JPH0950607A - 磁性膜、磁気ヘッドおよび磁気記録装置 - Google Patents
磁性膜、磁気ヘッドおよび磁気記録装置Info
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- JPH0950607A JPH0950607A JP19941895A JP19941895A JPH0950607A JP H0950607 A JPH0950607 A JP H0950607A JP 19941895 A JP19941895 A JP 19941895A JP 19941895 A JP19941895 A JP 19941895A JP H0950607 A JPH0950607 A JP H0950607A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】高結晶性基板上に結晶性薄膜を形成する場合
に、両者の結晶学的なつながりを断ち切るための層を設
ける。特に、この層は非晶質である薄膜或いは、格子定
数など結晶状態が大きく異なる材料薄膜を設ける。 【効果】磁性膜の結晶配向性の制御ができ、それにより
良好な軟磁気特性を有する磁性膜が得られる。さらに、
この積層構造を有する磁気ヘッドは良好な記録,再生,
消去の特性が得られる。
に、両者の結晶学的なつながりを断ち切るための層を設
ける。特に、この層は非晶質である薄膜或いは、格子定
数など結晶状態が大きく異なる材料薄膜を設ける。 【効果】磁性膜の結晶配向性の制御ができ、それにより
良好な軟磁気特性を有する磁性膜が得られる。さらに、
この積層構造を有する磁気ヘッドは良好な記録,再生,
消去の特性が得られる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁性膜,磁気ヘッドおよ
び磁気記録装置に関する。
び磁気記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の高度情報化社会の進展に伴い、小
型でしかも高密度な記憶装置へのニーズが高まってい
る。この中で、磁気記録装置は高密度記録,ダウンサイ
ジングへの研究が急速に進められている。高密度記録を
実現するために、記録した微小磁区が安定に存在するよ
うに高保磁力を有する媒体と、この媒体に記録できる高
性能な磁気ヘッドが必要となる。
型でしかも高密度な記憶装置へのニーズが高まってい
る。この中で、磁気記録装置は高密度記録,ダウンサイ
ジングへの研究が急速に進められている。高密度記録を
実現するために、記録した微小磁区が安定に存在するよ
うに高保磁力を有する媒体と、この媒体に記録できる高
性能な磁気ヘッドが必要となる。
【0003】高保磁力媒体を十分に磁化して信号を記録
するには、強い磁界が発生できる高飽和磁束密度を有す
る磁気ヘッド材料が必要である。現在、提案されている
高飽和磁束密度を有する材料は、Fe−C系やFe−N
系等が知られている。これらの材料は、一定の温度で熱
処理を行うことにより、軟磁気特性を発現させている。
するには、強い磁界が発生できる高飽和磁束密度を有す
る磁気ヘッド材料が必要である。現在、提案されている
高飽和磁束密度を有する材料は、Fe−C系やFe−N
系等が知られている。これらの材料は、一定の温度で熱
処理を行うことにより、軟磁気特性を発現させている。
【0004】作製する磁気ヘッドが、メタル・イン・ギ
ャップ(MIG)型ヘッドである場合、ヘッド作製工程
にガラスボンディング工程を含むために、このボンディ
ング温度により熱処理温度が決定される。このボンディ
ング温度は、軟磁気特性発現の温度より高い場合が多
い。そのために、このMIG型磁気ヘッドを作製する場
合に、少なくともこれに耐えるだけの熱安定性の確保が
必要となる。
ャップ(MIG)型ヘッドである場合、ヘッド作製工程
にガラスボンディング工程を含むために、このボンディ
ング温度により熱処理温度が決定される。このボンディ
ング温度は、軟磁気特性発現の温度より高い場合が多
い。そのために、このMIG型磁気ヘッドを作製する場
合に、少なくともこれに耐えるだけの熱安定性の確保が
必要となる。
【0005】ところで、作製する磁気ヘッドが、MIG
型磁気ヘッドである場合、フェライト基板上に先の高飽
和磁束密度を有する材料であるFe−C系やFe−N系
等の薄膜を形成し、熱処理により結晶化させて軟磁気特
性を発現させている。この場合、軟磁気特性、特に、保
磁力や飽和磁束密度は析出してくる微結晶粒子のサイズ
に依存していることから、良好な軟磁気特性を有する磁
性膜を得るためには、この結晶粒子サイズを制御しなけ
ればならない。
型磁気ヘッドである場合、フェライト基板上に先の高飽
和磁束密度を有する材料であるFe−C系やFe−N系
等の薄膜を形成し、熱処理により結晶化させて軟磁気特
性を発現させている。この場合、軟磁気特性、特に、保
磁力や飽和磁束密度は析出してくる微結晶粒子のサイズ
に依存していることから、良好な軟磁気特性を有する磁
性膜を得るためには、この結晶粒子サイズを制御しなけ
ればならない。
【0006】すなわち、粒子サイズの大きなFe粒子が
存在すると、磁性膜内に保磁力の分布が生じる。また、
結晶化後の磁性膜の結晶構造により、異方性が変化した
り、保磁力が増大する等の軟磁気特性の劣化が観測され
た。そのため、この材料を用いた磁気ヘッドを実用化す
るのに当り、軟磁気特性の制御が重要であり、そのため
には磁性膜の結晶構造や粒子サイズ及びその分布を制御
しなければならない。これらの点について検討した公知
