JPH0977829A - パーハロオレフィン共重合体及び該共重合体からなる架橋成形体の製造方法 - Google Patents

パーハロオレフィン共重合体及び該共重合体からなる架橋成形体の製造方法

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JPH0977829A
JPH0977829A JP25690595A JP25690595A JPH0977829A JP H0977829 A JPH0977829 A JP H0977829A JP 25690595 A JP25690595 A JP 25690595A JP 25690595 A JP25690595 A JP 25690595A JP H0977829 A JPH0977829 A JP H0977829A
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JP
Japan
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copolymer
group
perhaloolefin
weight
crosslinked molded
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Application number
JP25690595A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Inukai
宏 犬飼
Etsuzo Marumoto
悦造 丸本
Tatsuo Nishio
竜生 西尾
Akihito Iida
晃人 飯田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toagosei Co Ltd
Original Assignee
Toagosei Co Ltd
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Publication date
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  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 特定の3種類の単量体単位により構成され、
成形性、異種材料との接着性等に優れたパーハロオレフ
ィン共重合体を高収率で得る。また、この共重合体体を
化学架橋によって安価に効率よく架橋し、機械的強度の
大きい架橋成形体を製造する方法を提供する。 【解決手段】 パーハロオレフィン単位(テトラフルオ
ロエチレン、クロロトリフルオロエチレン等)10〜9
5モル%、オレフィン単位(フッ化ビニル、エチレン
等)5〜60モル%及びビニルアルコキシシラン単位
(ビニルトリエトキシシラン等)0.5〜50モル%か
らなり、数平均分子量が1万〜100万、又は溶融粘度
が102 〜108 ポイズであるパーハロオレフィン共重
合体を得る。また、この共重合体をシラノール縮合触媒
(ジブチル錫ジラウレート等)の存在下に水分と反応さ
せ、架橋成形体を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特定のパーハロオ
レフィン、オレフィン及びビニルアルコキシシランを共
重合させて得られる多元共重合体、及び該共重合体から
なる架橋成形体の製造方法に関する。この架橋成形体
は、自動車、化学、電線、半導体等、各種の工業分野に
おいて利用される。
【0002】
【従来の技術】PTFE樹脂、FEP樹脂又はPCTF
E樹脂等に代表されるフッ素樹脂は、C−F結合の安定
性に基づき、耐熱性、耐薬品性、優れた電気特性、非粘
着・潤滑性及び耐候性といった数々の特徴を有し、広範
囲な産業分野で利用されている。具体的な用途として
は、パイプやバルブ、継ぎ手、チューブ等の成型品、電
線や光ファイバーの被覆材料、パッキン、ガスケット等
のシール材等が挙げられる。また、耐候性、耐食性、電
