JPH09509323A - 疾患関連遺伝子の発現を阻害するための方法および試薬 - Google Patents

疾患関連遺伝子の発現を阻害するための方法および試薬

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JPH09509323A JP7522236A JP52223695A JPH09509323A JP H09509323 A JPH09509323 A JP H09509323A JP 7522236 A JP7522236 A JP 7522236A JP 52223695 A JP52223695 A JP 52223695A JP H09509323 A JPH09509323 A JP H09509323A
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Abstract

(57)【要約】 ICAM−1 mRNA、IL−5 mRNA、relA mRNA、TNF−α mRNA、RSV mRNAもしくはRSVゲノムRNAまたはCML関連mRNAを切断する酵素的RNA分子、およびこれらのmRNAレベルに関連する病因学的状態を治療するためのこれらの分子の使用;2’、3’または5’において修飾されたリボヌクレオチドまたはヌクレオチド、その合成、精製および脱保護の方法;tRNAとともにキメラ形態であっていてもよい、多数の酵素的核酸を含むベクター;第2の核酸分子と複合体を形成することにより酵素的核酸を細胞内に導入する方法であって、ここで複合体はR−ループ塩基対構造を形成することができる;dsRNAデアミナーゼを活性化することができ、酵素的活性または化学的変異誘発剤を含むオリゴヌクレオチドとインビボでハイブリダイズさせることにより変異体核酸を変更する方法。さらに、基質RNA部分を欠失し、トランスで切断および/またはライゲートしうるヘアピンリボザイム、ならびにステムII中の塩基対の間に相互接続ループを有するハンマーヘッドリボザイムが開示される。

Description

【発明の詳細な説明】 疾患関連遺伝子の発現を阻害するための方法および試薬発明の背景 本発明は、炎症または自己免疫疾患、慢性骨髄性白血病、または気道疾患等の 疾患に関連する遺伝子の発現の阻害剤として有用な試薬に関する。発明の概要 本発明は、新規な酵素的RNA分子、すなわちリボザイム、およびそれらを疾 病関連遺伝子(例えば、ICAM−1,IL−5,relA,TNF−α,p2 10bcr-abl,および呼吸器多核性ウイルス(respiratory syn cytial virus)遺伝子)の発現の阻害に用いる方法を特徴とする。 このようなリボザイムは、ヒトおよび他の動物(他の霊長類を含む)においてこ れらの遺伝子の発現により引き起こされる疾病の治療法に用いることができる。 リボザイムは、他の別個のRNA分子をヌクレオチド塩基配列特異的な様式で 反復切断しうる、酵素的活性を有するRNA分子である。これらの酵素的RNA 分子は実質的にいかなるRNA転写産物をも標的とすることができ、インビトロ で効果的な切断が達成されている。Kim et al.,84 Proc.N atl.Acad.Sci.USA 8788,1987;Haseloff and Gerlach,334 Nature 585,1988;Cech ,260 JAMA 3030,1988;ならびにJefferies,et al.,17 Nucleic Acids Research 1371, 1989。 これまでに、天然に生ずる酵素的RNAの6個の基本的変種が知られている。 それぞれのリボザイムは、生理学的条件下で、トランスでRNAホスホジエステ ル結合の加水分解を触媒することができる(したがって、他のRNA分子も切断 しうる)。表]はこれらのリボザイムの性質のいくつかをまとめたものである。 リボザイムは、まず標的RNAに結合することにより作用する。この結合は、 標的RNAを切断させる作用をするRNAの酵素的部分に近接して保持された、 リボザイムの標的RNA結合部分により行われる。従ってリボザイムは、まず標 的RNAを認識し、次いで相補的塩基対形成により標的RNAに結合し、適正な 部位にいったん結合すると、酵素的に作用して標的RNAを切断する。そのよう な標的RNAの戦略的切断は、それがコードする蛋白質の合成を指令する能力を 破壊するであろう。リボザイムはそのRNA標的に結合して切断させたのち、そ のRNAから離脱して他の標的を探し、新たな標的に反復的に結合して切断させ ることができる。 リボザイムの酵素的性質は他の手法、例えばアンチセンス法(この場合は核酸 分子が単に核酸標的に結合して、その翻訳を阻止するだけである)より有利であ る。療法処置を行うのに必要なリボザイムの有効濃度はアンチセンスオリゴヌク レオチドのものより低いからである。この利点は、リボザイムが酵素的に作用し うることを反映している。すなわち1個のリボザイム分子が多数の標的RNA分 子を切断しうる。さらにリボザイムは特異性の高い阻害剤であり、その阻害の特 異性は結合の塩基対形成のメカニズムのみでなく、その分子がそれの結合するR NAの発現を阻害するメカニズムにも依存する。すなわち阻害はRNA標的の切 断により引き起こされ、従って特異性は非標的RNAの切断速度に対する標的R NAの切断速度の比率として定義される。この切断メカニズムは、塩基対形成に 関与するもの以外の因子に依存する。従って、リボザイムの作用の特異性は、同 じRNA部位に結合するアンチセンスオリゴヌクレオチドのものより大きいと考 えられる。これらの触媒活性および増加した部位特異性により、リボザイムはア ンチセンスオリゴヌクレオチドより強力かつ安全な治療用分子である。 したがって、第1の観点においては、本発明は、ICAM−1,IL−5,r elA,TNF−α,p210bcr-ablまたはRSV蛋白質をコードするRNA 分子種の切断を指令するリボザイムもしくは酵素的RNA分子に関する。より詳 細には、本発明は、これらのRNAを切断しうるリボザイムの選択および機能、 ならびに種々の組織においてICAM−1,IL−5,relA,TNF−α, p210bcr-ablまたはRSV蛋白質のレベルを減少させて、本願明細書で議論 される疾患を治療するためのこれらの使用を記載する。このようなリボザイムは また、診断における使用にも有用である。 本発明においては、これらのリボザイムがICAM-1,IL−5,relA , TNF−α,p210bcr-abl,またはRSV遺伝子の発現を阻害しうること、 およびリボザイムの触媒活性がこれらの阻害効果に必要であることが示されてい る。当業者には、本願明細書に記載される例から、標的ICAM−1,IL−5 ,relA,TNF−α,p210bcr-abl,またはRSVをコードするmRN Aを切断する他のリボザイムを容易に設計しうることおよびそれらも本発明の範 囲内であることが明らかであることがわかるであろう。 これらの化学的または酵素的に合成したRNA分子は、その標的mRNAのア クセス可能な領域に結合する基質結合ドメインを含む。RNA分子はまた、RN Aの切断を触媒するドメインをも含む。結合した際、リボザイムは標的をコード するmRNAを切断し、翻訳および蛋白質の蓄積を妨害する。標的遺伝子が発現 されなければ、治療的効果が認められるであろう。 “遺伝子”は、同族(cognate)mRNAの蛋白質コード領域、または 蛋白質合成もしくはそのmRNAの安定性を制御する、RNA中のいずれかの制 御領域を表すものとする。この用語はまた、同族ポリペプチド生成物のORFを コードするmRNAのこれらの領域、ならびにプロウイルスゲノムも表す。 “酵素的RNA分子”とは、基質結合領域において特定の遺伝子標的に対する 相補性を有し、かつその標的内のRNAを特異的に切断する作用をする酵素的活 性をも有するRNA分子を意味する。すなわち、酵素的RNA分子はRNAを分 子間切断し、このことにより標的RNA分子を不活性化することができる。この 相補性は、切断を起こさせるのに十分なほど、標的RNAに酵素的RNA分子を ハイブリダイズさせる機能を有する。100%の相補性が好ましいが、50−7 5%程度の低い相補性も本発明に有用である。ウイルスに“均等な”RNAとは 、ヒト、猫、猿および他の霊長類を含む種々の動物においてウイルスにより引き 起こされる疾患に関連する、天然に生ずるウイルスによりコードされるRNA分 子を包含するものとする。これらのウイルスRNAまたはウイルスによりコード されるRNAは互いに類似の構造および均等な遺伝子を有する。 ”相補性”とは、他のRNA配列と、伝統的なワトソン−クリックまたは他の 非伝統的なタイプの塩基対相互作用(例えば、ホーグステン(Hoogstee n)タイプ)のいずれかにより水素結合を形成しうる核酸を意味する。 本発明の好ましい態様においては、酵素的核酸分子はハンマーヘッドまたはヘ アピンのモチーフで形成されるが、デルタ肝炎ウイルス、グループIイントロン 、またはRNaseP RNA(RNAガイド配列に関連する)またはNeur ospora VS RNAのモチーフで形成されてもよい。このようなハンマ ーヘッドモチーフの例は、Rossi et al,1992,Aids Re search and Human Retroviruses,8,183に 記載され;ヘアピンモチーフの例はHampel and Tritz,198 9 Biochemistry 28,4929,EP 0360257および Hampel et al.,1990,Nucleic Acids Res .18,299に記載され;デルタ肝炎ウイルスモチーフの例は、Perott a and Been,1992 Biochemistry,31 16に記 載され;RNasePモチーフの例は、Guerrier−Takada et al.,1983 Cell,35 849に記載され;Neurospor a VS RNAリボザイムモチーフは、Collins(Seville a nd Collins,1990 Cell 61,685−696;Savi lle and Collins,1991 Proc.Natl.Acad. Sci.,USA 88,8826−8830;Collins and Ol ive,1993 Biochemistry 32,2795−2799,G uo and Collins,1995 EMBO.J.,14,368)に より記載され;グループIイントロンは、Cech et al.,米国特許第 4,987,071号により記載されている。これらの具体的なモチーフは本発 明を限定するものではなく、本発明の酵素的核酸分子において重要なすべては、 それが1または2以上の標的遺伝子RNA領域に対して相補的な特異的基質結合 部位を有し、かつその基質結合部位内またはその周囲にその分子にRNA切断活 性を付与するヌクレオチド配列を有することであることは、当業者には認識され るであろう。 本発明は、所望の標的のRNAに対して高い特異性を示す一群の酵素的切断剤 を製造する方法を提供する。酵素的核酸分子は、好ましくは、1つまたはいくつ かの酵素的核酸により疾患または病状の特異的治療が与えられるように、標的 (すなわちICAM−1,IL−5,relA,TNF−α,p210bcr-abl またはRSV蛋白質)をコードするmRNAの高度に保存された配列領域を標的 とする。このような酵素的核酸分子は、必要に応じて特定の細胞に外的送達する ことができる。あるいは、リボザイムは、特定の細胞に送達されるベクターから 発現させることができる。”ベクター”とは、所望の核酸を送達するために用い られる任意の核酸および/またはウイルスに基づく技術を意味する。 100ヌクレオチドを越える長さの核酸の合成は自動化された方法によっては 困難であり、そのような分子の療法経費は著しい。本発明においては、小型の酵 素的核酸モチーフ(例えばハンマーヘッドまたはヘアピン構造のもの)を外的送 達に用いる。これらの分子の構造が簡単であることは、酵素的核酸がmRNA構 造の標的領域内へ侵入する能力を高める。しかし、これらの触媒的RNA分子は 、細胞内で真核生物プロモーターから発現させることもできる(例えば、Sca nion,K.J.et al.,1991,Proc.Natl.Acad. Sci.,USA,88,10591−5;Kashani−Sabet,M. ,et al.,1992,Antisense Res.Dev.,2,3− 15;Dropoulic,B.,et al.,1992,J.Virol, 66,1432−41;Weerasinghe,M.,et al.,191 ,J.Virol,65,5531−4;Ojwang,J.O.,et al .,1992,Proc.Natl.Acad.Sci.,USA,89 10 802−6;Chen C.J.,et al.,1992,Nucleic Acids Res.,20,4581−9;Sarver,H.,et al .,1990,Science,247,1222−1225)。当業者は、適 当なDNAまたはRNAベクターから、任意のリボザイムを真核生物細胞におい て発現させうることを理解するであろう。そのようなリボザイムの活性は、第2 のリボザイムにより一次転写産物からそれらを放出させることにより増加させる ことができる(Draper et al.,PCT WO93/23569, およびSullivan et al.,PCT WO94/02595(これ らの内容のすべてを本願明細書の一部としてここに引用する);Ohkawa, J.,et al.,1992,Nucleic Acids Symp.Se r.2 7,15−6;Taira,K.et al.,Nucleic Acids Res.,19,5125−30;Ventura,M.,et al.,19 93,Nucleic Acids Res.,21,3249−55,Cho wrira et al.,1994 J.Biol.Chem.,269,2 5856)。 ”阻害”とは、ICAM−1,relA,IL−5,TNF−α,p210bc r-abl またはRSVをコードするmRNAの活性もしくはレベルが、リボザイム の不在下で観察されるものよりも減少すること、好ましくはmRNAの同一の部 位に結合しうるがそのRNAを切断できない不活性RNA分子の存在下で観察さ れるレベルより低いことを意味する。 このようなリボザイムは、上述の疾患および病状、ならびにICAM−1,I L−5,relA,TNF−α,p210bcr-ablまたはRSV蛋白質のレベル または細胞もしくは組織における活性に関連する他のいずれの疾患または病状の 予防に有用である。”関連する”とは、ICAM−1,IL−5,relA,T NF−α,P210bcr-ablまたはRSVのmRNAの翻訳の阻害、したがって 、ICAM−1,IL−5,relA,TNF−α,p210bcr-ablまたはR SVの蛋白質のレベルの減少が、疾患の症状または病状をある程度軽減させるで あろうことを意味する。 リボザイムは直接加えることもできるが、カチオン性脂質とともに複合させる か、リポソーム中に封入するか、または他の方法により標的細胞に送達すること ができる。RNAまたはRNA複合体は、バイオポリマーに取り込ませてまたは 取り込ませずに、カテーテル、注入ポンプまたはステントを用いて関連する組織 に局所的に投与することができる。好ましい態様においては、リボザイムは、表 2、3、6−9、11、13、15−23、27、28、31、33、34、3 6および37の配列に相補的な結合アームを有する。 このようなリボザイムの例は、表4−8、10、12、14−16、19−2 2、24、26−28、30、32、34および36−38に示される。このよ うなリボザイムの例は、本質的にこれらの表において定義される配列からなる。 ”本質的に・・からなる”とは、活性なリボザイムが、標的部位において切断が 生ずるように、例に示されるリボザイムと均等な酵素的中心およびmRNAに結 合しうる結合アームを含むことを意味する。そのような切断を妨害しない他の配 列が存在していてもよい。 当業者は、これらの配列が、活性に影響を及ぼすためにリボザイムの酵素的部 分(結合アームを除くすべて)が変更されているはるかに多くのそのような配列 の代表例にすぎないことを理解するであろう。例えば、上述した表に挙げられる ハンマーヘッドリボザイムのステム−ループII配列は、最小で2つの塩基対形成 したステム構造を形成しうる限り、任意の配列を含むように変更(置換、欠失、 および/または挿入)することができる。同様に、上述した表に挙げられるヘア ピンリボザイムのステム−ループIV配列は、最小で2つの塩基対形成したステム 構造を形成しうる限り、任意の配列を含むように変更(置換、欠失、および/ま たは挿入)することができる。上述した表に挙げられる配列は、リボヌクレオチ ドまたは他のヌクレオチドまたは非ヌクレオチドで形成することができる。その ようなリボザイムは、表に具体的に記載されるリボザイムと均等である。 本発明の別の観点においては、標的分子を決断し、ICAM−1,IL−5, relA,TNF−α,p210bcr-ablまたはRSVの遺伝子発現を阻害する リボザイムは、DNA、RNA、またはウイルス性ベクター中に挿入された転写 ユニットから発現される。細胞中でリボザイムを高濃度に蓄積させるための他の 方法は、リボザイムをコードする配列をDNAまたはRNA発現ベクター中に取 り込ませることである。リボザイム配列の転写は、真核生物RNAポリメラーゼ I(poll)、RNAポリメラーゼII(polII)、またはRNAポリメラー ゼIII(polIII)のプロモーターから推進される。polIIまたはpolIII プロモーターからの転写産物は、すべでの細胞において高レベルで発現されるで あろう。あるタイプの細胞におけるあるpolIIプロモーターのレベルは、近く に存在する遺伝子制御配列(エンハンサー、サイレンサー等)の性質に依存する 。原核生物RNAポリメラーゼプロモーターもまた用いられるが、ただし、原核 生物RNAポリメラーゼ酵素は適切な細胞で発現される(Elroy−Stei n and Moss,1990 Proc.Natl.Acad.Sci.U SA,87,6743−7;Gao and Huang 1993 Nucl eic Acids Res.,21 2867−72;Lieber et al., 1993 Methods Enzymol.,217,47−66;Zhou et al.,1990 Mol.Cell.Biol.,10,4529− 37)。何人かの研究者が、そのようなプロモーターから発現されたリボザイム が哺乳動物細胞で機能しうることを示した(例えば、Kashani−Sabe t et al.,1992 Antisense Res.Dev.,2,3 −15;Ojwang et al.,1992 Proc.Natl.Aca d.Sci.USA,90,6340−4;L’Huiller et al. ,1992 EMBO J.11,4411−8;Lisziewicz et al.,1993 Proc.Natl.Acad.Sci.USA.,90 ,8000−4)。上述のリボザイム転写ユニットは、哺乳動物細胞に導入する ための種々のベクター内に取り込ませることができる。このようなベクターとし ては、プラスミドDNAベクター、ウイルスDNAベクター(例えばアデノウイ ルスまたはアデノ関連ウイルスベクター)、またはウイルスRNAベクター(例 えばレトロウイルスまたはアルファウイルスベクター)が挙げられるが、これら に限定されるものではない。 本発明の他の特徴および利点は、以下の本発明の好ましい態様の記載および特 許請求の範囲から明らかであろう。好ましい態様の説明 最初に図面を簡単に説明する。図面 : 図1は当業界において公知のハンマーヘッドリボザイムドメインの図解的描写 である。ステム2は2塩基対以上の長さでありうる。 図2(a)は当業界において公知のハンマーヘッドリボザイムドメインの図解 的描写であり;図2(b)はウーレンベック(Uhlenbeck)(1987 ,Nature,327,596−600)により基質および酵素部分に分割さ れたハンマーヘッドリボザイムの図解的描写であり、図2(c)はハゼロフとゲ ルラッチ(Haseloff and Gerlach)(1988,Natu re,334,585−591)により2つの部分に分割されたハンマーヘッド を 示し;そして図2(d)はジェフリーとシモンズ(Jeffries and Symons)(1989,Nucl.Acids Res.,17,1371 −1371)により2つの部分に分割されたハンマーヘッドを示す同様な図面で ある。 図3はヘアピンイボザイムの一般的な構造の図解的描写である。ヘリックス2 (H2)は少なくとも4塩基対(即ち、nは1、2、3または4)にて提供され 、ヘリックス5は任意に2以上の長さの塩基(好ましくは3−20塩基、即ち、 mは1−20またはそれ以上)にて提供されうる。ヘリックス2およびヘリック ス5は1以上の塩基により共有結合してよい(即ち、rは1塩基以上)。ヘリッ クス1、4または5も2以上の塩基対により伸長することにより(例えば、4− 20塩基対)リボザイム構造を安定化してよく、好ましくは蛋白質結合部位であ る。各々の例においては、各NおよびN’は独立にいずれかの通常の塩基または 修飾塩基であり、そして各ダッシュは潜在的塩基対相互作用を表す。これらヌク レオチドは、糖、塩基またはリン酸部分で修飾されてよい。完全な塩基対形成は ヘリックス内において必要ないが好ましい。ヘリックス1および4は、幾つかの 塩基対が維持される限り任意の大きさであってよい(即ち、oおよびpは各々独 立に0から任意の数値、例えば20である)。必須塩基は構造中において特定の 塩基として示されるが、当業者はひとつまたはそれ以上が顕著な影響なしに化学 的に修飾(脱塩基(abasic)、塩基、糖および/またはリン酸修飾)また は他の塩基により置換されてよいことを認識するであろう。ヘリックス4は2つ の別々の分子から、即ち接続ループを用いずに形成できる。接続ループが存在す る場合には、これは、塩基、糖またはリン酸を修飾してもしなくてもよいリボヌ クレオチドでありうる。「q」は2塩基以上である。接続ループをは非ヌクレオ チドリンカー分子で置換されうる。Hは塩基A,U,またはCを意味する。Yは ピリミジン塩基を意味する。” ”は共有結合を意味する。 図4は当業界において公知のデルタ肝炎ウイルスリボザイムドメインの一般的 構造の描写である。 図5は自己切断VSRNAリボザイムドメインの一般的構造の描写である。 図6はRSV株A2の遺伝地図の図解的描写である。 図7はRNAの固相合成の図解的描写である。 図8は核酸合成のための環外アミノ保護基の図解的描写である。 図9はRNAの脱保護の図解的描写である。 図10は本明細書に記載された改良法を用いて合成、脱保護そして精製された リボザイムによるRNA基質の切断の図解的描写である。 図11は2ポット脱保護のプロトコルの図解的描写である。塩基の脱保護は水 性メチルアミンを用いて65℃10分間実施する。サンプルは、RNA合成のス ケールにより、スピードバックで2−24時間乾燥する。2’−ヒドロキシル位 におけるシリル保護基は、サンプルを1.4M無水HFで65℃において1.5 時間処理することにより除去する。 図12はRNAホスホルアミダイト化学を用いて合成されたRNAの1ポット 脱保護の図解的描写である。無水メチルアミンを用いて65℃15分で塩基を脱 保護する。サンプルを10分間冷却して、同じポットにTEA・3HF試薬を加 えて2’−ヒドロキシル位の保護基を除去する。脱保護は1.5時間行う。 図13a−bは部位Bを標的とする36ntの長さのリボザイムのHPLCの プロフィールである。RNAは2ポットまたは1ポット脱保護プロトコルの何れ かを用いて脱保護する。完全長RNAに対応するピークを示す。部位Bの配列は CCUGGGCCAGGGAUUAAUGGAGAUGCCCACUである。 図14は2ポット対1ポット脱保護プロトコルによる脱保護されたリボザイム のRNA切断活性を比較するグラフである。 図15はホスホロチオエート結合を含むRNAを合成する改良法の図解的描写 である。 図16はホスホロチオエート結合を含むリボザイムにより触媒されたRNA切 断反応を示す。部位Cを標的とするハンマーヘッドリボザイムは、5’末端の4 塩基がホスホロチオエート結合を含むように合成される。P=Oはポスホロチオ エート結合を有さないリボザイムを意味する。P=Sはホスホロチオエート結合 を有すリボザイムを意味する。部位Cの配列は、UCAUUUUGGCCAUC UC UUCCUUCAGGCGUGGである。 図17は2’−N−フタルイミド−ヌクレオシド ホスホルアミダイトの合成 の図解的描写である。 図18はシリルエーテルを用いたRNAの固相合成のための従来法、およびS EMを2’保護基として用いる本発明の方法の図解的描写である。 図19はRNA合成に有用な2’SEM−保護ヌクレオシドおよびホスホアミ ダイトの合成の図解的描写である。Bは図面に例示された任意のヌクレオチド塩 基であり、Pはプリンであり、そしてIはイノシンである。当業界において知ら れている標準的な略記は本明細書中を通して用いられる。 図20は2’ヒドロキシル基のTBDMS保護を用いたRNAの保護法の図解 的描写である。 図21は2’ヒドロキシル基のSEM保護を有するRNAの脱保護の図解的描 写である。 図22はウリジン酸の完全に脱保護された10merのHPLCクロマトグラ ムの描写である。 図23−25は自己プロセシングRNA転写物を含む、ハンマーヘッド、ヘア ピンまたは肝炎デルタウイルスリボザイムの図解的描写である。実線の矢印は自 己プロセシング部位を示す。ボックスはヌクレオチド置換部位を示す。実線はプ ライマー伸長アッセイにおいて用いるプライマーの結合部位を示すために引いて ある。小文字の記号は、HindIII直鎖状化プラスミドから転写される場合 のRNA中に存在するベクター配列を示す。(23)HHカセットは3’シス作 用ハンマーヘッドリボザイムに結合したハンマーヘッド型トランス作用リボザイ ムを含む転写物である。ハンマーヘッドリボザイムの構造は系統発生的分析およ び変異分析に基づく(前記シモンズによる)。トランスリボザイムドメインはヌ クレオチド1から49までに及ぶ。3’末端のプロセシング後、トランスリボザ イムは2つの非リボザイムヌクレオチドを3’末端に含む(50および51番目 のUC)。3’プロセシングリボザイムは44から96のヌクレオチドからなる 。ローマ数字I,IIおよびIIIは3’シス作用ハンマーヘッドリボザイムの 構造に寄与する3つのヘリックスを示す(ハーテル(Hertel)ら、199 2 Nucleic Acids Res.20,3252)。G70およびA71 から各々UおよびGへの置換はハンマーヘッドリボザイムを不活性化して(ルフ ナ ー(Ruffner)ら、1990 Biochemisry 29,1069 5)、HH(変異株)構築物を生じる。(24)HPカセットは3’シス作用ヘ アピンリボザイムに結合したハンマーヘッド型トランス作用リボザイムを含む転 写物である。該ヘアピンリボザイムの構造は系統発生的分析および変異分析に基 づく(ベルツアル−ヘランツ(Berzal−Herranz)ら、1993 EMBO.J.12,2567)。トランスリボザイムドメインは1から49ヌ クレオチドに及ぶ。3’末端のプロセシング後、トランスリボザイムは5つの非 リボザイムヌクレオチドを3’末端に含む(50から54番目のUGGCA)。 3’シス作用リボザイムは50から115のヌクレオチドからなる。HP(GU )と命名された転写物はG52からU77の間の潜在的に不安定な塩基対により構築 され、HP(GC)はG52からC77の間にワトソン−クリック塩基対を有する。 短縮されたヘリックス1(5塩基対)およびヘリックス1の末端の安定なテトラ ループ(GAAA)を用いて基質とヘアピンリボザイムの触媒ドメインを結合し た(フェルドシュタインとブルエニング(Feldstein & Bruen ing)、1993 Nucleic Acids Res.21,1991; アルトシュラー(Altschuler)ら、1992、前記)。(25)HD Vカセットは3’シス作用デルタ肝炎ウイルス(HDV)リボザイムに結合した トランス作用ハンマーヘッドリボザイムを含む転写物である。HDVリボザイム の二次構造はビーンと共同研究者ら(Been et al.,1992 Bi ochemistry 31,11843)により提案されたとおりである。ト ランスリボザイムドメインはヌクレオチド1から48までに及ぶ。3’末端のプ ロセシング後、トランスリボザイムは2つの非リボザイムヌクレオチドを3’末 端に含む(49および50番目のAA)。3’シス作用HDVリボザイムは50 から114のヌクレオチドからなる。ローマ数字I,II,IIIおよびIVは 3’シス作用HDVリボザイム内の4つのヘリックスの位置を示す(ペロータ( Perrota & Been)、1991 Nature 350,434) 。ΔHDV転写物は転写物のHDV部分において31ヌクレオチドの欠失を含む (ヌクレオチド84から115までを欠失)。 図26は自己プロセシングカセットをコードする挿入物を含むプラスミドの図 解的描写である。図は、同一スケールで描かれていない。 図27はインビトロにおけるRNA自己プロセシングに及ぼす3’配列の影響 を示す。Hは制限酵素HindIIIにより直鎖状化したプラスミドの鋳型であ る。H鋳型からの転写物は3’末端に4つの非リボザイムヌクレオチドを含む。 Nは制限酵素NdeIにより直鎖状化したプラスミドの鋳型である。N鋳型から の転写物は3’末端に220の非リボザイムヌクレオチドを含む。Rは制限酵素 RcaIにより直鎖状化したプラスミドの鋳型である。R鋳型からの転写物は3 ’末端に450の非リボザイムヌクレオチドを含む。 図28はハンマーヘッドリボザイムにより触媒されたトランス切断反応に及ぼ す3’フランキング配列の影響を示す。622ヌクレオチドの内部標識RNA( <10nM)を一回の代謝回転条件にてリボザイムとインキュベートした(ヘル シュラグとケック(Herschlag and Cech)、1990 Bi ochemistry 29,10159)。HH+2,HH+3およびHH+ 52はそれぞれHH,ΔHDVおよびHH(変異株)構築物からの転写により生 成されたトランス作用リボザイムであり、そして3’末端において2、37およ び52の余分なヌクレオチドを含む。時間に対する非切断基質フラクションのプ ロットはカレイダ(Kaleida)グラフの作図プログラムを用いた2段指数 曲線(double exponential curve)に適合させた(S ynergy Software,Reading,PA)。2段指数曲線の適 合を用いた理由は、データ点がおそらくリボザイムおよび/または基質RNAの 型の変化のために一次指数曲線に適合しなかったためであった。 図29はOST7−1細胞中のRNA自己プロセシングを示す。インビトロの レーンは、RNA抽出前に細胞溶解物に加えられた完全長の非プロセシング転写 物を含む。これらのRNAは、5’末端標識プライマーとハイブリダイズさせる 前に、MgCl2(+)またはDEPC処理水(−)の何れかで予めインキュベ ートされた。細胞レーンは4つの自己プロセシング構築物の一つでトランスフェ クトした細胞からの全細胞RNAを含む。細胞RNAは配列特異的プライマー伸 長アッセイを用いてリボザイム発現について探索される。実線矢印は完全長RN Aおよび3’切断生成物に対応するプライマー伸長バンドの位置を示す。 図30および31は自己プロセシングに続いて5’末端および3’末端におい て規定された安定なステムループ構造を有するトランス作用リボザイムを放出す る自己プロセシングカセットを図解的に描写する。図30はハンマーヘッド自己 プロセシングカセットのさまざまな順列(permutation)を示す。図 31はヘアピン自己プロセシングカセットのさまざまな順列を示す。 図32a−bはRNAポリメラーゼIIIのプロモーター構造の図解的描写で ある。矢印は転写開始部位およびコード領域の方向を示す。A,BおよびCはコ ンセンサスなA,BおよびCボックスプロモーター配列を意味する。Iは中間の シス作用プロモーター配列を意味する。PSEは近位の配列要素を意味する。D SEは遠位の配列要素を意味する。ATFは転写因子結合要素の活性化を意味す る。?は完全に特徴付けられていないシス作用配列要素を意味する。EBERは エブスタインバールウイルスによりコードされるRNAである。TATAは当業 界においてよく知られたボックスである。 図33a−eは初期tRNAi metおよびΔ3−5転写物の配列である。ボック スAおよびBはpolIIIの転写に必要な内部プロモーター領域である。矢印 は内因性tRNAプロセシング部位を示す。Δ3−5転写物はtRNAの欠損バ ージョンであり、ボックスBの3’配列が欠失している(アデニー−ゾーンズ( Adeniyi−Jones)、1984、前記)。この修飾によりΔ3−5R NAは内因性tRNAのプロセシングに耐性となる。 図34はΔ3−5RNAに挿入されたRNA構造モチーフの図解的描写である 。Δ3−5/HHI:ハンマーヘッド(HHI)リボザイムをΔ3−5RNAの 3’領域にクローン化した。S3:安定なステムループ構造をΔ3−5/HHI キメラの3’末端に挿入した。S5:安定なステムループ構造をΔ3−5/HH Iリボザイムキメラの5’および3’末端に挿入した。S35:Δ3−5/HH Iリボザイムキメラの3’末端の配列を変更して、5’末端と、同じRNAの相 補的な3’領域との間で二重鎖を形成させた。S35プラス:S35の構造的変 更に加えて、配列を変更してΔ3−5/HHIリボザイムキメラの非リボザイム 配列中に付加的な二重鎖を形成させた。 図35および36はΔ3−5ベクターで形質導入されたT細胞株のリボザイム を定量するノーザン分析に関する。(35)Δ3−5/HHIおよびその変異株 をDCレトロウイルスベクター中に個々にクローン化した(スレンゲル(Sul lenger)ら、1990、前記)。MT−2細胞内で発現されたリボザイム キメラのノーザン分析を実施した。全RNAを細胞から単離し(コモチンスキー とザッチ(Chomczynski & Sacchi)、1987 Anal ytical Biochemistry 162,156−159)、図34 に記載されるとおりにさまざまな構築物を形質導入した。ノーザン分析は標準的 プロトコルを用いて実施した(Curr.Protocols Mol.Bio l.1992,アウスベル(Ausbel)ら著、Wiley & Sons, NY)。命名は図34と同じである。このアッセイはタイプ2のpolIIIプ ロモーターからの発現レベルを測定する。(36)MT2細胞内のS35構築物 の発現。S35(+リボザイム)はHHIリボザイムを含むS35構築物である 。S35(−リボザイム)はリボザイムを含まないS35構築物である。 図37は形質導入されたMT2細胞から抽出された全RNA中のリボザイム活 性を示す。全RNAは図35および36に記載されるΔ3−5構築物を形質導入 された細胞から単離した。標準的リボザイム切断反応において、5μgの全RN Aおよび痕跡量の5’末端標識リボザイム標的RNAを50mM Tris−H Cl,pH7.5および10mM MgCl2存在下において90℃にて2分間 個別に変性した。RNAは反応混合物を10−15分間37℃に冷却することに より再生した。切断反応は標識基質RNAと全細胞RNAを37℃にて混合する ことにより開始した。反応を約18時間行わせたのち、サンプルを20%尿素− アクリルアミドゲルにて分析した。バンドはオートダジオグラフィーにより可視 化した。 図38および39はS35で形質導入されたクローンCEM細胞株のリボザイ ム発現および活性レベルに関する。38)S35で形質導入されたクローンCE M細胞株のノーザン分析。標準曲線は、既知量のインビトロ転写されたS5のR NAを、非形質導入CEM細胞から単離された全細胞RNAにスパイク(spi ke)することにより作成した。プールは、S35構築物形質導入された保存細 胞からのRNAを含む。プール(−G418、3Mo)は、最初にG418耐性 に関して選択されて次にG418不在下にて3カ月間成長させた保存細胞からの RNAを含む。レーンAからNは、S35構築物で形質導入された保存細胞から 生じた個々のクローンからのRNAを含む。tRNAi metは内因性RNAを意味 する。S35はリボザイムのバンドの位置を示す。Mはマーカーレーンを示す。 39)S35で形質導入されたクローン化CEM細胞株の活性レベル。RNA単 離および切断反応は図37に記載のとおりであった。命名法は図35および36 におけるものと同様であるが、ただし、Sは5’末端標識基質RNAであり、P は8ntの5’末端標識リボザイム介在RNA切断反応物である。 図40および41は、それぞれS35および所望のRNA(HHI)を含むS 35の提案された二次構造である。HHIリボザイムの位置は図41に示されて いる。分子内ステムとは、3’配列と相補的な5’末端との間の分子内塩基対相 互作用により形成されたステム構造を意味する。ステムの長さは15−16塩基 対の範囲である。AおよびBボックスの位置を示す。 図42および43はS35プラスおよびHHIリボザイムを含むS35プラス の提案された二次構造である。 図44、45、46および47は、それぞれS35、HHIS35、S35プ ラスおよびHHIS35プラスのヌクレオチド塩基配列である。 図48a−bは本発明のpolIII RNAの一般式である。 図49は5T構築物の図解的描写である。この構築物において、所望のRNA は分子内ステムの3’に位置する。 図50および51は、それぞれ5T構築物のみおよび所望のRNA(HHIリ ボザイム)含む5Tの提案された二次構造を含む。 図52はTRZ−tRNAキメラの図解的描写である。所望のRNA挿入物の 位置を示す。 図53は、HHITRZ−Aリボザイムのキメラの一般的な構造を示す。部位 Iを標的とするハンマーヘッドリボザイムは、TRZ−tRNAキメラのステム II領域に挿入される。 図54はHRITRZ−Aリボザイムのキメラの一般的な構造を示す。部位I を標的とするヘアピンリボザイムは、TRZ−tRNAキメラの指示された領域 にクローン化される。 図55は、HHITRZ−A、HHITRZ−Bおよび化学的に合成されたH HIハンマーヘッドリボザイムのRNA切断活性の比較を示す。 図56は、ウイルスベクターを安定に形質導入されたT細胞株中のリボザイム の発現を示す。Mはマーカーであり、レーン1は非形質導入CEM細胞であり、 レーン2および3はレトロウイルスベクターを形質導入したMT2およびCEM 細胞株であり、レーン4および5はAAVベクターを形質導入したMT2および CEM細胞株である。 図57a−bは、リボザイムを送達するためのアデノ関連ウイルスおよびアデ ノウイルスベクターの模式図である。両ベクターは、RNAポリメラーゼIIま たはRNAポリメラーゼIIIプロモーターに基づくひとつまたはそれ以上のリ ボザイムをコードする転写ユニット(RZ)を利用する。Aは、ベクターゲノム の各末端の反転ターミナルリピート(ITR)、外因性プロモーター(Pro) により推進される任意の選択マーカー(Neo)、リボザイム転写ユニット、お よび有効なパッケージングに適切な長さのベクターを維持するための十分な付加 的配列(スタッファー)からなる、最小AAV配列を含むAAV系ベクターの図 解である。Bは、ひとつまたはそれ以上の野生型アデノウイルスコード領域の欠 失を含み(E1、pIX、E3およびE4と付された斜線のボックス)、そして これら欠失領域の任意の1つまたは幾つかにリボザイム転写ユニットの挿入を含 む、リボザイム発現アデノウイルスベクターの図解である。 図58は、ライゲーションされたハンマーヘッド(HH)リボザイムの活性に 及ぼすアームの長さの変化の影響を示すグラフである。5/5、6/6、7/7 、8/8等の命名は、リボザイムと標的の間に形成された塩基対の数を意味する 。例えば、5/8は、HHリボザイムが全13bpの場合に、切断部位の5’側 に5bpおよび3’側に8bpを形成することを意味する。−ΔGは、リボザイ ムと基質RNAの間の塩基対相互作用に関して計算された、結合の自由エネルギ ーを意味する(ターナーとスギモト(Turner and Sugimoto )、1988 Ann.Rev.Biophys.Chem.17,167)。 RPI Aは、6/6結合アームを有するHHリボザイムである。 図59および60および61は、ライゲーションされたHHリボザイムによる 長い基質(622nt)の切断を示す。 図62は、Hと名付けられた部位を標的とするハンマーヘッドリボザイム(H H−H)の図解的描写である。2塩基対のステムII(HH−H1およびHH− H2)または3塩基対のステムII(HH−H3およびHH−H4)の何れかを 含むHH−Hの可変物も示す。 図63および64は、HH−Iおよびその可変物のRNA切断活性を示す(図 62を参照)。63)マッチした基質RNA(15nt)の切断。64)長い基 質RNA(613nt)の切断。 図65a−bは、完全長のヘアピンリボザイムを合成するための本発明の方法 の図解的描写である。ライゲーションには副木鎖は必要ないが、そのかわり2つ の断片はヘリックス4においてライゲーション前にハイブリダイズする。唯一前 もって必要なものは、3’断片がその5’末端においてリン酸化されていること 、並びに5’断片の3’末端がヒドロキシル基を有することである。ヘアピンリ ボザイムは部位Jを標的とする。H1およびH2は、リボザイムと基質の間に形 成された分子内ヘリックスである。H3およびH4は、ヘアピンリボザイムのモ チーフ内に形成された分子内ヘリックスである。矢印は切断部位を示す。 図66は、部位Jを標的とするライゲーションされたヘアピンリボザイムのR NA切断活性を示す。 図67a−bは、当業界において記載されたとおり、ヘアピンリボザイム/基 質複合体の提案された二次構造を示す部位Kヘアピンリボザイム(HP−K)の 図解的描写である(ベルツアル−ヘランツ(Berzal−Herranz)ら 、1993 EMBO.J.12,2567)。該リボザイムは2つの断片から 組み立てられており(2分子リボザイム;チョウリアとブルケ(Chowria and Burke)、1992,Nucleis Acids Res.2 0,2835)、#H1およびH2はリボザイムと基質の間の分子間ヘリックス 形成を表す。H3およびH4は、リボザイム内部の分子内ヘリックス形成を表す (2分子リボザイムの場合は分子間ヘリックス)。左のパネル(HP−K1)は 4塩基対のヘリックス2を示し、そして右のパネル(HP−K2)は6塩基対の ヘリ ックス2を示す。矢印はRNA切断部位を示す。本明細書において議論されるす べでのリボザイムは、他に示されない限り、RNAホスホルアミダイト化学を用 いて固相合成により化学合成された。当業者であれば、これらリボザイムをイン ビトロおよびインビボで転写により作成しうることは認識するであろう。 図68は、部位Kを標的とするヘアピンリボザイムによるRNA切断を示すグ ラフである。切断されなかった標的RNAのフラクション(非切断フラクション )のプロットを時間の函数として示す。HP−K2(6bpのヘリックス2)は 、HP−K1(4bpのヘリックス2)より高い程度で422の標的RNAを切 断する。 トランスリボザイム切断反応のための内部標識基質RNAを作成するために、 増幅された配列の上流にT7RNAプロモーターを配置するプライマーを用いる PCRにより、422nt領域(ヘアピン部位Aを含む)を合成した。標的RN Aは、[α−32P]CTPの存在下において標準転写バッファー中で転写された (チョウリアとブルケ(Chowria and Burke)、1991、前 記)。反応混合物は15ユニットのリボヌクレアーゼ不含DNaseIで処理し 、フェノール抽出してからクロロホルム:イソアミルアルコール(25:1)抽 出したのち、イソプロパノールで沈殿し、70%エタノールで洗浄した。乾燥ペ レットは20μlのDEPC処理水に懸濁して−20℃に保存した。 未標識リボザイム(1μM)および内部標識された422nt基質RNA(< 10nM)を別々に標準切断バッファー(50mM Tris−HCl,pH7 .5および10mM MgCl2を含む)中で、90℃で2分間加熱して10分 間37℃にゆっくり冷却することにより変性および再生した。反応はリボザイム と基質混合物を最初に混合することにより開始して37℃にてインキュベートし た。5μlのアリコートを一定時間の間隔で取り出して、等量の2×ホルムアミ ドゲルローディングバッファーを加えることにより急冷し、そしてドライアイス 上で凍らせた。サンプルを5%ポリアクリルアミド配列決定ゲルで分離し、その 結果をホスホルイメージャー(Phosphorlmager)(Molecu lar Dynamics,Sunnyvale,CA)を用いた放射分析イメ ージにより定量分析した。 図69a−bは、部位Lヘアピンリボザイム(HP−L)であり、ヘアピンリ ボザイム/基質複合体の提案された二次構造を示す。該リボザイムは上記のとお り2つの断片から組み立てられた。命名は上記のとおりである。 図70は、部位Lを標的とするヘアピンリボザイムによるRNA切断を示す。 Aは切断されなかった標的RNAのフラクション(非切断フラクション)のプロ ットを時間の函数として示す。HP−L2(6bpのヘリックス2)は、HP− L1(4bpのヘリックス2)より高い程度で2kBの標的RNAを切断する。 トランスリボザイム切断反応のための内部標識基質RNAを作成するために、増 幅された配列の上流にT7RNAプロモーターを配置するプライマーを用いるP CRにより、2kB領域(ヘアピン部位Lを含む)を合成した。切断反応は上記 のとおりに実施した。 図71a−bは、部位Mヘアピンリボザイム(HP−M)であり、ヘアピンリ ボザイム/基質複合体の提案された二次構造を示す。該リボザイムは上記のとお り2つの断片から組み立てられた。 図72は、部位Mを標的とするヘアピンリボザイムによるRNA切断を示すグ ラフである。リボザイムは20℃と26℃の両方で試験された。トランスリボザ イム切断反応のための内部標識基質RNAを作成するために、増幅された配列の 上流にT7RNAプロモーターを配置するプライマーを用いるPCRにより、1 .9kB領域(ヘアピン部位Mを含む)を合成した。切断反応は上記のとおりに 実施したが、但し20℃および26℃の温度を用いた。 図73a−dは、本発明のさまざまな構造修飾を示す。a)ヘリックス5を欠 くヘアピンリボザイム。命名は図3の記載のとおりである。b)ヘリックス4お よびヘリックス5を欠くヘアピンリボザイム。ヘリックス4はヌクレオチドルー プに置き換えられており、qは2塩基以上である。命名は図3の記載のとおりで ある。c)ヘリックス5を欠くヘアピンリボザイムに関する。ヘリックス4ルー プはリンカー103”L”に置き換えられており、Lは非ヌクレオチドリンカー 分子である(ベンセラー(Benseler)ら、1993 J.Am.Che m.Soc.115,8483;ジェニングス(Jennings)ら、WO9 4/13688)。命名は図3の記載のとおりである。d)ヘリックス4および ヘリックス5を欠くヘアピンリボザイム。ヘリックス4は非ヌクレオチドリンカ ー分子”L”に置き換えられている(ベンセラーら、1993前記;ジェニング スら、前記)。命名は図3の記載のとおりである。 図74a−bは、示された位置にヌクレオチドスペーサー領域”s”を含むヘ アピンリボザイムを示し、ここでsは1以上である。スペーサー領域を含むヘア ピンリボザイムは一つの断片として合成することができるかまたは複数の断片か ら組み立てることができる。命名は図3のとおりである。 図75a−eは、5’−C−アルキル修飾ヌクレオチドの構造を示す。R1は 上記の定義のとおりである。RはOH,H,O−保護基、NH、または上記また は下記文献により記載された何れかの基である。Bは図にて定義されたとおりで あるかまたは他の均等なヌクレオチド塩基である。CEはシアノエチルであり、 DMTは標準的ブロッキング基である。他の略記は当業界において標準的なもの である。 図76は、5’−C−アルキル−D−アロース(allose)ヌクレオチド およびそのホスホルアミダイトの図解的描写である。 図77は、5’−C−アルキル−D−タロース(talose)ヌクレオチド およびそのホスホルアミダイトの図解的描写である。 図78は、部位Oを標的とする、さまざまな位置において5’−C−メチル− L−タロ修飾を含むハンマーヘッドリボザイムの図解的描写である。 図79は、HH−OリボザイムのRNA切断活性を示す。切断されなかった標 的RNAのフラクションを時間の函数として示す。 図80は、特定の置換を示すハンマーヘッドリボザイムの位置に番号を付した ものの図解的描写である(ハーテル(Hertel)ら、Nucleic Ac ids Res.1992,20,3252に基づく)。 図81a−jは、さまざまな2’−アルキル修飾ヌクレオチドの構造を示すも のであり、それらは本発明を例示する。R基はアルキル基であり、Zは保護基で ある。 図82は、2’−C−アリルウリジンおよびシチジンの合成の図解的描写であ る。 図83は、2’−C−メチレンおよび2’−C−ジフルオロメチレンウリジン の合成の図解的描写である。 図84は、2’−C−メチレンおよび2’−C−ジフルオロメチレンシチジン の合成の図解的描写である。 図85は、2’−C−メチレンおよび2’−C−ジフルオロメチレンアデノシ ンの合成の図解的描写である。 図86は、2’−C−カルボキシメチリジンウリジン、2’−C−メトキシカ ルボキシメチリジンウリジンおよびその誘導されたアミダイトの合成の図解的描 写である。Xは、上記のとおりCH3またはアルキルであるか、または他の置換 基である。 図87は、ヌクレオシド5’−デオキシ−5’−ジフルオロメチルホスホネー トの合成の図解的描写である。 図88は、ヌクレオシド5’−デオキシ−5’−ジフルオロメチルホスホネー ト 3’−ホスホルアミダイトの、ダイマーおよび固体に支持されたダイマーの 合成の図解的描写である。 図89は、ヌクレオシド5’−デオキシ−5’−フルオロメチレン三リン酸の 合成の図解的描写である。 図90および91は、3’−デオキシ−3’−ジフルオロメチルホスホネート およびダイマーの合成の図解的描写である。 図92は、本発明の2’−ヒドロキシル基修飾を含むヌクレオチドのRNAホ スホルアミダイトの合成の図解的描写である。 図93a−bは、本発明の2’−ヒドロキシル基修飾を含むオリゴヌクレオチ ドの脱保護法を記載する。 図94は、部位Nを標的とするハンマーヘッドリボザイムの図解的描写である 。2’−ヒドロキシル基の置換の位置を示す。 図95は、本発明の2’−ヒドロキシル基修飾を含むリボザイムのRNA切断 活性を示す。全RNAは、2’−ヒドロキシル基修飾を含まないハンマーヘッド リボザイム(HHN)を表す。U7−araは、U7位に2’−NH−アラニン 修飾を含むHHNリボザイムを表す。U4/U7−alaは、U4およびU7位 に2’−NH−アラニン修飾を含むHHAを表す。U4 lysは、U4位に2 ’−NH−リジン修飾を含むHHAを表す。U7 lysは、U7位に2’−N H−リジン修飾を含むHHAを表す。U4/U7−lysは、U4位およびU7 位に2’−NH−リジン修飾を含むHHNを表す。 図96および97は、本発明の修飾を有するRNAの3’末端の合成(固相合 成)の図解的描写である。Bは塩基、修飾塩基、またはHである。 図98および99は、本発明の修飾を有するRNAの5’末端の合成(固相合 成)の図解的描写である。Bは塩基、修飾塩基、またはHである。 図100および101は、本発明の一般的な図解的描写である。 図102a−dは、本発明の方法の図式的描写である。 図103は、図104に図解された実験の結果のグラフである。 図104は、図102に図解された実験に用いられた融合mRNAの図解的描 写である。 図105は、本発明の有用なリボザイムの選択法の図解的描写である。 図106は、Rループ形成、およびRループ複合体を一般的に示す。さらに、 少なくとも3つの異なる方法、例えばリガンドリセプター相互作用、脂質または リン酸カルシウム介在送達またはエレクトロポレーションを用いて、Rループ複 合体を細胞に標的化するためにリガンドを提供しうる位置を示す。 図107は、ユニット長の治療用リボザイムを生成するために自己プロセシン グリボザイムを使用する方法を示す。この方法は本質的にドラッパー(Drap er)ら(PCT WO93/23509)に記載されている。 図108は、葉酸塩(folate)、炭水化物またはペプチドのようなリガ ンドをRNAループ形成RNAに結合させる方法を示す。 本発明のリボザイムは、ICAM−1,IL−5,relA,TNF−α,p 210bcr-ablまたはRSV遺伝子の発現をある程度ブロックし、そしてそのよ うな疾患の治療または診断に用いることができる。リボザイムは培養中の細胞お よび動物モデル中の組織に送達されるであろう。これらの系におけるICAM− 1,IL−5,relA,TNF−α,p210bcr-ablまたはRSVmRNA のリボザイムによる切断は、疾患の症状または状態を予防または緩和しうる。 I.標的部位 有用なリボザイムの標的はドレイパー(Draper)等のPCT WO93/23509、 サリバン(Sullivan)等のPCT WO94/02595並びにドレイパー等のPCT/ US94/13129(これらは全体を参照として本願明細書に組み入れる)に開示さ れているようにして決定することができる。本願明細書ではこれらの文書で提供 されている手本を繰り返さないで、以下でこれら方法の特定の例を提供するが、 これらは当該技術分野の方法に限定されない。このような標的に対するリボザイ ムはこれらの適用で記載されているようにして設計しそして記載されているよう にして合成し、インビトロ及びインビボで試験する。このようなリボザイムは本 願明細書に記載したようにして最適化しそして送達することもできる。動物及び ヒトRNAに対する特定の例を提供するか、当業者は記載された等価のヒトRN A標的を以下で記載するようにして使用できることを認めるであろう。かくして 、同一の標的を使用することができるが、ヒトRNA配列を標的とするのに適す る結合アームはリボザイムに存在する。このような標的は以下に記載するように して選択することもできる。 コンピューターに基づくRNA折りたたみアルゴリズムによって予測される部 位が潜在的な開列部位に相当することを確立しなければならない。ハンマーヘッ ド又はヘアピンリボザイムが結合し得るように設計し、そしてコンピューター折 りたたみ(Jaeger等、1989年 Proc.Natl.Acad.Sci.,USA、86 7706〜7710) で個々に分析してリボザイム配列が適当な二次構造に折りたたまれているかどう かを評価する。結合アームと触媒コア間に好ましくない分子内相互作用を有する リボザイムは考慮から除外する。種々の結合アームの長さを選択して活性を最適 にすることができる。一般に、各アームの少なくとも5塩基が標的RNAと結合 できるか又はそうでない場合には標的RNAと相互作用することができる。 mRNAは利用可能な開裂部位について、ドレイパー等のPCT WO93/235 69(これは参照として本願明細書に組み入れる)に一般的に記載されている方法 によってスクリーニングする。簡単に言えば、潜在的ハンマーヘッド又はヘアピ ンリボザイム開裂部位を表すDNAオリゴヌクレオチドを合成する。ポリメラー ゼ連鎖反応を使用して、cDNAクローンからT7RNAポリメラーゼ転写用基 質を生じさせる。標識RNA転写物はDNA鋳型からインビトロで合成する。オ リゴヌクレオチドと標識転写物をアニーリングする。リボヌクレアーゼHを加え 、そしてこの混合物を37℃で指定された時間インキュベートする。反応を停止さ せそしてRNAを配列決定ポリアクリルアミドゲルで分離する。開裂された基質 のパーセントは、リン画像化システムを使用してオートラジオグラフィー定量で 測定する。これらのデータから、ハンマーヘッド又はヘアピンリボザイム部位を 最も利用可能なものとして選択する。 ハンマーヘッド又はヘアピンモチーフのリボザイムを設計してmRNAメッセ ージ中の種々の部位にアニーリングする。結合アームは上記した標的部位配列と 相補的である。リボザイムは化学的に合成する。使用する合成方法は、ウスマン (Usman)等、1987年 J.Am.Chem.Soc.、109、7485及びスカリンジ(Scaringe )等、1990年 Nucleic Acids Res.、18、5433に記載されそして5’末端のジメ トキシトリチル、3’末端のホスホラミダイトのような通常の核酸保護基及びカ ップリング基を使用する通常のRNA合成方法に従う。平均的な段階的カップリ ング収率は>98%である。不活性リボザイムはG5の代わりにUをそしてA14の 代わりにUを使用して合成する(Hertel等、1992年 Nucleic Acids Res.、20、32 52による番号)。ヘアピンリボザイムを2つの部分で合成しそしてアニーリング して活性リボザイムを再構築する(Chowrira及びBurke、1992年 Nucleic Acids Res.