JPH09509398A - オクタヒドロベンゾ[f]キノリン系受容体アゴニストおよびアンタゴニスト - Google Patents
オクタヒドロベンゾ[f]キノリン系受容体アゴニストおよびアンタゴニストInfo
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Abstract
(57)【要約】
本発明は、構造式(I)で表されるオクタヒドロベンゾ[f]キノリン系化合物の組成物およびその用途に関する。
式中、R1は−OHまたは−OCH3を示し、R2は−H、−OHまたは−OCH3を示す。また、R3は炭素数1〜2の飽和又は不飽和アルキル基を示す。さらに、R4はアリール基を示し、本明細書で言う好ましいアリール基としてはフェニル基およびチエニル基が例示される。本発明の方法は、請求項記載の組成物の1つを有効量で投与することにより精神病障害の治療、パーキンソン病の治療、または哺乳動物の鎮静を達成することを目的とする請求項記載の組成物の用途に関する。
Description
【発明の詳細な説明】オクタヒドロベンゾ[f]キノリン系受容体アゴニストおよびアンタゴニスト 発明の背景
中枢神経系(CNS)における受容体への情報伝達の異常がパーキンソン病や
精神病など様々な疾患に関与していると言われている。現在これらの疾患に対し
て取られている治療法の多くは、受容体を刺激するアゴニストまたは受容体を遮
断するアンタゴニストとして作用する薬物を使用する。たとえば精神病の治療は
ドパミン作用性受容体による薬物拮抗作用を利用して実施されている。
生体内で効果を発揮する薬物が効果的にCNS受容体と相互作用を示す能力は
、薬物の受容体結合親和性、薬物の血液脳関門通過能力、および薬物の標的受容
体選択性など多くの因子によって決まる。たとえば精神病を治療する場合、D4
ドパミン受容体に対して選択的に作用するアンタゴニストによる薬物療法が行な
われる。
特定のCNS受容体に対して良好な結合親和性を示す従来の薬物の多くは標的
以外の受容体とも結合するため、好ましくない副作用を引き起こすことが多い。
たとえば抗精神病薬の副作用としてよく見られるものとして錐体外副作用が挙げ
られる。同様に、D4受容体に対して選択性を示すクロザピンなどの一部の非定
型抗精神病薬は錐体外副作用が報告されていないが、患者の白血球に対して顆粒
球減少症などの重大な副作用を及ぼすことが報告されている。
したがって、血液脳関門を通過して生体内で作用を示すと
ともに、重大な錐体外副作用や顆粒球減少症などの現行薬物療法に伴う副作用を
引き起こすことなくCNS受容体に対して選択的に標的化作用を示す組成物が求
められている。発明の概要
本発明は、下記の構造式で示されるオクタヒドロベンゾ[f]キノリン系化合
物の組成物およびその用途に関する。
上記式中、R1は−OHまたは−OCH3を示し、R2は−H、−OHまたは−
OCH3を示す。また、R3は炭素数1〜4のアルキル基を示す。さらに、R4は
アリール基を示し、本明細書で言う好ましいアリール基としてはフェニル基およ
びチエニル基が例示される。
本発明の方法は、請求項記載の組成物の1つを有効量で投与することにより精
神病障害の治療、パーキンソン病の治療、または哺乳動物の鎮静を達成すること
を目的とする請求項記載の組成物の用途に関する。
本発明がもたらす利益としては、他の抗精神病薬の使用に伴う錐体外副作用や
顆粒球減少症を引き起こすことなく精神病障害を治療することができることが挙
げられる。図面の簡単な説明
図1aおよび図1bは、0.003mg/kg、0.01
mg/kg、0.03mg/kg、または0.1mg/kgの用量の(±)−ト
ランス−7,8−ジヒドロキシ−4−フェネチル−1,2,3,4a,5,6,
10b−オクタヒドロベンゾ[f]キノリンまたは対照生理食塩水で処理したマ
ウスにおける(a)10分間隔あたりの水平活動値および(b)試験開始後30
分間における10分間あたり平均水平活動値をプロットした図である。
図2aおよび図2bは、0.3mg/kg、1.0mg/kg、3.0mg/
kg、または10.0mg/kgの用量の(±)−シス−7,8−ジヒドロキシ
−4−フェネチル−1,2,3,4a,5,6,10b−オクタヒドロベンゾ[
f]キノリンまたは対照生理食塩水で処理したマウスにおける(a)10分間隔
あたりの水平活動値および(b)試験開始後30分間における10分間あたり平
均水平活動値をプロットした図である。発明の詳細な説明
以下、本発明の工程または本発明の一部を組み合わせたものに言及しながら、
本発明の本質およびその他の特徴についてさらに詳細かつ各請求項ごとに具体的
に説明する。以下に説明する本発明の態様はあくまで説明を目的として示すもの
であって、本発明を限定するものではない。本発明の本質は、発明の範囲を逸脱
しないかぎり、様々な態様に応用することができる。
本発明は、受容体結合親和性組成物として有用なオクタヒドロベンゾ[f]キ
ノリン系化合物の組成物およびその用途
に関する。本明細書で使用する「受容体結合親和性組成物」という用語は、受容
体に対する結合親和性を有する組成物であってその受容体に対してアゴニスト、
アンタゴニスト、またはアゴニスト/アンタゴニスト混合物として作用しうる組
成物をいう。本発明の組成物の有用性が発揮される受容体の具体例としては、D
2、D4、5HT1、5HT1A、5HT2、α1およびα2受容体などが挙げ
られる。
1つの態様において、オクタヒドロベンゾ[f]キノリン系受容体結合親和性
組成物は、構造式Iによって示される組成物よりなる。構造式Iは、下記式の通
りである。
上式中、R1は−OHまたは−OCH3を示し、R2は−H、−OHまたは−OC
H3を示す。また、R3は例えばエチル基などの炭素数1〜4のアルキル基を示す
。さらに、R4はアリール基を示す。本明細書で言う好ましいアリール基として
はフェニル基およびチエニル基が例示される。
別の態様において、受容体結合親和性組成物は、α1−アドレナリン作動性、
α2−アドレナリン作動性及びD2ドパミン受容体に結合する重要な親和性を有
する。この受容体結合親和性組成物は、構造式IIによって表される。構造式I
Iは下記式の通りである。
上式中、R2は−Hまたは−OHを示し、、R3は炭素数1〜4のアルキル基を示
し、及びR4はアリール基を示す。本発明の受容体結合親和性組成物のα1、α
2及びD2受容体に対する結合親和性は、実施例16〜18でさらに詳細に述べ
る。
別の態様においては、パーキンソン病アゴニストとして有効なドパミン受容体
アゴニストが受容体結合親和性組成物である。ドパミン受容体アゴニストとして
作用させるのに適した受容体結合親和性組成物としては、トランス−7,8−ジ
ヒドロキシ−4−フェネチル−1,2,3,4a,5,6,10b−オクタヒド
ロベンゾ[f]キノリンおよびトランス−7,8−ジヒドロキシ−4−チエニル
エチル−1,2,3,4a,5,6,10b−オクタヒドロベンゾ[f]キノリ
ンなどの構造式IIで示されるジヒドロキシ組成物のトランス型エナンチオマー
などが挙げられる。ドパミン受容体がアゴニストと結合すると、立体異性活性が
生じる。本発明の受容体結合親和性組成物の立体異性作用については実施例25
で説明する。ドパミンアゴニストまたはアンタゴニストとしての受容体結合親和
性組成物の評価については、実施例25と実施例28で詳細に説明する。
さらに別の態様においては、本発明の受容体結合親和性組成物は鎮静作用を得
る。鎮静作用を得るのに適した受容体結合親和性組成物は構造式IIで示される
ものである。鎮静作用が示されると、運動性が低下する。本発明の受容体結合親
和性組成物の鎮静作用については実施例24で説明する。好ましい態様において
は、鎮静作用組成物としては、トランス−7,8−ジヒドロキシ−4−フェネチ
ル−1,2,3,4a,5,6,10b−オクタヒドロベンゾ[f]キノリンお
よびシス−7,8−ジヒドロキシ−4−フェネチル−1,2,3,4a,5,6
,10b−オクタヒドロベンゾ[f]キノリンなどが挙げられる。
さらに別の態様においては、受容体結合親和性組成物がD2および/またはD
4アゴニスト、またはアゴニスト/アンタゴニスト混合作用物であるため、抗精
神病作用を示す。好ましい抗精神病作用組成物としては、構造式IIで示される
組成物のシス型エナンチオマーおよび構造式IIで示されるモノヒドロキシ組成
物のトランス型エナンチオマーなどが挙げられる。
好ましい態様においては、D2受容体にではなくD4受容体に対してより選択
的に作用するアンタゴニストが受容体結合親和性組成物である。D4選択性アン
タゴニストは非選択性ドパミンアンタゴニストよりも錐体外副作用が少ない。D
4選択性に適した受容体結合親和性組成物としては、構造式IIで示される化合
物のシス型エナンチオマーなどが挙げられる。特に好ましい態様においては、該
D4選択性受容体結
合親和性組成物はシス−7,8−ジヒドロキシ−4−フェネチル−1,2,3,
4a,5,6,10b−オクタヒドロベンゾ[f]キノリンから成る。アンタゴ
ニストまたはアゴニスト/アンタゴニスト混合作用物としてのD2よりもD4受
容体結合親和性組成物選択性については実施例26と実施例27でさらに説明す
る。
さらに別の態様においては、本発明の受容体結合親和性組成物は5HT1、5
HT1A、および/または5HT2セロトニン受容体と選択的に結合させるのに
適している。5HT1受容体との結合に適した受容体結合親和性組成物としては
、トランス−7,8−ジヒドロキシ−4−フェネチル−1,2,3,4a,5,
6,10b−オクタヒドロベンゾ[f]キノリンおよびトランス−(−)−7−
ヒドロキシ−4−フェネチル−1,2,3,4a,5,6,10b−オクタヒド
ロベンゾ[f]キノリンなどが挙げられる。
