JPH0988709A - 信号処理回路 - Google Patents

信号処理回路

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JPH0988709A
JPH0988709A JP24028095A JP24028095A JPH0988709A JP H0988709 A JPH0988709 A JP H0988709A JP 24028095 A JP24028095 A JP 24028095A JP 24028095 A JP24028095 A JP 24028095A JP H0988709 A JPH0988709 A JP H0988709A
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circuit
signal
output
peak value
threshold voltage
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JP24028095A
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Kenzo Yano
健三 矢野
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 所定の検出器から出力される交流信号を確実
に波形整形する。 【解決手段】 電磁ピックアップ4bに発生する交流信
号S1からノイズを除去した交流信号S1’を、所定の
しきい値電圧S4と比較することで、矩形波に波形整形
する比較回路22を備えた信号処理回路6において、上
記交流信号S1’の最大ピーク値S2と最小ピーク値S
3とを夫々ホールドして出力するピークホールド回路2
6と、ピークホールド回路26から出力される両ピーク
値S2,S3の中間電圧を、しきい値電圧S4として出
力する加算回路28と、「S1’>S4」となって比較
回路22の出力S5が反転した時に最大ピーク値S2を
初期化し、「S1’<S4」となって比較回路22の出
力S5が反転した時に最小ピーク値S3を初期化するワ
ンショットリセット回路30とを設ける。この回路6に
よれば、交流信号S1’全体がレベル変動しても確実に
波形整形できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電磁ピックアップ
等を用いた所定の検出器から出力される交流信号を、矩
形波に波形整形して出力する信号処理回路に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば、エンジンの制御を行
う電子制御装置は、エンジンの回転に同期してパルス信
号を出力する回転角度センサからの信号に基づき、エン
ジンの回転状態を検出して、様々な制御演算等を行うよ
うに構成されている。
【0003】ここで、上記回転角度センサは、一般的
に、円周面に複数の凹凸(歯)が形成された円板状のシ
グナルロータと、永久磁石にコイルを巻装してなる電磁
ピックアップとからなり、シグナルロータはエンジンの
クランク軸やカム軸等に取り付けられ、電磁ピックアッ
プはシグナルロータの円周面に対向して設置されるよう
に構成されている。
【0004】そして、このような回転角度センサでは、
エンジンの回転に応じてシグナルロータが回転すると、
電磁ピックアップとシグナルロータの凹凸との相対位置
変化に伴って、電磁ピックアップに発生する磁界の磁束
密度が変化するため、電磁ピックアップ(のコイル)か
らは正弦波状の交流信号が出力される。尚、電磁ピック
アップから出力される上記交流信号は、電磁ピックアッ
プの中心位置と、シグナルロータの凹部及び凸部の各中
心位置とが、夫々向かい合うタイミングで中心レベル
(ゼロクロスレベル)になる正弦波状の交流信号であ
る。
【0005】従って、電子制御装置では、回転角度セン
サ(電磁ピックアップ)から上記の如く出力される正弦
波状の交流信号を、矩形波に波形整形して、内部のマイ
クロコンピュータ等へ入力するように構成されている。
そして、入力される交流信号を波形整形するための信号
処理回路としては、交流信号を所定のしきい値電圧(ス
レッショルドレベル)と比較することによって矩形波に
整形する、といった構成のものが用いられている。
【0006】ところが、電磁ピックアップを用いた回転
角度センサでは、シグナルロータの回転速度に比例し
て、本来検出すべきシグナルロータの凹凸に応じた交流
信号成分だけではなく、ノイズ成分による信号の振幅も
大きくなるため、信号処理回路のしきい値電圧を一定値
に設定しておくだけでは、ノイズ成分によって誤検出を
してしまい、正確な波形整形を行うことができなかっ
た。
【0007】そこで、従来より、例えば特開昭54−4
6577号公報や特開昭59−614号公報に開示され
ているように、入力される信号成分の最大ピーク値を検
出すると共に、そのピーク値に応じて、しきい値電圧を
引き上げてやるようにした信号処理回路が提案されてい
る。そして、この信号処理回路では、しきい値電圧がノ
イズ成分に対して常に高いレベルとなるため、ノイズ成
分による誤検出を防止することができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の信号処理回路では、回転角度センサからの交流信号
が、回路自身の動作基準電圧(例えば、接地電位=0
V)に対して、正側と負側とに安定して変化している場
合には有効であるが、交流信号の変化中心レベル(ゼロ
クロスレベル)そのものが、回路の動作基準電圧に対し
て大きく変動してしまった場合には、本来の信号成分が
検出不能となって、波形整形ができなくなってしまうと
いう問題があった。
【0009】つまり、上記従来の信号処理回路では、所
定の動作基準電位よりも高い電圧レベルの範囲内で、し
きい値電圧を上げ下げするようにしているため、入力さ
れる交流信号が全体的に上記動作基準電圧を下回ってし
まうと、入力信号の波形整形を行うことができず、この
結果、電子制御装置がエンジンの回転状態を正確に検出
できなくなってしまうのである。尚、上記特開昭54−
46577号公報には、入力される信号成分の最大ピー
ク値に応じて、入力信号の方を減衰させることも記載さ
れているが、このように構成した場合でも全く同様であ
る。
【0010】本発明は、このような問題に鑑みなされた
ものであり、所定の検出器から出力される交流信号を確
実に波形整形することができる信号処理回路を提供する
ことを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段、及び発明の効果】上記目
