JPH0966253A - 塗布膜形成方法および塗布膜形成装置 - Google Patents

塗布膜形成方法および塗布膜形成装置

Info

Publication number
JPH0966253A
JPH0966253A JP7223280A JP22328095A JPH0966253A JP H0966253 A JPH0966253 A JP H0966253A JP 7223280 A JP7223280 A JP 7223280A JP 22328095 A JP22328095 A JP 22328095A JP H0966253 A JPH0966253 A JP H0966253A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid
air
coating film
discharge port
film forming
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7223280A
Other languages
English (en)
Inventor
Masayoshi Miura
眞芳 三浦
Kenji Akami
研二 赤見
Keisaku Yamaguchi
恵作 山口
Shiyuuko Maeda
修子 前田
Hidetomo Nagahara
英知 永原
Hiroyuki Naka
裕之 中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP7223280A priority Critical patent/JPH0966253A/ja
Publication of JPH0966253A publication Critical patent/JPH0966253A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Coating Apparatus (AREA)
  • Nozzles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 CRT用ガラス基板の製造等に好適に使用さ
れ得る塗布膜形成方法および塗布膜形成装置に関し、塗
布膜の厚みばらつきが発生したり、乾燥に時間がかかる
という課題を解決し、均一な膜厚で、かつ短時間に塗布
膜の形成を行なうことを目的とする。 【構成】 蛍光体溶液等の沈降性、凝集性および揮発性
の少なくとも1つの性質を有する液体を、吐出ヘッド1
0の液体吐出口に印加される空気圧力の差圧を利用し、
CRT用ガラス基板1に蛍光体溶液等を均一に塗布し、
塗布膜を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、塗布膜形成方法および
塗布膜形成装置に関し、特にインクジェット等の吐出ヘ
ッドの微細ノズルより吐出する際に目詰まりしやすい液
体の塗布に関連し、例えばCRT(カソード・レイ・チ
ューブ)のブラックマトリクス形成や蛍光体の塗布に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】CRT、いわゆるブラウン管は、表面の
ガラスの内側に、三原色の赤(R)、緑(G)及び青
(B)の蛍光体を配置し、背後から電子銃の光を照射
し、各蛍光体の発光により、映像を映し出す構成を有す
る。
【0003】この蛍光体を配置するには、蛍光体の分散
溶液を、CRTの表面ガラスの内側面に塗布し、乾燥後
露光し定着させる。
【0004】図9は、その蛍光体を塗布する各工程を示
すものであり、フローコート法と呼ばれる塗布膜形成方
法である。
【0005】まず、図9(a)に示すように、CRT表
面ガラス90の内側面91に塗布液である蛍光体分散液
92を適量滴下する。
【0006】ついで、図9(b)に示すように、CRT
表面ガラス90を次第に傾けながら回転させ、液をゆっ
くりまんべんなく広げる。
【0007】そして、図9(c)において、CRT表面
ガラス90を完全に横方向に傾斜させ切り、高速回転さ
せて余分な塗布液を振り切る。
【0008】さらに、その後、CRT表面ガラス90を
回転させながら、ヒータを用いて乾燥させる。
【0009】また、CRTの製造に際しては、マトリク
ス形成のための、PVP(ポリビニルピロリドン)また
はPVA(ポリビニルアルコール)、さらにはDAG
(グラファイトの微粒子が分散された溶液)を含むマト
リクス形成溶液の塗布が必要であるが、図9と同様な方
法で各々の塗布がなされている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来の塗布膜形成方法では、CRT表面ガラスの周辺ほ
ど膜厚が厚くなるため、CRT自体のホワイトバランス
が悪かったり、特に四隅の膜厚が厚くなるため、その部
分の乾燥に時間がかかる等の解決すべき課題があった。
【0011】また、CRT表面ガラスの周辺の壁に付着
した塗料を除去する工程が必要であるので、CRTの製
造コストの面を押し上げる塗布膜形成方法でもあった。
【0012】本発明は、上記課題を解決するもので、新
規な液体吐出ヘッドを導入して、蛍光体等の分散溶液を
塗布液として用いた場合に、効率よく均一な塗布膜を形
成する塗布膜形成方法および塗布膜形成装置を提供する
ことを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の塗布膜形成方法は、被塗布基板を用意する工
程と、沈降性、凝集性および揮発性の少なくとも1つの
性質を有する液体を用意する工程と、前記液体を吐出す
るための液体吐出口と前記液体吐出口と対向して設けら
れた空気吐出口とを含む吐出ヘッドを用意する工程と、
前記液体を前記液体吐出口内に案内する案内工程と、前
記案内工程で案内された液体に対して前記空気吐出口側
に第1の空気圧を印加する第1の空気圧印加工程と、前
記液体吐出口と前記空気吐出口との間隙部を経て前記空
気吐出口の外方に流出する空気流により前記間隙部の近
傍に第2の空気圧を印加する第2の空気圧印加工程と、
前記第1の空気圧を前記第2の空気圧よりも大きく設定
することにより前記案内工程で前記液体吐出口に案内さ
れた液体を前記空気吐出口を経て外方に吐出して前記被
塗布基板上に塗布し塗布膜を形成する塗布膜形成工程と
を有するものである。
【0014】ここで、液体吐出口と空気吐出口は各々複
数設けられ、さらに、前記吐出ヘッドと被塗布基板とを
一定の回転速度で相対回転させ、かつ吐出ヘッドを前記
被塗布基板に対して所定の方向に相対移動させる相対移
動工程を有していてもよい。
【0015】そして、被塗布基板が、中央部から周辺部
に向かって吐出ヘッドとの距離が小さくなる形状を有し
ている場合、相対移動工程では、前記被塗布基板の中央
部から周辺部に行くにしたがって相対移動速度を小さく
することが好適である。
【0016】また、塗布膜形成工程では、複数の被塗布
基板の塗布膜形成の間、第1の空気圧を第2の空気圧よ
りも常時大きく設定して、液体吐出口に案内された液体
