JPH0987444A - ゴム変性スチレン系樹脂組成物及びその成形品 - Google Patents

ゴム変性スチレン系樹脂組成物及びその成形品

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JPH0987444A
JPH0987444A JP24581895A JP24581895A JPH0987444A JP H0987444 A JPH0987444 A JP H0987444A JP 24581895 A JP24581895 A JP 24581895A JP 24581895 A JP24581895 A JP 24581895A JP H0987444 A JPH0987444 A JP H0987444A
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JP
Japan
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rubber
resin composition
weight
component
ethylene
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JP24581895A
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English (en)
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周二 ▲よし▼見
Shiyuuji Yoshimi
Isato Kihara
勇人 木原
Takahiro Ishii
隆博 石井
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】衝撃強度、耐油性および成形加工性に優れ、且
つ他の物性など外装材、包装材、発泡成形体に要求され
る性能に優れたゴム変性スチレン系樹脂組成物およびそ
の成形品を提供すること。 【解決手段】下記(A)成分100重量部及び(B)成
分0.1〜250重量部を含有するゴム変性スチレン系
樹脂組成物、及びこれを用いた射出成形品、押し出し成
形品及び発泡成形品。 (A):軟質成分粒子を5〜35重量%含有し、該軟質
成分粒子の平均粒子径が2.5μmより大きく5μm以
下であり、該軟質成分粒子の膨潤度が3〜30であるゴ
ム変性スチレン系樹脂 (B):溶解性パラメータ(SP)が8.45〜8.7
0であり、かつポリマー中に芳香族ビニル化合物単位を
含有しないポリマー

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、衝撃強度および耐
油性に優れたゴム変性スチレン系樹脂組成物に関するも
のであり、更に詳しくは衝撃強度、耐油性が向上してい
ると同時に、他の物性や成形加工性については低下をし
ていないゴム変性スチレン系樹脂組成物に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】OA機器、家電製品などの用途分野で
は、成形時の加工性、加工製品の仕上がり寸法精度、引
っ張り及び曲げなどの機械的物性、耐熱性などの諸物性
のバランスが良いことが必要とされるが、特に成形加工
性や、外装材料ということから衝撃強度の向上が一段と
求められている。かかる要求は近年ますます高水準に及
んでいる。衝撃強度を向上させる方法としてゴム変性ス
チレン系樹脂にスチレン−ブタジエンブロック共重合体
などの軟質成分を添加する方法は良く知られている。し
かし、これらの軟質成分はブタジエン部分が耐熱性が低
いことから、成形時に高温(約180℃〜250℃)で
滞留するとゲル分が生成してしまい、成形品中にぶつと
して残って表面を粗し、外観が低下してしまう問題点が
あった。また、これらのゲル分が成形品中に入らないよ
うにするには多くの樹脂をパージする必要があり、時間