例として、特開平3−265104 号公報をあげることができ
る。
存在すると、磁性膜内に保磁力の分布が生じる。また、
結晶化後の磁性膜の結晶構造により、異方性が変化した
り、保磁力が増大する等の軟磁気特性の劣化が観測され
た。そのため、この材料を用いた磁気ヘッドを実用化す
るのに当り、軟磁気特性の制御が重要であり、そのため
には磁性膜の結晶構造や粒子サイズ及びその分布を制御
しなければならない。これらの点について検討した公知
例として、特開平3−265104 号公報をあげることができ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記の公知例では、磁
性膜の結晶粒子サイズについての検討はなされている
が、結晶成長的な観点から必ずしも良好な軟磁気特性を
有する磁性膜が得られるとは限らなかった。特に、磁気
ヘッドを構成する場合には、軟磁性膜の結晶構造により
軟磁気特性が大きく変化するので、これにより、磁気ヘ
ッドの記録や消去特性が変化する。その結果として、本
来のFe−C系やFe−N系の材料が有する軟磁気特性
(特に、保磁力)が得られず、磁気ヘッドの性能が低下
する。
性膜の結晶粒子サイズについての検討はなされている
が、結晶成長的な観点から必ずしも良好な軟磁気特性を
有する磁性膜が得られるとは限らなかった。特に、磁気
ヘッドを構成する場合には、軟磁性膜の結晶構造により
軟磁気特性が大きく変化するので、これにより、磁気ヘ
ッドの記録や消去特性が変化する。その結果として、本
来のFe−C系やFe−N系の材料が有する軟磁気特性
(特に、保磁力)が得られず、磁気ヘッドの性能が低下
する。
【0008】この課題を解決するために、各種元素を添
加する方法が提案されているが、元素添加により飽和磁
束密度の低下や磁歪定数の増大のために、良好に記録が
できなかったり、再生時に出力波形が歪んだりするため
に、記録−再生特性に問題が生じる場合があった。これ
は、軟磁性膜の軟磁気特性を制御するための結晶構造制
御に関する検討は必ずしも十分にはなされていなかった
からである。このような磁気ヘッドを用いて記録を行っ
た場合にエラーやノイズの原因となり、高密度記録がで
きない場合があった。特に、単結晶のフェライト基板上
に形成した磁性膜の結晶構造に関する検討はなされてい
なかった。
加する方法が提案されているが、元素添加により飽和磁
束密度の低下や磁歪定数の増大のために、良好に記録が
できなかったり、再生時に出力波形が歪んだりするため
に、記録−再生特性に問題が生じる場合があった。これ
は、軟磁性膜の軟磁気特性を制御するための結晶構造制
御に関する検討は必ずしも十分にはなされていなかった
からである。このような磁気ヘッドを用いて記録を行っ
た場合にエラーやノイズの原因となり、高密度記録がで
きない場合があった。特に、単結晶のフェライト基板上
に形成した磁性膜の結晶構造に関する検討はなされてい
なかった。
【0009】本発明の目的は、高飽和磁束密度を有する
Feを主体とする結晶性の磁性薄膜において、高性能で
しかも高信頼性を有する軟磁性薄膜が得られる磁性膜の
結晶構造の制御方法,積層構造、及び、その製造方法、
さらに、その軟磁性薄膜を用いた高性能でしかも高信頼
性を有する磁気ヘッド、及び磁気記録装置を提供するこ
とにある。
Feを主体とする結晶性の磁性薄膜において、高性能で
しかも高信頼性を有する軟磁性薄膜が得られる磁性膜の
結晶構造の制御方法,積層構造、及び、その製造方法、
さらに、その軟磁性薄膜を用いた高性能でしかも高信頼
性を有する磁気ヘッド、及び磁気記録装置を提供するこ
とにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】単結晶のフェライト基板
と磁性膜とから構成される磁気ヘッドで、単結晶の基板
上に磁性膜を形成するのに非晶質或いは格子面間隔が軟
磁性膜と異なる金属層を介して作製することにより結晶
構造、特に、結晶配向性を制御することにより解決する
ことができる。さらに具体的には、非晶質或いは格子面
間隔が軟磁性膜と異なる金属層に用いる材料として、C
o,Cr、或いはNiの内より選ばれる少なくとも1種
類の元素を主体とし、これに、母元素以外の前記記載の
元素及びNb,Ta,Fe,Mo,W,Pt,Rh,A
u,Ru,Hf,Zrの内より選ばれる少なくとも1種
類の元素を含ませると良い。
と磁性膜とから構成される磁気ヘッドで、単結晶の基板
上に磁性膜を形成するのに非晶質或いは格子面間隔が軟
磁性膜と異なる金属層を介して作製することにより結晶
構造、特に、結晶配向性を制御することにより解決する
ことができる。さらに具体的には、非晶質或いは格子面
間隔が軟磁性膜と異なる金属層に用いる材料として、C
o,Cr、或いはNiの内より選ばれる少なくとも1種
類の元素を主体とし、これに、母元素以外の前記記載の
元素及びNb,Ta,Fe,Mo,W,Pt,Rh,A
u,Ru,Hf,Zrの内より選ばれる少なくとも1種
類の元素を含ませると良い。
【0011】非晶質化するため、或いは、格子面間隔を
制御するための添加元素濃度は、添加する元素及び母元
素、さらには用いる単結晶フェライト基板の格子面間隔
により異なる。また、作製方法に依存することはいうま
でもない。さらに、この非晶質の金属層が磁性を有し、
フェライト基板,非晶質の金属層、そして、磁性膜とを
磁気的に結合させると、磁気ヘッドを作製する場合に、
記録再生特性向上につながる。
制御するための添加元素濃度は、添加する元素及び母元
素、さらには用いる単結晶フェライト基板の格子面間隔