を空気吐出口を経て継続的に外方に吐出し、前記複数の
被塗布基板上に連続して塗布膜を形成することが好適で
ある。
【0017】また、吐出ヘッドを用意する工程では、複
数の吐出ヘッドが用意され、さらに、前記複数の吐出ヘ
ッドの内の少なくとも1つの吐出ヘッドについての塗布
膜形成工程の終了後、前記少なくとも1つの吐出ヘッド
内を吐出される液体の良溶媒により洗浄する洗浄工程
と、前記洗浄工程の終了後、前記少なくとも1つの吐出
ヘッドを待機させる待機工程とを有するものであっても
よい。
【0018】そして、被塗布基板は、CRT用ガラス基
板であり、吐出される液体は、蛍光体の微粒子が分散さ
れた蛍光体塗料、またはブラックマトリクス形成用溶液
であってもよい。
【0019】一方、本発明の塗布膜形成装置は、液室
と、前記液室に連絡した複数の液体吐出口と、前記複数
の液体吐出口の各々に対向して設けられた複数の空気吐
出口とを含む吐出ヘッドと、前記吐出ヘッドの液室に沈
降性、凝集性および揮発性の少なくとも1つの性質を有
する液体を供給する液体供給源と、前記液体吐出口と前
記空気吐出口との間隙部を経て前記空気吐出口より空気
流を流出させ、かつ前記液室に空気圧を印加する空気供
給源と、前記液室に印加した空気圧を、前記空気吐出口
より流出する空気流によって生じる前記液体吐出口と前
記空気吐出口との間隙部の近傍の空気圧よりも大きく設
定する空気圧調整手段と、前記吐出ヘッドと被塗布基板
とを相対移動可能な相対移動手段とを有し、前記吐出ヘ
ッドより液体を吐出することにより前記被塗布基板上に
塗布膜を形成する塗布膜形成装置である。
【0020】ここで、液体吐出口の口径よりも空気吐出
口の口径が大きく設定することが好適である。
【0021】また、空気圧調整手段は、液室に印加した
空気圧を、空気吐出口より流出する空気流によって生じ
る液体吐出口と前記空気吐出口との間隙部の近傍の空気
圧よりも常時大きく設定することが好ましい。
【0022】また、さらに、空気供給源と空気吐出口と
の間に設けられ吐出される液体の良溶媒を供給する溶媒
供給源と、前記空気供給源の前記空気吐出口への連絡と
前記溶媒供給源の前記空気吐出口への連絡とを切り換え
る第1の切換え手段と、液体供給源と液室との間に設け
られ前記溶媒供給源から供給された良溶媒を収納可能な
収納手段と、前記液体供給源の前記液室への連絡と前記
収納手段の前記液室への連絡とを切り換える第2の切換
え手段と、前記空気吐出口を外方から覆うことが可能な
カバー部材とを有し、前記第1の切換え手段により前記
溶媒供給源と前記空気吐出口とが連絡されている場合
に、前記カバー手段で前記空気吐出口を覆い、前記第2
の切換え手段により前記収納手段と前記液室とを連絡す
る構成であってもよい。
【0023】また、さらに、液室内で液体を攪拌する攪
拌手段を有するものであってもよく、この攪拌手段は、
具体的には攪拌翼であり、前記回転翼の回転軸は前記液
体吐出口の軸方向に平行であり、液室は、前記液体吐出
口の方向に向かってすり鉢状に容積を減少させる形状を
有するものであってもよい。
【0024】この場合、さらに、吐出される液体の固形
内在物を排除するフィルタ部材が設けられ、前記フィル
タ部材は、前記液室を、大液室と、前記大液室よりも小
さな容積を有し液体吐出側に設けられた小液室とに分割
し、前記小液室には、前記フィルタ部材を介して前記液
体が供給される構成であってもよい。
【0025】また、攪拌手段は、連続的な溝部、若しく
は凹凸形状を有するロータ部材であることも可能であ
る。
【0026】また、相対移動手段は、吐出ヘッドと被塗
布基板を一定の回転速度で相対回転させる回転手段と、
吐出ヘッドを前記被塗布基板に対して所定の方向に相対
移動させる移動手段とを含み、前記被塗布基板は中央部
から周辺部に向かって吐出ヘッドとの距離が小さくなる
形状を有し、前記移動手段は、前記被塗布基板の中央部
から周辺部に行くにしたがって相対移動速度を小さくす
る構成であってもよい。
【0027】そして、被塗布基板は、CRT用ガラス基
板を用いることができ、吐出される液体は、蛍光体の微
粒子が分散された蛍光体塗料、またはブラックマトリク
ス形成用溶液を用いることもできる。
【0028】
【作用】以上の構成により、沈降性、凝集性および揮発
性の少なくとも1つの性質を有する液体を用いて、例え
ば、蛍光体の微粒子が分散された蛍光体塗料、またはブ
ラックマトリクス形成用溶液を用いて、確実に被塗布基
板上に吐出を行なう。
【0029】また、吐出ヘッドと被塗布基板とを一定の
回転速度で相対回転させ、かつ吐出ヘッドを前記被塗布
基板に対して所定の方向に相対移動させることにより、
被塗布基板全面に確実に塗布される。
【0030】そして、被塗布基板が、CRT用ガラス基
板のように、中央部から周辺部に向かって吐出ヘッドと
の距離が小さくなる形状を有している場合、被塗布基板
の中央部から周辺部に行くにしたがって相対移動速度を
小さくすることにより、形成される塗布膜の均一性が向
上する。
【0031】また、液体吐出口内の液体に対する空気圧
は、液体吐出口と空気吐出口との間隙部の空気圧よりも
常時大きく調整されているから、液体吐出口内の液体を
空気吐出口を経て継続的に外方に吐出し、複数の被塗布
基板上に目詰まりを抑制しながら連続して塗布膜を形成
する。
【0032】また、吐出ヘッドを複数設けて、洗浄した
ものを交代しながら使用すると、より長時間にわたり、
目詰まりを防止しながら塗布作業を行なう。
【0033】また、液室内で液体を攪拌する攪拌手段や
フィルタ部材を設ければ、より効果的に目詰まりを防止
する。
【0034】さらに、液室の形状をすり鉢状にすること
により、固形物が液体吐出口に堆積することがなく、よ
り効果的に目詰まりを防止する。
【0035】また、フィルタ部材を設けた場合に、液室
を液体供給源側と液体吐出口側とに分割し、液体吐出口
側の液室の容積を液体供給源側の液室の容積よりも小さ
くすることにより、液体の凝集を抑制し、より効果的に
目詰まりを防止する。
【0036】
【実施例】以下、本発明の各実施例について、図面を参
照しながら詳細に説明をする。
【0037】(実施例1)まず、本発明の第1の実施例
について、図面を参照しながら詳細に説明をする。
【0038】図1は、本発明の第1の実施例における塗
布膜形成に関する原理を説明するための概略構成図であ
る。
【0039】図1において、1は被塗布基板であるCR
Tの表面に位置するCRTガラス基板であり、10は塗
布液の吐出ヘッドの機能を果たすインクジェットヘッド
である。
【0040】本実施例においては、図1に見られるよう
に、CRTガラス基板10を一定の回転速度θで回転し
ながら、インクジェットヘッド11をCRTガラス基板
10の半径方向に速度vで相対移動させ、インクジェッ
トヘッド11のノズルより、蛍光体塗料を吐出させて、
蛍光体塗料をCRTガラス基板10に付着させ、蛍光体
の塗布膜を形成するものである。
【0041】ついで、図2は、本実施例で使用した好適
なインクジェット型塗布装置の構成を示す模式構成図で
あり、インクジェットヘッドの吐出口の配列方向に沿っ
