【発明の詳細な説明】
置換フタロシアニン
本発明は、新規な置換フタロシアニン及びその使用に関する。フタロシアニン
は次の式を有する。
又、ベンゾ位置の番号の付け方が、上記記述の中で示される。一般に、R2、3
、9、10、16、17、23、24の位置の置換基は、周辺基と称し、R1、4、8、11、15
、18、22、25の位置の置換基は、非周辺基と称される。或る種のフタロシアニン
化合物は、液晶挙動を示す事が知られている。大多数の公知の液晶化合物は、一
般に、棒状の分子構造を有し、ネマチック及び/又はスメクチック中間相によっ
て特徴付けられる。然しながら、一般にデスコティック(discotic)分子構造によ
って特徴付けられる多数の公知の化合物も存在する。それらの化合物はデスコテ
ィック化合物と名付けられ、デスコティックネマチック又は円柱状中間相として
特徴付けられる。
デスコティック化合物は、多数の「コア(芯)」、例えばベンゼン、トルキセ
ン、メタロフタロシアニン、フタロシアニン及びトリフェニレンを基本とするこ
とが出来る。
ギロン等(Guillon et al.,Mol.Cryst.Liq.Cryst.; 1985,vol.130,pp.22
3-229)は、フタロシアニンの金属化及び金属無しの誘導体からの円柱状中間相に
つき検討しているが、フタロシアニンは、様々な基でベンゼン環上で置換されて
いて、その基の全てが、CH2単位を介してフタロシアニンコアーに結合してい
る。
ピーコッキ及びサイモン(Piechocki and Simon,New Journal of Chemistry,v
ol.9,No.3,1985,p.159-166)は、デスコティック中間相を形成するオクタ-
置換フタロシアニン誘導体の合成について報告している。その側鎖は、CH2単位
を介してフタロシアニンコアに結合する。
殆どの液晶化合物は、サーモトロピック液晶化合物として知られている。サー
モトロピック液晶は、或る温度間隔での温度に依存して存在する。異なる物質が
混合されている幾つかの場合では、混合物は、温度の変化ばかりでなく、混合物
の一方の化合物の濃度の変化によっても異なる相を示す。液晶相が、一方の成分
の濃度に依存する場合は、これをリオトロピック液晶(lyotropic liquid crysta
l)と呼ぶ。リオトロピック液晶混合物を作るのに最も簡単な方法は、異なる性質
の末端基を有する分子から始める事である。例えば、一端が水に対して親和性を
示せば、一方の末端は水を排除する傾向にある。親水性基と、その一部が疎水性
基である両方を有する分子は、2つのクラスの特徴を示す事が出来、従って、そ
れらは両親媒性(amphiphilic)分子と呼ばれる。
リオトロピック液晶は、洗剤、多孔性岩からの油の回収及び、食品工業での、
例えば食品乳化剤等の多くの実用的用途を有する。リオトロピック液晶系には、
又医療への適用も可能である。例えば、両親媒性材料は、血液に溶け易い薬の作
製を助ける事が出来る。
フタロシアニンサーモトロピックスの概要については、サイモン及びバッソウ
ル(Simon and Bassoul in Phthalocyanines,Properties and Applications,Ed
.C.C.Leznoff and A.B.P.Lever.V.C.H.Publishers 1992,p.227)を参照
。
又、幾つかのフタロシアニンは、電磁波ペクトルの遠赤外から近赤外範囲の放
射線を吸収する。レーザー光線の波長を強力に吸収する化合物は、基本的には、
レーザー処理システムの液晶ホスト材料に溶解するゲスト染料として利用される
。
レーザー光線が材料の表面を横切ってスキャン或いはその上に書かれた表示を
残すのに使用されるレーザー処理の応用の為の材料が提案されている。様々な理
由で、それらの材料の多くは、可視領域において、少なくとも部分的に透明な有
機材料から成っていた。この技術は、レーザーエネルギーの局所吸収に依拠する
ものであり、局所加熱を起こし、レーサー光線に接触している領域で、その他の
点では透明である材料の光学特性を変更する。この様に、光線が材料を横断する
と、その通過道の書かれた表示は後方に残される。それらの応用で最も重要なも
のの一つは、レーザー処理光学記憶装置及び光が、材料を含むセルを通過し、ス
クリーン上に投影されるレーザー処理保護ディスプレーにある。その様な装置は
、カーン(Khan Appl.Phys.Lett.Vol.22,p.111,1973)及びハロルド及びス
ティール(Harold and Steele in Proceedings of Euro display 84,p.29-31,
September 1984,Paris,France)によって述べられており、そこでは、装置の材
料はスメクチック液晶材料であった。光記憶媒体として、液晶材料を使用する装
置はその様な装置の中でも重要なクラスである。半導体レーザーの使用、特にGax
Al1-xAsレーザー(xは0〜1であり、好ましくは1である)の使用が、上記応
用においては一般的なことが証明されている。それらは、見る事の出来ない近赤
外の波長範囲でのレーザーエネルギーを用意し、視覚的ディスプレーでの干渉を
許さず、十分に定義された、強力な熱エネルギーの有用な資源を用意出来る。ガ
リウム砒化物レーザーは、約850nmの波長でのレーザー光線を用意し、上記
の適用に有用である。アルミニウムの含有量を増加させて(x<1)、レーザー波長
を約750nmにまで減少させてもよい。
上記材料の使用で直面する主たる問題の一つは、可視領域で透明であり、紫外
線或いは赤外線、好ましくは近赤外領域における強力な吸収材である材料を用意
する事が困難である事である。それらの材料内での染料の使用は、或る波長にお
いて、強力な吸収を用意するが、可視領域で透明な染料は極僅かであり、多くは
、レーザー処理応用に使用される材料の染料に不溶である。EP-A-0155780は、多
数の適用に対して、赤外吸収染料として使用されている一連の金属及び金属無し
のフタロシアニンを開示する。それらのフタロシアニンは、硫黄、セレン、テル
ル又は窒素原子を介してフタロシアニンに結合する5〜16の周辺有機置換基を
含む。然しながら、開示される基の極僅かの基が、ガリウム砒化物レーザーの波