的を達成するためになされた請求項1に記載の本発明
は、所定の検出器から出力される交流信号を入力し、該
交流信号と所定のしきい値電圧とを比較することによ
り、該交流信号を矩形波に波形整形して出力する比較回
路と、該比較回路に入力される前記交流信号の1周期毎
の最大ピーク値と最小ピーク値とを夫々ホールドし、連
続してホールドした最大ピーク値と最小ピーク値との中
間電圧を、前記しきい値電圧として前記比較回路へ出力
するしきい値電圧発生回路と、を備えたことを特徴とす
る信号処理回路を要旨としている。
【0012】このように構成された請求項1に記載の信
号処理回路においては、所定の検出器から出力された交
流信号が、比較回路に入力される。そして、この比較回
路は、入力した交流信号を、しきい値電圧発生回路から
のしきい値電圧と比較することによって、矩形波に波形
整形して出力するのであるが、しきい値電圧発生回路
は、比較回路に入力される交流信号の1周期毎の最大ピ
ーク値と最小ピーク値とを夫々ホールドし、連続してホ
ールドした最大ピーク値と最小ピーク値との中間電圧
を、しきい値電圧として比較回路へ出力する。
【0013】つまり、請求項1に記載の信号処理回路で
は、入力される交流信号の最新の最大ピーク値と最小ピ
ーク値との中間電圧を、波形整形用のしきい値電圧とし
て設定するようにしている。従って、請求項1に記載の
信号処理回路によれば、比較回路によって交流信号と比
較されるしきい値電圧が、常に交流信号の実際の変化中
心レベル(ゼロクロスレベル)付近に設定されることと
なるため、交流信号全体が如何に変動しようとも、その
交流信号を確実に波形整形することができる。そして、
この結果、当該信号処理回路を電子制御装置に用いれ
ば、その電子制御装置は、検出器からの情報を確実に得
ることができるようになる。
【0014】次に、請求項2に記載の本発明は、請求項
1に記載の信号処理回路において、前記しきい値電圧発
生回路は、前記交流信号の最大ピーク値をホールドする
第1のホールド回路と、前記交流信号の最小ピーク値を
ホールドする第2のホールド回路と、前記第1のホール
ド回路によってホールドされた最大ピーク値と前記第2
のホールド回路によってホールドされた最小ピーク値と
の中間電圧を、前記しきい値電圧として出力する出力回
路と、前記交流信号が前記しきい値電圧よりも大きくな
って前記比較回路の出力が反転したときに、前記第1の
ホールド回路を初期化する第1の初期化回路と、前記交
流信号が前記しきい値電圧よりも小さくなって前記比較
回路の出力が反転したときに、前記第2のホールド回路
を初期化する第2の初期化回路と、を備えたことを特徴
とする信号処理回路を要旨としている。
【0015】このように構成された請求項2に記載の信
号処理回路においては、しきい値電圧発生回路が、以下
の各回路の動作によって、しきい値電圧を出力する。即
ち、第1のホールド回路が交流信号の最大ピーク値をホ
ールドすると共に、第2のホールド回路が、交流信号の
最小ピーク値をホールドし、出力回路が、第1のホール
ド回路によってホールドされた最大ピーク値と、第2の
ホールド回路によってホールドされた最小ピーク値との
中間電圧を、しきい値電圧として比較回路へ出力する。
そして、交流信号がしきい値電圧よりも大きくなって比
較回路の出力が反転したときに、第1の初期化回路が、
第1のホールド回路を初期化し、また、交流信号がしき
い値電圧よりも小さくなって比較回路の出力が反転した
ときに、第2の初期化回路が、第2のホールド回路を初
期化する。
【0016】具体的に説明すると、例えば、第1のホー
ルド回路と第2のホールド回路によって、交流信号の最
大ピーク値と最小ピーク値とが夫々ホールドされてお
り、その両ピーク値の中間電圧が、しきい値電圧として
出力回路から比較回路へ出力されている状態において、
交流信号の電圧値が上昇して、その時のしきい値電圧よ
りも大きくなると、比較回路の出力が反転すると共に、
第1の初期化回路によって第1のホールド回路が初期化
される。
【0017】すると、最大ピーク値が初期化されて、出
力回路から比較回路へ出力されるしきい値電圧が低下す
るため、しきい値電圧と交流信号との差が瞬時に大きく
なる。つまり、しきい値電圧にヒステリシスが付けられ
て、比較回路の出力が反転した直後に交流信号がノイズ
等によって変動しても、比較回路の出力は安定する。
【0018】そして、交流信号の電圧値が更に上昇した
後に下降し始めると、その時の最大ピーク値が第1のホ
ールド回路によってホールドされ、そのホールドされた
最新の最大ピーク値と、第2のホールド回路によって以
前からホールドされている最小ピーク値との中間電圧
が、新たなしきい値電圧として出力回路から比較回路へ
出力されることとなる。
【0019】その後、交流信号の電圧値が更に下降し
て、その時のしきい値電圧よりも小さくなると、今度
は、比較回路の出力が上述した場合と逆のレベルに反転
すると共に、第2の初期化回路によって第2のホールド
回路が初期化される。すると、最小ピーク値が初期化さ
れて、出力回路から比較回路へ出力されるしきい値電圧
が上昇するため、この場合も、交流信号としきい値電圧
との差が大きくなって、比較回路の出力が安定する。
【0020】そして、交流信号の電圧値が更に下降した
後に上昇し始めると、その時の最小ピーク値が第2のホ
ールド回路によってホールドされ、そのホールドされた
最新の最小ピーク値と、第1のホールド回路によって前
回ホールドされた最大ピーク値との中間電圧が、新たな
しきい値電圧として出力回路から比較回路へ出力され
る。
【0021】その後は、交流信号の電圧値が上昇して、
その時のしきい値電圧よりも大きくなると、比較回路の
出力が反転すると共に、再び、第1の初期化回路によっ
て第1のホールド回路が初期化され、以後、上述した動
作が繰り返される。つまり、請求項2に記載の信号処理
回路においては、交流信号の最大ピーク値をホールドす
る第1のホールド回路を、交流信号がしきい値電圧より
も大きくなって比較回路の出力が反転したときに初期化
すると共に、交流信号の最小ピーク値をホールドする第
2のホールド回路を、交流信号がしきい値電圧よりも小
さくなって比較回路の出力が反転したときに初期化する
ことによって、交流信号の1周期毎の最新の最大ピーク
値と最小ピーク値をホールドするようにしている。そし
て、その最新の両ピーク値の中間電圧を、出力回路によ
って、比較回路のしきい値電圧として出力するようにし
ている。
【0022】このような、請求項2に記載の信号処理回
路によれば、上述したように、交流信号がしきい値電圧
を横切って比較回路の出力が反転した時に、しきい値電
圧には、交流信号との差が大きくなるようにヒステリシ
