料で流され、カラムの性能を評価した。 心臓灌流液におけるノルアドレナリン同定 ノルアドレナリンの見積りのための心臓灌流液のアリコートが、虚血組織から 、20分間MIの後の再灌流の種々の間隔において収集された。試料はHPLC によって分析され、すでに記述されているように(25)電気化学的検出によっ て定量化された。 Ins(1,4,5)P3定量分析 Ins(1,4,5)P3の量が、実質的にすでに記述されているように(2 6)競合的結合測定法(アマーシャム(Amersham)TRK1000)を用いて測 定された。虚血に先立って2時間の心臓灌流中[3H]標識を省略したこと、お よび抽出処理においてフィチン酸の代わりに5mm ATPを用いたことを除い ては、上述のように心室試料が調製された。5mmフィチン酸は、Ins(1, 4,5)P3アッセイにおいて交差反応することがわかった。 タンパク質同定 標品としてウシ血清アルブミンを用いた修飾ローリー(Lowry)法を利用して InsP抽出の後にTCAペレットのアリコートにおいてタンパク質濃度が定め られた。 統計 ここに示す値は、特に述べられていない場合には平均±SEM、n=4である 。結果の統計学的分析は、すべてのInsPデータについて学生による対になっ ていない「t−検定」を伴うものである。 B) 結果 [3H]−標識イノシトールリン酸の蓄積に関する全体的虚血の影響 Ins(1/3)P1、Ins(4)P1、Ins(1,4)P2、およびIn s(1,4,5)P3として識別される[3H]イノシトール標識された心臓に含 まれる化合物のTCA抽出物。これまでに報告されているように、[3H]−I ns(1,3,4,5)P4およびその代謝生成物は、明らかではなかった(図 2a)。酸素化された媒質での30分の灌流は、結果としてイノシトールリン酸 における[3H]−標識の時間に依存する増大をもたらした。対照的に、全体的 な虚血は、イノシトールリン酸の分配に変化を生じさせる(図2b)一方、標識 の全体量は変化しないままだった。図3に示されるように、Ins(1,4)P2 、およびIns(1,4,5)P3における減少が、同時に起こる分解生成物I ns(1)P1およびIns(4)P1の増大とともに観察された。[3H]−標 識イノシトールリン酸における著しい変化は、5分間の虚血後に見られた。虚血 症状の下に観察される再分配プロセスは、これがレセルピン処理によるノルアド レナリン貯蔵所の涸渇またはプラゾシン(prazosin)でのα1アドレナリン受容 体の遮断のどちらの影響も受けないため、虚血の間に放出される内因性ノルアド レナリンからは独立的なものであった。 正常な酸素灌流とは対照的に、心筋におけるイノシトー ルリン酸の蓄積の合計は、調査された30分の虚血期間全体にわたって変化のな いままだったので、代謝生成物Ins(1/3)P1およびIns(4)P1の増 大により、Ins(1,4,5)P3およびIns(1,4)P2における[3H ]−標識の減少を説明することができた。これらのデータは、全体的な虚血によ り、PtdIns−PLC活性の阻害が引き起こされるため、局所的に高い濃度 のノルアドレナリンが存在していてもイノシトールリン酸の放出は全く起こらな いということを示している。 虚血症状下におけるイノシトールリン酸放出の制御 より最近のモデル研究は、虚血の間のイノシトールリン酸の代謝の変化が、こ れらの条件下におけるpHの減少にも周囲の高い細胞外K+濃度にも関連してい ないということを示している。むしろ、発明者らの研究により、イノシトールリ ン酸プロファイルの変化は、ATP含有量の減少のみによって説明され得るであ ろうことが示されている。おだやかな無酸素症は、ATP含有量を8.3±1μ モル/g乾燥重量から4.5±0.4(平均±SEM、n=3、p<.01)に 減少させ、これは結果としてIns(1,4)P2の含有量における減少をもた らした。全体的虚血において起こるような、ATPのより大きい減少(0.71 8±0.14まで)は、結果としてIns(1,4,5)P3およびIns(1 ,4)P2の減少をもたらした。穏やかな、および深刻な虚血のどちらのプロフ ァイルも、 ATP生成の阻害剤を用いてモデル化することができた。 穏やかな虚血症状下では、ノルアドレナリンに反応してIns(1,4,5) P3の放出が起こり、このノルアドレナリンの周囲レベルはこの症状下では高い ものである。穏やかな虚血に続く再灌流により、この反応はさらに強められる( 後の部分を参照されたい)。したがって、Ins(1,4,5)P3放出が虚血 症状下で起こるかどうかは、組織のATP含有量、したがって虚血の深刻さに依 存する。しかしながら、再灌流を伴えば強められた放出が常に見受けられる。 3H−標識イノシトールリン酸の蓄積に関する虚血後の再灌流の影響 20分の全体的な心筋虚血に続く酸素化された媒質での再灌流により、[3H ]−標識イノシトールリン酸の蓄積における急速な増大がもたらされた。この活 性化は二相性であって、1分および2分の再灌流の間に起こる急速かつ一過性の 蓄積と、それに続く20分を過ぎても続くゆっくりとした量的には小さい2次的 な蓄積とを伴う(図4)。 2分間の虚血後の再灌流によりもたらされるイノシトールリン酸の急速な蓄積 は、先行するレセルピン処理によりそれが回避されていたため、内因性ノルアド レナリンの放出に依存していた(図5c)。[3H]−標識Ins(1,4,5 )P3の放出は、10-4Mのノルアドレナリンでの灌流により、レセルピン処理 された動物において回復させ ることができた。プラゾシン(10μM)処理は、2分の再灌流イノシトールリ ン酸反応を阻害し、α1−アドレナリン受容体を介しての仲介を示した。したが って、即時の再灌流Ins(1,4,5)P3反応にはニューロンで放出された ノルアドレナリンが必要であり、かつこれはa1−アドレナリン受容体により仲 介される。 再灌流Ins(1,4,5)P3反応はa1−アドレナリン受容体のノルアドレ ナリン刺激によりもたらされるものではあるが、これは酸素正常状態下における ノルアドレナリン反応とはいくつかの点で異なっている。第1に、イノシトール リン酸の放出が量的により大きい。