た断面をも併せて表示している。
【0042】図2において、20はインクジェットヘッ
ド、21は空気供給源、22は液溜、23は圧力調整機
構、24は液体流入口、25は空気流入口、26は空気
吐出口、27は液体吐出口である。
【0043】より具体的は、インクジェットヘッド20
には、空気吐出口26と液体吐出口27とが同軸上に設
けられており、液体吐出口27に液体が保持されるよう
液溜22から塗布液が液体流入口24より供給されてい
る。
【0044】一方、空気供給源21からは、圧力調整機
構23を介して、空気流入口25より空気流が流入して
おり、空気吐出口26より一定の流速の空気流が流出し
ている。
【0045】また、空気供給源21は、液溜22にも接
続されており、インクジェットヘッド20内の液体にも
圧力が印加されることになり、空気流によって生じる液
体吐出口27近傍の空気圧力とバランスされている。
【0046】次に、図3は、図2に示すこのようなイン
クジェットヘッド20の部分拡大図である。
【0047】前述したように、液体吐出口27と空気吐
出口26は、同軸上に配置されており、空気吐出口26
からは一定流速の空気流が流出するが、その空気流の流
出に伴い、液体吐出口27の出口には、この空気流によ
り発生する圧力Paが生じる。
【0048】一方、液溜22には空気圧力が印加されて
いるので、液体吐出口27内の塗布液には圧力Piが生
じる。
【0049】図3(a)は、圧力Paと圧力Piの大き
さがほぼ等しい場合で、塗布液が液体吐出口27に保持
された状態を示す。
【0050】次に、図3(b)は、圧力調整機構23に
よって、インクジェットヘッド20に送られる空気流が
減少し、液体吐出口27の出口に生じる圧力がPiより
小さい値のPbとなり、この圧力差Pi−Pbによっ
て、塗布液が吐出する状態を示す。
【0051】次に、図4は、圧力調整機構23の詳細構
造を示す図である。図4において、空気供給源からの空
気流は、電磁弁40の流入口に流入し、電磁弁40の動
作に対応して、流出口Aあるいは流出口Bより流出す
る。
【0052】この電磁弁40は、印加される電気信号に
よって流出口をAあるいはBに切り替えるものである。
【0053】まず、流入口が流出口Aと連通している場
合には、図3(a)の状態が成立しており、液溜の圧力
Piと空気流による圧力Paがほぼ等しくなるようにな
っている。
【0054】次に、電磁弁40に吐出信号が印加される
と、流出口Aから流出口Bに切り替えられ、流路Bを空
気流が流れる。
【0055】流路Bには、流路抵抗体41が配されてお
り、空気流が流路抵抗体41を通過することによって圧
力損失が生じ、インクジェットヘッドでの空気流による
圧力がPaからPbに低下し、図3(b)の状態となっ
て塗布液が吐出される。
【0056】以上のように、本実施例では、図2から図
4によって示された詳細構造を有するインクジェット型
塗布装置を使用した。
【0057】次に、本実施例で塗布液として用いた蛍光
体塗料は、ZnS等の蛍光体の微粒子、界面活性剤、P
VA、感光剤、ペーハー調整剤等からなる分散液であ
り、粘度14cp、比重1.2の溶液である。
【0058】つまり、平均粒径数μmの蛍光体の微粒子
を溶液中に分散させたもので、静置させた状態では次第
に蛍光体が下方に沈降して行く。
【0059】また、この蛍光体塗料は、固形分が凝集し
易く、平均粒径よりもかなり大きい塊が生じてしまう。
【0060】さらに、塗布の直後から乾燥工程が開始さ
れ、乾燥工程を短縮させるため、乾燥のし易さも求めら
れる性質のものである。
【0061】すなわち、蛍光体塗料は、塗布液として
は、非常に目詰まりし易い性質を持った液体であるとい
わざるを得ない。
【0062】例えば、予備実験として、どの程度の時間
で目詰まりが生じるか測定したところ、吐出停止後15
秒以上放置して再び吐出させると、もう既にインクジェ
ットヘッドのいくつかのノズルが吐出不能となってお
り、ほとんど瞬時に目詰まりが発生することが分かっ
た。
【0063】そこで、予備実験と対策検討の末、一度吐
出が開始されると、塗布作業を中断するまで吐出を停止
させない方式を採用した。
【0064】すなわち、図3において、常に、図3
(b)の状態を保ち、ヘッドは常時吐出状態にあるよう
にした。
【0065】このようにすることによって、10〜20
分程度の安定した吐出状態を確実に得られることとなっ
た。
【0066】この場合、1つのCRTを塗布した後、次
のCRTの塗布開始までの待ち時間にも吐出は行われて
おり、その間吐出された塗料は、回収タンクに集められ
て回収され、必要に応じて再度使用されることになる。
【0067】この場合、好適なインクジェットヘッドと
して、目詰まりを考慮して、液体吐出口27を100μ
m、空気吐出口26を140μmと大きめの直径とし、
Piを約0.25kg/cm2、Pbを約0.20kg
/cm2に設定した。
【0068】また、このインクジェットヘッドは、いわ
ゆるマルチノズルヘッドで、24個の液体吐出口27お
よび空気吐出口26を備えたものである。
【0069】以上のような条件下で、吐出量を測定した
ところ約15g/分であった。さて、以上のような構
成、条件のもとに、図1に示されたようにインクジェッ
トヘッド10を配置し、CRT基板1上に実際の実際の
塗布作業を行った。
【0070】まず、塗布する形態は種々考えられるが、
本実施例では、CRTガラス基板1を回転速度θで回転
させながら、中央部より塗布を開始し、インクジェット
ヘッドをvの速度で外方に移動させて、次第に外周部を
塗布して行き、全面に塗料を付着させる形態を代表的に
採用した。
【0071】CRTガラス基板1は、図示するように湾
曲しているものが多いので、適度な回転速度θで回転さ
せることによって遠心力を作用させ、中央部に塗料が溜
るのを防ぐことができる。
【0072】また、インクジェットヘッドの移動速度v
は、これを変化させることによって、塗布膜の厚みを変
化させることができるもので、仮に、全面にわたって等
しい膜厚を塗布する場合で、かつ遠心力による塗膜の流
動が無視できる場合には、外周に行くほど遅い速度にす
るとよい。
【0073】例えば、14インチのCRTの場合、数グ
ラムの塗料を全面に塗布すると、数十μmの厚みの塗膜
が形成できるので、この厚みの塗膜を形成するとすれ
ば、インクジェットヘッドの吐出量から考えて、20秒
程度で1枚のCRT塗布が完了する。
【0074】なお、蛍光体塗料は、連続的に吐出されて
いるので、非塗布時には、シャッターで受け止めるよう
にし、塗布時にはシャッターを外して、CRTガラス基
板に付着させた。
【0075】また、小さな面積のCRT用ガラス基板を
塗布する場合であって、次のCRT用ガラス基板が迅速
に塗布位置に送られてくる場合等には、インクジェット
ヘッドを常時吐出状態にしておく必要はなく、塗布終了
後、ヘッドを、一旦、空気圧がバランスされた非吐出状
態とし、次のガラス基板が送られてきてから吐出状態に
切り換えるようにしてもよい。
【0076】以上のように、空気流を利用したインクジ
