JPH0976644A - 熱転写記録媒体 - Google Patents

熱転写記録媒体

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JPH0976644A
JPH0976644A JP7231840A JP23184095A JPH0976644A JP H0976644 A JPH0976644 A JP H0976644A JP 7231840 A JP7231840 A JP 7231840A JP 23184095 A JP23184095 A JP 23184095A JP H0976644 A JPH0976644 A JP H0976644A
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JP
Japan
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ink ribbon
silicone oil
thermal transfer
recording medium
transfer recording
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Pending
Application number
JP7231840A
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English (en)
Inventor
Shigeki Takahashi
茂樹 高橋
Ryuma Mizushima
龍馬 水島
Shinichi Yabe
信一 矢部
Shuji Maruyama
修司 丸山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Publication date
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Publication of JPH0976644A publication Critical patent/JPH0976644A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 熱溶融インク層の剥離性と転写像の堅牢性と
いう相反する特性を満足し、且つ、粗表面を有する被転
写体にもきれいに印字ができる熱転写記録媒体の提供。 【構成】 基材シートと熱溶融性インク層との間に剥離
層を設けた本発明の熱転写記録媒体は、上記剥離層が、
ワックス状シリコーンオイルを含有することを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱転写記録媒体に
関するものであり、更に詳しくは、剥離性に優れ、粗表
面を有する被転写体にもきれいに印字ができ、特に、転
写像の堅牢性が高い熱転写記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】熱転写
記録方式は、シート状の基材上に少なくとも一層の熱溶
融性インク層を設けてなる熱転写記録媒体を用い、この
熱転写記録媒体をその熱溶融性インク層が被転写体に接
するように重ね合わせ、熱転写記録媒体の基材側より加
熱ヘッドにより熱溶融性インク層を加熱溶融して被転写
体上に転写像を得る記録方式である。熱転写記録方式に
よれば、使用する装置が低騒音であり、また、操作性及
び保守性に優れ、しかも普通紙を被転写体として使用可
能であるため、近年広く用いられている。
【0003】このような熱転写記録方式を用いて、普通
紙等に転写像を形成するときには、例えばサーマルヘッ
ドを備えた熱転写プリンターが一般に用いられる。しか
し、熱転写プリンターの高性能化が進むにつれ、印字に
必要な熱エネルギーをできるだけ低く抑えることが望ま
れるようになった。この理由は、印字に必要な熱エネル
ギーを従来よりも低く抑えることによって、ヘッドの加
熱、放冷サイクルタイムが短縮され、ヘッドの熱劣化を
防止でき、特にラインプリンタについては電源小型化等
が可能になる為である。また、基材の耐熱性不足も補う
ことができる為である。しかしながら、印字に必要な熱
エネルギーを低く抑えるためにインク組成物の融点を低
く設計すると、熱溶融性インク層の剥離性は向上するも
のの、普通紙上への印字に際してワックスの低融点成分
に起因する地肌汚れが発生し、転写像の定着性、堅牢性
も低下する他、保存中に環境温度が上昇すると、所謂ブ
ロッキング現象も発生するという問題が生じてきた。
【0004】これらの問題を解決するために従来は、熱
溶融性インク層の結合剤への樹脂成分の導入(特開昭5
4−87234号公報、同54−163044号公報、
同56−98269号公報、同62−130887号公
報)、或いは、ワックスインクへの樹脂系オーバーコー
ト層の塗布(特開昭61−242893号公報)等で対
処したきたが、熱溶融性インク層の剥離性と転写像の堅
牢性という相反する特性をバランスよく満たす程のもの
は得られていなかった。
【0005】また、上記基材の厚みを小さくして、熱の
伝達を高めることによって低エネルギー印字を達成する
試みもあるが、黒ベタの被覆が低下したり、走行性が不
安定になるなどの問題があった。
【0006】更に、そのような厚みの小さい熱転写記録
媒体からなるインクリボンを用いたインクリボンカセッ
トにおいては、インクリボンの走行性を安定させ、印字
品質を高めるために、インクリボンの走行を補助する駆
動ローラを用いる必要があり、その結果、構成部品数が
多くなり、製造コストが高くなるという欠点があった。
【0007】従って、本発明の目的は、熱溶融性インク
層の剥離性と転写像の堅牢性という相反する特性を満足
し、且つ、粗表面を有する被転写体にもきれいに印字が
できる熱転写記録媒体を提供することにある。
【0008】また、本発明の目的は、駆動ローラを有し
ないインクリボンカセットに装着した場合でも、安定走
行が可能で、高印字品質を達成し得る熱転写記録媒体を
提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく、
本発明者らは、鋭意研究した結果、基材シートと熱溶融
性インク層との間に特定の剥離性成分を含有する剥離層
を設けることにより、熱溶融性インク層の剥離性と転写
像の堅牢性という相反する特性を満足し、しかも、イン
クリボンの走行性が良好な熱転写記録媒体が得られるこ
とを知見した。
【0010】本発明は上記知見に基づきなされたもので
あり、基材シートと熱溶融性インク層との間に剥離層を
設けた熱転写記録媒体において、上記剥離層が、ワック
ス状シリコーンオイルを含有することを特徴とする熱転
写記録媒体を提供することにより、上記目的を達成した
ものである。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明は、熱転写記録媒体におけ