第2に、放出されたイノシトールリン酸のプ ロファイルが、再灌流条件下における1次的な放出生成物はIns(1,4,5 )P3であった一方で酸素正常状態下(11)ではIns(1,4)P2が優勢で あるということにおいて、異なっている。第3に、再灌流条件下におけるイノシ トールリン酸の放出は、後に詳述する(表1)ように、酸素正常状態下では放出 を阻害しなかったいくつかの化合物により、阻害されている。 O2を含まない(N2飽和)媒質での再灌流はイノシトールリン酸放出を活性化 しないため、2分の再灌流反応には酸素の再導入が必要である。この発見は、近 年の報告が酸化体はIns(1,4,5)P3受容体の感度を増大させると示し ている(27)ため、大変興味深いものである。 したがって、2つの異なるメカニズムすなわち増大される放出と増大される感度 とにより、Ins(1,4,5)P3は、虚血および再灌流の条件下においてよ り影響的かつより損傷を与えるものとなり得る。 虚血および再灌流の条件下におけるノルアドレナリン濃度 内因性ノルアドレナリンは、虚血症状下において心筋の細胞外空間内に蓄積さ れることが知られている(28)。発明者のモデルにおいてそのような蓄積を立 証するため、この研究では組織および周囲の灌流液においてノルアドレナリン濃 度が測定された。虚血の開始に先立ち、プロプラノロールおよびLiClを含む クレブス(Krebs)媒質での10分の再循環灌流に続いて、コントロール値(9. 87±1.54×10-10M)がサンプリングされた。20分の全体的虚血によ り、心筋の細胞外空間内でノルアドレナリンの蓄積が引き起こされた(8.19 ±2.03×10-7M)。このノルアドレナリンは再灌流で急速に放出され、1 0mlの再循環灌流液内に放出されたときには40倍前後に希釈されるにもかか わらず、2分間の再灌流ではレベルは高いままだった(1.26±0.28×1 0-8M)。灌流液のノルアドレナリンレベルは20分の再灌流の後著しく降下し (1.06±0.5×10-9M)、コントロールにおけるものと変わらないレベ ルに至った(P>0.3)。2分の再灌流後、灌流液内のノルアドレナリン濃度 は平均1.54±0.5×10-8Mとなった。そのような濃度は、非虚血性心筋 からのイノシトールリン酸放出を刺激するにあたり効果的でない。これは2分の 虚血後の再灌流の間の、心室のα1−アドレナリン受容体の感度または利用可能 性の増大を示すものである。発明者らの研究室におけるこれまでの研究では、非 虚血性心筋における神経刺激がもたらすイノシトールリン酸蓄積の増大は僅かで あることが示されている。したがって心臓のα1−アドレナリン受容体がニュー ロンで放出されたノルアドレナリンに反応するのは、虚血および再灌流の条件下 においてのみである。 再灌流により誘発される[3H]−標識イノシトールリン酸反応に関するアミ ノグリコシド類の効果 アミノグリコシド系抗生物質ネオマイシンは、Ins(1,4,5)P3放出 の阻害剤としてよく特徴づけられているものである(29)(30)。2分間の 再灌流で誘発される[3H]−標識イノシトールリン酸反応に関するネオマイシ ンの効果が調査された。虚血に10分先立って添加され、この手順全体を通じて 維持されたネオマイシン(0.05mM)は、[3H]−標識イノシトールリン 酸の蓄積を著しく阻害するものではなかった。より高い濃度、すなわち0.5m Mおよび5mMでは、それぞれ[3H]−標識イノシトールリン酸蓄積に対し、 ネオマイシンの不在下における2分間の虚血後の再灌流と比較して平均で4 5%および55%の阻害がもたらされた(図6)。これらの結果は、5mMのネ オマイシンが[3H]Ins(1,4,5)P3の蓄積において20%の減少を引 き起こしたが、イノシトールリン酸1およびイノシトールリン酸2の蓄積には効果 がなかったという、健康な心臓組織で見られるものとは異なっている。より低い 濃度は効果がなかった。これらのデータは、虚血後の再灌流の間においては、心 筋組織のネオマイシンに対する感度は10倍を超えて増大することを示している 。 ネオマイシンのこの阻害効果がアミノグリコシド類のクラス効果であるのかど うか、またもしそうならば他のメンバーがより高い効能を有しているのではない かということを確立するために、続いて実験が行なわれた。イン・ビボでの調査 のために利用可能な血漿アッセイを用いることに鑑み、これらの調査にはストレ プトマイシンおよびゲンタマイシンが選択された。表1に示すように、ゲンタマ イシンおよびストレプトマイシンは双方とも、ネオマイシンよりも強力な再灌流 で誘発されるIns(1,4,5)P3放出の阻害剤であった。したがって再灌 流で誘発されるIns(1,4,5)P3放出の阻害は、アミノグリコシド類の クラス効果である。表1に示すように、ポリアミン、スペルミンもテストされ、 阻害的であることが示された。 より最近の研究は、再灌流不整脈に対するトロンビンの寄与の可能性を調査し ている。上述の研究では媒質により 灌流される心臓を使用した。しかしながら、イン・ビボの心筋虚血および再灌流 は、閉塞の要因とされる血栓の形成と関連づけられるトロンビンの局所的な高い 濃度と関わりがある。他の研究室による最近の研究では、イン・ビボでの血栓の 直接的な前駆的不整脈作用が指摘されている。発明者らの研究室における研究で は、トロンビンは心臓組織内のIns(1,4,5)P3の放出を直接的に刺激 するものであり、この放出は再灌流条件下におけるノルアドレナリン反応の阻害 に必要とされるものと類似の濃度においてゲンタマイシンにより阻害されるとい うことが示されている。 端的に言えば、全体的な虚血に続く心臓の再灌流はIns(1,4,5)P3 の放出を引き起こすものであり、これはニューロンで放出されるノルアドレナリ ンまたはトロンビンのいずれによってでもなされ得る。これらの物質は双方とも 、イン・ビボでの虚血症状下における心臓内に存在することが予期されるであろ うものである。 例2 イン・ビトロでの心筋機能 A)方法 自然位(in situ)で灌流されるラットの心臓において再灌流で誘発される不整脈 虚血を誘発するための20分間の冠動脈閉塞とそれに続く再灌流の影響下にお かれた、自然位(in situ)で灌流さ れるラットの心臓のモデルを用いて、再灌流で誘発される不整脈が調査された。 