JPH0985929A - 画像形成装置及び方法 - Google Patents

画像形成装置及び方法

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JPH0985929A
JPH0985929A JP7250495A JP25049595A JPH0985929A JP H0985929 A JPH0985929 A JP H0985929A JP 7250495 A JP7250495 A JP 7250495A JP 25049595 A JP25049595 A JP 25049595A JP H0985929 A JPH0985929 A JP H0985929A
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Shinichi Uchiumi
慎一 内海
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高解像度の画像をサイクリックに順次形成する
ことのできる画像形成装置及び方法を提供することを目
的とする。 【解決手段】画像が支持される画像支持体1と、画像支
持体1に液体を供給して画像支持体1上に液体膜を形成
する液体膜形成手段7と、画像支持体1上に形成された
液体膜を部分的に除去することにより、画像支持体1上
に、液体膜の有無のパターンによる液体潜像を形成する
潜像形成手段3と、上記液体との接触により粘度が低下
する現像剤4を上記液体潜像に供給して画像支持体1上
に上記現像剤4による画像を形成する現像手段8とを備
えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリンタ、ファク
シミリ、複写機等に用いられる画像形成装置及び方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、高解像度の画像形成装置として、
オフセット印刷機が広く用いられている。通常、オフセ
ット印刷における画像形成は、次のような順序で行われ
る。先ず、親水性材料の表面に疎水性の感光層を塗布し
たものを版材として用意する。次に、その版材を画像情
報を担持した光によって露光する。次に、露光後の版材
を化学処理して、露光された画像部の感光層は残したま
ま、露光されなかった非画像部の感光層のみを化学的に
除去することにより、疎水性の画像部と親水性の非画像
部とから成る版を形成する。次に、この版を水で湿して
親水性の非画像部に水(湿し水)を付着させた後、版に
疎水性のインクを塗布する。その結果、水と油の反発力
により、湿し水の付着した非画像部はインクをはじき、
水に濡れていない画像部のみにインクが載り、画像が形
成される。
【0003】このように、オフセット印刷の版では、非
画像部と画像部とでは表面状態が異なるので画像部の輪
郭のにじみが起きにくく、高解像度の画像を得ることが
できる。しかし、オフセット用の版は化学処理により作
製されるためリサイクルすることが不可能である。従っ
て、1つの版を用いて大量の部数の印刷を行う場合はよ
いが、少量の印刷部数しか必要としない場合は、印刷物
1枚当たりの版のコストが高くつき、印刷コストが上昇
するという問題がある。
【0004】そこで、このようなリサイクルの不可能な
版を用いずに、高解像度の画像を形成する方法が種々提
案されている。例えば、特公昭49−4661号公報に
は、次のような画像形成方法が開示されている。即ち、
光によって導電性が変化する感光層を備えた画像支持体
に、明暗のパターンの露光を与えて導電性の変化による
パターンを形成させ、次に、この画像支持体に電場を与
えて、導電性の増加した領域に高電場を形成すると共に
導電性の低い領域に低電場を形成することにより、静電
潜像を得る。このようにして形成された高電場の領域は
疎水性液によって湿潤され易くなる。そこで、静電潜像
を担持する画像支持体の近くに無色の疎水性液を供給し
て、高電場が形成された領域のみを疎水性液によって湿
潤させ、次いで、着色親水性液から成るインクを画像支
持体に供給し低電場が形成された領域のみをインクによ
り湿潤させることにより可視画像を得るというものであ
る。
【0005】また、特開平1−208144号公報に
は、インクジェット法を用いて、親水性あるいは親油性
の液体からなる微小な液滴を、画像に対応するように付
着させることにより、親水性あるいは親油性の液体の分
布から成る潜像を形成し、この潜像を版下として親水性
あるいは親油性のインクを潜像に転移させることにより
画像を形成するという画像形成方法が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特公昭