5HT1受容体との結合に適した受容体結合親和性組成物としては、トランス
−(−)−7,8−ジヒドロキシ−4−フェネチル−1,2,3,4a,5,6
,10b−オクタヒドロベンゾ[f]キノリン、トランス−(−)−7−ヒドロ
キシ−4−フェネチル−1,2,3,4a,5,6,10b−オクタヒドロベン
ゾ[f]キノリン、トランス−7,8−ジヒドロキシ−4−チエニルエチル−1
,2,3,4a,5,6,10b−オクタヒドロベンゾ[f]キノリン、および
トランス−7−ヒドロキシ−4−チエニルエチル−1,2,3,4a,5,6,
10b−オクタヒドロベンゾ[f]キノ
リンなどが挙げられる。
また、5HT1受容体との結合に適した受容体結合親和性組成物としては、ト
ランス−(−)−7,8−ジヒドロキシ−4−フェネチル−1,2,3,4a,
5,6,10b−オクタヒドロベンゾ[f]キノリン、トランス−(−)−7−
ヒドロキシ−4−フェネチル−1,2,3,4a,5,6,10b−オクタヒド
ロベンゾ[f]キノリン、トランス−7−ヒドロキシ−4−フェネチル−1,2
,3,4a,5,6,10b−オクタヒドロベンゾ[f]キノリン、トランス−
7,8−ジヒドロキシ−4−チエニルエチル−1,2,3,4a,5,6,10
b−オクタヒドロベンゾ[f]キノリン、およびトランス−7−ヒドロキシ−4
−チエニルエチル−1,2,3,4a,5,6,10b−オクタヒドロベンゾ[
f]キノリンなどが挙げられる。
本発明の受容体結合親和性組成物を合成する方法においては、モノ−またはジ
−メトキシ−4−アリールアルキル−1,2,3,4,4a,5,6,10b−
オクタヒドロベンゾ[f]キノリン(以下「アリールアルキル−OHBQ」と称
する)を窒素やアルゴンなどの不活性ガス中で、メトキシ基からヒドロキシ基へ
の変換に適した剤と接触させる。好ましい剤としては、酸および三臭化ホウ素な
どが挙げられる。
本発明の合成方法の一つの態様においては、モノ−またはジ−メトキシ−4−
フェニルアルキル−1,2,3,4,4a,5,6,10b−オクタヒドロベン
ゾ[f]キノリン(以下「フェニルアルキル−OHBQ」と称する)を窒素やア
ルゴンなどの不活性ガス中で、メトキシ基からヒドロキシ基への変換に適した時
間および温度条件下で、適当量の酸、好ましくはHBrと接触させる。試薬添加
比率は、フェニルアルキル−OHBQ1ミリモルあたりとして、約48%の酸(
HBRなど)約35mLに対して約17mLが適当である。酸の容量は酸の濃度
変化にほぼ比例して変化させることができる。フェニルアルキル−OHBQに対
する酸の比率は、フェニルアルキル−OHBQ1ミリモルあたりとして、酸約3
0mLに対して約25mLが好ましい。時間および温度条件は約100〜150
℃で約1〜6時間が適当である。適当なフェニルアルキル−OHBQ化合物は、
実施例1、実施例2、および実施例8の説明に従って、あるいは当該分野におい
て公知の方法によって合成することができる。
別の態様においては、モノ−またはジ−メトキシ−4−[2−(2−チエニル
)アルキル−1,2,3,4,4a,5,6,10b−オクタヒドロベンゾ[f
]キノリン(以下「チエニルアルキル−OHBQ」と称する)を窒素やアルゴン
などの不活性ガス中で、メトキシ基からヒドロキシ基への変換に適した量の三臭
化ホウ素と接触させる。試薬添加比率は、チエニルアルキル−OHBQ1ミリモ
ルあたり三臭化ホウ素約2〜4ミリモルが適当である。チエニルアルキル−OH
BQに対する三臭化ホウ素の比率は、チエニルアルキル−OHBQ1ミリモルあ
たり三臭化ホウ素約3ミリモルが好ましい。適当なチエニルアルキル−OHBQ
化合物は、実施例14および実施例15の説明に従って合成することができる。
本発明の組成物の合成については実施例3〜15でさらに詳細に説明する。
本発明の方法は、請求項記載の受容体結合親和性組成物の用途に関する。一つ
の態様においては、本発明の用途は、構造式IIで示される組成物のシス型エナ
ンチオマーまたは構造式IIで示されるモノヒドロキシ組成物のトランス型エナ
ンチオマーを有効量で投与することによって精神分裂病などの精神病障害を治療
する方法から成る。好ましい態様においては、有効量のシス−7,8−ジヒドロ
キシ−4−フェネチル−1,2,3,4a,5,6,10b−オクタヒドロベン
ゾ[f]キノリンを投与する。
別の態様においては、本発明の用途は、構造式IIで示される組成物を有効量
で投与することからなる哺乳動物の鎮静方法である。好ましい態様においては、
8−ジヒドロキシ−4−フェネチル−1,2,3,4a,5,6,10b−オク
タヒドロベンゾ[f]キノリンのシス型および/またはトランス型エナンチオマ
ーを投与する。
さらに別の態様においては、本発明の用途は、構造式IIで示されるジヒドロ
キシ組成物のトランス型エナンチオマーを有効量で投与することからなるパーキ
ンソン病治療方法である。好ましい態様においては、トランス−7,8−ジヒド
ロキシ−4−フェネチル−1,2,3,4a,5,6,10bが投与組成物であ
る。
本発明の受容体結合親和性組成物およびその薬学的に許容される塩は、たとえ
ば医薬製剤の形で薬物療法に使用するこ
とができる。該医薬製剤は、たとえば経口的、経直腸的、または非経口的に投与
することができる。経口投与は、錠剤、コーティング錠、糖衣錠、硬質および軟
質ゼラチンカプセル剤、液剤、乳剤、懸濁剤など様々な剤型を取ることができる
。経直腸投与剤型としては、たとえば座剤などが挙げられる。非経口投与剤型と
しては、たとえば液剤、シロップ剤、懸濁剤などの筋肉内注射、静脈内注射、皮
下注射などが挙げられる。
上記受容体結合親和性組成物を含有する本発明の医薬組成物は、乳糖、コーン
スターチ、タルク、ステアリン酸、植物油、ワックス、脂肪、糖などの薬学的に
不活性な有機または無機賦型剤を含むこともできる。
さらに、これらの医薬製剤は、保存料、可溶化剤、増粘剤、安定剤、湿潤剤、
乳化剤、甘味料、着色剤、着香剤、浸透圧調節用塩類、緩衝剤、コーティング剤
、抗酸化剤などを含むこともできる。また、他の治療剤を含むこともできるし、
他の治療剤と混合することもできる。
また、本発明の組成物は、生体内で代謝されると治療効果を示す組成物が形成
されるようなプロドラッグの形で投与することもできる。たとえば7,8−ジメ
トキシ−4−フェネチル−1,2,4a,5,6,10b−オクタヒドロベンゾ
[f]キノリンは、投与後に代謝されて7,8−ジヒドロキシ−4−フェネチル
−1,2,3,4a,5,6,10b−オクタヒドロベンゾ[f]キノリンを形
成するプロドラッグとして投与することができる。
投与量は広範囲で変更可能であるが、各症例における個々の要件によって決ま
る。一般に、経口投与の場合で約1〜500mg/日、非経口投与の場合で約0
.1〜50mg/日の用量を1日1回または複数回に分けて投与すればよい。実施例 合成例 実施例1:7,8−ジメトキシ−1,4,5,6−テトラヒドロベンゾ[f]キ ノリン−3(2H)−オンの合成
2,3−ジメトキシシンナニン酸(20g、0.0961モル)と120mL
のCHCl3および200mLのEtOHとの混合物を2.0gの10%Pd/
C触媒の存在下30psigで水素化して、エチル−3−(2.3−ジメトキシ
フェニル)プロピオネート(以下「化合物1」と称する)を得た。触媒を濾去し
、濾液を減圧蒸発させた。残留物を減圧蒸留して、沸点143℃/1.15mm
Hgの液体22g(収率96%)を得た。元素分析で、C13H18O4(C、H、
N)の式が得られた。
水素化ナトリウム(13.75g、60%鉱油分散液)をヘキサンで3回洗っ
た。この水素化ナトリウムを入れたフラスコをヘキサンが検出されなくなるまで
減圧脱気した後、フラスコにN2を数回吹き込むことによって水素化ナトリウム
をN2雰囲気下に置いた。滴下ロートを用いてジメチルスルホキシド(200m
L)を導入し、水素の発生が停止するまで、混合物を攪拌しながら70〜75℃
まで加熱した。反応混合物を氷浴中で冷やし、滴下ロートを用いて175mLの
乾燥THFを加えた。15分後、10分かけて40.95g(0.1719モル
)の化合物1を冷フラスコに加えた。氷浴を除去し、攪拌を2.5時間続けたと
ころ、2−(2,3−ジメトキシフェニル)−エチルメチルスルフィニルメチル
ケトン(以下「化合物2」と称する)が生成した。次いで、反応混合物を700
mLの氷に注ぎ、6NのHClでpH3〜4まで酸性化し、ジクロロメタンで完
全に抽出した。得られた混合抽出物を水で3回洗い、Na2SO4で乾燥させ、減
圧蒸発させることによって、油状物を得た。この油状物を氷浴中ジイソプロピル
エーテルで粉末化させたところ固化した。この固体を濾過採取し、冷Et2Oで
洗い、融点55〜56℃の白色粉末42g(収率90%)を得た。化合物2は、
既報[キャンノンら(J.G.Cannon et al.)、J.Med.Chem.,20(9):1111(1977)
]では55.5〜56.5℃の融点範囲を有するとされている。
化合物2(21.6g、0.0799モル)と18gのトリフルオロ酢酸を8
60mLのベンゼン中で1.5時間にわたり還流させた。反応混合物を冷却した
後、5%Na2CO3で洗い、揮発成分を減圧除去して油状物21gを得た。この
油状物は3,4−ジヒドロ−1−メチルチオ−5,6−ジメトキシ−2(1H)
−ナフタレノン(以下「化合物3」と称する)から成るもので、さらに精製する
ことなく以後の実験に使用した。
化合物3(7.2g、0.0285モル)を75mLの氷酢酸に溶かしたもの
を4.6gの5%Pd/C触媒の存在下
30psi、室温で48時間水素化した。触媒を濾去し、濾液を減圧蒸発させた
。得られた重質油状物を、20.5gのNaHSO4を42mLのH2Oと12.
