JPH0985079A - 有機溶媒と水を吸収するゲル化剤の製造方法 - Google Patents

有機溶媒と水を吸収するゲル化剤の製造方法

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JPH0985079A
JPH0985079A JP24461195A JP24461195A JPH0985079A JP H0985079 A JPH0985079 A JP H0985079A JP 24461195 A JP24461195 A JP 24461195A JP 24461195 A JP24461195 A JP 24461195A JP H0985079 A JPH0985079 A JP H0985079A
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organic solvent
gel
gelling agent
cellulose derivative
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JP24461195A
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Jun Nishio
潤 西尾
Kozo Tajiri
耕三 田尻
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Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶解度パラメーター値が9以上の有機溶媒と
水を大量に吸収してゲルとなり、しかも吸収した有機溶
媒と水の保持能力に優れたゲル化剤を製造する方法の提
供。 【解決手段】 有機溶媒と水を吸収するゲル化剤であっ
て、溶解度パラメーター値が9以上の有機溶媒又は水に
溶解するセルロース誘導体と架橋剤、及び必要に応じて
反応剤を、前記溶媒又は水に溶解又は懸濁させて混合
し、次いで加熱してゲルとし、得られたゲルを乾燥す
る。前記セルロース誘導体は、ヒドロキシプロピル基を
有し、且つ該誘導体の2重量%の固形分濃度における水
溶液の粘度が25℃でB型粘度計で測定した時、100
〜1500cpsの範囲にある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は有機溶媒と水を吸収
するゲル化剤の製造方法に関する。さらに詳しく述べれ
ば、本発明は、自身が膨潤することにより広範囲な極性
の有機溶媒と水を大量に吸収し、しかも吸収した後はそ
の保持能力に優れたゲル化剤を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、有機溶媒や水を吸収する材料とし
ては、例えば紙、パルプ、綿等の親水性繊維、ポリエチ
レン繊維、ポリプロピレン繊維等の疎水性繊維、或いは
親水性繊維と疎水性繊維を複合化したシートや不織布が
ある。しかしながら、これらはいずれも毛細管現象によ
って繊維間の空隙に有機溶媒や水を吸着・保持するもの
であり、大量に吸収することが不可能なばかりか、外圧
を加えることによって一旦吸収したものを容易に再放出
するという欠点を有している。
【0003】この欠点を解決するものとして、或る種の
ポリマー中に有機溶媒を吸収して膨潤させるタイプの合
成樹脂系吸油剤が公知である。例えば、特開平5ー33
7367号公報には、長鎖(3〜30)の脂肪族炭化水
素基を有し、且つアルキル(メタ)アクリレート、アル
キルアリール(メタ)アクリレート、アルキル(メタ)
アクリルアミド、アルキルアリール(メタ)アクリルア
ミド、脂肪酸ビニルエステル、アルキルスチレンおよび
α−オレフィンからなる群より選ばれる少なくとも1種
の不飽和化合物を主成分としてなる単量体と架橋性単量
体を重合して得られた吸油性架橋重合体と、水不溶性又
