JPH10119449A - 感熱孔版印刷用原紙 - Google Patents

感熱孔版印刷用原紙

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JPH10119449A
JPH10119449A JP28255496A JP28255496A JPH10119449A JP H10119449 A JPH10119449 A JP H10119449A JP 28255496 A JP28255496 A JP 28255496A JP 28255496 A JP28255496 A JP 28255496A JP H10119449 A JPH10119449 A JP H10119449A
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JP
Japan
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polyester
film
heat
base paper
nonwoven fabric
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Application number
JP28255496A
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English (en)
Inventor
Hideyuki Yamauchi
英幸 山内
Yukio Kawazu
幸雄 河津
Kenji Kida
健次 喜田
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】孔版印刷では、穿孔性に優れ、得られた印刷物
は高精細でかつ易カット性を有する感熱孔版印刷用原紙
を提供すること。 【解決手段】ポリエステルフィルムとポリエステル不織
布とが接着剤を介することなく接着されてなり、かつ長
手方向の引裂伝播抵抗が100以上500mN以下であ
ることを特徴とする感熱孔版印刷用原紙。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、サーマルヘッドあ
るいはレーザー光線等のパルス的照射によって穿孔製版
される感熱孔版印刷用原紙に関し、特に製版前の原紙の
カット性が良好であり、かつ印刷性が優れた感熱孔版印
刷用原紙に関するものである。
【0002】
【従来の技術】感熱孔版印刷は、インキ透過性の多孔性
支持体に熱可塑性樹脂フィルムを貼り合わせたものを原
紙として用い、センサーで読み取った原稿の画像をデジ
タル信号に変換しサーマルヘッドによって熱可塑性樹脂
フィルムを加熱溶融せしめて穿孔製版し、該穿孔部に多
孔性支持体側から印刷インキを侵出せしめて印刷用紙に
印刷するものである。
【0003】近年、感熱孔版印刷機では高精細印刷や高
速製版の要求に応えるため、サーマルヘッドのドット密
度を増大したり、製版エネルギーを低減するなどの改良
が行われており、そのための高感度な原紙が求められて
いる。一方、印刷機の小型化、低価格化のために簡易な
カッターで切断できることも印刷機設計上から望まれて
いる。
【0004】従来より感熱孔版印刷用原紙としては、ア
クリロニトリル系フィルム、ポリエステル系フィルム、
塩化ビニリデン系フィルム等の熱可塑性樹脂フィルムに
天然繊維、化学繊維または合成繊維あるいはこれらを混
抄した薄葉紙、不織布、紗等によって構成された多孔性
支持体を接着剤で貼り合わせた構造のものが知られてい
る(例えば、特開昭51−2513号公報、特開昭57
−182495号公報など。)。
【0005】しかしながら、従来の感熱孔版印刷用原紙
は黒ベタ部に白抜けが発生したり、細字がかすれたりす
るという欠点があった。これら従来原紙の印刷性不良の
原因としては、フィルムと多孔性支持体とを貼り合わせ
ている接着剤によってインキの透過が阻害されたり、イ
ンキ中の水分や有機溶媒等によって接着剤が浸食されて
接着強度が低下したりすることが考えられる。
【0006】これら従来原紙の欠点を改良するため、こ
れまで種々の提案がなされている。例えば、特開昭58
−147396号公報、特開平4−232790号公報
では使用する接着剤の量をできるだけ少なくしたり、ま