6mLのEtOHに溶かした溶液とともによく振盪させた。得られたバイサルフ
ァイト付加物を採取し、EtOH/Et2Oで洗った後、乾燥させた。バイサル
ファイト付加物が4.08gの収量で得られた。
このバイサルファイト付加物を過剰量の10%Na2CO3で処理し、生じた混
合物をベンゼンで抽出することによって、3,4−ジヒドロ−5,6−ジメトキ
シ−2(1H)−ナフタレノン(以下「化合物4」と称する)が得られた。抽出
液を10%HClで洗った後、水洗し、続いてNa2SO4で乾燥させた。揮発成
分を減圧除去し、得られた残留物をシクロヘキサンから結晶化させて、融点62
℃の白色針状結晶2.61g(収率45%)を得た。化合物4は、既報[キャン
ノンら(J.G.Cannon et al.)、J.Med.Chem., 20(9):111(1977)]では、6
1〜64℃の融点範囲を有するとされている。
11.83g(0.0579モル)の化合物4と0.07gのp−トルエンス
ルホン酸を92mLのベンゼンに溶かした溶液に5.77gのピロリジンを加え
た。混合物をN2雰囲気下加熱し、ディーン−スターク水分離装置中で3時間還
流させた。揮発成分を減圧除去したところ、褐色油状物が得られた。この油状物
にアクリルアミド(15.23g、0.2143モル)を加え、混合物を80℃
で2時間、さらに1
30℃で30分間加熱した。次いで、反応混合物を85mLの湯で希釈し、6N
のHClでpH3〜4まで酸性化した。生じた沈殿(実質的に7,8−ジメトキ
シ−1,4,5,6−テトラヒドロベンゾ[f]−キノリン−3(2H)−オン
(以下「化合物5」と称する)から成る)を濾過採取し、164mLのEt2O
で粉末化させたところ、白色粉末が得られた。これをMe2COから再結晶化さ
せて、融点231〜231℃の白色結晶10.63g(収率70%)を得た。化
合物5は、既報[キャンノンら(J.G.Cannon et al.)、J. Med.Chem., 19(8):
992(1976)]では、233〜236℃の融点範囲を有するとされている。実施例2:トランス−7,8−ジメトキシ−4−フェネチル−1,2,3,4, 4a,5,6,10b−オクタヒドロベンゾ[f]キノリンの合成
トリエチルシラン(13.45g、0.1157モル)を、5.0g(0.0
193モル)の化合物5を50mLのジクロロメタンに溶かした溶液に加えた。
生じた混合物を室温で10分間攪拌した後、氷浴中で冷却しながら30mLのト
リフルオロ酢酸を加えた。生じた混合物を室温で27時間攪拌した。揮発成分を
減圧蒸発させ、生じた粗製混合物をMe2COで再結晶化させたところ、トラン
ス−7,8−ジメトキシ−1,4,4a,5,6,10b−ヘキサヒドロベンゾ
[f]キノリン−3(2H)−オン(以下「トランス−6」と称する)の白色結
晶4.19g(収率81%)が得られた。融点239〜240℃。トランス−6
は、既報[キャンノ
ンら(J.G.Cannon et al.)、Synthesis, 494(1986)]では、232〜233
℃(エーテル)の融点範囲を有するとされている。1H NMR(CDCl3)シ
フトデータは次のとおりである。1.64−1.85(m,2H 脂肪族);1
.99−2.07(m,1H 脂肪族);2.53−2.85(m,5H 脂肪
族);3.05−3.14(q,1H 脂肪族);3.27−3.36(m,1
H 脂肪族);3.82,3.86(2s,6H,OCH3);5.91(S,
1H,NH);6.82,7.00(2d,2H,芳香族H)。
3.49gのLiAlH4を60mLのTHFに溶かした溶液にこの溶液を攪
拌しながら、4.0g(0.0153モル)のトランス−6を80mLのTHF
に溶かしたものを加えた。生じた混合物を室温で攪拌し、20mLの水と10m
Lの20%NaOHで冷却とクエンチングを行なった。生じた混合物を350m
Lのエーテルで抽出した。抽出液をNa2SO4で乾燥させた後、蒸発させたとこ
ろ、ほぼ純粋な油状物3.79gが得られた。これを静置したところ、トランス
−7,8−ジメトキシ−1,2,3,4,4a,5,6,10b−オクタヒドロ
ベンゾ[f]キノリン(以下「トランス−7」と称する)が固化した。固化した
トランス−7はさらに精製することなく次の工程に使用した。1H NMR(C
DCl3)シフトデータは次のとおりである。1.24−1.29(m,1H
脂肪族);1.66−1.98(m,4H 脂肪族);2.26(s,2H,N
H 1/2H2O
);2.38−2.51(m,3H 脂肪族);2.69−2.79(m,2H
脂肪族);3.00−3.19(m,2H 脂肪族);3.80,3.84(
2S,6H,OCH3);6.78,6.98(2d,2H 芳香族H)。
温度を20℃以下に保ちながら、少量の水素化ホウ素ナトリウム(0.80g
)を、9.74g(0.0715モル)のフェニル酢酸を60mLの乾燥ベンゼ
ンに溶かした溶液に加えた。水素の発生が停止した時点で(約6時間後)、1.
10g(0.0042モル)のトランス−7を20mLのベンゼンに溶かしたも
のを加え、生じた混合物を一晩還流させた。混合物を冷やした後、過剰量の2N
NaOHとともに振盪させた。有機層をNa2SO4で乾燥させ、蒸発させた。
残留物をEtOHから再結晶化させたところ、トランス−7,8−ジメトキシ−
(フェネチル−1,2,3,4,4a,5,6,10b−オクタヒドロベンゾ[
f]キノリン(以下「トランス−8」と称する)の白色固形物1.05g(収率
71%)が得られた。融点110〜111℃。1H NMR(CDCl3)シフト
データは次のとおりである。1.17,3.13(m,16H,−CH2−,>
CH−);3.81,3.85(2S,6H OCH3);6.76−7.33
(m,7H,芳香族H)。元素分析で、C23H29NO2(C、H、N)の式が得
られた。実施例3:トランス−7,8−ジヒドロキシ−4−フェネチル−1,2,3,4 ,4a,5,6,10b−オクタヒドロベンゾ[f]キノリンの合成
N2雰囲気下、30mLの48%HBrとともにトランス−8(0.39g)
0.0011モル)を135℃で3時間加熱した。揮発成分を減圧蒸発させ、残
留物をMeOHから再結晶させたところ、トランス−7,8−ジヒドロキシ−4
−フェネチル−1,2,3,4,4a,5,6,10b−オクタヒドロベンゾ[
f]キノリン(以下「トランス−9」と称する)の臭化水素酸塩0.33g(収
率73%)が得られた。融点252〜253℃。元素分析で、C21H26NO2・
1/4H2O(C、H、N)の式が得られた。実施例4:トランス−7,8−ジメトキシ−4−フェネチル−1,2,3,4, 4a,5,6,10b−オクタヒドロベンゾ[f]キノリンの異性体の分離
トランス−8(94mg)を1.5mLのEtOHに溶かした。この溶液(2
00μL)をベーカー社製半調製用HPLCカラム(キラルセルOD、J.T.Bak
er Inc.社製、内径10mm、移動相EtOH)に流速1.7mL/分で負荷し
た。紫外線検出により分画開始時点を決定し、7つの画分試料を採取した。連続
分析操作から画分1と画分2をプールし、溶媒を除去したところ、+89.9の
[α]D(20℃)(c 0.28、MeOH)を有するトランス−8の固体状
(+)−異性体(以下「トランス−(+)−8」と称する)が得られた。
連続分析操作から第7画分をプールし、溶媒を除去したところ、−89.4の
[α]D(20℃)(c 0.16、MeOH)を有するトランス−8の固体状
(−)−異性体(以
下「トランス−(−)−8」と称する)40mgが得られた。実施例5:トランス−(+)−7,8−ジヒドロキシ−4−フェネチル−1,2 ,3,4,4a,5,6,10b−オクタヒドロベンゾ[f]キノリンの合成
実施例3で説明したトランス−9の製造方法と同様にして、40mg(0.1
1ミリモル)のトランス−(+)−8からトランス−(+)−7,8−ジヒドロ
キシ−4−フェネチル−1,2,3,4,4a,5,6,10b−オクタヒドロ
ベンゾ[f]キノリン(以下「トランス−(+)−9」と称する)を74%の収
率で得た。融点は253〜254℃(分解点)であり、[α]D(20℃)は+
74.6(c 0.17、MeOH)であった。
実施例6 トランス−(−)−7,8−ジヒドロキシ−4−フェネチル−1,2,3,4, 4a,5,6,10b−オクタヒドロベンゾ[f]キノリンの合成
トランス−(−)−7,8−ジヒドロキシ−4−フェネチル−1,2,3,4
,4a,5,6,10b−オクタヒドロベンゾ[f]キノリン(以後“トランス
−(−)−9”と呼ぶ)は、実施例3においてトランス−9について記載した方
法を用いて、40mg(0.11モル)のトランス−(−)−8から72%の収
率でを調製した。その融点は253−254℃(分解点)、[α]D(20℃)
は−68.0(c0.25,メタノール)であった。
実施例7 シス−7,8−ジヒドロキシ−4−フェネチル−1,2,3,4,4a,5,6 ,10b−オクタヒドロベンゾ[f]キノリンの合成
化合物5(1.3g(0.0050モル))を86mLの氷酢酸に溶解し、0
.6gの10%Pd/C触媒の存在下に28psiで4時間水添してシス−7,
8−ジメトキシ−1,4,4a,5,6,10b−ヘキサヒドロベンゾ[f]キ
ノリン−3(2H)−オン(以後、“シス−6”と呼ぶ)を合成した。触媒を濾
過により除去し、濾液を減圧下に留去した。残留物を2N水酸化ナトリウム水に
溶解し、得られる溶液をCH2Cl2で抽出した。抽出物をNa2SO4で乾燥し、
溶媒を留去して固体を得、Me2COから再結晶させて0.93g(71%収率
)を得た。融点は174−175℃であり、元素分析はC15H19NO3(C,H
,N)に一致した。
シス−7,8−ジメトキシ−1,2,3,4,4a,5,6,10b−オクタ
ヒドロベンゾ[f]キノリン(以後、“シス−7”と呼ぶ)を、0.58g(2
.22ミリモル)のシス−6から、実施例2においてトランス−7の合成に記載
した方法を用いて88%の収率で合成した。その融点は252−254℃(B・
HCl)であった。シス−7は J.G.Cannon et al.,J.Med.Chem.,22(4)、
341(1979)に243−245℃(B・HCl)と記載されている。1HNMR(C
DCl3)化学シフトは、1.56−3.30(m,12
H,脂肪族)、3.81、3.85(2s,6H,OCH3)、6.77−6.
92(2d,2H,芳香族H)に観察された。
シス−7,8−ジメトキシ−4−フェネチル−1,2,3,4,4a,5,6
,10b−オクタヒドロベンゾ[f]キノリン(以後、“シス−8”と呼ぶ)は
、実施例2においてトランス−8の合成に記載した方法を用いてシス−7から合
成した。その融点は75−76℃であった。1HNMR(CDCl3)化学シフト
は、1.61−1.71(m,2H)、1.76−2.01(m,4H)、2.
51−2.62(m,2H)、2.72−2.76(m,1H)、2.81−2
.87(t,4H)、2.93−3.21(m,3H)、3.81、3.85(
2s,6H,OCH3)、6.78(d,1H,芳香族H)、6.86(d,1
H,芳香族H)、7.21−7.34(m,5H,芳香族H)に観察された。元
素分析(塩化水素)はC23H30ClNO2・1/4H2O(C,H,N)に一致し
た。
シス−7,8−ジヒドロキシ−4−フェネチル−1,2,3,4,4a,5,
6,10−オクタヒドロベンゾ[f]キノリン(以後、“シス−9”と呼ぶ)は
、実施例3においてトランス−9の合成に記載した方法を用いてシス−8から合
成した。その融点は241−242℃、[α]D(20℃)は1.66(c0.
