JPH0994932A - 積層体、および該積層体からなる袋、チャック袋ならびに圧縮収納袋 - Google Patents

積層体、および該積層体からなる袋、チャック袋ならびに圧縮収納袋

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JPH0994932A
JPH0994932A JP7285433A JP28543395A JPH0994932A JP H0994932 A JPH0994932 A JP H0994932A JP 7285433 A JP7285433 A JP 7285433A JP 28543395 A JP28543395 A JP 28543395A JP H0994932 A JPH0994932 A JP H0994932A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 透明性、耐衝撃性、ガスバリヤー性、低温ヒ
ートシール性、成形性にすぐれた少なくとも3層構造の
積層体およびその積層体からなる袋、チャック袋、圧縮
収納袋を提供する。 【解決手段】 (A)密度0.86〜0.94g/cm
のエチレン・α−オレフィン共重合体、(A’)特定
のMw/MnやCb等をもち密度が0.86〜0.94
g/cmのエチレン・α−オレフィン共重合体又は
(B)高圧ラジカル重合法によるエチレン重合体からな
る第I層と、(C)密度0.94g/cm以上の高密
度ポリエチレンを主体とする第II層と、前記(A’)
成分を主体とする第III層とを含み、かつ第II層を
中間層とする積層体を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、透明性、耐衝撃
性、ガスバリヤー性、低温ヒートシール性、成形性にす
ぐれた少なくとも3層構造の積層体およびその積層体か
らなる袋、チャック袋、圧縮収納袋に関するものであ
る。
【0002】該積層体は食品、新聞、雑誌、機械類など
の包装資材として広く用いられ、これらの袋やチャック
付き袋は透明性と気密性にすぐれており、食品、医薬
品、工業製品、衣料品、雑貨等の再開閉可能な包装袋と
して広く用いられる。
【0003】また、熱可塑性樹脂製チャックに気密性を
付与したものは、食品の長期保存用包装袋、流動性の食
品の包装袋、また、衣料品や布団等を脱気圧縮保存する
ための圧縮収納袋等に広く用いられる。
【0004】
【従来の技術】従来より包装資材として高圧法低密度ポ
リエチレン、線状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチ
レンのフィルムなどが用いられている。しかし、高圧法
低密度ポリエチレンは耐衝撃性、ガスバリヤー性、腰の
強さが劣り、高密度ポリエチレンは透明性、耐衝撃性が
劣る。一方、線状低密度ポリエチレンは透明性、耐衝撃
性にすぐれているが、ガスバリヤー性、腰の強さ、成形
性に劣る。このため単層フィルムでは透明性、耐衝撃
性、腰の強さ、ガスバリヤー性、成形性等を総合的に満
足できる樹脂はなく、これらを満足させるために種々の
ポリエチレン系樹脂からなる積層フィルムが提案されて
いる。
【0005】例えば特開昭59−11252号公報で
は、中間層に高密度ポリエチレンと線状低密度ポリエチ
レンを配合した層を用い、両外層に線状低密度ポリエチ
レンを用いた積層フィルム、特開昭58−59080
号公報では中間層に高密度ポリエチレン、外層に線状低
密度ポリエチレン、他の外層に高圧法低密度ポリエチレ
ンまたはエチレン系共重合体を用いた積層フィルム、さ
らに詳細には、中間層に高密度ポリエチレンとエチレン
系共重合体、外層に線状低密度ポリエチレン、他の外層
に高圧法低密度ポリエチレンまたはエチレン系共重合体
を用いた積層フィルム、特開昭59−38059号公
報では中間層に高密度ポリエチレン、両外層に線状低密
度ポリエチレンを使用した積層体、さらに中間層に高密
度ポリエチレンと線状低密度ポリエチレン、両外層に線
状低密度ポリエチレンを用いた積層体などがそれぞれ開
示されている。
【0006】上記の積層フィルムは、耐衝撃性、腰の
強さ、ガスバリヤー性等にすぐれているが、透明性、成
形性が劣っており、の積層フィルムは耐衝撃性、腰の
強さ、ガスバリヤー性、成形性等にすぐれているが、透
明性が劣る。
【0007】の積層体は耐衝撃性、腰の強さ、ガスバ
リヤー性等にすぐれているが、透明性、成形性が劣って
いるという問題がある。
【0008】昨今では、製袋して袋として使用する場
合、製袋の高速化に伴い、さらに低温ヒートシール性、
シール部の接着強度等の改良が強く望まれている。
【0009】しかし、上記したような従来の積層フィル
ムは、製袋する際に内層のヒートシール温度が高く、製
袋の際の生産性が向上しない。
【0010】また、チャック袋では、一般的なポリエチ
レン系樹脂を使用したものが種々の分野に広く用いられ
ている(例えば特公昭59−29500号公報、特公昭
60−50663号公報、特開昭58−171347号
公報、特開昭61−203354号公報等)。
【0011】これらチャック袋は、一般的には単層フィ
ルムで構成され、低密度ポリエチレン(LDPEと称
す)、線状低密度ポリエチレン(LLDPEと称す)、
高密度ポリエチレン(HDPEと称す)等のポリエチレ
ン系樹脂が用いられている。しかし、LDPEは透明性
に優れるものの、ガスバリヤー性や耐衝撃性が劣り、腰
が弱いという欠点を有している。また、LLDPEは、
ガスバリヤー性、腰の強さ、成形性が不十分である。さ
らに、HDPEは、ガスバリヤー性、耐衝撃性、腰の強
さなどの特性があるものの、透明性が悪いという問題点
を有している。
【0012】さらに、袋、チャック袋では、食品用が主
用途であるラミネート袋がある。ポリオレフィン単層チ
ャック袋はチャックと袋を一体成形することができ、生
産性が高く、安価であるが、上述したように、透明性、
耐衝撃性、腰の強さ、ガスバリヤー性、成形性等を総合
的に満足できるものはない。
【0013】一方、ラミネート袋はガスバリヤー層とし
て、ポリアミド(PA)、ポリ塩化ビニリデンコート二
軸延伸ポリプロピレン(KOP)、二軸延伸ポリプロピ
レン(OPP)、エチレン−ビニルアルコール共重合体
(EVOH)、ポリエステル(PET)、アルミ蒸着フ
ィルムなどを用いている。このためガスバリヤー性は非
常に高いが製造コストが高くなり高価であるという問題
を有している。
【0014】したがって、食品等の分野においても、よ
りガスバリヤー性が高く、透明性、耐衝撃性、腰の強
さ、成形性にすぐれ、従来のラミネート袋やチャック袋
よりも安価な袋、チャック袋が求められている。
【0015】同様に、衣料品や布団などを収納する圧縮
収納袋においても上記と同じような性能が要求されてい
る。さらに、積層体をヒートシールして積層袋を作成
し、開口部にチャックテープをヒートシールしてチャッ
ク袋を作成する際に積層袋内層の低温ヒートシール性が
要求される。ヒートシール温度が高いとヒートシール部
が平滑にならず外観が不良となり、あるいは2枚のチャ
ックテープ同士が融着してしまい袋にならない場合が多
い。また袋、チャック袋の生産性を高めるためにもヒー
トシール温度を下げることが求められている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、透明
性、耐衝撃性、腰の強さ、ガスバリヤー性、低温ヒート
シール性、成形性等にすぐれた積層体を提供することに
ある。またこのような積層体を用いた袋、チャック袋、
圧縮収納袋、チャック付圧縮収納袋を提供することにあ
る。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の問
題点を解決するために鋭意検討した結果、特定樹脂の積
層体を使用することにより上記目的を達成し本発明に到
達した。またこのような特定樹脂の積層体を用いること
により、透明性、ヒートシール性、ガスバリヤー性等の
諸物性に優れた袋、チャック袋、圧縮収納袋、チャック
付圧縮収納袋を提供することが可能となった。
【0018】すなわち、本願の第1発明は、(A)密度
0.86〜0.94g/cmのエチレン・α−オレフ
ィン共重合体、(A’)下記(ア)〜(ウ)を満足する
密度が0.86〜0.94g/cmのエチレン・α−
オレフィン共重合体および(B)高圧ラジカル重合法に
よるエチレン重合体から選ばれた少なくとも1種のエチ
レン系(共)重合体からなる第1層と、(C)密度0.