により異なる。また、作製方法に依存することはいうま
でもない。さらに、この非晶質の金属層が磁性を有し、
フェライト基板,非晶質の金属層、そして、磁性膜とを
磁気的に結合させると、磁気ヘッドを作製する場合に、
記録再生特性向上につながる。
【0012】形成する非晶質の金属層の膜厚は、3nm
以上が好ましく、さらに好ましい膜厚は5nm以上であ
る。しかし、膜厚の上限は、擬似ギャップを生じない膜
厚とする必要がある。非晶質の非磁性膜や格子面間隔の
異なる金属層を用いた場合は、最大で15nmが限度で
ある。しかし、この金属層が磁性を有し、かつ、基板−
金属層−軟磁性膜間が磁気的に結合している場合は、上
限の膜厚は厚くなり、20nm程度となる。
以上が好ましく、さらに好ましい膜厚は5nm以上であ
る。しかし、膜厚の上限は、擬似ギャップを生じない膜
厚とする必要がある。非晶質の非磁性膜や格子面間隔の
異なる金属層を用いた場合は、最大で15nmが限度で
ある。しかし、この金属層が磁性を有し、かつ、基板−
金属層−軟磁性膜間が磁気的に結合している場合は、上
限の膜厚は厚くなり、20nm程度となる。
【0013】単結晶のフェライト基板と磁性膜とから構
成される磁気ヘッドで、単結晶の基板上に磁性膜を形成
するのに非晶質或いは格子面間隔の異なる金属層を介し
て行うことにより、形成される磁性膜の結晶構造を制御
することができる。さらに好ましくは、フェライト基板
上へ非晶質或いは格子面間隔の異なる金属層を介して作
製した磁性膜が、成膜直後では非晶質であり、この磁性
膜に一定のエネルギを与えることにより結晶化させる場
合、そのときの磁性膜の結晶方位はFeの(110)面
が優先的に配向することが好ましい。この結晶配向性
は、磁性膜の磁気特性、特に、軟磁気特性を支配する重
要な要因である。
成される磁気ヘッドで、単結晶の基板上に磁性膜を形成
するのに非晶質或いは格子面間隔の異なる金属層を介し
て行うことにより、形成される磁性膜の結晶構造を制御
することができる。さらに好ましくは、フェライト基板
上へ非晶質或いは格子面間隔の異なる金属層を介して作
製した磁性膜が、成膜直後では非晶質であり、この磁性
膜に一定のエネルギを与えることにより結晶化させる場
合、そのときの磁性膜の結晶方位はFeの(110)面
が優先的に配向することが好ましい。この結晶配向性
は、磁性膜の磁気特性、特に、軟磁気特性を支配する重
要な要因である。
【0014】用いる磁性膜として、Feを主体とし、こ
れにTa,Nb,Zrの内より選ばれる少なくとも1種
類の元素を5at%以上,15at%以下含み、C或い
はNの内より選ばれる少なくとも1種類の元素を5at
%以上,15at%以下含み、さらに、Al,Cr,R
u,Rh,Nbの内より選ばれる少なくとも1種類の元
素を1at%以上,15at%以下含む合金を用いれば
良い。さらに好ましくは、この磁性膜が成膜直後では非
晶質であり、この膜を熱処理することにより結晶化させ
て軟磁気特性を発現させるタイプの磁性膜である。単結
晶フェライト基板上に先の金属層を介して磁性膜を形成
することが、上述のような結晶配向性の制御に加えて、
フェライト基板と磁性膜の密着性向上に効果がある。
れにTa,Nb,Zrの内より選ばれる少なくとも1種
類の元素を5at%以上,15at%以下含み、C或い
はNの内より選ばれる少なくとも1種類の元素を5at
%以上,15at%以下含み、さらに、Al,Cr,R
u,Rh,Nbの内より選ばれる少なくとも1種類の元
素を1at%以上,15at%以下含む合金を用いれば
良い。さらに好ましくは、この磁性膜が成膜直後では非
晶質であり、この膜を熱処理することにより結晶化させ
て軟磁気特性を発現させるタイプの磁性膜である。単結
晶フェライト基板上に先の金属層を介して磁性膜を形成
することが、上述のような結晶配向性の制御に加えて、
フェライト基板と磁性膜の密着性向上に効果がある。
【0015】この積層構造は、結晶性磁性膜を用いた磁
気ヘッドへ適用するのが好ましく、その磁気ヘッドがメ
タル・イン・ギャップ型磁気ヘッドであることが特に好
ましい。そして、この磁気ヘッドを用いて、移動する情
報記録媒体に磁気的性質を用いて情報を記録する磁気記
録装置を構成することが好適である。そして、記録する
情報が、画像情報および/または音声情報である磁気記
録装置を構成することが最も好ましい。その場合、移動
する情報記録媒体として、テープもしくは円板上に磁気
記録媒体層が形成されたものを用いた磁気記録装置が好
ましい。
気ヘッドへ適用するのが好ましく、その磁気ヘッドがメ
タル・イン・ギャップ型磁気ヘッドであることが特に好
ましい。そして、この磁気ヘッドを用いて、移動する情
報記録媒体に磁気的性質を用いて情報を記録する磁気記
録装置を構成することが好適である。そして、記録する
情報が、画像情報および/または音声情報である磁気記
録装置を構成することが最も好ましい。その場合、移動
する情報記録媒体として、テープもしくは円板上に磁気
記録媒体層が形成されたものを用いた磁気記録装置が好
ましい。
【0016】
【作用】上記の結晶制御層を単結晶基板と結晶性薄膜と
の間に非晶質或いは結晶性磁性膜と結晶格子面間隔の異
なる金属層を設けることにより、単結晶基板の結晶構造
を反映しないで、結晶性薄膜の結晶構造、特に、結晶配
向性を自由に制御できるので、結果として磁気特性−保
磁力や異方性等の軟磁気特性の制御が可能になる。これ
は、この金属層により基板との結晶学的なつながりを分
離できるためである。結晶構造を制御した結果、その結
