JPH0961001A - 吸着式冷却装置 - Google Patents

吸着式冷却装置

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JPH0961001A
JPH0961001A JP7217270A JP21727095A JPH0961001A JP H0961001 A JPH0961001 A JP H0961001A JP 7217270 A JP7217270 A JP 7217270A JP 21727095 A JP21727095 A JP 21727095A JP H0961001 A JPH0961001 A JP H0961001A
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cooling
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公司 田中
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 主吸着器の大型化、個数増加を招来すること
なく、クールダウン運転を行う。 【解決手段】 冷却運転の開始初期は、第1及び第2の
主吸着器1及び2のうち、脱着側とされる側の主吸着器
が補助吸着器15に連通される。すると、脱着側の主吸
着器で脱着された蒸気冷媒は、補助吸着器15の吸着剤
20に吸着されるため、脱着された蒸気冷媒を凝縮器1
0に供給する通常状態よりも吸着剤20の冷媒吸着率が
低下する。そして、脱着側であった主吸着器が次に吸着
側に切り換えられると、その吸着剤の吸着率が低いこと
により、蒸発器12からより多量の蒸気冷媒を吸着す
る。このことは、蒸発器12での液冷媒の蒸発がより盛
んに行われることを意味し、蒸発器12の冷却能力を大
きくして冷却するクールダウン運転が可能となるもので
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は冷媒を吸・脱着する
主吸着器を備えた吸着式冷却装置に係り、特に高い冷却
能力を必要とする場合に対処できるようにしたものに関
する。
【0002】
【従来の技術】吸着式冷却装置は、冷媒を吸・脱着する
吸着剤が収容された2個の吸着器を備えている。それら
吸着器は、凝縮器及び蒸発器に対して冷媒が一方向に流
れて循環するように接続されると共に、それら吸着器の
一方が脱着動作を行うときは他方が吸着動作を行うよう
に、脱着動作と吸着動作を交互に繰り返すように構成さ
れる。
【0003】このような吸着式冷却装置は、圧縮式冷却
装置とは異なり、冷媒としてオゾン層破壊のおそれがあ
るフロンガスを使用しないで済むこと、エンジン出力を
使用しないで済むこと等の理由から、カーエアコンの冷
却装置に用いることが考えられている。この場合、吸着
器が脱着動作及び吸着動作を行うには、その吸着剤を加
熱したり冷却したりするための加熱媒体及び冷却媒体を
必要とするが、カーエアコンでは、脱着動作のための加
熱媒体として、エンジン冷却水が利用される。
【0004】ところで、吸着式冷却装置において、その
冷却能力は、蒸発器での液冷媒の蒸発量に依存する。蒸
発器での液冷媒の蒸発量は、吸着器の吸着動作の開始時
から終了時までの一定時間内における吸着剤の冷媒吸着
量によって決まるが、吸着剤の吸着量は、吸着動作の開
始時と終了時の冷媒吸着率の差に左右される。従って、
吸着動作終了時における吸着剤の冷媒吸着率は一定であ
るから、吸着動作開始時における冷媒吸着率を低くする
ことが冷却能力を高めることに繋がり、そのためには、
脱着動作中にできるだけ多くの冷媒を脱着して脱着動作
終了時における吸着剤の冷媒吸着率を低くしておくこと
が好ましい。
【0005】特開平5−133638号公報に示された
吸着式冷却装置では、自動車のエンジンの始動直後のア