と樹脂量を多く必要とする問題点があった。また、包装
材料として用いる際も高水準の衝撃強度が求められる。
特に食品用途に用いられる際には耐油性が求められる場
合がある。緩衝材として用いる場合には、具備すべき必
須の特性の一つとして、衝撃吸収性に優れることがあげ
られる。ところが、ゴム変性スチレン系樹脂組成物は、
上記のすべての要求を十分に満足するという観点に鑑
み、必ずしも十分であるとはいい難い物であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
問題点を解決し、衝撃強度、耐油性および成形加工性に
優れ、外装材、包装材、発泡成形体に要求される性能に
優れたゴム変性スチレン系樹脂組成物およびその成形品
を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決すべく鋭意検討の結果、本発明に到達したもの
である。すなわち、本発明のうち一の発明は、下記
(A)成分100重量部及び(B)成分0.1〜250
重量部を含有するゴム変性スチレン系樹脂組成物に係る
ものである。 (A):軟質成分粒子を5〜35重量%含有し、該軟質
成分粒子の平均粒子径が2.5μmより大きく5μm以
下であり、該軟質成分粒子の膨潤度が3〜30であるゴ
ム変性スチレン系樹脂 (B):溶解性パラメータ(SP)が8.45〜8.7
0であり、かつポリマー中に芳香族ビニル化合物単位を
含有しないポリマー また、本発明のうち、他の発明は、上記のゴム変性スチ
レン系樹脂組成物を用いた射出成形品、押し出し成形
品、発泡成形品に係るものである。
【0005】以下、詳細に説明する。
【発明の実施の形態】本発明で用いる(A)ゴム変性ス
チレン系樹脂は、ゴム状重合体の存在下、一種もしくは
二種以上のスチレン系単量体、又は一種もしくは二種以
上のスチレン系単量体及びこれと共重合可能な化合物と
を重合して得られるゴム変性スチレン系樹脂である。
【0006】本発明で用いられる(A)ゴム変性スチレ
ン系樹脂の原料として用いられるスチレン系単量体とし
ては、例えばスチレン、α−メチルスチレンなどのα−
アルキル置換スチレン、p−メチルスチレンなどの核置
換アルキルスチレンなどが挙げられる。また、スチレン
系単量体と共重合可能な化合物としては、例えばアクリ
ロニトリル、メタクリロニトリル、メタクリル酸、メチ
ルメタクリレートなどのビニルモノマー、さらには無水
マレイン酸、マレイミド、核置換マレイミドなどがあげ
られる。また、ゴム状重合体としては、例えばポリブタ
ジエン、スチレン−ブタジエン共重合体類、エチレン−
プロピレン−非共役ジエンの三元共重合体類等が使用さ
れるが、その中でもポリブタジエン及びスチレン−ブタ
ジエン共重合体類が最も好ましい。ポリブタジエンとし
ては、シス含有率の高いハイシスポリブタジエン、シス
含有率の低いローシスポリブタジエンともに用いること
ができる。
【0007】本発明で用いられる(A)ゴム変性スチレ
ン系樹脂中の軟質成分粒子の含有量は5〜35重量%で
ある。軟質成分粒子の含有量が5重量%未満であればそ
の樹脂を含む組成物は衝撃強度に劣り、35重量%より
多いと剛性に劣る。なお、本発明において(A)ゴム変
性スチレン系樹脂中の軟質成分粒子の含有量は、次の方
法により測定される。すなわち、試料であるゴム変性ス
チレン系樹脂約0.5gを秤量(重量:W1 )採取し、
該試料を室温(23℃程度)においてメチルエチルケト
ン/メタノール混合溶媒(体積比10/1)50mlに
溶解させる。次に、該溶解時の不溶分を遠心分離により
単離し、該不溶分を乾燥してその重量(W2 )を測定す
る。ゴム変性スチレン系樹脂中の軟質成分粒子の含有量
は(W2 /W1 )×100(%)により求められる。ま
た、該軟質成分粒子の平均粒子径は2.5μmより大き
く5μm以下、好ましくは2.6μm〜4μmである。
軟質成分粒子の平均粒子径が2.5μm以下であればそ