、20、2835〜2840)。リボザイムはバクテリオファージT7 RNAポリメラ ーゼを使用してDNA鋳型からも合成される(Milligan及びUhlenbach、1989年、 Mehtods Enzymol、180、51)。リボザイムは全て、ヌクレアーゼ耐性基、例えば 、2'−アミノ、2'−C−アリル、2'−フルオロ、2'−O−メチル、2'Hで 修飾して安定性を高めるように広範囲に修飾される(総説については、Usman及び Cedergren、1992年 TIBS 17、34参照)。リボザイムは一般的な方法を使用してゲ ル電気泳動で精製するか又は高圧液体クロマトグラフィーで精製しそして水に再 懸濁する。実施例1: ICAM−1 ICAM−1 mRNAを開裂するリボザイムは炎症性又は自己免疫疾患に対 する新規治療方法を示している。モノクローナル抗体を使用してICAM−1の 機 能を治療的にブロックすることができる。リボザイムは一般的に免疫学的に不活 性であるという利点を有しており、一方幾つかのモノクローナル抗体治療により 抗IgG応答の顕著な中和を観察することができる。 以下でICAM−1の生理学的役割を簡単に説明する。考察は完全であるよう に意図したものではなくて後に続く本発明を理解するためにだけ提供する。この 要約は以下に記載した研究のいずれかがクレームした発明の先行技術であること を認めるものではない。 細胞間接着分子−1(ICAM−1)は、炎症性メディエーターによって発現 が誘発される細胞表面タンパク質である。ICAM−1は白血球が内皮細胞に接 着するために必要でありそして抗原の提示、免疫グロブリンの産生及び細胞毒細 胞活性を含む幾つかの免疫学的機能に必要である。ICAM−1機能をブロック すると、移植拒絶反応中並びにリウマトイド関節炎、喘息及び再灌流損傷の動物 モデルで免疫細胞認識や活性を妨げる。 細胞−細胞接着は炎症性及び免疫応答で極めて重要な役割を果たす(Springer 等、1987年 Ann.Rev.Immunol.5、223〜252)。細胞接着は白血球が血管内皮細 胞に結合しそしてそこを通して移動するために必要である。加えて、細胞−細胞 接着はT細胞に対する抗原提示、T細胞によるB細胞誘発、並びにT細胞、NK 細胞、単球又は顆粒球の細胞毒性活性に必要である。細胞間接着分子−1(IC AM−1)はこれらの細胞−細胞相互作用の全てに関与している免疫グロブリン スーパーファミリーの110キロダルトンのメンバーである(Simmons等、1988年 Na ture(ロンドン)331、624〜627)。 ICAM−1は刺激の不存在下ではある限られた数の細胞でしかそして低い値 でしか発現しない(Dustin等、1986年 J.Immunol.137、245〜254)。多数の炎症 性メディエーター(リポ多糖、γ−インターフェロン、腫瘍壊死因子−α又はイ ンターロイキン−1)で治療すると、多様な組織中の多様な細胞タイプ(内皮、 上皮、線維芽及び造血細胞)はそれらの表面に高いICAM−1値を発現する( Sringer等、上述; Dustin等、上述; 及びRothlein等、1988年 J.Immunol.141 、1665〜1669)。誘発はICAM−1 mRNAの転写増加によって生起する(Sim mons等、上述)。発現増加は誘発4時間後に検出可能でありそして16〜24時間後 に最大に達する。 ICAM−1誘発は多数の炎症及び免疫応答に重要である。インビトロで、I CAM−1の抗体は白血球とサイトカイン活性化内皮細胞の接着をブロックする (Boyd、1988年 Proc.Natl.Acad.Sci.USA 85、3095〜3099; Dustin及びsprin ger、1988年 J.Cell Biol.107、321〜331)。かくして、免疫細胞が炎症部位に 溢出するためにはICAM−1の発現が必要であると思われる。ICAM−1の 抗体はT細胞殺傷、混合リンパ球反応及びT細胞媒介B細胞分化もブロックし、 これらの同系細胞の相互作用にICAM−1が必要であることを示唆している(B oyd等、上述)。抗原提示におけるICAM−1の重要性は、ICAM−1欠失ネ ズミB細胞突然変異体が抗原依存性T細胞増殖を刺激できないことで強調される (Dang等、1990年J.Immunol.144、4082〜4091)。逆に言えば、ネズミL細胞は ヒトT細胞に抗原を提供するためにHLA−DRに加えてヒトICAM−1によ るトランスフェクションを必要とする(Altmann等、1989年 Nature(ロンドン)3 38 、512〜514)。要するに、インビトロの証拠は、炎症応答、細胞免疫応答及び 体液抗体応答に決定的な細胞−細胞相互作用にはICAM−1が必要であること を示している。 リボザイムモチーフを巧みに操作することによって、本発明者はICAM−1 mRNA配列に向けた幾つかのリボザイムを設計した。これらはヌクレアーゼ耐 性を改善するように修飾して合成した。これらのリボザイムはインビトロでIC AM−1標的配列を開裂する。 ヒト、ラット及びマウスICAM−1mRNAの配列はコンピューター折りた たみアルゴリズムを使用して利用可能な部位についてスクリーニングすることが できる。二次折りたたみ構造を形成しておらずそして潜在的ハンマーヘッド又は ヘアピンリボザイム開裂部位を含有するmRNAの領域を同定することができる 。これらの部位は表2、3及び6〜9に示す。(これらの表で、配列は全て5'か ら3'である)。ラット、マウス及びヒト配列をスクリーニングしそしてその後リ ボザイムを設計することができるが、ヒト標的化配列が最も有益である。 この研究で有用な化学合成リボザイムの配列は表4〜8及び10に示す。当業者 はこれらの配列が、リボザイムの酵素部分(結合アーム以外の全て)が活性に影 響を与えるように変更されておりそしてリボヌクレオチド若しくは他のヌクレオ チド又は非ヌクレオチドから作り得るような多数の配列の代表例にすぎないこと を認めるであろう。このようなリボザイムは表に明示的に記載したリボザイムと 等価である。 リボザイムはヒト臍静脈内皮細胞(HUVEC)に外来的に送達することによ ってインビボ機能について試験する。リボザイムは、リポソーム中への取り込み によって、陽イオン脂質とのコンプレックス形成によって、微量注入によって、 又は上記したDNA若しくはRNAベクターからの発現によって送達される。サ イトカイン誘発ICAM−1発現はエリザ法によって、間接免疫蛍光法によって 、及び/又はFACS分析によってモニターする。ICAM−1 mRNA値は ノーザン法によって、リボヌクレアーゼ保護によって、プライマー延長によって 、又は定量的RT−PCR分析によって評価する。ICAM−1タンパク質及び mRNAの誘発を90%以上ブロックするリボザイムを同定する。 本願明細書に参照として組み入れたサリバン等のPCT WO94/02595で開示 されているように、リボザイム及び/又はリボザイムをコードする遺伝子は動物 モデルのエクスビボ移植組織に局所的に送達される。リボザイムの発現はICA M−1 mRNA及びタンパク質のエクスビボ誘発をブロックする能力によって モニターする。次に、移植片拒絶反応に与える抗ICAM−1リボザイムの効果 を評価する。同様に、リボザイムはコラーゲン誘発性関節炎を有するマウス又は ストレプトコッカス細胞壁誘発性関節炎を有するウサギの関節中に導入される。 リポソーム送達、陽イオン脂質送達又はアデノ関連ウイルスベクター送達を使用 することができる。安定な抗ICAM−1リボザイム又は本質的にリボザイムを 発現する遺伝子構築物の単回投与(又は2、3回の不定期投与)によってこれら の疾病の炎症及び免疫応答を終了させることができる。使用 ICAM−1は免疫細胞認識及び機能で中心的な役割を果たしている。リボザ イムによるICAM−1発現の阻止によって移植片拒絶反応を軽減しそしてリウ マトイド関節炎、喘息又は他の急性及び慢性炎症性疾患患者の症状を緩解するこ とができる。本発明者はICAM−1 mRNAを開裂する幾つかのリボザイム を設計した。細胞内でのICAM−1発現を効果的に阻止するリボザイムは容易 に見つけることができそしてそれらの活性は動物モデルでの移植片拒絶反応及び 関節炎症状をブロックする能力に関して測定することができる。これらの抗IC AM−1リボザイムは免疫学的又は炎症性疾患を治療する新規治療法を示してい る。 ICAM−1機能の活性を低下させることによる治療的有用性は以下の疾病標 的で明白である。記載した参照文献はICAM−1の役割及び本明細書に記載し たリボザイムの治療的能力を示している。かくして、これらの標的はICAM− 1発現又は機能を低下させる物質で治療することができる。これらの疾病及びそ れらの病理学におけるICAM−1の決定的な役割を支持する試験は以下のリス トで示す。このリストは完全であるように意図するものではなくそして当業者は 本発明のリボザイムを使用して効果的に治療できる更なる状態や疾病を認めるで あろう。 ・ 移植片拒絶反応 ICAM−1は移植片拒絶反応の組織学的徴候を有するヒト心臓生検体の 細静脈及び毛細血管で発現する(Briscoe等、1991年 Transplantation 51、537 〜539)。 ICAM−1の抗体は霊長類の腎臓(Cosimi等、1990年 J.Immunol.144 、4604〜4612)及び心臓(Flavin等、1991年 Transplant.Proc.23、533〜534 )移植片拒絶反応をブロックする。 モノクローナル抗ICAM−1抗体のフェーズI臨床試験はヒト腎臓移植 片患者における拒絶反応の顕著な軽減及び移植片機能の顕著な上昇を示した(Hau g等、1993年 Transplantation 55、766〜772)。 ・ リウマトイド関節炎 ICAM−1過剰発現が滑液線維芽細胞、内皮細胞、マクロファージ及び 或るリンパ球で見られる(Chin等、1990年 Arthritis Rheum 33、1776〜1786; K och等、1991年 Lab Invest 64、313〜320)。 可溶性ICAM−1値は疾病の重篤度と関係がある(Mason等、1993年 Art hritis Rheum 36、519〜527)。 抗ICAM抗体はマウスのコラーゲン誘発性関節炎を阻止する(Kakimoto 等、1992年 Cell Immunol 142、326〜337)。 抗ICAM抗体はラットのアジュバント誘発性関節炎を阻止する(Iigo等 、1991年 J Immunol 147、4167〜4171)。 ・ 心筋虚血、発作及び再灌流損傷 抗ICAM−1抗体は無酸素内皮細胞に対する好中球の接着をブロックす る(Yoshida等、1992年 Am J Physiol 262、H1891〜1898)。 抗ICAM−1抗体はウサギ脳卒中モデルの神経病学的損傷を軽減する(B owes等、1993年 Exp Neurol 119、215〜219)。 抗ICAM−1抗体はネコ心筋虚血モデルの再灌流損傷を保護する(Ma等 、1992年 Circulation 86、937〜946)。 ・ 喘息 ICAM−1の抗体は内皮細胞に対する好酸球接着を部分的にブロックし そしてインビボで炎症気道内皮及び上皮で過剰発現する(Wegner等、1990年 Sci ence 247、456〜459)。 喘息の霊長類モデルで、抗ICAM−1抗体は気道好酸球増加をブロック し(Wegner等、上述)そしてデキサメサゾン治療後の気道炎症及び過剰応答の復 活を防止する(Gundel等、1992年 Clin Exp Allergy 22、569〜575)。 ・ 乾癬 表面ICAM−1及びICAM−1の切断可溶性体は乾癬病変で発現し、 そして発現は炎症と関係がある(Kellner等、1991年 Br J Dermatol 125、211〜2 16; Griffiths 1989年 J Am Acad Dermatol 20、617〜629; Schopf等、1993年 B r J Dermatol 128、34〜37)。 抗ICAM−1抗体はT細胞へのケラチノサイト抗原提示をブロックする (Nickoloff等、1993年 J Immunol 150、2148〜2159)。 ・ 川崎病 表面ICAM−1発現は川崎病と関係がありそして有効な免疫グロブリン 治療によって減少する(Leung等、1989年 Lancet 2、番1298〜1302)。 可溶性ICAM値は川崎病患者で上昇する; 特に高い値は冠動脈病変患者 で見られる(Furukawa等、1992年 Arthritis Rheum 35、672〜677; Tsuji、1992 年 Arerugi 41、1507〜1514)。 循環LFA−1+T細胞が川崎病患者では欠失している(多分ICAM− 1媒介溢出によって)(Furukawa等、1993年 Scand J Immunol 37、377〜380)。実施例2: IL−5 IL−5 mRNAを開裂するリボザイムは喘息のような炎症性疾患に対する新 規治療方法を示している。本発明はリボザイムを使用して、例えばリンパ球での IL−5の合成を阻止しそして好酸球の補充及び活性化を防止することによって 、慢性喘息を治療することを特徴とする。 IL−5の他に血小板活性化因子、IL−1、IL−3、IL−4、GM−CSF 、TNF−α、ガンマインターフェロン、VCAM、ILAM−1、ELAM−1 及びNF−κBを含む多数のサイトカインも喘息患者の炎症活性化に関与してい る可能性がある。これらの分子に加えて、サイトカインの活性を媒介する任意の 細胞レセプターも炎症性疾患で介在するための良好な標的であると考えられる。 これらの標的には気道のケラチノサイト、上皮及び内皮細胞のIL−1R及びT NF−αRが含まれるがこれらに限定されない。最近のデータは、或る種の神経 ペプチドが喘息症状で役割を果たしていることを示唆している。これらのペプチ ドには物質P、ニューロキニンA及びカルシトニン−遺伝子−関連ペプチドが含 まれる。これらの標的遺伝子は炎症性疾患で一層一般的な役割を有する可能性が あるが現時点では喘息にだけ役割を有すると考えられている。 本発明のリボザイムはIL−5発現を或る程度ブロックしそして疾病の治療又 はこのような疾病の診断に使用することができる。リボザイムは培養中の細胞及 び喘息の動物モデルの細胞又は組織に送達される(Clutterbuck等、1989年 上述; Garssen等、1991年 Am.Rev.Respir.Dis.144、931〜938; Larsen等、1992年 J.Clin.Invest.89、747〜752; Mauser等、1993年上述)。これらの系におけ るIL−5 mRNAのリボザイム開裂によって炎症性細胞機能を防止しそして疾 病の症状を緩解することができる。 ヒト及びマウスIL−5 mRNAの配列はコンピューター折りたたみアルゴリ ズムを使用して利用可能な部位についてスクリーニングした。潜在的ハンマーヘ ッド又はヘアピンリボザイム開裂部位を同定した。これらの部位は表11、13及び 14、15に示す。(表の配列は全て5'から3'である)。マウス及びヒト配列をスク リーニングしそしてその後リボザイムを設計することができるが、ヒト標的化配 列が最も有益である。しかし乍ら、ヒトで試験する前にリボザイムの作用の有効 性を試験するにはマウス標的化リボザイムが有用である。ヌクレオチド塩基位置 は指定したリボザイムタイプで開裂される部位として表中に記載する。(表12で 、下のケースの文字はヒト及びマウスIL−5配列間で保持されていない位置を 示す。) この研究で有用な化学合成リボザイムの配列は表12、14〜16に示す。当業者は これらの配列が、リボザイムの酵素部分(結合アーム以外の全て)が活性に影響 を与えるように変更されているような多数の配列の代表例にすぎないことを認め るであろう。例えば、表12及び14に示したハンマーヘッドリボザイムのステムル ープII配列(5'−GGCCGAAAGGCC−3')は、最低限2個の塩基対のス テム構造を形成できる限り、任意の配列を含むように変更する(置換、欠失及び /又は挿入)ことができる。同様に、表15及び16に示したヘアピンリボザイムの ステムループIV配列(5'−CACGUUGUG−3')は、最低限2個の塩基対 のステム構造を形成できる限り、任意の配列を含むように変更する(置換、欠失 及び/又は挿入)ことができる。表12、14〜16に示した配列はリボヌクレオチド 若しくは他のヌクレオチド又は非ヌクレオチドから作ることができる。このよう なリボザイムは表に明示的に記載したリボザイムと等価である。 リボザイムモチーフを巧みに操作することによって、本発明者はIL−5 mR NA配列に向けた幾つかのリボザイムを設計した。これらのリボザイムはヌクレ アーゼ耐性を改善するように修飾して合成する。IL−5標的配列をインビトロ で 開裂するリボザイムの能力を評価する。 リボザイムはIL−5発現値を分析することによってインビボ機能について試 験する。リボザイムはリポソームへの取り込みによって、陽イオン脂質とのコン プレックス形成によって、微量注入によって、又はDNA若しくはRNAベクタ ーからの発現によって細胞に送達される。IL−5発現は生物学的アッセイ、エ リザ法によって、間接免疫蛍光法によって、及び/又はFACS分析によってモ ニターする。IL−5 mRNA値はノーザン分析、リボヌクレアーゼ保護若しく はプライマー延長分析又は定量的RT−PCRによって評価する。IL−5活性 及び/又はIL−5 mRNAの誘発を90%以上ブロックするリボザイムを同定す る。使用 CD4+ Tヘルパー細胞及び肥満細胞によって産生されるサイトカイン、イン ターロイキン5(IL−5)は最初B細胞増殖因子IIと称された(Takatsu等、19 88年 Immunol.Rev.102、107で総説されている)。これは活性化B細胞の増殖を 刺激しそして1gM及びIgAの産生を誘発する。IL−5は分化(Clutterbuck等 、1989年 Blood 73、1504〜1512)、血管接着(Walsh等、1990年 Immunology 71 、258〜265)及び好酸球のインビトロ生存(Lopez等、1988年 J.Exp.Med.167 、219〜224)を促進することによって好酸球機能で主要な役割を果たしている。 このサイトカインも好塩基球からのヒスタミン放出を高める(Hirai等、1990年 J .Exp.Med.172、1525〜1528)。以下の臨床結果の要約は喘息を治療するための 一次標的としてIL−5の選択を支持している。 幾つかの研究によって、喘息患者対通常患者から得られる活性化T細胞数と好 酸球数間の直接的関係が示されている(Oehling等、1992年 J.Investig.Allerg ol.Clin.Immunol.2、295〜299)。アレルギー性喘息か又は内因性喘息のどち らかの患者をコルチコステロイドで治療した。28〜30日間に亘って好酸球、活性 化Tヘルパー細胞及び肺機能回復について気管支肺胞洗浄をモニターした。好酸 球及び活性化Tヘルパー細胞の数は、コルチコステロイドで治療していない内因 性喘息患者と比較して、肺機能のその後の改善につれて徐々に減少した。 気管支肺胞洗浄細胞は、mRNAのインシトゥハイブリッド形成を使用してサ イトカインの産生についてスクリーニングした。インシトゥハイブリッド形成シ グナルはIL−2、IL−3、IL−4、IL−5及びGM−CSFで検出された。 mRNAの上方調節がIL−4、IL−5及びGM−CSFで観察された(Robinso n等、1993年 J.Allergy Clin.Immunol.92、313〜324)。別の研究はアレルゲ ン投与対生理食塩液投与喘息患者から得られるIL−5転写物の上方調節を示し た(Krishnaswamy等、1993年 Am.J.Respir.Cell.Mol.Biol.9、279〜286)。 喘息症状のコルチコステロイド改善の作用メカニズムを決定するために18人の 患者の試験を実施した。改善はメタコリン応答性によってモニターした。メタコ リン応答性、好酸球数の減少、IL−4及びIL−5 mRNA発現細胞数の減少 並びにインターフェロン−ガンマ発現細胞数の増加の間の関係が観察された。 アレルゲン投与24時間後に15人の患者の気管支生検体が分析された(Bentley等 、1993年 Am.J.Respir.Cell.Mol.Biol.8、35〜42)。好酸球とIL−2レセ プター陽性細胞数の増加がこれらの生検体中で見られた。総白血球数、Tリンパ 球数、エラスターゼ陽性好中球数、マクロファージ数又はマスト細胞サブタイプ 数に差異は観察されなかった。IL−5及びGM−CSF mRNAを発現する細 胞数は顕著に増加した。 別の患者の試験で、好酸球表現型は喘息患者と健常人で同一であった。しかし 乍ら、喘息患者の好酸球はより大きいロイコトリエンC4産生能力及び移動能力 を有していた。喘息患者の循環中でIL−3、IL−5及びGM−CSF値が上昇 したが、健常人では上昇しなかった(Bruijnzeel等、1992年 Schweiz.Med.Woch enschr.122、298〜301)。 IL−5の抗体の有効性をモルモット喘息モデルで評価した。動物にオバルミ ンを投与しそして好酸球及び気管支収縮物質Pに対する応答性についてアッセイ した。30mg/kgの抗体投与量を腹腔内投与すると物質Pに対するオバルミン誘発 性感受性増強をブロックしそして好酸球の気管支肺胞及び肺組織蓄積の増加をブ ロックした(Mauser等、1993年 Am.Rev.Respir.Dis.148、1623〜1627)。別個 の試験で、オバルミンを8日間投与したモルモットをIL−5のモノクローナル 抗体で治療した。治療によって気管支洗浄物中の好酸球数が減少した。オバルミ ンを投与しなかったモルモット及び対照抗体で治療したモルモットでは減少は観 察さ れなかった。抗体治療は、オバルミン投与後のヒスタミン及びアレコリンに対す る過剰反応性の発生を完全に阻止した(van Oosterhout等、1993年 Am.Rev.Res pir.Dis.147、548〜552)。 ヒト臨床分析及び動物試験から得られた結果は喘息における活性化Tヘルパー 細胞、サイトカイン及び好酸球の役割を示している。好酸球発生及び機能におけ るIL−5の役割はIL−5を標的選択の良好な候補にするものである。抗体試験 は循環中のIL−5を中和し、その結果好酸球増加を妨げた。IL−5の産生を阻 止すると同じ目的が達成されるであろう。 喘息 − 喘息の主要な特徴は肺における好酸球の浸潤及び毒性好酸球タンパク 質の沈着(例えば、主要な塩基性タンパク質、好酸球由来の神経毒)である。I L−5のような多数のT細胞由来因子が好酸球の活性化及び維持の原因である(K ay、1991年 J.Allergy Clin.Immun.87、893)。肺におけるIL-5発現の阻止 は好酸球の活性化を低下させることができるので喘息の症状の緩解に役立つであ ろう。 アトピー − は或る種の環境抗原への暴露に関係したタイプIの過敏反応の発 生を特徴とする。アトピーの通常の臨床的悪化の1つは好酸球増加(血液中での 異常に高い好酸球値の蓄積)である。IL−5に対する抗体はマウスの好酸球値 を低下させることが示されている(Cook等、1993年 Immunopharmacol.Eosinoph ils、Smith及びCook編集、193〜216頁、Academic、英国ロンドン)。 寄生虫感染関連好酸球増加症 − 蠕虫のような寄生虫の感染で重篤な好酸球増 加症になる可能性がある(Cook等、1993年 上述)。好酸球増加症の動物モデルは 、例えば、マウスが感染して血液、腹膜及び/又は組織好酸球増加症になる可能 性があることを示唆しており、そしてこれら増加症は全てIL−5に向けた抗体 によって種々の程度に低下させられるように思われる。 肺浸潤好酸球増加症 − は肺実質での高好酸球値蓄積を特徴とする(Gleich、 1990年 J.Allergy Clin.Immunol.85、422)。 L−トリプトファン関連好酸球増加症−筋肉痛症候群(EMS)−EMS疾患 は不眠症のような状態を治療するために使用される必須アミノ酸、L−トリプト ファンの消費と密接に関連がある(総説については、Varga等、1993年 J Invest .Dermatol.100、97以下参照)。病理学的及び組織学的研究によってEMS患者 の高い好酸球値及び単核炎症細胞値が証明された。IL−5及び形質転換増殖因 子は好酸球及び他の炎症細胞を活性化することによってEMSの発生で重要な役 割を果たしているように思われる(Varga等、1993年 上述)。 かくして、IL−5 mRNAを開裂しそしてそれによってIL−5活性を消失 させる本発明のリホザイムは多くの潜在的治療用途を有しており、そして多数の 考えられる適応症でリボザイムを送達する合理的な態様が存在している。IL− 5機能を阻止する有効なリボザイムの開発が上記で説明される; 利用可能な細胞 及び活性アッセイは非常に多く、再現性がありそして正確である。IL−5機能 及び示唆された各疾病標的の動物モデルが存在し(Cook等、1993年上述)そして 活性を最適にするために使用することができる。実施例3: NF−κB relA mRNAを開裂するリボザイムは炎症性又は自己免疫疾患の新規治療方 法を示している。リポ多糖(LPS)、インターロイキン−1(IL−1)又は 腫瘍壊死因子−a(TNF−α)のような炎症メディエーターは、他のサイトカ イン及び接着分子を含む多数の二次メディエーターの転写を誘発することによっ て細胞に対して作用する。多くの場合、この遺伝子活性化は転写レギュレーター 、NF−κBで媒介されることが知られている。NF−κBの1つのサブユニッ ト、relA遺伝子産生物(RelA又はp65と称される)は炎症応答の誘発に特異 的に関係している。リボザイム治療は、非常に特異性であるために、疾病の病理 学に寄与する細胞内因子を標的とするのに特に良く適合する。かくして、relA 又はTNF−αでコードされるmRNAを開裂するリボザイムは炎症性及び自己 免疫疾患を治療するための新規治療法を示している。 核DNA結合活性、NF−κBは最初、B細胞で免疫グロブリンκL鎖エンハ ンサーと結合してこれを活性化する因子として同定された。NF−κBは現在、 多様な刺激(例えば、ホルボールエステル、マイトジェン、サイトカイン及び酸 化的ストレス)に対する応答で他の多様な細胞遺伝子(例えば、サイトカイン、 接着タンパク質、腫瘍遺伝子及びウイルスタンパク質)の転写を活性化すること が知られている。加えて、NF−κBの分子及び生化学的特徴は、この活性がD NA結合サブユニットのファミリーのホモ二量体又はヘテロ二量体によるもので あることを示している。各サブユニットは腫瘍遺伝子、v−relと相同性の300ア ミノ酸の長さを有している。最初NF−κBとして記載された活性はp49又はp 50とp65のヘテロ二量体である。NF−κBのp49とp50サブユニット(それぞ れ、nf-κB2又はnf-κB1遺伝子によってコードされる)はプリカーサー、NF −κB1(p105)又はNF−κB2(p100)から生成される。NF−κBのp65 サブユニット(現在、RelAと称される)はrel A座位でコードされる。 各特異的転写活性化コンプレックスの役割は現在では細胞内で解明されようと している(N.D.Perkins等、1992年 Proc.Natl Acad.Sci USA 89、1529〜1533) 。例えば、NF−κB1とRel Aのヘテロ二量体(p50/p65)は接着分子、V CAM−1のプロモーターの転写を活性化し、一方NF−κB2/RelAヘテロ二 量体(p49/p65)は転写を実際に阻止する(H.B.Shu等、Mol.Cell.Biol.13 、6283〜6289(1993年))。逆に言えば、NF−κB2/RelAのヘテロ二量体( p49/p65)はTat−Iと作用してHIVゲノムの転写を活性化し、一方NF−κ B1/RelA(p50/p65)ヘテロ二量体は殆ど効果を有していない(J.Liu、N. D. Perkins、R.M.Schmid、G.J.Nabel、J.Virol.1992年 66、3883〜3887)。 同様にアンチセンスオリゴヌクレオチドでrelA遺伝子の発現をブロックすると 胚幹細胞の接着を特異的にブロックする; アンチセンスオリゴヌクレオチドでN F−κB1遺伝子の発現をブロックしても細胞接着には何の効果も有していなか った(Narayanan等、1993年 Mol.Cell.Biol.13、3802〜3810)。かくして、転 写活性化で初期にNF−κBに割り当てられた無差別的役割(M.J.Lenardo、D .Baltimore、1989年 Cell 58、227〜229)はDNA結合タンパク質のrelファミ リーの活性の総計を表している。この結論はrelファミリーの個々のメンバーの 最近のトラン スジェニック「ノックアウト」マウスによって支持されている。このような「ノ ックアウト」は発生上の欠損が殆どないことを示しており、本質的な転写活性化 機能がrelファミリーの1つより多いメンバーによって行われ得ることを示唆し ている。 細胞内のNF−κB機能の特異的インヒビターが多数存在し、それらにはホス ホロチオエートアンチセンスオリゴヌクレオチドによる処理、二本鎖NF−κB 結合部位での処理及び天然インヒビターMAD−3(IκBファミリーのメンバ ー)の過剰発現が含まれる。これらは、以下に記載するように、炎症に関与する 多数の分子を誘発するためにNF−κBが必要であることを示すために使用され てきた。 ・NF−κBはIL-6(I.Kitajima等、Science 285、1792〜1795(1992年) )及びIL−8(Kunsch及びRosen、1993年 Mol.Cell.Biol.13、6137〜6146) のホルボールエステル媒介誘発のために必要である。 ・NF−κBは内皮細胞での接着分子ICAM−1(Eck等、1993年 Mol.Cell . Biol.13、6530〜6536)、VCAM−1(Shu等、上述)及びE−選択(Read等 、1994年 J.Exp.Med.179、503〜512)誘発に必要である。 ・NF−κBはインテグリンサブユニット、CD18及び白血球の他の接着特性 の誘発に関与している(Eck等、1993年 上述)。 上記研究は、NF−κBが炎症メディエーターによるサイトカイン及び接着分 子の誘発に不可欠的に関与していることを示唆している。最近の2つの論文はN F−κBと炎症の間のもう1つの関係を指摘している: グルココルチコイドはN F−κBを阻止することによって抗炎症効果を発揮することができる。グルココ ルチコイドレセプターとp65は共にICAM−1プロモーターのNF−κB結合 部位で作用する(van de Stolpe等、1994年 J.Biol.Chem.269、6185〜6192)。 グルココルチコイドレセプターはIL−6のNF−κB媒介誘発を阻止する(Ray 及 びPrefontaine、1994年 Proc.Natl Acad.Sci USA 91、752〜756)。逆に、p65 の過剰発現はマウス哺乳類腫瘍ウイルスプロモーターのグルココルチコイド誘発 を阻止する。最後に、タンパク質架橋及び共免疫沈降実験によってp65とグルコ コルチコイドレセプター間の直接的物理的相互作用が証明された(同上)。 本発明のリボザイムはNF−κB発現を或る程度ブロックし、そして疾病を治 療するか又はこのような疾病を診断するために使用することができる。リボザイ ムは培養中の細胞並びに再発狭窄症、移植片拒絶反応及びリウマトイド関節炎の 動物モデルの細胞又は組織に送達される。これらの系におけるrelA mRNAの リボザイム開裂は炎症細胞機能を防止しそして疾病の症状を緩解することができ る。 ヒト及びマウスrelA mRNAの配列はコンピューター折りたたみアルゴリズ ムを使用して利用可能な部位についてスクリーニングすることができる。潜在的 なハンマーヘッド又はヘアピンリボザイム開裂部位を同定した。これらの部位は 表17、18及び21〜22で示す。(これらの表で、配列は全て5'から3'である)。マ ウス及びヒト配列をスクリーニングしそしてその後リボザイムを設計することが できるが、ヒト標的化配列が最も有益である。 この研究で有用な化学合成リボザイムの配列は表19〜22に示す。当業者はこれ らの配列が、リボザイムの酵素部分(結合アーム以外の全て)が活性に影響を与 えるように変更されておりそしてリボヌクレオチド若しくは他のヌクレオチド又 は非ヌクレオチドから作り得るような多数の配列の代表例にすぎないことを認め るであろう。このようなリボザイムは表に明示的に記載したリボザイムと等価で ある。 リボザイムモチーフを巧みに操作することによって、本発明者はrelA mRN A配列に向けた幾つかのリボザイムを設計した。これらのリボザイムはヌクレア ーゼ耐性を改善するように修飾して合成する。relA標的配列をインビトロで開 裂するリボザイムの能力を評価する。 リボザイムはサイトカイン誘発VCAM−1、ICAM−1、IL−6及びIL −8発現値を分析することによってインビボ機能について試験する。リボザイム はリポソーム中への取り込みによって、陽イオン脂質とのコンプレックス形成に よっ て、微量注入によって、又はDNA及びRNAベクターからの発現によって細胞 に送達される。サイトカイン誘発VCAM−1、ICAM−1、IL−6及びIL −8発現はエリザ法によって、間接免疫蛍光法によって、及び/又はFACS分 析によってモニターする。relA mRNA値はノーザン分析、リボヌクレアーゼ 保護若しくはプライマー延長分析又は定量的RT−PCRによって評価する。N F−κBの活性はゲル遅延アッセイでモニターする。NF−κB活性及び/又は relA mRNAの誘発を50%以上ブロックするリボザイムを同定する。 RNAリボザイム及び/又はこれらをコードする遺伝子は動物モデルの移植組 織にエクスビボで局所的に送達される。リボザイムの発現はVCAM−1、IC AM−1、IL−6及びIL−8 mRNA及びタンパク質のエクスビボ誘発をブロ ックする能力によってモニターする。次に、移植片拒絶反応に与える抗relAリ ボザイムの効果を評価する。同様に、リボザイムはコラーゲン誘発性関節炎を有 するマウス又はストレプトコッカス細胞壁誘発性関節炎を有するウサギの関節中 に導入される。リポソーム送達、陽イオン脂質送達又はアデノ関連ウイルスベク ター送達を使用することができる。安定な抗relAリボザイム又は本質的にリボ ザイムを発現する遺伝子構築物の単回投与(又は2、3回の不定期投与)によっ てこれらの疾病の炎症及び免疫応答を終了させることができる。使用 サイトカイン遺伝子発現を阻止し、接着分子発現を阻止しそしてクルココルチ コイドの抗炎症効果を模擬する(ステロイド応答遺伝子を誘発しないで)治療剤 は炎症及び自己免疫疾患の治療に理想的である。このような医薬品の疾病標的は 数が多い。標的適応症及びそれぞれが必要とする送達オプションを以下に要約す る。全ての場合に、relA mRNAを開裂するリボザイムの潜在的免疫抑制特性 のため、使用は局所送達、急性適応症又はエクスビボ治療に限定される。 ・リウマトイド関節炎(RA)。 RAの慢性特性のため、遺伝子治療法は論理的なものである。炎症関節へのリ ボザイムの送達はアデノウイルス、レトロウイルス又はアデノ関連ウイルスベク ターによって媒介される。例えば、適当なアデノウイルスベクターは直接注入に よって滑液中に投与することができる:数ヶ月間の遺伝子伝達及び発現という高 い有効性が期待されよう(B.J.Roessler、E.D.Allen、J.M.Wilson、J.W.Hart man、B.L.Davidson、J.Clin.Invest.92、1085〜1092(1993年))。疾病の経過 が抗炎症剤の一時的な局所投与で逆転するとは思われない。多数回投与が必要で あると思われる。レトロウイルス及びアデノ関連ウイルスベクターによって関節 での永久的遺伝子伝達及び発現が導かれるであろう。しかし乍ら、強力な抗炎症 剤の永久発現によって局所的免疫欠損になる可能性がある。 ・再発狭窄症。 ブタの血管壁でのNF−κBの発現は細胞外マトリックス成分の過剰沈着のた め内腔間隙を狭小化させる。この表現型は冠血管形成後に生じるマトリックス沈 着に類似している。加えて、腫瘍遺伝子c-mybの発現にはNF−κBが必要であ る(F.A.La Rosa、J.W.Pierce、G.E.Soneneshein、Mol.Cell.Biol.14、103 9〜1044(1994年))。かくして、NF−κBは平滑筋の増殖及び過剰マトリック ス成分の発現を誘発する: これら過程は共に冠血管形成後の血管の再閉塞に寄与 すると考えられている。 ・移植。 NF−κBは、免疫認識及び炎症応答で機能する接着分子の誘発に必要である (Eck等、上述、K.O'Brien等、J.Clin.Invest.92、945〜951(1993年))。少な くとも2つの潜在的治療態様が考えられる。第1に、移植器官をリボザイム又は リボザイム発現ベクターでエクスビボ処置する。移植片関連脈管炎を阻止するに は移植内皮におけるNF−κBの一次的阻止で十分でありそして移植片拒絶反応 を顕著に調節すると思われる。第2に、ドナーB細胞をリボザイム又はリボザイ ム発現ベクターでエクスビボ処置する。被移植者は移植前に処置されるであろう 。T細胞の共刺激分子(例えば、ICAM−1、VCAM−1、及び/又はB7及 びB7-2)を発現しないB細胞による被移植者の処置は抗原特異的アネルギーを 誘発することができる。ドナーの組織適合性抗原に対する耐性が生じるであろう ; 潜在的に、移植法に任意のドナーを使用することができよう。 ・喘息。 顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)は喘息性外傷に対す る後期相反応中に好酸球及び他の炎症細胞の補充で主要な役割を果たすと考えら れている。また、GM−CSF及び他の炎症メディエーターの局所的誘発をブロ ックしても慢性喘息で観察される持続性炎症を減少させると思われる。リボザイ ム又はアデノウイルスリボザイム発現ベクターのエアゾール送達は実現可能な治 療法である。 ・遺伝子治療法。 免疫応答は多数の遺伝子伝達技術の有効性を制限する。レトロウイルスベクタ ーでトランスフェクションした細胞は免疫コンピテント個体での寿命が短い。最 終的に分化した細胞におけるアデノウイルスベクターの発現期間は新生児又は免 疫損傷動物ではより長い。炎症及び免疫応答を調節する小リボザイム発現カセッ トを存在するアデノウイルス又はレトロウイルス構築物中に挿入するとそれらの 能力を大いに高める。 かくして、relA mRNAを開裂しそしてそれによってNF−κB活性を消失 させる本発明のリボザイムには多数の潜在的治療用途があり、そして多数の考え られる適応症でリボザイムを送達する合理的な態様が存在している。NF−κB 機能を阻止する有効なリボザイムの開発が上記で説明される; 利用可能な細胞及 び活性アッセイは多く、再現性がありそして正確である。NF−αB機能(Kita jima等、上述)及び示唆された各疾病標的の動物モデルが存在しそして活性を最 適にするために使用することができる。実施例4: TNF−α TNF−α mRNAの特定の部位を開裂するリボザイムは炎症又は自己免疫 疾患に対する新規治療方法を示している。 腫瘍壊死因子−α(TNF−α)は活性化白血球によって分泌されるタンパク 質、即ち炎症反応の強力なメディエーターである。実験動物にTNF−αを注射 すると、敗血症性ショック又はリウマトイド関節炎のような全身及び局所炎症疾 病の症状を刺激することができる。 TNF−αは最初は、マウスの固形腫瘍の破壊を媒介する活性化マクロファー ジによって分泌される因子として記載された(Old、1985年 Science 230、4225〜 4231)。TNF−αはその後、腫瘍や慢性感染に関連した体重損失及び消耗性症 候群の原因物質であるカケクチンと同一であることが見い出された(Beutler等、 1985年 Nature 316、552〜554)。TNF−αのcDNA及びゲノム座位をクロー ン化しそしてTNF−βと関係があることが見い出された(Shakhov等、1990年 J . Exp.Med.171、35〜47)。TNF−αとTNF−βは共に同じレセプターに結 合しそしてほぼ同一の生物学的活性を有している。試験した大部分の細胞タイプ で2つのTNFレセプターが見い出されている(Smith等、1990年 scienc 248、1 019〜1023)。TNF−α分泌は単球/マクロファージ、CD4+及びCD8+ T細 胞、B細胞、リンホカイン活性化キラー細胞、好中球、星状細胞、内皮細胞、平 滑筋細胞、並びに種々の非造血腫瘍細胞系から検出されている(総説については 、Turestskaya等、1991年 Tumor Necrosis Factor: Structure Function and Me chanism of Action B.B.Aggarwal、J.Vilcek編集、Marcel Dekker,Inc.、35 〜60頁参照)。TNF−αは転写及び翻訳で調節され、そして分泌されるために は血漿膜でタンパク質分解処理が必要である(Kriegler等、1988年 Cell 53、45 〜53)。分泌されると、TNF−αの血清半減期は約30分である。TNF−αの 厳格な調節はこのサイトカインが非常に毒性であるために重要である。指標の増 加は感染中のTNF−αの過剰産生によって重篤な全身毒性及び死亡に至る可能 性があることを示す(Tracey & Cerami、1992年 Am.J.Trop.Med.Hyg.47、2 〜7)。 アンチセンスRNA及びハンマーヘッドリボザイムは、特定の開裂部位を標的 とすることによってTNF−αの発現値を低下させる試みで使用されており[Si oud等、1992年 J.Mol.Biol.223; 831; Sioud WO94/10301; Kisich及び共同研 究者、1990年 抄録(FASEB J.4、A1860; 1991年 スライド発表(J.Leukocyte B iol.上述 2、70); 1992年12月 カリフォルニア州サンジエゴでの抗HIV治療 学会でのポスター発表; 及び「TNF−α遺伝子発現を制御するための抗TNF −αリボザイムの開発」−Kisich、博士論文、1993年 カリフォルニア大学、Dav is]、種々のTNF−α標的化リボザイムが示されている。 本発明のリボザイムはTNF−α発現を或る程度ブロックし、そして疾病を治 療するか又はこのような疾病を診断するために使用することができる。リボザイ ムは培養中の細胞並びに敗血症性ショック及びリウマトイド関節炎の動物モデル の細胞又は組織に送達される。これらの系におけるTNF−α mRNAのリボ ザイム開裂は炎症細胞機能を防止しそして疾病の症状を緩解することができる。 ヒト及びマウスTNF−α mRNAの配列はコンピューター折りたたみアル ゴリズムを使用して利用可能な部位についてスクリーニングすることができる。 ハンマーヘッド又はヘアピンリボザイム開裂部位を同定した。これらの部位は表 23、25及び27〜28に示す(これらの表で、配列は全て5'から3'である)。マウス 及びヒト配列をスクリーニングしそしてその後リボザイムを設計することができ るが、ヒト標的化配列が最も有益である。しかし乍ら、ヒトで試験する前にリボ ザイムの作用の有効性を試験するにはマウス標的化リボザイムが有用である。ヌ クレオチド塩基の位置は、指定したタイプのリボザイムで開裂される部位として 表中に記載する。(表24で、下のケースの文字はヒト及びマウスTNF−α配列 間で保持されていない位置を示す。) この研究で有用な化学合成リボザイムの配列は表24、26〜28に示す。当業者は これらの配列が、リボザイムの酵素部分(結合アーム以外の全て)が活性に影響 を与えるように変更されているような多数の配列の代表例にすぎないことを認め るであろう。例えば、表24及び26に示したハンマーヘッドリボザイムのステムル ープII配列(5'−GGCCGAAAGGCC−3')は、最低限2個の塩基対のス テム構造を形成できる限り、任意の配列を含むように変更する(置換、欠失及び /又は挿入)ことができる。同様に、表27及び28に示したヘアピンリボザイムの ステムループIV配列(5'−CACGUUGUG−3')は、最低限2個の塩基対 のステム構造を形成できる限り、任意の配列を含むように変更する(置換、欠失 及び/又は挿入)ことができる。表24、26〜28に示した配列はリボヌクレオチド 若しくは他のヌクレオチド又は非ヌクレオチドから作ることができる。このよう なリボザイムは表に明示的に記載したリボザイム又はAAVと等価である。 本発明の好ましい実施態様では、TNF−α RNAを開裂するリボザイムを 発現する転写ユニットをプラスミドDNAベクター若しくはアデノウイルスDN Aウイルスベクター又はAAV若しくはアルファウイルス又はレトロウイルスベ クター中に挿入する。ウイルスベクターは無傷の脈管構造又は生存動物の関節に 遺伝子を伝達するために使用されており(Willard等、1992年 Circulation、86、 1〜473; Nabel等、1990年 science、249、1285〜1288)、そしてこれらの両ベク ターによって一次的遺伝子発現に導かれる。アデノウイルスベクターは組換えア デノウイルス粒子として送達される。DNAは単独で送達されるか又は媒体とコ ンプレックスを形成することができる(上記のRNAで記載したようにして)。 DNA、DNA/媒体コンプレックス又は組換えアデノウイルス粒子は治療部位 に、例えば注入カテーテル、ステント若しくは注入ポンプを使用して局所的に投 与するか又は細胞若しくは組織にエクスビボで直接加える。 本発明のもう1つの好ましい実施態様では、リボザイムの持続的発現のために 、TNF−αRNAを開裂するリボザイムの発現転写ユニットをレトロウイルス ベクター中に挿入する。 リボザイムモチーフを巧みに操作することによって、本発明者はTNF−α mRNA配列に向けた幾つかのリボザイムを設計した。これらのリボザイムはヌ クレアーゼ耐性を改善するように修飾して合成する。TNF−α標的配列をイン ビトロで開裂するリボザイムの能力を評価する。 リボザイムは細菌性リポ多糖(LPS)誘発TNF−α発現値を分析すること によって細胞内の機能について試験する。リボザイムはリポソーム中への取り込 みによって、陽イオン脂質とのコンプレックス形成によって、微量注入によって 、又はDNAベクターからの発現によって細胞に送達される。TNF−α発現は エリザ法によって、間接免疫蛍光法によって、及び/又はFACS分析によって モニターする。TNF−α mRNA値はノーザン分析、リボヌクレアーゼ保護 、プライマー延長分析又は定量的RT−PCRによって評価する。TNF−α活 性及び/又はTNF−α mRNAの誘発を90%以上ブロックするリボザイムを 同定する。 RNAリボザイム及び/又はこれらをコードする遺伝子は腹腔内注射によって マクロファージに局所的に送達される。リボザイム取込み期間後、腹膜マクロフ ァージを採集しそしてLPSを用いてエクスビボで誘発させる。TNF−α分泌 を顕著に減少させるリボザイムを選択する。TNF−αは、エクスビボの代わり に腹膜腔内に固定したストレプトコッカスを用いてリボザイム処理後に誘発させ ることもできる。このようにして、局所的炎症応答でのTNF−α分泌をブロッ クするTNF−αリボザイムの能力を評価する。加えて、本発明者は、固定スト レプトコッカスを注射して誘発させた後TNF−αリボザイムを送達することに よってリボザイムが進行中の炎症応答をブロックできるかどうかを測定する。 全身性炎症に与える抗TNF−αリボザイムの効果を試験するために、リボザ イムを静注して送達する。全身LPS投与によって生じるTNF−α分泌及び致 死的ショックを阻止するリボザイムの能力を評価する。同様に、コラーゲン誘発 関節炎を有するマウスの関節中にTNF−αリボザイムを導入することができる 。これらの動物モデル実験ではリボザイムを供給するために遊離送達、リポソー ム送達、陽イオン脂質送達、アデノ関連ウイルスベクター送達、アデノウイルス ベクター送達、レトロウイルスベクター送達又はプラスミドベクター送達のいず れかを使用することができる。安定な抗TNF−αリボザイム又は本質的にリボ ザイムを発現する遺伝子構築物の単回投与(又は2、3回の不定期投与)によっ てこれらの炎症性疾病の組織損傷を終了させることができる。 マクロファージ単離。 応答性マクロファージを産生させるために、無菌の液体チオグリコレートブイ ヨン(Difco、ミシガン州デトロイト)1mlを6週齢の雌C57bl/6NCRマウス に腹膜洗浄3日前に腹腔内注射した。マウスは層状流フード内のオートクレーブ ケージで特別の病原体不含として維持しそしてマクロファージの「自然」活性化 を最少にするために無菌水を与えた。生じた腹膜滲出細胞(PEC)はハンクス の平衡塩類溶液(HBSS)を使用する洗浄によって得られ、そして10%の熱不 活性化ウシ胎児血清を含有するイーグル最少必須培地(EMEM)を用いて96ウ ェルプレート(Costar、マサチューセッツ州ケンブリッジ)に2.5×105個/ウェ ルでまいた。2時間接着させた後、ウェルを洗浄して非接着細胞を除去した。得 られた培養物は、形態学及び非特異的エステラーゼの染色で測定するとき97%マ クロファージであった。 リボザイムのマクロファージ中へのトランスフェクション: リボザイムは最終濃度を2倍希釈し、等量の11nMのリポフェクタミン(Life Technologies、メリーランド州ガイザーバーグ)と混合し、そして攪拌した。次 に、脂質:リボザイムコンプレックス100mlを細胞に直接加え、続いてすぐにウ シ胎児血清10mlを加えた。リボザイム添加3時間後に、1mg/mlの細菌性リポ多 糖(LPS)100mlを各ウェルに加えてTNF産生を刺激した。 マウスマクロファージ中のTNF−αの定量: LPS刺激後0、2、4、8及び24時間目に上清液を試料採取しそして−70℃ で貯蔵した。TNF−αは特異的エリザ法で定量した。エリザプレートは1:100 0希釈のウサギ抗マウスTNF−α血清(Genzyme)で被覆し、続いて乳タンパク 質でブロックし、そして上清液を含有するTNF−αと共にインキュベートした 。次に、ネズミTNF−α特異的ハムスターモノクローナル抗体(Genzyme)を 使用してTNF−αを検出した。エリザ法はアルカリホスファターゼにカップリ ングさせたヤギ抗ハムスターIgGで発色させた。 試薬毒性の評価 マクロファージをリボザイム/脂質処理しそして上清液を採集した後、細胞を 3−(4,5−ジメチルチアゾール−2−イル)−2,5−ジフェニルテトラゾリウムブロ ミド(MTT)5mg/mlと共にインキュベーションして細胞の生存性を評価した 。この化合物はミトコンドリアジヒドロゲナーゼで減少するので、その活性は細 胞の生存性と良好な相関関係を有する。12時間後、減少したMTTの吸光度を58 5nmで測定する。使用 TNF−αと細菌性敗血症、リウマトイド関節炎及び自己免疫疾患との間の関 係がTNF−αを治療的介在の魅力的な標的としている(Tracy & Cerami 1992 年 上述; Williams等、1992年 Proc.Natl.Acad.Sci.USA 89、9784〜9788; J acob、1992年 J.Autoimmun.5(補遺A)、133〜143)。敗血症性ショック 敗血症ショックは高熱、心拍出量の増加、血圧低下並びに肺及び他の主要器官 への好中球浸潤を特徴とする大手術、細菌感染及び多外傷の合併症である。現在 の治療オプションは細菌負荷を減少させる抗生物質及び熱を下げる非ステロイド 抗炎症剤に限定されている。最良の集中治療場所でのこれらの治療にも拘わらず 、敗血症性ショックによる死亡率は、主として多臓器損傷及び散在性脈管凝固に より、平均50%である。米国で1年当たり200,000症例の発生率を有する敗血症 ショックは集中治療病棟の主要な死亡原因である。敗血症ショック症候群では、 組織損傷又は細菌産生物は強力な免疫活性化を開始させ、その結果TNF−α、 インターロイキン−1β(IL−1β)、γ−インターフェロン(IFN−γ)、 インターロイキン−6(IL−6)及びインターロイキン−8(IL−8)のような 血清中では通常検出されない親炎症性サイトカインが分泌される。インターロイ キンb4、プロスタグランジンE2、C3a及びC3dのような他の非サイトカインメ ディエーターも高レベルに達する(de Boer等、1992年 Immunopharmacology 24、 135〜148)。 TNF−αは大部分の患者で敗血症ショックの過程の初期に検出される(de B oer等、1992年 上述)。動物モデルでは、TNF−αを注射するとLPS注射で 誘発されるのと同様なショック様症候群を誘発することが示された(Beutler等、 1985年 Science 229、869〜871); 対照的に、IL−1β、IL−6又はIL−8の 注射はショックを誘発しない。TNF−αの注射はまた、実験動物の血清中のI L−1β、IL−6、IL−8、PgE2、急性相タンパク質及びTxA2も上昇させ る(de Boer等、1992年 上述)。動物モデルでは、LPSの致死的影響は抗TNF −α抗体の前投与によってブロックすることができる。累積証拠は、TNF−α が敗血症ショックの病因論で重要な役割を果たすので、治療介在用の良好な候補 であることを示している。リウマトイド関節炎 リウマトイド関節炎(RA)は、骨の破壊や関節機能の損失につながる関節の 慢性炎症を特徴とする自己免疫疾患である。細胞レベルでは、自己反応性Tリン パ球及び単球が典型的に存在し、そして滑膜細胞はしばしば形態学及び免疫染色 パターンを変えている。RA関節は高いTNF−α、IL−1α及びIL−1β、 IL−6、GM−CSF並びにTGF−β値を含有し(Abney等、1991年 Imm.Rev .119、105〜123)、そしてそれらの幾つか又は全部が該疾患の病理学的経過に寄 与する可能性があることが示されている。 RA関節から培養した細胞はインビボで検出される全ての親炎症性サイトカイ ンを自然に分泌する。TNF−αに対する抗血清をこれらの培養物に加えるとこ れらの細胞によるIL−1α/β産生が検出不能な値にまで減少することが示さ れている(Abney等、1991年 上述)。かくして、TNF−αはRA関節の他のサイ トカインの産生を直接誘発することができる。抗炎症性サイトカイン、TGF− βを添加してもRA培養物によるサイトカイン分泌に全く影響がない。ヒトRA 外科標本の免疫細胞化学研究によって、パンヌスが軟骨に侵入しそして繁茂する とき、軟骨/パンヌス関節近くのマクロファージからTNF−α、IL−1α/ β及びIL−6が産生することが明白に証明されている(Chu等、1992年 Br.J.R heumatology 31、653〜661)。GM−CSFはこれらの試料中では主として脈管 内皮によって産生されることが示された。TNF−αとTGF−βは共に線維芽 細胞増殖因子であることが示されており、そしてRA関節の瘢痕組織の堆積の一 因である可能性がある。TNF−αはまた、破骨細胞活性及び骨再吸収を高める ことも示されており、そしてRA関節で通常見られる骨侵食で役割を有している と思われる(Cooper等、1992年 Clin.Exp.Immunol.89、244〜250)。 リウマチ性関節からTNF−αを消失させると、MHCクラスII、IL−1α /β、IL−6及びGM−CSFの産生を減少させそしてT細胞活性化を低下さ せることによって炎症全体を減少させると予測されよう。破骨細胞活性も低下し 、関節での骨侵食速度を低下させるであろう。最後に、TNF−αを消失させる と、線維芽増殖因子の除去によって関節内の瘢痕組織の蓄積を減少させることが 期待 されよう。 抗TNF−α抗体で処置すると、マウスの関節膨潤及びコラーゲン誘発関節炎 の組織学的重篤度が減少する(Williams等、1992年 Proc.Natl.Acad.Sci.USA 89、9784〜9788)。加えて、抗TNF−αモノクローナル抗体の静脈内注入を受 けているRA患者の研究で、処置後の炎症関節の数及び重篤度の減少が報告され ている。長期間のモノクローナル抗体治療の利益は抗体の費用と免疫原性によっ て制限されることがある。乾癬 乾癬は、ケラチノサイト過剰増殖及び免疫細胞浸潤を特徴とする皮膚の炎症性 疾患である(Kupper、1990年 J.Clin.Invest.86、1783〜1789)。これは人口の 1.5から2.0%に影響を与えているかなり普通の状態である。この疾患の重篤度の 範囲は易剥離皮膚小片の穏和なものから表皮全体の炎症に係わる重篤なものまで である。乾癬の細胞浸潤物はTリンパ球、好中球、マクロファージ及び真皮デン ドロサイトを含有している。Tリンパ球の大部分はTH−1表現型の活性化CD4+ であるが、CD8+やCD4-/CD8-も幾らか存在している。Bリンパ球は典型的 には乾癬プラークに豊富には見られない。 乾癬の基本原因に関しては自己抗体及び自己反応性T細胞、増殖因子の過剰産 生並びに遺伝的素質を含む多くの仮説が提供されている。乾癬におけるこれらの 各因子の関与を支持する証拠はあるが、それらは相互に排他的でもなければまた それらのいずれも乾癬の病因論に必要且つ十分ではない(Reeves、1991年 semin .Dermatol.10、217)。 