JPH0951547A - 映像信号受信装置 - Google Patents

映像信号受信装置

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JPH0951547A
JPH0951547A JP21109995A JP21109995A JPH0951547A JP H0951547 A JPH0951547 A JP H0951547A JP 21109995 A JP21109995 A JP 21109995A JP 21109995 A JP21109995 A JP 21109995A JP H0951547 A JPH0951547 A JP H0951547A
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tracking
filter
phase
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Masaki Suyama
正樹 須山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トラッキングフィルタ方式をとる衛星放送チ
ューナ等の映像信号受信装置において、高彩度信号での
スレッショルド伸長効果を高めると共に帰還ループ遅延
によるFM信号のCN比低下を防止することである。 【解決手段】 FM復調信号10は色信号トラップフィ
ルタ31及び色信号BPF35のそれぞれに入力され、
色信号BPF35により抽出された色副搬送波信号36
が移相回路37へ出力される。移相回路37から出力さ
れた位相調整された色副搬送波信号38と、色信号トラ
ップフィルタ31により色副搬送波成分が除去された輝
度信号32とは加算回路40で加算され、その出力は増
幅回路22を介して位相調整されたトラッキング信号4
1としてトラッキングフィルタ21に与えられ、その中
心周波数を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は衛星放送チューナ等
の映像信号受信装置に係り、特にトラッキングフィルタ
方式をとる映像信号受信装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】図3は、一般的な衛星放送チューナの回
路構成例を示したものである。同図において、1は中間
周波数信号、2は前置増幅器、3は第1バンドパスフィ
ルタ(BPF)、4は周波数変換回路、5は第2中間周
波数信号、6は第2中間周波増幅回路、7は第2バンド
パスフィルタ(BPF)、8は振幅制限回路、9はFM
復調回路、10はFM復調信号、11は選局電圧、12
は可変局部発振回路、13は局部発振信号である。
【0003】衛星放送アンテナで受信した12GHz帯
の衛星放送信号は、図示していないBSコンバータによ
り第1中間周波数信号1に周波数変換され、図3の衛星
放送チューナに入力される。第1中間周波数信号1は、
前置増幅器2においてその信号レベルが一定になるよう
に利得制御され、第1BPF3によりイメージ周波数の
妨害信号成分を除去したのち、次段の周波数変換回路4
へ出力される。周波数変換回路4では、希望のチャンネ
ルを選択するために可変局部発振回路12において選局
電圧11により発振周波数が制御された局部発振信号1
3と第1BPF3の出力信号とを混合し、ヘテロダイン
検波することで、第2中間周波数信号5に周波数変換を
行なう。第2中間周波増幅回路6では、第2中間周波数
信号5を一定の信号レベルになるように利得制御を行な
い、次段の第2BPF7へ出力する。第2BPF7は、
第2中間周波数信号5の中心周波数(約403MHz)
を中心とし、衛星放送のチャンネル帯域幅(≒カーソン
則帯域幅)である27MHzの帯域幅を持ったBPF
(バンドパスフィルタ)である。この第2BPF7で帯
域外の信号を除去したのち、振幅制限回路8によりFM
信号内の不要なAM成分を抑圧し、FM復調回路9に出
力される。FM復調回路9では、FM復調信号10を得
るためにFM検波を行なうのであるが、そのFM検波方