49−4661号公報に開示された画像形成方法におい
ては、画像支持体上の高電場の領域と低電場の領域との
表面材質が同一であるため、疎水性液及びインクの保持
力が弱く、疎水性液で湿潤された領域とインクで湿潤さ
れた領域との境界ににじみが生じ易く、高電場の領域と
低電場の領域とのコントラストが十分に取れずに、画像
のかぶりが発生したり解像度が低下したりすることが多
い。
【0007】一方、特開平1−208144号公報に開
示された画像形成方法においては、潜像へのインクの転
移が、潜像用の親水性液体と親水性インクとの親和力及
び潜像用の親油性液体と親油性インクとの親和力のみに
依存するので、インクの転移不良が生じ易い。また、こ
の方法はインクジェット法を用いて潜像を形成するもの
であるため、画像の解像度がインク噴射ノズルの径の細
さによって決定され、ノズルの加工精度上の制約から高
い解像度を得ることは難しい。
【0008】本発明は、上記の問題点に鑑み、高解像度
の画像を形成することのできる画像形成装置及び方法を
提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の第1の画像形成装置は、画像が支持される画像支持
体と、画像支持体に液体を供給して画像支持体上に液体
膜を形成する液体膜形成手段と、画像支持体上に形成さ
れた液体膜を部分的に除去することにより、画像支持体
上に、液体膜の有無のパターンによる液体潜像を形成す
る潜像形成手段と、上記液体との接触により粘度が低下
する現像剤を上記液体潜像に供給して画像支持体上に上
記現像剤による画像を形成する現像手段とを備えたこと
を特徴とする。
【0010】ここで、上記本発明の第1の画像形成装置
において、上記現像手段が、水に、水溶性樹脂と、顔料
あるいは染料とを分散させた現像剤を上記液体潜像に供
給するものであることが好ましい。また、上記本発明の
第1の画像形成装置において、上記現像手段は、上記液
体との接触により濃度が低下し該濃度の低下によって粘
度が低下する現像剤を上記液体潜像に供給するものであ
ってもよく、あるいは、上記現像手段は、上記液体との
接触によりpHが変化し該pHの変化によって粘度が低
下する現像剤を上記液体潜像に供給するものであっても
よい。
【0011】また、上記目的を達成する本発明の第2の
画像形成装置は、画像が支持される画像支持体と、画像
支持体に液体を供給して画像支持体上に液体膜を形成す
る液体膜形成手段と、画像支持体上に形成された液体膜
を部分的に除去することにより、画像支持体上に、液体
膜の有無のパターンによる液体潜像を形成する潜像形成
手段と、インクを含有し上記液体との接触により収縮す
るゲル状の現像剤を上記液体潜像に接触させることによ
り上記現像剤中のインクを上記液体潜像に供給して画像
支持体上に上記インクによる画像を形成する現像手段と
を備えたことを特徴とする。
【0012】ここで、上記本発明の第2の画像形成装置
において、上記画像支持体が所定方向に移動するもので
あって、上記現像手段が、膜状の上記現像剤を担持し画
像支持体上の液体潜像と接触して該画像支持体との相対
的な滑りが防止される方向に画像支持体と同じ速度で移
動する現像剤担持体を備えたものであることが好まし
い。
【0013】また、上記本発明の第2の画像形成装置に
おいて、上記現像手段は、上記液体との接触による液体
組成変化によって収縮する現像剤を上記液体潜像に接触
させることにより上記現像剤中のインクを上記液体潜像
に供給して画像支持体上に上記インクによる画像を形成
するものであってもよく、あるいは、上記現像手段は、
上記液体との接触によるpH変化によって収縮する現像
剤を上記液体潜像に接触させることにより上記現像剤中
のインクを上記液体潜像に供給して画像支持体上に上記
インクによる画像を形成するものであってもよく、さら
には、上記現像手段は、上記液体との接触によるイオン
組成変化によって収縮する現像剤を上記液体潜像に接触
させることにより上記現像剤中のインクを上記液体潜像
に供給して画像支持体上に上記インクによる画像を形成
するものであってもよい。
【0014】また、上記第1の画像形成装置あるいは上
記第2の画像形成装置のいずれにおいても、上記液体膜
形成手段が、上記画像支持体に、上記液体として水を主
成分とする液体を供給するものであることが好ましい。
さらに、上記第1の画像形成装置あるいは上記第2の画
像形成装置のいずれにおいても、上記潜像形成手段は、
上記液体膜が形成された上記画像支持体上にレーザビー
ムを照射することにより上記液体潜像を形成するもので
あることが好ましく、あるいは、上記潜像形成手段は、
上記液体膜が形成された画像支持体上を部分的に加熱す
ることにより上記液体潜像を形成するものであることも
好ましい態様である。