は水難溶性の有機酸金属塩とを混合複合化することから
なる吸油剤が開示されている。この吸油剤は、油水混合
系からでも広範な種類の油に対して多量の油を吸収して
膨潤し、しかも吸収した油の保油性に優れ、且つ吸油速
度を著しく向上したものである。
【0004】一方、アルコールのゲル化剤として、例え
ば特開平2−286789号公報には常温で液体のアル
コールにポリビニルアルコール及びベンジリデンソルビ
トール又は/及びヒドロキシプロピルセルロース及び水
を添加することを特徴とするアルコール系携帯用固形燃
料について開示されているが、アルコール中で架橋を施
していないセルロース誘導体とポリビニルアルコール又
はベンジリデンソルビトールとの相互作用によってアル
コールがゲル化するものであり、この方法は膨潤吸収と
いう本発明のゲル化機構とは異なる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、かかる
現状に鑑み、溶解度パラメーター値が9以上の有機溶媒
と水を吸収してゲル化する材料について鋭意検討を行っ
た結果、溶解度パラメーター値が9以上の有機溶媒と水
に溶解する特定のセルロース誘導体に架橋剤、及び必要
に応じて反応助剤を添加し、得られる混合物の溶液又は
懸濁液を加熱して架橋反応を施し、ゲルを生成させ、次
いでゲルを乾燥して得られる架橋セルロース誘導体から
なるゲルは、自身は前記有機溶媒と水に溶解せず、逆に
前記溶媒と水をよく吸収してゲル化することを見出し本
発明を完成するに至った。本発明の目的は、自身が溶解
せずに膨潤することにより溶解パラメーター値が9以上
の有機溶媒と水を大量に吸収してゲルとなり、しかも吸
収した有機溶媒と水の保持能力に優れたゲル化剤を製造
する方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の第一は、溶解度
パラメーター値が9以上の有機溶媒又は水に溶解するセ
ルロース誘導体と架橋剤、及び必要に応じて反応助剤
を、前記溶媒、水又は溶媒と水の混合物に溶解又は懸濁
させて混合し、次いで加熱してゲルとし、得られたゲル
を乾燥することを特徴とする有機溶媒と水を吸収するゲ
ル化剤の製造方法である。本発明の第二は、前記セルロ
ース誘導体がヒドロキシプロピル基を有し、且つ該誘導
体の2重量%の固形分濃度における水溶液の粘度が25
℃でB型粘度計で測定した時、100〜1500cps
の範囲であることを特徴とする本発明第一に記載の有機
溶媒と水を吸収するゲル化剤の製造方法である。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明で用いられる溶解度パラメ
ーター値(Solubility Parameter Value)とは、化合
物の極性を表す尺度として用いられるもので下記式
(1)で算出される値と定義され、単位が(cal/c
31/2で表される(Polymer Handbook,Third Editi
on,JOHN WILEY & SONS、1989参照)。 δi={(Hi v−RT)/Vi1/2・・・(1) ただし、δi=成分iの溶解度パラメータ値 Hi v=成分iの気化熱(cal) R=理想気体定数(cal/K・mol) T=絶対温度(K) Vi=成分iのモル体積(cm3/mol) である。
【0008】本発明で用いられる溶解度パラメーター値
が9以上の有機溶媒又は水に溶解するセルロース誘導体
は、ヒドロキシプロピル基を有し、このような誘導体と
しては、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエ
チルヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピ
ルメチルセルロース等が例示でき、これらは単独で、も
しくは適宜選択して混合して用いられる。又、前記セル
ロース誘導体は、ヒドロキシプロピル基以外の置換基、
例えばメチル基、エチル基、ヒドロキシエチル基、シア