の樹脂を含む組成物は衝撃強度や耐油性に劣り、5μm
より大きいと剛性や外観に劣る。なお、ここで平均粒子
径とは次のように定義される。ゴム変性スチレン系樹脂
の超薄切片を作成し、その透過型電子顕微鏡写真を撮
り、写真中の軟質成分粒子径を測定し、下式によって計
算する数平均粒子径である。
【0008】
【数1】平均粒子径=Σ(ni・Di)/Σni ここでniは粒子径Diの粒子数である。
【0009】本発明において、(A)ゴム変性スチレン
系樹脂中の軟質成分粒子は、例えば、スチレン系樹脂の
みからなる単一の連続相である核部分および該核部分を
内包(occulude オクルード)するゴム状重合
体からなる殻部分により構成された単一オクルージョン
構造(コア/シェル構造またはカプセル構造ともい
う。)を有するもの、もしくはゴム状重合体からなる連
続相中に複数のスチレン系樹脂の小粒子が分散して存在
する、いわゆるサラミ構造を有するもの等が挙げられる
が、特にその構造を限定するものではない。なお、軟質
成分粒子の構造の観察は、上記の平均粒子径の測定と同
様、透過型電子顕微鏡を用いて行われる。本発明の
(A)ゴム変性スチレン系樹脂中の軟質成分粒子の膨潤
度は3〜30、好ましくは8〜20である。膨潤度が3
より小であればその樹脂を含む組成物は衝撃強度に劣
り、30より大であると剛性や外観に劣り、実用上好ま
しくない。なお、本発明の(A)ゴム変性スチレン系樹
脂の軟質成分粒子の膨潤度は次の方法により求められ
る。すなわち、試料であるゴム変性スチレン系樹脂約
1.0gを50mlのトルエンに室温で溶解し、一昼夜
放置する。得られたトルエン溶液を遠心分離機(100
00rpm×30分間)にかけ、不溶分を分離する。上
澄み液を捨て、不溶分を秤量し、その重量をaとする。
次に、該不溶分を真空乾燥機にて乾燥(70℃×3時
間)し、乾燥後の重量をbとする。膨潤度は(a−b)
/bにより求められる。本発明において用いられる
(A)ゴム変性スチレン系樹脂の製造方法は、塊状重合
法又は塊状・懸濁二段重合法が用いられる。そして、重
合反応時のゴム状重合体濃度、攪拌速度、温度などを調
整することにより、本発明で必要とされる、軟質成分粒
子の含有量、該粒子の平均粒子径、膨潤度等の条件を充
足するゴム変性スチレン系樹脂を得ることができる。
【0010】次に本発明では組成物中に(B)溶解性パ
ラメータ(SP)が8.45〜8.70であり、かつ芳
香族ビニル化合物単位を含有しないポリマーを(A)ゴ
ム変性スチレン系樹脂100重量部に対して0.1〜2
50重量部含有するが、含有量が0.1重量部未満では
衝撃強度、耐油性が十分でなく、250重量部より多い
と剛性等の他の物性が低下し、好ましくない。なお、本
発明の組成物中の(B)成分の含有量は、組成物の超薄
切片を作成し、その透過型電子顕微鏡写真を取り、写真
中に占める(B)成分の面積割合から換算して求めるこ
とができる。その他に、NMRやIR等の分光器を用い
てその吸収ピークから求める方法、溶媒により分別する
方法などを用いることができる。また、本発明の(B)
成分の溶解性パラメータ(SP)は8.45〜8.70
であり、8.45より小さいか又は8.70より大きい
と衝撃強度改良の効果が十分でない。なお、ここで溶解
性パラメータとはHildebrand−Scatch
ardの理論によって分子間の引き合う力を定義したも
のである。詳しい解説は高分子科学の一般的な教科書、
たとえば”ポリマーブレンド、秋本三郎ら、(株)シー
エムシー、第4刷、125〜144頁(1991年)”
等に記載されている。しかし、この溶解性パラメータは
粘度法や膨潤度法等の実験により求める方法及び分子構
造から計算により求める方法等があり、方法により値が
若干異なる。そこで、Smallによって提案された分
子構造から計算により求める方法をここでは用いた。こ
の方法及び理論は”ジャーナル・オブ・アプライド・ケ
ミストリー(Journal of Applied