ラット(250−300g)は麻酔(ペントバルビトン60mg/kg,I. P.)をかけられ、ヘパリン処理された(1ラット当り200U、I.V.)。 次に胸郭が開かれ、金属のカニューレ(ID 1mm)が挿入されて上行大動脈 内へ結びつけられ、自然位でランゲンドルフ灌流が開始された(31)。開胸か ら心臓の灌流開始までの間隔は50から70秒の間であった。灌流液はクレブス 緩衝剤であり、冠動脈の流れは非虚血性の灌流については5ml/g心臓重量/ 分の速度でイスマタック(Ismatac)蠕動ポンプにより制御された。この流れの速 度では、灌流ラインのサイドアームに接続された圧力変換器(グールド・シュタ ットハム(Gould Statham)モデル、p23)により測定される冠動脈灌流圧力は 、32−38mmHgの間であった。大動脈の除去に続き、肺脈管がしばって止 められた。いくつかの調製物において、心室の圧力は先端から左心室腔内へミラ ーマイクロチップ変換器カテーテルを挿入することによって測定された。すべて のパラメータ、すなわち冠動脈灌流圧力、心室圧力、および心外膜ECGは、グ ラス(Grass)モデル7ポリグラフ上に絶えず記録された。2つの心臓が灌流され 、同時に調査された。 絹の縫合糸(4.0)が、左冠動脈のまわりに、その元の所から2〜3mmの ところで緩く巻き付けられた。その 後の閉塞の開放のために、2つの絹の放出リングが縫合糸のまわりに位置づけら れた。局所的虚血を誘発する、動脈の守備よい閉塞は、冠動脈灌流圧における少 なくとも30%の増大によって示された。虚血期間の間、灌流圧力は非虚血性灌 流レベルに調整された。 ハーバードモデル(Harvard Model)22ポンプを介して、灌流に薬剤が加えら れた。灌流液パラメータを確実に一定なものとするため、薬剤の流れは灌流の流 れの1%未満とされた。薬剤は、他の言及がなされていない限りは、虚血および 再灌流期間全体の10分前およびその最中に存在していた。 心臓調製物は調査の開始に先立ち少なくとも20分の間安定化された。10分 の薬剤のインキュベーションに続き、左冠動脈は20分間、局所的虚血を誘発す るために結紮された。この虚血期間の終わりで、結紮は解放され、心臓は5分間 の間プレ虚血性の流れで灌流された。虚血の最中、または再灌流の最初の2分間 に起こる心室の不整脈は、ランベス(Lambeth)コンベンション(32)に従い規 定された。 統計 不整脈の発生は、各グループにつきn≧8とし、χ2検定を用いて分析された 。 B)結果 再灌流で誘発される不整脈に関するアミノグリコシド類の 効果 第2の伝達物質Ins(1,4,5)P3の、最初の再灌流で誘発される放出 は、再灌流で誘発される不整脈と関連する時点において起こる。上で略述した考 察に基づき、これは不整脈の発生においてIns(1,4,5)P3が役割を持 つかもしれないことを示唆している。したがって、再灌流で誘発される不整脈は 定量化され、これらの条件下におけるIns(1,4,5)P3反応を阻害する 化合物の効果が調査された。 自然位で灌流されたラットの心臓における冠動脈閉塞およびそれに続く再灌流 の虚血性モデルが用いられ、虚血症状および再灌流された条件下の双方において 非常に高いパーセンテージの心室不整脈がもたらされた。冠動脈閉塞による20 分の局所的虚血により、83%(10/12)のVT発生率が生じた。表2に示 されるように、この虚血期間に続く再灌流は、調査された12匹のラットのうち 10匹においてVTおよび退行性のVFを生じさせた。すべての場合において、 多数の早発の心室鼓動がみられた。VTおよびその後のVFで不整脈になった心 臓のうちで、調査が行なわれた5分の再灌流期間の間に回復したものは1つもな かった。 これらの再灌流で誘発される不整脈に関するネオマイシンの効果が、表2に示 される。0.05mMにおけるネオマイシンは、再灌流全体にわたって深刻なV TおよびVF の双方を示す調査された8匹のラットのうちの6匹に関して、誘発された不整脈 に何ら著しい効果を与えなかった。対照的に、かつ[3H]−標識イノシトール リン酸の研究と並行して、より高い濃度のネオマイシン(0.5mM)は、再灌 流により誘発される不整脈の発生を抑制し、研究された10匹のラットのうちい ずれでもVTまたはVFが見られなかった。同様な効果が5mMのネオマイシン でも観察された。0.5mMのネオマイシンによる再灌流誘発不整脈の阻害は、 心拍数および心室圧力のようないかなる血流力学的効果とも無関係であったが、 薬剤の最初の導入の際にはこれらは降下し、閉塞に先立つ10分間のインキュベ ーション期間の間でコントロールとそれほど変わらないレベルまで回復した。 表1に示すように、ストレプトマイシン、ゲンタマイシンおよびスペルミンも また、再灌流で誘発されるIns(1,4,5)P3の放出に関する効果と並行 して、再灌流不整脈を抑制するものである。ゲンタマイシンはテストされた中で 最も強力な薬剤であり、ストレプトマイシンがそれに続く。より高い濃度では、 ゲンタマイシンおよびストレプトマイシンは虚血的段階の間に起こる不整脈の部 分的な抑制をももたらす。これらのデータはさらに、再灌流不整脈におけるその 明らかに本質的である役割に加えて、これらの不整脈に対するIns(1,4, 5)P3による寄与の可能性をも示唆している。 したがって、再灌流条件下におけるホスファチジルイノシトール(4,5)ビ スリン酸(PtdIns(4,5)P2)の加水分解の阻害により、再灌流不整 脈の発生が回避される。 再灌流で誘発される不整脈に関するスタウロスポリンの(staurosporine)の効 果 Ins(1,4,5)P3に加えて、第2の伝達物質DAGもまた、PtdI ns(4,5)P2の加水分解の際に生成される。DAGはさまざまなイソ型の プロテインキナーゼCを活性化し、これはいくつかの細胞のプロセスを制御する 。したがって、アミノグリコシド類の抗不整脈効果はDAG生成およびそれに続 くPKC活性化の阻害によるものである可能性があった。そこで、強力なプロテ インキナーゼC阻害剤スタウロスポリン(33)の再灌流誘発不整脈に対する効 果が調査された。スタウロスポリン(10-7M、これは再灌流条件下で心筋にお けるPKCを阻害するものとして知られている濃度である(34))は、表1に 示されるように、未処理のコントロールから再灌流誘発不整脈の発生率パーセン トを著しく変えるものではなかった。 