た、接着剤を用いない方法として、特開平4−2128
91号公報においては、熱可塑性樹脂フィルムの片面に
合成繊維が散布され熱圧着されてなる感熱性孔版原紙が
提案されている。しかしながら、これらの方法では、接
着力が不十分となったり、十分な接着力を得ようとする
とフィルムの配向が低下して穿孔が不十分となり、原稿
に忠実な製版ができにくいという問題のあることがわか
った。
【0007】さらに、特開平6−305273号公報、
特開平7−186565号公報には、未延伸のポリエス
テルフィルムとポリエステル繊維とを熱接着した後、共
延伸して原紙を得ることが開示されている。該原紙は接
着剤を使用することなくフィルムと支持体繊維とが十分
な接着力を有しているが、近年感熱孔版印刷機に要求さ
れている感度が良好で易カット性の面ではいまだ性能が
不十分であった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な問題点を解決し、高精細印刷性に優れ、特にカット性
が優れた感熱孔版印刷用原紙を提供しようとするもので
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、ポリエステル
フィルムとポリエステル不織布とが接着剤を介すること
なく接合されてなり、かつ横方向の引裂伝播抵抗が10
0〜500mNであることを特徴とする感熱孔版印刷用
原紙とするものである。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明におけるポリエステルフィ
ルムに用いられるポリエステルとは、芳香族ジカルボン
酸または脂肪族ジカルボン酸とジオールを主たる構成成
分とするポリエステルである。ここで芳香族ジカルボン
酸として例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル
酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタ
レンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、
4,4′−ジフェニルジカルボン酸、4,4′−ジフェ
ニルエーテルジカルボン酸、4,4′−ジフェニルスル
ホンジカルボン酸等を用いることができる。中でも好ま
しくはテレフタル酸、イソフタル酸を挙げることができ
る。脂肪族ジカルボン酸成分としては例えば、アジピン
酸、スベリン酸、セバシン酸、ドデカンジオン酸等を用
いることができる。これらの酸成分は1種のみ用いても
よく、2種以上併用してもよく、さらには、ヒドロキシ
安息香酸等のオキシ酸等を一部共重合しても良い。ま
た、ジオール成分として例えば、エチレングリコール、
1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオー
ル、ネオペンチルグリコール、1,3−ブタンジオー
ル、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオー
ル、1,6−ヘキサンジオール、1,2−シクロヘキサ
ンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノー
ル、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジエチレン
グリコール、トリエチレングリコール、ポリアルキレン
グリコール、2,2′ビス(4′−β−ヒドロキシエト
キシフェニル)プロパン等を挙げることができる。中で
もエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,
6−ヘキサンジオールが好ましく用いられる。これらの
ジオール成分は1種のみ用いてもよく、2種以上併用し
てもよい。
【0011】本発明のポリエステルフィルムに用いられ
るポリエステルは、印刷性の点からエチレンテレフタレ
ート、ブチレンテレフタレート、ヘキシレンテレフタレ
ートを主たる繰り返し単位として他の成分が共重合され
ている共重合体およびそのブレンド物がより好ましく、
共重合量としては、5〜50モル%が特に好ましい。本
発明のポリエステル不織布に用いられるポリエステル