94g/cm以上の高密度ポリエチレン100〜50
重量%と前記(A)成分、(A’)成分および(B)成
分から選ばれた少なくとも1種のエチレン系(共)重合
体50重量%までの樹脂からなる第II層と、前記
(A’)成分を主成分とするエチレン系(共)重合体か
ら構成される第III層とを含み、かつ第II層を中間
層とする積層体を提供するものである。 〔ア〜ウ〕 (ア)シクロペンタジエニル骨格を有する配位子を含む
周期律表第IV族の遷移金属化合物を少なくとも1種含
む触媒の存在下に、エチレンと炭素数3〜20のα−オ
レフィンとを共重合させることにより得られる (イ)分子量分布Mw/Mnが1.5〜5.0 (ウ)組成分布パラメーターCbが1.01〜1.2
【0019】本願の第2発明は、前記第1発明に記載の
積層体からなる袋体を提供するものである。
【0020】本願の第3発明は、前記第1発明に記載の
積層体からなる袋体の開口部に、雄爪および雌爪を有す
る熱可塑性樹脂製チャックを形成してなることを特徴と
するチャック袋を提供するものである。
【0021】本願の第4発明は、前記第1発明に記載の
積層体からなる圧縮収納袋を提供するものである。
【0022】
【作用】本発明の積層体は、(A)密度0.86〜0.
94g/cmのエチレン・α−オレフィン共重合体を
満足する密度が0.86〜0.94g/cmのエチレ
ン・α−オレフィン共重合体、(B)高圧ラジカル重合
法によるエチレン重合体から選ばれた少なくとも1種の
エチレン系(共)重合体からなる第I層と、(C)密度
0.94g/cm以上の高密度ポリエチレン(C)1
00〜50重量%と前記(A)成分、(A’)成分およ
び(b)成分から選ばれた少なくとも1種のエチレン系
(共)重合体50重量%までの樹脂からなる第II層
と、前記(A’)成分を主成分とするエチレン系(共)
重合体から構成される第III層とを含み、かつ第II
層を中間層とする構成にすることにより、密度0.94
g/cm以上の高密度ポリエチレンを主体とした樹脂
を中間層としているにもかかわらず、予測し得なかった
ほどの透明性を備え、かつガスバリヤー性、耐衝撃性、
腰の強さ等を保持し、かつ低温ヒートシール性にすぐれ
た積層体となり、製袋時のヒートシールサイクルが短縮
され、生産性が大幅に向上する。 〔ア〜ウ〕 (ア)シクロペンタジエニル骨格を有する配位子を含む
周期律表第IV族の遷移金属化合物を少なくとも1種含
む触媒の存在下に、エチレンと炭素数3〜20のα−オ
レフィンとを共重合させることにより得られる (イ)分子量分布Mw/Mnが1.5〜5.0 (ウ)組成分布パラメーターCbが1.01〜1.2
【0023】また、このような積層体を用いた袋、チャ
ック袋および圧縮収納袋は、高速製袋性に優れ、チャッ
ク形成等の生産性が高く、かつこれらの袋は透明性がす
ぐれ、かつガスバリヤー性、耐衝撃性、腰の強さ等をも
有している。
【0024】以下本発明を図面に基づいてさらに詳述す
る。
【0025】図1は本発明の積層体の一実施例の断面図
を示したものである。図1において、本発明の積層体1
は、(A)密度が0.86〜0.94g/cmのエチ
レン・α−オレフィン共重合体、(A’)下記(ア)〜
(ウ)を満足する密度が0.86〜0.94g/cm
のエチレン・α−オレフィン共重合体および(B)高圧
ラジカル重合法によるエチレン重合体から選ばれた少な
くとも1種のエチレン系(共)重合体とで構成された第
I層2と、(C)密度0.94g/cm以上の高密度
ポリエチレン100〜50重量%と前記(A)成分、
(A’)成分、(B)成分の少なくとも1種のエチレン
系(共)重合体50重量%までの樹脂層で構成された第
II層3を中間層とし、(A’)下記(ア)〜(ウ)を
満足する密度が0.86〜0.94g/cmのエチレ
ン・α−オレフィン共重合体を主成分とするエチレン系
(共)重合体から構成される第III層4とする積層体
である。 〔ア〜ウ〕 (ア)シクロペンタジエニル骨格を有する配位子を含む
周期律表第IV族の遷移金属化合物を少なくとも1種含
む触媒の存在下に、エチレンと炭素数3〜20のα−オ
レフィンとを共重合させることにより得られる (イ)分子量分布Mw/Mnが1.5〜5.0 (ウ)組成分布パラメーターCbが1.01〜1.2
【0026】図1において、本発明の第I層2は積層体
1の耐衝撃性、透明性、成形加工性等を保持させる役割
を有するものであり、前記(A)成分、(A’)成分ま
たは(B)成分のいずれかの単独でも良いが、成形加工
性、耐衝撃性等の最もよいバランスを考慮すると(A)
成分および/または(A’)成分と(B)成分の混合組
成物が好ましい。
【0027】上記第I層2の好ましい組合せである
(A)成分および/または(A’)成分と(B)成分の
混合組成物の混合割合は、(A)成分および/または
(A’)成分の合計が60〜95重量%、(B)成分4
0〜5重量%、好ましくは前者が70〜90重量%、後
者が30〜10重量%、さらに好ましくは前者75〜9
0重量%、後者25〜10重量%の範囲である。
【0028】該(B)成分の配合量が40重量%を超え
る場合には、成形加工性と耐衝撃性とのバランスが保て
ないおそれが生じる。また、上記第I層の成形加工性を
向上させるために高級脂肪酸またはその金属塩、アミド
等の滑剤を配合することが望ましい。
【0029】上記(A)密度が0.86〜0.94g/
cmのエチレン・α−オレフィン共重合体とは、密度
が0.91〜0.94g/cmのチーグラー系触媒や
フイリップス系触媒等の触媒(以下略してチーグラー型
触媒と称する)を用いた高・中・低圧法およびその他の
公知の方法によるエチレンと炭素数3〜20のα−オレ
フィンとの共重合体(以下LLDPEと称す)であっ
て、密度が0.86〜0.94g/cmの超低密度ポ
リエチレン(以下VLDPEと称す)、密度が0.86
〜0.91g/cmのエチレン・プロピレン共重合体
ゴム、エチレン・プロピレン・ジエン共重合体ゴム等の
エチレン・α−オレフィン共重合体ゴムを包含する。
【0030】上記チーグラー型触媒によるLLDPEと
は、密度が0.91〜0.94g/cm、好ましくは
0.91〜0.93g/cmの範囲のエチレン・α−
オレフィン共重合体であり、MFRが0.05〜30g
/10分、好ましくは0.1〜20g/10分の範囲で
選択される。
【0031】分子量分布(Mw/Mn)は特に限定はな
いが、3.0〜13、好ましくは3.5〜8の範囲にあ
るのが一般的である。
【0032】上記LLDPEのα−オレフィンは、炭素
数3〜20、好ましくは炭素数4〜12、さらに好まし
くは炭素数6〜12の範囲のα−オレフィンであり、具
体的にはプロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペ
ンテン、1−ヘキセン、1−オクテン等が挙げられる。
【0033】上記MFRが0.05g/10分未満で
は、成形性が悪化し、30g/10分を超えるものは耐
衝撃性やヒートシール強度等が低下するおそれを生じ
る。
【0034】また上記チーグラー型触媒による超低密度
ポリエチレン(VLDPE)とは、密度が0.86〜
0.91g/cm、好ましくは0.88〜0.905
g/cmの範囲のエチレン・α−オレフィン共重合体
であり、MFRが0.01〜20g/10分、好ましく
は0.1〜10g/10分の範囲で選択される。該VL
DPEは、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)とエ
チレン・α−オレフィン共重合体ゴム(EPR、EPD
M)の中間の性状を示すポリエチレンであり、示差走査
熱量測定法(DSC)による最大ピーク温度(Tm)6
0℃以上、好ましくは、100℃以上、かつ沸騰n−ヘ
キサン不溶分10重量%以上の性状を有する特定のエチ
レン・α−オレフィン共重合体であり、LLDPEが示
す高結晶部分とエチレン・α−オレフィン共重合体ゴム
が示す非晶部分とを合わせ持つ樹脂であって、前者の特
徴である耐衝撃性、耐熱性などと、後者の特徴であるゴ
ム状弾性、耐低温衝撃性などがバランスよく共存してい
る。
【0035】また上記エチレン・α−オレフィン共重合
体ゴムとは、密度が0.86〜0.94g/cm未満
のエチレン・プロピレン共重合体ゴム、エチレン・プロ
ピレン・ジエン共重合体ゴム等が挙げられ、該エチレン
・プロピレン系ゴムとしては、エチレンおよびプロピレ
ンを主成分とするランダム共重合体(EPM)、および
第3成分としてジエンモノマー(ジシクロペンタジエ
ン、エチリデンノルボルネン等)を加えたものを主成分
とするランダム共重合体(EPDM)が挙げられる。
【0036】本発明の(A’)成分は、下記(ア)〜
(ウ)を満足する密度0.86〜0.94g/cm
MFRは0.05〜50g/10分、好ましくは0.1
〜30g/10分、より好ましくは0.1〜20g/1
0分のエチレン・α−オレフィン共重合体である。 〔ア〜ウ〕 (ア)シクロペンタジエニル骨格を有する配位子を含む
周期律表第IV族の遷移金属化合物を少なくとも1種含
む触媒の存在下に、エチレンと炭素数3〜20のα−オ
レフィンとを共重合させることにより得られる (イ)分子量分布Mw/Mnが1.5〜5.0 (ウ)組成分布パラメーターCbが1.01〜1.2
【0037】前記(A’)エチレン・α−オレフィン共
重合体の密度は、0.86〜0.94g/cm、好ま
しくは0.88〜0.94g/cm、さらに好ましく
は0.89〜0.935g/cmの範囲である。密度
が0.86g/cm未満であると耐熱性が低下し、フ
ィルムのブロッキング性が悪化し、低結晶性成分の内容
物への溶出が多くなる。他方0.94g/cmを超え
るものは透明性が悪くまた柔軟性が無くなる。
【0038】またメルトフローレート(MFR)は0.
