JPH0973846A - 真空バルブ用接点材料およびその製造方法 - Google Patents

真空バルブ用接点材料およびその製造方法

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JPH0973846A
JPH0973846A JP22820795A JP22820795A JPH0973846A JP H0973846 A JPH0973846 A JP H0973846A JP 22820795 A JP22820795 A JP 22820795A JP 22820795 A JP22820795 A JP 22820795A JP H0973846 A JPH0973846 A JP H0973846A
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powder
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JP22820795A
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English (en)
Inventor
Isao Okutomi
功 奥富
Keisei Seki
経世 関
Atsushi Yamamoto
敦史 山本
Takashi Kusano
貴史 草野
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SHIBAFU ENG KK
Toshiba Corp
Original Assignee
SHIBAFU ENG KK
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 真空バルブの高耐圧化・大電流遮断化の実現
に寄与し得る真空バルブ用接点材料を提供する。 【解決手段】 銅と、平均粒径が30μm以下のクロム
粒子と、平均粒径が30μmを越えるクロム粒子と、を
含有する構成とし、平均粒径の小さいクロム粒子を含ま
せることで遮断によるCuCr接点の表面状態としてC
u液相中になるべくクロムが溶解しているようにして、
耐電圧特性を低下させることなく遮断性能を改善してい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、真空バルブ用接点
材料およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】真空バルブ用接点材料に要求される特性
としては、耐溶着特性・耐電圧・遮断に対し示される基
本三要件と、この他に温度上昇・接触抵抗が低く安定し
ていることが重要な要件となっている。しかしながら、
これらの要件のなかには、相反するものがある関係上、
単一の金属種によって全ての要件を満足させることは不
可能である。このため、実用化されている多くの接点材
料においては、不足する性能を相互に補えるような2種
以上の元素を組合せ、かつ、大電流用または高電圧用等
のように特定の用途に合った接点材料の開発が行われ、
それなりに優れた特性を有するものが開発されている
が、更に強まる高耐圧化・大電流遮断化の要求を十分満
足する真空バルブ用接点材料は未だ得られていないのが
実状である。
【0003】例えば、大電流化・耐溶着性を改良した接
点材料として、CuBi接点材料(特公昭41−121
31号)、CuTe接点(特公昭44−23751号)
が知られている。また、大電流化・高耐圧化を指向した
接点としてCuCr接点が知られている(特公昭45−
35101号)。また、CuCr接点の耐溶着性を改良
した接点としてCuCrBi接点が知られている(特公
昭61−41091号)。
【0004】しかしながら、それなりに優れた特性を有
する接点材料が開発されてはいるが、更に強まる高耐圧
化・大電流遮断化の要求を十分満足する接点材料は未だ
得られていないのが実状である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、現用
接点以上に大電流を遮断できる能力を有し、かつ、耐電
圧特性も優れた接点材料を提供しなければならないとい
う問題を有している。
