JPH0952045A - 触媒粉末、燃焼触媒および燃焼器 - Google Patents

触媒粉末、燃焼触媒および燃焼器

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JPH0952045A
JPH0952045A JP7208124A JP20812495A JPH0952045A JP H0952045 A JPH0952045 A JP H0952045A JP 7208124 A JP7208124 A JP 7208124A JP 20812495 A JP20812495 A JP 20812495A JP H0952045 A JPH0952045 A JP H0952045A
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JP
Japan
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catalyst
catalyst powder
active component
catalytically active
combustion
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Withdrawn
Application number
JP7208124A
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English (en)
Inventor
Toshiyuki Ohashi
俊之 大橋
Tomiaki Furuya
富明 古屋
Kunihiko Sasaki
佐々木  邦彦
Yoshio Hanakada
佳男 羽中田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高温下においても長期間にわたり高い活性を保
持し、また高い活性を発揮する触媒粉末、燃焼触媒およ
び高温下においても長期間にわたり所定の活性を保持
し、窒素酸化物の発生を抑制可能な燃焼器を提供するこ
とを目的とする。 【解決手段】本発明の触媒粉末は、(1)酸化物担体の
少なくとも一部の表面を電子導電材で被覆すること、
(2)触媒活性成分の少なくとも一部の表面を燃料物質
は透過させず、酸素分子は透過可能とする細孔径を有す
る選択的透過性材で被覆すること、(3)少なくともロ
ジウムを含有する触媒活性成分をセリウム酸化物担体に
担持した触媒粉末と、少なくとも酸化パラジウムを含有
する触媒粉末を酸化物担体に担持した触媒粉末とを共に
含有することを特徴とし、本発明の燃焼触媒はこれらの
触媒粉末を耐熱性構造基材に担持したものであり、燃焼
器はこの燃焼触媒を装着したことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、触媒粉末、燃焼触
媒および燃焼触媒を備えた燃焼器に係り、特にガスター
ビン等の高温条件下において使用可能な、活性が高く、
耐久性を有する触媒粉末および燃焼触媒、そして、燃焼
触媒を備えて窒素酸化物の発生を抑制可能とした燃焼器
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、石油資源の枯渇化に伴い、代替エ
ネルギーが要求される一方、エネルギー資源の効率的な
利用に多くの関心が払われている。そして、これらの要
求に応える手段として、例えば燃料として天然ガスを用
いるガスタービン・スチームタービン複合サイクル発電
システム、あるいは石炭ガス化ガスタービン・スチーム
タービン複合サイクル発電システムが開発されている。
また、これらの発電システムは、化石燃料を使用する従
来のスチームタービン・発電システムに比較して発電効
率が高いので、将来、使用量の増加が予想される天然ガ
スや石炭ガス化ガスなどの燃料を有効に電力に変換でき
る発電システムとして期待されている。
【0003】ところで、ガスタービン発電システムに使
用されているガスタービン燃焼器においては、一般的
に、燃料と空気との混合物をスパークプラグによって着
火し、燃焼を行う均一系反応(気相燃焼)の燃焼方式が
採られている。
【0004】図21はガスタービン燃焼器の要部構成例
を断面的に示したもので、27は筐体、28は燃料ノズ
ル、29はスパークプラグ(着火素子)、30は燃焼用
気体(例えば空気)供給口、31は冷却用空気供給口で
あり、また希釈用空気供給口32等を側壁に備え、かつ
所要の燃焼ガスをタービンノズル34に供給する燃焼ガ
ス供給路33を有している。そして、図21に示す燃焼
器においては、燃料ノズル28から噴射された燃料ガス
が燃焼用気体供給口30から供給された空気等と混合さ
れ、スパークプラグ29によって着火され燃焼する。こ
の燃焼に伴い、冷却用空気供給口31および希釈用空気
供給口32から所要の空気が供給され、所定の温度(タ
ービン入り口温度)まで冷却された燃焼ガスが、タービ
ンノズル34を介してタービン内に噴射されるという機
能を果たしている。
【0005】しかしながら、ガスタービン燃焼器は燃焼
用気体として空気を使用するため、燃焼時に生成する窒
素酸化物(NOx)による環境汚染が問題となってい
る。すなわち、窒素酸化物の生成は、燃焼温度が150
0℃を越えると急激に増加するが、ガスタービン燃焼器
内では燃焼濃度分布が存在し部分的に1500℃を越え
る高温部が存在するため、ガスタービン燃焼器における
窒素酸化物の大量発生・生成は不可避的なものとなって
いる。最新のLNG火力発電プラントでは、燃焼器の蒸
気噴射と接触還元方式の排煙脱硝装置によりNOxを1
0ppm以下にすることが可能となっているが、これら
従来方式では排煙脱硝装置による発電コストの上昇と蒸
気噴射によるプラント効率の低下が避けられないことか
ら、より本質的な低NOx化技術の確立が望まれてき
た。
【0006】これに対して、均一系反応(気相燃焼)に
代えて、触媒を用いた不均一系反応による燃焼方式が提
案されている。この提案された触媒を用いる燃焼方式に
よれば、比較的低温で燃焼の開始が可能となり、燃焼温
度の上昇を緩慢にし、燃焼器内の最高温度を窒素酸化物
が急激に発生する1500℃程度以下に維持することが
できるので、燃焼用気体として空気を用いた場合でも、
窒素酸化物の生成を低減できるという利点がある。
【0007】しかし、ガスタービン燃焼器のように燃焼
温度が1300℃以上に設定される場合には、燃焼触媒
の温度も1300℃以上となるため、高温における燃焼
触媒の強度あるいは性能の低下、または損傷が問題とな
っている。
【0008】こうした問題に対処するため、例えば特公
平2−45772号公報に記載されているように、触媒
を用いて不均一系反応および気相反応を連続させる燃焼
方式が提案されている。この燃焼方法によれば、触媒部
分が比較的低温で燃焼を行うことができるため、触媒活
性成分の揮発消失または劣化、あるいは触媒活性成分を
担持する担体の劣化等が抑制され、燃焼触媒の強度ある
いは性能の劣化および損傷が低減されて信頼性の向上し
た燃焼器を得ることができる。
【0009】この燃焼方法による触媒活性成分として、
白金あるいはパラジウム等の貴金属が使用される。貴金
属を触媒活性成分とする燃焼触媒としては、例えばガス
タービンでの使用温度下において触媒成分の凝集あるい
は粗大化を防止するために、直径数マイクロメータ以下
の比較的大きいジルコニア粒子等のセラミック粒子に含
浸法あるいは無電解メッキ法等により貴金属を担持させ
た触媒成分を耐熱性のハニカム基材上に被着、担持させ
たものが使用されており、耐久性も向上している。
【0010】こうした燃焼触媒の中でも、今後需要が見
込まれているメタン等を主成分とする燃料を酸化反応に
より燃焼させるには、低温度から酸化反応を開始するパ
ラジウムを触媒活性成分として含有している燃焼触媒の
使用が特に好ましい。
【0011】パラジウムは酸化状態(PdO)のときは
触媒活性が高く、金属(Pd)のときは触媒活性が低い