気絶縁性、離型性等を要するフィルム、優れた耐自動車
オイル性を必要とするエラストマー等としても使用され
ている。
【0003】しかしながら、上記の各用途に使用する場
合、これまでのフッ素樹脂では、その機械的強度が必ず
しも十分満足できるものではなかった。また、ライニン
グや異種樹脂と貼り合わせて積層フィルムを作成しよう
とする場合、接着性が不足するという問題があり、フッ
素樹脂表面をエッチングしたり、ガラス繊維で裏打ちし
たりしなければならなかった。更に、フッ素樹脂は、ポ
リフッ化ビニリデンやフッ化ビニリデンの共重合体のよ
うな例外を除き有機溶剤に溶解しないため、成形法が制
限されて圧縮成形や押出成形といった熱成形法しか使用
し難いという問題もあった。
【0004】一般に、樹脂の機械的強度を向上させる方
法として、架橋させることが行われており、フッ素樹脂
においても、ポリフッ化ビニリデンやフッ化ビニリデン
とヘキサフルオロプロピレンとの共重合体を電子線架橋
する方法が実用化されている。しかし、電子線照射装置
は非常に高価なため、安価に架橋できる方法が検討さ
れ、特公平4−11575号公報には、ポリフッ化ビニ
リデンの成形時にシラン化合物を反応させる方法が提案
されている。
【0005】また、テトラフルオロエチレンやクロロト
リフルオロエチレンといったパーハロオレフィンと、特
定のビニルアルコキシシランとの2元共重合体は公知で
あり、例えば、特開平2−103563号公報に記載の
ように、複写機のキャリアコート剤として検討されてい
る。しかしながら、上記公報記載の2元共重合体では、
なお機械的強度が不足するため、用途的に制約があっ
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
を解決するものであり、特定の3種類の単量体よりなる
多元共重合体とし、前記のフッ素樹脂特有の多くの優れ
た特性を維持しつつ、また加工し易く、異種材料との接
着性にも優れ、且つその収率も高い共重合体を提供する
ことを目的とする。また、本発明の架橋成形体の製造方
法は、上記共重合体を化学架橋によって安価に効率よく
架橋し、機械的強度の大きい架橋成形体を製造する方法
を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】第1発明のパーハロオレ
フィン共重合体は、下記の単量体単位(a)、(b)及
び(c)により構成され、ゲルパーミェーションクロマ
トグラフィによるポリスチレン換算の数平均分子量が1
万〜100万であるか、又は高化式フローテスターによ
る溶融粘度(測定条件:ノズル;直径1mm、長さ10
mm、加重;100kg/cm2 、温度;200〜30
0℃)が102 〜108 ポイズであることを特徴とす
る。 (a)下記の化学式で表されるパーハロオレフィンに基
づく単位;10〜95モル% CF2 =CFX (XはCl、F、パーフルオロアルキル基又はパーフル
オロアルコキシ基) (b)下記の化学式で表されるオレフィンに基づく単
位;5〜60モル% CH2 =CX2 (Xは同一又は相異なっていてもよいCl、F、H、ア
ルキル基又はフルオロアルキル基) (c)下記の化学式で表されるビニルアルコキシシラン
に基づく単位;0.5〜50モル% CH2 =CH(R1 m Si(R2 n (OR3 3-n (R1 はアルキレン基又はオキシアルキレン基、R2
メチル基又はエチル基、R3 は炭素数1〜3のアルキル
基又はアルコキシアルキル基、mは0又は1〜10の整
数、nは0又は1〜3の整数) 但し、単量体単位(a)、(b)及び(c)の合計量を
100モル%とする。
【0008】上記「単量体単位(a)」を構成する単量
体としては、テトラフルオロエチレン、クロロトリフル
オロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、デカフルオ
ロペンテン、パーフルオロ(メチルビニルエーテル)及
びパーフルオロ(プロピルビニルエーテル)等が挙げら
れる。これら単量体はその1種のみを使用してもよい