18,メタノール)であった。
次いで、実施例4〜6に記載したトランス−9の(+)異性体及び(−)異性
体の調製法を用いて、シス−9の(+)
異性体及び(−)異性体をシス−8から調製した。
実施例8 トランス−7−ヒドロキシ−4−フェネチル−1,2,3,4,4a,5,6, 10b−オクタヒドロベンゾ[f]キノリンの合成
1,6−ジヒドロキシナフタレン(44g(0.247モル))を245mL
の2N−NaOH及び55mLのメチル硫酸と混合した。この混合物を室温で撹
拌した。混合物のpHが6のとき、124mLの2N−NaOHと26.4mL
のメチル硫酸を添加し、1,6−ジヒドロキシナフタレンが消失するまで撹拌し
た。100℃で30分間加熱して過剰のメチル硫酸を分解した。温かい溶液を酸
性化し、CH2Cl2で抽出した。CH2Cl2層を2N−NaOHで2回洗い、溶
媒を留去した。得られた1,6−ジメトキシナフタレンの収率は47.73g(
92%)であった。粗1,6−ジメトキシナフタレン22.5gを190mLの
沸騰エタノールに溶解した液に金属ナトリウム(19g)を添加した。次いで、
エタノール(40mL)を添加し、ナトリウムが消失するまで(約40分間)還
流を続けながら加熱した。水(60mL)を注意深く添加し、次いでエタノール
の大部分を減圧下に除去した。残留物を30mLの水と混合し、下層の水層を分
離し、ジオキサンで2回抽出して上層の油層と合わせた。水(25mL)ついで
塩酸(密度1.18g/mL)を混合物が酸性(pH2−3)になるまで加えた
。次いで、さらに3mLの塩酸を加え、液を約70℃で30分間撹拌した。
下層の油層を分離し、水層を100mLの水で希釈し、さらに油を分離し、メチ
レンクロリドで3回抽出した。合わせた油とメチレンクロリド抽出液とを亜硫酸
水素ナトリウムの飽和水溶液50mLと混ぜ、結晶化が始まるまで攪拌した。固
体をエーテルで微粉化し、ついでエーテルで洗浄し、乾燥した。亜硫酸水素付加
化合物を過剰の10%炭酸ナトリウムで処理し、得られる混合物をメチレンクロ
リドで抽出することにより、遊離の5−メトキシ−2−テトラロンを得た。抽出
物を10%HCl次いで水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下に揮発成
分を除去して液体17g(収率81%)を得た。保存すると、3,4−ジヒドロ
−5−メトキシ−2−(1H)−ナフタレノン(以後、“化合物20”と呼ぶ)
が大きなプリズム状に固化した。その融点は25−36℃であった。
7−メトキシ−1,4,5,6−テトラヒドロベンゾ[f]キノリン−3(2
H)−オン(以後、“化合物21”と呼ぶ)は、実施例1における化合物5の合
成で記載した方法を用いて化合物20から合成した。1HNMR(CDCl3)化
学シフトは、2.32−2.37(m,2H)、2.62−2.73(m,4H
)、2.88−2.93(t,2H)、3.83(5,3H)、6.71−6.
78(q,2H)、7.14−7.19(t,1H)、7.98(s,1H,N
H)に観察された。
トランス−7−メトキシ−1,4,4a,5,6,10b−ヘキサヒドロベン
ゾ[f]キノリン−3(2H)−オン(
以後、“トランス−22”と呼ぶ)は、実施例2における化合物6の合成で記載
した方法を用いて化合物21から合成した。その融点は274−275℃であっ
た。1HNMR(CDCl3)化学シフトは、1.66−1.86(m,2H)、
2.05−2.13(m,1H)、2.57−2.77(m,5H)、2.96
−3.04(q,1H)、3.32−3.40(m,1H)、3.83(s,1
H)、6.27(s,1H,NH)、6.74−6.76(d,1H)、6.9
2−6.94(d,1H)、7.15−7.22(t,1H)に観察された。
トランス−7−メトキシ−1,4,4a,5,6,10b−オクタヒドロベン
ゾ[f]キノリン(以後、“トランス−23”と呼ぶ)は、実施例2における化
合物7で記載した方法を用いて化合物22から合成した。1HNMR(CDCl3
)化学シフトは、1.21−1.34(m,1H)、1.62−1.78(m,
2H)、1.83−1.95(m,3H)、2.41−2.53(m,3H)、
2.59−2.76(m,2H)、2.93−3.01(q,1H)、3.13
−3.16(m,1H)、3.82(s,3H)、6.70−6.72(d,1
H)、6.92−6.94(d,1H)、7.14−7.20(t,1H)に観
察された。
トランス−7−メトキシ−4−フェネチル−1,2,3,4,4a,5,6,
10b−オクタヒドロベンゾ[f]キノリン(以後、“トランス−24”と呼ぶ
)は、実施例2において化合物8の合成で記載した方法を用いてトランス−23
から合成した。1HNMR(CDCl3)化学シフトは、1.17−3.13(m
,16H,脂肪族)、3.81(s,3H,OCH3)、6.68−6.95(
2d,2H,芳香族H)、7.13−7.32(m,6H,芳香族H)に観察さ
れた。元素分析(塩化水素)は、C22H28ClNO・1/4H2O(C,H,N
)に一致した。
トランス−7−ヒドロキシ−4−フェネチル−1,2,3,4,4a,5,6
,10b−オクタヒドロベンゾ[f]キノリン(以後、“トランス−25”と呼
ぶ)は、実施例3においてトランス−9の合成で記載した方法を用いてトランス
−24の0.25g(0.78モル)から合成した。その融点は284−285
℃であった。元素分析はC21H26BrNO・1/4H2O(C,H,N)に一致
した。
実施例9 トランス−7−メトキシ−4−フェネチル−1,2,3,4,4a,5,6,1 0b−オクタヒドロベンゾ[f]キノリンの異性体の分離
トランス−24(218mg)を4.5mLのエタノールに溶解した。ついで
、実施例4におけるトランス−(+)−8とトランス−(−)−8の分離で記載
したように、分離を行った。画分1と画分2とを連続操作によりプールし、溶媒
を除去した後、+100.9(c0.34,メタノール)の[α]D(20℃)
を示すトランス−24の(+)異性体(以後、“トランス−(+)−24”と呼
ぶ)100mgを固体状で得た。画分7と画分8とを連続操作によりプールし濃
縮して、−95.2(c0.23,メタノール)の[α]D(20℃)を示すト
ランス−24の(−)異性体(以後、“トランス−(−)−24”と呼ぶ)11
2mgを固体状で得た。
次に、トランス−25の(+)異性体及び(−)異性体を、実施例5及び6に
記載したトランス−9の(+)異性体及び(−)異性体合成法に従った合成した
。
実施例10 シス−7−ヒドロキシ−4−フェネチル−1,2,3,4,4a,5,6,10 b−オクタヒドロベンゾ[f]キノリンの合成
シス−7−メトキシ−1,4,4a,5,6,10b−オクタヒドロベンゾ[
f]キノリン(以後、“シス−23”と呼ぶ)を実施例8でトランス−23につ
いて記載した方法を用いて化合物22から調製した。
シス−23の0.67g(3.08ミリモル)から、実施例8でトランス−2
4の合成のために記載した方法を用いて、シス−7−メトキシ−4−フェネチル
−1,2,3,4,4a,5,6,10b−オクタヒドロベンゾ[f]キノリン
(以後、“シス−24”と呼ぶ)を73%の収率で調製した。その融点は226
−227℃であった。1HNMR(CDCl3)化学シフトは、1.61−3.2
4(m,16H,脂肪族)、3.81(s,3H,OCH3)、6.64−6.
