JPH10103210A - 内燃機関のノッキング検出装置 - Google Patents

内燃機関のノッキング検出装置

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JPH10103210A
JPH10103210A JP8256224A JP25622496A JPH10103210A JP H10103210 A JPH10103210 A JP H10103210A JP 8256224 A JP8256224 A JP 8256224A JP 25622496 A JP25622496 A JP 25622496A JP H10103210 A JPH10103210 A JP H10103210A
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combustion engine
ion current
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 燃焼不安定に起因するノイズによるノッキン
グ状態とする誤判定の発生を防止することのできる内燃
機関のノッキング検出装置を提供する。 【解決手段】 イオン電流検出部19によって検出され
るイオン電流のピーク値をLC共振マスク部31、バン
ドパスフィルタ部32および積分部33を介して点火時
期制御部14に読み込む。そして積分値の時間平均値を
バックグランドとし、ピーク値がこのバックグランド
(BG)の所定係数倍より大きくなったときにノッキン
グが発生したと判断する。さらにWOT近傍においてB
Gの平均値をBG学習値として学習し、低負荷運転時に
BGがBG学習値よりも大であれば燃焼が不安定である
として所定係数を大として誤判定の発生を防止する。そ
して誤判定による出力低下あるいはドライバビリティの
悪化を抑制する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は内燃機関のノッキン
グ検出装置に係わり、特に燃焼不安定に起因するノイズ
によるノッキング状態とする誤判定の発生を防止するこ
とのできる内燃機関のノッキング検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ガソリンを燃料とする内燃機関では、ピ
ストンで圧縮した混合気に点火栓で着火し、混合気を燃
焼させることによって出力を得ている。即ち正常な燃焼
においては、点火栓のギャップの近傍に混合気の火炎核
が形成され、この火炎核が燃焼室全体に伝播する。
【0003】点火栓による点火時期は内燃機関出力と密
接に関係しており、点火時期が遅すぎると火炎伝播速度
も遅くなるため燃焼は緩慢となり燃焼効率の低下を招
き、ひいては内燃機関出力も低下する。逆に点火時期を
早めると火炎の伝播が早まり燃焼最大圧力が上昇して内
燃機関出力は増加する。しかし点火時期を過度に早める
と、混合気が火炎の伝播を待たずに自己着火するノッキ
ングが発生し、内燃機関を損傷するおそれも生じる。
【0004】即ち、点火時期をノッキングが発生する直
前の領域(MBT=Minimum SparkAdvance for Best To
rque )として内燃機関を運転することが燃費、出力の
点で有利であり、ノッキングの発生を確実に検出するこ
とは極めて重要である。従来からノッキングを検出する
ために振動センサの一種であるノックセンサが使用され
てきたが、混合気の燃焼により燃焼室内にイオンが発生
し、イオン電流が流れることを利用したノッキング検出
装置も検討されている。
【0005】図1は内燃機関の点火回路の概略図であっ
て、イグニッションコイル11の1次コイル111の一
端はバッテリ12の正電極に接続されている。そして他
の一端はイグナイタに含まれるスイッチング用のトラン
ジスタ13のコレクタ、エミッタを介して接地される。
なお、トランジスタ13のベースは点火時期制御部14
に接続され、点火時期制御部14からイグニッション信
号IGTが出力されたときに導通する。
【0006】イグニッションコイル11の2次コイル1
12の一端もバッテリ12の正電極に接続されている
が、他端は逆流防止用ダイオード15、ディストリビュ
ータ16、ハイテンションケーブル17を介して点火栓
18に接続される。イオン電流検出部19はイグニッシ
ョンコイル11の2次コイル112の他端に点火栓18
と並列に接続される。
【0007】イオン電流は、保護ダイオード191を介