ェットヘッドによって、CRTの製造が可能であること
が明かとなったが、ここで、空気流を利用したインクジ
ェットが好適であるかについて説明をする。
【0077】インクジェットを用いた記録方式には、上
記空気流制御型以外にも、連続噴射型、ピエゾ素子や熱
エネルギーによる圧力波を利用したオンデマンド型、静
電吸引型等種々の方式がある。
【0078】しかしながら、蛍光体塗料のような固体粉
末を分散させたような目詰まりを生じさせ易い液体を吐
出させるには、それを回避するために、できるだけ大口
径の吐出口から、微少な吐出量の液体吐出がなされるこ
とが必要である。
【0079】連続噴射型インクジェットヘッドは、液室
に圧力を印加し、ノズルより液体を連続噴射させ液滴を
作製し、液滴を取捨選択して文字画像などを形成するも
のであるが、液体を勢いよくノズルから噴出させるため
には、比較的高い圧力を印加して液体を吐出させる必要
がある。
【0080】例えば、本実施例で用いた液体吐出口27
と同様の直径100μm、板厚約150μmのノズルを
使用した場合、約0.5kg/cm2以上の圧力を液体
に印加しなければ、安定して液体を吐出させることがで
きない。
【0081】それ以下の圧力の場合には、十分な吐出力
がないため、ノズル表面に液が付着し、溜りとなって吐
出せず、垂れを起こしてしまう。
【0082】さらに、同一の形状のノズルを液体吐出口
とした場合、本実施例のような空気流制御型に比較し
て、約5〜10倍吐出量が多くなる。
【0083】したがって、単純に液体に圧力を印加して
ノズルから液体を吐出させる方式を採用する場合には、
吐出量が多くかつ吐出速度の大きな状態で、液が塗布す
る基板に衝突することになる。
【0084】よって、連続噴射型インクジェットヘッド
を用いてCRTへの蛍光体塗布液の塗布を行った場合に
は、非常に吐出量が多いため薄く塗布することが困難で
あったり、また、液体の飛翔速度が高速であるため、ガ
ラス基板に衝突した際に、飛び散りが生じて塗布膜に気
泡が発生し、塗布膜の均一性が損なわれるという難点が
ある。
【0085】また、ピエゾ素子や熱エネルギーによって
液室に圧力波を発生させ、ノズルより液滴を吐出させる
タイプのインクジェット記録ヘッドでは、液室の液の体
積変化をノズルに集約させて吐出力を得ているため、大
きな直径のノズルを用いることには適していない。
【0086】というのは、通常、このタイプのインクジ
ェットでは、液体吐出口の大きさは直径30〜50μm
の範囲で使用が可能であり、100μmの様な大口径の
ノズルでは、直径比の3乗倍の体積変化が必要なため、
実質上吐出可能なヘッド作製が困難であるためである。
【0087】また、静電吸引型インクジェットでは、高
電圧を印加するため、導電性の液体を使用するのが困難
であるので、水溶性の分散液である蛍光体塗料を吐出さ
せるのは困難である。
【0088】以上のように、本実施例では、代表的にC
RTを製造する場合において、空気流制御型インクジェ
ットヘッドを用いることにより、比較的直径の大きい液
体吐出口によっても、微小量の分散液である蛍光体塗料
を吐出することが可能となり、さらに、吐出を開始した
後は、連続的に吐出させた状態を保つことによって、1
0〜20分程度の安定した塗布をすることができた。
【0089】さらに、湾曲したCRTガラス基板を、適
度な回転速度で回転させることによって遠心力を作用さ
せながら、インクジェットヘッドの相対移動速度を調節
するため、中央部に塗料が溜ることなく、均一でかつ塗
布膜厚の調整自由度の高い塗布を実現することができ
た。
【0090】(実施例2)次に、本発明の第2の実施例
について、図面を参照しながら詳細に説明をする。
【0091】実施例1においては、一旦作動させた後
は、吐出停止しないことによって、10〜20分程度安
定して塗布が可能であった。
【0092】しかし、例えば、30分経過して目詰まり
を起こすと、ヘッドを取り外して、目詰まりを解消させ
てから、再び設置して塗布を行う必要がある。
【0093】本実施例は、一定時間以上経過すると目詰
まりが発生する吐出装置を使用して、塗布を停滞するこ
となく継続する構成を提供するものである。
【0094】具体的には、本実施例では、インクジェッ
トヘッドを2個以上用意し、一定時間毎に使用するイン
クジェットヘッドを交換し、使用していないインクジェ
ットヘッドは目詰まりのすることのない状態で待機させ
ておくものである。
【0095】すなわち、各吐出ヘッドは、(1)吐出工
程(塗布工程)、(2)洗浄工程、(3)待機工程の3
つの主工程を順次経過してゆき、2個以上の吐出ヘッド
の内いずれか1つが吐出工程にあるよう設定されること
になる。
【0096】図5は、本実施例の構成例を示すものであ
り、インクジェットヘッドと液体及び空気の供給系の概
略を示す構成図である。
【0097】なお、インクジェットヘッド20の構成
は、実施例1で説明したものと同様の構成要素には同じ
符号を付した。
【0098】ここで、空気流入口25には、分岐管Aを
通じ、一方は第二弁52を介して空気供給源が接続さ
れ、他方では第四弁54を介して溶媒タンクが各々接続
されている。
【0099】また、液体流入口24には、同様に、分岐
管Bを通じ、第一弁51を介して液溜が、第三弁53を
介して廃液タンクが接続されている。
【0100】このような構成において、塗布時、すなわ
ち吐出工程では、第一、第二弁51、52が開放され、
第三、第四弁53、54が閉じた状態で動作する。
【0101】この状態では、蛍光体塗料は沈降して、目
詰まりが生じ始めるので、使用しているインクジェット
ヘッドについては、その目詰まり発生前にこの吐出工程
から抜け出させ非動作状態とし、次の洗浄工程に移動さ
せ、代わりに他のインクジェットヘッドがセットされて
吐出工程におかれ、塗布作業が続けられる。
【0102】洗浄工程では、第一、第二弁51、52は
閉じた状態で、第三、第四弁53、54が開放され、空
気流入口25から、溶媒が溶媒タンクより流入し、空気
吐出口26から流出するとともに、液体吐出口27から
も溶媒が液室55に流入し、液体流入口24を逆流して
第三弁53を通って、廃液タンクに流れ込む。
【0103】この溶媒タンク内の溶媒は、蛍光体塗料を
良く溶解させる液であればよく、通常は水でよい。
【0104】この状態をしばらく続けると、各吐出口2
6、27近傍に凝集し堆積しかかった蛍光体塗料の固形
分が溶解するとともに、インクジェットヘッド20内の
液室55は、完全に溶媒液に置換される。
【0105】この際、空気吐出口26をフタ56で閉塞
すると、液体吐出口27から溶媒が勢い良く流れ込むの
で、短時間でインクジェットヘッド20内の液室55が
完全に洗浄される。
【0106】このように、インクジェットヘッド20の
空気流路系及び液室55が完全に溶媒液で置換される
と、次に第四弁54を閉じ、第二弁52を開放して空気
流をヘッド20内に流入させ、インクジェットヘッド2
0内の溶媒液を廃液タンクに流出させるとともに、フタ
56を空気吐出口26より取り除き、空気吐出口26か
