JPH0987404A - 成形品 - Google Patents

成形品

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JPH0987404A
JPH0987404A JP7268063A JP26806395A JPH0987404A JP H0987404 A JPH0987404 A JP H0987404A JP 7268063 A JP7268063 A JP 7268063A JP 26806395 A JP26806395 A JP 26806395A JP H0987404 A JPH0987404 A JP H0987404A
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partially saponified
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガスバリア性を維持しつつ、高温下において
もガスバリア層と熱可塑性ノルボルネン系樹脂成形品と
の間に剥離が起こらず、高い密着性を維持することので
きる成形品を提供すること。 【解決手段】 熱可塑性ノルボルネン系樹脂からなる成
形品の表面に、ポリ酢酸ビニルの部分ケン化物および/
またはエチレン−酢酸ビニル共重合体の部分ケン化物か
らなるガスバリア層を積層してなる、成形品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱可塑性ノルボル
ネン系樹脂からなる成形品の表面に、密着性に優れ、吸
水性を低く抑えることのできるガスバリア層が積層され
た成形品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性ノルボルネン系樹脂は、高ガラ
ス転移温度(高耐熱性)、低吸水性、小さい光弾性係数
を兼ね備えた優れた光学樹脂として各種用途に用いられ
ている。ところが、これら光学用途の中でも、液晶ディ
スプレイの透明導電性フィルムとして用いる場合には、
封入された液晶の酸素や水蒸気による劣化を抑えるため
に、特にフィルム基板のガス透過性および水蒸気透過性
の低いものが求められている。
【0003】一方、従来より、樹脂成形品のガス透過性
および水蒸気透過性を低くするために、該成形品の表面
にガスバリア膜を積層する技術が知られている。このよ
うなガスバリア膜としては、エチレン−ビニルアルコー
ル共重合体(EVOH)、ポリ塩化ビニリデンなどの樹
脂が公知である。ところが、熱可塑性ノルボルネン系樹
脂のように熱変形温度が高い樹脂は、高温の環境下で使
用されることが多いが、その場合、上記樹脂からなるガ
スバリア層を積層した熱可塑性ノルボルネン系樹脂成形
品を用いると、該ガスバリア層と成形品との密着性が低
下し、層の間にガスや水蒸気が入り込みやすく、成形品
の劣化を引き起こす。また、液晶ディスプレイ用途に用
いられる場合は、封入液晶の劣化を引き起こす問題が多
い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記樹脂の
ガスバリア性を維持しつつ、高温下においてもガスバリ
ア層と熱可塑性ノルボルネン系樹脂成形品との間に剥離
が起こらず、高い密着性を維持することのできる成形品
を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、熱可塑性ノル
ボルネン系樹脂からなる成形品の表面に、ポリ酢酸ビニ
ルの部分ケン化物および/またはエチレン−酢酸ビニル
共重合体の部分ケン化物からなるガスバリア層を積層し
てなる、成形品を提供するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の成形品に用いられる熱可
塑性ノルボルネン系樹脂は、その繰り返し単位中にノル
ボルナン骨格を有するものである。例えば、この熱可塑
性樹脂としては、一般式(I)〜(IV)で表されるノルボ
ルナン骨格を含むものである。
【0007】
【化1】
【化2】
【化3】
【化4】
【0008】(式中、A,B,CおよびDは、水素原子
または1価の有機基を示す。)本発明で使用されるノル
ボルナン骨格を有する熱可塑性樹脂は、充分な強度を得
るために、その重量平均分子量は5,000〜100
万、好ましくは8,000〜20万である。本発明にお
いて使用することのできるノルボルナン骨格を有する熱
可塑性樹脂としては、例えば特開昭60−168708
号公報、特開昭62−252406号公報、特開昭62
−252407号公報、特開平2−133413号公
報、特開昭63−145324号公報、特開昭63−2