して電流−電圧変換抵抗192、バイアス電源193の
直列回路に導かれる。電流−電圧変換抵抗192と保護
ダイオード191との接続点に発生する電圧は直流成分
カット用のコンデンサ194を介して、演算増幅器と抵
抗とで構成される増幅回路195に導かれる。従ってイ
オン電流検出部19の出力端子196にはイオン電流の
交流成分に比例した電圧信号が出力される。
【0008】図2は点火回路(図1)の各部の電圧波形
図であって、上から順に、イグニッション信号IGT、
1次コイル接地端側(P点)電圧、2次コイル高電圧端
側(S点)電圧、増幅回路(I点)電圧を表す。なお、
横軸は時間を表す。時刻t1 においてイグニッション信
号IGTが“H”レベルとなりトランジスタ13が導通
状態となると、イグニッションコイル11の1次コイル
111の接地側端子Pの電圧は低下する。2次コイルの
接地側端子Sには時刻t1 の直後に負の高電圧パルスが
発生するが、点火栓18への流れ込みは逆流防止用ダイ
オード15に阻止される。
【0009】時刻t2 においてイグニッション信号IG
Tが“L”レベルとなりトランジスタ13が遮断状態と
なると、1次コイル111の接地側端子Pの電圧は急激
に上昇し、2次コイルの高電圧側端子Sに正の高電圧パ
ルスが発生する。この正の高電圧パルスは逆流防止用ダ
イオード15に阻止されることなく点火栓18に流れ込
み放電するが、イオン検出部17への流れ込みは保護ダ
イオード191によって阻止される。
【0010】さらに、点火栓18の放電後の時刻t3
4 にかけて、ハイテンションケーブル17等が浮遊イ
ンダクタンスおよび浮遊キャパシタンスを有することに
起因してイグニッションコイル11に残留しているエネ
ルギによるLC共振が発生する。気筒内の混合気は点火
栓18の放電により着火し、火炎が拡散するに応じて気
筒内にイオンが発生するためイオン電流が流れ始める。
イオン電流は気筒内圧力の上昇に応じて増加し、気筒内
圧力の低下とともに減少する。
【0011】そして、内燃機関にノッキングが発生した
場合には、イオン電流がピークに到達した後の減少時期
に特定の周波数(約6KHz)のノッキング信号が重畳
する。従って、イオン電流によってノッキングを検出す
るためには、この特定周波数のノッキング信号だけを検
出し他の信号(例えばLC共振波形)は除去することが
好ましいため、余分な信号がなくなる時刻以後の時刻t
5 で開となりイオン電流減少後の適当な時刻(例えばA
TDC60゜)t6 で閉となるノッキングウインドを設
け、ノッキングウインドが開となっている期間のイオン
電流検出部19の出力に基づきノッキングを検出するこ
とが好ましい。
【0012】しかしながら、イオン電流検出部19は極
く微小なイオン電流を検出するために増幅回路195の
入力インピーダンスおよびゲインを極めて高くする必要
があり、点火栓18のコロナ放電等によるノイズを拾い
やすいものとなることは避けることができない。上記課
題を解決するためにバンドパスフィルタによりイオン電
流検出部の出力からノッキング周波数成分だけを抽出
し、このノッキング周波数成分を積分することによりノ
イズの影響を取り除くノッキング検出方法がすでに提案
されている(特開平6−159129公報参照)。
【0013】図3は従来のノッキング検出装置の構成図
であって、イオン電流検出部17の出力はバンドパスフ
ィルタ(BPF)部32、積分部33を介して処理部3
4に取り込まれる。なお積分部33の動作は、点火後内
燃機関回転数および負荷に応じて定まる所定時間後に開
となり、開後クランク角度に換算して約50°CAに相
当する閉鎖時間後に閉となるノッキングウインドによっ
て制御される。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、内燃機
関がNOx の排出量を抑制するために排気ガス再循環
(EGR=Exhaust Gas Recircuration )が行われる運
転状態においては内燃機関燃焼室内の燃焼が不安定とな
りイオン電流にノイズが重畳するが、このノイズはノッ
キングに近接した周波数成分を有するためこのノイズに
より積分部の出力が大きくなり、ノッキングが発生して
いるとする誤判定を回避することはできない。
【0015】図4は課題の説明図であって、(イ)は内
燃機関最大負荷(WOT=Wide Open Throttle)で運転
中のイオン電流を、(ロ)はEGR中のイオン電流を示