Chemistry)、3巻、71〜80頁(1953
年)”に詳しく記載されている。これにより溶解性パラ
メータは次式を用いて算出した。
【0011】
【数2】 Fiは分子を構成する原子又は原子団、結合型など構成
グループのモル吸引力、Vはモル容積、ρは密度、Mは
分子量を示し、高分子の場合は繰り返し単位(つまりモ
ノマー単位)の分子量を示す。Fiの値は、上記2つの
文献に記載されているSmallの値を用いた。共重合
体のρ・ΣFi又はMについては、共重合体を構成する
モノマー単位の各単独重合体のρ、ΣFi又はMの数値
にモノマー単位のモル分率を乗じたものの和を計算して
用いた。また、本発明の(B)成分はポリマー中に芳香
族ビニル化合物単位を含有しないポリマーであるが、こ
れはポリマー成分中に芳香族ビニル化合物成分を全く含
有しないポリマーである。ポリマー中に芳香族ビニル化
合物単位を含有するものを用いた組成物は衝撃強度が劣
る。芳香族ビニル化合物としては、たとえばスチレン、
α−メチルスチレンなどのα−アルキル置換スチレン、
p−メチルスチレンなどの核置換アルキルスチレンなど
があげられる。また、本発明で用いられる(B)成分の
溶解性パラメータ(SP)が8.45〜8.70である
ポリマーとしては、不飽和カルボン酸、不飽和カルボン
酸エステル又は酢酸ビニルのうち1つ以上のビニルモノ
マーとエチレンとの共重合体があげられる。その例とし
てはエチレン−不飽和カルボン酸共重合体、エチレン−
不飽和カルボン酸エステル共重合体、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体、エチレン−不飽和カルボン酸エステル−
酢酸ビニル3元共重合体、エチレンと2種類以上の不飽
和カルボン酸エステルとからなる多元共重合体等があげ
られる。
【0012】不飽和カルボン酸の具体的な例としてはア
クリル酸、メタクリル酸があげられる。また、不飽和カ
ルボン酸エステルの具体的な例としてはエチルアクリレ
ート、メチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリ
レート、ステアリルアクリレート、グリシジルアクリレ
ート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、
2−エチルヘキシルメタクリレート、ステアリルメタク
リレート、グリシジルメタクリレート等があげられる。
本発明で用いられる不飽和カルボン酸、不飽和カルボン
酸エステル又は酢酸ビニルのうち1つ以上のビニルモノ
マーとエチレンとの共重合体の好ましい例としてはエチ
レン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共
重合体、エチレン−メチルメタクリレート共重合体、エ
チレン−エチルメタクリレート共重合体、エチレン−エ
チルアクリレート共重合体、エチレン−メチルアクリレ
ート共重合体、エチレン−酢酸ビニル、エチレン−メチ
ルアクリレート−グリシジルメタクリレート共重合体、
エチレン−メチルメタクリレート−グリシジルメタクリ
レート共重合体、エチレン−酢酸ビニル−グリシジルメ
タクリレート共重合体等があげられる。上記ビニルモノ
マーの共重合体中の比率は5〜60重量%が好ましい。
また、共重合体中の上記ビニルモノマーとエチレンの結
合様式(たとえばランダム、ブロック、交互)について
は何等限定されない。また該共重合体のメルトフローレ
ート(JIS K7210に準拠、温度190℃、荷重
2.16kgfによる)は特に限定されないが、1〜5
00g/10分程度が好ましい。
【0013】本発明のゴム変性スチレン系樹脂組成物を
得るには、各成分の所定量を、ヘンシェルミキサー、タ
ンブラーなどの混合装置でドライブレンドするか、一軸
または二軸のスクリュー押出機、バンバリーミキサー等
の混練機を用い、180〜260℃の温度で十分に加熱
混練し、その後造粒すれば良い。なお、必要に応じて、
酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、帯電防止
剤、ミネラルオイル、シリコンオイルなどの添加剤を使
用することができる。これらの添加剤は上記のドライブ
レンド又は混練時に添加するほか、ゴム変性スチレン系
樹脂を合成する際に重合工程で添加しても良い。
【0014】本発明のゴム変性スチレン系樹脂組成物の
射出成形品は、一般に使用されている射出成形機を用い
て得ることができる。本発明のゴム変性スチレン系樹脂
組成物の押し出し成形品は、一般に使用されている押し
出し成形機を用いて得ることができる。本発明のゴム変
性スチレン系樹脂組成物を押し出しして押し出し成形品
とする方法としては、特に制限はないが、たとえば押し
出し機にて溶融した後、Tーダイから押し出す方法、押
し出し機よりシート状に押し出した後、テンター方式あ
るいはインフレーション方式により2軸延伸する方法な
どをあげることができる。本発明のゴム変性スチレン系
樹脂組成物を発泡して発泡体とする方法としては、特に
制限はないが、たとえば分解型発泡剤とゴム変性スチレ
ン系樹脂組成物を押し出し機にて溶融混練し、発泡させ
る方法;ゴム変性スチレン系樹脂組成物を押し出し機で
溶融させ、蒸発型発泡剤をシリンダー途中から直接圧入
し、混練、発泡させる方法;ゴム変性スチレン系樹脂組
成物からなる小ペレット又はビーズを押し出し機又は水
系懸濁液中で蒸発型発泡剤を含浸させ、その含浸ペレッ
ト又はビーズを水蒸気で発泡させる方法;などがあげら
れる。ここで用いられる分解型発泡剤としては、アゾジ
カルボンアミド、トリヒドラジノトリアジン、ベンゼン
スルホニルセミカルバジドなどがあげられる。蒸発型発
泡剤としては、プロパン、nーブタン、iーブタン、n
ーペンタン、iーペンタン、ヘキサン、ヘプタン、フレ
オンなどがあげられる。
【0015】本発明のゴム変性スチレン系樹脂の用途
は、その特徴を生かした射出成形加工品分野、押し出し
シート加工品分野及び発泡成形加工品分野が適してい
る。即ち、弱電機器、事務機器、電話機、OA機器等の
外装材や食品容器など包装材などが具体的な用途として
あげられる。また、ガラス製品や各種の精密機器製品に
加わる外部からの衝撃を吸収し、該製品を保護するいわ
ゆる緩衝材として、樹脂組成物を発泡して得られる発泡
体を用いることができる。
【0016】
【実施例】以下実施例により本発明を詳しく説明する
が、本発明はこれら実施例により何等限定をされるもの
ではない。測定および評価方法は以下の通りである。 (1)成形加工性(ぶつ生成の有無) <射出成形>東芝製IS−150Eを用い、金型温度4
0℃、サンプル形状150×90×2mmの平板射出成
形を行った。その際に樹脂をシリンダー内に240℃で
1時間滞留させた後に、射出成形し、平板表面のぶつの
生成の有無を目視評価した。 <押し出し成形>65mmφのシート加工機(田辺プラ
スチック機械製、V65−S1000型)を用い、樹脂
温度240℃で押し出して厚さ0.6mmのシート加工
を行った。その際に樹脂をシリンダー内に240℃で1
時間滞留させた後にシートを押し出し、シート表面のぶ
つの生成の有無を目視評価した。 (2)耐油性 樹脂組成物を、210℃で予熱5分間、ついで50kg
/cm2 で加圧5分間の条件で150mm×150mm
×3mmのプレスシートを成形し、これから20mm×
150mm×3mmの試験片を切り出して測定に用い
た。耐油性の測定法は、治具に試験片の一端を固定し、
固定したところから100mmの場所を10mm歪ませ
た状態で試験片表面にマーガリン(雪印乳業社製 ネオ
ソフト)を塗布し、室温で24時間静置した後、試験片
に発生するストレスクラックの有無をもって評価した。
ストレスクラック無しを○、ストレスクラックの発生し
たものを×と評価した。 (3)落錘衝撃強度 厚さ2mmの平板を射出成形し、東洋精機製作所の「落
錘型グラフィックインパクトテスター」を用いて、高さ