ホスホリパーゼCβの阻害の影響 今日まで、利用可能なホスファチジルイノシトール特異的ホスホリパーゼCの 直接的な阻害剤は僅かであった。しかしながら、1つの化合物、すなわちU−7 3122として知られるステロイド誘導体が、PLC−βイソ型を阻害するもの として示されている。上で説明したように、この薬剤は無傷の心臓調製物におい てはIns(1,4,5)P3の放出を阻害せず、抗不整脈作用を伴わなかった 。このデータは表2にまとめられている。 併せて考えると、いくつかの異なる化合物から導き出されたデータは、Ins (1,4,5)P3の放出の阻害により再灌流不整脈の抑制がもたらされるとい うことを示している。 再灌流条件下におけるトロンビンの不整脈効果 トロンビンが心臓におけるIns(1,4,5)P3の放出を直接刺激すると いう発見は、トロンビンがこのメカニズムを介して直接的に不整脈を引き起こす 可能性を示している。ノルアドレナリンにより開始される不整脈的な事象が除外 されるように、レセルピン投与されたラットからの心臓を用いて実験は行なわれ た。レセルピンを投与された動物からの心臓では、再灌流不整脈はみられなかっ た。しかしながら、灌流液にトロンビン(2U/ml)が加えられると、高い発 生率の再灌流不整脈がみられた。さらに、これらの不整脈はゲンタマイシンによ って阻害され、Ins(1,4,5)P3の放出(表2)との関連性が示された 。 例3 イン・ビボでの研究 A) 方法 イン・ビボでのアミノグリコシドの抗不整脈作用の研究のためにゲンタマイシ ンが選ばれた。これは、イン・ビトロでゲンタマイシンが最も効力の強い薬剤で あり、しかも血漿レベルを測定するためのアッセイ法が最近可能になっているか らである。トロンビンの作用が、観察される不整 脈に寄与するよう、ラットはヘパリンで処理されなかった。 冠動脈の閉塞および再灌流のためのイン・ビボモデル ラットは、ペントバルビトン(60mg/KgIP)で麻酔をかけられ、室内 の空気により人工的に酸素を補給された。胸郭部が前方の助骨の間を介して開か れ、その心臓が露出された。4.0縫合糸が、左の冠動脈の周りに配置された後 、ポリエチレンカニューレが誘導され、通された。胸郭は、胸部の外側からカニ ューレを通したまま閉じられた。右の頸動脈には動脈の血圧を記録するためカニ ューレが挿入された。20〜30分間の安定化の後、チューブを通る結紮糸の末 端を引張り、かつ縫糸とともにチューブをクランプで締めて糸の末端を固定する ことにより、左の冠動脈が結紮された。虚血の時間は10分間であり、続いて再 灌流が行なわれた。動脈の血圧およびリードII ECGが、虚血の前および間 において3分間記録され、さらに再灌流の最初の5分間記録された。イン・ビボ ラットモデルにおいて、再灌流不整脈の最も高い発生率は10分間の冠動脈閉塞 の後に生じる。虚血領域のサイズは、実験の終わりにおいて染色法により決定さ れた。虚血領域については、コントロール動物からの心臓とゲンタマイシンを摂 取した動物との間に差異はなかった。ゲンタマイシンは虚血の開始に先立って2 .5〜10mg/Kg/分の投与量で注入され、プロトコルの間中維持された。 このことにより、血圧および心拍数にゆるやかな減少が生じた。 表3に示すように、ゲンタマイシンは、イン・ビボで再灌流不整脈の発生を阻 害した。これらの条件下において発生する不整脈は、ノルアドレナリンおよびト ロンビンにより起こされ、さらにおそらく他の薬剤によっても起こされると予想 された。ゲンタマイシンが虚血条件下で生じる不整脈に対しも効果的であったと いうことは留意すべき重要なことである。上述したように、Ins(1,4,5 )P3の放出もまた、虚血の厳しさに応じて、これらの条件下で生じ得る。 例4 心臓選択的PLC阻害剤 本発明者による研究は、虚血性再灌流の後の条件下におけるIns(1,4, 5)P3放出の阻害が、再灌流不整脈の発生を阻害することを示している。この ことは、Pt dIns(4,5)P2をIns(1,4,5)P3に加水分解するPLC酵素に 直接結合しかつ阻害すること、またはPtdIns(4,5)P2を拘束しかつ それによりあまり直接的にではなくPLC活性を阻害することのいずかにより、 達成することができた。PdtIns代謝回転経路がすべての細胞系において生 じるものであるとすれば、阻害剤を効果的な治療上の手段とするには、何らかの 選択性を阻害剤に組込むことが重要である。心臓においてα1−アドレナリン受 容体に結合するPLCは、直接的な酵素阻害剤に対して1つの可能なターゲット を提供するものである。なぜなら、それは、最近論述されているPLCクラス( 17)のいずれとも異なる酵素であるからである。しかしながら、PtdIns (4,5)P2を拘束するアミノグリコシド類のような薬剤もまた適切であり得 る。本発明者は、これらの化合物の効力が虚血条件下において1桁を上回る大き さで増加することを示してきた。さらに、たとえアミノグリコシド類がPtdI ns(4,5)P2を拘束することにより作用するとしても、PLC活性の阻害 を生じることにおけるアミノグリコシド類の相対的な効力は、異なるPLCイソ 形に対して異なっており、しかもゲンタマイシンよりもむしろネオマイシンは概 して最も効果的である(表4)。PtdIns(4,5)P2は、ホスファチジ ルコリン特異的ホスホリパーゼDのための基質であるよりもむしろ活性化物質で ある。この酵素に対して、 アミノグリコシド類はPtdIns(4,5)P2による活性化を阻害すること を示してきているが、効力の順位のオーダーは、PLCの研究において観察され るものと異なっていた。したがって、たとえアミノグリコシド類がPtdIns (4,5)P2を拘束することにより作用するとしても、この拘束は、明らかに 、異なる態様でPtdIns(4,5)P2に相互作用する異なる酵素類に影響 を及ぼすものである。 したがって、適切に選択的な薬剤の開発は、これらのメカニズムのいずれかに よって可能であるはずである。 例5 抗不整脈剤 最近入手することができる抗不整脈剤は、効力が全く不十分なものであり、し かもそれらの用途は顕著な副作用のためにしばしば限定される。