という特性を有している。図22に示すように、酸化パ
ラジウムは酸素分圧と雰囲気温度によって支配される平
衡によって900℃以上で酸素を放出して金属(Pd)
となる。前述したように、パラジウム(Pd)は酸化パ
ラジウム(PdO)に比較して触媒活性が低いため、酸
素解離開始温度での触媒活性をピークに触媒活性が頭打
ちになり、燃焼触媒はある程度の温度以上に上昇しな
い。燃焼触媒がある程度の温度以上とならない点はパラ
ジウム系触媒の利点である。一方、他の貴金属、たとえ
ば白金を触媒として使用する場合には、燃焼触媒の高温
化に伴って触媒活性が増加するため燃焼用ガスの温度や
燃焼用ガスの濃度に起因する僅かの温度上昇によって触
媒活性の上昇、さらには触媒設置領域の温度上昇を招い
て温度暴走を生じ、その結果、耐熱性構造基材等の融
解、破損を生じる恐れがある。したがって、酸化パラジ
ウムを触媒活性成分とする燃焼触媒を、触媒領域と触媒
領域の下流に触媒を設置しない気相反応部とからなる燃
焼方式に適用すると、燃焼温度を制御しやすいという特
性を発揮する。
【0012】しかしながら、ガスタービン燃焼器のよう
に燃焼負荷(酸化反応量)が大きい場合には、長期間に
わたる連続運転中に酸化パラジウムが燃焼反応(燃料の
酸化反応)によって還元され、平衡的には酸化パラジウ
ムであるべき温度領域でも活性の低いパラジウム(P
d)の割合が増加し、触媒活性が低下して触媒温度が低
下する。触媒温度が低下すると、触媒領域の下流に設置
されている気相反応部で失火が発生し、ガスタービンの
運転が困難となる。
【0013】一般に、酸化パラジウムを触媒活性成分と
する燃焼触媒の触媒反応は、触媒表面に酸素が解離吸着
したPd−Oの酸化物状態で炭化水素類を酸化し、酸化
パラジウム自身は還元されて金属(Pd)となり、金属
(Pd)は再び酸化されてPd−Oの酸化物状態を生成
し、これを繰り返して炭化水素類を酸化するレドックス
反応である。通常の炭化水素類の酸化反応では反応量が
多くないためレドックスサイクルが触媒表面上で円滑に
進行する。しかし、ガスタービン燃焼器のように燃焼負
荷(酸化反応量)が大きい反応系では、レドックスサイ
クルのバランスが崩れて触媒表面に解離吸着したPd−
Oの酸素が容易に消費されるとともに、燃焼触媒の内側
に存在しているバルクの酸化パラジウム(PdO)の酸
素が触媒表面に移動して燃料の酸化に使用されていると
考えられる。
【0014】すなわち、酸化反応の初期状態では、燃焼
触媒中のパラジウムのほとんどが酸化パラジウムである
ため高い触媒活性を呈するが、燃焼反応の進行に伴って
バルクの酸化パラジウム(PdO)の酸素が消費される
ため触媒表面に金属(Pd)の割合が増加し、触媒活性
が低下するという問題があった。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来例
に鑑みてなされたもので、高温下においても長期間にわ
たり高い活性を保持し、また高い活性を発揮する触媒粉
末を提供することを目的とする。
【0016】また、本発明は、高温下においても長期間
にわたり所定の活性を保持する燃焼触媒を提供すること
を目的とする。
【0017】さらに、本発明は、高温下においても長期
間にわたり所定の活性を保持する燃焼触媒を有する、窒
素酸化物の発生を抑制可能な燃焼器を提供することを目
的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明において、第1の
触媒粉末は、触媒活性成分を酸化物担体に担持してなる
触媒粉末であって、前記触媒活性成分は少なくとも酸化
パラジウムを含有し、前記酸化物担体は800℃以上で
少なくとも2.0×10-2/Ωcm以上の酸素イオン伝
導度を有しており、前記酸化物担体の少なくとも一部の
表面を電子導電材で被覆したことを特徴としている。
【0019】本発明は、燃料の燃焼時において、触媒活
性の高い金属酸化物である例えば酸化パラジウムから奪
われる酸素を酸素イオンの動きやすい酸化物担体側から
供給して補い、一方、酸化物担体側からの供給に相当す
る酸素は酸化物担体に気相中から電子導電材を通じて供
給することによりパラジウムの再酸化速度の遅れを解消
し、常に触媒活性の高い酸化物状態、すなわち酸化パラ
ジウムを維持するものである。
【0020】つまり、本発明の触媒粉末においては、燃
料の燃焼時にレドックスサイクル反応(燃焼)で触媒粉
末に酸素が欠乏すると、酸化物担体に付加された電子導
電材の表面で酸素が解離し、酸化物担体を通じて酸素の
欠乏している触媒活性成分に酸素が供給される。その結
果、触媒活性成分は常に触媒活性の高い酸化物状態に保
たれ、長期にわたって触媒活性が維持されるのである。
【0021】図1はこうして得られる触媒粉末1の一部
を模式的に拡大して示したもので、2は酸化パラジウ
ム、3は電子導電材であり、4は酸化パラジウム2およ
び電子導電材3を担持する酸化物担体である。5は電子
導電材3と酸化物担体4と酸素およびメタン等の可燃性
ガスの存在する気相との接触領域である界面、6は酸化
パラジウム2と酸化物担体4との接触領域である界面で
ある。
【0022】そして、図1に示す界面5、酸化物担体4
の内部、界面6、酸化パラジウム2の4つの領域におい
ては、以下のように反応が進行すると考えられる。
【0023】(界面5)電子導電材3を介し、以下の反
応により酸素が気相中より酸化物担体4の内部にある酸
素空孔に取り込まれる。
【0024】1/2O2 (気相中)+2e- (電子導電
材3)→O2-(酸化物担体4の内部) (酸化物担体4の内部)酸化物担体4の内部に界面5か
ら酸素が取り込まれるのに対し、界面6に接した酸化パ
ラジウム2では燃焼反応の進行に伴い酸素の欠乏が顕著
となっている。この欠乏が原動力となり、界面5から取
り込まれた酸素が酸素イオンとして界面5から界面6に
移動する。
【0025】(界面6)酸素の欠乏が顕著となってお
り、還元状態の(酸化)パラジウム2に対し、以下の反
応により酸化物担体4の内部より酸素イオンが供給され
る。
【0026】O2-(酸化物担体4の内部)+Pd((酸
化)パラジウム2)→PdO(酸化パラジウム2)+2
- (酸化パラジウム2) PdOが、メタンとの燃焼反応に関与する。
【0027】上記4つの領域での反応を介し、気相〜電
子導電材3〜酸化物担体4〜還元状態の(酸化)パラジ
ウム2へと酸素の供給が順次行われることにより、酸化
パラジウム2の再酸化速度の遅れが解消され燃焼時の触
媒活性に持続性が得られる。触媒活性成分を酸化物担体
に担持させるには、後述の如くメッキ法、スパッタ法、
含浸法、供沈法等が挙げられる。
【0028】本発明においては、触媒活性成分と酸化物
担体の混合比は特に限定はされないが、一般的に触媒活
性成分を全体の1〜70質量%(更に好ましくは10〜
60質量%,残りが酸化物担体)程度に選択される。こ
こで、触媒活性成分が少なすぎると活性点不足となり、
十分な活性が発揮できない。また、逆に多すぎると、酸
化物担体によるシンタリング防止効果がなくなるため、
速やかにシンタリングして金属の表面積が低下し触媒活
性は低下する。さらに、触媒活性成分および酸化物担体
の平均粒度は、0.01〜100μm程度が好ましく、
0.1〜10μm程度がより好ましい。触媒粉末を触媒
活性成分と酸化物担体のミリングにより作成した場合に
は、0.01〜100μm以下の粒径の1次粒子が凝集
し、この程度の大きさの粒径を有する2次粒子を生成し
ていることが好ましい。
【0029】触媒粉末(あるいは触媒活性成分と酸化物
担体とを含有する粉末)の酸化物担体に電子導電材を付
加する方法としては、メッキ、スパッタ、含浸による方
法等が挙げられる。
【0030】酸化物担体に電子導電材をどの程度付加す
るかは触媒系によって相違するが、おおよそ以下のよう
に規定される。すなわち、単位時間当たりに、酸化物担
体あるいは電子導電材の付加部分から触媒活性成分中に
供給される酸素原子の合計量が、触媒粉末中でのレドッ
クスサイクル反応により消費される酸素原子の量よりも