ノエチル基、カルボキシメチル基、カルボキシエチル基
等を1種以上含有していてもよい。更に、前記セルロー
ス誘導体は、溶解度パラメーター値が9以上の有機溶媒
又は水に溶解するものであればどのような置換度(セル
ロースの無水グルコース単位当りに結合している置換基
の割合)のものを用いてもよい。
【0009】本発明で用いられるセルロース誘導体は、
前記の構成上の相違の他、該セルロース誘導体を固形分
濃度2重量%で純水に溶解した時に、水溶液の粘度が1
00〜1500cps(25℃、B型粘度計)の範囲内
にある必要がある。水溶液の粘度が100cps未満の
場合、セルロース誘導体の分子量が小さ過ぎることを意
味し、このようなセルロース誘導体を用いて得られるゲ
ル化剤は、有機溶媒と水の吸収量が著しく低下し、実用
的ではない。逆に、水溶液の粘度が1500cpsを越
える場合、他の薬品を添加して撹拌する際に流動性が不
十分なため均一な溶液又は懸濁液が得られず、溶液又は
懸濁液を均一化するためにセルロース誘導体の濃度を減
じると十分な架橋が起き難くなり、ゲル強度が弱くて所
望のゲル化剤を製造することができない。
【0010】前記したように、本発明ではセルロース誘
導体を溶媒に均一に溶解又は懸濁させるが、この時、固
形分濃度が低過ぎるとゲルの形成が困難になったり、架
橋剤を大量添加せざるを得なくなったりするので、可能
な限り高めの濃度とするのがよい。本発明では、このセ
ルロース誘導体を溶解又は懸濁させる時の固形分濃度
は、セルロース誘導体の種類、水溶液とした時の粘度、
溶媒の種類等により異なるが、全重量当り7〜15重量
%の範囲である。用いられる溶媒としては溶解度パラメ
ーター値が9以上の有機溶媒、水又は有機溶媒が水に可
溶性の場合、有機溶媒と水の混合物を挙げることができ
適宜選択して用いられる。
【0011】本発明で用いられる架橋剤は、有機溶媒や
水中でセルロース誘導体に対して反応性のあるものであ
ればよく、例えば、ホルムアルデヒド、グリオキザール
等のアルデヒド類;エチレングリコールジグリシジルエ
ーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテ
ル、ジエポキシブタン等の多価エポキシ化合物類;ジビ
ニルスルホン、メチレンビスアクリルアミド等のジビニ
ル化合物類;ジクロロアセトン、ジクロロプロパノー
ル、ジクロロ酢酸等の多価ハロゲン化合物類;エピクロ
ロヒドリン、エピブロモヒドリン等のハロヒドリン化合
物類;並びにN,N’−ヘキサメチレン−1−ビス−
(1−アジリジンカルボキシアミド)、テトラメチロー
ルメタン−トリ−β−アジリジニルプロピオネート、ト
リメチロールプロパン−トリ−β−アジリジニルプロピ
オネート等の多価アジリジン化合物類等を挙げることが
でき、適宜選択して1種以上が用いられる。
【0012】セルロース誘導体と架橋剤との混合物を加
熱して架橋を行う場合に、架橋剤の種類によっては反応
助剤を必要とするものがあるので適宜必要に応じて反応
助剤が用いられる。例えば、架橋剤としてアルデヒド類
を用いる場合には、反応助剤として塩酸のような酸が必
要であるし、ジビニル化合物類、多価ハロゲン化合物
類、多価エポキシ化合物類及び多価アジリジン化合物類
を用いる場合には、反応助剤としてアルカリ金属水酸化
物のようなアルカリが必要である。架橋剤の添加率は、
架橋剤の種類によって異なるが、セルロース誘導体の絶
乾重量当り0.5%〜20重量%である。添加率が0.
5重量%未満では、量が少な過ぎてゲルの形成が困難と
なり、逆に添加率が20重量%を越えて多くなると、得
られたゲル化剤の有機溶媒や水の吸収量が低下する。
【0013】本発明では、セルロース誘導体と架橋剤を
溶媒に溶解させ、更に必要に応じて反応助剤を添加して
溶解又は懸濁させ、このようにして得られた混合溶液又
は懸濁液を30〜90℃の温度で2〜24時間加熱する