01〜50g/分、好ましくは0.1〜30g/分、さ
らに好ましくは0.3〜20g/10分の範囲である。
MFRが0.01g/10分未満では成形加工性が劣
り、50g/10分以上では強度が低下する。また、該
共重合体のヒートシール温度は、120℃以下、好まし
くは115℃以下、さらに好ましくは110℃以下であ
ることが望ましい。
【0039】上記(A’)エチレン・α−オレフィン共
重合体は、(ア)シクロペンタニル骨格を有する配位子
を少なくとも1種含む周期律表第IV族の遷移金属化合
物と必要により助触媒、有機アルミニウム化合物、担体
とを含む触媒の存在下にエチレンおよび炭素数3〜20
のα−オレフィンとを共重合させることにより得られる
ものである。また、上記触媒にあらかじめエチレンおよ
び/前記α−オレフィンを予備重合させて得られるもの
を触媒に供してもよい。
【0040】上記α−オレフィンとしては、炭素数が3
〜20、好ましくは3〜12のものであり、具体的には
プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、
1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセ
ンなどが挙げられる。また、これらのα−オレフィンの
含有量は、通常30モル%以下、好ましくは20モル%
以下の範囲で選択されることが望ましい。
【0041】本発明の上記エチレン・α−オレフィン共
重合体を製造する触媒である(ア)シクロペンタジエニ
ル骨格を有する配位子を含む周期律表第IV族の遷移金
属化合物のシクロペンタジエニル骨格とは、シクロペン
タジエニル基、置換シクロペンタジエニル基等である。
置換シクロペンタジエニル基としては、炭素数1〜10
の炭化水素基、シリル基、シリル置換アルキル基、シリ
ル置換アリール基、シアノ基、シアノアルキル基、シア
ノアリール基、ハロゲン基、ハロアルキル基、ハロシリ
ル基等から選ばれた少なくとも1種の置換基を有する置
換シクロペンタジエニル基等である。該置換シクロペン
タジエニル基の置換基は2個以上有していてもよく、ま
た係る置換基同士が互いに結合して環を形成してもよ
い。
【0042】上記炭素数1〜10の炭化水素基として
は、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラ
ルキル基等が挙げられ、具体的には、メチル基、エチル
基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、
イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、ペン
チル基、ヘキシル基、オクチル基、2−エチルヘキシル
基、デシル基等のアルキル基;シクロペンチル基、シク
ロアルキル基等のシクロアルキル基;フェニル基、トリ
ル基等のアリール基;ベンジル基、ネオフィル基等のア
ラルキル基等が例示される。これらの中でもアルキル基
が好ましい。
【0043】置換シクロペンタジエニル基の好適なもの
としては、メチルシクロペンタジエニル基、エチルシク
ロペンタジエニル基、n−ヘキシルシクロペンタジエニ
ル基、1,3−ジメチルシクロペンタジエニル基、1,
3−n−ブチルメチルシクロペンタジエニル基、1,3
−n−プロピルメチルエチルシクロペンタジエニル基な
どが具体的に挙げられる。本発明の置換シクロペンタジ
エニル基としては、これらの中でも炭素数3以上のアル
キル基が置換したシクロペンタジエニル基が好ましく、
特に1,3−置換シクロペンタジエニル基が好ましい。
【0044】置換基同士すなわち炭化水素同士が互いに
結合して1または2以上の環を形成する場合の置換シク
ロペンタジエニル基としては、インデニル基、炭素数1
〜8の炭化水素基(アルキル基等)等の置換基により置
換された置換インデニル基、ナフチル基、炭素数1〜8
の炭化水素基(アルキル基等)等の置換基により置換さ
れた置換ナフチル基、炭素数1〜8の炭化水素基(アル
キル基等)等の置換基により置換された置換フルオレニ
ル基等が好適なものとして挙げられる。
【0045】シクロペンタジエニル骨格を有する配位子
を含む周期律表第IV族の遷移金属化合物の遷移金属と
しては、ジルコニウム、チタン、ハフニウム等が挙げら
れ、特にジルコニウムが好ましい。
【0046】該遷移金属化合物は、シクロペンタジエニ
ル骨格を有する配位子としては通常1〜3個を有し、ま
た2個以上有する場合は架橋基により互いに結合してい
てもよい。なお、係る架橋基としては炭素数1〜4のア
ルキレン基、アルキルシランジイル基、シランジイル基
などが挙げられる。
【0047】周期律表第IV族の遷移金属化合物におい
てシクロペンタジエニル骨格を有する配位子以外の配位
子としては、代表的なものとして、水素、炭素数1〜2
0の炭化水素基(アルキル基、アルケニル基、アリール
基、アルキルアリール基、アラルキル基、ポリエニル基
等)、ハロゲン、メタアルキル基、メタアリール基など
が挙げられる。
【0048】これらの具体例としては以下のものがあ
る。ジアルキルメタロセンとして、ビス(シクロペンタ
ジエニル)チタニウムジメチル、ビス(シクロペンタジ
エニル)チタニウムジフェニル、ビス(シクロペンタジ
エニル)ジルコニウムジメチル、ビス(シクロペンタジ
エニル)ジルコニウムジフェニル、ビス(シクロペンタ
ジエニル)ハフニウムジメチル、ビス(シクロペンタジ
エニル)ハフニウムジフェニルなどがある。モノアルキ
ルメタロセンとしては、ビス(シクロペンタジエニル)
チタニウムメチルクロライド、ビス(シクロペンタジエ
ニル)チタニウムフェニルクロライド、ビス(シクロペ
ンタジエニル)ジルコニウムメチルクロライド、ビス
(シクロペンタジエニル)ジルコニウムフェニルクロラ
イドなどがある。またモノシクロペンタジエニルチタノ
センであるペンタメチルシクロペンタジエニルチタニウ
ムトリクロライド、ペンタエチルシクロペンタジエニル
チタニウムトリクロライド)、ビス(ペンタメチルシク
ロペンタジエニル)チタニウムジフェニルなどが挙げら
れる。
【0049】置換ビス(シクロペンタジエニル)チタニ
ウム化合物としては、ビス(インデニル)チタニウムジ
フェニルまたはジクロライド、ビス(メチルシクロペン
タジエニル)チタニウムジフェニルまたはジクロライ
ド、ジアルキル、トリアルキル、テトラアルキルまたは
ペンタアルキルシクロペンタジエニルチタニウム化合物
としては、ビス(1,2−ジメチルシクロペンタジエニ
ル)チタニウムジフェニルまたはジクロライド、ビス
(1,2−ジエチルシクロペンタジエニル)チタニウム
ジフェニルまたはジクロライドまたは他のジハライド錯
体、シリコン、アミンまたは炭素連結シクロペンタジエ
ン錯体としてはジメチルシリルジシクロペンタジエニル
チタニウムジフェニルまたはジクロライド、メチレンジ
シクロペンタジエニルチタニウムジフェニルまたはジク
ロライド、他のジハライド錯体が挙げられる。
【0050】ジルコノセン化合物としては、ペンタメチ
ルシクロペンタジエニルジルコニウムトリクロライド、
ペンタエチルシクロペンタジエニルジルコニウムトリク
ロライド、ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニル)
ジルコニウムジフェニル、アルキル置換シクロペンタジ
エンとしては、ビス(エチルシクロペンタジエニル)ジ
ルコニウムジメチル、ビス(メチルシクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジメチル、ビス(n−ブチルシクロペ
ンタジエニル)ジルコニウムジメチル、それらのハロア
ルキルまたはジハライド錯体、ジアルキル、トリアルキ
ル、テトラアルキルまたはペンタアルキルシクロペンタ
ジエンとしてはビス(ペンタメチルシクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジメチル、ビス(1,2−ジメチルシ
クロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、およびそ
れらのジハライド錯体、シリコン、炭素連結シクロペン
タジエン錯体としては、ジメチルシリルジシクロペンタ