【0006】本発明は、上記に鑑みてなされたもので、
その目的としては、真空バルブの高耐圧化・大電流遮断
化の実現に寄与し得る真空バルブ用接点材料およびその
製造方法を供給することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】電流遮断時には、接点間
にアークが形成され、接点表面はアークにより溶融す
る。CuCr系接点の場合、Cuの融点がCrよりも低
いために、まず、Cuの溶融が始まり、次いで、Cu液
相中にCrが溶解していき、CuCr液相を形成する。
しかしながら、CuCr2元系は、液相にて二相分離領
域を有すること、また、遮断時間すなわちアーク発生時
間は約10ms以下という短時間の間に完了することか
ら、Crの溶融形態が重要になる。すなわち、Cr粒径
が細かければCu液相中に短時間の内に溶解してしまう
が、Cr粒子が大きな場合には全てのCrが完全に溶解
することができずに、局所的にCr粒子が残存し、更
に、Cu液相よりもCr粒子が軽いために浮上し、接点
表面に不均一相を形成してしまう。従って、Cr粒子が
大きな場合にはCu液相へのCrの溶解量が、細かいC
r粒子と比較して少なくなり、CuCr溶液の粘性が低
くなり、容易に、液滴などを発生し易くなり、耐電圧特
性が低下する傾向にある。また、Cr粒子の接点表面へ
の浮上は、局所的なCrリッチ相は接点表面への割れを
発生しやすいものとし、これも耐電圧特性の低下を促
す。
【0008】従って、遮断によるCuCr接点の表面状
態としては、Cu液相中になるべくCrを溶解している
ような状態が好ましく、すなわち、接点母材中に細かい
Cr粒子を多数含んでいた方が良好な遮断性能を有する
傾向にあることが判明した。
【0009】一方、真空バルブはバルブ内の高真空を絶
縁体としたスイッチ素子であるのでバルブ内の真空度を
維持できることも、当然重要になる。特に、近年真空バ
ルブの小型化に伴う真空容器の縮小化が進み、その分だ
け、接点が含有する酸素・窒素・水素量を低減させるこ
とが重要になる。前述したようにCr粒子を細かくした
方が遮断性能・耐電圧性能に対しては有効であるが、周
知の通り、細かい粉末は、比表面積の増加による付着ガ
ス量が増加し、遮断性能低下の要因になる。
【0010】以上のCu液相へのCrの溶解量と、接点
のガス含有量の二点からその最良値として微粉末Crと
粗いCr粉末との双方を原料粉末とするのが効果的であ
ることを見出した。
【0011】そこで、請求項1記載の本発明は、銅と、
平均粒径が30μm以下のクロム粒子と、平均粒径が3
0μmを越えるクロム粒子と、を含有することを要旨と
する。
【0012】すなわち、請求項1記載の発明にあって
は、平均粒径の小さいクロム粒子を含ませることで、耐
電圧特性を低下させることなく遮断性能を改善してい
る。
【0013】請求項2記載の本発明は、請求項1記載の
発明において、Mo,W,Nb,Taのうち少なくとも
1種類以上を含有することを要旨とする。
【0014】請求項2記載の発明にあっては、Mo,
W,Nb,Taを添加することで、CuCr溶液の粘性
を上げて耐電圧特性を改善している。
【0015】請求項3記載の本発明は、請求項1記載の
発明において、Ti,Zr,Yのうち少なくとも1種類
以上を合計含有量が0.5乃至5体積%となるように含
有することを要旨とする。
【0016】請求項3記載の発明にあっては、Ti,Z
r,Yを所要量添加することで、局所的な銅の低融点を
図り、遮断性能を改善している。
【0017】請求項4記載の本発明は、請求項1記載の
発明において、Bi,Te,Sbのうち少なくとも1種
類以上を合計含有量が0.5乃至3重量%となるように
含有することを要旨とする。
【0018】請求項4記載の発明にあっては、Bi,T
e,Sbを所要量添加することで、耐溶着性を一層低減
し、機構部への負担を低減している。
【0019】請求項5記載の本発明は、請求項1乃至4
のいずれかに記載の発明において、前記平均粒径が30
μm以下のクロム粒子の含有量が、3乃至30体積%で
あることを要旨とする。
【0020】請求項5記載の発明にあっては、平均粒径
が30μm以下のクロム粒子の含有量を適量とすること
で、遮断性能の改善を確実なものとしている。