スが付けられるため、比較回路の出力が反転した直後に
交流信号がノイズ等によって変動しても、比較回路の出
力を安定させることができる。
【0023】次に、請求項3に記載の本発明は、請求項
2に記載の信号処理回路において、前記第1のホールド
回路と前記第2のホールド回路は、夫々、前記交流信号
の電圧値に応じてコンデンサを充電することにより、前
記交流信号のピーク値をホールドするように構成され、
前記第1の初期化回路と前記第2の初期化回路は、夫
々、前記第1のホールド回路と前記第2のホールド回路
のうち、対応するホールド回路の前記コンデンサを放電
させることにより、当該対応するホールド回路を初期化
するように構成されていること、を特徴としている。
【0024】このように構成された請求項3に記載の信
号処理回路によれば、第1及び第2のホールド回路と、
第1及び第2の初期化回路とを、非常に簡単に構成する
ことができ、延いては、信号処理回路自身の構成を簡単
なものにすることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明が適用された実施例
について図面を用いて説明する。尚、本発明の実施の形
態は、下記の実施例に何ら限定されることなく、本発明
の技術的範囲に属する限り、種々の形態を採り得ること
は言うまでもない。
【0026】まず、図1は、実施例のディーゼルエンジ
ン用電子制御装置(以下、ECUという)2の構成を表
すブロック図である。尚、図示はされていないが、本実
施例のECU2が制御するディーゼルエンジン(以下、
単にエンジンという)は、エンジンにより駆動される駆
動カムシャフトの回転に伴い燃料を高圧室に圧送し、圧
送される燃料の圧力が所定値以上になると、噴射ノズル
が開弁して燃料の噴射が開始され、その後、高圧室と燃
料溢流路とを連通する電磁スピル弁が開弁されて燃料の
圧力が低下すると、噴射ノズルが閉弁して燃料の噴射が
停止する、といった周知の分配型燃料噴射ポンプを備え
ている。そして、本実施例のECU2は、上記燃料噴射
ポンプに設けられた電磁スピル弁を、エンジンの運転状
態に応じて開閉制御することにより、エンジンへの燃料
噴射量を制御する。
【0027】図1に示すように、本実施例のECU2
は、燃料噴射ポンプの駆動カムシャフトの回転角度を検
出するための回転角度センサ4からの信号を、矩形波に
波形整形する信号処理回路6と、エンジンが搭載された
車両のアクセル開度やエンジンの冷却水温等を夫々検出
するための各種センサからのアナログセンサ信号を入力
するアナログインタフェース回路8と、アナログインタ
フェース回路8からのアナログ信号をデジタル信号に変
換するA/D変換器10と、エンジンの運転状態を検出
するための他のセンサや各種スイッチ等からのデジタル
センサ信号を入力するデジタルインタフェース回路12
と、信号処理回路6,A/D変換器10,及びデジタル
インタフェース回路12からの信号を入力して、エンジ
ンを制御するための制御処理を行うマイクロコンピュー
タ(以下、CPUという)14と、CPU14から出力
される駆動指令に応じて、上述した燃料噴射ポンプの電
磁スピル弁(以下、アクチュエータという)16を駆動
する駆動回路18とを備えている。
【0028】ここで、回転角度センサ4は、円周面に複
数の歯(突起)が形成された円板状のシグナルロータ4
aと、永久磁石にコイルを巻装してなる電磁ピックアッ
プ4bと、からなる周知の構成を有しており、シグナル
ロータ4aは上記駆動カムシャフトに取り付けられ、電
磁ピックアップ4bはシグナルロータ4aの円周面に対
向して設置されている。
【0029】そして、この回転角度センサ4では、エン
ジンの回転に応じて上記駆動カムシャフトが回転する
と、それと一体的にシグナルロータ4aが回転し、シグ
ナルロータ4aの歯が電磁ピックアップ4bの配置位置
を通過することに伴って、電磁ピックアップ4bに発生
する磁界の磁束密度が変化される。
【0030】よって、電磁ピックアップ4b(のコイ
ル)からは、図3(a)及び図4(a)に例示するよう
に、シグナルロータ4aの1つの歯が電磁ピックアップ
4bの配置位置を通過する時間を1周期とした、正弦波
状の交流信号が出力される。尚、電磁ピックアップ4b
から出力される上記交流信号は、電磁ピックアップ4b
の中心位置が、シグナルロータ4aの歯(凸部)の中心
位置と、歯と歯の間(凹部)の中心位置とに、夫々向か
い合うポイント(所謂ゼロクロスポイント)で、変化の
中心レベル(所謂ゼロクロスレベル)となる。また、シ
グナルロータ4aの歯は、駆動カムシャフトの基準角度
位置を示すために、複数個(本実施例では14個)毎に
その間隔が大きくなるように配置されている。よって、
電磁ピックアップ4bから出力される交流信号は、図4
(a)に示すように、14周期中の1周期だけが他の周
期よりも大きくなる。
【0031】そこで、ECU2は、回転角度センサ4
(電磁ピックアップ4b)からの上記交流信号を、信号
処理回路6によって、図4(d)に示す如く矩形波に波
形整形し、その波形整形後の信号をCPU14の外部割
込端子に入力するように構成されている。そして、CP
U14は、信号処理回路6からの矩形波信号に基づき、
駆動カムシャフトの回転角度を検出して、アクチュエー
タ16の駆動タイミングを決定する。
【0032】次に、ECU2に設けられた信号処理回路
6について説明する。まず、図1に示すように、電磁ピ
ックアップ4bのコイルの一端は、ECU2の端子NE
−を介して、ECU2の動作基準電位である接地電位
(GND=0V)に接続されており、上記コイルの他端
は、ECU2の端子NE+を介して、信号処理回路6に
接続されている。よって、端子NE+から信号処理回路
6に入力される入力信号S1は、図3(a)にて右から
1周期目に示すように、通常時には、接地電位を中心と
して正側及び負側に変化する交流信号となる。
【0033】そして、図1に示すように、信号処理回路
6は、上記入力信号S1からノイズを除去するための入
力フィルタ回路20と、入力フィルタ回路20から出力
されるノイズ除去後の入力信号S1’と後述するしきい
値電圧S4とを比較することにより、入力信号S1’を
−5Vと+5Vとの間で変化する矩形波に波形整形して
出力する比較回路22と、比較回路22から出力される
矩形波信号S5を、0Vと+5Vとの間で変化する矩形
波信号S6に変換して、CPU14へ出力するレベルシ
フト回路24と、比較回路22に入力される入力信号S
1’の最大ピーク値をホールドして出力する正ピークホ
ールド部、及び入力信号S1’の最小ピーク値をホール
ドして出力する負ピークホールド部からなるピークホー
ルド回路26と、上記正ピークホールド部から出力され
