JPH10115952A - 静電荷潜像現像用トナー、現像剤及びそのトナーを用いた画像形成方法 - Google Patents

静電荷潜像現像用トナー、現像剤及びそのトナーを用いた画像形成方法

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JPH10115952A
JPH10115952A JP27054596A JP27054596A JPH10115952A JP H10115952 A JPH10115952 A JP H10115952A JP 27054596 A JP27054596 A JP 27054596A JP 27054596 A JP27054596 A JP 27054596A JP H10115952 A JPH10115952 A JP H10115952A
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尚弘 廣瀬
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Kenji Hayashi
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 帯電性がよく、低温低湿、高温高湿環境下で
も特性が左右されない静電荷潜像現像用トナー、現像剤
及びそのトナーを用いた画像形成方法を提供する。 【解決手段】 電気伝導度滴定により得られる表面カル
ボキシル基の量が、5×10-11mol/cm2≦A≦3
×10-9mol/cm2である重合体粒子を用いて作製
したことを特徴とする静電荷潜像現像用トナー。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリンタ
等に関するものであり、特にカラー複写機、カラープリ
ンタ等に用いられる静電荷潜像現像用トナー、現像剤及
びそのトナーを用いた画像形成方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真の現像に用いられるトナ
ーは、一般に熱可塑性樹脂中に着色剤(カーボンブラッ
ク、磁性粉、顔料等)、荷電制御剤、及びその他添加剤
を溶融混練し、次いで粉砕、分級する方法が用いられて
きた。
【0003】これら粉砕法によるトナーに見られるさま
ざまな欠点を改良するために乳化重合法や懸濁重合法等
により製造する方法が開発されている。(特公昭36−
10231号、特公昭47−518305号、特公昭5
1−14895号等)。
【0004】しかしながら、これら従来のトナーには種
々の欠点が存在する。特に、繰り返し使用時の帯電量の
安定性および帯電立ち上がりの安定性に問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、帯電
性がよく、低温低湿、高温高湿環境下での繰り返し使用
にも特性が左右されない静電荷潜像現像用トナー、現像
剤及びそのトナーを用いた画像形成方法を提供すること
にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、下記構
成を採ることにより達成される。
【0007】(1) 電気伝導度滴定により得られる表
面カルボキシル基の量Aが、5×10-11mol/cm2
≦A≦3×10-9mol/cm2である重合体粒子を用
いて作製したことを特徴とする静電荷潜像現像用トナ
ー。
【0008】(2) BET比表面積が5〜100m2
/gであることを特徴とする(1)記載の静電荷潜像現
像用トナー。
【0009】(3) 電気伝導度滴定により得られる表
面カルボキシル基の量Aが、5×10-11mol/cm2
≦A≦3×10-9mol/cm2である重合体粒子を用
いて作製した静電荷潜像現像用トナーとキャリアを含む
ことを特徴とする現像剤。
【0010】(4) 感光体上に形成された静電荷潜像
を顕在化しトナー像とする画像形成方法において、使用
する静電荷潜像現像用トナーが、電気伝導度滴定により
得られる表面カルボキシル基の量Aが5×10-11mo
l/cm2≦A≦3×10-9mol/cm2の重合体粒子
を用いて作製した、BET比表面積5〜100m2/g
の静電荷潜像現像用トナーであることを特徴とする画像
形成方法。
【0011】(5) 感光体上に形成されたトナー重ね
合せ像を転写材に一括転写する画像形成方法において、
使用する静電荷潜像現像用トナーが、電気伝導度滴定に
より得られる表面カルボキシル基の量Aが5×10-11
mol/cm2≦A≦3×10-9mol/cm2の重合体
粒子を用いて作製した、BET比表面積5〜100m2
/gの静電荷潜像現像用トナーであることを特徴とする
画像形成方法。
【0012】(6) 感光体上に形成されたトナー像を
転写材上に転写した後、その感光体上に残留するトナー
をクリーニングし除去する画像形成方法において、使用
する静電荷潜像現像用トナーが、電気伝導度滴定により
得られる表面カルボキシル基の量Aが5×10-11mo
l/cm2≦A≦3×10-9mol/cm2の重合体粒子
を用いて作製した、BET比表面積5〜100m2/g
の静電荷潜像現像用トナーであることを特徴とする画像
形成方法。
【0013】本発明において静電荷潜像現像用トナー
(以下、単に本発明のトナーという)を作製する前駆体
である重合体粒子(ラテックス)の表面カルボキシル基
の値Aが、5×10-11mol/cm2≦A≦3×10-9
mol/cm2である必要があり、好ましくは8×10
-11mol/cm2≦A≦1.5×10-9mol/cm2
である。この範囲において帯電量の安定性が長期に渡っ
て優れているトナーを得ることができ、初期および繰り
返しコピー後においてもカブリおよび濃度低下の発生が
ない画像を得ることができる。
【0014】一方、トナーを作製するための重合体粒子
の表面カルボキシル基の量が5×10-11mol/cm2
未満の場合には、低温低湿条件下において、繰り返し複
写後に帯電量が上昇し、濃度低下が発生する。また、ト
ナーの表面カルボキシル基の量が3×10-9mol/c
2を越える場合には、高温高湿条件下において、繰り
返し複写後に帯電量が下降し、カブリが発生する。
【0015】表面カルボキシル基量の定量は、既知のど
のような方法を使っても良いが、好ましくは、Gray
W.Poehlen/Ronald H.Ottew
ill/James W.Goodwin;Sienc
e and Technology of Polym
er Colloids.Volume II,p.44
9等の文献に見られるように、電導度滴定法、電位差滴
定法、電気泳動法、中圧クロマトグラフィー法により、
カルボキシル基の量を定量した。
【0016】他粒子と比較のため、この値を粒子の表面
積で割って、単位表面積当たりの値を用いた。
【0017】粒子の表面積の算出の基となる粒径の測定
は、0.09μm以上が測定できる粒子径粒度測定装置
ならどのようなものでも良いが、本願発明では電気泳動
法粒度測定装置を使用した。
【0018】単位面積当たりの表面カルボキシル基量