は、フィルムと同様、芳香族ジカルボン酸、脂肪族ジカ
ルボン酸または脂環族ジカルボン酸とジオールを主たる
構成成分とするものである。好ましくは、ポリエチレン
テレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリシク
ロヘキサンジメチレンテレフタレート、エチレンテレフ
タレートとエチレンイソフタレートとの共重合体等を挙
げることができる。穿孔時の熱寸法安定性の点から特に
好ましくは、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレ
ンナフタレートである。
【0012】本発明におけるポリエステルは次の方法で
製造することができる。例えば、酸成分をジオール成分
と直接エステル化反応させた後、この反応の生成物を減
圧下で加熱して余剰のジオール成分を除去しつつ重縮合
させることによって製造する方法や、酸成分としてジア
ルキルエステルを用い、これとジオール成分とでエステ
ル交換反応させた後、上記と同様に重縮合させることに
よって製造する方法等がある。この際、必要に応じて、
反応触媒としてアルカリ金属、アルカリ土類金属、マン
ガン、コバルト、亜鉛、アンチモン、ゲルマニウム、チ
タン化合物を用いることもできる。
【0013】本発明におけるポリエステルには、必要に
応じて、難燃剤、熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収
剤、帯電防止剤、顔料、脂肪酸エステル、ワックス等の
有機滑剤あるいはポリシロキサン等の消泡剤等を配合す
ることができる。さらには易滑性を付与するために、例
えば、クレー、マイカ、酸化チタン、炭酸カルシウム、
カオリン、タルク、湿式あるいは乾式シリカなどの無機
粒子、アクリル酸系ポリマ類、ポリスチレン等を構成成
分とする有機粒子等を配合する方法、ポリエステル重合
反応時に添加する触媒等が失活して形成される、いわゆ
る内部粒子による方法も用いることができる。
【0014】本発明のポリエステルフィルムの融点は、
高精細印刷性から好ましくは150〜240℃、より好
ましくは160〜230℃、特に好ましくは170〜2
30℃である。
【0015】本発明のポリエステル不織布の融点は、穿
孔時の熱安定性からポリエステルフィルムの融点より高
いことが好ましく、より好ましくは5℃以上、特に好ま
しくは10℃以上である。
【0016】本発明の感熱孔版印刷用原紙は、ポリエス
テルフィルムとポリエステル不織布とが接着剤を介する
ことなく接合されている必要がある。フィルムと多孔性
支持体とを接着剤によって貼り合わせると、接着剤によ
ってインキの透過が阻害されたり、インキ中の水分や有
機溶媒等によって接着剤が浸食されて接着強度が低下し
たりすることが考えられ、その結果として黒ベタ部に白
抜けが発生したり、細字がかすれたりするという欠陥が
生じるからである。
【0017】このようにポリエステルフィルムとポリエ
ステル不織布を接着剤を介することなく接合するには任
意の方法が採用できるが、特に未延伸のポリエステルフ
ィルムと未延伸ポリエステル不織布とを加熱しつつ直接
貼り合わせる熱圧着処理を行った後、共延伸する方法が
強固な接着を達成できるため特に好ましい方法である。
【0018】本発明の原紙は、未延伸のポリエステルフ
ィルムと上記の未延伸のポリエステル不織布を加熱しつ
つ直接貼り合わせて熱圧着し、共延伸することによって
好ましく得られる。
【0019】本発明において未延伸ポリエステル不織布
は、上記ポリエステルを用いて、メルトブロー法やスパ
ンボンド法などの直接溶融紡糸法によって得られた配向
の低い未延伸状態の不織布である。用いられるポリマの
固有粘度[η]は、好ましくは0.30以上、より好ま
しくは0.40以上である。
【0020】メルトブロー法では、溶融したポリエステ
ルポリマーを口金から吐出するに際して、口金周辺部か
ら熱風を吹き付け、該熱風によって吐出したポリマーを
細繊度化せしめ、ついで、しかるべき位置に配置したネ
ットコンベア上に吹き付けて捕集し、ウエブを形成して
製造される。該ウエブはネットコンベアに設けた吸引装
置によって熱風と一緒に吸引されるので、繊維が完全に
固化する前に捕集される。つまりウエブの繊維同士は互
いに融着した状態で捕集される。口金とネットコンベア