式が複同調形検波方式である場合には前段の振幅制限回
路8が必要となり、またPLL(PhaseLocked Loop)形
検波方式を用いる場合には不要となる。
【0004】FM検波方式では、受信信号のCN比があ
る一定の値を割るとFM復調後の信号のSN比が急激に
悪化するスレッショルド現象と呼ばれる現象がある。こ
のスレッショルド現象を改善する方式の1つにトラッキ
ングフィルタ方式(追跡フィルタ方式)がある。
【0005】FM波をBPFに対しひずみなく通すに
は、カーソン則帯域幅が必要である。しかし、FM波を
ごく短時間でみてみると、FM波のエネルギーの大部分
は瞬時周波数の廻りの狭い帯域に集中していることがわ
かる。そこで、通過域の中心周波数が可変の狭帯域BP
Fを用い、その中心周波数がFM波の瞬時周波数に一致
するように制御すれば、この狭帯域BPFを通ってくる
雑音の電力は帯域を狭めた分だけ減少し、そのためにF
M波のCN比が向上することでFM復調のスレッショル
ドレベルを伸長することになる。このようなスレッショ
ルド伸長手法をトラッキングフィルタ方式と呼ぶ。図4
は、図3のチューナにおいて普通のカーソン則帯域幅の
BPFを用いた場合と狭帯域のトラッキングフィルタを
用いた場合のFM波の瞬時周波数とフィルタの通過帯域
を示したものである。
【0006】図4は、衛星放送チューナにトラッキング
フィルタ方式を適用する場合の回路構成の一例を示した
ものである。同図で第2中間周波数信号5に周波数変換
されるまでの回路構成は、図3に示した一般的な衛星放
送チューナの回路構成と同様なので、ここでは第2中間
周波数信号5が入力される以降の説明を行なう。図5に
おいて、21はトラッキングフィルタ、22は増幅回
路、23はトラッキング信号、24は帰還ループであ
る。トラッキングフィルタ21は、図3の第2BPF7
に比べて信号の通過帯域幅が狭く、かつトラッキング信
号23により信号通過域の中心周波数が制御されるもの
である。トラッキング信号23にはFM復調信号10を
増幅回路22により利得制御した信号を用いることで、
トラッキングフィルタ21に対しその中心周波数がFM
波の瞬時周波数を追い掛けるように帰還をかける。増幅
回路22は、帰還に適切な利得を与えることと帰還ルー
プ24内の不必要な高周波ノイズの除去を行なう。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】図4に示すような回路
構成のトラッキングフィルタ方式において問題となるの
は、帰還ループ24で遅延を生じることである。変調信
号の周波数の90°に相当する時間に対して帰還ループ
の遅延量が充分小さい時には、トラッキングフィルタ2
1の中心周波数はFM波の瞬時周波数を追跡していると
考えられるが、ループ遅延量が90°に相当する時間よ
り大きくなると、トラッキングフィルタ21の中心周波
数はFM波の瞬時周波数とはむしろ離れる方向に制御さ
れてしまい、FM信号のCN比は逆に悪化してしまうこ
とになる。
【0008】衛星放送における変調信号は映像信号であ
り、映像信号の最高周波数である4.5MHzの90°
に相当する時間は約55.6nsecである。また、NTS
C方式では、映像信号に約3.58MHzの周波数を有
した色副搬送波信号を重畳しており、この色副搬送波信
号の90°に相当する時間は約69.8nsecになる。更
に、衛星放送ではFM検波方式に特有の三角ノイズに起
因する復調信号の高周波成分におけるSN比の悪化を改
善するために、複合映像信号に対して図6に示す特性を
持った回路によりエンファシスをかけた信号を変調信号
としているために、この変調信号においては図7に示す
ように複合映像信号の高周波成分が強調されていること
になる。図7において上から順に、aはカラーバー信
号、bはカラーバー信号にエンファシスをかけた信号、
cはカラーバー信号にエンファシスをかけた信号の輝度
信号成分を夫々示したものである。複合映像信号におけ
る輝度信号成分は統計的に低い周波数にエネルギーが集
中しているといわれているが、衛星放送ではNTSC方
式の複合映像信号にエンファシスをかけていることか
