JPH0987502A - 芳香族ポリカーボネート系樹脂組成物 - Google Patents

芳香族ポリカーボネート系樹脂組成物

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JPH0987502A
JPH0987502A JP26805595A JP26805595A JPH0987502A JP H0987502 A JPH0987502 A JP H0987502A JP 26805595 A JP26805595 A JP 26805595A JP 26805595 A JP26805595 A JP 26805595A JP H0987502 A JPH0987502 A JP H0987502A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、芳香族ポリカーボネートとゴム強
化樹脂とからなる芳香族ポリカーボネート系樹脂組成物
に関し、詳しくは、色調や耐衝撃強度に優れ、かつ成形
加工時の安定性に優れた芳香族ポリカーボネート系樹脂
組成物を提供することを目的とする。 【解決手段】 (A)重量平均分子量が35,000〜
300,000の芳香族ポリカーボネート2〜98重量
部と、(B)ゴム状重合体に、該ゴム状重合体と共重合
可能な1種以上のビニル化合物をグラフト重合して得ら
れるグラフト重合体の製造過程において、該ゴム状重合
体にグラフト重合する該ビニル化合物の内、少なくとも
一種類が分子内にラジカル重合可能な二重結合を有する
乳化剤であるグラフト重合体と、ビニル重合体とからな
るゴム強化樹脂98〜2重量部、とからなる芳香族ポリ
カーボネート系樹脂組成物を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、芳香族ポリカーボ
ネートとゴム強化樹脂とからなる芳香族ポリカーボネー
ト系樹脂組成物に関し、詳しくは、色調や耐衝撃強度に
優れ、かつ成形加工時の安定性に優れた芳香族ポリカー
ボネート系樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】芳香族ポリカーボネートとゴム強化樹脂
とからなる樹脂組成物、特に芳香族ポリカーボネート/
ABSアロイは従来より知られており(特公昭38−1
5225号公報)、現在、幅広い用途に用いられてい
る。近年、該組成物の耐衝撃性の向上が求められてお
り、いくつかの検討がなされている。その一つとして、
高分子量の芳香族ポリカーボネートを用いた芳香族ポリ
カーボネート/ABSアロイが提案されている。例え
ば、特開平2−129260号公報では、芳香族ポリカ
ーボネートとして、重量平均分子量が35,000以上
の芳香族ポリカーボネートを用ることで、芳香族ビニル
化合物系樹脂とからなる組成物の耐衝撃性を向上させた
組成物が提案されている。
【0003】しかしながら、この組成物は、芳香族ポリ
カーボネートとして高分子量のものを用いるため、通常
の分子量の芳香族ポリカーボネートを用いる場合に比べ
て、製造時に高温を必要とし、その結果、色調が悪化す
るという問題があった。また、ユーザーでの成形加工時
においても、成形条件や成形機内滞留によって、着色が
発生したり、芳香族ポリカーボネートの分子量低下によ
って低温衝撃性や耐塗装性が変動するという問題をも有
していた。
【0004】これまでに、芳香族ポリカーボネートとゴ
ム強化樹脂とからなる樹脂組成物、特に芳香族ポリカー
ボネート/ABSアロイの色調や成形時の安定性を改善
するために、多くの試みがなされているが、高分子量の
芳香族ポリカーボネートを用いた組成物の改善はなされ
ていない。例えば、通常の分子量の芳香族ポリカーボネ
ートを用いた該樹脂組成物の押出あるいは成形加工時に
種々の酸化防止剤を添加し、熱劣化による着色を改善す
る方法(特開昭61−23640号公報等)が提案され
ているが、高分子量芳香族ポリカーボネートを用いた該
組成物での上記問題の解決はできていなかった。
【0005】一方、ゴム強化樹脂の側から、芳香族ポリ
カーボネートとゴム強化樹脂とからなる樹脂組成物の上
記問題を解決することも試みられている。一般に、ゴム
強化樹脂の代表であるABS樹脂等は、ポリブタジエン
に代表される共役ジエン系ゴムラテックスの存在下、ア
クリロニトリルに代表されるシアン化ビニル単量体とス
チレンに代表される芳香族ビニル単量体をバッチ重合、
セミバッチ重合、連続重合のいずれかで乳化グラフト重