80cmより質量7.5kgの重錘を試験片平面上へ自
然落下させ、重錘下部に設けてあるストライカによって
試験片を完全破壊または貫通させる。この際に要したエ
ネルギーを求めた。測定温度23℃とした。なお、成形
機は東芝製IS−150Eを用い、金型温度40℃、サ
ンプル形状150mm×90mm×2mmとした。 (4)アイゾット衝撃強度 射出成形により得られたテストピースをJIS K71
10に準拠して測定した。なお、試験片厚み3.0m
m、ノッチ付き、測定温度23℃とした。 (5)光沢(表面外観) 厚さ2mmの平板を射出成形し、その中央部をJIS
K7105の45度鏡面光沢度測定法の規格に準拠して
測定した。なお、成形機は東芝製IS−150Eを用
い、金型温度40℃、サンプル形状150mm×90m
m×2mmとした。 (6)曲げ弾性率(剛性) 射出成形により得られたテストピースをJIS K72
03に準拠して測定した。なお、測定温度23℃とし
た。 (7)デュポン衝撃強度 樹脂シートを23℃で、ダート先端径1/8インチR、
受け径3/16インチRの装置を用い、50%破壊率の
エネルギーを測定した。 (8)引張り弾性率(剛性) 樹脂シートを用い、ASTM D638に準拠して測定
した。測定温度23℃とした。樹脂の流れ方向にサンプ
リングしたサンプルをMD、樹脂の流れと垂直方向にサ
ンプリングしたサンプルをTDとした。
【0017】実施例1〜7および比較例1〜4 表1及び2に示した成分を40mmφ押し出し機にて2
20℃で溶融させ、混練、造粒してペレットを得た。得
られたペレットをテストピースもしくは平板に射出成形
し、評価を行った。また、得られたペレットをプレス成
形し、耐油性の評価を行った。
【0018】実施例8〜10および比較例5〜7 表3に示した成分をドライブレンドし、65mmφのシ
ート加工機(田辺プラスチック機械製、V65−S10
00型)を用い、樹脂温度240℃で押し出し、厚さ
0.6mmの樹脂シートを得た。シート物性を評価し
た。また、表2に示した成分を40mmφ押し出し機に
て220℃で溶融させ、混練、造粒してペレットを得
た。得られたペレットをプレス成形し、耐油性の評価を
行った。
【0019】なお、用いた(A)ゴム変性スチレン系樹
脂は、連続塊状重合法により、次のようにして合成し、
その構造を表4に示した。 A1:攪拌型重合槽に、スチレン88重量%、ポリブタ
ジエン7重量%、エチルベンゼン3.5重量%及びミネ
ラルオイル1.5重量%からなる混合液を送液し、温度
140℃、攪拌速度15rpmの条件にて転化率18%
まで重合させた。続いて、得られた混合液を満液型重合
槽に移送しそこで転化率70%まで重合させ、次いで内
容物を240℃の脱気槽に移送しそこで揮発成分を除去
し、次いで得られた重合物を溶融押し出し機及びペレタ
イザーに通し、ペレット状のゴム変性スチレン系樹脂を
得た。 A2:攪拌型重合槽に、スチレン89.8重量%、ポリ
ブタジエン5.6重量%、エチルベンゼン3.6重量%
及びミネラルオイル1重量%からなる混合液を送液し、
温度140℃、攪拌速度60rpmの条件にて転化率2
3%まで重合させた。続いて、得られた混合液を満液型
重合槽に移送しそこで転化率70%まで重合させ、次い
で内容物を240℃の脱気槽に移送しそこで揮発成分を
除去し、次いで得られた重合物を溶融押し出し機及びペ
レタイザーに通し、ペレット状のゴム変性スチレン系樹
脂を得た。
【0020】(B)エチレン−不飽和カルボン酸エステ
ル共重合体は、エチレン−メチルメタクリレート共重合
体を用いた。住友化学工業製アクリフトWM403(メ
チルメタクリレート含量38%、メルトフローレート1
5g/10分)を用い、表中B1と記述した。また、用
いた(B)成分は次のとおりである。 B1:エチレン−メチルメタクリレート共重合体(住友
化学工業製、商品名アクリフトWM403、メチルメタ
クリレート含量38重量%、メルトフローレート15g