ら、図7(b)からもわかるように、変調信号において
は色副搬送波信号成分が非常に大きなエネルギーを持っ
ていることになる。このことから、トラッキングフィル
タ方式によりスレッショルド伸長をはかる場合には帰還
ループ24の遅延量を色副搬送波の90°に相当する時
間69.8nsecに比べて充分小さな値に設定する必要が
あることになる。しかし、実際の回路において帰還ルー
プ遅延量を実用的な時間にまで小さくすることは非常に
難しく、彩度が比較的に高い画像では、トラッキングフ
ィルタ方式にすることによりむしろCN比を悪化させて
しまう問題が生じる。
【0009】また輝度信号の高周波領域でのCN比の低
下については、映像信号が統計的に低周波にエネルギー
が集中している性質を有することから解決の対象となっ
てはいなかった。しかし総合的な画質の改善を図るため
にはこの点も解決すべきである。高周波の輝度信号を有
する映像の端的な例としては水平エッジがある。図12
(a)は水平エッジを有する映像の表示例であるが、こ
のような水平エッジは文字テロップなどに多く見られ
る。衛星放送のように、FMで映像信号を伝送するシス
テムにおいて、水平エッジ部の信号にCN比の低下があ
ると、一般にトランケーションノイズと呼ばれるノイズ
が復調信号に発生し、表示画像の質を損なうことにな
る。
【0010】本発明の目的は、トラッキングフィルタ方
式をとる映像信号受信装置において、帰還ループ遅延の
ためにスレッショルド伸長効果が望めなかった高彩度信
号においてもスレッショルドを伸長させると共に、該帰
還ループ遅延に起因して発生する高周波輝度信号成分の
FM信号におけるCN比の低下を防止することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の発明は、中間周波数成分に変換された受
信信号が入力されるトラッキングフィルタと、上記受信
信号のFM復調信号に応じたトラッキング信号を上記ト
ラッキングフィルタに帰還するループと、を備え、該ト
ラッキングフィルタの信号通過帯域における中心周波数
を上記トラッキング信号により制御する映像信号受信装
置において、上記帰還ループ中に、上記FM復調信号中
の色副搬送波成分の位相を調整する位相調整手段を設け
たことを要旨とする。
【0012】請求項2の発明は、請求項1の装置におい
て、前記位相調整手段は、前記FM復調信号が印加され
る色信号トラップフィルタ及び色信号バンドパスフィル
タ、該色信号バンドパスフィルタからの色副搬送波信号
の位相を調整する移相回路、並びに上記色信号トラップ
フィルタからの輝度信号と、移相回路からの位相調整さ
れた色副搬送波信号を加算する加算回路を含むように構
成している。
【0013】請求項3の発明の映像信号受信装置は、中
間周波数成分に変換された受信信号が入力される中心周
波数及び通過帯域幅が可変の帯域通過フィルタ手段と、
上記受信信号のFM復調信号に応じた通過帯域幅制御信
号を上記帯域通過フィルタ手段に帰還するループと、を
備え、該帰還ループ中に、FM復調信号から水平エッジ
を検出するエッジ検出手段と、該手段からの水平エッジ
検出信号に基づいて上記通過帯域幅制御信号を出力して
前記帯域通過フィルタ手段の通過帯域幅を広げるように
制御する制御手段と、を設けたことを要旨とする。
【0014】請求項4の発明は、請求項3の装置におい
て、前記水平エッジ検出手段は、FM復調信号が入力さ
れる輝度信号通過フィルタと、該フィルタからの輝度信
号が入力される正エッジ検出回路及び負エッジ検出回路
とを有し、前記制御手段は、上記正及び負エッジ検出回
路からの正及び負エッジパルス信号と加算してエッジパ
ルス信号を得る回路と、該エッジパルス信号より1H遅
延エッジパルス信号を出力する遅延回路と、を設けてい
る。
【0015】請求項5の発明の映像信号受信装置は、中
間周波数成分に変換された受信信号が中心周波数及び通
過帯域幅が可変の帯域通過フィルタ手段と、上記受信信
号のFM復調信号に応じたトラッキング信号及び通過帯
域幅制御信号を上記帯域通過フィルタ手段に帰還する第
1及び第2のループと、を備え、上記第1の帰還ループ
中に、FM復調信号中の色副搬送波成分の位相を調整す