ことによって架橋反応を行う。温度が30℃未満では架
橋反応の進行が遅く、温度が90℃を越えると、セルロ
ース誘導体の低分子化が進行して、得られるゲル化剤の
有機溶媒と水に対する吸収量の低下をもたらす。時間に
ついては通常、2〜5時間の加熱時間でブロック状のゲ
ルが生成するが、更に、24時間以内の範囲で加熱を継
続すると、得られるゲル化剤は有機溶媒や水に対して吸
収量が増加するので時間の長い方が好ましい。しかしな
がら、加熱時間が24時間を越えると、セルロース誘導
体の低分子化を招き、前記吸収量の低下をもたらす恐れ
がある。
【0014】一方、セルロース誘導体の架橋反応を行う
際に、加熱前の混合物の溶液又は液ー液懸濁液を合成フ
ィルム、シート状基材、布もしくは不織布に塗工又は含
浸した後、前記の温度と時間の条件下で加熱することに
よって架橋反応と乾燥を同時に行い、用いた基材にゲル
化剤を担持させたものを得ることもできる。この方法に
よってフィルム状、シート状、布状もしくは不織布の形
状をしたゲル化剤が得られ、様々な用途に応用すること
ができる。更に、前記のセルロース誘導体混合物の架橋
前の水溶液又懸濁液に、パルプ繊維のような短繊維を混
合して加熱、乾燥してゲル化剤に強度を付与したり、同
様にして水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム等の難
燃性や不燃性物質を混合してゲル化剤に難燃性を付与す
ることもできる。このようにして得られる架橋セルロー
ス誘導体ゲル化剤は、未反応の架橋剤や反応助剤を含有
するが、そのまま乾燥してもよいし、後処理によってこ
れらを除去してもよい。その場合、例えば、得られたゲ
ル化剤を水中で膨潤させ、次いで取り出し、加熱して脱
膨潤させるという操作を数回繰り返すことによって水溶
性の不純物を除去することができる。
【0015】本発明のゲル化剤は、前記したように、反
応によって生成されたゲルに含有される不純物を除去し
ないで、又は除去し、次いで有機溶媒や水を除去するこ
とによって得られるが、ゲル中の有機溶媒が水を含んで
いる場合には、ゲル中の水を有機溶媒で置換除去してか
ら乾燥する方が高い吸収能力を有するゲル化剤が得られ
る。ゲル中の水を有機溶媒で置換する方法には、水と混
和する有機溶媒を使用する方法と、水と混和しない有機
溶媒を使用する方法とがある。前者にはメタノールのよ
うな低級アルコール類、アセトンのようなケトン類等が
用いられ、水を含むゲルをそれら水混和性有機溶媒の中
に一定時間浸漬して、ゲル中の水を水混和性有機溶媒で
置換するというものである。後者にはトルエンのように
水と混和せず、且つ100℃以上の温度で水と共沸する
有機溶媒が用いられ、水を含むゲルをそれらの水と混和
しない有機溶媒の中で加熱することによってゲル中の水
が共沸除去されるというものである。有機溶媒での水の
置換除去や脱水した後のゲルの乾燥は、150℃以下の
温度で行うのが好ましく、熱風乾燥、マイクロ波乾燥、
赤外線乾燥、減圧乾燥等の公知の乾燥方法を用いてゲル
中の有機溶媒を除去することができる。
【0016】一方、上記ブロック状ゲルは、粒径を小さ
くすることによって溶媒の吸収速度を向上させることが
できる。粒径を小さくする方法は、架橋反応直後のゲル
状のゲルをカッター、ミキサー等で粉砕してもよく、脱
水乾燥後のゲル化剤をミルで粉砕してもよい。このよう
にして得られる本発明のゲル化剤は、フィルム状、シー
ト状、布状、不織布状、或いはブロック状、粒状、粉末
状をしており、溶解度パラメーター値が9以上の有機溶
媒、水或いは両者の混合物を吸収してゲル化し、加圧下
においても吸収した溶媒を保持でき、しかも原料がセル
ロース系であるためゲル化剤は生分解性を有している。
【0017】本発明のゲル化剤は種々の形態で使用する
ことができ、例えば、ブロック状、粒状或いは粉末状の
ゲル化剤を前記液体の中に直接散布してもよく、円筒管
のような開放系容器内に充填し、被吸収液体を通過させ