合し、その後凝固、脱水、乾燥、押出工程を経てつくら
れている場合が多い。
【0006】この乳化グラフト重合では、ラテックスの
安定性を増し、凝固物の発生をおさえるために、一般的
に乳化グラフト重合工程で非重合性のカルボン酸金属
塩、硫酸金属塩等からなる乳化剤を添加する方法がとら
れている。しかし、非重合性乳化剤の使用は残留モノマ
ー回収工程での起泡の原因となるために、消泡剤の使用
を余儀なくされると共に、芳香族ポリカーボネートとの
組成物を加工する時には、残留乳化剤や消泡剤の影響で
耐熱安定性が低下することが知られている。その為、乳
化グラフト重合時に特定の構造を有する乳化剤を用いる
方法(特開平3−2204号公報)が提案されている。
しかしながら、この方法においても、上記問題を解決で
きるものではなかった。以上のように、未だ上記の問題
点は解決しておらず、改善が強く望まれていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる現状
に対し、色調や耐衝撃強度に優れ、かつ成形加工時の安
定性に優れた芳香族ポリカーボネートとゴム強化樹脂と
からなる芳香族ポリカーボネート系樹脂組成物を提供す
ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、芳香族ポ
リカーボネートとABS樹脂とからなる樹脂組成物の上
記問題を解決するために、鋭意研究を重ねたの結果、特
定量の分子量の芳香族ポリカーボネートと、分子内にラ
ジカル重合可能な二重結合を有する特定の乳化剤を用い
て製造されたグラフト重合体からなるゴム強化樹脂とを
組み合わせることで、上記問題が解決できるという驚く
べき事実を見い出し本発明に到達した。
【0009】すなわち本発明は、(A)重量平均分子量
が35,000〜300,000の芳香族ポリカーボネ
ート2〜98重量部と、(B)ゴム状重合体に、該ゴム
状重合体と共重合可能な1種以上のビニル化合物をグラ
フト重合して得られるグラフト重合体の製造過程におい
て、該ゴム状重合体にグラフト重合する該ビニル化合物
の内、少なくとも一種類が分子内にラジカル重合可能な
二重結合を有する乳化剤であるグラフト重合体と、ビニ
ル重合体とからなるゴム強化樹脂98〜2重量部、とか
らなる芳香族ポリカーボネート系樹脂組成物を提供する
ものである。
【0010】以下、本発明について、詳細に説明する。
本発明で用いられるポリカーボネートは、下記化1で表
される繰り返し単位からなる主鎖を有する。
【0011】
【化1】 (式中、Arは、二価の芳香族残基であり、例えば、フ
ェニレン、ナフチレン、ビフェニレン、ピリジレンや、
化2で表されるものが挙げられる。)
【0012】
【化2】 (式中、Ar1 及びAr2 は、それぞれアリーレン基で
ある。例えばフェニレン、ナフチレン、ビフェニレン、
ピリジレン等の基を表し、Yは化3及び化4で表される
アルキレン基または置換アルキレン基である。)
【0013】
【化3】
【0014】
【化4】
【0015】(式中、R1 、R2 、R3 及びR4 はそれ
ぞれ水素原子、低級アルキル基、シクロアルキル基、ア
リール基、アラルキル基であって、場合によりハロゲン
原子、アルコシ基で置換されていてもよく、kは3〜1
1の整数であり、化4の水素原子は、低級アルキル基、
アリール基、ハロゲン等で置換されても良い。) また、化5で示される二価の芳香族残基を共重合体成分
として含有していても良い。
【0016】
【化5】
【0017】(式中、Ar1 、Ar2 は化2と同じ。Z
は単なる結合、または、−O−、−CO−、−S−、−
SO2 −、−CO2 −、−CON(R1 )−、(R1
前記と同様)等の二価の基である。) これら二価の芳香族残基の例としては、下記の化6及び
化7で表されるもの等が挙げられる。
【0018】
【化6】
【0019】
【化7】
【0020】(式中、R5 及びR6 は、それぞれ、水
素、ハロゲン、C1 〜C10アルキル基、C1 〜C10アル
コキシ基、C1 〜C10シクロアルキル基またはフェニル
基である。m及びnは1〜4の整数で、mが2〜4の場
合には各R5 はそれぞれ同一でも異なるものであっても
よいし、nが2〜4の場合は各R6 はそれぞれ同一でも
異なるものであっても良い。) なかでも、下記化8で表されるものが好ましい一例であ
る。特に、上記の化8をArとする繰り返しユニットを
85モル%以上含むものが好ましい。
【0021】
【化8】
【0022】また、本発明に用いられるポリカーボネー