イドリング時には、エンジン冷却水は未だ冷えていて吸
着剤からの冷媒脱着量が少なく(冷媒吸入着率が高
い)、次に吸着動作に移ったときの冷媒吸着量も少なく
なって低い冷却能力しか得られないので、このような状
態を早期に解消するために、アイドリング運転の際は、
アイドルアップ装置を介してエンジンの燃料消費量を若
干増加させることにより、エンジン冷却水の温度を早く
上昇させて吸着剤の脱着能力を早期に高めるようにする
ことが記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】カーエアコンでは、例
えば炎天下に駐車しておいた自動車を走行させるような
場合、車室内を急速に冷房するために、蒸発器の冷却能
力を高めて運転(クールダウン運転)する必要がある。
【0007】しかしながら、従来の吸着式冷却装置で
は、上述のような高い冷却能力が要求されるような場合
に対処するには、その要求がたとえ一時的なものであっ
ても、冷却運転を継続して行うために吸着動作と脱着動
作を交互に繰り返す吸着器を大形にしたり、或いはそれ
ら吸着器の個数を増加したりして吸着剤の量を増やさね
ばならないが、これでは自動車への搭載性が悪くなる。
【0008】上述の特開平5−133638号公報に記
載の吸着式冷却装置は、エンジンのアイドリング運転時
に燃料消費量を増加させてエンジン冷却水の温度上昇を
早くすることにより、吸着剤の脱着能力を早期に通常の
状態に近付けるようにしたものであるから、クールダウ
ン運転の要求に対処できないばかりか、自動車の燃費が
悪くなる。
【0009】本発明は上記の事情に鑑みてなされたもの
で、その目的は、冷却運転を行うために脱着動作と吸着
動作を交互に繰り返す吸着器を大形にしたり、その個数
を増加したりしなくとも、冷却運転開始初期に蒸発器に
高い冷却能力を発揮させることができる吸着式冷却装置
を提供するにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明の第1の手段(請求項1)は、吸着剤が収容
された主吸着器を少なくとも2個設け、それら主吸着器
が交互に脱着動作と吸着動作を行うように構成し、脱着
側の主吸着器から脱着された蒸気冷媒を凝縮器により凝
縮して蒸発器で蒸発させた後、他方の主吸着器に吸着さ
せることにより冷却運転を行う吸着式冷却装置におい
て、吸着剤が収容された補助吸着器を設け、冷却運転の
開始時に、前記補助吸着器を、前記主吸着器のうち脱着
動作を行う主吸着器に連通させてその主吸着器が脱着し
た蒸気冷媒を前記補助吸着器に吸着させる構成としたこ
とを特徴とするものである。
【0011】この第1の手段によれば、冷却運転開始時
に脱着側となる主吸着器が補助吸着器に連通されるの
で、その主吸着器の吸着剤の冷媒脱着が促進されて冷媒
吸着率が通常よりも低下する。このため、次に吸着動作
を行うとき、蒸発器から冷媒をより多量に吸着する。
【0012】また、上記の目的を達成するための本発明
の第2の手段(請求項3)は、吸着剤が収容された主吸
着器を少なくとも2個設け、それら主吸着器が交互に脱
着動作と吸着動作を行うように構成し、脱着側の主吸着
器から脱着された蒸気冷媒を凝縮器により凝縮して蒸発
器で蒸発させた後、他方の主吸着器に吸着させることに
より冷却運転を行う吸着式冷却装置において、吸着剤が
収容された補助吸着器を設け、冷却運転の停止時に、前
記補助吸着器を、前記主吸着器のうち少なくとも脱着動
作を行った主吸着器に連通させてその主吸着器の蒸気冷
媒を前記補助吸着器に吸着させる構成としたことを特徴
とするものである。
【0013】この第2の手段によれば、脱着動作を行っ
た主吸着器が補助吸着器に連通されてその吸着剤の吸着
している冷媒が補助吸着器の吸着剤に吸着されて冷媒吸
着率が更に低くなるため、次の冷却運転開始時に吸着動