は、測定により得た平均粒径(D50)の値より、真球
換算で計算した粒子の表面積の値を用いた。
【0019】本発明のトナーは、上記条件に適合するも
のであれば、後述するごとく製造方法に特に限定はな
い。しかし、望ましくはBET比表面積が5〜100m
2/gである、通常よりかなり大きな比表面積を持つも
のが好ましく使用出来る。
【0020】BET比表面積値の測定は、島津製作所
(株)製フローソープII2300を用いて、N2ガスを
流して一点法により測定した。
【0021】〔静電荷潜像現像用トナー〕本発明の静電
荷潜像現像用トナーは、製造方法としては、粉砕法によ
っても、重合法によるいわゆる重合トナーであっても良
い。
【0022】粉砕法によって作製する場合には、従来よ
く行われてきた公知の方法で良い。すなわち、乳化重合
法、造粒重合法等で作製した重合体粒子を一旦乾燥して
ブロック状にした樹脂に、着色剤その他のトナーとして
の機能を付与するに必要な添加剤を加え加熱熔融し、粉
砕、分級して所定の粒径のものを得る。
【0023】しかし、本発明のトナーを得る方法として
は下記に示すごとき、造粒重合、鹸濁重合法等によりラ
テックス状粒子を作り、これを用いて直接トナー粒子を
つくり、粉砕工程等は行わない、いわゆる重合法トナー
によるのが望ましい。
【0024】本発明に好ましく用いられる重合法トナー
では、着色剤、離型剤等静電荷潜像現像用トナーに必要
とされる添加剤の共存下にて、懸濁重合、或いは乳化重
合等により、それらの着色剤、離型剤を含有する重合体
粒子を製造する。特に好ましくは水系分散媒体中の乳化
重合法により重合体微粒子を合成した後にそれらを複数
個会合させ、トナーとしての所望の粒径を有する重合体
粒子とする方法が、得られるトナーの粒度分布及び形状
の制御性が容易であり好ましい。
【0025】その製造方法の詳細としては、先ず重合工
程として、必要な場合は表面改質剤で処理された着色剤
を、界面活性剤分散濃度をCMC以上にした水溶液中で
分散した後にその分散液を界面活性剤濃度がCMC以下
になるまで希釈し、次いでその分散液に水溶性ラジカル
重合開始剤を溶解し、更に単量体を添加して水系析出重
合を行い、前記着色剤を含有する重合体微粒子を得る方
法である。次いで会合工程として、重合体微粒子分散液
の臨界凝集濃度以上の凝集剤及び水に対して無限溶解
し、且つ前記重合体微粒子を溶解しない有機溶媒を添加
し、前記重合体微粒子を複数個会合せしめ、会合した着
色粒子を生成する。
【0026】水に無限溶解し、かつ、重合体微粒子を溶
解しない有機溶媒としては、具体的にはアルコール系溶
媒、例えばメタノール、エタノール、イソプロパノー
ル、ブタノール、アリルアルコール、エチレンクロロヒ
ドリン、エチレングリコール、グリセリンを挙げること
が出来る。特にイソプロパノールが好ましい。
【0027】この有機溶媒を添加する工程は、重合体微
粒子を形成した後に、室温すなわち0〜40℃程度で添
加するのが良い。又、混合溶媒における有機溶媒と水と
の比率は、1:1〜1:1000であり、好ましくは
1:4〜1:100である。
【0028】さらに形成された重合体自体のガラス転移
点温度以上で加熱融着することによって本発明のBET
比表面積を有するトナーを形成することが出来る。
【0029】以上、本発明の製造方法に使用する製造方
法に使用する製造装置、使用する原材料等につき具体的
代表例をあげて説明する。
【0030】〔製造装置〕 (1)撹拌釜 会合時の反応釜の形状は、特には限定されないが、好ま
しくは通常の円筒状または球状の反応釜が好ましい。
【0031】(2)撹拌翼 会合時の撹拌翼の形状は、特には限定されない。たとえ
ば、アンカー翼、タービン翼、ファウドラー翼、マック
スブレンド翼、パドル翼、ヘリカルリボン翼、ブルマー
ジン翼等が挙げられる。
【0032】〔単量体〕重合性単量体としては、疎水性
単量体を必須の構成成分とし、必要に応じて親水性単量
体、架橋性単量体が用いられる。
【0033】(1)疎水性単量体 単量体成分を構成する疎水性単量体としては、特に限定
されるものではなく従来公知の単量体を用いることがで
きる。また、要求される特性を満たすように、1種また
は2種以上のものを組み合わせて用いることができる。
【0034】具体的には、ビニル芳香族系単量体、アク
リル酸エステル系単量体、メタアクリル酸エステル系単
量体等のα−メチレン脂肪族カルボン酸エステル系単量
体、ビニルエステル系単量体、ビニルエーテル系単量
体、モノオレフィン系単量体、ジオレフィン系単量体、
ハロゲン化オレフィン系単量体等を用いることができ
る。
【0035】ビニル芳香族系単量体としては、例えば、
スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、
p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェ
ニルスチレン、p−クロロスチレン、p−エチルスチレ
ン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルス
チレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチル
スチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルス
チレン、p−n−ドデシルスチレン、2,4−ジメチル
スチレン、3,4−ジクロロスチレン等のスチレン系単
量体およびその誘導体が挙げられる。
【0036】α−メチレン脂肪族カルボン酸エステル系
単量体としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシ
ル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸フェニル、
メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル
酸ブチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸−2−
エチルヘキシル、β−ヒドロキシアクリル酸エチル、γ
−アミノアクリル酸プロピル、メタクリル酸ステアリ
ル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸
ジエチルアミノエチル等が挙げられる。
【0037】ビニルエステル系単量体としては、酢酸ビ
ニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル等が挙げ
られる。
【0038】ビニルエーテル系単量体としては、ビニル
メチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブ
チルエーテル、ビニルフェニルエーテル等が挙げられ
る。
【0039】モノオレフィン系単量体としては、エチレ
ン、プロピレン、イソブチレン、1−ブテン、1−ペン
テン、4−メチル−1−ペンテン等が挙げられる。
