JPH0994931A - 積層体および該積層体からなる袋、チャック袋ならびに圧縮収納袋 - Google Patents

積層体および該積層体からなる袋、チャック袋ならびに圧縮収納袋

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JPH0994931A
JPH0994931A JP7285432A JP28543295A JPH0994931A JP H0994931 A JPH0994931 A JP H0994931A JP 7285432 A JP7285432 A JP 7285432A JP 28543295 A JP28543295 A JP 28543295A JP H0994931 A JPH0994931 A JP H0994931A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 透明性、耐衝撃性、ガスバリヤー性、低温ヒ
ートシール性、成形性にすぐれた少なくとも3層構造の
積層体およびその積層体からなる袋、チャック袋、圧縮
収納袋を提供する。 【解決手段】 (A)密度0.86〜0.94g/cm
のエチレン・α−オレフィン共重合体、(A′)特定
のMw/MnやCb等をもち密度が0.86〜0.94
g/cmのエチレン・α−オレフィン共重合体又は
(B)高圧ラジカル重合法によるエチレン重合体からな
る第I層と、(C)密度0.94g/cm以上の高密
度ポリエチレンを主体とする第II層と、前記(A′)
エチレン・α−オレフィン共重合体を主体とする第II
I層とを含み、かつ第II層を中間層とする積層体を用
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、透明性、耐衝撃
性、ガスバリヤー性、低温ヒートシール性、成形性にす
ぐれた少なくとも3層構造の積層体およびその積層体か
らなる袋、チャック袋、圧縮収納袋に関するものであ
る。該積層体は食品、新聞、雑誌、機械類などの包装資
材として広く用いられ、これらの袋、チャック付き袋は
透明性と気密性にすぐれており、食品、医薬品、工業製
品、衣料品、雑貨等の再開閉可能な包装袋として広く用
いられる。また、熱可塑性樹脂製チャックに気密性を付
与したものは、食品の長期保存用包装袋、流動性の食品
の包装袋、また、衣料品や布団等を脱気圧縮保存するた
めの圧縮収納袋等に広く用いられる。
【0002】
【従来技術】従来より包装資材として高圧法低密度ポリ
エチレン、線状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレ
ンのフィルムなどが用いられている。しかし、高圧法低
密度ポリエチレンは耐衝撃性、ガスバリヤー性、腰の強
さが劣り、高密度ポリエチレンは透明性、耐衝撃性が劣
る。一方、線状低密度ポリエチレンは透明性、耐衝撃性
にすぐれているが、ガスバリヤー性、腰の強さ、成形性
に劣る。このため単層フィルムでは透明性、耐衝撃性、
腰の強さ、ガスバリヤー性、成形性等を総合的に満足で
きる樹脂はなく、これらを満足させるために種々のポリ
エチレン系樹脂からなる積層フィルムが提案されてい
る。
【0003】例えば特開昭59−11252号公報で
は、中間層に高密度ポリエチレンと線状低密度ポリエチ
レンを配合した層を用い、両外層に線状低密度ポリエチ
レンを用いた積層フィルム、特開昭58−59080
号公報では中間層に高密度ポリエチレン、外層に線状低
密度ポリエチレン、他の外層に高圧法低密度ポリエチレ
ンまたはエチレン系共重合体を用いた積層フィルム、さ
らに詳細には、中間層に高密度ポリエチレンとエチレン
系共重合体、外層に線状低密度ポリエチレン、他の外層
に高圧法低密度ポリエチレンまたはエチレン系共重合体
を用いた積層フィルム、特開昭59−38059号公
報では中間層に高密度ポリエチレン、両外層に線状低密
度ポリエチレンを使用した積層体、さらに中間層に高密
度ポリエチレンと線状低密度ポリエチレン、両外層に線
状低密度ポリエチレンを用いた積層体などがそれぞれ開
示されている。
【0004】上記の積層フィルムは、耐衝撃性、腰の
強さ、ガスバリヤー性等にすぐれているが、透明性、成
形性が劣っており、の積層フィルムは耐衝撃性、腰の
強さ、ガスバリヤー性、成形性等にすぐれているが、透
明性が劣る。の積層耐は耐衝撃性、腰の強さ、ガスバ
リヤー性等にすぐれているが、透明性、成形性が劣って
いるという問題がある。昨今では、製袋して袋として使
用する場合、製袋の高速化に伴い、さらに低温ヒートシ
ール性、シール部の接着強度等の改良が強く望まれてい
る。しかし、上記したような従来の積層フィルムは、製
袋する際に内層のヒートシール温度が高く、製袋の際の
生産性が向上しない。
【0005】また、袋、チャック袋では、一般的なポリ
エチレン系樹脂を使用したものが種々の分野に広く用い
られている(例えば特公昭59−29500号公報、特
公昭60−50663号公報、特開昭58−17134
7号公報、特開昭61−203854号公報等)。これ
らチャック袋は、一般的には単層フィルムで構成され、
低密度ポリエチレン(LDPEと称す)、線状低密度ポ
リエチレン(LLDPEと称す)、高密度ポリエチレン
(HDPEと称す)等のポリエチレン系樹脂が用いられ
ている。しかし、LDPEは透明性に優れるものの、ガ
スバリヤー性や耐衝撃性が劣り、腰が弱いという欠点を
有している。また、LLDPEは、ガスバリヤー性、腰
の強さ、成形性が不十分である。さらに、HDPEは、
ガスバリヤー性、耐衝撃性、腰の強さなどの特性がある
ものの、透明性が悪いという問題点を有している。
【0006】さらに、チャック袋では、食品用が主用途
であるラミネート袋がある。ポリオレフィン単層チャッ
ク袋はチャックと袋を一体成形することができ、生産性
が高く、安価であるが、上述したように、透明性、耐衝
撃性、腰の強さ、ガスバリヤー性、成形性等を総合的に
満足できるものはない。一方、ラミネート袋はガスバリ
ヤー層として、ポリアミド(PA)、ポリ塩化ビニリデ
ンコート二軸延伸ポリプロピレン(KOP)、二軸延伸
ポリプロピレン(OPP)、エチレン−ビニルアルコー
ル共重合体(EVOH)、ポリエステル(PET)、ア
ルミ蒸着フィルムなどを用いている。このためガスバリ
ヤー性は非常に高いが製造コストが高くなり高価である
という問題を有している。したがって、食品等の分野に
おいても、よりガスバリヤー性が高く、透明性、耐衝撃
性、腰の強さ、成形性にすぐれ、従来のラミネート袋、
チャック袋よりも安価な袋、チャック袋が求められてい
る。
【0007】同様に、衣料品や布団などを収納する圧縮
収納袋においても上記と同じような性能が要求されてい
る。さらに、積層体をヒートシールして積層袋を作成
し、開口部にチャックテープをヒートシールしてチャッ
ク袋を作成する際に積層袋内層の低温ヒートシール性が
要求される。ヒートシール温度が高いとヒートシール部
が平滑にならず外観が不良となり、あるいは2枚のチャ
ックテープ同士が融着してしまい袋にならない場合が多
い。またチャック袋の生産性を高めるためにもヒートシ
ール温度を下げることが求められている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、透明
性、耐衝撃性、腰の強さ、ガスバリヤー性、低温ヒート
シール性、成形性等にすぐれた積層体を提供することに
ある。またこのような積層体を用いた袋、チャック袋、
圧縮収納袋、チャック付圧縮収納袋を提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するために鋭意検討した結果、特定樹脂の積層
体を使用することにより上記目的を達成し本発明に到達
した。またこのような特定樹脂の積層体を用いることに
より透明性、ヒートシール性、ガスバリヤー性等の諸物
性に優れた本発明の袋、圧縮収納袋、チャック付圧縮収
納袋を提供することが可能となった。
【0010】すなわち、本願の第1発明は、(A)密度
0.86〜0.94g/cmのエチレン・α−オレフ
ィン共重合体、(A′)下記(ア)〜(エ)を満足する
密度が0.86〜0.94g/cmのエチレン・α−
オレフィン共重合体および(B)高圧ラジカル重合法に
よるエチレン重合体から選ばれた少なくとも1種のエチ
レン系(共)重合体からなる第I層と、(C)密度0.
94g/cm以上の高密度ポリエチレン(C)100
〜50重量%と前記(A)エチレン−α−オレフィン共
重合体、(A′)エチレン−α−オレフィン共重合体お
よび(B)エチレン重合体から選ばれた少なくとも1種
のエチレン系(共)重合体50重量%までの樹脂からな
る第II層と、前記(A′)密度が0.86〜0.94
g/cmのエチレン・α−オレフィン共重合体を主成
分とするエチレン系(共)重合体から構成される第II
I層とを含み、かつ第II層を中間層とする積層体を提
供するものである。
【0011】[ア〜エ] (ア)分子量分布(Mw/Mn)が1.5〜4.5 (イ)組成分布パラメーターCbが1.08〜2.00 (ウ)25℃におけるオルソジクロロベンゼン(ODC
B)可溶分の量X(wt%)と密度dおよびMFRが次
のa)またはb)関係を満足すること a)密度dおよびMFRの値がd−0.008logM
FR≧0.93の場合 X<2.0 b)密度dおよびMFRの値がd−0.008logM
FR<0.93の場合 X<9.8×10(0.9300−d+0.008l
ogMFR)+2.0 (エ)連続昇温溶出分別法(TREF)による溶出温度
−溶出量曲線のピークが複数個存在すること
【0012】本願の第2発明は、前記第1発明に記載の
積層体からなる袋体を提供するものである。
【0013】本願の第3発明は、前記第1発明に記載の
積層体からなる袋体の開口部に、雄爪および雌爪を有す
る熱可塑性樹脂製チャックを形成してなることを特徴と
するチャック袋を提供するものである。
【0014】本願の第4発明は、前記第1発明の積層体
からなる圧縮収納袋を提供するものである。
【0015】
【作用】本発明の積層体は、(A)密度0.86〜0.