【0015】ここで、上記第1の画像形成装置あるいは
上記第2の画像形成装置のいずれにおいても、上記画像
が形成された後の上記画像支持体に所定の記録媒体を供
給して供給された記録媒体に画像支持体上に形成された
画像を転写する画像転写手段を備えることが好ましい。
また、上記目的を達成する本発明の第1の画像形成方法
は、画像が支持される画像支持体に液体を供給して画像
支持体上に液体膜を形成する工程と、画像支持体上に形
成された液体膜を部分的に除去することにより、画像支
持体上に、液体膜の有無のパターンによる液体潜像を形
成する工程と、上記液体との接触により粘度が低下する
現像剤を上記液体潜像に供給して画像支持体上に上記現
像剤による画像を形成する工程とを備えたことを特徴と
する。
【0016】さらに、上記目的を達成する本発明の第2
の画像形成方法は、画像が支持される画像支持体に液体
を供給して画像支持体上に液体膜を形成する工程と、画
像支持体上に形成された液体膜を部分的に除去すること
により、画像支持体上に、液体膜の有無のパターンによ
る液体潜像を形成する工程と、インクを含有し上記液体
との接触により収縮するゲル状の現像剤を上記液体潜像
に接触させることにより上記現像剤中のインクを上記液
体潜像に供給して画像支持体上に上記インクによる画像
を形成する工程とを備えたことを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。図1は、本発明の一実施形態における画像形
成の過程を示す模式図である。図1(a)に示すよう
に、画像支持体1上に、後述の現像剤4(図1(c)参
照)との接触により現像剤4の粘度を低下させる液体を
均一に塗布し、液体膜2を形成する。液体膜2の厚さは
現像剤4の粘度を低下させるのに必要最小限の厚さであ
ることが望ましく、最終的に記録媒体への影響を考慮す
ると、10μm以下、好ましくは、0.1〜3μm程度
とするのがよい。
【0018】液体膜2を形成するには、ロールを用いて
液体を塗布してもよく、また、画像支持体1上に液滴を
供給した後、ブレードを用いて膜厚を規制してもよい。
次に、潜像形成手段3を用い、画像情報に応じて液体膜
2を部分的に除去し、図1(b)に示すように、画像支
持体1上に、画像部に相当する領域の液体膜2を残し、
非画像部に相当する領域の液体膜2を除去して、液体膜
2が存在する領域20a及び液体膜2が除去された領域
20bとからなるパターンを有する液体潜像20を形成
する。
【0019】潜像形成手段3としては、赤外線レーザの
ような非接触型の熱的手段を用いることが好ましいが、
これらに限定されるものではなく、液体膜2を画像に応
じて高精細に且つ短時間で除去できるものであれば、接
触型でも非接触型でもよく、例えば、サーマルヘッド、
空気吸引ヘッドなどを用いることもできる。次に、図1
(c)に示すように、画像支持体1上に現像剤4が供給
される。
【0020】現像剤4は、液体膜2を構成する液体との
接触により粘度が低下する現像剤であってもよく、ある
いは、現像剤4は、インクを含有し液体膜2を構成する
液体との接触により収縮するゲル状の現像剤であっても
よい。この現像剤4の詳細については後述する。現像剤
4の供給は、図示しない回転ロール等の現像手段により
行われる。
【0021】液体との接触により粘度が低下する現像剤
を用いた場合は、その現像剤4が画像支持体1上に供給
されると、液体膜2が存在する領域20aに接触した現
像剤4のみが液体膜2と混合して粘度の低下を起こし、
粘度の低下した現像剤4が画像支持体1上へと転移す
る。液体膜2が除去された領域20bでは、現像剤4の
粘度低下は起こらないので現像剤4の画像支持体1への
転移は生じない。
【0022】一方、現像剤4として上記のゲル状の現像
剤を用いた場合は、現像剤4が画像支持体1上に供給さ
れると、液体膜2が存在する領域20aに接触した現像
剤4のみが収縮を起こし、収縮した現像剤4の中に含ま
れていたインクが放出され、放出されたインクが画像支
持体1へと移る。液体膜が除去された領域20bでは、
現像剤4の収縮は起こらないので現像剤4の中のインク
が放出されることもなく、従ってインクの画像支持体1
への転移は生じない。
【0023】このように、非画像部、即ち液体膜が除去
された領域20bには、現像剤4または現像剤4に含ま
れていたインクが転移することがないので、画像のかぶ
りが発生せず、従って、解像度の高い画像を得ることが
できる。こうして、画像支持体1上に液体膜2と現像剤
4とが混合した膜による画像21が形成され、次いで、
図1(d)に示すように、画像支持体1上に形成された
画像21が、記録媒体5上に転写される。
【0024】なお、記録媒体5を転写ロール等の中間転
写体とし、画像21をその中間転写体に一旦転写した