【0040】ジオレフィン系単量体としては、ブタジエ
ン、イソプレン、クロロプレン等が挙げられる。
【0041】(2)親水性単量体 単量体成分を構成する親水性単量体としては、特に限定
されるものではなく従来公知の単量体を用いることがで
きる。また、要求される特性を満たすように、1種また
は2種以上のものを組み合わせて用いることができる。
【0042】例えば、カルボキシル基含有単量体、スル
ホン酸基含有単量体、第1級アミン、第2級アミン、第
3級アミン、第4級アンモニウム塩等のアミン系の化合
物を用いることができる。
【0043】カルボン酸基含有単量体としては、アクリ
ル酸、メタクリル酸、フマール酸、マレイン酸、イタコ
ン酸、ケイ皮酸、マレイン酸モノブチルエステル、マレ
イン酸モノオクチルエステル等が挙げられる。
【0044】スルホン酸基含有単量体としては、スルホ
ン酸スチレン、アリルスルホコハク酸、アリルスルホコ
ハク酸オクチル等が挙げられる。
【0045】アミン系の化合物としては、ジメチルアミ
ノエチルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタアク
リレート、ジエチルアミノエチルアクリレート、ジエチ
ルアミノエチルメタアクリレート、3−ジメチルアミノ
フェニルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−メタクリ
ルオキシプロピルトリメチルアンモニウム塩等が挙げら
れる。
【0046】(3)架橋性単量体 重合粒子の特性を改良するために架橋性単量体を添加し
ても良い。架橋性単量体としては、ジビニルベンゼン、
ジビニルナフタレン、ジビニルエーテル、ジエチレング
リコールメタクリレート、エチレングリコールジメタク
リレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、
フタル酸ジアリル等の不飽和結合を2個以上有するもの
が挙げられる。
【0047】本発明に係る単量体は、疎水性単量体が8
5乃至99.9重量パーセントで且つ親水性単量体が
0.1乃至15重量パーセントの範囲で適宜選択され
る。
【0048】〔連鎖移動剤〕分子量を調整する目的とし
て、一般的に用いられる連鎖移動剤が用いることが可能
である。
【0049】連鎖移動剤としては、特に限定されるもの
ではなく例えばオクチルメルカプタン、ドデシルメルカ
プタン、tert−ドデシルメルカプタン等のメルカプ
タンが使用される。
【0050】〔重合開始剤〕本発明に用いられるラジカ
ル重合開始剤は水溶性であれば適宜使用が可能である。
例えば過硫酸塩(過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム
等)、アゾ系化合物(4,4′−アゾビス−4−シアノ
吉草酸及びその塩、2,2′−アゾビス(2−アミジノ
プロパン)塩等)、パーオキサイト化合物等が挙げられ
る。
【0051】更に上記ラジカル性重合開始剤は、必要に
応じて還元剤と組み合わせレドックス系開始剤とする事
が可能である。レドックス系開始剤を用いる事で、重合
活性が上昇し重合温度の低下が図れ、更に重合時間の短
縮が期待できる。
【0052】重合温度は、重合開始剤の最低ラジカル生
成温度以上であればどの温度を選択しても良いが例えば
50℃から80℃の範囲が用いられる。但し、常温開始
の重合開始剤例えば過酸化水素−還元剤(アスコルビン
酸等)の組み合わせを用いる事で室温またはそれ以上の
温度で重合する事も可能である。
【0053】〔界面活性剤〕界面活性剤は、スルホン酸
塩(ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アリール
アルキルポリエーテルスルホン酸ナトリウム、3,3−
ジスルホンジフェニル尿素−4,4−ジアゾ−ビス−ア
ミノ−8−ナフトール−6−スルホン酸ナトリウム、オ
ルト−カルボキシベンゼン−アゾ−ジメチアニリン、
2,2,5,5−テトラメチル−トリフェニルメタン−
4,4−ジアゾ−ビス−β−ナフトール−6−スルホン
酸ナトリウムなど)、硫酸エステル塩(テトラデシル硫
酸ナトリウム、ペンタデシル硫酸ナトリウム、オクチル
硫酸ナトリウムなど)、脂肪酸塩(オレイン酸ナトリウ
ム、ラウリン酸ナトリウム、カプリン酸ナトリウム、カ
プリル酸ナトリウム、カプロン酸ナトリウム、ステアリ
ン酸カリウム、オレイン酸カルシウムなど)などが挙げ
られる。
【0054】〔着色剤〕着色剤としては無機顔料、有機
顔料を挙げることができる。
【0055】(1)無機顔料 無機顔料としては、従来公知のものを用いることができ
る。どのような顔料でも使用することができるが、具体
的な無機顔料を以下に例示する。
【0056】黒色の顔料としては、例えば、ファーネス
ブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック、
サーマルブラック、ランプブラック等のカーボンブラッ
ク、更にマグネタイト、フェライト等の磁性粉も用いら
れる。
【0057】これらの無機顔料は所望に応じて単独また
は複数を選択併用する事が可能である。また顔料の添加
量は重合体に対して一般的には2から20部であり、好
ましくは3から15部が選択される。
【0058】(2)有機顔料 有機顔料としては、従来公知のものを用いることができ
る。どのような顔料でも使用することができるが、具体
的な有機顔料を以下に例示する。
【0059】マゼンタまたはレッド用の顔料としては、
C.I.ピグメントレッド2、C.I.ピグメントレッ
ド3、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメン
トレッド6、C.I.ピグメントレッド7、C.I.ピ
グメントレッド15、C.I.ピグメントレッド16、
C.I.ピグメントレッド48:1、C.I.ピグメン
トレッド53:1、C.I.ピグメントレッド57:
1、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメ
ントレッド123、C.I.ピグメントレッド139、
C.I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメント
レッド149、C.I.ピグメントレッド166、C.
I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッ
ド178、C.I.ピグメントレッド222等が挙げら
れる。
【0060】オレンジまたはイエロー用の顔料として
は、C.I.ピグメントオレンジ31、C.I.ピグメ
ントオレンジ43、C.I.ピグメントイエロー12、
C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメント
イエロー14、C.I.ピグメントイエロー15、C.
I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエ
ロー93、C.I.ピグメントイエロー94、C.I.