る信号S2と上記負ピークホールド部から出力される信
号S3とを加算し、両者の中心電圧値を上記しきい値電
圧S4として比較回路22へ出力する加算回路28と、
比較回路から出力される信号S5が反転する毎に、ピー
クホールド回路26の正ピークホールド部又は負ピーク
ホールド部を初期化するワンショットリセット回路30
と、から構成されている。
【0034】次に、信号処理回路6を構成する上記各回
路20〜30の構成について、図2を用いて説明する。
まず、入力フィルタ回路20は、端子NE+と端子NE
−(即ち接地電位)との間に接続されて、電磁ピックア
ップ4bのコイルの両端に電圧を発生させるゲイン抵抗
器R1と、抵抗器R1と並列に接続されたコンデンサC
1と、一端が端子NE+に接続された抵抗器R2と、抵
抗器R2の他端にアノードが接続されたツェナーダイオ
ードZD1と、アノードが接地電位に接続され、カソー
ドがツェナーダイオードZD1のカソードに接続された
ツェナーダイオードZD2と、ツェナーダイオードZD
1のアノードと抵抗器R2との接続点に接続されたEM
Iフィルタ32と、から構成されている。
【0035】このような入力フィルタ回路20において
は、端子NE+と端子NE−との間に発生する入力信号
S1の電圧レベルが、2つのツェナーダイオードZD
1,ZD2によって、±5V以内にクランプされると共
に、入力信号S1に混入した高周波ノイズが、コンデン
サC1及びEMIフィルタ32によって除去される。そ
して、そのノイズ除去後の入力信号S1’が、EMIフ
ィルタ32から比較回路22へ出力される。
【0036】尚、抵抗器R2は、ツェナーダイオードZ
D1,ZD2に流れる電流を制限するためのものであ
る。また、EMIフィルタ32は、直列に接続された2
つのコイルと、両コイルの接続点と接地電位との間に接
続されたコンデンサからなり、両コイルとコンデンサと
の減衰特性によって高周波ノイズを吸収するものであ
る。
【0037】次に、比較回路22は、入力される2つの
信号を大小比較するコンパレータ34と、入力フィルタ
回路20からの入力信号S1’を、コンパレータ34の
−端子(反転入力端子)に入力するための入力保護用抵
抗器R3と、加算回路28から出力されるしきい値電圧
S4を、コンパレータ34の+端子(非反転入力端子)
に入力するための入力保護用抵抗器R4と、コンパレー
タ34の+端子と出力端子との間に接続されて、コンパ
レータ34の比較動作にヒステリシスを設けるための帰
還用抵抗器R5と、正の電源電圧(本実施例では+5
V)とコンパレータ34の出力端子との間に接続された
抵抗器R6と、から構成されている。
【0038】尚、コンパレータ34は、±5Vの電源電
圧によって動作するように構成されている。また、コン
パレータ34の出力形式はオープンドレインであり、抵
抗器R6は、コンパレータ34がハイレベル(+5V)
を出力できるように設けらている。
【0039】このように構成された比較回路22におい
ては、入力フィルタ回路20からの入力信号S1’の電
圧レベルが、加算回路28からのしきい値電圧S4より
も小さければ、コンパレータ34が+5Vの信号を出力
し、逆に、入力信号S1’の電圧レベルが、しきい値電
圧S4よりも大きければ、コンパレータ34が−5Vの
信号を出力する。そして、このようなコンパレータ34
の動作により、入力信号S1’が−5Vと+5Vとの間
で変化する矩形波信号S5に波形整形されて、レベルシ
フト回路24へ出力される。
【0040】次に、レベルシフト回路24は、エミッタ
端子が正の電源電圧(+5V)に接続されたPNP形の
トランジスタT1と、トランジスタT1のエミッタ端子
とベース端子との間に接続されたベース電流リーク用の
抵抗器R7と、比較回路22のコンパレータ34の出力
端子にカソードが接続されたダイオードD1と、ダイオ
ードD1のアノードに一端が接続され、他端がトランジ
スタT1のベース端子に接続されたベース電流制限用の
抵抗器R8と、トランジスタT1のコレクタ端子と接地
電位との間に設けられた出力用の抵抗器R9と、トラン
ジスタT1のコレクタ端子に一端が接続され、他端がC
PU14の外部割込端子に接続された入力保護用の抵抗
器R10と、から構成されている。
【0041】このようなレベルシフト回路24において
は、比較回路22からの矩形波信号S5が+5Vであれ
ば、トランジスタT1がオフ状態となって、そのコレク
タ端子の電圧レベルが0Vとなるため、CPU14へは
抵抗器R10を介して0Vの信号が出力される。また逆
に、比較回路22からの矩形波信号S5が−5Vであれ
ば、トランジスタT1がオン状態となって、そのコレク
タ端子の電圧レベルが+5Vとなるため、CPU14へ
は抵抗器R10を介して+5Vの信号が出力される。
【0042】そして、このようにトランジスタT1がス
イッチングされることにより、図3(d),(e)に示
すように、比較回路22からの矩形波信号S5は、論理
反転されると共に、0Vと+5Vとの間で変化する矩形
波信号S6にレベル変換されて、CPU14へ出力され
る。
【0043】次に、ピークホールド回路26は、入力フ
ィルタ回路20から出力される入力信号S1’が+端子
に入力されたオペアンプ36と、そのオペアンプ36の
−端子に、出力端子と−端子が接続されたオペアンプ3
8と、オペアンプ38の出力端子と正の電源電圧(+5
V)との間に接続された抵抗器R11と、オペアンプ3
6の出力端子にアノードが接続されたダイオードD2
と、ダイオードD2のカソードに一端が接続され、他端
がオペアンプ38の+端子に接続された抵抗器R12
と、オペアンプ38の+端子に一端が接続され、他端が
負の電源電圧(本実施例では−5V)に接続された最大
ピーク値ホールド用のコンデンサC2と、コンデンサC
2を自然放電させるための抵抗器R13とを備えてお
り、上記各素子によって、正ピークホールド部が構成さ
れている。
【0044】また更に、ピークホールド回路26は、入
力フィルタ回路20から出力される入力信号S1’が+
端子に入力されたオペアンプ40と、そのオペアンプ4
0の−端子に、出力端子と−端子が接続されたオペアン
プ42と、オペアンプ42の出力端子と負の電源電圧
(−5V)との間に接続された抵抗器R14と、オペア
ンプ40の出力端子にカソードが接続されたダイオード
D3と、ダイオードD3のアノードに一端が接続され、
他端がオペアンプ42の+端子に接続された抵抗器R1
5と、オペアンプ42の+端子に一端が接続され、他端
が正の電源電圧(+5V)に接続された最小ピーク値ホ
ールド用のコンデンサC3と、コンデンサC3を自然放
電させるための抵抗器R16とを備えており、上記各素
子によって、負ピークホールド部が構成されている。