乾癬の病因論におけるサイトカインの役割を調査した。異常に発現されること が見い出されているこれらのサイトカインのなかにはTGF−α、IL−1α、 IL−1β、IL−1ra、IL−6、IL−8、IFN−γ及びTNF−αがあった 。異常なサイトカイン産生に加えて、ICAM−1、ELAM−1及びVCAMの 発現増加が観察されている(Reeves、1991年 上述)。このサイトカインプロフィ ールは通常の外傷治癒プロフィールと類似しているが、注目に値する例外は治癒 するとサイトカイン値が下がることである。ケラチノサイト自体は最近、EGF 、 TGF−α、IL−6及びTNF−αを分泌し得ることが示されており、そして これらは自己分泌態様で増殖を高めることができよう(Oxholm等、1991年 AMPIS 99 、58〜64)。 ニッコロフ(Nickoloff)等、1993年(J Dermatol Sci 6、127〜133)は乾癬 プラークの開始及び維持に関して以下のモデルを提案している: 組織損傷は皮膚の外傷治癒応答を誘発する。ケラチノサイトはIL−1α、I L−1β、IL−6、IL−8、TNF−αを分泌する。これらの因子は真皮毛細 血管の内皮を活性化し、PMN、マクロファージ及びT細胞を外傷部位に補充す る。 真皮/表皮接合部近くの真皮デンドロサイトは、それらが静止状態に戻ったと き活性化されたままであり、そしてその後TNF−α、IL−6及びIL−8を含 むサイトカインを分泌する。サイトカイン発現は、順次、内皮の活性化状態を維 持し、追加的な免疫細胞の溢出並びにTGF−α及びIL−8を分泌するケラチ ノサイトの活性化状態を可能にする。ケラチノサイトIL−8は真皮から表皮に 免疫細胞を補充する。真皮通過中に、T細胞はTH−1表現型を効果的に活性化す る活性化真皮デンドロサイトに遭遇する。活性化T細胞は表皮に移動し続け、表 皮でT細胞はケラチノサイト発現ICAM−1及びMHCクラスIIで刺激される 。T細胞によって分泌されるIFN−γは真皮デンドロサイトからのTNF−α と相乗作用してケラチノサイト増殖並びにTGF−α、IL−8及びIL−6産生 値を高める。IFN−γも真皮デンドロサイトにフィードバックされ、活性化表 現型及び炎症サイクルを維持する。 IL−6の血清力価の上昇は、肝臓による補体因子を含む急性相タンパク質の 合成及び血漿細胞による抗体産生を高める。補体及び抗体値の上昇は自己免疫反 応の可能性を高める。 乾癬プラークの維持にはこれらの全過程の継続的発現が必要であるが、治療介 在の魅力的な点は、真皮デンドロサイトによるTNF−α発現で活性化内皮及び ケラチノサイトを維持しそしてT細胞によるIFN−γ発現で活性化真皮デンド ロサイトを維持することである。 米国には乾癬で悩む300万人の患者がいる。乾癬に利用できる治療はコルチコ ステロイドである。最も広範に処方されるのは、局所適用用に処方されるテモベ ー ト(TEMOVATE)(クロベタゾールプロピオネート)、リデックス(LIDEX)(フル オシノニド)、ジプロレン(DIPROLENE)(ベタメサゾンプロピオネート)、プソル コン(PSORCON)(ジフロラゾンジアセテート)及びトリアムシノロン(TRIAMCI NOLONE)である。コルチコステロイドの作用メカニズムは多因子性である。これ は、この疾病の基になる原因が残っておりそして疾病の治療を中止すると元に戻 るので一時しのぎの治療法である。治療の中止はしばしば、萎縮、毛細血管拡張 及び紫斑のような副作用の出現によって促進される。コルチコステロイドは長期 治療又は広く及び/又は炎症領域の治療が必要なときには推奨されない。代替的 治療には、重篤な難治性乾癬の治療に承認されているエトレチネート(etretina te)のようなレチノイドが含まれる。代替的なレチノイドに基づく治療は臨床試 験が進行した段階にある。レチノイドはケラチノサイトを分化状態に変えそして 正常皮膚発生を回復させることによって作用する。シクロスポリンのような免疫 抑制医薬品も臨床試験が進行した段階にある。コルチコステロイド、レチノイド 及び免疫抑制薬の作用の非特異的メカニズムにより、これらの治療は重篤な副作 用を示すので、状態が生命を脅かすか又は無能力にしていない限り、長期間使用 すべきでない。乾癬患者においてはより毒性が少なく有効な治療剤に対する需要 がある。HIV及びエイズ ヒト免疫不全ウイルス(HIV)は感染時から完全な後天性免疫不全症候群( エイズ)の発生までにヒト免疫系で幾つかの基本的な変化を生じさせる。これら の変化にはCD4+ 対CD8+ T細胞の比率の移動、IL−4値の持続的上昇、T NF−α及びTNF−β値の一時的上昇、ガンマグロブリン過剰血症並びにリン パ腫/白血病が含まれる(Rosenberg & Fauci、1990年 Immun.Today 11、176;We iss 1993年 Science 260、1273)。多くの患者は特有の腫瘍、カポジ肉腫及び/ 又は珍しい日和見感染(例えば、カリニ・ニューモシスティ、サイトメガロウイ ルス、ヘルペスウイルス、肝炎ウイルス、パピローマウイルス及び結核)を経験 する。エイズによる個体の免疫学的機能不全はこの病理学のなかにはサイトカイ ンの調節不全によるものがあることを示唆している。 血清TNF−α及びIL−6の値がエイズ患者で上昇していることがしばしば 見られる(Weiss、1933年 上述)。組織培養では、健常人から単離した単球のHI V感染はTNF−αとIL−6の両方の分泌を刺激する。この応答は、CD−4と の結合に寄与するウイルスコートタンパク質である精製gp120を使用して再現さ れた(Buonaguro等、1992年 J.Virol.66、7159)。ウイルス遺伝子レギュレータ ー、TatがTNF転写を直接誘発することも証明されている。TNF−α及びI L−6の分泌を直接刺激するHIVの能力はウイルスの適応メカニズムであると 思われる。TNF−αはHIVのLTRの転写を上方調節し、感染細胞中のHI V特異的転写物数を増加させることが示されている。IL−6はHIV産生を高 めるが、転写後の値ではHIV転写物がタンパク質に翻訳される効率を明らかに 高める。かくして、HIVウイルスによるTNF−α分泌の刺激は潜在的感染細 胞からのウイルス産生を高めこと及び新たに感染した細胞でウイルスを複製させ ることの両方によって近くのCD4+細胞の感染を促進する可能性がある。 HIV複製におけるTNF−αの役割は感染の組織培養モデルで良好に確立さ れており(Sher等、1992年 Immun.Rev.127、183)、HIV複製とTNF−α複 製の相互誘導がインビボで積極的なフィードバックをもたらす可能性があること を示唆している。しかし乍ら、感染患者におけるこのような積極的なフィードバ ックの存在の証拠は豊富でない。TNF−α値は試験した患者の全てではないが 何人かでは上昇することが見い出されている。ジドブジンを投与されたエイズの 子供はジドブジンを投与されなかった子供と比較してTNF−α値が減少してい た(Cremoni等、1993年 AIDS 7、128)。この相関関係は、ウイルス複製の減少が TNF−α値と生理学的に関係があるという仮説に対する支持を与えている。更 に、HIV感染に関連したポリクローナルB細胞活性化は膜結合TNF−αによ るものであることが最近示された。かくして、分泌されるTNF−α値はエイズ 病因論に対するこのサイトカインの寄与を正確に反映していない可能性がある。 TNF−αの慢性的な上昇は悪液質(Tracey等、1992年 Am.J.Trop.Med.Hy g.47、2〜7)、自己免疫疾患の増加(Jacob、1992年上述)、嗜眠、及び動物モデ ルでの免疫抑制(Aderka等、1992年 Isr.J.Med.Sci.28、126〜130)を生じ させることが示されている。エイズに関連した悪液質はエイズ患者で頻繁に観察 されるTNF−αの慢性的な上昇と関係があると思われる。同様に、TNF−α はエイズ患者のカポジ肉腫病変から単離される紡錘細胞の増殖を刺激することが できる(Barillari等、1992年 J Immunol 149、3727)。 サイトカイン遺伝子発現を阻止し、接着分子発現を阻止し、そしてグルココル チコイドの抗炎症効果を(ステロイド反応性遺伝子を誘発しないで)模擬する治 療剤は炎症性及び自己免疫疾患の治療用に理想的である。このような医薬品の疾 病標的は多数ある。標的適応症と各々に必要な送達オプションは以下に要約する 。全での場合に、TNF−α mRNAの特定の部位を開裂するリボザイムの潜 在的免疫抑制特性のために、使用は局所送達、急性適応症又はエクスビボ治療に 限定される。 ・敗血症ショック。 マクロファージへのリボザイムの外来送達は腹腔内又は静脈注射によって達成 することができる。リボザイムはリポソーム中への取り込みによって又は陽イオ ン脂質とコンプレックスを形成して送達される。 ・リウマトイド関節炎(RA) RAの慢性特性のため、遺伝子治療法は論理的なものである。炎症関節へのリ ボザイムの送達はアデノウイルス、レトロウイルス又はアデノ関連ウイルスベク ターによって媒介される。例えば、適当なアデノウイルスベクターは直接注入に よって滑液中に投与することができる: 数ヶ月間の遺伝子伝達及び発現という高 い有効性が期待されよう(B.J.Roessler、E.D.Allen、J.M.Wilson、J.W.Hart man、B.L.Davidson、J.Clin.Invest.92、1085〜1092(1993年))。疾病の経過 を抗炎症剤の一時的な局所投与で逆転させ得るとは思われない。多数回投与が必 要であると思われる。レトロウイルス及びアデノ関連ウイルスベクターによって 関節での永久的遺伝子伝達及び発現が導かれるであろう。しかし乍ら、強力な抗 炎症剤の永久発現によって局所的免疫欠損になる可能性がある。 ・乾癬 乾癬プラークはリボザイム又はベクター送達の特に良好な候補である。プラー クの角質層は薄くなっており、増殖ケラチノサイトへの接近を提供する。T細胞 及び真皮デンドロサイトは、経表皮拡散によって効果的に標的とすることができ る。 乾癬皮膚及び正常皮膚の生検標本用の器官培養系は現在の文献中に記載されて いる(Nickoloff等、1993年 上述)。一次ヒトケラチノサイトは容易に取得されそ して組織培養物中で表皮シートに増殖させられる。これらの組織培養モデルに加 えて、易剥離皮膚マウスはUV光に応答して乾癬皮膚を発生する。このモデルは 乾癬のリボザイム治療に対する動物有効性の証明を可能にするであろう。 ・遺伝子治療法。 免疫応答は多数の遺伝子伝達技術の有効性を制限する。レトロウイルスベクタ ーでトランスフェクションした細胞は免疫コンピテント個体での寿命が短い。最 終的に分化した細胞におけるアデノウイルスベクターの発現期間は新生児又は免 疫損傷動物ではより長い。炎症及び免疫応答を調節する小リボザイム発現カセッ トを存在するアデノウイルス又はレトロウイルス構築物中に挿入するとそれらの 能力が大いに高められる。 かくして、TNF−α mRNAを開裂しそしてそれによってTNF−α活性 を消失させる本発明のリボザイムには多数の潜在的治療用途があり、そして多数 の考えられる適応症でリボザイムを送達する合理的な態様が存在している。TN F−α機能を阻止する有効なリボザイムの開発が上記で説明される; 利用可能な 細胞及び活性アッセイは多く、再現性がありそして正確である。TNF−α機能 及び示唆された各疾病標的には動物モデルが存在しそして活性を最適にするため に使用することができる。実施例5: p210bcr-abl 慢性骨髄性白血病は特徴的な疾病経過を示し、最初は慢性顆粒球過形成症とし て現れ、そして不変的に、余り分化していない表現型を有する細胞のクローナル 拡大によって生じる急性白血病(即ち、疾病の突然発症段階)に進展する。CM Lは、究極的に急性白血病に類似する最終段階に進行する不安定な疾病である。 この致死的疾病は1年に約16,000人の患者に影響を与える。ヒドロキシウレア又 はブスルファン(busulfan)のような化学療法剤は白血病の重荷を軽減できるが 患者の平均余命(例えば、約4年)には影響を与えない。従って、CML患者は 骨髄移植(BMT)治療法の候補である。しかし乍ら、BMTを乗り切った患者 には、疾病の再発が主要な障害のまま残っている(Apperley等、1988年 Br.J.H aematol.69、239)。 染色体9から染色体22のbcr遺伝子までのabl腫瘍遺伝子の転位に由来するフィ ラデルフィア(Ph)染色体はCML患者の95%以上で見られそして急性リンパ 芽球白血病の全症例の10〜25%で見られる[(ALL); 白血病の染色体に関する 第4回国際ワークショップ 1982年、Cancer Genet.Cytogenet.11、316]。実際 上全でのPh陽性CMLそして約50%のPh陽性ALLにおいて、白血病細胞はbc r-abl融合mRNAを発現し、そこではbcr遺伝子の主要なブレークポイントクラ スター領域のエキソン2(b2-a2接合)又はエキソン3(b3-a2接合)がabl 遺伝子のエキソン2にスプライシングされている(Heisterkamp等、1985年 Natur e 315、758; Shtivelman等、1987年、Blood 69、971)。Ph陽性ALLの残りの 症例では、bcr遺伝子の最初のエキソンがabl遺伝子のエキソン2にスプライシン グされている(Hooberman等、1989年 Proc.Nat.Acad.Sci.USA 86、4259; Hei sterkamp等、1988年 Nucleic Acids Res.16、10069)。 b3-a2とb2-a2の融合mRNAは腫瘍原活性を示す210kdのbcr-abl融合タン パク質をコードする(Daley等、1990年 Science 247、824; Heisterkamp等、1990 年 Nature 344、251)。ヒト疾病の白血病表現型の進化及び維持におけるbcr-abl 融合タンパク質(p210bcr-abl)の重要性はp210bcr-abl発現のアンチセンスオ リゴヌクレオチド阻止を使用して証明されている。これらの阻止分子はCML患 者骨髄中の白血病細胞のインビトロ増殖を阻止することが示されている(Szczyli k等、1991年 science 253、562)。 レディ(Reddy)の米国特許5,246,921(参照として本願明細書に組み入れる) は、bcr-abl融合転写物の特異的接合領域を標的とすることによって慢性骨髄性 白血病(CML)のような白血病の治療剤としてのリボザイムの使用を記載して い る。この特許は上記のようなハイブリッド染色体のブレークポイント又はその近 くてリボザイムによる開裂が生じることを示しており、そして特に配列GUX( 式中、XはA、U又はGである)での開裂を含んでいる。示されている1つの例 は配列 5'−AGC AGAGUU(開裂部位)CAA AAGCCCU−3'を開 裂することである。 スカンロン(Scanlon)のWO 91/18625、WO 91/18624及びWO 91/18913並 びにスナイダー(Snyder)等のWO93/03141及びWO94/13793はH−ras RNA の腫瘍原性変異体の開裂に有効なリボザイムを記載している。このリボザイムは 外部刺激に応答してH−ras発現を阻止すると言われている。 本発明は、リボザイムを使用してCMLの発現の一因である遺伝子の発現を調 節することによってヒト及び他の動物における形質転換表現型の発生又は発現を 阻止することを特徴とする。腫瘍発現前及び形質転換細胞で発現した標的化mR NAの開裂は形質転換状態の阻止を誘発する。 本発明は癌又は腫瘍発現前状態を治療するために使用できる。2つの好ましい 投与プロトコールは、腫瘍の重荷を軽減するためのインビボ投与か又は再移植前 の骨髄のような組織から形質転換細胞を一掃するためのエクスビボ処置のどちら かで使用することができる。 本発明はCMLの発生又は維持と関係があるmRNAを開裂する酵素RNA分 子(又はリボザイム)を特徴とする。mRNA標的はb2-a2及びb3-a2組換え mRNAのbcr及びabl配列の融合部位の周囲の425ヌクレオチド中に存在する。b cr mRNAの5'位又はabl mRNAの3'位の他の配列もリボザイム開裂の標 的とすることができる。融合mRNA分子のこれらの部位のいずれかでの開裂に よって処理細胞中の融合タンパク質の翻訳が阻止される。 本発明はCMLの原因となるmRNAに対して高度の特異性を示す1つのクラ スの化学的開裂物質を提供する。このような酵素RNA分子は苦痛のある細胞に 対して外来的にか又は内在的に送達することができる。好ましいハンマーヘッド モチーフでは、分子の大きさが小さい(長さが40未満のヌクレオチド、好ましく は32から36の間のヌクレオチド)ため、治療費用を軽減することができる。 今日までに報告されている任意のタイプの治療用に送達された最小のリボザイ ム(Rossi等、1992年 上述による)は142ヌクレオチドの長さを有するインビト ロ転写物である。100ヌクレオチドの長さより長いリボザイムを自動化方法を使 用して合成するのは非常に困難であり、そしてこのような分子の治療費用は法外 なものである。発現ベクターによるリボザイムの送達はエクスビボ処置を使用し て初めて実行できるにすぎない。これがこの方法の有用性を制限する。本発明で は、より小さいリボザイムモチーフ及び外来的送達を別の方法で使用する。これ らの分子の単純な構造もmRNA構造の標的化領域に侵入するリボザイムの能力 を高める。かくして、ハンマーヘッド構造がより長い転写物内に含まれている状 況とは異なって、リボザイム構造の正しい折りたたみ並びにリボザイムとmRN A標的の相補的結合に干渉する非リボザイムフランキング配列は存在していない 。 本発明の酵素RNA分子を使用してヒトCML又は前癌状態を治療することが できる。疾患のある動物は癌検出時にか又は予防的方法で治療することができる 。この治療タイミングは疾患細胞数を減少させそして細胞複製を不能にする。こ れは、リボザイムが上首尾な細胞増殖に必要な構造を不能にするように設計され ているので可能である。 本発明のリボザイムはp210bcr-abl発現を或る程度ブロックし、そして疾病を 治療するか又はこのような疾病を診断するために使用することができる。リボザ イムは培養中の細胞及びCMLの動物モデルの組織に送達される。これらの系に おけるbcr/abl mRNAのリボザイム開裂は疾病の症状又は状態を予防しそして 緩解することができる。 ヒトbcr/abl mRNAの配列はコンピューター折りたたみアルゴリズムを使用 して利用可能な部位についてスクリーニングすることができる。二次折りたたみ 構造を形成せずそして潜在的ハンマーヘッド又はヘアピンリボザイム開裂部位を 含有するmRNAの領域を同定することができる。これらの部位は表29に示す( 表で、配列は全て5'から3'である)。ヌクレオチド塩基の位置は、指定されたタ イプのリボザイムによって開裂される部位として表中に記載する。 この研究で最も有用な化学合成リボザイムの配列は表30に示す。当業者はこれ らの配列が、リボザイムの酵素部分(結合アーム以外の全て)が活性に影響を与 えるように変更されているような多数の配列の代表例にすぎないことを認めるで あろう。例えば、表30に示したハンマーヘッドリボザイムのステムループII配列 (5'−GGCCGAAAGGCC−3')は、最低限2個の塩基対のステム構造を 形成できる限り、任意の配列を含むように変更する(置換、欠失及び/又は挿入 )ことができる。表30に示した配列はリボヌクレオチド若しくは他のヌクレオチ ド又は非ヌクレオチドから作ることができる。このようなリボザイムは表に明示 的に記載したリボザイムと等価である。 リボザイムモチーフを巧みに操作することによって、本発明者はbcr-abl mR NA配列に向けた幾つかのリボザイムを設計した。これらは、上記したようにヌ クレアーゼ耐性を改善するように修飾して合成した。これらのリボザイムはイン ビトロでbcr-abl標的配列を開裂する。 リボザイムはbcr-ablを発現する細胞に外来的に送達することによってインビ ボ機能について試験する。リボザイムはリポソーム中への取り込みによって、陽 イオン脂質とのコンプレックス形成によって、微量注入によって、又はDNAベ クターからの発現によって送達される。bcr-ablの発現はエリザ法によって、間 接免疫蛍光法によって、及び/又はFACS分析によってモニターする。bcr-ab l mRNA値はノーザン分析、リボヌクレアーゼ保護、プライマー延長分析又は 定量的RT−PCR技術によって評価する。p210bcr-ablタンパク質及びmRN Aの誘発を20%以上ブロックするリボザイムを同定する。実施例6: RSV 本発明は呼吸器合胞体ウイルス(RSV)産生のインヒビターとしてのリボザ イムの使用、そして特にRSV複製の阻止に関するものである。 RSVはウイルスのパラミクソウイルス科のメンバーでありそしてニューモウ イルス属に分類される(総説については、Mclntosh及びChanock、1990年 Virolog y、B.N.Fields編集、1045頁以下、Raven Press Ltd.ニューヨーク参照)。感染 性ウイルス粒子はエンベロープに内包されたヌクレオキャプシドでできている。 ヌクレオキャプシドは、コンパクトな構造を形成しそしてそれによってRNAを ヌクレアーゼ分解から保護するようにキャプシドタンパク質の繰返しサブユニッ トと結合した負の線状1本鎖非切断RNAでできている。ヌクレオキャプシド全 体はエンベロープによって内包されている。ウイルス粒子の大きさは直径150〜3 00nmの範囲である。RSVの完全な生活環は感染細胞の細胞質で生起しそしてヌ クレオキャプシドは決して核小室には到達しない(Hall、1990年 感染性疾病の原 理と実際、Mandell等編集、ニューヨーク州チャーチヒルリビングストン)。 RSVゲノムはウイルス産生に必須の10種のウイルスタンパク質をコードする 。RSVタンパク質産生物はエンベロープスパイク中に見られる2種の構造糖タ ンパク質(G及びF)、内膜に見られる2種のマトリックスタンパク質[M及び M2(22K)]、ヌクレオキャプシドに所在する3種のタンパク質(N、P及び L)、感染細胞の表面に存在する1種のタンパク質(SH)及び感染細胞にしか 見られない2種の非構造タンパク質[NS1(1C)及びNS2(1B)]を含有し ている。10種のRSVタンパク質のmRNAは同様な5'及び3'末端を有している 。UV不活性化試験は多数の転写開始部位で1個のプロモーターが使用されるこ とを示唆している(Barik等、1992年 J.V1rol.66、6813)。ゲノムRNAへのタ ンパク質割当てに一致する転写順序は1C、1B、N、P、M、SH、G、F、22 K及びL遺伝子であり(Huang等、1985年 Virus Res.2、157)、そして転写の豊 富さは遺伝子割当での順序に一致する(例えば、1C及び1B mRNAはL mR NAよりはるかに豊富である)。ウイルスメッセージの合成は細胞のRSV感染 直後に始まり、そして感染後14時間目に最大に達する(Mclntosh及びChanock、 上述)。 RSVには2つの抗原性サブグループ、A及びBが存在し、そしてこれらは異 なる年に種々の割合で共同して同時に循環することができる(Mclntosh及びChano ck、上述)。サブグループAが通常優勢である。2つのサブグループ内には多数 の株がある。サブグループ内でも同様に配列の多様性が認められるが、利用でき る配列分析が限られているためヌクレオチドレベルでの相同性はサブグループ間 よりサブグループ内で完全であるように思われる。抗原決定基は主として両表面 糖タンパク質、F及びGから生じる。Fでは、中和エピトープの少なくとも半分 は30年間安定的に維持されている。しかし乍らGでは、A及びBサブグループは 2、3パーセントほどの少ない割合で抗原的に関係しないと思われる。しかし乍 ら、ヌクレオチドレベルではGのコード化領域の多様性の大部分は細胞外ドメイ ンの配列に見られる(Johnson等、1987年、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 84、56 25)。 呼吸器同胞体ウイルス(RSV)は乳児期及び小児期の下部気道疾患の主要な 原因であり(Hall、上述)そしてこのような原因として米国だけで推定90,000人 の入院及び4500人の死亡に関係している(最新版:呼吸器同胞体ウイルス活性 − 米国、1993年、Mmwr Morb Mortal Wkly Rep、42、971)。RSV感染は一般に、 肺炎や気管支炎の両方につながる他の全ての微生物物質より上位に位置する。主 として免疫が完全でない2歳未満の子供に影響を与えるが、年長児及び成人、特 に入院看護者(Mclntosh及びChanock、上述)の再感染は珍しくない。免疫損傷 患者は酷く影響を受けそしてRSV感染は骨髄移植を受けている患者の主要な合 併症である。 平穏なRSV呼吸器疾患は通常の風邪に類似しておりそして7から12日で回復 する。初期症状(鼻漏、鼻充血、微熱等)の後1〜3日で咳や喘鳴を含む下部気 道の感染徴候が続く。幾つかの症例では、これらの穏和な症状は急速に頻呼吸、 チアノーゼ及び大儀さに進行しそして入院しなければならない。心臓又は呼吸器 疾患のある乳児では、症状の進行は特に急速でありそして病気になって2又は3 日で呼吸不全になる可能性がある。しかし乍ら、近代的な集中治療により、全体 的な死亡率は通常入院患者の5%未満である(Mclntosh及びChanock、上述)。 現在、効果的なワクチンもまた特別の抗ウイルス剤も利用できない。ウイルス 表面糖タンパク質に対する免疫応答は多数の実験動物でRSVに対する耐性を提 供することができ、そしてサブユニットワクチンは、RSV感染で以前に入院し た子供で6ヶ月までの間有効であることが示されている(Tristam等、1993年、J .Infect.Dis.167、191)。弱毒ウシRSVワクチンも仔ウシで同様な期間有効 であることが示されている(Kubota等、1992年 J.Vet.Med.Sci.54、957)。し かし乍ら以前には、ホルマリン不活性化RSVワクチンはその後RSVの自然感 染で非常に頻度の高い重篤な疾病に関係があった(Connors等、1992年 J.Viol .66、7444)。 入院を必要とするRSV感染の現在の治療法ではエアゾール投与リバビリン(r ibavirin)、グアノシン類似体が使用される[抗ウイルス剤とヒトのウイルス疾 患、第3版、1990年(G.J.Galasso、R.J.Whitley及びT.C.Merigan編集)Raven Press Ltd.ニューヨーク]。リバビリン治療法は症状の重篤度の低下、動脈酸素 の改善及び治療期間終了時のウイルス脱離量の減少と関係がある。しかし乍ら、 リバビリン治療法が実際に患者の入院期間を短縮するのかそれとも支持治療法の 必要性がなくなるのかどうかは明らかでない(Mclntosh及びChanock、上述)。リ バビリン治療法の利益は、最も重篤な症状を有する危険性の高い乳児又は気管支 肺又は心臓疾患のある患者で特に明白である。ウイルスポリメラーゼコンプレッ クスの阻止は、RSV感染細胞でウイルスのポリペプチド合成がリバビリンによ って阻止されるが細胞ポリペプチド合成は阻止されないので、リバビリンによる RSVの主要な阻止メカニズムとして支持されている[抗ウイルス剤とヒトのウ イルス疾患、第3版、1990年(G.J.Galasso、R.J.Whitley及びT.C.Merigan編集 )Raven Press Ltd.ニューヨーク]。リバビリンはエアゾール適用によって送達 したときRSVに対して少なくとも部分的に有効であるので、標的細胞は上皮の 表面又はその近くにあると推定することができる。この点に関して、致命的肺炎 の生検試験でRSV抗原は呼吸器上皮の表在層より深くには広がっていなかった (Mclntosh及びChanock、上述)。 ジェニングス(Jennings)等のWO 94/13688は、特定のタイプのリボザイム の標的に呼吸器同胞体ウイルスが含まれていることを示している。 本発明は新規酵素RNA分子又はリボザイム及びこれらを呼吸器合胞体ウイル ス(RSV)の産生を阻止するために使用する方法を特徴とする。このようなリ ボザイムはヒト及び他の動物でこれらの関連ウイルスで引き起こされた疾病の治 療方法で使用することができる。本発明はまた、リボザイムを使用するこれらウ イルスのゲノムRNA及びmRNAの開裂も特徴とする。特に、記載したリボザ イム分子はNSI(1C)、NS2(1B)及びNウイルス遺伝子に向けられる。 これらの遺伝子は当該技術分野で既知である(総説については、Mclntosh及びCha nock、1990年 上述 参照)。 RSV mRNAの特定の部位を開裂するリボザイムは呼吸器疾患に対する新 規治療方法を示している。出願人はリボザイムがRSVの活性を阻止できそして リボザイムの阻止効果にはこれらの触媒活性が必要であることを示している。当 該 技術分野の通常の技個を有する者は、1C、IB及びNタンパク質をコードするR SV mRNAのこれらの部位を開裂する他のリボザイムを容易に設計すること ができそしてこれらが本発明の範囲内であることは記載した実施例から明白であ ることが分かるであろう。更に、当該技個分野の通常の技個を有する者は、RS V及びゲノムRNAによってコードされる他のmRNA(P、M、SH、G、F 、22K及びL)を開裂するリボザイムを容易に設計することができそしてこれら が本発明の範囲内であることも記載した実施例から明白であることが分かるであ ろう。 -好ましい実施態様では、リボザイムは表31、33、35、37及び38の配列と相補的 な結合アームを有している。このようなリボザイムの例は表32、34、36〜38に示 す。このようなリボザイムの例は本質的にこれらの表で特定された配列からなる 。「本質的に〜からなる」によって、活性リボザイムが実施例中の酵素中心と等 価のもの及び標的部位で開裂が生起するようにmRNAと結合できる結合アーム を含有していることを意味する。このような開裂に干渉しない他の配列が存在す ることができる。 本発明のリボザイムはRSV産生を或る程度ブロックし、そして疾病を治療す るか又はこのような疾病を診断するために使用することができる。リボザイムは 培養中の細胞及び呼吸障害の動物モデルの細胞又は組織に送達される。これらの 系でのRSVコード化mRNA又はゲノムRNAのリボザイム開裂は疾病の症状 を緩解することができる。 全10種のRSVコード化タンパク質(1C、1B、N、P、M、SH、22K、F 、G及びL)はウイルスの生活環に必須でありそして全てリボザイム開裂の潜在 的標的であるが、或るタンパク質(mRNAs)は他のものよりリボザイムの標 的として一層好ましい。例えば、RSVコード化タンパク質1C、1B、SH及び 22Kはパラミクソウイルス科の他のメンバー中には見られないのでRSVに独特 であると思われる。対照的に、Gタンパク質のエクトドメインとFタンパク質の シグナル配列はヌクレオチドレベルで、種々のRSVサブグループ間でかなりの 配列多様性を示している(Johnson等、1987年 上述)。RSVタンパク質1C、1B 及びNは、ヌクレオチド及びアミノ酸の両レベルで、種々のサブタイプ間で高度 に 保持されている。更に、1C、1B及びNは全でのRSVタンパク質のうちで最も 豊富である。 1C、1B及びNタンパク質をコードするヒトRSV mRNAの配列はコンピ ューター折りたたみアルゴリズムを使用して利用可能な部位についてスクリーニ ングする。ハンマーヘッド又はヘアピンリボザイム開裂部位を同定した。これら の部位は表31、33、34、37及び38に示す(これらの表で、配列は全て5'から3'で ある)。ヌクレオチド塩基の位置は、指定されたタイプのリボザイムによって開 裂される部位として表中に記載する。 ハンマーヘッド又はヘアピンモチーフのリボザイムを設計してmRNAメッセ ージ中の種々の部位にアニーリングする。結合アームは上記した標的部位配列と 相補的である。リボザイムは化学的に合成する。使用する合成方法は、ウスマン 等、1987年J.Am.Chem.Soc.、109、7845〜7854及びスカリンジ等、1990年 Nuc leic Acids Res.、18、5433〜5441に記載されている通常のRNA合成方法に従 いそして5'−末端のジメトキシトリチル及び3'−末端のホスホラミダイトのよ うな通常の核酸保護基及びカップリング基を使用する。平均的な段階的カップリ ング収率は>98%であった。不活性リボザイムはG5の代わりにUをそしてA14 の代わりにUを使用して合成した(Hertel等、1992年 Nucleic Acids Res.、20、 3252による番号)。ヘアピンリボザイムは2つの部分で合成しそしてアニーリン グして活性リボザイムを再構築する(Chowrira及びBurke、1992年 Nucleic Acids Res.、20、2835〜2840)。ヘアピンリボザイムはバクテリオファージT7 RNA ポリメラーゼを使用してDNA鋳型からも合成される(Milligan及びUhlenbeck、 1989年、Methods Enzymol.180、51)。リボザイムは全て、ヌクレアーゼ耐性基 、例えば、2'−アミノ、2'−C−アリル、2'−フルオロ、2'−O−メチル、 2'−Hで修飾して安定性を高めるように広範囲に修飾される(総説については、 Usman及びCedergren、1992年 TIBS 17、34参照)。リボザイムは一般的な方法を 使用してゲル電気泳動で精製するか又は高圧液体クロマトグラフィーで精製し、 そして水に再懸濁する。 この研究で有用な化学合成リボザイムの配列は表32、34、36、37及び38に示す 。当業者はこれらの配列が、リボザイムの酵素部分(結合アーム以外の全て)が 活 性に影響を与えるように変更されているような多数の配列の代表例にすぎないこ とを認めるであろう。例えば、表32及び34に示したハンマーヘッドリボザイムの ステムループII配列(5'−GGCCGAAAGGCC−3')は、最低限2個の塩 基対のステム構造を形成できる限り、任意の配列を含むように変更する(置換、 欠失及び/又は挿入)ことができる。同様に、表37及び38に示したヘアピンリボ ザイムのステムループIV配列(5'−CACGUUGUG−3')は、最低限2個 の塩基対のステム構造を形成できる限り、任意の配列を含むように変更する(置 換、欠失及び/又は挿入)ことができる。表32、34、36、37及び38に示した配列 はリボヌクレオチド若しくは他のヌクレオチド又は非ヌクレオチドから作ること ができる。このようなリボザイムは表に明示的に記載したリボザイムと等価であ る。 リボザイムモチーフを巧みに操作することによって、本発明者はRSVコード 化mRNA配列に向けた幾つかのリボザイムを設計した。これらのリボザイムは ヌクレアーゼ耐性を改善するように修飾して合成される。標的配列をインビトロ で開裂するリボザイムの能力を評価する。 多数の通常の細胞系を実験目的でRSVで感染させることができる。これらに はHeLa、Vero及び幾つかの初期上皮細胞系が含まれる。実験的ヒトRSV感 染のコットンラット動物モデルも利用可能であり、そしてウシRSVはヒトウイ ルスと全く相同性である。迅速な臨床診断はRSV感染細胞の免疫蛍光染色又は エリザアッセイ用に設計したキットを使用してなされ、そしてこれら方法は共に 実験的研究に適合する。RSVコード化mRNA値はノーザン分析、リボヌクレ アーゼ保護、プライマー延長分析又は定量的RT−PCRによって評価する。R SV活性及び/又は1C、1B及びNタンパク質をコードするmRNAの誘発を90 %以上ブロックするリボザイムを同定する。リボザイム活性の最適化 リボザイム活性はドレイパー等のPCT WO93/23569によって記載されてい るようにして最適化することができる。それらの詳細はここでは繰り返さないが 、血清リボヌクレアーゼによる分解を防止するように修飾し(例えば、Eckstein 等、国際公開番号WO 92/07065; Perrault等、1990年 Nature 344、565; Pieke n等、 1991年 science 253、314; Usman及びCedergren、1992年 Trends in Biochem.S ci.17、334; Usman等、国際公開番号WO 93/15187; 及びRossi等、国際公開番 号WO 91/03162、並びにJennings等のWO 94/13688参照、これらは酵素RNA 分子の糖部分に行うことができる種々の化学修飾を記載している。これら刊行物 は全て参照として本願明細書に組み入れる。)、細胞内での有効性を高めるよう に修飾し、そしてRNA合成時間を短縮しそして化学的要件を減少させるために ステムII塩基を除去して、リボザイム結合アーム又は化学合成リボザイムの長さ を変えることが含まれる。 本明細書に参照として組み入れたサリバン等のPCT WO94/02595は酵素R NA分子の一般的な送達方法を記載している。リボザイムは、リポソーム内での カプセル化を含むがこれに限定されない当業者に知られている多様な方法によっ て、イオン導入法によって、又はヒドロゲル、シクロデキストリン、生物分解性 ナノカプセル及び生物接着性微小球のような他の媒体中への導入によって細胞に 投与することができる。RNA/媒体組合せ物は直接注射するか又はカテーテル 、注入ポンプ若しくはステントを使用して局所的に送達される。別の送達経路に は静脈注射、筋肉注射、皮下注射、エアゾール吸入、経口(錠剤又は丸剤形態)、 局所、全身、眼、腹腔内及び/又は鞘内送達が含まれるがこれらに限定されない 。リボザイム送達及び投与の更に詳細な説明は本明細書に参照として組み入れた サリバン等、上述及びドレイパー等、上述に提供されている。 細胞内に高濃度のリボザイムを蓄積させるもう1つの手段はリボザイムコード 化配列をDNA発現ベクター中に導入することである。リボザイム配列の転写は 真核細胞RNAポリメラーゼI(pol I)、RNAポリメラーゼII(pol II)又は RNAポリメラーゼIII(pol III)のプロモーターから行われる。pol II又はpo l IIIプロモーターからの転写は全での細胞で高レベルで発現される; 一定の細 胞タイプ中の一定のpol IIプロモーターの値は近くに存在する遺伝子調節配列( エンハンサー、サイレンサー等)の性質に依存する。原核細胞RNAポリメラー ゼ酵素が適当な細胞内で発現する限り、原核細胞RNAポリメラーゼプロモータ ーも使用される(Elroy−Stein及びMoss、1990年 Proc.Natl.Acad.Sci.USA 、87、6743〜6747; Gao及びHuang 1993年 Nucleic Acids Res.、21、2867〜2872 ; L ieber等、1993年 Methods Enzymol.、217、47〜66; Zhou等、1990年 Mol.Cell .Biol.、10、4529〜4537)。数人の研究者によって、このようなプロモーターか ら発現されたリボザイムは哺乳類細胞で機能できることが証明されている(例え ば、Kashani−Sabet等、1992年 Antisense Res.Dev.、2、3〜15; Ojwang等、19 92年 Proc.Natl.Acad.Sci.USA、89、10802〜10806; Chen等、1992年 Nuclei c.Acids Res.、20、4581〜4589; Yu等、1993年 Proc.Natl.Acad.Sci.USA、90 、6340〜6344; L'Huillier等、1992年 EMBO J.11、4411〜4418; Lisziewicz 等、1993年 Proc.Natl.Acad.Sci.USA、90、8000〜8004)。上記のリボザイム 転写単位は、哺乳類細胞中に導入するために、プラスミドDNAベクター、ウイ ルスDNAベクター(例えば、アデノウイルス又はアデノ関連ウイルスベクター )又はウイルスRNAベクター(例えば、レトロウイルス又はアルファウイルス ベクター)を含むがこれらに限定されない多様なベクター中に組み入れることが できる。 本発明の好ましい実施態様では、標的RNAを開裂するリボザイムを発現する 転写単位はプラスミドDNAベクター、レトロウイルスDNAウイルスベクター 、アデノウイルスDNAウイルスベクター若しくはアデノ関連ウイルスベクター 又はアルファウイルスベクター中に挿入される。これらのベクターや他のベクタ ーは遺伝子を生存動物に伝達し(総説については、Friedman、1989年 Science 2 44 、1275〜1281; Roemer及びFriedman、1992年 Eur.J.Biochem.208、211〜22 5参照)そして一時的又は安定な遺伝子発現に導くために使用されている。ベク ターは組換えウイルス粒子として送達される。DNAは単独で送達するか又は媒 体とコンプレックスを形成させることができる(RNAについて上記で説明した ように)。DNA、DNA/媒体コンプレックス又は組換えウイルス粒子は、例 えば、カテーテル、ステント又は注入ポンプを使用して治療部位に局所的に投与 される。診断使用 本発明のリボザイムは疾患細胞内の遺伝子浮動及び突然変異を試験する診断手 段として使用することができる。リボザイム活性と標的RNAの構造間の密接な 関係によって、標的RNAの塩基対合及び三次元構造が変化している分子領域で の突然変異の検出が可能になる。本発明に記載した多数のリボザイムを使用する ことによって、インビトロでの並びに細胞及び組織中でのRNA構造や機能に重 要なヌクレオチド変化をマップにすることができる。リボザイムによる標的RN Aの開裂を使用して遺伝子発現を阻止しそして疾病進行中の特定の遺伝子産生物 の(本質的な)役割を特定することができる。このようにして、他の遺伝子標的 を疾病の重要なメディエーターと特定することができる。これらの実験は組合せ 治療法を可能にする(例えば、種々の遺伝子を標的とする多数のリボザイム、既 知の小分子インヒビターと結合させたリボザイム、或いはリボザイム及び/又は 他の化学的若しくは生物学的分子の組合せ物による断続的治療)ことによって疾 病進行のより良好な治療に導かれるであろう。本発明のリボザイムの他のインビ トロ使用は当該技術分野で周知であり、そしてそれらにはICAM−1、relA、 TNF−α、p210bcr-abl又はRSV関連状態と関係のあるmRNAの存在の検 出が含まれる。このようなRNAは、標準的な方法論を使用してリボザイムで処 置した後の開裂生成物の存在を測定して検出される。 特定の実施例では、野生型又は突然変異型の標的RNAだけを開裂できるリボ ザイムをアッセイに使用する。最初のリボザイムは試料中に存在する野生型RN Aを同定するために使用し、そして2番目のリボザイムは試料中の突然変異RN Aを同定するために使用する。反応対照として、野生型と突然変異RNAの両方 の合成基質を両リボザイムで開裂して、反応における相対的なリボザイム効率及 び「非標的」RNA種の開裂の不存在を証明する。合成基質から得られる開裂生 成物は、試料集団中の野生型及び突然変異RNAの分析用のサイズマーカーを生 成するためにも役立つであろう。かくして、各分析には2つのリボザイム、2つ の基質及び6つの反応に組み合わせる1つの未知試料が必要である。開裂生成物 の存在は、各RNAの全長及び開裂フラグメントをポリアクリルアミドゲルの1 つのレーンで分析できるようにリボヌクレアーゼ保護アッセイを使用して測定す る。標的細胞における突然変異RNAの発現及び所望の表現型の変化の推定上の 危険性を見抜くためには結果を定量することが絶対的に必要というわけではない 。mRNAのタンパク質産生物が表現型(即ち、ICAM−1、relA、TNFα 、p210bcr-abl又はRSV)の発生に関係しているようなmRNAの発現は危険 性の確立に適切である。類似した比活性のプローブを両転写物用に使用する場合 に は、RNA値の質的比較が適切でありそして初期診断費用を軽減するであろう。 RNA値を質的に比較しようと量的に比較しようと、突然変異型対野生型の比が 高ければ高いほどより高い危険性と相関関係があろう。II. リボザイムの化学的合成 ミリグラムを超える量のRNA、酵素RNA又は修飾RNAについての高い生物活性を もたせた化学的合成、脱保護、及び精製が続行される。出願人は、酵素的に活性 なRNAの高収率・高収量な合成は、その作成中に用いられるいくつかの重要な施 策に依存することを確認した。特に、重要なことは、RNAホスホルアミダイトは 、収量及び時間の両方の見地から効率的に結合されるということ、正しい環外ア ミノ保護基が用いられるべきであるということ、環外アミノ保護基と2'-ヒドロ キシル上のアルキルシリル保護基の除去に適切な条件が用いられるべきであると いうこと、及び得られるリボザイムの正しい後処理と精製の処置が講じられなけ ればならないということである。 大型RNA分子(即ち、約30乃至40のヌクレオチド塩基)の収量と生物活性から 見て正しい合成を達成するためには、塩基のアミノ機能の保護は、アミド又は置 換アミド保護基の何れかを必要とし、これは、一方で、合成条件を維持できるほ ど十分安定でなければ成らず、他方、合成終了時に除去できなければならない。 これらの要件は、図8に示すアミド保護基、特に、アデノシンに対してベンゾイ ル、シチジンに対してイソブチルイル又はベンゾイル、及びグアノシンに対して イソブチルイルで満足され、これらは、合成終了時、RNAをNH3/EtOH中で65℃−2 0時間温置することにより除去することができる。グアノシンとアデノシンに関 して図8に示すフェノキシアセチル型保護基及びシチジンに関してアセチル保護 基の場合、これらの保護基の完全な除去を達成するのに、エタノールアンモニア 中の65℃−4時間の温置が使われる。アルキルシリル2'-ヒドロキシル保護基の除 去は、室温にて8〜24時間、TBAFのテトラヒドロフラン溶液を用いて達成するこ とができる。 十分脱保護されたRNA分子を取り出す最も定量的手法は、scaringe等、Nucleic Acids Res.1990,18,5433-5341に記述されているような、エタノール沈降、又 は陰イオン交換カートリッジ脱塩の何れかによる。長いRNA配列の精製は、2段の クロマトグラフ的手法で達成してよく、この場合、その分子は、先ず、5'位置に ト リチル基を付けるか又は付けない逆相カラムで精製される。この精製は、水性相 としてトリエチルアンモニウム又は重炭酸塩に関するアセトニトリル勾配を使っ て達成される。トリチルを使う精製の場合、そのトリチル基は、酸の添加と部分 的に精製されたRNA分子の乾燥とによって除去してよい。最終的精製は、十分精 製されたRNA分子を適当な金属塩、例えば、Na+、Li+等として溶出させるために アルカリ金属の過塩素酸塩の勾配を用いる、陰イオン交換カラムで実施する。小 さい逆相カートリッジでの最終脱塩処理を行えば精製処置が完了する。そのよう な処置は、リボザイムの活性に逆作用を及ぼさないばかりか、標的RNA分子を切 断するその活性を改善できることを、出願人は見出した。 出願人は、また、所要の全長生成物(FLP)の収量の顕著な改善は、次の諸操作 で達成できることを確認した: 1.結合処理中のRNA(又は類似物)のアミダイトの活性化に0.25-0.5Mもしく は0.15-0.35Mという出用(delivered)又は有効濃度の5-S-アルキルテトラゾール を用いること。(出用とは、反応混合物中の実際の薬品量が既知であることを意 味する。このことは、反応容器がそのような操作ができるほどの十分なサイズで あるという理由から、大規模合成については可能である。用語有効とは、混合物 中の他の試薬と反応し得る使用可能量の薬品が実際に反応混合物に与えられるこ とを意味する。熟練した当業者は、ここに挙げた諸例からそれらの用語の意味を 認知するであろう。)この処理に要する時間は、10-15 m、上を見よ、から5-10 mに短縮される。ここで用いられるような、アルキルは、直鎖、分枝鎖、及び環 状アルキル基を含む、飽和脂肪族炭化水素を指す。好ましくは、アルキル基は、 1乃至12個の炭素をもつ。より好ましくは、それは1〜7個の炭素、より好ましく は1〜4個の炭素をもつ低級アルキルである。アルキル基は、置換されても置換さ れなくてもよい。置換される時、置換基(群)は、好ましくは、ヒロロキシル、 シアノ、アルコキシ、=O、=S、NO2又はN(CH3)2、アミノ、又はSHである。その項 はまたアルケニル基を含み、これは、直鎖、分枝鎖、及び環状基を含む少なくと も1つの炭素一炭素二重結合を包含する不飽和炭化水素である。好ましくは、ア ルケニル基は、1乃至12個の炭素をもつ。より好ましくは、それは1〜7個の炭素 、より好ましくは1〜4個の炭素をもつ低級アルキルである。アルケニル基は、置 換されても置 換されなくてもよい。置換される時、置換基(群)は、好ましくは、ヒロロキシ ル、シアノ、アルコキシ、=O、=S、ハロゲン、NO2、ハロゲン、N(CH3)2、アミノ 、又はSHである。その項"アルキル"はまたアルキニル基を含み、これは、直鎖、 分枝鎖、及び環状基を含む少なくとも1つの炭素ー炭素三重結合を包含する不飽 和炭化水素である。好ましくは、アルキニル基は、1乃至12個の炭素をもつ。よ り好ましくは、それは1〜7個の炭素、より好ましくは1〜4個の炭素をもつ低級ア ルキルである。アルキル基は、置換されても置換されなくてもよい。置換される 時、置換基(群)は、好ましくは、ヒロロキシル、シアノ、アルコキシ、=O、=S 、NO2又はN(CH3)2、アミノ、又はSHである。 前述のアルキル基は、また、アリール、アルキルアリール、炭素環式アリール 、ヘテロ環式アリール、アミド及びエステル基を含んでいてもよい。"アリール" 基は、共役π電子系を有する少なくとも1つのリングをもち且つそれらの全てが 適宜置換されてよい炭素環式アリール、ヘテロ環式アリール及びバイアリールを 包含する芳香族を指す。アリール基の好ましい置換基(群)は、ハロゲン、トリ ハロメチル、ヒドロキシル、SH、OH、シアノ、アルコキシ、アルキル、アルケニ ル、アルキニル、及びアミノ基である。"アルキルアリール"基は、(上述のよう な)アリール基に共有連結した(上述のような)アルキル基を指す。炭素環式ア リールは、芳香環のリング原子が全て炭素原子である基である。炭素原子は随意 に置換される。ヘテロ環式アリール基は、芳香環のリング原子として1乃至3個の ヘテロ原子を有し且つリング原子の残りが炭素原子である基である。適当なヘテ ロ原子には、酸素、硫黄、及び窒素があり、且つその全てが随意に置換される、 フラニル、チエニル、ピリジル、ピロリル、N-低級アルキルピロロ、ピリミジル 、ピラジニル、イミダゾリルOYOBIその類が含まれる。"アミド"は、-C(O)-NH-R を指し、ここで、Rは、アルキル、アリール、アルキルアリール又は水素の何れ かである。"エステル"は、-C(O)-OR'を指し、ここで、Rは、アルキル、アリール 、アルキルアリール又は水素の何れかである。 2.結合処理中のRNA(又は類似物)のアミダイトの活性化に0.1-0.35Mという 有効、又は最終的、濃度の5-S-アルキルテトラゾールを用いること。この処理に 要する時間は、10-15 m、上を見よ、から5-10 mに短縮される。 3.環外アミノ保護基を除去するために(NH4OH/EtOH又はNH3OH/EtOH、上を見 よ、を使って、55-65℃-4〜20時間に対して)、65℃-10〜15分間、アルキルアミ ン(MA、ここでアルキルは、好ましくは、メチル、エチル、プロピル又はブチル )又はNH4OH/アルキルアミン(MAで指摘したものと同じアルキル基を有する、AM A)を用いること。他のアルキルアミン、例えば、エチルアミン、プロピルアミン 、ブチルアミン等を用いてもよい。 4.2'-ヒドロキシルアルキルシリル保護基を除去するのに(TBAF、上を見よ 、を使って8-24時間又はTEA・3HFで24時間(Gasparutto et al.Nucleic Acids re s.1992,20,5159-5166に対して)、65℃-0.5〜1.5時間、無水トリチルアミン・ フッ化水素を用いること。他のアルキルアミン・HF複合体、例えば、トリエチル アミン又はジイソプロピルエチルアミンを用いてもよい。 5.完全脱保護RNAを精製及び/又は分析するのに陰イオン交換樹脂の使用。 これらの樹脂は、限定されるものではないが、シリカ又はポリスチレンのような 第四級又は第三級アミノ誘導化固定相を含む。特定実施例では、Dionex-NA100(R ) 、Mono-Q(R)、Poros-Q(R)が含まれる。 従って、発明は、RNAホスホルアミダイトの結合のための;アミド又は置換ア ミド保護基の除去のための;及び2'-ヒドロキシルアルキルシリル保護基の除去 のための改良法を特徴とする。該方法で上述の種類の(例えば、置換2'-基を有 する)RNA又は類似物の製造が改善され、且つ該RNAの大量の効果的合成ができる 。該RNAはまた、酵素活性を持っていいてもよく且つその活性を損失することな く精製できるものである。ここに特定の実施例が与えられているとはいえ、等価 の化学反応は、日常の実験で最適化され且つ選択できる上述の代替薬品で実行し てよい、ということは当業者には分かるであろう。 他の様相では、発明は、RNA又は酵素RNA分子をHPLC、例えば、逆相及び/又は 陰イオン交換クロマトグラフィーカラムにわたって通過させて、前記RNA又は酵 素RNA分子(例えば、長さが28-70個のヌクレオチド)の精製又は分析のための改 良法を特徴とする。その精製法で、ゲル精製法に関する酵素RNA(群)の触媒活 性が改善される(図10参照)。 ここに参考として引用した、Draper et al.,PCT WO93/23569では、逆相HPLC精 製が開示されている。長いRNA分子の精製は、陰イオン交換クロマトグラフィー を、特にアルカリ過塩素酸塩と共に用いて達成してよい。このシステムは、極め て長いRNA分子を精製するのに用いてよい。特に、陰イオン交換法によるRNAの精 製には、Dionex NucleoPak 100(C)又はPharmacia Mono Q(R)の使用は有利である 。この陰イオン交換精製法は、逆相精製に続いて又は逆相精製の前に用いてよい 。この方法で、クロマトグラフィー中にリボザイムのナトリウム塩が生成される ことになる。ナトリウムアルカリ土類塩を他の金属塩、例えば、リチウム、マグ ネシウム又はカルシウム過塩素酸塩で置換すれば、精製中にRNA分子の対応塩が 生ずる。 2-段精製処理の場合、この場合は第一段が逆相精製でその後陰イオン交換処理 が行われるが、逆相精製は、5'-トリチル-オン又は5'-トリチル-オフの何れかの 方法を使う、高分子の、例えば、ポリスチレン素地の、逆相媒質を使って最良に 達成される。どちらの分子でも、この逆相法を使って回収でき、そして従って、 いったんトリチル化されると、2つの留分をプールでき、次いで、上述のように 陰イオン交換精製のために供給してよい。 同方法は、酵素的に活性なRNA分子を逆相HPLCカラムにわたって通過させるこ とが包含され;酵素的に活性なRNA分子は合成化学法で且つ酵素処理によらずに 形成され;そして酵素活性RNA分子は部分的にブロックされ、その部分的にブロ ックされた酵素的に活性なRNA分子は、それを他のRNA分子から分離するために逆 相HPLCカラム上を通過させる。 より好ましい具体例では、酵素的に活性なRNA分子は、逆相HPLCカラム上を通 過後、脱保護され、次いで第二の逆相HPLCカラム(これは逆相HPLCカラムと同じ ものであってよい)の上を通過させて、他の成分から酵素RNA分子を取り除く。 加えて、カラムは、シリカ又は有機高分子素地のC4、C8又はC18カラムであって 、少なくとも125Å、好ましくは300Åの多孔度と、少なくとも2μm、好ましくは 5μmの粒子サイズを有するものである。活性化 RNA分子の合成は、化学的にもしくは酵素的に実行してよい。化学的合成の場 合、 RNAホスホルアミダイトの活性化因子としてテトラゾールを用いることが知られ ている(Usman et al.J.Am.Chem.Soc.1987,109,7845-7854)。ここで、及び後 続の報告で、テトラゾールの0.5M溶液をRNAホスホルアミダイトと反応させ且つ 高分子結合5'-ヒドロキシル基と10分間結合させる。5-S-アルキルテトラゾール の0.25-0.5M溶液を僅かに5分間用いれば、同等又はそれ以上の結果を得る、とい うことを出願人は確認している。下記は、その手順を例示するものである。実施例7:活性化因子として5-S-アルキルテトラゾールを使うRNAとリボザイムの 合成 用いられた合成法は、Usman et al.,1987(上記)及びScaringe et al.,Nucl eic Acids Res.1990,18,5433=5441に記述されたようなRNA合成の一般的手順に 従い、且つ5'-末端のジメトキシトリチル、及び3'-末端のホスホルアミダイトの ような通常の核酸保護・結合基を利用するものである。用いられた主なる相違は 、5分間ー0.2 5M濃度での活性化剤、5-S-エチル又は-メチルテトラゾールであっ た。 