JPH10121141A - 耐つまとび性、スケールおよびほうろう密着性に優れた熱延鋼板の製造方法 - Google Patents
耐つまとび性、スケールおよびほうろう密着性に優れた熱延鋼板の製造方法Info
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- JPH10121141A JPH10121141A JP27015696A JP27015696A JPH10121141A JP H10121141 A JPH10121141 A JP H10121141A JP 27015696 A JP27015696 A JP 27015696A JP 27015696 A JP27015696 A JP 27015696A JP H10121141 A JPH10121141 A JP H10121141A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】成形加工時のスケール密着性およびほうろう加
工後のほうろう密着性並びに耐つまとび性にも優れた熱
延鋼板の製造方法を提供する。 【解決手段】脱スケールを行わずに直接鋼板表面にほう
ろう加工を施す熱延鋼板を製造するに際し、重量比にし
て、C:0.005%以下、Mn:1.0%以下、S:
0.05%以下、Al:0.10%以下、N:0.00
2〜0.020%、Ti:4×C(%)+1.5×S
(%)+3.4×N(%)〜0.20%、Cu:0.0
1〜0.10%の他、必要に応じて微量成分をを含み、
残部が鉄および不可避的不純物とからなる連続鋳造スラ
ブを加熱し、粗圧延後、熱延仕上圧延の入側温度をAr
3 変態点以下、出側温度を600℃以上とし、570℃
以上で巻取ってFeOを鋼板表面に2〜20μmの厚み
に生成させた後、スケール全体の50%以上をFe3 O
4 に変態させることにより、上記課題を解決する。
工後のほうろう密着性並びに耐つまとび性にも優れた熱
延鋼板の製造方法を提供する。 【解決手段】脱スケールを行わずに直接鋼板表面にほう
ろう加工を施す熱延鋼板を製造するに際し、重量比にし
て、C:0.005%以下、Mn:1.0%以下、S:
0.05%以下、Al:0.10%以下、N:0.00
2〜0.020%、Ti:4×C(%)+1.5×S
(%)+3.4×N(%)〜0.20%、Cu:0.0
1〜0.10%の他、必要に応じて微量成分をを含み、
残部が鉄および不可避的不純物とからなる連続鋳造スラ
ブを加熱し、粗圧延後、熱延仕上圧延の入側温度をAr
3 変態点以下、出側温度を600℃以上とし、570℃
以上で巻取ってFeOを鋼板表面に2〜20μmの厚み
に生成させた後、スケール全体の50%以上をFe3 O
4 に変態させることにより、上記課題を解決する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱延後の脱スケー
ル工程が省略でき、かつほうろう焼成後、ほうろう密着
性と耐つまとび性に優れた熱延鋼板の製造方法に関する
ものである。
ル工程が省略でき、かつほうろう焼成後、ほうろう密着
性と耐つまとび性に優れた熱延鋼板の製造方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】通常、ほうろう製品の製造工程は、加工
後、脱脂→酸洗→Ni処理→中和などの前処理を行な
い、乾燥後、施釉→焼成を行っている。しかしながら、
このような方法は多数の工程からなるためコスト高とな
る。また、さらに酸類を用いるために環境の悪化や廃液
処理などの公害問題も生じてくる。そのため、これらの
対策に多くの設備や費用が必要となってくるなどの問題
があった。
後、脱脂→酸洗→Ni処理→中和などの前処理を行な
い、乾燥後、施釉→焼成を行っている。しかしながら、
このような方法は多数の工程からなるためコスト高とな
る。また、さらに酸類を用いるために環境の悪化や廃液
処理などの公害問題も生じてくる。そのため、これらの
対策に多くの設備や費用が必要となってくるなどの問題
があった。
【0003】ほうろうの素材としては、主に寸法精度や
加工性のよい冷延鋼板が用いられるが、強度や剛性が要