作を行うとき、蒸発器からの冷媒吸着量が多くなる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明を自動車用エアコン
の冷却装置に適用した第1実施例を図1〜図4に基づい
て説明する。吸着式冷却装置は、図1に示すように、第
1及び第2の主吸着器1及び2を備えている。これら主
吸着器1及び2は、中空容器内に冷媒を吸・脱着する吸
着剤3及び4を充填して構成されている。ここで、冷媒
としては潜熱の大きな水が用いられている。また、冷媒
の吸着剤としては、シリカゲル、ゼオライト、活性炭、
活性アルミナ等があるが、この実施例の吸着剤3,4で
はシリカゲルが用いられている。
【0015】上記第1及び第2の主吸着器1及び2の内
部には、加熱手段としての加熱用熱交換器を構成する加
熱パイプ5及び6が設けられていると共に、冷却手段と
しての冷却用熱交換器を構成する冷却パイプ7及び8が
設けられており、加熱パイプ5及び6には加熱媒体とし
てエンジンの冷却水が供給され、冷却パイプ7及び8に
は車外空気により冷却されるタンクからの水が冷却媒体
として供給されるようになっている。
【0016】そして、第1及び第2の主吸着器1及び2
のうち、一方が脱着動作を行うときには他方が吸着動作
を行うように、第1の主吸着器1の加熱パイプ5と冷却
パイプ7及び第2の主吸着器2の加熱パイプ6と冷却パ
イプ8には、加熱媒体であるエンジン冷却水と冷却媒体
である冷水とが選択的に交互に供給されるように構成さ
れている。
【0017】第1及び第2の主吸着器1及び2には、2
個の出口1a,1b及び2a,2bと1個の入口1c及
び2cが設けられている。このうち出口1a及び2b
は、流路切換手段としての流出側三方切換弁9の入口9
a及び9bに接続されており、この三方切換弁9の出口
9cは、凝縮器10及び逆止弁11を順に介して蒸発器
12に接続されている。そして、蒸発器12は、流路切
換手段としての流入側三方切換弁13の入口13aに接
続され、この三方切換弁13の出口13b及び13cは
第1及び第2の主吸着器1及び2の入口1c及び2cに
接続されている。
【0018】さて、第1及び第2の主吸着器1及び2の
残る入口1b及び2bは、流路切換手段としての補助側
三方切換弁14の入口14a及び14bに接続され、こ
の三方切換弁14の出口14cは補助吸着器15の入口
15aに接続されている。補助吸着器15は2個の出口
15b及び15cを有しており、一方の出口15bは逆
止弁16及び開閉弁17を順に介して凝縮器10に接続
され、他方の出口15cは開閉弁18及び逆止弁19を
順に介して蒸発器12に接続されている。
【0019】上記補助吸着器15は、第1及び第2の主
吸着器1及び2と同様に、中空容器内に冷媒を吸・脱着
する吸着剤20を充填して構成されている。この場合、
補助吸着器15の吸着剤20には、補助吸着器15の小
型化のために、第1及び第2の主吸着器1及び2のシリ
カゲルからなる吸着剤3及び4よりも吸着能力の大きな
吸着剤例えばゼオライトが用いられている。
【0020】また、補助吸着器15内には、加熱手段と
しての加熱用熱交換器を構成する排気ガスパイプ21が
設けられていると共に、冷却手段としての冷却用熱交換
器を構成する冷却パイプ22が設けられている。ここ
で、排気ガスパイプ21は、エンジンの排気管から分岐
されたバイパス管(図示せず)に接続されており、加熱
媒体としてのエンジン排気ガスが流されるようになって
いる。また、冷却パイプ22には、主吸着器1,2の冷
却パイプ7,8と同様に、車外空気により冷却されるタ
ンクからの水が冷却媒体として供給されるようになって
いる。
【0021】ここで、補助吸着器15をエンジン排気ガ
スにより加熱する理由は、吸着剤20がゼオライトで、
シリカゲルよりも吸着性が良い半面、吸着した冷媒を脱
着するためにはシリカゲルよりも高温度を必要とするの
で、エンジン冷却水ではなくエンジン排気ガスを利用す