る位相調整手段と、該手段の出力から上記トラッキング
信号を出力し、該トラッキング信号により上記帯域通過
フィルタ手段の信号通過帯域における中心周波数を制御
する第1の制御手段とを設け、第2の帰還ループ中にF
M復調信号から水平エッジを検出するエッジ検出手段
と、該手段からの水平エッジ検出信号に基づいて上記通
過帯域制御信号を出力して前記帯域通過フィルタ手段の
通過帯域幅を広げるように制御する第2の制御手段と、
を有することを要旨とする。
【0016】請求項6の発明は、請求項5の装置におい
て、前記帯域通過フィルタはトラッキングローパスフィ
ルタ及びトラッキングハイパスフィルタから成り、前記
通過帯域幅制御信号及び位相調整手段からのトラッキン
グ信号に基づいて上記夫々のフィルタの通過帯域を制御
するように構成してある。
【0017】本発明の装置において、FM復調信号の色
副搬送波成分の位相が調整されるので、位相調整された
トラッキング信号によりトラッキングフィルタの中心周
波数が制御される。従ってFM復調信号、特に比較的彩
度の高い画像信号のFM信号においてもCN比が向上
し、スレッショルド伸長効果を得ることができる。また
FM復調信号から水平エッジを検出し、その水平エッジ
検出信号に基づいて帯域通過フィルタ手段の通過帯域幅
を制御する。これによれば、映像の垂直相関性を利用し
て水平エッジ位置を予測し、その予測位置では上記フィ
ルタ手段の帯域幅を通常のカーソン則帯域幅に戻すこと
により、高周波輝度信号でのCN比の低下を防止でき
る。
【0018】
【発明の実施の形態】請求項1の発明の実施の形態は、
図1に示すように、第2中間周波増幅回路6を介して第
2中間周波数信号5が入力されるトラッキングフィルタ
21と、FM復調回路9による該信号5のFM復調信号
10に応じたトラッキング信号41をトラッキングフィ
ルタ21に帰還するループ24と、を備えた映像信号受
信装置において、帰還ループ24中に、FM復調信号1
0の色副搬送波成分の位相を調整する位相調整手段28
を設けて成る。これによりトラッキング信号41の位相
調整がなされ、この信号41で、トラッキングフィルタ
21の信号通過帯域における中心周波数が制御され、帰
還ループ24の遅延のためにスレッショルド伸長効果の
望めなかった高彩度信号のFM信号でもCN比が向上
し、スレッショルド伸長効果を高めることができる。
【0019】請求項2の発明の実施の形態としては、上
記位相調整手段28が、図1に示すように、色信号トラ
ップフィルタ31、色信号バンドパスフィルタ35、移
相回路37及び加算回路40から成る。
【0020】請求項3の発明の実施の形態は、図8に示
すように、第2中間周波増幅回路6を介して第2中間周
波数信号5が入力される中心周波数及び通過帯域幅が可
変の帯域通過フィルタ手段50と、FM復調回路10に
よる上記信号5のFM復調信号10に応じた通過帯域制
御信号を上記手段50に帰還するループ24’と、を備
えていて、該帰還ループ中にFM復調信号10から水平
エッジを検出するエッジ検出手段と、該エッジ検出手段
からの水平エッジ検出信号に基づいて前記通過帯域制御
信号を上記フィルタ手段50に出力して制御手段27と
を有する映像信号受信装置である。
【0021】請求項4の発明の実施の形態としては、前
記エッジ検出手段26は、図8に示すように、輝度信号
通過フィルタ53、正エッジ検出回路55及び負エッジ
検出回路56から成り、また前記制御手段27はOR回
路66、1H遅延回路60から成る。このような構成と
することにより帰還ループ遅延に起因する高周波輝度信
号のFM信号におけるCN比の低下を防止できる。
【0022】請求項5の発明の実施の形態は、図8に示
すように、第2中間周波増幅回路6を介して第2中間周
波数信号5が入力される中心周波数及び通過帯域幅が可
変の帯域通過フィルタ手段50と、上記信号5のFM復
調信号10に応じたトラッキング信号41及び通過帯域
制御信号61を上記フィルタ手段50に帰還するループ
24,24’を備えた映像信号受信装置である。そして
帰還ループ24中には、FM復調信号中の色副搬送波成