長(850nm)で、又はその近辺で、強力に赤外線を吸収する。この問題は、又、EP-
A-0134518に開示の、赤外線吸収フタロシアニンの更なる基にも適用する。この
更
なる基は、アルキル基で周辺が置換され、金属又はそれらの塩化物、臭化物又は
酸化物で中心部が置換されているナフタロシアニンから成る。マテリアルサイエ
ンス(Mareriala Science II/1-2,1976,p.39-45)は、オクタメトキシフタロシ
アニンの合成を開示するが、それらは、有機溶媒に不溶であり、レーザー処理シ
ステムの液晶溶媒において、染料として作用するには不適当である。
英国特許第2,229,190B号は、或る種の新規な置換フタロシアニン、その製造法
及びその使用に関するものである。例えば、英国特許第2,229,190B号開示の化合
物は、光学記録媒体での使用に適する。クーデル(Kuder in J.of Imaging Scie
nce,Vol.32,(1988),p.51-56)は、レーザー処理光学記録媒体でのフタロシ
アニン染料の使用法、特に活性層の沈着法を開示する。
多数のフタロシアニン(Pc)誘導体が、有効な光力学的治療(photodynamic ther
apeutic)(PDT)剤として提案されている。癌治療の為の増感剤及び電磁波放射線
の組合せは、光力学的治療として一般に知られている。癌の光力学的治療では、
染料化合物は、腫瘍運搬対象物に向けて投与される。これらの染料物質は、腫瘍
によって、或る範囲を採ってもよい。適当な光源の選択的照射により、腫瘍組織
は、一量状態の酸素の様な種又は、遊離基ラジカル、例えばヒドロキシ又は過酸
化物の様な細胞毒種の染料仲介光発生を介して破壊される。PDTに関するフタロ
シアニン化合物についての最も生物学的研究は、ローゼンタール(I.Rosenthal,
Photochem.Photobiol.53(6),859-870,1991)によって開示された様に、水溶
性スルフォン化メタロ-フタロシアニンで行われた。それらの化合物の合成法は
、様々な異性体及び/又は異なるスルフォン化度を含む化合物の混合物をもたら
す。
英国特許出願第9317881.2号は、PDT剤としての置換メタロフタロ
シアニン及びフタロシアニンを開示する。
WO93/09124特許は、光力学的治療で使用する遷移金属フタロシアニ
ンの水溶性塩又は酸形態の使用を開示する。この特許出願では、d6低スピン電子
配列の、第二又は第三列遷移金属を含むフタロシアニンが開示される。特許出願
WO93/09124で例示される化合物は、Ruを含む。
フタロシアニン誘導体は、又英国特許第2,229,190B号に開示のラン
グミュアーブロジェットフィルム(Langmuir Blodgett film)に使用されている。
本発明によれば、一般式Iで示されるフタロシアニン化合物が提供される。
ここで、Mは金属原子、金属化合物又は珪素又は珪素化合物又は2Hであり、H
は、Mに結合している様に記述されている2つの窒素原子(位置29及び31で
示される)のそれぞれに結合し、R1〜R25は、同じか異なってもよく、但し、R1
〜R25の少なくとも一種は次の式IIを有すし、
ここで、Y基は独立にH、C1-3のアルキル、ハロゲン又はCNであり、k=0又は1、
1=1〜10、m=0又は1、n=1〜10、p=1〜10、q=1〜20、r=0又は1であり、
Xは、一種以上の次の基、H、Me、コレステリル、OH、COR又はCOOR
(Rは直鎖又は分岐鎖アルキルである)であってもよく、又はXは次の式で記述
されてもよく、
ここで、Cは炭素であり、J、K、Lは、互いに独立であってもよく、
ここで、Qは、フェニル環が、直鎖又は分岐鎖アルキル又はアルコキシ、ハロゲ
ン、CN、OH、Hを含む一種以上の置換基を独立に伴っていてもよい。
R1〜R25の全てが式IIで与えられない場合は、式IIで記述されないR1〜R25
は、独立的に、R″で参照される次の基、即ち、直鎖又は分岐鎖アルキル又はア
ルコキシ、H、アルケン、コレステリル、トリチリル、
であってよく、ここで、(O)は、酸素が存在しても、存在しなくてもよい事を
示し、Tは、フェニル又はフェノキシ環が、直鎖又は分岐鎖アルキル又はアルコ
キシ、ハロゲン、CN、OH、Hから選ばれる一種以上の置換基で置換されても
よい事を示し、好ましくは、R1.4.8.11.15.18.22.25=Hであり、全てのY基はH
であり、k=1、p=1、1=1、m=0、n=1、q=2〜20、r=1であり、Xは、次の
基、Me、トリチル及びHの一つから選ばれ、R″は、炭素原子20までを含む
直鎖アルキル又はアルコキシ、t−ブチル、ジ−(t−ブチル)−フェノキシ、
コレステリルである。
金属原子は、例えば、+2の酸化状態の金属として存在してもよく、或いはそ
れに結合した他のリガンド(又はアニオン)を伴ってもよい。これらのリガンド
(又はアニオン)は、全体として、分子の疎水性を変更する目的に役立つもので
あってもよい。適当なアニオンの例としては、塩素、臭素又は酸化物が挙げられ
、適用な金属としては、Ni、Pb、V、Pd、Co、Nb、Al、Sn、Zn
、
Cu、Mg、Ca、In、Ga、Fe、Eu、Lu及びGeが挙げられる。好ま
しくは、Mが金属または金属化合物である時は、金属、又は金属化合物は、Cu
、Zn、Pb、V、Co、Eu、Luを含む。適当な金属化合物としてはVOが
挙げられる。
本発明の化合物は、広範囲の応用に有用である。式Iで開示される化合物の多
くは、液晶挙動を示し、液晶装置で、有効的に使用される。式Iの化合物は、又
少なくとも2種類の化合物を含む混合物に含まれてもよい。一般的な混合物とし
ては、式Iの化合物を含む混合物、又は式Iの少なくとも一種の化合物と式Iの
化合物でない少なくとも一種の化合物からなる混合物が挙げられる。ドナー/ア
クセプター混合物、及び個々の化合物の融点より低い融点を有する混合物は、デ
スコティック液晶材料において室温液晶相を得るのに、そして相配列及び転移温
度を調節するのに望ましい。
本発明の更なる観点は、液晶装置での、式Iの化合物の使用及び式Iを含む混
合物の使用を含む。一般的に、その様な装置は、線形及び非線形の、電気的、光
学的且つ電気−光学的装置、磁気−光学的装置、及び温度変化及び全体又は部分