多くなる、あるいは同量であるようにすればよい。
【0031】本発明による、酸化物担体を構成する酸化
物としては、800℃以上で少なくとも2.0×10-2
/Ωcm以上の酸素イオン伝導度を有することが好まし
い。特に、組成式(1−x−y)ZrO2 −xSc2
3 −yA2 3 (0<x+y≦0.16、x>0、y>
0、AはY、Scおよびランタノイド元素からなる群よ
り選択される少なくとも1つ以上の元素)で示される物
質が好ましい。また、ジルコニウム、ビスマス、セリウ
ム、ニッケル、コバルト、マンガン、バナジウム、鉄、
マグネシウム、ストロンチウム、バリウム、イットリウ
ム、ランタン、プラセオジム、ネオジムの少なくとも1
種類以上の元素を含有する酸化物であって、上記の酸素
イオン伝導度を有するものが挙げられる。
【0032】また、電子導電材とは、比抵抗が1.0×
10-3Ωcm以下のものであり、他には、例えば白金、
ニッケルを使用することが可能である。
【0033】また、本発明による第2の触媒粉末は、触
媒活性成分として少なくとも酸化パラジウムを含有した
触媒粉末において、前記触媒活性成分の少なくとも一部
の表面を、燃料物質は透過せず酸素分子は透過する細孔
径を有する選択的透過性材で被覆したことを特徴として
いる。
【0034】したがって、触媒活性成分である酸化パラ
ジウムは、分子ふるい効果を有する物質で被覆され、酸
素分子は到達できるが反応(燃料)物質は到達できない
領域を有している。この領域では、触媒活性成分が反応
(燃料)物質と反応しないので常に酸化雰囲気にあり、
レドックスサイクル反応(燃焼)で触媒活性成分に酸素
が欠乏しても、酸素は触媒活性成分のバルク内を拡散し
て速やかに触媒粉末に対して供給される。そして、触媒
活性成分の反応領域は常に酸素欠乏から免れるため、長
期にわたって触媒活性が維持される。
【0035】本発明においては、触媒活性成分である金
属酸化物の表面を部分的に分子ふるい効果を持つ物質で
被覆している。この被覆の形態を示す例として、図6〜
図15に断面を示した。図6〜図15において、触媒粉
末11は酸化パラジウム8および分子ふるい効果を有す
る物質9とから構成されている。
【0036】また、本発明の触媒粉末は、図16〜図1
8に断面あるいは一部断面を示したように耐熱性担体に
担持させてもよい。図16において、触媒粉末7は触媒
活性成分である酸化パラジウム8、分子ふるい効果を有
する物質9、耐熱性担体10より構成されている。図1
7に示す触媒粉末7においては、触媒粉末7は耐熱性担
体10と耐熱性担体10に担持された酸化パラジウム8
および酸化パラジウム8を被覆する分子ふるい効果を有
する物質9、図18においては、触媒粉末7は耐熱性担
体10と耐熱性担体10に担持された酸化パラジウム8
と分子ふるい効果を有する物質9とから構成されてい
る。
【0037】図6〜図18に示すように、「被覆」の意
味は、分子ふるい効果を有する物質9を薄い膜として酸
化パラジウム8の表面につけるというだけでなく、主た
る触媒活性成分である酸化パラジウム8と外部雰囲気と
の間に分子ふるい効果を持つ物質9が存在してさえいれ
ばよい。
【0038】分子ふるい効果を有する物質とは、その物
質が内部に有する細孔内を酸素は拡散できるが、反応
(燃料)物質は拡散できない物質である。すなわち、酸
素分子径以上で反応(燃焼)物質分子径以下の細孔径を
有する物質である。例えば、燃料がメタンの場合、ゼオ
ライトの一種であるエリオナイトがこれに該当する例と
して挙げられる。しかしながら、上述の特性を有するも
のであればエリオナイトに限定されるものではない。ま
た、分子ふるいの細孔径を調整することにより、他の反
応系への応用も可能である。そして、分子ふるい効果を
有する物質は、必要に応じて適宜決定されるものであ
る。
【0039】耐熱性担体を構成する物質(耐熱性物質)
としては、酸化物または窒化物あるいは炭化物等のセラ
ミックスが挙げられる。金属を担体とすると、燃焼用の
空気と反応して金属担体自体が酸化し、最終的に酸化物
担体となる場合があるが、酸化しないものは金属担体と
して使用可能である。これらの中で、金属酸化物、特に
遷移金属元素の酸化物は、触媒粉末との間で酸素のやり
とりを行って触媒性能を向上させる助力となりうるので
好ましい。特に、酸化物の中ではジルコニア(Zr
2 )が望ましく、さらにイットリア(Y2 3 )によ
る安定化を行った立方晶系ジルコニアが望ましい。ま
た、耐熱性物質は、上記した物質の2種類以上の併用系
での使用も可能である。さらに、分子ふるい効果を有す
る物質自身を耐熱性担体とすることで、他に耐熱性担体
としての物質を使用しないことも可能である。
【0040】触媒活性成分と耐熱性物質の混合比は特に
限定はされないが、一般的に触媒活性成分を全体の1〜
70質量%(好ましくは10〜60質量%、更にガスタ
ービン燃焼器用では好ましくは40〜60質量%,残り
が耐熱性物質)程度に選択される。ここで、触媒活性成
分が少なすぎると、活性点不足となり、十分な活性が発
揮できない。また、逆に多すぎると、耐熱性担体による
シンタリング防止効果が無くなるため、速やかにシンタ
リングして金属の表面積が低下し、触媒活性は低下す
る。
【0041】さらに、分子ふるい効果を有する物質で被
覆された酸化パラジウムおよび耐熱性物質で構成される
触媒粉末の平均粒度は、0.01〜100μm程度が好
ましいが、より好ましくは0.1〜10μm程度であ
る。触媒粉末を触媒活性成分と耐熱性物質のミリングに
より作成した場合には、0.01〜1μm以下の粒径の
1次粒子が凝集し、この程度の大きさの粒径を有する2
次粒子を生成していることが好ましい。
【0042】本発明に係る触媒粉末の製造に関しては、
初めに触媒活性成分および耐熱性物質を含有する粉末を
作成した後、分子ふるい効果のある物質で触媒活性物質
を被覆して製造してもよいし、あらかじめ分子ふるい効
果のある物質で触媒活性成分を被覆した後に耐熱性物質
に担持してもよい。触媒活性成分および耐熱性物質を含
有する物質とは、両者の混合粉末であっても良いし、耐
熱性物質の粒子に触媒活性成分の粒子が担持(被着)さ
れた形態の粉末、あるいは触媒活性成分の粒子に耐熱性
物質の粒子が担持(被着)された形態の粉末、またはこ
れらの混合体であってもよい。
【0043】触媒粉末(あるいは触媒活性成分と耐熱性
物質を含有する粉末)を分子ふるい効果を有する物質で
被覆する方法としては、ミリングによる機械的混合、粉
末混合後加圧成型し再び粉砕する方法、触媒活性成分の
塩の水溶液中に分子ふるい効果を持つ物質を分散させた
後にアルカリを加えて共沈させる方法、水熱合成などで
触媒粉末の表面上に結晶成長させる方法、含浸・スパッ
タ等により分子ふるい効果を持つ物質の外表面上に触媒
粉末を担持する方法等が挙げられる。
【0044】分子ふるい効果を有する物質を触媒活性物
質にどの程度被覆するかは触媒系によって相違するが、
おおよそ以下のように規定される。すなわち、単位時間
当たりに、耐熱性担体から触媒活性成分中に移動してく
る酸素原子と、分子ふるい効果を有する物質で被覆した
部分から触媒粉末に供給される酸素原子の合計量が、耐
熱性担体にも分子ふるい効果を有する物質にも接してお
らず反応(燃焼)が起こっている領域において、レドッ
クスサイクル反応により消費される酸素原子の量よりも
多くなる、あるいは同量であるようにすればよい。
【0045】さらに、本発明の第3の触媒粉末は、少な
くともロジウムを含有する触媒活性成分をセリウム酸化
物担体に担持した触媒粉末と、少なくとも酸化パラジウ
ムを含有する触媒活性成分を酸化物担体に担持した触媒
粉末とを共に含有することを特徴としている。
【0046】本発明は、燃焼器等の運転中にパラジウム
系触媒が触媒活性を有するPdOから触媒活性を殆ど有
しないPdに還元されて触媒活性が低下することを防止
するために、少なくともセリウム酸化物担体に少なくと
もロジウムを含有する触媒活性成分を担持した触媒粉末
と酸化物担体に少なくとも酸化パラジウムを含有する触