る基材シートと熱溶融性インク層との間に、特定の剥離
性成分を含有する剥離層を設ける点に特徴がある。即
ち、本発明の熱転写記録媒体は、基材シートと熱溶融性
インク層の間に設けられる剥離層が、ワックス状シリコ
ーンオイルを含有することによって、上記熱溶融性イン
ク層の剥離力が低減され、しかも、走行性の向上が図ら
れる。その結果、本発明の熱転写記録媒体は、転写感度
が向上し、印字品質及び転写像の堅牢性が改善されたも
のとなる。本発明の熱転写記録媒体は、熱転写インクリ
ボンの形態として使用されることが特に有用である。
【0012】上述の通り、本発明の熱転写記録媒体は、
基材シートと熱溶融性インク層との間に、ワックス状シ
リコーンオイルを含有する剥離層を設けたものである。
先ず、上記剥離層に含有される上記ワックス状シリコー
ンオイルについて説明する。
【0013】上記ワックス状シリコーンオイルは、剥離
性を有するものであれば、その種類に特に制限はなく、
例えば、変性シリコーンオイル、シリコーンゴム及び変
性シリコーンレジンから成る群から選択される1種又は
2種以上を用いることが走行性、転写像の堅牢性及び印
字品質の点から好ましい。以下、これらについてそれぞ
れ説明する。
【0014】上記シリコーンオイルとしては、反応性又
は非反応性の変性シリコーンオイルから成る群から選択
される1種又は2種以上を用いることができる。両者の
うち、反応性シリコーンオイルを用いることが走行性、
転写感度及び印字品質の点から特に好ましい。
【0015】上記反応性シリコーンオイルとしては、具
体的に、縮合反応性シリコーンオイル、付加反応性シリ
コーンオイル、紫外線硬化性シリコーンオイル及び電子
線硬化性シリコーンオイル等を用いることが好ましい。
【0016】上記縮合反応性シリコーンオイルは、水酸
基、カルボキシル基、アミノ基、メルカプト基、カルボ
ニル基、イソシアナート基等の縮合反応性を有する置換
基を、分子内に少なくとも1つ有するシリコーンオイル
である。
【0017】上記付加反応性シリコーンオイルは、ビニ
ル基、エポキシ基等の付加反応性を有する置換基を、分
子内に少なくとも1つ有するシリコーンオイルである。
【0018】上記紫外線硬化性シリコーンオイルは、波
長200〜400nmの紫外線のエネルギーにより反応
可能な置換基を有するシリコーンオイルであり、具体的
には、アクリルシリコーンオイル、メルカプト−ビニル
付加重合型シリコーンオイル、付加反応性シリコーンオ
イル及びカチオン重合性シリコーンオイル等を使用する
ことができる。
【0019】上記電子線硬化性シリコーンオイルは、ラ
ジカル重合性基、例えば、アクリル基等を含有するシリ
コーンである。
【0020】本発明においては、上記反応性シリコーン
オイルとして、縮合反応性シリコーンオイル又は付加反
応性シリコーンオイルを使用することが、剥離性のコン
トロールの容易さ及び耐ブロッキング性の点から一層好
ましく、就中、縮合反応性シリコーンオイルを使用する
ことが特に好ましい。
【0021】一方、上記非反応性シリコーンオイルとし
ては、具体的に、アルキル変性シリコーンオイル、ポリ
エーテル変性シリコーンオイル、アラルキル変性シリコ
ーンオイル、フッ素変性シリコーンオイル等を用いるこ
とが好ましい。
【0022】次に、上記シリコーンゴムについて説明す
ると、該シリコーンゴムとしては、剥離性を有するもの
であれば、その種類に特に制限はなく、例えば、加熱加
硫型シリコーンゴム、室温硬化型シリコーンゴム等を用
いることができる。
【0023】次に、上記変性シリコーンレジンについて
説明すると、該変性シリコーンレジンとしては、剥離性
を有するものであれば、その種類に特に制限はなく、例
えば、メチルシリコーンレジン及びメチルフェニルシリ
コーンレジン等を用いることができる。上記メチルシリ
コーンレジンとしては、一般的にSiO2 、CH3 Si
3/2、(CH3 2 SiO、(CH3 3 SiO1/2
の構造単体を組み合わせてできる共重合体を用いること
が好ましく、上記メチルフェニルシリコーンレジンとし
ては、一般的にCH3 SiO3/2 、(CH3 2 Si
O、C6 5 SiO3/2 、(C6 5 )(CH3 )Si
O、(C6 5 2 SiOの構造担体を組み合わせてで
きる共重合体等を用いることが好ましい。
【0024】また、上記シリコーンレジンとして、有機
樹脂と組み合わせて変性した変性シリコーンレジンの1
種又は2種以上を用いることも、走行性、転写像の堅牢
性及び印字品質の点から好ましい。
【0025】本発明においては、上記剥離層に、通常用
いられるワックス成分を用いることなく、上記ワックス
状シリコーンオイルを用いるのみで優れた剥離性能が発
揮される。しかしながら、本発明の効果を損なわない範
囲で、必要に応じてワックス成分を含有せしめることも
できる。かかるワックス成分は、剥離性を有するもので
あれば、その種類に特に制限はないが、特に、合成ワッ
クス及び天然ワックスから成る群から選択される1種又
は2種以上を用いることが好ましい。即ち、1種若しく
は2種以上の合成ワックス、1種若しくは2種以上の天
然ワックス、又は1種若しくは2種以上の合成ワックス
及び天然ワックスを用いることが好ましい。上記合成ワ
ックスとしては、具体的に、ポリエチレンワックス、パ
ラフィンワックス、米糠ロウ、マイクロクリスタリンワ
ックス、カルナバワックス、セラックワックス、モンタ
ンワックス、フィッシャー−トロプシュワックス、高級
脂肪酸、高級脂肪酸アミド及び高級アルコール等並びに
これらの変性ワックス、水素化ワックスを用いることが
できる。上記合成ワックスとしては、特に、ポリエチレ
ンワックス及びフィッシャー−トロプシュワックスから
成る群から選択される1種又は2種以上が好ましく用い
られる。就中、低エネルギー印字中のインクリボンの走
行性及び堅牢性に鑑みポリエチレンワックスを用いるこ
とが特に望ましい。
【0026】上記ポリエチレンワックスとしては、例え
ば、エチレンの重合により製造されたもの、一般成形用
ポリエチレンを熱分解により低分子量化する方法により
得られたもの、一般成形用ポリエチレンを製造する際に
副生する低分子量ポリエチレンを分離精製して得られた
もの、一般成形用ポリエチレンを酸化して得られたもの
等が挙げられる。就中、粒径分布を狭い範囲に調整でき
るという点及び剥離性の点で、重合法で得られたもの、
特にラジカル触媒による高温高圧下で重合する方法また
はチーグラ触媒により低圧で重合する方法等により得ら
れたものが好ましい。
【0027】上記ポリエチレンワックスとして市販品も
用いることができ、そのような市販品としては、三井ハ
イワックス(三井石油化学工業)、A−ワックス(BA
SF社)、AC−ポリエチレン(アライド・シグナル
社)、エポーレン(イーストマン・ケミカル社)、ヘキ
ストワックス(ヘキスト社)、サンワックス(三洋化成
工業)、バレコワックス(バレコ社)及びサゾールワッ