的圧力変化の様な刺激への応答を用意する装置を含む。
又、本発明で開示される化合物の多くは、リオトロピック挙動を示し、それ故
、洗剤、多孔性岩からの油の回収、食品工業において、十分に非毒性のものとし
て、例えば乳化剤として有用である。又、それらは、前に詳述された様に、医療
分野での有用な応用を持つ。
ポリエチレンオキサイドはアルカリ金属イオン、例えなLi+を錯体化する事
が出来、固相バッテリーの応用でポリ電解質として使用されている(Charadame i
n‘Macromolecules’ed.Benoit and Rempp,Pergamon press,New York,1982
,p.226参照)。又、本発明の化合物はポリ電解質として有用であり、それらは
電荷を安定化する事が出来、従ってバッテリー技術内で、多数の応用が存在する
。
本発明の化合物は、光学記録媒体での使用に適する。一般に、フタロシアニン
は、近赤外を吸収する。近赤外吸収材を使用する光学記録媒体を作製する為には
、近赤外吸収材は、透明基体上に被覆或いは真空蒸着してもよい。ヨーロッパ特
許出願EP 0337209 A2は、上記光学記録媒体の作製方法を開示する。更に、EP 03
3
7209 A2開示の材料は、本発明で開示される化合物と同様に、近赤外吸収フィル
ター及び液晶ディスプレー装置において有用である。EP 0337209 A2で開示され
る通り、ディスプレー材料は、式Iの近赤外吸収材と、ネマチック液晶、スメク
チック液晶及びコレステリック液晶の様な液晶材料とを混合する事によって作る
事が出来る。本発明の化合物は、近赤外吸収材が、液晶と共に導入されていて、
レーザー光線が像を描くのに使用される液晶パネル中に導入してもよい。本発明
のフタロシアニン混合物は、ゲスト−ホスト系での使用の為に、液晶材料と混合
してもよい。英国特許第2,229,190B号は、液晶材料に導入したフタロ
シアニンの使用及び電気−光学的装置でのそれらの順次使用を開示する。
又、本発明の材料は、ラングミュアーブロジェット(LB)フィルムに導入されて
もよい。本発明のフタロシアニン導入LBフィルムは、通常、良く知られた方法で
作製してもよい(R.H.Tredgold in‘Order in Thin Organic Films’,Cambrid
ge University Press,p.74,1994及びそこに引用されているものを参照)。一
般に、LBフィルムは、表面活性物質の単分子膜を、水の表面上に沈着させる事に
よって調製される。これは良く知られた方法を使用して行ってもよい。表面活性
物質の分子は、単分子膜として、水の中に残る親水性末端及び表面に突き出てい
る疎水性末端として一列になる。その他の公知の方法で、この単分子膜は固体基
体の表面上に、実質的にそのままで移転してもよく、更には、単分子膜を、基体
上の層上に沈着させて、フィルム、即ちLBフィルムを形成させてもよい。
本発明開示の或る種の化合物を重合させる事が有利である。重合フタロシアニ
ンは、例えばLBフィルムに使用してもよい。フタロシアニン化合物を重合させる
為の方法には多数の方法がある。重合は、本発明の式Iで開示される位置R1〜R2 5
の一種以上を経由するか、又は中心金属原子又は金属化合物を経由して効果的
に行われてもよく、又は重合は、上記の方法の組合せによって行ってもよい。効
果的な重合の為に使用してもよい適当なフタロシアニン置換基の例には、アルケ
ン基の様な不飽和置換基がある。
主鎖又は側鎖液晶重合体は、又本発明の化合物又は金属−金属結合液晶重合体
を使用して作製してもよい。
本発明の化合物を含むLBフィルムは光学的又は熱的処理記憶媒体として使用
されてもよい。
又、本発明の化合物は、分子ワイヤー(molecular wire)として使用されてもよ
い(R.J.M.Nolte et al.,Angew.Chem.Int.Ed.Eng.,Vol.33,part 21,p
.2173.1994参照)。
幾つかのフタロシアニンは、第三次非線形光学効果の優れたジェネレイターで
あり、全ての光学スイッチ及びコンピュターを含む光子装置での使用の可能性を
示す事が分かる(Bredas,Adant,Tackx Persoons and Pierce,Chem.Rev.,94
,p.243,1994参照)。本発明の材料は、その様な効果を示すものであってもよ
く、その様な装置に使用されてもよい。
本発明は、以下の図を参照しながら、実施例のみによって記述する。
図1〜5は、シリーズ1〜5で最も重要な化合物の調製の為の合成スキームを
示す。図6は液晶装置を示す。
図1の合成ルートで使用される試薬は、
A:4−ニトロフタロニトリル、DMF、無水K2CO3、rt、5日。
B:LiOC5H11-C5H11OH、135℃、2時間、
C:AcOH、0.5時間、
ここで、
DMF=ジメチルホルムアミド
rt= 室温
図2の合成ルートで使用される試薬は、
A:C12H25Br、ブタノン、K2CO3、24時間、
B:CuCN、DMF、150℃、5時間、
C:LiOC5H11−C5H11OH、135℃、2時間、
D:AcOH、0.5時間、
フタロシアニン混合物は、クロマトグラフィーで分離された。
図3の合成ルートで使用される試薬は、
A:C12H25Br、ブタノン、K2CO3、24時間、
B:CuCN、DMF、150℃、5時間、
C:R-[OCH2CH2]xO-Tos、ブタノン、K2CO3、24時間、
D:CuCN、DMF、150℃、5時間、
E:フタロシアニン19〜25に対しては、NH3、NaOCH3、2-ジメチルアミノ
エタノール、
E:フタロシアニン18、26〜29に対しては、LiO(CH2CH2O)3CH3、HO(CH2
CH2O)3CH3、150℃、
F:フタロシアニン18、26〜29に対しては、AcOH、0.5時間、
ここで、Tos=トシレートである。
フタロシアニン混合物は、クロマトグラフィーで分離された。
図4の合成ルートで使用される試薬は、
A:C12H25Br、ブタノン、K2CO3、100℃、24時間、
B:R-[OCH2CH2]xO-Tos、ブタノン、K2CO3、24時間、
C:Br2、CH2Cl2、2時間、rt、
D:CuCN、DMF、150℃、5時間、
E:NH3、NaOCH3、2-ジメチルアミノエタノール、