媒活性成分を担持した触媒粉末の両者を共存させて、高
い触媒活性を持続させるものである。
【0047】つまり、燃料の燃焼時において、少なくと
もセリウム酸化物担体に少なくともロジウムを含有する
触媒活性成分を担持した触媒粉末に酸素が雰囲気中から
取り込まれ、レドックスサイクル反応(燃焼)により酸
素の欠乏した隣接する酸化物担体に担持されたパラジウ
ムに対して酸素が供給される。そして、パラジウムはP
dから触媒活性の高いPdOに酸化され、常に触媒活性
を有する酸化パラジウムの状態が維持されるために、触
媒活性の低下が防止される。
【0048】一般に、パラジウム系触媒にロジウムや白
金などの貴金属元素を添加することにより、触媒の性能
を改善することは行われている。しかし、これらの貴金
属を単に添加あるいは混合しただけでは、本発明の効果
は得られない。すなわち、酸化物担体に少なくとも酸化
パラジウムを含有する触媒活性成分を担持した触媒粉末
と、少なくともセリウム酸化物担体に少なくともロジウ
ムを含有する触媒活性成分を担持した触媒粉末とが共存
することによって、初めて効果が現れる。この時、ロジ
ウムがセリウム酸化物担体に担持されていること及び酸
化パラジウムが酸化物担体に担持されていることが必要
である。酸化パラジウム、ロジウム、セリウムを含有す
る酸化物、その他の酸化物が単に混合されている系で
は、本発明の効果は持続しない。
【0049】本発明においては、酸化物担体に少なくと
もパラジウムを含有する触媒活性成分を担持した触媒粉
末と、少なくともセリウム酸化物担体に少なくともロジ
ウムを含有する触媒活性成分を担持した触媒粉末とが共
存しており、これらの混合比は反応系により適宜決定さ
れるが、通常、10:90〜90:10程度、好ましく
は40:60〜70:30にするとよい。
【0050】本発明に係る少なくともセリウム酸化物担
体を構成する酸化物としては、例えば、セリウム酸化
物、あるいはジルコニウム、ニッケル、コバルト、マン
ガン、バナジウム、鉄、マグネシウム、ストロンチウ
ム、バリウム、イットリウム、ランタン、プラセオジ
ム、ネオジムの少なくとも1種類以上の元素を含むセリ
ウム酸化物を挙げることができる。これらのセリウム酸
化物に担持するロジウムは、単体でも他の触媒活性成分
を含んでいても良い。本発明に関る、酸化物担体に少な
くともパラジウムを含有する触媒活性成分を担持した触
媒粉末においては、酸化物担体を構成する酸化物とし
て、例えばジルコニウム、アルミニウム、希土類元素、
ニッケル、コバルト、マンガン、バナジウム、鉄、マグ
ネシウム、バリウム、ランタン、プラセオジム、ネオジ
ムの少なくとも1種類以上の元素の酸化物を挙げること
ができるが、これらに限定されるものではない。これら
の触媒粉末においては、ロジウム及びパラジウムの担持
量は酸化物担体に対して1〜70質量%程度が好まし
く、特に10〜60質量%が望ましい。
【0051】本発明に係る触媒粉末は、特に、粒径を
0.01〜100μmとすることにより、触媒効果の持
続性が向上する。また、触媒粉末は、多孔質層(たとえ
ば、アルミナ、ジルコニア、チタニア、マグネシア等)
に分散させて、反応ガスとの接触を保つようにすること
が好ましい。
【0052】本発明の第1〜第3の触媒粉末において、
粉末とは、最大径が1mm以下であれば粒状、塊状、球
状、りん片状、針状、棒状の他、不規則形状でもよく、
またこれらの混合物でもよい。
【0053】本発明の第1〜第3のパラジウム系触媒の
場合、触媒活性成分である酸化パラジウムあるいは金属
状態である金属パラジウム以外の成分に、助触媒として
ニッケル、マグネシウム、チタン、バナジウム、クロ
ム、マンガン、鉄、コバルト、銅、亜鉛、モリブデン、
ルテニウム、ロジウム、銀、白金、金、ランタノイドを
含む希土類(スカンジウム、イットリウム、ランタン、
セリウム、プラセオジウム、ネオジム、プロメチウム、
サマリウム、ユーロピウム、ガドニウム、テルビウム、
ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、
イッテルビウム、ルテニウム)、または、これらの金属
の酸化物等を加えてもよい。特にニッケルまたはその酸
化物を加えた場合には触媒活性の向上が大きい。
【0054】触媒活性成分を耐熱性物質(酸化物または
窒化物あるいは炭化物等のセラミックス)に担持させる
には、単に両者の粉末を混ぜ合わせるだけでもよいが、
触媒活性成分および耐熱性物質の接触が密になり、接触
面積も増えて良好な接触を維持するために両者の相互作
用が高まることから、ボールミルを用いてミリングする
のが好ましい。混合の際、通常、雰囲気条件は特に限定
されない。また、含浸法、メッキ法(例えば、塩化錫水
溶液による処理および塩化パラジウム水溶液で処理し、
析出させた錫粒子をパラジウム粒子で置換してメッキ核
を析生(生成)させる手法)、スパッタ法、共沈法等に
よっても得ることができる。
【0055】助触媒を添加する場合には、触媒活性成分
と耐熱性物質の混合時に、同時に添加してもよいし、混
合後に改めて添加してもよい。また、耐熱性物質に触媒
活性成分が担持(被着)された触媒粉末の調製時に触媒
活性成分と同時に添加しても良いし、調製後に改めて添
加してもよい。なお、本発明は、元来触媒燃焼器用の触
媒粉末を得ることを主目的としているが、触媒燃焼器用
以外の燃焼触媒としてもまた、同様の効果を発揮するこ
とができる。
【0056】また、本発明の燃焼触媒は、多数のガス流
路を有する耐熱性構造基材と、前記耐熱性構造基材のガ
ス流路内壁面に被着・担持された触媒粉末とを有してな
り、前記触媒粉末は、(a)触媒活性成分を酸化物担体
に担持してなる触媒粉末であって、前記触媒活性成分は
少なくとも酸化パラジウムを含有し、前記酸化物担体は
800℃以上で少なくとも2.0×10-2/Ωcm以上
の酸素イオン伝導度を有しており、前記酸化物担体の少
なくとも一部の表面を電子導電材で被覆したことを特徴
とする触媒粉末、(b)触媒活性成分として少なくとも
酸化パラジウムを備えた触媒粉末において、前記触媒活
性成分の少なくとも一部の表面を燃料物質は透過せず酸
素分子は透過する細孔径を有する選択的透過性材で被覆
したことを特徴とする触媒粉末、(c)少なくともロジ
ウムを含有する触媒活性成分をセリウム酸化物担体に担
持した触媒粉末と、少なくとも酸化パラジウムを含有す
る触媒活性成分を酸化物担体に担持した触媒粉末とを共
に含有することを特徴とする触媒粉末からなる群より選
択された、少なくとも1種以上であることを特徴として
いる。
【0057】金属酸化物系触媒の粉末を被着・担持させ
る耐久性基材としては、たとえば、耐熱セラミック製、
もしくは耐熱耐酸化金属製の板またはパイプ、あるいは
開口部が正方形、長方形、三角形あるいは六角形等に仕
切られたハニカム等が挙げられる。耐久性基材をガス流
路に配置してガス流路を兼用する場合には、ハニカム状
の構造であることが望ましい。
【0058】また、ガスタービン用の燃焼器に使用する
場合には、耐熱性構造基材の構成材料として、1200
℃程度の高温酸化性雰囲気中で安定性を有する材質、た
とえば、コーラジェライト、ムライト、α−アルミナ、
ジルコニアスピネル、チタニアなどのセラミック、もし
くはステンレス鋼等の使用が望ましい。
【0059】ハニカム構造を有する耐熱性構造基材の多
数個のガス流路内壁面に対して触媒粉末を被着・担持さ
せるには、ガス流路内壁面に触媒粉末を含むスラリーを
塗布し、その後焼結することにより行われる。また、本
発明の触媒粉末を耐久性基材に被着・担持する際には、
焼結に先だって特願平06−189334あるいは07
−015604に記載された前処理(熱処理)を触媒粉
末に対して行ってもよい。
【0060】また、全てのガス流路に触媒粉末を塗布せ
ず、隣り合う流路の一方(例えば市松模様の黒に当たる
部分に相当する領域)には触媒粉末を塗布しないことも
可能である。この方法としては、予め触媒粉末を塗布し
ない流路の端を蓋しておき、塗布できない状態にした後