す。なお(イ)(ロ)とも上から順にイオン電流検出部
出力、バンドパスフィルタ部出力、積分部を表す。即ち
LC共振マスクの開後のイオン電流検出部出力には、最
大負荷運転中であれば火炎の発生による第1のピークと
気筒内圧力の上昇による第2のピークが明確に表れる
が、EGR中であれば燃焼が不安定であるために波形は
不規則となりノッキングウインドが開となった後に積分
部33の出力を増加させ誤判定の原因となる。
【0016】ここでEGRが行われるのは低負荷域であ
るが、低負荷域であっても燃焼が不安定にならない状態
もなる。図5は負荷とイオン電流検出部出力との関係図
であって、横軸に吸気管圧力(負荷に相当する。)、縦
軸にイオン電流検出部出力をとる。また、各点から上方
に延びる矢印の長さはノイズの3σ(振幅の分散の3
倍)を表す。
【0017】即ちWOT状態を基準とすると、EGR中
であればイオン電流の平均値は吸気管圧力が高負圧とな
るほど、即ち負荷が低くなるほど大きくなり、かつ3σ
も大きくなる。しかしEGR中であっても点火角を進角
すればイオン電流の平均値および3σは小さくなり、ま
たEGRを停止してもイオン電流の平均値および3σは
小さくなる。
【0018】従って、WOT状態におけるイオン電流の
平均値に基づいてノッキング判定レベルを定めた場合に
は運転状況によっては燃焼不安定に基づきノッキングが
発生したとする誤判定が発生し、その結果点火時期が遅
角側に制御され出力が低下あるいはドライバビリティが
悪化することは避けることができない。本発明は上記課
題に鑑みなされたものであって、燃焼不安定に起因する
ノイズによるノッキング状態とする誤判定の発生を防止
することのできる内燃機関のノッキング検出装置を提供
することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明に係る内燃機関の
ノッキング検出装置は、内燃機関の燃焼室内に設置され
る一対の電極に電圧を印加し燃焼室内の混合気が燃焼す
る際に発生するイオンを介してこの一対の電極間を流れ
るイオン電流を検出するイオン電流検出手段と、イオン
電流検出手段の出力信号からノッキングの発生を表すノ
ッキング周波数成分を抽出するノッキング周波数成分抽
出手段と、ノッキング周波数成分抽出手段によって抽出
されたノッキング周波数成分がしきい値以上であるか否
かを判定することによってノッキングが発生しているか
否かを判定するノッキング発生判定手段と、内燃機関の
気筒内の燃焼安定度合を検出する燃焼度合検出手段と、
燃焼度合検出手段で検出された燃焼安定度合に応じてノ
ッキング発生判定手段で使用されるしきい値を変更する
しきい値変更手段と、を具備する。
【0020】本装置にあっては、気筒内における燃焼の
安定度合に基づいてノッキング発生とするしきい値が変
更されるため、燃焼が不安定となってもノッキングが発
生したとする誤判定が防止され、誤って遅角制御がなさ
れることがない。
【0021】
【発明の実施の形態】図6は本発明に係る内燃機関のノ
ッキング検出装置の実施例の構成図であって、内燃機関
6においてピストン600、吸気弁610および排気弁
620で画成される燃焼室601には、エアクリーナ6
11から吸入される吸入空気と燃料噴射弁615から噴
射される燃料の混合気が供給される。
【0022】なお吸入空気量はエアフローメータ612
で計測され、吸気管613の途中に配置されるスロット
ル弁614で調整される。ピストン600で圧縮された
混合気は、ピストン600の上死点近傍において点火栓
18の放電により着火し、燃焼により膨張してピストン
600を押し下げ駆動力を発生する。
【0023】燃焼後の排気ガスは排気弁620から排気
管621に排出されるが、排気ガス中の酸素濃度は排気
管621に設置される空燃比センサ622によって検出
される。また内燃機関6を冷却する冷却水の温度はウオ
ータジャケット602に挿入された冷却水温度センサ6
03によって検出される。
【0024】燃焼室601内を流れるイオン電流は点火
栓18、イオン検出部19を介してLC共振マスク部3
1に導かれる。LC共振マスク部31の出力は、ノッキ
ングに特有の周波数成分(約6KHz)だけを通過させ
るバンドパフィルタ32を介してバンドパフィルタ32
の出力を積分する積分部33に供給される。そして、積
分部33は点火時期制御部14に接続される。
【0025】点火時期制御部14はマイクロコンピュー
タシステムであって、バス140を中心として、アナロ