図5の合成ルートで使用される試薬は、
A:LiOC5H11、C5H11OH、135℃、
B:AcOH、30分
C:HCl、THF、1時間。
液晶材料での式Iの化合物の使用及び本発明を具体化している装置の例は、図
6を参照しながら記述する。
液晶装置は、2つの透明な板、この場合ガラス製の板1及び2から成る。これ
らの板はその内側面を、透明導電性電極3及び4で被覆される。配列層(alignme
nt)5、6はセルの内側面上に導入され、その結果、液晶材料を造り上げている
分子の平面配向は、略平行か、或いはガラス板1及び2に対して小さな角度にあ
る。幾つかのタイプのディスプレーに対しては、分子の面は、ガラス面に対して
略垂直であり、それぞれのガラス板において、配向方向は直角である。電極3、
4は、行と列の電極中で形成してもよく、それにより、各列と行の間の交差部は
処理要素又は絵画素のx、yマトリックスを形成する。スペーサー7、例えばポ
リメチルメタクリレートは、ガラス板1及び2を、適当な距離、例えば2ミクロ
ンの距離に置く。液晶材料8は、ガラス板1及び2の間に、それらの間の空間に
充填する事によって導入される。スペーサー7は、通常の方法を使用して、接着
剤9で密閉される。偏光子10、11は、セルの前後に配置される。幾つかの装
置に対しては、偏光子は一つだけ、或いは全く必要としない。
装置は、伝送又は反射形式で操作してもよい。前者の場合は、例えばタングス
テン管から、装置を通過する光は、選択的に伝送され、或いはブロックされて、
所望のディスプレーを形成する。反射形式では、鏡(12)は、第2の偏光子11
の後ろに置かれ、セルを通って戻る周囲光を反射する。鏡を部分的に反射させる
事によって、装置を、伝送及び反射形式の両方で操作してもよい。配列層5、6
は、2つの機能を有し、一つは好ましい方向に接触液晶分子を配向する機能であ
り、今一つは、それら分子に傾き、数度、一般には約4°か5°の、所謂表面傾
き角を与える機能である。配列層5、6は、ポリイミドの数滴を、セル壁上に置
き、均一な厚みが得られるまでセルを回転させることによって形成してもよい。
次いで、ポリイミドを、決められた温度で、決められた時間加熱し、次いでナイ
ロン布で被覆したローラーで、一定方向にラビングする事によって硬化される。
他の実施例では、液晶材料の層は、ガスセンサーを用意する為に、ガスに曝露
される。
以下の化合物は、本発明の為に合成した化合物の例である。シリーズ1
:テトラ−置換フタロシアニン
ここで、
トリチルは、
コレステリルは、
10.は、トリチル基の酸触媒加水分解でフタロシアニン5から造られる。
非対称化合物6、7、8は、
の9当量と、
の間の、混合フタロニトリル反応によって造られた。
は、出発物質がコレステロール以外は、図1のスキーム1の記述の様に造られた
。
この化合物は、カラムクロマトグラフィーで、対称フタロシアニン(1)から
分離された。
は、TCIケミカル(東京)から市販されている。
は、以下の様にして造られた。
シリーズ2:ヘプター置換フタロシアニン
フタロシアニン13は、
の間の混合フタロニトリル反応から造られた。
は、Ohtaが開示の方法によって造られ(Ohta,Jacquemin,Sirlin,Boslo and Si
mon in New Journal of Chemistry,1988, 12, p.751)、以下の様に表される。
フタロシアニン17は、フタロシアニン16の酸触媒加水分解で造られた。シリーズ3
:オクタ−置換フタロシアニン
フタロシアニン16は、関連のフタロニトリルの反応又は混合反応生成物混合物
から調製してもよい。
は、Ohtaが開示の方法によって造られた(Ohta,Jacquemin,Sirlin,Bosio and
Simon in New Journal of Chemistry,1988, 12, p.751)。シリーズ4
:オクタ−置換フタロシアニン
シリーズ5:
シリーズ1 図1に記述されたルートを使用した、金属無しのテトラ(1,4,7,10,1 3,16,19,22,25−ノナオキサヘキサコシル)フタロシアニン(2) の調製
(a)4−(1,4,7,10,13,16,19,22,25−ノナオキサヘ キサコシル)フタロニトリルの調製
4−ニトロフタロニトリル(2.0g、11.5mmol)、ポリエチレング
リコールモノメチルエーテル(m.w.350)(5.0g、14.3mmol
)及び無水炭酸カリウム(2g)のDMF(30ml)溶液を、50℃で、3日
間攪拌した。水を添加し、混合物を、酢酸エチル(5x50ml)で抽出した。
溶媒を蒸発させ、粗生成物を、シリカカラム(トルエン/酢酸エチル)を通して
溶出させて、無色液体の、4−(1,4,7,10,13,16,19,22,
25−ノナオキサヘキサコシル)フタロニトリルを含むオリゴ(エチレンオキシ
)−置換フタロニトリル(300mg、5%)を得た。
注:全てのモノ−置換フタロニトリル前駆体は、類似の方法を使用して調製され
た。
(b)テトラ(1,4,7,10,13,16,19,22,25−ノナオキサ ヘキサコシル)フタロシアニン(2)の調製
ペンタノール還流中の4−(1,4,7,10,13,16,19,22,2
5−ノナオキサヘキサコシル)フタロニトリル(150mg、0.29mmol)
攪拌溶液へ、過剰のリチウム金属を添加した。2時間後、溶液を冷却し、酢酸(
2ml)を添加した。得られた青色混合物を、ジクロロメタンで抽出し、無水硫
酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を蒸発させ、粗生成物を、シリカカラム(ジク
ロロメタン/エタノール)による溶出により精製し、テトラ−(1,4,7,1
0,13,16,19,22,25−ノナオキサヘキサコシル)フタロシアニン
(2)(56mg、37%)を得た。
類似の方法で造られたシリーズ1の以下のメンバーの分析データは、それぞれ
次の通りである。
(1):
(3):
(4):
(5):
(6):
フタロシアニン7〜9は、第 頁でその概要が記述されている混合フタロニト
リル反応を使用して調製された。
(7)
(8)
(9)
テトラ−(1,4,7−トリオキサ−10−ヒドロキシデシル)フタロシアニン (10)の合成
エアノール/ジクロロメタン(5ml)と10MHCl(0.2ml)中のフ