/10分)、 B2:エチレン−エチルアクリレート共重合体(エチル
アクリレート含量18重量%、メルトフローレート7g
/10分)、 B3:エチレン−酢酸ビニル共重合体(住友化学工業
製、商品名スミテートRB−11、酢酸ビニル含量41
重量%、メルトフローレート60g/10分)、 B4:エチレン−酢酸ビニル共重合体(住友化学工業
製、商品名スミテートHA−20、酢酸ビニル含量20
重量%、メルトフローレート20g/10分)、 B5:ポリプロピレン(住友化学工業製、商品名ノーブ
レンAD571、メルトフローレート0.2g/10
分)、 B6:スチレン−アクリロニトリル共重合体(三菱モン
サント化成製、商品名サンレックスSAN−R、アクリ
ロニトリル含量26重量%、メルトフローレート0.9
g/10分)。 メルトフローレートはJIS K7210に従い、温度
190℃、荷重2.16kgfで測定した。また、これ
らの(B)成分の溶解性パラメータ(SP)を表5に示
した。
【0021】結果から次のことが分かる。表1及び2に
おいて、本発明の実施例1〜7の組成物は、衝撃強度、
耐油性及び成形加工性に優れ、他の物性は比較例1〜4
のものと同等である。一方、(B)成分を含有しない比
較例1の組成物は、耐油性と衝撃強度に劣る。(A)成
分の軟質成分粒子の平均粒子径の小さい比較例2の組成
物は、耐油性と衝撃強度に劣る。SPが規定範囲外のポ
リマーを(B)成分として含有する比較例3、4の組成
物は、衝撃強度に劣る。次に表3において、本発明の実
施例8〜10の組成物は、衝撃強度、耐油性及び成形加
工性に優れ、他の物性は比較例5〜7のものと同等であ
る。一方、(B)成分を含有しない比較例5の組成物
は、耐油性と衝撃強度に劣る。(B)成分を含有せず
(C)成分を含有する比較例6、7の組成物は、成形加
工性と耐油性に劣る。
【0022】
【表1】 ─────────────────────────────── 比較例 実施例 実施例 実施例 比較例 1 1 2 3 2 配合 (重量部) (A)*1 100 100 100 100 100 A1 A1 A1 A1 A2 (B)*2 0 5 11 20 5 B1 B1 B1 B1 評価 成形加工 ぶつ生成 射出成形 無 無 無 無 無 耐油性 × ○ ○ ○ × 落錘衝撃強度(J) 9.1 8.5 10.2 12.1 5.4 アイゾット衝撃強度 9.0 10.6 13.1 10.4 5.9 (kgf・ cm/cm2) 光沢 (%) 32.0 38.9 43.1 35.5 96.9 曲げ弾性率 14900 13900 12700 10500 23400 (kgf/cm2) ─────────────────────────────── *1:(A)ゴム変性スチレン系樹脂 *2:(B)表5に示したポリマー
【0023】
【表2】 ─────────────────────────────────── 実施例 実施例 実施例 実施例 比較例 比較例 配合 (重量部) 4 5 6 7 3 4 (A)*1 100 100 100 100 100 100 A1 A1 A1 A1 A1 A1 (B)*2 11 11 20 20 11 11 B2 B3 B3 B4 B5 B6 評価 成形加工 ぶつ生成 射出成形 無 無 無 無 無 無 耐油性 ○ ○ ○ ○ ○ × 落錘衝撃強度(J) 10.0 9.3 10.0 9.8 1.1 2.1 アイゾット衝撃強度 13.1 12.0 9.6 9.6 3.5 3.9 (kgf・ cm/cm2) 光沢 (%) 40.5 35.0 34.9 33.1 31.5 30.5 曲げ弾性率 12800 12300 10300 10800 15300 15000 (kgf/cm2) ─────────────────────────────────── *1:(A)ゴム変性スチレン系樹脂 *2:(B)表5に示したポリマー
【0024】