トは、三価以上の芳香族残基を共重合成分として含有し
ていても良い。ポリマー末端の分子構造は特に限定され
ないが、ヒドロキシ基、アリールカーボネート基、アル
キルカーボネート基から選ばれた1種以上の末端基を結
合することができる。アリールカーボネート末端基は、
下記化9で表され、具体例としては、例えば、化10が
挙げられる。
【0023】
【化9】 (式中、Ar3 は一価の芳香族残基であり、芳香環は置
換されていても良い。)
【0024】
【化10】
【0025】アルキルカーボネート末端基は、下記化1
1で表され、具体例としては、例えば下記化12等が挙
げられる。
【0026】
【化11】 (式中、R7 は炭素数1〜20の直鎖もしくは分岐アル
キル基)
【0027】
【化12】
【0028】これらの中で、フェニルカーボネート基、
p−t−ブチルフェニルカーボネート基、p−クミルフ
ェニルカーボネート等が好ましく用いられる。また、ヒ
ドロキシ基末端と他の末端との比率は、特に限定され
ず、用途に応じて1:1000〜1000:1の範囲で
用いられる。
【0029】本発明に用いられる芳香族ポリカーボネー
トは、分子量が重量平均分子量で35,000〜30
0,000の範囲にあることが必要である。好ましく
は、40,000〜150,000の範囲にあり、より
好ましくは45,000〜100,000の範囲にあ
る。上記範囲より重量平均分子量が小さい場合は、耐衝
撃性の改善が十分でなく好ましくない。上記範囲より、
大きい場合は、組成物の流動性が低下し好ましくない。
【0030】本発明における重量平均分子量(Mw)の
測定は、GPCを用いて行い、測定条件は下記の方法に
よった。テトラヒドロフラン溶媒、ポリスチレンゲルを
使用し、標準単分散ポリスチレンの構成曲線から下式に
よる換算分子量較正曲線を用いて求めた。
【0031】
【数1】 (MPCはポリカーボネートの分子量、MPSはポリスチレ
ンの分子量)。
【0032】これらポリカーボネートは、公知の方法で
製造できる。具体的には、芳香族ジヒドロキシ化合物と
カーボネート前駆体と反応せしめる公知の方法、例え
ば、芳香族ジヒドロキシ化合物とホスゲンを水酸化ナト
リウム水溶液及び塩化メチレン溶媒の存在下に反応させ
る界面重合法(ホスゲン法)、芳香族ジヒドロキシ化合
物とジフェニルカーボネートと反応させるエステル交換
法(溶融法)、結晶化カーボネートプレポリマーを固相
重合する方法(特開平1−158033、1−2714
26、3ー68627等)等の方法により製造できる。
【0033】次に、本発明のゴム強化熱可塑性樹脂
(B)の組成および製造方法について述べる。本発明に
使用するゴム状重合体としては、ポリブタジエン、ポリ
イソプレン、ポリクロロプレン、ブタジエン−スチレン
共重合体、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体など
の共役ジエン系ゴム、エチレン−プロピレンゴム、アク
リル酸エチル、アクリル酸ブチルなどのアクリル系ゴム
などであるが、好ましくは共役ジエン系ゴムのポリブタ
ジエンとブタジエン−スチレン共重合体およびブタジエ
ン−アクリロニトリル共重合体である。また、これらは
2種以上組み合わせて用いることができる。
【0034】ゴム強化熱可塑性樹脂組成物中のゴム状重
合体の含有量は5〜60重量%で、好ましくは10〜5
0重量%である。5重量%未満では耐衝撃性が得られ
ず、また60重量%を越えると成形加工時の流動性や光
沢が低下し好ましくない。
【0035】ゴム強化熱可塑性樹脂組成物中のゴム状重
合体の好ましい粒子径については、マトリックスになる
ビニル重合体の種類により異なるため特に限定されない
が、例えばABS樹脂の場合、粒子径が150〜600
nmで、好ましくは200〜500nm、更に好ましく
は250〜450nmである。粒子径が150nmより
小さいと耐衝撃性が得られず、また600nmを越える
と光沢値が低下する。
【0036】本発明に用いるゴム状重合体粒子にグラフ
ト重合可能なビニル化合物としては、スチレン、主鎖ま
たは側鎖置換スチレンなどの芳香族ビニル化合物、アク
リロニトリル、メタアクリロニトリルなどのシアン化ビ
ニル化合物、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、ア
クリル酸ブチルなどのアクリル酸エステルや同様な置換
体のメタクリル酸エステル、さらに、アクリル酸、メタ
クリル酸などのアクリル酸類やN−フェニルナレイミ