クス(サゾール社)、ポリワックス(東洋ペトロライト
社)などが挙げられる。
【0028】また、天然ワックスとしては、キャンデリ
ラワックス、カルナウバワックス、ライスワックス、木
蝋、蜜蝋、鯨蝋ラノリン、モンタンワックス、オゾケラ
イト、セレシンワックス、パラフィンワックス、ホホバ
油等を用いることが好ましい。就中、パラフィンワック
スを用いることが、剥離性の点から好ましい。
【0029】また、上記ワックス成分は、100℃にお
ける溶融粘度が15cP未満であることも好ましい。1
00℃における溶融粘度が15cP以上だと、印字中の
剥離力の増加により熱転写記録媒体の走行性が低下する
場合があるからである。なお、上記ワックス成分の溶融
粘度は一般にその分子量及び密度に依存する。上記ワッ
クス成分の溶融粘度は、更に好ましくは12cP未満で
あり、一層好ましくは7cP未満である。
【0030】就中、上記剥離層に含有されるワックス成
分は、100℃における溶融粘度が15cP未満である
ことに加えて、ASTM D−3104に基づく滴点が
100℃以下であることが好ましい。滴点が100℃よ
り高いと、低エネルギー印字中の剥離力の増加によりイ
ンクリボンの走行性に影響を及ぼすこともあり得る。上
記滴点は、98℃以下であることが更に好ましい。
【0031】また、上記剥離層には、上記剥離層の塗膜
強度や柔軟性を向上させるために、本発明の効果を損な
わない範囲で、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレ
ン−アクリル酸共重合体、ポリエチレン、石油樹脂等の
樹脂類を添加してもよい。これら樹脂類は単独で用いて
も、又は2種以上併用してもよい。
【0032】上記剥離層に含有される上記ワックス状シ
リコーンオイル並びに任意成分としての上記ワックス成
分及び上記樹脂類の配合割合に特に制限はないが、一般
的な範囲としての上記ワックス状シリコーンオイル及び
上記ワックス成分の配合割合は、上記剥離層中、好まし
くは1〜100重量%、更に好ましくは20〜99重量
%であり、上記樹脂類の配合割合は、上記剥離層中、好
ましくは0〜50重量%、更に好ましくは1〜20重量
%である。
【0033】上記剥離層の厚さに特に制限はないが、該
剥離層がワックス状シリコーンオイルのみから成る場
合、一般に0.001μm以上5.0μm未満であるこ
とが好ましく、0.001μm以上3.0μm未満であ
ることが一層好ましく、0.001μm以上0.5μm
未満であることが更に好ましい。上記剥離層の厚さがこ
の範囲であれば、剥離力の低下により、転写感度が一層
向上するからである。
【0034】次に、上記基材シートについて説明する。
上記基材シートの材質としては、耐熱強度を有し、寸法
安定性及び表面平滑性の高いものが好ましい。更に詳し
くは、従来から熱転写記録媒体の基材シートに主として
使われているコンデンサ紙、グラシン紙及び合成紙等の
紙類、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリエチレ
ン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリイミド及びポ
リアミド等の樹脂フィルムの薄膜シートやフィルム類が
用いられる。上記基材シートの厚さに特に制限はない
が、約0.5〜20μmの範囲が好ましく、0.5μm
以上3.0μm未満の範囲が更に好ましい。
【0035】なお、上記基材シートの厚さを通常よりも
薄い0.5μm以上3.0μm未満とし且つ上記剥離層
の厚さを0.1μm以上3.0μm未満とすると、熱転
写記録媒体の転写感度が一層向上し、しかも、走行安定
性が一層向上するので好ましい。
【0036】次に、上記熱溶融性インク層について説明
する。上記熱溶融性インク層は、一般に着色剤と結着剤
とを含有し、加熱によって軟化・溶融して、被転写体へ
移行するものである。
【0037】上記着色剤としては、カーボンブラック、
オイルブラック、黒鉛等の黒色系染顔料;C.I.ピグ
メント・イエロー1、同3、同74、同97、同98等
のアセト酢酸アリールアミド系モノアゾ黄顔料(ファス
トイエロー);C.I.ピグメント・イエロー12、同
13、同14等のアセト酢酸アリールアミド系ビスアゾ
黄顔料;C.I.ソルベント・イエロー19、同77、
同79、C.I.ディスパーズ・イエロー164等の黄
染料;C.I.ピグメント・レッド8、同49:1、同
53:1、同57:1、同81、同122、同5等の赤
顔料;C.I.ソルベント・レッド52、同58、同8
等の赤色系染料;C.I.ピグメント・ブルー15:3
等の銅フタロシアニン及びその誘導体、変性体等染顔料
などが使用でき、また有色もしくは無色の昇華性染料、
従来印刷インク、その他の着色用途で周知の染顔料が使
用出来る。これら染顔料は単独でも2種以上を混合して
用いてもよい。勿論、体質顔料や白色顔料と混合し、色
調を調整してもよい。更にまた、上記結着剤に対する分
散性を改善するために着色剤表面を界面活性剤、シラン
カップリング剤等のカップリング剤、高分子材料で処理
したり、高分子系染料や高分子グラフト顔料を用いても
よい。
【0038】また、上記結着剤としては、熱溶融性イン
ク層に通常用いられている物質を特に制限なく使用する
ことができるが、100℃における溶融粘度が2,50
0〜200,000cPの結着剤を用いることが望まし
い。上記結着剤は、上記着色剤100重量部に対して、
100〜900重量部配合することが好ましい。
【0039】上記結着剤として特に好ましいものは、高
級脂肪酸多価アルコールエステルのイソシアネート重合
物である。就中、100℃における溶融粘度が2,50
0〜50,000cP(特に4,000〜20,000
cP)のものが好ましい。上記溶融粘度が2,500c
P未満であると、ワックス同様、凝集力が弱く、均一な
転写像の形成が困難になる場合があり、50,000c
Pを超えると、インクの切れが悪く、解像度の悪い転写
像になる場合があるので、上記範囲内とすることが好ま
しい。
【0040】上記高級脂肪酸多価アルコールエステルの
イソシアネート重合物は、高級脂肪酸と多価アルコール
とのエステル化物にイソシアネート化合物を付加反応し
て得られる。
【0041】上記高級脂肪酸多価アルコールエステルを
得るための高級脂肪酸としては、飽和脂肪酸、不飽和脂
肪酸、脂環式脂肪酸、含酸素脂肪酸、ヒドロキシ脂肪酸
等を使用することができ、これらの脂肪酸中の炭素数
は、2〜60であり、好ましくは5〜50であり、特に
好ましくは10〜40である。本発明においては、特に
融点が20℃以上で炭素数が10〜40の脂肪酸が好適
に使用でき、例えばカプリン酸、ウンデシル酸、ラウリ
ン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、
パルミチン酸、ヘプタデシル酸、ステアリン酸、ノナデ
