JPH0987073A - アジ化化合物の薬害防止方法 - Google Patents

アジ化化合物の薬害防止方法

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JPH0987073A
JPH0987073A JP7253728A JP25372895A JPH0987073A JP H0987073 A JPH0987073 A JP H0987073A JP 7253728 A JP7253728 A JP 7253728A JP 25372895 A JP25372895 A JP 25372895A JP H0987073 A JPH0987073 A JP H0987073A
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azide
soil
azide compound
compound
phytotoxicity
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JP7253728A
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Tetsunori Sato
哲則 佐藤
Akihiro Suzuki
昭博 鈴木
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Teijin Ltd
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Teijin Chemicals Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アジ化化合物を含有する組成物を使用する土
壌処理において、処理後のアジ化化合物およびアジ化水
素の残留濃度を早く低減する有効な方法を提案する。 【解決手段】 分解によりアジ化水素を発生し得るアジ
化化合物を含む組成物を散布処理した土壌に対して、バ
ーク堆肥、家畜ふん、木炭、くん炭およびピートモスよ
りなる群から選ばれた少なくとも1種を活性成分として
含有する薬害防止剤を散布することを特徴とするアジ化
化合物の薬害防止方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、分解によりアジ化
水素を発生し得るアジ化化合物を散布処理した土壌に対
して、アジ化化合物から発生するアジ化水素または未分
解のアジ化化合物によって起こる薬害を抑制または防止
する薬害防止方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、施設園芸、蔬菜栽培では集約的栽
培が行われ、そのような栽培に伴う連作による障害がし
ばしば見られている。連作によって良好な収穫が得られ
ない主な原因は土壌中の病害虫によるものであることか
ら、これらを防除でき、かつ省力化に繋がる雑草の防除
にも充分な効果を示す総合的な土壌処理剤が要望されて
いる。
【0003】既知のD−D剤(有効成分:1,3−ジク
ロルプロペン)は線虫には効果を示すが、菌、雑草には
効果がなく、CP剤(有効成分:トリクロロニトロメタ
ン)は菌には効果を示すが、線虫、雑草には効果が弱
く、ネマモール粒剤(有効成分:1,3−ジクロロイソ
プロピルエーテル)は線虫のみの効果であり、ダゾメッ
ト粒剤(有効成分:3,5−ジメチルテトラヒドロ−2
H−1,3,5−チアジアジン−2−チオン)は線虫、菌
には効果を示すが、雑草には効果が弱く、しかも土壌の
水分により効果や薬害にバラツキが生じる等の欠点があ
る。
【0004】一方、アジ化塩例えばアジ化アルカリ金属
塩等は土壌中で加水分解してアジ化水素を発生し、これ
が生物活性を示し、土壌中の病害虫や雑草の防除に効果
を示すことが知られており(Can.J.Microbiol;vol 2
1.P565〜570、1975)、アジ化化合物による土壌燻蒸処
理は土壌病害虫、雑草の防除に有効な手段とされてい
る。しかしながら、アジ化化合物を含有する組成物を土
壌燻蒸剤として使用した場合、土壌中にアジ化水素およ