ジエニルジルコニウムジメチルまたはジハライド、メチ
レンジシクロペンタジエニルジルコニウムジメチルまた
はジハライド、メチレンジシクロペンタジエニルジルコ
ニウムジメチルまたはジハライドなどが挙げられる。
【0051】さらに他のメタロセンとしては、ビス(シ
クロペンタジエニル)ハフニウムジクロライド、ビス
(シクロペンタジエニル)ハフニウムジメチル、ビス
(シクロペンタジエニル)バナジウムジクロライドなど
が挙げられる。
【0052】本発明の他の周期律表第IV族の遷移金属
化合物の例として、下記一般式で示されるシクロペンタ
ジエニル骨格を有する配位子とそれ以外の配位子および
遷移金属原子が環を形成するものも挙げられる。
【0053】
【数1】
【0054】式中、Cpは前記シクロペンタジエニル骨
格を有する配位子、Xは水素、ハロゲン、炭素数1〜2
0のアルキル基、アリールシリル基、アリールオキシ
基、アルコキシ基、アミド基、シリルオキシ基等を表
し、Yは−O−、−S−、−NR−、−PR−またはO
R、SR、NR、PRからなる群から選ばれる2価
中性リガンド、ZはSiR、CR、SiRSiR
、CRCR、CR=CR、SiRCR、BR
、BRからなる群から選ばれる2価基を示す。ただ
し、Rは水素または炭素数1〜20のアルキル基、アリ
ール基、シリル基、ハロゲン化アルキル基、ハロゲン化
アリール基、またはY、ZまたはYとZの双方からの2
個またはそれ以上のR基は縮合環系を形成するものであ
る。Mは周期律表第IV族の遷移金属原子を表す。
【0055】式1で表される化合物の例としては、(t
−ブチルアミド)(テトラメチルシクロペンタジエニ
ル)−1,2−エタンジイルジルコニウムジクロライ
ド、(t−ブチルアミド)(テトラメチルシクロペンタ
ジエニル)−1,2−エタンジイルチタンジクロライ
ド、(メチルアミド)(テトラメチルシクロペンタジエ
ニル)−1,2−エタンジイルジルコニウムジクロライ
ド、(メチルアミド)(テトラメチルシクロペンタジエ
ニル)−1,2−エタンジイルチタンジクロライド、
(エチルアミド)(テトラメチルシクロペンタジエニ
ル)メチレンタンジクロライド、(t−ブチルアミド)
ジメチル(テトラメチルシクロペンタジエニル)シラン
チタンジクロライド、(t−ブチルアミド)ジメチル
(テトラメチルシクロペンタジエニル)シランジルコニ
ウムジベンジル、(ベンジルアミド)ジメチル(テトラ
メチルシクロペンタジエニル)シランチタンジクロライ
ド、(フェニルホスフィド)ジメチル(テトラメチルシ
クロペンタジエニル)シランチタンジクロライドなどが
挙げられる。
【0056】本発明でいう助触媒としては、前記周期律
表第IV族の遷移金属化合物を重合触媒として有効にな
しうる、または触媒的に活性化された状態のイオン性電
荷を均衡させうるものをいう。
【0057】本発明において用いられる助触媒として
は、有機アルミニウムオキシ化合物のベンゼン可溶のア
ルミノキサンやベンゼン不溶の有機アルミニウムオキシ
化合物、ホウ素化合物、酸化ランタンなどのランタノイ
ド塩、酸化スズ等が挙げられる。これらの中でもアルミ
ノキサンが最も好ましい。
【0058】また、触媒は無機または有機化合物の担体
に担持して使用されてもよい。該担体としては無機また
は有機化合物の多孔質酸化物が好ましく、具体的にはS
iO、Al、MgO、ZrO、TiO、B
、CaO、ZnO、BaO、ThO等またはこ
れらの混合物が挙げられ、SiO−Al、Si
−V、SiO−TiO、SiO−Mg
O、SiO−Cr等が挙げられる。
【0059】有機アルミニウム化合物として、トリエチ
ルアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム等のト
リアルキルアルミニウム;ジアルキルアルミニウムハラ
イド;アルキルアルミニウムセスキハライド;アルキル
アルミニウムジハライド;アルキルアルミニウムハイド
ライド、有機アルミニウムアルコキサイド等が挙げられ
る。
【0060】本発明の(A’)エチレン・α−オレフィ
ン共重合体の製造方法は、前記触媒の存在下、実質的に
溶媒の存在しない気相重合法、スラリー重合法、溶液重
合法等で製造され、実質的に酸素、水等を断った状態
で、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族
炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭
化水素、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂
環族炭化水素等に例示される不活性炭化水素溶媒の存在
下または不存在下で製造される。重合条件は特に限定さ
れないが、重合温度は通常15〜350℃、好ましくは
20〜200℃、さらに好ましくは50〜110℃であ
り、重合圧力は低中圧法の場合通常常圧〜70kg/c
G、好ましくは常圧〜20kg/cmGであり、
高圧法の場合通常1500kg/cmG以下が望まし
い。重合時間は低中圧法の場合通常3分〜10時間、好
ましくは5分〜5時間程度が望ましい。高圧法の場合、
通常1分〜30分、好ましくは2分〜20分程度が望ま
しい。また、重合は一段重合法はもちろん、水素濃度、
モノマー濃度、重合圧力、重合温度、触媒等の重合条件
が互いに異なる2段階以上の多段重合法など特に限定さ
れるものではない。
【0061】上記触媒で得られる本発明の特定の
(A’)エチレン・α−オレフィン共重合体は分子量分
布と組成分布が極めて狭いものであり、上記積層体とし
ては用いられると本共重合体の特性が発揮されるもので
ある。これらの重合体は、従来のチーグラー型触媒やフ
イリップス型触媒(総称してチーグラー型触媒という)
で得られるこれらのエチレン・α−オレフィン共重合体
とは性状が異なるものである。すなわち、上記触媒で得
られる本発明の特定のエチレン・α−オレフィン共重合
体(A’)は、触媒の活性点が均一であるため分子量分
布が狭くなることと、組成分布が狭くなるものである。
このため短鎖分岐が効率よく融点を低下させるため、密
度の割には、融点が低くなる。このためヒートシール時
に樹脂が早く融解し、低温でのヒートシール強度が強
く、高速でのヒートシールが可能となると考えられる。
また短鎖分岐量が極めて多い成分や低分子量成分が少な
いため樹脂表面へのにじみ出しが少なく(低溶出性)、
また抗ブロッキング性も良好であり、しかも強度も優
れ、前記積層体として用いられると本共重合体の特性が
発揮されるものである。
【0062】本発明の(A’)エチレン・α−オレフィ
ン共重合体の(イ)分子量分布の広さMw/Mnは、
1.5〜5.0、好ましくは1.8〜4.5である。M
w/Mnが1.5未満では成形加工性が劣り、5.0を
超えるものは耐衝撃性が劣る虞が生じる。
【0063】本発明のエチレン・α−オレフィン共重合
体の組成分布の広さを表す(ウ)組成分布パラメーター
(Cb)は1.01〜1.2である。Cbの値が1.2
を超える場合は、低温ヒートシール特性不良、あるいは
樹脂成分の表面へのにじみ出しを生じる等のおそれがあ
る。
【0064】本発明のエチレン・α−オレフィン共重合
体の(ウ)組成分布パラメーター(Cb)の測定法は下
記の通りである。すなわち、酸化防止剤を加えたオソル
ジクロルベンゼン(ODCB)に試料を濃度が0.2重
量%となるように135℃で加熱溶解した後、けい藻土
(セライト545)を充填したカラムに移送した後、
0.1℃/minの冷却速度で25℃まで冷却し、共重
合体試料をセライト表面に沈着する。次に、この試料が
沈着されているカラムにODCBを一定流量で流しなが
ら、カラム温度を5℃きざみに120℃まで段階的に昇
温して行く。すると各温度に対応した溶出成分を含んだ
溶液が採取される。この溶液にメタノールを加え、試料
を沈澱後、濾過、乾燥し、各温度における溶出試料を得
る。各試料の、重量分率および分岐度(炭素数1000
個当たりの分岐数)を測定する。分岐度は13C−NM
Rで測定し求める。
【0065】このような方法で30℃から90℃で採取
した各フラクションについては次のような、分岐度の補
正を行う。すなわち、溶出温度に対して測定した分岐度
をプロットし、相関関係を最小自乗法で直線に近似し、
