JPH10123500A - 液晶用カラーフィルターの製造方法、該方法による液晶用カラーフィルターおよび該フィルターを有する液晶パネル - Google Patents

液晶用カラーフィルターの製造方法、該方法による液晶用カラーフィルターおよび該フィルターを有する液晶パネル

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JPH10123500A
JPH10123500A JP28245396A JP28245396A JPH10123500A JP H10123500 A JPH10123500 A JP H10123500A JP 28245396 A JP28245396 A JP 28245396A JP 28245396 A JP28245396 A JP 28245396A JP H10123500 A JPH10123500 A JP H10123500A
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Japan
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liquid crystal
color filter
pixel
light
colorant
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JP28245396A
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English (en)
Inventor
Kenitsu Iwata
研逸 岩田
Nagato Osano
永人 小佐野
Hirohide Matsuhisa
裕英 松久
Masayuki Kono
公志 河野
Toshiaki Yoshikawa
俊明 吉川
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Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐熱性、耐溶剤性、解像性等の必要特性およ
びインクジェット適性を満足し、工程の短縮された安価
なカラーフィルターの製造方法、および該方法による信
頼性の高いカラーフィルター、ならびにインクジェット
を用いインクの吐出により着色剤の配列を行う際の隣接
画素間での混色を防止する信頼性の高い液晶用カラーフ
ィルターの製造方法の提供。 【解決手段】 遮光部位の形成された光透過性基板上に
感光性樹脂層をフォトリソグラフィ法により遮光部位上
にパターン形成し、該感光性樹脂層上面に撥水材料を塗
布することにより画素内外での表面エネルギーの差を設
け、その後インクジェット記録装置を用いてインクの吐
出により光透過性部位に着色剤を混色のないように配列
させることを特徴とする液晶用カラーフィルターの製造
方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラーテレビ、パ
ーソナルコンピューター、パチンコ遊戯台等に使用され
ているカラー液晶ディスプレイのカラーフィルターの製
造方法に関し、特にインクジェット記録技術を利用した
液晶用カラーフィルターの製造方法に関する。また、本
発明は、インクジェット記録技術を利用して製造された
液晶カラーフィルターおよび該カラーフィルターを具備
する液晶パネルに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、パーソナルコンピューターの発
達、特に携帯用パーソナルコンピューターの発達に伴
い、液晶ディスプレイ、特にカラー液晶ディスプレイの
需要が増加する傾向にある。しかしながら、さらなる普
及のためにはコストダウンが必要であり、特にコスト的
に比重の重いカラーフィルターのコストダウンに対する
要求が高まっている。
【0003】従来から、カラーフィルターの要求特性を
満足しつつ上記の要求に応えるべく種々の方法が試みら
れているが、いまだすべての要求特性を満足する方法は
確立されていない。以下にそれぞれの製造方法の概要を
を説明する。
【0004】第一の方法が最も多く用いられている染色
法である。この染色法は、まずガラス基板上に染色用の
材料である水溶性の高分子材料を形成し、これをフォト