ピグメントイエロー138等が挙げられる。
【0061】グリーンまたはシアン用の顔料としては、
C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブ
ルー15:2、C.I.ピグメントブルー15:3、
C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグメントブ
ルー60、C.I.ピグメントグリーン7等が挙げられ
る。
【0062】これらの有機顔料は所望に応じて単独また
は複数を選択併用する事が可能である。また顔料の添加
量は重合体に対して一般的には2〜20部であり、好ま
しくは3〜15部が選択される。
【0063】(3)表面改質剤 着色剤の表面改質剤を使用する場合は、従来公知のもの
を使用することができる。具体的には、シラン化合物、
チタン化合物、アルミニウム化合物等が好ましく用いる
ことができる。
【0064】シラン化合物としては、メチルトリメトキ
シシラン、フェニルトリメトキシシラン、メチルフェニ
ルジメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン等の
アルコキシシラン、ヘキサメチルジシロザン等のシリザ
ン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、ビニルト
リクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルト
リエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメ
トキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシ
シラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、
γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−ウレイド
プロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。
【0065】チタン化合物としては、例えば、味の素社
製の「プレンアクト」と称する商品名で市販されている
TTS、9S、38S、41B、46B、55、138
S、238S等、日本曹達社製の市販品A−1、B−
1、TOT、TST、TAA、TAT、TLA、TO
G、TBSTA、A−10、TBT、B−2、B−4、
B−7、B−10、TBSTA−400、TTS、TO
A−30、TSDMA、TTAB、TTOP等が挙げら
れる。
【0066】アルミニウム化合物としては、例えば、味
の素社製の「プレンアクトAL−M」等が挙げられる。
【0067】これらの表面改質剤濃度は着色剤に対して
0.01〜20重量%であり、好ましくは1〜15重量
%が選択される。
【0068】そのほか重合体粒子をトナーとして用いる
場合に必要な添加剤を含有させるが、代表的なものとし
ては定着向上剤、荷電制御剤等がある。
【0069】(4)定着向上剤 定着向上剤としては、公知のものが用いられる。一般的
には、ポリオレフィン系が用いられる。例えば低分子量
ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、酸化処理され
たポリエチレン及びポリプロピレン、酸変成処理された
ポリエチレン及びポリプロピレン等が用いられる。
【0070】(5)荷電制御剤 荷電制御剤も同様に公知のものが用いられる。但し、重
合体粒子表面に極性基を有するモノマーを共重合させた
場合には、必要がない場合もある。ここで言う極性基と
はカルボキシル基、スルホン酸基、アミノ基、アンモニ
ウム塩基等、正負に問わず電荷を有する基を表す。
【0071】荷電制御剤としては、プラス帯電性として
ニグロシン染料、アルコキシル化アミン、第4級アンモ
ニウム塩、アルキルアミド等、マイナス帯電性としてア
ゾ系金属錯体、塩素化パラフィン、塩素化ポリエステ
ル、銅フタロシアニンのスルホニルアミン等が挙げられ
る。
【0072】〔外添剤〕本発明において、重合体粒子を
洗浄乾燥して静電荷像現像用トナーを作製する場合、そ
の流動性や凝集性等を改善するため、流動化剤、帯電制
御剤及び滑剤等各種の添加剤を添加するのが普通であ
る。
【0073】(1)無機微粒子 無機微粒子としては、従来公知のものを使用することが
できる。具体的には、シリカ、チタン、アルミナ微粒子
等が好ましく用いることができる。
【0074】シリカ微粒子としては、例えば、日本アエ
ロジル(株)製の市販品R−805、R−976、R−
974、R−972、R−812、R−809、ヘキス
ト(株)製のHVK−2150、H−200、キャボッ
ト(株)製の市販品TS−720、TS−530、TS
−610、H−5、MS−5等が挙げられる。
【0075】チタン微粒子としては、例えば、日本アエ
ロジル(株)製の市販品T−805、T−604、テイ
カ(株)製の市販品MT−100S、MT−100B、
MT−500BS、MT−600、MT−600SS、
JA−1、富士チタン(株)製の市販品TA−300S
I、TA−500、TAF−130、TAF−510、
TAF−510T、出光興産(株)製の市販品IT−
S、IT−OA、IT−OB、IT−OC等が挙げられ
る。
【0076】アルミナ微粒子としては、例えば、日本ア
エロジル(株)製の市販品RFY−C、C−604、石
原産業(株)製の市販品TTO−55等が挙げられる。
【0077】(2)有機微粒子 例えば帯電制御剤としてはポリフッ化ビニリデン、ポリ
スチレン粉末、ポリメチルメタクリレート粉末及びポリ
エチレン微粒子等が挙げられる。
【0078】(3)滑剤 滑剤には、例えばステアリン酸のカドミウム、バリウ
ム、ニッケル、コバルト、ストロンチウム、銅、マグネ
シウム、カルシウム塩等、オレイン酸亜鉛、パルミチン
酸亜鉛、リノール酸亜鉛、リシノール酸亜鉛、カプリル
酸鉛塩、カプロン酸鉛塩等の高級脂肪酸の金属塩が挙げ
られる。これらは必要に応じて添加される。
【0079】本発明のトナー自体の粒径は任意である
が、小粒径のものが本発明の効果を呈しやすい。体積平
均粒径で2〜10μmのものが好ましく、特に3〜9μ
mのものが好ましい。この粒径は、凝集剤の濃度や有機
溶媒の添加量、さらには重合体自体の組成によって制御
することができる。
【0080】本発明のトナーは、例えば磁性体を含有さ
せて一成分磁性トナーとして使用する場合、いわゆるキ