94g/cmのエチレン・α−オレフィン共重合体、
(A′)下記(ア)〜(エ)を満足する密度が0.86
〜0.94g/cmのエチレン・α−オレフィン共重
合体および(B)高圧ラジカル重合法によるエチレン重
合体から選ばれた少なくとも1種のエチレン系(共)重
合体からなる第I層と、(C)密度0.94g/cm
以上の高密度ポリエチレン(C)100〜50重量%と
前記(A)エチレン−α−オレフィン共重合体、
(A′)エチレン−α−オレフィン共重合体および
(B)エチレン重合体から選ばれた少なくとも1種のエ
チレン系(共)重合体50重量%までの樹脂からなる第
II層と、
【0016】前記(A′)密度が0.86〜0.94g
/cmのエチレン・α−オレフィン共重合体を主成分
とするエチレン系(共)重合体から構成される第III
層とを含み、かつ第II層を中間層とする積層体とする
ことにより、密度0.94g/cm以上の高密度ポリ
エチレンを主体とした樹脂を中間層としているにもかか
わらず、予測し得なかったほどの透明性を備え、かつガ
スバリヤー性、耐衝撃性、腰の強さ等を保持し、かつ低
温ヒートシール性にすぐれた積層体となり、製袋時のヒ
ートシールサイクルが短縮され、生産性が大幅に向上す
る。
【0017】[ア〜エ] (ア)分子量分布(Mw/Mn)が1.5〜4.5 (イ)組成分布パラメーターCbが1.08〜2.00 (ウ)25℃におけるオルソジクロロベンゼン(ODC
B)可溶分の量X(wt%)と密度dおよびMFRが次
のa)またはb)関係を満足すること a)密度dおよびMFRの値がd−0.008logM
FR≧0.93の場合 X<2.0 b)密度dおよびMFRの値がd−0.008logM
FR<0.93の場合 X<9.8×10(0.9300−d+0.008l
ogMFR)+2.0 (エ)連続昇温溶出分別法(TREF)による溶出温度
−溶出量曲線のピークが複数個存在すること
【0018】また、このような積層体を用いた袋、チャ
ック袋および圧縮収納袋は、高速製袋性に優れ、チャッ
ク形成等の生産性が高く、かつこれらの袋は透明性がす
ぐれ、かつガスバリヤー性、耐衝撃性、腰の強さ等をも
有している。
【0019】以下本発明を図面に基づいてさらに詳述す
る。図3は本発明の積層体の一実施例の断面図を示した
ものである。図3において、本発明の積層体1は、
(A)密度が0.86〜0.94g/cmのエチレン
・α−オレフィン共重合体、(A′)下記(ア)〜
(エ)を満足する密度が0.86〜0.94g/cm
のエチレン・α−オレフィン共重合体、(B)高圧ラジ
カル重合法によるエチレン重合体から選ばれた少なくと
も1種のエチレン系(共)重合体からなる第I層2と、
(C)密度0.94g/cm以上の高密度ポリエチレ
ン(C)100〜50重量%と前記(A)エチレン−α
−オレフィン共重合体、(A′)エチレン−α−オレフ
ィン共重合体、(B)エチレン重合体の少なくとも1種
のエチレン系(共)重合体50重量%までの樹脂からな
る第II層3と、前記(A′)密度が0.86〜0.9
4g/cmのエチレン・α−オレフィン共重合体を主
成分とするエチレン系(共)重合体から構成される第I
II層4とを含み、かつ第II層3を中間層とする積層
体である。
【0020】[ア〜エ] (ア)分子量分布(Mw/Mn)が1.5〜4.5 (イ)組成分布パラメーターCbが1.08〜2.00 (ウ)25℃におけるオルソジクロロベンゼン(ODC
B)可溶分の量X(wt%)と密度dおよびMFRが次
のa)またはb)関係を満足すること a)密度dおよびMFRの値がd−0.008logM
FR≧0.93の場合 X<2.0 b)密度dおよびMFRの値がd−0.008logM
FR<0.93の場合 X<9.8×10(0.9300−d+0.008l
0gMFR)+2.0 (エ)連続昇温溶出分別法(TREF)による溶出温度
−溶出量曲線のピークが複数個存在すること
【0021】図3において、本発明の第I層2は積層体
1の耐衝撃性、透明性、成形加工性等を保持させる役割
を有するものであり、前記(A)エチレン−α−オレフ
ィン共重合体、(A′)エチレン−α−オレフィン共重
合体、(B)エチレン重合体のいずれかの重合体単独で
構成されても良いが、成形加工性、耐衝撃性等の最もよ
いバランスを考慮すると(A)成分および/または
(A′)成分と(B)成分の混合組成物が好ましい。
【0022】上記第I層2の好ましい組合せである
(A)成分および/または(A′)成分と(B)成分の
混合組成物の混合割合は、(A)成分および/または
(A′)成分の合計が60〜95重量%、(B)成分4
0〜5重量%、好ましくは前者が70〜90重量%、後
者が30〜10重量%、さらに好ましくは前者75〜9
0重量%、後者25〜10重量%の範囲である。該
(B)成分の配合量が40重量%を超える場合には、成
形加工性と耐衝撃性とのバランスが保てないおそれが生
じる。また、上記第I層の成形加工性を向上させるため
に高級脂肪酸またはその金属塩、アミド等の滑剤を配合
することが望ましい。
【0023】上記(A)密度が0.86〜0.94g/
cmのエチレン・α−オレフィン共重合体とは、密度
が0.91〜0.94g/cmのチーグラー系触媒や
フイリップス系触媒等の触媒(以下略してチーグラー型
触媒と称する)を用いた高・中・低圧法およびその他の
公知の方法によるエチレンと炭素数3〜20のα−オレ
フィンとの共重合体(以下LLDPEと称す)であっ
て、密度が0.86〜0.94g/cmの超低密度ポ
リエチレン(以下VLDPEと称す)、密度が0.86
〜0.91g/cmのエチレン・プロピレン共重合体
ゴム、エチレン・プロピレン・ジエン共重合体ゴム等の
エチレン・α−オレフィン共重合体ゴムを包含する。
【0024】上記チーグラー型触媒によるLLDPEと
は、密度が0.91〜0.94g/cm、好ましくは
0.91〜0.93g/cmの範囲のエチレン・α−
オレフィン共重合体であり、MFRが0.05〜30g
/10分、好ましくは0.1〜20g/10分の範囲で
選択される。分子量分布(Mw/Mn)は特に限定はな
いが、3.0〜13、好ましくは3.5〜8の範囲のあ
るのが一般的である。
【0025】上記LLDPEのα−オレフィンは、炭素
数3〜20、好ましくは炭素数4〜12、さらに好まし
くは炭素数6〜12の範囲のα−オレフィンであり、具
体的にはプロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペ
ンテン、1−ヘキセン、1−オクテン等が挙げられる。
上記MFRが0.05g/10分未満では、成形性が悪
化し、30g/10分を超えるものは耐衝撃性やヒート
シール強度等が低下するおそれを生じる。
【0026】また上記チーグラー型触媒による超低密度
ポリエチレン(VLDPE)とは、密度が0.86〜
0.91g/cm、好ましくは0.88〜0.905
g/cmの範囲のエチレン−α−オレフィン共重合体
であり、MFRが0.01〜20g/10分、好ましく
は0.1〜10g/10分の範囲で選択される。該VL
DPEは、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)とエ
チレン・α−オレフィン共重合体ゴム(EPR、EPD
M)の中間の性状を示すポリエチレンであり、示差走査
熱量測定法(DSC)による最大ピーク温度(Tm)6
0℃以上、好ましくは、100℃以上、かつ沸騰n−ヘ
キサン不溶分10重量%以上の性状を有する特定のエチ
レン・α−オレフィン共重合体であり、LLDPEが示
す高結晶部分とエチレン・α−オレフィン共重合体ゴム
が示す非晶部分とを合わせ持つ樹脂であって、前者の特
徴である耐衝撃性、耐熱性などと、後者の特徴であるゴ
ム状弾性、耐低温衝撃性などがバランスよく共存してい
る。
【0027】また上記エチレン・α−オレフィン共重合
体ゴムとは、密度が0.86〜0.91g/cm未満
のエチレン・プロピレン共重合体ゴム、エチレン・プロ
ピレン・ジエン共重合体ゴム等が挙げられ、該エチレン
・プロピレン系ゴムとしては、エチレンおよびプロピレ
ンを主成分とするランダム共重合体(EPM)、および
第3成分としてジエンモノマー(ジシクロペンタジエ
ン、エチリデンノルボルネン等)を加えたものを主成分
とするランダム共重合体(EPDM)が挙げられる。
【0028】本発明の(A′)下記(ア)〜(エ)を満
足する密度が0.86〜0.94g/cmのエチレン
・α−オレフィン共重合体とは、エチレンと炭素数3〜
20のα−オレフィンより選ばれた一種以上との共重合
体である。この炭素数3〜20のα−オレフィンとして
は、好ましくは炭素数3〜12のものであり、具体的に
はプロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテ
ン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ド
デセン、などが挙げられる。また、これらのα−オレフ
ィンの含有量は、合計で通常30モル%以下、好ましく
は20モル%の範囲で選択されることが望ましい。
【0029】[ア〜エ] (ア)分子量分布(Mw/Mn)が1.5〜4.5 (イ)組成分布パラメーターCbが1.08〜2.00 (ウ)25℃におけるオルソジクロロベンゼン(ODC
B)可溶分の量X(wt%)と密度dおよびMFRが次
のa)またはb)関係を満足すること a)密度dおよびMFRの値がd−0.008logM
FR≧0.93の場合 X<2.0 b)密度dおよびMFRの値がd−0.008logM
FR<0.93の場合 X<9.8×10(0.9300−d+0.008l
ogMFR)+2.0 (エ)連続昇温溶出分別法(TREF)による溶出温度
−溶出量曲線のピークが複数個存在すること
【0030】本発明の(A′)エチレン・α−オレフィ
ン共重合体は、密度0.86〜0.94g/cm、好
ましくは0.88〜0.94g/cm、さらに好まし
くは0.89〜0.94g/cmの範囲である。密度
が0.90g/cm未満であると耐熱性が低下し、フ
ィルムのブロッキング性が悪化し、低結晶性成分の内容
物への溶出が多くなる。他方0.94g/cmを超え
るものは透明性が悪くまた柔軟性が無くなる。
【0031】また(A′)エチレン・α−オレフィン共
重合体のメルトフロレート(MFR)は0.01〜10
0g/分、好ましくは0.1〜50g/分、さらに好ま
しくは0.5〜40g/10分の範囲である。MFRが
0.01g/10分未満では成形加工性が劣り、100
g/10分以上では強度が低下する。
【0032】本発明の(A′)エチレン・α−オレフィ
ン共重合体の(ア)Mw/Mnは1.5〜4.5であ
り、好ましくは1.8〜4.0、さらに好ましくは2.