間の捕集距離を適宜設定することによって、繊維の融着
度合いを調整することができる。また、ポリマー吐出
量、熱風温度、熱風流量、コンベア移動速度等を適宜調
整することにより、ウエブの繊維目付量や単糸繊度を任
意に設定することができる。メルトブロー紡糸された繊
維は、熱風の圧力で細繊度化されるが、延伸はされず、
いわゆる無配向に近い状態で固化される。繊維の太さは
均一ではなく、太い繊維と細い繊維がほどよく分散した
状態でウエブを形成する。また、口金から吐出されたポ
リマーは、溶融状態から室温雰囲気下に急冷されるた
め、非晶質に近い状態で固化する。
【0021】同様にスパンボンド法では、口金から吐出
したポリマーをエアエジェクターによって牽引し、得ら
れたフィラメントを衝突板に衝突させて繊維を開繊し、
コンベア状に捕集してウエブを形成して製造される。ポ
リマー吐出量、コンベア速度を適宜設定することによ
り、ウエブの繊維目付量を任意に設定できる。また、エ
ジェクターの圧力と流量を適宜調整することにより、フ
ィラメントの分子配向状態を任意に調整できる。圧力と
流量を絞って紡糸速度を遅くすることにより、分子配向
度の低い繊維ウエブを得ることができる。また、吐出し
たポリマーの冷却速度を調整することにより、結晶性の
異なる繊維ウエブを得ることができる。
【0022】例えば本発明に好ましく用いる未延伸ポリ
エステル不織布の結晶化度は、フィルムとの融着を十分
にするため好ましくは20%以下、より好ましくは15
%以下、特に好ましくは10%以下である。一方、未延
伸ポリエステル不織布の配向度は共延伸性の点から低い
ものが望ましく、複屈折(Δn)0.03以下が好まし
く、より好ましくは0.01以下である。
【0023】本発明において未延伸フィルムを得る方法
は、次の方法に基づく。例えばポリエステルをTダイ押
出し法によってキャストドラム上に押出すことによって
未延伸フィルムを製造できる。口金のスリット幅、ポリ
マーの吐出量、キャストドラムの回転数を調整すること
によって、所望の厚さの未延伸フィルムを作ることがで
きる。
【0024】本発明における未延伸ポリエステルフィル
ムと未延伸ポリエステル不織布の熱圧着の方法は特に限
定されるものではないが、加熱ロールによる熱圧着がプ
ロセスの容易さの点から特に好ましい。本発明における
熱圧着はポリエステルフィルムをキャスト化した後に、
延伸工程の前段階で行なうのが好ましい。熱圧着温度は
50℃からポリエステル不織布のガラス転移点(Tg)
+20℃の間が好ましい。
【0025】次いで熱圧着した未延伸ポリエステルフィ
ルムと未延伸ポリエステル不織布とは共延伸する。熱圧
着した状態で共延伸することにより、フィルムと支持体
とが一体となって延伸することができる。また、両者を
一体で共延伸することにより、ポリエステル不織布が補
強体の役目をなし、フィルムが破れたりすることがな
く、極めて製膜安定性に優れる。
【0026】フィルムの穿孔感度向上およびポリエステ
ル不織布を形成する繊維の均一分散性の点で二軸延伸が
好ましい。二軸延伸は逐次二軸延伸法または同時二軸延
伸法のいずれの方法であっても良い。逐次二軸延伸法の
場合、縦方向、横方向の順に延伸するのが一般的である
が、逆に延伸しても良い。延伸温度はポリエステルフィ
ルムのガラス転移温度(Tg)と冷結晶化温度(Tc
c)との間であるのが好ましい。延伸倍率は特に限定さ
れるものではなく、用いるポリエステルフィルム用ポリ
マーの種類や原紙に要求される感度等によって適宜決定
されるが、縦、横それぞれ2〜6倍程度が適当である。
また、二軸延伸後、縦または横、あるいは縦横に再延伸
してもかまわない。
【0027】さらに、二軸延伸後の本発明原紙に熱処理
を施すことが好ましい。熱処理温度は、50℃以上ポリ
エステル不織布ポリマーの融点(Tm)以下の温度で時
間は0.5〜60秒間行なう。
【0028】本発明の感熱孔版印刷用原紙の横方向の引
裂伝播抵抗は、搬送性、カット性から100〜500m
Nである。好ましくは100〜300mNである。
【0029】横方向の引裂伝播抵抗が100mN未満だ
と搬送時の低張力でも原紙が破断するため好ましくな
い。また、500mNを越えると大量製版時に原紙の切
断ミスが発生して印刷性が不良となるために好ましくな
い。