ャリアと混合して二成分現像剤として使用する場合、非
磁性トナーを単独で使用する場合等が考えられいずれも
好適に使用することができる。本発明ではキャリアと混
合して使用する二成分現像剤として使用することが特に
好ましい。
【0081】二成分現像剤を構成するキャリアとしては
鉄、フェライト等の磁性材料粒子のみで構成される非被
覆キャリア、あるいは磁性材料粒子表面を樹脂等によっ
て被覆した樹脂被覆キャリアのいずれを使用してもよ
い。このキャリアの平均粒径は体積平均粒径で30〜1
50μmが好ましい。また、被覆するための樹脂として
は特に限定されるものでは無いが、例えばスチレン−ア
クリル樹脂をあげることができる。
【0082】〔画像形成方法〕本発明のトナーが使用で
きる現像方式としては特に限定されない。接触現像方式
あるいは非接触現像方式等に好適に使用することができ
る。特に本発明のトナーは、高い帯電立ち上がり性を有
しており、非接触現像方法に有用である。すなわち、非
接触現像方法では現像電界の変化が大きいことから、ト
ナーの微少な帯電量の変化が大きく現像自体に作用す
る。しかし、本発明のトナーは帯電立ち上がり性が高い
ことから、帯電の変化が少なく、安定した帯電量を確保
することができるため、非接触現像方法でも安定した画
像を長期に渡って形成することができる。
【0083】接触方式の現像としては、本発明のトナー
を有する現像剤の層厚は現像領域に於いて0.1〜8m
m、特に0.4〜5mmであることが好ましい。また、
感光体と現像剤担持体との間隙は、0.15〜7mm、
特に、0.2〜4mmであることが好ましい。
【0084】また、非接触系現像方式としては、現像剤
担持体上に形成された現像剤層と感光体とが接触しない
ものであり、この現像方式を構成するために現像剤層は
薄層で形成されることが好ましい。この方法は現像剤担
持体表面の現像領域で20〜500μmの現像剤層を形
成させ、感光体と現像剤担持体との間隙が該現像剤層よ
りも大きい間隙を有するものである。この薄層形成は磁
気の力を使用する磁性ブレードや現像剤担持体表面に現
像剤層規制棒を押圧する方式等で形成される。さらに、
ウレタンブレードや燐青銅板等を現像剤担持体表面に接
触させ現像剤層を規制する方法もある。押圧規制部材の
押圧力としては1〜15gf/mmが好適である。押圧
力が小さい場合には規制力が不足するために搬送が不安
定になりやすく、一方、押圧力が大きい場合には現像剤
に対するストレスが大きくなるため、現像剤の耐久性が
低下しやすい。特に好ましい範囲は3〜10gf/mm
である。
【0085】さらに、現像に際して現像バイアスを付加
する場合、直流成分のみ付与する方式でも良いし、交流
バイアスを印加する方式のいずれでも良い。
【0086】現像剤担持体の大きさとしては直径が10
〜40mmのものが好適である。直径が小さい場合には
現像剤の混合能力が不足し、トナーに対して充分な帯電
付与を行うことが困難となり、直径が大きい場合には現
像剤に対する遠心力が大きくなり、トナーの飛散の問題
を発生しやすい。
【0087】以下、非接触現像方式の一例を図1を用い
て説明する。
【0088】図1は、本発明の画像形成方法に好適に使
用できる非接触現像方式の現像部の概略図であり、1は
感光体、2は現像剤担持体、3は本発明のトナーを含有
する二成分現像剤、4は現像剤層規制部材、5は現像領
域、6は現像剤層、7は交番電界を形成するための電源
である。
【0089】本発明のトナーを含有する二成分現像剤は
その内部に磁石2Bを有する現像剤担持体2上に磁気力
により担持され、現像スリーブ2Aの移動により現像領
域5に搬送される。この搬送に際して、現像剤層6は現
像剤層規制部材4により、現像領域5に於いて、感光体
1と接触することがないようにその厚さの層に規制され
る。
【0090】現像領域5の最小間隙(Dsd)はその領
域に搬送される現像剤層6の厚さ(好ましくは20〜5
00μm)より大きく、例えば100〜1000μm程
度である。交番電界を形成するための電源7は、周波数
1〜10kHz、電圧1〜3kVp−pの交流が好まし
い。電源7には必要に応じて直流を交流に直列に加えた
構成であってもよい。直流電圧を付加する場合は300
〜800Vが好ましい。
【0091】本発明のトナーをカラー画像形成方式へ適
用する場合、感光体上へ単色の画像を形成しつつ逐次画
像支持体へ転写する方式(これを逐次転写方式とし、図
2に示す。)、あるいは感光体上に複数回単色画像を現
像しカラー画像を形成した後に一括して画像支持体へ転
写する方式(これを一括転写方式とし、図3に示す。)
等の方式があげられる。
【0092】図2、3における画像形成方式について以
下に詳述する。
【0093】本発明に於いて使用される現像剤担持体と
しては、図1に示すごとく、担持体内部に磁石2Bを内
蔵した現像器が用いられ、現像剤担持体表面を構成する
現像スリーブ2Aとしてはアルミニウムや表面を酸化処
理したアルミニウムあるいはステンレス製のものが用い
られる。
【0094】以下、図2に示した逐次転写方式の一例に
ついて説明する。
【0095】11は帯電電極であり、12はイエロー、
マゼンタ、シアン、黒のトナーを各々に装填する現像器
からなる現像ユニットで、4色のトナーに対応する4つ
の器に分かれている。これら現像器の基本構成は、図1
に示した現像部の概略図と同じである。14は感光体ド
ラム、13はクリーニングユニット、15は感光体ドラ
ム上に形成された単色カラートナー像を一時的に保持
し、さらにその上に次の単色トナー像を保持し、最終的
に所望の多色カラー画像を形成する転写ドラム、16は
転写ドラム上のトナー画像が転写される転写材を搬送す
る搬送ユニット、17は転写ドラム15の内部に設けら
れ、内部からのコロナ放電し、転写材を該ドラムに静電
吸着する吸着電極、18は感光体ドラム14上に形成さ
れたトナー像を逐次転写ドラムに転写させる転写電極、
19は転写ドラム15上に静電吸着した転写材を剥離す
るための剥離電極、20は転写材剥離後、転写ドラムに
残留する電荷を除去する除去電極である。
【0096】感光体ドラム14上に帯電電極11によ
り、一様に電荷を形成し、その後、像様露光(手段図示
せず)し、静電潜像を形成する。この静電潜像は、現像
ユニット12の一色のトナー(例えば黒トナー)を保有
する現像器により現像され、一色のトナー画像が感光体
ドラム14上に形成される。一方搬送ユニット16によ
り転写ドラム15上に搬送された転写材料は吸着電極1