び未分解のアジ化化合物が残存し、これが有用植物の薬
害の原因となるため、3週間から4週間の放置期間を設
けてこれを十分に飛散させた後、有用植物を播種、植え
付ける必要があった。しかし、現在の農業経営におい
て、特に施設を利用した栽培では、長期間施設を利用せ
ず放置しておくことはコストの面並びに作付け時期の遅
れから望ましくなく、短期間で残留するアジ化水素およ
び未分解のアジ化化合物を除く必要がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、アジ
化化合物が土壌中で加水分解してアジ化水素を発生し、
燻蒸処理の目的を達成した後、土壌中に残留するアジ化
水素および未分解のアジ化化合物を短期間に除去して、
播種または植え付けした有用植物の薬害の発生を防止す
る薬害防止方法を提供することにある。
【0006】本発明者はこの目的を達成せんとして鋭意
研究を重ねた結果、アジ化化合物を散布処理した土壌に
対して、バーク堆肥、家畜ふん、木炭、くん炭およびピ
ートモスよりなる群から選ばれた少なくとも1種を活性
成分として含有する薬害防止剤を土壌に散布することで
短期間にアジ化化合物およびアジ化水素が除去され、前
記薬害の発生を防止できることを見いだし、本発明に到
達した。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明によれ
ば、分解によりアジ化水素を発生し得るアジ化化合物を
散布処理した土壌に対して、バーク堆肥、家畜ふん、木
炭、くん炭およびピートモスよりなる群から選ばれた少
なくとも1種を活性成分として含有する薬害防止剤を散
布することを特徴とするアジ化化合物の薬害防止方法が
提供される。
【0008】本発明で使用される分解によりアジ化水素
を発生し得るアジ化化合物としては、水の作用により分
解される化合物であればよく、例えばアジ化塩、特にア
ルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩が好ましく、具
体的にはアジ化ナトリウム、アジ化カリウム、アジ化カ
ルシウムおよびアジ化バリウム等が用いられ、特にアジ
化ナトリウムが好ましい。
【0009】かかるアジ化化合物を散布するに際して、
その形態としては、固体粉末、分解によりアジ化水素を
発生し得るアジ化化合物および水溶性バインダーより実
質的になる水分解性組成物やアジ化化合物を水に溶解し
た水溶液等が好ましく用いられ、特に前者の水分解性組
成物が取り扱い易く作業性に優れているためより好まし
く用いられる。
【0010】上記の水分解性組成物の一成分である固体
粉末は、アジ化化合物を安定的に希釈でき、かつ容易に
一定形状に成形する目的に用いられる。この固体粉末と
しては例えば鉱物質、植物質、合成品、半合成品、天然
品のいずれでもよく、鉱物質としてはクレー、炭酸カル
シウム、バーミキュライト、パーライト、タルク、酸性
白土、カオリン、ゼオライト等が挙げられ、植物質とし
てはセルロース加水分解物、もみ殻、パルプ等が挙げら
れ、またエチレン−酢酸ビニル共重合体の粉末等でもよ
い。
【0011】水溶性バインダーは、固体粉末と共にアジ
化化合物を土壌処理剤として効果的に作用せしめると共
に組成物を良好な形態に成形する目的で用いられ、この
バインダーとしては、水溶性であり、かつ有機溶媒にも
溶解する高分子であるのが好ましい。この水溶性バイン
ダーは、20℃において水1リットル当たり200〜
3,000gの範囲、好ましくは300〜1,000gの
範囲で溶解するものが適当である。200g/リットル
より溶解度の低いものは、組成物の調製に当り溶媒量を
多く必要とする。一方、3,000g/リットルを越え
る溶解度の高いものは、適当な粘度を維持することが困
難で成形上問題がある。
【0012】水溶性バインダーは、固体粉末およびアジ
化化合物を土壌処理剤として適する形態に成形する作用
と共に、土壌中に散布された後、水の作用によりその成
形物が崩壊し、アジ化水素の発生を促進する機能を有し
ている。この水溶性バインダーとしては、例えばデンプ