全ての小規模合成は、修飾した2.5μmol規模のプロトコルを用いてアルキルシ リル保護RNAに関しては結合処理を5分間短縮し且つ2'-O-メチル化RNAに関しては 2.5分の結合処理で394(ABI)シンセサイザで実施した。高分子結合5'-ヒドロキシ ルに関してホスホルアミダイトの6.5-fold excess(162.5 μL of 0.1 M = 32.5 μmol)とS-エチルテトラゾールの40-fold excess(400 μL of 0.25 M = 100μmo l)が各結合サイクルに用いられた。トリチルフラクションの比色定量法で測定さ れた、394での平均結合収率は、97.5-99%であった。394用の他のオリゴヌクレオ チド合成試薬:脱トリメチル化溶液は塩化メチレン中の2% TCAであった;キャッ プ形成は、THF中の16% N-メチルイミダゾールとTHF中の10%無水酢酸/10% 2,6-ル チジンで実行された;酸化溶液は、THF中の16.9 mM I2、49 mMピリジン、9%水で あった。Fisher Synthesis Gradeアセトニトリルは、試薬ビンから直接用いた。 S-エチルテトラゾール溶液(アセトニトリル中0.25 M)は、Applied Biosystems から入手した固体から作った。 全ての大規模合成は、修飾した25μmol規模のプロトコルを用いてアルキルシ リル保護RNAに関しては結合処理を5-15分間短縮し且つ2'-O-メチル化RNAに関し ては 7.5分の結合処理で改良(8アミダイトポート容量)390Z(ABI)シンセサイザで実 施した。高分子結合5'-ヒドロキシルに関してホスホルアミダイトの6-fold exce ss(1.5 mL of 0.1 M = 150μmol)とS-エチルテトラゾールの45-fold excess(4.5 mL of 0.25 M = 1125μmol)が各結合サイクルに用いられた。トリチルフラクシ ョンの比色定量法で測定された、390Zでの平均結合収率は、95.0-96.7%であった 。390Z用のオリゴヌクレオチド合成試薬:脱トリメチル化溶液は塩化メチレン中 の2% DCAであった;キャップ形成は、THF中の16% N-メチルイミダゾールとTHF中 の10%無水酢酸/10% 2,6-ルチジンで実行された;酸化溶液は、THF中の16.9mM I2 、49 mMピリジン、9%水であった。Fisher Synthesis Gradeアセトニトリルは、 試薬ビンから直接用いた。S-エチルテトラゾール溶液(アセトニトリル中0.25-0 .5M)は、Applied Biosystemsから入手した固体から作った。脱保護 RNA分子の脱保護の第一段階は、NH4OH/EtOH:3/1(Usman et al.J.Am.Chem.So c.1987,109,7845-7854)又はNH3OH/EtOH(Scaringe et al.Nucleic Acids Res .1990,18,5433-5341)を用いて55-65℃で〜20時間、環外アミノ保護基を除去 することにより実行してよい。55-65℃-10〜15分間、メチルアミン又はNH4OH/メ チルアミンを用いれば、同等又はそれ以上の結果が得られることを出願人は確認 している。下記は、その手順を例示するものである。実施例8:メチルアミン(MA)又はNH4OH/メチルアミン(AMA)を用いて環外アミノ保 護基についてのRNA及びリボザイムの脱保護 トリチルーオン又はオフ何れかの、高分子結合オリゴヌクレオチドを、メチル アミン(MA)又はNH4OH/メチルアミン(AMA)の溶液中で、55-65℃-5〜15分間、懸濁 して環外アミノ保護基を除去する。高分子結合オリゴヌクレオチドを合成カラム から4 mLのガラスねじ口びんへ移した。NH4OHと水性メチルアミンを同容積予め 混合した。得られる試薬の4 mLを室温で5分間びんに加え、次いで、55もしくは6 5℃で5〜15分間加熱した。-20℃まで冷却後、上澄みを高分子支持体から取り除 いた。その支持体を1.0 mLのEtOH:MeCN:H2O/3:1:1で洗浄し、渦をたて、次いで 、その上 澄みを最初の上澄みに加えた。オリゴヌクレオチドを含有しているその結合上澄 みを白色粉体になるまで乾燥した。同様の手順を水性メチルアミン試薬に関して も実施した。 表40は、塩基の脱保護に関する本明細書で概説した諸改良法を用いて得られた 結果の要約である。 RNA分子の脱保護の第二段階は、8-24時間、TBAFを用いて2'-ヒドロキシルアル キルシリル保護基を除去することで達成してよい(Usman et al.J.Am.Chem.Soc. 1987,109,7845-7854)。N-メチルピロリジン(NMP)中の無水TEA・HFを55-65℃で 0.5〜1.5時間用いれば、同等もしくはそれ以上の結果が得られることを出願人は 確認している。下記は、この手順を例示するものである。実施例9:無水TEA・HFを用いる2'-ヒドロキシルアルキルシリル保護基について のRNA及びリボザイムの脱保護 アルキルシリル保護基を除去するために、アンモニアで脱保護されたオリゴヌ クレオチドを250μLの1.4 M無水HF溶液(1.5 mL N-メチルピロリジン、750μLの TEA及び1.0 mL TEA・3HF)に懸濁し、1.5時間、65℃に加熱した。 9 mLの50 mM TEABを加えて反応物を急冷した。得られる溶液は、10 mLの50 mM TEABで予洗し たQiagen 500(R)陰イオン交換カートリッジ(Qiagen社)上に充填した。そのカ ートリッジを10 mLの50 mM TEABで洗浄後、10 mLの2 M TEABでRNAを溶出させて 、白色粉体まで乾燥した。 表41は、アルキルシリルの脱保護に関する本明細書で概説した諸改良法を用い て得られた結果の要約である。実施例10:HPLC精製、陰イオン交換カラム 小規模合成に関しては、粗材料は、ジエチルピロカーボネイトで処理した水で 5 mLに希釈した。その試料を100%緩衝液A(10 mM NaClO4)でPharmacia Mono Q(R) 16/10もしくはDionex NucleoPac(R)カラムの何れかの上に注入した。Pharmacia Mono Q(R)陰イオン交換カラムに関して0.85 mM/void volumeの率での180-210 mM NaClO4又はDionex NucleoPac(R)陰イオン交換カラムに関して1.7mM/vold volum e の率での100-150 mM NaClO4からの勾配をRNA溶出に用いた。フラクションをDion ex NucleoPac(R)カラム付きHP-1090 HPLCで分析した。ピークエリアで≧80%の全 長生成物を含有するフラクションをプールした。 トリチルーオフの大規模合成に関しては、粗材料は、脱シリル化反応のクエン チから生じた溶液を53 mL Pharmacia HiLoad 26/10 Q-Sepharose(R)Fast Flowカ ラムに加えて脱塩した。カラムを10 mMの過塩素酸ナトリウム緩衝液で完全に洗 浄した。オリオヌクレオチドは、300 mMの過塩素酸ナトリウムでカラムから溶出 した。溶離液を定量し、分析用HPLCを稼動して合成物中の全長材料の百分率を測 定した。溶離液を無菌H2O中で4倍に希釈して塩濃度を下げ、そしてPharmacia Mo noQ(R)16/10に添加した。10-185 mMの過塩素酸ナトリウムの勾配を4カラム容積 にわたって通して比較的短い配列を溶出させ、次いで、全長生成物を30カラム容 積中の185-214 mMの過塩素酸ナトリウムからの勾配で溶出した。対象とするフラ クションは、Dionex NucleoPac(R)カラム付きHP-1090 HPLCで分析した。85%を越 える全長材料を含有しているフラクションをプールした。そのプール物を脱塩の ためPharmacia RPC(R)カラムに添加した。 トリチルーオンの大規模合成に関しては、粗材料は、脱シリル化反応のクエン チから生じた溶液を53 mL Pharmacia HiLoad 26/10 Q-Sepharose(R)Fast Flowカ ラムに加えて脱塩した。カラムを20 mMのNH4CO3H/10% CH3CN緩衝液で完全に洗浄 した。オリオヌクレオチドは、1.5 MのNH4CO3H/10%アセトニトリルでカラムから 溶出した。溶離液を定量し、分析用HPLCを稼動して合成物中の全長材料の百分率 を測定した。次いで、オリゴヌクレオチドをPharmacia Resource RPCカラムへ加 えた。20-55% B(20 mMのNH4CO3H/25% CH3CN、緩衝液 A = 20 mMのNH4CO3H/10% CH3CN)からの勾配を35カラム容積にわたって稼動させた。対象とするフラクショ ンは、Dionex NucleoPac(R)カラム付きHP-1090 HPLCで分析した。60%を越える全 長材料を含有しているフラクションをプールした。次いで、そのプールしたフラ クションを80%酢酸による手動脱トリチル化させ、直ちに乾燥して、無菌H2O中で 懸濁させ、乾燥して、H2O中で再度懸濁させた。この材料をDionex NucleoPac(R) カラム付きHP-1090 HPLCで分析した。その材料を(上記の)トリチルーオフの様 式におけるように陰イオン交換クロマトグラフィーで精製した。実施例11:リボザイム活性化検定 精製した5'-末端標識RNA基質(15-25-mers)と精製した5'-末端標識リボザイム( 〜36-mers)とを共に95℃に加熱し、氷上でクエンチしそして37℃で別々に平衡化 した。リボザイム保存溶液は、1μM、200nM、40 nM又は8 nMであり、最終的基質 RNAの濃度は、〜1 nMであった。全反応容積は、50μLであった。検定用緩衝液は 、50 mM Tris-Cl,pH 7.5及び10 mMのMgCl2であった。反応は、t = 0で基質とリ ボザイム溶液とを混合することにより開始した。各5 μLのアリコートを時間点 1,5,15,30,60及び120 mで取り出した。各アリコートをホルムアミド充填緩 衝液中でクエンチし、分析のため15% 変性ポリアクリルアミド上に充填した。リ ン光イメージャ(Molecular Dynamics)を使って定量分析を実施した。実施例12:RNAのワンポット脱保護 水性メチルアミンは、RNA分子の塩基を脱保護するのに効率的な試薬であるこ とが出願人によって示された。しかし、多くの時間(2〜24時間)を要する処理 では、RNA試料は、糖質の2'-ヒドロキシル基の脱保護に先立って完全に乾燥する 必要がある。さらに、大規模(例えば、100 μmol)で合成したRNAの脱保護は、 用いられる固体支持体の容積が相当大きいという理由から、興味をそそるものと なっている。大規模で合成されるRNAの脱保護に要する時間を最小にし且つ脱保 護のプロセスを簡略化する試みにおいて、出願人は、ワンポット脱保護プロトコ ル(図12)を説明するものである。このプロトコルに従い、水性メチルアミンの 代わりに無水メチルアミンを用いる。塩基の脱保護は、65℃で15分間実施し、そ の反応物を10分間冷却させる。次いで、2'-ヒドロキシル基の脱保護をTEA・3HF 試薬で同一容器において90分間実施する。反応物を16 mM TEAB溶液でクエンチす る。 図13を参照して、部位Bへ向けたハンマーヘッドリボザイムは、RNAホスホルア マダイト化学を使って合成され且つツーポット又はワンポットプロトコルの何れ かを使って脱保護される。HPLCカラム上のこれらのリボザイムのプロフィルを比 較する。図は、ワンポット又はツーポットプロトコルの何れかによって脱保護さ れたRNAは、類似した全長生成物のプロフィルを生ずることを示す。ワンポット プロトコルを使って、RNA脱保護に要する時間は、全長RNAの品質又は収量を落と すことなくかなり低減し得ることが出願人によって示されている。 図14を参照して、(図13から)RNA部位Bへ向けたハンマーヘッドリボザイムは 、RNAを切断するそれらの能力に関して試験する。図14に示すように、ワンポッ トプロトコルを使って、脱保護されるリボザイムは、ツーポットプロトコルを使 って、脱保護されるリボザイムに匹敵し得る触媒活性を持っている。実施例12a:活性化因子として5-S-アルキルテトラゾールを使ってRNAとリボザイ ムを含有するホスホロチオエイトを合成するための改良プロトゴル リボホスホロチオエイトを合成するのに用いられてきた2つの硫化試薬は、テ トラエチルチウラム・ジスルフィド(TETD; VuとHirschbein,1991,Tetrahedron Letter 31,3005)、及び3H-1,2-ベンゾジチオール-3-オン 1,1-ジオキサイド(B eaucage reagent; VuとHirschbein,1991 上記)。TETDは、長い硫化時間を要す る(DNAに関して600秒及びRNAに関して3600秒)。DNAの硫化に関しては、Beauca ge試薬はTETDよりさらに有効であることが最近示された(WyrzkiewiczとRavikuma r,1994 bioorganic Med.Chem.4,1519)。Beaucage試薬はまた、2'-ジオキシ-2' -フロロ変態を含有するホスホロチオエイトオリゴヌクレオチドを合成するのに 用いられており、この場合、待ち時間は10分である(Kawasaki et al.,1992 J.Me d.Chem)。 用いられた合成法は、ここに記述したようなRNA合成の手順に従い且つ通常の 核酸保護・結合基、例えば、5'-末端のジメトキシトリチル、及び3'-末端のホス ホルアミダイトを使用する。文献に記述されているRNAの硫化処理は、8秒の出用 と10分の待ち段階である(Beaucage and Iyer,1991 Tetrahedron 49,6123)。こ れらの条件で、HPLC分析で測定時、約95%の硫化がもとらされた(Morvan et al,. 1990 Tetrahedron Letter 31,7149)。この5%の汚染酸化は、溶媒に溶解された 酸素の存在及び/又は先の合成中に出用ラインの内表面に吸着された微量ヨウ素 の緩慢放出によって上昇し得る。 主要な改良点は、活性化因子、即ち0.25 Mの濃度の5-S-エチルテトラゾール又 は5-S-メチルテトラゾールを5分間使うことである。加えて、ホスホロチオエイ トであるそれらの連結には、ヨウ素溶液は、アセトニトリル中の3H-1,2-ベンゾ ジチオール-3-オン 1,1-ジオキサイド(Beaucage試薬)の0.05 Mと置き換えられる 。硫化処理のための出用時間は5秒に短縮され且つ待ち時間は300秒に短縮される 。 RNA合成は、修飾した2.5μmol規模のプロトコルを用いてアルキルシリル保護R NAに関しては結合処理を5分間短縮し且つ2'-O-メチル化RNAに関しては2.5分の結 合処理で394(ABI)シンセサイザで実施した。高分子結合5'-ヒドロキシルに関し てホスホルアミダイトの6.5-fold excess(162.5 μL of 0.1 M = 32.5μmol)とS -エチルテトラゾールの40-fold excess(400 μL of 0.25 M = 100μmol)が各結 合サイクルに用いられた。トリチルフラクションの比色定量法で測定された、39 4での平均結合収率は、97.5-99%であった。394用の他のオリゴヌクレオチド合成 試薬:脱トリメチル化溶液は塩化メチレン中の2% TCAであった;キャップ形成は 、THF中の16% N-メチルイミダゾールとTHF中の10%無水酢酸/10% 2,6-ルチジンで 実行された;酸化溶液は、THF中の16.9 mM I2、49 mMピリジン、9%水であった。 Fisher Synthesis Gradeアセトニトリルは、試薬ビンから直接用いた。S-エチル テトラゾール溶液(アセトニトリル中0.25 M)は、Applied Biosystemsから入手 した固体から作った。硫化試薬は、Glen Researchから入手した。 平均硫化効率(ASE)は、下式を使って定められる: ASE = (PS/Total)1/n-1 ここで、PS = P=Sジエステルの31P NMR積分値 Total = 全ピークの積分値 n = オリゴの長さ 表42と43を参照して、Beaucage試薬での硫化に関する出用と待ち時間を可変す る効果が説明されている。これらのデータが示唆することは、5秒の待ち時間と3 00秒の出用時間はその下でASEが最大となる条件である、ということである。 上記条件を使って、36 merハンマーヘッドリボザイムを合成し、それを部位C へ向ける。リボザイムは、5'-末端方向の4位置にホスホロチオエイト結合を含む よう合成される。このリボザイムのRNA切断活性を図16に示す。ホスホロチオエ イト リボザイムの活性は、リボザイムを欠いているどのホスホロチオエイト結合の活 性にも匹敵し得るものである。実施例13:2'-N-フタルイミド-ヌクレオシドホスホルアミダイトの合成のための プロトコル 2'-デオキシ-2'-アミノヌクレオシドの2'-アミノ基は、N-(9-フロレニルメト キシカルボニル)で正常に保護される(Fmoc; Imazawa and Eckstein,1979 supra ; Pieken et al.,1991 Science 253,314)。この保護基は、CH3CN溶液中で又は -20℃で延長保管中の乾燥形態においてさえ、安定ではない。これらの問題は、R NAの大規模合成を達成するためには克服する必要がある。 出願人は、2'-デオキシ-2'-アミノヌクレオシドの2'-アミノ基に代わる代替保 護基の使用法を記述するものである。図17を参照して、ホスホルアミダイト17は 、Markevich試薬による一時的保護を使って2'-デオキシ-2'-アミノヌクレオシド から開始して合成した(Markiewicz J.Chem.Res.1979,S,24)。中間体13を50% 収率で得、但しそれに続くNefken法(Nefkens,1960 Nature 185,306)によるN- フタロイル(Pht)の導入、脱シリル化(15)、ジメトキシトリチル化(16)及びホス ファイト化によってホスホルアミダイト17に達した。この多段処理の全収量は低 い(20%)ので、出願人は、5'と3'ヒドロキシルのアクリル化をせずにN-フタロイ ル基を選択導入することに集中して、いくつかの代替アプローチ法を検討した。 2'-デオキシ-2'-アミノヌクレオシドをDMF中の1.05当量のNefkens試薬と一晩 反応させ、その後Et3Nで処理(1時間)した時、僅かに10-15%のNと5'(3')-ビス- フタロイル誘導体とが形成され、主要成分はN-Pht-誘導体15であった。N,O-ビス 副産物は、cat.KCN/MeOHでの粗反応混合物の処理によって選択的に且つ定量的に N-Pht-誘導体15に変換される。 重要な中間体16の合成に便利な"ワンポット"処置には、選択的N-フタロイル化 それに続くDMTC/Et3Nによるジメトキシトリチル化が包含され、次のように85%の 総合収量でDMT誘導体16の標品を生ずる。16の標準フォスファイ化で87%収量のホ スホルアミダイト17を産した。1グラムの2'-アミノ、例えば、2'-アミノウリジ ン(US Biochemicals(R)part # 77140)を乾燥ジメチルホルムアミド(Dmf)から二 回共蒸発させ、真空中で一晩乾燥した。注射器を介して50 mlsのAldrich sure-s eal Dmfを乾燥2'-アミノウリジンに添加し、その混合物を10分間撹拌して透明生成物 を産した。1.0グラム(1.05 eq.)のN-carbethoxyphthalimide(Nefken's reagent ,98% Jannsen Chimica)を添加しその溶液を一晩撹拌した。薄相クロマトグラフ ィー(TLC)では、より速く移動する生成物(CHCl3中の10% ETOH)への90%変換が示 され、57μlのTEA(0.1 eq.)を添加してフタルイミド環の閉鎖を実行した。1時間 後、追加の855μl(1.5 eq.)のTEAを添加し、続いて1.53グラム(1.1 eq.)のDMT-C l(Lancaster Synthesis(R),98%)を加えた。反応混合物をそのまま一晩撹拌させ ETOHでクエンチし、その後TLCは90%を越える所望の生成を示した。真空中でDmf を取り除き、その混合物を二炭酸ナトリウム溶液(5% aq.,500 mls)で洗浄し、酢 酸エチル(2x 200 mls)で抽出した。精製には、25mm x 300mmのフラッシュカラム (75グラムMerckフラッシュシリカ)を用いた。化合物は、ヘキサン中に80〜85%で 酢酸エチルを溶出した(収量: 80%純度:>95% by 1HNMR)。次いで、上述の標 準プロトコルを使ってホスホルアミダイトを作製した。 手元のホスホルアミダイト17で、出願人は、2'-デオキシ-2'-アミノ変態をも ついくつかのリボザイムを合成した。合成分析では、97-98%の範囲の結合効率が 立証された。2'-アミノ位置がFmoc又はPhtでどちらも保護されている場合、U4及 び/又はU7位置に2'-デオキシ-2'-アミノ-U変態を含んでいるリボザイムのRNA切 断活性は同一であった。加えて、2'-デオキシ-2'-アミノウリジンの完全な脱保 護は、塩基ー組成分析で確認した。ホスホルアミダイト17の結合効率は、低温で の長期保管(1-2ヶ月)にわたって発効されなかった。SEM基での2'位置の保護 オリゴヌクレオチド、及び特に上述のような酵素分子の合成において、2'-(ト リメチルシリル)エトキシメチル保護基(SEM)を用いる方法が続行される。RNAの 合成に関して、重要なことは、2'-ヒドロキシル保護基は、種々の合成並びに塩 基脱保護の諸処置を通して安定でなければならない、ということである。同時に 、この基はまた、必要な時容易に除去できなければならない。これに関しては、 t-ブチルジメチルシリル基は効果があった(Usman,N.;Ogilvie,K.K.;Jiang,M.-Y. ;Cedergren,R.J.J.Am.Chem.Soc.1987,109,7845-7854及びScaringe,S.A.;Fra nkly n,C.;Usman,N.Nucl.Acids Res.1990,18,5433-5441)。しかし、この保護基を 2'-ヒドロキシルから除去するには、一般に、テトラ-n-ブチルアンモニウムフロ リド(TBAF)に長時間晒す必要がある。加えて、バルク状のアルキル置換基は結合 にとって障害物であり従ってより長い結合時間を必要とすることが判明している 。最終的に、TBDMSは反応活性な塩基であり且つエタンアンモニアでの処理中に 部分的に脱保護されることが示された(Scaringe,S.A.;Franklyn,C.;Usman,N.Nu cl.Acids Res.1990,18,5433-5441及びStawinski,J.;Stromberg,R.;Thelin,M.; Westman,E.Nucleic Acids Res.1988,16,9285-9298)。 (トリメチルシリル)エトキシメチルエーテル(SEM)は、適当な置換基と思わ れる。この保護基は、塩基及び最も厳しい酸条件を除く全てに対して安定である 。それ故、それはオリゴヌクレオチドの合成に要する条件下では安定である。そ れは容易に導入でき且つ酸素炭素結合で移動が不可能となる。最終的に、SEM基 は、BE3OEt2で極めて迅速に除去できる。 RNA合成中、ヌクレオチドの2'-位置を(トリメチルシリル)エトキシメチルエ ーテル(SEM)で保護することによりRNAの合成法が続行する。同方法には、後述の ような標準RNA合成条件の使用、もしくは他の任意の等価処理が含まれる。当業 者は、前述の諸処理に精通している。用いられるヌクレオチドは、通常の任意の ヌクレオチドであってよく又は従来よりよく知られている方法、例えは、Eckste in et al.,International Publication No.WO 92/07065,Perrault et al.,N ature 1990,344,565-568,Pieken et al.,Science 1991,253,314-317,Usm an,N.;Cedergren,R.J.Trends in Biochem.Sci,1992,17,334-339,Usman et a l.,PCT WO93/15187,及びSproat,B.European Patent Application 92110298.4 に記載されているような方法により、種々の位置で置換されてよい。 本発明はまた、SEM基をヌクレオチドの2'-位置へ共有結合する方法を特徴とす る。同方法には、ヌクレオチドをSEM結合条件下でSEM含有分子と接触させること が含まれる。好ましい具体例では、該条件は、酸化ジブチルスズ、フッ化テトラ ブチルアンモニウム及びSEM-CIである。しかし、当業者は、他の等価条件も使用 してよいことが分かるであろう。 別の様相では、発明は、ヌクレオシド分子又はオリゴヌクレオチドからのSEM 基 の除去法を特徴とする。同方法は、SEM除去条件下で、例えは、アセトニトリル 中で、その分子又はオリゴヌクレオチドをボロントリフルオリドエタレート(BE3 OEt2)と接触させることを包含する。 図18を参照して、RNAの固体相合成の方法が示されている。2',5'-保護ヌクレ オチドは、RNA合成条件下で固体相結合ヌクレオチドと接触させてジヌクレオチ ドを形成する。従来技術の方法での2'-位置の保護基は、図に示すように、シリ ルエーテルであってよい。本発明の方法では、SEM基は、シリルエーテルの代わ りに用いられる。そうでなく、RNA合成を標準の方法で実行してもよい。 図19を参照して、2'-O-SEMで保護したヌクレオシドとホスホルアミダイトの合 成を示す。簡単に云えば、5'-保護ヌクレオシド(1)は、適当な条件下でSEMの誘 導体と接触させることによって2'-又は3'-位置で保護される。特に、これらの条 件には、ヌクレオシドを酸化ジブチルスズ及びSEMクロリドと接触させることが 含まれる。2つの位置異性体は、クロマトグラフィーで分離され且つ2'-保護半分 は、標準の手順でホスホルアミダイトに変換される。3'-保護ヌクレオシドは、 固体支持体の誘導化に適するコハク酸塩の誘導体に変換される。 図20を参照して、シリルエーテルを用いるRNA脱保護の従来法が示されている 。これは、SEM基を含んでいるRNAの脱保護が実行される図21に示す方法と対照を なすものである。ステップ1で、塩基保護基とシアノエチル基とが標準手順で除 去される。次いで、SEM基が図に示すように除去される。ホスホルアミダイトとS EM保護ヌクレオシドの合成の詳細及びオリゴヌクレオチドの合成の際のそれらの 用法及び後続の・・・・の脱保護。実施例14:2'-O-((トリメチルシリル)エトキシメチル)-5'-O-ジメトキシトリチ ルウリジンの合成(2) 図19を参照して、CH3CN(18 mL)に溶かした5'-O-ジメトキシトリチルウリジン1 (1.0 G,1.83 mmol)を酸化ジブチルスズ(1.0 g,4.03 mmol)とTBAF(1M,2.38 mL ,2.38 mmol)とに添加した。その混合物を室温(約20-25℃)で2時間撹拌し、そ の時に(トリメチルシリル)エトキシメチルクロリド(SEM-CI)(487 μL,2.75 mmo l)を添加した。反応混合物を一晩撹拌し、その後濾過・蒸発した。フラッシュ クロマトグラフィー(酢酸エチル中の30%ヘキサン)で347 mg(28.0%)の2'-ヒド ロキシル保護ヌクレオシド2と314 mg(25.3%)の3'-ヒドロキシル保護ヌクレオシ ド3とを産した。実施例15:2'-O-((トリメチルシリル)エトキシメチル)ウリジンの合成(4) 図19に示すように、標準の方法に従ってヌクレオシド2を脱トリチル化した。実施例16:2'-O-((トリメチルシリル)エトキシメチル)-5',3'-O-アセチルウリ ジンの合成(5) 図19に示すように、標準の方法に従ってヌクレオシド4をアセチル化した。実施例17:5',3'-O-アセチルウリジンの合成(5) 図19を参照して、十分保護されたウリジン5(32 mg,0.07 mmol)をCH3CN(700 μL)に溶解しそしてBE3.OEt2(17.5 μL0.14 mmol)を添加した。反応物を15 m撹 拌しそしてMeOHを添加して反応物をクエンチした。フラッシュクロマトグラフィ ー(CH2Cl2の5% MeOH)で20 mg(88%)のSEM脱保護ヌクレオシド6を得た。実施例18:2'-O-((トリメチルシリル)エトキシメチル)-3'-O-スクシニル-5'-O-ジ メトキシトリチルウリジンの合成(2) 図19に示すように、標準の方法に従ってヌクレオシド3をスクシニル化して支 持体に結合した。実施例19:2'-O-((トリメチルシリル)エトキシメチル)-5'-O-ジメトキシトリチ ルウリジン3'-(2-シアノエチルN,N-ジイソプロピルホスホルアミダイト)の合成( 8) 図19に示すように、標準の方法に従ってヌクレオシド3をホスファイト化した 。実施例20:2'-O-SEM保護を用いるRNAの合成 図18を参照して、用いられた合成法は、Usman,N.;Ogilvie,K.K.;Jiang,M.-Y.; Cedergren,R.J.J.Am.Chem.Soc.1987,109,7845-7854及びScaringe,S.A.;Frankl yn,C.;Usman,N.Nucl.Acids Res.1990,18,5433-5441に記載されたようなRNA合 成の一般手順に従う。ホスホルアミダイト8を標準のRNAの方法に従って結合して 10-merのウリジル酸を生成した。合成は、修飾した2.5μmol規模のプロトコルを 用いて10 m結合処理で394(ABI)シンセサイザで実施した。高分子結合5'-ヒドロ キシルに関して13-fold excess(325 μL of 0.1 M = 32.5μmol)とテトラゾール の80-fold excess(400 μL of 0.5 M = 200μmol)が各結合サイクルに用いられ た。トリチルフラクションの比色定量法で測定された、394での平均結合収率は 、98-99%であった。394用の他のオリゴヌクレオチド合成試薬:脱トリメチル化 溶液は塩化メチレン中の2% TCAであった;キャップ形成は、THF中の16% N-メチ ルイミダゾールとTHF中の10%無水酢酸/10% 2,6-ルチジンで実行された;酸化溶 液は、THF中の16.9 mM I2、49 mMピリジン、9%水であった。Fisher Synthesis G radeアセトニトリルは、試薬ビンから直接用いた。 図21を参照して、ホモポリマーは、65℃のNH3/EtOHで塩基脱保護した。その溶 液をデカントしそして支持体を1:1:1 H2O:CH3CN:NeOHの溶液で二回洗浄した。混 合溶液を乾燥し、次いで、CH3CN(1 mL)で希釈した。BE3.OEt2(2.5 μL,30 μmo l)をその溶液に添加し、アリコートを10の時間点で取り出した。その結果から、 図22に示すように、30分後に脱保護が完了していることが分かる。III.ベクター発現リボザイム ここでは、バクテリア又は真核生物におけるリボジアイムの発現法、並びにそ のようなリボザイムの大規模製造法に従う。一般に、本発明は、低減したコスト でリボザイムを製造するための、定義されたリボザイムをエンコードする多重複 写カセットを作成する方法を特徴としている。ベクターが作られ、これは、他の 1つのリボザイムだけでベクターから作られたRNA転写物からの3'及び5'末端で切 断される複数のリボザイムをエンコードする。その系は、リボザイムの製造規模 を拡大するのに有用であり、それは、原位置で又は生体外で修飾されてもされな くてもよい。該ベクター系は特定のセル中で所望のリボザイムを発現させるのに 用いることができ、又は生体外の系で用いて大量の所望riboqyneの製造を可能に することもできる。この発明のベクターによって、転写前後に原位置又は生体外 で切断されるRNA転写物の形でより収率の高いリボザイムの合成ができる。 従って、本発明は、1つの末端だけ、又は1つのリボザイムだけを処理する代わ りに各治療、トランス作用又は所望のリボザイムの3'及び5'末端を処理するのに シングルのリボザイムを用いる従来技術とは区別されるものである。これによっ て、mRNA転写物から他の1つのリボザイムだけで放出される多重トランス作用リ ボザイムでより小さいベクターを誘導することができる。出願人はまた、リボザ イムをエンコードするベクターとそれに対応する転写物とをmRNAの折りたたみが 放出リボザイムによる処理でじゃまされないように設計することによって、該リ ボザイムの活性が従来のそれらに比べそれで増大される方法も提供した。 この方法で作られるリボザイムの安定性は、Draper et al.,PCT WO93/23509 に記載され、参考としてここに引用されているような、リボザイムの末端に配列 を設けることにより向上することができる。 本発明の方法は、現行の化学的リボザイム合成に比べ、低コストの複写をベー スとしたプロトコルを用いて高収率のリボザイム合成を実現し、且つ化学的に合 成されたオリゴヌクレオチドを生成するのに現に使われている分離技法を用いる ことができるという理由から、有益である。従って、同方法により、分析、診断 、又は治療用途用として低コスト高収率でリボザイムの合成が可能となる。 その方法はまた、リボザイム構造研究、酵素的研究、標的RNAの接近性の研究 、転写阻害研究及びヌクレアーゼ保護の研究のための生体外リボザイムの合成に も有用であり、その多くは、ここに参考として引用したDraper et al.,PCT WO9 3/23509に記載されている。 その方法はまた、所望の治療用リボザイムの細胞内濃度を高めるために、もし くはその後の単位長さのリボザイムの生体外分離用の鎖状体の転写を生成するた めに原位置でのリボザイムを作るのに用いることもできる。所望のリボザイムは 、分子遺伝の分析又は感染性細胞系における遺伝子発現を阻害するのに、及び治 療用分子又は処理しずらい細胞の効率をテストするのに用いることができる。 従って、一般に、本発明は、プラスミド、コスミド、ファグミド、ウイルス、 ウイロイド、ウイルソイド又はファージベクター内部にバクテリア、ウイルス又 は真核生物のプロモーターを含むベクターを特徴とする。他のベクターも、同じ ように適しており、ポリメラーゼの連鎖反応のような増幅法で形成された、二本 鎖、又は部分的に二本鎖のDNA、又はウイルスもしくはウイロイドのRNAゲノム中 への部位指向相同的組換えによって形成された、二本鎖、部分的に二本鎖又は一 本鎖のRNAを含む。それらのベクターは環状でなくてよい。最初のリボザイムエ ンコード領域が転写的にプロモーター領域に結合され、そして治療用又は所望の 第二のリボザイムをエンコードする領域の両側に配置されるリボザイム開裂配列 をエンコードしてヌクレオチドが配列決定する。DNAベクターにおける又はRNA発 現系の必要なDNAにおけるこのベクターの構成を容易にするため、適当な制限エ ンドヌクレアーゼ部位を与えることができる。所望の第二のリボザイムは、ハン マーヘッド、ヘアピン、肝炎デルタウイルス(HVD)又は他の触媒中心のような、 任意の望ましいタイプのリボザイムであってよく、また、上述のように、グルー プI及びグループIIのイントロンを包含してよい。第一のリボザイムは、エンコ ードされた開裂配列を切断できるよう選択され、且つまた任意の所望のリボザイ ム、例えば、Tetrahymena誘導リボザイムであってもよく、これは、例えば、ベ クター構成に助けとなるよう自己認識配列の中心にはめ込まれた制限エンドヌク レアーゼ部位を含んでもよい。このエンドヌクレアーゼ部位は、ベクターの構成 、及びその後のベクターの分析に有用である。 前述のベクターのプロモーターが活性化されると、RNAの転写体が作られ、こ れは第一及び第二のリボザイム配列を含む。第一リボザイムの配列は、適当な条 件下で、開裂部位で開裂を起こして第二リボザイムの配列を放出するよう作用す ることができる。これらの第二リボザイム配列は、その時、それらの標的RNA部 位で作用でき、又は後の使用又は分析用として分離してよい。 従って、1つの様相において、発明は、(分子内切断活性を有する第一リボザ イムをエンコードする)第一核酸配列、及びベクターでエンコードされたRNA転 写体から第二リボザイムを放出するために第一リボザイムで切断されるRNAをエ ンコードする核酸配列によって隣接された、(分子内切断酵素活性を有する第二 リボザイムをエンコードする)第二核酸配列を含むベクターを特徴とする。第二 のリボザイムは、5'サイド又は3'サイドの何れかで第一リボザイムによって隣接 されて よい。必要なら、第一リボザイムは、別々のベクターでエンコードされてよく且 つ分子内切断活性を有してよい。 上で議論したように、第一リボザイムは、任意の自己切断リボザイムになるよ う選択でき、また、第二リボザイムは、任意の所望リボザイムになるよう選択し てよい。フランキング配列は、第一リボザイムで認識される配列群を含むよう選 択される。ベクターがこれらの核酸配列からRNAを発現させられると、そのRNAは 、適当な条件下で、フランキング領域の各々を切断する能力を持ち、よって、1 つ以上の第二リボザイムのコピーを放出する。必要なら、同一のベクターでいく つかの異なった第二リボザイムを作ることができ、又は、いくつかの異なったベ クターを同一の容器又はセルに配置して異なったリボザイムを作ることもできる 。 好ましい具体例では、ベクターは、各々が第一リボザイムで認識された核酸配 列によって隣接された、第二リボザイムをエンコードする複数の核酸配列を包含 する。より好ましくは、該複数は、少なくとも6乃至9個の又は60〜100間の個数 までもの核酸配列を含む。他の好ましい具体例では、ベクターは、ベクターから のリボザイムをエンコードする核酸の発現を調節するプロモーターを含み;また 、ベクターは、プラスミド、コスミド、ファグミド、ウイルス、ウイロイド又は ファージから選択される。最も好ましい具体例では、複数の核酸配列は、同一で あり且つプロモーターに最近接の同一末端を有するよう続き順に配列される。必 要なら、第一及び第二のリボザイムをエンコードする配列に隣り合うポリ(A)配 列は、ベクターによって作られるRNAの安定性を高めるよう設けてよく;また、 第一リンボザイムをエンコードする核酸に隣り合う制限エンドヌクレアーゼは、 ベクターの構成中、第二リボザイムをエンコードする核酸の挿入を可能にするよ う与えられる。 第二の様相では、本発明は、上述のように、第一リボザイムをエンコードする 核酸を含んでいるベクターを生成することにより、及び上述のように、第二リボ ザイムをエンコードする一本鎖DNAを生成することにより、リボザイム発現ベク ターを形成する方法を特徴とする。次いで、その一本鎖DNAをアニールさせて部 分二重らせんDNAを形成し、これはdNTPsの存在におけるDNAポリメラーゼのよう な、適当な酵素での処理で充填して、その後でベクターに結合できる二重らせん DNAを形 成できる。この方法で生ずる大型のベクターは、従って、第二リボザイムをエン コードする高複写数の一本鎖DNAがそのベクターに組み込まれることを保証する よう選択できる。 さらに別の様相では、本発明は、上述のようなベクターを生成し、そのベクタ ーからRNAを発現させ、そして第一リボザイムて切断して第二リボザイムを放出 させることによるリボザイムの生成法を特徴とする。 好ましい具体例では、シス-切断リボザイムとして3つの異なったリボザイムモ チーフが用いられる。ハンマーヘッド、ヘアピン、及び肝炎デルタウイルス(HDV )のリボザイムモチーフは、生体外で素早く自己切断する小さい、よく定義され た配列から成る(Symons,1992 Annu.Rev.Biochem. 61,641)。3つのリボザイム モチーフの間には構造的機能的相違は存在するが、それらは生体内で効率よく自 己作用する。3つの全てのリボザイムモチーフは、3'フランキング配列の欠失で8 7-95%完結まで自己作用する。生体外で、この発明に記載された自己作用構造は 、Taira et al.,1990 上記;及びAltschuler et al.,1992 Gene 122,85によっ て報告されたそれらより明らかにより活性である。本発明は、シス-切断リボザ イムを使って、作用を防御する二次的構造の欠失を確保することにより生体内の 特定部位でRNA分子を効率よく切ることを可能にするものである。治療用リボザイムの分離 望ましい治療用リボザイムの分離法は、クロマトグラフィーの技法による。こ こに参考までに引用した、Draper et al.,PCT WO 93/23509によるHPLC精製法及 び逆HPLC精製法を用いることができる。あるいは、相補的オリゴヌクレオチドを セルロース又は他のクロマトグラフィー用カラムに付着させれば、例えば、フラ ンキングアームと酵素RNAの間の領域へのハイブリッド形成によって、治療用第 二リボザイムを分離することができる。このハイブリッド形成は、所望の酵素RN A無しで短いフランキング配列に対して、及び放出第一リボザイムに対して選択 される。ハイブリッド形成は、ヌクレアーゼの分解を防ぐべくカオトロピック剤 の存在で達成することができる。マトリックス上のオリゴヌクレオチドは、ヌク レアーゼ活性を最小にするため、例えば、2'-O-メチルRNAを設けて修飾してよい 。カラム マトリックスに付着されたオリゴヌクレオチドのそのような修飾によって、オリ ゴの分解を最小にしてカラムの多重使用が可能となる。そのような多くの修飾法 が当分野で知られているが、望ましいのは化学的に安定な非還元性修飾である。 例えば、ホスホロチオエイト修飾を用いてもよい。 発現リボザイムRNAは、溶解とそれに続くイソチオシアン酸グアニジンの分離 のような通常の手続きでバクテリア又は真核生物から分離できる。 現在知られているTetrahymenaの自己切断部位は、本発明の代替ベクターに用 いることができる。必要なら、全長Tetrahymena配列を用いてよく、又はより短 い配列を用いてよい。5'切断末端の自己切断部位における余分な配列を減らすた めに、Tetrahymenaリボザイムに通常存在するヘアピンは、治療用第二リボザイ ムの3'配列とその補体を含んでいることが望まれる。即ち、第一放出リボザイム エンコーディングDNAは、2つの部分に与えられ、所望の第二リボザイムをエンコ ードするDNAで分離される。例えば、治療用第二リボザイム認識配列が、CGGACGA /CGAGGAであるなら、CGAGGAは、それがTetrahymenaリボザイムで認識されるステ ム構造になるよう自己切断部位のループに与えられる。そのステムループは、所 望の第二リボザイムエンコーディングDNAがそこに配置される制限エンドヌクレ アーゼ部位を包含してよい。 望まれるなら、ベクターは、ここに参考までに引用された、Lechner,PCT WO92 /13070で記述された系を用いて治療プロトコルに使って、治療用第二リボザイム の時限発現、並びに細胞又は遺伝子機能の適切な遮断を可能にしてよい。従って 、ベクターは、RNAの存在においてのみ酵素的に活性なRNAを適宜発現するプロモ ーター又は望ましくない生物又は状態の存在を表す別の分子を包含する。その時 、前述の酵素的に活性なRNAは、Lechner(同上)によって説明されたように、そ れがそこに存在している細胞を殺すか傷つけるか、もしくは所望のタンパク質生 成物の発現を減ずるよう作用する。 多くの適当なRNAベクターも本発明に用いてよい。そのベクターには、植物ウ イロイド、一本鎖又は二本鎖RNAゲノムを包含する植物ウイルス及びRNAゲノムを 包含する動物ウイルス、例えば、ピコルナウイルス、ミクソウイルス、パラミク ソウイルス、A型肝炎ウイルス、レオウイルス及びレトロウイルスがある。引用 され た多くの場合、これらのウイルスベクターの使用はまた、リボザイムの組織特定 出容となる。実施例21:自己作用カセットの設計 好ましい具体例において、出願人は、3つの異なったリボザイムモチーフーー ハンマーヘッド、ヘアピン及び肝炎デルタウイルスリボザイムーーの生体外及び 生体内シス-切断活性を比較して、生体内転写物の末端を処理するそれらの能力 を検定した。しかし、3つの間で直接比較するため、リボザイム含有転写物はで きるだけ類似するよう設計することが重要である。このために、リボザイムカセ ットは全て、3つのシス-作用リボザイムの1つがその後直ぐ続く同一のトランス 作用ハンマーヘッドリボザイムを含んだ(図23-25)。簡単のため、出願人は、 下流側のシス-切断リボザイムだけを表す省略形で各カセットを呼ぶことにする 。従って、HHは、ハンマーヘッドリボザイムを含んでいるシス-切断リボザイム を指し、一方、HP及びHDVは、それぞれ、ヘアピン及び肝炎デルタウイルスシス- 切断リボザイムを含んでいるカセットを指す。リボザイムの一般的設計、並びに カセット間の特異的差異を以下に概説する。 安定なステムループ構造を形成すると予測される配列は、転写物全ての5'末端 に含まれる。ヘアピンステムは、安定なテトラループ(Antao et al.,1991 Nucle ic Acids Res .19,5901)で分離された、T7 RNAポリメラーゼ開始配列(Milligan & Uhlenbeck,1989 Methods Enzymol.180,51)とその補体を包含する。T7開始 配列をステムループ構造の中へ組み込むことにより、出願人は、トランス-作用 リボザイムとのもしくはシス-作用リボザイムとの非生産的塩基対合相互作用を 避けようと期待した。転写物の末端におけるヘアピンの存在もまた、生体内転写 物の安定性に寄与してよい。これらは非限定の諸例である。当業者は、当分野で 周知の各種のプロモーター、イニシエーター配列及びステムループ構造の組合せ を使って他の態様を容易に案出し得ることが分かるであろう。 本研究に用いられるトランス-作用リボザイムは、部位B(5'...CUGGACUC↓GACC UUC...3')を目標とする。リボザイムの5'結合アーム、5'-GAAGGUC-3'、及びリボ ザイムの核、5'-CUGAUGAGGCCGAAAGGCCGAA-3'、は全ての場合において不変である 。加えて、全ての転写物も5'ステムループとリボザイムの第一ヌクレオチド間で 単 一のヌクレオチドを含む。リンカーヌクレオチドは、5'ヘアピンを欠く同一のリ ボザイムで測定されたものと同じ生体外活性を得るために必要とした。3つのシ ス-切断リボザイムは切断部位で異なった要件をもつ故、処理された転写物の3' 末端での多少の差異は避け得なかった。しかし、トランス-及びシス-作用リボザ イム間の連結は、いったんシス-切断が起こると、トランス-切断リボザイムの3' 末端に最小の異質配列が残るよう設計される。構造間の差異だけがリボザイムの 3'結合アームに存在し、ここでは、標的配列に相補的な、6もしくは7個のヌクレ オチド、5'-ACUCCA(+/−G)-3'が存在し、また、処理後は、2乃至5個のエキスト ラヌクレオチドが残る。 HHカセットに使われるシス-切断ハンマーヘッドリボザイムは、Grosshans及び Cech,1991(上記)の設計に基づいている。図23に示すように、トランス-作用 リボザイムの3'結合アームは、ステムIを形成するのに要するシス-切断リボザイ ムの塩基対合相互作用に含まれる。2つのエキストラヌクレオチド、UC、は、3' 結合アームの末端に含まれ、自己作用に続いてトランス-作用リボザイムの3'末 端に残る自己作用ハンマーヘッドリボザイム部位(Ruffner et al.,1990(上記) を形成した。 HP自己作用構造のヘアピンリボザイム部分は、最小の野生型配列に基づく(Ham pel & Tritz,1989(上記))。ヘリックス1末端のテトラループ(切断部位の3' サイド)は、2つの部分を結合するよう働き且つ従って自己作用に続き放出トラ ンス-作用リボザイムの末端に5個の最小ヌクレオチドを残す。HPの2つの変異体 、HP(GU)とHP(GC)を設計した。HP(GU)は、ヘリックス2におけるG・Uゆらぎ塩基 対で構成した(A52G置換;図24)。このヘリックス2の多少の不安定性は、生成物 放出を促進し且つ逆反応を防ぐことによって自己作用活性を改善しようとしたも のである(Berzal-Herranz et al.,1992 Genes & Dev.6,129; Chowrira et al .,1993 Biochemistry 32,1088)。HP(GC)カセットは、ヘリックス2における強 力な塩基対合相互作用に対するコントロールとして構成した(U77C及びA52G置換 ;図24)。ヘアピンリボザイムの逆連結反応を妨害する別の修飾は、野生型配列 に関連した1つの塩基対によってヘリックス1(図24)を短くすることであった(Cho wrira & Burke,1991 Biochemistry 30,8518)。 HDVリボザイムは、切断部位に関するヌクレオチド5'がピリミジンである時に 効率よく自己作用し、その位置にアデノシンがある時は幾分その効力が落ちる。 他の配列要件のどれも切断部位の上流を同定しなかったが、ステムループ構造が 切断部位の2 nt内に存在する時はいくらかの活性の低下を我々は観察した。HDV 自己作用構造(図25)は、自己作用の後、その3'末端にわずか2個のヌクレオチ ドを付加してトランス-作用ハンマーヘッドリボザイムを生ずるよう設計した。 ここに用いられるHDV配列は、抗ゲノム配列(Perrota & Been,1992(上記))に 基づいているが、Been et al.,1992(Biochemistry 31,11843)の修飾を含み、こ の場合、リボザイムのシス-切断活性は、野生型ステムループに対する短縮ヘリ ックス4の置換で改善される(図25)。 自己作用リボザイムカセットをエンコードするDNA挿入を作成するため、部分 的に重複する頂部-及び底部-鎖のオリゴヌクレオチド(60-90ヌクレオチド)が、T 7プロモーター、トランス-作用リボザイム、シス-切断リボザイム及びクローン 化に使える適当な制限部位の配列を含むよう設計された(図26)。アニールされ たオリゴヌクレオチドの一本鎖部分は、Sequenase(R)(U.S.Biochemicals)を使っ て二本鎖に変換した。挿入DNAは、標準プロトコルを使ってEcoR1/Hindlll-diges ted puc 18に連結しそしてE.coli strain DH5αに形質転換した(Maniatis et al .,1982 in Molecular Cloning Cold Spring Harbor Press)。正のクローンの同 一性は、小規模プラスミド配合物を配列決定して確認した。 生体外転写鋳型として及び処理に使える比較的大規模のプラスミドDNAの配合 物は、付帯的エタノール沈降が最終段処理として含められたことを除けば、QIAG EN Inc.(Studio City,CA)からのプロトコルとカラムを用いて作成した。実施例22:生体外RNA処理 線状プラスミド鋳型を含んでいる転写反応は、実質的に、記述されたように実 施した(Milligan & Uhlenbeck,1989(上記);Chowrira & Burke,1991(上記)) 。5'末端で標識された転写物を作成するため、10-20 μCi[γ-32P]GTP,200μM 各NTP及び0.5乃至1μgの線形化プラスミド鋳型の存在において標準転写反応が実 施された。MgCl2の濃度は、全ヌクレオチドの濃度を超える10 mMに維持した。 生体外自己作用に適する個々のリボサイムカセットの能力を比較するため、各 構造を転写しそして37℃の同一条件下で自己作用させた。これらの比較のために 、種々のリボザイムカセットをもっている同量の線形化DNA鋳型を[γ-32P]GTPの 存在で転写して5'末端で標識された転写物を作った。この方法では(全長の、未 処理の転写物と放出トランス-リボザイムだけがオートラジオグラフィーで可視 化された。全ての反応では、Mg2+は、全てのリボザイムカセットで切断が支持さ れるようヌクレオチドの濃度を超える10 mMを含有させた。転写鋳型は、下流側 の配列の長さを増やした状態での自己作用が比較し得るよう異なった制限酵素に よる消化によって数位置で線形化した(図26)。得られる転写物は、3'末端での 4-5非リボザイムヌクレオチド(HindIIIで消化した鋳型)、下流側配列の220ヌク レオチド(Ndel消化鋳型)又は454ヌクレオチド(Rcal消化鋳型)の何れかをもつ。 図27に示すように、4つの全てのリボザイムカセットは、自己作用でき且つ期 待サイズをもつRNA生成物を生ずる。ハンマーヘッドリボザイム活性に不可欠な2 つのヌクレオチド(Ruffner et al.,1990(上記))をHH(突然変異体)核配列に おいて変化させられ(図23参照)、そのためこの転写物は自己作用できない( 27 )。このことは、全長RNAが存在するが、HH(突然変異体)における放出5'RNA の欠失で証明される。放出されるトランスリボザイム(図27)の量を比較するこ とにより、特に下流側配列の存在に関連して、生体外自己作用に対するこれらの リボザイムの能力差が存在することが示される。2つのHP構造に関して、HP(GC) は、エキストラ下流配列が存在する場合も無い場合も、HP(GU)リボザイムより有 効であることは明らかである。加えて、HP(GU)の活性は、下流配列が存在する時 は劇的にますます衰える。比較的強いG:C塩基対は、多分、HP(GC)構造の能力に 寄与して、216個程のエキストラヌクレオチドが下流側に存在するときでさえ、 生産の構造に正しく(及び/又はより迅速に)折り込まれる。HHリボザイム構造 はまた、自己作用時に極めて有効であり、下流側配列が存在する時でもHP(GU)構 造より多少優れている。 3つのリボザイムモチーフについて、エキストラ下流配列の存在は、HDVの効率 に最も影響を及ぼすと思われる。エキストラ配列が下流側に何ら存在しない時、 HDVは極めて有効であり且つHH及びHP(GC)カセットとほぼ同レベルまで自己作用 す る。しかし、エキストラ下流配列が存在すると、自己作用活性は、(準最適な) HP(GU)カセットで見られる位ほとんど劇的に減少すると思われる。実施例23:自己作用反応の力学 Hindlllで消化された鋳型(250 ng)を標準転写に用いた。反応混合物:50 mM T ris.HCl pH 8.3; 1 mM ATP,GTP及びUTP; 50 μM CTP; 40 μCi[α-32P]CTP; 12 mM MgCl2; 10 mM DTT.転写/自己作用反応は、T7 RNAポリメラーゼ(15 U/μl) の付加で開始した。5 μlのアリコートは、規則的時間間隔で採取し、反応は、 同量の2xホルムアミド充填緩衝液(95%ホルムアミド、15 mM EDTA、&染料)を加 えて停止させ、そしてドライアイスで凍結した。試料を10%ポリアクリルアミド ・シーケンスゲルで溶解し、得られたものをPhosphorImager(Molecular Dynamic s,Sunnyvale,CA)で定量した。リボザイムの自己切断速度は、下式へのデータの 非線形最小二乗適用(KaleidaGraph,Synergy Software,Reeding,PA)により定 めた: (フラクション非切断転写)=1/kt(1-e-kt) ここで、tは時間を表し、kは切断に関する単分子率定数を表す(Long & Uhlenb eck,1994 Proc.Natl.Acad.Sci.USA 91,6977)。 線形鋳型は、転写物が3'末端に4乃至5個のベクター誘導ヌクレオチドだけを含 むようプラスミドをHindlllで消化して作成した(図23-25参照)。各構造につい て定められた単分子率定数(k)の比較により、HHは自己作用時に最も効率がよい ことは明らかである(表44)。HH転写物は、HDVより2倍速く、且つHP(GC)転写物 より3倍速く自己作用する。HP(GU)RNAは自己作用するが、HP(GC)構造より少なく とも6倍遅い。このことは、ヘリックス2の安定性は、ヘアピンリボザイムの自己 作用及びトランス切断活性にとって本質的であるという先の観察と一致するもの である(Hampel et al.,1990(上記);Chowrira & Burke,1991(上記))。こ こで測定された転写中のHH自己切断率(1.2 min-1)は、異なったステムIとステム IIIを有するHHを使ってLongとUhlenbeck 1994(上記)によって測定された率と 類似している。HPとHDVについての転写中の自己作用率は、以前には報告されて いない。しかし、転写中にここで測定されるようなーーHDVリボザイムの自己作 用は、変性ゲルから分離後に試験された時より明らかに遅い(Been et al.,1992 (上記))。この減少は、多分、プロトコルの差異並びにここで用いたHDV構造に おける5'フラ ンキング配列の存在を反映している。実施例24:生体外トランス-切断に及ぼす下流側配列の影響 3'フランキング配列を有しているか有していないトランスリボザイムを含んで いる転写物は、トランスにおけるそれらの標的を切断するそれらの能力に関して 検定された。このために、3つの鋳型からの転写物を予備のゲルで溶解し、HH転 写反応からの処理済みトランス-作用リボザイムと全長HH(突然変異体)の両方 に対応するバンドと△HDV転写物を分離した。