カン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロ
チン酸、ヘプタコサン酸、モンタン酸、メリシン酸、ラ
クセル酸などの飽和脂肪酸;アクリル酸、クロトン酸、
イソクロトン酸、カプロレイン酸、ウンデシレン酸、オ
レイン酸、エライジン酸、セトレイン酸、エルカ酸、ブ
ラシジン酸、ソルビン酸、リノール酸、リノレン酸、ア
ラキドン酸、イワシ酸、ニシン酸、プロピオール酸、ス
テアロール酸などの不飽和脂肪酸;イソバレリアン酸な
どの枝分かれ脂肪酸、マルバリン酸、ステルクリン酸、
ヒドノカルビン酸、ショールム−グリン酸、ゴルリン酸
などの脂環式脂肪酸;サビニン酸、イプロール酸、ヤラ
ピノール酸、ユニペリン酸、リシノール酸、セレブロン
酸などの含酸素脂肪酸、12−ヒドロキシステアリン酸
などのヒドロキシ脂肪酸;を使用することができる。な
かでも羊の皮脂腺より分泌されるラノリンをケン価分解
して得られるラノリン脂肪酸を用いた場合が最も有効で
ある。これらの脂肪酸は単独で用いても、又は2種以上
併用してもよい。
【0042】上記高級脂肪酸多価アルコールエステルを
得るための多価アルコールとしては、飽和脂肪族ポリオ
ール、不飽和脂肪族ポリオール、脂環式ポリオール、含
酸素脂肪族ポリオール等を使用することができ、これら
のポリオール中の炭素数は、1〜50であり、好ましく
は1〜20であり、特に好ましくは2〜10である。本
発明においては、例えばエチレングリコール、ジエチレ
ングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレ
ングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレング
リコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレング
リコール、トリメチレングリコール、ブタンジオール、
ペンタンジオール、ヘキシレンジオール、オクチレンジ
オール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタ
エリスリトール、ジペンタエリスリトール、1,3−ブ
チレングリコール、グリセリンモノアリル、〔4−(ヒ
ドロキシエトキシ)フェノール〕プロパン、ソルビトー
ル、ソルビット、ネオペンチルグリコール、トリスヒド
ロキシエチルイソシアヌレート、ビスフェノール、水添
ビスフェノール、ビスフェノールグリコールエーテル、
各種エポキシ基含有化合物(例えば、トリグリシジルイ
ソシアヌレート)等が用いられる。これら多価アルコー
ルも単独で用いても、又は2種以上併用しても良い。
【0043】上記高級脂肪酸多価アルコールエステルに
付加させるイソシアネート化合物としては、モノイソシ
アネート、ジイソシアネート、トリイソシアネート等を
使用することができ、例えば、メチルイソシアネート、
エチルイソシアネート、n−プロピルイソシアネート、
n−ブチルイソシアネート、オクタデシルイソシアネー
ト、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート等のモノ
イソシアネート;2,4−トリレンジイソシアネート、
4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、ジアニ
シジンジイソシアネート、メタキシリレンジイソシアネ
ート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、トランス
ビニレンジイソシアネート、N,N’(4,4’−ジメ
チル−3,3’−ジフェニルジイソシアネート)ウレジ
オン、2,6−ジイソシアネートメチルカプロエート等
のジイソシアネート;トリフェニルメタントリイソシア
ネート、トリス(4−フェニルイソシアネートチオホス
フェート)4,4’,4”−トリメチル−3,3’,
3”−トリイソシアネート−2,4,6−トリフェニル
シアヌレート等のトリイソシアネート;の各イソシアネ
ートを用いることができる。特にジイソシアネート、ト
リイソシアネートが好適であり、更に芳香族系が好まし
い。これらのイソシアネート化合物も、単独で用いて
も、又は2種以上併用しても良い。
【0044】前記高級脂肪酸と多価アルコールとのエス
テル化反応は従来公知の如何なる方法によっても実施す
ることができる。エステル化度は特に限定されない。ま
た、前記の方法に従って調製された高級脂肪酸多価アル
コールエステルと、前記イソシアネート化合物との付加
反応は、従来公知の方法に従い、実施することができ
る。イソシアネート化合物の付加モル数は特に限定され
ないが、高級脂肪酸多価アルコールエステル1モル当た
り、0.1〜5モル程度が好ましい。なお、上記高級脂
肪酸多価アルコールエステルのイソシアネート付加物は
市販品を用いることもでき、例えば吉川製油(株)製ラ
ノックスFP−1410N等が使用可能である。
【0045】上記高級脂肪酸多価アルコールエステルの
イソシアネート重合物は、他の結着剤、就中エチレン−
酢酸ビニル共重合体と共に用いられることが特に好まし
い。上記エチレン−酢酸ビニル共重合体としては、メル
トフローレートが5〜2000dg/min(特に5〜
1000dg/min)のものが特に好ましい。上記メ
ルトフローレートが5dg/min未満であるとインク
の切れが悪く、解像度の悪い転写像になる場合があり、
2000dg/minを超えるとインクの流れなどを起
こし、正常均一な熱転写記録ができない場合があるので
上記範囲内とすることが好ましい。
【0046】上記エチレン−酢酸ビニル系樹脂は、上記
高級脂肪酸多価アルコールエステルのイソシアネート重
合物100重量部に対して、5〜900重量部配合する
ことが好ましい。上記配合量が5重量部未満の場合に
は、地汚れ等の問題が生じる場合があり、900重量部
を超えると転写像が耐磨耗性に欠けるほか、感度が低下
し、高速印字の際の解像度の低下を来す場合があるので
上記範囲内とすることが好ましい。
【0047】また、上記熱溶融性インク層には必要に応
じて、他の結着剤を添加してもよい。添加する結着剤と
しては、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレ
ン、クロルスチレン、ビニル安息香酸、ビニルベンゼン
スルホン酸ソーダ、アミノスチレン等のスチレン、その
誘導体及び置換体の単独重合体及び共重合体を用いるこ
とができる。更に、メチルメタクリレート、エチルメタ
クリレート、ブチルメタクリレート及びヒドロキシメタ
クリレート等のメタクリル酸エステル及びメタクリル
酸;メチルアクリレート及び2−エチルヘキシルアクリ
レート等のアクリル酸エステル及びアクリル酸;ブタジ
エン及びイソプレン等のジエン類;アクリロニトリル、
ビニルエーテル類、マレイン酸及びマレイン酸エステル
類、無水マレイン酸、ケイ皮酸並びに塩化ビニル等のビ