リソグラフィ工程により所望の形状にパターニングした
後、得られたパターンを染色浴に浸漬して着色されたパ
ターンを得る。これを3回繰り返すことにより、R,
G,Bのカラーフィルター層を形成する。
【0005】第二の方法は顔料分散法であり、近年染色
法にとって替わりつつある。この方法は、まず基板上に
顔料を分散した感光性樹脂層を形成し、これをパターニ
ングすることにより単色のパターンを得る。さらにこの
工程を3回繰り返すことにより、R,G,Bのカラーフ
ィルター層を形成する。
【0006】第三の方法としては電着法がある。この方
法は、まず基板上に透明電極をパターニングし、顔料、
樹脂、電解液等を含む電着塗装液に浸漬して第一の色を
電着する。この工程を3回繰り返して、R,G,Bのカ
ラーフィルター層を形成し、最後に焼成するものであ
る。
【0007】第四の方法としては、熱硬化型の樹脂に顔
料を分散させ、印刷を3回繰り返すことにより、R,
G,Bを塗り分けた後、樹脂を熱硬化させることにより
着色層を形成するものである。また、いずれの方法にお
いても着色層上に保護層を形成するのが一般的である。
これらの方法に共通している点は、R,G,Bの3色を
着色するために同一の工程を3回繰り返す必要があり、
コスト高になることである。また、工程が多いほど歩留
りが低下するという問題を有している。さらに、電着法
においては、形成可能なパターン形状が限定されるた
め、現状の技術ではTFT用には適用困難であり、ま
た、印刷法は、解像性が悪いためファインピッチのパタ
ーンの形成には不向きである等の問題がある。
【0008】これらの欠点を補うべく、インクジェット
を用いたカラーフィルターの製造方法として、特開昭5
9−75205、同63−235901、特開平1−2
17320、同6−347637各号公報等の提案があ
るが、いまだ上記問題解決にはいずれも不十分である。
【0009】このうち、特開昭59−75205号公報
には詳細に説明がなされていない。また、特開平1−2
17320号公報の示す方法では、ブラックマトリック
ス部をあらかじめ作製した後、別個にインク吸収性が低
下する部分を作製するため、工程が長くなる。
【0010】また、特開平6−347637号公報で
は、それぞれの材料の表面エネルギーを、基板面>イン
ク>ブラックマトリックス面とし、ブラックマトリック
ス面<35dyne/cm、基板面≧35dyne/c
m、インクは両者から5dyne/cm以上の差を有す
るように設定することが提案されているが、これらの数
値限定の根拠が明示されておらず、また35dyne/
cmという数値によらず本願発明の条件を満足すれば混
色防止の効果は得られる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な従来法により得られる耐熱性、耐溶剤性、解像性等の
必要特性を満足するのはもちろんのこと、これに加えて
インクジェット適性をも満足し、さらには工程の短縮さ
れた安価なカラーフィルターを製造する方法、および該
方法により製造される信頼性の高いカラーフィルターの
提供をその目的とする。
【0012】そして特に、インクジェットを用いてイン
クの吐出により着色剤の配列を行う際の隣接画素間での
混色を防止する信頼性の高い液晶用カラーフィルターを
製造する方法、および該液晶用カラーフィルターを具備
する液晶パネルの提供をその目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の目的は以下に示す
本発明によって達成される。すなわち本発明は、液晶用
カラーフィルターの製造方法において、表面エネルギー
差を有する画素内外に、着色剤を塗布する液晶用カラー
フィルターの製造方法を、また、前記画素内外での表面
エネルギー差(画素内−画素外)を10dyne/cm
以上とする液晶用カラーフィルターの製造方法を、さら
に、前記画素内の表面エネルギーと着色剤の表面エネル
ギー差を5dyne/cm以上(着色剤<画素)とする
画素内外に着色剤を塗布する液晶用カラーフィルターの
製造方法を、また、前記着色剤に対する画素内外での接
触角差を30°以上とする液晶用カラーフィルターの製
造方法を開示するものである。
【0014】また本発明は、液晶用カラーフィルターの
製造方法において、あらかじめ遮光部位の形成された光