し、2種以上を併用してもよい。これらの単量体の中で
は、重合操作の容易さから、テトラフルオロエチレン及
びクロロトリフルオロエチレンが好ましい。
【0009】また、上記「単量体単位(b)」を構成す
る単量体としては、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、
クロロフルオロエチレン、トリフルオロプロピレン、ヘ
キサフルオロイソブチレン、塩化ビニル、塩化ビニリデ
ン、エチレン、プロピレン及びイソブチレン等が挙げら
れる。これらの単量体の中では、得られる共重合体の耐
薬品性や耐熱性が高められるため、フッ化ビニル、フッ
化ビニリデン、エチレン及びプロピレンが好ましい。
【0010】更に、上記「単量体単位(c)」を構成す
る単量体としては、ビニルトリメトキシシラン、ビニル
トリエトキシシラン、ビニルトリプロポキシシラン、ビ
ニルトリペントキシシラン、ビニルトリス(β−メトキ
シエトキシ)シラン、ビニルメチルジメトキシシラン、
ビニルメチルジエトキシシラン、ビニルメチルジプロポ
キシシラン、ビニルジメチルモノメトキシシラン、ビニ
ルジメチルモノエトキシシラン、ビニルエチルモノメト
キシシラン、ビニルエチルモノエトキシシラン、トリメ
トキシシリルヘキセン、トリメトキシシリルプロピルビ
ニルエーテル、トリメトキシシリルデシルビニルエステ
ル及びトリエトキシシリルプロピルアクリレート等が挙
げられる。
【0011】上記の各種のビニルアルコキシシランの中
では、共重合体の保存安定性と架橋時の反応性の点か
ら、R3 がエチル基又はメトキシエチル基であるものが
好ましく、特に好ましい単量体はビニルトリエトキシシ
ランである。
【0012】本発明のパーハロオレフィン共重合体にお
いて、上記各単量体単位の量比は、好ましくは、(a)
/(b)/(c)が20〜90/10〜55/0.5〜
15モル%であり、より好ましくは50〜85/15〜
50/0.5〜10モル%〔但し、単量体単位(a)、
(b)及び(c)の合計量を100モル%とする。〕で
ある。
【0013】単量体単位(a)が90モル%を越える
と、共重合体の耐熱性、耐薬品性は良好であるが、異種
材料との密着性が低下する傾向にあり、20モル%未満
であると、耐熱性、耐薬品性が低下することがある。ま
た、単量体単位(b)が55モル%を越えると、重合性
が低下し、10モル%未満であると、共重合体の成形温
度を十分に下げることができず、成形性が低下する。更
に、単量体単位(c)が15モル%を越えると、架橋し
易く、密着性も向上するが、成形品とした場合に、脆く
なり、耐薬品性も低下する傾向にあり、一方、これが1
モル%未満では、機械的強度が十分に改良されず、密着
性が低下することもあり好ましくない。
【0014】本発明の共重合体は、塊状重合、溶液重
合、懸濁重合及び乳化重合等によってラジカル重合させ
ることにより得ることができる。ラジカル重合開始剤と
しては、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ
ノルマルプロピルパーオキシジカーボネート、イソブチ
リルパーオキシド、パーフルオロブチリルパーオキシ
ド、ジ(クロロフルオロアシル)パーオキシド、ジ(パ
ーフルオロアシル)パーオキシド等の有機過酸化物、ア
ゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物、及び過硫酸
アンモニウム、過硫酸カリウム等の無機過酸化物などを
使用することができる。また、ロンガリット、亜硫酸ナ
トリウムといった還元剤を加え、レドックス開始剤とし
て重合することもできる。
【0015】溶液重合において使用する溶媒としては、
ターシャリブタノールやフッ素系溶剤が好適である。こ
のフッ素系溶剤としては、トリクロロトリフルオロエタ
ン、CF2 ClCF2 Cl、CF2 ClCF2 CHCl
F、CF3 CHCl2 、オクタフルオロシクロブタン及
びパーフルオロ環状エーテル等が挙げられる。懸濁重合
及び乳化重合においては、溶媒は通常水であり、必要に