るものである。なお、排気ガスパイプ21としては、バ
イパス管でなく、エンジンの排気と熱交換した加熱流体
とその流路であっても良い。
【0022】次に上記構成の作用を説明する。今、エン
ジンは始動直で、エンジン冷却水は低温のままとする。
この状態でカーエアコンのスイッチをオンすると、第1
及び第2の主吸着器1及び2の一方が吸着側、他方が脱
着側となるように設定されて冷却運転が開始される。こ
の場合、第1及び第2の主吸着器1及び2のうち、前回
の冷却運転の終了時に脱着側であったものが今回の冷却
運転開始時に吸着側となり、前回の冷却運転の終了時に
吸着側であったものが今回の冷却運転開始時に脱着側と
なるように設定される。ここで、前回の冷却運転終了時
にいずれが脱着側及び吸着側であったかは、図示しない
制御装置のメモリに記憶されており、制御装置はそのメ
モリの記憶内容に基づいて第1及び第2の主吸着器1及
び2の一方が吸着側、他方が脱着側となるように設定す
るものである。
【0023】冷却運転中は、第1及び第2の主吸着器1
及び2は、交互に吸着側及び脱着側となるように切り換
えられる。そして、脱着側となった主吸着器は、通常は
凝縮器10に連通されるが、冷却運転開始当初は、凝縮
器10との連通が断たれた状態で補助吸着器15に連通
される。
【0024】さて、冷却運転の開始により、先ず、第1
の主吸着器1が吸着側で、第2の主吸着器2が脱着側に
設定されたとする。すると、図1に示すように、流入側
三方切換弁13が入口13aと出口13bを連通するよ
うに動作して吸着側の第1の主吸着器1を蒸発器12に
連通させると共に、第1の主吸着器1の冷却パイプ7に
冷水が供給される。
【0025】また、補助側三方切換弁14が入口14b
と出口14cとを連通するように動作して脱着側の第2
の主吸着器2の出口2bを補助吸着器15に連通させる
と共に、第2の主吸着器2の加熱パイプ8に高温のエン
ジン冷却水が供給される。このとき、流出側三方切換弁
9は全閉状態にあり、凝縮器10に対して吸着側の第1
の吸着器1は勿論のこと、脱着側である第2の主吸着器
2をも遮断した状態になっている。
【0026】以上により、第1の主吸着器1の吸着剤3
が冷水により冷却されて蒸気冷媒を吸着するようになる
ため、蒸発器12内の圧力が低下する。これにより蒸発
器12内に予め溜められている液冷媒が蒸発し、その時
の潜熱により車室に送られる空気を冷却する。そして、
蒸発器12で蒸発した冷媒は、第1の主吸着器1の吸着
剤3に吸着され、この吸着時に蒸気冷媒から放出される
潜熱は冷却パイプ7内を流れる冷水に奪い去られる。
【0027】一方、第2の主吸着器2においては、補助
吸着気15と連通されることで、冷媒が吸着剤4から脱
着され、脱着された蒸気冷媒は補助吸着器15の吸着剤
18に吸着される。この吸着時に蒸気冷媒から放出され
る潜熱は、冷却パイプ22を流れる冷水に奪い去られ
る。
【0028】第1の主吸着器1の吸着剤3が吸着を完了
すると共に、第2の主吸着器2の吸着剤4が脱着を完了
すると、第2の主吸着器2が吸着側で第1の主吸着器1
が脱着側となるように切り換えるべく、図2に示すよう
に、流入側三方切換弁13が入口13aと出口13cと
を連通するように切り換わり動作して第2の主吸着器2
を蒸発器12に連通させると共に、補助側三方切換弁1
4が入口14aと出口14cを連通するように切り換わ
り動作して第1の主吸着器1を補助吸着器15に連通さ
せる。また、第1の主吸着器1の加熱パイプ5に高温の
エンジン冷却水が供給されると共に、第2の主吸着器2
の冷却パイプ部8に冷水が供給される。
【0029】これにより、今度は第2の主吸着器2が蒸
気冷媒を吸着して蒸発器12に溜められた液冷媒が継続
して蒸発するようになると共に、第1の主吸着器1で脱
着された蒸気冷媒が補助吸着器15の吸着剤20に吸着
されるようになる。そして、第2の主吸着器2が吸着を