0〜3.0の範囲にあることが望ましい。Mw/Mnが
1.5未満では成形加工性が劣り、4.5を超えるもの
は耐衝撃性が劣る。上記分子量分布(Mw/Mn)の算
出方法は、ゲルパーミエイションクロマトグラフィー
(GPC)により重量平均分子量(Mw)と数平均分子
量(Mn)を求め、この比Mw/Mnを求めるものであ
る。
【0033】エチレン・α−オレフィン共重合体の組成
分布パラメーターCbの測定法は下記の通りである。す
なわち酸化防止剤を加えたオルソジクロルベンゼン(O
DCB)に試料濃度が0.2重量%となるように135
℃で加熱溶解する。この溶液を、けい藻土(セライト5
45)を充填したカラムに移送し、0.1℃/minの
速度で25℃まで冷却し、試料をセライト表面に沈着す
る。次に、このカラムにODCBを一定流量で流しなが
ら、カラム温度を5℃きざみに120℃まで段階的に昇
温し、試料を溶出させ分別する。溶出液にメタノールを
混合し、試料を再沈後、ろ過、乾燥し、各溶出温度にお
けるフラクション試料を得る。各温度における溶出試料
の重量分率およびその分岐度(炭素数1000個あたり
の分岐数)を13C−NMRにより測定する。
【0034】30℃から90℃のフラクションについて
は次のような、分岐度の補正を行う。すなわち、溶出温
度に対して測定した分岐度をプロットし、相関関係を最
小自乗法で直線に近似し、検量線を作成する。この近似
の相関係数は十分大きい。この検量線により求めた値を
各フラクションの分岐度とする。なお、溶出温度95℃
以上の成分については溶出温度と分岐度に必ずしも直線
関係が成立しないのでこの補正は行わず実測値を用い
る。
【0035】次にそれぞれのフラクションの重量分率w
iを、溶出温度5℃当たりの分岐度bの変化量(b
−bi−1)で割って相対濃度cを求め、分岐度に対
して相対濃度をプロットし、組成分布曲線を得る。この
組成分布曲線を一定の幅で分割し、次式より組成分布パ
ラメーターCbを算出する。
【0036】
【数1】
【0037】ここで、cとbはそれぞれj番目の区
分の相対濃度と分岐度である。組成分布パラメータCb
は試料の組成が均一である場合に1.0となり、組成分
布が広がるに従って値が大きくなる。
【0038】エチレン・α−オレフィン共重合体の組成
分布を記述する方法は多くの提案がなされている。例え
ば特開昭60−88016号公報では、試料を溶剤分別
して得た各分別試料の分岐数に対して、累積重量分率が
特定の分布(対数正規分布)をすると仮定して数値処理
を行い、重量平均分岐度(Cw)と数平均分岐度(C
n)の比を求めている。この近似計算は、試料の分岐数
と累積重量分率が対数正規分布からずれると精度が下が
り、市販のLLDPEについて測定を行うと相関係数R
はかなり低く、値の精度は充分でない。また、このC
w/Cnの測定法および数値処理法は、本発明のCbの
それとは異なるが、あえて数値の比較を行えば、Cw/
Cnの値は、Cbよりかなり大きな値となる。
【0039】本発明の(A′)エチレン・α−オレフィ
ン共重合体の組成分布パラメーターCbは1.08〜
2.00であり、好ましくは1.10〜1.80、さら
に好ましくは1.12〜1.70の範囲にあることが望
ましい。2.00より大きいとブロッキングしやすく、
ヒートシール特性も不良となり、また低分子量あるいは
高分岐度成分の樹脂表面へのにじみ出しが多く衛生上の
問題が生じる。
【0040】本発明の(A′)エチレン・α−オレフィ
ン共重合体の(ウ)25℃におけるODCB可溶分の量
は、下記の方法により測定する。試料0.5gを20m
lのODCBにて135℃で2時間加熱し、試料を完全
に溶解した後、25℃まで冷却する。この溶液を25℃
で一晩放置後、テフロン製フィルターでろ過してろ液を
採取する。このろ液のメチレンの非対称伸縮振動の波数
2925cm−1付近の吸収ピーク面積を求め、あらか
じめ作成した検量線により試料濃度を算出する。この値
より、25℃におけるODCB可溶分を求める。
【0041】本発明の(ウ)25℃におけるODCB可
溶分の量(ウ)X重量%と密度dおよびMFRの関係
は、dおよびMFRの値が d−0.008logMFR≧0.93を満たすの場合
は、Xは2重量%未満、好ましくは1重量%未満 d−0.008logMFR<0.93の場合は X<9.8×10(0.9300−d+0.008l
ogMFR)+2.0 好ましくは、 X<7.4×10×(0.9300−d+0.008
logMFR)+1.0 さらに好ましくは、 X<5.6×10×(0.9300−d+0.008
logMFR)+0.5 の関係を満足していることが必要である。
【0042】25℃におけるODCB可溶分は、エチレ
ン・α−オレフィン共重合体に含まれる高分岐度成分お
よび低分子量成分であり、衛生性の問題や成形品内面の
ブロッキングの原因となるためこの含有量は少ないこと
が望ましい。ODCB可溶分の量は、コモノマーの含有
量および分子量に影響される。従ってこれらの指標であ
る密度およびMFRとODCB可溶分の量が上記の関係
を満たすことは、共重合体全体に含まれるα−オレフィ
ンの偏在が少ないことを示す。
【0043】本発明の(A′)エチレン・α−オレフィ
ン共重合体は(エ)連続昇温溶出分別法(TREF)に
より求めた溶出温度−溶出量曲線において、ピークが複
数個存在することが必要である。また、さらに85℃か
ら100℃の間にピークが存在することが特に好まし
い。このピークが存在することにより、成形体の耐熱性
が向上する。図1に本発明の共重合体の溶出温度−溶出
量曲線を示して図2にいわゆるメタロセン触媒による共
重合体との相違を示した。
【0044】本発明に係るTREFの測定方法は下記の
通りである。試料を酸化防止剤を加えたODCBに試料
濃度0.05重量%となるように135℃で加熱溶解す
る。この試料溶液5mlを、ガラスビーズを充填したカ
ラムに注入し、0.1℃/minの冷却速度で25℃ま
で冷却し、試料をガラスビーズ表面に沈着する。次に、
このカラムにODCBを一定流量で流しながら、カラム
温度を50℃/hrの一定速度で昇温しながら、試料を
順次溶出させる。この際、溶剤中に溶出する試料の濃度
は、メチレンの非対称伸縮振動の波数2925cm−1
に対する吸収を赤外検出機で連続的に検出される。この
値から、溶液中のエチレン・α−オレフィン共重合体の
濃度を定量分析し、溶出温度と溶出速度の関係を求め
る。TREF分析は極少量の試料で、温度変化に対する
溶出速度の変化を連続的に分析出来るため、分別法では
検出できない比較的細かいピークの検出が可能である。
【0045】本発明の特定の(A′)エチレン・α−オ
レフィン共重合体の製造は、好ましくは以下のD1〜D
5からなる触媒で重合することが望ましい。すなわち、
D1:一般式Me (OR 4−p−q
で表される化合物(式中Meはジルコニウム、チタ
ン、ハフニウムを示し、RおよびRは各々炭素数1
〜24の炭化水素基、Xはハロゲン原子を示し、pお
よびqは各々0≦p<4、0≦p+q≦4の範囲を満た
すを整数である)、D2:一般式Me (O
z−m−nで表される化合物(式中Me
は周期律表第I〜III族元素、RおよびRは各々
炭素数1〜24の炭化水素基、Xはハロゲン原子また
は水素原子(ただし、Xが水素原子の場合はMe
周期律表第III族元素の場合に限る)を示し、ZはM
の価数を示し、mおよびnは各々0≦m≦z、0≦
n≦zの範囲を満たす整数であり、かつ、0≦m+n≦
zである)、D3:共役二重結合を持つ有機環状化合
物、およびD4:有機アルミニウム化合物と水との反応
によって得られるAl−O−Al結合を含む変性有機ア
ルミニウム化合物、D5:無機担体および/または粒子
状ポリマー担体を相互に接触させて得られる触媒であ
る。
【0046】上記触媒成分D1の一般式Me
(OR 4−p−qで表される化合物の式
中Meはジルコニウム、チタン、ハフニウムを示す。
これらの遷移金属の種類は限定されるものではなく、複
数を用いることもできるが、共重合体の耐候性の優れる
ジルコニウムが含まれることが特に好ましい。Rおよ
びRは各々炭素数1〜24の炭化水素基で、好ましく
は炭素数1〜12、さらに好ましくは1〜8であり、具
体的にはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピ
ル基、ブチル基などのアルキル基;ビニル基、アリル基
などのアルケニル基;フェニル基、トリル基、キシリル