よりフッ素系溶剤、懸濁安定剤、pH調整剤、乳化剤等
を共存させることができる。
【0016】上記の懸濁安定剤としてはメチルセルロー
ス、ポリビニルアルコール等が例示され、pH安定剤と
してはリン酸二ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸
カリウム及びホウ酸ナトリウム等の公知の化合物を使用
することができる。また、乳化剤としてはパーフルオロ
オクタン酸アンモニウム、ドデシルベンゼンスルホン酸
ナトリウム等が挙げられる。更に、上記重合系には、連
鎖移動剤としてアルコール類、ケトン類、エステル類、
エーテル類及びメルカプタン類などを加えてもよい。
【0017】重合温度は、通常のラジカル重合と同様の
範囲において選択でき、例えば0〜100℃、特に20
〜50℃の範囲が好ましい。重合圧力は1〜50kg/
cm2 ・Gの範囲が好適である。また、重合時間は3〜
50時間、特に10〜30時間程度が好ましい。尚、重
合方法としては、すべての単量体を予め仕込んでおくバ
ッチ法や、単量体の一部を仕込んで重合を開始した後、
所要の単量体を追加供給する逐次添加法などを採用する
ことができる。
【0018】本発明のパーハロオレフィン共重合体の分
子量は、共重合体が有機溶剤に可溶であれば、ゲルパー
ミェーションクロマトグラフィ(以下、GPCとい
う。)の測定により求めることができる。そのGPCに
よるポリスチレン換算の数平均分子量は1万〜100万
であり、好ましくは5万〜50万の範囲である。この数
平均分子量が1万未満では、共重合体を成形して得られ
る成形体の機械的強度が劣り、100万を越えると成形
加工性に劣る。
【0019】また、共重合体が有機溶剤に溶解しない場
合は、高化式フローテスターを使用し、下記の条件によ
って測定した溶融粘度を分子量の指標とすることがで
き、本発明の共重合体の溶融粘度は102 〜108 ポイ
ズの範囲である。 溶融粘度の測定条件:ノズル;直径1mm、長さ10m
m、加重;100kg/cm2 、温度;200〜300
【0020】第2発明の架橋成形体の製造方法は、第1
発明のパーハロオレフィン共重合体を、シラノール縮合
触媒の存在下に水分と反応させる工程を含むことを特徴
とする。
【0021】上記「シラノール縮合触媒」としては、ジ
ブチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジラウレート、オ
クタン酸錫、酢酸錫、ナフテン酸鉛、カプロン酸亜鉛、
2−エチルヘキサン酸鉄、ナフテン酸コバルト、チタン
酸テトラノニルエステル、ビア(アセチルアセトニトリ
ル)ジイソプロピルチタネート等が挙げられる。また、
塩酸、硫酸、リン酸などの無機酸、パラトルエンスルホ
ン酸、酢酸等の有機酸なども使用することができる。
尚、この触媒の使用量は、共重合体を100重量%とし
た場合に0.0001〜10重量%、特に0.01〜5
重量%の範囲が好ましい。
【0022】上記「水分」は、水、水蒸気、温水、水と
有機溶剤との混合物などの通常の水性媒体である。共重
合体と水分とは、共重合体を所望の形状に成形した後、
シラノール縮合触媒を含有する温水に浸漬したり、シラ
ノール縮合触媒を含む共重合体から成形された成形体
を、水蒸気雰囲気中に通過させたりすることにより「反
応」させることができ、それによって共重合体は架橋さ
れ「架橋成形体」が製造される。尚、共重合体を所望の
形状に成形する前に予め微量の水分を添加しておき、成
形中又は成形中及び成形後に架橋させることもできる。
本発明の共重合体の成形方法としては、圧縮成形、射出
成形、溶融成形及び押出成形などが採用でき、成形条件
としては一般的に用いられている条件を適用することが
できる。また、共重合体が有機溶剤に可溶である場合
は、溶液を他物品の表面に流莚させる等の方法を採用す
ることもできる。
【0023】また、上記の架橋操作の際に、アラミド繊
維、カーボン繊維、グラファイト、ブロンズ等各種のも
のを添加、配合して、架橋成形体の強度を向上させるこ
とができる。更に、第1発明の共重合体を使用して多層