らも外方に流出させる。
【0107】この状態を一定時間続けることによって、
インクジェットヘッド20の内部が空気で充され乾燥さ
れた、つまり空の状態になる。
【0108】以上で、非動作状態にあるインクジェット
ヘッドの洗浄工程を終了して、待機工程に移る。
【0109】次に、待機工程では、インクジェットヘッ
ドの内部は空の状態のままになっているから、目詰まり
などの発生はなく、次の吐出工程への移行をを待つこと
が可能となる。
【0110】以上のように、本実施例では、弁の開閉に
よって自動的に溶媒液でインクジェットヘッド内部を洗
浄し、その後空気流で乾燥させ、インクジェットヘッド
を空にさせる工程による洗浄工程を導入することによっ
て、複数のインクジェットヘッドによる交代制の塗布作
業が可能となり、目詰まりの発生により中断されること
のない、継続的な塗布作業を実現できた。
【0111】(実施例3)次に、本発明の第3の実施例
について、図面を参照しながら詳細に説明をする。
【0112】塗布液として代表的に用いる蛍光体塗料
は、前述したように平均粒径数μmの蛍光体の微粒子を
分散した液であるので、静置させると約3μm/sec
の速度で、蛍光体が沈降してゆく。
【0113】また、蛍光体塗料を静置させると、蛍光体
塗料の固形分が凝集して、大きな塊が生じてしまう。
【0114】従って、通常のインクジェットヘッドを用
いたのでは、液体吐出口を有する液室内に次第に蛍光体
が沈降して、かつ塊を発生し、その量が増加すると、目
詰まりを起こすことになる。
【0115】本実施例は、蛍光体の沈降と蛍光体塗料の
固形分の凝集による目詰まりを防止し、長時間の塗布作
業を可能とする構成を提供するものである。
【0116】図6は、本実施例におけるインクジェット
ヘッドの構成を示すための図で、図6(a)は、吐出口
の配列方向と直交する方向に沿った断面図であり、図6
(b)は、吐出口の配列方向に沿った、つまり図6
(a)と直交した方向の断面図である。
【0117】図6に示されるインクジェットヘッドも、
実施例1から2で説明した空気流制御型のインクジェッ
トヘッドであるが、細部構造において異なっている。
【0118】具体的は、液体吐出口67に隣接する液室
60は、好適にはすり鉢状の形状をしており、内部に液
体吐出口の軸と平行に回転軸を有する攪拌翼61が配置
されている。
【0119】また、すり鉢状の液室60の上部に液体流
入口64が配置されており、不図示の液溜より液室60
に、蛍光体塗料が供給される。
【0120】そして、液体吐出口67の前面には空気吐
出口68が同心円上に設けられ、左右の空気流入口65
より流入した空気流が、空気室62を介して送り込ま
れ、空気吐出口68より流出する。
【0121】このように、液室内部に攪拌翼を配置した
インクジェットヘッドを用いることにより、攪拌翼が回
転し液室内の塗料の分散を常に行っているため蛍光体塗
料の沈降や凝集を効果的に防止できた。
【0122】さらに好適には、液室底部がすり鉢状の壁
面を有するため、蛍光体塗料の固形分が堆積する場所も
排除することができる。
【0123】以上の構成により、本実施例では、1時間
以上にわたって蛍光体塗料の吐出状態に異常がない良好
な塗布作業を実現した。
【0124】(実施例4)次に、本発明の第4の実施例
について、図面を参照しながら詳細に説明をする。
【0125】本実施例も、実施例3と同様に、蛍光体の
沈降と蛍光体塗料の固形分の凝集による目詰まりを防止
し、長時間の塗布作業を可能とする構成を提供するもの
である。
【0126】図7は、本実施例におけるインクジェット
ヘッドの構成を示すための図で、図7(a)は、吐出口
の配列方向と直交する方向に沿った断面図であり、図7
(b)は、吐出口の配列方向に沿った、つまり図7
(a)と直交した方向の断面図である。
【0127】図7に示されるインクジェットヘッドも、
実施例1から3で説明した空気流制御型のインクジェッ
トヘッドであるが、特に実施例3で説明した構成と塗料
の攪拌手段において異なっている。
【0128】図7において、図6と同様に空気吐出口7
8及び液体吐出口77が設けられているが、液体吐出口
77に隣接する液室70は円柱状の形状をしており、塗
料が上方の液体流入口74より供給される。
【0129】そして、液室70には、モータ72によっ
て回転可能なローター71が挿入されており、液室70
内の塗料が常時攪伴されるよう構成されている。このロ
ーター71は、液体吐出口77の軸と直交した方向に回
転軸を有し、その軸のまわりに連続的な溝部、または凹
凸形状が形成された外形を有する。
【0130】本実施例においても、図7で示されたよう
なインクジェットヘッドを、図2と同様な構成として、
吐出安定性を測定したところ、1時間以上にわたって蛍
光体塗料を用いた吐出動作が可能であった。
【0131】以上のように、本実施例では、液室内部に
ローターを配置いたインクジェットヘッドを用いること
により、ローターが回転し液室内の塗料の分散を常に行
っているため蛍光体塗料の沈降や凝集を効果的に防止す
るため、1時間以上にわたって蛍光体塗料の吐出状態に
異常がない良好な塗布作業を実現した。
【0132】(実施例5)次に、本発明の第5の実施例
について、図面を参照しながら詳細に説明をする。
【0133】塗布液である蛍光体塗料は、実施例3や4
で示したように攪拌により揺動させても、より長時間経
過すると、やはり凝集により大きな塊が生じ、その塊に
より目詰まりを起こす可能性がある。
【0134】本実施例は、凝集により生じた大きな塊を
取り除き、かつ大きな塊が液体吐出口近傍に生じないよ
うにし、長時間の塗布を可能とする構成を提供するもの
である。
【0135】図8は、本実施例におけるインクジェット
ヘッドの構成を示すための図で、図8(a)は、吐出口
の配列方向と直交する方向に沿った断面図であり、図8
(b)は、吐出口の配列方向に沿った、つまり図8
(a)と直交した方向の断面図である。
【0136】図8に示されるインクジェットヘッドも、
実施例1から2で説明した空気流制御型のインクジェッ
トヘッドであるが、特に実施例3のものに付加的な構成
を加えた点で異なっている。
【0137】具体的には、図8において、液体吐出口6
7に隣接して小液室81が配されており、小液室81
は、液体吐出口67が穿孔されている液体ノズル板8
3、ヘッドボディ84の壁面およびフィルタ80により
囲まれて構成されている。
【0138】このフィルタ80は、ステンレス製のワイ
ヤーを平目織りに編んで構成したもので、約60μm以
上の粒径の塊を取り除けるものを用いた。
【0139】さらに、フィルタ80に隣接して、小液室
81と反対側に大液室82が配されており、液室がフィ
ルタ80によって小液室81と大液室82に分割された
構造となっている。
【0140】大液室82は、すり鉢状の形状をしてお
り、内部に攪拌翼61が設置されている。
【0141】この大液室82の上部に、液体流入口64
が設けられており、不図示の液溜より蛍光体塗料が供給
される。
【0142】よって、小液室81には、フィルタ80を