76(2,2H,芳香族H)、7.09−7.32(m,6H,芳香族H)に観
察された。元素分析(塩化水素)は、
C22H28ClNO(C,H,N)に一致した。
シス−24の0.25g(0.78モル)から、実施例8でトランス−25の
合成のために記載した方法を用いて、シス−7−ヒドロキシ−4−フェネチル−
1,2,3,4,4a,5,6,10b−オクタヒドロベンゾ[f]キノリン(
以後、“シス−25”と呼ぶ)を60%の収率で調製した。その融点は261−
262℃であった。元素分析は、C21H26BrNO(C,H,N)に一致した。
実施例11 シス−7−メトキシ−4−フェネチル−1,2,3,4,4a,5,6,10b −オクタヒドロベンゾ[f]キノリンの異性体の分離
シス−24(120mg)を2.9mLのエタノールに溶解した。ついで、実
施例4における(+)−トランス−8と(−)−トランス−8の分離で記載した
ように、分離を行った。画分1と画分2を連続操作によりプールし、溶媒の除去
後に−9.33(c0.20,メタノール)の[α]D(20℃)を示すシス−
24の(−)−異性体(以後、“シス−(−)−24”と呼ぶ)40mgを固体
状で得た。画分6と画分7を連続操作によりプールし濃縮して、+9.57(c
0.23,メタノール)の[α]D(20℃)を示すシス−24の(+)−異性
体(以後、“シス−(+)−24”と呼ぶ)40mgを固体状で得た。
実施例12 シス−(+)−7−ヒドロキシ−4−フェネチル−1,2, 3,4,4a,5,6,10b−オクタヒドロベンゾ[f]キノリンの合成
シス−(+)−7−ヒドロキシ−4−フェネチル−1,2,3,4,4a,5
,6,10b−オクタヒドロベンゾ[f]キノリン(以後、“シス−(+)−2
5”と呼ぶ)は、実施例3で記載したトランス−9の合成法を用いて、シス−(
+)−24の37mg(0.12ミリモル)から50%の収率で調製した。その
融点は194℃、[α]D(20℃)は+6.05(c0.22,メタノール)
であった。
実施例13 シス−(−)−7−ヒドロキシ−4−フェネチル−1,2,3,4,4a,5, 6,10b−オクタヒドロベンゾ[f]キノリンの合成
シス−(−)−7−ヒドロキシ−4−フェネチル−1,2,3,4,4a,5
,6,10b−オクタヒドロベンゾ[f]キノリン(以後、“シス−(−)−2
5”と呼ぶ)は、実施例3で記載したトランス−9の合成法を用いて、シス−(
−)−24の34mg(0.11ミリモル)から46%の収率で調製した。その
融点は196℃、[α]D(20℃)は−6.0(c0.20,メタノール)で
あった。
実施例14 トランス−7−ヒドロキシ−4−[2−(2−チエニル)エチル−1,2,3, 4,4a,5,6,10b−オクタヒドロベンゾ[f]キノリン臭化水素酸塩の 合成
トランス−7−メトキシ−1,2,3,4,4a,5,6
,10b−オクタヒドロベンゾ[f]キノリン75mg(0.345ミリモル)
と2−チエニル酢酸98mg(0.69ミリモル)を6mLのキシレンに溶解し
た溶液に、50mg(0.69ミリモル)のMe3NBH3を添加した。この混合
物を窒素下に20時間還流した。冷却後、混合物を炭酸水素ナトリウム溶液で、
ついで水で洗浄した。キシレン層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下に
濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラムを用いて精製した。トランス−7−メト
キシ−4−[2−(2−チエニル)エチル−1,2,3,4,4a,5,6,1
0b−オクタヒドロベンゾ[f]キノリン(以後、“トランス−30”と呼ぶ)
の収率は103mg(91%)であった。1HNMR(CDCl3)化学シフトは
、1.17−3.14(m,16H,脂肪族)、3.82(s,3H,OCH3
)、6.70,6.83(2d,2H,芳香族H)、6.92−6.98(m,
2H,芳香族H)、7.13−7.18(m,2H,芳香族H)に観察された。
元素分析の結果は、C20H25NOS(C,H,N)の理論値、73.35C、7
.70H、4.28Nに対し、実測値は73.56C、7.74H、4.27N
であった。
5mLのCH2Cl2に溶解したトランス−30の100mg(0.305ミリ
モル)の溶液を−70℃で窒素下に撹拌しながら、これにCH2Cl2に溶解した
1M三臭化ホウ素1.04mLを滴下した。20分後に、温度を室温まで高め1
.5時間放置後、−70℃に冷却し、3mLのメタノールを滴下した。ついで、
温度を20℃に高めた。この溶液を
室温で減圧下に濃縮した。残留物に5mLのメタノールを添加し、ついで減圧下
に留去した。残留物に5mLの水を添加した後、混合物を10%炭酸水素ナトリ
ウムでアルカリ性、pH約8〜9とし、ついでCH2Cl2で抽出した。CH2C
l2層を分離し硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過した後、溶媒を留去し油を得た
。これをシリカゲルカラムにかけて精製した。生成物をエタノールに溶解した後
、HBrとジエチルエーテルを添加すると、29mg(24%の収率)のトラン
ス−7−ヒドロキシ−4−[2−(2−チエニル)エチル−1,2,3,4,4
a,5,6,10b−オクタヒドロベンゾ[f]キノリン(以後、“トランス−
31”と呼ぶ)が得られた。元素分析の結果は、C19H24BrNOS・1/2H2
O(C,H,N)の理論値、56.57C、6.25H、3.47N、7.9
5Sに対し、実測値は56.95C、6.01H、3.04N、7.81Sであ
った。
実施例15 トランス−7,8−ジヒドロキシ−4−[2−(2−チエニル)エチル−1,2 ,3,4,4a,5,6,10b−オクタヒドロベンゾ[f]キノリン臭化水素 酸塩の合成
トランス−7,8−ジメトキシ−4−[2−(2−チエニル)エチル−1,2
,3,4,4a,5,6,10b−オクタヒドロベンゾ[f]キノリン(以後、
“トランス−32”と呼ぶ)は、実施例15でトランス−30について記載され
た方法に従って、トランス−2の410mg(1.65ミリモル)から69%の
収率で調製された。1HNMR(CDC
l3)化学シフトは、1.17−3.15(m,16H,脂肪族)、3.80,
3.84(2s,6H,OCH3)、6.76−7.15(m,5H,芳香族H
)に観察された。元素分析の結果は、C21H27NO2S(C,H,N)の理論値
、70.55C、7.61H、3.92N、8.97Sに対し、実測値は70.
47C、7.68H、3.91N8.79Sであった。
トランス−7,8−ジヒドロキシ−4−[2−(2−チエニル)エチル−1,
2,3,4,4a,5,6,10b−オクタヒドロベンゾ[f]キノリン(以後
、“トランス−33”と呼ぶ)は、実施例15の方法に従って、トランス−7,
8−ジメトキシ−1,2,3,4,4a,5,6,10b−オクタヒドロベンゾ
[f]キノリンから調製された。化学分析
融点は、トーマス−フーバー・ユニ−メルト装置を用いて開放キャピラリチュ
ーブ中で測定し、補正はしていない。元素分析はミッドウエスト・マイクロラボ
,インディアナポリス,INを用いて実施した。分析が元素の記号で示されると
き、その分析結果は理論値の±0.4%の範囲内であった。
1HNMRスペクトルは、バリアン EM−390スペクトロメータで測定し
た。化学シフトはTMSを対照としてパート・パー・ミリオンで表している。旋
光度はオートパル111自動旋光計で測定した。カラムクロマトグラフィー用に
適するシリカゲル(230−400メッシュ)は、EMインダストリー,Inc
の1部門であるEMサイエンスから購入し
た。薄層クロマトグラフィーは、EMサイエンス製のプリコートシリカゲル(0
.2mm)6°F−254プレートを用いて行った。HPLCは、ウオータース
・モデル・ポンプ7125インジェクター及びウオータース・モデル440吸光
度検出器を用いて行った。受容体結合分析
本発明の組成物の結合親和力を様々な受容体について調べた。このアッセイで
は、結合する可能性のある組成物を様々な濃度で、放射性リガンドとともに適当
な組織に添加して結合反応を開始させた。それから分析物をインキュベートして
結合できるようにした。それから、分析物を冷緩衝液で希釈して結合を終了させ
、次いで 0.1%ポリエチレンイミンにあらかじめ3時間以上浸しておいたワット
マン GI/C フィルタ上で急速真空濾過した。フィルタに捕捉された放射能を測定
し、対照値と比較して被験化合物と結合部位の間に相互作用があるか確認した。
結合親和力分析は、アドヘロン・コーポレーション(メリーランド州ハノーバー
)の1部門であるノバスクリーンが実施した。
実施例16
ドパミン(D1およびD2)中央結合アッセイ
ドパミン(D1)結合アッセイは、ラット線条膜を使いビラードらがLife Science s
35巻1885〜1893頁(1984年)で述べた方法に従って実施した。1.0mM のEDTA、
4.0mM のMgSO4、10μM ケタンセリンを含有する50nMのHEPES(pH7.4)中で37℃で6
0分間インキュベートした。使用した放射性リガンドは[3H]
SCH23390(70 〜87Ci/mmol)である。放射性リガンドの最終濃度は0.5nM であった
。
SCH 23390 を参照標準化合物および陽性対照とした。このアッセイでの結合親
和力(Ki)は0.53nM、受容体数(Bmax)は69fmol/g組織湿重量、また1.0 μM SCH 23
390 を使って測定した非特異的結合率が90%であった。
ドパミンD1受容体に対する参照標準化合物の結合親和力値を表Iに示す。
ドパミン(D2)結合アッセイは、ラット線条膜を使い今福がBrain Research 402
巻 331〜 338頁(1987年)で述べた方法に従って実施した。100mM のNaClを含有
するTRIS-HCl 50mM(pH7.5)中で25℃で60分間インキュベートした。使用した放射
性リガンドは[3H]スルピリド(60〜80Ci/mmol)である。リガンドの最終濃度は0.5
nM であった。
スルピリドを参照標準化合物および陽性対照とした。このアッセイでの Kiは3
.0nM、B maxは348fmol/g 組織湿重量、また10μM のスルピリドを使って測定し
た非特異的結合率
が90%であった。
ドパミンD2受容体に対する参照標準化合物の結合親和力値を表IIに示す。
本発明の組成物についてのドパミンD1およびD2受容体結合親和力の値を表III
に、 Ki(単位:nM)で、もしくは結合親和力が比較的小さい組成物については10-5
の濃度による結合率(%)で示す。これらの結果から、トランス-9、トランス-(
-)-9、トランス-25、トランス-(-)-25、トランス-31、シス-9、シス-(-)-9、シ
ス-25、およびトランス-33 はドパミン受容体結合親和力が十分あり、しかもD1
ドパミン受容体よりもD2ドパミン受容体のほうに対し、高い選択性を示したこと
がわかる。(+)-異性体はD2受容体に対しごく弱い親和力しかないことから、トラ
ンス-9、シス-9およびトランス-25 がD2ドパミン受容体に対して選択性があった
のは(-)-異性体に起因することも明らかである。
実施例17
α1-アドレナリン作動性(非選択性)結合アッセイ
α1-アドレナリン作動性結合アッセイは、ラット前脳膜を使いチンマーマンら
がMolecular Pharmacology 20 巻 295〜301 頁(1981年)で述べた方法に従って
実施した。
50mMのTRIS-HCl(pH7.7)で25℃で60分間インキュベートした。使用した放射
性リガンドは[3H]プラゾシン(70〜87Ci/mmol)であった。リガンドの最終濃度
は 0.5ナノモルであった。
参照標準化合物はフェントラミン、陽性対照はプラゾシンであった。このアッ
セイでの Kiは0.2nM 、B max は95fmol/g組織湿重量、及び3×10-7M プラゾシ
ンを使って測定した非特異的結合率が95%であった。
α1-アドレナリン作動性受容体に対する参照標準化合物の結合親和力値を表IV
に示す。
本発明の組成物についてのα1-アドレナリン作動性受容体結合親和力の値は表
IIIに示したとおりである。これらの結果から、トランス-9、トランス-(+)-9、
トランス-25 、トランス-(+)-25、トランス-(-)-25、シス-25、およびトランス-
31 はα1受容体に対する結合親和力が高かったことがわかる。
実施例18
α2-アドレナリン作動性(非選択性)結合アッセイ
α2-アドレナリン作動性結合アッセイは、ラット皮質膜を使いドキシらがBrit ish Journal of Pharmacology
80巻 155〜161 頁(1983年)で述べた方法に従っ
て実施した。50mMのTRIS-HCl(pH7.4)で0℃で90分間インキュベートした。使用