求されるものには、熱延鋼板が用いられる。熱延鋼板は
周知のごとく、厚いスケールで覆われているため、酸洗
やショットブラストが施されて脱スケールされて、ユー
ザーに出荷されるのが一般的であるが、最近では鋼材の
コスト低減を目的とし、冷延製品を薄い板厚の熱延製品
に代替する傾向にあり、脱スケールを施さなくてもほう
ろう加工ができる鋼板が望まれるようになってきた。す
なわち、冷延鋼板から熱延鋼板への代替ともなれば板厚
が薄くなり同一重量であれば、板厚が薄くなるほど鋼板
の表面積が広くなってしまうので、酸洗工程あるいはシ
ョットブラスト工程の生産性が著しく低下してしまうか
らである。
加工性のよい冷延鋼板が用いられるが、強度や剛性が要
求されるものには、熱延鋼板が用いられる。熱延鋼板は
周知のごとく、厚いスケールで覆われているため、酸洗
やショットブラストが施されて脱スケールされて、ユー
ザーに出荷されるのが一般的であるが、最近では鋼材の
コスト低減を目的とし、冷延製品を薄い板厚の熱延製品
に代替する傾向にあり、脱スケールを施さなくてもほう
ろう加工ができる鋼板が望まれるようになってきた。す
なわち、冷延鋼板から熱延鋼板への代替ともなれば板厚
が薄くなり同一重量であれば、板厚が薄くなるほど鋼板
の表面積が広くなってしまうので、酸洗工程あるいはシ
ョットブラスト工程の生産性が著しく低下してしまうか
らである。
【0004】また一方では、ほうろうの密着性を高める
ために前述した酸洗やNi処理などの前処理が不可欠と
されていたが、現在ではほうろうの上ぐすり中にNiや
Coなどの密着促進剤を比較的多く添加したものが使用
されるようになってきたので、脱スケールおよびほうろ
う前処理を施さなくてもほうろう加工ができるような鋼
板が特開昭61−296902号公報や特開昭62−1
818号公報に開示されるようになってきた。
ために前述した酸洗やNi処理などの前処理が不可欠と
されていたが、現在ではほうろうの上ぐすり中にNiや
Coなどの密着促進剤を比較的多く添加したものが使用
されるようになってきたので、脱スケールおよびほうろ
う前処理を施さなくてもほうろう加工ができるような鋼
板が特開昭61−296902号公報や特開昭62−1
818号公報に開示されるようになってきた。
【0005】ところが、これらの鋼板は熱延仕上圧延の
出側温度(FDT)が非常に低く、かつ酸化膜が薄すぎ
るためスケール密着性に優れるFe3 O4 が得られず、
逆に密着性に劣るFeOが生成してしまう。そのため、
軽度の加工の場合には問題はないが、きつい曲げや板金
加工が施された場合にはスケールが剥離しやすいといっ
た問題がある。
出側温度(FDT)が非常に低く、かつ酸化膜が薄すぎ
るためスケール密着性に優れるFe3 O4 が得られず、
逆に密着性に劣るFeOが生成してしまう。そのため、
軽度の加工の場合には問題はないが、きつい曲げや板金
加工が施された場合にはスケールが剥離しやすいといっ
た問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
従来技術の問題点を解消し、ほうろう加工前に、脱スケ
ールおよびほうろう前処理を施さなくても、成形加工時
のスケール密着性およびほうろう加工後のほうろう密着
性に優れ、さらにこれに加え、耐つまとび性にも優れた
熱延鋼板を低コストで高生産性で製造することができる
方法を提供するにある。
従来技術の問題点を解消し、ほうろう加工前に、脱スケ
ールおよびほうろう前処理を施さなくても、成形加工時
のスケール密着性およびほうろう加工後のほうろう密着
性に優れ、さらにこれに加え、耐つまとび性にも優れた
熱延鋼板を低コストで高生産性で製造することができる
方法を提供するにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
成形加工時のスケール密着性、ほうろう加工後のほうろ
う密着性に優れ、かつ耐つまとび性に優れた熱延鋼板を
製造する方法について、鋭意検討を重ねた結果、従来の
ようなAr3 変態点以上で仕上圧延を行う熱延を施すの
ではなく、Ar3 変態点以下の低温で熱延仕上げを行