グ入力インターフェイス(I/F)141、ディジタル
入力I/F142、出力I/F143、CPU144お
よびメモリ145から構成される。即ち積分部33の出
力はアナログ入力I/F141に接続されるが、アナロ
グ入力I/F141にはエアフローメータ612、冷却
水温度センサ603および空燃比センサ622も接続さ
れる。
【0026】出力I/F143からは燃料噴射弁615
に対する開弁指令が出力されるほか、点火指令信号IG
Tおよびイオン電流取り込み制御信号が出力される。即
ち点火指令信号IGTはイグニッションコイル11で昇
圧され、ディストリビュータ16、ハイテンションケー
ブル17を介して点火栓18に送られる。なお、ディス
トリビュータ16は例えば30°CA(クランク角)ご
とにパルス信号を発生するクランク角センサ161およ
び例えば720°CAごとにパルス信号を発生する基準
角センサ162が内蔵し、それぞれの出力はディジタル
入力I/F142を介して点火時期制御部14に取り込
まれ、内燃機関回転数Neの算出、燃料噴射弁615の
開閉時期制御および点火指令信号IGTの出力時期制御
に使用される。
【0027】また、イオン電流取り込み制御信号はLC
共振マスク部31をLC共振が発生している間オフとし
てLC共振波形が取り込まれることを防止するほか、積
分部33にも供給されノッキングウインドの期間内の積
分部33の動作を許容する。図7は、点火時期制御部1
4のCPU144で実行されるノッキング制御ルーチン
のフローチャートであって、内燃機関6の各気筒の点火
時期演算タイミング毎に実行される。即ち各変数は気筒
毎に定められる。
【0028】ステップ70で積分部33の出力VKNお
よび内燃機関回転数Neを読み込み、ステップ71で回
転数域決定処理、ステップ72でバックグランド算出処
理、そしてステップ73で係数算出処理を実行するが、
処理の内容は後述する。ステップ74において、イオン
電流の積分値VKNがバックグランドVBGの係数算出
処理において定められた第1の係数(K1)倍以上であ
るかを判定する。そして肯定判定されたときは、ステッ
プ75においてイオン電流のピークVKNがバックグラ
ンドVBGの係数算出処理において定められた第2の係
数(K2)倍以上であるかを判定する。
【0029】ステップ75で肯定判定されたとき、即ち
ノッキングが大きいときには、ステップ76で点火時期
補正値ΔTIを予め定められた大遅角量(−DTH)に
設定してステップ79に進む。ステップ75で否定判定
されたとき、即ちノッキングは発生しているものの小さ
いと判断されるときは、ステップ77で点火時期補正値
ΔTIを予め定められた小遅角量(−DTL)に設定し
てステップ79に進む。
【0030】なお、ステップ74で否定判定されたと
き、即ち実際にノッキングが発生していないと判断され
るときは、ステップ78で点火時期補正値ΔTIを予め
定められた進角量LTに設定してステップ79に進む。
ここで0<LT<<DTL<DTHとするが、これはノ
ッキングが発生していないときに徐々に点火時期を進角
し、ノッキングが発生したときには一挙に点火時期を遅
角させてノッキングを抑制するためである。さらに本実
施例においてはノッキングレベルが高いときには遅角量
を大きくして抑制効果を高めている。
【0031】そして、ステップ79で点火時期制御処理
を実行してこのルーチンを終了するが、点火時期制御処
理については後述する。図8はノッキング制御ルーチン
のステップ71で実行される回転数区域決定処理のフロ
ーチャートであって、ステップ710において内燃機関
回転数Neの区域を示すインデックスjを初期値 "1"
に設定する。
【0032】ステップ711で現在の内燃機関回転数N
eが予め定めた回転数区域のいづれに属するかを次式に
より判定する。 N(j)≦Ne<N(j+1) ここで、回転数区域は例えば、N(1)=0,N(2)
=1000,N(3)=2000・・・N(J)=10
000のように1000回転毎に区分される。
【0033】ステップ711で肯定判定されれば、回転
数区域jが決定されたものとしてこの処理を終了する。
ステップ711で否定判定されれば、ステップ712に
進みインデックスjをインクリメントしてステップ71
1に戻る。図9はノッキング制御ルーチンのステップ7
2で実行されるバックグランド算出処理のフローチャー
トであって、ステップ720で次式に基づいて更新量D
LBGが算出される。