した放射性リガンドは[3H]RX 781094(40〜60Ci/mmol)である。リガンドの最終濃
度は1.5nM であった。
参照標準化合物はフェントラミン、陽性対照はクロニジンであった。このアッ
セイでの Kiは0.5nM、B max は142.7fmol/g 組織湿重量、また10μM のフェント
ラミンを使用して測定した非特異的結合率が90%であった。
α2-アドレナリン作動性受容体に対する参照標準化合物の結合親和力値を表V
に示す。
本発明の組成物についてのα2-アドレナリン作動性受容体結合親和力の値は表
IIIに示したとおりである。これらの結果から、トランス-9、トランス-(-)-9、
シス-9、シス-(-)-9、トランス-25、トランス-(-)-25、シス-25、トランス-33お
よびトランス-31 はα2受容体に対する結合親和力が高かったことがわかる。
実施例19
β−アドレナリン作動性(非選択性)結合アッセイ
β−アドレナリン作動性結合アッセイは、ラット皮質膜を使いマルコらがMole cular Pharmacology
36 巻 201〜210 頁(1989年)で述べた方法に従って実施し
た。50mMのTRIS-HCl(pH7.4)で37℃で30分間インキュベートした。使用した放射
性リガンドは[3H]DHA(90〜120Ci/mmol)である。リガンドの最終濃度は2.0nM で
あった。
参照標準化合物および陽性対照はアルプレノロールであっ
た。このアッセイでの Ki は1.74nM、B max は2.33fmol/g組織湿重量、及び10-4
M のアルプレノロールを使用して測定した非特異的結合率が70%であった。
β−アドレナリン作動性受容体に対する参照標準化合物の結合親和力値を表VI
に示す。
本発明の組成物についてのβ−アドレナリン作動性受容体結合親和力値は表II
Iに示したとおりである。これらの結果から、本発明の組成物のいずれにもβ−
アドレナリン作動性受容体に対し有意な結合親和力がなかったことがわかる。
実施例20
セロトニン(5HT1)結合アッセイ
セロトニン(5HT1)結合アッセイは、ラット皮質膜を使いベネットらがMolecula r Pharmacology
12 巻 373〜389 頁(1976年)で述べた方法に従って実施した。
50mMのTRIS-HCl(pH7.4)で37℃で45分間インキュベートした。使用した放射性リ
ガンドは[3H]ヒドロキシトリプタミンビノキサレート(15〜30Ci/mmol)であった
。リガンドの最終濃度は3.0nM であった。
参照標準化合物はセロトニン、陽性対照はLSD であった。このアッセイでの Ki
は2.8nM、B max は9.2fmol/g 組織湿重量、及び10μM のセロトニンを使って測
定した非特異的結合率が60%であった。
セロトニン受容体に対する参照標準化合物の結合親和力値を表VIIに示す。
本発明の組成物についてのセロトニン受容体結合親和力の値は表IIIに示した
とおりである。これらの結果から、トランス-9およびトランス-(-)-25 は5HT1セ
ロトニン受容体に対する結合親和力が高かったことがわかる。
実施例21
セロトニン(5HT1A)結合アッセイ
セロトニン(5HT1A)結合アッセイは、仔ウシ海馬を使いホ
ールらがJournal of Neurochemistry 44巻1685〜1696頁(1985年)で述べた方法
に従って実施した。37℃で10分間インキュベートした。使用した放射性リガンド
は[3H]-8-OH-DPAT(>100Ci/mmol)である。リガンドの最終濃度は1.0nM であっ
た。
参照標準化合物は8-OH-DPAT、陽性対照はセロトニンであった。このアッセイ
での Kiは2.nM、B maxは1626fmol/g組織湿重量、及び10μM のセロトニンを使
って測定した非特異的結合率が90%であった。
セロトニン受容体に対する参照標準化合物の結合親和力値を表VIIIに示す。
本発明の組成物についてのセロトニン受容体結合親和力値は表IIIに示したと
おりである。これらの結果から、トランス-(-)-9、トランス-(-)-25 、トランス
-31 およびトランス-33 は5HT1A セロトニン受容体に対する結合親和力が高かっ
たことがわかる。
実施例22
セロトニン(5HT2)結合アッセイ
セロトニン(5HT2)結合アッセイは、ラット皮質膜を使いレイセンらがMolecula r Pharmacology
21 巻 301〜314 頁(1982年)で述べた方法に従って実施した。
50mMのTRIS-HCl(pH7.5)で36℃で15分間インキュベートした。使用した放射性リ
ガンドは[3H]ケタンセリン(60〜90Ci/mmol)であった。リガンドの最終濃度は1.0
nM であった。
参照標準化合物および陽性対照はメチセルギドであった。このアッセイでの Ki
は、.43nM、B maxは30.9fmol/g組織湿重量、及び10μM のメチセルギドを使用
して測定した非特異的結合率が65%であった。
セロトニン受容体に対する参照標準化合物の結合親和力値を表IXに示す。
本発明の組成物についてのセロトニン受容体結合親和力値は表IIIに示したと
おりである。これらの結果から、トランス-(-)-9、トランス-25、トランス-(+)-
25、トランス-31 お
よび(-)-トランス-33 は5HT2セロトニン受容体に対する結合親和力が高かったこ
とがわかる。
実施例23
セロトニン(5HT3)結合アッセイ
セロトニン(5HT3)結合アッセイは、NIE-115 神経芽腫細胞を使いラミスらがEu ropean Journal Pharmacology
189 巻 223〜227 頁(1990年)で述べた方法に従
って実施した。150mM のNaClを含有する20mMのHEPES(pH7.4)で25℃で30分間イン
キュベートした。使用した放射性リガンドは[3H]GR65630(30〜50Ci/mmol)である
。リガンドの最終濃度は0.7nM であった。
参照標準化合物および陽性対照はMDL-72222 であった。このアッセイでの Ki
は0.3nM 、B maxは233fmol/108 細胞、及び1μM のMDL-72222 を使用して測定
した非特異的結合率が80〜90%であった。
セロトニン受容体に対する参照標準化合物の結合親和力値を表Xに示す。
本発明の組成物についてのセロトニン受容体結合親和力値は表IIIに示したと
おりである。これらの結果から、本発明の組成物のいずれにも5HT3セロトニン受
容体に対し有意な結合親和力がなかったことがわかる。歩行活動試験
本発明の化合物を試験して、麻薬を常用していないマウスおよびコカイン影響
下マウスにおける歩行活動に鎮静作用があるかを評価した。歩行活動は光電池ケ
ージで測定した。活動ケージそれぞれの4面すべてに沿って、赤外線ビームのパ
ネルを水平方向に置いた。コンピュータを使い10分間隔で水平光電池ビームの中
断を測定した。
実施例24
運動に対する用量−効果試験
本実験では麻薬を常用していない雄性スイス−ウェブスターを被験動物とした
。マウスにメチルセルロース担体もしくはトランス-9またはシス-9から成る試験
化合物を腹腔内注し
、ケージに1匹ずつ20分間置いておいた。20分経過したら、生理食塩水を腹腔内
注し、光電池ケージに1匹ずつ収容し、運動活動に対する影響の試験を開始した
。各用量レベルで8匹のマウスについて調べた。10分間隔の水平運動活動を記録
し、60分間を1セッションとした。10分間隔のそれぞれについて、全被験動物か
ら得たデータを平均する。
これらの試験結果を、図1a、1b、2aおよび2b、ならびに表XIに示す。図1aは、
試験化合物を様々な用量で投与したときの連続10分間の各期間についての平均水
平活動数を示している。図1bは、試験セッションの最初の30分間における10分当
たりの平均水平活動数を示している。水平活動数をlog10変換を用いて各用量に
おけるデータを1元ANOVA で解析した。担体および試験化合物の各用量の比較は
、アプリオリ対比で行った。担体対照と比較して運動活動を統計学的に有意(p<0
.05)に減少させた試験化合物用量にはアステリスクを付けて示した。用量−効果
曲線を直線回帰分析して、最大抑制の50%に相当する活動抑制をもたらした用量
(以下「ED50」という)を求めた。試験化合物用量のlog10値に対して水平活動
数を回帰させた。
これらの試験から、トランス-9がマウスにおける運動活動低減誘発における強
力なアゴニストであると思われる。トランス-9は、最初に10mg/kg で試験したと
きに運動活動に対し著しい抑制効果を示した。図1aに示すように、最初の用量−
反応実験で0.1mg/kg投与の時でもなお顕著な抑制が認められた。それからさらに
低い用量で評価したが、その結果を図2a
および図3aに示した。
シス-9は、そのドパミンD2受容体親和力に比べると、予想していたよりもはる
かに弱かった。シス-9は、10mg/kg で用量相関的に運動活動を抑制した。10mg/k
g ではマウス8匹中2匹が死亡した。
実施例25
ドパミン作動活性の常同性評価
本試験では若年成熟雄性スプレー−ドーリー(チャールズ・リバー)アルビノ
ラット(200〜250g)を被験動物とした。ラットに、(±)-トランス-9または(±)-
シス-9の各用量を腹腔内注した。各用量につき6匹のラットで調べた。実験セッ
ションは60分間とした。試験は、キャンベルらがPsychopharmacology 88 巻158
頁(1986年)で述べた方法に従って実施し、評価した。それぞれのラットについ
て0から3のスコアで評価し、0を常同行動なしとした。この試験結果を表XII
に示す。
この試験から、(±)-トランス-9はラットに常同行動を引
き起こしたので強いアゴニストと考えられるのに対し、(±)-シス-9は常同行動
を引き起こさず、したがってドパミンアゴニストではないことがわかる。
実施例26
D2:D3:D4競合結合アッセイ
D2、D3またはD4受容体の選択性を明らかにするために、D2444(ラット)、D3(
ヒト)またはD4(ラット)受容体をトランスフェクトした線維芽細胞系から得た
膜を使って競合結合アッセイを行った。細胞系はすべて、10%ウシ胎仔血清を添
加したダルベッコの変法イーグル培地(DMEM)で37℃、5%CO2の条件で維持した
。トランスフェクトした細胞は、抗生物質G418(ギブコ)300μg/mlを含有するD
MEM中で維持した。
細胞系から膜を調製し、タンらがJournal of pharmacology and Experimental Therapeutics
(1993年印刷中)で述べたようにアッセイを実施した。簡単に説
明すると、ほぼ集密な細胞をスクレーバーで採集し、リン酸緩衝食塩水(PBS;Na
Cl 145mM、KCl 5mM、CaCl2 0.7mM、MgCl2 0.5mM、リン酸塩 10mM、pH7.4)で2回
洗浄し、希釈水で再懸濁してからブリンクマン・ポリトロンでホモジナイズした
。4℃、600gで5分間遠心分離して核を取り除き、50,000g で25分間遠心分離し
て膜をペレット化した。膜蛋白をホモジナイズ用緩衝液(0.32Mショ糖、0.0025M
トリス、20℃でpH6.9)に再懸濁し、37℃で15分間インキュベートした。膜蛋白を
ペレット化し、水で再懸濁してから−70℃で保存した。
70〜180 μg の膜蛋白および2nM[3H]-スピペロン(ニューイングランド・ニュ
ークリア、マサチューセッツ州ボストン)を使い、EDTA 5mM、CaCl21.5mM、MgCl2
5mM、KCl 5mM、NaCl 120mM、トリス-HCl 50mM(20℃でpH7.4)を最終緩衝液とし
て、競合結合アッセイを行った。1nMから100 μM までの様々な濃度で組成物を
試験した。1μM のエチクロプライドを使って非特異的結合を測定した。
全構成物を加えた後、試料を37℃で15分間インキュベートし、50mMのトリス-H
Cl(4℃でpH7.4)で終了させ、ブランデ
ル細胞収集装置上のガラスファイバーフィルタに採集した。フィルタ上に保持さ
れている放射能をベックマンLS 1701 シンチレーションカウンタで計数し、デー
タを非直線最小二乗回帰法で分析した。この試験の結果を表XIIIに示す。各組成
物について2回ずつ実験を行った。
この試験結果から、シス-(±)-9 はD2受容体またはD3受容体よりもD4受容体に
対する選択性が高いことがわかる。トランス-(±)-9 は、D2受容体またはD4受容
体よりもD3受容体に対する選択性が高いこともわかる。
実施例27
D2:D4比較結合アッセイ
D2受容体とD4受容体の選択性を調べるために、比較結合アッセイを実施し、ク
ローン化したD2受容体およびD4受容体に対する本発明組成物の結合親和力を比較
した。
D2アッセイは、シーマンらがMolecular Pharmacology 28巻 391頁(1985年)
で述べているようにブタ下垂体前葉組織から調製した。D4アッセイには、H.H.M.