ド、N−メチルマレイミドなどのマレイミド系単量体、
グリシジルメタクリレートなどのグリシジル基含有単量
体なども使用可能である。またこれらは併用が可能であ
る。これら単量体のうち好ましくは芳香族ビニル化合
物、シアン化ビニル化合物である。ここで言うビニル重
合体とは、非晶性、結晶性の限定はないが、好ましくは
上記芳香族ビニル化合物、シアン化ビニル化合物、アク
リル酸エステルやメタクリル酸エステルを少なくとも1
種類含むものである。
【0037】本発明におけるゴム強化熱可塑性樹脂組成
物の製造方法としては、特に限定はされないが、乳化重
合で製造されたゴム状重合体ラテックスにビニル化合物
をグラフト重合させる乳化グラフト重合方式、ゴム状重
合体とビニル化合物を溶剤に溶かしグラフト重合させる
溶液重合法などがあり、連続式、バッチ式、セミバッチ
式いずれも可能である。また、上記の方法であらかじめ
高ゴム含量のグラフト重合体をつくり、後に塊状重合、
乳化重合や懸濁重合で製造したグラフト重合時に用いた
ビニル化合物を主成分とする熱可塑性樹脂を配合して目
的のゴム含有量にする方法もとられる。本発明において
は、乳化重合で製造されたゴム状重合体にビニル化合物
を開始剤、分子量調節剤等とともに連続的に添加する乳
化グラフト方式が好ましい。
【0038】本発明に使用する、分子内にラジカル重合
可能な二重結合を有する乳化剤(以下、重合性乳化剤と
略す)とは、化合物中に親水基および疎水基を有し、気
−液、液−液、固−液界面張力を低下させる能力のある
化合物のうち、化合物中に二重結合を1つ以上有し、共
役ジエン系ゴム、芳香族ビニル化合物、シアン化ビニル
化合物および/または(メタ)アクリル酸エステル化合
物とラジカル重合可能なものを言う。重合性乳化剤の親
水基はアニオン性、ノニオン性、カチオン性のいずれで
も良いが、好ましくはアニオン性、さらに好ましくはノ
ニオン性、アニオン性両方の性質を有するものである。
【0039】乳化グラフト重合時に重合性乳化剤ととも
に非重合性乳化剤を用いても良いが、使用量はゴム由来
の非重合性乳化剤の合計が共役ジエン系ゴム100重量
部に対し4.0重量部以下にすべきである。4.0重量
部を越えると、ゴム強化熱可塑性樹脂組成物の耐衝撃性
の低下、剛性の低下、高温成形時の光沢の低下、成形時
の金型汚染や樹脂の着色の原因となり好ましくない。こ
こで言う非重合性乳化剤とは、一般に乳化重合用として
用いられる乳化剤でよく、ロジン酸塩、高級脂肪酸塩、
アルキル硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルフォン
酸塩、アルキルジフェニルエーテルジスルフォン酸塩、
ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、
ジアルキルスルホコハク酸塩等のアニオン性乳化剤、ポ
リオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレ
ンアルキルフェニルエーテル等のノニオン性乳化剤があ
げられる。
【0040】本発明に使用する重合性乳化剤の例として
は、以下のものがあげられるが、これらにより限定され
るものではない。化13で表される、重合性乳化剤。
【0041】
【化13】
【0042】(式中、Xは(メタ)アリル基、(メタ)
アクリロイル基または(1−プロペニル)ビニル基を示
す。Yは水素、または−SO3 M(Mは水素、アルカリ
金属、アルカリ土類金属、アンモニウムまたは炭素数1
〜4のヒドロキシアルキルアンモニウム)で表される硫
酸エステル塩、または−CH2 COOM(Mは水素、ア
ルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウムまたは炭
素数1〜4のヒドロキシアルキルアンモニウム)で表さ
れるカルボン酸塩、または化14で表されるリン酸モノ
エステル塩を示す。R1 は炭素数1〜18のアルキル
基、アルケニル基もしくはアラルキル基、R2 は水素ま
たは炭素数1〜18のアルキル基、アルケニル基もしく
はアラルキル基、R3 は水素またはプロペニル基、Aは
炭素数2〜4のアルキレン基または置換アルキレン基、
nは1〜200の整数を示す。)
【0043】
【化14】
【0044】化13で表される重合性乳化剤の具体例と
しては、化15及び化16があげられる。
【0045】
【化15】
【0046】
【化16】
【0047】化17の式で表される(メタ)アリルグリ
シジルエーテル誘導体および(メタ)アクリルグリシジ