【0030】ここで横方向とは、原紙の長手方向に直行
する方向をいう。
【0031】本発明の横方向の引裂伝播抵抗を上記範囲
にするために任意の方法が採用できるが、特にポリエス
テルフィルムとポリエステル不織布を縦方向に共延伸す
る工程において、延伸ロールに表面材質がハードクロ
ム、セラミック、“テフロン”からなる金属ロールなど
の堅いロールを使用し、更に延伸ロール上の加圧ロール
を2.0〜6.0N/cmの加圧圧力で共延伸すること
により最も好ましく達成できる。
【0032】本発明のポリエステルフィルムの厚さは、
高精細印刷性から好ましくは0.1〜5μm、より好ま
しくは0.1〜3μm、特に好ましくは0.1〜2μm
の二軸延伸フィルムである。
【0033】また、本発明のポリエステルフィルムの結
晶融解エネルギーは、高精細印刷性から好ましくは2〜
45J/g、より好ましくは2〜35J/gである。
【0034】本発明のポリエステルフィルムの配向パラ
メーターは、高精細印刷性から好ましくは1×10-2
9×10-1、より好ましくは1×10-2〜5×10-1
ある。
【0035】ここで配向パラメーターとは、Jobin Yv
on/愛宕物産製 Ramanor T-64000 を用いてレーザー
ラマン法により求めた。フィルムの面方向の1615c
-1バンドのピーク強度(I)とフィルムの厚さ方向の
1615cm-1バンドのピーク強度(IND)との比(I
/IND)を求め、次式より求めた。
【0036】配向パラメーター=275×(I/IND
1)/(I/IND+2) 本発明のポリエステル不織布の繊維径は、強度、搬送性
から好ましくは3〜30μm、より好ましく3〜10μ
mの延伸配向繊維からなる。
【0037】繊維目付量は、強度、印刷性から好ましく
は2〜20g/m2 、 より好ましくは5〜20g/m2
である。
【0038】また、本発明のポリエステル不織布の結晶
融解エネルギー(ΔHu)は、耐熱性や耐久性の面から
好ましくは20〜65J/g、より好ましくは30〜6
5J/gである。
【0039】本発明のポリエステル不織布を構成する繊
維の結晶化度は、耐熱性の点から好ましくは20%以上
であり、より好ましくは30%以上である。
【0040】本発明のポリエステル不織布を平面的に観
察した場合において、網状体を形成する開孔部の面積分
率は印刷インキの透過性から好ましくは5〜80%、よ
り好ましくは5〜50%である。また、網状体の形成す
る開孔部を円とみなした場合、その等価円直径の平均値
はインキの透過性、保持性から好ましくは5〜100μ
m、より好ましくは10〜60μm、特に好ましくは1
0〜30μmである。本発明のポリエステル不織布を構
成する繊維は全て同一繊維径であってもよいし、異なる
繊維径の繊維が混繊されたものであってもよい。また、
繊維径の異なる繊維を段階的に積層した多層構造として
もよい。多層構造の場合、少なくともフィルムに面した
層を10μm以下の繊維で構成し、残りの層を10μm
以上の繊維で構成すると画像鮮明性と支持体強度とのバ
ランスの点でより好適である。ここで繊維径とは、ポリ
エステル不織布の任意の10箇所を電子顕微鏡で倍率2
000倍で10枚の写真撮影を行い、1枚の写真につき
任意の15本の繊維の直径を測定し、これを10枚の写
真について行い、合計150本の繊維径を測定して、そ
の平均値で表したものである。
【0041】多層構造の場合、フィルムに面した層の繊
維目付量は1〜5g/m2 とするのが好ましい。
【0042】ここで繊維目付量とは、ポリエステル不織
布を20cm×20cmに切り取り、その重量を測定し
てm2 当たりの重量に換算した値である。
【0043】本発明の原紙は、フィルムのサーマルヘッ
ドに接触すべき片面に、穿孔時の融着を防止するため、
シリコーンオイル、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂、
界面活性剤、帯電防止剤、耐熱剤、酸化防止剤、有機粒
子、無機粒子、顔料、分散助剤、防腐剤、消泡剤等から
なる薄層を設けることが好ましい。該融着防止の薄層の
厚みは好ましくは0.005μm以上0.4μm以下、
より好ましくは0.01μm以上0.4μm以下であ
る。
【0044】本発明の原紙において融着防止の薄層を設