64626号公報、特開平1−240517号公報、特
公昭57−8815号公報などに記載されている樹脂な
どを挙げることができる。
【0009】この熱可塑性ノルボルネン系樹脂の具体例
としては、下記一般式(V)で表される少なくとも1種
のテトラシクロドデセン誘導体または該テトラシクロド
デセンと共重合可能な不飽和環状化合物とをメタセシス
重合して得られる重合体を水素添加して得られる水添重
合体を挙げることができる。
【0010】
【化5】
【0011】(式中A〜Dは、上記に同じ。)上記一般
式(V)で表されるテトラシクロドデセン誘導体におい
て、A,B,CおよびDのうちに極性基を含むことが、
耐熱性やガスバリア層との密着性の点から好ましい。さ
らに、この極性基が−(CH2n COOR(ここで、
Rは炭素数1〜20の炭化水素基、nは0〜10の整数
を示す)で表される基であることが、得られる水添重合
体が高いガラス転移温度を有するものとなるので好まし
い。特に、この−(CH2n COORで表される極性
置換基は、一般式(V)のテトラシクロドデセン誘導体
の1分子あたりに1個含有されることが好ましい。
【0012】上記一般式において、Rは炭素数1〜20
の炭化水素基であるが、炭素数が多くなるほど得られる
水添重合体の吸湿性が小さくなる点では好ましいが、得
られる水添重合体のガラス転移温度とのバランスの点か
ら、炭素数1〜4の鎖状アルキル基または炭素数5以上
の(多)環状アルキル基であることが好ましく、特にメ
チル基、エチル基、シクロヘキシル基であることが好ま
しい。さらに、カルボン酸エステル基が結合した炭素原
子に、同時に炭素数1〜10の炭化水素基が置換基とし
て結合されている一般式(V)のテトラシクロドデセン
誘導体は、吸湿性を低下させるので好ましい。特に、こ
の置換基がメチル基またはエチル基である一般式(V)
のテトラシクロドデセン誘導体は、その合成が容易な点
で好ましい。具体的には、8−メチル−8−メトキシカ
ルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,57,10]ド
デカ−8−エンが好ましい。
【0013】これらのテトラシクロドデセン誘導体、あ
るいはこれと共重合可能な不飽和環状化合物の混合物
は、例えば特開平4−77520号公報第4頁右上欄第
12行〜第6頁右下欄第6行に記載された方法によっ
て、メタセシス重合、水素添加され、本発明に使用され
る熱可塑性ノルボルネン系樹脂とすることができる。ま
た、上記水添重合体(熱可塑性ノルボルネン系樹脂)
の、軟化温度は90℃以上、ガラス転移温度は100℃
以上であることが、耐熱性の点で好ましい。また、水添
重合体の水素添加率は、60MHz、 1H−NMRで測
定した値が50%以上、好ましくは90%以上、さらに
好ましくは98%以上である。水素添加率が高いほど、
熱や光に対する安定性が優れる。
【0014】なお、本発明のノルボルナン骨格を有する
熱可塑性樹脂(熱可塑性ノルボルネン系樹脂)として使
用される水添重合体は、成形品表面の肌あれなどの不良
発生防止の面から、該水添重合体中に含まれるゲル含有
量が5重量%以下であることが好ましく、さらに1重量
%であることが好ましい。このようにして得られる熱可
塑性ノルボルネン系樹脂のASTM D1003にて測
定した全光線透過率は、85%以上、好ましくは90%
以上、さらに好ましくは92%以上である。
【0015】そのほか、本発明に用いられる熱可塑性ノ
ルボルネン系樹脂には、必要に応じて公知の酸化防止
剤、例えば2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノ
ール、2,2′−ジオキシ−3,3′−ジ−t−ブチル
−5,5′−ジメチルフェニルメタン、テトラキス[メ
チレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキ
シフェニル)プロピオネート]メタン、1,1,3−ト
リス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフ
ェニル)ブタン、1,3,5ートリメチル−2,4,6
−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベ
ンジル−ベンゼン、ステアリル−β−(3,5−ジ−t
−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、
2,2′−ジオキシ−3,3′−ジ−t−ブチル−5,
5′−ジエチルフェニルメタン、3,9−ビス[1,1
−ジメチル−2−[β−(3−t−ブチル−4−ヒドロ
キシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ]エチ
ル]、2,4,8,10−テトラオキスピロ[5,5]
ウンデカン、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニ
ル)ホスファイト、サイクリックネオペンタンテトライ
ルビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイ
ト、サイクリックネオペンタンテトライルビス(2,6
−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ホスファイ
ト、2,2−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフ
ェニル)オクチルホスファイトを添加することができ
る。これらの酸化防止剤の添加量は、熱可塑性ノルボル
ネン系樹脂100重量部に対して、通常、0.1〜3重
量部,好ましくは0.2〜2重量部である。酸化防止剤
の使用量が少なすぎる場合には、耐久性の改良効果が不
充分であり、一方多すぎる場合には、成形表面からブリ
ードしたり、透明性が低下するなどの問題点が生じ好ま
しくない。
【0016】本発明に用いられる熱可塑性ノルボルネン
系樹脂には、上記のような酸化防止剤のほかに、必要に
応じて紫外線吸収剤、例えばp−t−ブチルフェニルサ
リシレ−ト、2,2′−ジヒドロキシ−4−メトキシベ
ンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、
2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−
(2′−ジヒドロキシ−4′−m−オクトキシフェニ
ル)ベンゾトリアゾール;無機充填剤、例えば炭酸カル
シウム、カーボンファイバー、金属酸化物;安定剤、帯
電防止剤、染料、顔料、難燃剤、耐衝撃性改良用エラス
トマーなどを添加することができる。また、加工性を向
上させる目的で、滑剤などの添加剤を添加することもで
きる。さらに、上記樹脂を流延してキャストフィルムを
成形する場合は、レベリング剤を添加することができ
る。レベリング剤としては、例えばフッ素系ノニオン界
面活性剤、特殊アクリル樹脂系レベリング剤、シリコー
ン系レベリング剤などを用いることができる。
【0017】次に、本発明の成形品に用いるガスバリア
層は、ポリ酢酸ビニル(PVAc)の部分ケン化物およ
び/またはエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)の
部分ケン化物である。ここで、ポリ酢酸ビニルの完全ケ
ン化物であるポリビニルアルコール(PVA)や、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体の完全ケン化物であるエチレ
ン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)は、高いガ
スバリア性を有するためガスバリア層として広く用いら
れているが、他材料との密着性に劣る。このため、高温
下で長時間使用するうちに、成形品との間にガスや水蒸
気が浸入したりして成形品が劣化したり、またガスバリ
ア層が成形品から剥離する問題がある。さらに、本発明
の成形品が液晶ディスプレイ用途に用いられる場合は、
ガスバリア層と熱可塑性ノルボルネン系成形品との間に
浸入したガスまたは水蒸気により封入液晶が劣化する恐
れがある。一方、PVAcケン化物やEVAケン化物の
中でも、ケン化度が低いものは、熱変形温度が低く、ま
た吸水率が増大するためガスバリア層として使えない。
【0018】従って、ガスバリア層のガスバリア性能と
成形品との密着性とのバランスをとるためには、PVA
cケン化物やEVAケン化物のケン化度を特定すること
が望ましい。その度合いは、PVAcの場合は、ケン化
度90%〜99.8%、好ましくは95%〜99.5%
の範囲である。また、EVAの場合は、該共重合体中の
酢酸ビニル単位の含有量によって異なるが、酢酸ビニル
単位あたり、ケン化度80%〜99.5%、好ましくは
90%〜99%の範囲である。特に、熱可塑性ノルボル
ネン系樹脂が、極性基を持たないものである場合は、ガ
スバリア層の密着性を高くする必要があるため、耐湿性
および耐熱性を損ねない範囲でPVAcやEVAのケン
化を抑えて酢酸ビニル残基を多くすることが好ましい。
また、EVA部分ケン化物中の酢酸ビニル単位の含有量
は、5%以上、より好ましくは10%以上である。酢酸
ビニル単位の含有量が5%未満のものは、得られる共重
合体がエチレンの性質に近くなり、熱可塑性ノルボルネ