3つの転写物全てにおいて、トラン ス-作用リボザイム部分は、それらの3'末端の配列を除いて同一である。HHトラ ンス-作用リボザイムは、その3'末端に追加UCだけを含み、一方、HH(突然変異 体)と△HDVは、それらの3'末端に、それぞれ、52と37個のヌクレオチドをもつ 。622ヌクレオチド、内部標識された標的RNAは、リボザイム超過条件下で、標準 の反応緩衝液に溶かした3つのリボザイム転写物と共に温置した。 トランス-リボザイム切断反応用の内部標識された基質RNAを作るために、622 nt領域(ハンマーヘッド部位P含有)を、T7 RNAプロモーターを増幅配列の上流 側に配しているプライマーを使って合成した。標的RNAは、[α-32P]CTP(Chowrir a & Burke,1991(上記))の存在で標準転写緩衝液において転写した。その反応 混合物を15単位のリボヌクレアーゼの無いDNaselで処理し、フェノール続いてク ロロホルム:アソアミルアルコール(25:1)で抽出し、イソプロパノールで沈殿さ せそして70%エタノールで洗浄した。乾燥させたペレットを20 μlの DEPC処理水 に再懸濁しそして-20℃で保管した。 非標識リボザイム(1μM)と内部標識した622 nt 基質RNA(<10 nM)とを90℃-2 分間加熱しそして10分間で37℃まで徐冷することにより標準切断緩衝液(50 mM T ris.HCL pH 7.5と10 mM MgCl2含有)中で別々に変性復元した。反応は、リボザイ ムと基質混合物とを混合することにより開始し、37℃で温置した。5 μlのアリ コートは、規則的時間間隔で採取し、同量の2xホルムアミドゲル充填緩衝液を加 えてクエンチし、そしてドライアイスで凍結した。試料を5%ポリアクリルアミド ・シーケンスゲルで溶解し、得られたものをPhosphorlmager(R)(Molecular Dyna mics,Sunnyvale,CA)を用いてゲルの放射性分析画像により定量的に分析した。 HHトランス-作用リボザイムは、標的RNAを△HDV転写物よりほぼ10倍速くそし てHH(突然変異体)転写物より20倍以上速く切断する(図28)。HH(突然変異体 )の末端の追加ヌクレオチドは、トランス-作用リボザイムの3'標的結合アーム との7塩基対を形成する(図23)。この相互作用は、トランス-作用リボザイムを 標的配列の結合に使えるよう(6 kcal/moleの消費で)崩壊させなければならない 。対照的に、△HDV末端の追加ヌクレオチドは、トランス-リボザイムとの任意の 強い代替塩基対合を形成するよう設計されなかった。それにもかかわらず、△HD V配列は、1-2 kcal/moleの範囲の安定性をもつトランス-リボザイムの3'標的結 合アームを包含してする多重構造を形成すると予測される。従って、△HDVとHH (突然変異体)の構造について観察された活性化の減少は、予め折り込まれた構 造と矛盾するものではなく、且つそれは、リボザイムか基質の何れか又はその両 方との非生産的相互作用を通してフランキング配列がリボザイムの触媒効率を低 減し得る、という見方を強調する。実施例25:生体内RNA自己作用 3つの構造(HH,HDV及びHP(GC))は溶液で効率よく自己作用する故、出願人は、 リボザイムの自己作用に及ぼす哺乳動物の細胞環境の影響を次に検討した。一時 的発現系を用いて生体内リボザイム活性を調べた。この研究には、細胞質で構成 的にT7 RNAポリメラーゼを発現するマウスの細胞系(OST7-1)を選んだ(Elroy-Ste in and Moss,1990 Proc.Natl.Acad.Sci.USA 87,6743)。これらの細胞では、T7 プロモーターの下流側にリボザイムカセットを含有しているプラスミドは、細胞 質において効率的に転写されるであろう(Elroy-Stein & Moss,1990(上記)). マウスのL9繊維芽細胞系(PST7-1;Elroy-Stein and Moss,1990(上記))の単 層を〜5 x 105cells/wellの率で6-ウエル板で成長させた。細胞に、リン酸カル シウム-DNA沈殿法を使って環状プラスミド(5 μg/well)を移入した(Maniatis et a1.,1982(上記))。細胞は、4Mイソチオシアン酸グアナジニウム、25 mMクエ ン酸ナトリウム(pH 7.0)、0.5%サルコシル(Chomczynski and Sacchi,1987 Ana l.Biochem .162,156)、及び50 mM EDTA pH 8.0を含有している標準の溶解緩衝 液(200 μl/well)を付加して溶解させた(4時間ポストトランスフェクション)。 ライ ゼートを水飽和フェノールで一回、続いてクロロホルム:イソアミルアルコール (25:1)で一回抽出した。細胞のRNA全部を同量のイソプロパノールで沈殿させた 。RNAペレットを0.2Mの酢酸アンモニウムに再懸濁しそしてエタノールで再沈殿 させた。次いで、そのペレットを70%エタノールで洗浄し、DEPC処理水に再懸濁 した。 精製した細胞RNA(3 μg/反応)は、Mg2+の欠失で、90℃で2分間加熱し、次いで 氷上で少なくとも15分間スナップ冷却することにより、5'末端標識DNAプライマ ー(100 pmol)の存在で、先ず変性した。このプロトコルは、その相補的RNA配列 に適するプライマーの効率的アニーリングを見越している。そのプライマーは、 50 mM Tris.HCl pH 8.3; 10 mM DTT; 75 mM KCl; 1mM MgCl2;1 mM 各dNTPを含 有する緩衝液中のSuperscript II 逆転写酵素(8 U/μl; BRL)を使って拡張した 。拡張反応は、42℃で10分間実施した。反応は、同量の2xホルムアミドゲル充填 緩衝液を加えて終了させ、砕いたドライアイス上で凍結した。試料を10%ポリア クリルアミド・シーケンスゲルで溶解した。プライマーの配列は次の通り:HH プライマー、5'-CTCCAGTTTCGAGCTTT-3'; HDV プライマー、5'-AAGTAGCCGAGGTCGG ACC-3'; HP プライマー、5'-ACCAGGTAATATACCACAAC-3'。 図29に示すように、全長RNA前駆体と3'切断生成物に対応する特定のバンドは 、自己作用カセットを移入した細胞から検出した。3つの構造全ては、転写的に 活性であることに加えて、OST7-1細胞の細胞質で効率的に自己作用すると思われ る。特に、HHとHP(GC)構造は、95%を上回るところまで自己作用する。OST7-1細 胞において自己作用する全範囲は、生体外で自己作用する範囲に厳密に類似して いると思われる(図29"In Vitro+MgCl2"vs."Cellular")。 生体外自己作用の結果と一致して、HP(GU)カセットは、OST7-1細胞においてほ ぼ50%まで自己作用した。予想されるように、HH(突然変異体)カセットを含有 しているプラスミドの移入によって、検出可能な切断生成物を何らもたない全長 RNAに対応するプライマー拡張生成物が生じた(図29)。後者の結果によって強力 に示唆されることは、3'切断生成物に対応するプライマー拡張バンドは逆転写の 人工物ではないということである。 出願人は、RNAの自己作用は、細胞溶解中、RNA分離ちゅう及び/又はプライマ ー拡張検定中に生ずるかも知れないと云う可能性に関与した。この可能性を排除 するために2つの予防策が講じられた。先ず、溶解緩衝液に50 mM EDTAを含めた 。EDTAは、リボザイム活性に必要とされるMg2+及びCa2+のような二価金属イオン の強力なキレート剤である。それ故、二価金属イオンは、細胞溶解に続く自己作 用RNAには利用できない。第二の予防策には、プライマー拡張検定に、作用リボ ザイムの本質的領域にハイブリッド形成するよう設計されたプライマーを使うこ とが含まれる。これらのプライマーの結合で、触媒活性に本質的な立体配座への 3'シス-作用リボザイムの折り込みが防止されることになろう。 RNA作成中もしくはプライマー拡張分析中の何れかに自己作用が生じている可 能性をさらに排除するため、2つの実験を実施した。最初の実験には、細胞溶解 後、非移入OST-7ライゼートに加えられたRNA前駆体に関するプライマー拡張分析 が含まれる。従って、溶解後ある点で自己作用が生じている時だけ切断生成物が 検出される。全長RNA前駆体は、自己作用反応に要求される遊離Mg2+を排除する 試みで低濃度のMg2+(5 mM)と高濃度のNTP(全体で12 mM)の条件下で転写すること により作成した(Michel et al.1992 Genes & Dev.6,1373)。全長RNA前駆体は ゲルー精製し、既知量を非移入OST-7ライゼートに付加した。RNAをこれらのライ ゼートから精製し、標準のプライマー拡張分析に先立ちDEPC処理水中で37℃-1時 間温置した(図29,in vitro”MgCl2”control)。全ての場合において検出された 主要なRNAは、全長RNA前駆体のプライマー拡張生成物に対応するものである。そ の代わりに、もし、全長前駆体を含有している精製RNAがプライマー拡張分析に 先立ち10 mM MgCl2 中に温置されるなら、プライマー拡張分析で検出されるRNA のほとんど又は全ては切断される(図29,in vitro”MgCl2”control)。これらの 結果によれば、ここに用いられる標準RNA分離とプライマー拡張プロトコルは、 問題のRNAが本質的に自己作用できるとしても、RNAの自己作用にとって有利な環 境をもたらさない、ということが示される。 後処理中の自己作用の欠如を立証する第二の実験では、内部標識RNA前駆体を 作成して、先の制御におけるように非移入OST-7ライゼートに付加した。内部標 識したRNA前駆体は、RNA精製及び(非標識プライマーの存在で)プライマー拡張 反応にかけ、分析して自己作用の範囲を測定した。この分析で、付加された大多 数の全長RNAは、RNA分離及びプライマー拡張の全工程中そのまま残った。 これらの2つの制御実験は、用いられたプロトコルを評価し、且つ、HH、HDV及 びHP(GC)のカセットによって触媒される自己作用反応はOST-7細胞の細胞質に生 じているという出願人の結論を支持するものである。 図23〜25における配列は、非限定例のつもりである。当業者は、公知の技術を 使えば他の態様も容易に招来できることが分かるであろう。 加えて、当業者は、上記の諸例を通して、mRNAの二次的構造によって放出リボ ザイムによる効果的切断ができるようこの発明のベクターを最良に設計する方法 についてのガイダンスを出願人が提供していることが分かるであろう。従って、 特定の構造が本発明に限定されるものではない。該構造は、上述のように、コン ピュータの折りたたみアルゴリズムによるか又は経験によって、前述の二次的構 造に関して容易にテストできるものである。その上、該構造によって、少なくと も80%のリボザイム放出が完了でき、このことは、上述のように又は周知の方法 で容易に測定できる。即ち、RNAの該二次的構造はどれもリボザイムの放出を20% を越える程まで減らさないということである。 IV.RNAポリメラーゼIIIにより発現されたリボザイム 出願人は、RNAポリメラーゼIII(polIII)に基づくシステムを使 用した外来RNAの産生レベルは、RNAが確実に、塩基が対になって安定な分 子内ステム構造を形成したRNA分子における5’末端と3’領域を伴って産生 されるようにすることによって、顕著に増強できることを確認した。このステム 構造は、同じRNA分子における3’領域のヌクレオチド(少なくとも8塩基) と5’末端の相補的なヌクレオチドの間の水素結合による相互作用(ワトソン・ クリック型または非ワトソン・クリック型)によって形成される。 下に示す実施例は2型polIII遺伝子単位に関するものであるが、数々の 他のpolIIIプロモーターシステム、例えばtRNA(ホールら、1982 年、セル29巻3−5頁)、5SRNA(ニールセンら、1993年、ヌクレイ ック・アシッズ・リサーチ21巻3631−3636頁)、アデノウイルスVA RNA(フォウクスおよびシェンク、1980年、セル22巻405−413頁 )、U6snRNA(グプタおよびレディー、1990年、ヌクレイック・アシ ッズ・リサーチ19巻2073−2075頁)、円蓋RNA(キッケファーら、 19 93年、ジャーナル・オブ・バイオロジカル・ケミストリー268巻7863− 7873頁)、テロメラーゼRNA(ロメロおよびブラックバーン、1991年 、セル67巻343−353頁)なども使用することができる。 この発明で記載する構築物は、5’および3’終末がヘアピンループに関与す るものでさえも、他の構築物より顕著に高いレベルまでRNAを蓄積することが 可能である。このような構築物を使用すると、外来RNAの発現レベルを細胞当 たり20,000ないし50,000コピーに増加することができる。このこと は、このような構築物およびこの構築物を暗号化するベクターを、デコイ、治療 用編集およびアンチセンスプロトコルにおける使用、ならびにリボザイム生成に おいて、優れたものにする。さらに、この分子は、作用剤または拮抗剤RNA類 (親和性RNA類)として使用することができる。出願人は、一般に、RNAの 5’末端と3’領域の塩基対による分子内相互作用は、高いRNA蓄積を達成す るために2本鎖構造であるべきだと考える。 すなわち、一つの好ましい実施態様において、この発明はtRNA配列および 目的とするRNAを含むキメラRNA分子(例えばtRNAに基づく分子)の合 成に使用するpolIIIプロモーターシステム(例えば2型システム)を特徴 とする。 下記は、この発明を2型polIIIプロモーターおよびtRNA遺伝子を用 いて例示している。具体的には、広義の発明を説明するために、下記実施例中の RNA分子は、2型polIIIプロモーターシステムのAボックスおよびBボ ックスをもち、同じRNA分子の相補的3’終末または領域の少なくとも8塩基 と塩基対を形成し得る5’末端または領域をもつ。これは、具体例として示すも のである。当業者は、これが一例にすぎず、他のpolIIIプロモーターシス テムおよび当業界で一般に知られる技術を使用して容易に他の態様を作成しうる ことが理解できる。 「末端」は、3’ヒドロキシルまたは5’燐酸または5’キャップ部分で終わ るRNA分子の末端塩基を意味する。「領域」は、塩基対を作る相互作用に関与 する末端から延びる3’または5’塩基伸長部を意味する。これは、必ずしもR NAの終末に隣接するものでなくてよい。出願人は、分子の他の終末から多くて も約50塩基、好ましくは僅か20塩基の領域をもつRNA分子の少なくとも一 端の塩基対形成が、高いレベルで発現され得る有用な分子を提供することを確認 した。 「3’領域」は、同じ分子における5’末端の相補的ヌクレオチドとの間で分 子内塩基対を作る相互作用に関与する末端から延びる3’塩基伸長部を意味する 。3’領域は、3’末端を含むように設計することができる。それ故、3’領域 は、3’末端から延びる≧0個のヌクレオチドである。例えば、この発明で記載 する(図40)S35構築物において、3’領域は3’末端から〜43ntであ る。これらの例は、限定を意味するものではない。当業者は、当業界で一般に知 られる技術を使用して容易に他の態様を作成できることが理解できる。一般に、 3’末端の100塩基以内に3’領域をもつのが好ましい。 「tRNA分子」は、一般に任意の承認されたtRNA遺伝子から由来する2 型polIII由来RNA分子を意味する。当業者は、このような分子を暗号化 するDNAは容易に入手できること、およびこのRNA分子および/またはプロ モーターシステムを暗号化するDNA内の1個以上の塩基を所望に応じて修飾す ることにより改変し得ることを、容易に理解することができる。常にではないが 、一般に、このような分子は当業界で周知の(そしてその例が文献中にみられる )配列からなるAボックスおよびBボックスを含む。このようなAおよびBボッ クスは、polIIIの最適な転写に必要なある種の共通配列をもつ。 「キメラtRNA分子」は、polIIIプロモーター(2型)領域を含むR NA分子を意味する。例えは、キメラtRNA分子は、その分子の3’領域と相 補的5’末端の間できた分子内塩基対構造を含み、2型polIIIプロモータ ーボックスの活性に影響しない任意の分子内位置に外来RNA配列を含むもので あり得る。すなわち、このような外来RNAは、Bボックスの3’終末に、また はAおよびBボックス間に、外来RNA内または他の位置の適当な位置に移動し たBボックスを備え、polIIIの転写に効果的なようにしたものであり得る 。一つの例として、RNA分子はリボザイムのステムII内にある2型polI IIプロモーターのBボックスをもったハンマーヘッドリボザイムであり得る。 2番目の例として、BボックスはヘアピンリボザイムのステムIV領域内に存在 し 得る。このようなRNA分子の具体例は下に示す。当業者は、これが一例にすぎ ず、当業界で一般に知られる技術を使用して容易に他の態様を作成しうることが 理解できる。 「目的とするRNA」分子は、治療、診断または他の始点から有用な任意の外 来RNA分子を意味する。このような分子は、アンチセンスRNA、デコイRN A、酵素RNA、治療用編集RNAならびに作用剤および拮抗剤RNAを含む。 「アンチセンスRNA」は、RNA−RNA相互作用により他のRNA(標的 RNA)に結合し、標的RNAの活性を改変する、非酵素RNA分子を意味する (エグチら、1991年、アニュアル・レビュー・オブ・バイオケミストリー6 0巻631−652頁)。「酵素RNA」は、酵素活性をもつRNA分子を意味 する(チェッヘ、1988年、ジャーナル・オブ・アメリカン・メディカル・ア ソシエーション260巻3030−3035頁)。酵素核酸は(リボザイム)は 、まず標的RNAに結合することにより作用する。このような結合は、標的RN Aを切り離すように働く分子の酵素部位に極めて近接して保持された酵素核酸の 標的結合部によって起こる。すなわち、酵素核酸は、まず標的核酸を認識しつい で塩基対形成により結合し、正しい部位に結合すると、酵素的に作用して標的R NAを切断する。 「デコイRNA」は、リガンドに対する天然結合ドメインを模倣するRNA分 子を意味する。それ故、デコイRNAは、特定リガンド結合の天然結合標的と競 合する。例えば、HIVのトランス活性化応答(TAR)RNAの過剰発現が、 デコイとして作用し、HIVのtat蛋白と効果的に結合でき、それがHIVの RNA中に暗号化されたTAR配列に結合するのを妨げることが示されている( サレンジャー、1990年、セル63巻601−608頁)。これは具体例とし て示したものである。当業者は、これが一例にすぎず、当業界で一般に知られる 技術を使用して容易に他の態様を作成しうることが理解できる。 「治療的編集RNA」は、細胞標的に結合し、特定塩基の修飾を仲介しうるア ンチセンスRNAを意味する。 「作用剤RNA」は、高い親和性で蛋白レセプターに結合し、特定の細胞経路 の刺激を起こし得るRNA分子を意味する。 「拮抗剤RNA」は、細胞蛋白に結合し、その正常な生物学的機能が果たされ るのを妨げ得るRNA分子を意味する(例えば、ツァイら、1992年、プロシ ーディングス・オブ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンシズ・ユーエス エイ89巻8864−8868頁参照)。 別の特徴として、この発明は、上記のRNA分子を暗号化するベクター、この ようなベクターを含む細胞、目的とするRNAの製造法およびこのRNAの製造 におけるベクターの使用を含む。 すなわち、この発明は、目的とする治療用RNA部分およびRNAの3’領域 と5’末端の相補的ヌクレオチド間で塩基対を形成する相互作用によって生じた 分子内ステムを含む、転写した非天然産RNAを特徴とする。ステムは、好まし くは少なくとも8個の塩基対を含み、さらにそれ以上、例えば15または16塩 基対を含むことができる。 好ましい態様において、キメラtRNAの5’末端は、その≧8ヌクレオチド が3’領域と塩基を形成する相互作用に関与する一次tRNA分子の前駆体分子 の一部分を含み;キメラtRNAはAおよびBボックスを含み,Bボックスの天 然配列3’は除去され、それにより内因性RNAプロセッシングが妨げられ;目 的とするRNA分子はBボックスの3’終末にあり;目的とするRNA分子はA およびBボックスの間にあり;目的とするRNA分子はBボックスを含み;目的 とするRNA分子はアンチセンスRNA、デコイRNA、治療用編集RNA、酵 素RNAならびに作用剤および拮抗剤RNAの群から選ばれ;分子はRNAの5 ’末端と同じRNA内の相補的3’領域間で塩基対を作る相互作用によりもたら される分子内ステムをもち、また少なくとも8個の塩基対を含み,5’末端は3 ’領域の少なくとも15個の塩基と塩基対を作り得る。 最も好ましい態様において、分子は、RNAポリメラーゼIIIに基づくプロ モーターシステム、例えば2型polIIIプロモーターシステムにより転写さ れ、0ないし300個の塩基により隔てられた2型polIIIプロモーターの AおよびBボックスをもつ。 そのほか、関係する特徴として、この発明は、RNApolIIIプロモータ ーとして機能するRNAを暗号化するベクターの部分をもつ、上記RNA分子を 暗号化するRNAまたはDNAベクター;またはそのベクターを含む細胞;また は上記のようにしてRNA分子をもつ細胞中にその分子を導入することによる、 細胞中に目的とするRNA分子を供給する方法を、特徴とする。 RNAに基づく遺伝子療法手段を有効にするためには、充分な量の治療用RN Aが、処理した細胞の適当な細胞内コンパートメント中に集積しなければならな い。集積は、抗ウイルス遺伝子のプロモーターの強さと抗ウイルスRNAの細胞 内安定性の両者の関数である。RNAポリメラーゼII(polII)およびR NAポリメラーゼIII(polIII)に基づく発現システムの両者が、細胞 中で治療用RNA類を発現させるために使用されてきた(サーバーおよびロッシ 、1993年、エイズ・リサーチ・アンド・ヒューマン・レトロウイルシズ9巻 483−487頁;ユーら、1993年、プロシーディングス・オブ・ナショナ ル・アカデミー・オブ・サイエンシズ・ユーエスエイ90巻6340−6344 頁)。しかし、polIIIに基づく発現カセットは、次の理由から、抗ウイル スRNA類の発現用として、理論的に魅力が大きかった。polIIは、細胞質 中に限定して存在するメッセンジャーRNA類を産生し、他方polIIIは、 核と細胞質の両者に存在する機能的RNA類を産生する。polIIプロモータ ーは、組織に限定される傾向があるが、他方polIII遺伝子は、tRNAお よび全ての細胞型における基本的「家政」機能に必要な他の機能的RNA類を暗 号化する。それ故、polIIIプロモーターは全ての組織型で発現されるよう に見える。最後に、polIIIは、polII遺伝子に比較して、所定の遺伝 子集積からより大きなレベルにまで転写する。 治療用RNA類の細胞内集積は、使用する遺伝子移入法によっても変わる。例 えば、安定な遺伝子移入を得るために現在使用されているレトロウイルスベクタ ーは、標的細胞のゲノムにランダムに組み込む。このランダム組み込みは、個々 の細胞を含む大処理細胞集団において種々の移入遺伝子発現をもたらす。それ故 、効果を最大にするには、移入遺伝子は、組み込み部位に関係なく、全ての処理 細胞集団において治療に使える量の抗ウイルスRNAを発現する能力をもたなけ ればならない。 polIIIシステム 下記は、限定を意図しないこの発明の一実施例である。ひとtRNAi met遺伝 子から由来しΔ3−5と称されるpolIIIに基づく遺伝子要素(図33;ア デニイ−ジョーンズら、1984年、前掲)は、抗ウイルスRNA類の発現に適 応化されている(サレンジャーら、1990年、モレキュラー・アンド・セルラ ー・バイオロジー10巻6512−6523頁)。この要素を、安定な遺伝子移 入のためにDCレトロウイルスベクター(サレンジャーら、1990年、モレキ ュラー・アンド・セルラー・バイオロジー10巻6512−6523頁)に挿入 し、モロニーマウス白血病ウイルスに対するアンチセンスRNA類および抗HI VデコイRNA類の発現に使用した(サレンジャーら、1990年、モレキュラ ー・アンド・セルラー・バイオロジー10巻6512−6523頁;サレンジャ ーら、1990年、セル63巻601−608頁;サレンジャーら、1991年 、ジャーナル・オブ・ビロロジー65巻6811−1816頁;リーら、199 2年、ザ・ニュー・バイロジスト4巻66−74頁)。大集団中に存在する個々 の細胞からクローン系を増大させ、細胞中に同様な量の治療用RNAを発現させ た。全ての処理細胞中に治療レベルの治療用RNAを生ずるベクターシステムの 開発は、RNAに基づく遺伝子療法様式において顕著な進歩を表す。 出願人は、Δ3−5ベクターシステムを使用してひとT細胞系におけるハンマ ーヘッド(HHI)リボザイム(酵素活性をもつRNA)の発現を試験した(こ れらの構築物は、「Δ3−5/HHI」と称される;図34)。平均して、リボ ザイムは、大T細胞集団中の細胞当たり100コピー未満を集積したことがわか った。Δ3−5キメラの発現レベルを改良する試みとして、出願人は、転写率を 増すために増強したプロモーター要素を含んだ一連の修飾Δ3−5遺伝子単位を 作り、構造遺伝子中に挿入してリボザイム転写物の細胞内安定性を改良した(図 34)。S35と称されるこのような修飾遺伝子単位の一つは、元のΔ3−5/ HHIベクターシステムに較べて、100倍以上のリボザイム集積を大T細胞集 団中にもたらした。プールしたT細胞集団から得た個々のクローン系中のリボザ イム集積は、このベクターの元のΔ3−5/HHI型が達成したものの10ない し100倍以上にわたっていた。 S35遺伝子単位は、限定されるものではないが、リボザイム、アンチセンス 、 デコイ、治療用編集物、作用剤および拮抗剤を含む他の治療用RNA類の発現に 使用することができる。S35遺伝子の適用は抗ウイルス療法に限られるもので はなく、かんのような治療用RNA類が有効であり得る他の疾病にも可能である 。S35遺伝子単位は、限定するものではないが、アデノ関連ウイルス(AAV ;カーター、1992年、カレント・オピニオン・イン・ジェネティック・デベ ロプメント3巻74頁)のような他の安定な遺伝子移入システムを含む、レトロ ウイルス以外のベクターシステム、ならびにプラスミド送達およびアデノウイル スベクター(バークナー、1988年、バイオ・テクニックス6巻618−12 9頁)のような遷移ベクターシステムの関係でも使用し得る。 上述のように、S35ベクターは、RNAの3’領域が、普通tRNAの成熟 の際に切り離される5’前駆体部分をもつ5’末端の相補的ヌクレオチドと、塩 基対を形成する、tRNAの切断型を暗号化している。学説に結びつくものでは ないが、出願人は、この特徴は観察された発現レベルにとって重要だと考える。 すなわち、当業者は今やこのような高い発現レベルをもつ同様なRNA分子を設 計できるのである。下記は、このようなベクターおよびtRNA分子を作成でき る方法の例を示すものである。 Δ3−5ベクター Δ3−5と称される切断型のひとtRNAi met遺伝子(図33;アデニイ−ジ ョーンズら、1984年、前掲)を使用するアンチセンスRNA類およびその後 デコイRNA類の発現推進(サレンジャーら、1990年、前掲)は、最近にな って報告された。tRNA遺伝子は内部polIIIプロモーターを利用するか ら、アンチセンスおよびデコイRNA配列はtRNAi met配列を含むキメラとし て発現される。切断型tRNA遺伝子は、モロニーマウス白血病ウイルスベクタ ーLTRのU3領域に入れられた(サレンジャー、1990年、前掲)。 塩基対構造 Δ3−5ベクターの組み合わせがアンチセンスおよびデコイRNAの両者の阻 害レベルでの発現に使用できたので、出願人は、治療用リボザイムの発現に対す る利用性を探るために、リボザイム暗号化配列(「Δ3−5/HHI」と称され る)このベクターにクローンした。しかし、このベクターで安定に形質導入され たひとT細胞系中では低いリボザイム集積が観察された(図35)。リボザイム の集積改良を試みるために、出願人は、種々のRNA構造要素(図34)をリボ ザイムキメラの一つ(Δ3−5/HHI)に組み込んだ。 キメラ転写物の末端をエキソヌクレアーゼ分解から保護する試みのために、2 種の方策を使用した。一つの方策は、転写物の末端へのステム・ループ構造組み 込みを含むものであった。このような構築物2個、すなわち3’終末にステム・ ループ構造を含むS3、および転写物の両終末にステム・ループ構造を含むS5 をクローン化した(図34)。第二の方策は、5’末端と3’終末の配列が安定 な塩基対ステムを形成できるように3’末端配列を修飾することを含むものであ った。このような構築物2個、すなわち3’終末を5’リーダーおよびtRNAi met ドメインのアクセプターステムとハイブリダイズするように改変したS35 、およびS35と同様であるがΔ3−5キメラのひリボザイム部分にさらに大幅 の構造を入れたS35プラスを作成した(図34)。これらのステム・ループ構 造は、リボザイムの触媒活性による干渉から保護する構造中で非リボザイム配列 を隔離することをも目的とする。このような構築物をクローン化し、産生細胞系 を作り、安定に形質導入したひとMT2(ハラダら、1985年、前掲)および CEM(ナラおよびフィッシンジャー、1988年、前掲)細胞系を樹立した( カレント・プロトコルズ・イン・モレキュラー・バイオロジー、1992年、ア ウスベルら編、ニューヨーク、ワイリー・アンド・ソンズ)。RNA配列ならび にS35およびS35プラスの構造を図40−47に示す。 図48に、この発明のキメラRNA分子の一般構造を示す。Nはそれぞれ独立 に塩基対を形成するかしない塩基の有無または数を示す。AおよびBボックスは 、所望によるものであり、任意の既知AおよびBボックス、または図に例示する 共通配列であることができる。発現すべき目的核酸は分子の任意の位置にあるこ とができるが、AおよびBボックスに隣接するかまたは間に示す位置にあるのが 好ましい(矢で示す)。図49は、目的とするRNAが分子内3’を提供するこ のような構造の一例を示す。このような構築物の具体例は、図50および51に 示す。 実施例26:Δ3−5リボザイムキメラのクローン化 少なくとも15個のヌクレオチドで重なるS35挿入物を暗号化するオリゴヌ クレオチドを設計した(5’GATCCACTCTGCTGTTCTGTTTT TGA3’および5’CGCGTCAAAAACAGAACAGCAGAGTG 3’)。オリゴヌクレオチドを、40mMトリスHCl、pH8を含有する緩衝 液中で5分間煮沸して変性した。オリゴヌクレオチドを氷で10−15分間急冷 してアニールさせた。 アニールしたオリゴヌクレオチド混合物を、40mMトリスHCl、pH7. 5、20mMMgCl2、50mMNaCl、4種のデオキシリボヌクレオチド 3燐酸各0.5mM、10mMDTTを含む緩衝液中で酵素シクエネース(商標 )(ユー・エス・バイオケミカルス)を用いて2本鎖分子に変換した。反応は、 37℃で30分間進行させた。70℃で15分間加熱して反応を停止させた。 2本鎖DNAを適当な制限エンドヌクレアーゼ(BamHIおよびMluI) で消化して、Δ3−5のクローン化に適する終末を作成した。 2本鎖挿入DNAを、66mMトリスHCl、pH7.6、6.6mMMgC l2、10mMDTT,0.066μMATPおよび0.1U/μlT4DNA リガーゼ(ユー・エス・バイオケミカルス)を含む緩衝液中、室温(約20℃) で60分間インキュベートすることにより、Δ3−5ベクターDNAに連結した 。 形質転換能をもつエシエリキア・コリ細菌株を、氷上で60分間細胞とDNA を混合することにより、組換えベクターDNAで形質転換した。混合物を37℃ で1分間熱ショック処理した。反応混合物をLB培地で希釈し、細胞を37℃で 60分間回収した。細胞をLB寒天板上におき、37℃で〜18時間インキュベ ートした。 プラスミドDNAを、標準手法により組換えクローンの一夜培養から分離した (アウスベルら、カレント・プロトコルズ・イン・モレキュラー・バイオロジー 、1990年、ニューヨーク、ワイリー・アンド・ソンズ)。 クローンの同一性は、シクエネース(商標)DNA配列決定キット(ユー・エ ス・バイオケミカルス)を用いてプラスミドDNAを配列決定することにより確 認した。 得られた組換えΔ3−5ベクターは、S35配列を含んでいる。HHIを暗号 化するDNAを、SacIIおよびBamHIを用いてこのΔ3−5・S35含 有ベクターにクローン化した。 実施例27:ノザーン分析 形質導入したMT2細胞からRNAを抽出し、Δ3−5キメラ転写物の存在を ノザーン分析(カレント・プロトコルズ・イン・モレキュラー・バイオロジー、 1992年、アウスベルら編、ニューヨーク、ワイリー・アンド・ソンズ)で検 索した。MT2形質導入体から抽出したRNAのノザーン分析は、適当な大きさ のΔ3−5/リボザイムキメラが発現されたことを示した(図35、36)。さ らに、これらの結果は、種々の構築物間の集積の違いを明らかにした(図35、 36)。Δ3−5/HHIリボザイムキメラからみられる発現パターンは、Δ3 −5ベクターにクローン化した他の12個のリボザイムと同様であった(図示せ ず)。MT2細胞系では、Δ3−5/HHIリボザイムキメラが、平均して、細 胞当たり100コピー未満集積した。 Δ3−5/HHIの3’終末へのステム・ループの付加は、Δ3−5レベルの 増加を導かなかった(図35、36のS3)。5’および3’ステム・ループの 両者を含むS5構築物も、リボザイムレベルの増加を導かなかった(図35、3 6)。 興味深いことに、MT2細胞中におけるS35構築物の発現は元のΔ3−5/ HHIベクター転写物に比べて約100倍大きかった(図35、36)。これは 、S35転写物の安定性が増加したためかも知れない。 実施例28:切断活性 形質導入細胞中で転写されたリボザイムが切断活性を含むか否かを試験するた めに、形質導入したMT2T細胞から得た総RNA抽出物を、HHI切断部位を 含む標識した基質とともにインキュベートした(図37)。S35構築物以外の 全部のリボザイム活性は、低すぎて検出できなかった。しかし、リボザイム活性 はS35形質導入T細胞RNAで検出できた。S35形質導入MT2RNAに見 られた活性と、種々の量のインビトロ転写S5リボザイムキメラが存在するMT 2RNAで見られる活性との比較は、1−3nMのS35リボザイムがS35形 質導入MT2RNA中に存在することを示した。この活性レベルは、細胞当たり 5,000−15,000リボザイム分子の細胞内濃度に相当する。 実施例29:クローンによる変動 大母集団を作る細胞間のリボザイム発現レベルの変動は、バルクのS35形質 導入CEM細胞株から数種のクローン細胞系を作ることにより測定し(カレント ・プロトコルズ・イン・モレキュラー・バイオロジー、1992年、アウスベル ら編、ニューヨーク、ワイリー・アンド・ソンズ)、個々のクローンにおけるリ ボザイムの発現および活性レベルを測定した(図38および39)。個々のクロ ーンはすべて活性リボザイムを発現することが判った。各クローンで検出された リボザイム活性は、ノザーン分析で観察された相対的リボザイム量とよく相関し た。クローン間の定常リボザイムレベルは、クローンGの細胞当たり約1,00 0分子からクローンHの細胞当たり11,000分子の範囲にわたっていた(図 38)。クローンのリボザイムレベルを平均することにより計算したクローン平 均集積は、元の大集団で測定したレベルと正確に等しかった。このことは、個々 のクローンが大集団中に存在した変動の代表であることを示唆する。 14個のクローン全部がリボザイムを発現したという事実は、大集団中のリボ ザイムを発現する細胞のパーセントが極めて高いことを示す。さらに、クローン 中の最低発現レベルは元のΔ3−5ベクターで形質導入した犬細胞集団で見られ るものの10倍以上あった。それ故、S35遺伝子単位は、大量の細胞を取り出 し、形質導入しついで患者に再導入する遺伝子治療セッティングにおいてより有 効である。 実施例30:安定性 最後に、G418に抵抗性の多量のS35形質導入系を、リボザイム発現が長 期間にわたり安定化否かを調べるために3か月間(G418なしで)増殖させた 。この状況は、多量の細胞を形質導入した後患者に再導入し増殖させる診療所の 状況をまねたものである。3か月後リボザイム発現の程々の30%減少が見られ た。この違いは、おそらく種々の量でリボザイムを発現し培養中種々の成長速度 を示し培養物中で僅かに優勢になる細胞により起こったのであろう。しかし、リ ボザイム発現は少なくなくともこの期間中明らかに安定であった。 実施例31:TRZ・tRNAキメラの設計と構築 S35因子を含みTRZと称される転写単位を設計する(図52)。目的とす るRNA(例えばリボザイム)は、TRZtRNAキメラの指示領域に挿入する ことが出来る。この構築物は、目的とするRNAの安定性を高める可能性がある 。限定するもてはないが、TRZ−AおよびTRZ−BはTRZ・tRNAの例 である。 図53−54において、部位Iを標的とするハンマーヘッドリボザイム(HH ITRZ−A;図53)および同じく部位Iを標的とするヘアピンリボザイム( HPITRZ−A;図54)を、TRZtRNAキメラの指示領域に独立にクロ ーン化した。精製したリボザイム転写物は、全RNAリボザイム以外に、アンチ センス、治療用編集RNA、デコイのような目的とするRNA類をTRZtRN Aキメラの切断活性を保持していた(例えば図55)。出願人は、これらTRZ tRNAキメラの効果的な発現が哺乳類細胞中で達成しうることを示した。 リボザイム以外に、アンチセンス、治療用編集RNA、デコイのような目的と するRNA類をTRZtRNAキメラの指示領域に挿入して、哺乳類細胞中で治 療レベルのRNA発現を達成することが出来る。 図40−47および50−54に挙げた配列は、限定を意図しない例を示すも のである。当業者は、当業界で一般に知られる技術を使用して上記例の変形(変 異、挿入および欠失)を容易に作成でき、それらがこの発明の範囲内にあること を理解できる。 実施例32:T細胞系中でのリボザイム発現 レトロウイルスまたはアデノ関連ウイルス(AAV)に基づくリボザイム発現 ベクターで安定に形質導入されたT細胞系におけるリボザイムの発現(図56) 。ひとT細胞系MT2およびCEMを、ネオマイシン選択マーカーおよびpol IIImetitRNA誘導プロモーターから発現されるリボザイム(S35/ HHI)を暗号化しているレトロウイルスまたはAAVベクターで形質導入した 。ベクターで安定に形質導入された細胞を、ネオマイシン系抗生物質誘導体G4 18(0.7mg/ml)を含む培地で選択的に増殖させた。安定な細胞系中の リボザイム発現をノザーン分析で分析した。リボザイム転写物の検出に用いたプ ローブはひとmetitRNA配列とも交差ハイブリダイズした。図56におい て、S 35/HHIRNAは、レトロウイルスまたはAAVベクターで形質導入したM T2およびCEM中に顕著なレベルで集積した。 これらは限定を意図しない例を示すものでり、。当業者は、当業界で一般に知 られる技術を使用して、アデノウイルスベクター(図57)、プラスミドDNA ベクター、アルファウイルスベクターおよびそれらの他の誘導体のような他のベ クターを容易に作成でき、それらがこの発明の範囲内にあることを理解できる。 さらに、転写単位はpolIIおよび/またはpolIIIプロモーターを使用 して個別にまたは多重に発現させることが出来る。 ここに引用した参照資料、並びにドレイパーのWO93/23569、94/ 02495、94/06331、サレンジャーのWO93/12657、トムス ンのWO93/04573およびサリバンのWO94/04609、93/11 253は、ここに記載したベクターの使用法を記載し、引用することによってこ こに包含させる。特に、これらのベクターはアンチセンスおよびデコイRNA分 子の投与に有用である。 実施例33:連結したリボザイムは触媒活性をもつ ドレイパーのWO93/23569に記載された連結法で作ったリボザイムの 標的RNAを切断する能力は、対応基質RNA(図58)または長い(622n t)RNA(図59、60および61)で試験した。 対応基質RNAは、こ相RNA合成技術を用いて化学的に合成した(スカリン ジャら、1990年、ヌクレイック・アシッズ・リサーチ18巻5433−54 41頁)。基質RNAを、[γ−32P]ATPとポリヌクレオチドキナーゼ(カ レント・プロトコルズ・イン・モレキュラー・バイオロジー、1992年、アウ スベルら編、ニューヨーク、ワイリー・アンド・ソンズ)を用いて5’末端を標 識した。リボザイム反応を、リボザイム過剰条件下に行った(kcat/KM;ヘル シュラクおよびツェッヘ、1990年、バイオケミストリー29巻10159− 10171頁)。略述すると、リボザイムと基質RNAを、50mMトリスHC l、pH7.5、および10mMMgCl2を含む緩衝液中で、90℃に加熱し 氷上で10分間急冷することにより、別々に変性し復元した。切断反応は、リボ ザイムを基質と37℃で混合することにより開始した。規則的時間間隔で5μl の 試料を取り出し、等容量のホルムアミドゲルロード緩衝液(カレント・プロトコ ルズ・イン・モレキュラー・バイオロジー、1992年、アウスベルら編、ニュ ーヨーク、ワイリー・アンド・ソンズ)と混合して反応を停止させた。試料を2 0% ポリアクリルアミド尿素ゲル上で分割した。図58において、−ΔGはリ ボザイムと基質RNA間の塩基対形成相互作用について計算した結合の自由エネ ルギーである(ターナーおよびスギモト、1988年、前掲)。RPIAは、6 /6結合手をもつHHリボザイムである。このリボザイムは、1本のリボザイム として化学的に合成するか、または2個の断片として合成しついで連結して1本 のリボザイムとした。2種のリボザイムに対するkcat/KM値は同等であった。 622ntの長い標的配列のT7RNAポリメラーゼプロモーター上流を含む 鋳型を、DNAクローンからPCR増幅した。標的RNA(HHリボザイム切断 部位B、CおよびDを含む)を、このPCR増幅鋳型からT7RNAポリメラー ゼを使用して転写した。転写物を転写中に4種のリボヌクレオチド3燐酸の1種 として[α−32P]CTPを含めることにより標識した。37℃で2時間転写後 、転写混合物を、DNアーゼ1で処理して転写に使用したDNA鋳型を消化除去 した。RNAをイソプロパノールで沈殿させ、ペレットを70%エタノールで2 回洗浄し塩と転写反応に使用したヌクレオチドを除去した。RNAをDEPC処 理水に再懸濁し、4℃で保存した。リボザイム切断反応は、リボザイム過剰条件 下に行った[kcat/KM;ヘルシュラクおよびセッヘ、1990年、前掲]。略 述すると、1000nMリボザイムと10nM内部標識標的RNAを、50mM トリスHCl、pH7 5、および10mMMgCl2の存在下に、90℃に2 分間加熱することにより、別々に変性した。RNAを37℃に10−20分間冷 却して復元した。切断反応は、リボザイムを標的RNAと37℃で混合すること により開始した。規則的時間間隔で5μlの試料を取り出し、等容量の停止緩衝 液を加えて反応を停止させた。試料を、配列決定ゲル上で分割した。 実施例34:≧2塩基対ステムIIをもつハンマーヘッドリボザイムは触媒活性 をもつ RNA化学合成のコストを減少するために、出願人は、代表的ハンマーヘッド リボザイム(≧4bpステムII)のステムII領域の長さを、HHリボザイム の触媒効果を減らさずに短縮できるかどうかに興味をもった。ステムIIの長さ を、1回1塩基対づつ系統的に短縮した。3および2個の塩基対ステムIIをも つHHリボザイムを、固相RNAホスホルアミダイト技術を用いて化学的に合成 した(スカリンジェら、1990年、前掲)。 対応および長い基質RNAを合成し、リボザイムアッセイを実施例33記載の ように行った。図62、63および64において、データは、ハンマーヘッドリ ボザイムのステムIIの短縮は触媒効果を大きく変えないことを示す。出願人の 意見では、≧2塩基対ステムII領域をもつはんまーヘッドリボザイムは触媒活 性をもつ。 実施例35 触媒活性をもつヘアピンリボザイムの合成 5’および3’断片の両者につき図65に示すヌクレオチド塩基配列をもつR NA分子を化学的に合成した。3’断片は、燐酸化し、基本的に実施例37に記 載するように5’断片に連結した。図65から明らかなように、3’および5’ 断片はヘリックス4でハイブリダイズすることができ、GAAA配列を介して共 有結合で連結した。この構造が基質にハイブリダイズすると、リボザイム・基質 複合体構造ができる。ヘリックス4は3塩基対で示したか、1または2塩基対の みて作ってもよい。 連結したリボザイムの40nM混合物を、1−5nM5’終末標識対応基質( RNAホスホルアミダイト技術を用いて固相合成法で化学合成)と50mMトリ スHCl、pH7.5,10mMMgCl2中で種々の時間インキュベートする と、効率的に基質を切断することを示した(図66)。 図62および65に示す標的およびリボザイム配列は、限定を意図しない例を 示すものである。当業者は、当業界で一般に知られる他の配列および技術を使用 して別の態様を容易に作成しうることを理解できる。 V.ヘアピンリボザイムの構築 以下に、別の基質核酸の5’領域と塩基対を形成するためにリボザイム中に新 しいヘリックス(すなわち、別の一本鎖核酸と2本鎖領域を作りうる配列)を備 えた改良トランス切断ヘアピンリボザイムを示す。このヘリックスは、図3に示 すヘリックス3の後ろのリボザイム3’終末に備えられる。さらに、少なくとも 2個の余分な塩基をヘリックス2に備えることができ、ヘリックス2に対応する 基質部分は、ヘアピンの3’終末に水素結合できる5’部分に直接連結されるか 、または少なくとも1塩基のリンカーを有しうる。トランス切断は、リボザイム が、リボザイム自身に共有結合されていない別のRNA分子をトランスに切断す ることを意味する。すなわち、リボザイムは分子内切断反応で自身に作用するこ とはできない。 「塩基対」は、従来のワトソン・クリックまたは他の非従来型(例えばフーグ スティーン型)相互作用により、他のRNA配列と水素結合を形成しうる核酸を 意味する。 ヘアピンリボザイム(ヘリックス5をもつかもたない)のヘリックス2の長さ の増加はいくつかの利点をもたらす。これには、インビボにおけるリボザイム・ 標的複合体の安定性が含まれる。さらに、ヘアピンリボザイムの認識配列の増加 は、リボザイムの特異性を改良する。これはまた、隣接する2次構造のため接近 できない筈の潜在的ヘアピンリボザイム部位の標的化を可能にする。 ヘアピンリボザイム(ヘリックス5をもつかもたない)のヘリックス2の長さ の増加はリボザイム触媒トランス連結反応を増強する。普通のヘパリンリボザイ ム(4bpのヘリックス2をもつ)に触媒されるトランス連結反応は極めて効果 的である(コマツら、1993年、ヌクレイック・アシッズ・リサーチ21巻1 85頁)。これは、基質RNAとリボザイム間の弱い塩基対形成相互作用に帰せ られる。ヘリックス2(ヘリックス5をもつかもたない)の長さを増加すること により、(インビトロおよびインビボ)連結速度が数倍増加する。 実験結果は、ヘパリンリボザイムの活性を顕著に減少することなく、H2の長 さを6bpになし得ることを示唆する。H2の腕の長さの変化は、配列依存性で ないようである。6bpのH2をもつHPリボザイムを、5種の異なる標的RN Aに対して設計したところ、5種のリボザイム全部が、その同型標的RNAを効 果的に切断した。さらに、これらリボザイムの2種は、哺乳類細胞で遺伝子発現 (例えばTNF−α)を阻害することができた。この実験の結果を下に示す。 7および8bpのH2をもつHPリボザイムは、標的RNAを配列特異的に切 断することができるが、切断反応の速度は6bpのH2をもつHPリボザイム触 媒の場合より遅い。 実施例36:4および6塩基対のH2 図67ー72において、HPリボザイムは上記のように合成し、活性を試験し た。驚いたことに、H2に6塩基対をもつものは4塩基対のものと同様な活性で あった。 VI.化学的修飾 5'−C−アルキル基をもつオリゴヌクレオチド ヌクレオシドまたはヌクレオチドの等の5’位へのアルキル基の導入は、糖部 分への新たなキラル中心導入を招く。図75に、D−アロース2およびL−タロ ース3糖族に属する5’−C−アルキルヌクレオチドの一般構造を示す。族名は 、既知の糖であるD−アロースおよびL−タロース(図75において、2および 3のR1=CH3)に由来する。有用な具体的D−アロースおよびL−タロースヌ クレオチド誘導体は、図76の29−32および図77の58−61にそれぞれ 示す。 この発明は、RNAまたは1本鎖DNAの酵素的切断に特に有用なオリゴヌク レオチドにおける、およびアンチセンスオリゴヌクレオチドとしての、5’−C アルキルヌクレオチドの使用に関するものである。本願で使用する用語として、 5’−C−アルキルヌクレオチド含有酵素核酸は、限定されるものではないが、 2本鎖ステム、1本鎖「触媒コア」配列、1本鎖ループまたは1本鎖認識配列を 置換する5’−C−アルキルヌクレオチドを含む触媒的核酸性分子である。この 分子は、ヌクレオチド塩基配列特異的に、別のRNAまたはDNA分子を切断( 好ましくは反復切断)することができる。このような触媒的核酸は、目的とする ならば分子内切断の作用もある。このような酵素分子は、殆どすべてのRNA転 写物を標的化することができる。 またこの発明には、酵素核酸またはさらにアンチセンスヌクレオチド中に存在 しうる5’−C−アルキルヌクレオチドが含まれる。このような核酸は、アンチ センスまたは酵素分子の安定性を増し、目的とする分子の活性に影響しない位置 で使用しうるので、有用である。すなわち、5’−アルキル基の存在はこの修飾 を含むオリゴヌクレオチドの結合親和性を減少するかも知れないが、その部分が 必須の塩基対形成領域でないならば、分子に供給する強い安定性は有利である。 さらに、結合性の減少は酵素活性を減少させるが、安定性の増加は活性低下の重 要性を減らす。例えば、5’−C−アルキル含有分子が被修飾分子の10%の活 性をもち、インビボで10倍安定性が高ければ、この発明で有用性をもつ。同様 の分析は、この修飾をもつアンチセンスオリゴヌクレオチドについてもいえる。 この発明はまた、このようなヌクレオチドおよびオリゴヌクレオチド(その例は 図に示す)の合成に有用な新規中間体およびその合成法にも関するものである。 すなわち、一つの特徴において、この発明は、糖分子の5’位にアルキル部分 を有するヌクレオチド塩基である5’−C−アルキルヌクレオシドを特徴とする 。関連する特徴として、この発明はまた、5’−C−アルキルヌクレオチドを特 徴とし、好ましい態様としてヌクレオチドがウリジンまたはチミジンでないもの を特徴とする。すなわち、この発明は、好ましくは、上で検討した文献に記載さ れていない酵素核酸またはアンチセンス分子の製造に有用なヌクレオチドを含む 。好ましい態様において、ヌクレオシドまたはヌクレオチドの糖は、タロースま たはアロースの糖として光学的純粋である。 この発明に有用な種々のアルキル基の例は、図75中R1が任意のアルキルの ものとして示す。これらの例は、この発明を限定するものではない。具体的には 、「アルキル」基は、飽和脂肪族炭化水素であり、直鎖、分枝鎖および環状鎖ア ルキル基を含む。好ましくは、アルキル基は1−12個の炭素原子を有する。さ らに好ましくは、炭素数1−7、さらには1−4の低級アルキル基である。アル キル基は、置換されてもされなくてもよい。置換された場合、置換基(群)は好 ましくはヒドロキシル、シアノ、アルコキシ、=O、=S、NO2またはN(C H32、アミノまたはSHである。この語はまた、少なくとも1個の炭素・炭素 2重結合を含む不飽和炭化水素であるアルケニル基を含み、直鎖、分枝鎖および 環状の基を含む。好ましくは、アルケニル基は1−12個の炭素原子を有する。 さらに好ましくは、炭素数1−7、さらには1−4の低級アルケニル基である。 アルケニル基は、置換されてもされなくてもよい。置換された場合、置換基(群 )は好ましくはヒドロキシル、シアノ、アルコキシ、=O、=S、NO2、ハロ ゲン、N(CH32、アミノまたはSHである。「アルキル」の語はまた、少な くとも1 個の炭素・炭素3重結合を含む不飽和炭化水素を有するアルキニル基を含み、直 鎖、分枝鎖および環状の基を含む。好ましくは、アルキニル基は1−12個の炭 素原子を有する。さらに好ましくは、炭素数1−7、さらには1−4の低級アル キニル基である。アルキニル基は、置換されてもされなくてもよい。置換された 場合、置換基(群)は好ましくはヒドロキシル、シアノ、アルコキシ、=O、= S、NO2またはN(CH32、アミノまたはSHである。 このようなアルキル基はまた、アリール、アルキルアリール、炭素環アリール 、複素環アリール、アミドおよびエステル基を含むことができる。「アリール」 基は、共役π電子系を有する少なくとも一つの環をもち、炭素環アリール、複素 環アリールおよびビアリール基を含む芳香族基であり、これらはすべて所望によ り置換されていてもよい。アリル基の好ましい置換基は、ハロゲン、トリハロメ チル、ヒドロキシル、SH、OH、シアノ、アルコキシ、アルキル、アルケニル 、アルキニルおよびアミノ基てある。「アルキルアリール」基は、(上記の)ア リール基に共役結合した(上記の)アルキル基である。炭素環アリール基は、芳 香環の環原子がすべて炭素原子の基である。炭素原子は所望により置換されてい てもよい。複素環アリール基は、芳香環の環原子として1−3個のヘテロ原子を 有し、環原子の残りが炭素原子である基である。適当なヘテロ原子としては、酸 素、硫黄および窒素が含まれ、これはフラニル、チエニル、ピリジル、ピロリル ,N−低級アルキルピロロ、ピリミジル、ピラジニル、イミダゾリル等を含み、 これらはすベて所望により置換されていてもよい。「アミド」は、−C(O)− NH−Rであり、ここでRはアルキル、アリール、アルキルアリールまたは水素 である。「エステル」は、−C(O)−ORであり、ここでRはアルキル、アリ ール、アルキルアリールまたは水素である。 別の態様として、上記の検討に関連するが、この発明は、1個以上の5’−C アルキルヌクレオチドを有するオリゴヌクレオチド、例えは5’−C−アルキル ヌクレオチドを有する酵素核酸、および5’位にアルキル基を有するヌクレオチ ドを少なくとも1個有する酵素分子を形成することによるRNAまたは1本鎖D NA分子切断の高い活性をもつ酵素核酸分子の製造法を特徴とする。別の関連し た態様として、この発明は、5’−C−アルキルヌクレオチドトリ燐酸を特徴と する。これらのトリ燐酸は、標準的手法によりこの発明の有用なオリゴヌクレオ チドを形成するために使用される。 この発明の5’−C−アルキル誘導体は、それを含むオリゴヌクレオチドに高 い安定性を与える。これらはインビトロアッセイで絶対還元活性が減少するが、 インビボで高い総活性を与える。下に、このような分子が有用であることを明ら かにするアッセイ法を示す。当業者には、均等なアッセイが容易に考案できるこ とがわかる。 別の特徴として、この発明は、保護されたアロ糖を保護されたタロ糖に変換す る方法を特徴とする。この方法では、保護されたアロ糖をトリフェニルホスフィ ン、ジエチルアゾジカルボキシレートおよびp−ニトロ安息香酸と反転生起条件 下に接触させ、保護されたタロ糖を得る。このような条件の一例を下に示すが、 当業者は他の同様な条件を認識できる。出願人は、このような変換が、図に例示 するようにすべての型のヌクレオチド塩基の容易な合成を可能にすることを発見 した。 この発明はすべてのオリゴヌクレオチドに適用できるが、出願人は、この発明 の修飾分子が特に酵素RNA分子に有用であることを発見した。すなわち、下に 示すのはこのような分子の例である。当業者は、他のこのような酵素活性のない 分子の製造に均等な方法を用いうることがわかる。具体的に述べると、図1はハ ンマーヘッドリボザイムの種々のヌクレオチドの番号付けを示す、ハンマーヘッ ド型に対する塩基の番号付けである。これは、図が請求の範囲に対する先行技術 であること、または検討した技術が請求の範囲に対する先行技術であることの指 標とされるべきでない。図1において、触媒コアの5’から3’方向のハンマー ヘッドリボザイムの好ましい配列は、CGAAA[と塩基対を作る]CUGAN GAGである。この発明では、触媒活性を維持しまたは高める5’−C−アルキ ル置換ヌクレオチドおよびまたはハンマーヘッドリボザイムのヌクレアーゼ抵抗 性を記載する。図75に示す任意の修飾ヌクレオチドによる任意のヌクレオチド の置換が可能である。 以下に示すのは、5’−C−アルキル置換ホスホルアミダイトを用いた核酸の 合成法およびアミダイトの合成法の、限定を意図しない例である。 