てもよい。或いは別の方法としては、前記ブロック状、
粒状或いは粉末状のゲル化剤を液体通過性のよい袋や多
孔質パッケージ内に充填して用いてもよく、更に、パル
プ繊維、綿、不織布、多孔質炭酸カルシウム、多孔質シ
リカ、ナイロン繊維、ポリプロピレン繊維等の公知の充
填剤又は吸収剤と併用して用いることができる。一方、
本発明のフィルム状又はシート状のゲル化剤は親水性の
インクを吸収する記録材料として用いることもできる。
以上説明したように、本発明により得られるゲル化剤
は、漏洩有機溶媒処理剤、有機廃液固化剤、有機溶媒ガ
スの吸着材、工業用又は家庭用ふき取り材、化学ぞうき
ん、溶剤漏洩センサー、有機溶媒保持材、土壌保水材、
育苗用シート等の農業資材分野、食品鮮度保持材、防か
び剤、脱水剤等の食品分野、建物の結露防止シートなど
の建築材料、各種芳香剤、殺虫剤等の徐放性基材として
広範囲に使用できるものである。
【0018】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明するが、勿論本発明はこれらによって限定されるも
のではない。なお、特に断りのない限り、%は重量%を
示す。
【0019】実施例1 水76gに水酸化ナトリウム2gを溶解し、次いでイソ
プロピルアルコール970gとエチレングリコールジグ
リシジルエーテル10gを混合し、撹拌しながらヒドロ
キシプロピルセルロース(東京化成工業製、2%水溶液
のB型粘度計による粘度は250cps)100gを添
加して溶解させ、全重量当りのヒドロキシプロピルセル
ロースの濃度が8.6%の混合溶液を準備した。次に、
この混合溶液を温度40℃で16時間加熱し、架橋反応
を行なわせ、ゲルを生成させた。得られたゲルをカッタ
ーナイフで5mm角に切断し、1規定塩酸400g中に
1時間浸漬して過剰な水酸化ナトリウムを除去した。得
られた水和ゲルを6000gの水中に移し、50℃に加
熱してゲル中の水分を追い出した後取り出し、続いて5
000gのアセトンに2時間浸漬して完全に水をアセト
ンで置換し、取り出した後、減圧乾燥してゲル化剤を得
た。得られた乾燥ゲル化剤を下記に示す測定法により各
種の有機溶媒と純水の吸収量を測定し、その品質を評価
した。
【0020】吸収量の測定法 乾燥試料0.8gを10cm×10cmの250メッシ
ュナイロン製網袋に封入し、これを下記、表1及び表2
に示される溶解度パラメーター値が7〜24の範囲の有
機溶媒と水からなる各種の被測定溶液に24時間浸漬し
て吸収させ、次いで、これを引き上げて10分間吊り下
げ液切りを行った後、試料の重量を測定し、絶乾試料1
g当りに吸収された被測定溶液(g)をもって加圧前の
吸収量とした。次いで、直径16cmのNo.2濾紙
(東洋濾紙製)25枚(ゲル化剤の上に10枚、同じく
ゲル化剤の下に15枚)の間に挟み、重ねた濾紙の上に
直径16cm、重量100gのステンレス板を重ね、更
にその上に1kgのおもりを乗せて5分間試料に圧力を
かけ、ゲル中の隙間に存在する液体を濾紙に吸収させ
た。その後、試料の重量を測定し、絶乾試料1g当りの
吸収・保持されている被測定溶液(g)をもって加圧後
の吸収量とした。
【0021】測定に用いた被測定溶液を以下に示す。た
だし()内の数字は被測定溶液の溶解度パラメーター値
を示す。 (1)溶解度パラメーター値が9以上の溶媒:イオン交
換樹脂を通して脱イオンした水を蒸留して得た純水(2
3.4)、エチレングリコール(14.6)、メタノー
ル(14.5)、エタノール(12.7)、イソプロピ
ルアルコール(11.5)、酢酸(10.1)、アセト
ン(9.9)、クロロホルム(9.3)、テトラヒドロ
フラン(9.1)。 (2)溶解度パラメーター値が9未満の溶媒:トルエン
(8.9)、シクロヘキサン(8.2)、n−ヘキサン
(7.3)。
【0022】実施例2 得られた水和ゲルをアセトンに浸漬して水分を除去する
代わりに、水和ゲルをトルエン4000g中で加熱し共