完了すると共に、第1の主吸着器1が脱着を完了する
と、前述したと同様にして第1の主吸着器1が吸着側
で、第2の主吸着器2が脱着側となるように切り換えら
れる。
【0030】このように冷却運転開始当初は、第1及び
第2の主吸着器1及び2のうち脱着側となったものが補
助吸着器15に連通される。この補助吸着器15に対す
る第1及び第2の主吸着器1及び2の交互連通は、補助
吸着器15の吸着剤20が所定の冷媒吸着率に上昇する
まで行われる。なお、上記の所定の吸着率とは、例えば
補助吸着器15が内圧が凝縮器10の内圧と等しくなる
時点の吸着率をいう。
【0031】ところで、吸着剤3,4の冷媒吸着率は、
吸着動作時では冷却パイプ7及び8に供給される冷水の
温度に依存し、脱着動作時ではエンジン冷却水の温度に
依存する。今、脱着動作開始時に吸着剤3,4が図4に
Aで示す吸着率であったとすると、その吸着率は、脱着
の進行により次第に低下するが、脱着側の主吸着器を凝
縮器10に連通させる通常状態では、脱着完了時の吸着
剤3,4の冷媒吸着率は、加熱媒体であるエンジン冷却
水の温度に依存するため、図4にBで示す吸着率に止ま
る。
【0032】しかしながら、冷却運転開始当初は、上述
のように脱着側となった主吸着器は補助吸着器15に連
通され、吸着剤3,4から脱着された蒸気冷媒が補助吸
着器15の吸着剤18に吸着されるようになるため、脱
着動作終了時における吸着剤3,4の吸着率は、通常時
よりも一段と低下し、図4にCで示す低い吸着率とな
る。そして、蒸発器12の冷却能力は、前に述べたよう
に、吸着剤3,4の吸着動作の開始時と終了時との吸着
率の差によって決まるため、補助吸着器15の吸着剤2
0により冷媒吸着率が一段と低下された吸着剤3,4
は、蒸発器12の冷却能力をより大きく発揮させること
となる。
【0033】このため、脱着動作時に補助吸着器15に
連通されて吸着率を一段と低下された吸着剤3,4は、
次の吸着動作時に、蒸発器12からより多くの蒸気冷媒
を吸着し、蒸発器12は大きな冷却能力でもって車室内
に送風される空気を冷却する(クールダウン運転)。従
って、カークーラーの運転開始初期では、蒸発器12を
通って車室内に送られる空気の温度が高く、蒸発器12
の熱的負荷が大きくても、大きな冷却能力を発揮して車
室内を急速に冷やす。
【0034】しかして、図2の状態のとき、補助吸着器
15の吸着剤20が所定の吸着率まで上昇したとする
と、次の切り換わり状態を示す図3では、通常状態とな
って吸着側に切り換えられた第1の主吸着器1が流入側
三方切換弁13により蒸発器12に連通されると共に、
脱着側に切り換えられた第2の主吸着器2が流出側三方
切換弁9により凝縮器10に連通される。また、第1の
主吸着器1の冷却パイプ7に冷水が供給されると共に、
第2の主吸着器2の加熱パイプ6に高温のエンジン冷却
水が供給される。
【0035】一方、補助側三方切換弁14は全閉状態と
なって補助吸着器15と第1及び第2の主吸着器1及び
2との連通を遮断し、代わって開閉弁17が開いて補助
吸着器15を凝縮器10に連通させると共に、補助吸着
器15の排気ガスパイプ21にエンジン排気ガスが供給
される。
【0036】そして、第1の主吸着器1内の吸着剤3は
高温のエンジン冷却水により加熱されて蒸気冷媒を脱着
し、脱着された蒸気冷媒は凝縮器10に供給される。ま
た、補助吸着器15内の吸着剤18は、エンジン排気ガ
スにより加熱されて蒸気冷媒を脱着し、脱着された蒸気
冷媒は凝縮器10に供給され、ここで第1の主吸着器1
から供給される蒸気冷媒と共に凝縮される。
【0037】凝縮器10で凝縮された冷媒は、逆止弁1
1を介して蒸発器12に供給されてこの蒸発器12内に
溜められつつ蒸発し、冷却作用を呈する。そして、第1
の主吸着器1が脱着を完了すると共に、第2の主吸着器
2が吸着を完了すると、次に第1の主吸着器1が吸着側