透過性基板の遮光部位上にフォトリソグラフィ法により
感光性樹脂層をパターン形成した後、着色剤での接触角
が60°以上で、かつ光透過性基板の着色剤での接触角
との差が30°以上である撥水材料を該樹脂層上面にパ
ターン形成する液晶用カラーフィルターの製造方法を、
さらに、あらかじめ遮光部位の形成された光透過性基板
の遮光部位上にフォトリソグラフィ法により感光性樹脂
層をパターン形成した後、画素内外に着色剤を塗布する
液晶用カラーフィルターの製造方法において、あらかじ
め、前記感光性樹脂に不溶のポリテトラフルオロエチレ
ン等の撥水材料の微粒子を添加、分散させる液晶用カラ
ーフィルターの製造方法を、また、前記画素内への着色
剤の配列をインクジェット記録装置のインク吐出により
行う液晶用カラーフィルターの製造方法を開示するもの
である。
【0015】また本発明は、液晶用のカラーフィルター
において、該フィルターが、上記の製造方法により得ら
れるものである液晶用カラーフィルター、ならびに、液
晶用カラーフィルターを有する液晶パネルにおいて、上
記のカラーフィルターと対向する基板を有し、両基板間
に液晶化合物を封入してなる構造を有する液晶パネルを
開示するものである。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の詳
細を説明する。本出願に係る第一の発明は遮光部位の形
成された光透過性基板上に感光性樹脂層をフォトリソグ
ラフィ法により遮光部位上にパターン形成し、該感光性
樹脂層上面に撥水材料を塗布することにより画素内外で
の表面エネルギーの差を設け、その後インクジェット記
録装置を用いてインクの吐出により光透過性部位に着色
剤を混色のないように配列させることを特徴とする。図
1〜3は、本発明における液晶用カラーフィルターの製
造方法を示したものである。
【0017】本発明においては、基板として一般にガラ
ス基板が用いられるが、ポリエチレンテレフタレートや
ポリカーボネート等のプラスチックも使用可能であり、
液晶用カラーフィルターとしての透過率、強度などの必
要特性を有するものであれば材料は特に限定されるもの
ではない。
【0018】図1(a)はガラス基板上に遮光部位(ブ
ラックマトリクス)が形成されたものを示す図である。
ブラックマトリクスの材料は遮光性、低反射性を有する
ものであれば金属、樹脂等を用いることができ、特に限
定されるものではない。まず、始めにブラックマトリク
スの形成された基板上に感光性樹脂を塗布し、プレベー
クを行って感光性樹脂層を形成(図1(b)参照)す
る。
【0019】本発明に用いられる感光性樹脂としては、
光照射部分が可溶化するポジ型、光照射部分が硬化する
ネガ型のいずれを用いてもよい。また、塗布の方法はス
ピンコート、ロールコート、バーコート、スプレーコー
ト、ディップコートなどを用いることができ、特に限定
されるものではない。
【0020】感光性樹脂層の厚みは薄い程、高精度なパ
ターニングが可能となるが、着色剤の混色防止の効果を
高めるためには厚いものが良好であり、一般的にはイン
ク液滴径にもよるが、1〜15μm程度である。
【0021】次いで、感光性樹脂層のパターニングを行
う。ポジ型の感光性樹脂を用いた場合は、ガラス基板裏
面側からブラックマトリクスを介して露光(図1(c−
1)参照)を行い、その後現像処理する。また、ネガ型
の感光性樹脂を用いた場合はフォトマスクを介して露光
(図1(c−2)参照)を行い、その後現像処理する。
いずれの場合でも現像後にはブラックマトリクス上に感
光性樹脂層がパターン形成(図2(d)参照)される。
【0022】本発明に用いる感光性樹脂には、環化ポリ
イソプレン−芳香族ビスアジド系レジストおよびフェノ
ール樹脂−芳香族アジド化合物系レジスト等のネガ型レ
ジスト、ノボラック樹脂−ジアゾナフトキノン系レジス
ト等のポジ型レジストをそのまま利用することができ
る。
【0023】次いで、撥水性を有する材料を全面に塗布
(図2(e)参照)する。撥水性を有する材料としては
ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素樹脂、シリコン
ゴム、パーフルオロアルキルアクリレート、ハイドロカ
ーボンアクリレート、メチルシロキサン等、一般に撥水
材料と考えられるもので着色剤に対する接触角が60°
以上のものであれば特に限定されるものではない。