基、メシチル基、インデニル基、ナフチル基などのアリ
ール基;ベンジル基、トリチル基、フェネチル基、スチ
リル基、ベンズヒドリル基、フェニルブチル基、ネオフ
イル基などのアラルキル基などが挙げられる。これらは
分岐があってもよい。Xはフッ素、ヨウ素、塩素およ
び臭素などのハロゲン原子を示し、pおよびqはそれぞ
れ0≦p<4、0≦q<4、0≦p+q≦4の範囲を満
たし、好ましくは0≦p+q≦4の範囲である。
【0047】上記触媒成分D1の一般式で示される化合
物の例としては、テトラメチルジルコニウム、テトラエ
チルジルコニウム、テトラベンジルジルコニウム、テト
ラプロポキシジルコニウム、トリプロポキシモノクロロ
ジルコニウム、テトラブトキシジルコニウム、テトラブ
トキシチタン、テトラブトキシハフニウムなどが挙げら
れ、特にテトラプロポキシジルコニウム、テトラブトキ
シジルコニウムなどのZr(OR)化合物であり、こ
れらを2種以上混合して用いても差し支えない。
【0048】上記触媒成分D2の一般式Me
(OR z−m−nで表される化合物の式
中Meは周期律表第I〜III族元素を示し、リチウ
ム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウ
ム、亜鉛、ホウ素、アルミニウムなどである。Rおよ
びRは各々炭素数1〜24の炭化水素基、好ましくは
炭素数1〜12、さらに好ましく1〜8であり、具体的
にはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル
基、ブチル基などのアルキル基;ビニル基、アリル基な
どのアルケニル基;フェニル基、トリル基、キシリル
基、メシチル基、インデニル基、ナフチル基などのアリ
ール基;ベンジル基、トリチル基、フェネチル基、スチ
リル基、ベンズヒドリル基、フェニルブチル基、ネオフ
イル基などのアラルキル基などが挙げられる。これらは
分岐があってもよい。Xはフッ素、ヨウ素、塩素およ
び臭素などのハロゲン原子または水素原子を示すもので
ある。ただし、Xが水素原子の場合はMeはホウ
素、アルミニウムなどに例示される周期律表第III族
元素の場合に限るものである。また、zはMeの価数
を示し、mおよびnは各々0≦m≦z、0≦n≦zの範
囲を満たす整数であり、かつ、0≦m+n≦zである。
【0049】上記触媒成分D2の一般式で示される化合
物の例としては、メチルリチウム、エチルリチウムなど
の有機リチウム化合物;ジメチルマグネシウム、ジエチ
ルマグネシウム、メチルマグネシウムクロライド、エチ
ルマグネシウムクロライドなどの有機マグネシウム化合
物;ジメチル亜鉛、ジエチル亜鉛などの有機亜鉛化合
物;トリメチルボロン、トリエチルボロンなどの有機ボ
ロン化合物;トリメチルアルミニウム、トリエチルアル
ミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリヘキシル
アルミニウム、トリデシルアルミニウム、ジエチルアル
ミニウムクロライド、エチルアルミニウムジクロライ
ド、エチルアルミニウムセスキクロライド、ジエチルア
ルミニウムエトキサイド、ジエチルアルミニウムハイド
ライドなどの有機アルミニウム化合物等の誘導体が挙げ
られる。
【0050】上記触媒成分D3の共役二重結合を持つ有
機環状化合物とは、環状で共役二重結合を2個以上、好
ましくは2〜4個、さらに好ましくは2〜3個有する環
を1個または2個以上もち、全炭素数が4〜24、好ま
しくは4〜12である環状炭化水素化合物;前記環状炭
化水素化合物が部分的に1〜6個の炭化水素残基(典型
的には、炭素数1〜12のアルキル基またはアラルキル
基)で置換された環状炭化水素化合物;共役二重結合を
2個以上、好ましくは2〜4個、さらに好ましくは2〜
3個有する環を1個または2個以上もち、全炭素数が4
〜24、好ましくは4〜12である環状炭化水素基を有
する有機ケイ素化合物;前記環伏炭化水素基が部分的に
1〜6個の炭化水素残基またはアルカリ金属塩(ナトリ
ウムまたはリチウム塩)で置換された有機ケイ素化合物
が含まれる。特に好ましくは分子中のいずれかにシクロ
ペンタジエン構造をもつものが望ましい。
【0051】上記の好適な化合物としては、シクロペン
タジエン、インデン、アズレンまたはこれらのアルキ
ル、アリール、アラルキル、アルコキシまたはアリール
オキシ誘導体などが挙げられる。また、これらの化合物
がアルキレン基(その炭素数は通常2〜8、好ましくは
2〜3)を介して結合(架橋)した化合物も好適に用い
られる。
【0052】環状炭化水素基を有する有機ケイ素化合物
は、下記一般式で表示することができる。 ASiR4−L ここで、Aはシクロペンタジエニル基、置換シクロペン
タジエニル基、インデニル基、置換インデニル基で例示
される前記環状水素基を示し、Rはメチル基、エチル
基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基などのアル
キル基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブト
キシ基などのアルコキシ基;フェニル基などのアリール
基;フェノキシ基などのアリールオキシ基;ベンジル基
などのアラルキル基で示され、炭素数1〜24、好まし
くは1〜12の炭化水素残基または水素を示し、Lは1
≦L≦4、好ましくは1≦L≦3である。
【0053】上記成分D3の有機環状炭化水素化合物の
具体例は、シクロペンタジエン、メチルシクロペンタジ
エン、エチルシクロペンタジエン、1,3−ジメチルシ
クロペンタジエン、インデン、4−メチル−1−インデ
ン、4,7−ジメチルインデン、シクロヘプタトリエ
ン、メチルシクロヘプタトリエン、シクロオクタテトラ
エン、アズレン、フルオレン、メチルフルオレンのよう
な炭素数5〜24のシクロポリエンまたは置換シクロポ
リエン、モノシクロペンタジエニルシラン、ビスシクロ
ペンタジエニルシラン、トリスシクロペンタジエニルシ
ラン、モノインデニルシラン、ビスインデニルシラン、
トリスインデニルシラン等が挙げられる。
【0054】触媒成分D4の有機アルミニウム化合物と
水との反応によって得られるAl−O−Al結合を含む
変性有機アルミニウム化合物とは、アルキルアルミニウ
ム化合物と水とを反応させることにより、通常アルミノ
キサンと称される変性有機アルミニウムが得られ、分子
中に通常1〜100個、好ましくは1〜50個のAl−
O−Al結合を含有する。また、変性有機アルミニウム
化合物は線状でも環状でもいずれでもよい。
【0055】有機アルミニウムと水との反応は通常不活
性炭化水素中で行われる。該不活性炭化水素としては、
ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、ベン
ゼン、トルエン、キシレン等の脂肪族、脂環族、芳香族
炭化水素が好ましい。水と有機アルミニウム化合物との
反応比(水/Alモル比)は通常0.25/l〜1.2
/l、好ましくは0.5/l〜1/lであることが望ま
しい。
【0056】触媒成分D5の無機物担体および/または
粒子状ポリマー担体とは、炭素質物、金属、金属酸化
物、金属塩化物、金属炭酸塩またはこれらの混合物ある
いは熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂等が挙げられる。該無
機物担体に用いることができる好適な金属としては、
鉄、アルミニウム、ニッケルなどが挙げられる。具体的
にはSiO、Al、MgO、ZrO、TiO
、B、CaO、ZnO、BaO、ThO等ま
たはこれらの混合物が挙げられ、SiO−Al
、SiO−V、SiO−TiO、S
iO−V、SiO−MgO、SiO−Cr
等が挙げられる。これらの中でもSiOおよび
Alからなる群から選択された少なくとも1種の
成分を主成分とするものが好ましい。
【0057】また、有機化合物としては、熱可塑性樹
脂、熱硬化性樹脂のいずれも使用でき、具体的には、粒
子状のポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、ポ
リ塩化ビニル、ポリ(メタ)アクリル酸メチル、ポリス
チレン、ポリノルボルネン、各種天然高分子およびこれ
らの混合物等が挙げられる。上記無機物担体および/ま
たは粒子状ポリマー担体は、このまま使用することもで
きるが、好ましくは予備処理としてこれらの担体を有機