検量線を作成する。この近似の相関係数は十分大きい。
この検量線により求めた値を各フラクションの分岐度と
する。なお、溶出温度95℃以上で採取したフラクショ
ンについては溶出温度と分岐度に必ずしも直線関係が成
立しないのでこの補正は行わない。
【0066】次にそれぞれのフラクションの重量分率w
iを、溶出温度5℃当たりの分岐度bの変化量(b
−bi−1)で割って相対濃度cを求め、分岐度に対
して相対濃度をプロットし、組成分布曲線を得る。この
組成分布曲線を一定の幅で分割し、次式より組成分布パ
ラメーターCbを算出する。
【0067】
【数2】
【0068】ここで、cとbはそれぞれj番目の区
分の相対濃度と分岐度である。組成分布パラメーターC
bは試料の組成が均一である場合に1.0となり、組成
分布が広がるに従って値が大きくなる。
【0069】なお、エチレン・α−オレフィン共重合体
の組成分布を表現する方法は多くの提案がなされてい
る。例えば特開昭60−88016号公報では、試料を
溶剤分別して得た各分別試料の分岐数に対して、累積重
量分率が特定の分布(対数正規分布)をすると仮定して
数値処理を行い、重量平均分岐度(Cw)と数平均分岐
度(Cn)の比を求めている。この近似計算は、試料の
分岐数と累積重量分率が対数正規分布からずれると精度
が下がり、市販のLLDPEについて測定を行うと相関
係数Rはかなり低く、値の精度は十分でない。また、
このCw/Cnの測定法および数値処理法は、本発明の
Cbのそれと異なるが、あえて数値の比較を行えば、C
w/Cnの値は、Cbより大きくなる。
【0070】本発明の(B)高圧ラジカル重合法による
エチレン重合体とは、高圧ラジカル重合法による密度
0.91〜0.94g/cmのエチレン単独重合体
(低密度ポリエチレン)、エチレン・ビニルエステル共
重合体およびエチレンとα,β−不飽和カルボン酸また
はその誘導体との共重合体等が挙げられる。
【0071】上記低密度ポリエチレン(LDPEと称
す)は、MFRが0.05〜30g/10分、好ましく
は0.1〜20g/10分の範囲で選択される。この範
囲内であれば組成物の溶融張力が適切な範囲となりフィ
ルム成形等が容易である。該LDPEの密度は0.91
〜0.94g/cm、好ましくは0.912〜0.9
35g/cm、さらに好ましくは0.912〜0.9
30g/cmの範囲で選択される。
【0072】また、分子量分布(Mw/Mn)は3.0
〜12、好ましくは4.0〜8.0である。これらLD
PEの製法は、公知の高圧ラジカル重合法により製造さ
れ、チューブラー法、オートクレーブ法のいずれでもよ
い。
【0073】また上記エチレン・ビニルエステル共重合
体とは、高圧ラジカル重合法で製造され、エチレンを主
成分とし、プロピオン酸ビニル、酢酸ビニル、カプロン
酸ビニル、カプリル酸ビニル、ラウリル酸ビニル、ステ
アリン酸ビニル、トリフルオル酢酸ビニルなどのビニル
エステル単量体との共重合体である。これらの中でも特
に好ましいものとしては、酢酸ビニルを挙げることがで
きる。エチレン50〜99.5重量%、ビニルエステル
0.5〜50重量%、他の共重合可能な不飽和単量体0
〜49.5重量%からなる共重合体が好ましい。さらに
ビニルエステル含有量は3〜20重量%、特に好ましく
は5〜15重量%の範囲で選択される。これら共重合体
のMFRは、0.1〜20g/10分、好ましくは0.
3〜10g/分の範囲で選択される。
【0074】さらに上記エチレンとα、β−不飽和カル
ボン酸またはその誘導体との共重合体の代表的な共重合
体としては、エチレン・(メタ)アクリル酸またはその
アルキルエステル共重合体が挙げられ、これらのコモノ
マーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸
メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタ
クリル酸エチル、アクリル酸プロピル、メタクリル酸プ
ロピル、アクリル酸イソプロピル、メタクリル酸イソプ
ロピル、アクリル酸−n−ブチル、メタクリル酸−n−
ブチル、アクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸シク
ロヘキシル、アクリル酸ラウリル、メタクリル酸ラウリ
ル、アクリル酸ステアリル、メタクリル酸ステアリル、
アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル等を挙
げることができる。この中でも特に好ましいものとして
(メタ)アクリル酸のメチル、エチル等のアルキルエス
テルを挙げることができる。特に(メタ)アクリル酸エ
ステル含有量は3〜20重量%、好ましくは5〜15重
量%の範囲である。
【0075】これら共重合体のMFRは、0.1〜30
g/10分、好ましくは0.2〜20g/10分の範囲
で選択される。
【0076】本発明の第I層2を形成する樹脂の具体的
な好ましい組合せのなかでも透明性、成形性、耐衝撃性
の点で(A)成分のLLDPEと(B)LDPEとの混
合組成物が最も好ましい。また、(A’)成分を(A)
成分の代わりに用いることや(A)+(A’)に(B)
LDPEを配合することも可能である。
【0077】図1において、本発明の第II層3は、積
層体1の中間層に使用され、腰の強さと、ガスバリヤー
性等の諸物性を保持するため、(C)密度0.94g/
cm以上の高密度ポリエチレン(HDPEと称す)を
主成分とする樹脂で構成される。
【0078】該第II層3はHDPE単独でもよいが、
好ましくは上記HDPEと、(A)成分、(A’)成
分、(B)成分からなる選択された少なくとも1種のエ
チレン(共)重合体との混合組成物が、上記諸物性をバ
ランスよく満足することから望ましい。
【0079】本発明の第II層3を形成する樹脂の混合
組成比は、HDPE95〜60重量%に対して、該エチ
レン(共)重合体が5〜40重量%、好ましくはHDP
Eが90〜70重量%、エチレン(共)重合体が10〜
30重量%の範囲で選択されることが望ましい。該エチ
レン系(共)重合体の配合量が40重量%を超える場合
には腰の強さ、ガスバリヤー性等の性能が低下するおそ
れが生じる。
【0080】本発明の第II層3の具体的な好ましい組
合せは、密度が0.95〜0.97g/cmのHDP
Eと、LLDPE、VLDPE、エチレン・α−オレフ
ィン共重合体ゴム、(A’)密度0.86〜0.94g
/cmのエチレン・α−オレフィン共重合体などが挙
げられるが、積層体1の透明性、耐衝撃性、腰の強さ、
成形安定性等の種々の諸物性を満足する点からHDPE
と(A’)密度0.86〜0.94g/cmのエチレ
ン・α−オレフィン共重合体、あるいはVLDPEとの
組合せが最も好ましい。
【0081】上記(C)HDPEとは、密度が0.94
〜0.97g/cm、好ましくは0.95g/cm
以上であって、公知のチーグラー型触媒を用いてスラリ
ー法、溶液法または気相法による公知のプロセスにより
製造されるエチレン単独重合体またはエチレンと炭素数
3〜12のα−オレフィンとの共重合体およびそれらの
混合物であり、具体的なα−オレフィンとしては、プロ
ピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−
ヘキセン、1−オクテン、1−ドデセン等を挙げること
ができる。これらのα−オレフィンのうち特に好ましい
のは炭素数3〜8のα−オレフィンである。
【0082】本発明の第III層4は、積層体1の透明
性、ヒートシール特性、成形加工性、耐衝撃性等を保持
する役割を担うものである。該第III層4は、製袋時
の高速生産性を維持するために、低温でのヒートシール
強度が高いことおよび透明性を向上させる効果が求めら
れている。このような第III層4を形成する樹脂は、
シクロペンタジエニル骨格を有する配位子を含む周期律
表第IV族の遷移金属化合物を少なくとも1種含む触媒
の存在下に、エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィ
ンとを共重合させることにより得られる(A’)密度
0.86〜0.94g/cmのエチレン・α−オレフ
ィン共重合体を主成分とするエチレン系(共)重合体か