【0024】撥水材料の塗布の方法としては基板、ブラ
ックマトリクス、感光性樹脂に影響を及ぼさない方法で
あれば、スピンコート、ディップコート、ロールコート
等各材料に最適の方法を選択することが可能である。
【0025】次に、図2(f)に示すようにガラス基板
裏面側からブラックマトリクスを介してUVO3 処理を
行い、感光性樹脂層以外の部分の撥水膜を選択的に除去
または親水化処理(着色剤に対する接触角が処理前後で
30°以上の開きがある)する。
【0026】撥水材料を除去または親水化処理すること
が可能ならば、パターニングの方法はレーザーアブレー
ション、プラズマアッシング、コロナ放電処理等のドラ
イ処理およびアルカリを用いたウェット処理等材料に応
じて最適の方法を選択することが可能である。また、感
光性樹脂層上に撥水材料をパターン形成することが可能
であればリフトオフ法等も有効である。
【0027】次いで、インクジェット記録装置を用いて
R,G,Bの各色を着色(図2(g)参照)し、その後
インクの焼成を行う。着色に用いるインクとしては染料
系、顔料系共に用いることが可能であり、特に限定され
るものではない。また、画素内の色ムラ防止を目的とし
て、着色部分にあらかじめ樹脂層(アンダーコート)を
設けておくことも可能である。この際、アンダーコート
に使用する材料は着色剤を吸収しにくい性質を有するも
のが良好であるが、膨潤、不均一拡散を起こさないもの
であればこの限りではない。
【0028】アンダーコートが着色剤を吸収し膨潤して
しまうと、画素内での色ムラの発生およびブラックマト
リクス上に形成された感光性樹脂層のパターニング精度
にも影響を及ぼす可能性がある。
【0029】樹脂層としてはポリビニルアルコール等の
ビニルポリマ、アクリル樹脂、シロキサン等が用いられ
る。この際、インクを画素内に効果的に引き込むために
は、これらのアンダーコート材料の表面エネルギーが撥
水膜に比べて高いことが望ましい。
【0030】インクジェットとしてはエネルギー発生素
子として電気熱変換体を用いたバブルジェットタイプ、
あるいは圧電素子を用いたピエゾジェットタイプ等が使
用可能であり、着色面積および着色パターンは任意に設
定することができる。
【0031】画素内外で表面エネルギーに差を設けるこ
とにより液滴の対称性が損なわれ、接触角が非対称とな
るため液滴は表面エネルギーの大きい方に移動する。画
素内外では、表面エネルギーは画素内の方が大きいた
め、境界部分に存在する液滴は目標とする画素内に引き
込まれる。
【0032】このため、ブラックマトリクス上に残る液
量が減少し、隣接画素への混色を防止することが可能に
なる。このとき、画素内外での着色剤に対する接触角差
が30°以上ないと、対称性が比較的良好で、液滴が移
動するまでには至らない[F=dγ/dx(dγ:表面
張力差、dx:液滴の移動距離)で、定義される液体移
動力Fの値が小さくなり、液滴を移動させるのに必要な
エネルギーが得られない]。
【0033】また、使用する撥水材料の着色剤に対する
接触角が60°以下のときは液滴の移動に必要なエネル
ギーが大きすぎるため[Young−Dupreの式W
a =γ(1+cosθ)から得られるWa が大きくな
る]、移動性が悪くなる。このため、最適の表面エネル
ギー状態は、着色剤に対する接触角が画素内外で30°
以上の差を有し、且つ画素外は60°以上であることが
望ましい。
【0034】また、同様の理由により画素内外での表面
エネルギー差が10dyne/cm以上であることが望
ましい。さらに、画素内の表面エネルギーと着色剤の表
面エネルギー差が5dyne/cm以上であると、画素
内で着色剤が濡れ広がり易くなり、画素外から着色剤を
引き込む効果が高くなる。
【0035】本発明における表面エネルギーとは一般に
表面自由エネルギーと称されるものであり、状態が固体
のとき、つまり画素内外では臨界表面張力を意味し、ま
た状態が液体のとき、つまりインクでは表面張力を意味
する。
【0036】次いで、感光性樹脂および撥水膜の剥離
(図3(h)参照)を行う。剥離方法としては、有機溶
剤に浸漬して溶解除去、プラズマアッシング、レーザー
アブレーション等によるドライエッチング、あるいは使
用した感光性樹脂がポジ型の場合はガラス基板表面から
の全面露光後に現像液に浸漬する等、感光性樹脂の一般