【0021】請求項6記載の本発明は、請求項1乃至5
のいずれかに記載の発明において、前記平均粒径が30
μm以下のクロム粒子および前記平均粒径が30μmを
越えるクロム粒子の合計含有量が25乃至65体積%で
あることを要旨とする。
【0022】請求項6記載の発明にあっては、銅に対す
るクロム粒子の含有量を適量とすることで、遮断性能の
改善を確実なものとしている。
【0023】請求項7記載の本発明は、請求項1乃至6
のいずれかに記載の発明において、接点における酸素と
窒素と水素の含有量の合量が980ppm以下であるこ
とを要旨とする。
【0024】請求項7記載の発明にあっては、接点にお
けるガス含有量を所定量以下に抑制することで、遮断性
能の低下を防止している。
【0025】請求項8記載の本発明は、銅と、平均粒径
が30μm以下および平均粒径が30μmを越えるクロ
ム粒子とを含んだ混合粉末を成形後、非酸化性雰囲気中
において銅の融点以下で焼結することを要旨とする。
【0026】請求項8記載の発明にあっては、耐電圧特
性を低下させることなく遮断性能を改善した接点材料を
的確に製造することができる。
【0027】請求項9記載の本発明は、請求項8記載の
発明において、前記混合粉末が、Mo,W,Nb,Ta
のうち少なくとも1種類以上を含有することを要旨とす
る。
【0028】請求項9記載の発明にあっては、CuCr
溶液の粘性を上げて耐電圧特性を改善した接点材料を的
確に製造することができる。
【0029】請求項10記載の本発明は、請求項8記載
の発明において、前記混合粉末が、Ti,Zr,Yのう
ち少なくとも1種類以上を合計含有量が0.5乃至5体
積%となるように含有することを要旨とする。
【0030】請求項10記載の発明にあっては、局所的
な銅の低融点を図って遮断性能を改善した接点材料を的
確に製造することができる。
【0031】請求項11記載の本発明は、請求項8記載
の発明において、前記混合粉末が、Bi,Te,Sbの
うち少なくとも1種類以上を合計含有量が0.5乃至3
重量%となるように含有することを要旨とする。
【0032】請求項11記載の発明にあっては、耐溶着
性を一層低減して機構部への負担を低減した接点材料を
的確に製造することができる。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を具体
的実施態様に基づいて説明する。
【0034】まず、本発明の接点材料が適用される真空
バルブの構成を図1および図2を参照して説明する。
【0035】図1は、当該真空バルブの構成を示すもの
で、同図において、1は遮断室を示し、この遮断室1
は、絶縁材料によりほぼ円筒状に形成された絶縁容器2
と、この両端に封止金具3a,3bを介して設けた金属
製の蓋体4a,4bとで真空気密に構成されている。し
かして、上記遮断室1内には、導電棒5,6の対向する
端部に取り付けられた一対の電極7,8が配設され、上
部の電極7を固定電極、下部の電極8を可動電極として
いる。また、この可動電極8の導電棒6には、ベローズ
9が取り付けられ遮断室1内を真空気密に保持しながら
電極8の軸方向の移動を可能にし、このベローズ9の上
部には金属製のアークシールド10が設けられ、ベロー
ズ9がアーク蒸気で覆われることを防止している。11
は、上記電極7,8を覆うようにして遮断室1内に設け
られた金属製のアークシールドで、絶縁容器2がアーク
蒸気で覆われることを防止している。更に、電極8は、
図2に拡大して示すように、導電棒6にロウ付け部12
によって固定されるか、また、かしめによって圧着接続
されている。接点13aは、電極8にロウ付け14で固
着されている。なお、図1における13bは固定側接点
である。
【0036】本発明に係わる接点材料は、上記したよう
な接点13a,13bの双方またはいずれかを一方を構
成するのに適したものである。
【0037】次に、本発明の実施の形態を比較例と対比
させながら詳細に説明するが、それに先立ち、各接点の
評価方法を述べる。
【0038】(1)耐電圧特性 各接点合金についてバフ研磨により鏡面仕上げをした平
版電極と針電極にて、両電極間を0.5mm一定とし、
10-4Paのオーダーの真空雰囲気において徐々に電圧