【表3】 ─────────────────────────────────── 比較例 比較例 比較例 実施例 実施例 実施例 5 6 7 8 9 10 配合 (重量部) (A)*1 100 100 100 100 100 100 A1 A1 A1 A1 A1 A1 (B)*2 0 0 0 3 11 25 B1 B1 B1 (C)*3 0 11 25 0 0 0 C1 C1 評価 成形加工 ぶつ生成 押し出し成形 無 有 有 無 無 無 耐油性 × × × ○ ○ ○ デュポン落錘衝撃強度 5.3 16.5 19.9 9.3 13.8 12.2 (kgf・ cm/mm) 引張り弾性率 MD 9700 8700 6800 9500 7800 5100 (kgf/cm2) TD 8100 6200 3200 7900 5600 2600 ─────────────────────────────────── *1:(A)ゴム変性スチレン系樹脂 *2:(B)表5に示したポリマー *3:(C)スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体 (C1:ブタジエン含量=60重量%、旭化成製、商品名タフプレンA)
【0025】
【表4】
【0026】
【表5】 ─────────────────────────── B1 B2 B3 B4 B5 B6 密度ρ g/cm3 0.96 0.93 0.97 0.94 0.90 1.10 繰り返し単位 の分子量M 38.5 32.2 38.7 32.4 42.0 83.9 ΣFi 341 298 343 298 375 768 SP 8.50 8.61 8.60 8.65 8.04 10.07 ───────────────────────────

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記(A)成分100重量部及び(B)成
    分0.1〜250重量部を含有するゴム変性スチレン系
    樹脂組成物。 (A):軟質成分粒子を5〜35重量%含有し、該軟質
    成分粒子の平均粒子径が2.5μmより大きく5μm以
    下であり、該軟質成分粒子の膨潤度が3〜30であるゴ
    ム変性スチレン系樹脂 (B):溶解性パラメータ(SP)が8.45〜8.7
    0であり、かつポリマー中に芳香族ビニル化合物単位を
    含有しないポリマー
  2. 【請求項2】(B)成分が不飽和カルボン酸、不飽和カ
    ルボン酸エステル又は酢酸ビニルのうち1つ以上のビニ
    ルモノマーとエチレンから成る共重合体である請求項1
    記載の樹脂組成物。
  3. 【請求項3】(B)成分がエチレン−不飽和カルボン酸
    エステル共重合体である請求項1記載の樹脂組成物。
  4. 【請求項4】(B)成分がエチレン−メチルメタクリレ
    ート共重合体である請求項1記載の樹脂組成物。
  5. 【請求項5】(B)成分がエチレン−酢酸ビニル共重合
    体である請求項1記載の樹脂組成物。
  6. 【請求項6】(B)成分がエチレンと2種類以上の異な
    る不飽和カルボン酸エステルとから成る共重合体である
    請求項1記載の樹脂組成物。
  7. 【請求項7】請求項1、請求項2、請求項3、請求項
    4、請求項5又は請求項6記載のゴム変性スチレン系樹
    脂組成物を用いた射出成形品。
  8. 【請求項8】請求項1、請求項2、請求項3、請求項
    4、請求項5又は請求項6記載のゴム変性スチレン樹脂
    組成物を用いた押し出し成形品。
  9. 【請求項9】請求項1、請求項2、請求項3、請求項
    4、請求項5又は請求項6記載のゴム変性スチレン系樹
    脂組成物を用いた発泡成形品。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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