アルミニウム化合物やAl−O−Al結合を含む変性有
機アルミニウム化合物などに接触処理させた後に成分C
5として用いることもできる。
【0058】本発明の(A′)エチレン・α−オレフィ
ン共重合体の製造方法は、気相法、スラリー法、溶液法
等で製造され、一段重合法、多段重合法など特に限定さ
れるものではない。
【0059】本発明の(B)高圧ラジカル重合法による
エチレン重合体とは、高圧ラジカル重合法による密度
0.91〜0.94g/cmのエチレン単独重合体
(低密度ポリエチレン)、エチレン・ビニルエステル共
重合体およびエチレンとα,β−不飽和カルボン酸また
はその誘導体との共重合体等が挙げられる。
【0060】上記低密度ポリエチレン(LDPEと称
す)は、MFRが0.05〜30g/10分、好ましく
は0.1〜20g/10分の範囲で選択される。この範
囲内であれば組成物の溶融張力が適切な範囲となりフィ
ルム成形等が容易である。該LDPEの密度は0.91
〜0.94g/cm、好ましくは0.912〜0.9
35g/cm、さらに好ましくは0.912〜0.9
30g/cmの範囲で選択される。また、分子量分布
(Mw/Mn)は3.0〜12、好ましくは4.0〜
8.0である。これらLDPEの製法は、公知の高圧ラ
ジカル重合法により製造され、チューブラー法、オート
クレーブ法のいずれでもよい。
【0061】また上記エチレン・ビニルエステル共重合
体とは、高圧ラジカル重合法で製造され、エチレンを主
成分とし、プロピオン酸ビニル、酢酸ビニル、カプロン
酸ビニル、カプリル酸ビニル、ラウリル酸ビニル、ステ
アリン酸ビニル、トリフルオル酢酸ビニルなどのビニル
エステル単量体との共重合体である。これらの中でも特
に好ましいものとしては、酢酸ビニルを挙げることがで
きる。エチレン50〜99.5重量%、ビニルエステル
0.5〜50重量%、他の共重合可能な不飽和単量体0
〜49.5重量%からなる共重合体が好ましい。さらに
ビニルエステル含有量は3〜20重量%、特に好ましく
は5〜15重量%の範囲で選択される。これら共重合体
のMFRは、0.1〜20g/10分、好ましくは0.
3〜10g/分の範囲で選択される。
【0062】さらに上記エチレンとα,β−不飽和カル
ボン酸またはその誘導体との共重合体の代表的な共重合
体としては、エチレン・(メタ)アクリル酸またはその
アルキルエステル共重合体が挙げられ、これらのコモノ
マーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸
メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタ
クリル酸エチル、アクリル酸プロピル、メタクリル酸プ
ロピル、アクリル酸イソプロピル、メタクリル酸イソプ
ロピル、アクリル酸−n−ブチル、メタクリル酸−n−
ブチル、アクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸シク
ロヘキシル、アクリル酸ラウリル、メタクリル酸ラウリ
ル、アクリル酸ステアリル、メタクリル酸ステアリル、
アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル等を挙
げることができる。この中でも特に好ましいものとして
(メタ)アクリル酸のメチル、エチル等のアルキルエス
テルを挙げることができる。特に(メタ)アクリル酸エ
ステル含有量は3〜20重量%、好ましくは5〜15重
量%の範囲である。これら共重合体のMFRは、0.1
〜30g/10分、好ましくは0.2〜20g/分の範
囲で選択される。
【0063】本発明の第I層2を形成する樹脂の具体的
な好ましい組合せの中でも透明性、成形性、耐衝撃性の
点で(A)LLDPEと(B)LDPEとの混合組成物
が最も好ましい。また(A′)エチレン−α−オレフィ
ン共重合体を(A)LLDPEの代わりに用いることも
可能である。また(A)+(A′)と(B)を配合した
混合組成物としてもよい。
【0064】図3において、本発明の中間の第II層3
は積層体1の腰の強さと、ガスバリヤー性等の諸物性を
保持するため、(C)密度0.94g/cm以上の高
密度ポリエチレン(HDPEと称す)を主成分とする樹
脂で構成される。該中間の第II層3はHDPE単独で
もよいが、好ましくは上記HDPEと、前記(A)エチ
レン−α−オレフィン共重合体、(A′)エチレン−α
−オレフィン共重合体、(B)エチレン重合体からなる
選択された少なくとも1種のエチレン(共)重合体との
混合組成物が、上記諸物性をバランスよく満足すること
から望ましい。
【0065】本発明の第II層3を形成する樹脂の混合
組成比は、HDPE95〜60重量%に対して、該エチ
レン系(共)重合体が5〜40重量%、好ましくはHD
PEが90〜70重量%、エチレン系(共)重合体が1
0〜30重量%の範囲で選択されることが望ましい。該
エチレン系(共)重合体の配合量が40重量%を超える
場合には腰の強さ、ガスバリヤー性等の性能が低下する
虞が生じる。
【0066】本発明の第II層3の具体的な好ましい組
合せは、密度が0.95〜〇.九七g/cmのHDP
Eと、LLDPE、VLDPE、エチレン・α−オレフ
ィン共重合体ゴム、(A′)密度0.86〜0.94g
/cmのエチレン・α−オレフィン共重合体などが挙
げられるが、積層体1の透明性、耐衝撃性、腰の強さ、
成形安定性等の種々の諸物性を満足する点からHDPE
と(A′)密度0.86〜0.94g/cmのエチレ
ン・α−オレフィン共重合体、あるいはVLDPEとの
組合せが最も好ましい。
【0067】上記(C)HDPEとは、密度が0.94
〜0.97g/cm、好ましくは0.95g/cm
以上のHDPEであって、公知のチーグラー型触媒等を
用いてスラリー法、溶液法または気相法による公知のプ
ロセスにより製造されるエチレン単独重合体またはエチ
レンと炭素数3〜12のα−オレフィンとの共重合体お
よびそれらの混合物であり、具体的なα−オレフィンと
しては、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペ
ンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−ドデセン等
を挙げることができる。これらのα−オレフィンのうち
特に好ましいのは炭素数3〜8のα−オレフィンであ
る。
【0068】本発明の第III層4は、積層体1の透明
性、ヒートシール特性、成形加工性、耐衝撃性等を保持
する役割を担うものである。該第III層4は、製袋時
の高速生産性を維持するために、低温でのヒートシール
強度が高いことおよび透明性を向上させる効果が求めら
れている。このような第III層4を形成する樹脂は、
前記特定の(A′)密度0.86〜0.94g/cm
のエチレン・α−オレフィン共重合体を主成分とするエ
チレン系(共)重合体から構成されるものである。前記
(A′)共重合体は、望ましくはヒートシール温度が1
20℃以下、好ましくは115℃以下、さらに好ましく
は110℃以下である。第III層4を形成する樹脂は
(A′)エチレン−α−オレフィン共重合体単独でもよ
いが、透明性、ヒートシール特性、耐衝撃性を保持し、
さらに成形加工性等を向上させるためには前記(A)エ
チレン−α−オレフィン共重合体および/または(B)
エチレン重合体から選択される少なくとも1種のエチレ
ン系(共)重合体の少量を配合することが望ましい。こ
れらエチレン系(共)重合体の配合量は5〜40重量%
の範囲で選択される。該配合量が40重量%を超える場
合は透明性、ヒートシール特性、耐衝撃性等が損なわれ
る虞が生じる。
【0069】本発明のヒートシール温度とは、積層体の
ヒートシール層に使用される樹脂の単層フィルム(80
μm)を作成し、ヒートシール幅を15mm、長さ80
mmの試験片を作成し、ヒートシール時間として1.0
秒、ヒートシール圧力1.5kgf/cmの条件でヒ
ートシールし、ついで引張速度300mm/minで引
張試験を行い、ヒートシール強度(gf/15mm幅)
を求める。シール温度を数点かえてヒートシールを行
い、引張試験で上記のようにヒートシール強度を求め
る。シール温度とヒートシール強度のグラフを作成し、
ヒートシール強度が500g/15mm幅となるシール
温度を本発明におけるヒートシール温度とした。
【0070】本発明の積層体は、少なくとも3層構造か
らなる積層体であって、必要により同種、異種の他の熱