後、その中間転写体に転写された画像を記録紙に再転写
するようにしてもよいが、記録紙自体を記録媒体5と
し、画像21を記録紙に直接転写する方が装置の構成を
簡単化することができるので好ましい。次に、現像剤に
ついて説明する。
【0025】前述のように、他の液体と接触することに
よりその粘度が低下する現像剤を用いてもよい。この粘
度の低下は化学変化によって起こるものであってもよい
が、それ以外に、例えば、濃度の低下により粘度の低下
が起こるものであってもよい。濃度低下による粘度低下
を利用する方法は簡便であり、かつ高速に画像形成を行
うことができるので好ましい。
【0026】濃度の低下により粘度が低下する現像剤と
して、水性または油性の印刷インキ等を使用することが
できるが、油性の印刷インキには有機溶剤が使用されて
いるため取扱いに注意を要する。そこで、例えば、水性
の印刷インキのように、水に、水溶性樹脂と、顔料ある
いは染料とを分散させたものを現像剤として用いること
が好ましい。その場合、液体潜像形成用の液体として
も、水、ないし水を主成分とする液体を使用することが
好ましい。
【0027】上記の水溶性樹脂の例としては、デンプ
ン、デキストリン、アルギン酸塩、セルロースエステ
ル、セルロースエーテル、ポリビニルアルコール、ポリ
ビニルメチルエーテル、ポリアクリルアミド、ポリエチ
レンオキシド、ポリアクリル酸塩等の水溶性樹脂、また
セラック、スチレン化セラック、スチレンマレイン酸樹
脂、ロジンマレイン酸樹脂、カゼインおよびその誘導
体、アクリル共重合体等のコロイダルディスパージョ
ン、さらには、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ス
チレン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、合成ゴムラテックス
のような乳化重合体、またはポリウレタン、ポリエステ
ル、アルキド樹脂、エポキシエステル、ロジンエステル
等の乳化性樹脂などを単独でもしくは混合体として使用
することができる。
【0028】図2は、カルボキシメチルセルロース水溶
液の濃度と粘度の関係を示すグラフである。図2に示す
ように、カルボキシメチルセルロース水溶液は濃度の低
下に伴い粘度が急激に低下する。この現象を利用し、濃
度の低下に伴い粘度が低下する水溶性の現像剤を、液体
潜像の水膜に接触させ、液体潜像の水膜と接触した領域
の現像剤の粘度を低下させることにより、現像剤を画像
支持体に転移させることができる。
【0029】なお、この例では、現像剤の粘度を低下さ
せる液体の例として水を挙げたが、水単独では表面張力
が高いため、液体膜を形成するのが難しい。そこで、水
に数パーセントの界面活性剤を添加したものを液体膜と
して用いると、液体膜の表面張力が下がり、画像支持体
表面への濡れ性が増すので好ましい。界面活性剤には、
カチオン性、アニオン性、両性などのイオン性界面活性
剤と非イオン性界面活性剤とがあり、いずれも水の表面
張力を減少させるのに有効であるが、なかでも、ポリオ
キシエチレン型、ポリオール型、多価アルコールエステ
ル型、エチレンオキシド・プロピレンオキシドブロック
共重合体等の非イオン性界面活性剤が好ましい。
【0030】また、画像支持体の表面は、上記のような
界面活性剤を含有する水に対して高い濡れ性を有する材
質であることが望ましい。そのような材質としては、ア
ルミニウム、銅、ステンレス、白金、金、ニッケルなど
の金属や、それらの金属酸化物、また、表面親水処理化
したゴム、さらに、ガラスや金属とガラスの複合物など
が挙げられるが、なかでも、オフセット印刷用の版材と
して広く用いられているアルミニウムの陽極酸化膜が好
ましい。アルミニウムの陽極酸化膜は、水に対する保持
力が高いので画像支持体の表面材質として好ましい。
【0031】また、液体膜との接触により粘度が低下す
る現像剤として、水溶液のpH(水素イオン指数)の変
化により粘度が変化する水溶性樹脂を用いることもでき
る。図3は、ポリアクリル酸ソーダ0.5%水溶液の相
対粘度に及ぼすpHの影響を示すグラフである。図3に
示すように、ポリアクリル酸ソーダ0.5%水溶液の相
対粘度は、pH9付近を最大値とし、それよりpHが高
くなっても低くなっても相対粘度は急激に低下する。そ
こで、この水溶液のpHを9程度に保持したものを現像
剤として用い、塩酸、硫酸、酢酸等の酸性水溶液、もし
くは水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、アンモニア
水溶液等のアルカリ性水溶液を液体潜像用の液体として
用いることにより、現像剤と液体膜との接触により、p
Hを低下させ、もしくpHを上昇させることによって現