ン、デキストリン、アルギン酸ナトリウム、アラビアガ
ム、ゼラチン、リグニン、ヒドロキシメチルセルロー
ス、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、
ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルメチルエーテル、ポリアクリルアミド、
部分けん化ポリ酢酸ビニル、ポリエチレングリコール、
ポリビニルピロリドンおよびビニルピロリドン−酢酸ビ
ニル共重合体等が挙げられる。
【0013】これらのうちポリエチレングリコールが成
形性および防除性の両面から好ましい。特にポリエチレ
ングリコールのなかでも水に対する溶解度が200〜
3,000g/リットル、更に好ましくは300〜1,0
00g/リットルのものが好ましい。一般的には重量平
均分子量が1,000〜15,000のものが好ましい。
【0014】本発明において、好ましく用いられる上述
の水分解性組成物は、それ自体大気雰囲気中で安定であ
り安全である。しかしこの組成物を土中へ散布し土と混
和すると、土中の水分によりその成形物が崩壊し、アジ
化化合物は水と接触し分解してアジ化水素を発生する。
この際酸性土壌中においては、その酸性によりアジ化化
合物の分解は一層促進される。従って本発明の前記水分
解性組成物は、酸性土壌に対して有効であり、中性また
はアルカリ土壌に対しては、組成物自体を酸性処理する
かまたは土壌を酸性処理することが効果的である。この
組成物自体の酸性処理については、例えばこの組成物中
へ有機酸のようなアジ化化合物の加水分解剤を配合した
り、この組成物の成分である固体粉末を酸性白土のよう
な酸性の固体粉末にするという手段が挙げられる。
【0015】本発明に好ましく用いられる前記固体粉
末、分解によりアジ化水素を発生し得るアジ化化合物お
よび水溶性バインダーより実質的になる水分解性組成物
は、この組成物を成形して粒状で使用されることが特に
好ましい。
【0016】またこの水分解性組成物粒子の各成分の好
ましい割合(重量)は、組成物を100としたとき、固
体粉末30〜98、より好ましくは50〜90、アジ化
化合物1〜40、より好ましくは5〜30、および水溶
性バインダー0.1〜30、より好ましくは2〜20の
割合であり、この組成物粒子が土壌病害防除用土壌処理
剤として好ましく使用される。
【0017】固体粉末が30重量%より少なくなると、
相対的にアジ化化合物の量が多くなるため、アジ化化合
物が加水分解する時間が長くなり好ましくなく、一方9
8重量%より多くなると、アジ化化合物の割合が相対的
に少なくなり、土壌病害の防除に効果を示すに必要な高
濃度のアジ化水素が得られなくなる。アジ化化合物が1
重量%より少なくなると、土壌病害の防除に効果が劣
り、40重量%より多くなると、アジ化化合物が加水分
解する時間が長くなり好ましくない。水溶性バインダー
が0.1重量%より少ない場合も、また30重量%を越
える場合も均一散布に必要な良好な成形物が得られなく
なり、アジ化化合物が土壌中で効果的に作用し難くな
る。
【0018】また、前記土壌病害防除用土壌処理剤は、
平均粒径が100μm〜2,000μmの形態に成形さ
れた粒状の土壌処理剤であることが好ましい。この土壌
処理剤としての粒子の平均粒径は300μm〜1,50
0μmの範囲がより好ましい。この平均粒径が100μ
mより小さいと、散布中に土壌処理剤が飛散しやすく、
目的部位への施用量がばらつき、また作業者に対する被
ばくの危険性も増加する。一方2,000μmより大き
いと、散布効果が均一でなくなり、局所的に防除効果が
不十分な部分が存在するため好ましくない。かかる粒状
の土壌処理剤は、前記100μm〜2,000μmの平
均粒径を有する粒状物であるのが好ましいが、粒度分布
はあまり広くないのが望ましく、シャープであるのが効
果的である。
【0019】かかる粒状の土壌処理剤は、粒径が300
μm以下の粒子および粒径が1,500μm以上の粒子
の合計重量が、全粒子の合計重量に基づいて20%以
下、好ましくは15%以下であるのが好ましい。このよ
うに粒径が300μmより小さい粒子および粒径が1,