さらに、これら の薬剤は、虚血の間に生じる不整脈を主としてターゲットにしており、しかも再 灌流の後に生じる不整脈に対して実質的に効果的ではない(36)。ゲンタマイ シンはイン・ビトロおよびイン・ビボで再灌流不整脈を阻害することにおいて非 常に効果的である。これらの発見は、Ins(1,4,5)P3の放出の阻害に 基づく全く新しいクラスの抗不整脈剤を開発するための支えになるものである。 さらに、イン・ビボで発生する不整脈は、イン・ビトロモデル系で見られる不整 脈よりも機構的により複雑であるはずであり、しかも我々のモデル研究およびイ ン・ビボ実験の両方によって示唆されるように、Ins(1,4,5)P3は一 般的に言われている「再灌流」不整脈よりもより広い役割を有し得るはずである 。不安定なアンギナのような症状は、冠動脈の一時的な閉塞の繰返しを伴うはず であり、したがって虚血および再灌流の症状の発現の繰返しを伴うはずである。 したがって、Ins(1,4,5)P3の放出の阻害により作用する薬剤は、一 般的に言われる「再灌流」不整脈よ りも広く臨床上適用することができるものである。 以上具体的に説明してきたもの以外の変更および修飾がここに規定される本発 明について可能であることは当業者において容易に理解できるところである。本 発明がそのような変更および修飾をすべて包含することが理解されるべきである 。本発明はまた、本明細書において個々にまたはまとめて言及されまたは示され る工程、特徴、組成物および化合物のすべてを含むものであり、さらには、それ らの工程または特徴のいずれの2つまたはそれ以上の任意の組合せおよびすべて の組合せを含むものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI A61K 31/335 9454−4C A61K 31/335 31/34 9454−4C 31/34 31/40 9454−4C 31/40 31/44 9454−4C 31/44 31/70 ABQ 9051−4C 31/70 ABQ 31/71 9051−4C 31/71 38/43 9051−4C 37/547 38/45 9051−4C 37/52 38/48 9051−4C 37/465 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,MW,SD,SZ),AM, AT,AU,BB,BG,BR,BY,CA,CH,C N,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE ,HU,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LK, LR,LT,LU,LV,MD,MG,MN,MW,N L,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE ,SI,SK,TJ,TT,UA,US,UZ,VN (72)発明者 ダート,アンソニー・マイケル オーストラリア、3145 ビクトリア州、イ ースト・マルバーン、ダグラス・ストリー ト、24 (72)発明者 デュー,シャオ−ジュン オーストラリア、3181 ビクトリア州、ウ インザー、アプトン・ロード、13/40

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 哺乳動物における心機能不全の予防または治療のための方法であって、心 臓組織においてイノシトール(1,4,5)三リン酸(Ins(1,4,5)P3 )の形成または放出を遮断することのできる薬剤の有効量を前記哺乳動物に投 与することを含む、方法。 2. 前記心機能不全が心臓の不整脈であることを特徴とする、請求項1の方法 。 3. 前記心臓の不整脈が、心臓部位の頻拍および細動を含むことを特徴とする 、請求項2の方法。 4. 前記薬剤が、リン脂質PdtIns(4,5)P2からのIns(1,4 ,5)P3の放出を阻害または阻止するものであることを特徴とする、請求項1 、2または3の方法。 5. 前記薬剤がアミノグリコシドであることを特徴とする、請求項4の方法。 6. 前記アミノグリコシドが、ゲンタマイシン、トブラマイシン、アミカシン 、ネチルマイシン、カナマイシン、ストレプトマイシンおよびネオマイシンまた はそれらの誘導体からなる群から選択されることを特徴とする、請求項5の方法 。 7. 前記薬剤がポリアミンであることを特徴とする、請求項4の方法。 8. 前記ポリアミンがスペルミンまたはその誘導体であ ることを特徴とする、請求項7の方法。 9. 前記薬剤がIns(1,4,5)P3の作用を遮断することを特徴とする 、請求項1、2または3の方法。 10. 前記薬剤がIns(1,4,5)P3受容体を遮断することを特徴とす る、請求項9の方法。 11. 前記薬剤がIns(1,4,5)P3のアンタゴニストであることを特 徴とする、請求項9の方法。 12. 前記薬剤が経口投与、非経口投与または頬からの投与によることを特徴 とする、請求項1、2または3の方法。 13. 前記有効量が、前記哺乳動物の体重のキログラム当り約0.1から約1 00mgであることを特徴とする、請求項1、2または3の方法。 14. 前記有効量が、前記哺乳動物の体重のキログラム当り約5から約60m gであることを特徴とする、請求項13の方法。 15. 抗不整脈剤の逐次投与または同時投与をさらに含む、請求項1、2また は3の方法。 16. 前記抗不整脈剤が、アミオダロン、ソタロールおよびリグノカインから なる群から選択されることを特徴とする、請求項15の方法。 17. 血栓溶解をもたらすことのできる薬剤の逐次投与または同時投与をさら に含む、請求項1、2または3の方法。 18. 該薬剤が、ストレプトキナーゼ、ウロキナーゼおよび組織プラスミノー ゲン活性化物質からなる群から選択されることを特徴とする、請求項17の方法 。 19. 心収縮および/または心拡張機能を増加させる薬剤の逐次投与または同 時投与をさらに含む、請求項1、2または3の方法。 20. 該薬剤が、ジオキシン、ドブタミン、ナイトレート、カプトプリル、ニ フェジピンおよびフルセミドからなる群から選択されることを特徴とする、請求 項19の方法。 