で塗布を行い、塗布後に蓋を除去すればよい。
【0061】さらに、本発明の燃焼器は、燃料ガス供給
口と、空気供給口と、前記燃料ガス供給口から供給され
る燃料ガスおよび空気供給口から供給される酸素含有ガ
スを混合するガス混合部と、前記ガス混合部から流出す
る混合ガス流路に配置された燃焼触媒とを具備してなる
燃焼器であって、前記燃焼触媒が多数のガス流路を有す
る耐熱性構造基材と、前記耐熱性構造基材のガス流路内
壁面に被着・担持された触媒粉末とを有してなり、前記
触媒粉末は、(a)触媒活性成分を酸化物担体に担持し
てなる触媒粉末であって、前記触媒活性成分は少なくと
も酸化パラジウムを含有し、前記酸化物担体は800℃
以上で少なくとも2.0×10-2/Ωcm以上の酸素イ
オン伝導度を有しており、前記酸化物担体の少なくとも
一部の表面を電子導電材で被覆したことを特徴とする触
媒粉末、(b)触媒活性成分として少なくとも酸化パラ
ジウムを備えた触媒粉末において、前記触媒活性成分の
少なくとも一部の表面を燃料物質は透過せず酸素分子は
透過する細孔径を有する選択的透過性材で被覆したこと
を特徴とする触媒粉末、(c)少なくともロジウムを含
有する触媒活性成分をセリウム酸化物担体に担持した触
媒粉末と、少なくとも酸化パラジウムを含有する触媒活
性成分を酸化物担体に担持した触媒粉末とを共に含有す
ることを特徴とする触媒粉末からなる群より選択され
た、少なくとも1種以上であることを特徴としている。
【0062】燃焼触媒は多数のガス流路を有する耐熱性
構造基材のガス流路内壁面に被着・担持された金属酸化
物を触媒活性成分とし、また、触媒活性成分以外の物質
を担体としており、触媒活性成分を還元雰囲気下で一度
還元後に酸化してもよい。そして、燃焼触媒の上流で燃
料と空気などの酸素含有ガスを予め混合して燃焼触媒に
供給して燃焼させることによって、触媒活性が長期に渡
って持続し、窒素酸化物の発生を抑制した燃焼器を得る
ことができる。
【0063】つまり、本発明に係る燃焼触媒および燃焼
器においては、高圧ガス発生領域に配置された触媒粉末
が長期間にわたり触媒活性を維持するため、例えばガス
タービンの燃焼器に利用することにより、ガスタービン
の駆動用高温ガスを効率よく生成・利用することが可能
となり、排気のクリーン化を長期持続することが可能に
なる。
【0064】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施例を図面を
用いて詳細に説明する。なお、以下の実施例において、
各図に共通する部分には、同一符号を付して重複する説
明は省略することとする。また、本発明は以下の実施例
に限定されるものではない。
【0065】(実施例1)粒径1μmのZrO2 粉末
と、粒径1μmのSc2 3 粉末と、粒径1μmのY2
3 粉末とを組成式:0.92ZrO2 −xSc2 3
−(0.08‐x)Y2 3 (0<x≦0.08)で表
される化合物において、x=0.01、0.02、0.
04、0.08の各組成となるように秤量して混合し、
大気中において1600℃、10時間焼成して化合物を
得た。得られたx=0.01、0.02、0.04、
0.08の各組成の化合物をそれぞれ粉砕により粒径1
μmの粒子とし、これを酸化物担体4とした。この酸化
物担体4と粒径0.3μmの金属パラジウム粉末とを
1:1の重量比で秤取し、10時間粉砕・混合してパラ
ジウム触媒粉末とした。次いで、パラジウム触媒粉末を
電子導電材料である白金ペ−ストに浸漬し、瀘過したも
のを大気中で乾燥した後、1000℃で30分焼成し
た。
【0066】図2および図3は、こうして得られた触媒
粉末1の構造を模式的に示したものであり、図4は、図
3の触媒粉末1の一部断面を示した図である。電子導電
材3は、図2に示されるように酸化物担体4の一部に付
加してもよく、また図3に示されるように酸化物担体4
の全体に付加してもよい。その後、触媒粉末1に水を添
加してスラリ−化し、直径30mm、長さ170mm、
6.45cm2 (1inch2 )あたり100個の燃焼
ガス流路を区画・形成して構成されるコージェライト製
ハニカムに塗布した後、900℃で24時間焼成して図
5に示すような燃焼触媒13とした。
【0067】次に、これらのハニカム型の燃焼触媒13
をガスタービン燃焼器を模擬した燃焼器12に組み込み
(装着)、燃焼試験を行った。すなわち、図5に要部構
成例を断面的に示したように、燃焼用気体供給口14か
ら供給される燃焼用気体(たとえば空気)が流れるガス
供給路15、前記ガス供給路15の壁面に設置され、ガ
ス供給路15を流れる燃焼用気体に燃料ガスを混合して
燃焼作用を進める燃焼ガス供給口16、ガス供給路15
を流れる混合系ガスに補給用燃料ガスを供給する補給燃
料供給口17とを具備する燃焼器12において、ガス供
給路15にこれらのハニカム型の燃焼触媒13を装着し
て燃焼試験を行った。
【0068】(比較例1)一方、対照として、酸化物担
体4に8mol%イットリア安定化ジルコニア(8YS
Z)粉末(粒径1μm)を用いて電子導電材3を付加せ
ずに実施例1と同一の条件で作成した燃焼触媒13を用
意した。
【0069】燃焼実験は、全圧を0.7MPaとし、メ
タン3%を含む空気を2m3 /分の流量で流し、触媒入
口温度が500℃になるように温度コントロールしなが
ら連続運転させることにより実施された。実施例1にお
ける燃焼触媒13の触媒活性は運転100時間後もほと
んど変化しなかったのに対し、比較例1の燃焼触媒13
は5時間後には活性が低下し、燃焼が維持できなかっ
た。また、反応後の触媒粉末を取り出し、X線分析した
ところ、実施例1の燃焼触媒13では、酸化パラジウム
の回折ピークのみが検出され、金属パラジウムはほとん
ど存在しなかったのに対し、比較例1の燃焼触媒13で
は、金属パラジウムが大部分を占め、酸化パラジウムの
回折ピークはわずかしか検出されなかった。
【0070】さらに、触媒活性の持続性は、Sc2 3
の添加割合を増加させるに伴い(すなわち、xが0.0
1から0.02、0.04、0.08と増加するに従
い)向上が認められた。
【0071】また、実施例1で用いた酸化物担体4の酸
素イオン伝導度をペレット(同じ固相反応の条件で得た
粉末を、円柱形(直径15mm、長さ1mm)に成型し
たもの)を用いて、複素インピ−ダンス法にて800℃
で測定した。この場合についても酸素イオン伝導度が、
同じくSc2 3 の添加割合の増加に伴い、比較例1で
用いている酸化物担体4(8YSZ)の2.0×10-2
/Ωcmから上昇してゆく傾向が見られた。
【0072】(実施例2)粒径1μmのZrO2 粉末
と、粒径1μmのSc2 3 粉末と、粒径1μm程度の
2 3 とを、組成式:(1‐x‐y)ZrO2 −xS
2 3 −yA2 3 (0<x+y≦0.16、x>
0、y>0、AはY、Sc、ランタノイド元素からなる
群より選択される少なくとも1つ以上の元素)で表され
る化合物が、(x、y)=(0.01、0.02)、
(0.02、0.04)、(0.03、0.06)、
(0.04、0.08)、(0.06、0.10)、
(0.08、0.10)、(0.10、0.20)の各
組成となるように秤量して混合し、大気中において16
00℃、10時間焼成して化合物を得た。
【0073】得られた(x、y)=(0.01、0.0
2)、(0.02、0.04)、(0.03、0.0
6)、(0.04、0.08)、(0.06、0.1
0)、(0.08、0.10)、(0.10、0.2
0)の各組成の化合物を、それぞれ粉砕により粒径1μ
mの粒子とし、これを酸化物担体4とした。この酸化物
担体4と粒径0.3μmの金属パラジウム粉末とを1:
1の重量比で秤取し、10時間粉砕・混合してパラジウ
ム触媒粉末とした。次いで、パラジウム触媒粉末を電子
導電材料である白金ペ−ストに浸漬し、瀘過したものを
大気中で乾燥したのち、1000℃で30分焼成した。
【0074】こうして得られた触媒粉末1の構造は、実
施例1において示された図2、図3および図4と同様で
ある。その後、触媒粉末1に水を添加してスラリ−化