沸脱水したこと以外は、実施例1と同様にして減圧乾燥
しゲル化剤を得た。実施例1と同様にして被測定溶液の
吸収量を測定した。
【0023】実施例3 水76gに水酸化ナトリウム10gを溶解し、次にエピ
クロルヒドリン5gとイソプロピルアルコール970g
を加え、次いでヒドロキシプロピルセルロース100g
を混合し、全重量当りヒドロキシプロピルセルロースの
濃度が8.6%の混合溶液とした後、この混合溶液を温
度40℃で16時間加熱した。得られた水和ゲルをトル
エン4000g中で加熱し、共沸脱水してから実施例1
と同様にして減圧乾燥しゲル化剤を得た。実施例1と同
様にして被測定液の吸収量を測定した。
【0024】実施例4 水76gに水酸化ナトリウム10gとN,N’−メチレ
ンビスアクリルアミド5gとイソプロピルアルコール9
70gを加え、次いでヒドロキシプロピルセルロース1
00gを混合し、全重量当りヒドロキシプロピルセルロ
ースの濃度が8.6%の混合溶液とした後、この混合溶
液を温度40℃で16時間加熱した。得られた水和ゲル
をトルエン4000g中で加熱し、共沸脱水してから実
施例1と同様にして減圧乾燥しゲル化剤を得た。実施例
1と同様にして被測定液の吸収量を測定した。
【0025】実施例5 テトラヒドロフラン900gにヒドロキシエチルヒドロ
キシプロピルセルロース(自製、2%水溶液のB型粘度
計による粘度は450cps)100gとトルエンジイ
ソシアネート2gを溶解し、全重量当りヒドロキシエチ
ルヒドロキシプロピルセルロースの濃度が10.0%の
混合溶液とし、この混合溶液を温度40℃で10時間加
熱した。得られたゲルを5mm角に切断し、5000g
の水とともにミキサーに入れて粉砕した。粉砕したゲル
を10リットル容の容器にいれ1時間放置後、50℃に
昇温してゲル中の水を追い出し、得られた水和ゲルをト
ルエン4000g中で加熱し、共沸脱水してから実施例
1と同様にして減圧乾燥しゲル化剤を得た。実施例1と
同様にして被測定液の吸収量を測定した。
【0026】実施例6 ヒドロキシプロピルセルロース100gに45%固形分
濃度のホウフッ化亜鉛水溶液5gと水700gを加えて
均一な混合溶液とした後、更にエチレングリコールジグ
リシジルエーテル10gを混合し、全重量当りのヒドロ
キシプロピルセルロースの濃度が12.3%の混合溶液
とし、この混合溶液を温度40℃で8時間加熱し、ゲル
を生成した。得られたゲルをメタノール6000gとと
もにミキサーに入れて粉砕し、粉砕したゲルを濾過し、
次いで水5000g中に1時間浸漬し、得られた水和ゲ
ルをトルエン4000g中で加熱し、共沸脱水してから
実施例1と同様にして減圧乾燥しゲル化剤を得た。実施
例1と同様にして被測定液の吸収量を測定した。
【0027】実施例7 水76gに水酸化ナトリウム10gを溶解し、次にエピ
クロルヒドリン5gとイソプロピルアルコール970g
を添加し、更に実施例5で用いたヒドロキシエチルヒド
ロキシプロピルセルロース100gを混合し、全重量当
りのヒドロキシエチルヒドロキシプロピルセルロースの
濃度が8.6%の混合溶液とし、この混合溶液を温度4
0℃で16時間加熱してゲルを得、これを1cm角に切
断した。この切断したゲルを6%固形分濃度の硫酸ナト
リウム水溶液5000gとともにミキサーに入れて粉砕
した。粉砕したゲル中の未使用のアルカリを最少量の濃
硫酸で中和し、1時間放置した後に濾過し、温水100
0gで3回洗浄した後、得られたゲルをトルエン400
0g中で加熱し、共沸脱水してから実施例1と同様にし
てゲル化剤を得た。実施例1と同様にして被測定液の吸
収量を測定した。
【0028】比較例1 2%固形分濃度の水溶液のB型粘度計による粘度が8c
psのヒドロキシプロピルセルロース(東京化成工業
製)を用いたこと以外は、実施例3と同様にして乾燥し
たゲル化剤を得た。実施例1と同様にして被測定液の吸
収量を測定した。
【0029】比較例2 水240gに水酸化ナトリウム10gを溶解し、これに