500μmより大きい粒子の合計量が20%を越える
と、粒子の散布効果が均一でなくなり、局部的に防除効
果が不十分な部分が存在し、また全体に亘って防除活性
も制御し難くなり望ましくない。
【0020】かかる土壌処理剤の粒状物を構成する固体
粉末の平均粒径は10μm〜100μmの範囲が好まし
く、40μm〜80μmの範囲がより好ましい。固体粉
末の平均粒径が上記範囲をはずれると本発明の目的が達
成され難くなる。
【0021】前記粒状の土壌処理剤の製法としては、特
に制限されないが、例えば固体粉末とアジ化化合物を混
合したものと、有機溶媒にバインダーを溶解したものと
を、ニーダーで練り合わせて押出成形または圧縮成形し
て粒状化する方法、あるいは固体粉末とアジ化化合物を
混合したものと、水にバインダーを溶解したものとを、
ニーダーで練り合わせて押出成形または圧縮成形して粒
状化し、これを乾燥して水分を除去する方法が用いられ
る。この製法に使用する有機溶媒としては、アジ化化合
物に対して不活性なものであり、さらにバインダーを溶
解するものが好ましく、例えばエタノール、ブタノール
等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン等の
ケトン類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素が挙
げられる。
【0022】かかる粒状の土壌処理剤は、固体のアジ化
化合物と固体粉末とがバインダーにより結合した粒状物
であり、大気雰囲気中ではアジ化化合物が分解されず保
存安定性がよく、しかも土壌中では土壌中の水分により
アジ化化合物が加水分解し、土壌病害の防除に優れた効
果を示す。
【0023】一方、分解によりアジ化水素を発生し得る
アジ化化合物を含有する組成物として、アジ化化合物の
水溶液も好ましく使用することができる。アジ化化合物
の水溶液を使用する場合、アジ化化合物の濃度は5〜4
0重量%の範囲が好ましい。5重量%未満では水が必要
以上に多量となりアジ化化合物が拡散し難くなり、40
重量%を越えると散布時にバラツキがあり防除効果が不
十分となり好ましくない。
【0024】アジ化化合物の水溶液は、中性およびアル
カリ性では安定であるが、酸性にするとアジ化化合物が
分解され易くなる。すなわち、アジ化化合物の水溶液は
中性またはアルカリ性であるのが適当であり、pHで表
して7〜12、好ましくは7〜11の範囲が適当であ
る。
【0025】このアジ化化合物の水溶液を土中へ散布す
る際、酸性土壌中においては、その酸性によりアジ化化
合物はすみやかに分解される。一方、中性またはアルカ
リ性土壌に対しては、土壌を酸性処理するかまたはアジ
化化合物の加水分解を促進させる化合物を散布すること
が効果的である。
【0026】前述したアジ化化合物による散布処理は、
アジ化化合物を含有する組成物をアジ化化合物の量とし
て10a当り少なくとも1kg、好ましくは少なくとも
3kgとなる量散布する土壌処理方法が好ましく用いら
れる。アジ化化合物が1kg/10a未満では土壌病害
処理に効果が少ないため好ましくない。
【0027】また、これらの散布処理において、組成物
中のアジ化化合物の含有量は1〜40重量%が好まし
く、1重量%未満では10a当りの投薬量が必要以上に
多くなり好ましくなく、また40重量%以上になると土
壌処理剤としての投薬量が少なくなり、バラツキが生じ
易くなり好ましくない。かかる土壌処理剤の施用方法と
しては、手播きあるいは散粒機等、土壌に直接かつ均等
に播く方法であればよい。
【0028】また、散布処理において、アジ化化合物を
含有する組成物を散布した土壌をそのまま放置してもよ
いが、シートにより被覆することが有利に採用される。
被覆する期間としては、散布後3〜10日の範囲が好ま
しい。被覆することにより、アジ化化合物の分解により
発生したアジ化水素が空気中に揮散することなく、散布
量がそのまま土壌病害虫に有効に働くため好ましく用い
られる。
【0029】本発明の薬害防止方法において、バーク堆
肥、家畜ふん、木炭、くん炭およびピートモスよりなる