フィルムを形成する場合、多層化した後、架橋を行え
ば、シラノール縮合触媒が異種フィルムとの接着に寄与
し、両フィルム間の接着力を強化することもできる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施例及び比較例
に基づき説明する。 実施例1 (1) パーハロオレフィン共重合体の製造 攪拌機を備えた容量1リットルのオートクレーブに、
1,1,2−トリフルオロ−1,2,2−トリクロロエ
タン(以下、F113という。)360gとビニルトリ
エトキシシラン(以下、VTRIESという。)4.5
gを仕込み、脱気と窒素置換を3回繰り返した後、再度
脱気し、クロロトリフルオロエチレン(以下、CTFE
という。)250gとフッ化ビニリデン(以下、VdF
という。)82gを仕込んだ。
【0025】その後、混合物を40℃まで昇温させ、ジ
ノルマルプロピルパーオキシジカーボネートの50重量
%メタノール溶液2.5gを圧入し、重合を開始した。
22時間重合を行った後、未反応のCTFEとVdFを
パージし、オートクレーブを開放した。得られた重合溶
液からF113を回収後、エタノールを投入して共重合
体を洗浄し、乾燥した。このようにして白色軟質状の共
重合体322g(収率;96重量%)を得た。
【0026】上記の共重合体はアセトン、テトラヒドロ
フラン(以下、THFという。)に可溶であり、DSC
によって測定した共重合体のガラス転位温度(以下、T
gという。)は11℃、GPCによって測定したポリス
チレン換算の数平均分子量は12万であった。
【0027】また、赤外吸収スペクトルを測定したとこ
ろ、Si−O結合に起因するピークが1050cm-1
近に観察された。更に、CH2 に起因するピークが30
00cm-1付近に、CF2 に起因するピークが1100
〜1280cm-1付近に観察された。また、共重合体の
元素分析によれば、F=50.8重量%、Cl=22.
6重量%、C=25.1重量%、Si=0.20重量%
であり、これらの分析結果に基づく共重合体の組成は、
CTFE/VdF/VTRIES=62/37/1(モ
ル%)であった。
【0028】(2) 架橋成形体の製造 上記の共重合体をアセトンに溶解して30重量%の溶液
とし、この溶液を、硬質塩化ビニル成形板(日本テスト
パネル株式会社製)表面に、共重合体皮膜の膜厚が30
μmになるようにアプリケータで調整し、塗装した。そ
の後、乾燥してアセトンを除去し、成形板上に共重合体
皮膜を形成した。次いで、この皮膜が形成された成形板
をジブチル錫ジラウレートを5重量%含む水性懸濁液に
浸漬し、そのまま室温で24時間静置して架橋させ、硬
質塩化ビニル成形板表面に架橋成形体皮膜が形成された
複合板を得た。
【0029】上記複合板をアセトン中に浸漬し、架橋成
形体の抽出を試みたが、架橋成形体はアセトンに殆ど溶
解せず、架橋率(アセトン不溶解分の重量割合)は82
%であった。また、JIS K5400による基盤目セ
ロテープ剥離試験の結果は100/100であって、ま
ったく剥離せず、架橋成形体皮膜は成形板に強固に接着
していた。更に、60℃に設定された乾燥機中で30分
加熱してみたが、皮膜の変形、収縮は観察されなかっ
た。
【0030】実施例2 (1) 共重合体の製造 攪拌機を備えた容量1リットルのオートクレーブに、水
400g、パーフルオロオクタン酸アンモニウム10g
及び炭酸水素ナトリウム12gを投入し、更にVTRI
ES2.5gを仕込み、脱気と窒素置換を3回繰り返し
た後、再度脱気し、テトラフルオロエチレン(以下、T
FEという。)24gとエチレン0.4gを仕込んだ。
【0031】その後、混合物を35℃まで昇温させ、過
硫酸アンモニウム1g及び亜硫酸ナトリウム0.5g
を、それぞれ水10ccに溶解した水溶液を圧入し、重
合を開始した。重合開始後、TFEとエチレンの84対
16重量比よりなる単量体混合物100gを、数回に分
けて後添加し、更に、重合開始後、3時間目、7時間目
及び10時間目にVTRIES各1.0gを追加し、延