バントールがNature 350巻 610頁(1991年)で述べているように3.9kb のcDNA遺
伝子融合構築物をトランスフェクトしたCOS-7 細胞から調製した膜を含んでいた
。
結合アッセイは、シーマンおよびバントールが述べる方法を使って実施した。
[3H]- スピペロン(ニューイングランド・ニュークリア、マサチューセッツ州ボ
ストン)。組成物は様々な濃度で試験した。
全構成物を加えた後、試料を37℃で15分間インキュベートし、50mMのトリス-H
Cl(20℃でpH7.4)で終了させ、ブランデル細胞収集装置上のガラスファイバーフ
ィルタに採集した。フィルタ上に保持されている放射能をベックマンLS 1701 シ
ンチレーションカウンタで計数し、データを非直線最小二乗回帰法で分析した。
この試験の受容体結合結果(Ki 、単位:nM)を表XIV に示す。
この試験結果から、シス-9はD2受容体またはD3受容体よりもD4受容体に対する
選択性が高いことがわかる。
実施例28
D2受容体アゴニストの評価
本発明の化合物がD2受容体アゴニストであるかどうかを明らかにするために、
実施例26に述べられているD2細胞系を利用した膜結合アッセイを、加水分解不能
グアニンヌクレオチド(GTP 類似体)Gpp(NH)pの存在下と非存在下で実施した。
Gpp(NH)p存在下での Ki(nM)が変化すればG-蛋白結合を示唆し、したがって化合
物がアゴニストであることになる。この試験における受容体結合(nM)に対するGT
P の影響を表XVに示す。
この試験結果から、GTP を加えるとD2受容体結合が増強されたことからトラン
ス-9およびトランス-25 はアゴニストらしいのに対して、シス-9およびシス-25
はGTP を加えても受容体結合親和力に有意な影響が見られなかったことからアン
タゴニストと思われる。
均等物
当業者であれば、単なる日常的実験手段により、本明細書に記載された発明の
具体的態様に対する多くの均等物を認識し、あるいは確認することができるであ
ろう。そのような均等物は下記クレームの範疇に含まれるものである。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項
【提出日】1995年11月17日
【補正内容】
また、本発明の組成物は、生体内で代謝されると治療効果を示す組成物が形成
されるようなプロドラッグの形で投与することもできる。たとえば7,8−ジメ
トキシ−4−フェネチル−1,2,4a,5,6,10b−オクタヒドロベンゾ
[f]キノリンは、投与後に代謝されて7,8−ジヒドロキシ−4−フェネチル
−1,2,3,4a,5,6,10b−オクタヒドロベンゾ[f]キノリンを形
成するプロドラッグとして投与することができる。
投与量は広範囲で変更可能であるが、各症例における個々の要件によって決ま
る。一般に、経口投与の場合で約1〜500mg/日、非経口投与の場合で約0
.1〜50mg/日の用量を1日1回または複数回に分けて投与すればよい。実施例 合成例 実施例1:7,8−ジメトキシ−1,4,5,6−テトラヒドロベンゾ[f]キ ノリン−3(2H)−オンの合成
2,3−ジメトキシシンナニン酸(20g、0.0961モル)と120mL
のCHCl3および200mLのEtOHとの混合物を2.0gの10%Pd/
C触媒の存在下、2.07x106dynes/cm2(30psi)で水素化し
て、エチル−3−(2.3−ジメトキシフェニル)プロピオネート(以下「化合
物1」と称する)を得た。触媒を濾去し、濾液を減圧蒸発させた。残留物を減圧
蒸留して、沸点1
43℃/1.15mmHgの液体22g(収率96%)を得た。元素分析で、C13
H18O4(C、H、N)の式が得られた。
水素化ナトリウム(13.75g、60%鉱油分散液)をヘキサンで3回洗っ
た。この水素化ナトリウムを入れたフラスコをヘキサンが検出されなくなるまで
減圧脱気した後、フラスコにN2を数回吹き込むことによって水素化ナトリウム
をN2雰囲気下に置いた。滴下ロートを用いてジメチルスルホキシド(200m
L)を導入し、水素の発生が停止するまで、混合物を攪拌しながら70〜75℃
まで加熱した。反応混合物を氷浴中で冷やし、滴下ロートを用いて175mLの
乾燥THFを加えた。15分後、10分かけて40.95g(0.1719モル
)の化合物1を冷フラスコに加えた。氷浴を除去し、攪拌を2.5時間続けたと
ころ、2−(2,3−ジメトキシフェニル)−エチルメチルスルフィニルメチル
ケトン(以下「化合物2」と称する)が生成した。次いで、反応混合物を700
mLの氷に注ぎ、6NのHClでpH3〜4まで酸性化し、ジクロロメタンで完
全に抽出した。得られた混合抽出物を水で3回洗い、Na2SO4で乾燥させ、減
圧蒸発させることによって、油状物を得た。この油状物を氷浴中ジイソプロピル
エーテルで粉末化させたところ固化した。この固体を濾過採取し、冷Et2Oで
洗い、融点55〜56℃の白色粉末42g(収率90%)を得た。化合物2は、
既報[キャンノンら(J.G.Cannon et al.)、J.Med.Chem.,20(9):1111(1977
)]では55.5〜56.5℃の融点
範囲を有するとされている。
化合物2(21.6g、0.0799モル)と18gのトリフルオロ酢酸を8
60mLのベンゼン中で1.5時間にわたり還流させた。反応混合物を冷却した
後、5%Na2CO3で洗い、揮発成分を減圧除去して油状物21gを得た。この
油状物は3,4−ジヒドロ−1−メチルチオ−5,6−ジメトキシ−2(1H)
−ナフタレノン(以下「化合物3」と称する)から成るもので、さらに精製する
ことなく以後の実験に使用した。
化合物3(7.2g、0.0285モル)を75mLの氷酢酸に溶かしたもの
を4.6gの5%Pd/C触媒の存在下2.07x106dynes/cm2(3
0psi)、室温で48時間水素化した。
請求の範囲
1. 下記式の化合物及びその生理学的に許容される塩類、
上式中、R1は−OH又は−OCH3を表し、R2は−OH、又は−OCH3を表し
、R3はC2からC4のアルキル基を表し、そしてR4はアリール基を表す。
2. トランス立体異性体である請求項1記載の化合物。
3. トランス−7,8−ジヒドロキシ−4−フェネチル−1,2,3,4a,
5,6,10b−オクタヒドロベンゾ[f]キノリンの名称を有する請求項2記
載の化合物。
4. トランス−7,8−ジメトキシ−4−フェネチル−1,2,3,4a,5
,6,10b−オクタヒドロベンゾ[f]キノリンの名称を有する請求項2記載
の化合物。
5. トランス−7,8−ジヒドロキシ−4−[2−(2−チエニル)エチル−
1,2,3,4a,5,6,10b−オクタヒドロベンゾ[f]キノリンの名称
を有する請求項2記
載の化合物。
6. トランス−7,8−ジメトキシ−4−[2−(2−チエニル)エチル−1
,2,3,4a,5,6,10b−オクタヒドロベンゾ[f]キノリンの名称を
有する請求項2記載の化合物。
7. 下記式の化合物及びその生理学的に許容される塩類、
上式中、R1は−OH又は−OCH3を表し、R2は−H、−OH、又は−OCH3
を表し、R3はC2からC4のアルキル基を表し、そしてR4はアリール基を表し
、上記化合物はシス立体異性体である。
8. シス−7,8−ジヒドロキシ−4−フェネチル−1,2,3,4a,5,
6,10b−オクタヒドロベンゾ[f]キノリンの名称を有する請求項7記載の
化合物。
9. 抗精神病活性を有する医薬組成物であって、薬学的に許容される担体及び
下記式により表される化合物のシス立体
異性体の有効量を含んでなる医薬組成物、
上式中、R2は−H及び−OHを表し、R3はC2からC4のアルキル基を表し、
そしてR4はアリール基を表す。
10. 該化合物がシス−7,8−ジヒドロキシ−4−フェネチル−1,2,3
,4a,5,6,10b−オクタヒドロベンゾ[f]キノリンである、請求項9
記載の抗精神病医薬組成物。
11. 抗精神病活性を有する医薬組成物であって、薬学的に許容される担体及
び下記式により表される化合物のトランス立体異性体の有効量を含んでなる医薬
組成物、
上式中、R2は−OHを表し、R3はC2からC4のアルキル基を表し、そしてR4
はアリール基を表す。
12. 抗パーキンソン病活性を有する医薬組成物であって、薬学的に許容され
る担体及び下記式により表される化合物のトランス立体異性体の有効量を含んで
なる医薬組成物、
上式中、R3はC2からC4のアルキル基を表し、そしてR4はアリール基を表す
。
13. 該化合物が、トランス−7,8−ジヒドロキシ−4−フェネチル−1,
2,3,4a,5,6,10b−オクタヒドロベンゾ[f]キノリン、トランス
−(−)−7,8−ジヒドロキシ−4−フェネチル−1,2,3,4a,5,6
,10b−オクタヒドロベンゾ[f]キノリン、及びトランス−7,8−ジヒド
ロキシ−4−チエニルエチル−1,2,3,4a,5,6,10b−オクタヒド
ロベンゾ[f]キノリン及びそれらの混合物からなる群より選択されるものであ
る、請求項12記載の医薬組成物。
14. 鎮静薬活性を有する医薬組成物であって、薬学的に許容される担体及び
下記式により表される化合物の有効量を含んでなる医薬組成物、
上式中、R2は−OHを表し、R3はC2からC4のアルキル基を表し、そしてR4
はアリール基を表す。
15. 7,8−ジヒドロキシ−4−フェネチル−1,2,3,4a,5,6,
10b−オクタヒドロベンゾ[f]キノリンの有効量をさらに含んでなる、請求
項14記載の鎮静薬医薬組成物。
16. シス−7,8−ジヒドロキシ−4−フェネチル−1,2,3,4a,5
,6,10b−オクタヒドロベンゾ[f]キノリンの有効量をさらに含んでなる
、請求項15記載の鎮静薬組成物。
17. トランス−7,8−ジヒドロキシ−4−フェネチル−1,2,3,4a
,5,6,10b−オクタヒドロベンゾ[f]キノリンの有効量をさらに含んで
なる、請求項15記載の鎮静薬組成物。
18. 精神病治療用の医薬の製造を目的とする使用であっ
て、該医薬が下記式により表される化合物のシス立体異性体てある使用、