ニル系単量体;の単独あるいは他の単量体との共重合体
も用いることができる。勿論、前記ビニル系ポリマーの
場合はジビニルベンゼン等の多官能単量体を用いて架橋
ポリマーとして使用してもよい。更にまた、ポリカーボ
ネート、ポリエステル、シリコーン系樹脂、フッ素系樹
脂、フェノール樹脂、テンペン樹脂、石油樹脂、水添石
油樹脂、アルキド樹脂、ケトン樹脂及びセルロース誘導
体等を用いてもよい。これらのポリマーもしくはオリゴ
マーを共重合体の形で使用する場合、その共重合体はラ
ンダム共重合体の他、要求用途に合わせて、交互共重合
体、ブロック共重合体及び相互貫入型共重合体等の共重
合様式を適宜選択して用いることができる。また、二種
以上のポリマーやオリゴマーを混合して用いる場合に
は、溶融混合、溶液混合及びエマルジョン混合等の機械
的混合の他、ポリマーやオリゴマー成分の重合時に共存
重合や多段重合法等で混合してもよい。上記他の結着剤
は、上記着色材100重量部に対して100重量部まで
配合することが好ましい。
【0048】更に、必要に応じて従来の熱転写記録媒体
における熱溶融性物質で用いたようなワックス類、オイ
ル類、(液体)可塑剤類、又は樹脂を、上記熱溶融性イ
ンク層に添加してもよい。また、この他、エチレン、プ
ロピレン等のオレフィン系単独重合体もしくは共重合
体、有機酸グラフトオレフィン系共重合体、塩素化パラ
フィン、低分子ウレタン化合物、常温で固体の可塑剤、
界面活性剤等の帯電制御及び/もしくは防止剤、導電化
剤、酸化防止剤、熱伝導率向上剤、磁性体、強誘導体、
防腐剤、香料、ブロッキング防止剤、補強充填剤、離型
剤、発泡剤、昇華性物質、赤外線吸収剤等を上記熱溶融
性インク層中又はこれ以外の層中に添加してもよい。
【0049】上記熱溶融性インク層の厚さに特に制限は
ないが、0.1〜10μm程度が好適である。特に、上
記熱溶融性インク層の厚さを通常よりも薄い0.1μm
以上5.0μm未満とし、上記基材シートの厚さを通常
よりも薄い0.5μm以上3.0μm未満とし且つ上記
剥離層の厚さを0.1μm以上5.0μm未満とする
と、熱転写記録媒体の転写感度が更に一層向上し、しか
も、走行安定性が更に一層向上するので特に好ましい。
就中、後述するインクリボンカセットにおいて、インク
リボンとして本発明の熱転写記録媒体を用い、該インク
リボンを高速走行させる場合に有効である。
【0050】更に本発明の熱転写記録媒体においては、
上記剥離層の剥離力を低減せしめるために、上記剥離層
の100℃における溶融粘度を、上記熱溶融性インク層
の100℃における溶融粘度に比べて高くすることが好
ましい。
【0051】また、本発明の熱転写記録媒体において
は、上記基材シートの面のうち、上記熱溶融性インク層
が設けられる面とは反対の面上に、耐熱性や走行性を更
に向上せしめるためのバックコート層を設けてもよい。
かかるバックコート層は、熱転写の熱源としてサーマル
ヘッドを用いた場合に特に有利である。
【0052】上記バックコート層は、一般にニトロセル
ロース系、シリコーン系やフッ素系の化合物から成る樹
脂層、あるいは架橋ポリマー層や金属層等である。好ま
しくは、上記バックコート層は、アミノ変性シリコーン
オイル(例えば、ジメチルポリシロキサンのメチル基の
一部にアミノ基導入せしめたシリコーンオイル)と多官
能イソシアネート(例えば、TDI)との反応生成物又
はシリコーン−ブチラール樹脂から成る。上記バックコ
ート層の厚さは一般に0.01〜0.5μmであること
が好ましいが、かかる範囲に限定されない。
【0053】また、本発明の熱転写記録媒体において
は、上塗層や通電発熱用抵抗層等を設けてもよい。
【0054】次に、本発明の熱転写記録媒体の好ましい
製造方法について説明する。
【0055】本発明の熱転写記録媒体を製造するには、
例えば、まず、上記基材シート上に上記ワックス状シリ
コーンオイルを塗布して、剥離層を形成する。
【0056】上記ワックス状シリコーンオイルを上記基
材シート上に塗布する方法に特に制限はないが、例え
ば、ワイヤーコーターによって塗布する方法が挙げられ
る。
【0057】なお、上記ワックス状シリコーンオイルが
反応性シリコーンオイルである場合には、塗布液中に予
め硬化用の触媒等を添加しておいても良い。また、塗布
液を塗布した後に、上述の方法により塗布膜を硬化させ
ても良い。
【0058】次いで、剥離層が形成された基材シート上
に熱溶融性インク塗料を塗布して、熱溶融性インク層を
形成する。
【0059】上記熱溶融性インク塗料の調製は、上記結
着剤を溶解又は安定に分散し得る溶媒若しくは分散媒中
で溶液又は分散エマルジョンとし、ボールミル、サンド
ミル、アトライター、ダイノミル、3本ロール等の混合
分散機により行うことができる。また、着色剤の分散を
上記の方法で行った後、微粒子を添加しホモミキサー、
ディスパー、デッゾルバー等により攪拌混合してもよ
い。更に、溶媒等を用いることなく、3本ロール、ニー
ダー、サンドミル、アトライター等で溶融混合してもよ
い。
【0060】このようにして調製された熱溶融性インク
塗料は上記剥離層を形成した基材シート上にグラビアコ
ーター、ワイヤーバー等を用いて溶液又は溶融コート法
で塗布、印刷される。また、上記熱溶融性インク塗料を
スプレードライ法により粉砕化し、その後、静電コート
法等によって上記剥離層上に粉体コートしてもよい。こ
の場合、粉体コート後更に必要に応じて、加熱、加圧、
溶剤処理等を行い、上記熱溶融性インク塗料を上記剥離
層上に定着させて用いてもよい。
【0061】次に、本発明の熱転写記録媒体を具備する
インクリボンカセットについて図面を参照しつつ説明す
る。ここで、図1は、駆動ローラが配設されていないイ
ンクリボンカセットの一態様を示し、上ハーフを省略し
て下ハーフの内面をみた平面図であり、図2は、駆動ロ
ーラが配設されたインクリボンカセットの一態様を示
し、上ハーフを省略して下ハーフの内面をみた平面図で
ある。
【0062】まず、図1に示す、駆動ローラが配設され
ていないインクリボンカセットについて説明する。図1
に示すインクリボンカセットは、インクリボンとして本
発明の熱転写記録媒体を具備し、駆動ローラが配設され
ていないことを特徴とするものである。一般に、インク
リボンの厚さが通常よりも薄い場合には、インクリボン
の走行性を安定化させるために、インクリボンの走行を
補助する駆動ローラがインクリボンカセットに配設され
るが、上記構成を有する本発明の熱転写記録媒体をイン
クリボンとして用いる場合には、上記駆動ローラを用い
ないインクリボンカセットにおいてもインクリボンの走
行性は十分に安定しており、転写像の印字品質も高いも
のとなる。
【0063】図1に示すインクリボンカセットは、上ハ
ーフ及び下ハーフからなるカセット本体内に、インクリ
ボンが巻回された一対の巻取ハブ、供給ハブを収納し、
上記インクリボンを上記カセット内に配設された複数本
のガイドローラ又はガイドピンを介して張設し、且つカ