実施例37:5’−C−アルキルヌクレオチドおよび他の修飾ヌクレオチドを含 むハンマーヘッドリボザイムの合成 この合成法は、エヌ・ウスマン、ケイ・ケイ・オギルビー、エム・ワイ・ジア ング、アール・ジェイ・セダーグレン、ジャーナル・オブ・アメリカン・ケミカ ル・ソサイアティ、1987年、109巻7845−7854頁およびエス・エ イ・スカリンジ、シー・フランクリン、エヌ・ウスマン、ヌクレイック・アシッ ズ・リサーチ、1990年、18巻5433−5441頁に記載された普通のR NAの合成法にしたがうもので、5’終末のジメトキシトリチル、3’終末のホ スホルアミダイトのような一般的核酸保護および縮合基を利用するものである( 化合物26−29および56−59)。これらの5’−C−アルキル置換ホスホ ルアミダイトは、ハンマーヘッドリボザイムだけでなく、ヘアピン、ヘパチチス ・デルタウイルス、1群または2群イントロン触媒核酸またはアンチセンスオリ ゴヌクレオチドにも組み込むことができる。それ故これらは、任意の核酸構造に 一般的に使用される。 実施例38:メチル−2,3−O−イソプロピリデン−6−デオキシ−β−D− アロフラノシド(4) L−ラムノース(100g、0.55mol)、CuSO4(120g)およ び濃H2SO4(4.0ml)の乾燥アセトン1.0L中懸濁液を、室温で24時 間撹拌し、濾過した。濃NH4OH(5ml)を濾液に加え、新たに生じた沈殿 を濾過した。残留物を真空濃縮し、ピリジン(2×300ml)と同時蒸発させ 、ピリジン(500ml)にとかし、0℃に冷却した。p−トルエンスルホニル クロリド(107g、0.56mmol)の乾燥DCE(500ml)溶液を、 0.5時間を要して滴下した。反応混合物を、室温で16時間放置した。氷水( 0.5L)を加えて反応を停止させ、0.5時間撹拌後、クロロホルム(0.7 5ml)で抽出した。有機層をH2O(2×500ml)、10%H2SO4(2 ×300ml)、水(2×300ml)、飽和NaHCO3(2×300ml) 、食塩水(2×300ml)で洗浄し、MgSO4で乾燥し、蒸発乾固した。残 留物(115g)を乾燥MeOH(1L)にとかし、NaOMe(23.2g、 0.42mmol)とMeOH中で処理した。反応混合物を20℃で16時間放 置し、乾燥 CO2で中和し、蒸発乾固した。残留物をクロロホルム(750ml)に懸濁し 、濾過し、100mlまで濃縮し、クロロホルム中でフラッシュクロマトグラフ ィーにより精製して、45g(37%)の化合物4を得た。 実施例39:メチル−2,3−O−イソプロピリデン−5−0−t−ブチルジフ ェニルシリル−6−デオキシ−β−D−アロフラノシド(5) メチルフラノシド4(12.5g、62.2mmol)およびAgNO3(2 1.25g、125.0mmol)の乾燥DMF(300ml)溶液に、t−ブ チルジフェニルシリルクロリド(22.2g、81mmol)を、Ar中0.5 時間を要して滴下した。反応混合物を室温で4時間撹拌し、CHCl3(200 ml)で希釈し、濾過し、蒸発乾固した(40℃以下、高度真空油ポンプ使用) 。残留物をCH2Cl2(300ml)にとかし、MgSO4で乾燥し、蒸発乾固 した。残留物をCH2Cl2中でフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、 20.0g(75%)の化合物5を得た。 実施例40:メチル−5−0−t−ブチルジフェニルシリル−6−デオキシ−β −D−アロフラノシド(6) メチルフラノシド5(13.5g、30.6mmol)をCF3COOH:ジ オキサン:H2O/2:1:1(v/v/v、200ml)にとかし、24℃で 45分間撹拌した。反応混合物を−10℃に冷却し、濃NH4OH(140ml )で中和し、CH2Cl2(500ml)で抽出した。有機層を分離し、飽和Na HCO3(2×75ml)、食塩水(2×75ml)で洗浄し、MgSO4で乾燥 し、蒸発乾固した。生成物6をCH2Cl2中0−10%MeOHの勾配を用いて フラッシュクロマトグラフィーにより精製した。収量9.0g(76%)。 実施例41:メチル−2,3−ジ−O−ベンゾイル−5−0−t−ブチルジフェ ニルシリル−6−デオキシ−β−D−アロフラノシド(7) メチルフラノシド6(7.0g、17.5mmol)をピリジン(2×100 ml)と同時蒸発させ、ピリジン(100ml)にとかした。塩化ベンゾイル( 5.4g、38.5mmol)を加え、反応混合物を室温で16時間放置した。 乾燥EtOH(50ml)を加え、0.5時間後反応混合物を蒸発乾固した。残 留物をCH2Cl2(300ml)にとかし、飽和NaHCO3(2×75ml) 、 食塩水(2×75ml)で洗浄し、MgSO4で乾燥し、蒸発乾固した。生成物 をCH2Cl2中でフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、9.5g(8 9%)の化合物7を得た。 実施例42:1−O−アセチル−2,3−ジ−O−ベンゾイル−5−O−t−ブ チルジフェニルシリル−6−デオキシ−β−D−アロフラノース(8) ジベンゾエート7(4.7g、7.7mmol)をAcOH(10.0ml) 、Ac2O(20.0ml)およびEtOAc(30ml)の混合物にとかし、 反応混合物を0℃に冷却した。98%H2SO4(0.15ml)を加えた。反応 混合物を0℃に16時間保ち、飽和NaHCO3とEtOAcの1:1冷混合物 (150ml)中に注いだ。0.5時間激しく撹拌したのち、有機層を分離し、 飽和NaHCO3(2×75ml)、食塩水(2×75ml)で洗浄し、MgS O4で乾燥し、蒸発乾固し、トルエン(2×50ml)と同時蒸発させた。生成 物をCH2Cl2中O−5%MeOHの勾配を用いてフラッシュクロマトグラフィ ーにより精製した。収量4.0g(αおよびβ異性体混合物として82%)。 実施例43:1−(2’,3’−ジ−O−ベンゾイル−5’−0−t−ブチルジ フェニルシリル−6’−デオキシ−β−D−アロフラノシル)ウラシル(9) ウラシル(1.44g、11.5mmol)を、ヘキサメチルジシラザン(1 00ml)およびピリジン(50ml)の混合物に懸濁し、完全に溶けるまで( 3時間)およびさらに1時間加熱還流した。反応混合物を室温に冷却し、蒸発乾 固し、トルエン(2×50ml)と同時蒸発させた。残留物にアセテート8(6 .36g、10.0mmol)の乾燥CH3CN(100ml)溶液、ついでC F3SO3SiMe3(2.8g、12.6mmol)を加えた。反応混合物を2 4℃で16時間保ち、3/1容まで濃縮し、100mlのCH2Cl2で希釈し、 飽和NaHCO3(2×50ml)、食塩水(2×50ml)で抽出し、MgS O4で乾燥し、蒸発乾固した。生成物9をCH2Cl2中0−5%MeOHの勾配 を用いてフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。収量5.7g(80% )。 実施例44:N4−ベンゾイル−1−(2’,3’−ジ−O−ベンゾイル−5’ −0−t−ブチルジフェニルシリル−6’−デオキシ−β−D−アロフラノシル )シトシン(10) N4−ベンゾイルシトシン(1.84g、8.56mmol)を、ヘキサメチ ルジシラザン(100ml)およびピリジン(50ml)の混合物に懸濁し、完 全に溶けるまで(3時間)およびさらに1時間加熱還流した。反応混合物を室温 に冷却し、蒸発乾固し、トルエン(2×50ml)と同時蒸発させた。残留物に アセテート8(3.6g、5.6mmol)の乾燥CH3CN(100ml)溶 液、ついてCF3SO3SiMe3(4.76g、21.4mmol)を加えた。 反応混合物を5時間加熱還流し、室温に冷却し、3/1容まで濃縮し、CH2C l2(100ml)で希釈し、飽和NaHCO3(2×50ml)、食塩水(2× 50ml)で抽出し、MgSO4で乾燥し、蒸発乾固した。CH2Cl2中0−5 %MeOHの勾配を用いてフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、1.8 g(55%)の化合物10を得た。 実施例45:N6−ベンゾイル−9−(2’,3’−ジ−O−ベンゾイル−5’ −0−t−ブチルジフェニルシリル−6’−デオキシ−β−D−アロフラノシル )アデニン(11) N6−ベンゾイルアデニン(2.86g、11.86mmol)を、ヘキサメ チルジシラザン(100ml)およびピリジン(50ml)の混合物に懸濁し、 完全に溶けるまで(7時間)およびさらに1時間加熱還流した。反応混合物を室 温に冷却し、蒸発乾固し、トルエン(2×50ml)と同時蒸発させた。残留物 にアセテート8(3.6g、5.6mmol)の乾燥CH3CN(100ml) 溶液、ついでCF3SO3SiMe3(6.59g、29.7mmol)を加えた 。反応混合物を8時間加熱還流し、室温に冷却し、3/1容まで濃縮し、CH2 Cl2(100ml)で希釈し、飽和NaHCO3(2×50ml)、食塩水(2 ×50ml)で抽出し、MgSO4で乾燥し、蒸発乾固した。生成物11をCH2 Cl2中0−5%MeOHの勾配を用いてフラッシュクロマトグラフィーにより 精製した。収量2.7g(60%)。 実施例46:N2−イソブチリル−9−(2’,3’−ジ−O−ベンゾイル−5 ’−0−t−ブチルジフェニルシリル−6’−デオキシ−β−D−アロフラノシ ル)グアニン(12) N2−イソブチリルグアニン(1.47g、11.2mmol)を、ヘキサメ チ ルジシラザン(100ml)およびピリジン(50ml)の混合物に懸濁し、完 全に溶けるまで(6時間)およびさらに1時間加熱還流した。反応混合物を室温 に冷却し、蒸発乾固し、トルエン(2×50ml)と同時蒸発させた。残留物に アセテート8(3.4g、5.3mmol)の乾燥CH3CN(100ml)溶 液、ついでCF3SO3SiMe3(6.22g、28.0mmol)を加えた。 反応混合物を8時間加熱還流し、室温に冷却し、3/1容まで濃縮し、CH2C l2(100ml)で希釈し、飽和NaHCO3(2×50ml)、食塩水(2× 50ml)で抽出し、MgSO4で乾燥し、蒸発乾固した。生成物12をCH2C l2中0−2%MeOHの勾配を用いてフラッシュクロマトグラフィーにより精 製した。収量2.1g(54%)。 実施例47:N6−ベンゾイル−9−(2’,3’−ジ−O−ベンゾイル−6’ −デオキシ−β−D−アロフラノシル)アデニン(15) ヌクレオシド11(1.65g、2.0mmol)をTHF(50ml)にと かし、THF(4ml)中TBAFの1M溶液を加えた。反応混合物を室温に4 時間保ち、蒸発乾固し、生成物をCH2Cl2中0−5%MeOHの勾配を用いて フラッシュクロマトグラフィーにより精製し、1.0g(85%)の化合物15 を得た。 実施例48:N6−ベンゾイル−9−(2’,3’−ジ−O−ベンゾイル−5’ −0−ジメトキシトリチル−6’−デオキシ−β−D−アロフラノシル)アデニ ン(19) ヌクレオシド15(0.55g、0.92mmol)を乾燥CH2Cl2(50 ml)に溶解した。AgNO3(0.34g、2.0mmol)、ジメトキシト リチルクロリド(0.68g、2.0mmol)およびシンコリジン(0.48 g)を、Ar中で加えた。反応混合物を2時間撹拌し、CH2Cl2(100ml )で希釈し、濾過し、蒸発乾固し、トルエン(2×50ml)と同時蒸発させた 。残留物をCH2Cl2(300ml)にとかし、MgSO4で乾燥し、蒸発乾固 した。残留物をCH2Cl2中0−5%MeOHの勾配を用いてフラッシュクロマ トグラフィーにより精製し、0.8g(97%)の化合物19を得た。 実施例49:N6−ベンゾイル−9−(5’−0−ジメトキシトリチル−6’− デ オキシ−β−D−アロフラノシル)アデニン(23) ヌクレオシド19(1.8g、2mmol)をジオキサン(50ml)にとか し、0℃に冷却し、2MNaOH(50ml)を加えた。反応混合物を0℃に4 5分間保ち、ダウエックス50(Pyr+形)で中和し、濾過し、樹脂をMeO H(2×50ml)で洗浄した。ついで、濾液を蒸発乾固した。CH2Cl2中0 −10%MeOHの勾配を用いてフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、 1.1g(80%)の23を得た。 実施例50:N6−ベンゾイル−9−(5’−0−ジメトキシトリチル−2’− O−t−ブチルジメチルシリル−6’−デオキシ−β−D−アロフラノシル)ア デニン(27) ヌクレオシド23(1.2g、1.8mmol)を乾燥THF(50ml)に 溶解し、ピリジン(0.50g、8mmol)およびAgNO3(0.4g、2 3mmol)を加えた。AgNO3が溶解した後(1.5時間)、t−ブチルジ メチルシチルクロリド(0.35g、2.3mmol)を加え、反応混合物を室 温で16時間撹拌した。反応混合物をCH2Cl2(100ml)で希釈し、飽和 NaHCO3(50ml)中へ濾過し、有機層を食塩水(2×50ml)で洗浄 し、MgSO4で乾燥し、蒸発乾固した。生成物27をヘキサン:EtOAc/ 7:3勾配を用いてフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。収量:0. 7g(50%)。 実施例51:N6−ベンゾイル−9−(5’−0−ジメトキシトリチル−2’− O−t−ブチルジメチルシリル−6’−デオキシ−β−D−アロフラノシル)ア デニン−3’−(2−シアノエチル−N,N−ジイソプロピルホスホルアミダイ ト)(31) エス・エイ・スカリンジ、シー・フランクリン、エヌ・ウスマン、ヌクレイッ ク・アシッズ・リサーチ、1990年、18巻5433−5441頁にしたがっ て27を標準的方法でホスフィチル化子、ホスホルアミダイト31を73%の収 率で得た。 実施例52:メチル−5−O−p−ニトロベンゾイル−2,3−O−イソプロピ リデン−6−デオキシ−β−L−タロフラノシド(5) メチルフラノシド4(3.1g、14 2mmol)を、乾燥ジオキサン(2 00ml)にとかし、p−ニトロ安息香酸(10.0g、60mmol)および トリフェニルホスフィン(15.74g、60.0mmol)、ついでDEAD (10.45g、60.0mmol)を加えた。反応混合物を室温で16時間放 置し、EtOH(5ml)を加え、0.5時間後反応混合物を蒸発乾固した。残 留物をCH2Cl2(300ml)にとかし、飽和NaHCO3(2×75ml) 、食塩水(2×75ml)で洗浄し、MgSO4で乾燥し、蒸発乾固した。ヘキ サン:EtOAc/9:1勾配を用いてフラッシュクロマトグラフィーにより精 製し4.1g(78%)の化合物33を得た。続いて脱ベンゾイル(NaOMe /MeOH)およびシリル化(製造例5参照)を行うと、L−タロフラノシド3 4を得、これを、D−アロ異性体29−32について上に記載したのと同じ方法 でホスホロアミダイト58−61に変換した。 この発明のアルキル置換ヌクレオチドは、上記のようにしてアンチセンス位置 の酵素的切断用の安定なオリゴヌクレオチドの形成に使用することができる。こ のようなオリゴヌクレオチドは、標準的方法によりトリホスフェート形を用いて 酵素的に形成することができる。このようなオリゴヌクレオチドの投与は、標準 的方法により行う。サリバンら、PCTWO94/02595参照。 部位Oを含むリボザイムおよび標的RNAを上記のように合成し、脱保護し、 精製した。RNA切断アッセイを、上記のように10mMMgCl2の存在下に 37℃で行った。 出願人は、図78(HH−01ないしHH−05)に示すように、A6、A9 、A9+G10、C11.1およびC11.1+G10の位置で5’−Me−L −タロヌクレオチドを置換した。HH−O1、2、4および5は野生型に近い活 性を示した(図79)。しかし、HH−03は低い触媒活性を示した。リボザイ ムHH−01、2、3、4および5はまた、ひと血清ヌクレアーゼによる分解に 対して極めて抵抗が強かった。2’−デオキシ−2’−アルキルヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド 本発明は、オリゴヌクレオチド内に2’−デオキシ−2’−アルキルヌクレオ チドを用いるが、このオリゴヌクレオチドはRNAもしくは一本鎖DNA、およ び更にはアンチセンスオリゴヌクレオチドの酵素開裂に特に有用である。本出願 において用いられる際には、用語「2’−デオキシ−2’−アルキルヌクレオチ ド含有性酵素的核酸」は、二本鎖ステム、一本鎖「触媒性コア」配列、一本鎖ル ープ、もしくは一本鎖認識配列(しかし、これらに限定はされない)を置換する 2’−デオキシ−2’−アルキルヌクレオチド構成成分を含む触媒性核酸分子で ある。これらの分子は個別のRNAもしくはDNA分子をヌクレオチド塩基配列 特異的様式で開裂(好ましくは、反復的に開裂)することが可能である。このよ うな触媒性核酸は、所望される場合には分子内開裂を行うように作用することも 可能である。このような酵素的分子は実際にはいずれかのRNA転写物を標的と することが可能である。 酵素的核酸中、もしくはアンチセンスオリゴヌクレオチド中にさえも存在する ことができる2’−デオキシ−2’−アルキルヌクレオチドも本発明の範囲内に 含まれる。De Mesmaekerらの所見とは対称的に、本出願者は、この ようなヌクレオチドが有用であることを見いだしているが、それはそれらのヌク レオチドがアンチセンスもしくは酵素的分子の安定性を亢進させ、かつそれらを その分子の所望される活性に影響を及ぼすことのない位置に用いることが可能で あるためである。これはすなわち、2’−アルキル基の存在がこの修飾を含むオ リゴヌクレオチドの結合親和性を減少させることがある一方で、その部分が主要 塩基対形成性領域内に存在しない場合には、その分子に提供される安定性の亢進 は有利なものとなるということである。それに加え、結合性の減少が酵素活性を 減少させることがある一方で、安定性の増加により活性の損失がより少なく抑え られるという結果を生じることがある。従って、例えば、2’−デオキシ−2’ −アルキル含有性分子が非修飾化分子の10%の活性を有する場合には、その修 飾化分子はインビボでは10倍高い安定性を有しており、そのためその分子は本 発明内においては利用性を有するのである。同様の分析結果がそのような修飾物 を含むアンチセンスオリゴヌクレオチドに関しても取得されている。本発明は更 に、そのようなヌクレオチドおよびオリゴヌクレオチド(これらの例は図に示さ れている)の合成に有用な新規の中間体、ならびにそれらの合成のための方法に も関する。 従ってある態様では本発明は、2'−デオキシ−2’−アルキルヌクレオチド を特徴とし(このアルキルヌクレオチドはその糖分子の2’の位置に一つのアル キル部分を有する)、そして好ましい態様ではそのヌクレオチドがウリジンもし くはチミジンではないものを特徴とする。これはすなわち、本発明が先に論議さ れる技術によっては記載されていない酵素的核酸もしくはアンチセンス分子を作 製するのに有用な全ヌクレオチドを含むことが好ましいということである。 本発明において有用な様々なアルキル基の例が図81に示されており、この図 中、R基はアルキルである。用語「アルキル」は「−−アルキル」基を有する アルコキシ基は含まず、この場合「アルキル」は既述の要領で特定され、Oはそ の糖分子の2’の位置に近接している。 先に論議されたものにも関連する他の態様では、本発明は一つもしくは複数の 2’−デオキシ−2’−アルキルヌクレオチド(2’−アルキル−ウリジンもし くはチミジンではないことが好ましい)を有するオリゴヌクレオチド;例えば、 2’−デオキシ−2’アルキルヌクレオチドを有する酵素的核酸;およびその2 ’位置にアルキル基を有する少なくとも一つのヌクレオチドを含む酵素的分子を 形成することにより、RNAもしくは一本鎖DNA分子を開裂する活性が亢進さ れている酵素的核酸分子を作製するための方法を特徴とする。他の関連態様では 、本発明は2’−デオキシ−2’−アルキルヌクレオチドの三リン酸エステルを 特徴とする。これらの三リン酸エステルを本発明の有用なオリゴヌクレオチドを 形成するために標準的プロトコールにおいて用いることが可能である。 本発明の2’−アルキル誘導体は、それらを含むオリゴヌクレオチドに対する 安定性を亢進させる。それらはインビトロアッセイにおける絶対活性を減少させ ることもあるが、それらはインビトロでの総活性を増加させるであろう。これ以 降にはそのような分子が有用であることを決定するためのアッセイが提供される 。当業者は、等価アッセイを容易に考案することが可能であることを認識するで あろう。 他の態様では、本発明は、酵素活性を有し、図80に示される位置5、6、8 、12、および15.1にリボヌクレオチドを有し、かつ所望される場合にはコ アおよび置換結合性アーム内の他の位置に置換されたリボヌクレオチドを有する シュモクザメ(hammerhead)モチーフを特徴とする。(用語「コア」 は、図80の塩基3と14との間の位置を意味し、そして「結合性アーム」は、 3’−末端〜塩基15.1および5’−末端〜塩基2の塩基に相当する)。本出 願人は、コアにおけるこれら5つの位置でのリボヌクレオチドの使用により、た とえモチーフ化されたヌクレオチドがそのモチーフの他の部位に存在するとして も十分な酵素活性を有する分子が提供されることを見いだした。有用なリボヌク レオチドの他のこのような組み合わせ物はUsman et al.(上述)に より記載される要領で決定することが可能である。 図80はシュモクザメ(hammerhead)モチーフの塩基番号を示し、 この図ではシュモクザメ(hammerhead)リボザイム内の様々なヌクレ オチドの番号付けがなされている。この図は同時係属中の請求の範囲に対する従 来の技術であるとか、あるいは論議される技術は請求の範囲に記載されるものに 対する従来の技術であるという意味に解釈されるべきではない。図80を参照す ると、触媒性コアの5’−〜3’−方向でのシュモクザメ(hammerhea d)リボザイムの好ましい配列はCUGANGAG[塩基対を形成する塩基]C GAAAである。本発明では2’−−アルキル置換化ヌクレオチドの使用が所 望され、このヌクレオチドはシュモクザメ(hammerhead)リボザイム の触媒活性および/またはヌクレアーゼ耐性を維持もしくは亢進させる。図81 に示されるいずれかのモチーフ化ヌクレオチドを有するいずれかのヌクレオチド の置換が可能であり、かつそれらが実際に合成されているものの、主に選択され た置換基を有する2’−−Meヌクレオチドからなる塩基構造が、最高の酵素 活性を維持させ(Yang et al.、Biochemistry 199 2、31、5005−5009、およびPaolella et al.、EM BO J. 1992、11、1913−1919)かつ合成を容易にさせる目 的で選択されている(しかし、これは本発明を制限するものではない)。 図80および表45からのリボザイムを合成し、そして触媒活性およびヌクレ アーゼ耐性についてアッセイした。エントリー および17を例外として全て の修飾化リボザイムは野生型触媒活性の少なくとも1/10を保持していた。表 45から、全ての2’−修飾化リボザイムはヒト血清中での安定性(データ公開 )およびこれ以降に記載される他の液体中での安定性(実施例55、データ非公 開)において非常に大きくかつ有意な増加を示した。ヌクレアーゼ活性の高い順 から示すと、ウシ胎仔血清>ヒト血清>ヒト血漿>ヒト関節液となった。安定性 および活性についてのこれら2’−置換物の効果の総括的測定として比率βを算 出した(表45)。このβ値は、検査した全修飾化リボザイムが総括的安定性お よび活性において有意な増加(>100〜>1700倍)を有することを示した 。βのこれらの増加は、インビボにおけるこれら修飾化リボザイムの寿命が有意 に増加することを示しており、このことにより一層明白な生物学的効果がもたら されるはずである。 図81からの2’−修飾化ヌクレオチドの一層一般的な置換によっても、得ら れる修飾化リボザイムのt1/2の増加が生じた。しかしながらこれらのリボザイ ムの触媒活性は>10倍の減少を示した。 図86では化合物37を、誘導化2’−−アルキルホスホルアミダイト[こ の場合、XはCH3、もしくはアルキル、もしくは既述の他の基である]を製造 するための一般的中間体として用いることができる。 以下のものは2’−−アルキル置換化ホスホルアミダイトを有する核酸の合 戎法、そのアミダイトの合成法、酵素活性およびヌクレアーゼ耐性についてのそ れらの検査法を示す非制限的実施例である。実施例53:2’−デオキシ−2’−アルキルヌクレオチド & 他の2’−修 飾化ヌクレオチドを含むシュモクザメ(hammerhead)リボザイムの合 一般的に用いられる合成方法は、Usman,N.;Ogilvie,K.K .;Jiang,M.−Y.;Cedergren,R.J. J.Am.Ch em.Soc. 1987、109、7845−7854、およびScarin ge,S.A.:Franklyn,C.;Usman,N. Nucleic Acids Res. 1990、18、5433−5441、において記載さ れる通常のRNA合成用の方法に従い、かつ例えば5’−末端のジメトキシトリ チル、および3’−末端のホスホルアミダイトのような一般的な核酸保護用およ びカップリング用の基を利用する(化合物101217223118263236、および38)。他の2’−修飾化ホスホルアミダイトは:、Eckstein et al.国際公開第92/07065号; および、Kois et al. Nucleosides & Nucle otides 1993、12、1093−1109、に従って製造した。平均 段階的カップリング収率は約98%であった。2’−置換化ホスホルアミダイト を図80に示されるようにシュモクザメ(hammerhead)リボザイム中 に取り込ませた。しかしながらこれらの2’−アルキル置換化ホスホルアミダイ トはシュモクザメ(hammerhead)リボザイム中に取り込まれるばかり でなく、ヘアピン構造をなす肝炎デルタウイルスのグループIもしくはグループ IIイントロンの触媒性核酸中、もしくはアンチセンスオリゴヌクレオチド中に も取り込まれることがある。従ってこれらはいずれかの核酸構造において一般的 に使用されるものである。実施例54:リボザイム活性アッセイ 精製された5’−末端ラベル化RNA基質(15〜25量体)および精製され た5’−末端ラベル化リボザイム(おおよそ36量体)の両方を個別に95℃に 加熱し、氷内でのクエンチングを行い、そして37℃で平衡化させた。リボザイ ムの保存溶液は、1mM、200nM、40nM、もしくは80nMであり、そ して最終基質RNA濃度は約1nMであった。総反応容積は50mLであった。 アッセイ緩衝液は、50mM Tris−Cl、pH7.5および10mM M gCl2であった。反応は基質とリボザイム溶液をt=0の時点で混合すること により開始させた。5mLのアリコートを、1、5、15、30、60、および 120分の時点で取り分けた。各時点でホルムアミド重層用緩衝液中でのクエチ ングを行い、そして分析のために15%の変性用ポリアクリルアミドゲルにかけ た。定量分析はホスホルイメージャー(phosphorimager)(Mo lecular Dynsmics社)を用いて実施した。実施例55:安定性アッセイ 500pモルのゲル精製化5’−末端ラベル化リボザイムをエタノール中で沈 殿させ、そして遠心分離によりペレット化させた。各ペレットを、室温で20秒 間のボルテックス震盪により20mLの適切な溶液(ヒト血清、ヒト血漿、ヒト 関節液、もしくはウシ胎仔血清)中に再懸濁させた。これらの試料を37℃のイ ンキュベーター内に入れ、そして2mLのアリコートを、0、15、30、45 、60、120、240、および480分間のインキュベーションの後に採取し た。各アリコートに、95%のホルムアミドおよび0.5× TBE(50mM Tris、50mM ホウ酸塩、1mMのEDTA)を添加して更に進行する ヌクレアーゼ活性のクエンチングを行い、そして各試料をゲルにかけるまで凍結 した。リボザイムは、20%アクリルアミド/8M 尿素ゲル内での電気泳動に よりサイズ分画化した。各時点での未変性リボザイムの量をホスホルイメージャ ー(phosphorimager)(Molecular Dynamics 社)を用いるバンドのスキャンにより定量化し、そして各液体中の各リボザイム の半減期は、インキュベーション時間に対して未変性リボザイムのパーセンテー ジをプロットし、そしてグラフからの外挿を行うことにより決定した。実施例56:3’,5’−O−(テトライソプロピル−ジシロキサン−1,3− ジイル)−2’−O−フェノキシチオカルボニル−ウリジン(7) 3’,5’−−(テトライソプロピル−ジシロキサン−1,3−ジイル)− ウリジン、、(15.1g、31mモル、Nucleic Acld Che mistry、ed. Leroy Townsend、1986、pp.22 9−231、に従って合成された)およびジメチルアミノピリジン(7.57g 、62mモル)の撹拌溶液に、50mLのアセトニトリル中のフェニルクロロチ オギ酸エステル(5.15mL、37.2mモル)の溶液を滴下により添加し、 そしてこの反応物を8時間撹拌した。TLC(EtOAc:ヘキサン/1:1) により出発物質の消失が示された。この反応混合物を蒸発させ、残渣をクロロホ ル ム中に溶解し、水、次いで食塩水で洗浄し、有機層を硫酸ナトリウムに通して脱 水し、濾過し、そして蒸発乾固させた。この残渣を、溶出液としてEtOAc: ヘキサン/2:1を用いるシリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィーによ り精製して16.44g(85%)のを取得した。実施例57:3’,5’−O−(テトライソプロピル−ジシロキサン−1,3− ジイル)−2’−C−アリル−ウリジン(8) アルゴン下での無水トルエン中の3’,5’−−(テトライソプロピル−ジ シロキサン−1,3−ジイル)−2’−−フェノキシチオカルボニル−ウリジ ン (5g、8.03mモル)およびアリルトリブチルチン(12.3mL、 40.15mモル)の還流溶液に過酸化ベンゾイル(0.5g)を1時間にわた り数回に分けて加える手法により添加した。得られる混合物をアルゴン下で追加 的に7〜8時間還流させた。この反応物をその後に蒸発させ、そして生成物 を溶出液としてEtOAc:ヘキサン/1:3を用いるシリカゲル上でのフラッ シュクロマトグラフィーにより精製した。収率は2.82g(68.7%)であ った。実施例58:5’−O−ジメトキシトリチル−2’−C−アリル−ウリジン(9 10mLの無水テトラヒドロフラン(THF)中の(1.25g、2.45 mモル)の溶液をTHF(3.7mL)中のフッ化テトラブチルアンモニウムの 1M溶液で、室温下で処理した。得られる混合物を蒸発し、残渣をシリカゲルカ ラムにかけ、1Lのクロロホルムでの洗浄を行い、そして所望の脱保護化化合物 をクロロホルム:メタノール/9:1で溶出した。適切な分画を合わせ、溶媒を 留去させ、そして残渣を無水ピリジンとの共蒸発により脱水した。油状残渣を無 水ピリジン中に再溶解し、塩化ジメトキシトリチル(1.2等量)を添加し、そ してこの反応混合物を無水条件下に一晩放置した。反応のクエンチングをメタノ ール(20mL)で実施し、蒸発させ、クロロホルム中に溶解し、5%の重炭酸 ナトリウム水溶液、次いで食塩水で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムを通して 脱水し、そして蒸発させた。残渣を溶出液としてEtOAc:ヘキサン/1:1 を用いるシリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、0.8 5g(57%)のを白色泡状物として取得した。実施例59:5’−O−ジメトキシトリチル−2’−C−アリル−ウリジン 3 ’−(2−シアノエチル N,N−ジイソプロピルホスホルアミダイト)(10 5’−−ジメトキシトリチル−2'−−アリル−ウリジン(0.64g、 1.12mモル)を無水アルゴン下で無水ジクロロメタン中に溶解した。 −ジイソプロピルエチルアミン(0.39mL、2.24mモル)を添加し、そ してこの溶液を氷冷した。2−シアノエチル −ジイソプロピルクロロホ スホルアミダイト(0.35mL、1.57mモル)をその撹拌反応溶液に滴下 により添加し、そして撹拌を2時間室温で継続した。その後にこの反応混合物を 氷冷し、そして12mLの無水メタノールでのクエンチングを行った。5分間の 撹拌後、この混合物を減圧濃縮し(40℃)、そして溶出液として1%のトリエ チルアミンを含むヘキサン混合物中の10〜60%EtOAcの濃度勾配液を用 いるシリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。収率:0 .78g(90%)、白色泡状物。実施例60:3’,5’−O−(テトライソプロピル−ジシロキサン−1,3− ジイル)−2’−C−アリル−N4−アセチル−シチジン(11) トリエチルアミン(6.35mL、45.55mモル)を、50mLの無水ア セトニトリル中の1,2,4−トリアゾール(5.66g、81.99mモル) およびオキシ塩化リン(0.86mL、9.11mモル)の撹拌氷冷混合物に滴 下により添加した。得られる懸濁液に、30mLのアセトニトリル中の3’,5 ’−−(テトライソプロピル−ジシロキサン−1,3−ジイル)−2’−− アリルウリジン(2.32g、4.55mモル)の溶液を滴下により添加し、そ してこの反応混合物を4時間室温で撹拌した。この反応混合物を減圧濃縮して最 少容積にさせた(減圧乾固にまでは至らない状態)。この残渣をクロロホルム中 に溶解し、そして水、飽和重炭酸ナトリウム水溶液、次いで食塩水で洗浄した。 有機層を硫酸ナトリウムに通して脱水し、そして溶媒を減圧除去した。得られる 泡状物を50mLの1,4−ジオキサン中に溶解し、そして29%のNH4OH 水溶液で一晩、室温で処理した。TLC(クロロホルム:メタノール/9:1) により出発物質の完全な転移が観察された。この溶液を蒸発させ、無水ピリジン との共蒸発により脱水し、そしてピリジン中の無水酢酸(0.52mL、5.4 6mモル)で一晩のアセチル化を施した。この反応混合物のクエンチングをメタ ノールで行い、蒸発させ、その残渣をクロロホルムに溶解し、重炭酸ナトリウム 、次いで食塩水で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムに通して脱水し、蒸発乾固 させ、そしてシリカゲル(クロロホルム中の3%MeOH)上でのフラッシュク ロマトグラフィーにより精製した。収率:2.3g(90%)、白色泡状物。実施例61:5’−O−ジメトキシトリチル−2’−O−アリル−N4−アセチ ル−シチジン この化合物は、ウリジン誘導体に類似の方法で55%の収率で取得された。実施例62:5’−O−ジメトキシトリチル−2’−O−アリル−N4−アセチ ル−シチジン 3’−(2−シアノエチル N,N−ジイソプロピルホスホルア ミダイト)(12) 2’−−ジメトキシトリチル−2’−−アリル−4 −アセチルシチジン (0.8g、1.31mモル)をアルゴン下で無水ジクロロメタン中に溶解した 。−ジイソプロピルエチルアミン(0.46mL、2.62mモル)を添 加し、そしてその溶液を氷冷した。2−シアノエチル −ジイソプロピル クロロホスホルアミダイト(0.38mL、1.7mモル)を撹拌反応溶液に滴 下により添加し、そして撹拌を室温で2時間継続させた。その後にこの反応混合 物を氷冷し、そして12mLの無水メタノールでのクエンチングを行った。5分 間の撹拌後、この混合物を減圧濃縮し(40℃)、そして溶出液として2%のト リエチルアミンを含むクロロホルム:エタノール/98:2混合液を用いるシリ カゲル上でのフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。収率:0.91g (85%)、白色泡状物。実施例63:2’−デオキシ−2’−メチレン−ウリジン THF(20mL)中に溶解される2’−デオキシ−2’−メチレン−3’, 5’−−(テトライソプロピルジシロキサン−1,3−ジイル)−ウリジン (Hansske,F.;Madej,D.;Robins,M.J. Te trahedron 1984、40、125、およびMatsuda,A.; Takenuki,K.;Tanaka,S.;Sasaki,T.;Ueda ,T. J.Med.Chem. 1991、34、812)(2.2g、4. 55mモル)を、THF(10mL)中の1M TBAFで20分間処理し、そ して減圧濃縮した。この残渣を石油エーテルで粉砕し、そしてシリカゲルカラム 上でのクロマトグラフィーにかけた。2’−デオキシ−2’−メチレン−ウリジ ン(1.0g、3.3mモル、72.5%)をCH2Cl2中の20% MeOH で溶出した。実施例64:5’−O−DMT−2’−デオキシ−2’−メチレン−ウリジン( 15) 2’−デオキシ−2’−メチレン−ウリジン(0.91g、3.79mモル) をピリジン(10mL)中に溶解し、そしてピリジン(10mL)中のDMT− Clの溶液を15分間にわたって滴下により添加した。得られる混合物を室温で 12時間撹拌し、そしてMeOH(2mL)を添加してその反応のクエンチング を行った。この混合物を減圧濃縮し、そして残渣をCH2Cl2(100mL)中 に溶解し、そして飽和NaHCO3、水、次いで食塩水で洗浄した。有機抽出物 をMgSO4に通して脱水し、減圧濃縮し、そして溶出液としてEtOH:ヘキ サンを用いてシリカゲルカラムに通して精製して15(0.43g、0.79m モル、22%)を取得した。実施例65:5’−O−DMT−2’−デオキシ−2’−メチレン−ウリジン 3’−(2−シアノエチル N,N−ジイソプロピルホスホルアミダイト)(1 7) 無水CH2Cl2(15mL)中に溶解される1−(2’−デオキシ−2’−メ チレン−5’−−ジメトキシトリチル−β−D−リボフラノシル)−ウラシル (0.43g、0.8mモル)をAr下で丸底フラスコ中に入れた。ジイソプロ ピルエチルアミン(0.28mL、1.6mモル)を添加し、その後に2−シア ノエチル −ジイソプロピルクロロホスホルアミダイト(0.25mL、 1.12mモル)を滴下により添加した。この反応混合物を2時間室温で撹拌し 、そしてエタノール(1mL)でのクエンチングを行った。10分後にその混合 物をシロップ状物になるまで減圧蒸発させた(40℃)。この生成物(0.3g 、0.4mモル、50%)を、溶出液として1%のトリエチルアミンを含むヘキ サン中の25〜70%のEtOAc濃度勾配液を用いるシリカゲルを通すフラッ シュカラムクロマトグラフィーにより精製した。Rf 0.42(CH2Cl2: MeOH/15:1)。実施例66:2’−デオキシ−2’−ジフルオロメチレン−3’,5’−O−( テトライソプロピルジシロキサン−1,3−ジイル)−ウリジン 2’−ケト−3’,5’−−(テトライプロピルジシロキサン−1,3−ジ イル)ウリジン 14(1.92g、12.6mモル)およびトリフェニルホス フィン(2.5g、9.25mモル)をジグリム(20mL)中に溶解し、そし て160℃の浴槽温度にまで加熱した。ジグリム(50mL)中のクロロジフル オロ酢酸ナトリウムの温溶液(60℃)を、約1時間の期間にわたって添加した (均衡性滴下漏斗からの滴下による)。得られる混合物を更に2時間撹拌し、そ して減圧濃縮した。残渣をCH2Cl2中に溶解し、そしてシリカゲル上でのクロ マトグラフィーにかけた。2’−デオキシ−2’−ジフルオロメチレン−3’, 5’−−(テトライソプロピルジシロキサン−1,3−ジイル)−ウリジン( 3.1g、5.9mモル、70%)を、EtOAc中の25%ヘキサンで溶出さ せた。実施例67:2’−デオキシ−2’−ジフルオロメチレン−ウリジン THF(20mL)中に溶解される2’−デオキシ−2’−メチレン−3’, 5’−−(テトライソプロピルジシロキサン−1,3−ジイル)−ウリジン( 3.1g、5.9mモル)を、THF(10mL)中の1M TBAFで20分 間処理し、そして減圧濃縮した。この残渣を石油エーテルで粉砕し、そしてシリ カゲル上でのクロマトグラフィーにかけた。2’−デオキシ−2’−ジフルオロ メチレン−ウリジン(1.1g、4.0mモル、68%)をCH2Cl2中の20 % MeOHで溶出させた。実施例68:5’−O−DMT−2’−デオキシ−2’−ジフルオロメチレン− ウリジン(16) 2’−デオキシ−2’−ジフルオロメチレン−ウリジン(1.1g、4.0m モル)をピリジン(10mL)中に溶解し、そしてピリジン(10mL)中のD MT−Cl(1.42g、4.18mモル)の溶液を15分間にわたり滴下によ り添加した。得られる混合物を室温で12時間撹拌し、そしてMeOH(2mL )を添加して反応のクエンチングを行った。この混合物を減圧濃縮し、そして残 渣をCH2Cl2(100mL)中に溶解し、そして飽和NaHCO3、水、次い で食塩水で洗浄した。有機抽出物をMgSO4に通して脱水し、減圧濃縮し、そ して溶出液として40% EtOAc:ヘキサンを用いてシリカゲルカラムに通 して精製して5’−−DMT−2’−デオキシ−2’−ジフルオロメチレン− ウリジン 16(1.05g、1.8mモル、45%)を取得した。実施例69:5’−O−DMT−2’−デオキシ−2’−ジフルオロメチレン− ウリジン 3’−(2−シアノエチル N,N−ジイソプロピルホスホルアミダ イト)(18) 無水CH2Cl2(15mL)中に溶解される1−(2’−デオキシ−2’−ジ フルオロメチレン−5’−−ジメトキシトリチル−β−D−リボフラノシル) −ウラシル(0.577g、1mモル)をAr下で丸底フラスコに入れた。ジイ ソプロピルエチルアミン(0.36mL、2mモル)を添加し、その後に2−シ アノエチル −ジイソプロピルクロロホスホルアミダイト(0.44mL 、 1.4mモル)を滴下により添加した。この反応混合物を室温で2時間撹拌し、 そしてエタノール(1mL)でのクエンチングを行った。10分後に、この混合 物をシロップ状物になるまで減圧蒸発させた(40℃)。この生成物(0.40 4g、0.52mモル、52%)を、溶出液として1%のトリエチルアミンを含 むヘキサン中の20〜50% EtOH濃度勾配液を用いるシリカゲルを通すフ ラッシュクロマトグラフィーにより精製した。Rf 0.48(CH2Cl2:M eOH/15:1)。実施例70:2’−デオキシ−2’−メチレン−3’,5’−O−(テトライソ プロピルジシロキサン−1,3−ジイル)−4−N−アセチル−シチジン 20 トリエチルアミン(4.8mL、34mモル)を、アセトニトリル(20mL )中のPOCl3(0.65mL、6.8mモル)および1,2,4−トリアゾ ール(2.1g、30.6mモル)の溶液に0℃下で添加した。アセトニトリル (20mL)中の2’−デオキシ−2’−メチレン−3’,5’−−(テトラ イソプロピルジシロキサン−1,3−ジイル)ウリジン 19(1.65g、3 .4mモル)の溶液を先の反応混合物に滴下により添加し、そして室温で4時間 撹拌させたままにした。この混合物を減圧濃縮し、CH2Cl2(2×100mL )中に溶解し、そして5%のNaHCO3(1×100mL)で洗浄した。この 有機抽出物をNa2SO4に通して脱水し、減圧濃縮し、ジオキサン(10mL) およびアンモニア水溶液(20mL)中に溶解した。この混合物を12時間撹拌 し、そして減圧濃縮した。残渣を無水ピリジン(2×20mL)と共沸させた。 無水酢酸(3mL)を、ピリジン中に溶解させた残渣に添加し、4時間室温で撹 拌し、飽和NaHCO3(5mL)でのクエンチングを行った。この混合物を減 圧濃縮し、CH2Cl2(2×100mL)中に溶解し、そして5% NaHCO3 (1×100mL)で洗浄した。有機抽出物をNa2SO4に通して脱水し、減 圧濃縮し、そして残渣をシリカゲルに通すクロマトグラフィーにかけた。2’− デオキシ−2’−メチレン−3’,5’−−(テトライソプロピルジシロキサ ン−1,3−ジイル)−4−−アセチル−シチジン 20(1.3g、2.5 mモル、73%)をヘキサン中の20%EtOAcで溶出した。実施例71:1−(2’−デオキシ−2’−メチレン5’−O−ジメトキシトリ チル−β−D−リボフラノシル)−4−N−アセチル−シトシン 21 THF(20mL)中に溶解される2’−デオキシ−2’−メチレン−3’, 5’−−(テトライソプロピルジシロキサン−1,3−ジイル)−4−−ア セチル−シチジン 20(1.3g、2.5mモル)を、THF(3mL)中の 1M TBAFで20分間処理し、そして減圧濃縮した。この残渣を石油エーテ ルで粉砕し、そしてシリカゲルカラム上でのクロマトグラフィーにかけた。2’ −デオキシ−2’−メチレン−4−N−アセチル−シチジン(0.56g、1. 99mモル、80%)を、CH2Cl2中の10% MeOHで溶出した。2’− デオキシ−2’−メチレン−4−N−アセチル−シチジン(0.56g、1.9 9mモル)をピリジン(10mL)中に溶解し、そしてピリジン(10mL)中 のDMT−Cl(0.81g、2.4mモル)の溶液を15分間にわたる滴下に より添加した。得られる混合物を室温で12時間撹拌し、そしてMeOH(2m L)を添加してこの反応のクエンチングを行った。この混合物を減圧濃縮し、そ して残渣をCH2Cl2(100mL)中に溶解し、そして飽和NaHCO3(5 0mL)、水(50mL)、次いで食塩水(50mL)で洗浄した。有機抽出物 をMgSO4に通して脱水し、減圧濃縮し、そして溶出液としてEtOAc:ヘ キサン/60:40を用いるシリカゲルカラムに通して精製して21を取得した (0.88g、1.5mモル、75%)。実施例72:1−(2’−デオキシ−2’−メチレン−5’−O−ジメトキシト リチル−β−D−リボフラノシル)−4−N−アセチル−シトシン 3’−(2 −シアノエチル−N,N−ジイソプロピルホスホルアミダイト)(22) 無水CH2Cl2(10mL)中に溶解される1−(2’−デオキシ−2’−メ チレン−5’−−ジメトキシトリチル−β−D−リボフラノシル)−4−− アセチル−シトシン 21(0.88g、1.5mモル)をAr下で丸底フラス コ内に入れた。ジイソプロピルエチルアミン(0.8mL、4.5mモル)を添 加し、その後に2−シアノエチル−−ジイソプロピルクロロホスホルアミ ダイト(0.4mL、1.8mモル)を滴下により添加した。この反応混合物を 2時間室温で撹拌し、そしてエタノール(1mL)でのクエンチングを行った。 10分後に、この混合液をシロップ状物になるまで減圧濃縮した(40℃)。生 成物 22(0.82g、1.04mモル、69%)を、溶出液として1%のト リチルアミンを含むヘキサン中の50〜70% EtOAc濃度勾配液を用いる シリカゲルに通すフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。Rf 0.3 6(CH2Cl2:MeOH/20:1)。実施例73:2’−デオキシ−2’−ジフルオロメチレン−3’,5’−O−( テトライソプロピルジシロキサン−1,3−ジイル)−4−N−アセチル−シチ ジン(24) Et3N(6.9mL、50mモル)を、アセトニトリル(20mL)中のP OCl3(0.94mL、10mモル)および1,2,4−トリアゾール(3. 1g、45mモル)の溶液に0℃で添加した。アセトニトリル(20mL)中の 2’−デオキシ−2’−フルオロメチレン−3’,5’−−(テトライソプロ ピルジシロキサン−1,3−ジイル)ウリジン 23([実施例14に記載され る]2.6g、5mモル)の溶液を先の反応混合物に滴下により添加し、そして 室温で4時間撹拌させたままにした。この混合物を減圧濃縮し、CH2Cl2(2 ×100mL)中に溶解し、そして5% NaHCO3(1×100mL)で洗 浄した。有機抽出物をNa2SO4に通して脱水し、減圧濃縮し、ジオキサン(2 0mL)およびアンモニウム水溶液(30mL)中に溶解した。この混合物を1 2時間撹拌し、そして減圧濃縮した。残渣を無水ピリミジン(2×20mL)と 共に共沸させた。無水酢酸(5mL)を、ピリジン中に溶解させたその残渣に添 加し、室温で4時間撹拌し、そして飽和NaHCO3(5mL)でのクエンチン グを行った。この混合物を減圧濃縮し、CH2Cl2(2×100mL)中に溶解 し、そして5% NaHCO3(1×100mL)で洗浄した。有機抽出物をN a2SO4に通して脱水し、減圧濃縮し、そしてその残渣をシリカゲルに通すクロ マトグラフィーにかけた。2’−デオキシ−2’−ジフルオロメチレン−3’, 5’−−(テトライソプロピルジシロキサン−1,3−ジイル)−4−N−ア セチル−シチジン 24(2.2g、3.9mモル、78%)を、ヘキサン中の 20% EtOAcで溶出させた。実施例74:1−(2’−デオキシ−2’−ジフルオロメチレン−5’−O−ジ メトキシトリチル−β−D−リボフラノシル)−4−N−アセチル−シトシン( 25) THF(20mL)中に溶解される2’−デオキシ−2’−ジフルオロメチレ ン−3’,5’−−(テトライソプロピルジシロキサン−1,3−ジイル)− 4−−アセチル−シチジン 24(2.2g、3.9mモル)を、THF(3 mL)中の1M TBAFで20分間処理し、そして減圧濃縮した。その残渣を 石油エーテルで粉砕し、そしてシリカゲルカラム上でのクロマトグラフィーにか けた。2’−デオキシ−2’−ジフルオロメチレン−4−−アセチル−シチジ ン(0.89g、2.8mモル、72%)を、CH2Cl2中の10% MeOH で溶出した。2’−デオキシ−2’−ジフルオロメチレン−4−−アセチル− シチジン(0.89g、2.8mモル)をピリジン(10mL)中に溶解し、そ してピリジン(10mL)中のDMT−C1(1.03g、3.1mモル)の溶 液を15分間にわたり滴下により添加した。得られる混合物を室温で12時間撹 拌し、そしてMeOH(2mL)を添加して反応のクエンチングを行った。この 混合物を減圧濃縮し、そして残渣をCH2Cl2(100mL)中に溶解し、そし て飽和NaHCO3(50mL)、水(50mL)、次いで食塩水(50mL) で洗浄した。有機抽出物をMgSO4に通して脱水し、減圧濃縮し、そして溶出 液としてEtOAc:ヘキサン/60:40を用いるシリカゲルカラムに通して 精製して25を取得した(1.2g、1.9mモル、68%)。実施例75:1−(2’−デオキシ−2’−ジフルオロメチレン−5’−O−ジ メトキシトリチル−β−D−リボフラノシル)−4−N−アセチルシトシン 3 ’−(2−シアノエチル−N,N−ジイソプロピルホスホルアミダイト)(26 無水CH2Cl2(10mL)中に溶解させた1−(2’−デオキシ−2’−ジ フルオロメチレン−5’−−ジメトキシトリチル−β−D−リボフラノシル) −4−−アセチルシトシン 25(0.6g、0.97mモル)をAr下で丸 底フラスコ内に入れた。ジイソプロピルエチルアミン(0.5mL、2.9mモ ル)を添加し、その後に2−シアノエチル −ジイソプロピルクロロホス ホルアミダイト(0.4mL、1.8mモル)を滴下により添加した。この反応 混合物を2時間室温で撹拌し、そしてエタノール(1mL)でのクエンチングを 行った。10分後に、この混合液をシロップ状物になるまで減圧濃縮した(40 ℃)。白色泡状物である生成物 26(0.52g、0.63mモル、65%) を、溶出液として1%のトリチルアミンを含むヘキサン中の30〜70% Et OAc濃度勾配液を用いるシリカゲルに通すフラッシュクロマトグラフィーによ り精製した。Rf0.48(CH2Cl2:MeOH/20:1)。実施例76:2’−ケト−3’,5’−O−(テトライソプロピルジシロキサン −1,3−ジイル)−6−N−(4−t−ブチルベンゾイル)−アデノシン(2 8) 無水酢酸(4.6mL)を、DMSO(37mL)中の3’,5’−−(テ トライソプロピルジシロキサン−1,3−ジイル)−6−−(4−t−ブチル ベンゾイル)−アデノシン(Brown,J.;Christodolou,C .;Jones,S.;Modak,A.;Reese,C.;Sibanda ,S.;Ubasana,A. J.Chem.Soc.Perkin Tra ns.1 1989、1735)(6.2g、9.2mモル)の溶液に添加し、 そして得られる混合物を室温で24時間撹拌した。この混合物を減圧濃縮した。 その残渣をEtOAcに溶解し、そして水で洗浄した。有機層をMgSO4に通 して脱水し、減圧濃縮した。この残渣をシリカゲルカラム上で精製して2’−ケ ト−3’,5’−−(テトライソプロピルジシロキサン−1,3−ジイル)− 6−−(4−−ブチルベンゾイル)−アデノシン 28(4.8g、7.2 mモル、78%)を取得した。実施例77:2’−デオキシ−2’−メチレン−3’,5’−O−(テトライソ プロピルジシロキサン−1,3−ジイル)−6−N−(4−t−ブチルベンゾイ ル)−アデノシン(29) アルゴン圧力下でヘキサン中の第二級−ブチルリチウム(11.2mL、14 .6mモル)を、−78°Cに冷却したTHF(25mL)中のヨウ化トリフェ ニルメチルホスホニウム(7.07g、17.5mモル)の懸濁液に添加した。 この均一有機溶液を−30℃にまで暖め、そしてTHF(25mL)中の2’− ケト−3’,5’−−(テトライソプロピルジシロキサン−1,3−ジイル) −6−−(4−−ブチルベンゾイル)−アデノシン 28(4.87g、7 .3mモル)の溶液をアルゴン圧力下でこの混合物に移した。室温にまで暖めた 後、撹拌を24時間継続した。THFを蒸発させ、そしてCH2Cl2(250m L)に置換し、水を添加し(20mL)、そしてその溶液を2% HClの冷却 溶液で中和した。有機層をH2O(20mL)、5%のNaHCO3水溶液(20 mL)、H2Oで中性になるまで洗浄し、次いで食塩水(10mL)で洗浄した 。脱水後(Na2SO4)に溶媒を減圧蒸発させて粗生成化合物を取得し、これを シリカゲルカラム上でのクロマトグラフィーにかけた。軽油エーテル:EtOA c/7:3での溶出により純粋な2’−デオキシ−2’−メチレン−3’,5’ −−(テトライソプロピルジシロキサン−1,3−ジイル)−6−−(4− −ブチルベンゾイル)−アデノシン 29(3.86g、5.8mモル、79 %)が取得された。実施例78:2’−デオキシ−2’−メチレン−6−N−(4−t−ブチルベン ゾイル)−アデノシン THF(30mL)中に溶解される2’−デオキシ2’−メチレン−3’,5 ’−−(テトライソプロピルジシロキサン−1,3−ジイル)−6−−(4 −−ブチルベンゾイル)−アデノシン(3.86g、5.8mモル)を、TH F(15mL)中の1M TBAFで20分間処理し、そして減圧濃縮した。こ の残渣を石油エーテルで粉砕し、そしてシリカゲル上でのクロマトグラフィーに かけた。2’−デオキシ2’−メチレン−6−−(4−−ブチルベンゾイル )−アデノシン(1.8g、4.3mモル、74%)をCH2Cl2中の10% E tOHで溶出した。実施例79:5’−O−DMT−2’−デオキシ−2’−メチレン−6−N−( 4−t−ブチルベンゾイル)−アデノシン(29) 2’−デオキシ2’−メチレン−6−−(4−−ブチルベンゾイル)−ア デノシン(0.75g、1.77mモル)をピリジン(10mL)中に溶解し、 そしてピリジン(10mL)中のDMT−C1(0.66g、1.98mモル) の溶液を15分間にわたり滴下により添加した。得られる混合物を室温で12時 間撹拌し、そしてMeOH(2mL)を添加して反応のクエンチングを行った。 この混合物を減圧濃縮し、そしてその残渣をCH2Cl2(100mL)中に溶解 し、そして飽和NaHCO3、水、次いで食塩水で洗浄した。有機抽出物をMg SO4に通して脱水し、減圧濃縮し、そして溶出液として50%のEtOAc: ヘキサンを用いてシリカゲルカラムに通して精製して29(0.81g、1.1 mモル、62%)を取得した。実施例80:5’−O−DMT−2’−デオキシ−2’−メチレン−6−N−( 4−t−ブチルベンゾイル)−アデノシン 3’−(2−シアノエチル N,N −ジイソプロピルホスホルアミダイト)(31) 無水CH2Cl2(15mL)中に溶解される1−(2’−デオキシ−2’−メ チレン−5’−−ジメトキシトリチル−β−D−リボフラノシル)−6−− (4−−ブチルベンゾイル)−アデニン 29をAr下で丸底フラスコに入れ た。ジイソプロピルエチルアミンを添加し、その後に2−シアノエチル −ジイソプロピルクロロホスホルアミダイトを滴下により添加した。この反応混 合物を室温で2時間撹拌し、そしてエタノール(1mL)でクエンチングを行っ た。10分後に、この混合物をシロップ状物になるまで減圧蒸発させた(40℃ )。この生成物を、溶出液として1%のトリエチルアミンを含むヘキサン中の3 0〜50% EtOAcの濃度勾配液を用いるシリカゲルを通すフラッシュクロ マトグラフィーにより精製した(0.7g、0.76mモル、68%)。Rf 0.45(CH2Cl2:MeOH/20:1)。実施例81:2’−デオキシ−2’−ジフルオロメチレン−3’,5’−O−( テトライソプロピルジシロキサン−1,3−ジイル)−6−N−(4−t−ブチ ルベンゾイル)−アデノシン 2’−ケト−3’,5’−−(テトライソプロピルジシロキサン−1,3− ジイル)−6−−(4−−ブチルベンゾイル)−アデノシン 28(6.7 g、10mモル)およびトリフェニルホスフィン(2.9g、11mモル)をジ グリム(20mL)中に溶解し、そして160℃の浴槽温度にまで加熱した。