い、加工歪みを与えて積極的に炭化物や硫化物といった
微細な析出物を析出させて耐つまとび性を付与すると同
時に所定の厚みのスケールを生成させ、かつ変態させて
強固な密着性のスケールを生成させることにより、目的
とする熱延鋼板が得られることを知見し、本発明に至っ
たものである。
成形加工時のスケール密着性、ほうろう加工後のほうろ
う密着性に優れ、かつ耐つまとび性に優れた熱延鋼板を
製造する方法について、鋭意検討を重ねた結果、従来の
ようなAr3 変態点以上で仕上圧延を行う熱延を施すの
ではなく、Ar3 変態点以下の低温で熱延仕上げを行
い、加工歪みを与えて積極的に炭化物や硫化物といった
微細な析出物を析出させて耐つまとび性を付与すると同
時に所定の厚みのスケールを生成させ、かつ変態させて
強固な密着性のスケールを生成させることにより、目的
とする熱延鋼板が得られることを知見し、本発明に至っ
たものである。
【0008】すなわち、本発明は、脱スケールを行わず
に直接、鋼板表面にほうろう加工を施す熱延鋼板を製造
するに際し、重量比にして、C :0.005%以下、
Mn:1.0%以下、S :0.05%以下、Al:
0.10%以下、N :0.002〜0.020%、T
i:4×C(%)+1.5×S(%)+3.4×N
(%)〜0.20%、Cu:0.01〜0.10%、の
他、必要に応じてNb,Bおよび希土類元素の内から1
種または2種以上を合計で0.0001〜0.10%、
および/またはSb,Se,Bi,Te,Asの内から
1種または2種以上を合計で0.001〜0.10%を
含み、残部が鉄および不可避的不純物とからなる連続鋳
造スラブを加熱し、粗圧延後、熱延仕上圧延の入側温度
をAr3 変態点以下、出側温度を600℃以上とし、5
70℃以上で巻取ってFeOを鋼板表面に2〜20μm
の厚みに生成させた後、スケール全体の50%以上をF
e3 O4 に変態させることを特徴とする耐つまとび性、
スケールおよびほうろう密着性に優れた熱延鋼板の製造
方法を提供するものである。
に直接、鋼板表面にほうろう加工を施す熱延鋼板を製造
するに際し、重量比にして、C :0.005%以下、
Mn:1.0%以下、S :0.05%以下、Al:
0.10%以下、N :0.002〜0.020%、T
i:4×C(%)+1.5×S(%)+3.4×N
(%)〜0.20%、Cu:0.01〜0.10%、の
他、必要に応じてNb,Bおよび希土類元素の内から1
種または2種以上を合計で0.0001〜0.10%、
および/またはSb,Se,Bi,Te,Asの内から
1種または2種以上を合計で0.001〜0.10%を
含み、残部が鉄および不可避的不純物とからなる連続鋳
造スラブを加熱し、粗圧延後、熱延仕上圧延の入側温度
をAr3 変態点以下、出側温度を600℃以上とし、5
70℃以上で巻取ってFeOを鋼板表面に2〜20μm
の厚みに生成させた後、スケール全体の50%以上をF
e3 O4 に変態させることを特徴とする耐つまとび性、
スケールおよびほうろう密着性に優れた熱延鋼板の製造
方法を提供するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の耐つまとび性、スケール
およびほうろう密着性に優れた熱延鋼板の製造方法をさ
らに詳細に説明する。
およびほうろう密着性に優れた熱延鋼板の製造方法をさ
らに詳細に説明する。
【0010】本発明の鋼組成および製造工程を限定した
理由について説明する。 C:重量比として、0.005%以下に限定する。Cを
0.005%以下にした理由は、0.005%超になる
と微細なTiCが多くなり、加工性が低下してしまうこ
とからである。また極端に少ないのは耐つまとび性が低
下してしまうので下限は0.001%が望ましい。好ま
しくは0.001〜0.003%がよい。
理由について説明する。 C:重量比として、0.005%以下に限定する。Cを
0.005%以下にした理由は、0.005%超になる
と微細なTiCが多くなり、加工性が低下してしまうこ
とからである。また極端に少ないのは耐つまとび性が低
下してしまうので下限は0.001%が望ましい。好ま
しくは0.001〜0.003%がよい。