【0045】尚、上記4つのオペアンプ36〜42は、
比較回路22のコンパレータ34と同様に、±5Vの電
源電圧によって動作するように構成されている。また、
抵抗器R13,R16の抵抗値は、極めて大きな値(本
実施例では1MΩ)に設定されている。
【0046】このように構成されたピークホールド回路
26において、まず、上記正ピークホールド部では、オ
ペアンプ36が、入力信号S1’をインピーダンス変換
して出力する。すると、オペアンプ36の出力によっ
て、コンデンサC2が、ダイオードD2及び抵抗器R1
2を介して正の電圧で充電され、また、ダイオードD2
によって、コンデンサC2の放電は阻止されるため、コ
ンデンサC2には、入力信号S1’の最大ピーク値(正
のピーク値)に応じた電荷が充電されることとなる。
【0047】そして、オペアンプ38は、自己の+端子
と同じ電圧レベルを出力する、所謂ボルテージフォロア
回路を形成しているため、コンデンサC2の充電電圧と
同じ電圧レベルを出力する。よって、ピークホールド回
路26の正ピークホールド部では、入力信号S1’の最
大ピーク値がコンデンサC2によりホールドされて、オ
ペアンプ38から加算回路28へ、入力信号S1’の最
大ピーク値に相当する電圧信号S2が出力されることと
なる。
【0048】一方、上記負ピークホールド部では、オペ
アンプ40が、正ピークホールド部のオペアンプ36と
同様に、入力信号S1’と同じ電圧レベルの信号を出力
する。すると、オペアンプ40の出力によって、コンデ
ンサC3が、ダイオードD3及び抵抗器R15を介して
負の電圧で充電され、また、ダイオードD3によって、
コンデンサC3の放電は阻止されるため、コンデンサC
3には、入力信号S1’の最小ピーク値(負のピーク
値)に応じた電荷が充電されることとなる。
【0049】そして、オペアンプ42も、正ピークホー
ルド部のオペアンプ38と同様にボルテージフォロア回
路を形成しているため、コンデンサC3の充電電圧と同
じ電圧レベルを出力する。よって、ピークホールド回路
26の負ピークホールド部では、入力信号S1’の最小
ピーク値がコンデンサC3によりホールドされて、オペ
アンプ42から加算回路28へ、入力信号S1’の最小
ピーク値に相当する電圧信号S3が出力されることとな
る。
【0050】次に、加算回路28は、出力端子が自己の
−端子に接続されたオペアンプ44と、ピークホールド
回路26のオペアンプ38の出力端子に一端が接続さ
れ、他端がオペアンプ44の+端子に接続された抵抗器
R17と、ピークホールド回路26のオペアンプ42の
出力端子に一端が接続され、他端が抵抗器R17と同じ
くオペアンプ44の+端子に接続された抵抗器R18
と、から構成されている。
【0051】尚、オペアンプ44は、前述した他のオペ
アンプ36〜42と同様に、±5Vの電源電圧によって
動作するように構成されている。また、抵抗器R17と
抵抗器R18は同じ抵抗値(例えば10KΩ)に設定さ
れている。このような加算回路28においては、ピーク
ホールド回路26のオペアンプ38(正ピークホールド
部)から出力される電圧信号S2と、ピークホールド回
路26のオペアンプ42(負ピークホールド部)から出
力される電圧信号S3とが、互いに直列に接続された抵
抗器R17,R18によって加算され、その抵抗器R1
7,R18の接続点に生じた加算後の電圧中心値に相当
するレベルが、オペアンプ44から出力される。
【0052】従って、オペアンプ44から比較回路22
のコンパレータ34へは、入力信号S1’の最大ピーク
値(電圧信号S2)と最小ピーク値(電圧信号S3)と
の中間電圧が、しきい値電圧S4として出力されること
となる。次に、ワンショットリセット回路30は、レベ
ルシフト回路24のトランジスタT1のコレクタ端子に
発生する電圧を反転して出力するインバータ46と、イ
ンバータ46の出力を更に反転して出力する2つのイン
バータ48,50と、インバータ48の出力端子に一端
が接続された抵抗器R19と、抵抗器R19の他端に一
端が接続され、他端が接地電位に接続されたコンデンサ
C4と、一方の入力端子にインバータ46の出力端子が
接続され、他方の入力端子に抵抗器R19とコンデンサ
C4との接続点が接続された2入力のノアゲート52
と、エミッタ端子が負の電源電圧(−5V)に接続され
たNPN形のトランジスタT2と、トランジスタT2の
ベース端子とノアゲート52の出力端子との間に接続さ
れたベース電流制限用の抵抗器R20と、トランジスタ
T2のコレクタ端子とピークホールド回路26のオペア
ンプ38の+端子との間に接続された放電電流制限用の
抵抗器R21と、トランジスタT2のベース端子とエミ
ッタ端子との間に接続されたベース電流リーク用の抵抗
器R22と、を備えている。
【0053】そして更に、ワンショットリセット回路3
0は、インバータ50の出力端子に一端が接続された抵
抗器R23と、抵抗器R23の他端に一端が接続され、
他端が接地電位に接続されたコンデンサC5と、一方の
入力端子にインバータ46の出力端子が接続され、他方
の入力端子に抵抗器R23とコンデンサC5との接続点
が接続された2入力のナンドゲート54と、エミッタ端
子が正の電源電圧(+5V)に接続されたPNP形のト
ランジスタT3と、トランジスタT3のベース端子とナ
ンドゲート54の出力端子との間に接続されたベース電
流制限用の抵抗器R24と、トランジスタT3のコレク
タ端子とピークホールド回路26のオペアンプ42の+
端子との間に接続された放電電流制限用の抵抗器R25
と、トランジスタT3のベース端子とエミッタ端子との
間に接続されたベース電流リーク用の抵抗器R26と、
を備えている。
【0054】このようなワンショットリセット回路30
においては、インバータ46,48、抵抗器R19、コ
ンデンサC4、及びノアゲート52によって、レベルシ
フト回路24からCPU14へ出力される矩形波信号S
6がロウレベル(0V)からハイレベル(+5V)へ変
化した時、換言するならば、比較回路22(コンパレー
タ34)の出力信号S5が+5Vから−5Vに変化した
時に、抵抗器R19とコンデンサC4との時定数によっ
て決まる所定時間だけ、ノアゲート52からハイレベル
の信号を出力する、ワンショットパルス回路が形成され
ている。
【0055】また、インバータ46,50、抵抗器R2
3、コンデンサC5、及びナンドゲート54によって、
レベルシフト回路24からCPU14へ出力される矩形
波信号S6がハイレベル(+5V)からロウレベル(0
V)へ変化した時に、抵抗器R23とコンデンサC5と
の時定数によって決まる所定時間だけ、ナンドゲート5
4からロウレベルの信号を出力する、ワンショットパル
ス回路が形成されている。