7により転写ドラム上に静電吸着され、転写部に搬送さ
れる。
【0097】この搬送された転写材へは、転写部におい
て、感光体ドラム14上に形成されている上記トナー像
を転写する。この転写像を転写後の感光体ドラム14上
には、トナーが残留しており、この残留トナーはクリー
ニングユニット13によりクリーニングされ、次のプロ
セスに使用される。多色画像を形成する場合、同様なプ
ロセスに従い他の色のトナー画像が現像により形成さ
れ、逐一転写ドラム15に転写される。最終的には、所
望のトナー画像が転写ドラム15上に吸着されている転
写材上に形成される。所望のトナー画像を形成した転写
材は、剥離電極19により剥離され、定着部へ搬送さ
れ、最終の固定された多色トナー画像が得られる。一
方、転写ドラム15は残留している電荷を除去電極20
により除去され、次のプロセスに使用される。
【0098】次に図3を使用し、一括転写方式について
説明する。
【0099】装置の各部は図2の例と同じであるので省
略する。但し、21は搬送された転写材を搬送しなが
ら、トナー像を転写する搬送部である。感光体ドラム1
4上に帯電電極により一様に電荷を形成し、その後潜像
形成手段(手段図示せず)により静電潜像を形成する。
この静電潜像は、現像ユニット12の一色のトナー(例
えば黒トナー)を保有する現像器により現像され、一色
のトナー画像が感光体ドラム上に形成される。本図示例
においては、このトナー像は転写されることなく、その
ままトナー画像を有している感光体ドラム上に再度、帯
電電極11により一様に電荷を形成し、さらに静電潜像
を形成し、上記とは異なる色のトナーを有する現像器に
より現像され、他の色のトナー像が先のトナー像上に重
ね合わせて形成される。この間クリーニングユニット1
3、転写電極18、搬送部21は作動せず、かつ感光体
ドラム14上のトナー像を乱すことがない様に感光体ド
ラム14から退避させられている。
【0100】所望の画像形成が終了し、多色トナー画像
が形成された後、感光体ドラム上のトナー画像は、搬送
ユニット16により搬送された転写材に、搬送部21に
より搬送されながら、転写電極18によりトナー画像は
転写される。転写されたトナー画像を担持して転写材は
定着部へ搬送され、固定化され、転写材上に最終多色ト
ナー画像が形成される。トナー像を転写した後の感光体
ドラム14にはトナーが残留するのでクリーニングユニ
ット13によりクリーニングされ、次のプロセスに使用
される。
【0101】上述した各種方式で感光体上に形成された
トナー像は、転写工程により紙等の転写材に転写され
る。転写方式としては特に限定されず、いわゆるコロナ
転写方式やローラー転写方式等種々の方式を採用するこ
とができる。
【0102】本発明のトナーは転写効率が高く、かつ感
光体上に残留するトナーが少ないので例えばブレードク
リーニング方式に用いた場合ブレードの感光体への押接
力を軽減する等ができ、感光体の長寿命化にも寄与する
ことができる等の効果も有する。
【0103】トナー像を転写材に転写した後、感光体上
に残留したトナーはクリーニングにより除去され、感光
体は次のプロセスに繰り返し使用される。
【0104】本発明に於いてクリーニングする機構に関
しては特に限定されず、ブレードクリーニング方式、磁
気ブラシクリーニング方式、ファーブラシクリーニング
方式などの公知のクリーニング機構を任意に使用するこ
とができる。これらクリーニング機構として、好適なも
のは上述した理由から、いわゆるクリーニングブレード
を用いたブレードクリーニング方式である。
【0105】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明の態様はこれに限定されない。
【0106】製造例1 〔着色剤分散液の調製〕着色剤としてカーボンブラック
(リーガルR330、キャボット社製)25.6kgに
対してドデシル硫酸ナトリウム11.98kg、イオン
交換水265lを混和した後、日本精機製作所社製加圧
分散式ホモジナイザー(NPH−70)を用い、カーボ
ンブラックの1次粒子径の10倍以下の分散粒径に分散
した着色剤分散液を調製した。
【0107】〔着色重合体粒子の合成法〕撹拌装置、温
度センサー、冷却管、窒素導入装置を付けた1000m
lのセパラブルフラスコにイオン交換純水114mlに
上記着色剤分散液21ml、WAXエマルジョン(数平
均分子量3000のポリプロピレンを融点以上に加熱
し、分散して、エマルジョン化したもの)4.64gを
添加し、更にスチレン16.4g、アクリル酸ノルマル
ブチル2.48g、アクリル酸0.07g、t−ドデシ
ルメルカプタン0.30gを加え、窒素気流下250r
pmの撹拌速度で撹拌しつつ、内温を75℃に昇温させ
た。内温が75℃になった時点で、過硫酸カリウム0.
50gをイオン交換純粋水30mlに溶解した重合開始
剤水溶液を添加し、3時間重合させた後40℃まで冷却
した。(1段目) 重合液の液温が40℃になったら、さらに、この重合液
の入ったままの1000mlセパラブルフラスコに、イ
オン交換蒸留水312mlに上記着色剤分散液60m
l、WAXエマルジョン(同上)13.44gを添加
し、更にスチレン36.6g、アクリル酸ノルマルブチ
ル8.88g、アクリル酸0.45g、t−ドデシルメ
ルカプタン1.44gを加え、窒素気流下500rpm
の撹拌速度で撹拌しつつ、内温を75℃に昇温させた。
内温が75℃になった時点で、過硫酸カリウム1.34
gをイオン交換純水85mlに溶解した重合開始剤水溶
液を添加し、3時間重合させた後40℃まで冷却し、撹
拌を停止した。(2段目) 得られたカーボンブラック含有着色粒子分散液を「分散
液1」とする。
【0108】分散粒径は電気泳動式粒度分布測定装置E
LS−800(大塚電子(株)製)を用い粒径を測定し
た結果、体積平均粒径は0.20μmであった。
【0109】〔非球状粒子及びトナーの作製〕温度セン
サー、窒素導入装置を付けた500lのアンカー撹拌翼
を装着したステンレス反応釜に上記着色剤複合重合体粒
子分散液1を150l入れ、室温下100rpmで撹拌
する。ここに、ニューコール565C(日本乳化剤製)
1.37kgを加え撹拌した後、5N水酸化ナトリウム
を液のpHが9.80になるまで滴下する。ここに塩化
カリウム15.67kgを79lのイオン交換水に溶解
した塩化カリウム水溶液を添加し、次いでイソプロパノ
ール39l、ニューコール565C1.24kgをイオ
ン交換水30lに溶解した液を添加した。添加終了時の