可塑性樹脂層を図における第I層2と第III層4との
間に設けても差し支えない。また、各層の層比について
は特別な制限はなく、一般的には0.5/9/0.5〜
3/4/3の範囲で適宜決定すればよい。さらに優れた
ガスバリヤー性を有するポリアミド層やエチレン・ビニ
ルアルコール共重合体層、ポリエステル層や酸変性ポリ
オレフィンなどの接着性樹脂からなる接着層を本積層体
に付加しても良い。また、本発明の積層体において、表
面の両層がヒートシール性を要求する場合には、両層と
も第III層4で形成されていてもよい。
【0071】本発明の積層体の具体的な例示は、第I層
/中間の第II層/第III層として、A/C/A′、
A/B/C/A′、A/C/B/A′、A+B/C/
A′、A+B/C+A/A′、A+B/C+A/A′+
B、A/C/M/A′、A/M/C/A′、A′/C/
A′、A′+B/C+A/A′+B、A/C+A′/
A′、等が挙げられる。(ただし、A:チーグラー系触
媒によるLLDPE等、B:高圧ラジカルによるLDP
E等、C:チーグラー系触媒によるHDPE等、A′:
本発明の共重合体(A′)、M:他の樹脂である)
【0072】本発明の積層体の製造方法としては、共押
出法、押出ラミネーション法、サンドイッチラミネーシ
ョン法、ドライラミネーション法およびこれらの組み合
わせなどの種々の公知の方法を採用することができる。
具体的には、図3における第I層2、第III層4、お
よび中間の第II層3をそれぞれ別個の押出機で押出し
多層構造のダイに供給する共押出インフレーション法ま
たは共押出Tダイ法で成形する方法、予め第I層2を成
形しておき、中間の第II層3を溶融押出して第I層2
と中間の第II層3の押出ラミネーションを行い、さら
に第III層4を溶融押出しを行う押出ラミネーション
方法、予め第I層2と第III層4を成形しておいて、
両層の間に中間の第II層3を溶融押出するサンドイッ
チラミネーション方法、または予め第I層2、第III
層4および中間の第II層3をそれぞれ別個に成形し接
着剤等を用いて積層するドライラミネーション法などが
挙げられる。上記第I層2、中間の第II層3、第II
I層4が予め成形されている場合にはこれらの層は一軸
または二軸方向に延伸または圧延されていてもよい。
【0073】本発明においては樹脂成分に対して必要に
応じて酸化防止剤、アンチブロッキング剤、滑剤、帯電
防止剤、防曇剤、紫外線吸収剤、有機あるいは無機フィ
ラー、有機系あるいは無機系顔料、造核剤、架橋剤など
の公知の添加剤を本願発明の特性を本質的に阻害しない
範囲で添加することができる。
【0074】本願の第2発明は、前記積層体からなる袋
体であるが、代表して第3発明のチャック袋を説明す
る。本発明のチャック袋とは、前記積層体からなる袋体
の開口部に、雄爪および雌爪を有する熱可塑性樹脂製チ
ャックを形成したチャック袋に関するものである。従来
からポリエチレン系樹脂を使用したチャック袋も周知で
ある。例えば特公昭59−29500号公報、特公昭6
0−50663号公報、特開昭58−171347号公
報、特開昭61−203354号公報等が挙げられる。
これらチャック袋は、一般的には単層フィルムで構成さ
れ、LDPE、LLDPE、HDPE等のポリエチレン
系樹脂が用いられている。しかし、LDPEは透明性に
優れるものの、ガスバリヤー性や耐衝撃性が劣り、腰が
弱いという欠点を有している。また、LLDPEは、ガ
スバリヤー性、耐衝撃性、腰の強さが不十分である。さ
らに、HDPEは、ガスバリヤー性、耐衝撃性、腰の強
さなどの特性があるものの、透明性が悪いという問題点
を有し、かついずれも低温ヒートシール性が劣り、製袋
時等の高速生産性を有する樹脂が要望されている。
【0075】本発明は、前記特定の積層体を使用するこ
とにより、製袋時やチャックテープの融着時のヒートシ
ールサイクルの短縮等の高速生産性等の改良をなしたも
のである。すなわち、本第3発明は、前記第1発明の積
層体からなる袋体の開口部に、雄爪および雌爪を有する
熱可塑性樹脂製チャックを形成してなることを特徴とす
るチャック袋を提供するものである。
【0076】以下図面を参照して本発明を更に詳述す
る。図4は本発明の一例のチャック袋の平面図を示した
ものである。図4に示すごとく本発明のチャック袋は、
袋体5の開口部6の近傍に、雄爪と雌爪を有する熱可塑
性樹脂製チャック7を1〜複数列を設けてなるものであ
る。図4において、本発明の袋体5は、図4のA−A切
線で切断した場合に図1と同じ構造の積層フィルム1と
なる。
【0077】図5は、本発明において用いられる雄爪お
よび雌爪を具備する熱可塑性樹脂製チャックテープの一
例の断面図を示したものである。熱可塑性樹脂製チャッ
クテープ8は、鉤型の雄爪9および雌爪10の少なくと
も1対を1組とする熱可塑性樹脂製チャックが一体的に
成形され、図2に示すように、チャックの気密性をより
向上させるためには袋体開口部にチャックを上下1〜複
数列形成してもよく、複数列の場合は雄爪および雌爪を
それぞれ同方向に並列に配列するか、または雄爪9およ
び雌爪10が交互に反対位置に配列することもできる。
このように熱可塑性樹脂製チャックを袋体開口部に形成
することにより、袋体内の内容物を包装保存し、さらに
必要なときに内容物を必要量だけ取出し、残りを保存す
る再開閉の機能を付与することができる。
【0078】図6は、熱可塑性樹脂製チャックに施した
シール材の施工断面図であって、前記図5で示したチャ
ックテープ8の2組の雄爪(9、9)および雌爪(1
0、10)が交互に反対位置に配列し、嵌合している状
態を示したものであり、雌爪10の内壁にシール材とし
て凸条11を複数本設けたものである。このように複数
の凸条11のシール材を設けることにより、さらに高気
密性を保持することができる。上記シール材はシリコン
または軟質ウレタン、熱可塑性ゴム等の軟質物質で構成
し、複数の凸条11を設けることにより、雄爪が雌爪と
嵌合する際に雄爪の先端が凸条11に密着した状態とな
り、気体または液体の内容物に対しても密閉度がきわめ
て良好となる。
【0079】該熱可塑性樹脂製チャックを図4において
袋体5の開口部6に接着する方法としては、袋体5の開
口部6に予め製造した雄爪9および雌爪10をそれぞれ
接着剤を用いて接着する方法、袋体5の開口部6にダイ
スから押出した雄爪9および雌爪10を溶融状態で融合
接着する方法および図5に示すように予め雄爪9および
雌爪10を形成した熱可塑性樹脂製チャックテープ8を
製造し、このテープ8を袋体5の開口部6に融着する方
法等が挙げられる。
【0080】本発明では、積層体にチャックを付与する
ためにこれらの中でも予め雄爪および雌爪を形成した熱
可塑性樹脂製チャックテープを製造し、このテープを袋
体5の開口部6に融着する方法が最も好ましい。該熱可
塑性樹脂製チャックに用いられる熱可塑性樹脂とは、特
に限定されるものではないが、前記積層体の内外層と同
種の樹脂を用いることが好ましい。
【0081】具体的には、高中低密度ポリエチレン、線
状低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・
一酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸エチル共
重合体等の単独樹脂またはこれらの混合物等が挙げられ
る。また、雄爪および雌爪を2種以上の硬軟の樹脂で組
合せてもよい。
【0082】該熱可塑性樹脂製チャックテープを袋体に
融着する際に、雄爪および雌爪を形成したテープの表面
の非融着部となる部分に、予めコロナ放電処理、紫外線
処理、オゾン処理、酸処理または架橋処理等による表面
処理を施すことにより、チャックテープ同士が融着しな
いという効果が付与され、従来使用されている剥離紙等
を省略することができる。上記表面処理は、表面張力4
2dyn/cm以上とすることが好ましい。またこれら
の表面処理の内では、コロナ放電処理が最も好ましい。
【0083】本願の第4発明は、前記第1発明の積層体
からなる袋体を使用した圧縮収納袋であり、好ましくは
袋体の開口部に、雄爪および雌爪を有する熱可塑性樹脂
製チャックを形成した構成からなり、透明性を備え、か
つガスバリヤー性、耐衝撃性、腰の強さ、気密性等を保
持した圧縮収納袋である。該圧縮収納袋とは、布団や衣
装等の被包装物を袋に収納し、ついで袋内を真空にして