分の位相を調整する位相調整手段28及び該手段28の
出力から前記トラッキング信号を出力し、該トラッキン
グ信号によりフィルタ手段50の信号通過帯域における
中心周波数を制御する第1の制御手段25を設ける。ま
た帰還ループ24’中には、FM復調信号10から水平
エッジを検出するエッジ検出手段26及び該手段26か
らの水平エッジ検出信号に基づいて上記通過帯域制御信
号を出力して前記フィルタ手段50の通過帯域幅を広げ
るように制御する第2の制御手段27と、を設ける。こ
のような構成とすることにより帰還ループ遅延のために
スレッショルド伸長効果の望めなかった高彩度信号のF
M信号でもCN比が向上し、スレッショルド伸長効果を
高めると共に、該帰還ループ遅延に起因する高周波輝度
信号成分のFM信号におけるCN比の低下をも防止でき
る。に起因するFM復調信号及び高周波輝度信号のCN
比低下を防止できる。
【0023】請求項6の発明の実施の形態としては、前
記フィルタ手段50がトラッキングローパスフィルタ5
1及びトラッキングハイパスフィルタ52から成ってお
り、前記通過帯域幅制御信号61(1H遅延エッジパル
ス信号)及びトラッキング信号41を正及び負パルス加
算回路62,63に与え、正及び負パルスが付加された
トラッキング信号64,65を得て、これにより夫々の
フィルタ51,52の通過帯域を制御している。
【0024】
【実施例】以下図面に示す本発明の実施例を説明する。
図1は本発明による映像信号受信装置、例えば、衛星放
送チューナの一実施例で、図3,図4と同一符号は同一
又は類似の回路をあらわし、特に本実施例では帰還ルー
プ24中に、色信号トラップフィルタ31、色信号バン
ドパスフィルタ(BPF)35、移相回路37及び加算
回路40から成る位相調整手段が設けられ、該手段によ
りFM復調信号10の色副搬送波成分の位相を調整する
ようにしている。なお、32は輝度信号、36は色副搬
送波信号、38は位相調整された色副搬送波信号、41
は位相調整されたトラッキング信号である。
【0025】図2は、本発明の動作を説明するために、
信号の波形例を示したものである。ここでは説明を簡単
にするため、増幅回路22での必要利得が0dBである
と仮定する。図2(a)は、ある時間におけるトラッキ
ング信号の理想的な波形を仮定したものである。別の表
現を用いれば、図2(a)は帰還ループ24内に遅延が
全くないと仮定した場合のFM復調信号10の波形例と
いうこともできる。しかし、実際のFM復調信号10は
図2(b)に示すように、理想的なトラッキング信号に
対して一定の遅延量Tを持って出力される。この遅延量
Tが変調信号の周波数の90°に相当する時間に比べて
充分小さくできない場合に、これをトラッキング信号と
して用いると、むしろCN比を低下させてしまうことは
既に述べた。また、衛星放送の変調信号では色副搬送波
成分が大きなエネルギーを持っており、この色副搬送波
の90°に相当する時間(69.8nsec)に比べて帰還
ループ遅延量を充分小さくすることが非常に難しいこと
も前述した通りである。そこで本発明では、前記位相調
整手段を、帰還ループ24中に設けている。FM復調信
号10は、色信号トラップフィルタ31および色信号B
PF35の夫々に入力される。色信号トラップフィルタ
31により色副搬送波信号成分が除去された輝度信号3
2の波形例を図2(c)に示す。
【0026】一方、色信号BPF35により色副搬送波
信号成分のみが抽出された色副搬送波信号36は次段の
移相回路37へ出力される。移相回路37では、後述の
位相調整されたトラッキング信号41の色副搬送波信号
成分と理想的なトラッキング信号の色副搬送波信号成分
の位相が一致するように色副搬送波信号36の位相を調
整し、位相調整された色副搬送波信号38として出力す
る。
【0027】位相調整された色副搬送波信号38の波形
例を図2(d)に示す。ここで、帰還ループ24で生じ
る遅延量は一定の値であることから、移相回路37に要
求される移相量は固定であり、従って移相回路37は固
定遅延線もしくは位相反転回路+固定遅延線で実現でき
る。輝度信号32と位相調整された色副搬送波信号38