像剤の粘度の低下をひき起こさせ、図1を参照して説明
したように、現像剤を画像支持体に転移させることがで
きる。
【0032】なお、このようなpH変化による粘度変化
を利用する場合は、画像支持体として酸もしくはアルカ
リに腐食されにくい化学的に安定な物質、例えばガラス
等を用いることが望ましい。ここまでは、液体膜2(図
1参照)を形成する液体との接触により粘度が低下する
現像剤の説明であるが、以下に、インクを含有し、液体
との接触により収縮するゲル状の現像剤について説明す
る。
【0033】これは、ゲルが液体に接触することによっ
て起こる相転移によるゲルの収縮を利用するものであ
る。即ち、インクを含有したゲル状の現像剤4(図1
(c)参照)を液体潜像20に供給して、その現像剤4
を領域20aの液体膜2に接触させると、ゲル状の現像
剤4が収縮しそれまで現像剤4中に含有されていたイン
クが放出される。このため、画像支持体1上に放出され
たインクによる画像が形成される。なお、液体潜像20
上に供給されるゲル状の現像剤4の厚さはできるだけ薄
い方が相転移の速度が高くなるので好ましい。
【0034】このようなゲルの相転移は、主に次の3つ
の要因のいずれによっても生じることが知られている。 (1)液体組成変化 ゲルにエタノール、メタノール、アセトンまたはそれら
の水溶液を接触させると、ゲルの体積が急激に減少す
る。この現象による相転移を利用して画像形成を行う場
合は、エタノール、メタノール等のアルコール類、アセ
トン等のケトン類、または、酢酸エチルなどのエステル
類、もしくはそれらの水溶液を画像支持体1上に供給し
て画像支持体1上に液体膜2(図1(a)参照)を形成
する。 (2)pH変化 イオン解離基を有するゲルは、そのpHが変化すると相
転移を生じ収縮する。pH変化による相転移を利用して
画像形成を行う場合は、塩酸、硫酸、酢酸等の酸性水溶
液を画像支持体1上に供給して画像支持体1上にその酸
性水溶液による液体膜2(図1(a)参照)を形成す
る。 (3)イオン組成変化 ゲルに電解質を接触させると、イオン組成変化による浸
透圧の影響でイオン組成が変化しゲルの相転移が生じ、
ゲルは収縮する。イオン組成変化によるゲルの相転移を
利用して画像形成を行う場合は、塩化ナトリウム、塩化
カルシウム、塩化バリウムなどの水溶液を画像支持体1
上に供給して画像支持体1上に、その水溶液による液体
膜2(図1(a)参照)を形成する。
【0035】イオン組成変化によるゲルの相転移の一例
について以下に説明する。図4は、アクリル酸ナトリウ
ムゲルの膨潤度に及ぼす塩化バリウム水溶液の濃度の影
響を示すグラフである。図4に示すように、アクリル酸
ナトリウムゲルを種々の濃度の塩化バリウム水溶液と接
触させると、ある一定のイオン量以上の塩化バリウム水
溶液ではゲルの膨潤度が大幅に低下する。即ち、ゲルを
電解質と接触させることにより、それまで膨潤していた
ゲルを収縮させることができる。
【0036】以上説明したようなゲルの相転移を利用し
て画像形成を行うには、前述の水溶性樹脂を単独で、も
しくは必要に応じ架橋剤を添加し3次元編目状の架橋構
造を形成させてゲル状とした現像剤が用いられる。この
ゲル状の現像剤に含有させるインクの溶剤としては、例
えば、水、エタノール、イソプロピルアルコール等のア
ルコール類、ヘキサン、ベンゼンなどの炭化水素類、ア
セトンなどのケトン類、酢酸エチルなどのエステル類、
ジエチルエーテルなどのエーテル類、ジメチルホルムア
ミドなどのアミド類などを単独で、もしくは、混合溶剤
として使用することができる。
【0037】ただし、取扱いの簡便さの点から、水を溶
剤として用いることが好ましく、現像剤としては、水に
染料あるいは顔料を分散させた水性インクを親水性のゲ
ルに含有させたものを用いることが好ましい。図5は、
本発明の画像形成装置の一実施形態の断面図である。図
5に示すように、この画像形成装置100には、画像を
支持し、矢印A方向に回転する画像支持体1と、画像支
持体1に液体を供給して画像支持体1上に液体膜を形成
する液体膜形成手段7と、画像支持体1上にレーザビー
ムを照射して画像支持体1上に形成された液体膜を部分
的に除去することにより、液体膜の有無のパターンによ
る液体潜像を形成する潜像形成手段3と、その液体潜像
を現像することにより画像支持体上1に画像を形成する
現像手段8とが備えられている。
【0038】液体膜形成手段7は、画像支持体1上に液
体膜を形成する液体膜形成ロール7aと、液体膜形成ロ
ール7aに液体を供給する液体供給手段7bとを備えて
いる。液体膜形成ロール7aはスポンジ状の材質で作ら
れており、矢印B方向に回転しながら画像支持体1上に
均一な厚さの液体膜を形成する。現像手段8は、現像剤
4を上記液体潜像に供給する、矢印C方向に回転する現