タロシアニン5(300mg、0.01mmol)とp−トルエンスルフォン酸
(20mg)の溶液を、還流で、24時間加熱した。溶媒を除去し、得られた青
色固体を、ピリジンで、シリカカラムを通して溶出し、テトラ−(1,4,7−
トリオキサ−10−ヒドロキシデシル)フタロシアニン(10)(10mg、65
%)を得た。
シリーズ2 2,3,9,10,16,17−ヘキサ(ドデシロキシ)−23−(1,4,7 ,10,13,16,19,22,25−ノナオキサヘキサコシル)フタロシア ニン(12)の合成
ペンタノール還流中の4−(1,4,7,10,13,16,19,22,2
5−ノナオキサヘキサコシル)フタロニトリル(150mg、0.29mmol)
と4,5−ビス(ドデシロキシ)フタロニトリル(1.5g、3.0mmol)
の攪拌溶液へ、過剰のリチウム金属(0.2g)を添加した。反応混合物を還流
で、更に3時間攪拌し、冷却し、アセトン(50ml)中の酢酸(10ml)溶
液を添加した。得られた緑色沈殿物を濾過収集し、アセトン(3x50ml)で
洗浄した。粗生成混合物をシリカゲルカラムに掛け、対称オクタ−(ドデシロキ
シ)フタロシアニンを、温トルエンで溶出した。トルエン/THF(1:1)の
溶媒混合物でのシリカの更なる溶出で緑色溜分を得、減圧下で溶媒を除去し、ト
ルエン/ヘキサンからの再結晶化により、2,3,9,10,16,17−ヘキ
サ(ドデシロキシ)−23−(1,4,7,10,13,16,19,22,25
−ノナオキサヘキサコシル)フタロシアニン(12)(200mg、35%)を
得た。
類似の方法で造られたシリーズ2の以下のメンバーの分析データは、それぞれ
次の通りである。
(11)
(13)
(14)
(15)
(16)
2,3,9,10,16,17−ヘキサヘキサデシル−23−(1,4,7,1 0−テトラオキサ−12−ヒドロキシドデシル)フタロシアニン(17)の合成
HCl(10M、0.2ml)を、フタロシアニン(16)(200mg、0
.095mmol)の還流THF(10ml)溶液へ添加した。混合物を、1時
間加熱し、溶媒を除去し、得られた青色固体を、シリカカラム(溶離剤:トルエ
ン/メタノール、19:1、50℃、Rf=0.6)を通して溶出し、メタノー
ル中に沈殿させた。収率=160mg(82%)。
シリーズ3 2,3,9,10,16,17,23,24−オクタ(1,4,7,10−テト ラオキサウンデシル)フタロシアニン(18)の合成
140℃で、乾燥3、6、9−トリオキサデカン−1−オル(1ml)の4,
5−ビス(1,4,7,10−テトラオキサウンデシル)フタロニトリル(0.
5g、1.1mmol)の攪拌溶液へ、過剰のリチウム金属(0.05g)を添
加した。加熱を4時間続け、次いで酢酸(0.5ml)を、緑色反応混合物へ添
加した。室温まで冷却後、反応混合物をシリカゲルカラムに入れ、エタノール(
100ml)、エタノール/水(1:1)(100ml)、そして最後にエタノ
ール(100ml)で洗浄した。次いで、緑色帯を、エタノール/ジクロロメタ
ン(1:1)(50ml)でカラムから溶出した。溶媒の蒸発により暗緑色油状
固体を得た。これを、最少のジクロロメタンに溶解し、ヘキサンから再沈殿し、
暗緑色油状固体の2,3,9,10,16,17,23,24−オクタ(1,4
,7,10−テトラオキサウンデシル)フタロシアニン(18)(0.125g
、25%)を得た。
類似の方法で造られたシリーズ3の以下のメンバーの分析データは、それぞれ
次の通りである。
(19)
(20)
(21)
フタロシアニン22、23、24及び25の合成
乾燥2−ジメチルアミノエタノール(5ml)中の4,5−ビス(1,4,7
,10−テトラオキサウンデシル)フタロニトリル(0.5g、1.1mmol
、4,5−ビス(ドデシロキシ)フタロニトリル(0.55g、1.1mmol
)及びナトリウムメトキサイド(5mg)の攪拌溶液中へ、60℃で、2時間、
乾燥アンモニアガスをバブルさせた。次いで、反応温度を、24時間、130℃
まで上げた。冷却し、緑色生成混合物をシリカカラムに入れ、エタノール(10
0ml)、エタノール/水(1:1)、次いでエタノール(100ml)で洗浄
し、緑色溜分を、ジクロロメタンとエタノール(1:1)でカラムから除去した
。得られた緑色混合物を、次いでシリカの新鮮なカラムに掛け、トルエンに比較
してTHFの増加量で溶出した。最初の溜分(15mg、1.4%収率)を集め
、前に調製されたサンプルの2,3,9,10,16,17,23,24−オク
タド
デシロキシフタロシアニンと同じである(Rf=0.8、トルエン)事を確認した。
第2溜分を集め、新鮮なシリカカラム(溶離剤:トルエン/THF、4:1)
に掛け、トルエンからメタノール中に再沈殿し、緑色半固体の2,3,9,10
,16,17−ヘキサ(ドデシロキシ)−23,34−ジ(1,4,7,10−
テトラオキサウンデシル)フタロシアニン(22)(3.2mg、0.3%)を
得た。転移温度:80℃(K−Dho)、315℃(Dho−I)。
第3溜分を集め、新鮮なシリカカラム(溶離剤:トルエン/THF、1:1、
Rf=0.4)に掛け、ジクロロメタンからエタノール中に再沈殿し、緑色油状固体
の2,3,16,17−テトラ(ドデシロキシ)−7,10,23,24−テト
ラ(1,4,7,10−テトラオキサウンデシル)フタロシアニン(23)(7
.1mg、0.7%)を得た。転移温度:43℃(K−Dho)、305℃(D
ho−I)。
第4溜分を集め、新鮮なシリカカラム(溶離剤:トルエン/THF、1:4、
Rf=0.6)に掛け、ジクロロメタンからエタノール中に再沈殿し、緑色半固体の
2,3,9,10−テトラ(ドデシル)−16,17,23,24−テトラ(1
,4,7,10−テトラオキサウンデシル)フタロシアニン(24)(13.3
mg、1.3%)を得た。転移温度:39℃(K−Dho)、306℃(Dho
−I)。
第5溜分を集め、新鮮なシリカカラム(溶離剤:トルエン/THF、1:9、
Rf=0.6)に掛け、ジクロロメタンからエタノール中に再沈殿し、緑色油状固体
の2,3−ジ(ドデシロキシ)−9,10,16,17,23,24−ヘキサ(
1,4,7,10−テトラオキサウンデシル)フタロシアニン(25)(11.