を加算回路40で信号加算し、増幅回路22を介して位
相調整されたトラッキング信号41をトラッキングフィ
ルタ21に与えてその中心周波数を制御する。図2
(e)は位相調整されたトラッキング信号41の波形例
を示したものであるが、該信号41は図2(a)の理想
的なトラッキング信号の波形と非常に相関が高いことが
わかる。
【0028】このように、本発明における位相調整され
たトラッキング信号41は、色副搬送波信号の成分に関
して理想に近い位相の信号となっているため、FM復調
信号として、例えば、比較的に彩度の高い画像信号にお
いてもトラッキングフィルタ方式によるスレッショルド
伸長効果が得られる。この場合、輝度信号成分に関して
は、高周波領域において帰還ループ遅延によるトラッキ
ング信号の位相ずれの影響がそのまま残ることになる
が、既に説明したように、輝度信号成分は統計的に低周
波にエネルギーが集中していることから前述の影響は比
較的少なく、総合的にはトラッキングフィルタ方式によ
るスレッショルド伸長効果の方が大きく望めることにな
る。
【0029】次に図8は本発明の他の実施例として、上
述した高彩度信号におけるスレッショルド伸長効果の向
上ばかりでなく、高周波輝度信号成分のFM信号におけ
るCN比の低下をも防止できる映像信号受信装置の構成
例を示す。同図において、図1と同一符号は同一又は類
似の回路を表わし、50は前記トラッキングフィルタ2
1に代えて用いられる中心周波数及び通過帯域幅が可変
の帯域通過フィルタ手段で、例えば、トラッキングロー
パスフィルタ(LPF)及びハイパスフィルタ(HP
F)52から成り、夫々のフィルタは制御電圧によって
そのカットオフ周波数を変化させることができる。
【0030】両フィルタの制御電圧が等しい時、両フィ
ルタを合わせた周波数特性は前記トラッキングフィルタ
21の特性と等しくなるように設計してある。つまり、
図8において、トラッキングLPF51、トラッキング
HPF52を制御する信号は後述するように正パルスが
加算されたトラッキング信号64と負パルスが加算され
たトラッキング信号65に相当するが、これらの制御信
号が両方共に前記位相調整されたトラッキング信号41
と等しい時、図8の実施例は図1の実施例と全く等しい
動作をすることになる。
【0031】これに対しトラッキングLPF51とトラ
ッキングHPF52は前述した如く図10に示すような
周波数特性を有しており、トラッキングフィルタ21は
図9に示すように中心周波数がf1→f2→f3と変化す
る中心周波数可変の動作特性を備え、また図11に示す
ように通常の帯域幅は同図(a)のようであるが、後述
する水平エッジ検出時の帯域幅は同図(b)のようにな
って、結局LPF51,HPF52から成るフィルタ手
段50は中心周波数及び帯域幅が可変の特性を有する。
また帰還ループ24中には前述のように位相調整手段2
8及び第1の制御手段25が設けられると共に帰還ルー
プ24’にはエッジ検出手段26及び第2の制御手段2
7が設けられる。エッジ検出手段26は、輝度信号通過
フィルタ53、正エッジ検出回路55、負エッジ検出回
路56から成り、第2の制御手段27はOR回路66、
1H遅延回路60から成る。
【0032】図8の実施例の動作を図12を用いて説明
する。図12(a)は水平方向に“黒→白→黒”と輝度
が急峻に変化する画像の表示例である。この輝度が急峻
に変化する部分を水平エッジ部と呼ぶ。図12(b)は
図12(a)のN本目のラインとその前後のライン(N
−1ライン、N+1ライン)の映像信号を示したもので
ある。水平エッジ部は図中でt0とt1で発生している。
衛星放送では、映像信号をエンファシスしたものを変調
信号として伝送するため、図12(b)の水平エッジ部
の変調信号(復調信号も同)は、図12(c)のように
高周波域が強調された波形となる。図12(c)の信号
をトラッキングフィルタの制御に用いると理想的に動作
するとした時、FM復調信号10を帰還してトラッキン
グフィルタの制御を行う場合に、帰還ループ遅延に伴い
図12(d)のように図12(c)に対してTの遅延を
生じることになり、水平エッジ部のように高周波のエネ