ジ グリム(50mL)中のクロロジフルオロ酢酸ナトリウム(2.3g、15mモ ル)の温溶液(60℃)を約1時間の期間にわたって添加した(均衡性滴下漏斗 からの滴下による)。得られる混合物を更に2時間撹拌し、そして減圧濃縮した 。この残渣をCH2Cl2中に溶解し、そしてシリカゲルに通すクロマトグラフィ ーにかけた。2’−デオキシ−2’−ジフルオロメチレン−3’,5’−−( テトライソプロピルジシロキサン−1,3−ジイル)−6−−(4−−ブチ ルベンゾイル)−アデノシン(4.1g、6.4mモル、64%)を、EtOA c中の15% ヘキサンで溶出させた。実施例82:2’−デオキシ−2’−ジフルオロメチレン−6−N−(4−t− ブチルベンゾイル)−アデノシン THF(20mL)中に溶解される2’−デオキシ−2’−ジフルオロメチレ ン−3’,5’−−(テトライソプロピルジシロキサン−1,3−ジイル)− 6−−(4−−ブチルベンゾイル)−アデノシン(4.1g、6.4mモル )を、THF(10mL)中の1M TBAFで20分間処理し、そして減圧濃 縮した。この残渣を石油エーテルで粉砕し、そしてシリカゲルカラム上でのクロ マトグラフィーにかけた。2’−デオキシ−2’−ジフルオロメチレン−6− −(4−−ブチルベンゾイル)−アデノシン(2.3g、4.9mモル、77 %)を、CH2Cl2中の20% MeOHで溶出させた。実施例83:5’−O−DMT−2’−デオキシ−2’−ジフルオロメチレン− 6−N−(4−t−ブチルベンゾイル)−アデノシン(30) 2’−デオキシ−2’−ジフルオロメチレン−6−−(4−−ブチルベン ゾイル)−アデノシン(2.3g、4.9mモル)をピリジン(10mL)中に 溶解し、そしてピリジン(10mL)中のDMT−Clの溶液を15分間にわた り滴下により添加した。得られる混合物を室温で12時間撹拌し、そしてMeO H(2mL)を添加して反応のクエンチングを行った。この混合物を減圧濃縮し 、そして残渣をCH2Cl2(100mL)中に溶解し、そして飽和NaHCO3 、水、次いで食塩水で洗浄した。有機溶出物をMgSO4に通して脱水し、減圧 濃縮し、そして溶出液として50% EtOAc:ヘキサンを用いてシリカゲル カラムに通して精製して 30(2.6g、3.41mモル、69%)を取得し た。実施例84:5’−O−DMT−2’−デオキシ−2’−ジフルオロメチレン− 6−N−(4−t−ブチルベンゾイル)−アデノシン 3’−(2−シアノエチ ル N,N−ジイソプロピルホスホルアミダイト)(32) 無水CH2Cl2(25mL)中に溶解される1−(2’−デオキシ−2’−ジ フルオロメチレン−5’−−ジメトキシトリチル−β−D−リボフラノシル) −6−−(4−−ブチルベンゾイル)−アデニン 30(2.6g、3.4 mモル)をAr下で丸底フラスコに入れた。ジイソプロピルエチルアミン(1. 2mL、6.8mモル)を添加し、その後に2−シアノエチル −ジイソ プロピルクロロホスホルアミダイト(1.06mL、4.76mモル)を滴下に より添加した。この反応混合物を室温で2時間撹拌し、そしてエタノール(1m L)でのクエンチングを行った。10分後に、この混合物をシロップ状物になる まで減圧蒸発させた(40℃)。32(2.3g、2.4mモル、70%)を、 溶出液として1%のトリエチルアミンを含むヘキサン中の20〜50% EtO Ac濃度勾配液を用いるシリカゲルを通すフラッシュカラムクロマトグラフィー により精製した。Rf 0.52(CH2Cl2:MeOH/15:1)。実施例85:2’−デオキシ−2’−メトキシカルボニルメチリジン−3’,5 ’−O−(テトライソプロピルジシロキサン−1,3−ジイル)−ウリジン(3 3) 酢酸メチル(トリフェニルホスホルアニリジン)(5.4g、16mモル)を 、アルゴン下でCH2Cl2中の2’−ケト−3’,5’−−(テトライソプロ ピルジシロキサン−1,3−ジイル)−ウリジン 14の溶液に添加した。この 混合物を室温で30時間撹拌させたままにした。CH2Cl2(100mL)およ び水(20mL)を添加し、そしてこの溶液を2% HClの冷却溶液で中和さ せた。有機層をH2O(20mL)、5%のNaHCO3水溶液(20mL)、H2 Oで洗浄して中和させ、次いで食塩水(10mL)で洗浄した。脱水後(Na2 SO4)、溶媒を減圧留去させ、そして粗生成物を取得し、これをシリカゲルカ ラム上でのクロマトグラフィーにかけた。軽油エーテル:EtOAc/7:3で の溶出により、純粋な2’−デオキシ−2’−メトキシカルボニルメチリジン− 3’,5’−−(テトライソプロピルジシロキサン−1,3−ジイル)−ウリ ジン 33(5.8g、10.8mモル、67.5%)を取得した。実施例86:2’−デオキシ−2’−メトキシカルボニルメチリジン−ウリジン (34) Et3N・3HF(3mL)を、CH2Cl2(20mL)およびEt3N(15 mL)中に溶解される2’−デオキシ−2’−メトキシカルボニルメチリジン− 3’,5’−−(テトライソプロピルジシロキサン−1,3−ジイル)−ウリ ジン 33(5g、9.3mモル)の溶液に添加した。得られる混合物を1時間 後に減圧蒸発させ、そしてシリカゲルカラム上でのクロマトグラフィーにかけ、 THF:CH2Cl2/4:1を用いて2’−デオキシ−2’−メトキシカルボニ ルメチリジン−ウリジン 34(2.4g、8mモル、86%)を溶出させた。実施例87:5’−O−DMT−2’−デオキシ−2’−メトキシカルボニルメ チリジン−ウリジン(35) 2’−デオキシ−2’−メトキシカルボニルメチリジン−ウリジン 34(1 .2g、4.02mモル)をピリジン(20mL)中に溶解した。ピリジン(1 0mL)中のDMT−Cl(1.5g、4.42mモル)の溶液を15分間にわ たり滴下により添加した。得られる混合物を室温で12時間撹拌し、そしてMe OH(2mL)を添加して反応のクエンチングを行った。この混合物を減圧濃縮 し、そしてその残渣をCH2Cl2(100mL)中に溶解し、そして飽和NaH CO3、水、次いで食塩水で洗浄した。有機抽出物をMgSO4に通して脱水し、 減圧濃縮し、そして溶出液としてCH2Cl2中の2〜5% MeOHを用いるシ リカゲルカラムに通して精製して5’−−DMT−2’−デオキシ−2’−メ トキシカルボニルミチリジン−ウリジン 35(2.03g、3.46mモル、 86%)を取得した。実施例88:5’−O−DMT−2’−デオキシ−2’−メトキシカルボニルメ チリジン−ウリジン 3’−(2−シアノエチル−N,N−ジイソプロピルホス ホルアミダイト)(36) 無水CH2Cl2(10mL)中に溶解される1−(2’−デオキシ−2’,2 ’−メトキシカルボニルメチリジン−5’−−ジメトキシトリチル−β−D− リボフラノシル)−ウリジン 35(2.0g、3.4mモル)をAr下で丸底 フラスコに入れた。ジイソプロピルエチルアミン(1.2mL、6.8mモル) を添加し、その後に2−シアノエチル −ジイソプロピルクロロホスホル アミダイト(0.91mL、4.08mモル)を滴下により添加した。この反応 混合物を室温で2時間撹拌し、そしてエタノール(1mL)でのクエンチングを 行った。10分後に、この混合物をシロップ状物にまるまで減圧蒸発させた(4 0℃)。5’−−DMT−2’−デオキシ−2’−メトキシカルボニルメチリ ジン−ウリジン 3’−(2−シアノエチル−−ジイソプロピルホスホル アミダイト) 36(1.8g、2.3mモル、67%)を、溶出液として1% のトリエチルアミンを含むヘキサン中の30〜60% EtOAc濃度勾配液を 用いるシリカゲルを通すフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製した。 Rf 0.44(CH2Cl2:MeOH/9.5:0.5)。実施例89:2’−デオキシ−2’−カルボキシメチリジン−3’,5’−O− (テトライソプロピルジシロキサン−1,3−ジイル)−ウリジン 37 2’−デオキシ−2’−メトキシカルボニルメチリジン−3’,5’−−( テトライソプロピルジシロキサン−1,3−ジイル)−ウリジン 33(5.0 g、10.8mL)をMeOH(50mL)中に溶解し、そして1N NaOH 溶液(50mL)を室温でその撹拌溶液に添加した。この混合物を2時間撹拌し 、そしてMeOHを減圧除去した。水層のpHを1N HCl溶液で4.5に調 節し、EtOAc(2×100mL)での抽出を行い、食塩水で洗浄し、MgS O4に通して脱水し、そして減圧濃縮して粗生成の酸を取得した。2’−デオキ シ−2’−カルボキシメチリジン−3’,5’−−(テトライソプロピルジシ ロキサン−1,3−ジイル)−ウリジン 37(4.2g、7.8mモル、73 %)を、CH2Cl2中の10〜15%のMeOHの濃度勾配液を用いてシリカゲ ルカラム上で精製した。 本発明のアルキル置換化ヌクレオチドは、酵素開裂もしくはアンチセンスとい う状況における使用について先に論議された安定なオリゴヌクレオチドを形成す るのに用いることが可能である。そのようなオリゴヌクレオチドは標準的方法に より三リン酸形態を用いて酵素的に形成することが可能である。そのようなオリ ゴヌクレオチドの投与は標準的方法による。Sullivan et al.国 際公開第94/02595号を参照されたい。3’および/または5’ジハロホスホネートを含むオリゴヌクレオチド 本発明は、3’および/または5’ジハロホスホネート−(例えば、3’−も しくは5’−CF2−ホスホネート−)置換化ヌクレオチド(これは、酵素的分 子もしくはアンチセンス分子の酵素活性および/またはヌクレアーゼ耐性を維持 もしくは穴進させる)を合成および使用する。 本出願において用いられる際には、用語「5’−および/または3’−ジハロ ホスホネートヌクレオチド含有性リボザイム、デオキシリボザイム(Usman et al.、米国特許第94/11649号(これは引用により本明細書に 取り込まれる)を参照されたい)、およびヌクレオチドのキメラ」は、二本鎖ス テム、一本鎖「触媒性コア」配列、一本鎖ループ、もしくは一本鎖認識配列(し かし、これらには限定されない)を置換する5’−および/または3’−ジハロ ホスホネートヌクレオチド構成成分を含む触媒性核酸分子である。これらの分子 は個別のRNAもしくはDNA分子をヌクレオチド塩基配列特異的様式で開裂( 好ましくは、反復的に開裂)することが可能である。このような触媒性核酸は更 に、所望される場合には分子内開裂を行うように作用することも可能である。こ のような酵素性分子は、実際にいずれかのRNAもしくはDNA転写物を標的と することが可能である。本発明は、標準的ヌクレオチドもしくは修飾化ヌクレオ チドを構成する核酸に関し、これらのヌクレオチドは更に少なくとも一つの5’ −ジハロホスホネートおよび/または一つの3’−ジハロホスホネート基を含む 。 1−−メチル−2,3−−イソプロピリデン−β−D−リボフラノース 5−デオキシ−5−ジハロメチルホスホネートからの3段階での1−−Ac− 2,3−ジ−−Bz−D−リボフラノース 5−d−5+ジハロメチルホスホ ネートの合成が記載される(例えば、図87中のジフルオロについて)。適切な 誘導化を施してあるこの糖とシリル化ピリミジンおよびプリンとの縮合により新 硯のヌクレオシド 5’−デオキシ−5’−ジハロメチルホスホネートが取得さ れる。これらの中間体を、化学的手法(ヌクレオシド 5’−デオキシ−5’− ジハロメチルホスホネートの、適切な保護化を施してあるホスホルアミダイト 12a もしくは固体支持体 12b(例えば、図88)への転化)、あるいは酵 素的手法(T7 転写のためのヌクレオシド 5’−デオキシ−5’−ジハロメ チルホスホネートのそれらのトリホスホネートへの転化(例えば、図88の14 ))のいずれかにより触媒性核酸もしくはアンチセンス核酸内に取り込ませるこ とができる。 従って一つの態様では、本発明は、5’および/または3’−ジハロヌクレオ チド、ならびに5’−および/または3’−ジハロヌクレオチドを含む核酸を特 徴とする。このような分子の一般構造が以下に示される。 [式中、R1はH、OH、もしくはRであり、Rはヒドロキシル保護基(例えば 、アシル、アルキシリル、もしくはカルボネートであり;各R2は個別にH、O H、もしくはRであり;各R3は個別にホスホネート保護基(例えば、メチル、 エチル、シアノエチル、p−ニトロフェニル、もしくはクロロフェニル)であり ;各Xは個別にいずれかのハロゲンであり;そして各Bはいずれかのヌクレオチ ド塩基である]。 本発明は特に、そのような修飾化ヌクレオチドおよび酵素活性を有する核酸分 子を特徴とする。関連態様では、本発明はジハロホスホネート−含有性糖のピリ ミジンもしくはプリンとの、ヌクレオシド 5’−デオキシ−5’−ジハロホス ホネートおよび/または3’−デオキシ−3’−ジハロホスホネートを形成する のに適する条件下での縮合によるそのようなヌクレオシド 5’−デオキシ−5 ’−ジハロおよび/または3’−デオキシ−3’−ジハロホスホネートの合成の ための方法を特徴とする。 ホスホン酸は、それらがリン酸エステルに類似しているため重要な生物学的特 性を呈することがある(Engel、Chem.Rev. 1977、77、3 46−367)。BlackburnおよびKent(J.Chem.Soc. 、Perkin Trans. 1986、913−917)により、電子的お よび立体化学的考察に基づくと、_−フルオロおよび_,_−ジフルオロメチル ホスホネートは対応するホスホネートよりもホスホネートエステルに一層類似し ていることが示される。ピロ−および三リン酸 のアナログ[この場合、結合 性酸素原子がジフルオロメチレン基により置換される]が酵素過程における基質 として利用されている(Blackburn et al.、Nucleosi des & Nucleotides 1985、4、165−167;Bla ckburn et al.、Chem.Scr. 1986、26、21−2 4)。9−(5,5−ジフルオロ−5−ホスホノペンチル)グアニン()が、 プリンヌクレオシドホスホリラーゼの多重基質アナログインヒビターとして利用 されている(Halazy et al.、J.Am.Chem.Soc. 1 991、113、315−317)。ホスホルジエステル 5’−酸素の代わり にメチレン基を含むオリゴヌクレオチドは、リンと5’−酸素との間のホスホジ エステル結合を開裂するヌクレアーゼに対する耐性を示すが(Breaker et al.、Biochemistry 1993、32、9125−912 8)、依然として相補的配列と安定な複合体を形成することが可能である。He inemannら(Nucleic Acids Res. 1991、19、 427−433)は、単一の3’−メチレンホスホネート結合がDNA10量体 二重らせんの立体配座に微妙な影響を与えることを見いだした。 α,α−ジフルオロ−アルキルホスホネートに至るための一つの一般的合成ア プローチは、ジエチル(リチオジフルオロメチル)ホスホネート()による適 切な反応性基質からの遊離基の置換を特徴とする(Obayashi et a l.、Tetrahedron Lett. 1982、23、2323−23 26)。しかしながら、を用いて5’−デオキシ−5’−ヨードヌクレオシド からヌクレオシド 5’−デオキシ−5’−ジフルオロ−メチルホスホネートを 合成するという我々の試みは不成功に終わり、すなわち、出発化合物が定量的に 回収されてしまったのである。ヌクレオシド 5’−アルデヒドのとの反応は 、Martinら(Martin et al.、Tetrahedron L ett. 1992、33、1839−1842)によると、生成物の複合体混 合物をもたらしてしまうとのことである。最近では、を用いる第一級糖酸トリ フ ラートからの糖α,α−ジフルオロアルキルホスホネートの合成が記載された( Berkowitz et al.、J.Org.Chem. 1993、58 、6174−6176)。不運なことに我々の経験では、ヌクレオシド 5’− トリフラートは不安定すぎてこれらの合成に用いることができない。 以下のものは、ヌクレオシド 5’−デオキシ−5’−ジフルオロメチル−ホ スホネートの合成法を示す非制限的実施例である。当業者は、等価方法をこれら の実施例に基づいて容易に考案することが可能であることを認識するであろう。 これらの実施例は、良好な収率での5’−デオキシ−5’−ジフルオロ誘導体の 合成を達成し、そしてそのため当業者をそのような等価方法に導くことが可能で あることを示す。これらの実施例は更に、既述の有用なオリゴヌクレオチドを提 供するための合成法の利用性も示す。 当業者は、有用な修飾化酵素的核酸(そのような多くのものがDraper et al.、米国特許第94/13129号により記載されており、この特許 は引用により図面を含み本明細書に取り込まれる)を今度は設計することか可能 であることを認識するであろう。実施例90:ヌクレオシド 5’−デオキシ−5’−ジフルオロメチルホスホネ ートの合成 図87を参考に、我々は、ヌクレオシド 5’−ジフルオロメチレンホスホネ ートの合成のための主要中間体として作用する既知のD−リボース α,α−ジ フルオロ−メチルホスホネート()(Martin et al.、Tetr ahedron Lett. 1992、33、1839−1842)から適切 なグリコシル化試薬を合成した。 メチル 2,3−−イソプロピリデン−β−D−リボフラノース α,α− ジフルオロ−メチルホスホネート()を、Martinら(Tetrahed ron Lett. 1992、33、1839−1842)の方法に従って5 −アルデヒドから合成した(図87)。イソプロピリデン基の除去は緩和な条件 下(I2−MeOH、還流18時間(Szarek et al.、Tetra hdron Lett. 1986、27、3827)もしくはDowex 5 0 WX8(H+)、MeOH、室温(約20〜25℃)、3日間)の条件下で 達成し、72%の収率を得た。このようにして取得されたアノマー混合物を塩化 ベンゾイル/ピリジンでベンゾイル化させて2,3−ジ−−ベンゾイル誘導体 を取得し、これを緩和なアセトリシス条件(Walczac et al.、S ynthesis、1993、790−792)(Ac2O、AcOH、H2SO4 、EtOAc、0℃)に供した。所望される1−−アセチル−2,3−ジ− −ベンゾイル−D−リボフラノース ジフルオロメチルホスホネート()は 、アノメリック混合物として定量的収率で取得された。これらの誘導体を、Vo r ogs.Chemistry、Biology and Medical Ap plications、NATO ASI Series A、26、Plen um Press、New York、London、1980;pp.35− 69)下でのシリル化ウラシルおよびN4−アセチルシトシンの選択的グルコシ ル化に用いた。β−ヌクレオシドを取得する目的では(62% 6a、75% 6b )グリコシル化触媒としてのF3CSO2Si(CH33の使用は除外されて おり、それはその使用により所望されない1−エチルウラシルもしくは9−エチ ルアデニン副産物がもたらされることが予想されるためである:Podyuko va, et al.、Tetrahedron Lett.1987、28、 3623−3626、および本明細書に引用される引用文献)(触媒としてのS nCl4、沸騰アセトニトリル)。同一条件下でのシリル化 N6−ベンゾイルア デニンのグリコシル化により、N−9異性体 6cとN−7異性体 との混合 物が、それぞれ34%と15%との収率で取得された。先のヌクレオチドはエチ ル基の開裂用の臭化トリメチルシリルを用い、その後にアシル保護基を除去する 目的でのアンモニア−メタノールでの処理を行うことにより首尾よく脱保護化さ れた。ヌクレオシド 5’−デオキシ−5’−ジフルオロメチルホスホネート は最終的には、溶出用に0.01〜0.25M TEAB濃度勾配液を用いる DEAEセファデックス(Sephadex) A−25(HCO3 -)カラム上 で精製し、そしてそれらのナトリウム塩として取得された(82% 8a;87 % 8b;82% 8c)。 選択された分析データ:31P−NMR(31P)および1H−NMR(1H)をV arian Gemini 400上で記録した。ppmでの化学シフトは各々 H3PO4およびTMSを参照としている。溶媒は特別な記載が他になされていな い限りCDCl3であった。 化合物 をアンモニアのメタノール溶液で脱アシル化させて、λmax(H2O )271nmおよびλmin233nmを示す生成物を取得し、このことによりグ リコシル化部位がN−7であることが立証された。実施例91:コアを含む改変化ヌクレオチドを含む核酸の合成 用いられた合成方法は、Usman et al.、J.Am.Chem.S oc. 1987、109、7845−7854中およびScaringe e t al.、Nucleic Acids Res. 1990、18、543 3−5441において記載される通常のRNA合成用の方法に従い、かつ通常の 核酸保護用およびカップリング用の基(例えば、5’−末端のジメトキシトリチ ル、および3’−末端のホスホロアミダイト)を利用する(図88、およびJa nda et al.、Science 1989、244:437−440) 。これらのヌクレオシド 5’−デオキシ−5’−ジフルオロメチルホスホネー ト はシュモクザメ(hammerhead)のリボザイム中にばかりでなく、ヘア ピン構造をとる肝炎デルタウイルス、グループ1もしくはグループ2のイントロ ン中、あるいはアンチセンスオリゴヌクレオチド中にも取り込まれることがある 。従ってこれらはいずれかの核酸構造において一般的に用いられるものである。実施例92:修飾化三リン酸の合成 先のヌクレオチドのトリホスフェート誘導体は、図89に示される要領で、既 知の方法に従って形成することが可能である。Nucleic Acid Ch em.、Leroy B.Townsend、John Wiley & So ns、New York 1991、pp337−340;Nucleotid e Analogs、Karl Heinz Scheit;John Wil ey & Sons、New York 1980、pp.221−218。 3’ジハロホスホネートについての等価合成スキームが図90および91に示 され、これには当業者に認識される命名法が用いられている。これらの条件は標 準的方法により至適化することが可能である。 本明細書に記載されるヌクレオシド ジハロホスホネートはいずれかの核酸構 造(例えば、触媒的もしくはアンチセンス)中の修飾化ヌクレオチドとして有利 であり、それはそれらがインビボにおいては通常非修飾化核酸を分解するエキソ −およびエンドヌクレアーゼに対する耐性を示すためである。それらは更にそれ らが取り込まれる核酸の通常の構造を不安定にさせることがなく、そのためその 構造に関連するいずれかの活性が維持される。これらの化合物は更に、抗ウイル ス剤および/または抗腫瘍剤としてモノマーで用いられることもある。アミドもしくはペプチド修飾を有するオリゴヌクレオチド 本発明は、リボヌクレオチド部分の2’−ヒドロキシル基を2’−アミドもし くは2’−ペプチド部分で置換する。他の態様では、ヌクレオチドの糖の3’お よび5’部分が置換されることがあるか、あるいはホスフェート基がアミドもし くはペプチド部分で置換されることがある。一般的にはこのようなヌクレオチド は以下の式Iに示される一般構造を有する: 塩基(B)は標準的塩基の内のいずれか一つであるか、あるいは当業者に知ら れる修飾化ヌクレオチド塩基であるか、あるいは水素基であることが可能である 。追加的に、R1もしくはR2のいずれかはH、あるいは2と10の間の炭素原子 もしくは水素を含むアルキル、アルケン、もしくはアルキン基、アミン(第一級 、第二級、もしくは第三級アミン(例えば、R3NR4[式中、各R3およびR4は 独立に水素、または2と10との間の炭素原子を有するアルキル、アルケン、も しくはアルキンであるか、またはアミノ酸の残基(すなわち、アミド)である] 、アルキル基、あるいはアミノ酸(DもしくはL形態)もしくは2と5との間の アミノ酸を含むペプチドである。ジグザグの線は水素、あるいは当業者に知られ る他の塩基もしくは他の化学部分に対する結合を表す。R1、R2、およびR3の 内の一つがHであり、そして他のものがアミノ酸もしくはペプチドであることが 好ましい。 本出願人は、RNAはDNAと比較するとより一層複雑な構造形態を採ること が可能であると認識しており、それはRNA中の2’−ヒドロキシル基の存在の ためである。この基は、そのRNA分子内に含まれる他の水素ドナー、アクセプ ター、および金属イオンに追加的水素結合を提供することが可能である。本出願 人は今回は、2’の位置に修飾化アミン基を有する分子を提供するが、そのアミ ン基の存在の結果、有意に一層複雑な構造がその修飾化オリゴヌクレオチドによ り形成されることが可能となる。2’−アミドもしくはペプチド基でのこのよう な修飾により、側鎖水素結合ネットワークの拡充および濃縮がもたらされる。こ れらのアミドおよびペプチド部分はオリゴヌクレオチドの複雑な構造形成の原因 であり、そして他の塩基との強力な複合体を形成し、かつ標準的な塩基対形成相 互作用を妨害することが可能である。このような妨害により複雑な核酸および蛋 白質複合体の形成が可能となるであろう。 本発明のオリゴヌクレオチドは現存のオリゴヌクレオチドと比較すると有意に 一層安定であり、かつそのオリゴヌクレオチドによりこれまではオリゴヌクレオ チドにとって可能ではなかった生物学的に活性な生物複合体を形成することが可 能になる公算が強い。これらを更に、独特なアプタマー(aptermer)、 すなわち標的蛋白質、核酸、もしくは多糖にとっての有効なリガンド内に組み込 まれることが可能なランダムに作製されたオリゴヌクレオチドのインビトロでの 選択に用いることもできる。 従って、ある態様では本発明は、先の式Iに示される修飾化塩基を含むオリゴ ヌクレオチドを特徴とする。 他の態様では、オリゴヌクレオチドは3’もしくは5’に位置するアミノ酸も しくはアミノアシル基を有する3’もしくは5’ヌクレオチドを含むことがある 。これら全ての態様、ならびに2’−修飾化ヌクレオチドでは、様々な標準的修 飾物を作製することが可能であることが理解されるであろう。例としては、「O 」を「S」で置換することができ、糖が塩基を有さないことがあり(無塩基性( abasic))、そしてホスホネート部分が修飾されて他の置換基を含むこと がある(Sproat、上述、を参照されたい)。実施例93:2’−アミノアシル−2’−デオキシ−2’−アミノヌクレオシド 複合体の製造のための一般方法 図92を参照にして、メタノール[ジメチルホルムアミド(DMF)およびテ トラヒドロフラン(THF)も用いることが可能である]中の2’−デオキシ− 2’−アミノ ヌクレオシド(1mモル)、ならびにN−Fmoc L−(もし くはD−)アミノ酸(1mモル)の溶液に、1−エトキシカルボニル−2−エト キシ−1,2−ジヒドロキノリン(EEDQ)[もしくは、1−イソブチルオキ シカルボニル−2−イソブチルオキシ−1,2−ジヒドロキノリン(IIDQ) ](2mモル)を添加し、そしてこの反応混合物を室温でかもしくは最高50℃ までで3〜48時間撹拌する。溶媒を減圧除去し、そして残渣であるシロップ状 物を、ジクロロメタン中の1〜10%のメタノールを用いるシリカゲルのカラム 上でのクロマトグラフィーにかけた。生成物を含む分画を濃縮して、85〜95 %にわたる範囲の収率で白色泡状物を取得した。構造を複合体の1H NMRス ペクトルにより確認するが、そのスペクトルにより、その分子のヌクレオシドお よびアミノアシル部分についての正しい化学シフトが示される。構造の更に進ん だ確認はアミノアシル保護基を適切な条件下で開裂し、そして完全に脱保護化が 行われた複合体用の1H NMR共鳴値を割り当てることにより取得される。 既述の部分的に保護された複合体は、標準的方法を用いてそれらの5’−− ジメトキシトリチル誘導体および3’−ホスホルアミダイトに転化される(Ol igonucleotide Synthesis:A Practical Approach、M.J.Gait ed.;IRL Press、Oxfo rd、1984)。RNA内へのこれらのホスホルアミダイトの取り込みは標準 的な方法を用いて実施された(Usman et al.、1987、上述)。 本発明のオリゴヌクレオチドについての一般的脱保護化プロトコールが図93 に示されている。 そのスキームは2’−d−2’−アミノウリジンの複合体の合成を示している 。これは非制限的実施例であることが意味され、かつ当業者はこの合成プロトコ ールに対する変法を容易に作製して他のヌクレオチド(例えば、アデノシン、シ チジン、グアノシン)および/または無塩基部分を合成することが可能であるこ とを認識するであろう。実施例94:2’−アミノアシル修飾基を含むシュモクザメ(hammerhe ad)のリボザイムによるRNA開裂 部位N(図94を参照されたい)を標的とするシュモクザメ(hammerh ead)リボザイムは既述の要領で固相合成を用いて合成される。U4およびU 7の位置が個別にか、もしくは併せて、2’−NH−アラニンもしくは2’−N H−リシンで修飾される。 インビトロでのRNA開裂アッセイ:基質RNAを[γ−32P]−ATPおよ びT4ポリヌクレオチドキナーゼ(US Biochemicals社)を用い て5’−ラベル化する。開裂反応はリボザイム「過剰」条件下で実施した。微量 の(≦1nM)の5’−末端ラベル化基質および40nMの非ラベル化リボザイ ムに個別に、90℃への2分間の加熱および10〜15分間の氷上での急冷によ る変性および再生を施す。このリボザイムおよび基質を個別に、50mMのTr is−HClおよび10mMのMgCl2を含む緩衝液中、37℃で10分間イ ンキュベートする。反応は、リボザイム溶液と基質溶液との混合および37℃で のインキュベーションにより開始させる。5μlのアリコートを一定の時間間隔 を空けて採取し、そしてこの反応を同一容量の2× ホルムアミドストップミッ クスとの混合によりクエンチングさせた。試料を20%変性用ポリアクリルアミ ドゲル上で分離させる。結果の定量を行い、そして開裂を受けた標的RNAのパ ーセンテージを時間の関数としてプロットする。 図95を参照にすると、U4およびU7の位置に2’−NH−アラニンもしく は2’−NH−リシン修飾を含むシュモクザメ(hammerdead)リボザ イムは標的RNAを効率よく開裂する。 図94に列挙される配列ならびに図95に記載される修飾物は、非制限的実施 例であることを意味する。当業者は、他の2’−ヒドロキシ基修飾基(これには アミノ酸、ペプチド、およびコレステロールが含まれるが、これらには限定され ない)を含むリボザイムおよびRNAの変異体(塩基置換体、欠失体、挿入体、 突然変異体、化学修飾体)を当該技術分野において知られる技術を用いて容易に 作製することが可能であることを認識するであろうし、かつそれらは本発明の範 囲内に含まれる。実施例95:RNAの3’−末端のアミノアシル化 I. 図96を参照して、ヌクレオチドの3’−OH基をGait(上述)によ り記載されるコハク酸エステルに転化させる。これをアミノ−アルキル固体支持 体(例えば:CpG)に結合させることが可能である。ジグザグの線は3’−O H基とその固体支持体との結合を示す。IIアミノアシル−誘導化固体支持体の製造 A)O−ジメトキシトリチル(O−DMT)アミノ酸の合成 図97を参照して、無水ピリジン(15ml)中のL−(もしくはD−)セリ ン、チロシン、またはスレオニン(2mモル)の溶液に塩化4,4’−ジメトキ シトリチル(3mモル)を添加し、そしてその反応混合物を室温(20〜25℃ )で16時間撹拌した。その後にメタノール(10mL)を添加し、そしてその 溶液を減圧蒸留した。この残渣であるシロップ状物を5%のNaHCO3水溶液 とジクロロメタンとの間で分配し、有機層を食塩水で洗浄し、脱水し(Na2S O4)、そして減圧濃縮した。この残渣を、ジクロロメタン(0.5%のピリジ ンを含む)中の2〜10%メタノールを用いるフラッシュシリカゲルカラムクロ マトグラフィーにより精製する。生成物を含む分画を合わせ、そして減圧濃縮し て白色泡状物を取得する(収率75〜85%)。B)固体支持体の製造およびアミノ酸でのその誘導化 図97を参照して、修飾化固体支持体(標準的NH2末端基の代わりにOH基 を有する)を、Haralambidis et al.、Tetrahedr on Lett. 1987、28、5199に従って製造した(Pはアミノプ ロピルCPGもしくはポリスチレンタイプの支持体を表す)。O−DMTもしく はNH−モノメトキシトリチル(NH−MMT)アミノ酸を先の固体支持体に、 この固体支持体の誘導化用の標準方法(Gait、1984、上述)を用いて連 結させて、アミノ酸とその支持体との間に塩基−不安定性エステルの結合を作製 した。この支持体は、適切な方法で保護されたヌクレオシド ホスホルアミダイ トを用いるRNA/DNA鎖の構築に適する。実施例96:RNAの5’−末端のアミノアシル化 I. 図98を参照して、5’−アミノ−含有性糖部分を既述の要領で合成した (Mag and Engels、1989 Nucleic Acids R es. 17、5973)。モノマーの5’−末端のアミノアシル化は既述の要 領で達成し、そして5’−アミノアシル化モノマーのRNAホスホルアミダイト をUsman et al.、1987(上述)により記載される要領で製造し た。その後にこのホスホルアミダイトを、既述の標準的固相合成プロトコールを 用いてオリゴヌクレオチドの5’−末端に取り込ませた。 II. 図99を参照して、アミノアシル基(一つもしくは複数)を、既述の標 準方法を用いてRNAの5’−末端のリン酸エステル基に連結させる。VII. 復帰遺伝子突然変異 既存の核酸配列の修飾は、相同的組換えによって達成されうる。この過程にお いて、トランスフェクションされた配列は相同染色体配列と再結合し、そして内 因性細胞配列に代わりうる。ボッグス(Boggs)、8 Internati onal J.Cell Cloning 80,1990年は、標的遺伝子修 飾を記載している。それは、遺伝子欠損を訂正するための相同DNA組換えの使 用を論評している。バンガ(Banga)およびボイド(Boyd)、89 roc.Natl.Acad.Sci.U.S.A. 1735年は、50塩基オ リゴヌクレオチドを用いるインビボでの特定部位の突然変異誘発の具体的な例を 記載している。この方法論において、遺伝子または遺伝子セグメントは、用いら れたオリゴヌクレオチドによって本質的に置換えられる。 本発明は相補的オリゴヌクレオチドを用いて、ヌクレオチド修飾活性が野生型 への突然変異またはその同等のことを変更する(または復帰する)ように、遺伝 子(RNAまたはゲノムDNA)上の特定の部位にヌクレオチド塩基変更活性を 配置する。突然変異の復帰または変更により、本発明者は、野生型表現型への機 能的復帰をもたらす第二部位での突然変異の場合のように、広義の意味での復帰 を意味する。更に、遺伝コードの縮重のために、復帰突然変異体は、三つのコド ン位置のいずれか一つを変更することによって達成されうる。更に、有害な遺伝 子(または転写物)中の停止コドンの生成を、ここで、突然変異表現型の野生型 への復帰として定義する。この種類の復帰の例は、ヒトの臨界的HIVプロウイ ルス遺伝子中の停止コドンの生成である。 図100および図101を論及すると、大まかに、突然変異を野生型へ復帰さ せるためには特定部位の変更を引き起こす二つの方法がある。一つにおいて(図 100)、オリゴヌクレオチドを用いてRNAを特異的に標的にする。RNAは 、標的分子中のそれと相補的な(ワトソン・クリック)オリゴヌクレオチド配列 を伴って与えられる。この場合、配列修飾オリゴヌクレオチドは、(アンチセン スオリゴヌクレオチドまたはリボザイムと同様に)それが細胞によって作られる 時にRNAを復帰させるように継続して存在しているべきであろう。このような 復帰は一時的であると考えられ、しかも更に多くの配列修飾オリゴヌクレオチド を 連続的に加える必要があるかもしれないと考えられる。この方法の一時的性質は 、(伝統的薬物によるのと同様に)配列修飾オリゴヌクレオチドを単純に除去す ることによって処置を停止させうるという利点である。 第二の方法はDNAを標的とし(図101)、標的細胞の遺伝コード中に変更 が永久にコードされうるという利点を有する。したがって、処置の一つの過程( またはいくつかの過程)が遺伝病の永久的復帰をもたらすことがある。誤った染 色体突然変異が導入された場合、これが癌を引き起こすことがあるし、他の遺伝 子を突然変異させることがあるし、または(出産年齢の患者において)生殖系列 の遺伝的変化を引き起こすことがある。しかしながら、塩基変更活性が、遺伝子 発現を調節しうる特定のメチル化である場合、それは必ずしも生殖系列伝達をも たらさないでろう。レヴィン(Lewin)、Genes 1983年 ジョン ・ウィルリー・アンド・サンズ・インコーポレーテッド(John Wilel y & Sons.Inc.)NY 493〜496頁を参照されたい。 一本鎖DNAまたはRNAに対する相補的塩基対合は、オリゴヌクレオチドを DNAの特定部位に対して向ける一つの方法である。これは、DNAが一本鎖で ある場合、鎖置換機序によってまたはDNAを標的にすることによって起こりう る(例えば、複製または転写の際に)。もう一つの方法は、二本鎖DNAに対し する三本鎖結合(三重ラセン形成)の使用であり、それは、ポリピリミジン部分 を結合するために確立された技法であり、4ヌクレオチド全部を認識するように 拡大しうる。ポヴシク(Povsic),T.、ストローベル(Strobel ),S.およびダーバン(Dervan),P.(1992)、三重らせん形成 によって媒介されたDNAの配列特異的二本鎖アルキル化および開裂、J.Am .Chem.Soc.114 .5934〜5944(1992)を参照されたい 。ノーレ(Knorre),D.G.、バレンチン(Valentin),V. V.、バレンチナ(Valentina),F.Z.、レベデヴ(Lebede v),A.V.およびフェデロバ(Federova),O.S.、Desig n and targeted reactions of oligonuc leotide derivatives 1〜366(CRCプレス、ノボシ ビルスク、1993年)は、オリゴヌクレオチドに対する反応性基または酵素の 結合を 記載しており、本明細書中に記載の方法で用いることができる。 最近、アンチセンスオリゴヌクレオチドは、インビトロにおいてスプライス突 然変異グロビン遺伝子の正しいスプライシングを得るために、誤ったスプライス を支配するのに用いられている。ドミンスキ(Dominski)Z;コール( Kole)R(1993)、アンチセンスオリゴヌクレオチドによるサラセミア プレmRNA中の正しいスプライシングの回復、Proc Natl Acad Sci USA 90:867〜7。同様に、本発明の一つの好ましい実施態 様においては、既存の突然変異RNAを訂正するのに、アンチセンスによってそ のRNAを阻害する伝統的方法の代わりに相補的オリゴマーを用いる。 RNAかまたはDNA様式において、RNAまたはDNA上の特定部位に対す る結合後、オリゴヌクレオチドは核酸配列を修飾する。これは、内因性酵素を活 性化することによって(図102を参照されたい)、オリゴヌクレオチドに対し て結合した(または二重らせんによって活性化した)酵素(またはリボザイム) の適当な配置によって、または化学的突然変異原の適当な配置によって達成され うる。特定の突然変異原、例えば、Cを脱アミノしてUにする亜硝酸が最も有用 であるが、有害なRNAの失活が望まれる場合、他のものも用いることができる 。 RNA修正は、哺乳動物細胞中において天然に存在することであり、そこにお いて配列修飾活性は、転写後にRNAをその適切な配列に修正する。ヒグチ(H iguchi),M、シングル(Single),F、コーラー(Kohler ),M、ソマー(Sommer),B.およびシーバーグ(Seeburg), P.(1993)、AMPA受容体サブユニットGluR−BのRNA修正:塩 基対合イントロン−エキソン構造は位置および効率を決定する、Cell 75 :1361〜1370。RNA修正に関与する機構は、化学的修飾を促進するの に適当なオリゴヌクレオチドによって選択されうる。 本発明の方法によって生成された塩基の変化は、直接的にかまたは正常細胞機 序によるDNA修復後にヌクレオチド配列の変化を引き起こす。これらの変化は 、遺伝子欠損を機能的に訂正するかまたは停止コドンを導入する。したがって、 本発明は、活性化学基(例えば、アルキル化剤)をアンチセンスまたは三本鎖オ リゴヌクレオチドに対して結合して標的RNAまたはDNAを化学的に失活させ る 技法とは異なる。 したがって、本発明は、核酸分子中の既存の塩基を変化させるので、その塩基 はインビボにおいて別の塩基として読み取られる。これは、遺伝子を失活させる 代わりに配列を訂正することを包含するが、有害な遺伝子を失活させることも包 含しうる。 したがって、一つの態様において、本発明は、天然に存在する突然変異核酸分 子のヌクレオチド塩基配列をインビボで変更する方法を特徴とする。該方法は、 インビボにおいて核酸分子を、該核酸分子と一緒に二重らせんまたは三重らせん 分子を生成することができるオリゴヌクレオチド若しくはペプチド核酸または他 の配列特異的結合分子と接触させることを含む。二重らせんまたは三重らせん分 子の生成後、塩基修飾活性は、化学的にまたは酵素的に、標的塩基を直接的にま たはインビボでの核酸修復後に変更する。これは、核酸配列の機能的変更を引き 起こす。 本文脈において用いられる「変更する」とは、1個または複数の標的塩基中の 1個またはそれ以上の化学的部分を、突然変異核酸が機能的に異なるように変更 することを意味する。したがって、これは、DNAの欠損を訂正する従来の方法 、例えば、標的配列の完全なセグメントが、トランンスフェクションされた核酸 からのDNAのセグメントによって置換えられる相同的組換えとは異なる。これ はまた、この方法が、標的の配列を単に損傷させる代わりに、それをポリメラー ゼによって元の塩基とは別の塩基として読み取らせることによってそれを機能的 に訂正するという点において、反応性基を用いてRNAまたはDNA標的を失活 させる他の方法とも異なる。上記のように、細胞中の天然に存在する酵素は、化 学的変更を引き起こすのに用いることができ、その例を以下に与える。 「機能的に変更する」とは、標的核酸の正常な機能を果たすその能力(すなわ ち、転写または翻訳制御)を変化させることを意味する。例えば、RNA分子は 、それが望ましいタンパク質の生産を引き起こしうるように変更されうるし、ま たはDNA分子は、DNA修復の際にDNA配列が変化するように変更されうる 。 「突然変異体」とは、正常個体に存在する同等の分子と比較して同様に変更さ れる核酸分子を意味する。このような突然変異体は当該技術分野において周知で あり、既知の遺伝子欠損症、例えば、筋ジストロフィーまたは糖尿病等の個体に 存在する分子がある。それは、更に、遺伝子の異常な発現を特徴とする疾患また は症状、例えば、癌、サラセミアおよび鎌状赤血球貧血並びに嚢胞性線維症の個 体を包含する。それは、動脈疾患を減少させる脂質代謝、組込まれたAIDSゲ ノムおよびAID RNAの処置並びにアルツハイマー病の調節を可能にする。 したがって、本発明は、「野生型」表現型および/または遺伝子型を提供する突 然変異体中の塩基の変更に関する。有害な症状に対して、これは、必要に応じて 発現を可能にするまたは発現を妨げるように塩基を変更することを包含する。H IVなどの感染を処置する場合、それは、突然変異体(すなわち、非ヒト遺伝子 )の野生型への突然変異(すなわち、非ヒトタンパク質の非生産)によるHIV RNA中の遺伝子の失活に関する。このような調節は、従来の方法でのような シスでよりもむしろトランスで達成される。 好ましい実施態様において、オリゴヌクレオチドは、アデニン塩基をイノシン に変換させるようにインビボでdsRNAデアミナーゼを活性化するのに十分な 長さであり(少なくとも12塩基、好ましくは17〜22塩基);該オリゴヌク レオチドは、塩基を化学的に修飾するように活性な酵素核酸分子であり(以下を 参照されたい);該核酸分子はDNAまたはRNAであり;該オリゴヌクレオチ ドは化学的突然変異原を包含し、例えば、該突然変異原は亜硝酸であり;そして 該オリゴヌクレオチドは5−メチルシトシンを脱アミノ化してチミジンに、シト シンをウラシルに、若しくはアデニンをイノシンにさせるし、またはシトシンを メチル化して5−メチルシトシンにさせる。 最も好ましい実施態様において、本発明は、突然変異を引き起こすことによる 標的の失活よりもむしろ、突然変異の訂正を特徴とする。 インビトロで支配された展開を用いると、RNA開裂とは異なる触媒活性を有 するリボザイムのスクリーニングが可能である。バーテル(Bartel),D .およびゾスタク(Szostak),J.(1993)、ランダム配列の大プ ールからの新規リボザイムの単離、Science 261:1411〜141 8。インビトロで支配されて展開するこれらの方法を用いると、ホスホジエステ ル主鎖を切断する代わりに、酵素核酸分子、または塩基を突然変異させるリボザ イム を選択することができる。これは、本発明において用いるための適当な塩基配列 修飾活性を有する酵素を得る好都合な方法である。 配列修飾活性は、一つのヌクレオチドを別のものに変化させることができる( またはヌクレオチドが細胞機序によって修復されるようにヌクレオチドを別のヌ クレオチドに修飾する)。配列修飾活性はまた、1個またはそれ以上のヌクレオ チドを欠失させるかまたは配列に加えうる。付加配列の具体的な実施態様は、サ レンジャー(Sullenger)およびセフ(Cech)、PCT/US94 /12976号明細書(本明細書中に援用された)によって記載されており、こ こにおいて、野生型配列を有する完全なエクソンはスプライシングされて突然変 異体転写物になる。本発明は、数個の塩基(1〜3個)の付加のみを特徴とする 。 したがって、もう一つの態様において、本発明は、別個の核酸分子中の既存の 塩基の化学的構造を変化させる活性なリボザイムまたは酵素核酸分子を特徴とす る。出願人は、このような分子が有用でありうることを初めて決定し且つこのよ うな分子がどのように単離されうるかを説明している。 現場復帰を達成するのに用いられる分子は、リポソームおよび陽イオン脂質複 合体を含めた、アンチセンス分子およびリボザイムを誘導するのに用いられた既 存手段を用いて誘導することができる。現場復帰分子がRNAだけから成る場合 、発現ベクターは、アンチセンスまたはリボザイム発現ベクターと同様に、復帰 分子を内因的に生産する遺伝子療法プロトコルで用いることができる。このよう な発現ベクターの使用には、標準的な遺伝子療法によって遺伝子を単純に置換え るよりもむしろ、いくつかの利点がある。第一に、このアプローチは、訂正され た遺伝子の生産を、その遺伝子を既に発現している細胞に限定するであろう。更 に、訂正された遺伝子は、その天然の転写プロモーターによって適切に調節され るであろう。最後に、復帰は、突然変異RNAが機能タンパク質を優先的に獲得 させる場合(例えば、鎌状赤血球貧血の場合)に用いることができ、その場合、 突然変異RNAの訂正は、有害な突然変異タンパク質の生産を停止させ且つ訂正 されたタンパク質を生産させるのに必要である。内因性哺乳動物RNA修正系 1980年代中頃に、ある種の細胞性RNAの配列は、それらをコードしてい るDNA配列とは異なることが観察された。RNA修正と称する過程により、細 胞性RNAは翻訳後修飾されて、(a)翻訳開始および終結コドンを生成し、( b)tRNAおよびrRNAが機能的コンホメーションに折りたたまれることを 可能にする(論評については、バス(Bass)B.L.(1993)、The RNA World R.ゲステランド(Gesteland),R.および アトキンス(Atkins),J.監修(コールド・スプリング・ハーバー、ニ ューヨーク;CSHラブ・プレス(Lab.Press))の383〜418頁 を参照されたい)。RNA修正過程は、ヌクレオチドの修飾、欠失および挿入を 包含する。 RNA修正過程は下等真核生物の間では広範囲にわたっているが、極めて少数 (4種類)のRNAだけが哺乳動物において修正が行われると報告されている( バス、上記)。哺乳動物系において優先的に存在するRNA修正様式は塩基修飾 である(C→UおよびA→G)。哺乳動物系におけるRNA修正機序は、C→U 変換がシチジンデアミナーゼによって触媒されると仮定される。A→G変換の機 序は、ラットPC12細胞中のグルタミン酸受容体Bサブユニット(gluR− B)に対して最近報告された(ヒグチ,Mら(1993)Cell 75,13 61〜1370)。ヒグチによれば、gluR−B mRNA前駆体は、イント ロン11およびエクソン11が安定なステム・ループ構造を形成しうるような構 造になっている。このステム・ループ構造は、核内二本鎖特異的アデノシンデア ミナーゼ酵素の基質である。脱アミノ化は、A→Iの変換を引き起こす。逆転写 に続く二本鎖合成は、Aの代わりにGの組込みをひきおこす。 本発明においては、内因性デアミナーゼ活性または他のこのような活性を用い て、標的塩基修飾を達成することができる。 以下は、塩基のインビボ変換を達成することができる異なる方法を例証する本 発明の実施例である。これらは、本発明の具体的な実施態様を明確にするために のみ与えられており、本発明を制限するものではない。当業者は、同等の方法を 請求の範囲の範囲内で容易に考案しうることを理解するであろう。実施例97:イノシン変換物質に対する細胞性dsRNA依存性アデニンの利用 大部分の哺乳動物細胞およびアフリカツメガエル卵母細胞における内因性活性 は、二本鎖RNA中においてアデノシンの約50%をイノシンに変換する(バス ,B.L.およびワイントラウブ(Weintraub),H.(1988)、 二本鎖RNA基質を共有結合によって修飾する巻き戻し活性、Cell,55, 1089〜1098)。この活性は、突然変異の現場復帰をRNAレベルで引き 起こすのに用いることができる。実証のために図102および図104を論及す ると、停止コドンはジストロフィンのコーディング部分に組込まれ、それが受容 体遺伝子ルシフェラーゼに融合される。この停止コドンは、アデニンをイノシン に変換するdsRNAデアミナーゼを活性化するのに十分な長さのアンチセンス RNAを標的にすることによって復帰することができる。A−Iトランジション は、若干の場合A−Gトランジションと同様にリボソームによって読み取られ、 それによって停止コドンを機能的に復帰させる。この部分の他のAはIに変換さ れうるし且つGとして読み取られうるが、A−I(G)の変換は停止コドンを生 じることができない。標的突然変異の周囲部分のA−Iトランジションは若干の 点突然変異を生じるが、しかしながら、ジストロフィンタンパク質の機能は、点 突然変異では希にしか失活しない。 次に、復帰したmRNAを細胞溶解産物中に翻訳し且つルシフェラーゼ活性に ついて検定した。図103のグラフのルシフェラーゼ計数の劇的増加によって明 らかであるように、A−IトランジションはA−Gトランジションと同様にリボ ソームによって読み取られ、そして停止コドンは、該溶解産物で処理された複合 体によって首尾よく復帰した。対照として、無関係の非相補的RNAオリゴヌク レオチドをジストロフィン/ルシフェラーゼmRNAに加えた。予想通り、この 場合、停止コドンのために翻訳(ルシフェラーゼ活性)は見られない。更に別の 対照として、ハイブリッドを抽出物によって処理しなかったが、再度翻訳(ルシ フェラーゼ活性)は見られない(図103)。 標的部分の他のAはIに変換されうるし且つGとして読み取られうるが、A− I(G)の変換は停止コドンを生じることができないので、リボソームはなおそ の部分によって読み取る。読み取り枠が維持されている場合、概して、ジストロ フィンは点突然変異に対して感受性ではないので、この方法によって復帰したm RNAから製造されたジストロフィンタンパク質は十分な活性を維持しているは ずである。 方法論についての以下の詳論:RNAオリゴヌクレオチドを、394(ABI )合成機においてホスホルアミダイト化学を用いて合成した。突然変異ジストロ フィン配列に対して結合する合成相補的RNAの配列は下記の通りである(5′ 〜3′)。 図104を論及すると、停止コドンを含むヒトジストロフィン突然変異体配列 の54塩基対を、枠内においてルシフェラーゼコーディング領域に対して標準的 なクローニング技術を用いて融合して、pRC−CMV(インビトロジェン(I nvitrogen)、サン・ディエゴ、CA)のHindIIIおよびNot I部位にした。ルシフェラーゼのAUGを削除した。HindIII部位からル シフェラーゼコーディング領域の開始までのインサートの配列(5′〜3′)は 、 である。 これは、3′末端にSacII部位を有する正常ジストロフィン(エントレツ (Entrez)ID#311627)の塩基対3649〜3708に対応する 。このプラスミドを、製造者プロトコル(プロメガ(Promega)、マディ ソン、WI)によってT7ポリメラーゼを用いるmRNAのインビトロ転写のた めの鋳型として用いた。 アフリカツメガエル核抽出物を、0.5X TGKED緩衝液(0.5X=2 5mMトリス(pH7.9)、12.5%グリセロール、25mM KCl 0 .25mM DTTおよび0.05mM EDTA)中において核をかきまぜる ことによって調製し且つ卵母細胞の全細胞質容量に等しい量の0.5X TGK ED中に再懸濁させた。バス,B.L.およびラワイントラウブ,H.、Cel 55,1089〜1098(1988)。 500ng/μlの標的mRNAを、70℃まで加熱し且つそれを徐々に37 ℃まで30分間にわたって冷却することによって1マイクロモルの相補的または 無関係のRNAオリゴヌクレオチドに対してプレアニーリングした。RNAオリ ゴヌクレオチドに対してプレアニーリングされたmRNA 50ナノグラムを、 1mM ATP、15mM EDTA、1600un/mlのRNアシンおよび 12.5mMトリス、pH8を含む核抽出物7μlに対して加え、全容量を12 μlにした。バス.B.L.およびラワイントラウブ,H.、上記。dsRNA デアミナーゼ活性を有するこの混合物を、25℃で30分間インキュベートした 。次に、この混合物1.5μlを、ウサギ網状赤血球溶解産物インビトロ翻訳混 合物に対して加え、そして1.3mM酢酸マグネシウムを更に加えて、核抽出物 から一貫しているEDTAを補ったこと以外は製造者プロトコル(ライフ・テク ノロジーズ(Life Technologies)、ゲイサーズバーグ、MD )にしたがって2時間翻訳した。ルシフェラーゼ検定は、プロメガルシフェラー ゼ検定システム(プロメガ、マディソン、WI)を用いて抽出物15μlについ て行い、そして96ウェルルミノメーターを用いてルミネセンスを検出したが、 その結果は図102のグラフで示す。実施例98:塩基変更活性 反応性基に対して結合したアンチセンスおよび三本鎖形成オリゴマーの化学合 成は十分に研究され且つ特性決定された(ノーレ,D.G.、バレンチン,V. V.、バレンチナ,F.Z.、レベデヴ,A.V.およびフェデロバ,O.S. 、Design and targeted reactions of ol igonucleotide derivatives 1〜366(CRCプ レス、ノボシビルスク、1993年)並びにポヴシク,T.、ストローベル,S .およびダーバン,P.、三重らせん形成によって媒介されたDNAの配列特異 的二本鎖アルキル化および開裂、J.Am.Chem.Soc.114,593 4〜5944(1992))。標的RNAまたはDNA中のヌクレオチド塩基を 修飾しうるアルキル化剤などの反応性基は、オリゴヌクレオチドに対して結合さ れた。更に、核酸を修飾する酵素はオリゴヌクレオチドに対して結合された(ノ ーレ,D.G.、バレンチン,V.V.、バレンチナ,F.Z.、レベデヴ,A . V.およびフェデロバ,O.S.、Design and targeted reactions of oligonucleotide derivat ives 1〜366(CRCプレス、ノボシビルスク、1993年))。従来 、これらの結合した化学基または酵素は、アンチセンスまたは三本鎖相互作用に よって特異的に標的にされるDNAまたはRNAを失活させるのに用いられてき た。以下は、本明細書中に記載のように(図100〜104を参照されたい)突 然変異の現場復帰を達成するために、アンチセンスまたは三本鎖相互作用によっ て標的にされたDNAまたはRNAの配列を変更するのに用いうる有用な塩基変 更活性のリストである。 1. チミジンを生成する5−メチルシトシンの脱アミノ化(酵素シチジンデ アミナーゼによって行われた(バス,B.L.