【0011】Mn:1.0%以下に限定する。Mnは赤
熱脆性の原因になるSを固定するのに有効な元素であ
り、また硫化物は耐つまとび性を向上させるのに有効で
ある。そのため、本発明では少なくとも0.05%の含
有が好ましいが、1.0%超の含有はいたずらに鋼コス
トを上昇させることから上限を1.0%とする。好まし
くは0.05〜0.50%がよい。
熱脆性の原因になるSを固定するのに有効な元素であ
り、また硫化物は耐つまとび性を向上させるのに有効で
ある。そのため、本発明では少なくとも0.05%の含
有が好ましいが、1.0%超の含有はいたずらに鋼コス
トを上昇させることから上限を1.0%とする。好まし
くは0.05〜0.50%がよい。
【0012】S:0.05%以下に限定する。Sは硫化
物を形成し、耐つまとび性を向上させるのに有効であ
る。そのため、本発明では少なくとも0.001%の含
有が好ましいが、0.05%超の含有は加工性を劣化さ
せるので上限を0.05%とする。好ましくは0.00
5〜0.03%がよい。
物を形成し、耐つまとび性を向上させるのに有効であ
る。そのため、本発明では少なくとも0.001%の含
有が好ましいが、0.05%超の含有は加工性を劣化さ
せるので上限を0.05%とする。好ましくは0.00
5〜0.03%がよい。
【0013】Al:0.10%以下に限定する。Alは
製鋼での脱酸剤として用いられ、脱酸を円滑にするには
少なくとも0.01%を含有させるのがよい。しかしな
がら、0.10%超の含有はいたずらに鋼コストを上昇
させることから上限を1.0%とする。好ましくは0.
01〜0.05%がよい。
製鋼での脱酸剤として用いられ、脱酸を円滑にするには
少なくとも0.01%を含有させるのがよい。しかしな
がら、0.10%超の含有はいたずらに鋼コストを上昇
させることから上限を1.0%とする。好ましくは0.
01〜0.05%がよい。
【0014】N:0.002〜0.020%に限定す
る。NはTiNを形成し、耐つまとび性を向上させるの
に有効である。そのため、本発明では少なくとも0.0
02%の含有が必要であるが、0.020%超の含有は
加工性を劣化させるので上限を0.02%とする。好ま
しくは0.002〜0.010%がよい。
る。NはTiNを形成し、耐つまとび性を向上させるの
に有効である。そのため、本発明では少なくとも0.0
02%の含有が必要であるが、0.020%超の含有は
加工性を劣化させるので上限を0.02%とする。好ま
しくは0.002〜0.010%がよい。
【0015】Ti:4×C(%)+1.5×S(%)+
3.4×N(%)〜0.20%に限定する。Tiは、T
iC,TiS,TiNなどの析出物を形成し、耐つまと
び性を向上させるのに有効である。また、固溶(C,
N)による時効劣化を防止するためには4×C(%)+
1.5×S(%)+3.4×N(%)以上含有させる必
要がある。しかしながら、0.20%超の含有はほうろ
うの密着性を劣化させるので上限を0.20%とする。
好ましくは4×C(%)+1.5×S(%)+3.4×
N(%)〜0.15%がよい。
3.4×N(%)〜0.20%に限定する。Tiは、T
iC,TiS,TiNなどの析出物を形成し、耐つまと
び性を向上させるのに有効である。また、固溶(C,
N)による時効劣化を防止するためには4×C(%)+
1.5×S(%)+3.4×N(%)以上含有させる必
要がある。しかしながら、0.20%超の含有はほうろ
うの密着性を劣化させるので上限を0.20%とする。
好ましくは4×C(%)+1.5×S(%)+3.4×
N(%)〜0.15%がよい。
【0016】Cu:0.01〜0.10%に限定する。
Cuは密着性を向上させる有効な元素である。そのため
少なくとも0.01%の含有が必要である。しかしなが
ら、0.10%超の含有は表面のスケールの組成を劣化
させることから上限を0.1%とする。好ましくは0.
01〜0.10%がよい。
Cuは密着性を向上させる有効な元素である。そのため
少なくとも0.01%の含有が必要である。しかしなが
ら、0.10%超の含有は表面のスケールの組成を劣化
させることから上限を0.1%とする。好ましくは0.