【0056】よって、CPU14へ出力される矩形波信
号S6がロウレベルからハイレベルに変化すると、トラ
ンジスタT2が所定時間だけオンして、ピークホールド
回路26の最大ピーク値ホールド用コンデンサC2が抵
抗器R21を介して放電され、また逆に、上記矩形波信
号S6がハイレベルからロウレベルに変化すると、トラ
ンジスタT3が所定時間だけオンして、ピークホールド
回路26の最小ピーク値ホールド用コンデンサC3が抵
抗器R25を介して放電される。
【0057】つまり、ワンショットリセット回路30で
は、入力フィルタ回路20から出力されるノイズ除去後
の入力信号S1’が、加算回路28からのしきい値電圧
S4よりも大きくなって、比較回路22の出力信号S5
が+5Vから−5Vに変化したときに、ピークホールド
回路26のコンデンサC2を放電させることにより、上
記正ピークホールド部によってホールドされた最大ピー
ク値を初期化するようにしている。
【0058】そして逆に、ノイズ除去後の入力信号S
1’が、加算回路28からのしきい値電圧S4よりも小
さくなって、比較回路22の出力信号S5が−5Vから
+5Vに変化したときに、ピークホールド回路26のコ
ンデンサC3を放電させることにより、上記負ピークホ
ールド部によってホールドされた最小ピーク値を初期化
するようにしている。
【0059】尚、本実施例においては、ピークホールド
回路26、加算回路28、及びワンショットリセット回
路30が、しきい値電圧発生回路に相当している。そし
て、その中で、ピークホールド回路26の正ピークホー
ルド部が第1のホールド回路に相当し、ピークホールド
回路26の負ピークホールド部が第2のホールド回路に
相当し、加算回路28が出力回路に相当している。ま
た、ワンショットリセット回路30において、インバー
タ46,48、ノアゲート52、トランジスタT2、抵
抗器R19〜R22、及びコンデンサC4からなる部分
が、第1の初期化回路に相当し、インバータ46,5
0、ナンドゲート54、トランジスタT3、抵抗器R2
3〜R26、及びコンデンサC5からなる部分が、第2
の初期化回路に相当している。
【0060】次に、上記のように構成された信号処理回
路6の全体動作について、図3を参照しながら説明す
る。尚、ECU2の端子NE+から入力フィルタ回路2
0へ入力される入力信号S1と、比較回路22へ入力さ
れるノイズ除去後の入力信号S1’とは、高周波ノイズ
の有無という点以外はほぼ同じ波形であるため、以下の
説明においては、両信号S1,S1’を特に区別するこ
となく、入力信号S1という。また、以下の説明におい
て、()内のPから始まる数字で示される符号は、図3
の各ポイントを表している。
【0061】まず、ピークホールド回路26のコンデン
サC2,C3によって、入力信号S1の最新の最大ピー
ク値と最小ピーク値とが夫々ホールドされており、その
両ピーク値の中間電圧が、しきい値電圧S4として加算
回路28から比較回路22へ出力されている状態におい
て、入力信号S1の電圧値が上昇し、その時のしきい値
電圧S4よりも大きくなると(P1)、比較回路22の
出力信号S5が+5Vから−5Vに反転すると共に(P
2)、レベルシフト回路24からCPU14へ出力され
る矩形波信号S6が0Vから+5Vに反転する(P
3)。
【0062】すると、ワンショットリセット回路30の
トランジスタT2が所定時間だけオンして、ピークホー
ルド回路26のコンデンサC2が放電され、これに伴っ
て、ピークホールド回路26のオペアンプ38から出力
される電圧信号S2が、一旦−5Vまで低下(初期化)
されるため(P4)、加算回路28から比較回路22へ
出力されるしきい値電圧S4も低下する(P5)。
【0063】よって、しきい値電圧S4と入力信号S1
との差が瞬時に大きくなり、比較回路22の出力信号S
5が反転した直後に入力信号S1がノイズ等によって変
動しても、比較回路22の出力信号S5は安定する。つ
まり、しきい値電圧S4にヒステリシスが付けられるこ
ととなる。
【0064】そして、入力信号S1の電圧値が更に上昇
した後に下降し始めると(P6)、その時の最大ピーク
値がピークホールド回路26のコンデンサC2によって
ホールドされ(P7)、そのホールドされた最新の最大
ピーク値と、ピークホールド回路26のコンデンサC3
によって以前からホールドされている最小ピーク値との
中間電圧が、新たなしきい値電圧S4として加算回路2
8から比較回路22へ出力される(P8)。
【0065】その後、入力信号S1の電圧値が更に下降
して、その時のしきい値電圧S4よりも小さくなると
(P9)、今度は、比較回路22の出力信号S5が−5
Vから+5Vに反転すると共に(P10)、レベルシフ
ト回路24からCPU14へ出力される矩形波信号S6
が+5Vから0Vに反転する(P11)。
【0066】すると、今度は、ワンショットリセット回
路30のトランジスタT3が所定時間だけオンして、ピ
ークホールド回路26のコンデンサC3が放電され、こ
れに伴って、ピークホールド回路26のオペアンプ42
から出力される電圧信号S3が、一旦+5Vまで上昇
(初期化)されるため(P12)、加算回路28から比
較回路22へ出力されるしきい値電圧S4も上昇する
(P13)。
【0067】よって、この場合も、しきい値電圧S4と
入力信号S1との差が瞬時に大きくなり、比較回路22
の出力信号S5が安定する。そして、入力信号S1の電
圧値が更に下降した後に上昇し始めると(P14)、そ
の時の最小ピーク値がピークホールド回路26のコンデ
ンサC3によってホールドされ(P15)、そのホール
ドされた最新の最小ピーク値と、ピークホールド回路2
6のコンデンサC2によって前回ホールドされた最大ピ
ーク値との中間電圧が、新たなしきい値電圧S4として
加算回路28から比較回路22へ出力される(P1
6)。その後、入力信号S1の電圧値が上昇して、その
時のしきい値電圧S4よりも大きくなると(P17)、
再び、比較回路22の出力信号S5が反転すると共に
(P18)、ワンショットリセット回路30によってピ
ークホールド回路26のコンデンサC2が初期化され
(P19)、以後は上述した動作が繰り返される。
【0068】このように、本実施例の信号処理回路6で
は、入力信号S1の1周期毎の最新の最大ピーク値と最
小ピーク値とを夫々ホールドし、その両ピーク値の中間
電圧を、波形整形用のしきい値電圧S4として設定する
ようにしている。従って、本実施例の信号処理回路6に
よれば、比較回路22によって入力信号S1と比較され
るしきい値電圧S4が、常に入力信号S1の実際の変化
中心レベル(ゼロクロスレベル)付近に設定されること
となるため、図3(a)に示される波形の4周期目から