し、直径30mm、長さ170mm、6.45cm
2 (1inch2 )あたり100個の燃焼ガス流路を区
画・形成して構成されるコージェライト製ハニカムに塗
布した後、900℃で24時間焼成して燃焼触媒13と
した。
【0075】燃焼実験は、比較例1の燃焼触媒13を対
照とし、全圧を0.7MPa、メタン3%を含む空気を
2m3 /分の流量で流し、触媒入口温度が500℃にな
るように温度コントロールしながら連続運転させること
により実施された。実施例2における燃焼触媒13の触
媒活性の持続性は、(x、y)=(0.08、0.1
0)、(0.10、0.20)の組成を除いた上記
(x、y)のどの組成の酸化物担体4を用いたもので
も、比較例1の燃焼触媒13と比較して燃焼時における
触媒活性の持続性に向上が認められた。
【0076】なお、(x、y)=(0.08、0.1
0)、(0.10、0.20)の組成の酸化物担体4を
用いた燃焼触媒13の触媒活性に持続性がなかったこと
から明らかなように、ジルコニアに対する添加酸化物
(先の組成式におけるSc2 3あるいはA2 3 )の
量がx+yにして0.16を越える組成のもので酸化物
担体4を作成した場合には、比較例1の燃焼触媒13以
上に高い触媒活性をもつ燃焼触媒13は得られないこと
がわかった。
【0077】(実施例3)粒径0.3μmの金属パラジ
ウム粉末に、金属パラジウム粉末の10重量%に相当す
る平均粒径1μmに予備粉砕しておいたエリオナイトを
加えた。次いで、空気雰囲気下において遊星ボールミル
を用いて450回転/分の回転を与え、1時間粉砕・混
合した。この後、平均粒径1μmの8mol%イットリ
ア安定化ジルコニア粉末を金属パラジウム粉末と等重量
秤取して上述の1時間粉砕・混合した混合物に加え、さ
らに450回転/分の回転を与えて5時間粉砕・混合し
た。図16は、こうして得られた触媒粉末7の構造を模
式的に示したものである。
【0078】(比較例2)エリオナイトに代えて、ほと
んど細孔を持たない平均粒径1μmの8mol%イット
リア安定化ジルコリニア粉末を使用する以外には、実施
例3とまったく同様にして触媒粉末を得た。
【0079】燃焼実験は、実施例3の触媒粉末と、比較
例1の触媒粉末を各々100mgとり、内径5mmのス
テンレス管にそれぞれ詰め、全圧を0.7MPaとし、
メタン3%を含む空気を10l/分(標準状態換算)の
流量で流し、触媒粉末部の温度が800℃程度になるよ
うに温度コントロールしながら5時間反応させて実施し
た。
【0080】触媒出口のCO2 濃度をモニターしたとこ
ろ、実施例3では3%であった。一方、比較例2では最
初は3%であったが、徐々に減少して5時間後には2%
になり、燃焼がおこりにくくなっていることが確認され
た。
【0081】反応後の触媒粉末を取り出しX線分析した
ところ、実施例3の触媒粉末では、酸化パラジウムの回
折ピークのみが検出され、金属パラジウムはほとんど存
在しなかった。しかし、比較例2の触媒粉末では、金属
パラジウムが大部分を占め、酸化パラジウムの回折ピー
クはわずかしか検出されなかった。なお、実施例3およ
び比較例2においては、耐熱性担体として8mol%イ
ットリア安定化ジルコニア粉末を用いたが、耐熱性担体
としてアルミナ、シリカ、チタニア、ランタニア、セリ
ア、酸化ニッケル、酸化タンタル、マグネシアやこれら
の混合物を用いた場合においてもほぼ同様の結果を示し
た。
【0082】(実施例4)実施例3および比較例2に相
当する触媒粉末を水酸化アルミニウムとともに共沈さ
せ、スラリーを得た。得られたスラリーを直径30m
m、長さ170mm、6.45cm2 (1inch2
あたり100個の燃焼ガス流路を区画・形成して構成さ
れるコージェライト製ハニカム型に塗布し、空気中にお
いて700℃で6時間焼成して2種類のハニカム型の燃
焼触媒13を得た。
【0083】次に、これらのハニカム型の燃焼触媒13
をガスタービン燃焼器を模擬した燃焼器12に組み込み
(装着)、燃焼試験を行った。すなわち、図5に要部構
成例を断面的に示したように、燃焼用気体供給口14か
ら供給される燃焼用気体(例えば空気)が流れるガス供
給路15、前記ガス供給路15の壁面に設置され、ガス
供給路15を流れる燃焼用気体に燃料ガスを混合して燃
焼作用を進める燃焼ガス供給口16、ガス供給路15を
流れる混合系ガスに補給用燃料ガスを供給する補給燃料
供給口17とを具備する燃焼器12において、ガス供給
路15にこれらのハニカム型の燃焼触媒13を装着して
燃焼試験を行った。
【0084】燃焼試験は、0.7MPaの圧力下におい
て、450℃まで予備加熱した空気を燃焼用気体供給口
14から、2.0N−m3 /分の流量で流す一方、天然
ガス濃度が2.5%程度となるように燃料ガスを燃料ガ
ス供給口16からガス供給路15へ流し、ハニカム型の
燃焼触媒13を通過させて触媒燃焼を行い、ハニカム型
の燃焼触媒13の出口でのガス温度をそれぞれ測定する
ことにより行われた。その結果、反応開始直後は、両者
ともにハニカム型の燃焼触媒13の出口でのガス温度は
約900℃であったが、5時間経過後の測定では実施例
3の触媒粉末を用いた燃焼触媒13の場合、反応開始直
後と同様に約900℃を維持していたのに対し、比較例
2の触媒粉末を用いた燃焼触媒13の場合には約850
℃と低下していた。
【0085】次に、燃料ガスを加えた後の天然ガス濃度
が4%となるように設定し、ハニカム型の燃焼触媒13
の下流でスパークプラグ18によって着火して燃料ガス
を完全燃焼させた。触媒温度に関しては、パラジウムの
自己温度制御性により触媒温度の異常な上昇が防止さ
れ、実施例3および比較例2の触媒粉末を用いたハニカ
ム型の燃焼触媒13の出口でのガス温度は燃料ガス濃度
が2.5%の場合と同様にそれぞれ約900℃および約
850℃となった。また、燃焼試験中の窒素酸化物の発
生濃度を測定したところ、実施例3の触媒粉末を用いた
ハニカム型の燃焼触媒13の出口での窒素酸化物濃度は
約2ppmに維持されていた。また、ハニカム型の燃焼
触媒13内への炎の逆火も起こらなかった。一方、比較
例2の触媒粉末を用いたハニカム型の燃焼触媒13の出
口での窒素酸化物濃度は、約2.5ppmであった。
【0086】さらに、燃料ガスを加えた後の天然ガス濃
度が3%となるように設定し、燃料ガスがハニカム型の
燃焼触媒13を通過する際に触媒燃焼を起こさせ、か
つ、ハニカム型の燃焼触媒13の下流に設置されている
補給燃料供給口17から、ハニカム型の燃焼触媒13の
下流での天然ガス濃度を1%増加させるだけの補給用燃
料ガスを供給してよく混合した後、スパークプラグ18
によって着火して完全燃焼させた。触媒温度に関して
は、実施例3および比較例2の触媒粉末を用いたハニカ
ム型の燃焼触媒13の出口でのガス温度は、燃料ガス濃
度が2.5%の場合と同様にそれぞれ約900℃および
約850℃となった。また、ハニカム型の燃焼触媒13
の出口での窒素酸化物の濃度を測定したところ、実施例
3の触媒粉末を用いた場合では約3ppmに維持されて
いた。また、比較例2の触媒粉末を用いた場合では、ハ
ニカム型の燃焼触媒13の出口での窒素酸化物の濃度は
約3.5ppmであり、燃焼器用出口側のガス温度(気
相燃焼後のガス温度)は共に1250℃であった。
【0087】(実施例5)9水塩の硝酸アルミニウム1
50質量部、6水塩の硝酸ランタン14質量部、6水塩
の硝酸ニッケル40質量部および6水塩の硝酸マグネシ
ウム60質量部との混合水溶液に炭酸カリウムを適量加
えてpHを約9に調整し、これらの金属塩を同時に共沈
後、水洗・瀘過・乾燥して混合粉末を得た。
【0088】一方、平均粒径0.6μmの8mol%イ
ットリア安定化ジルコニア粒粉末15質量部に、平均粒
径0.01μmのパラジウム粉末5質量部と平均粒径
0.01μmのマグネシウムおよびニッケルの助触媒粉
末とを各2.5質量部づつ担持させた平均粒径0.8μ
mの二重構造を有するパラジウム触媒粉末および平均粒
径0.6μmのセリア粒子10質量部に、平均粒径0.