ルエステル誘導体。
【0048】
【化17】
【0049】(式中、Xは(メタ)アリル基または(メ
タ)アクリロイル基を示す。Yは水素、または−SO3
M(Mは水素、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アン
モニウムまたは炭素数1〜4のヒドロキシアルキルアン
モニウム)で表される硫酸エステル塩、または−CH2
COOM(Mは水素、アルカリ金属、アルカリ土類金
属)で表されるカルボン酸塩、または化14で表される
リン酸モノエステル、または、化18で表される化合物
を示す。Zは炭素数8〜30のアルキル基、置換アルキ
ル基、アルケニル基、置換アルケニル基、アルキルアリ
ール基、置換アルキルアリール基、アラルキルアリール
基、置換アラルキルアリール基、アシル基または置換ア
シル基を示す。Aは炭素数2〜4のアルキレン基または
置換アルキレン基、mは0〜100、nは0〜50の整
数を示す。)
【0050】
【化18】
【0051】化17の例として化19及び化20があげ
られる。
【0052】
【化19】 (式中、Y1 は化21を示す。)
【0053】
【化20】
【0054】
【化21】
【0055】化22で表されるコハク酸誘導体。
【0056】
【化22】
【0057】(式中、Xは(メタ)アリル基または(メ
タ)アクリロイル基を示す。B1 、B2 は次に表される
YまたはZを示し、B1 、B2 は異なるものである。Y
は、Mまたは−SO3 M(Mは水素、アルカリ金属、ア
ルカリ土類金属、アンモニウムまたは炭素数1〜4のヒ
ドロキシアルキルアンモニウム)を示す。Zは、炭素数
8〜30のアルキル基またはアルケニル基を示す。Aは
炭素数2〜4のアルキレン基、置換基を有するアルキレ
ン基であり、m、nは0〜50の整数である。) 化22の具体例としては、化23があげられる。
【0058】
【化23】
【0059】化24で表される化合物。
【0060】
【化24】
【0061】(式中、Xは(メタ)アリル記または(メ
タ)アクリロイル基を示す。Yは水素、または−SO3
M(Mは水素、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アン
モニウムまたは炭素数1〜4のヒドロキシアルキルアン
モニウム)で表される硫酸エステル塩、または−CH2
COOM(Mは水素、アルカリ金属、アルカリ土類金
属、アンモニウムまたは炭素数1〜4のヒドロキシアル
キルアンモニウム)で表されるカルボン酸塩を示す。R
1 、R3 は水素、または炭素数1〜25のアルキル基で
それぞれ同一であっても異なってもよく、R2 、R4
炭素数1〜25のアルキル基、ベンジル基、またはスチ
リル基を示し、それぞれ同一であっても異なってもよ
く、pは0〜2の整数を示す。Aは炭素数2〜4のアル
キレン基、置換基を有するアルキレン基であり、m、n
は0〜50の整数を示す。) 化24の具体例としては、化25があげられる。
【0062】
【化25】
【0063】化26で表される(メタ)アリルエーテル
誘導体および(メタ)アクリルエステル誘導体。
【0064】
【化26】
【0065】(式中、Xは(メタ)アリル基または(メ
タ)アクリロイル基を示す。Yは水素、またはメチル
基、または−SO3 M(Mは水素、アルカリ金属、アル
カリ土類金属、アンモニウムまたは炭素数1〜4のヒド
ロキシアルキルアンモニウム)で表される硫酸エステル
塩、または−CH2 COOM(Mは水素、アルカリ金
属、アルカリ土類金属、アンモニウムまたは炭素数1〜
4のヒドロキシアルキルアンモニウム)で表されるカル
ボン酸塩、または化14で表されるリン酸モノエステル
塩を示す。Zは、炭素数8〜30のアルキル基を示す。
Aは炭素数2〜4のアルキレン基または置換アルキレン
基、mは0〜20、nは0〜50の整数を示す。) 化26の具体例としては化27があげられる。
【0066】
【化27】
【0067】化28で表されるジオール化合物。
【0068】
【化28】
【0069】(式中、Aは炭素数2〜4のアルキレン基
であり、R1 は炭素数8〜24の炭化水素基であり、R
2 は水素またはメチル基であり、mおよびnはm+nが
0〜100の間の値となるようなそれぞれ0〜100の
数であり、Mは水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類
金属、アンモニウムまたは炭素数1〜4のヒドロキシア
ルキルアンモニウムである。) 化28の具体例として、化29があげられる。