ける場合には塗液は水に溶解、乳化または懸濁した塗液
の状態で塗布し、その後水を乾燥等によって除去する方
法が好ましい。塗布は、フィルムの延伸前あるいは延伸
後、いずれの段階で行ってもよい。本発明の効果をより
顕著に発現させるためには、縦延伸後に横延伸するよう
な逐次2軸延伸の場合は横延伸前、同時2軸延伸の場合
には延伸前に塗布するのが特に好ましい。塗布方法は特
に限定されないが、ロールコーター、グラビアコータ
ー、リバースコーター、バーコーター等を用いて塗布す
るのが好ましい。また、融着防止の薄層を設ける前に必
要に応じて、塗布面に空気中その他種々の雰囲気中でコ
ロナ放電処理等の活性化処理を施しても良い。
【0045】[特性の測定方法] (1)引裂伝播抵抗 東洋精機製作所(株)製Light weight Tearing Te
ster(軽荷重引裂試験機)NO.485451-10を用い、原紙を
63.5mm(横方向)×50.8mm(長手方向)の
大きさにカットし、さらに長手方向の中心に横方向に向
かって12.7mmの切り込みを入れて測定を行った。
【0046】(2)融点 セイコー電子工業(株)製示差走査熱量計RDC220
型を用い、原紙から剥離したポリエステルフィルム及び
ポリエステル不織布試料5mgを採取し、室温より昇温
速度20℃/分で昇温した時の吸熱曲線のピークを求
め、融点とした。 (3)ホ゜リエステルフィルム 及びホ゜リエステル 不織布の結晶融解エネ
ルギー(ΔHu)セイコー電子工業(株)製示差走査熱
量計RDC220型を用いて、フィルム及び不織布の溶
融時の面積から求める。この面積は、昇温することによ
りベースラインから吸収側にずれ、さらに昇温を続ける
とベースラインの位置まで戻るまでの面積であり、溶融
開始温度位置から終了位置までを直線で結び、この面積
(a)を求める。同じDSCの条件でIn(インジウ
ム)を測定し、この面積(b)を28.5J/gとして
次式により求める。
【0047】ΔHu=28.5×a/b(J/g) (4)固有粘度[η] 試料を105℃×20分乾燥した後、0.8±0.00
5gを秤量し、o−クロロフェノール中で160℃×1
5分間撹拌して溶解した。冷却後、ヤマトラボティック
AVM−10S型自動粘度測定器により25℃における
粘度を測定した。
【0048】(5)カット性 作成した原紙を理想科学工業(株)製RISOGRAP
H“GR275”に供給して100版製版を行い、その
内原紙に切断ミスが発生し、印刷ができなった枚数を調
べた。
【0049】 切断ミスなし A 1〜3まで B 3〜10まで C 10以上 D (6)印刷性評価 作成した原紙を理想科学工業(株)製RISOGRAP
H“GR275”に供給して、サーマルヘッド式製版方
式により、JIS第1水準の文字サイズ2mm角のもの
と5mm角のものおよび●(丸で中が黒く塗りつぶされ
たもの)で2〜10mmφのもの、又、太さの異なる罫
線を原稿として製版した。
【0050】製版原稿を用いて印刷したものを目視判定
により、次のように評価した。
【0051】文字が鮮明で、罫線に太さムラがなく、黒
ベタ部で白抜けのないものを○印、文字が不鮮明で、罫
線が切れており、黒ベタ部で白抜けがめだつものを×
印、○と×の中間程度で、実用上なんとか使用できるレ
ベルのものを△印とした。
【0052】
【実施例】以下、本発明を実施例により、さらに詳細に
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。。
【0053】[実施例1]孔径0.33mm、孔数10
0個の矩形紡糸口金を用いて、口金温度290℃、吐出
量35g/分で、ポリエチレンテレフタレート原料
([η]=0.485、Tm=255℃)をメルトブロ
ー法にて紡出し、コンベア上に繊維を捕集して繊維目付
量140g/m2 の未延伸不織布を作成した。該不織布
の平均繊維径は12μmであった。
【0054】次いで、エチレンテレフタレートとエチレ
ンイソフタレートとの共重合体でエチレンイソフタレー
ト共重合量が25モル%である原料を、ホッパーに供給
した後スクリュウ径40mmの押出機を用いて、Tダイ
口金温度270℃で押出し、直径600mmの冷却ドラ
ム(65℃)上にキャストして未延伸フィルムを作成し
た。
【0055】該未延伸フィルム上に、前記の未延伸不織