脱気圧縮し、布団、衣装等の被包装物の防カビ、防菌、
防ダニや長期保存等を図るために使用する袋である。さ
らに保管場所の省スペースを図ることができる特徴を有
する。
【0084】従来、高い気密性、ガスバリヤー性や耐衝
撃性、腰の強さ等が要求される布団収納用包装袋や衣装
袋等の圧縮収納袋は周知である。例えば特開昭53−2
1689号公報、特開昭56−13362号公報、特開
昭58−193269号公報、特開平1−139346
号公報、特開平1−254554号公報、特開平3−9
8856号公報、特開平4−114867号公報、特開
平4−142255号公報、特開平4−154556号
公報、特開平6−24455号公報等が挙げられる。こ
れら気密性を有する圧縮収納袋等は、一般的にはポリア
ミド、ポリエステル、エチレン・酢酸ビニルけん化物等
の高ガスバリヤー性を有する樹脂を中間層とし、少なく
ともその内層にポリエチレン系樹脂等のヒートシール層
を設けた積層袋が用いられている。しかし、これらの高
ガスバリヤー性樹脂とポリエチレン系樹脂とは一般的に
接着しないため、高ガスバリヤー性樹脂とポリエチレン
系樹脂との間に接着性樹脂を介在させて、共押出成形
法、押出ラミネーション、サンドイッチラミネーション
法、ドライラミネーション法等により積層する必要があ
り、設備費、原材料費等の高騰という経済性の問題や工
程の煩雑さ等の問題を有していたものである。
【0085】本発明の圧縮収納袋は、適度のガスバリヤ
ー性を有する高密度ポリエチレンを主体とする中間層
に、外層として、好ましくは比較的成形加工性が良く、
耐衝撃性の高い線状低密度ポリエチレン主体とするエチ
レン系(共)重合体を積層し、内層として、低温ヒート
シール性が良好で、ヒートシール強度が高い、特定のエ
チレン・α・オレフィン共重合体からなるヒートシール
層を積層することにより、高密度ポリエチレン単独層の
場合より飛躍的に透明性を向上させることができ、かつ
成形加工性、ガスバリヤー性、耐衝撃性、腰の強さ等に
優れたものとなる。また、同種の安価なポリエチレン系
樹脂のみで構成されているので、従来のような接着性樹
脂が必要なく、設備費、原材料費等の高騰という経済性
の問題や工程の煩雑さ等の問題が解消される。
【0086】他の利点としては、本発明の圧縮収納袋で
は、開口部をチャックテープをヒートシールする場合
に、ヒートシールサイクルが短く生産性が良好となる。
また、チャックの内壁にシール材を施すことにより、再
開閉が容易であり、高気密性が保持されるものとなる。
【0087】以下図面に基づいて、さらに詳述する。図
7(a)は、従来の布団圧縮収納袋の一例の平面図であ
り、図7(b)は、図7aのB−B切線での積層フィル
ム15の断面図を示し、また、図7(c)は、布団圧縮
収納袋を密閉するための一対のリム18とバー19の密
閉補助具を示したものである。図7(a),(b),
(c)において、圧縮収納袋20は、ポリアミド樹脂等
の高ガスバリヤー性樹脂からなる中間層13と、その両
面に酸変性ポリオレフィン樹脂等の接着性樹脂層14を
介してポリエチレン樹脂等のシール用の樹脂層12とか
らなる積層フィルム15で構成され、開口部16と、袋
の底部に設けた逆止弁を具備した通気管17を有してい
る。図8(a)、(b)は、通気管17の拡大断面図で
あり、図8(a)は、フィルム状の逆止弁21aを具備
した通気管17aょ示したものであり、図8(b)は、
弁板状の逆止弁21bを具備した通気管17bを示した
ものである(矢印は排気の流れ方向を示す)。
【0088】上記圧縮収納袋の使用法は、上記圧縮収納
袋20の開口部16から布団を入れた後、開口部16を
図7(c)に示した一対のリム18とバー19の密閉補
助具でピンチして密閉し、通気管17から掃除機等の吸
引機で袋体内部の空気を吸引し脱気し、内容物を脱気状
態下に保存するものである。
【0089】図9は、本発明の圧縮収納袋の一実施例の
平面図である。図9において、圧縮収納袋25の開口部
26の近傍にチャック28を融着し、袋底部には脱気を
行うための逆止弁を具備した通気管27を有している。
この通気管27は、底部に限定されるものではなく、開
口部、側部、開口部側端等に設けてもよい。このような
通気管27を設けることにより袋体内部の空気を電気掃
除機などの吸引機で吸引し、袋体を効率的に脱気圧縮
し、内容物を脱気状態下に保存すことができる。また、
内容物を収納した収納袋は、前記逆止弁により空気の流
入を防止することができる。
【0090】また、本発明の圧縮収納袋25は、開口部
26の近傍に複数列のチャック28を設けることによ
り、容易に再開閉ができ、かつ気密性を保持することが
できる。特に、チャック内に前記シール材を設けること
によりさらに高気密性が得られ、従来の布団圧縮収納袋
で使用されている図7(c)での開口部を密閉するため
の一対のリム18とバー19の補助具が不要となる。
【0091】本発明のチャック袋および圧縮収納袋は、
耐衝撃性にすぐれ、腰の強い袋体であることから、内容
物の重量や、転倒、圧縮により袋体をゆがめる力がかか
ることによって熱可塑性樹脂製チャックが容易に離脱す
ることもなく、確実な密閉性を確保することができる。
また、チャック内にシール材を設けることにより高気密
性を保有させることができ、ガスバリヤー性を有してい
るので食品の長期保存用包装、流動体の食品や薬品等の
包装容器、空気に触れると発錆する金属類の包装、防
虫、防黴を目的とした衣類等の包装、また衣類や布団等
を脱気圧縮保存するための圧縮収納袋等に広く用いるこ
とができる。
【0092】
【発明の実施の形態】
【0093】
【実施例】次に実施例により本発明を更に詳しく説明す
るが、本発明はこれらによって限定されるものではな
い。実施例および比較例において使用する樹脂成分を以
下に示す。
【0094】本発明で使用した樹脂(A′)エチレン−
α−オレフィン共重合体については以下の方法で重合し
た。 (固体触媒の調製)窒素下で電磁誘導攪拌機付き触媒調
製器(No.1)に精製トルエンを加え、ついでジプロ
ポキシジクロロジルコニウム(Zr(OPr)
)28gおよびメチルシクロペンタジエン48gを
加え、0℃に系を保持しながらトリデシルアルミニウム
を45gを滴下し、滴下終了後、反応系を50℃に保持
して16時間攪拌した。この溶液をA液とする。次に窒
素下で別の攪拌器付き触媒調製器(No.2)に精製ト
ルエンを加え、前記A溶液と、ついでメチルアルミノキ
サン6.4molのトルエン溶液を添加し反応させた。
これをB液とする。
【0095】次に窒素下で攪拌器付き調製器(No.
1)に精製トルエンを加え、ついであらかじめ400℃
で所定時間焼成処理したシリカ(富士デビソン社製、グ
レード#952、表面積300m/g)1400gを
加えた後、前記B溶液の全量を添加し、室温で攪拌し
た。ついで窒素ブローにて溶媒を除去して流動性の良い
固体触媒粉末を得た。これを触媒Cとする。
【0096】(試料の重合)連続式の流動床気相法重合
装置を用い、重合温度70℃、全圧20kgf/cm
Gでエチレンと1−ブテンあるいは1−ヘキセンの共重
合を行った。前記触媒Cを連続的に供給して重合を行な
い、系内のガス組成を一定に保つため、各ガスを連続的
に供給しながら重合を行い、(A′1)、(A′2)を
得た。
【0097】(A)成分 A1:チグラー触媒による線状低密度ポリエチレン(L
LDPE) 密度=0.922g/cm、MFR=0.9g/10
分 コモノマー:1−ブテン 分子量分布(Mw/Mn)=3.8 組成分布パラメーターCb=1.5 ODCB可溶分(%)=3.1>計算値(2.6) A2:チグラー触媒による超低密度ポリエチレン(VL
DPE) 密度=0.900g/cm、MFR=0.5g/10
分 コモノマー:1−ブテン 分子量分布(Mw/Mn)=4.1 組成分布パラメーターCb=1.52 ODCB可溶分(%)=24>計算値(9.5) (B)成分 B1:高圧ラジカル法低密度ポリエチレン(LDPE) 密度=0.924g/cm、MFR=2.0g/10
分 (C)成分 C :チグラー触媒による高密度ポリエチレン(HDP
E) 密度=0.950g/cm、MFR=0.9g/10
分 (A′)成分:本発明の共重合体 A′1:コモノマー;1−ブテン 密度=0.912g/cm、MFR=1.0g/10
分 (ア)分子量分布(Mw/Mn)=2.8 (イ)組成分布パラメーターCb=1.15 (ウ)ODCB可溶分(%)=3.2<計算値(5.