【0070】
【化29】
【0071】化30で表せる化合物。
【0072】
【化30】
【0073】(式中、Xは(メタ)アリル基、(メタ)
アリロキシ基または(メタ)アクリロイル基、(メタ)
アクリロイルオキシ基または化31を示す。Yは水素、
または−SO3 M(Mは水素、アルカリ金属、アルカリ
土類金属、アンモニウムまたは炭素数1〜4のヒドロキ
シアルキルアンモニウム)で表される硫酸エステル塩、
または−CH2 COOM(Mは水素、アルカリ金属、ア
ルカリ土類金属、アンモニウムまたは炭素数1〜4のヒ
ドロキシアルキルアンモニウム)で表されるカルボン酸
塩、または化14で表されるリン酸モノエステル、また
は、化18で表されるスルホコハク酸モノエステル塩を
示す。Zは炭素数6〜30の置換基を有してもよいアル
キレン基を示す。Aは炭素数2〜4のアルキレン基また
は置換アルキレン基、n、mは0〜50の整数を示
す。)
【0074】
【化31】
【0075】化30の具体例として、化32が挙げられ
る。
【0076】
【化32】
【0077】これらの重合性乳化剤のうち、好ましくは
化13、化17、化22、化24で表される重合性乳化
剤であり、特に好ましくは化13で表される重合性乳化
剤である。化17で表される重合性乳化剤のうち、好ま
しい構造は化19で表される重合性乳化剤であり、更に
好ましい具体例としては化33が例示できる。
【0078】
【化33】
【0079】また化13で表される重合性乳化剤は、特
に好ましく、具体例としては下記化34が特に好まし
い。
【0080】
【化34】
【0081】本発明によって得られた重合体ラテックス
は、通常無機系塩析剤により凝析し脱水回収される。用
いられる塩析剤に制限はないが、具体的には硫酸アル
ミ、硫酸マグネシウム、塩化カルシウム、硫酸等が挙げ
られる。脱水回収後に樹脂中に含まれる残留塩析剤由来
成分が少ないほど好ましい。
【0082】本発明の芳香族ポリカーボネート系樹脂組
成物は、芳香族ポリカーボネート(A)2〜98重量部
とゴム強化樹脂(B)98〜2重量部の配合比からなっ
ている。好ましくは、(a)が5〜95、(B)が95
〜5重量部の範囲にあり、更に好ましくは、(A)が1
0〜90、(B)が90〜10重量部の範囲にある。上
記範囲より、芳香族ポリカーボネート(A)が少ない場
合には、ゴム強化樹脂の耐熱性の改善が十分でなく、上
記範囲より多い場合には、芳香族ポリカーボネートの成
形流動性の改善や耐衝撃強度の厚み依存性の改善が十分
ではない。最終的に、組成物に要求される物性に応じ
て、配合比率は決定される。
【0083】また、芳香族ポリカーボネート(A)とゴ
ム強化樹脂(B)とから本発明の樹脂組成物を製造する
方法は、従来から公知の方法で行うことが出来、特に限
定されない。例えば、各成分をヘンシェルミキサー、ス
ーパーミキサー、ターンブルミキサー、リボンブレンダ
ー等で均一に混合した後、単軸押出機や二軸押出機、バ
ンバリーミキサー等で溶融混練する方法や、溶融状態の
芳香族ポリカーボネートもしくはゴム強化樹脂に、混合
槽、スタチックミキサー、単軸押出機、二軸又は多軸押
出機等を用いてゴム強化樹脂もしくは芳香族ポリカーボ
ネートを混合する方法等がある。また、その際、本発明
の趣旨を妨げない範囲で、耐熱安定剤、酸化防止剤、耐
候剤、紫外線吸収剤、離型剤、滑剤、帯電防止剤、可塑
剤、他樹脂やゴム等の重合体、顔料、染料、充填剤、強
化剤、難燃剤等を添加して用いても良い。
【0084】本発明の芳香族ポリカーボネート系樹脂組
成物は、通常芳香族ポリカーボネートとゴム強化樹脂と
からなる芳香族ポリカーボネート系樹脂組成物、例えば
芳香族ポリカーボネート/ABSアロイが用いられてい
る用途に好適に用いられ、ノート型パソコンや携帯電話
等のハウジング用途をはじめ、自動車用途や電気電子用
途等幅広い用途分野に好適に用いられる。中でも、耐衝
撃性や良好や色調の要求される用途に好適に用いられ
る。
【0085】
【発明の実施の形態】以下実施例にて、本発明を更に詳
細に説明する。なお、本発明は実施例により限定される
ものではない。以下に用いる部数は重量部とする。各項
目の評価は、以下の方法で測定した。
【0086】(1)IZOD衝撃強度 ペレットを成形温度260℃、金型温度65℃で成形
し、試験片を得た。試験は、ASTM−D256にもと
に、1/2インチ×1/4インチ×5/2インチのノッ
チ付き試験片にて実施した。(単位kg・cm/cm) (2)滞留IZOD衝撃強度 ペレットを260℃で成形機内に40分滞留させ、その