布を重ね、加熱ロールに供給してロール温度80℃で熱
圧着した。こうして得られた積層シートを90℃で予熱
した後に100℃に加熱されたセラミック製の延伸ロー
ル(加圧ロール圧力4.0N/cm)で、長さ方向に
3.5倍延伸した。さらにテンター式延伸機に送り込
み、100℃で幅方向に4.0倍延伸した。さらにテン
ター内部で100℃で5秒間熱処理して、厚さ60μm
の感熱孔版用原紙を作成した。該原紙のフィルム面には
テンター入口部において、ワックス系離型剤をグラビア
コーターを用いて乾燥後の重さで0.1g/m2 塗布し
た。得られた原紙のポリエステル不織布の繊維目付量は
11g/m2 、平均繊維径は8μm、結晶融解エネルギ
ーは50J/g、融点は257℃、固有粘度は0.48
0であった。また、ポリエステルフィルム単独の厚さは
0.8μm、結晶融解エネルギーは9J/g、融点は1
89℃であった。得られた原紙の横方向の引裂伝播抵抗
は200mNであり、印刷性は○、カット性はAであっ
た。
【0056】[実施例2]実施例1で作成した繊維目付
量140g/m2 の未延伸不織布を準備した。
【0057】次いで、エチレンテレフタレートとエチレ
ンイソフタレートとの共重合体でエチレンイソフタレー
ト共重合量が14モル%である原料を使用して実施例1
と同条件で未延伸フィルムを作成した。該未延伸フィル
ム上に、前記の未延伸不織布を重ね、実施例1と同条件
で延伸して厚さ63μmの感熱孔版用原紙を作成した。
該原紙のフィルム面にはテンター入口部において、ワッ
クス系離型剤をグラビアコーターを用いて乾燥後の重さ
で0.1g/m2 塗布した。得られた原紙のポリエステ
ル不織布の繊維目付量は10g/m2 、平均繊維径は8
μm、結晶融解エネルギーは50J/g、融点は254
℃、固有粘度は0.483であった。また、ポリエステ
ルフィルム単独の厚さは0.8μm、結晶融解エネルギ
ーは27J/g、融点は219℃であった。得られた原
紙の横方向の引裂伝播抵抗は220mNであり、印刷性
は○、カット性はAであった。
【0058】[実施例3]実施例1で作成した繊維目付
量140g/m2 の未延伸不織布を準備した。
【0059】次いで、エチレンテレフタレートと2,6
−ナフタレンジカルボキシレートとの共重合体で2,6
−ナフタレンジカルボキシレート共重合量が30モル%
である原料を使用して実施例1と同条件で未延伸フィル
ムを作成した。該未延伸フィルム上に、前記の未延伸不
織布を重ね、実施例1と同条件で延伸して厚さ66μm
の感熱孔版用原紙を作成した。該原紙のフィルム面には
テンター入口部において、ワックス系離型剤をグラビア
コーターを用いて乾燥後の重さで0.1g/m2 塗布し
た。得られた原紙のポリエステル不織布の繊維目付量は
10g/m2 、平均繊維径は8μm、結晶融解エネルギ
ーは52J/g、融点は257℃、固有粘度は0.48
2であった。また、ポリエステルフィルム単独の厚さは
0.8μm、結晶融解エネルギーは12J/g、融点は
185℃であった。得られた原紙の横方向の引裂伝播抵
抗は300mNであり、印刷性は○、カット性はAであ
った。
【0060】[比較例1]実施例1で作成した繊維目付
量140g/m2 の未延伸不織布を準備した。
【0061】次いで、エチレンテレフタレートとエチレ
ンイソフタレートとの共重合体でエチレンイソフタレー
ト共重合量が25モル%である原料を使用して実施例1
と同条件で未延伸フィルムを作成した。該未延伸フィル
ム上に、前記の未延伸不織布を重ね、フィルム面を80
℃で予熱し、次いで不織布面を95℃で予熱した後に9
2℃に加熱されたシリコーンゴム製の延伸ロール(加圧
圧力2.0N/cm)で、長さ方向に3.5倍延伸し
た。さらにテンター式延伸機に送り込み、100℃で幅
方向に4.0倍延伸した。さらにテンター内部で100
℃で5秒間熱処理して、厚さ67μmの感熱孔版用原紙
を作成した。該原紙のフィルム面にはテンター入口部に
おいて、ワックス系離型剤をグラビアコーターを用いて
乾燥後の重さで0.1g/m2 塗布した。得られた原紙
のポリエステル不織布の繊維目付量は10g/m2 、平
均繊維径は8μm、結晶融解エネルギーは55J/g、
融点は255℃、固有粘度は0.485であった。ま
た、ポリエステルフィルム単独の厚さは0.8μm、結