01〜0.10%がよい。
【0017】Nb,B,REM(希土類元素):1種ま
たは2種以上合計で0.0001〜0.10%に限定す
る。必要に応じて添加するNb,B,REMはそれぞれ
炭化物、窒化物、硫化物を形成し、耐つまとび性を一層
向上させ、とくにTiが比較的少ない場合には有効な元
素である。その効果を発揮するためには1種または2種
以上を合計で0.0001%以上が必要である。しかし
ながら、0.10%の含有は鋼コストをいたずらに上昇
させてしまうので、上限は0.10%とする。
たは2種以上合計で0.0001〜0.10%に限定す
る。必要に応じて添加するNb,B,REMはそれぞれ
炭化物、窒化物、硫化物を形成し、耐つまとび性を一層
向上させ、とくにTiが比較的少ない場合には有効な元
素である。その効果を発揮するためには1種または2種
以上を合計で0.0001%以上が必要である。しかし
ながら、0.10%の含有は鋼コストをいたずらに上昇
させてしまうので、上限は0.10%とする。
【0018】Sb,Se,Bi,Te,As:1種また
は2種以上合計で0.001〜0.10%に限定する。
必要に応じて添加するSb,Se,Bi,Te,Asは
ほうろうの密着性を一層向上させるに有効な元素であ
り、その効果を引き出すためには1種または2種以上を
合計で0.001%以上が必要である。しかしながら、
0.10%の含有は鋼コストをいたずらに上昇させてし
まうので、上限は0.10%とする。
は2種以上合計で0.001〜0.10%に限定する。
必要に応じて添加するSb,Se,Bi,Te,Asは
ほうろうの密着性を一層向上させるに有効な元素であ
り、その効果を引き出すためには1種または2種以上を
合計で0.001%以上が必要である。しかしながら、
0.10%の含有は鋼コストをいたずらに上昇させてし
まうので、上限は0.10%とする。
【0019】熱延仕上圧延の入側温度と出側温度:それ
ぞれAr3 変態点以下、600℃以上に限定する。入側
温度をAr3 変態点以下、出側温度を600℃以上とし
た理由は、入側温度をAr3 変態点より高くすると耐つ
まとび性に有効な微細な炭化物や硫化物といった析出物
が析出しにくくなるためであり、また出側温度を600
℃より低くにすると所定の厚みのスケールが得られなく
なるからである。
ぞれAr3 変態点以下、600℃以上に限定する。入側
温度をAr3 変態点以下、出側温度を600℃以上とし
た理由は、入側温度をAr3 変態点より高くすると耐つ
まとび性に有効な微細な炭化物や硫化物といった析出物
が析出しにくくなるためであり、また出側温度を600
℃より低くにすると所定の厚みのスケールが得られなく
なるからである。
【0020】圧延後の巻取温度:570℃以上に限定す
る。圧延後の巻取温度を570℃以上とした理由は、所
定の厚みのFeOを鋼板表面に生成させるには570℃
未満では困難であることからである。巻取後の冷却速度
はとくに規制しないが、所望のスケール厚、スケール組
成に変態させるには、なるべく遅い冷却速度が好まし
く、500℃以上の温度を0.1〜10.0℃/min
の範囲とするのがよい。
る。圧延後の巻取温度を570℃以上とした理由は、所
定の厚みのFeOを鋼板表面に生成させるには570℃
未満では困難であることからである。巻取後の冷却速度
はとくに規制しないが、所望のスケール厚、スケール組
成に変態させるには、なるべく遅い冷却速度が好まし
く、500℃以上の温度を0.1〜10.0℃/min
の範囲とするのがよい。
【0021】スケール厚み:2〜20μmに限定する。
スケールの厚みを2〜20μmにした理由は、2μm未
満では密着性の良好なFe3 O4 をスケール全体の50
%以上に変態させることが困難であること、また、20
μm超ではほうろう密着性が劣化してしまうことからで
ある。
スケールの厚みを2〜20μmにした理由は、2μm未
満では密着性の良好なFe3 O4 をスケール全体の50
%以上に変態させることが困難であること、また、20
μm超ではほうろう密着性が劣化してしまうことからで
ある。
【0022】Fe3 O4 の変態率:50%以上に限定す
る。Fe3 O4 の変態率をスケール全体の50%以上に
した理由は、50%未満ではスケールおよびほうろうの
密着率が非常に劣るからである。
る。Fe3 O4 の変態率をスケール全体の50%以上に
した理由は、50%未満ではスケールおよびほうろうの
密着率が非常に劣るからである。
【0023】
【実施例】以下に、本発明を実施例に基づいて具体的に
説明する。
説明する。
【0024】表1に示した連鋳スラブを表2のような条
件で熱延し、板厚1.6mmの熱延板とした。すなわ
ち、スラブ加熱温度(SRT)1000〜1200℃の
温度で加熱した後、熱延仕上圧延の入側温度(FET)
〜出側温度(FDT)の範囲が620〜1020℃の熱
延を施した後、巻取温度(CT)が550〜700℃で
巻取り、室温まで冷却した。これらの鋼板の耐つまとび
性、スケールおよびほうろう密着性について調べた結果
を表2に併せて示した。
件で熱延し、板厚1.6mmの熱延板とした。すなわ