後金型温度65℃で成形し、試験片を得た。試験は、A
STM−D256にもとに、1/2インチ×1/4イン
チ×5/2インチのノッチ付き試験片にて実施した。
【0087】(3)滞留着色度 ペレットを成形温度260℃、金型温度65℃で成形
し、初期着色YIを測定した。続いて、240℃で成形
機内に40分滞留させ、同様に成形し試験片を得得て、
(ΔYI=滞留後のサンプルのYIー初期着色YI)の
測定を行った。 試験片:縦216mm×横12.6mm×厚さ3.2m
m YIの測定は、スガ試験機社製SMカラーコンプュータ
ー、モデルSM−5を用い、測定位置はサンプルの中央
部とした。
【0088】(参考例1)共役ジエン系ゴムラテックス
(Sー1)の製造 以下の組成の物質(固形分基準)を、内部を真空に脱気
した50リットルオートクレーブに投入し、65℃にて
重合を行った。 1,3−ブタジエン 97.0部 アクリロニトリル 3.0部 t−ドデシルメルカプタン 0.2部 ロジン酸カリウム 0.7部 牛脂ケン化石ケン 0.3部 過硫酸ナトリウム 0.25部 水酸化ナトリウム 0.1部 炭酸水素ナトリウム 0.35部 脱イオン水 60.0部
【0089】重合開始後10時間目から20時間目の間
に、以下の組成の溶液をオートクレーブに連続添加しな
がら重合を継続した。 ロジン酸カリウム 0.3部 牛脂ケン化石ケン 0.1部 過硫酸ナトリウム 0.1部 水酸化ナトリウム 0.05部 炭酸水素ナトリウム 0.15部 脱イオン水 50.0部 連続添加終了後、重合系を80℃に昇温し、重合開始後
26時間目に冷却し重合を終了した。重合後、未反応ブ
タジエンを除去した。電子顕微鏡写真により求めたラテ
ックスの重量平均粒子径は0.28ミクロンであった。
また、ラテックスのpHは10.1であった。
【0090】(参考例2)共役ジエン系ゴムラテックス
(Sー2、Sー3)の製造 表1に記載した以外は参考例1と同様に実施した。結果
をまとめて表1に記す。
【0091】
【表1】
【0092】(参考例3)ゴム強化樹脂(R1)の製造 共役ジエン系ゴムラテックスS−1(固形分)40部、
イオン交換水100部、ロジン酸カリウム0.3部を1
0リットル反応器に入れ、気相部を窒素置換した後、こ
の初期溶液を70℃に昇温した。次に以下に示す組成か
らなる水溶液(C)と単量体混合液(E)、さらに表2
の(1)式で表される重合性乳化剤を含んだ水溶液
(D)を反応器に5時間にわたり連続的に添加した。添
加終了後、1時間温度を保ち、反応を完結させた。
【0093】水溶液(C)の組成は次の通りである。 硫酸第一鉄 0.005部 ソジウムフォルムアルデヒドスルホキシレート(SFS) 0.1部 エチレンジアミンテトラ酢酸二ナトリウム(EDTA) 0.04部 イオン交換水 50部 水溶液(D)の組成は次の通りである。 重合性乳化剤 式(37) 1.0部 イオン交換水 20部 単量体混合液(E)の組成は次の通りである。 アクリロニトリル 24部 スチレン 36部 t−ドデシルメルカプタン(t−DM) 0.6部 クメンハイドロパーオキサイド(CHP) 0.1部。
【0094】次に、作成したグラフト重合体ラテックス
に、酸化防止剤を添加した後、硫酸アルミニウムを加え
凝固させ、水洗浄、脱水した後、加熱乾燥し、グラフト
共重合体粉末を得た。該グラフト共重合体粉末75部と
アクリロニトリル・スチレン共重合体25部、エチレン
ビスステアリルアミド1.0部をシリンダー温度が24
0℃に設定された2軸押出機(ZSK−25、W&P社
製)で混練造粒し、ゴム含有量30部のゴム強化樹脂を
得た。
【0095】(参考例4)ゴム強化樹脂(R2)の製造 参考例3で水溶液(D)中に含まれる重合性乳化剤を表
2に記したものにした以外は、参考例3と同様に行い、
ゴム強化樹脂を得た。
【0096】(参考例5)ゴム強化樹脂(R3)の製造 共役ジエン系ゴムラテックスS−2を40部(固形
分)、イオン交換水100部を10リットル反応器に入
れた後、炭酸ガスを反応器内でバブルし、pHを約7に
調整した。さらに気相部を窒素置換した後、この初期溶
液を70℃に昇温した。次に以下に示す組成からなる水
溶液(C)と単量体混合液(E)、さらに式(37)で
表される重合性乳化剤を含んだ水溶液(D)を反応器に
5時間にわたり連続的に添加した。添加終了後、1時間
温度を保ち、反応を完結させた。