6mg、1.1%)を得た。転移温度:23℃(K−Dho)、295℃(Dh
o−I)。
第6溜分(Rf=0.1、溶離剤:THF)は、前に調製したサンプルと同じ2,
3,9,10,16,17,23,24−オクタ(1,4,7,10−テトラオ
キサウンデシル)フタロシアニン(18)(4.1mg、0.4%)であった。フタロシアニン26、27、28及び29の合成
トリエチレングリコールモノメチルエーテル(5ml)中の4,5−ビス(1
,4,7,10−テトラオキサウンデシル)フタロニトリル(0.452g、1
.00mmol)と、4、5−ビス(ヘキサデシル)フタロニトリル(0.57
7g、1.00mmol)の急速攪拌溶液中へ、窒素下で、140℃で、過剰の
リチウム金属(0.1g)を添加した。加熱及び攪拌を4時間続けた。冷却し、
酢酸(10ml)とアセトン(100ml)を反応混合物に添加し、得られた沈
殿物を集めた。緑色生成混合物をシリカカラムに入れ、エタノール(100ml
)、エタノール/水(1:1、100ml)、次いでエタノール(100ml)
で洗浄し、緑色溜分を、ジクロロメタンとエタノール(1:1)で、50℃でカ
ラムから除去した。生成混合物を、最少の温トルエン(5ml)に溶解し、シリ
カゲルのカラムに掛け、トルエンに比較してTHFの増加量で、50℃で溶出し
た。最初の溜分(15mg、1.5%収率)を集め、前に調製されたサンプルの
2,3,9,10,16,17,23,24−オクタ(ヘキサデシル)フタロシ
アニンと同じである(Rf=0.8、トルエン)事を確認した。第2溜分を集め、新
鮮なシリカカラム(溶離剤:トルエン/THF、4:1、50℃、Rf=0.5)に
掛け、ヘキサン:ジクロロメタン(9:1)から再結晶し、2,3,9,10,
16,17−ヘキサ(ヘキサデシル)−23,34−ジ(1,4,7,10−テ
トラオキサウンデシル)フタロシアニン(26)(100mg、10%)を得た
。転移温度.85℃(K−Drd)、94℃(Drd−Dhd)、208℃(D
hd−I)。
第3溜分を集め、新鮮なシリカカラム(溶離剤:ヘプタン/THF、1:1、
50℃、Rf=0.4)に掛け、ヘキサン:ジクロロメタン(9:1)から再結晶し
、2,3,16,17−テトラ(ヘキサデシル)−9,10,23,34−テト
ラ(1,4,7,10−テトラオキサウンデシル)フタロシアニン(27)(2
4mg、2.4%)を得た。転移温度:78℃(K−Drd)、240℃(Dr
d−I)。
第4溜分を集め、新鮮なシリカカラム(溶離剤:ヘキサン/THF、1:4、
20℃、Rf=0.6)に掛け、ヘキサン:ジクロロメタン(9:1)から再結晶し
、2,3,9,10−テトラ(ヘキサデシル)−16,17,23,34−テト
ラ(1,4,7,10−テトラオキサウンデシル)フタロシアニン(28)(5
2mg、5.2%)を得た。転移温度:78℃(K−Drd)、178℃(Dr
d
−Dhd)、211℃(Dhd−I)。
第5溜分を集め、新鮮なシリカカラム(溶離剤:トルエン/THF、1:4、
20℃、Rf=0.2)に掛け、ヘキサンから再結晶し、2,3−ジ(ヘキサデシル
)−9,10,16,17,23,24−ヘキサ(1,4,7,10−テトラオ
キサウンデシル)フタロシアニン(29)(25mg、2.5%)を得た。転移
温度:43℃(K−Drd)、175℃(Drd−Dhd)、229℃(Dhd
−I)。
第6溜分(Rf=0.1、溶離剤:THF)は、極少量の2,3,9,10,16
,17,23,24−オクタ(1、4、7、10−テトラオキサウンデシル)フ
タロシアニン(18)である事が分かった。フタロシアニン20〜フタロシアニン(30)の銅誘導体の調製
ペンタノール(5ml)中のフタロシアニン(20)(50mg)と酢酸第二
銅(10mg)の溶液を、2時間還流し、冷却して、反応混合物を、溶離剤とし
てエタノール/ジクロロメタンを使用して、シリカカラムを通して溶出した。溶
媒を減圧下で除去し、フタロシアニン(30)(43mg、85%)を得た。
シリーズ4 4−ドデシロキシ−5−(1,4,7,10−テトラオキサウンデシル)−フタ ロニトリルの調製
a.2−ドデシロキシフェノール
乾燥DMF(100ml)中のカテコール(11g、100mmol)、ブロ
モドデカン(32.4g、130mmol)及び炭酸カリウム(18.2g、1
30mmol)混合物を、攪拌し、60℃で、48時間加熱した。混合物を水(
500ml)に注ぎ入れ、ジエチルエーテル(3x100ml)で抽出した。一
緒にしたエーテル抽出物を、飽和食塩溶液(2x100ml)で洗浄し、無水硫
酸マグネシウムで乾燥した。エーテルを除去して固体を得た。減圧蒸留により、
2−ドデシロキシフェノール(11.4g、41%)、沸点175℃/0.5m
mHg、
及びカテコールビス−デシルエーテル(11.2g、25%)、沸点225℃/
0.5mmHg、融点46℃(Lit.46℃)5を得た。
b.1−ドデシロキシ−2−(1,4,7,10−テトラオキサウンデシル)ベ
ンゼン
2−ドデシロキシフェノール(4.75g、17.1mmol)、3,6,9
−トリオキサデシル−p−トルエンスルホネート24(6g、18.9mmol)
、乾燥アセトン(50ml)及び無水炭酸カリウム(2.6g、18.9mmo
l)の混合物を、攪拌し、窒素雰囲気下に還流で、48時間加熱した。冷却し、
反応混合物を濾過し、減圧下でアセトンを除去した。得られた油を、減圧蒸留に
掛け、
透明な油の1−ドデシロキシ−2−(1,4,7,10−テトラオキサウンデシ
ル)ベンゼン(5.4g、74%)を得た。沸点245℃/0.4mmHg。
この化合物は、更に精製する事なしに、次の段階に使用した。
c.1,2−ジブロモ−4−ドデシロキシ−5−(1,4,7,10−テトラオ
キサウンデシル)ベンゼン
0℃に冷却された、ジクロロメタン(50ml)中の1−ドデシロキシ−2−
(1,4,7,10−テトラオキサウンデシル)ベンゼン(5g、11.8mm
ol)の攪拌溶液へ、ジクロロメタン(10ml)中の臭素(3.95g、24