で、第2の主吸着器2が脱着側となるように切り換えら
れ、以後、第1及び第2の主吸着器1及び2が交互に吸
着側及び脱着側となるように切り換えられて蒸発器12
及び凝縮器10に連通される。
【0038】なお、蒸発器12の熱的負荷が軽減された
場合には、開閉弁17を閉じて開閉弁18を開いて補助
吸着器15で脱着された蒸気冷媒を蒸発器12に直接供
給する状態とするか、或いは開閉弁17を開いたまま開
閉弁18も開くことにより、補助吸着器15で脱着され
た蒸気冷媒を凝縮器10及び蒸発器12に供給する状態
とする。そして、このようにして補助吸着器15の吸着
剤20が吸着した冷媒を脱着することにより、次の冷却
運転開始時に第1及び第2の主吸着器1及び2から冷媒
を吸着し得るようにするものである。
【0039】このように本実施例によれば、冷却運転開
始当初に第1及び第2の主吸着器1及び2から脱着され
た冷媒を補助吸着器15に吸着することにより、第1及
び第2の主吸着器1及び2の吸着剤3及び4の吸着率を
通常よりも低くすることができるので、蒸発器12が高
い冷却能力を発揮すること(クールダウン運転)を要求
される冷却運転開始当初において、その要求に対処する
ことができる。
【0040】しかも、一時的なクールダウン運転の要求
に、冷却運転の継続のために脱着動作と吸着動作を交互
に繰り返す運転用の第1及び第2の主吸着器1及び2を
大型にしたり、その数を増やしたりすることなく対処で
きるので、吸着式冷却装置全体の大型化を回避でき、車
載性に優れる。
【0041】図5は本発明の第2実施例を示すもので、
前記第1実施例と異なるところは、エンジンの始動と同
時期にカーエアコンのスイッチをオンした場合、冷えて
いるエンジン冷却水が早く暖まるように、補助吸着器1
5の吸着剤20が蒸気冷媒を吸着するとき、その蒸気冷
媒から放出される潜熱によってエンジン冷却水を加熱す
るようにしたものである。
【0042】すなわち、補助吸着器15内には、吸着剤
20とエンジン冷却水との熱交換器を構成する受熱パイ
プ23が設けられており、エンジンの始動時に、冷却パ
イプ22への冷水供給を断った状態で、受熱パイプ23
にエンジン冷却水が供給されるように構成されている。
【0043】しかして、エンジンの始動と同時期にカー
エアコンのスイッチがオンされ、吸着式冷却装置の冷却
運転が開始されると、その初期には、前述したと同様
に、第1及び第2の主吸着器1及び2のうち脱着側とさ
れた主吸着器が補助吸着器15に連通される。
【0044】今、図4に示すように、第2の主吸着器2
が脱着側とされて補助側三方切換弁14を介して補助吸
着器15に連通されたとすると、補助吸着器15の吸着
剤20が第2の主吸着器2内の蒸気冷媒を吸着する。こ
れにより、第2の主吸着器2の内圧が低下するため、吸
着剤4から蒸気冷媒が脱着され、その脱着された蒸気冷
媒が吸着剤20に吸着される。そして、吸着剤20が蒸
気冷媒を吸着する際、その冷媒の潜熱によって受熱パイ
プ23を流れるエンジン冷却水が加熱される。
【0045】第1の主吸着器1が脱着側で、第2の主吸
着器2が吸着側となるように切り換えられると、同様に
して第1の主吸着器2の吸着剤3から蒸気冷媒が脱着さ
れ、その蒸気冷媒が吸着剤20に吸着される際の潜熱に
より、受熱パイプ23を流れるエンジン冷却水が加熱さ
れる。なお、エンジン冷却水が所定温度まで上昇する
と、受熱パイプ23へのエンジン冷却水の供給が停止さ
れると共に、冷却パイプ22に冷水が供給されるように
なっている。
【0046】このようにして脱着側の主吸着器から脱着
された冷媒蒸気が吸着剤20に吸着される際、その冷媒
の潜熱により受熱パイプ23を流れるエンジン冷却水が
加熱される。このため、エンジン冷却水は早期に暖まる
ようになり、第1の主吸着器1或いは第2の主吸着器2
が脱着側となったとき、その吸着剤3,4が加熱パイプ
5或いは6に供給されるエンジン冷却水により早期に加