【0097】水溶液(C)の組成は次の通りである。 硫酸第一鉄 0.005部 ソジウムフォルムアルデヒドスルホキシレート(SFS) 0.1部 エチレンジアミンテトラ酢酸二ナトリウム(EDTA) 0.04部 イオン交換水 50部 水溶液(D)の組成は次の通りである。 重合性乳化剤 表2(1) 1.0部 イオン交換水 20部。
【0098】単量体混合液(E)の組成は次の通りであ
る。 アクリロニトリル 24部 スチレン 36部 t−ドデシルメルカプタン(t−DM) 1.0部 クメンハイドロパーオキサイド(CHP) 0.1部 このグラフト共重合体ラテックスをR1と同様に処理
し、ゴム強化樹脂を得た。
【0099】(参考例6)ゴム強化樹脂(R4)の製造 共役ジエン系ゴムラテックスS−3を40部(固形分)
を用い、その他の条件を表2に記した以外は参考例3と
同様に行い、ゴム強化樹脂を得た。このグラフト共重合
体ラテックスを参考例3と同様に処理し、ゴム強化樹脂
を得た。
【0100】(参考例7)ゴム強化樹脂(R5)の製造 共役ジエン系ゴムラテックスS−1(固形分)40部、
イオン交換水100部、ロジン酸カリウム0.3部を1
0リットル反応器に入れ、気相部を窒素置換した後、こ
の初期溶液を70℃に昇温した。次に以下に示す組成か
らなる水溶液(C)と単量体混合液(E)、水溶液
(D)を反応器に5時間にわたり連続的に添加した。添
加終了後、1時間温度を保ち、反応を完結させた。
【0101】水溶液(C)の組成は次の通りである。 硫酸第一鉄 0.005部 ソジウムフォルムアルデヒドスルホキシレート(SFS) 0.1部 エチレンジアミンテトラ酢酸二ナトリウム(EDTA) 0.04部 イオン交換水 50部 水溶液(D)の組成は次の通りである。 ロジン酸カリウム 2.0部 イオン交換水 20部
【0102】単量体混合液(E)の組成は次の通りであ
る。 アクリロニトリル 24部 スチレン 36部 t−ドデシルメルカプタン(t−DM) 0.6部 クメンハイドロパーオキサイド(CHP) 0.1部 このグラフト共重合体ラテックスを参考例3と同様に行
い、ゴム強化樹脂を得た。
【0103】
【表2】
【0104】
【実施例1〜4、比較例1】芳香族ポリカーボネート
(A)として、重量平均分子量が55,000のポリカ
ーボネート(PCー1)と、ゴム強化樹脂(B)とし
て、参考例で製造したR−1〜R−5とを表3に掲げる
組成(単位は重量部)でブレンドし、シリンダー温度が
260℃に設定された2軸押出機(ZSK−25、W&
P社製)で混練造粒し、ペレットを得て、評価を行っ
た。評価結果を表3に示す。
【0105】
【比較例2】芳香族ポリカーボネート(A)として、重
量平均分子量が31,000のポリカーボネート(PC
ー2)と、ゴム強化樹脂(B)として、参考例で製造し
たRー1とを表3に掲げる組成(単位は重量部)でブレ
ンドし、シリンダー温度が240℃に設定された2軸押
出機(ZSK−25、W&P社製)で混練造粒し、ペレ
ットを得て、評価を行った。評価結果を表3に示す。
【0106】
【実施例5,6】芳香族ポリカーボネート(A)とし
て、重量平均分子量が87,000(PCー3)及び4
2,000(PCー4)のポリカーボネートと、ゴム強
化樹脂(B)として、参考例で製造したRー1を用いる
以外は、実施例1と同様にして実施した。評価結果を表
3に示す。
【0107】
【表3】
【0108】
【発明の効果】本発明のポリカーボネート系樹脂組成物
は、色調や耐衝撃強度に優れ、かつ成形加工時の安定性
に優れており、ノート型パソコンや携帯電話等のハウジ
ング用途をはじめ、自動車用途や電気電子用途等幅広い
用途分野に好適に用いられる。中でも、耐衝撃性や良好
や色調の要求される用途に好適に用いることができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)重量平均分子量が35,000〜
    300,000の芳香族ポリカーボネート2〜98重量
    部と、(B)ゴム状重合体に、該ゴム状重合体と共重合
    可能な1種以上のビニル化合物をグラフト重合して得ら
    れるグラフト重合体の製造過程において、該ゴム状重合
    体にグラフト重合する該ビニル化合物の内、少なくとも
    一種類が分子内にラジカル重合可能な二重結合を有する
    乳化剤であるグラフト重合体と、ビニル重合体とからな
    るゴム強化樹脂98〜2重量部、とからなる芳香族ポリ
    カーボネート系樹脂組成物。
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