像剤担持体8aと、現像剤4を保持する現像剤タンク8
bと、現像剤供給ロール8a上の現像剤の層厚を規制す
る現像剤層厚規制バー8cとを備えている。この現像剤
担持体8aは、膜状の現像剤を担持し画像支持体1上の
液体潜像と接触して画像支持体1との相対的な滑りが防
止される方向に画像支持体1と同じ周速度で回転するよ
うに制御されている。これにより、潜像形成手段3によ
り形成された画像支持体1上の液体潜像と現像剤担持体
8aが担持する膜状の現像剤とが擦れ合うことによる液
体潜像の破壊が防止されている。
【0039】さらに、画像形成装置100には、現像手
段8により画像支持体1上に形成された画像を記録媒体
5に転写する、矢印D方向に回転する転写ロール9と、
画像支持体1上に残留した現像剤及び液体を除去して画
像支持体1の表面を清掃するクリーニングロール10及
びクリーニングブレード11が備えられている。なお、
本実施形態では、図5に示すように、ドラム状の画像支
持体1とロール状の現像剤担持体8aが用いられている
が、画像支持体1はこのような回転体形状のみに限定さ
れるものではなく、例えば、図1に示したような、平板
状の画像支持体1を用いてもよい。
【0040】また、現像手段8に必ずしも現像剤担持体
8aを備える必要はない。要するに、現像手段8が、現
像剤を、画像支持体1上に形成された液体潜像に供給し
て画像支持体1上に現像剤ないしインクによる画像を形
成するものであればよい。この画像形成装置100によ
って画像が形成される過程について説明する。矢印A方
向に回転する画像支持体1の表面が液体膜形成手段7と
接する領域に達すると、液体膜形成ロール7aにより画
像支持体1上に均一な厚さの液体膜2(図1(a)参
照)が形成される。
【0041】次に、潜像形成手段3により、画像支持体
1上の液体膜は部分的に除去され、液体膜の有無のパタ
ーンによる液体潜像20(図1(b)参照)が画像支持
体1上に形成される。次に、現像手段8により、画像支
持体上1に液体潜像に応じた画像が形成される。
【0042】この現像手段8が、液体膜2との接触によ
り粘度が低下する現像剤を用いたものである場合、その
現像剤4が上記液体潜像20に供給されると、液体潜像
20のうちの液体膜が存在する領域20aのみが現像剤
4の粘度低下を生じ、現像剤4は画像支持体1に移り、
画像支持体1上に現像剤4による画像が形成される。一
方、この現像手段8が、インクを含有し液体膜2との接
触により収縮するゲル状の現像剤4を用いたものである
場合、その現像剤4を上記液体潜像20に接触させるこ
とにより上記現像剤4中のインクが液体潜像20に供給
され、液体潜像20のうちの液体膜が存在する領域20
aに対応する現像剤4のみが収縮を起こし、現像剤4中
に含有されていたインクが画像支持体1に転移され、画
像支持体1上に上記インクによる画像が形成される。
【0043】現像手段8により画像支持体1上に形成さ
れた画像は、転写ロール9により記録媒体5に転写され
る。転写後の画像支持体1の表面は、クリーニングロー
ル10及びクリーニングブレード11により清掃された
後、再び液体膜形成手段7と接する領域に達し、次の画
像形成が行われる。
【0044】
【実施例】次に、現像剤及び液体潜像形成用の液体につ
いて、実施例を挙げて説明する。 (実施例1)現像剤としては、20重量%の顔料に、溶
剤として水40重量%、水溶性樹脂としてポリビニルア
ルコール28重量%、分散性向上剤としてエタノール5
重量%、水溶化剤としてアンモニア5重量%、さらに増
粘剤として2重量%の膨潤性粘土鉱物(スメクタイト)
を混合したものを使用した。
【0045】また、液体潜像形成用の液体としては、水
に界面活性剤として2重量%のモノステアリン酸グリセ
リンを含有させたものを使用し、この液体を、液体膜形
成手段7(図5参照)を用いて、陽極酸化板で作製した
画像支持体1(図5参照)の表面に1μmの厚さに均一
に塗布することにより液体膜を形成し、サーマルヘッド
を用いた潜像形成手段3(図5参照)により、非画像部
に相当する部分の液体を除去して液体潜像を形成した。
この液体潜像に、現像剤担持体8a(図5参照)上に3
μmの厚さの薄膜に形成された上記現像剤を供給して画
像支持体1上に現像剤による画像を形成し、その画像を
転写ロール9(図5参照)により、記録媒体5(図5参
照)として普通紙を用いてその普通紙上に転写したとこ
ろ、画像部が潰れたり、非画像部がかぶったりすること
のない高解像度の画像が得られた。(実施例2)現像剤
として、アクリル酸ナトリウムゲルの薄膜に、水とシア
ン染料10:1の溶液をゲルが保持し切れなくなるまで
吸収させたものを使用した。
【0046】また、液体潜像形成用の液体として、5×