介して、大液室82から蛍光体塗料が供給されることに
なる。
【0143】また、液体吐出口67の前面には、空気吐
出口68が同心円上に設けられ、左右の空気流入口65
より流入した空気流が、空気室62を介して送り込ま
れ、空気吐出口38より流出する構成である。
【0144】このような構成のインクジェットヘッドで
は、液溜、液溜から大液室82までの流路、および大液
室82において凝集により生じた大きな蛍光体塗布液の
塊をフィルタ80で取り除くため、大きな塊が液体吐出
口37まで達してしまうことを防止する。
【0145】さらに、好適には小液室81の容積を大液
室82の容積より小さく設定してあるため、フィルタ8
0を通って供給された蛍光体塗料が、小液室81に長時
間留まらないで、数秒の内に液体吐出口37より吐出さ
せられるので、小液室81内ではほとんど凝集が起こら
ず、液体吐出口37近傍で大きな塊が生じることがな
い。
【0146】本実施例においても、図8で示されたよう
なインクジェットヘッドを、図2と同様な構成として、
吐出安定性を測定したところ、10時間以上にわたる長
時間の蛍光体塗料を用いた良好な吐出動作が可能であっ
た。
【0147】以上のように、本実施例では、液室内部に
攪拌翼を配置し、好適には液室底部をすり鉢状にした構
成のインクジェットヘッドに対して、さらに大液室と小
液室の間にフィルタを設け、さらに好適には小液室の容
積を大液室の容積より小さく設定することにより、実施
例3の効果に加え、液体吐出口の近傍に蛍光体塗布液の
凝集塊が到達することを防止し、液体吐出口の近傍で蛍
光体塗布液の凝集塊が発生することをも防止するため、
より長時間にわたる蛍光体塗料の吐出状態に異常がない
良好な塗布作業を実現した。
【0148】なお、以上の各実施例において説明してき
たように、微小ノズルが目詰まりしやすい溶液、すなわ
ち微粒子を分散させた塗料や、揮発性の強い溶液を、吐
出し塗布する手段として空気流制御型インクジェットを
採用することによって、従来不可能とされていたCRT
用の蛍光体塗料のような数μmの微粒子の分散溶液の吐
出が可能となったわけであるが、CRTの製造において
は、マトリクスを形成するのためには、前述のPVAや
PVPを塗布した後、露光してパターンを形成し、DA
Gと呼ばれるグラファイトの微粒子が分散された塗料を
塗布することが必要である。
【0149】これらPVA、PVP、DAG等の溶液
も、乾燥時間を短縮させるために揮発性が付与されてお
り、乾燥し易いため、微小ノズルを短時間に目詰まりさ
せる性質があるが、上記各実施例の構成を採用すること
によって、安定な吐出、塗布が可能となる。
【0150】また、以上の各実施例においては、CRT
の製造について代表して説明を行ったが、特にそれに限
定される趣旨ではなく、沈降性、凝集性や揮発性を有す
るような吐出ヘッドの目詰まりが生じやすい液体の塗布
に関するものであれば、もちろん適用可能であり、大き
な効果が期待できるものである。
【0151】
【発明の効果】以上の構成から、本発明では、いわゆる
空気流制御型インクジェットヘッドを用いることによ
り、比較的直径の大きい液体吐出口によっても、沈降
性、凝集性および蒸発性、揮発性を有する微小量の分散
溶液である蛍光体塗料等を確実に吐出することが可能と
なった。
【0152】さらに、吐出を開始した後は、連続的に吐
出させた状態を保つことによって、安定した塗布作業を
より確実に実現することができた。
【0153】さらに、湾曲した基板を、適度な回転速度
で回転させることによって遠心力を作用させながら、イ
ンクジェットヘッドの相対移動速度をも調節するため、
中央部に塗料が溜ることなく、均一でかつ塗布膜厚の調
整自由度の高い塗布を実現することができ、CRTの製
造に適用された場合には、従来課題とされてきたホワイ
トバランスの向上や乾燥工程の短縮化を果たすことがで
きた。
【0154】また、弁の開閉に従い、自動的に溶媒液で
インクジェットヘッド内部を洗浄し、その後空気流で乾
燥させ、インクジェットヘッドを空にさせる工程による
洗浄工程を導入することによって、複数のインクジェッ
トヘッドによる交代制の塗布作業が可能となり、目詰ま
りの発生により中断されることのない、継続的な塗布作
業を実現できた。
【0155】また、塗布液をヘッド内にとどめる液室の
内部に攪拌翼を配置した構造のインクジェットヘッドを
用いることにより、攪拌翼が回転し液室内の塗料の分散
を常に行っているため蛍光体塗料の沈降や凝集を効果的
に防止し、さらに好適には液室底部がすり鉢状の壁面を
有するため、蛍光体塗料の固形分が堆積する場所も排除
し、より長時間にわたって蛍光体塗料の吐出状態に異常
がない良好な塗布作業を実現した。
【0156】また、液室内部に他の攪拌手段としてロー
ターを配置いたインクジェットヘッドを用いることによ
り、ローターが回転し液室内の塗料の分散を常に行って
いるため蛍光体塗料の沈降や凝集を効果的に防止するた
め、長時間以上にわたって蛍光体塗料の吐出状態に異常
がない良好な塗布作業を実現した。
【0157】また、液室内部に攪拌翼を配置し、好適に
は液室底部をすり鉢状にした構成のインクジェットヘッ
ドに対して、さらに大液室と小液室の間にフィルタを設
け、さらに好適には小液室の容積を大液室の容積より小
さく設定することにより、液体吐出口の近傍に蛍光体塗
布液の凝集塊が到達することを防止し、液体吐出口の近
傍で蛍光体塗布液の凝集塊が発生することをも防止する
ため、いっそう長時間にわたる蛍光体塗料の吐出状態に
異常がない良好な塗布作業を実現した。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における塗布膜の形成を
示す概略構成図
【図2】同第1の実施例におけるインクジェット型塗布
装置の構成を示す模式構成図
【図3】同第1の実施例における図2に示すインクジェ
ットヘッドの部分拡大図
【図4】同第1の実施例におけるインクジェットヘッド
の圧力調整機構を示す構成図
【図5】同第2の実施例におけるインクジェットヘッド
型塗布装置の概略構成図
【図6】同第3の実施例におけるインクジェットヘッド
の断面図
【図7】同第4の実施例におけるインクジェットヘッド
の断面図
【図8】同第5の実施例におけるインクジェットヘッド
の断面図
【図9】従来の薄膜形成の動作説明図
【符号の説明】
1 CRTガラス基板 10 インクジェットヘッド 20 インクジェットヘッド 21 空気供給源 22 液溜 23 圧力調整機構 24 液体流入口 25 空気流入口 26 空気吐出口 27 液体吐出口 40 電磁弁 41 流路抵抗体 51 第一弁 52 第二弁 53 第三弁 54 第四弁 55 液室 56 フタ 61 攪拌翼 62 空気室 64 液体流入口 65 空気流入口 66 空気吐出口 67 液体吐出口 70 液室 71 ローター 72 モーター 74 液体流入口 75 空気流入口 76 空気吐出口 77 液体吐出口 80 フィルタ 81 小液室 82 大液室 83 液体ノズル板 84 ヘッドボディ 90 CRT表面ガラス 91 CRT表面ガラス内側面 92 蛍光体分散液