群から選ばれた少なくとも1種を活性成分として含有す
る薬害防止剤が使用される。かかる薬害防止剤は、上記
活性成分を50〜100重量%含有することが好まし
く、80〜100重量%含有することがより好ましい。
50重量%未満では、薬害防止剤の投薬量が必要以上に
多くなる。
【0030】本発明に使用されるバーク堆肥は、広葉樹
あるいは針葉樹の樹皮に鶏ふんや尿素などの窒素源を加
えて長期間発酵腐熟させたもので、一般的には堆肥とし
て農作物、樹木に用いられる。バーク堆肥を使用するこ
とにより土壌の物理性が改良され、土壌中の空隙率が増
加するためアジ化水素が揮散し易くなり薬害が防止され
る。また、バーク堆肥は、有用植物の肥料としての効果
もあり好ましく用いられる。バーク堆肥を土壌に散布す
る量は、10a当り300kg以上が好ましく、500
kg以上がより好ましく、1〜3tの範囲がさらに好ま
しい。
【0031】本発明に使用される家畜ふんには、主な物
として牛ふん、豚ぷんおよび鶏ふん等が挙げられ、いず
れも有機物を多く含み、窒素、りん酸、カリの肥料三要
素のほか、カルシウム、マグネシウムなどの微量要素を
含んでおり、元肥としてよく用いられる。発酵したも
の、あるいは乾燥したものが通常好ましく用いられる。
家畜ふんを使用することにより土壌の物理性が改良さ
れ、土壌中の空隙率が増加するためアジ化水素が揮散し
易くなり薬害が防止される。また、家畜ふんは、有用植
物への肥料効果も高く、好ましく用いられる。これらの
家畜ふんを土壌に散布する量は、10a当り300kg
以上が好ましく、500kg以上がより好ましく、1〜
3tの範囲がさらに好ましい。5tより多く施用する
と、濃度障害、病害虫の多発生による収量低下の恐れが
ある。
【0032】本発明に使用される木炭は、木を蒸し焼き
にして作った燃料で、一般に使用されているものであ
り、農業面での使用はほとんど皆無である。木炭の使用
に当っては粉状に細かくすりつぶして散布することが好
ましい。木炭を散布することにより、土壌中のアジ化水
素が木炭に吸着され薬害が防止される。木炭の散布量
は、10a当り300kg以上が好ましく、500kg
以上がより好ましく、0.5〜3tの範囲がさらに好ま
しい。
【0033】本発明に使用されるくん炭は、もみがらを
燃やして得たもので、育苗用の土壌に混和して使用され
ることがある。くん炭を散布することにより、土壌中の
アジ化水素がくん炭に吸着され薬害が防止される。くん
炭の散布量は、10a当り300kg以上が好ましく、
500kg以上がより好ましく、0.5〜3tの範囲が
さらに好ましい。
【0034】本発明に用いられるピートモスは、水ごけ
泥炭(草炭)をよく水洗いして乾燥、粉砕したもので、
そのままでは強酸性であるため、使用に際して石灰と混
用することが好ましい。主として鉢物用土の物理性改良
に使用されることが多い。また、肥料としてムギ、ビー
ト、マメ等の作物に用いられることもある。酸性物質で
あるピートモスを土壌に散布することにより、アジ化化
合物のアジ化水素への分解が促進されるとともに、ピー
トモスの散布は、土壌の物理性をも改良し土壌中の空隙
率が増加するため、アジ化水素が揮散され易くなり薬害
が防止される。ピートモスの散布量は、10a当り30
0kg以上が好ましく、500kg以上がより好まし
く、1〜3tの範囲がさらに好ましい。
【0035】本発明の薬害防止方法において、上述した
活性成分を含有する薬害防止剤の土壌への散布方法とし
ては、アジ化化合物を含有する組成物を散布して燻蒸処
理後、かかる薬害防止剤を散布し、鍬もしくはトラクタ
ーで土壌混和する方法が好ましく採用される。
【0036】アジ化化合物として、通常10a当り1k
gから50kg使用されるが、20kg以上使用する場
合でも、本発明の薬害防止方法を実施することによりア
ジ化化合物の散布による燻蒸開始から3週間程度の短期
間で有用植物の播種、植え付けを実施することができ
る。この期間に、アジ化化合物は土壌病害虫や雑草に防
除効果を示し、その後上述の薬害防止剤により、未分解
のアジ化化合物のアジ化水素への分解が促進されたり、
あるいはアジ化水素が揮散または吸着される等して有用