セットの前端部に、印字ヘッド挿入用凹部を設けたもの
である。そして、上記インクリボンカセットには、上記
インクリボンの走行を補助するための駆動ローラは配設
されていない。更に、上記インクリボンとして、本発明
の熱転写記録媒体が用いられている。
【0064】即ち、図1に示すインクリボンカセット
は、上ハーフ(図示せず)11及び下ハーフ12からな
るカセット本体内に、インクリボン2が巻回された一対
の巻取りハブ31、供給ハブ32を収納し、上記カセッ
ト本体の前端部に、外部に導出された上記インクリボン
2を走行させるヘッド部4を有し、且つ上記インクリボ
ン2の走行を案内する5個のガイドローラ65、66、
67、68、69が配設されている。ガイドローラ6
5、66、67、68、69は、上記インクリボンの巻
き込み等を防止する点からプラスチック製であることが
好ましい。
【0065】以上のように構成された図1に示すインク
リボンカセット1においては、その使用時に上記インク
リボン2は、図1に示す如く、上記供給ハブ32から上
記ガイドローラ65の方向に引き出され上記ガイドロー
ラ65によって反転された後、上記ガイドローラ66及
び67を介して上記ヘッド部4へ導出され、該ヘッド部
4を走行して上記ガイドローラ68を介してカセット本
体内へ戻され、上記ガイドローラ69によって反転され
て上記巻取ハブ31に巻き取られるように、その走行経
路が形成される。なお、上記インクリボンカセット1
は、反転使用可能なものである。
【0066】次に、図2に示す、駆動ローラが配設され
たインクリボンカセットについて説明する。なお、図2
に関する説明において、図1と同じ点については特に詳
述しないが、図1に関して詳述した説明が適宜適用され
る。また、図2において、図1と同じ部材については同
じ符号を付した。
【0067】図2に示すインクリボンカセットは、イン
クリボンとして本発明の熱転写記録媒体を具備し、駆動
ローラを配設していることを特徴とするものである。図
1に関して説明した通り、インクリボンとして本発明の
熱転写記録媒体を具備するインクリボンカセットにおい
ては、インクリボンの走行を補助する駆動ローラを用い
なくてもインクリボンの安定走行が十分に可能である
が、上記駆動ローラを用いるとインクリボンの走行がよ
り一層安定化される。
【0068】図2に示すインクリボンカセット1は、上
ハーフ(図示せず)11及び下ハーフ12からなるカセ
ット本体内に、インクリボン2が巻回された一対の巻取
ハブ31、供給ハブ32を収納し、上記カセット本体の
前端部に、外部に導出された上記インクリボン2を走行
させるヘッド部4を有し、該ヘッド部4と上記巻取ハブ
31との間に、上記巻取ハブ31に巻取られる上記イン
クリボン2の走行を補助する駆動ローラ51が配設さ
れ、且つ上記インクリボン2の走行を案内する4個のガ
イドローラ61、62、63、64が配設されており、
該ガイドローラのうちの一個である上記ガイドローラ6
1は、上記駆動ローラ51と上記巻取ハブ31との間で
上記駆動ローラ51の近傍に配設されており、且つ上記
ガイドローラ61は、上記インクリボン2を、上記駆動
ローラ51の表面の半周面以上と接触させた後上記駆動
ローラ51との接触面の反対側と接触させて上記巻取ハ
ブ31に案内するように配設されている。
【0069】上記インクリボンカセット1においては、
上記駆動ローラ52が上記ヘッド部4と上記供給ハブ3
2との間に上記駆動ローラ51と同様に配設されてお
り、且つ上記ガイドローラ64が上記駆動ローラ52と
上記供給ハブ32との間で上記駆動ローラ52の近傍に
配設されている。
【0070】また、上記駆動ローラ51は、図2に示す
如く、上記ヘッド部4に対して上記巻取ハブ31側の前
端部の隅部近傍に設けられており、上記上ハーフ11及
び上記下ハーフ12に設けられた支持孔に回動自在に嵌
挿されており、上記インクリボンカセット1の使用時
に、駆動源(図示せず)に接続されて駆動し、上記巻取
ハブ31に巻取られる上記インクリボン2の走行を補助
するようになっている。
【0071】そして、上記駆動ローラ51が上述の如く
機能するようにインクリボンカセット1が使用される
際、上記供給ハブ32側の上記駆動ローラ52は、駆動
源に接続されず、上記インクリボン2にテンションを付
与するテンション付与ローラとして機能し、上記供給ハ
ブ32からの上記インクリボン2の引出しテンションの
安定化を図っている。上記駆動ローラ51、52のロー
ラ面51a、52aは、上記インクリボン2の巻き込み
等を防止する点から、ゴム製ではなくプラスチック製で
あることが好ましい。
【0072】上記ガイドローラ61、62、63、64
は、図2に示す如く、上記ガイドローラ61が上記巻取
ハブ31と上記駆動ローラ51との間に、上記ガイドロ
ーラ62及び63が上記駆動ローラ51、52との間
に、また上記ガイドローラ64が上記供給ハブ32と上
記駆動ローラ52との間にそれぞれ位置して、上記上ハ
ーフ11及び上記下ハーフ12の内側面に設けられた支
持ピン7、7にそれぞれ回動自在に嵌挿されており、上
記インクリボン2を上記供給ハブ32から上記ヘッド部
4を走行して上記巻取ハブ31へと案内するようになっ
ている。
【0073】以上のように構成された図2に示すインク
リボンカセット1においても、上記駆動ローラ51及び
52を用いることを除いては図1に示すインクリボンカ
セットと略同様の走行経路が形成される。また、図2に
示すインクリボンカセットは、図1に示すインクリボン
カセットと同様に反転使用可能なものであり、反転使用
時には、上記駆動ローラ52が巻取り側に位置して上記
駆動源に接続されて上記駆動ローラ51と同様に機能
し、また上記駆動ローラ51が供給側に位置してテンシ
ョン付与ローラとして上記駆動ローラ52と同様に機能
し、更に、上記ローラ面52aが上記ローラ面51aと
同様に作用する。
【0074】図1及び図2に示すインクリボンカセット
において好ましくは、上記インクリボン2と上記ガイド
ローラ65〜69のローラ面65a〜69aとの摩擦係
数(μ)又は上記インクリボン2と上記駆動ローラ5
1、52のローラ面51a、52aとの摩擦係数(μ)
が0.1〜1.4である。摩擦係数(μ)を上記範囲内
とすることによって、インクリボンの走行中にインクリ
ボンが上記ガイドローラや駆動ローラに巻き込まれるこ
とが一層少なくなり、上記巻取ハブに一層円滑に巻き取
られる。上記摩擦係数(μ)が0.1未満であると、上
記ガイドローラや駆動ローラのローラ面でインクリボン
が滑り、駆動力が低下し、1.4を超えると、インクリ
ボンに皺等の変形が生じたり、インクリボンが上記ガイ
ドローラや駆動ローラに巻き込まれることがあるので、
上記範囲内とすることが好ましい。上記摩擦係数(μ)
の更に好ましい範囲は0.1〜1.2である。
【0075】また、図1及び図2に示すインクリボンカ
セットにおいて好ましくは、上記ガイドローラ65〜6