.3mmol)溶液を滴加した。反応を室温に温め、次いで溶液を飽和食塩水(
2x20ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧下に除
去し、透明な油としての1、2−ジブロモ−ドデシロキシ−5−(1,4,7,
10−テトラオキサウンデシル)ベンゼン(6.5g、95%)を得た。
この化合物は、更に精製する事なしに、次の段階に使用した。
d.4−ドデシロキシ−5−(1,4,7,10−テトラオキサウンデシル)フ
タロニトリル
無水DMF(50ml)中の1、2−ジブロモ−4−ドデシロキシ−5−(1
,
4,7,10−テトラオキサウンデシル)ベンゼン(4.5g、7.7mmol
)及びシアン化銅(2.1g、23mmol)の混合物を、窒素雰囲気下で、1
50℃で、48時間、加熱、攪拌した。混合物を、急速に攪拌した濃縮アンモニ
ア水溶液(300ml)中に、注意深く注ぎ入れた。1時間後、沈殿物を濾過し
、アンモニア溶液(50ml)及び水(200ml)で洗浄した。得られた固体
を乾燥し、次いでシリカカラム(酢酸エチル/ペトロール、2:5)を通して、
白色針状の4−ドデシロキシ−5−(1,4,7,10−テトラオキサウンデシ
ル)フタロニトリル(1.7g、47%)、融点38〜40℃(メタノール/水
から再結晶した)、
及び小さな白色針状の4−ドデシロキシ−5−(1,4,7,10−テトラオキ
サウンデシル)フタルイミド(0.27g、6%)、融点73〜74℃(メタノ
ール/水から再結晶した)を得た。
テトラ−(ドデシロキシ)−テトラ(テトラオキサウンデシル)フタロシアン( 31)の調製
乾燥2−ジメチルアミノエタノール(5ml)中の4−ドデシロキシ−5−(
1,4,7,10−テトラオキサウンデシル)フタロニトリル(300mg、
0.63mmol)及びナトリウムメトキサイド(5mg)の攪拌溶液中へ、6
0℃で、2時間、乾燥アンモニアガスをバブルさせた。次いで、反応温度を、2
4時間、130℃まで上げた。冷却し、生成混合物をシリカカラムに入れ、エタ
ノール(100ml)、エタノール/水(1:1、100ml)、最後にエタノ
ール(100ml)で洗浄し、緑色生成物を、ジクロロメタン/エタノール(1
:1)で溶出し、収集して、新鮮なシリカカラムに掛けた。緑色溜分(溶離剤:
トルエン/THF、4:1)を、ジクロロメタンからエタノール中に再沈殿させ
、油状固体としてのフタロシアニン(No)(59mg、20%)を得た。転移
温度:12℃(K−Dho)、307℃(Dho−I)。
次のフタロシアニンを、類似の方法で造った。
(32):
シリーズ5 フタロシアニン33、34及び35の合成
トリエチレングリコールモノメチルエーテル(5ml)の4−(1,4,7,
10−テトラオキサウンデシル)フタロニトリル(0.6g、2.07mmol
)と、4,5−ビス(ヘキサデシル)フタロニトリル(1.2g、2.08mm
ol)の急速攪拌混合物へ、窒素下で、140℃で、過剰のリチウム金属(0.
1g)を添加した。加熱及び攪拌を4時間続けた。冷却し、酢酸(10ml)と
アセトン(100ml)を反応混合物に添加し、得られた沈殿物を集めた。青色
生成混合物をシリカカラムに入れ、エタノール(100ml)、エタノール/水
(1:1、100ml)、次いでエタノール(100ml)で洗浄し、緑色溜分
を、ジクロロメタンとエタノール(1:1)で、50℃でカラムから除去した。
生成混合物を、最少の温トルエン(5ml)に溶解し、シリカゲルのカラムに掛
け、トルエンに比較してTHFの増加量で、50℃で溶出した。最初の溜分を集
め、前に調製されたサンプルの2,3,9,10,16,17,23,24−オ
クタ(ヘキサデシル)フタロシアニンと同じである(Rf=0.8、トルエン)事を
確認した。第2溜分を集め、新鮮なシリカカラム(溶離剤:トルエン/THF、
9:1、50℃、Rf=0.7)に掛け、ヘキサン/THF(9:1)から再結晶し
、2,3,9,10,16,17−ヘキサ(ヘキサデシル)−23−(1,4,
7,10−テトラオキサウンデシル)フタロシアニン(15)(90mg、2.
1%)を得た。転移温度:81℃(K−Drd)、86℃(Drd−Dhd)、
206℃(Dhd−I)。
第3溜分を集め、新鮮なシリカカラム(溶離剤:トルエン/THF、17:3
、
50℃、Rf=0.3)に掛け、ヘキサン/THF(9:1)から再結晶し、2,3
,16,17−テトラ(ヘキサデシル)−9,23−ジ(1,4,7,10−テ
トラオキサウンデシル)フタロシアニン(33)(35mg、1.9%)を得た
。転移温度:43℃(K−Drd)、142℃(Drd−Dhd)、243℃(
Dhd−I)。
第4溜分を集め、新鮮なシリカカラム(溶離剤:トルエン/THF、3:2、
50℃、Rf=0.3)に掛け、ヘキサン/THF(4:1)から再結晶し、2,3
,9,10−テトラ(ヘキサデシル)−16,23−ジ(1,4,7,10−テ
トラオキサウンデシル)フタロシアニン(34)(94mg、5.2%)を得た
。転移温度:81℃(K−Drd)、92℃(Drd−Dhd)、243℃(D
hd−I)。
第5溜分を集め、新鮮なシリカカラム(溶離剤:トルエン/THF、2:3、
20℃、Rf=0.3)に掛け、ヘキサン/THF(9:1)から再結晶し、2,3
−ジ(ヘキサデシル)−9,16,23−トリ(1,4,7,10−テトラオキ
サウンデシル)フタロシアニン(35)(94mg、6.2%)を得た。転移温
度:102℃(K−Dhd)、302℃(Dhd−I)。
第6溜分(Rf=0.1、溶離剤:THF)は、極少量の2,9,16,23−テ
トラ(1,4,7,10−テトラオキサウンデシル)フタロシアニン(1)であ
る事が分かった。フタロシアニン36、37及び38の合成
トリエチレングリコールモノメチルエーテル(5ml)中の4−(1,4,7
,10,13−ペンタオキサ−14,14,14−トリフェニルテトラデシル)
フタロニトリル(1.90g、3.45mmol)と、4,5−ビス(ヘキサデ