ルギーが高い部分ではCN比の低下が発生してしまう。
そこで、図8の実施例では、水平エッジが存在すると予
測される位置では、トラッキングLPF51のカットオ
フ周波数を上げ、且つトラッキングHPF52のカット
オフ周波数を下げることにより、総合的にはカーソン則
帯域幅になるように前記通過帯域制御信号としての正パ
ルスが付加されたトラッキング信号64と負パルスが付
加されたトラッキング信号65には夫々図12(i)、
図12(j)に示すようにパルスが付加されている。つ
まり、正パルスが付加されたトラッキング信号64の電
圧がパルスによりV1になり、負パルスが付加されたト
ラッキング信号65がパルスによりV0になった時、ト
ラッキングLPF51とトラッキングHPF52の総合
の周波数特性は、第2中間周波数を中心周波数としたカ
ーソン則帯域幅を持つ特性となり、CN比の低下はなく
なる。
【0033】水平エッジの予測信号である1H遅延エッ
ジパルス信号61は、映像信号の垂直相関性を利用して
得られる。即ち、輝度信号の通過フィルタ53によりF
M復調信号10中の輝度信号54のみを抽出し、その輝
度信号54から正エッジ検出回路55と負エッジ検出回
路56により検出し、適切なパルス幅に整形された正エ
ッジパルス信号57と負エッジパルス信号58をOR回
路66に与えて夫々の加算信号であるエッジパルス信号
59を得て、これを遅延回路60により1H(H:水平
期間≒63.5μsec)遅延して1H遅延エッジパル
ス信号が得られる。この様子を図12(c)〜(h)に
示す。ここで輝度信号32と輝度信号54を同じ信号で
取り扱っていないのは、輝度信号32はトラッキング信
号として使用するために、回路により遅延する量を極力
小さくする必要から色信号トラップフィルタ31を使用
しているのに対し、輝度信号54は遅延時間よりも精度
を要求されることからあえて分けて記載している。その
ため、輝度信号通過フィルタ53はラインくし形フィル
タ等が望ましい。正パルス加算回路62と負パルス加算
回路63では、位相調整されたトラッキング信号41に
対し、1H遅延エッジパルス61に従って、夫々正パル
スと負パルスを付加するものである。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、映
像信号受信装置に狭帯域のトラッキングフィルタまたは
中心周波数と共に帯域幅可変のフィルタ手段を用いてス
レッショルドを伸長するシステムにおいて、帰還ループ
遅延のためにスレッショルド伸長効果の望めなかった高
彩度信号においてもスレッショルドを伸長し、全体的な
スレッショルド伸長効果を高めることができる。また高
周波輝度信号成分のFM信号におけるC/Nの低下をも
防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すブロック図である。
【図2】図1の実施例の動作説明用信号波形図である。
【図3】従来の衛星放送チューナの構成例を示すブロッ
ク図である。
【図4】トラッキングフィルタ方式をとる従来の衛星放
送チューナの構成例を示すブロック図である。
【図5】普通のフィルタとトラッキングフィルタの通過
帯域の説明図である。
【図6】映像信号のエンファシス特性図である。
【図7】映像信号にエンファシスをかけた波形例を示す
図である。
【図8】本発明の他の実施例を示すブロック図である。
【図9】トラッキングフィルタの動作特性図である。
【図10】トラッキングLPFとトラッキングHPFの
周波数特性図である。
【図11】フィルタ手段50の動作特性図である。
【図12】図8の実施例の動作説明図である。
【符号の説明】
5 第2中間周波数信号 9 FM復調回路 10 FM復調信号 21 トラッキングフィルタ 22 増幅回路 24 帰還ループ 24’ 帰還ループ 31 色信号トラップフィルタ 32 輝度信号 35 色信号BPF 36 色副搬送波信号 37 移相回路 38 位相調整された色副搬送波信号 40 加算回路 41 位相調整されたトラッキング信号 50 帯域通過フィルタ手段 53 輝度信号通過フィルタ 54 輝度信号 55 正エッジ検出回路 56 負エッジ検出回路 60 遅延回路 61 1H遅延エッジパルス信号