6周期目に例示するように、入力信号S1全体が如何に
変動しようとも、その入力信号S1を確実に波形整形す
ることができる。
【0069】次に、上記信号処理回路6の効果を一層明
らかにするために、ECU2の動作について、図4を用
いて説明する。尚、図4において、(a)は信号処理回
路6への入力信号S1の波形を表し、(b)はECU2
からアクチュエータ(電磁スピル弁)16へ出力される
駆動電流の波形を表し、(c)はエンジンの燃料噴射ポ
ンプで圧送される燃料の圧力を表し、(d)は信号処理
回路6のレベルシフト回路24からCPU14へ出力さ
れる矩形波信号S6の反転波形を表し、(e)はCPU
14にて矩形波信号S6のパルス数をカウントするため
の内部カウンタのカウント値を表している。
【0070】まず、ECU2のCPU14は、回転角度
センサ4(電磁ピックアップ4b)から前述した如く出
力されて信号処理回路6により波形整形された後のセン
サ信号、即ち信号処理回路6から出力される矩形波信号
S6に基づいて、エンジンの回転速度や燃料噴射ポンプ
の駆動カムシャフトの回転角度を検出する。
【0071】具体的に説明すると、既述したように、回
転角度センサ4のシグナルロータ4aの歯は、駆動カム
シャフトの基準角度位置を示すために、14個毎にその
間隔が大きくなるように配置されているため、図4
(d)に示されるように、入力信号S1を波形整形した
矩形波信号S6の周期は、14周期中の1周期だけが他
の周期よりも大きくなる。そこで、CPU14は、図4
(e)に示すように、矩形波信号S6の周期が他の周期
よりも大きい期間が終了すると、内部カウンタをクリア
し、その後、矩形波信号S6が立ち下がる度に、内部カ
ウンタをインクリメントするようにしている。そして、
その内部カウンタの値や単位時間当りのカウント回数に
基づき、エンジンの回転速度や駆動カムシャフトの回転
角度を検出する。
【0072】そして更に、CPU14は、A/D変換器
10及びデジタルインタフェース回路12から入力され
るデジタル信号に基づいて、エンジンの他の運転状態を
検出すると共に、検出した運転状態に最適な燃料噴射量
を算出し、その算出結果に基づいて、アクチュエータ
(電磁スピル弁)16へ駆動回路18を介して駆動電流
を供給することにより、エンジンへの燃料噴射量を制御
する。
【0073】即ち、まず、駆動カムシャフトが所定の回
転角度位置に来たタイミングで、図4(b)に示すよう
に、アクチュエータ16へ駆動電流を供給し、これによ
り、アクチュエータ16を閉弁させて燃料噴射ポンプの
燃料溢流路を閉じておく。その後、図4(c)に示すよ
うに、燃料噴射ポンプにおいて、駆動カムシャフトの回
転に伴い高圧室に圧送される燃料の圧力が所定値P以上
になると、燃料噴射ポンプの噴射ノズルが開弁して燃料
の噴射が開始されるため、CPU14は、図4(b)に
示すように、アクチュエータ16への通電を開始した時
点から、算出した燃料噴射量に対応する所定角度に相当
する時間t1が経過した後に、アクチュエータ16への
通電を停止して、アクチュエータ16を開弁させる。
【0074】すると、燃料噴射ポンプの高圧室と燃料溢
流路とが連通されて、燃料の圧力が低下し、その値が上
記所定値Pよりも低くなると、噴射ノズルが閉弁して燃
料の噴射が停止する。よって、燃料噴射ポンプからエン
ジンへは、図4(c)に示すように、圧送される燃料の
圧力が所定値P以上になって噴射ノズルが開弁してか
ら、アクチュエータ16への通電が停止されて噴射ノズ
ルが閉弁するまでの時間t2だけ、燃料が噴射される。
そして、ECU2のCPU14は、上記のようにアクチ
ュエータ16を開閉駆動することにより、エンジンへの
燃料噴射量を制御する。
【0075】ここで、エンジンへ燃料が噴射される際に
は、その噴射反力によって、駆動カムシャフトの回転角
速度が瞬時変動したり、或いは、回転角度センサ4のシ
グナルロータ4aと電磁ピックアップ4bとのギャップ
が瞬時変動したりする。よって、図4(a)の期間Kに
示されているように、信号処理回路6に入力される入力
信号S1は、燃料が噴射される際に、その変化の中心レ
ベル(ゼロクロスレベル)が、接地電位(GND)を下
回ってしまう場合がある。
【0076】従って、例えば、ECU2内の信号処理回
路6として、比較回路22のしきい値電圧S4が一定値
に設定されているものや、入力信号S1の最大ピーク値
だけに応じて、しきい値電圧S4を引き上げてやるよう
に構成された従来の回路を用いた場合には、入力信号S
1を波形整形可能なしきい値電圧S4を設定することが
できず、図4(d)の点線で示すように、波形整形後の
矩形波信号S6に「パルス抜け」が生じてしまう。そし
て、この結果、図4(e)の点線で示すように、CPU
14の内部カウンタの値が、同図の実線で示される本来
の値よりも小さくなってしまい、正確な燃料噴射制御を
行えなくなってしまう。
【0077】これに対して、本実施例の信号処理回路6
によれば、既述したように、入力信号S1全体が如何に
変動しようとも、その入力信号S1を確実に波形整形す
ることができるため、ECU2は、駆動カムシャフトの
回転状態を確実に検出して、正確な燃料噴射制御を実行
することができるようになるのである。
【0078】また、本実施例の信号処理回路6によれ
ば、既述したように、入力信号S1がしきい値電圧S4
を横切って比較回路22の出力信号S5が反転した時
に、しきい値電圧S4には、入力信号S1との差が大き
くなるようにヒステリシスが付けられるため、比較回路
22の出力信号S5が反転した直後に入力信号S1がノ
イズ等によって変動しても、安定した出力を得ることが
できる。
【0079】しかも、本実施例の信号処理回路6におい
ては、ピークホールド回路26が、入力信号S1の電圧
値に応じてコンデンサC2,C3を充電することによ
り、入力信号S1の最大ピーク値及び最小ピーク値をホ
ールドするように構成され、ワンショットリセット回路
30が、そのコンデンサC2,C3を放電させることに
より、ホールドされたピーク値を初期化するように構成
されているため、非常に簡単な構成で上記効果を得るこ
とができる。
【0080】尚、上記実施例の信号処理回路6では、回
路の電源電圧として±5Vを使用したが、これは、入力
信号S1の変化中心レベル(ゼロクロスレベル)を、E
CU2の動作基準電位である接地電位と合わせるため
に、電磁ピックアップ4bのコイルの一端をECU2内
の接地電位に接続したためである。
【0081】よって、信号処理回路6は、例えば+5V
の単一電源だけで構成することもできる。即ち、この場
合には、電磁ピックアップ4bのコイルの一端を、例え
ば+2.5Vの電位に接続して、入力信号S1を+2.