、The RNA World( コールド・スプリング・ハーバー・ラボラトリー・プレス(Cold Spri ng Harbor Laboratory Press)、コールド・スプリ ング・ハーバー、1993年)中)。更に、亜硝酸または関連化合物は、Tで読 み取られるCの酸化的脱アミノ化を促進する(Microbial Genet ics ,デービッド・フライフェルダー(David Freifelder) 、ジョーンズ・アンド・バートレット・パブリッシャーズ・インコーポレーテッ ド(Jones and Bartlett Publishers,Inc. )、ボストン、1987年、226〜230頁)。更に、ヒドロキシルアミンま たは関連化合物は、Tで読み取られるCを変換しうる(Microbial G enetics ,デービッド・フライフェルダー、ジョーンズ・アンド・バート レット・パブリッシャーズ・インコーポレーテッド、ボストン、1987年、2 26〜230頁)。 2. ウラシルを生成するシトシンの脱アミノ化(酵素シチジンデアミナーゼ によって(バス.B.L.、The RNA World(コールド・スプリン グ・ハーバー・ラボラトリー・プレス、コールド・スプリング・ハーバー、19 93年)中)または酸化的脱アミノ化を促進する亜硝酸と同様の化学基によって (Microbial Genetics,デービッド・フライフェルダー、ジ ョーンズ・アンド・バートレット・パブリッシャーズ・インコーポレーテッド、 ボストン、1987年、226〜230頁)行われた)。 3. G(イノシン)のように読み取られるアデニンの脱アミノ化(アデノシ ンデアミナーゼ、AMPデアミナーゼまたはdsRNA脱アミノ化活性によって 行われる(バス,B.L.、The RNA World(コールド・スプリン グ・ハーバー・ラボラトリー・プレス、コールド・スプリング・ハーバー、19 93年)中))。 4. 5−メチルシトシンへのシトシンのメチル化 5. アルキニトロソ尿素によってシトシンとして読み取られるO2−メチル チミジン(またはO2−メチルウラシル)へのチミジン(またはウラシル)の変 換(スー(Xu)およびスワン(Swann)、Tetrahedron Le tters 35:303〜306(1994))。 6. 突然変異原メタンスルホン酸エチル(EMS)を用いて行うことができ る(Microbial Genetics,デービッド・フライフェルダー、 ジョーンズ・アンド・バートレット・パブリッシャーズ・インコーポレーテッド 、ボストン、1987年、226〜230頁)、アデニンとして読み取られる6 −O−メチル(または他のアルキル)へのグアニンの変換(メータ(Mehta )およびルドルム(Ludlum)、Biochimica et Bioph ysica Acta ,521:770〜778(1978))。 7. シトシンへのウラシルのアミノ化(細胞酵素CTPシンテターゼによっ て行われる(バス,B.L.、The RNA World(コールド・スプリ ング・ハーバー・ラボラトリー・プレス、コールド・スプリング・ハーバー、1 993年)中))。 以下は、本発明において用いることができる有用な化学的修飾の例である。一 つの塩基を別の塩基に変更しうる好ましい簡単な化学的修飾が僅かにある。適当 な突然変異原性化学物質、例えば、亜硝酸またはこのような活性を有する適当な タンパク質は標的オリゴヌクレオチド上におかれる。このような化学物質および タンパク質は、標準法によって結合することができる。これらは、特定の技術的 アプローチとは無関係に有用であると考えられる基本的化学変化を導入する分子 を含む。レヴィン、Genes,1983年、ジョン・ウィルリー・アンド・サ ンズ・インコーポレーテッド,NY,42〜48頁を参照されたい。 以下のマトリックスは、記述された化学的修飾がRNAまたはDNAにおいて トランスバージョン復帰(ピリミジン対ピリミジンまたはプリン対プリン)を引 き起こしうるということを示す。トランスバージョン(ピリミジン対プリンまた はプリン対ピリミジン)は、これらがより難しい化学的変換であるの好ましくな い。脚注は、特定の望ましい化学的変換を示す。肉太活字脚注は、対向するDN A鎖に対する反応を示す。例えば、AをGに変更することが望まれる場合、これ は、DNAレベルにおいて対向鎖のTをCに変更する反応#5を用いることによ って達成されうる。この実施例において、A/T塩基対はA/Cになり、DNA が複製されるかまたはミスマッチ修復が起こる場合、これはG/Cになりうるし 、したがって元のAはGに変換された。 ISRマトリックス 復帰塩基 1 チミジンを生成する5−メチルシトシンの脱アミノ化。 2 ウラシルを生成するシトシンの脱アミノ化。 3 G(イノシン)のように読み取られるアデニンの脱アミノ化。 4 5−メチルシトシンへのシトシンのメチル化。 5 シトシンとして読み取られるO2−メチルチミジン(またはO2−メチルウ ラシル)へのチミジン(またはウラシル)の変換(スーおよびスワン、Tetr ahedron Letters 35:303〜306(1994))。 6 アデニンとして読み取られる6−O−メチル(または他のアルキル)への グアニンの変換(メータおよびルドルム、Biochimica et Bio phsica Acta ,521:770〜778(1978))。 7 シトシンへのウラシルのアミノ化。バス、上記、図6c。インビトロ選択計画 図105を論及すると、このような塩基変更活性を有するリボザイムについて 選択する方法を記載した図を提供する。ひとりでに折り返されるRNAを設計す る(これは、RNAリガーゼについて選択するのに既に用いられた方法と同様で ある、バーテル,D.およびゾスタク,J.(1993)、ランダム配列の大プ ールからの新規リボザイムの単離、Science 261:1411〜141 8)。修飾される塩基の反対側の縮重ループは多様性を与える。緩衝液中におい て分子のこのライブラリーをインキュベートした後、RNAをDNAに逆転写し (すなわち、インビトロ展開プロトコルにおいて標準を用いて)、そして次に、 塩基変化があるDNAを選択する。制限酵素切断およびサイズ選択またはその同 等のことを用いて、適当な塩基変化のあるDNAの部分を単離する。続いて、サ イクルは何度も繰り返されうる。 インビトロ選択(展開)計画は、ジョイス(Joyce)(ボードリ(Bea udry),A.A.およびジョイス,G.F.(1992)、Science 257,635〜641;ジョイス,G.F.(1992)、Scienti fic American 267,90〜97)およびゾスタク(バーテル, D.およびゾスタク,J.(1993)、Science 261:1411〜 1418;ゾスタク,J.W.(1993)、TIBS 17,89〜93)に よって開発された方法と同様である。簡単にいうと、核酸のランダムプールを合 成し、ここにおいてそれぞれのメンバーは二つのドメインを含み、(a)一つの ドメインは、規定された(既知の)ヌクレオチド配列を有する部分から成り;( b)第二ドメインは、縮重(ランダム)配列を有する部分から成る。既知のヌク レオチド配列ドメインは、(1)標的に対して結合する核酸(突然変異ヌクレ オチドに隣接した部分)、(2)相補的DNA(cDNA)合成およびそれらの 塩基修飾活性について選択された分子のPCR増幅、(3)クローニングの目的 のための制限エンドヌクレアーゼ部位の導入を可能にする。縮重ドメインは、完 全にランダム(ランダム部分中のあらゆる位置に示された4ヌクレオチドのそれ ぞれ)であるように生成されうるしまたは縮重は部分的でありうる(ボードリ, A.A.およびジョイス,G.F.(1992)、Science 257,6 35〜641)。本発明において、縮重ドメインは、縮重ドメインが突然変異塩 基(修飾のために標的にされる塩基)から反対側に置かれるように、既知の配列 を含む部分に隣接している(図105を参照されたい)。核酸のこのランダムラ イブラリーを、核酸が塩基修飾の触媒作用を促進するコンホメーションに折りた たまれることを確実にする条件下でインキュベートする(反応プロトコルは、更 に、選択が一層緊縮になるように、ATP若しくはGTPまたはS−アデニルメ チオニン(メチル化が望まれる場合)のようなある種の補助因子を含んでいてよ い)。インキュベーション後、核酸は相補的DNAに変換される(核酸の出発プ ールがRNAである場合)。塩基修飾を有する(突然変異塩基位置に)核酸は、 残りの核酸集団から種々の方法によって分離することができる。例えば、制限エ ンドヌクレアーゼ切断部位は、塩基修飾の結果として生成されうるかまたは廃止 されうる。制限エンドヌクレアーゼ部位が塩基修飾の結果として生成される場合 、ライブラリーは制限エンドヌクレアーゼ(RE)によって消化されうる。RE によって切断される集団部分は、塩基修飾反応を触媒することができた集団であ る(活性プール)。DNAの新規部分(PCRのためのオリゴヌクレオチドプラ イマー結合部位およびクローニングのためのRE部位を含む)を活性プールの末 端に連結して、PCR増幅および引続きの選択サイクル(必要ならば)を容易に する。最もよい塩基修飾活性を有する核酸の最終プールをプラスミドベクター中 にクローン化し且つ細菌宿主中に形質転換する。次に、組換え体プラスミドを形 質転換細菌から単離することができ、そしてクローンの同定はDNA配列決定技 術を用いて決定することができる。 塩基修飾酵素核酸(インビトロ選択によって識別される)は、インビボでの化 学的修飾を引き起こすのに用いることができる。 更に、リボザイムは、酵素的塩基変更活性を有するタンパク質を特異的に結合 するように展開されうる。 このようなリボザイムを用いて、上記化学的修飾をインビボで引き起こすこと ができる。リボザイムまたは上記アンチセンス型分子は、上記に言及された技術 において論及された方法によって投与することができる。VIII. 核酸の投与 出願人は、転写終結シグナルを欠いている二本鎖核酸を、エンコードされたR NAの連続的発現に用いることができることを確認した。これは、Rループ、す なわち、二本鎖核酸と非共有結合したRNA分子で、二本鎖核酸中に局在化変性 (「バブル」形成)を引き起こすものの使用によって達成される(トーマス(T homas)ら、1976年、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 76,2294)。更に、出願人は、RループのRNA部分を用いてRループ 複合体全体を望ましい細胞内または細胞部位に集中させ、そして該複合体の細胞 内取込みを助けることができることを確認した。更に、出願人は、酵素的に活性 なRNAまたはリボザイムの発現が、このようなRループ複合体の使用によって 有意に促進されうることを示している。 したがって、一つの態様において、本発明は、細胞または組織中への酵素核酸 の導入のための方法を特徴とする。酵素核酸をコードしている第一核酸と第二核 酸分子との複合体を提供する。第二核酸分子は、生理学的条件下でRループ塩基 対構造を形成することができるように十分な第一核酸との相補性を有する。Rル ープは、生理学的条件下で第一核酸からのRNAの発現を促進する第一核酸分子 の部分に形成される。該方法は、更に、複合体と細胞または組織とを、酵素核酸 が該細胞または組織中で生産される条件下で接触させることを包含する。 「複合体」とは、簡単に、二つの核酸分子が二つの相補的塩基対合配列間の分 子間結合形成によって(例えば、水素結合によって)相互作用することを意味す る。概して、複合体は、それが第一核酸分子から転写を開始させることができる ような生理学的条件下で安定である。 第一および第二核酸分子は、任意の望ましいヌクレオチド塩基、天然に存在す るもの(例えば、アデニン、グアニン、チミンおよびシトシン)かまたは当該技 術分野において周知の他の塩基から生成されてよいし、或いは、より大きい安定 性またはより大きい複合体形成を達成させるように糖またはリン酸残基に修飾を 有していてよい。更に、このような分子は、ヌクレオチドの代わりに非ヌクレオ チドを有していてよい。このような修飾は当該技術分野において周知であり、例 えば、酵素的RNA分子の糖残基に対して行うことができる種々の化学的修飾を 記載しているエクスタイン(Eckstein)ら、国際公開第WO92/07 065号明細書;ペロー(Perrault)ら、1990年、Nature 344,565;ピーケン(Pieken)ら、1991年、Science, 253,314;アスマン(Usman)およびセダグレン(Cedergre n)、1992年、Trends in Biochem.Sci.17,33 4;アスマンら、国際公開第WO93/15187号明細書;およびロッシ(R ossi)ら、国際公開第WO91/03162号明細書、並びにスプロート( Sproat),B.、欧州特許出願第92110298.4号明細書を参照さ れたい。これらの刊行物はいずれも本明細書中に援用される。 「十分な相補性」とは、Rループ塩基対構造が、酵素核酸の転写を引き起こす 適当な条件下で形成されうるように十分な塩基対合が起こることを意味する。当 業者は、このように十分な塩基対を決定することができる日常試験を認識するで あろう。概して、約15〜80塩基が本発明において十分である。 「生理学的条件」とは、第一核酸分子によって標的にされる細胞または組織中 の条件を意味するが、Rループ複合体は多数の他の条件下で生成されうる。一つ の例は、37℃の標準的な生理食塩水の使用であるが、本発明においては、所望 の核酸の発現が作用部位で達成されるように、その作用部位にRループ構造があ る程度まで存在することが単に望ましい。Rループ構造はそれらの条件下で安定 であるのが好ましいが、発現を引き起こす最少量のRループ構造形成でも十分で ある。当業者は、特に、第一核酸分子上のプロモーターまたはリーダー配列のい ずれかの不存在において、このような発現の測定が容易に達成されることを認識 するであろう(ドーブ(Daube)およびヒッペル(von Hippel) 、1992年、Science 258,1320)。したがって、このような 発現は、Rループ構造が第二核酸によって正しく形成される場合に達成されうる に すぎない。プロモーターまたはリーダー配列が与えられる場合、Rループ構造は 、転写が促進されるようにそれらの部分から離れた部位に形成されることが好ま しい。 関連した態様において、本発明は、いったん発現が開始したら、第一核酸が分 解するまでそれが続くように、プロモーター部分または転写終結シグナルのいず れかを欠いた第一核酸分子と一緒にRループ塩基対合構造(上記の)を形成する ことによる細胞または組織中のリボ核酸の導入のための方法を特徴とする。 もう一つの関連した態様において、本発明は、望ましい細胞または組織に対し てRループ複合体を集中させるのを助けるであろうタンパク質などの局在化因子 、例えば、抗体、トランスフェリン、核局在化ペプチド若しくは葉酸塩または当 該技術分野において周知の他のこのような化合物を伴って第二核酸を提供する方 法を特徴とする。 好ましい実施態様において、第一核酸はプラスミド、例えば、プロモーターま たは転写終結シグナルを含まないものであり;第二核酸は、長さが約40〜20 0塩基であり且つ大部分の位置でリボヌクレオチドから生成されていて;そして 第二核酸は、リガンド、例えば、核酸、タンパク質、ペプチド、脂質、炭水化物 、細胞性受容体、核局在化因子と共有結合しているかまたはマレイミド若しくは チオール基に対して結合していて;第一核酸は、望ましい遺伝子を発現すること ができるプロモーターを欠いた発現プラスミドであり、例えば、それは、大部分 のデオキシリボ核酸によって生成された二本鎖分子であり;Rループ複合体は、 RNA/DNAヘテロ二本鎖であり;第一核酸中にはプロモーター部分もリーダ ー部分も与えられていないし;そしてRループは、ヌクレオソーム集合を妨げる ように修正されていて且つ細胞内転写機序の補充を助けるように設計されている 。 他の好ましい実施態様において、第一核酸は1種類またはそれ以上の酵素核酸 をコードし、例えば、それは、インビボでの治療的酵素核酸の放出を可能にする 複数の分子内および分子間切断酵素核酸によって生成される。 更にもう一つの関連した態様において、本発明は、上記第一核酸分子および第 二核酸分子の複合体を特徴とする。R−ループ複合体 RNAポリメラーゼがプラスミドに結合したとき、プラスミドが分解されるま で転写が連続的に起こるような、非インテグレートプラスミドを提供するために 、R−ループ複合体を設計する。これは、40から200ヌクレオチドの長さの RNA分子をDNA発現プラスミドにハイブリダイズさせ、R−ループ構造を形 成することにより行う(図106を参照されたい)。このRNAは、細胞表面レ セプターに結合するリガンドとコンジュゲートしたとき、プラスミド/RNA− リガンド複合体の内在化の引き金となる。R−ループの形成は、一般にDeWe t,1987 Methods in Enzymol.145,235;Ne uwald et al.,1977 J.Virol.21,1019;およ びMeyer et al.,1986 J.Ult.Mol.Str.Res .96,187に記載されている。したがって、当業者は、当該技術分野の教示 にしたがって、本発明の複合体を容易に設計することができる。 レトロウイルスゲノム中に配置されたプロモーターは、別のプロモーターが終 止シグナルとして作用するかまたはポリメラーゼの方向を逆転させるため、常に 計画されたようには振る舞わない。プロモーターとレポーター遺伝子との間にR −ループを形成させると、トランスフェクション効率が増加するといわれている 。RNA分子をRNAと相補的な領域を含む二本鎖DNA分子とインキュベート すると、安定なRNA−DNAヘテロデュープレックスが形成され、RNAと同 一の配列を有するDNA鎖は、R−ループと称されるループ−様構造中に置き換 えられる。このDNA鎖の置き換えはRNA−DNAデュープレックスがDNA −DNAデュープレックスより安定であるために生ずる。また、80ヌクレオチ ド長さのRNAを用いてβ−ガラクトシダーゼ遺伝子をコードするプラスミド中 にR−ループ構造を生成させたといわれている。R−ループは、プロモーター領 域またはリーダー配列のいずれかにおいて開始された。R−ループ構造を含むプ ラスミドをCOS細胞の細胞質にマイクロインジェクションして、遺伝子発現を アッセイした。プラスミドのプロモーター領域におけるR−ループの形成は遺伝 子の発現を阻害した。プロモーターと遺伝子の間のリーダー配列に、またはmR NAの最初の80ヌクレオチドに直接ハイブリダイズするRNAは、発現レベル を 8−10倍増加させた。提唱されているメカニズムは、R−ループ形成がヌクレ オソームの組立を妨害し、このことによりDNAを転写に対してよりアクセス可 能とするというものである。あるいは、R−ループはDNA複製または転写のい ずれかを促進するRNAプライマーと似ているかもしれない(Daube an d von Hippel,1992,上掲)。 本発明の顕著な特徴の1つは、選択された発現ベクター中にR−ループを生成 させ、これらを細胞中に導入して発現ベクターからの増強された発現を達成する ことである。R−ループの存在は、細胞の転写機構の動員を助けるであろう。R NAポリメラーゼがいったんプラスミドに結合して転写を開始すると、このプロ セスは終止シグナルに達するまで、またはプラスミドが分解されるまで継続する 。 本発明は細胞中のリボザイムの発現を増加させるであろう。この意図は、転写 産物を含有する多数のリボザイムユニットを生成しうるように、転写終止シグナ ルを有しないプラスミドを構築することである。Draper(上掲)に記載さ れるように、単位長さのリボザイムを遊離させるために、自己プロセシングリボ ザイムをそれぞれの治療的リボザイムの下流にクローニングすることができる( 図107を参照されたい)。リガンド標的化 本発明の別の顕著な特徴は、R−ループ構造を発生させるために用いられるR NAをリガンド(核酸,蛋白質、ペプチド、脂質、炭水化物等)に共有結合させ うることである。特異的リガンドは、リガンドが所望の細胞表面レセプターに選 択的に結合しうるように選択することができる。このリガンド−レセプター相互 作用は、R−ループを含有するプラスミドの内在化を助けるであろう。すなわち 、RNAを用いて、遺伝子が細胞のある特定の領域に局在化するように、リガン ドをDNAに結合させる。いくつかの方法の1つを用いて、リガンドをRNAに 結合させることができる。これは、末端第1アミンを有する6炭素のスペーサー を含むデオキシチミジンをRNAに取り込ませることを含む(図108を参照さ れたい)。このアミノ基は、葉酸塩等のリガンドで直接誘導化することができる (Lee and Low,1994 J.Biol.Chem.269,31 98−3204)。末端第1アミン基を有する6炭素のスペーサーを含むRNA を葉酸塩と混合し、混合物を1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチル カルボジイミド塩酸塩(EDC)等の活性化剤と反応させる。この反応は、望ま ない副反応を回避するため、1−ヒドロキシベンゾトリアゾールヒドレート(H OBT)の存在下で実施すべきである。 RNAはまた、スクシンイミジル−4−(p−マレイミドフェニル)ブチレー ト(SMPB)等のヘテロ二官能性架橋剤(またはリンカー)で誘導化すること もできる。SMPBはマレイミドをRNA中に導入する。次に、このマレイミド をペプチドまたは蛋白質中のチオール部分と反応させる。また、スクシニルアセ チルチオアセテートを用いて、天然に生ずるチオールを欠失した蛋白質またはペ プチド中にチオールを導入することもできる。アミノリンカーをRNAの5’末 端または3’末端に結合させることができる。RNAはまた、DNAとハイブリ ダイズせず、リンカーをRNA/DNA複合体から離して延長させる一連のヌク レオチドを含んでいてもよく、このことにより、ハイブリダイゼーションを妨害 せずにリガンドのそのレセプターへのアクセス可能性を増大させることができる 。R−ループ−DNA複合体の取り込みおよび局在化を容易にするために、これ らの技術を用いて、核局在化シグナルペプチド(NLS)(Lanford e t al.,1984 Cell 37,801−813;Kalderon et al.,1984 Cell 39,499−509;Goldfarb et al.,1986 Nature 322,641−644)等のペプ チド、および/またはトランスフェリン(Curiel et al.,199 1 Proc.Natl.Acad.Sci.USA 88,8850−885 4;Wagner et al.,1992 Proc.Natl.Acad. Sci.USA89,6099−6103;Giulio et al.,19 94 Cell.Signal.6,83−90)等の蛋白質をR−ループ形成 RNAに結合させることができる。Rループ形成RNAの末端に蛋白質を結合さ せるために、固有のチオールを用いてマレイミドと反応させるか、またはイミノ チオレートまたはスクシンイミジルアセチルチオアセテート(SATA:Dun can et al.,1983 Anal.Biochem.132,68) を用いてチオールを蛋白質それ自身に導入することができる。SATAは、0. 5 Mヒドロキシルアミンを用いる追加の脱保護工程を必要とする。 さらに、リポソームを用いて、当該技術分野でよく知られた技術により、R− ループ複合体を適当な細胞内部位に送達することができる。例えば、pH−感受 性リポソーム(Connor and Huang,1986 Cancer Res.46,3431−3435)を用いてDNAトランスフェクションを行 うことができる。 R−ループ複合体の所望の細胞へのリン酸カルシウム介在性またはエレクトロ ポレーション介在性送達も容易に行うことができる。インビトロ選択 インビトロ選択戦略を用いて、a)安定なR−ループを形成することができる 核酸、b)特定の細胞表面レセプターに選択的に結合することができる核酸を選 択することができる。次に、これらの核酸を互いに共有結合させる。このことは 、レセプター−介在性エンドサイトーシスを用いてR−ループ含有プラスミドを 効率的に内在化させることを助ける。インビトロ選択(進化(evolutio n))戦略は、Joyce(Beaudry and Joyce,1992 Science 257,635−641;Joyce,1992 Scien tific American 267,90−97)およびSzostak( Bartel and Szostak,1993 Science 261: 1411−1418;Szostak,1993 TIBS 17,89−93 )により開発された方法に類似するものである。簡単には、それぞれのメンバー が2つのドメイン、すなわち、a)1つのドメインは、規定された(既知の)ヌ クレオチド配列の領域からなり、b)第2のドメインは、縮重(ランダム)配列 の領域からなる、を含む核酸のランダムプールを合成する。既知のヌクレオチド 配列ドメインは、1)核酸をその標的(二本鎖DNAの特定の領域)に結合させ ること、2)R−ループを形成するその親和性および/または特定のレセプター に結合するその能力について選択された分子の相補的DNA(cDNA)合成お よびPCR増幅、3)クローニングのための制限エンドヌクレアーゼ部位の導入 、を可能とする。縮重ドメインは、完全にランダムに(ランダム領域中のすべて の位置に4つのヌクレオチドのそれぞれが存在する)作成するか、または縮重は 部分的で もよい(Beaudry and Joyce,1992 Science 2 57,635−641)。本発明においては、縮重ドメインは、既知の配列を含 む領域にフランキングされている。この核酸のランダムライブラリを、二本鎖D NAまたは細胞表面レセプターのいずれかに等しく結合することを確実にするよ うな条件下でインキュベートする。インキュベート後、核酸を相補的DNAに変 喚する(核酸の出発のプールがRNAの場合)。種々の方法を用いて、所望の性 頁を有する核酸を残りの核酸の集団から分離することができる(Joyce,1 992(上掲))。次に、所望の核酸のプールについて、次の選択のラウンドを 実施して、最も望ましい特徴を有する集団を濃縮する。次にこれらの分子を適当 なベクター中にクローニングする。次に、トランスフォームした細菌から組換え プラスミドを単離し、DNA配列決定技術を用いてクローンの同一性を決定する ことができる。 他の態様も特許請求の範囲に含まれる。
【手続補正書】特許法第184条の7第1項 【提出日】1995年12月27日 【補正内容】 21. 5’−C−アルキルヌクレオチド、2’−デオキシ−2’−アルキルヌ クレオチド、5’−デオキシ−5’−ジハロ−メチルヌクレオチド、5’−デオ キシ−5’−ジフルオロ−メチルヌクレオチド、3’−デオキシ−3’−ジハロ −メチルヌクレオチド、および5’,3’−ジデオキシ−5’,3’−ビス(ジ ハロ)−メチルホスホネートからなる群より選択されるヌクレオチドを含むヌク レオチド三リン酸。 22. 糖部分がtaloコンフィギュレーションである、請求項19記載の5 ’−C−アルキルヌクレオシド。 23. 糖部分がalloコンフィギュレーションである、請求項19記載の5 ’−C−アルキルヌクレオシド。 24. 5’−C−アルキルヌクレオチド、2’−デオキシ−2’−アルキルヌ クレオチド、5’−デオキシ−5’−ジハロ−メチルヌクレオチド、5’−デオ キシ−5’−ジフルオロ−メチルヌクレオチド、3’−デオキシ−3’−ジハロ −メチルヌクレオチド、および5’,3’−ジデオキシ−5’,3’−ビス(ジ ハロ)−メチルホスホネートからなる群より選択されるヌクレオチドを含むオリ ゴヌクレオチド。 25. 式1: [式中、Bはヌクレオチド塩基または水素であり;R1、R2およびR3は、独 立して、水素、2−10個の炭素原子を含むアルキル基、アミン、アミノ酸、お よび2−5個のアミノ酸を含むペプチドからなる群より選択され;ジグザグ線は 、独立して、水素または結合である] を有する部分を含むオリゴヌクレオチド。 26. 3’−アミドまたはペプチド基を含むオリゴヌクレオチド。 27. 5’−アミドまたはペプチド基を含むオリゴヌクレオチド。 28. 酵素的活性を有する請求項24、25、26または27に記載のオリゴ ヌクレオチド。 29. RNAまたは一本鎖DNA分子を切断する活性を有する酵素的核酸分子 を製造する方法であって、その5’−位または2’−位にアルキル基を有する少 なくとも1つのヌクレオチドを含む前記酵素的分子を形成する工程を含む方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI A61K 35/76 ADY 9283−4C A61K 35/76 ADY ADZ 9283−4C ADZ 38/00 ADU 9051−4C 48/00 ABX 38/16 ABG 8615−4C C07H 21/04 B 48/00 ABX 9359−4B C12N 9/00 C07H 21/04 9282−4B 5/00 B C12N 5/10 9051−4C A61K 37/02 ADU 9/00 9051−4C 37/04 ABG (31)優先権主張番号 08/222,795 (32)優先日 1994年4月4日 (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 08/227,958 (32)優先日 1994年4月15日 (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 08/228,041 (32)優先日 1994年4月15日 (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 08/245,736 (32)優先日 1994年5月18日 (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 08/271,280 (32)優先日 1994年7月6日 (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 08/291,932 (32)優先日 1994年8月15日 (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 08/291,433 (32)優先日 1994年8月16日 (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 08/292,620 (32)優先日 1994年8月17日 (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 08/293,520 (32)優先日 1994年8月19日 (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 08/300,000 (32)優先日 1994年9月2日 (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 08/311,486 (32)優先日 1994年9月23日 (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 08/311,749 (32)優先日 1994年9月23日 (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 08/314,397 (32)優先日 1994年9月28日 (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 08/316,771 (32)優先日 1994年10月3日 (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 08/319,492 (32)優先日 1994年10月7日 (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 08/321,993 (32)優先日 1994年10月11日 (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 08/334,847 (32)優先日 1994年11月4日 (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 08/337,608 (32)優先日 1994年11月10日 (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 08/345,516 (32)優先日 1994年11月28日 (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 08/357,577 (32)優先日 1994年12月16日 (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 08/363,233 (32)優先日 1994年12月23日 (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 08/380,734 (32)優先日 1995年1月30日 (33)優先権主張国 米国(US) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),AU,CA,JP,KR,M X (72)発明者 ディレンゾ,アンソニー アメリカ合衆国コロラド州80303,ボウル ダー,レイヴェンウッド・ロード 1197 (72)発明者 ドレイパー,ケネス・ジー アメリカ合衆国コロラド州80301,ボウル ダー,クラウド・コート 4619 (72)発明者 ドゥディチュ,レフ・ヴ アメリカ合衆国マサチューセッツ州01603, ウースター,ゲーツ・ロード 24エイ (72)発明者 グリム,スーザン アメリカ合衆国コロラド州80303,ボウル ダー,ハーフ・サウス・ボウルダー・ロー ド 6968 (72)発明者 カーペイスキー,アレクサンダー アメリカ合衆国コロラド州80301,ボウル ダー,ウィリアムズ・フォーク・トレイル 5121,ナンバー 209 (72)発明者 キシチ,ケヴィン アメリカ合衆国コロラド州80026,ラファ イエット,ジョンクィル・サークル 2451 (72)発明者 マトゥリック−アダミック,ジャセンカ アメリカ合衆国コロラド州80303,ボウル ダー,サウス・フォーティセカンド・スト リート 760 (72)発明者 マクスウィゲン,ジェームズ・エイ アメリカ合衆国コロラド州80301,ボウル ダー,フランクリン・ドライブ 4866 (72)発明者 モダック,アニル アメリカ合衆国コロラド州80301,ボウル ダー,ホープトマン・コート 3855 (72)発明者 パヴコ,パメラ アメリカ合衆国コロラド州80026,ラファ イエット,バーベリー・サークル 705 (72)発明者 ベイジェルマン,レオニド アメリカ合衆国コロラド州80503,ロング モント,コルト・ドライブ 5530 (72)発明者 サリヴァン,シーン・エム アメリカ合衆国カリフォルニア州94501, アラメダ,マリーナ・ヴィレッジ・パーク ウェイ 850 (72)発明者 スウィードラー,デーウィッド アメリカ合衆国コロラド州80027,ルイス ヴィル,セント・アンドリュース・レーン 956 (72)発明者 トンプソン,ジェームス・ディー アメリカ合衆国コロラド州80301,ボウル ダー,グレンウッド・ドライブ 2925,ナ ンバー 301 (72)発明者 トラッツ,ダヌータ アメリカ合衆国コロラド州80301,ボウル ダー,ハビタット 6200,ナンバー 3029 (72)発明者 アスマン,ナシム アメリカ合衆国コロラド州80304,ボウル ダー,カルミア 2954,ナンバー 37 (72)発明者 ウィンコット,フランシーヌ・イー アメリカ合衆国コロラド州80501,ロング モント,ノース・ナインティフィフス・ス トリート 7920 (72)発明者 ウールフ,トッド アメリカ合衆国マサチューセッツ州02172, ウォータータウン,フェアビュー・アベニ ュー 18 【要約の続き】 る。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. ICAM−1 mRNA、IL−5 mRNA、relA mRNA、表 23、25、27または28に示されるTNF−α mRNA部位、配列番号1 −25として同定されるものから選択されるCML関連mRNA、または1C、 1BおよびNからなる群より選択される領域中のRSV mRNAもしくはRS VゲノムRNAを切断する酵素的核酸分子。 2. その結合アームが、表2、3、6−9、11、13、15−23、27、 28、31、33、34、36、および37のいずれかにおいて定義される配列 のいずれかに相補的な配列を含む、請求項1記載の酵素的核酸分子。 3. 前記核酸分子がハンマーヘッドモチーフのものである、請求項1または2 に記載の酵素的核酸分子。 4. 前記RNA分子が、ヘアピン、デルタ肝炎ウイルス、グループIイントロ ン、Neurospora VS RNAまたはRNaseP RNAモチーフ のものである、請求項1または2に記載の酵素的核酸分子。 5. 前記mRNAもしくはゲノムRNAに相補的な12−100塩基を含む、 請求項1または2に記載の酵素的核酸分子。 6. 前記mRNAもしくはゲノムRNAに相補的な14−24塩基を含む、請 求項5に記載の酵素的核酸分子。 7. 前記mRNAもしくはゲノムRNAに相補的な5−23塩基を含む、請求 項1または2に記載の酵素的核酸分子。 8. 前記mRNAもしくはゲノムRNAに相補的な10−18塩基を含む、請 求項7記載の酵素的核酸分子。 9. 表4−8、10、12、14−16、19−22、24、26−28、3 0、32、34および36−38に示される配列の群より選択される配列を本質 的に含む酵素的核酸分子。 10. 請求項1または2に記載の酵素的核酸分子を含む哺乳動物細胞。 11. 前記細胞がヒト細胞である、請求項10記載の細胞。 12. 1つまたは多数の請求項1または2に記載の酵素的核酸分子をコードす る核酸を、その酵素的RNA分子が哺乳動物細胞中で発現しうる様式で含む発現 ベクター。 13. 請求項12に記載の発現ベクターを含む哺乳動物細胞。 14. 前記細胞がヒト細胞である、請求項13記載の細胞。 15. 患者に請求項1または2に記載の酵素的核酸分子を投与することにより 、ICAM−1、IL−5、relA、TNF−α、またはRSVのmRNAレ ベルに関連する病因学的状態を治療する方法。 16. 患者に請求項12に記載の発現ベクターを投与することにより、ICA M−1、IL−5、relA、TNF−α、またはRSVのmRNAレベルに関 連する病因学的状態を治療する方法。 17. 前記患者がヒトである、請求項15または16に記載の方法。 18. 前記状態が、アテローム性動脈硬化症、心筋梗塞、発作、再狭窄、心臓 疾患、癌、慢性関節リューマチ、喘息、再灌流外傷(reperfusion injury)、炎症性もしくは自己免疫疾患、移植拒絶反応、心筋虚血、発作 、乾癬、カワサキ病、HIVおよびAIDS、および敗血症性ショックからなる 群より選択される、請求項17記載の方法。 19. 5’−C−アルキルヌクレオシド、2’−デオキシ−2’−アルキルヌ クレオシド、ヌクレオシド 5’−デオキシ−5’−ジハロ−メチルホスホネー ト、ヌクレオシド 5’−デオキシ−5’−ジフルオロ−メチルホスホネート、 ヌクレオシド 3’−デオキシ−3’−ジハロ−メチルホスホネート、および5 ’,3’−ジデオキシ−5’,3’−ビス(ジハロ)−メチルホスホネートから なる群より選択されるヌクレオシド。 20. 5’−C−アルキルヌクレオチド、2’−デオキシ−2’−アルキルヌ クレオチド、5’−デオキシ−5’−ジハロ−メチルヌクレオチド、5’−デオ キシ−5’−ジフルオロ−メチルヌクレオチド、3’−デオキシ−3’−ジハロ −メチルヌクレオチド、および5’,3’−ジデオキシ−5’,3’−ビス(ジ ハロ)−メチルホスホネートからなる群より選択されるヌクレオチド。 21. 5’−C−アルキルヌクレオチド、2’−デオキシ−2’−アルキルヌ クレオチド、5’−デオキシ−5’−ジハロ−メチルヌクレオチド、5’−デオ キシ−5’−ジフルオロ−メチルヌクレオチド、3’−デオキシ−3’−ジハロ −メチルヌクレオチド、および5’,3’−ジデオキシ−5’,3’−ビス(ジ ハロ)−メチルホスホネートからなる群より選択されるヌクレオチドを含むヌク レオチド三リン酸。 22. 糖部分がtaloコンフィギュレーションである、請求項19記載の5 ’−C−アルキルヌクレオシド。 23. 糖部分がalloコンフィギュレーションである、請求項19記載の5 ’−C−アルキルヌクレオシド。 24. 5’−C−アルキルヌクレオチド、2’−デオキシ−2’−アルキルヌ クレオチド、5’−デオキシ−5’−ジハロ−メチルヌクレオチド、5’−デオ キシ−5’−ジフルオロ−メチルヌクレオチド、3’−デオキシ−3’−ジハロ −メチルヌクレオチド、および5’,3’−ジデオキシ−5’,3’−ビス(ジ ハロ)−メチルホスホネートからなる群より選択されるヌクレオチドを含むオリ ゴヌクレオチド。 25. 式: [式中、Bはヌクレオチド塩基または水素であり:R1、R2およびR3は、独 立して、水素、2−10個の炭素原子を含むアルキル基、アミン、アミノ酸、お よび2−5個のアミノ酸を含むペプチドからなる群より選択され;ジグザグ線は 、独立して、水素または結合である] を有する部分を含むオリゴヌクレオチド。 26. 3’−アミドまたはペプチド基を含むオリゴヌクレオチド。 27. 5’−アミドまたはペプチド基を含むオリゴヌクレオチド。 28. 酵素的活性を有する請求項24、25、26または27に記載のオリゴ ヌクレオチド。 29. RNAまたは一本鎖DNA分子を切断する活性を有する酵素的核酸分子 を製造する方法であって、その5’−位または2’一位にアルキル基を有する少 なくとも1つのヌクレオチドを含む前記酵素的分子を形成する工程を含む方法。 30. 保護されたallo糖を保護されたtalo糖に変換する方法であって 、前記保護されたallo糖を、反転が起こる条件下でトリフェニルホスフィン 、 ジエチルアゾジカルボキシレート、p−ニトロ安息香酸と接触させて、前記保護 されたtalo糖を得る工程を含む方法。 31. ヌクレオシド−5’もしくは3’−ジハロ−メチルホスホネートを合成 する方法であって、ジフルオロメチルホスホネートを含有する糖を、ヌクレオシ ド−5’−または3’−ジフルオロメチルホスホネートを形成するのに適当な条 件下で、ピリミジンまたはプリンとともに縮合させる工程を含む方法。 32. 正常なハンマーヘッドのU4および/またはU7位が2’−NH−アミ ノ酸で置換されている、請求項3記載のオリゴヌクレオチド。 33. RNAを合成する方法であって、カップリング工程の間に、RNAアミ ダイトの活性化のために、5−S−アルキルテトラゾールを0.1−1.0Mの 送達濃度で10分間以下の時間提供することを含む方法。 34. RNAを合成する方法であって、カップリング工程の間に、RNAアミ ダイトの活性化のために、5−S−アルキルテトラゾールを0.15−0.35 Mの有効濃度もしくは最終濃度で10分間以下の時間提供することを含む方法。 35. RNAを脱保護する方法であって、アルキルアミン(MA)またはNH4 OH/アルキルアミン(AMA)を60℃−70℃で5−15分間提供して、 保護されたRNAから環外アミノ保護基を除去する工程を含み、ここで、前記ア ルキルが、メチル、エチル、プロピルおよびブチルからなる群より選択されるこ とを特徴とする方法。 36. RNAアルキルシリル保護基を脱保護する方法であって、前記基を、6 0℃−70℃で、無水トリエチルアミン・フッ化水素(aHF・TEA)トリメ チルアミンまたはジイソプロピルエチルアミンと0.25−24時間接触させる ことを含む方法。 37. 酵素的RNA分子をHPLCカラムに通すことにより前記RNA分子を 精製する方法であって、ここで、前記HPLCカラムが陰イオン交換クロマトグ ラフィーカラムであることを特徴とする方法。 38. RNAの1ポット脱保護法であって、保護された塩基を、60℃−70 ℃で無水メチルアミンと少なくとも5分間接触させ、得られた混合物を冷却し、 そして前記混合物を2’−ヒドロキシル位の保護基を除去する条件下でTEA− 3HF試薬と接触させることを含む方法。 39. ホスホロチオエート結合を含むRNAを合成する方法であって、6−1 0等量の3H−1,2−ベンゾジチオール−3−オン 1,1−ジオキシド(B eaucage試薬)を、伸長しつつあるRNA鎖と、少なくとも300秒の反 応時間で5秒間接触させることを含む方法。 40. ホスホロチオエート結合を含むRNAを合成する方法であって、硫化の 前に、5−S−エチルテトラゾールまたは5−S−メチルテトラゾールとのカッ プリングを実施する工程を含む方法。 41. 前記RNAが酵素的に活性である、請求項38、39または40に記載 の方法。 42. 2’−デオキシ−2’−アミノ−ヌクレオシドホスホルアミダイトを合 成する方法であって、2’−アミノ基をN−フタロイル基で保護する工程を含む 方法。 43. 前記ヌクレオシドが塩基を欠失している、請求項42記載の方法。 44. RNAを合成する方法であって、前記合成の間にヌクレオチドの2’− 位を(トリメチルシリル)エトキシメチル(SEM)基で保護する工程を含む方 法。 45. SEM基をヌクレオチドの2’一位に共有結合させる方法であって、ヌ クレオシドを、SEM結合条件下でSEM−含有分子と接触させる工程を含む方 法。 46. 前記条件が、ジブチルチンオキシドおよびフッ化テトラブチルアンモニ ウムおよびSEM−Clを含む、請求項45記載の方法。 47. ヌクレオシド分子またはオリゴヌクレオチドからSEM基を除去する方 法であって、前記分子またはオリゴヌクレオチドを、SEM除去条件下で三フッ 化ホウ素エテレート(BF3・OEt2)と接触させる工程を含む方法。 48. 前記(BF3・OEt2)がアセトニトリル中で提供される、請求項57 記載の方法。 49. 分子内もしくは分子間切断活性を有する第1のリボザイムをコードする 第1の核酸配列、ここで前記第1のリボザイムは、ハンマーヘッド、ヘアピン、 デルタ肝炎ウイルス、Neurospora VS RNA、グループI、およ びRNasePモチーフからなる群より選択され;および 分子間切断活性を有する第2のリボザイムをコードする第2の核酸配列、ここで 前記第2のリボザイムは、ハンマーヘッド、ヘアピン、デルタ肝炎ウイルス、N eurospora VS RNA、グループ1、およびRNasePモチーフ からなる群より選択され; を含む1つまたはそれ以上のベクターであって、 前記第2の核酸は、前記第1のリボザイムにより切断されて、前記ベクターにコ ードされるRNAから前記第2のリボザイムを放出させるRNAをコードする他 の核酸配列によりフランキングされており; 前記第1および第2の核酸配列は同一の核酸分子上にあっても別の核酸分子上に あってもよく、そして前記ベクターは、前記第2のリボザイムの放出を20%を 越えて減少させる二次構造を有しないmRNAをコードするかまたはRNAを含 む; ことを特徴とするベクター。 50. 請求項49記載のベクターを含む細胞。 51. 所望の治療的RNA部分を含む、転写された天然に生じないRNA分子 であって、前記分子は前記RNA中の3’領域と5’相補的ヌクレオチドとの間 の塩基対形成相互作用により形成された分子内ステムを含み、前記ステムは少な くとも8塩基対を含むことを特徴とするRNA分子。 52. 前記分子がRNAポリメラーゼIII系プロモーターシステムにより転写 される、請求項51記載のRNA分子。 53. 前記分子がタイプ2polIIIプロモーターシステムにより転写される 、請求項51記載のRNA分子。 54. 前記分子がキメラtRNAである、請求項51記載のRNA分子。 55. 前記RNAがタイプ2polIIIプロモーターの0−300塩基により 分離されているAおよびBボックスを有する、請求項53記載のRNA分子。 56. 前記所望のRNA分子が前記Bボックスの3’末端に存在する、請求項 53記載のRNA分子。 57. 前記所望のRNA分子が前記AおよびBボックスの間に存在する、請求 項53記載のRNA分子。 58. 前記所望のRNA分子が前記Bボックスを含む、請求項53記載のRN A分子。 59. 前記所望のRNA分子が、アンチセンスRNA、おとり(decoy) RNA、治療的編集(editing)RNA、酵素的RNA、アゴニストRN AおよびアンタゴニストRNAからなる群より選択される、請求項51記載のR NA分子。 60. 前記5’末端が前記3’領域の少なくとも12塩基と塩基対形成しうる 、情求項51記載のRNA分子。 61. 前記5’末端が前記3’領域の少なくとも15塩基と塩基対形成しうる 、請求項51記載のRNA分子。 62. 請求項51記載のRNA分子をコードするDNAベクター。 63. 前記ベクターが、AAVまたはアデノウイルス由来のものである、請求 頃62記載のベクター。 64. 請求項51記載のRNA分子をコードするRNAベクター。 65. 前記ベクターがアルファウイルスまたはレトロウイルス由来のものであ る、請求項64記載のベクター。 66. 前記RNAをコードするベクターの一部がRNApolIIIプロモータ ーとして機能する、請求項62記載のベクター。 67. 請求項62記載のベクターを含む細胞。 68. 請求項53記載のベクターを含む細胞。 69. 請求項51記載のRNAを含む細胞。 70. 細胞中に所望のRNA分子を提供する方法であって、所望のRNA分子 を含み、前記RNA分子の3’領域の少なくとも8塩基と塩基対形成しうる5’ 端末を有するRNAを前記細胞内に導入することを含む方法。 71. 前記導入が、前記RNA分子をコードするベクターを提供することを含 む、請求項70記載の方法。 72. ステムII中に2または3塩基対を有し、前記塩基対の間に4またはそれ 以上の塩基の相互接続(interconnecting)ループを有するハン マーヘッドリボザイム。 73. 基質部分を欠失したヘアピンリボザイムであって、ヘリックス2の中に 少なくとも6個の塩基を含み、別の基質RNAと塩基対を形成することができ、 前記リボザイムはヘリックス3の3’側に前記基質RNAと塩基対形成してヘリ ックス5を形成しうる1つまたはそれ以上の塩基を含み、前記リボザイムは前記 別のRNAをトランスで切断および/またはライゲートしうることを特徴とする リボザイム。 74. 前記リボザイムがヘリックス2の中に6個の塩基を含む、請求項73記 載のリボザイム。 75. 図3の構造 [図中、それぞれのNおよびN’は、独立して、任意の塩基であり、それそれの ダッシュは水素結合を表し、rは1−20であり、qは2−20であり、0は0 −20であり、nは1−4であり、そしてmは1−20である] を有する、請求項73記載のリボザイム。 76. ヘリックス3の3’側に基質RNAと塩基対形成してヘリックス5を形 成しうる1つまたはそれ以上の塩基を提供することにより、ヘアピンリボザイム 基質の活性を増大させる方法。 77. ヘリックス2の中に少なくとも6塩基対を含み、基質RNA部分を欠失 しているトランス切断ヘアピンリボザイム。 78. ヘリックス2の中に少なくとも6塩基対を含み、基質RNA部分を欠失 しているトランスライゲーションヘアピンリボザイム。 79. 図73の構造を有する請求項73記載のリボザイム。 80. 図74の構造を有する請求項73記載のリボザイム。 81. 請求項73−80のいずれかに記載のリボザイムを含む細胞。 82. 請求項73−80のいずれかに記載のリボザイムをコードする核酸を、 そのリボザイムが細胞内で発現しうる様式で含む発現ベクター。 83. 請求項82記載の発現ベクターを含む細胞。 84. 天然に生ずる変異体核酸分子のヌクレオチド塩基配列をインビボで変更 する方法であって、 前記核酸分子を前記核酸分子とデュープレックスまたはトリプレックス分子を形 成しうるオリゴヌクレオチドまたはペプチド核酸とインビボで接触させる工程を 含み、ここで前記デュープレックスまたはトリプレックス分子の形成が、直接に 、または核酸のインビボ修復の後に、前記核酸分子中の少なくとも1つの塩基が 化学的に修飾されて前記核酸配列のヌクレオチド塩基配列を機能的に変更するこ とを引き起こすことを特徴とする方法。 85. 前記オリゴヌクレオチドが、dsRNAデアミナーゼをインビボで活性 化してRNA分子中のアデニン塩基からイノシンへの変換を生じさせるのに十分 な長さのものである、請求項84記載の方法。 86. 前記オリゴヌクレオチドが、塩基を化学的に修飾する活性を有する酵素 的核酸分子を含む、請求項84記載の方法。 87. 前記核酸分子がDNAまたはRNAである、請求項84記載の方法。 88. 前記オリゴヌクレオチドが化学的変異原性物質を含む、請求項84記載 の方法。 89. 前記変異原性物質が亜硝酸である、請求項88記載の方法。 90. 前記オリゴヌクレオチドが、5−メチルシトシンからチミジン、シトシ ンからウラシル、もしくはアデニンからイノシンへの脱アミノ化、またはシトシ ンから5−メチルシトシンへのメチル化を生じさせる、請求項84記載の方法。 91. 内因性哺乳動物編集(editing)システムが協同(co−opt ed)して前記化学的修飾を生じさせる、請求項84記載の方法。 92. 酵素的核酸を細胞または組織内に導入する方法であって、 第2の核酸分子と会合した、前記酵素的核酸をコードする第1の核酸分子の複合 体を用意し、前記第2の核酸分子は生理学的条件下で前記第1の核酸分子とR− ループ塩基対構造を形成することができるのに十分な前記第1の核酸分子との相 補性を有し、ここで、前記R−ループは前記第1の核酸分子の領域中の、前記条 件下で前記第1の核酸からのRNAの発現を促進する位置で形成され;そして 前記複合体を、前記酵素的核酸分子が前記細胞または組織中で産生される条件下 で前記細胞または組織と接触させる、 の各工程を含む方法。 93. 所望の核酸を細胞または組織内に導入する方法であって、 第2の核酸分子と会合した、前記所望の核酸をコードする第1の核酸分子の複合 体を用意し、前記第2の核酸分子は生理学的条件下で前記第1の核酸分子とR− ループ塩基対構造を形成することができるのに十分な前記第1の核酸分子との相 補性を有し、ここで前記第1の核酸分子はプロモーター領域を欠失しており、前 記R−ループは前記第1の核酸分子の領域中の、前記条件下で前記第1の核酸か らのRNAの発現を促進する位置で形成され;そして 前記複合体を、前記所望の核酸分子が前記細胞または組織中で産生される条件下 で前記細胞または組織と接触させる、 の各工程を含む方法。 94. 所望の核酸を細胞または組織内に導入する方法であって、 第2の核酸分子と会合した、前記酵素的核酸をコードする第1の核酸分子の複合 体を用意し、前記第2の核酸分子は生理学的条件下で前記第1の核酸分子とR− ループ塩基対構造を形成することができるのに十分な前記第1の核酸分子との相 補性を有し、ここで前記R−ループは前記第1の核酸分子の領域中の、前記条件 下で前記第1の核酸からのRNAの発現を促進する位置で形成され、前記第2の 核酸はさらに局所化因子を含み;そして 前記複合体を、前記所望の核酸分子が前記細胞または組織中で産生される条件下 で前記細胞または組織と接触させる、 の各工程を含む方法。 95. 第2の核酸分子と会合した、酵素的核酸をコードする第1の核酸分子の 複合体であって、前記第2の核酸分子は生理学的条件下で前記第1の核酸分子と R−ループ塩基対構造を形成することができるのに十分な前記第1の核酸分子と の相補性を有しており、ここで前記R−ループは前記第1の核酸分子の領域中の 、前記条件下で前記第1の核酸からのRNAの発現を促進する位置で形成される ことを特徴とする複合体。 96. 第2の核酸分子と会合した、所望の核酸をコードする第1の核酸分子の 複合体であって、前記第2の核酸分子は生理学的条件下で前記第1の核酸分子と R−ループ塩基対構造を形成することができるのに十分な前記第1の核酸分子と の相補性を有しており、ここで前記第1の核酸分子はプロモーター領域を欠失し ており、前記R−ループは前記第1の核酸分子の領域中の、前記条件下で前記第 1の核酸からのRNAの発現を促進する位置で形成されることを特徴とする複合 体。 97. 第2の核酸分子と会合した、酵素的核酸をコードする第1の核酸分子の 複合体であって、前記第2の核酸分子は生理学的条件下で前記第1の核酸分子と R−ループ塩基対構造を形成することができるのに十分な前記第1の核酸分子と の相補性を有しており、ここで前記R−ループは、前記条件下で、前記第1の核 酸分子の領域中の前記第1の核酸からのRNAの発現を促進する位置で形成され 、前記第2の核酸はさらに局所化因子を含むことを特徴とする複合体。
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