ン系成形品との密着性に劣るものとなる。
【0019】このようなPVAcやEVAは、従来知ら
れている重合法により製造することができ、高圧ラジカ
ル重合法、中圧溶液重合法などの方法により得られるこ
とができる。また、PVAcやEVAのケン化方法も特
に限定されるものではなく、通常のアルカリ加水分解法
を用いることができる。また、市販のPVAcやEVA
の部分ケン化物を用いてもよい。さらに、本発明におい
て、ガスバリア層として用いるPVAc部分ケン化物ま
たはEVA部分ケン化物は、さらにアセタール化された
ものでもよい。
【0020】また、本発明の成形品を光学用途に用いる
場合は、その透明性をなるべく損ねないために、ガスバ
リア層の透明性も高いことが好ましい。例えば、PVA
c部分ケン化物やEVA部分ケン化物からなるガスバリ
ア層の結晶化度を高くするにつれ、ガスバリア性も高く
なるが、透明性が低下するため光学用途としての用途範
囲が限られたものとなる。本発明の成形品におけるガス
バリア層の厚さは、そのガスバリア効果を充分に持たせ
るために0.5μm以上、さらに好ましくは10〜30
0μmの範囲であることが好ましい。
【0021】本発明の成形品を得る形態としては特に制
限はないが、熱可塑性ノルボルネン系樹脂成形品とガス
バリア層を、直接、積層することもできるし、ガスバリ
ア層を他のポリマー層や接着層と介して熱可塑性ノルボ
ルネン系樹脂成形品と積層することもできる。ガスバリ
ア層は、単層で用いてもよいし、PVAc部分ケン化物
またはEVA部分ケン化物の両方を用いた複層構造とし
てもよい。特に、本発明の成形品を耐湿性が厳しく要求
される用途に用いる場合は、ガスバリア層としてEVA
部分ケン化物からなる層を含んでいることが好ましい。
【0022】成形品の製造方法としては、熱可塑性ノル
ボルネン系樹脂およびPVAc部分ケン化物またはEV
A部分ケン化物を複数台の押出成形機に別々に仕込んで
共押出しし、フィルム状、ファイバー状またはシート状
に積層する方法、押出機で溶融したPVAc部分ケン化
物またはEVA部分ケン化物を被覆装置に供給して、被
覆ノズルであらかじめ製造したファイバーに被覆する方
法、熱可塑性ノルボルネン系樹脂成形品にPVAc部分
ケン化物またはEVA部分ケン化物溶液をキャスト法や
コーティング法により被覆する方法、熱可塑性ノルボル
ネン系樹脂成形品にPVAc部分ケン化物またはEVA
部分ケン化物からなるフィルムを接着層を介して積層す
る方法などを用いることができる。ここで、熱可塑性ノ
ルボルネン系樹脂からなる成形品は、公知の成形方法、
例えば射出成形、押出成形、圧縮成形などの方法により
所望の成形品とすることができる。
【0023】本発明の成形品の用途としては、液晶ディ
スプレイ用フィルム、光ファイバー、自動車用ランプの
レンズ、ムービーライト用レンズなどの各種レンズ、医
薬品などの容器、医療用器具、食品包装用材料などに使
用できる。
【0024】本発明の好ましい実施態様は、次のとおり
である。 熱可塑性ノルボルネン系樹脂が、水添重合体である成
形品。 ガスバリア層が、ポリ酢酸ビニルの部分ケン化物の場
合、そのケン化度が90%〜99.8%、エチレン−酢
酸ビニル共重合体の部分ケン化物の場合、そのケン化度
が80%〜99.5%である、成形品 形態が、シート、フィルム、ファイバー、レンズ、ま
たは容器である、成形品。
【0025】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明するが、
本発明がこれによって限定されるものではない。なお、
実施例中、部および%は、特に断らないかぎり重量基準
である。なお、実施例中の各種の測定は以下のように行
った。
【0026】酸素ガス透過性 ASTM D3985に準じ、20℃、80%相対湿度
の条件で測定した。水蒸気透過性 JIS Z0208に従い、40℃、90%相対湿度の
条件で測定した。膜密着性 成形品のガスバリア層に、1mm×1mmのマス目10
0個をカッターで刻み、セロハンテープ剥離試験を行な
って、以下の評価基準に従って密着性を評価した。 ○:剥離された目の数が0のもの △:剥離された目の数が1〜10個のもの ×:剥離された目の数が10個を超えるもの
【0027】参考例1 8−メチル−8−メトキシカルボニルテトラシクロ
[4.4.0.12,5 .17,10]ドデカ−3−エン10
0g、1,2−ジメトキシエタン60g、シクロヘキサ
ン240g、1−ヘキセン9g、およびジエチルアルミ
ニウムクロライド0.96モル/lのトルエン溶液3.
4mlを、内容積1リットルのオートクレーブに加え
た。一方、別のフラスコに、六塩化タングステンの0.