10-3mol/リットルの塩化バリウム水溶液に界面活
性剤として2重量%のモノステアリン酸グリセリンを含
有させたものを使用した。この液体を液体膜形成手段7
(図5参照)を用いて、陽極酸化板で作製した画像支持
体1(図5参照)の表面に0.5μmの厚さに均一に塗
布して液体膜を形成し、高出力赤外線レーザを用いた潜
像形成手段3(図5参照)により、非画像部に相当する
部分の液体を除去して液体潜像を形成した。この液体潜
像に、現像剤担持体8a(図5参照)上に2μmの厚さ
の薄膜として形成された上記現像剤を接触させたとこ
ろ、液体膜と接触した現像剤が相転移による収縮を起こ
して、現像剤中の、水とシアン染料からなる水溶液が放
出され、画像支持体1上にシアン染料水溶液による画像
が形成された。その画像を転写ロール9(図5参照)に
より普通紙の記録媒体5(図5参照)に転写したとこ
ろ、上記実施例1と同様、高解像度の画像が得られた。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の第1の画
像形成装置ないし第1の画像形成方法によれば、画像支
持体上の液体膜を部分的に除去して形成された液体潜像
に、その液体潜像を構成する液体との接触により粘度が
低下する現像剤を供給することにより、液体膜の存在す
る領域に供給され粘度の低下した現像剤のみが画像支持
体上に転移するので、液体潜像の液体膜の存在する領域
と液体膜の除去された領域との境界が現像後の画像に正
確に反映され、画像部が潰れたり、非画像部がかぶった
りすることのない高解像度の画像を得ることができる。
【0048】また、本発明の第2の画像形成装置ないし
第2の画像形成方法によれば、画像支持体上の液体膜を
部分的に除去して形成された液体潜像に、インクを含有
し、その液体潜像を構成する液体との接触により収縮す
るゲル状の現像剤を供給することにより、液体膜の存在
する領域に供給され、液体と接触して収縮した現像剤か
ら放出されたインクのみが画像支持体上に転移するの
で、液体潜像の液体膜の存在する領域と液体膜の除去さ
れた領域との境界が現像後の画像に正確に反映され、本
発明の第1の画像形成装置ないし第1の画像形成方法と
同様、高解像度の画像を得ることができる。
【0049】以上説明したように、本発明によれば、高
解像度の画像を形成することができ、また、リサイクル
不可能な版を用いる必要もない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における画像形成の過程を
示す模式図である。
【図2】カルボキシメチルセルロース水溶液の濃度と粘
度の関係を示すグラフである。
【図3】ポリアクリル酸ソーダ0.5%水溶液の相対粘
度に及ぼすpHの影響を示すグラフである。
【図4】アクリル酸ナトリウムゲルの膨潤度に及ぼす塩
化バリウム水溶液の濃度の影響を示すグラフである。
【図5】本発明の画像形成装置の一実施形態の断面図で
ある。
【符号の説明】
1 画像支持体 2 液体膜 3 潜像形成手段 4 現像剤 5 記録媒体 7 液体膜形成手段 7a 液体膜形成ロール 7b 液体供給手段 8 現像手段 8a 現像剤担持体 8b 現像剤タンク 8c 現像剤層厚規制バー 9 転写ロール 10 クリーニングロール 11 クリーニングブレード 20 液体潜像 20a 液体膜2が存在する領域 20b 液体膜2が除去された領域 21 画像 100 画像形成装置

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像が支持される画像支持体と、 該画像支持体に液体を供給して該画像支持体上に液体膜
    を形成する液体膜形成手段と、 前記画像支持体上に形成された液体膜を部分的に除去す
    ることにより、該画像支持体上に、液体膜の有無のパタ
    ーンによる液体潜像を形成する潜像形成手段と、 前記液体との接触により粘度が低下する現像剤を前記液
    体潜像に供給して前記画像支持体上に該現像剤による画
    像を形成する現像手段とを備えたことを特徴とする画像
    形成装置。
  2. 【請求項2】 前記現像手段が、水に、水溶性樹脂と、
    顔料あるいは染料とを分散させた現像剤を前記液体潜像
    に供給するものであることを特徴とする請求項1記載の
    画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記現像手段が、前記液体との接触によ
    り濃度が低下し該濃度の低下によって粘度が低下する現
    像剤を前記液体潜像に供給するものであることを特徴と
    する請求項1記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記現像手段が、前記液体との接触によ