を上昇してスパークを発生した時の電圧値を測定し、こ
れを静耐圧値として求めた。後出の表1に示す測定デー
タは3回の繰り返しテストを行った時の平均値であり、
後述する比較例1に示すCuCr接点の値を1.0とし
た時の相対的な値で示した。
【0039】(2)遮断性能 製作した接点材料を、径40mm、厚さ5mmの円板形
状に加工した後、所定の真空バルブに組み込み、印加電
圧7.2KV一定として、遮断電流を8KAから1〜
1.5KAずつ増加させて遮断の可否を判断した。な
お、特性は、比較例1に示すCuCr接点の値を1.0
とした時の相対的な値で示した。
【0040】比較例1 平均粒径100μmのCr粉末と平均粒径が45μmの
Cu粉末を1対1の割合で混合した後、7Ton/cm2
の成形圧力にて圧粉体を成形した後、10-2Paの真空
雰囲気にて、1050℃×1Hr.の焼結条件にて焼結
した。更に、7Ton/cm2 の成形圧力にて再成形した
後、同一条件にて焼結し、接点材料を得た。所定の形状
に加工した後、静耐圧特性と遮断性能の試験を実施し、
この特性値を以下で試作評価した接点の基準値とする。
【0041】実施例1,2,3、比較例2 比較例1で使用した粉末に加え、平均粒径が4,10,
30,75μmの4種類のCr粉末を用意した。これら
の粉末を15体積%、前述平均粒径が100μmのCr
粉末を35体積%、残部を前述Cu粉末として、十分に
混合した後、比較例1と同様の製造工程にて接点を製作
した(各々、実施例1,2,3、比較例2)。静耐圧特
性と遮断性能を評価したところ、いずれの接点も静耐圧
特性は、比較例1と同等の値を示した。一方、遮断性能
は、4,10,30μmという比較的細かい粒子を添加
したものの方が従来接点よりも良好な特性を示したが、
平均粒径が75μmのCr粒子を添加したものは、比較
例1の接点と同等の性能しか示さなかった。
【0042】比較例3、実施例4,1,5、比較例4 平均粒径が4μmと100μmの2種類のCr粉末と平
均粒径45μmのCu粉末を使用して、4μmCr粉末
・100μmCr粉末・45μmCu粉末の比を、各
々、40:10:50,30:20:50,15:3
5:50,3:47:50,1:49:50とした5種
類の混合粉末を製作した。その後、1Ton/cm2 の成
形圧力にて圧粉体を成形した後、10-2Paの真空雰囲
気にて、1050℃×1Hr.の焼結条件にて焼結し
た。更に、7Ton/cm2 の成形圧力にて再成形した
後、同一条件にて焼結し、接点材料を得た(各々比較例
3、実施例4,1,5、比較例4)。静耐圧特性を評価
したところ、微細Cr粉末である4μmのCr粒子を4
0体積%添加したものは、ガス含有量も多く、低い耐電
圧特性を示した。しかし、30体積%以下添加した接点
は、比較例1の接点と同等の耐電圧特性を示した。遮断
性能も、ガス含有量の多い比較例3は低い値を示した
が、他は、比較例1の接点よりも良好な特性を示した。
【0043】比較例5、実施例6,2,7、比較例6 平均粒径が10μmと100μmの2種類のCr粉末と
平均粒径45μmのCu粉末を使用して、10μmCr
粉末・100μmCr粉末・45μmCu粉末の比を、
各々、10:0:90,15:10:75,15:3
5:50,15:50:35,15:75:10とした
5種類の混合粉末を製作した。その後、7Ton/cm2
の成形圧力にて圧粉体を成形した後、10-2Paの真空
雰囲気にて、1050℃×1Hr.の焼結条件にて焼結
した(各々比較例5、実施例6,2,7、比較例6)。
電気特性を評価したところ、全Cr含有量の少ない比較
例5では、耐電圧特性が充分ではなく、全Cr含有量が
90体積%と多い比較例6では、充分な遮断性能を得ら
れなかった。他の、Cr含有量が25〜65体積%の接
点は、耐電圧特性・遮断性能ともに良好な特性を得られ
た。
【0044】比較例7、実施例8 平均粒径が30μmのCr粉末と、平均粒径が45μm
のCu粉末を混合した後、比較例1と同一工程にて、接
点を製造した(比較例7)。また、平均粒径が100μ
mのCr粉末と45μmのCu粉末を混合した後、ゴム
ラバーに充填し、静水圧成形にてφ50mm×1000
mmの圧粉体を製造した。更に、1000℃×1Hr.