エピクロルヒドリン5gとイソプロピルアルコール17
10gを添加、混合し、次いで2%固形分濃度の水溶液
のB型粘度計による粘度が1700cpsのヒドロキシ
プロピルセルロース(東京化成工業製)100gを混合
し、全重量当りヒドロキシプロピルセルロースの濃度が
4.8%の混合溶液とし、この混合溶液を温度40℃で
16時間加熱し、ゲルを生成した。しかしながら、得ら
れたゲルは、ゲル強度が弱く、その後の処理が実施不可
能であった。
【0030】実施例及び比較例で得られた結果を表1と
表2に示す。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】表1と表2から明らかなように、本発明に
よって得られるゲル化剤は、溶解度パラメーター値が9
以上の有機溶媒と水に対して膨潤吸収能力が極めて優れ
ており、加圧しても吸収した液を容易に放出せず、保持
力も優れている(実施例1〜7)。これに対し、2%固
形分濃度の溶液のB型粘度計による粘度が100cps
より低いセルロース誘導体から得られるゲル化剤(比較
例1)は、溶解度パラメーター値が9以上の有機溶媒と
水に対する膨潤吸収能力が劣り、ゲル化剤としては実用
に適していない。又、2%固形分濃度の溶液の粘度が1
500cpsより高いセルロース誘導体を用いると(比
較例2)、均一な溶液を得るためには低い濃度(5%未
満)とせざるを得ず、そうするとこれに架橋剤を反応さ
せても、架橋反応が進まず、ゲル強度の弱いゲルとな
り、結局ゲル化剤を得ることができなかった。
【0034】
【発明の効果】本発明は、溶解度パラメーター値が9以
上の広範囲な有機溶媒と水に対して膨潤吸収してゲル化
する能力を有し、加圧しても吸収液を容易に放出せず、
しかも原料がセルロース系であるため生分解性もあわせ
持つゲル化剤の製造方法を提供するという効果を奏す
る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶解度パラメーター値が9以上の有機溶
    媒又は水に溶解するセルロース誘導体と架橋剤、及び必
    要に応じて反応助剤を、前記溶媒、水又は溶媒と水の混
    合物に溶解又は懸濁させて混合し、次いで加熱してゲル
    とし、得られたゲルを乾燥することを特徴とする有機溶
    媒と水を吸収するゲル化剤の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記セルロース誘導体がヒドロキシプロ
    ピル基を有し、且つ該誘導体の2重量%の固形分濃度に
    おける水溶液の粘度が25℃でB型粘度計で測定した
    時、100〜1500cpsの範囲であることを特徴と
    する請求項1記載の有機溶媒と水を吸収するゲル化剤の
    製造方法。
JP24461195A 1995-09-22 1995-09-22 有機溶媒と水を吸収するゲル化剤の製造方法 Pending JPH0985079A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001330188A (ja) * 2000-05-22 2001-11-30 Mitsubishi Plastics Ind Ltd 電気融着継手によるポリエチレン管の接合方法
JP2003515616A (ja) * 1998-10-09 2003-05-07 エスシーエー・ハイジーン・プロダクツ・アーベー 多糖ベースの吸収性ポリマー材料
JP2015232070A (ja) * 2014-06-09 2015-12-24 独立行政法人国立高等専門学校機構 ゲル化剤
CN117402413A (zh) * 2022-07-07 2024-01-16 上海发微医用材料有限公司 纤维素基水凝胶及其制备方法

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