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 前田 修子 神奈川県川崎市多摩区東三田3丁目10番1 号 松下技研株式会社内 (72)発明者 永原 英知 神奈川県川崎市多摩区東三田3丁目10番1 号 松下技研株式会社内 (72)発明者 中 裕之 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被塗布基板を用意する工程と、沈降性、
    凝集性および揮発性の少なくとも1つの性質を有する液
    体を用意する工程と、前記液体を吐出するための液体吐
    出口と前記液体吐出口と対向して設けられた空気吐出口
    とを含む吐出ヘッドを用意する工程と、前記液体を前記
    液体吐出口内に案内する案内工程と、前記案内工程で案
    内された液体に対して前記空気吐出口側に第1の空気圧
    を印加する第1の空気圧印加工程と、前記液体吐出口と
    前記空気吐出口との間隙部を経て前記空気吐出口の外方
    に流出する空気流により前記間隙部の近傍に第2の空気
    圧を印加する第2の空気圧印加工程と、前記第1の空気
    圧を前記第2の空気圧よりも大きく設定することにより
    前記案内工程で前記液体吐出口に案内された液体を前記
    空気吐出口を経て外方に吐出して前記被塗布基板上に塗
    布し塗布膜を形成する塗布膜形成工程とを有する塗布膜
    形成方法。
  2. 【請求項2】 液体吐出口と空気吐出口は各々複数設け
    られ、さらに、前記吐出ヘッドと被塗布基板とを一定の
    回転速度で相対回転させ、かつ吐出ヘッドを前記被塗布
    基板に対して所定の方向に相対移動させる相対移動工程
    を有する請求項1記載の塗布膜形成方法。
  3. 【請求項3】 被塗布基板は、中央部から周辺部に向か
    って吐出ヘッドとの距離が小さくなる形状を有し、相対
    移動工程では、前記被塗布基板の中央部から周辺部に行
    くにしたがって相対移動速度が小さくなる請求項2記載
    の塗布膜形成方法。
  4. 【請求項4】 塗布膜形成工程では、複数の被塗布基板
    の塗布膜形成の間、第1の空気圧を第2の空気圧よりも
    常時大きく設定して、液体吐出口に案内された液体を空
    気吐出口を経て継続的に外方に吐出し、前記複数の被塗
    布基板上に連続して塗布膜を形成する請求項1から3の
    いずれかに記載の塗布膜形成方法。
  5. 【請求項5】 吐出ヘッドを用意する工程では、複数の
    吐出ヘッドが用意され、さらに、前記複数の吐出ヘッド
    の内の少なくとも1つの吐出ヘッドについての塗布膜形
    成工程の終了後、前記少なくとも1つの吐出ヘッド内を
    吐出される液体の良溶媒により洗浄する洗浄工程と、前
    記洗浄工程の終了後、前記少なくとも1つの吐出ヘッド
    を待機させる待機工程とを有する請求項1から4のいず
    れかに記載の塗布膜形成方法。
  6. 【請求項6】 被塗布基板は、CRT用ガラス基板であ
    り、吐出される液体は、蛍光体の微粒子が分散された蛍
    光体塗料、またはブラックマトリクス形成用溶液である
    請求項1から5のいずれかに記載の塗布膜形成方法。
  7. 【請求項7】 液室と、前記液室に連絡した複数の液体
    吐出口と、前記複数の液体吐出口の各々に対向して設け
    られた複数の空気吐出口とを含む吐出ヘッドと、前記吐
    出ヘッドの液室に沈降性、凝集性および揮発性の少なく
    とも1つの性質を有する液体を供給する液体供給源と、
    前記液体吐出口と前記空気吐出口との間隙部を経て前記
    空気吐出口より空気流を流出させ、かつ前記液室に空気
    圧を印加する空気供給源と、前記液室に印加した空気圧
    を、前記空気吐出口より流出する空気流によって生じる
    前記液体吐出口と前記空気吐出口との間隙部の近傍の空
    気圧よりも大きく設定する空気圧調整手段と、前記吐出
    ヘッドと被塗布基板とを相対移動可能な相対移動手段と
    を有し、前記吐出ヘッドより液体を吐出することにより
    前記被塗布基板上に塗布膜を形成する塗布膜形成装置。
  8. 【請求項8】 液体吐出口の口径よりも空気吐出口の口
    径が大きい請求項7記載の塗布膜形成装置。
  9. 【請求項9】 空気圧調整手段が、液室に印加した空気
    圧を、空気吐出口より流出する空気流によって生じる液
    体吐出口と前記空気吐出口との間隙部の近傍の空気圧よ
    りも常時大きく設定する請求項7または8記載の塗布膜
    形成装置。
  10. 【請求項10】 さらに、空気供給源と空気吐出口との
    間に設けられ吐出される液体の良溶媒を供給する溶媒供
    給源と、前記空気供給源の前記空気吐出口への連絡と前
    記溶媒供給源の前記空気吐出口への連絡とを切り換える
    第1の切換え手段と、液体供給源と液室との間に設けら
    れ前記溶媒供給源から供給された良溶媒を収納可能な収
    納手段と、前記液体供給源の前記液室への連絡と前記収
    納手段の前記液室への連絡とを切り換える第2の切換え
    手段と、前記空気吐出口を外方から覆うことが可能なカ
    バー部材とを有し、前記第1の切換え手段により前記溶
    媒供給源と前記空気吐出口とが連絡されている場合に、
    前記カバー手段で前記空気吐出口を覆い、前記第2の切
    換え手段により前記収納手段と前記液室とを連絡する請
    求項7から9のいずれかに記載の塗布膜形成装置。
  11. 【請求項11】 さらに、液室内で液体を攪拌する攪拌
    手段を有する請求項7から10のいずれかに記載の塗布
    膜形成装置。
  12. 【請求項12】 攪拌手段は、攪拌翼であり、前記回転
    翼の回転軸は前記液体吐出口の軸方向に平行であり、液
    室は、前記液体吐出口の方向に向かってすり鉢状に容積
    を減少させる形状を有する請求項11記載の塗布膜形成
    装置。
  13. 【請求項13】 さらに、吐出される液体の固形内在物
    を排除するフィルタ部材が設けられ、前記フィルタ部材
    は、前記液室を、大液室と、前記大液室よりも小さな容
    積を有し液体吐出側に設けられた小液室とに分割し、前
    記小液室には、前記フィルタ部材を介して前記液体が供
    給される請求項12記載の塗布膜形成装置。
  14. 【請求項14】 攪拌手段は、連続的な溝部、若しくは
    凹凸形状を有するロータ部材である請求項11記載の塗
    布膜形成装置。
  15. 【請求項15】 相対移動手段は、吐出ヘッドと被塗布
    基板を一定の回転速度で相対回転させる回転手段と、吐
    出ヘッドを前記被塗布基板に対して所定の方向に相対移
    動させる移動手段とを含み、前記被塗布基板は中央部か
    ら周辺部に向かって吐出ヘッドとの距離が小さくなる形