熱されて早期に十分な脱着動作を行うようになる。従っ
て、第1及び第2の主吸着器1及び2の吸着剤3及び4
は、エンジン始動時点から早い時期に十分なる脱着動作
を行うこと、及び補助吸着器15の吸着剤20の吸着作
用により脱着が促進されることと相俟って、通常時より
も吸着率が低下する。
【0047】以上のことから、エンジン始動と同時にカ
ーエアコンをオンしても、蒸発器12は高い冷却能力を
呈し、冷却運転初期のクールダウン運転の要求に対処す
ることができる。しかも、エンジン始動時には冷えてい
るエンジン冷却水を補助吸着器15の吸着剤20が蒸気
冷媒を吸着するときの潜熱により加熱するので、エンジ
ンの燃料消費量を増加させる必要がなく、無駄な燃料消
費をなくすことができる。
【0048】図6は本発明の第3実施例を示すもので、
前記第1実施例との相違は、冷却運転停止後に第1及び
第2の主吸着器1及び2の吸着剤3及び4の吸着率を低
下させ、次に行われる冷却運転の開始初期のクールダウ
ン運転に備えるようにしたところにある。
【0049】すなわち、カーエアコンのスイッチがオフ
され、吸着式冷却装置の冷却運転が停止すると、図6に
示すように、補助側三方切換弁14が全閉状態から2個
の入口14a及び14bを共に出口14cに連通する状
態に切り換えられ、第1及び第2の主吸着器1及び2の
双方が補助吸着器15に連通される。
【0050】この状態で、高温度のエンジン冷却水が第
1及び第2の主吸着器1及び2の加熱パイプ5及び6に
供給され、吸着剤3及び4を加熱する。これにより、吸
着剤4及び4に吸着されている冷媒が脱着され、その脱
着された蒸気冷媒は補助吸着器15の吸着剤20に吸着
される。このため、第1及び第2の主吸着器1及び2の
うち、冷却運転が停止される直前まで脱着側であった主
吸着器の吸着剤の吸着率は更に低下すると共に、同じく
吸着側であった主吸着器の吸着剤の吸着率も通常よりも
低くなり、次の冷却運転開始初期のクールダウン運転に
備える。このような冷却運転停止後のクールダウン待機
動作は、冷却運転停止と同時期にエンジンを停止させて
も、エンジン冷却水は高温のままであるから、吸着剤
3,4からの冷媒脱着はエンジン冷却水による加熱によ
って行うことができる。
【0051】補助吸着器15の吸着剤20が吸着した冷
媒は、次の冷却運転時に排気ガスパイプ21に高温度の
排気ガスが供給されることにより脱着され、その脱着さ
れた蒸気冷媒は、第1実施例と同様に凝縮器10、或い
は蒸発器12の熱的負荷によっては凝縮器10及び蒸発
器12に供給される。
【0052】ここで、補助吸着器15の吸着剤20はゼ
オライトが使用されている。ゼオライトは、第1及び第
2の主吸着器1及び2の吸着剤3及び4として使用され
ているシリカゲルよりも吸着力が大きいので、冷却運転
停止後に第1及び第2の主吸着器1及び2を補助吸着器
15に連通させても、吸着剤20により吸着剤3及び4
が脱着する蒸気冷媒を十分に吸着して当該吸着剤3及び
4の冷媒吸着率を通常時よりも低くすることができるも
のである。
【0053】なお、補助吸着器15の吸着剤20には、
シリカゲルを用いても良い。補助吸着器15の吸着剤2
0にシリカゲルを用いた場合には、第1及び第2の主吸
着器1及び2の双方を補助吸着器15に連通させると、
吸着剤3及び4の吸着率を十分に下げ得ないので、この
場合には、第1及び第2の主吸着器1及び2のうち、冷
却運転の停止直前に吸着側であった主吸着器だけを補助
吸着器15に連通させるようにして一方の主吸着器の吸
着剤だけの吸着率を低下させてクールダウン運転に備え
るようにすれば良い。
【0054】また、第3実施例では、冷却運転終了時に
第1及び第2の主吸着器1及び2の双方を同時に補助吸
着器15に連通させるようにしたが、第1及び第2の主
吸着器1及び2のうち、停止直前に脱着側であった主吸
着器を補助吸着器15に連通させ、その後、停止直前に