    りpHが変化し該pHの変化によって粘度が低下する現
    像剤を前記液体潜像に供給するものであることを特徴と
    する請求項1記載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 画像が支持される画像支持体と、 該画像支持体に液体を供給して該画像支持体上に液体膜
    を形成する液体膜形成手段と、 前記画像支持体上に形成された液体膜を部分的に除去す
    ることにより、該画像支持体上に、液体膜の有無のパタ
    ーンによる液体潜像を形成する潜像形成手段と、 インクを含有し前記液体との接触により収縮するゲル状
    の現像剤を前記液体潜像に接触させることにより該現像
    剤中のインクを該液体潜像に供給して前記画像支持体上
    に該インクによる画像を形成する現像手段とを備えたこ
    とを特徴とする画像形成装置。
  6. 【請求項6】 前記画像支持体が所定方向に移動するも
    のであって、 前記現像手段が、膜状の前記現像剤を担持し前記画像支
    持体上の液体潜像と接触して、該画像支持体との相対的
    な滑りが防止される方向に前記画像支持体と同じ速度で
    移動する現像剤担持体を備えたことを特徴とする請求項
    5記載の画像形成装置。
  7. 【請求項7】 前記現像手段が、前記液体との接触によ
    る液体組成変化によって収縮する現像剤を前記液体潜像
    に接触させることにより該現像剤中のインクを該液体潜
    像に供給し前記画像支持体上に該インクによる画像を形
    成するものであることを特徴とする請求項5記載の画像
    形成装置。
  8. 【請求項8】 前記現像手段が、前記液体との接触によ
    るpH変化によって収縮する現像剤を前記液体潜像に接
    触させることにより該現像剤中のインクを該液体潜像に
    供給して前記画像支持体上に該インクによる画像を形成
    するものであることを特徴とする請求項5記載の画像形
    成装置。
  9. 【請求項9】 前記現像手段が、前記液体との接触によ
    るイオン組成変化によって収縮する現像剤を前記液体潜
    像に接触させることにより該現像剤中のインクを該液体
    潜像に供給して前記画像支持体上に該インクによる画像
    を形成するものであることを特徴とする請求項5記載の
    画像形成装置。
  10. 【請求項10】 前記液体膜形成手段が、前記画像支持
    体に、前記液体として水を主成分とする液体を供給する
    ものであることを特徴とする請求項1又は5記載の画像
    形成装置。
  11. 【請求項11】 前記潜像形成手段が、前記液体膜が形
    成された前記画像支持体上にレーザビームを照射するこ
    とにより前記液体潜像を形成するものであることを特徴
    とする請求項1又は5記載の画像形成装置。
  12. 【請求項12】 前記潜像形成手段が、前記液体膜が形
    成された前記画像支持体上を部分的に加熱することによ
    り前記液体潜像を形成するものであることを特徴とする
    請求項1又は5記載の画像形成装置。
  13. 【請求項13】 前記画像が形成された後の前記画像支
    持体に所定の記録媒体を供給して供給された記録媒体に
    該画像支持体上に形成された画像を転写する画像転写手
    段を備えたことを特徴とする請求項1又は5記載の画像
    形成装置。
  14. 【請求項14】 画像が支持される画像支持体に液体を
    供給して該画像支持体上に液体膜を形成する工程と、 前記画像支持体上に形成された液体膜を部分的に除去す
    ることにより、該画像支持体上に、液体膜の有無のパタ
    ーンによる液体潜像を形成する工程と、 前記液体との接触により粘度が低下する現像剤を前記液
    体潜像に供給して前記画像支持体上に該現像剤による画
    像を形成する工程とを備えたことを特徴とする画像形成
    方法。
  15. 【請求項15】 画像が支持される画像支持体に液体を
    供給して該画像支持体上に液体膜を形成する工程と、 前記画像支持体上に形成された液体膜を部分的に除去す
    ることにより、該画像支持体上に、液体膜の有無のパタ
    ーンによる液体潜像を形成する工程と、 インクを含有し前記液体との接触により収縮するゲル状
    の現像剤を前記液体潜像に接触させることにより該現像
    剤中のインクを該液体潜像に供給して前記画像支持体上
    に該インクによる画像を形成する工程とを備えたことを
    特徴とする画像形成方法。
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