ら構成されるものである。
【0083】第III層4を形成する樹脂は(A’)エ
チレン・α−オレフィン共重合体単独でもよいが、透明
性、ヒートシール特性、耐衝撃性を保持し、さらに成形
加工性等を向上させるためには前記(A)エチレン・α
−オレフィン共重合体および/または(B)エチレン重
合体成分から選択される少なくとも1種のエチレン系
(共)重合体の少量を配合することが望ましい。これら
エチレン系(共)重合体の配合量は5〜40重量%、好
ましくは5〜30重量%の範囲で選択される。該配合量
が40重量%を超える場合は透明性、ヒートシール特
性、耐衝撃性等が損なわれる虞が生じる。該第III層
4は、望ましくはヒートシール温度が120℃以下、好
ましくは115℃以下、さらに好ましくは110℃以下
であることが望ましい。
【0084】本発明のヒートシール温度とは、積層体の
ヒートシール層に使用される樹脂の単層フィルム(80
μm)を作成し、ヒートシール幅を15mm、長さ80
mmの試験片を作成し、ヒートシール時間として1.0
秒、ヒートシール圧力1.5kgf/cmの条件でヒ
ートシールし、ついで引張速度300mm/minで引
張試験を行い、ヒートシール強度(gf/15mm幅)
を求める。シール温度を数点かえてヒートシールを行
い、引張試験で上記のようにヒートシール強度を求め
る。シール温度とヒートシール強度のグラフを作成し、
ヒートシール強度が500g/15mm幅となるシール
温度を本発明におけるヒートシール温度とした。
【0085】本発明の積層体は、少なくとも3層構造か
らなる積層体であって、必要により同種、異種の他の熱
可塑性樹脂層を図における外層2とヒートシール層4と
の間設けても差し支えない。また、各層の層比について
は特別な制限はなく、一般的には0.5/9/0.5〜
3/4/3の範囲で適宜決定すればよい。さらに優れた
ガスバリヤー性を有するポリアミド層やエチレン・ビニ
ルアルコール共重合体層、ポリエステル層や酸変性ポリ
オレフィンなどの接着性樹脂からなる接着層を本積層体
に付加しても良い。また、本発明の積層体において、表
面の両層がヒートシール性を要求する場合には、両層と
も第III層4で形成されていてもよい。
【0086】本発明の積層体の具体的な例示は、第I層
/中間の第II層/第III層として、A/C/A’、
A/B/C/A’、A/C/B/A’、A+B/C/
A’、A+B/C+A/A’、A+B/C+A/A’+
B、A/C/M/A’、A/M/C/A’、A’/C/
A’、A’+B/C+A/A’+B、A/C+A’/
A’、等が挙げられる(ただし、A:LLDPE等、
B:LDPE等、C:HDPE等、A’:本発明の
(A’)成分、M:他の樹脂である)
【0087】本発明の積層体の製造方法としては、共押
出法、押出ラミネーション法、サンドイッチラミネーシ
ョン法、ドライラミネーション法およびこれらの組み合
わせなどの種々の公知の方法を採用することができる。
【0088】具体的には、図1における第I層2、第I
II層4、および中間層の第II層3をそれぞれ別個の
押出機で押出し多層構造のダイに供給する共押出インフ
レーション法または共押出Tダイ法で成形する方法、予
め第I層2を成形しておき、中間の第II層3を溶融押
出して第I層2と中間の第II層3の押出ラミネーショ
ンを行い、さらに第III層4を溶融押出しを行う押出
ラミネーション方法、予め第I層2と第III層4を成
形しておいて、両層の間に中間の第II層3を溶融押出
するサンドイッチラミネーション法、または予め第I層
2、第III層4および中間の第II層3をそれぞれ別
個に成形し接着剤等を用いて積層するドライラミネーシ
ョン法などが挙げられる。上記第I層2、中間の第II
層3、第III層4が予め成形されている場合にはこれ
らの層は一軸または二軸方向に延伸または圧延されてい
てもよい。
【0089】本発明においては樹脂成分に対して必要に
応じて酸化防止剤、アンチブロッキング剤、滑剤、帯電
防止剤、防曇剤、紫外線吸収剤、有機あるいは無機フィ
ラー、有機系あるいは無機系顔料、造核剤、架橋剤など
の公知の添加剤を本願発明の特性を本質的に阻害しない
範囲で添加することができる。
【0090】本願の第2発明は、前記積層体からなる袋
体であるが、代表して第3発明のチャック袋を説明す
る。本発明のチャック袋とは、前記積層体からなる袋体
の開口部に、雄爪および雌爪を有する熱可塑性樹脂製チ
ャックを形成したチャック袋に関するものである。
【0091】従来からポリエチレン系樹脂を使用したチ
ャック袋も周知である。例えば特公昭59−2950
0、特公昭60−50663、特開昭58−17134
7、特開昭61−203354等が挙げられる。これら
チャック袋は、一般的には単層フィルムで構成され、L
DPE、LLDPE、HDPE等のポリエチレン系樹脂
が用いられている。しかし、LDPEは透明性に優れる
ものの、ガスバリヤー性や耐衝撃性が劣り、腰が弱いと
いう欠点を有している。また、LLDPEは、ガスバリ
ヤー性、耐衝撃性、腰の強さが不十分である。さらに、
HDPEは、ガスバリヤー性、耐衝撃性、腰の強さなど
の特性があるものの、透明性が悪いという問題点を有
し、かついずれも低温ヒートシール性が劣り、製袋時等
の高速成形性を有する樹脂が要望されている。
【0092】本発明は、前記特定の積層体を使用するこ
とにより、製袋時やチャックテープの融着時のヒートシ
ールサイクルの短縮等の高速成形性等の改良をなしたも
のである。
【0093】すなわち、本第3発明は、前記第1発明の
積層体からなる袋体の開口部に、雄爪および雌爪を有す
る熱可塑性樹脂製チャックを形成してなることを特徴と
するチャック袋を提供するものである。
【0094】以下図面を参照して本発明を更に詳述す
る。図2は本発明の一例のチャック袋の平面図を示した
ものである。図2に示すごとく本発明のチャック袋は、
袋体5の開口部6の近傍に、雄爪と雌爪を有する熱可塑
性樹脂製チャック7を1〜複数列を設けてなるものであ
る。図2において、本発明の袋体5は、図2のA−A切
線で切断した場合に図1と同じ構造の積層フィルム1と
なる。
【0095】図3は、本発明において用いられる雄爪お
よび雌爪を具備する熱可塑性樹脂製チャックテープの一
例の断面図を示したものである。熱可塑性樹脂製チャッ
クテープ8は、鉤型の雄爪9および雌爪10の少なくと
も1対を1組とする熱可塑性樹脂製チャックが一体的に
成形され、図2に示すように、チャックの気密性をより
向上させるためには袋体開口部にチャックを上下1〜複
数列形成してもよく、複数列の場合は雄爪および雌爪そ
れぞれ同方向に並列に配列するか、または雄爪9および
雌爪10が交互に反対位置に配列することもできる。こ
のように熱可塑性樹脂製チャックを袋体開口部に形成す
ることにより、袋体内の内容物を包装保存し、さらに必
要なときに内容物を必要量だけ取出し、残りを保存する
再開閉の機能を付与することができる。
【0096】図4は、熱可塑性樹脂製チャックに施した
シール材の施工断面図であって、前記図3で示したチャ
ックテープ8の2組の雄爪(9、9)および雌爪(1
0、10)が交互に反対位置に配列し、嵌合している状
態を示したものであり、雌爪10の内壁にシール材とし
て凸条11を複数本設けたものである。このように複数
の凸条11のシール材を設けることにより、さらに高気
密性を保持することができる。上記シール材はシリコン
または軟質ウレタン、熱可塑性ゴム等の軟質物質で構成
し、複数の凸条11を設けることにより、雄爪が雌爪と
嵌合する際に雄爪の先端が凸条11に密着した状態とな
り、気体または液体の内容物に対しても密閉度が極めて
良好となる。
【0097】該熱可塑性樹脂製チャックを図2において
袋体5の開口部6に接着する方法としては、袋体5の開
口部6に予め製造した雄爪9および雌爪10をそれぞれ
接着剤を用いて接着する方法、袋体5の開口部6にダイ
スから押出した雄爪9および雌爪10を溶融状態で融合
接着する方法および図3に示すように予め雄爪9および
雌爪10を形成した熱可塑性樹脂製チャックテープ8を
製造し、このテープ8を袋体5の開口部6に融着する方
法等が挙げられる。
【0098】本発明では、積層体にチャックを付与する
ためにこれらの中でも予め雄爪および雌爪を形成した熱