果、磁気ヘッドを作製した場合、ヘッドの記録,消去、
及び再生特性の向上を図ることができる。さらに、金属
層が磁性を有し、基板,金属層、そして、磁性膜との間
で磁気的に結合していると、擬似ギャップを作りにくく
なる。
の間に非晶質或いは結晶性磁性膜と結晶格子面間隔の異
なる金属層を設けることにより、単結晶基板の結晶構造
を反映しないで、結晶性薄膜の結晶構造、特に、結晶配
向性を自由に制御できるので、結果として磁気特性−保
磁力や異方性等の軟磁気特性の制御が可能になる。これ
は、この金属層により基板との結晶学的なつながりを分
離できるためである。結晶構造を制御した結果、その結
果、磁気ヘッドを作製した場合、ヘッドの記録,消去、
及び再生特性の向上を図ることができる。さらに、金属
層が磁性を有し、基板,金属層、そして、磁性膜との間
で磁気的に結合していると、擬似ギャップを作りにくく
なる。
【0017】
(実施例1)本実施例で用いた単結晶基板は、Mn・Z
nフェライト単結晶基板(代表組成:MnO/ZnO=
1.5 ,結晶方位(332))であり、結晶性薄膜とし
てFeTaCAl合金である。成膜にはスパッタ法を用いた。
スパッタのターゲットには、Fe,Ta,C,Alの各
元素の粉体を熱間静圧プレス法(HIP法)により成型
したものを用いた。ターゲットの組成は〔Fe79Ta8C13〕
90Al10 である。この HIP法により形成したターゲ
ットを用いると、薄膜化しても得られた膜の組成はター
ゲット組成とほぼ同じであり、また、膜中の酸素濃度を
低減できる特徴がある。
nフェライト単結晶基板(代表組成:MnO/ZnO=
1.5 ,結晶方位(332))であり、結晶性薄膜とし
てFeTaCAl合金である。成膜にはスパッタ法を用いた。
スパッタのターゲットには、Fe,Ta,C,Alの各
元素の粉体を熱間静圧プレス法(HIP法)により成型
したものを用いた。ターゲットの組成は〔Fe79Ta8C13〕
90Al10 である。この HIP法により形成したターゲ
ットを用いると、薄膜化しても得られた膜の組成はター
ゲット組成とほぼ同じであり、また、膜中の酸素濃度を
低減できる特徴がある。
【0018】磁気ヘッドの作製には、基板表面を凹凸に
溝加工したフェライト基板を用いた。磁性膜を作製する
のに先立ち、基板と磁性膜との間に9nmの膜厚のCr8N
i2層を設けた。放電ガスには、Arを用いた。スパッタ
の条件は、放電ガス圧力:5mTorr,投入RF電力:4
00W/150mmφである。これらのスパッタ条件は、
スパッタ装置等に依存して変化するので、これらの値に
限定されるものではない。形成した磁性膜の膜厚は5μ
mである。また、比較例として、基板と磁性膜との間に
Cr8Ni2層を設けていないもの、及び、2nmの膜厚
に形成したものを作製した。磁性膜は、成膜した後に、
590℃で30分間の熱処理を行った。
溝加工したフェライト基板を用いた。磁性膜を作製する
のに先立ち、基板と磁性膜との間に9nmの膜厚のCr8N
i2層を設けた。放電ガスには、Arを用いた。スパッタ
の条件は、放電ガス圧力:5mTorr,投入RF電力:4
00W/150mmφである。これらのスパッタ条件は、
スパッタ装置等に依存して変化するので、これらの値に
限定されるものではない。形成した磁性膜の膜厚は5μ
mである。また、比較例として、基板と磁性膜との間に
Cr8Ni2層を設けていないもの、及び、2nmの膜厚
に形成したものを作製した。磁性膜は、成膜した後に、
590℃で30分間の熱処理を行った。
【0019】このヘッドにおける磁性膜の結晶構造をX
線回折法により調べた。その結果、非晶質の金属層を3
nm及び9nmの膜厚に形成した磁性膜の結晶構造は、
成膜直後は非晶質であったが、熱処理した磁性膜は、F
eについては(110)面がメインピークであり、この
他に、(211)面及び(200)面が観測され、Ta
Cについては非常にブロードであるが(111)面が観
測された。この磁性膜は、Feの(110)面が優先的
に配向していることがわかる。これ以外に、非晶質のC
r−Nb,Cr−Ta,Cr−Hf,Cr−W,Cr−
Mo,Cr−Zr,Cr−Au,Cr−Rh,Cr−R
u,Cr−Fe,Cr−Co系合金を用いても同様の効
果が得られる。これに対して、結晶化したCr層を同一
の膜厚に形成した金属膜或いは、2nmの膜厚に形成し
たCr8Ni2層を介して形成した磁性膜及び金属層を設
けずに作製した磁性膜は、成膜直後で既に結晶化してい
た。Feについては(200)面がメインピークであ
り、この他に、(110)面及び(211)面が観測さ
れた。この磁性膜を熱処理しても、メインピークは変化
しないで、(200)面であった。この他に、(21
1)面及び(110)面が観測され、TaCについては
非常にブロードであるが(111)面が観測された。こ
の磁性膜は、Feの(200)面が優先的に配向してい
ることがわかる。この磁性膜の保磁力は、非晶質の金属
層を介して形成した場合が0.12Oeであり、成膜直
後に結晶化していた磁性膜(比較例)の場合が組成は同
じであるが2.6Oe と著しく大きくなった。このよう
に、磁性膜の結晶配向性により軟磁気特性が大きく異な
ることがわかる。このように、非晶質の金属層を介する
ことにより、その上に形成される磁性膜の結晶配向性を
制御できることがわかる。その場合、磁性膜の結晶配向
性の制御には、3nmの非晶質の金属層が必要である。
Cr−Nb,Cr−Ta,Cr−Hf,Cr−W,Cr
−Mo,Cr−Zr,Cr−Au,Cr−Rh,Cr−
Ru,Cr−Fe,Cr−Coを用いても同様の効果が