21. 前記哺乳動物がヒトであるこを特徴とする、請求項1、2または3の方 法。 22. 心臓組織におけるIns(1,4,5)P3の形成または放出を遮断す ることに使用するための薬剤。 23. 前記薬剤が、リン脂質PtdIns(4,5)P2からのIns(1, 4,5)P3の放出を阻害または阻止するものであることを特徴とする、請求項 22の薬剤。 24. 前記薬剤がアミノグリコシドであることを特徴とする、請求項23の薬 剤。 25. 前記薬剤が、ゲンタマイシン、トブラマイシン、アミカシン、ネチルマ イシン、カナマイシン、ストレプトマイシンおよびネオマイシンまたはそれらの 誘導体からなる群から選択されることを特徴とする、請求項24の薬剤。 26. 前記薬剤がポリアミンであることを特徴とする、請求項23の薬剤。 27. 前記薬剤がスペルミンまたはその誘導体であることを特徴とする、請求 項26の薬剤。 28. 前記薬剤がIns(1,4,5)P3の作用を遮断することを特徴とす る、請求項22の薬剤。 29. 前記薬剤がIns(1,4,5)P3受容体を遮断することを特徴とす る、請求項28の薬剤。 30. 前記薬剤がIns(1,4,5)P3のアンタゴニストであることを特 徴とする、請求項28の薬剤。 31. 前記薬剤が他の抗不整脈剤をさらに含むことを特徴とする、請求項22 、23または28の薬剤。 32. 前記他の抗不整脈剤が、アミオダロン、ソタロールおよびリグノカイン からなる群から選択されることを特徴とする、請求項31の薬剤。 33. 前記薬剤が、血栓溶解をもたらすことのできる成分をさらに含むことを 特徴とする、請求項22、23または28の薬剤。 34. 前記成分が、ストレプトキナーゼ、ウロキナーゼおよび組織プラスミノ ーゲン活性化物質からなる群から選択されることを特徴とする、請求項33の薬 剤。 35. 前記薬剤が、心収縮および/または心拡張機能を増加させる成分をさら に含むことを特徴とする、請求項22、23または29の薬剤。 36. 前記成分が、ジオキシン、ドブタミン、ナイトレート、カプトプリル、 ニフェジピンおよびフルセミドから なる群から選択されることを特徴とする、請求項35の薬剤。 37. 1つ以上の製薬的に許容される担体または希釈剤とともに、心臓組織に おいてIns(1,4,5)P3の形成または放出を遮断することのできる薬剤 を含む、心機能不全の予防および/または治療に有用な医薬組成物。 38. 前記薬剤が、リン脂質PtdIns(4,5)P2からのIns(1, 4,5)P3の放出を阻害または阻止するものであることを特徴とする、請求項 37の医薬組成物。 39. 前記薬剤がアミノグリコシドであることを特徴とする、請求項38の医 薬組成物。 40. 前記薬剤が、ゲンタマイシン、トブラマイシン、アミカシン、ネチルマ イシン、カナマイシン、ストレプトマイシンおよびネオマイシンまたはそれらの 誘導体からなる群から選択されることを特徴とする、請求項39の医薬組成物。 41. 前記薬剤がポリアミンであることを特徴とする、請求項37の医薬組成 物。 42. 前記薬剤がスペルミンまたはその誘導体であることを特徴とする、請求 項41の医薬組成物。 43. 前記薬剤がIns(1,4,5)P3の作用を遮断することを特徴とす る、請求項37の医薬組成物。 44. 前記薬剤がIns(1,4,5)P3受容体を遮 断することを特徴とする、請求項43の医薬組成物。 45. 前記薬剤がIns(1,4,5)P3のアンタゴニストであることを特 徴とする、請求項43の医薬組成物。 46. 前記薬剤が、他の抗不整脈剤をさらに含むことを特徴とする、請求項3 7、38または43の医薬組成物。 47. 前記他の抗不整脈剤が、アミオダロン、ソタロールおよびリグノカイン からなる群から選択されることを特徴とする、請求項46の医薬組成物。 48. 前記組成物が、血栓溶解をもたらすことのできる薬剤をさらに含むこと を特徴とする、請求項38、39または43の医薬組成物。 49. 該薬剤が、ストレプトキナーゼ、ウロキナーゼおよび組織プラスミノー ゲン活性化物質からなる群から選択されることを特徴とする、請求項48の医薬 組成物。 50. 前記組成物が、心収縮および/または心拡張機能を増加させる薬剤をさ らに含むことを特徴とする、請求項37、38または43の医薬組成物。 51. 該薬剤が、ジオキシン、ドブタミン、ナイトレート、カプトプリル、ニ フェジピンおよびフルセミドからなる群から選択されることを特徴とする、請求 項50の医薬組成物。 52. 心臓組織においてIns(1,4,5)P3の形成または放出を遮断す る薬剤の、心臓不整脈の治療または 予防のための医薬の製造における使用。 53. 前記薬剤がアミノグリコシドであることを特徴とする、請求項52の使 用。 54. 前記薬剤がポリアミンであることを特徴とする、請求項52の使用。
JP7514107A 1993-11-15 1994-11-15 心機能不全の治療方法およびそのために有用な医薬組成物 Pending JPH09505058A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
AUPM242393 1993-11-15
PCT/AU1994/000702 WO1995013818A1 (en) 1993-11-15 1994-11-15 A method for treating cardiac dysfunction and pharmaceutical compositions useful therefor
AU2423 1999-08-25

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09505058A true JPH09505058A (ja) 1997-05-20

Family

ID=3777349

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7514107A Pending JPH09505058A (ja) 1993-11-15 1994-11-15 心機能不全の治療方法およびそのために有用な医薬組成物

Country Status (6)

Country Link