    状を有し、前記移動手段は、前記被塗布基板の中央部か
    ら周辺部に行くにしたがって相対移動速度を小さくする
    請求項7から14のいずれかに記載の塗布膜形成装置。
  16. 【請求項16】 被塗布基板は、CRT用ガラス基板で
    あり、吐出される液体は、蛍光体の微粒子が分散された
    蛍光体塗料、またはブラックマトリクス形成用溶液であ
    る請求項7から15のいずれかに記載の塗布膜形成装
    置。
JP7223280A 1995-08-31 1995-08-31 塗布膜形成方法および塗布膜形成装置 Pending JPH0966253A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7223280A JPH0966253A (ja) 1995-08-31 1995-08-31 塗布膜形成方法および塗布膜形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7223280A JPH0966253A (ja) 1995-08-31 1995-08-31 塗布膜形成方法および塗布膜形成装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0966253A true JPH0966253A (ja) 1997-03-11

Family

ID=16795660

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7223280A Pending JPH0966253A (ja) 1995-08-31 1995-08-31 塗布膜形成方法および塗布膜形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0966253A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001162207A (ja) * 1999-10-01 2001-06-19 Tokyo Electron Ltd 塗布装置
JP2004223394A (ja) * 2003-01-22 2004-08-12 Shibaura Mechatronics Corp 溶液の塗布装置及び塗布装置の気泡抜き方法
JP2004314048A (ja) * 2003-01-15 2004-11-11 Toray Ind Inc 循環式口金洗浄装置および洗浄方法
JP2011009030A (ja) * 2009-06-25 2011-01-13 Panasonic Corp プラズマディスプレイパネルの製造方法
JP2017222167A (ja) * 2016-06-15 2017-12-21 船井電機株式会社 流体分注装置
JP2018012100A (ja) * 2016-07-21 2018-01-25 船井電機株式会社 流体分注装置
JP2018083133A (ja) * 2016-11-21 2018-05-31 有限会社上川製作所 ディスペンサ
JP2019202457A (ja) * 2018-05-22 2019-11-28 日本板硝子株式会社 ガラス積層体

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001162207A (ja) * 1999-10-01 2001-06-19 Tokyo Electron Ltd 塗布装置
JP2004314048A (ja) * 2003-01-15 2004-11-11 Toray Ind Inc 循環式口金洗浄装置および洗浄方法
JP2004223394A (ja) * 2003-01-22 2004-08-12 Shibaura Mechatronics Corp 溶液の塗布装置及び塗布装置の気泡抜き方法
JP2011009030A (ja) * 2009-06-25 2011-01-13 Panasonic Corp プラズマディスプレイパネルの製造方法
JP2017222167A (ja) * 2016-06-15 2017-12-21 船井電機株式会社 流体分注装置
JP2018012100A (ja) * 2016-07-21 2018-01-25 船井電機株式会社 流体分注装置
JP2018083133A (ja) * 2016-11-21 2018-05-31 有限会社上川製作所 ディスペンサ
JP2019202457A (ja) * 2018-05-22 2019-11-28 日本板硝子株式会社 ガラス積層体
WO2019225583A1 (ja) * 2018-05-22 2019-11-28 日本板硝子株式会社 ガラス積層体

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6281909B1 (en) Cleaning orifices in ink jet printing apparatus
US4380321A (en) Color change valve structure for rotary head electrostatic spray coating systems
JPS6026714B2 (ja) 複合液体ジエツトを形成する方法と装置
JPH0966253A (ja) 塗布膜形成方法および塗布膜形成装置
JPH0727150U (ja) シリカ系被膜形成用塗布液吐出装置
JP3232961B2 (ja) 薄膜形成装置
JPH1039130A (ja) カラーフィルタの製造装置及び製造方法
JP2002067354A (ja) インクジェットプリンタ
KR20010098911A (ko) 성막 방법, 반도체 소자, 반도체 소자의 제조 방법,도우넛형 기억 매체의 제조 방법
JPS6074231A (ja) 陰極線管の製造方法
JP4033600B2 (ja) レジスト塗布装置
JPH0919651A (ja) スプレーガンおよびこれを用いた造粒コーティング方法
JP3956223B2 (ja) 液体吐出装置
JP2001327912A (ja) 薄膜形成方法
CN109703201A (zh) 流道结构体、液体喷出装置及液体喷出方法
JPH08196983A (ja) 薄膜形成方法
JP2002326370A (ja) 着色剤リザーバ、その制御装置および画像形成装置
JP2000229258A (ja) 液体塗布装置及び液体塗布方法
JP2644582B2 (ja) 電子写真感光体の製造方法
JPH11319685A (ja) 液体供給装置
JPH09192573A (ja) 薄膜形成方法及び薄膜形成装置
JP3094715B2 (ja) インクジェット記録ヘッドの表面処理方法
JP3883340B2 (ja) カラー表示プラズマディスプレイパネルの蛍光体膜形成方法及び装置とそれらにより作製したプラズマディスプレイパネル
JP2003340354A (ja) 枚葉塗工方法およびカラーフィルタの製造方法
JP2647491B2 (ja) 回転式塗膜形成方法