ち、スラブ加熱温度(SRT)1000〜1200℃の
温度で加熱した後、熱延仕上圧延の入側温度(FET)
〜出側温度(FDT)の範囲が620〜1020℃の熱
延を施した後、巻取温度(CT)が550〜700℃で
巻取り、室温まで冷却した。これらの鋼板の耐つまとび
性、スケールおよびほうろう密着性について調べた結果
を表2に併せて示した。
【0025】耐つまとび性は、市販のグランドコート
(日本フェロー社製、Mタイプ)を100μmの厚みに
施釉および乾燥した後、露点+40℃、850℃の電気
炉に10分間挿入して焼成した。さらに160℃の恒温
槽に16時間挿入し、つまとびの発生を促進して、つま
とびの発生状況(発生無し:○印、発生有り:×印)を
目視観察で判定した。その後、ASTM C313の方
法に準じてほうろうの密着性を調査した。
(日本フェロー社製、Mタイプ)を100μmの厚みに
施釉および乾燥した後、露点+40℃、850℃の電気
炉に10分間挿入して焼成した。さらに160℃の恒温
槽に16時間挿入し、つまとびの発生を促進して、つま
とびの発生状況(発生無し:○印、発生有り:×印)を
目視観察で判定した。その後、ASTM C313の方
法に準じてほうろうの密着性を調査した。
【0026】一方、スケールの厚みと組成は光学顕微鏡
観察とX線回折を行って測定し、またスケール密着性は
180度曲げ戻しを行った後のスケールの剥離率を画像
処理にて評価した。その結果、本発明方法で製造された
鋼板は、いずれも耐つまとび性、スケールおよびほうろ
う密着性に優れた熱延鋼板であることが判明した。
観察とX線回折を行って測定し、またスケール密着性は
180度曲げ戻しを行った後のスケールの剥離率を画像
処理にて評価した。その結果、本発明方法で製造された
鋼板は、いずれも耐つまとび性、スケールおよびほうろ
う密着性に優れた熱延鋼板であることが判明した。
【0027】
【表1】
【0028】
【表2】
【0029】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明方法で製造
された鋼板は、耐つまとび性、スケールおよびほうろう
密着性に優れた熱延鋼板であり、しかも脱スケールを行
わずとも良好なほうろう密着性を有することから、ほう
ろうの前処理工程を省略することが可能であり、鉄鋼メ
ーカーでの酸洗やショットブラストなどの脱スケール工
程をも省略することができる。そのため、本発明では鋼
材の歩留り向上やコスト低減が図られ、ほうろうの最終
製品を製造するまでの時間を大幅に短縮できる他、酸な
どの廃液処理がいらないので公害や環境問題においても
大きく貢献できるものであり、工業的価値が極めて高い
という効果も奏する。
された鋼板は、耐つまとび性、スケールおよびほうろう
密着性に優れた熱延鋼板であり、しかも脱スケールを行
わずとも良好なほうろう密着性を有することから、ほう
ろうの前処理工程を省略することが可能であり、鉄鋼メ
ーカーでの酸洗やショットブラストなどの脱スケール工
程をも省略することができる。そのため、本発明では鋼
材の歩留り向上やコスト低減が図られ、ほうろうの最終
製品を製造するまでの時間を大幅に短縮できる他、酸な
どの廃液処理がいらないので公害や環境問題においても
大きく貢献できるものであり、工業的価値が極めて高い
という効果も奏する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C22C 38/16 C22C 38/16 C23D 5/00 C23D 5/00 F (72)発明者 坂田 敬 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究所内 (72)発明者 加藤 俊之 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究所内
Claims (1)
- 【請求項1】脱スケールを行わずに直接、鋼板表面にほ
うろう加工を施す熱延鋼板を製造するに際し、重量比に
して、 C :0.005%以下、 Mn:1.0%以下、 S :0.05%以下、 Al:0.10%以下、 N :0.002〜0.020%、 Ti:4×C(%)+1.5×S(%)+3.4×N
(%)〜0.20%、 Cu:0.01〜0.10%、 の他、必要に応じてNb,Bおよび希土類元素の内から
1種または2種以上を合計で0.0001〜0.10
%、および/またはSb,Se,Bi,Te,Asの内
から1種または2種以上を合計で0.001〜0.10
%を含み、残部が鉄および不可避的不純物とからなる連
続鋳造スラブを加熱し、粗圧延後、熱延仕上圧延の入側
温度をAr3 変態点以下、出側温度を600℃以上と
し、570℃以上で巻取ってFeOを鋼板表面に2〜2
0μmの厚みに生成させた後、スケール全体の50%以
上をFe3 O4 に変態させることを特徴とする耐つまと
び性、スケールおよびほうろう密着性に優れた熱延鋼板