可塑性樹脂製チャックテープを製造し、このテープを袋
体5の開口部6に融着する方法が最も好ましい。
【0099】該熱可塑性樹脂製チャックに用いられる熱
可塑性樹脂とは、特に限定されるものではないが、前記
積層体の内外層と同種の樹脂を用いることが好ましい。
具体的には、高中低密度ポリエチレン、線状低密度ポリ
エチレン、超低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エ
チレン・プロピレン共重合体、エチレン・−酢酸ビニル
共重合体、エチレン・アクリル酸エチル共重合体等の単
独樹脂またはこれらの混合物等が挙げられる。また、雄
爪および雌爪を2種以上の硬軟の樹脂で組合せてもよ
い。
【0100】該熱可塑性樹脂製チャックテープを袋体に
融着する際に、雄爪および雌爪を形成したテープの表面
の非融着部となる部分に、予めコロナ放電処理、紫外線
処理、オゾン処理、酸処理または架橋処理等による表面
処理を施すことにより、チャックテープ同士が融着しな
いという効果が付与され、従来使用されている剥離紙等
を省略することができる。上記表面処理は、表面張力4
2dyn/cm以上とすることが好ましい。またこれら
の表面処理の内では、コロナ放電処理が最も好ましい。
【0101】本願の第4発明は、前記第1発明の積層体
からなる袋体を使用した圧縮収納袋であり、好ましくは
袋体の開口部に、雄爪および雌爪を有する熱可塑性樹脂
製チャックを形成した構成からなり、透明性を備え、か
つガスバリヤー性、耐衝撃性、腰の強さ、気密性等を保
持した圧縮収納袋である。
【0102】該減圧収納袋とは、布団や衣装等の被包装
物を袋に収納し、ついで袋内を真空にして脱気圧縮し、
布団、衣装等の被包装物の防カビ、防菌、防ダニや長期
保存等を図るために使用する袋である。さらに保管場所
の省スペースを図ることができる特徴を有する。
【0103】従来、高い気密性、ガスバリヤー性や耐衝
撃性、腰の強さ等が要求される布団収納用包装袋や衣装
袋等の圧縮収納袋は周知である。例えば特開昭53−2
1689号公報、特開昭56−13362号公報、特開
昭58−193269号公報、特開平1−139346
号公報、特開平1−254554号公報、特開平3−9
8856号公報、特開平4−114867号公報、特開
平4−142255号公報、特開平4−154556号
公報、特開平6−24455号公報等が挙げられる。こ
れら気密性を有する圧縮収納袋等は、一般的にはポリア
ミド、ポリエステル、エチレン・酢酸ビニルけん化物等
の高ガスバリヤー性を有する樹脂を中間層とし、少なく
ともその内層にポリエチレン系樹脂等のヒートシール層
を設けた積層袋が用いられている。しかし、これらの高
ガスバリヤー性樹脂とポリエチレン系樹脂とは一般的に
接着しないため、高ガスバリヤー性樹脂とポリエチレン
系樹脂との間に接着性樹脂を介在させて、共押出成形
法、押出ラミネーション、サンドイッチラミネーション
法、ドライラミネーション法等により積層する必要があ
り、設備費、原材料費等の高騰という経済性の問題や工
程の煩雑さ等の問題を有していたものである。
【0104】本発明の圧縮収納袋は、適度のガスバリヤ
ー性を有する高密度ポリエチレンを主体とする中間層
に、外層として、好ましくは比較的成形加工性が良く、
耐衝撃性の高い線状低密度ポリエチレン主体とするエチ
レン系(共)重合体を積層し、内層として、低温ヒート
シール性が良好で、ヒートシール強度が高い、特定のエ
チレン・α−オレフィン共重合体からなるヒートシール
層を積層することにより、高密度ポリエチレン単独層の
場合より飛躍的に透明性を向上させることができ、かつ
成形加工性、ガスバリヤー性、耐衝撃性、腰の強さ等に
優れたものとなる。
【0105】また、同種の安価なポリエチレン系樹脂の
みで構成されているので、従来のような接着性樹脂が必
要なく、設備費、原材料費等の高騰という経済性の問題
や工程の煩雑さ等の問題が解消される。
【0106】他の利点としては、本発明の圧縮収納袋で
は、開口部をチャックテープをヒートシールする場合
に、ヒートシールサイクルが短く生産性が良好となる。
【0107】また、チャックの内壁にシール材を施すこ
とにより、再開閉が容易であり、高気密性が保持される
ものとなる。
【0108】以下図面に基づいて、さらに詳述する。図
5(a)は、従来の布団圧縮収納袋の一例の平面図であ
り、図5(b)は、図5aのB−B切線での積層フィル
ム1’の断面図を示し、また図5(c)は、布団圧縮収
納袋を密閉するための一対のリム18とバー19の密閉
補助具を示したものである。図5(a)、(b)、
(c)において、圧縮収納袋20は、ポリアミド樹脂等
の高ガスバリヤー性樹脂からなる中間層13と、その両
面に酸変性ポリオレフィン樹脂等の接着性樹脂層14を
介してポリエチレン樹脂等のシール用の樹脂層12とか
らなる積層フィルム15で構成され、開口部16と、袋
の底部に設けた逆止弁を具備した通気管17を有してい
る。図6(a)、(b)は、通気管17の拡大断面図で
あり、図6(a)は、フィルム状の逆止弁21aを具備
した通気管17aを示したものであり、図6(b)は、
弁板状の逆止弁21bを具備した通気管17bを示した
ものである(矢印は排気の流れ方向を示す)。
【0109】上記圧縮収納袋の使用法は、上記圧縮収納
袋20の開口部16から布団を入れた後、開口部16を
図5(c)に示した一対のリム18とバー19の密閉補
助具でピンチして密閉し、通気管17から掃除機等の吸
引機で袋体内部の空気を吸引し脱気し、内容物を脱気状
態下に保存するものである。
【0110】図7は、本発明の圧縮収納袋の一実施例の
平面図である。図7において、圧縮収納袋25の開口部
26の近傍にチャック28を融着し、袋底部には脱気を
行うための逆止弁を具備した通気管27を有している。
この通気管27は、底部に限定されるものではなく、開
口部、側部、開口部側端等に設けてもよい。このような
通気管27を設けることにより袋体内部の空気を電気掃
除機などの吸引機で吸引し、袋体を効率的に脱気圧縮
し、内容物を脱気状態下に保存することができる。ま
た、内容物を収納した収納袋は、前記逆止弁により空気
の流入を防止することができる。
【0111】また、本発明の圧縮収納袋25は、開口部
26の近傍に複数列のチャック28を設けることによ
り、容易に再開閉ができ、かつ気密性を保持することが
できる。特に、チャック内に前記シール材を設けること
によりさらに高気密性が得られ、従来の布団圧縮収納袋
で使用されている図5(c)での開口部を密閉するため
の一対のリム18とバー19の補助具が不要となる。
【0112】本発明のチャック袋および圧縮収納袋は、
耐衝撃性にすぐれ、腰の強い袋体であることから、内容
物の重量や、転倒や圧縮により袋体をゆがめる力がかか
ることによって熱可塑性樹脂製チャックが容易に離脱す
ることもなく、確実な密閉性を確保することができる。
【0113】また、チャック内にシール材を設けること
により高気密性を保有させることができ、ガスバリヤー
性を有しているので食品の長期保存用包装、流動体の食
品や薬品等の包装容器、空気に触れると発錆する金属類
の包装、防虫、防黴を目的とした衣類等の包装、また衣
類や布団等を脱気圧縮保存するための圧縮収納袋等に広
く用いることができる。
【0114】
【実施例】次に実施例により本発明を更に詳しく説明す
るが、本発明はこれらによって限定されるものではな
い。実施例および比較例において使用する樹脂成分を以
下に示す。
【0115】使用した樹脂の内A’(A’1〜A’2)
については以下の方法で重合した。 (固体触媒の調製)窒素下で電磁誘導攪拌機付き触媒調
製器(No.1)に精製トルエンを加え、ついでジプロ
ポキシジクロロジルコニウム(Zr(OPr)
)28gおよびメチルシクロペンタジエン48gを
加え、0℃に系を保持しながらトリデシルアルミニウム
を45gを滴下し、滴下終了後、反応系を50℃に保持
して16時間攪拌した。この溶液をA液とする。次に窒
素下で別の攪拌機付き触媒調製器(No.2)に精製ト
ルエンを加え、前記A溶液と、ついでメチルアルミノキ
サン6.4molのトルエン溶液を添加し反応させた。
これをB液とする。
【0116】次に窒素下で攪拌機付き調製器(No.