べ19時間重合を続けた。次いで、未反応のTFEとエ
チレンをパージし、オートクレーブを開放した後、得ら
れた乳白色のエマルションから凍結凝析により共重合体
を分離し、水洗、乾燥して98g(収率;75重量%)
の共重合体を得た。
【0032】上記の共重合体はアセトン、トルエン、ヘ
キサンに不溶であり、DSCによって測定した融点(以
下、Tmという。)は240℃であった。また、高化式
フローテスター(島津製作所製)によってフローテスト
を行ったところ、290℃における溶融粘度は8×10
3 ポイズであった。
【0033】更に、赤外吸収スペクトルを測定したとこ
ろ、Si−O結合に起因するピークが1050cm-1
近に観察された。また、CH2 に起因するピークが30
00cm-1付近に、CF2 に起因するピークが1100
〜1280cm-1付近に観察された。更に、共重合体の
元素分析によれば、F=60.5重量%、Si=0.8
重量%、C=34.7重量%であり、これらの分析結果
に基づく共重合体の組成は、TFE/エチレン/VTR
IES=58/40/2(モル%)であった。
【0034】(2) 架橋成形体の製造 内表面にクロムメッキを施した金型内に上記の共重合体
10gを入れ、プレス機に装着した。その後、300℃
で30分間保持して十分に脱泡した後、50kg/cm
2 の圧力を加え圧縮成形した。成形後直ちに冷却し、厚
み1mmの成形体を得た。次いで、ジブチル錫ジラウレ
ートを5重量%含む懸濁水に上記成形体を浸漬し、80
℃に昇温して24時間架橋させた。ASTM D638
に準拠してこの架橋成形体の引張試験を行ったところ、
強度450kg/cm2 、伸び500%であった。
【0035】実施例3 (1) 共重合体の製造 重合溶媒をパーフルオロ環状エーテル(スリーエム社
製、商品名「フロリナートFC72」)180g及び水
180gに変更し、また、単量体をCTFE350g、
プロピレン68g及びビニルトリス(β−メトキシエト
キシ)シラン(以下、VTRIMESという。)20g
に変更した以外は、実施例1と同様の方法で重合を行っ
た。重合終了後、水を分離してエタノールに投入し、洗
浄、乾燥をして200g(収率;46重量%)の共重合
体を得た。
【0036】上記の共重合体はアセトン、トルエン、T
HFに可溶であり、Tgは41℃、数平均分子量は50
000であった。また、この共重合体の元素分析によれ
ば、F=33.3重量%、Cl=20.7重量%、C=
37.8重量%、Si=0.9重量%であり、これらの
分析結果に基づく共重合体の組成は、CTFE/プロピ
レン/VTRIMES=50/47/3(モル%)であ
った。
【0037】(2) 架橋成形体の製造 上記の共重合体をトルエンに溶解し50重量%の溶液と
した。その後、この溶液に、共重合体100重量%に対
して0.5重量%のジブチル錫ジラウレート及び3重量
%の水を添加し、硬質塩化ビニル成形板表面に共重合体
皮膜の膜厚が30μmになるようにアプリケータで調
整、塗装した。そのまま室温で1週間架橋させ、成形板
上に架橋成形体皮膜が形成された複合板を得た。
【0038】上記複合板をアセトン中に浸漬し、架橋成
形体の抽出を試みたが、架橋成形体はアセトンに殆ど溶
解せず、その架橋率を算出したところ88%であった。
また、基盤目セロテープ剥離試験の結果は100/10
0であり、上記皮膜は成形板に強固に接着していた。ま
た、80℃に設定された乾燥機中で30分加熱してみた
が、皮膜の変形、収縮は観察されなかった。
【0039】実施例4 重合溶媒をF113と水各200g、単量体をVdF7
1g、TFE63g及びVTRIES7.1gとした以
外は、実施例1と同様の方法で重合を行った。重合終了
後直ちにF113を回収し、その後、200メッシュの
濾布で共重合体を分離した。洗浄、乾燥後の収量は71
g(収率;50重量%)であった。
【0040】上記の共重合体はアセトン、トルエン、ヘ
キサンに不溶であり、Tmは185℃、40℃における
溶融粘度は103 ポイズであった。共重合体の元素分析
によれば、F=64.7重量%、C=31.1重量%、