得られる。また、CrをCo或いはNiに変えても同様
の効果が得られる。ここで、Cr,Co,Niに添加す
る元素は、母金属を非晶質化するのに必要である。その
濃度は、用いる成膜装置に依存しているが、5at%以
上であれば効果がある。
線回折法により調べた。その結果、非晶質の金属層を3
nm及び9nmの膜厚に形成した磁性膜の結晶構造は、
成膜直後は非晶質であったが、熱処理した磁性膜は、F
eについては(110)面がメインピークであり、この
他に、(211)面及び(200)面が観測され、Ta
Cについては非常にブロードであるが(111)面が観
測された。この磁性膜は、Feの(110)面が優先的
に配向していることがわかる。これ以外に、非晶質のC
r−Nb,Cr−Ta,Cr−Hf,Cr−W,Cr−
Mo,Cr−Zr,Cr−Au,Cr−Rh,Cr−R
u,Cr−Fe,Cr−Co系合金を用いても同様の効
果が得られる。これに対して、結晶化したCr層を同一
の膜厚に形成した金属膜或いは、2nmの膜厚に形成し
たCr8Ni2層を介して形成した磁性膜及び金属層を設
けずに作製した磁性膜は、成膜直後で既に結晶化してい
た。Feについては(200)面がメインピークであ
り、この他に、(110)面及び(211)面が観測さ
れた。この磁性膜を熱処理しても、メインピークは変化
しないで、(200)面であった。この他に、(21
1)面及び(110)面が観測され、TaCについては
非常にブロードであるが(111)面が観測された。こ
の磁性膜は、Feの(200)面が優先的に配向してい
ることがわかる。この磁性膜の保磁力は、非晶質の金属
層を介して形成した場合が0.12Oeであり、成膜直
後に結晶化していた磁性膜(比較例)の場合が組成は同
じであるが2.6Oe と著しく大きくなった。このよう
に、磁性膜の結晶配向性により軟磁気特性が大きく異な
ることがわかる。このように、非晶質の金属層を介する
ことにより、その上に形成される磁性膜の結晶配向性を
制御できることがわかる。その場合、磁性膜の結晶配向
性の制御には、3nmの非晶質の金属層が必要である。
Cr−Nb,Cr−Ta,Cr−Hf,Cr−W,Cr
−Mo,Cr−Zr,Cr−Au,Cr−Rh,Cr−
Ru,Cr−Fe,Cr−Coを用いても同様の効果が
得られる。また、CrをCo或いはNiに変えても同様
の効果が得られる。ここで、Cr,Co,Niに添加す
る元素は、母金属を非晶質化するのに必要である。その
濃度は、用いる成膜装置に依存しているが、5at%以
上であれば効果がある。
【0020】また、クロスハッチテストによる密着性の
評価では、本実施例のCr−Ni合金層を介して磁性膜
を形成すると、1mm角のメッシュを100個切った内、
粘着テープの引き剥がしにより剥がれたのは一つもなか
った。非晶質のSiO2 を介して形成した場合は、10
0個のうち90個が剥がれた。また、Crを介して形成
した磁性膜では、100個の内剥がれたメッシュは一つ
もなかった。このように、密着性という観点からは、非
晶質及び結晶質による違いは見られず、用いる材料に依
存していることがわかる。また、2nmの膜厚では、密
着性的には9nmの場合と違いは見られず、100個の
内剥がれたメッシュは一つもなかった。
評価では、本実施例のCr−Ni合金層を介して磁性膜
を形成すると、1mm角のメッシュを100個切った内、
粘着テープの引き剥がしにより剥がれたのは一つもなか
った。非晶質のSiO2 を介して形成した場合は、10
0個のうち90個が剥がれた。また、Crを介して形成
した磁性膜では、100個の内剥がれたメッシュは一つ
もなかった。このように、密着性という観点からは、非
晶質及び結晶質による違いは見られず、用いる材料に依
存していることがわかる。また、2nmの膜厚では、密
着性的には9nmの場合と違いは見られず、100個の
内剥がれたメッシュは一つもなかった。
【0021】結晶配向性を制御した磁性膜を用いて、M
IG(メタルインギャップ)型ヘッドを作製した。その
構造を示す概略図を図1に示す。磁気ヘッドの作製に
は、単結晶のMn・Znフェライト基板(代表組成:M
nO/ZnO=1.5)2上に、先のCr−Ni合金層を
9nmの膜厚に形成した。つづいて、軟磁性薄膜1を5
μmの膜厚に形成した。ここで、用いた磁性膜の組成
は、〔Fe79Ta8C13〕90Al10である。ギャップ部3は、先
のフェライト基板2上に形成した軟磁性薄膜1上に、S
iO2 を200nmの膜厚に形成した後にCrを100
nmの膜厚に形成した。これを窒素気流中にて600℃
で30分間の熱処理を行い、その後に、同一形状のヘッ
ド基板を低融点ガラス4によりボンディングした。ここ
で、熱処理温度は、このガラスボンディング工程におけ
る温度に支配されるもので、この温度に限定されるもの
ではない。
IG(メタルインギャップ)型ヘッドを作製した。その
構造を示す概略図を図1に示す。磁気ヘッドの作製に
は、単結晶のMn・Znフェライト基板(代表組成:M
nO/ZnO=1.5)2上に、先のCr−Ni合金層を
9nmの膜厚に形成した。つづいて、軟磁性薄膜1を5
μmの膜厚に形成した。ここで、用いた磁性膜の組成
は、〔Fe79Ta8C13〕90Al10である。ギャップ部3は、先
のフェライト基板2上に形成した軟磁性薄膜1上に、S
iO2 を200nmの膜厚に形成した後にCrを100
nmの膜厚に形成した。これを窒素気流中にて600℃
で30分間の熱処理を行い、その後に、同一形状のヘッ
ド基板を低融点ガラス4によりボンディングした。ここ