の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP27015696A JPH10121141A (ja) | 1996-10-11 | 1996-10-11 | 耐つまとび性、スケールおよびほうろう密着性に優れた熱延鋼板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP27015696A JPH10121141A (ja) | 1996-10-11 | 1996-10-11 | 耐つまとび性、スケールおよびほうろう密着性に優れた熱延鋼板の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10121141A true JPH10121141A (ja) | 1998-05-12 |
Family
ID=17482327
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP27015696A Withdrawn JPH10121141A (ja) | 1996-10-11 | 1996-10-11 | 耐つまとび性、スケールおよびほうろう密着性に優れた熱延鋼板の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10121141A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100515021B1 (ko) * | 2002-07-02 | 2005-09-15 | 주식회사 포스코 | 열간 압연이 우수한 법랑용 열연티타늄 강판 제조방법 및 그에 의해 제조된 강판 |
| WO2008035528A1 (fr) * | 2006-09-19 | 2008-03-27 | Nippon Steel Corporation | Pièces à émailler et produits émaillés |
| US9073114B2 (en) | 2006-09-27 | 2015-07-07 | Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation | Enameling steel sheet, excellent in fishscale resistance and method of producing the same |
| CN111151584A (zh) * | 2019-12-30 | 2020-05-15 | 江苏沙钢集团有限公司 | 无需在线除鳞的生产高表面质量热轧带钢所需的新型热箱 |
| CN118086777A (zh) * | 2024-03-27 | 2024-05-28 | 包头钢铁(集团)有限责任公司 | 一种稀土微合金耐磨冷轧滑轨用钢及其生产方法 |
-
1996
- 1996-10-11 JP JP27015696A patent/JPH10121141A/ja not_active Withdrawn
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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| KR100515021B1 (ko) * | 2002-07-02 | 2005-09-15 | 주식회사 포스코 | 열간 압연이 우수한 법랑용 열연티타늄 강판 제조방법 및 그에 의해 제조된 강판 |
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| AU2007298369B2 (en) * | 2006-09-19 | 2010-12-16 | Nippon Steel Corporation | Works for enameling and enameled products |
| US8236111B2 (en) | 2006-09-19 | 2012-08-07 | Nippon Steel Corporation | Product for enameling and enameled product |
| US9073114B2 (en) | 2006-09-27 | 2015-07-07 | Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation | Enameling steel sheet, excellent in fishscale resistance and method of producing the same |
| CN111151584A (zh) * | 2019-12-30 | 2020-05-15 | 江苏沙钢集团有限公司 | 无需在线除鳞的生产高表面质量热轧带钢所需的新型热箱 |
| CN118086777A (zh) * | 2024-03-27 | 2024-05-28 | 包头钢铁(集团)有限责任公司 | 一种稀土微合金耐磨冷轧滑轨用钢及其生产方法 |
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