の条件にて真空中で焼結し、焼結体を得た。これを低圧
Ar雰囲気中にて、30V−1500Aの条件にて、消
耗アーク溶解を実施し、Crの平均粒径が30μmの5
0体積%Cr−Cu接点を得た(実施例8)。これらの
接点を電気評価したところ、固相焼結法にて製造した比
較例7はガス含有量も多く、また、耐電圧特性・遮断性
能とも比較例1に劣る値を示した。しかし、実施例8で
は、殆どのCr粒子が30μm以下であるにもかかわら
ず、ガス含有量が小さいために、耐電圧特性・遮断性能
ともに良好な特性を示した。従って、ガス含有量を増大
させない方向で、Cr粒子を細かくする分には、耐電圧
特性・遮断性能ともに良好な方向へ改良されることが判
る。
【0045】実施例9,10,11,12,13,14 平均粒径10μmのCr粉末と、平均粒径100μmの
Cr粉末と平均粒径45μmのCu粉末を基本原料とし
て、更に、3μmのW粉末を使用して、50体積%Cr
(内、10μmCr:15体積%)−1W−Cu,40
Cr(内、10μmCr:15体積%)−10W−C
u,25Cr(内、10μmCr:15体積%)−25
W−Cuの3種類の混合粉末を製作した。これらの粉末
を、比較例3と同一工程を経て焼結体を得た後、更に、
7Ton/cm2 の成形圧力にて再成形し、再度、同一条
件にて焼結して接点を得た(各々、実施例9,10,1
1)。また、5μmのMo粉末を用い、40Cr(内、
10μmCr:15体積%)−10Mo−Cu粉末を製
作し、50μmのNb粉末を用い、50Cr(内、10
μmCr:15体積%)−1Nb−Cuの混合粉末を製
作し、更に、7μmのW粉末と40μmのTa粉末を用
い、40Cr(内、10μmCr:15体積%)−5W
−5Ta−Cu粉末を製作した。これら3種類の混合粉
末を使用して、実施例9と同一工程にて接点材料を得た
(各々、実施例12,13,14)。これら6種類の接
点材料につき、同様の電気評価を実施したところ、比較
例1の接点よりも良好な耐電圧特性を示し、更に、遮断
性能も比較例1の接点以上であった。
【0046】実施例15,16 平均粒径10μmのCr粉末と、平均粒径100μmの
Cr粉末と平均粒径45μmのCu粉末を基本原料とし
て、更に、100μmのTi粉末・80μmのZr粉末
・100μmのY粉末を使用して、50体積%Cr
(内、10μmCr:15体積%)−0.5Ti−C
u,45Cr(内、10μmCr:15体積%)−2Z
r−3Y−Cuの2種類の混合粉末を製作した。これら
の粉末を、比較例3と同一工程を経て焼結体を得た後、
更に、7Ton/cm2 の成形圧力にて再成形し、再度、
同一条件にて焼結して接点を得た(各々、実施例15,
16)。これらの接点材料につき、同様の電気評価を実
施したところ、耐電圧特性は比較例1の接点並であった
が、比較例1の接点以上の遮断性能を示した。
【0047】実施例17,18 平均粒径10μmのCr粉末と、平均粒径100μmの
Cr粉末と平均粒径45μmのCu粉末を基本原料とし
て、更に、150μmのBi粉末・150μmのTe粉
末・150μmのSb粉末を使用して、50体積%Cr
(内、10μmCr:15体積%)−0.5Bi−C
u,45Cr(内、10μmCr:15体積%)−2T
e−1Sb−Cuの2種類の混合粉末を製作した。これ
らの粉末を、比較例3と同一工程を経て焼結体を得た
後、更に、7Ton/cm2 の成形圧力にて再成形し、再
度、同一条件にて焼結して接点を得た(各々、実施例1
7,18)。これらの接点材料につき、同様の電気評価
を実施したところ、耐電圧特性は比較例1の接点並であ
ったが、比較例1の接点以上の遮断性能を示し、更に、
より少さな引き外し力で充分であった。
【0048】以上の結果をまとめたものを表1として示
す。
【0049】
【表1】
【0050】以上述べた実施例のみに限らず、本実施例
以外でも、Cr粒径の組合せとガス含有量の抑制によっ
て、遮断性能を向上させることは可能であり、更に、W
等の他の高融点金属を添加することによって、耐電圧特
性も向上させることができるのは明白である。更に、T
i等の活性金属を添加することによって、遮断性能を向
上させ、Bi等の低融点金属を添加することによって、
引き外し力の低減を図れることは明白である。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明によれば、平均粒径の少さいクロム粒子を含ませるこ
とで、遮断によるCuCr接点の表面状態としてCu液
相中になるべくクロムが溶解しているようにしたので、
従来のCuCr接点に対して耐電圧特性を低下させるこ
となく遮断性能を改善することができ、もって真空バル
ブの高耐圧化・大電流遮断化の実現に寄与することがで
きる。
【0052】請求項2記載の発明によれば、Mo,W,
Nb,Taを添加するようにしたので、従来のCuCr
接点に比べてCuCr溶液の粘性を上げて耐電圧特性を
改善することができる。
【0053】請求項3記載の発明によれば、Ti,Z
r,Yを所要量添加するようにしたので、従来のCuC
r接点よりも局所的な銅の低融点を図り、遮断性能を改
善することができる。