9のローラ面65a〜69a又は上記駆動ローラ51、
52のローラ面51a、52aのショアーA硬度が55
〜98である。ショアーA硬度を上記範囲内とすること
によって、インクリボンと上記ガイドローラや駆動ロー
ラのローラ面との付着がなくなり、インクリボンの走行
安定性が一層向上する。上記ショアーA硬度が55未満
であると、インクリボンと上記ガイドローラや駆動ロー
ラのローラ面との付着が生じインクリボンの走行安定性
が低下し、98を超えるとインクリボンが上滑りし易く
なるので、上記範囲内とすることが好ましい。上記ショ
アーA硬度の更に好ましい範囲は80〜98である。な
お、ショアーA硬度は、例えば、TEC LOCK社製
のショアー硬度計(TYPE A)により測定すること
ができる。
【0076】また、図2に示すインクリボンカセットに
おいて好ましくは、上記インクリボン2の上記駆動ロー
ラ51、52への巻き付け角θが0〜270°である。
巻き付け角θを上記範囲内とすることによって、インク
リボンの走行中に、該インクリボンが上記駆動ローラ等
に巻き込まれることなく、上記ガイドローラに案内され
て上記巻取ハブに一層円滑に巻き取られる。上記巻き付
け角θが270°を超えると、インクリボンが上記駆動
ローラに巻き込まれて走行不可能になるおそれがあるの
で、上記範囲内とすることが好ましい。上記巻き付け角
θの更に好ましい範囲は5〜225°である。
【0077】更に、図1に示すインクリボンカセットに
おいては、イ)プラスチック製ガイドローラを用いる要
件、ロ)上記インクリボンと上記ガイドローラのローラ
面との摩擦係数(μ)が0.1〜1.4である要件、及
びハ)上記ガイドローラのローラ面のショアーA硬度が
55〜98である要件のうちの任意の2つの要件を具備
することも好ましく、更に好ましくは上記イ)〜ハ)の
要件すべてを具備する。
【0078】更に、図2に示すインクリボンカセットに
おいては、ニ)プラスチック製駆動ローラを用いる要
件、ホ)上記インクリボンと上記駆動ローラのローラ面
との摩擦係数(μ)が0.1〜1.4である要件、ヘ)
上記駆動ローラのローラ面のショアーA硬度が55〜9
8である要件、及びト)上記インクリボンの上記駆動ロ
ーラへの巻き付け角θが0〜270°である要件のうち
の任意の2つの要件を具備することも好ましく、更に好
ましくは上記ニ)〜ト)の要件うちの任意の3つの要件
を具備し、特に好ましくは、上記ニ)〜ト)の要件すべ
てを具備する。
【0079】また、更に、図1及び図2に示すインクリ
ボンカセットにおいては、インクリボンとして、本発明
の熱転写記録媒体を用い且つ該熱転写記録媒体における
上記基材シートの厚さを通常よりも薄い0.5μm以上
3.0μm未満とし且つ上記剥離層の厚さを0.1μm
以上3.0μm未満とすることがインクリボンの走行性
の点で効果的であり、上記熱溶融性インク層の厚さを通
常よりも薄い0.1μm以上5.0μm未満とし、上記
基材シートの厚さを通常よりも薄い0.5μm以上3.
0μm未満とし且つ上記剥離層の厚さを0.1μm以上
5.0μm未満とすることが特に効果的である。
【0080】
【実施例】以下、本発明を更に詳細に説明するが、本発
明は、かかる実施例に限定されない。なお、以下の説明
において、特に示さない限り、部は重量部を意味する。
【0081】〔実施例1〕アルコール変性シリコーンオ
イル(X−22−2809、信越シリコーン製、mp5
8℃)80部と、エチレン−酢酸ビニル共重合体20部
とをボールミルを用いてトルエン溶剤中に分散して剥離
層用塗料を調製した。そして、この剥離層用塗料を、ワ
イヤーバーコーターを用いて、シリコーン系バックコー
トを塗布した厚さ2.5μmのPETフィルム(基材シ
ート)上に塗布し、次いで80℃の熱風乾燥機で60秒
間乾燥を行い、厚さ1.0μmの剥離層を設けた。
【0082】次に、下記の配合物をトルエン溶剤中に固
形分20wt%にて仕込み、ボールミルにて20時間分
散して熱溶融性インクを調製した。そして、得られた熱
溶融性インクを上記剥離層の上にワイヤーバーコーター
を用いて塗工し、乾燥させて固形分のみとし、厚さ2μ
mの熱溶融性インク層を有する目的の熱転写記録媒体を
得た。
【0083】 ・カーボンブラック(着色成分) 40部 ・エチレン酢酸ビニル共重合体EV260(5dg/min) 30部 ・ラノリン脂肪酸多価アルコールエステルのイソシアネート重合物(100℃に おける溶融粘度:5000cP) 30部 ・トルエン(溶剤) 400部
【0084】このようにして得られた熱転写記録媒体を
幅12.7mmにスリットして、インクリボンを得た。
このインクリボンを図1に示すインクリボンカセットに
組み込んだ。なお、このインクリボンカセットにはプラ
スチック製ガイドローラが配設されている。そして、上
記インクリボンと上記ガイドローラのローラ面との摩擦
係数(μ)は0.15であり、上記ガイドローラのロー
ラ面のショアーA硬度は70であった。このインクリボ
ンカセットをシリアル型感熱転写プリンタ(松下電器産
業(株)製、FW−U1P95 360DPI)によっ
て普通紙(BEKK平滑度160秒)の上に印字を行
い、転写像の濃度を測定した。印字エネルギーと転写像
濃度の関係を調べる為に、濃度調整レバーを操作して印
加電圧を30.0〜36.5Vの間で変化させ、転写濃
度をマクベス濃度計(RD514型)で測定した。その
結果、濃度1.2の転写像を得るのに必要な印加電圧は
33.0Vであった。印字に際して地肌汚れは全く認め
られなかった。また、上記インクリボンの走行性及び転
写像の堅牢性は非常に良好であった。
【0085】〔実施例2〕ポリエーテル変性シリコーン
オイル〔A−126(B)、東レ・ダウコーニング製、
MP42℃〕80部と、エチレン−酢酸ビニル共重合体
20部とから形成される剥離層を用いた以外は実施例1
と同様の操作を行い、熱転写記録媒体を作製した。この
ようにして得られた熱転写記録媒体を幅12.7mmに
スリットして、インクリボンを得た。このインクリボン
を図2に示すインクリボンカセットに組み込んだ。な
お、このインクリボンカセットにはプラスチック製駆動
ローラが配設されている。そして、上記インクリボンと
上記駆動ローラのローラ面との摩擦係数(μ)は0.1
5であり、上記駆動ローラのローラ面のショアーA硬度
は70であり、そして、上記インクリボンの上記駆動ロ
ーラへの巻き付け角θは170°であった。上記インク
リボンカセットについて実施例1と同様の印字を試み
た。転写後の濃度をマクベス濃度計(RD514型)で
測定した結果、濃度1.2の転写像を得るのに必要な印
加電圧は34.0Vであった。また、インクリボンの走
行性及び転写像の堅牢性は非常に良好であった。
【0086】〔実施例3〕高級脂肪酸エステル変性シリ
コーンオイル(X−22−800、信越シリコーン製、
mp64℃)50部と、ポリエチレンワックス(PW−
655、東洋ペトロライト製)30部と、エチレン−酢