吸着側であった主吸着器をエンジン冷却水で脱着した
後、補助吸着器15に連通させるようにしても良い。更
に、冷却運転の停止直前に脱着側であった主吸着器のみ
を補助吸着器に連通させるようにしても良い。
【0055】尚、本発明は上記し且つ図面に示す実施例
に限定されるものではなく、第1及び第2の主吸着器1
及び2の吸着剤3及び4としては、ゼオライトを使用し
ても良く、また補助吸着器15は複数個設けても良い
等、要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、冷
却運転の開始時または停止時に、主吸着器を補助吸着器
に連通させて、主吸着器の吸着剤の冷媒吸着率を低くす
ることができるので、主吸着器の大型化、個数の増加を
招来することなく、冷却運転開始初期にクールダウン運
転を行うことができる(請求項1、3)。
【0057】また、エンジン始動と同時に冷却運転を行
った場合、エンジン冷却水を補助吸着器の吸着剤が蒸気
冷媒を吸着する際に冷媒から放出される潜熱によってエ
ンジン冷却水を加熱するので、エンジン冷却水を早期に
暖めることができる(請求項2)。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示し、冷却運転開始初期
の連通状態の一例を示す構成図
【図2】冷却運転開始初期の連通状態を同図1とは異な
る状態で示す構成図
【図3】通常の連通状態の一例を示す構成図
【図4】吸着剤の吸・脱着による吸着率の変化を示すグ
ラフ
【図5】本発明の第2実施例を示す図1相当図
【図6】本発明の第3実施例を示し、冷却運転停止時の
連通状態を示す構成図
【符号の説明】
図中、1及び2は第1及び第2の主吸着器、3及び4は
吸着剤、5及び6は加熱パイプ、7及び8は冷却パイ
プ、10は凝縮器、12は蒸発器、15は補助吸着器、
20は吸着剤、21は排気ガスパイプ、22は冷却パイ
プ、23は受熱パイプである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸着剤が収容された主吸着器を少なくと
    も2個設け、それら主吸着器が交互に脱着動作と吸着動
    作を行うように構成し、脱着側の主吸着器から脱着され
    た蒸気冷媒を凝縮器により凝縮して蒸発器で蒸発させた
    後、他方の主吸着器に吸着させることにより冷却運転を
    行う吸着式冷却装置において、 吸着剤が収容された補助吸着器を設け、冷却運転の開始
    時に、前記補助吸着器を、前記主吸着器のうち脱着動作
    を行う主吸着器に連通させてその主吸着器が脱着した蒸
    気冷媒を前記補助吸着器に吸着させる構成としたことを
    特徴とする吸着式冷却装置。
  2. 【請求項2】 自動車に搭載されて前記補助吸着器がエ
    ンジン冷却水と熱交換可能に構成され、前記補助吸着器
    の吸着動作時にその冷却をエンジン始動時の前記エンジ
    ン冷却水により行うように構成されていることを特徴と
    する請求項1記載の吸着式冷却装置。
  3. 【請求項3】 吸着剤が収容された主吸着器を少なくと
    も2個設け、それら主吸着器が交互に脱着動作と吸着動
    作を行うように構成し、脱着側の主吸着器から脱着され
    た蒸気冷媒を凝縮器により凝縮して蒸発器で蒸発させた
    後、他方の主吸着器に吸着させることにより冷却運転を
    行う吸着式冷却装置において、 吸着剤が収容された補助吸着器を設け、冷却運転の停止
    時に、前記補助吸着器を、前記主吸着器のうち少なくと
    も脱着動作を行った主吸着器に連通させてその主吸着器
    の蒸気冷媒を前記補助吸着器に吸着させる構成としたこ
    とを特徴とする吸着式冷却装置。
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