5Vを中心に0Vと+5Vとの間で変化させればよい。
【0082】つまり、回路の動作電圧範囲が、入力信号
S1の変化中心レベルに対して、その上下の電圧範囲を
カバーしていれば良いのである。一方、上記実施例のE
CU2は、回転角度センサ4からの入力信号S1を、図
2に示した信号処理回路6だけで波形整形するように構
成されていたが、例えば、図5に示す如く、ECU2内
に、図2の信号処理回路6に加えて、比較回路22のし
きい値電圧S4が一定値に設定された従来の信号処理回
路60を追加して設けるようにしてもよい。
【0083】つまり、図5に示す従来の信号処理回路6
0とは、図2の信号処理回路6に対して、ピークホール
ド回路26,加算回路28,及びワンショットリセット
回路30を排除すると共に、比較回路22のコンパレー
タ34の+端子を接地電位に接続したものである。
【0084】そして、図5に示すECU2は、CPU1
4が、信号処理回路6から出力される矩形波信号S6の
パルス数と、従来の信号処理回路60から出力される矩
形波信号S7のパルス数とを比較して、両パルス数が一
致している時には、従来の信号処理回路60からの矩形
波信号S7に基づきエンジンの運転状態を検出し、両パ
ルス数が一致しない時には、信号処理回路6からの矩形
波信号S6に基づきエンジンの運転状態を検出するとい
った具合いに、矩形波信号S6,S7のうち、最適な方
をエンジン制御に用いるように構成されている。
【0085】また、回転角度センサ4からの入力信号S
1が、図4(a)の期間Kに示されているように大きく
変動する現象は、エンジンの回転速度や燃料噴射量によ
って決まる特定の運転領域で顕著に発生するため、図5
に示したように2つの信号処理回路6,60を有する場
合には、予め定められた条件が成立した時にだけ、信号
処理回路6からの矩形波信号S6を用いる、といった構
成を採用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例のディーゼルエンジン用電子制御装置
(ECU)の構成を表すブロック図である。
【図2】 図1の信号処理回路を表す回路図である。
【図3】 図2の信号処理回路の動作を説明する説明図
である。
【図4】 図1の電子制御装置(ECU)の動作を説明
する説明図である。
【図5】 他の実施例の構成を説明する説明図である。
【符号の説明】
2…電子制御装置(ECU) 4…回転角度センサ 4a…シグナルロータ 4b…電磁ピックアップ
6…信号処理回路 14…マイクロコンピュータ(CPU) 18…駆動
回路 16…電磁スピル弁(アクチュエータ) 20…入力
フィルタ回路 22…比較回路 24…レベルシフト回路 26…
ピークホールド回路 28…加算回路 30…ワンショットリセット回路
52…ノアゲート 32…EMIフィルタ 34…コンパレータ 54
…ナンドゲート 36,38,40,42,44…オペアンプ 46,48,50…インバータ C1〜C5…コンデ
ンサ D1〜D3…ダイオード R1〜R26…抵抗器 T1〜T3…トランジスタ ZD1,ZD2…ツェナ
ーダイオード

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の検出器から出力される交流信号を
    入力し、該交流信号と所定のしきい値電圧とを比較する
    ことにより、該交流信号を矩形波に波形整形して出力す
    る比較回路と、 該比較回路に入力される前記交流信号の1周期毎の最大
    ピーク値と最小ピーク値とを夫々ホールドし、連続して
    ホールドした最大ピーク値と最小ピーク値との中間電圧
    を、前記しきい値電圧として前記比較回路へ出力するし
    きい値電圧発生回路と、 を備えたことを特徴とする信号処理回路。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の信号処理回路におい
    て、 前記しきい値電圧発生回路は、 前記交流信号の最大ピーク値をホールドする第1のホー
    ルド回路と、 前記交流信号の最小ピーク値をホールドする第2のホー
    ルド回路と、 前記第1のホールド回路によってホールドされた最大ピ
    ーク値と前記第2のホールド回路によってホールドされ
    た最小ピーク値との中間電圧を、前記しきい値電圧とし
    て出力する出力回路と、 前記交流信号が前記しきい値電圧よりも大きくなって前
    記比較回路の出力が反転したときに、前記第1のホール
    ド回路を初期化する第1の初期化回路と、 前記交流信号が前記しきい値電圧よりも小さくなって前
    記比較回路の出力が反転したときに、前記第2のホール
    ド回路を初期化する第2の初期化回路と、 を備えたことを特徴とする信号処理回路。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の信号処理回路におい
    て、 前記第1のホールド回路と前記第2のホールド回路は、
    夫々、前記交流信号の電圧値に応じてコンデンサを充電
    することにより、前記交流信号のピーク値をホールドす
    るように構成され、 前記第1の初期化回路と前記第2の初期化回路は、夫
    々、前記第1のホールド回路と前記第2のホールド回路
    のうち、対応するホールド回路の前記コンデンサを放電
    させることにより、当該対応するホールド回路を初期化
    するように構成されていること、 を特徴とする信号処理回路。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006511815A (ja) * 2003-02-07 2006-04-06 ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング センサの診断方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006511815A (ja) * 2003-02-07 2006-04-06 ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング センサの診断方法

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