シル)フタロニトリル(1.99g、3.45mmol)の急速攪拌混合物へ、
窒素下で、140℃で、過剰のリチウム金属(0.1g)を添加した。加熱及び
攪拌を4時間続けた。冷却し、酢酸(10ml)とアセトン(100ml)を反
応混合物に添加し、得られた沈殿物を集めた。緑色生成混合物をシリカカラムに
入れ、エタノール(100ml)及びエタノール/ジエチルエーテル(1:1、
100ml)、次いでエタノール/酢酸エチル(1:1、100ml)で洗浄し
、青色溜分を、クロロホルムとエタノール(1:1)で、50℃でカラムから除
去した。生成混合物を、最少の温トルエン(5ml)に溶解し、シリカゲルのカ
ラムに掛け、トルエンに比較してTHFの増加量で、50℃で溶出した。最初の
溜
分を集め、前に調製されたサンプルの2,3,9,10,16,17,23,2
4−オクタ(ヘキサデシル)フタロシアニンと同じである(Rf=0.8、トルエン
)事を確認した。第2溜分を集め、新鮮なシリカカラム(溶離剤:トルエン/酢
酸エチル、19:1、50℃、Rf=0.6)に掛け、ヘプタンから再結晶し、2,
3,9,10,16,17−ヘキサ(ヘキサデシル)−23−(1,4,7,1
0,13−ペンタオキサ−14,14,14−トリフェニルテトラデシル)フタ
ロシアニン(16)を得た。転移温度:86℃(K−Dhd)、166℃(Dh
d−I)。
第3溜分を集め、新鮮なシリカカラム(溶離剤:トルエン/酢酸エチル、9:
1、50℃、Rf=0.8)に掛け、ヘプタンからから再結晶し、2,3,16,1
7−テトラ(ヘキサデシル)−9,23−ジ(1,4,7,10,13−ペンタ
オキサ−14,14,14−トリフェニルテトラデシル)フタロシアニン(36
)(108mg、2.7%、収率)を得た。転移温度:41℃(K−Drd)、
191℃(Drd−Dhd)、196℃(Dhd−I)。
第4溜分を集め、新鮮なシリカカラム(溶離剤:トルエン/THF、4:1、
20℃、Rf=0.7)に掛け、ヘプタンから再結晶し、2,3,9,10−テトラ
(ヘキサデシル)−16,23−ジ(1,4,7,10,13−ペンタオキサ−
14,14,14−トリフェニルテトラデシル)フタロシアニン(37)(26
8mg、6.8%)を得た。転移温度:77℃(K−Dhd)、152℃(Dh
d−I)。
第5溜分を集め、新鮮なシリカカラム(溶離剤:トルエン/THF、4:1、
20℃、Rf=0.3)に掛け、ヘプタンから再結晶し、2,3−ジ(ヘキサデシル
)−9,16,23−トリ(1,4,7,10,13−ペンタオキサ−14,1
4,14−トリフェニルテトラデシル)フタロシアニン(38)(298mg、7
.6%)を得た。転移温度:32℃(K−D1)、76℃(D1−D2)、177℃
(D2−I)。
第6溜分を集め、新鮮なシリカカラム(溶離剤:トルエン/THF、7:3、
20℃、Rf=0.4)に掛け、ヘプタンから再結晶し、2,9,16,23−テト
ラ(1,4,7,10,13−ペンタオキサ−14,14,14−トリフェニル
テトラデシル)フタロシアニン(6)を得た。転移温度:28℃(G−Dhd)
、222℃(Dhd−I)。
2,3,16,17−テトラヘキサデシル−9,23−ジ(1,4,7,10− テトラオキサ−12−ヒドロキシドデシル)フタロシアニン(39)の調製
2,3,16,17−テトラ(ヘキサデシル)−9,23−ジ(1,4,7,
10,13−ペンタオキサ−14,14,14−トリフェニルテトラデシル)フ
タロシアニン(36)(80mg、0.035mmol)を、THF中で還流し
、これに10M塩酸(1ml)を添加した。混合物を1時間加熱し、溶媒を除去
し、得られた青色固体をトルエンから再結晶した。(Rf=0.2、THF/ヘプタ
ン、7:3、50℃)。収率=39mg(62%)。転移温度:65℃(K−D
rd)、217℃(Drd−Dhd)、232℃(Dhd−I)。
次のフタロシアニンを、同じ方法で調製した。
(40)2,3,9,10−テトラ(ヘキサデシル)−16,23−ジ(1,4
,7,10,13−ペンタオキサ−14,14,14−トリフェニルテトラデシ
ル)フタロシアニン(37)から造った。収率=94mg(80%)。転移温度
:79℃(K−D1)、132℃(D1−D2)、194℃(D2−I)(又冷却し
て187℃ではモノトロピックDhd)。
(41)2,3−ジ(ヘキサデシル)−9,16,23−トリ(1,4,7,1
0,13−ペンタオキサ−14,14,14−トリフェニルテトラデシル)フタ
ロシアニン(38)から造った。収率=79mg(68%)。転移温度:45℃
(K−D1)、80℃(D1−D2)、252℃(D2−D3)、272℃
(D3−I)。
スペクトルは、ベンゼン中での凝集により、著しくブロードなピークを示した。
m/eの実測値は1541。13CC87H130N8O15(M+)の理論値は1541
。
上記データで、
Dho=配列した六方晶系デスコティック
Nc =円柱状ネマチック
Dhd=無秩序の六方晶系デスコティック
Drd=無秩序の長方形デスコティック
本発明のその他の実施態様において、式IのMは、珪素又は珪素化合物以外の
非金属又は非金属化合物であってもよい。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI
G02F 1/13 500 7416−2H B41M 5/26 Y
(72)発明者 トレッチャー ケヴィン エドワード
イギリス国 マンチェスター エム13 9
ピーエル オックスフォード ロード
(番地なし) マンチェスター ポリマー
センター ユニヴァーシティー オブ
マンチェスター デパートメント オブ
ケミストリー
(72)発明者 クラークソン ガイ ジェイムズ
イギリス国 マンチェスター エム13 9
ピーエル オックスフォード ロード
(番地なし) マンチェスター ポリマー
センター ユニヴァーシティー オブ
マンチェスター デパートメント オブ
ケミストリー
【要約の続き】
置、及び光学記録媒体での使用等、広範囲の適用に有用
である。