晶融解エネルギーは10J/g、融点は190℃であっ
た。得られた原紙の横方向の引裂伝播抵抗は4000m
Nであり、印刷性は○、カット性はCであった。
【0062】[比較例2]固有粘度0.550のポリエ
チレンテレフタレート原料を使用して実施例1と同じ条
件で平均繊維径が12μm、繊維目付量140g/m2
の未延伸不織布を作成した。
【0063】次いで、実施例1と同じ原料を用いて未延
伸フィルムを作成した。該未延伸フィルム上に、前記の
未延伸不織布を重ね、フィルム面を80℃で予熱し、次
いで不織布面を100℃で予熱した後に95℃に加熱さ
れたシリコーンゴム製の延伸ロール(加圧圧力2.0N
/cm)で、長さ方向に3.5倍延伸した。さらにテン
ター式延伸機に送り込み、100℃で幅方向に4.0倍
延伸した。さらにテンター内部で100℃で5秒間熱処
理して、厚さ67μmの感熱孔版用原紙を作成した。該
原紙のフィルム面にはテンター入口部において、ワック
ス系離型剤をグラビアコーターを用いて乾燥後の重さで
0.1g/m2 塗布した。得られた原紙のポリエステル
不織布の繊維目付量は10g/m2 、平均繊維径は8μ
m、結晶融解エネルギーは55J/g、融点は255
℃、固有粘度は0.485であった。また、ポリエステ
ルフィルム単独の厚さは0.8μm、結晶融解エネルギ
ーは10J/g、融点は190℃であった。得られた原
紙の横方向の引裂伝播抵抗は6000mNであり、印刷
性は△、カット性はDであった。
【0064】[比較例3]比較例2で作成した繊維目付
量140g/m2 の未延伸不織布を準備した。
【0065】次いで、エチレンテレフタレートと2,6
−ナフタレンジカルボキシレートとの共重合体で2,6
−ナフタレンジカルボキシレート共重合量が30モル%
である原料を使用して実施例1と同条件で未延伸フィル
ムを作成した。該未延伸フィルム上に、前記の未延伸不
織布を重ね、フィルム面を90℃で予熱し、次いで不織
布面を100℃で予熱した後に95℃に加熱されたシリ
コーンゴム製の延伸ロール(加圧圧力2.0N/cm)
で、長さ方向に3.5倍延伸した。さらにテンター式延
伸機に送り込み、100℃で幅方向に4.0倍延伸し
た。さらにテンター内部で100℃で5秒間熱処理し
て、厚さ67μmの感熱孔版用原紙を作成した。該原紙
のフィルム面にはテンター入口部において、ワックス系
離型剤をグラビアコーターを用いて乾燥後の重さで0.
1g/m2 塗布した。得られた原紙のポリエステル不織
布の繊維目付量は10g/m2 、平均繊維径は8μm、
結晶融解エネルギーは52J/g、融点は257℃、固
有粘度は0.482であった。また、ポリエステルフィ
ルム単独の厚さは0.8μm、結晶融解エネルギーは1
2J/g、融点は185℃であった。得られた原紙の横
方向の引裂伝播抵抗は4100mNであり、印刷性は
○、カット性は×であった。
【0066】
【表1】
【0067】
【発明の効果】本発明によれば、穿孔性に優れ、得られ
た印刷物が高精細でかつ易カット性を有する感熱孔版印
刷用原紙が提供された。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリエステルフィルムとポリエステル不織
    布とが接着剤を介することなく接合されてなり、かつ横
    方向の引裂伝播抵抗が100〜500mNであることを
    特徴とする感熱孔版印刷用原紙。
  2. 【請求項2】横方向の引裂伝播抵抗が100〜300m
    Nであることを特徴とする請求項1に記載の感熱孔版印
    刷用原紙。
  3. 【請求項3】ポリエステルフィルムの結晶融解エネルギ
    ーが2〜45J/gであることを特徴とする請求項1ま
    たは2に記載の感熱孔版印刷用原紙。
  4. 【請求項4】ポリエステル不織布の結晶融解エネルギー
    が20〜65J/gであることを特徴とする請求項1〜
    3のいずれかに記載の感熱孔版印刷用原紙。
  5. 【請求項5】ポリエステル不織布の融点がポリエステル
    フィルムの融点より5℃以上高いことを特徴とする請求
    項1〜4のいずれかに記載の感熱孔版印刷用原紙。
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