1)に精製トルエンを加え、ついであらかじめ400℃
で所定時間焼成処理したシリカ(富士デビソン社製、グ
レード#952、表面積300m/g)1400gを
加えた後、前記B溶液の全量を添加し、室温で攪拌し
た。ついで窒素ブローにて溶媒を除去して流動性の良い
固体触媒粉末を得た。これを触媒Cとする。
【0117】(試料の重合)連続式の流動床気相法重合
装置を用い、重合温度70℃、全圧20kgf/cm
Gでエチレンと1−ブテンの共重合を行った。前記触媒
Cを連続的に供給して重合を行い、系内のガス組成を一
定に保つため、各ガスを連続的に供給しながら重合を行
った。
【0118】(A)成分 A1:チグラー触媒による線状低密度ポリエチレン(L
LDPE) 密度=0.922g/cm、MFR=0.9g/10
分 コモノマー:1−ブテン 分子量分布Mw/Mn=3.8 組成分布パラメーターCb=1.5 A2:チグラー触媒による超低密度ポリエチレン(VL
DPE) 密度=0.900g/cm、MFR=0.5g/10
分 コモノマー:1−ブテン 分子量分布Mw/Mn=4.1 組成分布パラメーターCb=1.52 (B)成分 B1:高圧ラジカル法低密度ポリエチレン(LDPE) 密度=0.924g/cm、MFR=2.0g/10
分 (C)成分 C1:チグラー触媒による高密度ポリエチレン(HDP
E) 密度=0.950g/cm、MFR=0.9g/10
分 (A’)成分 A’1:コモノマー;1−ブテン 密度=0.910g/cm、MFR=1.0g/10
分 分子量分布Mw/Mn=2.4 組成分布パラメーターCb=1.05 A’2コモノマー;1−ヘキセン 密度=0.913g/cm、MFR=1.0g/10
分 分子量分布Mw/Mn=2.5 組成分布パラメーターCb=1.05
【0119】〔物性試験法〕 ヘイズ :ASTM D1003 準拠 クラリティ :(株)村上色彩研究所のクラリティ
メーター 「TM−1D型」により透過光量 引張弾性率 :JIS K6758 準拠 ダート衝撃強度 :ASTM D1709 準拠 酸素透過率 :MODERN CONTROLS
INC社製 酸素透過率測定装置(OX−TRAIN TWIN)を
使用して酸素透過率を測定する(MOCON法) 測定条件:25℃、65%RH ASTM D3985−81、 JIS K7126 B法準拠 ヒートシール温度:JIS Z1707 準拠によりヒ
ートシール強度を求め、ヒートシール強度が0.5kg
f/15mm幅なる温度
【0120】実施例1 密度=0.950g/cm、MFR=0.9g/10
分の(C)高密度ポリエチレン(HDPE)を中間の第
II層用樹脂とし、密度=0.922g/cm、MF
R=0.0g/10分、コモノマー:1−ブテンである
(Al)線状低密度ポリエチレン(LLDPE)90重
量%と密度=0.924g/cm、MFR=2.0g
/10分の(B1)高圧法低密度ポリエチレン(LDP
E)10重量%のブレンド物を第I層に、密度0.91
2g/cm、MFR=1.0g/10分、コモノマ
ー:1−ブテンである(A’1)を第III層になるよ
うに、3種3層共押出インフレーションフィルム成形機
(スクリュー径60mm、L/D=30の単軸押出機3
基)を用いて押出温度200℃、ブローアップ比2.0
の条件でフィルムを成形した。積層フィルムの層厚み構
成は中間の第II層を40μm、第I層および第III
層を各々20μmとした。得られた積層フィルムの物性
を測定し、結果を表1に示した。
【0121】実施例2〜6および比較例1〜4 第I層、中間の第II層、第III層を表1に示す組成
比の積層フィルムの物性を測定し、結果を表1に示し
た。
【0122】以上の結果本発明の実施例1〜6はいずれ
も、ヒートシール温度は120℃以下で低温ヒートシー
ル性に優れ、光学特性、引張弾性率(フィルムの腰)、
ダート衝撃強さ、酸素透過度にバランスの取れた性能を
示す。これに対し、比較例1はHDPE単層であるた
め、ヒートシール温度が高く、また光学特性、ダート衝
撃強さが不充分でありフィルムの腰も強すぎる。比較例
2はLLDPE単層であるためフィルムの腰が弱く、酸
素透過度が不充分である。
【0123】比較例3は、第III層に本発明の要件を
満足しないエチレン・α−オレフィン共重合体を用いた
ため、ヒートシール温度、ダート衝撃強さが不充分であ
った。比較例4は、中間の第II層のHDPEの割合が
50重量%未満であるため、フィルムの腰が弱くまた酸
素透過度が不充分である。
【0124】実施例7 実施例1の積層体を使用し、ついで熱可塑性樹脂製チャ
ックの雌爪の内壁に軟質ウレタンからなる凸条を3条設
けた気密性を有するチャック付テープを開口部に融着し
たチャック付袋を作成し、評価した結果、実施例1と同
様な結果を示した。
【0125】実施例8 実施例1で得られた袋体の1部に逆止弁を備えた通気管
を形成して、脱気した状態で内容物を圧縮保存できる圧
縮収納袋を製造した。その圧縮収納袋を使用して布団を
収納し8ヵ月間保存したが、ほとんど元の圧縮状態を保
持していた。
【0126】
【発明の効果】本発明の積層体は、(C)密度0.94
g/cm以上の高密度ポリエチレンを主体とする中間
層に、(A)密度0.86〜0.94g/cmのエチ
レン・α−オレフィン共重合体、(A’)シクロペンタ
ジエニル骨格を有する配位子を含む周期律表第IV族の
遷移金属化合物を少なくとも1種含む触媒の存在下に、
エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンとを共重合
させることにより得られる密度0.86〜0.94g/
cmのエチレン・α−オレフィン共重合体、(B)高
圧ラジカル重合法によるエチレン重合体から選ばれた少
なくとも1種のエチレン系(共)重合体からなる第I層
と、(A’)密度0.86〜0.94g/cmの特定
のエチレン・α−オレフィン共重合体を主成分とするエ
チレン系(共)重合体から構成される第III層の積層
体を形成することにより、密度0.94g/cm以上
の高密度ポリエチレンを主体とした樹脂を中間層として
いるにもかかわらず、予測し得なかったほどの透明性を
備え、かつガスバリヤー性、耐衝撃性、腰の強さ等を保
持し、かつ低温ヒートシール性にすぐれた積層体が得ら
れた。
【0127】また、このような積層体を用いたチャック
袋、圧縮収納袋は、高速製袋性に優れた、チャック形成
の生産性が高く、かつこれらの袋は透明性を備え、かつ
ガスバリヤー性、耐衝撃性、腰の強さ等をも有してい
る。
【0128】
【表1】
【0129】
【表2】
【0130】
【表3】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の積層体の一実施例の断面図を示
したものである。
【図2】図2は本発明の一例のチャック袋の平面図を示
したものである。
【図3】図3は雄爪および雌爪を備えた熱可塑性樹脂製
チャックテープの断面図を示す。
【図4】雌爪内壁にシール材を施した嵌合チャックの断
面図を示す。
【図5】(a)は従来の布団圧縮収納袋の一例の平面
図、(b)はB−B切線での積層フィルムの断面図、
(c)は密閉用補助具の斜視図を示したものである。
【図6】通気管13の拡大断面図である。
【図7】本発明の布団圧縮収納袋の平面図である。
【符号の説明】
1 積層体 2 外層 3 中間層 4 ヒートシール層 5 袋体 6 開口部 7 チャック 8 チャックテープ 9 雄爪 10 雌爪 11 凸部シール材 12 外層 13 中間層 14 接着層 15 積層体 16 開口部 17 a、b通気管 18 リム 19 バー 20 圧縮収納袋 21 a、b逆止弁 25 積層体 26 開口部 27 通気管 28 チャック

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)密度0.86〜0.94g/cm
    のエチレン・α−オレフィン共重合体、(A’)下記
    (ア)〜(ウ)を満足する密度が0.86〜0.94g
    /cmのエチレン・α−オレフィン共重合体および
    (B)高圧ラジカル重合法によるエチレン重合体から選
    ばれた少なくとも1種のエチレン系(共)重合体からな
    る第I層と、 (C)密度0.94g/cm以上の高密度ポリエチレ
    ン100〜50重量%と前記(A)成分、(B)成分お
    よび(A’)成分から選ばれた少なくとも1種のエチレ
    ン系(共)重合体50重量%までの樹脂からなる第II
    層と、 前記(A’)成分を主成分とするエチレン系(共)重合
    体から構成される第III層とを含み、かつ第II層を
    中間層とすることを特徴とする積層体。 〔ア〜ウ〕 (ア)シクロペンタジエニル骨格を有する配位子を含む
    周期律表第IV族の遷移金属化合物を少なくとも1種含
    む触媒の存在下に、エチレンと炭素数3〜20のα−オ
    レフィンとを共重合させることにより得られる (イ)分子量分布Mw/Mnが1.5〜5.0 (ウ)組成分布パラメーターCbが1.01〜1.2
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の積層体からなる袋体。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の積層体からなる袋体の
    開口部に、雄爪および雌爪を有する熱可塑性樹脂製チャ
    ックを形成してなることを特徴とするチャック袋。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の積層体からなる圧縮収
    納袋。
  5. 【請求項5】 請求項3の圧縮収納袋体の開口部に、雄
    爪および雌爪を有する熱可塑性樹脂製チャックを形成し
    てなることを特徴とする圧縮収納袋。
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