01μmのロジウム粉末5質量部と平均粒径0.01μ
mのマグネシウムおよびニッケルの助触媒粉末とを各
2.5質量部づつ担持させた平均粒径0.8μmの二重
構造を有するロジウム触媒粉末を用意した。
【0089】次いで、前述した混合粉末45質量部、パ
ラジウム触媒粉末30質量部およびロジウム触媒粉末2
5質量部とを混合し、水を加えて十分にミリングしてス
ラリーとし、このスラリーを直径30mm、長さ170
mm、6.45cm2 (1inch2 )あたり100個
の燃焼ガス流路を区画・形成して構成されるコージェラ
イト製ハニカムに塗布して乾燥後、900℃で焼成して
ハニカム型の燃焼触媒13を得た。得られたハニカム型
の燃焼触媒13の触媒層(耐熱性構造基材に触媒粉末を
保持する層)は、アルミニウム、ランタンの酸化物およ
び複合酸化物から構成されていた。
【0090】図19は、このハニカム型の燃焼触媒13
の一部を模式的に拡大した断面図である。19はハニカ
ム型の耐熱性構造基材、20はハニカム型の耐熱性構造
基材19の上に形成された触媒層、21は耐熱性酸化物
担体22であるジルコニアの上に触媒活性成分23とし
てパラジウムおよび助触媒を担持し触媒層20に埋設・
担持されたパラジウム触媒粉末、24は耐熱性酸化物担
体22´であるセリアの上に触媒活性成分25としてロ
ジウムおよび助触媒を担持し触媒層20に埋設・担持さ
れたロジウム触媒粉末、26は触媒層20に埋設・担持
された助触媒成分である。
【0091】(比較例3)実施例5で用いたロジウム触
媒粉末24に代わり、平均粒径0.6μmのアルミナ粉
末10質量部に、平均粒径0.01μmの白金粉末を5
質量部、平均粒径0.01μmのマグネシウムおよびニ
ッケルの助触媒粉末を各2.5質量部づつ担持させた平
均粒径0.8μmの二重構造を有する白金触媒粉末25
質量部を用いる以外には、実施例5と同様の条件でハニ
カム型の燃焼触媒13を得た。
【0092】(比較例4)実施例5で用いたロジウム触
媒粉末24に代えて、実施例5で用いたパラジウム触媒
粉末21を用いて実施例5と同様にハニカム型の燃焼触
媒13を得た。
【0093】(比較例5)実施例5で用いたパラジウム
触媒粉末21およびロジウム触媒粉末24に代わり、触
媒活性成分のみから成る平均粒径0.8μmの触媒粒子
(パラジウム粉末およびロジウム粉末)を触媒層20に
直接担持させた以外は、実施例5と同様の条件でハニカ
ム型の燃焼触媒13を得た。
【0094】(実施例6)図5において示すように、上
記実施例5、比較例3、比較例4および比較例5におい
て構成した各ハニカム型の燃焼触媒13を燃焼器12に
組み込み、燃焼試験により特性評価を行った。試験方法
は、図5に要部構造の断面図を示したように、燃焼用気
体供給口14から供給される予め加熱された空気と燃焼
ガス供給口15から供給される燃料ガスとを均一に混合
してハニカム型の燃焼触媒13に供給し、燃焼時間と触
媒出口温度との関係を調べることにより実施された。そ
の結果を、図20に示した。
【0095】図20から明らかなように、実施例5のハ
ニカム型の燃焼触媒13の場合は、触媒温度が高く燃焼
が安定している結果を示した。しかしながら、比較例
3、比較例4および比較例5のハニカム型の燃焼触媒1
3の場合には、時間の経過とともに触媒温度が低下する
結果を示した。
【0096】比較例3の場合は、初期活性は高いが長期
使用中にパラジウムと白金が反応して、それぞれの役割
を果たさなくなったためである。
【0097】また、比較例4による結果は、パラジウム
触媒粉末のみを単独に用いた場合には、燃焼が進むにつ
れてPdOがPdに還元されることにより、触媒活性の
低下がもたらされたものと考えられる。
【0098】さらに、比較例5による結果は、触媒活性
成分が耐熱性酸化物担体の上に担持されていないため、
触媒活性成分であるパラジウムとロジウムが急激にシン
タリングして特性を失ってしまうことおよび燃焼が進む
につれてPdOがPdに還元されることにより、触媒活
性の低下がもたらされたものと考えられる。
【0099】なお、本発明は、同等の効果を発揮するな
らば本実施例に限定されるものではない。たとえば、燃
焼触媒13に関しては、材質あるいは燃焼ガス流路の閉
口部の形状の変更、あるいは触媒粉末を被着・担持させ
る燃焼ガス流路の領域、または燃焼ガス流路の位置もし
くは内壁面の位置などによって触媒粉末の被着・担持量
や助触媒の種類・添加料を調整する等が行われる。さら
に、触媒粉末の使用方法についても、ガスタービン用の
燃焼器に限るものではなく、反応中に触媒バルクの酸素
が奪われて失活してしまう系の改善に適用できることは
明らかである。
【0100】
【発明の効果】以上説明したとおり、本願発明によれ
ば、次のような効果が得られる。
【0101】(1)燃焼負荷(反応速度)の大きい、例
えばガスタービン用触媒燃焼器での使用に際しても、触
媒活性成分に酸素が供給されることにより、触媒活性成
分は常に触媒活性の高い酸化物状態に維持される。その
ため、高温下においても長期間にわたり高い活性を保持
し、また高い活性を発揮する触媒粉末を提供することが
できる。
【0102】(2)また、常に触媒活性の高い酸化物状
態に維持される触媒粉末を耐熱性構造基材に被着・担持
したため、高温下においても長期間にわたり所定の活性
を保持する燃焼触媒を提供することができる。
【0103】(3)さらに、常に触媒活性の高い酸化物
状態に維持される触媒粉末で燃焼触媒を構成し、ガスタ
ービン等の燃焼器に燃焼触媒を組み込んだため、高温下
においても長期間にわたり所定の活性を保持し、窒素酸
化物の発生を抑制可能な燃焼器を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】触媒粉末1の一部を模式的に拡大して示した
図。
【図2】触媒粉末1の構造を模式的に示した図。
【図3】触媒粉末1の他の構造を模式的に示した図。
【図4】図3における触媒粉末1の一部断面を示した
図。
【図5】燃焼触媒13を組み込んだ(装着した)ガスタ
ービン燃焼器を模擬した燃焼器12の要部構成例を断面
的に示した図。
【図6】触媒活性成分である酸化パラジウム8の表面を
分子ふるい効果を有する物質9で被覆した形態を示した
断面図。
【図7】触媒活性成分である酸化パラジウム8の表面を
分子ふるい効果を有する物質9で被覆した他の形態を示
した断面図。
【図8】触媒活性成分である酸化パラジウム8の表面を
分子ふるい効果を有する物質9で被覆した他の形態を示
した断面図。
【図9】触媒活性成分である酸化パラジウム8の表面を
分子ふるい効果を有する物質9で被覆した他の形態を示
した断面図。
【図10】触媒活性成分である酸化パラジウム8の表面
を分子ふるい効果を有する物質9で被覆した他の形態を