US (1) US5929039A (ja)
EP (1) EP0729359A4 (ja)
JP (1) JPH09505058A (ja)
CA (1) CA2176220A1 (ja)
SG (1) SG49032A1 (ja)
WO (1) WO1995013818A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2004073701A1 (ja) * 2003-02-19 2006-06-01 邦康 早田 Lfa−1抑制剤、及びその用途

Families Citing this family (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6083991A (en) * 1997-06-04 2000-07-04 University Of Florida Research Foundation, Inc. Anti-arrhythmic composition and methods of treatment
WO2002051439A2 (en) * 2000-12-22 2002-07-04 Medlyte, Inc. Compositions and methods for the treatment and prevention of cardiovascular diseases and disorders, and for identifying agents therapeutic therefor
US7794713B2 (en) * 2004-04-07 2010-09-14 Lpath, Inc. Compositions and methods for the treatment and prevention of hyperproliferative diseases
AU2005315565A1 (en) * 2004-12-16 2006-06-22 Genmedica Therapeutics Sl Amines, combination of amines and vanadium and amine vanadium salts for the treatment or prevention of dyslipidemia
US20080138334A1 (en) * 2006-05-31 2008-06-12 Sabbadini Roger A Immune-Derived Moieties Reactive Against Bioactive Lipids, and Methods of Making and Using Same
US9274129B2 (en) * 2006-05-31 2016-03-01 Lpath, Inc. Methods and reagents for detecting bioactive lipids
US7862812B2 (en) 2006-05-31 2011-01-04 Lpath, Inc. Methods for decreasing immune response and treating immune conditions
US8796429B2 (en) * 2006-05-31 2014-08-05 Lpath, Inc. Bioactive lipid derivatives, and methods of making and using same
US9274130B2 (en) 2006-05-31 2016-03-01 Lpath, Inc. Prevention and treatment of pain using antibodies to lysophosphatidic acid
DK2087002T3 (da) 2006-10-27 2014-10-27 Lpath Inc Sammensætninger og fremgangsmåder til binding af sphingosin-1-phosphat
CA2667706A1 (en) * 2006-10-27 2008-05-08 Lpath, Inc. Compositions and methods for treating ocular diseases and conditions
US8361465B2 (en) * 2007-10-26 2013-01-29 Lpath, Inc. Use of anti-sphingosine-1-phosphate antibodies in combination with chemotherapeutic agents
US20110144125A1 (en) * 2008-08-14 2011-06-16 The Uab Research Foundation Anti-Arrhythmia Agents, Methods of Their Use, Methods of Their Identification and Kits Therefore
US8871202B2 (en) 2008-10-24 2014-10-28 Lpath, Inc. Prevention and treatment of pain using antibodies to sphingosine-1-phosphate

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1989000848A1 (en) * 1986-09-19 1989-02-09 Chemex Pharmaceuticals, Inc. Method for the treatment of body tissues and the administration of drugs thereto
JPH01502268A (ja) * 1986-12-29 1989-08-10 ジ アドミニストレイターズ オブ ザ テューレン エデュケイショナル ファンド アミノグリコシド誘因腎臓毒に対する保護
FI883067A7 (fi) * 1988-06-27 1989-12-28 Labsystems Oy Foerfarande foer behandling av koronarkaerlsjukdom.