で、熱処理温度は、このガラスボンディング工程におけ
る温度に支配されるもので、この温度に限定されるもの
ではない。
【0022】この磁気ヘッドを用いて、ディジタルVT
R装置を作製し、テープを走行させ画像情報を記録し
た。ハイビジョンのディジタル情報を記録したところ、
S/Nは40dB以上が得られた。ここで、相対速度は
36m/s,データ転送レートは46.1Mbps ,トラッ
ク幅は40μmである。これまでVTR用の磁気ヘッド
を例に説明してきたが、本発明の効果は磁気ディスクや
ヘリカルスキャンを用いた磁気テープ装置等に対しても
適用でき、装置等に左右されるものではない。
R装置を作製し、テープを走行させ画像情報を記録し
た。ハイビジョンのディジタル情報を記録したところ、
S/Nは40dB以上が得られた。ここで、相対速度は
36m/s,データ転送レートは46.1Mbps ,トラッ
ク幅は40μmである。これまでVTR用の磁気ヘッド
を例に説明してきたが、本発明の効果は磁気ディスクや
ヘリカルスキャンを用いた磁気テープ装置等に対しても
適用でき、装置等に左右されるものではない。
【0023】また、以上はFeTaCAl 合金膜を磁性膜に用
いた場合であるが、本発明の効果は、この材料系或いは
組成に限ることはなく、微結晶析出型の薄膜磁性材料全
般に対して成り立つ。結晶性の高い基板上に、結晶性の
薄膜を形成する場合に、薄膜の結晶構造が、基板の結晶
構造を反映しないように成長させるためには、基板と薄
膜の間に異なる結晶構造を有する膜を形成すれば良く、
最も有効な用途が磁気ヘッドである。
いた場合であるが、本発明の効果は、この材料系或いは
組成に限ることはなく、微結晶析出型の薄膜磁性材料全
般に対して成り立つ。結晶性の高い基板上に、結晶性の
薄膜を形成する場合に、薄膜の結晶構造が、基板の結晶
構造を反映しないように成長させるためには、基板と薄
膜の間に異なる結晶構造を有する膜を形成すれば良く、
最も有効な用途が磁気ヘッドである。
【0024】(実施例2)本実施例は、非晶質金属層と
して磁性を有する金属として、Ni70Fe20Cr10膜を用いた
場合である。この材料は、結晶性で磁性を有する金属層
である。結晶格子面間隔は、先の金属層と異なってい
る。本実施例で用いた単結晶基板は、Mn・Znフェラ
イト単結晶基板(代表組成:MnO/ZnO=1.5 ,
結晶方位(332))であり、結晶性薄膜としてFeTaCA
l 合金である。成膜にはスパッタ法を用いた。作製条件
等は、実施例1と同様である。磁性膜の膜厚は5μmで
ある。ここで、基板−Fe70Ni20Cr10膜−FeTaCAl 膜は磁
気的に結合させてある。磁気的に結合させるためには、
10-7Torr台まで真空排気した後に、金属層,磁性膜と
順次真空を破ることなく積層することにより実現でき
る。層間に酸化物などの層が存在しなければ磁気的結合
が切断されることはない。このNi70Fe20Cr10膜の磁気特
性は、飽和磁束密度は0.8T,保磁力は0.20Oeで
あった。
して磁性を有する金属として、Ni70Fe20Cr10膜を用いた
場合である。この材料は、結晶性で磁性を有する金属層
である。結晶格子面間隔は、先の金属層と異なってい
る。本実施例で用いた単結晶基板は、Mn・Znフェラ
イト単結晶基板(代表組成:MnO/ZnO=1.5 ,
結晶方位(332))であり、結晶性薄膜としてFeTaCA
l 合金である。成膜にはスパッタ法を用いた。作製条件
等は、実施例1と同様である。磁性膜の膜厚は5μmで
ある。ここで、基板−Fe70Ni20Cr10膜−FeTaCAl 膜は磁
気的に結合させてある。磁気的に結合させるためには、
10-7Torr台まで真空排気した後に、金属層,磁性膜と
順次真空を破ることなく積層することにより実現でき
る。層間に酸化物などの層が存在しなければ磁気的結合
が切断されることはない。このNi70Fe20Cr10膜の磁気特
性は、飽和磁束密度は0.8T,保磁力は0.20Oeで
あった。
【0025】このフェライト基板上に形成した磁性膜の
結晶構造をX線回折法により調べた。その結果、非晶質
の金属層を3nm及び9nmの膜厚に形成した磁性膜の
結晶構造は、成膜直後は非晶質(Ni70Fe20Cr10膜の弱い
ピークのみが観測された)であったが、熱処理した磁性
膜は、Feについては(110)面がメインピークであ
り、この他に、(211)面及び(200)面が観測さ
れ、TaCについては非常にブロードであるが(11
1)面が観測された。この磁性膜は、Feの(110)
面が優先的に配向していることがわかる。
結晶構造をX線回折法により調べた。その結果、非晶質
の金属層を3nm及び9nmの膜厚に形成した磁性膜の
結晶構造は、成膜直後は非晶質(Ni70Fe20Cr10膜の弱い
ピークのみが観測された)であったが、熱処理した磁性
膜は、Feについては(110)面がメインピークであ
り、この他に、(211)面及び(200)面が観測さ
れ、TaCについては非常にブロードであるが(11
1)面が観測された。この磁性膜は、Feの(110)
面が優先的に配向していることがわかる。
【0026】これに対して、2nmの膜厚に形成したNi
70Fe20Cr10膜を介して形成した磁性膜及び金属層を設け
ずに作製した磁性膜は、成膜直後で既に結晶化してい
た。Feについては(200)面がメインピークであ
り、この他に、(110)面及び(211)面が観測さ
れた。この磁性膜を熱処理しても、メインピークは変化
しないで、(200)面であった。この他に、(21
1)面及び(110)面が観測され、TaCについては