示した断面図。
【図11】触媒活性成分である酸化パラジウム8の表面
を分子ふるい効果を有する物質9で被覆した他の形態を
示した断面図。
【図12】触媒活性成分である酸化パラジウム8の表面
を分子ふるい効果を有する物質9で被覆した他の形態を
示した断面図。
【図13】触媒活性成分である酸化パラジウム8の表面
を分子ふるい効果を有する物質9で被覆した他の形態を
示した断面図。
【図14】触媒活性成分である酸化パラジウム8の表面
を分子ふるい効果を有する物質9で被覆した他の形態を
示した断面図。
【図15】触媒活性成分である酸化パラジウム8の表面
を分子ふるい効果を有する物質9で被覆した他の形態を
示した断面図。
【図16】触媒粉末7の構造を模式的に示した断面図。
【図17】触媒粉末7の他の構造の一部を模式的に示し
た断面図。
【図18】触媒粉末7の他の構造の一部を模式的に示し
た断面図。
【図19】ハニカム型の燃焼触媒13の一部を模式的に
拡大した断面図。
【図20】燃焼時間と触媒出口温度との関係を示した
図。
【図21】従来のガスタービン燃焼器の要部構成例を断
面的に示した図。
【図22】酸素分圧と雰囲気温度によって支配されるパ
ラジウムの状態を示した図。
【符号の説明】
1……触媒粉末 2……酸化パラジウム 3……電子導電材 4……酸化物担体 7……触媒粉末 8……酸化パラジウム 9……分子ふるい効果を有する物質 10……耐熱性担体 11……触媒粉末 12……燃焼器 13……燃焼触媒 19……耐熱性構造基材 20……触媒層 21……パラジウム触媒粉末 24……ロジウム触媒粉末 26……助触媒成分
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 羽中田 佳男 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】触媒活性成分を酸化物担体に担持してなる
    触媒粉末であって、 前記触媒活性成分は少なくとも酸化パラジウムを含有
    し、 前記酸化物担体は800℃以上で少なくとも2.0×1
    -2/Ωcm以上の酸素イオン伝導度を有しており、 前記酸化物担体の少なくとも一部の表面を電子導電材で
    被覆したことを特徴とする触媒粉末。
  2. 【請求項2】前記酸化物担体は、組成式(1−x−y)
    ZrO2 −xSc23 −yA2 3 (0<x+y≦
    0.16、x>0、y>0、AはY、Scおよびランタ
    ノイド元素からなる群より選択される少なくとも1つ以
    上の元素)で示される物質からなることを特徴とする請
    求項1に記載の触媒粉末。
  3. 【請求項3】触媒活性成分として少なくとも酸化パラジ
    ウムを含有した触媒粉末において、 前記触媒活性成分の少なくとも一部の表面を、燃料物質
    は透過せず酸素分子は透過する細孔径を有する選択的透
    過性材で被覆したことを特徴とする触媒粉末。
  4. 【請求項4】前記選択的透過性材は、エリオナイトであ
    ることを特徴とする請求項3に記載の触媒粉末。
  5. 【請求項5】少なくともロジウムを含有する触媒活性成
    分をセリウム酸化物担体に担持した触媒粉末と、少なく
    とも酸化パラジウムを含有する触媒活性成分を酸化物担
    体に担持した触媒粉末とを共に含有することを特徴とす
    る触媒粉末。
  6. 【請求項6】前記少なくともロジウムを含有する触媒活
    性成分をセリウム酸化物担体に担持した触媒粉末および
    前記少なくとも酸化パラジウムを含有する触媒活性成分
    を酸化物担体に担持した触媒粉末の粒径が、0.1μm
    〜10μmであることを特徴とする請求項5に記載の触
    媒粉末。
  7. 【請求項7】多数のガス流路を有する耐熱性構造基材
    と、前記耐熱性構造基材のガス流路内壁面に被着・担持
    された触媒粉末とを有してなり、 前記触媒粉末は、 (a)触媒活性成分を酸化物担体に担持してなる触媒粉
    末であって、前記触媒活性成分は少なくとも酸化パラジ
    ウムを含有し、前記酸化物担体は800℃以上で少なく
    とも2.0×10-2/Ωcm以上の酸素イオン伝導度を
    有しており、前記酸化物担体の少なくとも一部の表面を
    電子導電材で被覆したことを特徴とする触媒粉末、 (b)触媒活性成分として少なくとも酸化パラジウムを
    備えた触媒粉末において、前記触媒活性成分の少なくと
    も一部の表面を燃料物質は透過せず酸素分子は透過する
    細孔径を有する選択的透過性材で被覆したことを特徴と
    する触媒粉末、 (c)少なくともロジウムを含有する触媒活性成分をセ
    リウム酸化物担体に担持した触媒粉末と、少なくとも酸
    化パラジウムを含有する触媒活性成分を酸化物担体に担
    持した触媒粉末とを共に含有することを特徴とする触媒
    粉末、 からなる群より選択された、少なくとも1種以上である
    ことを特徴とする燃焼触媒。
  8. 【請求項8】燃料ガス供給口と、空気供給口と、前記燃
    料ガス供給口から供給される燃料ガスおよび空気供給口
    から供給される酸素含有ガスを混合するガス混合部と、
    前記ガス混合部から流出する混合ガス流路に配置された
    燃焼触媒とを具備してなる燃焼器であって、 前記燃焼触媒が多数のガス流路を有する耐熱性構造基材
    と、前記耐熱性構造基材のガス流路内壁面に被着・担持
    された触媒粉末とを有してなり、 前記触媒粉末は、 (a)触媒活性成分を酸化物担体に担持してなる触媒粉
    末であって、前記触媒活性成分は少なくとも酸化パラジ
    ウムを含有し、前記酸化物担体は800℃以上で少なく
    とも2.0×10-2/Ωcm以上の酸素イオン伝導度を
    有しており、前記酸化物担体の少なくとも一部の表面を
    電子導電材で被覆したことを特徴とする触媒粉末、 (b)触媒活性成分として少なくとも酸化パラジウムを
    備えた触媒粉末において、前記触媒活性成分の少なくと
    も一部の表面を燃料物質は透過せず酸素分子は透過する
    細孔径を有する選択的透過性材で被覆したことを特徴と
    する触媒粉末、 (c)少なくともロジウムを含有する触媒活性成分をセ
    リウム酸化物担体に担持した触媒粉末と、少なくとも酸
    化パラジウムを含有する触媒活性成分を酸化物担体に担
    持した触媒粉末とを共に含有することを特徴とする触媒
    粉末、 からなる群より選択された、少なくとも1種以上である
    ことを特徴とする燃焼器。
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