【0034】 DLBG(j)←|VBGi-1 (j)−VKN|/4 ここでVBGi-1 は前回の演算で算出されたバックグラ
ンドであり、更新量DLBGは前回の演算までのバック
グランドと今回のピーク値VKNとの差の絶対値の1/
4の値として算出される。ステップ721およびステッ
プ722において更新量DLBG(j)が予め定められ
た上限ガード値GDLBG(j)以下に制限される。
【0035】ステップ723およびステップ724にお
いて今回のピーク値VKNがVBG i-1 (j)×1以上
の所定係数(例えば1.5)以上であるか、VBGi-1
(j)×所定係数以下VBGi-1 (j)以上であるか、
VBGi-1 (j)以下であるかが判定される。そしてV
BGi-1 (j)×所定係数以上であるときは、ステップ
725で次式によりバックグランドVBGを更新する。
【0036】 VBG(j)←VBGi-1 (j)+DLBG(j) VBGi-1 (j)×所定係数以下VBGi-1 (j)以上
であるときは、ステップ726で次式によりバックグラ
ンドVBGを更新する。 VBG(j)←VBGi-1 (j)+DLBG(j)+α VBGi-1 (j)以下であるときは、ステップ727で
次式によりバックグランドVBG(j)を更新する。
【0037】 VBG(j)←VBGi-1 (j)+DLBG(j)−α ここで、αはバックグランドVBG(j)を適切な範囲
の値とするための調整係数である。最後に、ステップ7
28において次回の演算に備えてVBGi-1 (j)を今
回算出されたバックグランドVBG(j)に設定してこ
の処理を終了する。
【0038】図10はノッキング制御ルーチンのステッ
プ73で実行される係数算出処理のフローチャートであ
って、ステップ730で現在の運転状態がWOT近傍で
あるかが、例えば吸気管圧力Pmが−75mmHg以上
であるかが判定される。ステップ730で肯定判定され
たとき、即ち高負荷運転状態であればステップ731で
次式によりバックグランド学習値GBG(j)を算出し
て、ステップ733に進む。
【0039】GBG(j)←{VBG(j)+GBG
i-1 (j)}/2 ステップ730で否定判定されたとき、即ち低負荷運転
であればステップ732に進み、気筒内での燃焼が安定
しているかを現在のバックグランド値VBG(j)がバ
ックグランド学習値GBG(j)より大であるかにより
判定する。 VBG(j)>GBG(j) ステップ732で否定判定されたとき、即ち燃焼が安定
していると判定されるときはステップ733に進み、肯
定判定されたとき、即ち燃焼が不安定であると判断され
るときはステップ734に進む。
【0040】ステップ733では、燃焼安定時の係数K
1およびK2を内燃機関回転数の関数として定め、この
処理を終了する。 K1←K1ST(Ne) K2←K2ST(Ne) ステップ734では、燃焼不安定時の係数K1およびK
2を内燃機関回転数の関数として定め、この処理を終了
する。
【0041】K1←K1US(Ne) K2←K2US(Ne) 図11は、係数K1およびK2を算出するためのマップ
であって、横軸に内燃機関回転数Neを、縦軸に係数K
1およびK2をとる。なお太実線は燃焼安定時のK1
を、細実線は燃焼安定時のK2を、太破線は燃焼不安定
時のK1を、細破線は燃焼不安定時のK2を、それぞれ
表す。
【0042】即ち、係数K1およびK2は燃焼不安定時
の方が燃焼安定時よりも大に設定するが、これはノッキ
ングが発生したとの誤判定により遅角操作が行われるこ
とを防止するためである。さらに、係数K1およびK2
は内燃機関回転数Neが高となるほど小となり、またK
1<K2である。
【0043】図12はノッキング制御ルーチンのステッ
プ79で実行される点火時期制御処理のフローチャート
であって、ステップ790でクランク角センサ161か
ら出力されるパルスに基づいて決定される内燃機関回転
数Neおよびエアフローメタ612で検出される吸入空
気量Qaを読み込み、ステップ791で内燃機関回転数
Neおよび吸入空気量Qaの関数として次式により基準
点火時期TBが算出される。
【0044】TB←TB(Ne,Qa) ステップ792で前回算出された点火時期TIi-1 に点
火時期補正値ΔTIを加算して今回の点火時期TIを算
出する。 TI←TIi-1 +ΔTI なお、本実施例においては正数を加算したときに点火時
期は進角し、正数を減算したときに点火時期は遅角する
ものとする。
【0045】そして、ステップ793および794で今