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中間周波数成分に変換された受信信号が
    入力されるトラッキングフィルタと、上記受信信号のF
    M復調信号に応じたトラッキング信号を上記トラッキン
    グフィルタに帰還するループと、を備え、該トラッキン
    グフィルタの信号通過帯域における中心周波数を上記ト
    ラッキング信号により制御する映像信号受信装置におい
    て、上記帰還ループ中に、上記FM復調信号中の色副搬
    送波成分の位相を調整する位相調整手段を設けたことを
    特徴とする映像信号受信装置。
  2. 【請求項2】 前記位相調整手段は、前記FM復調信号
    が印加される色信号トラップフィルタ及び色信号バンド
    パスフィルタ、該色信号バンドパスフィルタからの色副
    搬送波信号の位相を調整する移相回路、並びに上記色信
    号トラップフィルタからの輝度信号と、移相回路からの
    位相調整された色副搬送波信号を加算する加算回路を含
    むことを特徴とする請求項1に記載の映像信号受信装
    置。
  3. 【請求項3】 中間周波数成分に変換された受信信号が
    入力される中心周波数及び通過帯域幅が可変の帯域通過
    フィルタ手段と、上記受信信号のFM復調信号に応じた
    通過帯域幅制御信号を上記帯域通過フィルタ手段に帰還
    するループと、を備え、該帰還ループ中に、FM復調信
    号から水平エッジを検出するエッジ検出手段と、該手段
    からの水平エッジ検出信号に基づいて上記通過帯域幅制
    御信号を出力して前記帯域通過フィルタ手段の通過帯域
    幅を広げるように制御する制御手段と、を設けたことを
    特徴とする映像信号受信装置。
  4. 【請求項4】 前記水平エッジ検出手段は、FM復調信
    号が入力される輝度信号通過フィルタと、該フィルタか
    らの輝度信号が入力される正エッジ検出回路及び負エッ
    ジ検出回路とを有し、前記制御手段は、上記正及び負エ
    ッジ検出回路からの正及び負エッジパルス信号と加算し
    てエッジパルス信号を得る回路と、該エッジパルス信号
    より1H遅延エッジパルス信号を出力する遅延回路と、
    を有することを特徴とする請求項3に記載の映像信号受
    信装置。
  5. 【請求項5】 中間周波数成分に変換された受信信号が
    中心周波数及び通過帯域幅が可変の帯域通過フィルタ手
    段と、上記受信信号のFM復調信号に応じたトラッキン
    グ信号及び通過帯域幅制御信号を上記帯域通過フィルタ
    手段に帰還する第1及び第2のループと、を備え、上記
    第1の帰還ループ中に、FM復調信号中の色副搬送波成
    分の位相を調整する位相調整手段と、該手段の出力から
    上記トラッキング信号を出力し、該トラッキング信号に
    より上記帯域通過フィルタ手段の信号通過帯域における
    中心周波数を制御する第1の制御手段とを設け、第2の
    帰還ループ中にFM復調信号から水平エッジを検出する
    エッジ検出手段と、該手段からの水平エッジ検出信号に
    基づいて上記通過帯域制御信号を出力して前記帯域通過
    フィルタ手段の通過帯域幅を広げるように制御する第2
    の制御手段と、を有することを特徴とする映像信号受信
    装置。
  6. 【請求項6】 前記帯域通過フィルタはトラッキングロ
    ーパスフィルタ及びトラッキングハイパスフィルタから
    成り、前記通過帯域幅制御信号及び位相調整手段からの
    トラッキング信号に基づいて上記夫々のフィルタの通過
    帯域を制御するように構成したことを特徴とする請求項
    5に記載の映像信号受信装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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