酸ビニル共重合体20部とから形成される剥離層を用い
た以外は実施例1と同様の操作を行い、熱転写記録媒体
及びインクリボンカセットを作製し、印字を試みた。転
写後の濃度をマクベス濃度計(RD514型)で測定し
た結果、濃度1.2の転写像を得るのに必要な印加電圧
は33.5Vであった。また、インクリボンの走行性は
良好であった。
【0087】〔比較例1〕ポリ(エチレン)ワックス
(東洋ペトロライト製、PW−655、100℃におけ
る溶融粘度;6cP、ASTM D−3104に基づく
滴点;87℃)90部と、エチレン−酢酸ビニル共重合
体10部とから形成される剥離層(厚さ1μm)を用
い、上記PETフィルム(基材シート)の厚さを2μm
とし、上記熱溶融性インク層の厚さを2μmとした以外
は実施例1と同様の操作を行い、熱転写記録媒体及びイ
ンクリボンカセットを作製し、印字を試みた。転写後の
濃度をマクベス濃度計(RD514型)で測定した結
果、濃度1.2の転写像を得るのに必要な印加電圧は3
6.0Vであった。また、インクリボンの走行性は、印
字開始直後において不安定であった。
【0088】〔比較例2〕ジメチルシリコーンオイル
〔TSF451−5、東芝シリコーン製、5cSt(2
5℃)、流動点−60℃〕80部と、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体20部とから形成される剥離層(厚さ1μ
m)を用い、上記PETフィルム(基材シート)の厚さ
を2μmとし、上記熱溶融性インク層の厚さを2μmと
した以外は実施例1と同様の操作を行い、熱転写記録媒
体及びインクリボンカセットを作製し、印字を試みた。
転写後の濃度をマクベス濃度計(RD514型)で測定
した結果、濃度1.2の転写像を得ることができなかっ
た。また、インクリボンの走行性は、印字開始直後にお
いて不安定であった。
【0089】上記の結果から明らかな通り、剥離層にワ
ックス状シリコーンオイルが含有された実施例1〜3、
特に実施例1及び2の熱転写記録媒体においては、印字
の転写感度の向上による印字品質の改善がなされた。し
かも、インクリボンの走行性は良好であった。
【0090】これに対して、上記ワックス状シリコーン
オイルが含有されていない剥離層を有する比較例1及び
2の熱転写記録媒体では、印字の転写感度は高くない。
更に、インクリボンの走行性は、印字開始直後において
不安定であった。
【0091】このように、本発明の熱転写記録媒体にお
いては、基材シートと熱溶融性インク層の間に設けられ
る剥離層が、上記ワックス状シリコーンオイルを含有す
ることによって印字の転写感度が向上し、印字品質及び
転写像の堅牢性が改善されることが分かった。しかも、
インクリボンの走行性、特に低エネルギー印字における
走行性が改善された。
【0092】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明によれば、上
記剥離層に上記ワックス状シリコーンオイルを含有せし
めることにより、熱溶融性インク層の剥離性と転写像の
堅牢性という相反する特性を満足し、且つ、粗表面を有
する被転写体にもきれいに印字ができる熱転写記録媒体
が得られる。
【0093】また、剥離性が改善されることにより、走
行性、特に、低エネルギー印字における走行性の向上し
た熱転写記録媒体が得られる。
【0094】更に、本発明の熱転写記録媒体の基材シー
ト、熱溶融性インク層及び剥離層の厚さを通常の場合よ
りも薄くすることによって、インクリボンカセット1巻
当たりの印字数・量を増加させることができ、経済性が
向上する。特に、駆動ローラを用いなくとも、インクリ
ボンの安定走行が達成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の熱転写記録媒体を具備し、駆動ローラ
が配設されていないインクリボンカセットの一態様を示
すものであり、上ハーフを省略して下ハーフの内面をみ
た平面図である。
【図2】本発明の熱転写記録媒体を具備し、駆動ローラ
が配設されているインクリボンカセットの一態様を示す
ものであり、上ハーフを省略して下ハーフの内面をみた
平面図である。
【符号の説明】
1 インクリボンカセット 2 インクリボン 4 ヘッド部 11 上ハーフ 12 下ハーフ 31 巻取ハブ 32 供給ハブ 51、52 駆動ローラ 61、62、63、64 ガイドローラ 65、66、67、68、69 ガイドローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 丸山 修司 栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606 花王株式会 社研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材シートと熱溶融性インク層との間に
    剥離層を設けた熱転写記録媒体において、 上記剥離層が、ワックス状シリコーンオイルを含有する
    ことを特徴とする熱転写記録媒体。
  2. 【請求項2】 上記ワックス状シリコーンオイルが、変
    性シリコーンオイル、シリコーンゴム及び変性シリコー
    ンレジンから成る群から選択される1種又は2種以上か
    ら成る、請求項1記載の熱転写記録媒体。
  3. 【請求項3】 上記ワックス状シリコーンオイルが、反
    応性シリコーンオイルから成る、請求項2記載の熱転写
    記録媒体。
  4. 【請求項4】 上記ワックス状シリコーンオイルが、縮
    合反応性シリコーンオイルから成る、請求項3記載の熱
    転写記録媒体。
  5. 【請求項5】 上記熱溶融性インク層が、エチレン−酢
    酸ビニル共重合体と高級脂肪酸多価アルコールエステル
    のイソシアネート重合物とを含有する、請求項1〜4の
    何れかに記載の熱転写記録媒体。
JP7231840A 1995-09-08 1995-09-08 熱転写記録媒体 Pending JPH0976644A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114312064A (zh) * 2021-12-27 2022-04-12 湖南鼎一致远科技发展有限公司 一种可快速打印的热转印树脂碳带及其制备方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114312064A (zh) * 2021-12-27 2022-04-12 湖南鼎一致远科技发展有限公司 一种可快速打印的热转印树脂碳带及其制备方法
CN114312064B (zh) * 2021-12-27 2023-10-27 湖南鼎一致远科技发展有限公司 一种可快速打印的热转印树脂碳带及其制备方法

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