回の点火時期TIが最進角点火時期である基準点火時期
TBと予め定められた最遅角点火時期TDの間にあるか
が判定される。即ち、今回の点火時期TIが基準点火時
期TB以上であればステップ793で肯定判定され、ス
テップ795で今回の点火時期TIを基準点火時期TB
に置き換えてステップ797に進む。
【0046】逆に、今回の点火時期TIが最遅角点火時
期TD以下であればステップ794で肯定判定され、ス
テップ796で今回の点火時期TIを最遅角点火時期T
Dに置き換えてステップ797に進む。なお、今回の点
火時期TIが基準点火時期TBと最遅角点火時期TDの
間にあるときは直接ステップ797に進む。そして、ス
テップ797で出力I/F143を介してイグニッショ
ンコイル11に点火指令信号IGTを出力し、ステップ
798で次回の演算に備えて前回算出された点火時期T
i-1 を今回の点火時期TIに更新してこの処理を終了
する。
【0047】上記実施例においては、バックグランド値
としてノッキング周波数成分の積分値の移動平均を使用
しているが、中央値(メジアン)あるいはバラツキ(分
散)を使用することも可能である。また、ノッキング周
波数成分の積分値に代えてピークホルダに保持されるピ
ーク値を使用することも可能である。
【0048】
【発明の効果】本発明に係る内燃機関のノッキング検出
装置によれば、内燃機関気筒内における燃焼安定度合に
応じてイオン電流のノッキング周波数に基づくノッキン
グ判定に使用するしきい値を変更することにより誤判定
による点火時期の遅角を防止し、内燃機関出力の低下も
しくはドライバビリティの悪化を抑制することが可能と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】内燃機関の点火回路の概念図である。
【図2】点火回路の各部の電圧波形図である。
【図3】従来のイオン電流によるノッキング検出装置の
構成図である。
【図4】課題の説明図である。
【図5】負荷とイオン電流検出部出力との関係図であ
る。
【図6】本発明に係る内燃機関のノッキング検出装置の
実施例の構成図である。
【図7】ノッキング制御ルーチンのフローチャートであ
る。
【図8】回転数区域決定処理のフローチャートである。
【図9】バックグランド算出処理のフローチャートであ
る。
【図10】係数算出処理のフローチャートである。
【図11】係数を決定するためのマップである。
【図12】点火時期制御処理のフローチャートである。
【符号の説明】
6…内燃機関 11…イグニッションコイル 14…点火時期制御部 16…ディストリビュータ 17…ハイテンションケーブル 18…点火栓 19…イオン電流検出部 31…LC共振マスク部 32…バンドパスフィルタ部 33…ピークホールド部 140…バス 141…アナログ入力インターフェイス 142…ディジタル入力インターフェイス 143…出力インターフェイス 144…CPU 145…メモリ 161…クランク角センサ 162…基準角センサ 600…ピストン 601…燃焼室 602…ウオータジャケット 603…冷却水温度センサ 610…吸気弁 611…エアクリーナ 612…エアフローメータ 613…吸気管 614…スロットス弁 615…燃料噴射弁 620…排気弁 621…排気管 622…空燃比センサ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の燃焼室内に設置される一対の
    電極に電圧を印加し、燃焼室内の混合気が燃焼する際に
    発生するイオンを介してこの一対の電極間を流れるイオ
    ン電流を検出するイオン電流検出手段と、 前記イオン電流検出手段の出力信号からノッキングの発
    生を表すノッキング周波数成分を抽出するノッキング周
    波数成分抽出手段と、 前記ノッキング周波数成分抽出手段によって抽出された
    ノッキング周波数成分がしきい値以上であるか否かを判
    定することによってノッキングが発生しているか否かを
    判定するノッキング発生判定手段と、 内燃機関の気筒内の燃焼安定度合を検出する燃焼度合検
    出手段と、 前記燃焼度合検出手段で検出された燃焼安定度合に応じ
    て前記ノッキング発生判定手段で使用されるしきい値を
    変更するしきい値変更手段と、を具備する内燃機関のノ
    ッキング検出装置。
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