液温は31.0℃であった。この混合液を85℃まで昇
温した。その後、液温85℃(変動±3℃以下であっ
た)で6時間反応を行い室温(40℃以下)まで冷却し
た。
【0110】この反応液をレーザー回折粒度分布測定装
置SALD−1100(島津製作所(株)製)を用い粒
径を測定した結果、体積平均粒径6.55μmの非球形
粒子を得た。更に、非球形粒子を濾過後、蒸留水に懸濁
分散後、5Nの水酸化ナトリウム水溶液を用いpH=1
3まで調整しカルボン酸を完全解離状態にした後、20
0lの水で1回洗浄し、さらに水/MeOH=7/3の
混合溶媒200lにより8回洗浄し、イオン性界面活性
剤等の夾雑物を有る程度除去した後、濾過、乾燥を行い
トナー1を得た。
【0111】製造例2 製造例1において、カーボンブラック(リーガルR33
0、キャボット社製)の代わりにC.I.ピグメントブ
ルー15:3を用いた他は同様にして、トナー2を得
た。
【0112】製造例3 製造例1において、カーボンブラック(リーガルR33
0、キャボット社製)の代わりにC.I.ピグメントレ
ッド122を用いた他は同様にして、トナー3を得た。
【0113】製造例4 製造例1において、カーボンブラック(リーガルR33
0、キャボット社製)の代わりにC.I.ピグメントイ
エロー17を用いた他は同様にして、トナー4を得た。
【0114】製造例5 製造例1において、着色重合体粒子の合成時に、アクリ
ル酸の量を、1段目0.09g、2段目0.48gと
し、着色剤分散液の調整時に、日本精機製作所製超音波
ホモジナイザー(US−150T)を併用した他は同様
にして、トナー5を得た。
【0115】製造例6 製造例5において、非球状粒子の生成時に、塩化カリウ
ム13.86kgを80lの蒸留水に溶解した液を添加
し、次いでイソプロパノール40lを添加したのみで、
ニューコール565C(日本乳化剤製)を使用しなかっ
た他は同様にして、トナー6を得た。
【0116】製造例7 製造例3において、着色重合体粒子の合成時に、アクリ
ル酸の量を、1段目0.02g、2段目0.25gと
し、非球状粒子の生成時に、塩化カリウム13.86k
gを80lの蒸留水に溶解した液を添加し、次いでイソ
プロパノール40lを添加したのみで、ニューコール5
65C(日本乳化剤製)を使用しなかった他は同様にし
て、トナー7を得た。
【0117】製造例8 製造例3において、着色重合体粒子の合成時に、アクリ
ル酸の量を、1段目0.22g、2段目0.78gと
し、着色剤分散液の調製時に、日本精機製作所製超音波
ホモジナイザー(US−150T)を併用した他は同様
にして、トナー8を得た。
【0118】比較製造例1 製造例1において、着色重合体粒子の合成において、ア
クリル酸の量を、1段目0.005g、0.071gと
した他は製造例1と同様にして、比較トナー1を作製し
た。
【0119】比較製造例2 製造例2において、着色重合体粒子の合成において、ア
クリル酸の量を、1段目0.01g、2段目0.12と
した他は製造例2と同様にして、比較トナー2を作製し
た。
【0120】比較製造例3 製造例3において、着色重合体粒子の合成において、ア
クリル酸の量を、1段目0.22g、1.42gとした
他は製造例3と同様にして、比較トナー3を作製した。
【0121】比較製造例4 製造例4において、着色重合体粒子の合成において、ア
クリル酸の量を、1段目0.15、2段目1.03gと
した他は製造例4と同様にして、比較トナー4を作製し
た。
【0122】(BET値)BET値の測定は、島津製作
所(株)製フローソープII2300を用いて、N2ガス
を流して一点法により測定した結果を下記表1に示す。
【0123】
【表1】
【0124】(表面カルボキシル基の量Aの測定例)前
処理として透析処理を行い、遊離塩類等を取り除いた
後、製造例1の「分散液1」の固形分濃度を、赤外水分
計(カールツアイス社製)で測定した結果、8.18%
であった。
【0125】製造例1の「分散液1」25.0gをビー
カーに入れ、固形分濃度から計算して、純水を加えて、
固形分濃度5.00%(固形分:1.25g)まで希釈
した。
【0126】RADIOMETER社製・電気伝導度滴
定装置(ABU91 AUTOBURETTE+COM
80 CONDUCTIVITY METER)を使っ
て、上記液を0.05Nの水酸化ナトリウム(関東化学
社製)で滴定した。結果として、図4のような滴定曲線
を得た。
【0127】図4において、表面カルボキシル基の滴定
曲線(変極点aと変極点bの間)より、表面カルボキシ
ル基を中和するようにした1/20Nの水酸化ナトリウ
ムの量は、5.3mlであった。
【0128】式(1)より、カルボキシル基とナトリウ
ムイオンの価数は共に1であるから、表面カルボキシル
基の量(ML)は、2.65×10-4(mol)であっ
た。
【0129】 表面カルボキシル基の量=0.05(N)×(5.3×10-3(ml)) =2.65×10-4(mol)・・・式(1) 一方、製造例1の「分散液1」の平均粒径を、大塚電子
社製電気泳動式粒度測定装置ELS800を用いて、測
定した結果、体積平均粒径で0.20μmであった。
【0130】測定に用いた「分散液1」25.0g中の
重合体粒子の表面積は以下の様に計算した。
【0131】乾燥したラテックスの比重を、エステック
社製真比重計で測定した結果、比重(Sp)は1.01
である。従って、 (1個のラッテクスの重さ:WLg) WL=4/3πr3×Sp (1個のラッテクスの表面積:SLcm2) SL=4πr2 より、SL=3/r×Sp×WL・・・式(2) 分散粒径は電気泳動式粒度分布測定装置ELS−800
(大塚電子(株)製)を用い粒径を測定した結果、体積
平均粒径は0.20μmであった。よって、 r=0.10μm=0.000010cm よって、式(2)より SL=3.0×105×WL(cm2) WL=1.25gより、 SL=3.75×105(cm2) (単位表面当たりのカルボキシル基の量) ML/L=7.07×10-10(mol/cm2) である。
【0132】尚、カルボキシル基の量は、上記のごとき
方法で測定に用いた水酸化ナトリウムのmol数に対応
することからmol/gで表示し記述することにした。
【0133】(表面カルボキシル基量)上記のごとくし
て測定した表面カルボキシル基の量Aを下記表3に記載
する。
【0134】
【表2】
【0135】〔評価例〕 (帯電量および現像量)帯電量の測定は、本発明のトナ