上式中、R2は−H及び−OHを表し、R3はC2からC4のアルキル基を表し、
そしてR4はアリール基を表す。
19. 該化合物がシス−7,8−ジヒドロキシ−4−フェネチル−1,2,3
,4a,5,6,10b−オクタヒドロベンゾ[f]キノリンである、請求項1
8記載の使用。
20. 精神病治療用の医薬の製造を目的とする使用であって、該医薬が下記式
により表される化合物のトランス立体異性体である使用、
上式中、R2は−OHを表し、R3はC2からC4のアルキ
ル基を表し、そしてR4はアリール基を表す。
21. 該化合物がトランス−7−ヒドロキシ−4−フェネチル−1,2,3,
4a,5,6,10b−オクタヒドロベンゾ[f]キノリンである、請求項20
記載の使用。
22. パーキンソン病治療用の医薬の製造を目的とする使用であって、該医薬
が下記式により表される化合物のトランス立体異性体である使用、
上式中、R3はC2からC4のアルキル基を表し、そしてR4はアリール基を表す
。
23. 該化合物がトランス−7,8−ジヒドロキシ−4−フェネチル−1,2
,3,4a,5,6,10b−オクタヒドロベンゾ[f]キノリン、トランス−
(−)−7,8−ジヒドロキシ−4−フェネチル−1,2,3,4a,5,6,
10b−オクタヒドロベンゾ[f]キノリン、トランス−(+)−7,8−ジヒ
ドロキシ−4−フェネチル−1,2,3,4a,5,6,10b−オクタヒドロ
ベンゾ[f]キノリ
ン、及びそれらの混合物からなる群より選択されるものである、請求項22記載
の使用。
24. 哺乳動物の鎮静化用医薬の製造を目的とする使用であって、該医薬が下
記式により表されるものである使用、
上式中、R2は−OHを表し、R3はC2からC4のアルキル基を表し、そしてR4
はアリール基を表す。
25. 該化合物が7,8−ジヒドロキシ−4−フェネチル−1,2,3,4a
,5,6,10b−オクタヒドロベンゾ[f]キノリンである、請求項24記載
の使用。
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(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M
C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG
,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN,
TD,TG),AT,AU,BB,BG,BR,BY,
CA,CH,CZ,DE,DK,ES,FI,GB,H
U,JP,KP,KR,KZ,LK,LU,MG,MN
,MW,NL,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,
SD,SE,SK,UA,US,VN
(72)発明者 フロイモウィッツ,マーク
アメリカ合衆国 マサチューセッツ
02159 ニュートン イーストボーン ロ
ード 90
(72)発明者 ジェイコブ,ジェイムス,エヌ.
アメリカ合衆国 ロードアイランド
02874 サンダース タウン,ホリー ヒ
ル レーン 129
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1. 下記式の化合物及びその生理学的に許容される塩類、 式中、R1は−OH又は−OCH3を表し、R2は−H、−OH、又は−OCH3を 表し、R3はC1からC4のアルキル基を表し、そしてR4はアリール基を表す。 2. 7,8−ジヒドロキシ−4−フェネチル−1,2,3,4a,5,6,1 0b−オクタヒドロベンゾ[f]キノリンの名称を有する請求項1記載の化合物 。 3. 7,8−ジメトキシ−4−フェネチル−1,2,3,4a,5,6,10 b−オクタヒドロベンゾ[f]キノリンの名称を有する請求項1記載の化合物。 4. 7,8−ジヒドロキシ−4−[2−(2−チエニル)エチル−1,2,3 ,4a,5,6,10b−オクタヒドロベンゾ[f]キノリンの名称を有する請 求項1記載の化合物。 5. 7,8−ジメトキシ−4−[2−(2−チエニル)エチル−1,2,3, 4a,5,6,10b−オクタヒドロベンゾ[f]キノリンの名称を有する請求 項1記載の化合物。 6. 7−ヒドロキシ−4−フェネチル−1,2,3,4a,5,6,10b− オクタヒドロベンゾ[f]キノリンの名称を有する請求項1記載の化合物。 7. 7−ヒドロキシ−4−[2−(2−チエニル)エチル−1,2,3,4a ,5,6,10b−オクタヒドロベンゾ[f]キノリンの名称を有する請求項1 記載の化合物。 8. 抗精神病活性を有する医薬組成物であって、薬学的に許容される担体及び 下記式により表される化合物のシスエナンチオマーの有効量を含んでなる医薬組 成物、 式中、R2は−H又は−OHを表し、R3はC1からC4のアルキル基を表し、そ してR4はアリール基を表す。 9. 該化合物がシス−7,8−ジヒドロキシ−4−フェネ チル−1,2,3,4a,5,6,10b−オクタヒドロベンゾ[f]キノリン である、請求項8記載の抗精神病医薬組成物。 10. 該化合物がシス−7−ヒドロキシ−4−フェネチル−1,2,3,4a ,5,6,10b−オクタヒドロベンゾ[f]キノリンである、請求項8記載の 抗精神病医薬組成物。 11. 抗精神病活性を有する医薬組成物であって、薬学的に許容される担体及 び下記式により表される化合物のトランスエナンチオマーの有効量を含んでなる 医薬組成物、 式中、R2は−Hを表し、R3はC1からC4のアルキル基を表し、そしてR4は アリール基を表す。 12. 該化合物がトランス−7−ヒドロキシ−4−フェネチル−1,2,3, 4a,5,6,10b−オクタヒドロベンゾ[f]キノリンである、請求項11 記載の抗精神病医薬組成物。 13. 抗パーキンソン病活性を有する医薬組成物であって、薬学的に許容され る担体及び下記式により表される化合物のトランスエナンチオマーの有効量を含 んでなる医薬組成物、 式中、R3はC1からC4のアルキル基を表し、そしてR4はアリール基を表す。 14. 該化合物が、トランス−7,8−ジヒドロキシ−4−フェネチル−1, 2,3,4a,5,6,10b−オクタヒドロベンゾ[f]キノリン、トランス −(−)−7,8−ジヒドロキシ−4−フェネチル−1,2,3,4a,5,6 ,10b−オクタヒドロベンゾ[f]キノリン、及びトランス−7,8−ジヒド ロキシ−4−チエニルエチル−1,2,3,4a,5,6,10b−オクタヒド ロベンゾ[f]キノリン及びそれらの混合物からなる群より選択されるものであ る、請求項13記載の医薬組成物。 15. 鎮静薬活性を有する医薬組成物であって、薬学的に 許容される担体及び下記式により表される化合物の有効量を含んでなる医薬組成 物、 式中、R2は−H又は−OHを表し、R3はC1からC4のアルキル基を表し、そ してR4はアリール基を表す。 16. 7,8−ジヒドロキシ−4−フェネチル−1,2,3,4a,5,6, 10b−オクタヒドロベンゾ[f]キノリンの有効量をさらに含んでなる、請求 項15記載の鎮静薬医薬組成物。 17. シス−7,8−ジヒドロキシ−4−フェネチル−1,2,3,4a,5 ,6,10b−オクタヒドロベンゾ[f]キノリンの有効量をさらに含んでなる 、請求項16記載の鎮静薬組成物。 18. トランス−7,8−ジヒドロキシ−4−フェネチル−1,2,3,4a ,5,6,10b−オクタヒドロベンゾ[f]キノリンの有効量をさらに含んで なる、請求項16記載の鎮静薬組成物。 19. 下記式により表される化合物のシスエナンチオマーの治療上有効量を投 与することを含んでなる、精神病の治療方法、 式中、R2は−H又は−OHを表し、R3はC1からC4のアルキル基を表し、そ してR4はアリール基を表す。 20. シス−7,8−ジヒドロキシ−4−フェネチル−1,2,3,4a,5 ,6,10b−オクタヒドロベンゾ[f]キノリンの有効量の投与をさらに含む 、請求項19記載の精神病の治療方法。 21. シス−7−ヒドロキシ−4−フェネチル−1,2,3,4a,5,6, 10b−オクタヒドロベンゾ[f]キノリンの有効量の投与をさらに含む、請求 項19記載の精神病の治療方法。 22. 精神病の治療方法であって、下記式により表される化合物のトランスエ ナンチオマーの治療上有効量を投与する ことを含んでなる治療方法、 式中、R2は−Hを表し、R3はC1からC4のアルキル基を表し、そしてR4は アリール基を表す。 23. トランス−7−ヒドロキシ−4−フェネチル−1,2,3,4a,5, 6,10b−オクタヒドロベンゾ[f]キノリンの有効量の投与をさらに含む、 請求項22記載の精神病の治療方法。 24. パーキンソン病の治療方法であって、下記式により表される化合物のト ランスエナンチオマーの治療上有効量を投与することを含んでなる治療方法、 式中、R3はC1からC4のアルキル基を表し、そしてR4 はアリール基を表す。 25. トランス−7,8−ジヒドロキシ−4−フェネチル−1,2,3,4a ,5,6,10b−オクタヒドロベンゾ[f]キノリン、トランス−(−)−7 ,8−ジヒドロキシ−4−フェネチル−1,2,3,4a,5,6,10b−オ クタヒドロベンゾ[f]キノリン、トランス−(+)−7,8−ジヒドロキシ− 4−フェネチル−1,2,3,4a,5,6,10b−オクタヒドロベンゾ[f ]キノリン、及びそれらの混合物からなる群より選択される化合物の有効量の投 与をさらに含む、請求項24記載のパーキンソン病の治療方法。 26. 哺乳動物を鎮静化する方法であって、下記式により表される化合物の有 効量を投与することを含んでなる方法、 式中、R2は−H又は−OHを表し、R3はC1からC4のアルキル基を表し、そ してR4はアリール基を表す。 27. 7,8−ジヒドロキシ−4−フェネチル−1,2, 3,4a,5,6,10b−オクタヒドロベンゾ[f]キノリンの有効量の投与 をさらに含む、請求項26記載の哺乳動物を鎮静化する方法。
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