植物に対して薬害を起こさないレベルにまで、土壌中の
残留アジ化化合物およびアジ化水素濃度が低減される。
加えて、かかる薬害防止剤の肥料としての効果により、
薬害がさらに回避される。
【0037】
【実施例】
実施例1 アジ化ナトリウム(東洋化成(株)製)100部に、タ
ルク(日本タルク(株)製)850部を加えて混合して
ニーダー(不二パウダル(株)製DHJ−10型)に入
れ、これに水200部にポリエチレングリコール(重量
平均分子量7,500、和光純薬工業(株)製)50部
を溶解した溶液を添加しながらニーダーで練り合わせ
た。次に、穴直径0.8mmのスクリーンを付けた押出
造粒機(不二パウダル(株)製DG−L1型)で押し出
し、さらに整粒機(不二パウダル(株)製球形整粒機Q
J−230型)で整粒し、平均粒径1,000μmの粒
剤を得た。この粒剤を乾燥機(不二パウダル(株)製流
動乾燥機2F型)で乾燥して、アジ化ナトリウム10重
量%を含有する粒剤1,000gを得た。この粒剤を1
/5000aワグネルポットの土壌(pH6.0)に1
0a当りアジ化ナトリウムとして5kgの割合となるよ
う十分に混和した。7日間被覆燻蒸処理し、ガス抜き後
に各種活性成分の薬害防止剤を所定量混和した。再度被
覆して7日目、14日目に土壌を採取し、各種薬害防止
剤によるアジ化ナトリウムおよびアジ化水素の減少量を
測定した。その結果を表1に示した。測定は高速液体ク
ロマトグラフィーを用い、土壌中のアジドイオン
(N3 -)濃度を調べた。
【0038】
【表1】
【0039】実施例2 実施例1で得たアジ化ナトリウムを10重量%含有する
粒剤を1/5000aワグネルポットの土壌(pH6.
0)に10a当りアジ化ナトリウムとして10kgの割
合となるよう十分に混和した。この土壌を7日間被覆燻
蒸処理し、ガス抜き後に各種活性成分の薬害防止剤を所
定量混和した。再度被覆して7日目、14日目に土壌を
採取し、各種薬害防止剤によるアジ化ナトリウムおよび
アジ化水素の減少量を測定した。測定は高速液体クロマ
トグラフィーを用い、土壌中のアジドイオン(N3 -)濃
度を調べた。さらに、薬害に対する評価項目として、発
芽試験を実施した。各種薬害防止剤を所定量混和、被覆
してから14日後の土壌および無処理の(アジ化ナトリ
ウム、薬害防止剤を使用しない)土壌にそれぞれトマト
種子(品種;ポンテローザ)を50粒播種し、その5日
後に発芽種子数を調べ、次式により発芽率を算出した。
その結果を表2に示した。
【0040】
【数1】
【0041】
【表2】
【0042】
【発明の効果】アジ化化合物を用いた土壌燻蒸におい
て、本発明の薬害防止方法は、残留アジ化化合物および
アジ化水素を短期間に除くことができることから、薬害
の発生もなく早期に有用植物を播種、植え付けでき圃
場、施設での効率的栽培ができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分解によりアジ化水素を発生し得るアジ
    化化合物を散布処理した土壌に対して、バーク堆肥、家
    畜ふん、木炭、くん炭およびピートモスよりなる群から
    選ばれた少なくとも1種を活性成分として含有する薬害
    防止剤を散布することを特徴とするアジ化化合物の薬害
    防止方法。
  2. 【請求項2】 該アジ化化合物は、アジ化アルカリ金属
    塩またはアジ化アルカリ土類金属塩である請求項1記載
    の薬害防止方法。
  3. 【請求項3】 該薬害防止剤を10a当り少なくとも3
    00kg散布する請求項1記載の薬害防止方法。
JP7253728A 1995-09-29 1995-09-29 アジ化化合物の薬害防止方法 Withdrawn JPH0987073A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN110249736A (zh) * 2019-07-09 2019-09-20 浙江海洋大学 滩涂盐碱土壤的改良方法

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