ーと比較トナーをトナー濃度5%で、平均粒径60μm
のフェライト粒子にスチレン/メチルメタクリレート共
重合体でコートしたキャリアと混合させ異なる環境下
(高温高湿HH(温度30℃、湿度80%)下および低
温低湿LL(温度10℃、湿度20%)下)で50時間
放置後、帯電量を測定した。結果は、以下の表3に示し
た。
【0136】
【表3】
【0137】現像量の測定は、コニカ(株)製フルカラ
ー複写機「Konica9028」を現像器を単体で駆
動できる構造に改造し、本発明の実施例及び比較例の現
像剤を現像器中に投入し、異なる環境下(高温高湿HH
(温度30℃、湿度80%)下および低温低湿LL(温
度10℃、湿度20%)下)で、撹拌を行った後の現像
性、すなわち感光体上に現像された単位面積あたりの現
像量を測定した。結果を下記表4に示す。
【0138】本発明のトナーは粒子表面にカルボキシル
基が存在しているので、帯電性に優れ、高温高湿HH
(温度30℃、湿度80%)下および低温低湿LL(温
度10℃、湿度20%)下でも帯電量および現像量の変
化が少なかった。一方、比較トナーでは、トナー表面の
カルボキシル基の多いものは、高温高湿HH(温度30
℃、湿度80%)下で帯電量が低く、現像量が多い。ト
ナー粒子表面のカルボキシル基の少ないものは、低温低
湿LL(温度10℃、湿度20%)下で帯電量が高く、
現像量が少ない。いずれも帯電量および現像量の環境差
が大きかった。
【0139】
【表4】
【0140】上記現像剤を用い、熱ローラー定着器とク
リーニングブレードを備えた電子写真複写機Konic
a U−BIX3035(コニカ(株)製)により、コ
ピー像を形成する実写テストを行い、下記項目に関して
1万コピー連続した時点での特性を評価した。但し、
(トナー−4)に関してはKonica 9028(コ
ニカ(株)製)にて評価を行った。
【0141】尚、濃度測定は、サクラデンシトメーター
PDA−60(コニカ(株)製)により、白地部の反射
濃度を0として行った。
【0142】本発明のトナーは粒子表面に適量のカルボ
キシル基が存在しているので、帯電性に優れ、高温高湿
HH(温度30℃、湿度80%)下および低温低湿LL
(温度10℃、湿度20%)下でも、かぶりおよび濃度
低下が起こらず、鮮明な画像が得られた。一方、比較ト
ナーでは、トナー粒子表面のカルボキシル基の多いもの
は、高温高湿(温度30℃、湿度80%)下でかぶりが
発生した。トナー粒子表面のカルボキシル基の少ないも
のは、低温低湿(温度10℃、湿度20%)下で、濃度
低下が発生した。
【0143】
【表5】
【0144】
【発明の効果】本発明により、帯電性がよく、低温低
湿、高温高湿環境下でも特性が左右されない静電荷潜像
現像用トナー、現像剤及びそのトナーを用いた画像形成
方法を提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】非接触現像方式の一例を示す概略図。
【図2】逐次転写方式の一例を示す概略図。
【図3】一括転写方式の一例を示す概略図。
【図4】表面カルボキシル基の滴定曲線。
【符号の説明】
1 感光体 2 現像剤担持体 2A 現像スリーブ 2B 磁石 3 二成分現像剤(本発明のトナー含有) 4 現像剤層規制部材 5 現像領域 6 現像剤層 7 交番電界を形成するための電源 11 帯電電極 12 現像ユニット 13 クリーニングユニット 14 感光体ドラム 15 転写ドラム 16 搬送ユニット 17 吸着電極 18 転写電極 19 剥離電極 20 除去電極 21 搬送部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西森 芳樹 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式会 社内 (72)発明者 神山 幹夫 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式会 社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気伝導度滴定により得られる表面カル
    ボキシル基の量Aが、5×10-11mol/cm2≦A≦
    3×10-9mol/cm2である重合体粒子を用いて作
    製したことを特徴とする静電荷潜像現像用トナー。
  2. 【請求項2】 BET比表面積が5〜100m2/gで
    あることを特徴とする請求項1記載の静電荷潜像現像用
    トナー。
  3. 【請求項3】 電気伝導度滴定により得られる表面カル
    ボキシル基の量Aが、5×10-11mol/cm2≦A≦
    3×10-9mol/cm2である重合体粒子を用いて作
    製した静電荷潜像現像用トナーとキャリアを含むことを
    特徴とする現像剤。
  4. 【請求項4】 感光体上に形成された静電荷潜像を顕在
    化しトナー像とする画像形成方法において、使用する静
    電荷潜像現像用トナーが、電気伝導度滴定により得られ
    る表面カルボキシル基の量Aが5×10-11mol/c
    2≦A≦3×10-9mol/cm2の重合体粒子を用い
    て作製した、BET比表面積5〜100m2/gの静電
    荷潜像現像用トナーであることを特徴とする画像形成方
    法。
  5. 【請求項5】 感光体上に形成されたトナー重ね合せ像
    を転写材に一括転写する画像形成方法において、使用す
    る静電荷潜像現像用トナーが、電気伝導度滴定により得
    られる表面カルボキシル基の量Aが5×10-11mol
    /cm2≦A≦3×10-9mol/cm2の重合体粒子を
    用いて作製した、BET比表面積5〜100m2/gの
    静電荷潜像現像用トナーであることを特徴とする画像形
    成方法。
  6. 【請求項6】 感光体上に形成されたトナー像を転写材
    上に転写した後、その感光体上に残留するトナーをクリ
    ーニングし除去する画像形成方法において、使用する静
    電荷潜像現像用トナーが、電気伝導度滴定により得られ
    る表面カルボキシル基の量Aが5×10-11mol/c
    2≦A≦3×10-9mol/cm2の重合体粒子を用い
    て作製した、BET比表面積5〜100m2/gの静電
    荷潜像現像用トナーであることを特徴とする画像形成方
    法。
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