非常にブロードであるが(111)面が観測された。こ
の磁性膜は、Feの(200)面が優先的に配向してい
ることがわかる。この磁性膜の保磁力は、非晶質の金属
層を介して形成した場合が0.12Oe であり、成膜直
後に結晶化していた磁性膜(比較例)の場合が組成は同
じであるが2.6Oe と著しく大きくなった。この結果
は、実施例1と同様である。
70Fe20Cr10膜を介して形成した磁性膜及び金属層を設け
ずに作製した磁性膜は、成膜直後で既に結晶化してい
た。Feについては(200)面がメインピークであ
り、この他に、(110)面及び(211)面が観測さ
れた。この磁性膜を熱処理しても、メインピークは変化
しないで、(200)面であった。この他に、(21
1)面及び(110)面が観測され、TaCについては
非常にブロードであるが(111)面が観測された。こ
の磁性膜は、Feの(200)面が優先的に配向してい
ることがわかる。この磁性膜の保磁力は、非晶質の金属
層を介して形成した場合が0.12Oe であり、成膜直
後に結晶化していた磁性膜(比較例)の場合が組成は同
じであるが2.6Oe と著しく大きくなった。この結果
は、実施例1と同様である。
【0027】また、クロスハッチテストによる密着性の
評価では、本実施例のNi70Fe20Cr10膜を介して磁性膜を
形成すると、1mm角のメッシュを100個切った内、粘
着テープの引き剥がしにより剥がれたのは一つもなかっ
た。また、2nmの膜厚では、密着性的には9nmの場
合と違いは見られず、100個の内剥がれたメッシュは
一つもなかった。
評価では、本実施例のNi70Fe20Cr10膜を介して磁性膜を
形成すると、1mm角のメッシュを100個切った内、粘
着テープの引き剥がしにより剥がれたのは一つもなかっ
た。また、2nmの膜厚では、密着性的には9nmの場
合と違いは見られず、100個の内剥がれたメッシュは
一つもなかった。
【0028】結晶配向性を制御した磁性膜を用いて、M
IG(メタルインギャップ)型ヘッドを作製した。その
構造を示す概略図は実施例1と同様で、図1に示すとお
りである。磁気ヘッドの作製には、単結晶のMn・Zn
フェライト基板(代表組成:MnO/ZnO=1.5)
2上に、先のNi70Fe20Cr10 膜を9nmの膜厚に形成し
た。つづいて、軟磁性薄膜1を5μmの膜厚に形成し
た。ここで、用いた磁性膜の組成は、〔Fe79Ta8C13〕90
Al10である。ギャップ部3は、先のフェライト基板2上
に形成した軟磁性薄膜1上に、SiO2 を200nmの
膜厚に形成した後にCrを100nmの膜厚に形成し
た。これを窒素気流中にて600℃で30分間の熱処理
を行い、その後に、同一形状のヘッド基板を低融点ガラ
ス4によりボンディングした。ここで、熱処理温度は、
このガラスボンディング工程における温度に支配される
もので、この温度に限定されるものではない。
IG(メタルインギャップ)型ヘッドを作製した。その
構造を示す概略図は実施例1と同様で、図1に示すとお
りである。磁気ヘッドの作製には、単結晶のMn・Zn
フェライト基板(代表組成:MnO/ZnO=1.5)
2上に、先のNi70Fe20Cr10 膜を9nmの膜厚に形成し
た。つづいて、軟磁性薄膜1を5μmの膜厚に形成し
た。ここで、用いた磁性膜の組成は、〔Fe79Ta8C13〕90
Al10である。ギャップ部3は、先のフェライト基板2上
に形成した軟磁性薄膜1上に、SiO2 を200nmの
膜厚に形成した後にCrを100nmの膜厚に形成し
た。これを窒素気流中にて600℃で30分間の熱処理
を行い、その後に、同一形状のヘッド基板を低融点ガラ
ス4によりボンディングした。ここで、熱処理温度は、
このガラスボンディング工程における温度に支配される
もので、この温度に限定されるものではない。
【0029】この磁気ヘッドを用いて、ディジタルVT
R装置を作製し、テープを走行させ画像情報を記録し
た。ハイビジョンのディジタル情報を記録したところ、
S/Nは43dB以上が得られた。ここで、相対速度は
36m/s,データ転送レートは46.1Mbps ,トラッ
ク幅は40μmである。磁性を有する金属層を設けるこ
とにより、実施例1と同様の構造及び軟磁性材料の磁気
ヘッドを用いたにもかかわらず、S/Nは3dB増大し
た。これまでVTR用の磁気ヘッドを例に説明してきた
が、本発明の効果は磁気ディスクやヘリカルスキャンを
用いた磁気テープ装置等に対しても適用でき、装置等に
左右されるものではない。
R装置を作製し、テープを走行させ画像情報を記録し
た。ハイビジョンのディジタル情報を記録したところ、
S/Nは43dB以上が得られた。ここで、相対速度は
36m/s,データ転送レートは46.1Mbps ,トラッ
ク幅は40μmである。磁性を有する金属層を設けるこ
とにより、実施例1と同様の構造及び軟磁性材料の磁気
ヘッドを用いたにもかかわらず、S/Nは3dB増大し
た。これまでVTR用の磁気ヘッドを例に説明してきた
が、本発明の効果は磁気ディスクやヘリカルスキャンを
用いた磁気テープ装置等に対しても適用でき、装置等に
左右されるものではない。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、単結晶フェライト基板
上に非晶質金属層を介して磁性膜を形成することによ
り、磁性膜の結晶配向性の制御ができる。それにより良
好な軟磁気特性を有する磁性膜が得られる。さらに、こ
の積層構造を有する磁気ヘッドは良好な記録,再生,消
去の特性が得られ、高性能でしかも高信頼性を有する磁