DD298412A5 (de) * 1989-04-28 1992-02-20 ������@���Kk�� Verfahren zur herstellung von polypeptiden, die geeignet sind als antagonisten exzitatorischer aminosaeure-neurotransmitter und/oder blocker der calciumkanaele
ZA903804B (en) * 1989-05-23 1991-03-27 Merrell Dow Pharma A method of potentiating cell-mediated immunity utilizing polyamine derivatives
US5312928A (en) * 1991-02-11 1994-05-17 Cambridge Neuroscience Calcium channel antagonists and methodology for their identification

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2004073701A1 (ja) * 2003-02-19 2006-06-01 邦康 早田 Lfa−1抑制剤、及びその用途
JP4709552B2 (ja) * 2003-02-19 2011-06-22 邦康 早田 Lfa−1抑制剤、及びその用途

Also Published As

Publication number Publication date
US5929039A (en) 1999-07-27
CA2176220A1 (en) 1995-05-26
EP0729359A4 (en) 1999-06-02
SG49032A1 (en) 1998-05-18
WO1995013818A1 (en) 1995-05-26
EP0729359A1 (en) 1996-09-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Jennings et al. Metabolism of preconditioned myocardium: effect of loss and reinstatement of cardioprotection
Wang et al. GsMTx4-D is a cardioprotectant against myocardial infarction during ischemia and reperfusion
US5929039A (en) Method for treating cardiac dysfunction and pharmaceutical compositions useful therefor
US12564574B2 (en) Pharmaceutical composition for preventing or treating parkinson's disease, comprising 2-(4-(1-hydroxypropane-2-yl)phenyl)isoindoline-1-one compound
JP2001504488A (ja) 虚血損傷の予防および治療方法
Hernández-Reséndiz et al. Reduction of no-reflow and reperfusion injury with the synthetic 17β-aminoestrogen compound Prolame is associated with PI3K/Akt/eNOS signaling cascade
CA3238082A1 (en) Combination of a ssao inhibitor and thr-beta agonist for use in the treatment of liver disorders
Hock et al. Peptide leukotriene receptor antagonism in myocardial ischaemia and reperfusion
Pastoris et al. Effect ofl-carnitine on myocardial metabolism: results of a balanced, placebo-controlled, double-blind study in patients undergoing open heart surgery
US20240252457A1 (en) Treatment or Prevention of Ischaemia Reperfusion Injury
Szekeres Drug-induced delayed cardiac protection against the effects of myocardial ischemia
Axelrod et al. Metabolism and inactivation of noradrenaline and adrenaline and the effect of drugs
AU2020401776A1 (en) Treatment or prevention of ischaemic stroke reperfusion injury
US20210128596A1 (en) Compositions and methods for treating septic cardiomyopathy
AU683106B2 (en) A method for treating cardiac dysfunction and pharmaceutical compositions useful therefor
Adamec Evidence that long-lasting potentiation of amygdala efferents in the right hemisphere underlies pharmacological stressor (FG-7142) induced lasting increases in anxiety-like behaviour: role of GABA tone in initiation of brain and behavioural changes
Shmist et al. N, N, N′, N′-Tetrakis (2-pyridylmethyl)-ethylenediamine improves myocardial protection against ischemia by modulation of intracellular Ca2+ homeostasis
CZ200377A3 (cs) 7-Hydroxyepiandrosteron s neuroprotektivním účinkem
EP2949324A1 (en) Prevention and/or treatment of ischemia/reperfusion injury
US20060241178A1 (en) Compositions and methods for treating lung cancer
JPWO2020059242A1 (ja) 心不全の病態の評価方法
Drimba et al. Beneficial cardiac effects of cicletanine in conscious rabbits with metabolic syndrome
Testini et al. Contractility in vitro and mitochondrial response in small and large rabbit bowel after anastomosis
Kara et al. Effects of chronic trimetazidine treatment on myocardial preconditioning in anesthetized rats
Yasa et al. The effects of calcium channel blockers are not related to their chemical structure in the collar model of the rabbit