2) (エ)TREFピーク温度:複数 A′2:コモノマー;1−ヘキセン 密度=0.915g/cm、MFR=1.0g/10
分 (ア)分子量分布(Mw/Mn)=2.7 (イ)組成分布パラメーターCb=1.18 (ウ)ODCB可溶分(%)=2.6<計算値(4.
2) (エ)TREFピーク温度:複数
【0098】[物性試験法] ヘイズ:ASTM D1003 準拠 クラリティ:(株)村上色彩研究所のクラリティメータ
ー 「TM−1D型」による透過光量 引張弾性率:JIS K6758 準拠 ダート衝撃強度:ASTM D1709 準拠 酸素透過率:MODERN CONTROLS INC
社製 測定透過率測定装置(OX−TRAIN TWIN)を
使用して酸素透過率を測定する(MOCON法) 測定条件:25℃、65%RH ASTM D3985−81、 JIS K7126 B法 準拠 ヒートシール温度:JIS Z1707 準拠によりヒ
ートシール強度を求め、ヒートシール強度が0.5kg
f/15mm幅となる温度
【0099】[実施例1]密度=0.950g/c
、MFR=0.9g/10分の(C)高密度ポリエ
チレン(HDPE)を中間の第II層用樹脂とし、密度
=0.922g/cm、MFR=0.9g/10分、
コモノマー:1−ブテンである(A1)線状低密度ポリ
エチレン(LLDPE)90重量%と密度=0.924
g/cm、MFR=2.0g/10分の(B1)高圧
法低密度ポリエチレン(LDPE)10重量%のブレン
ド物を第I層に、密度=0.912g/cm、MFR
=1.0g/10分、コモノマー:1−ブテンである
(A′1)を第III層になるように、3種3層共押出
インフレーションフィルム成形機(スクリュー径60m
m、L/D=30の単軸押出機3基)を用いて押出温度
200℃、ブローアップ比2.0の条件でフィルムを成
形した。積層フィルムの厚み構成は中間層を40μm、
外層およびヒートシール層を各々20μmとした。得ら
れた積層フィルムの物性を測定し、結果を表1に示し
た。
【0100】[実施例2〜6]および[比較例1〜4] 表1、および表2に示した構成の積層フィルムを実施例
1と同様の条件で成形し物性測定を行い、結果を表1お
よび表2に示した。
【0101】以上の結果、本発明の実施例1〜6はいず
れも、ヒートシール温度は120℃以下で低温ヒートシ
ール性に優れ、光学特性、引張弾性率(フィルムの
腰)、ダート衝撃強さ、酸素透過度にバランスの取れた
性能を示す。これに対し、比較例1はHDPE単層であ
るため、ヒートシール温度が高く、また光学特性、ダー
ト衝撃強さが不充分でありフィルムの腰も強すぎる。比
較例2はLLDPE単層であるためフィルムの腰が弱
く、酸素透過度が不充分である。比較例3は、第III
層に本発明の要件を満足しないエチレン・α−オレフィ
ン共重合体を用いたため、ヒートシール温度、ダート衝
撃強さで不充分である。比較例4は、中間層のHDPE
の割合が50重量%未満であるため、フィルムの腰が弱
くまた酸素透過度が不充分である。
【0102】[実施例7]実施例1の積層体を使用し、
ついで熱可塑性樹脂製チャックの雌爪の内壁に軟質ウレ
タンからなる凸条を3条設けた気密性を有するチャック
付テープを開口部に融着したチャック付袋を作成し、評
価した結果、実施例1と同様な結果を示した。
【0103】[実施例8]実施例1で得られた袋体の1
部に逆止弁を備えた通気管を形成して、脱気した状態で
内容物を圧縮保存できる圧縮収納袋を製造した。その圧
縮収納袋を使用して布団を収納し8カ月間保存したが、
ほとんど元の圧縮状態を保持していた。
【0104】
【発明の効果】本発明の積層体は、(C)密度0.94
g/cm以上の高密度ポリエチレンを主体とする中間
の第II層に、(A)密度0.86〜0.94g/cm
のエチレン・α−オレフィン共重合体、(A′)下記
(ア)〜(エ)を満足する密度0.86〜0.94g/
cmのエチレン・α−オレフィン共重合体、(B)高
圧ラジカル重合法によるエチレン重合体から選ばれた少
なくとも1種のエチレン系(共)重合体からなる第I層
と、前記下記(ア)〜(エ)を満足する密度0.86〜
0.94g/cmのエチレン・α−オレフィン共重合
体(A′)を主成分とするエチレン系(共)重合体を第
III層とする積層体を形成することにより、密度0.
94g/cm以上の高密度ポリエチレンを主体とした
樹脂を中間層としているにもかかわらず、予測し得なか
ったほどの透明性を備え、かつガスバリヤー性、耐衝撃
性、腰の強さ等を保持し、かつ低温ヒートシール性にす
ぐれた積層体が得られた。また、このような積層体を用
いた袋、チャック袋、圧縮収納袋は、高速製袋性に優
れ、チャック形成の生産性が高く、かつこれらの袋は透
明性を備え、かつガスバリヤー性、耐衝撃性、腰の強さ
等をも有している。
【0105】[ア〜エ] (ア)分子量分布(Mw/Mn)が1.5〜4.5 (イ)組成分布パラメーターCbが1.08〜2.00 (ウ)25℃におけるオルソジクロロベンゼン(ODC
B)可溶分の量X(wt%)と密度dおよびメルトフロ
ーレート(MFR)が次のa)またはb)の関係を満足
すること a)密度dおよびMFRの値がd−0.008logM
FR≧0.93の場合 X<2.0 b)密度dおよびMFRの値がd−0.008logM
FR<0.93の場合 X<9.8×10(0.9300−d+0.008l
ogMFR)+2.0 (エ)連続昇温溶出分別法(TREF)による溶出温度
−溶出量曲線のピークが複数個存在すること
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の共重合体TREF曲線
【図2】メタロセン共重合体のTREF曲線
【図3】本発明の積層体の一実施例の断面図を示したも
のである。
【図4】本発明の一例のチャック袋の平面図を示したも
のである。
【図5】雄爪および雌爪を備えた熱可塑性樹脂製チャッ
クテープの断面図を示す。
【図6】雌爪内壁にシール材を施した嵌合チャックの断
面図を示す。
【図7】(a)は従来の布団圧縮収納袋の一例の平面
図、(b)は(a)のB−B切線での積層フィルムの断
面図、(c)は密閉用補助具の斜視図を示したものであ
る。
【図8】(a)は通気管13の拡大断面図、(b)は通
気管13の拡大断面図である。
【図9】本発明の布団圧縮収納袋の平面図である。
【符号の説明】
1 積層体 2 外層 3 中間層 4 ヒートシール層 5 袋体 6 開口部 7 チャック 8 チャックテープ 9 雄爪 10 雌爪 11 凸部シール材 12 外層 13 中間層 14 接着層 15 積層体 16 開口部 17、a,b 通気管 18 リム 19 バー 20 圧縮収納袋 21a,b 逆止弁 25 積層体 26 開口部 27 通気管 28 チャック
【表1】
【表2】

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)密度0.86〜0.94g/cm
    のエチレン・α−オレフィン共重合体、(A′)下記
    (ア)〜(エ)を満足する密度が0.86〜0.94g
    /cmのエチレン・α−オレフィン共重合体および
    (B)高圧ラジカル重合法によるエチレン重合体から選
    ばれた少なくとも1種のエチレン系(共)重合体からな
    る第I層と、 (C)密度0.94g/cm以上の高密度ポリエチレ
    ン100〜50重量%と前記(A)エチレン−α−オレ
    フィン共重合体、(A′)エチレン−α−オレフィン共
    重合体および(B)エチレン重合体から選ばれた少なく
    とも1種のエチレン系(共)重合体50重量%までの樹
    脂からなる第II層と、 前記(A′)エチレン・α−オレフィン共重合体を主成
    分とするエチレン系(共)重合体から構成される第II
    I層とを含み、かつ第II層を中間層とすることを特徴
    とする積層体。 [ア〜エ] (ア)分子量分布(Mw/Mn)が1.5〜4.5 (イ)組成分布パラメーターCbが1.08〜2.00 (ウ)25℃におけるオルソジクロロベンゼン(ODC
    B)可溶分の量X(wt%)と密度dおよびメルトフロ
    ーレート(MFR)が次のa)またはb)の関係を満足
    すること a)密度dおよびMFRの値がd−0.008logM
    FR≧0.93の場合 X<2.0 b)密度dおよびMFRの値がd−0.008logM
    FR<0.93の場合 X<9.8×10(0.9300−d+0.008l
    ogMFR)+2.0 (エ)連続昇温溶出分別法(TREF)による溶出温度
    −溶出量曲線のピークが複数個存在すること
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の積層体からなる袋体。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の積層体からなる袋体の
    開口部に、雄爪および雌爪を有する熱可塑性樹脂製チャ
    ックを形成してなることを特徴とするチャック袋。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の積層体からなる圧縮収
    納袋。
  5. 【請求項5】 請求項3の圧縮収納袋体の開口部に、雄
    爪および雌爪を有する熱可塑性樹脂製チャックを形成し
    てなることを特徴とする圧縮収納袋。
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