気ヘッド、さらにそれを用いた高性能な磁気記録装置が
得られる。さらに、単結晶フェライト基板−非晶質金属
層−磁性膜とを磁気的に結合させることにより、擬似ギ
ャップによる特性劣化が抑制でき、記録再生特性の向上
を図ることができる。
上に非晶質金属層を介して磁性膜を形成することによ
り、磁性膜の結晶配向性の制御ができる。それにより良
好な軟磁気特性を有する磁性膜が得られる。さらに、こ
の積層構造を有する磁気ヘッドは良好な記録,再生,消
去の特性が得られ、高性能でしかも高信頼性を有する磁
気ヘッド、さらにそれを用いた高性能な磁気記録装置が
得られる。さらに、単結晶フェライト基板−非晶質金属
層−磁性膜とを磁気的に結合させることにより、擬似ギ
ャップによる特性劣化が抑制でき、記録再生特性の向上
を図ることができる。
【図1】本発明の一実施例のMIGヘッドの説明図。
1…軟磁性薄膜、2…フェライト基板、3…ギャップ
部、4…低融点ガラス。
部、4…低融点ガラス。
Claims (10)
- 【請求項1】単結晶のフェライト基板と結晶性の軟磁性
膜とを含む磁気ヘッドにおいて、前記単結晶のフェライ
ト基板上に非晶質或いは格子面間隔が前記結晶性の軟磁
性膜と異なる結晶性の金属層を介して前記軟磁性膜を形
成したことを特徴とする磁気ヘッド。 - 【請求項2】請求項1に記載の前記非晶質或いは格子面
間隔が前記結晶性の軟磁性膜と異なる結晶性の金属層に
用いる材料として、Co,Cr、或いはNiの内より選
ばれる少なくとも1種類の元素を主体とし、これに、母
元素以外の前記記載の元素及びNb,Ta,Fe,M
o,W,Pt,Rh,Au,Ru,Hf,Zrの内より
選ばれる少なくとも1種類の元素を少なくとも5at%
含み、さらに優位には、前記金属層が磁性を有し、フェ
ライト基板,金属層、そして、前記軟磁性膜とを磁気的
に結合させた磁気ヘッド。 - 【請求項3】請求項1に記載の前記非晶質或いは格子面
間隔が前記結晶性軟磁性膜と異なる結晶性の金属層とし
て、少なくとも3nmの膜厚に形成した磁気ヘッド。 - 【請求項4】単結晶のフェライト基板と軟磁性膜とを含
む磁気ヘッドにおいて、前記単結晶の基板上に磁性膜を
形成するのに非晶質或いは格子面間隔が前記結晶性軟磁
性膜と異なる金属層を介して行うことにより、形成され
る前記軟磁性膜の結晶構造を制御し、さらに優位には、
成膜直後が非晶質であり、一定のエネルギを前記軟磁性
膜に与えることにより結晶化させ、そのときの前記軟磁
性膜の結晶構造がFeの(110)面を優先的に配向さ
せた磁性膜。 - 【請求項5】請求項1に記載の前記結晶性の軟磁性膜と
して、Feを主体とし、これにTa,Nb,Zrの内よ
り選ばれる少なくとも1種類の元素を5at%以上,1
5at%以下含み、C或いはNの内より選ばれる少なく
とも1種類の元素を5at%以上,15at%以下含
み、さらに、Al,Cr,Ru,Rh,Nbの内より選
ばれる少なくとも1種類の元素を1at%以上,15a
t%以下含み、さらに優位には、その磁性膜が成膜時或
いは成膜後に結晶質とすることにより軟磁気特性を発現
させ、磁性膜が微小な結晶粒子の集合体である磁気ヘッ
ド。 - 【請求項6】請求項1,2,3,4または5に記載の前
記磁性薄膜を磁気ヘッドコア或いは磁気ヘッドコアの一
部に用いて磁気ヘッドを構成した磁性薄膜の積層構造及
びそれを用いた磁気ヘッド。 - 【請求項7】請求項1,2,3,4,5または6に記載
の前記磁性薄膜の積層構造を用いた磁気ヘッドがメタル
・イン・ギャップ型である磁気ヘッド。 - 【請求項8】請求項6または7に記載の前記磁気ヘッド
を用いて、移動する情報記録媒体に磁気的性質を用いて
情報を記録した磁気記録装置。 - 【請求項9】請求項8に記載の前記記録する情報が、画
像情報および/または音声情報である磁気記録装置。 - 【請求項10】請求項9に記載の前記移動する情報記録
媒体として、テープもしくは円板上に磁気記録媒体層が
形成されたものを用いた磁気記録装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19941895A JPH0950607A (ja) | 1995-08-04 | 1995-08-04 | 磁性膜、磁気ヘッドおよび磁気記録装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19941895A JPH0950607A (ja) | 1995-08-04 | 1995-08-04 | 磁性膜、磁気ヘッドおよび磁気記録装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0950607A true JPH0950607A (ja) | 1997-02-18 |
Family
ID=16407480
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP19941895A Pending JPH0950607A (ja) | 1995-08-04 | 1995-08-04 | 磁性膜、磁気ヘッドおよび磁気記録装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0950607A (ja) |
-
1995
- 1995-08-04 JP JP19941895A patent/JPH0950607A/ja active Pending
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