Si=1.1重量%、H=2.1重量%であり、これら
の分析結果に基づく共重合体の組成はTFE/VdF/
VTRIES=44/53/3(モル%)であった。ま
た、実施例2と同様の方法で加熱成形と架橋を行い、得
られた架橋成形体の引張試験を行ったところ、強度30
0Kg/cm2 、伸び600%であった。
【0041】比較例1 VTRIESを使用しなかった以外は実施例1と同様に
して共重合体を得た。この共重合体のTgは6℃であ
り、共重合体の組成はCTFE/VdF=65/35
(モル%)であった。その後、実施例1と同様にして硬
質塩化ビニル成形板表面に膜厚30μmの皮膜を形成し
た。室温で乾燥後アセトン抽出試験を行ったところ皮膜
はすべて溶解してしまった。また、基盤目セロテープ剥
離試験の結果は0/100であり上記皮膜は成形板から
完全に剥離した。更に、60℃に設定された乾燥機中で
30分加熱したところ、上記皮膜の収縮が観察された。
【0042】比較例2 VTRIESを使用しなかった以外は実施例2と同様に
して共重合体を得た。この共重合体のTmは280℃で
あり、共重合体の組成はTFE/エチレン=51/49
(モル%)であった。その後、実施例2と同様にして加
熱成形(但し、Tmが高いため成形温度も330℃と高
くした。)した後、引張試験を行ったところ、強度41
0kg/cm2 、伸び300%であり、いずれも実施例
2に比べて劣っていた。
【0043】
【発明の効果】第1発明のパーハロオレフィン共重合体
は、その収率が高く、フッ素樹脂特有の多くの優れた特
性を維持しつつ、加工し易く、異種材料との接着性にも
優れる。また、第2発明の架橋成形体の製造方法は、化
学架橋であって安価であり、且つ効率よく架橋すること
ができ、機械的強度の大きい架橋成形体を得ることがで
きる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 5/00 CEW C08L 5/00 CEW // C08L 27:12 (72)発明者 飯田 晃人 愛知県名古屋市港区船見町1番地の1 東 亞合成株式会社名古屋総合研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の単量体単位(a)、(b)及び
    (c)により構成され、ゲルパーミェーションクロマト
    グラフィによるポリスチレン換算の数平均分子量が1万
    〜100万であるか、又は高化式フローテスターによる
    溶融粘度(測定条件:ノズル;直径1mm、長さ10m
    m、加重;100kg/cm2 、温度;200〜300
    ℃)が102 〜108 ポイズであるパーハロオレフィン
    共重合体。 (a)下記の化学式で表されるパーハロオレフィンに基
    づく単位;10〜95モル% CF2 =CFX (XはCl、F、パーフルオロアルキル基又はパーフル
    オロアルコキシ基) (b)下記の化学式で表されるオレフィンに基づく単
    位;5〜60モル% CH2 =CX2 (Xは同一又は相異なっていてもよいCl、F、H、ア
    ルキル基又はフルオロアルキル基) (c)下記の化学式で表されるビニルアルコキシシラン
    に基づく単位;0.5〜50モル% CH2 =CH(R1 m Si(R2 n (OR3 3-n (R1 はアルキレン基又はオキシアルキレン基、R2
    メチル基又はエチル基、R3 は炭素数1〜3のアルキル
    基又はアルコキシアルキル基、mは0又は1〜10の整
    数、nは0又は1〜3の整数) 但し、単量体単位(a)、(b)及び(c)の合計量を
    100モル%とする。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の共重合体を、シラノール
    縮合触媒の存在下に水分と反応させる工程を含む、パー
    ハロオレフィン共重合体からなる架橋成形体の製造方
    法。
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