05モル/lの1,2−ジメトキシエタン溶液20ml
とパラアルデヒドの0.1モル/lの1,2−ジメトキ
シエタン溶液10mlを混合した。この混合溶液4.9
mlを、上記オートクレーブ中の混合物に添加した。密
栓後、混合物を80℃に加熱して4時間攪拌を行った。
【0028】得られた重合体溶液に、1,2−ジメトキ
シエタンとシクロヘキサンの2/8(重量比)の混合溶
媒を加えて重合体/溶媒が1/10(重量比)にしたの
ち、トリエタノールアミン20gを加えて10分間攪拌
した。この重合溶液に、メタノール500gを加えて3
0分間攪拌して静置した。2層に分離した上層を除き、
再びメタノールを加えて攪拌、静置後、上層を除いた。
同様の操作をさらに2回行い、得られた下層をシクロヘ
キサン、1,2−ジメトキシエタンで適宜希釈し、重合
体濃度が10%のシクロヘキサン−1,2−ジメトキシ
エタン溶液を得た。
【0029】この溶液に、20gのパラジウム/シリカ
マグネシア〔日揮化学(株)製、パラジウム量=5%〕
を加えて、オートクレーブ中で水素圧40kg/cm2
として165℃で4時間反応させたのち、水添触媒をろ
過によって取り除き、水添重合体溶液を得た。また、こ
の水添重合体溶液に、酸化防止剤であるペンタエリスリ
チル−テトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4
−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕を、水添重合
体に対して0.1%加えてから380℃で減圧化に脱溶
媒を行なった。次いで、溶融した樹脂を窒素下雰囲気で
押し出し機によりペレット化し、重量平均分子量7.0
×104 、水添率99.5%、ガラス転移温度168℃
の熱可塑性ノルボルネン系樹脂を得た。
【0030】実施例1 参考例1で得た熱可塑性ノルボルネン系樹脂とEVA部
分ケン化物(エチレン含有率35mol%、ケン化度9
5mol%)を別々の押出機にて共押出して熱可塑性ノ
ルボルネン系樹脂成形品の片面に、EVA部分ケン化物
からなる層が積層された積層体を得た。この成形品の厚
みを測定したところ、熱可塑性ノルボルネン系樹脂から
なる層部分が100μm、EVA部分ケン化物からなる
層部分が15μmであった。この成形品について、酸素
ガス透過性、水蒸気透過性、および膜密着性について評
価した。評価結果を表1に示す。
【0031】実施例2 EVA部分ケン化物をエチレン含有率40mol%、ケ
ン化度99mol%のものとした以外は、実施例1と同
様にして成形品を得た。この成形品について実施例1と
同様に評価を行った。評価結果を表1に示す。
【0032】比較例1 EVA部分ケン化物の代わりに、エチレン含有率35m
ol%、ケン化度100mol%のEVA完全ケン化物
(エチレン−ビニルアルコール共重合体)を用いた以外
は、実施例1と同様にして成形品を得た。この成形品に
ついて実施例1と同様に評価を行った。評価結果を表1
に示す。
【0033】
【表1】
【0034】表1から明らかなように、実施例1および
実施例2の成形品は、酸素ガス透過性、水蒸気透過性が
充分低く、ガスバリア性に優れ、しかも膜密着性にも優
れたものである。これに対し、ガスバリア層にEVAの
完全ケン化物であるエチレン−ビニルアルコール共重合
体を用いた成形品(比較例1)は、ガスバリア性には優
れているものの、膜密着性に大きく劣っている。
【0035】実施例3 EVA部分ケン化物の代わりに、ポリ酢酸ビニル(PV
Ac)部分ケン化物(ケン化度99mol%)を用いた
以外は、実施例1と同様にして成形品を得た。この成形
品について、酸素ガス透過性、水蒸気透過性、および膜
密着性について評価した。評価結果を表2に示す。
【0036】実施例4 PVAc部分ケン化物をケン化度99.7mol%のも
のとした以外は、実施例1と同様にして成形品を得た。
この成形品について、実施例1と同様に評価を行った。
評価結果を表2に示す。
【0037】比較例2 PVAc部分ケン化物の代わりに、ケン化度100mo
l%のPVAc完全ケン化物(ポリビニルアルコール)
を用いた以外は、実施例1と同様にして成形品を得た。
この成形品について、実施例1と同様に評価を行った。
評価結果を表2に示す。
【0038】
【表2】】
【0039】表2から明らかなように、実施例3および
実施例4の成形品は、ガスバリア性に優れ、しかも膜密
着性にも優れたものである。これに対し、ガスバリア層
にPVAcの完全ケン化物であるポリビニルアルコール
を用いた成形品(比較例2)は、ガスバリア性には優れ
ているものの、膜密着性に大きく劣っている。
【0040】
【発明の効果】本発明の成形品は、熱可塑性ノルボルネ
ン系樹脂からなる成形品の上にガスバリア層としてPV
Acの部分ケン化物および/またはEVAの部分ケン化
物を積層したものであり、高いガスバリア性を維持しつ
つ、層間の膜密着性にも優れているものである。従っ
て、液晶ディスプレイ用途のような高い透明性、耐熱
性、ガスバリア性が同時に求められる用途にも好適に用
いることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C08L 45/00 LKB C08L 45/00 LKB

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性ノルボルネン系樹脂からなる成
    形品の表面に、ポリ酢酸ビニルの部分ケン化物および/
    またはエチレン−酢酸ビニル共重合体の部分ケン化物か
    らなるガスバリア層を積層してなる、成形品。
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