【0054】請求項4記載の発明によれば、Bi,T
e,Sbを所要量添加するようにしたので、従来のCu
Cr接点よりも耐溶着性を一層低減し、機構部への負担
を低減することができる。
【0055】請求項5記載の発明によれば、平均粒径が
30μm以下のクロム粒子の含有量を適量とするように
したので、従来のCuCr接点に比べて遮断性能を改善
することができる。
【0056】請求項6記載の発明によれば、銅に対する
クロム粒子の含有量を適量とするようにしたので、従来
のCuCr接点に比べて遮断性能を改善することができ
る。
【0057】請求項7記載の発明によれば、接点におけ
るガス含有量を所定量以下に抑制することで、遮断性能
の低下を防止することができる。
【0058】請求項8乃至11に記載の発明によれば、
耐電圧特性および遮断性能を改善した接点材料を的確に
製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される真空バルブの断面図であ
る。
【図2】当該真空バルブにおける接点部の拡大断面図で
ある。
【符号の説明】
1 遮断室 2 絶縁容器 3a,4a 封着金具 4a,5b 蓋体 5,6 導電棒 7 固定電極 8 可動電極 9 ベローズ 10,11 アークシールド 12,14 ロウ付け部 13a 可動側接点 13b 固定側接点
フロントページの続き (72)発明者 山本 敦史 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中工場内 (72)発明者 草野 貴史 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中工場内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 銅と、平均粒径が30μm以下のクロム
    粒子と、平均粒径が30μmを越えるクロム粒子と、を
    含有することを特徴とする真空バルブ用接点材料。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の真空バルブ用接点材料に
    おいて、Mo,W,Nb,Taのうち少なくとも1種類
    以上を含有することを特徴とする真空バルブ用接点材
    料。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の真空バルブ用接点材料に
    おいて、Ti,Zr,Yのうち少なくとも1種類以上を
    合計含有量が0.5乃至5体積%となるように含有する
    ことを特徴とする真空バルブ用接点材料。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の真空バルブ用接点材料に
    おいて、Bi,Te,Sbのうち少なくとも1種類以上
    を合計含有量が0.5乃至3重量%となるように含有す
    ることを特徴とする真空バルブ用接点材料。
  5. 【請求項5】 前記平均粒径が30μm以下のクロム粒
    子の含有量が、3乃至30体積%であることを特徴とす
    る請求項1乃至4のいずれかに記載の真空バルブ用接点
    材料。
  6. 【請求項6】 前記平均粒径が30μm以下のクロム粒
    子および前記平均粒径が30μmを越えるクロム粒子の
    合計含有量が25乃至65体積%であることを特徴とす
    る請求項1乃至5のいずれかに記載の真空バルブ用接点
    材料。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6のいずれかに記載の真空
    バルブ用接点材料において、接点における酸素と窒素と
    水素の含有量の合量が980ppm以下であることを特
    徴とする真空バルブ用接点材料。
  8. 【請求項8】 銅と、平均粒径が30μm以下および平
    均粒径が30μmを越えるクロム粒子とを含んだ混合粉
    末を成形後、非酸化性雰囲気中において銅の融点以下で
    焼結することを特徴とする真空バルブ用接点材料の製造
    方法。
  9. 【請求項9】 前記混合粉末は、Mo,W,Nb,Ta
    のうち少なくとも1種類以上を含有することを特徴とす
    る請求項8記載の真空バルブ用接点材料の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記混合粉末は、Ti,Zr,Yのう
    ち少なくとも1種類以上を合計含有量が0.5乃至5体
    積%となるように含有することを特徴とする請求項8記
    載の真空バルブ用接点材料の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記混合粉末は、Bi,Te,Sbの
    うち少なくとも1種類以上を合計含有量が0.5乃至3
    重量%となるように含有することを特徴とする請求項8
    記載の真空バルブ用接点材料の製造方法。
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