的な剥離方法が用いられる。撥水膜の影響で感光性樹脂
層の剥離が困難な場合は、感光性樹脂層の剥離前に、上
記撥水膜のパターニング方法を用いてあらかじめ撥水膜
を除去しておくことが望ましい。
【0037】次いで、必要に応じて保護層を形成(図3
(i)参照)する。保護層としては、光硬化タイプ、熱
硬化タイプあるいは光熱併用タイプの樹脂材料、蒸着、
スパッタ等によって形成された無機膜等を用いることが
でき、カラーフィルターとした場合の透明性を有し、そ
の後のITO形成プロセス、配向膜形成プロセス等に耐
え得るものであれば使用可能である。図4に、本発明に
よるカラーフィルターを組み込んだTFTカラー液晶パ
ネルの断面図を示す。なお、その形態は本例に限定され
るものではない。
【0038】カラー液晶パネルは、一般的にカラーフィ
ルター基板と対向基板を合わせ込み液晶化合物を封入す
ることにより形成される。液晶パネルの一方の基板の内
側にTFT(不図示)と透明な画素電極がマトリクス状
に形成される。また、もう一方の基板の内側には、画素
電極に対向する位置にRGBの色材が配列するようカラ
ーフィルターが設置され、その上に透明な対向電極が一
面に形成される。
【0039】さらに、両基板の面内には配向膜が形成さ
れており、これをラビング処理することにより液晶分子
を一定方向に配列させることができる。また、それぞれ
のガラス基板の外側には偏光板が接着されており、液晶
化合物は、これらのガラス基板の間隙(2〜5μm程
度)に充填される。また、バックライトとしては蛍光灯
(不図示)と散乱板(不図示)の組合せが一般的に用い
られており、液晶化合物をバックライト光の透過率を変
化させる光シャッターとして機能させることにより表示
を行う。
【0040】また、本出願に係る第二の発明は、該感光
性樹脂に対して不溶の撥水材料の微粒子をあらかじめ添
加、分散した感光性樹脂を、遮光部位の形成された光透
過性基板の遮光部位上にフォトリソグラフィー法により
パターン形成した後、インクジェット記録装置を用いて
インクの吐出により光透過性部位に着色剤を混色しない
ように配列させることを特徴とする。
【0041】第二の発明では、まず始めに感光性樹脂に
対して不溶のポリテトラフルオロエチレン等の撥水材料
を感光性樹脂に添加、分散させる。この撥水材料は該感
光性樹脂に対して不溶のものであれば、特に限定される
ものではない。
【0042】次に、この感光性樹脂を用いてブラックマ
トリクス上に感光性樹脂層を第一の発明と同様にしてパ
ターン形成する(図2(d)参照)。
【0043】次いで、第一の発明では撥水材料の塗布、
パターニング、剥離を行ったが、第二の発明ではこの工
程が不要となり、直ちにインクジェット記録装置を用い
てR,G,Bの各色を着色、焼成する。その後は第一の
発明と同様に必要に応じて保護膜を形成し、ITO、配
向膜を形成して液晶用カラーフィルターを作成する。な
お、着色剤を配列させる工程以降の使用可能材料、方法
については第一の発明と同様である。
【0044】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。
【0045】[実施例1]ブラックマトリクスの形成さ
れたガラス基板(コーニング社製、7059)上に、あ
らかじめフッ素系界面活性剤(住友3M社製、フロラー
ドFC−430)が0.5重量%(感光性樹脂の固形分
に対して)内添してあるアルカリ可溶の感光性樹脂(ヘ
キストシャパン社製、ポジ型フォトレジストAZP42
10)を膜厚2μmとなるようにスピンコートし、温風
循環乾燥機中で90℃、30分間のプレベークを行っ
た。
【0046】次いで、110mJ/cm2 (38mW/
cm2 ×2.9秒)の露光量でガラス基板裏面からブラ
ックマトリクスを介して露光し、無機アルカリ現像液
(ヘキストジャパン社製、AZ400Kデベロッパー、
1:4)中に80秒間浸漬揺動した後、純水中で30〜
60秒間リンス処理を行い、ブラックマトリクス上に撥
水性樹脂層を形成することにより画素内外に表面エネル
ギー差を設けた。撥水性樹脂層形成後の画素内外の表面
エネルギーは、画素外(樹脂層上)が10〜15dyn
e/cm、画素内(ガラス基板上)は55dyne/c
m前後であった。
【0047】次いで、インクジェット記録装置(キヤノ
ン社製、BJ10E改)を用いて表面エネルギー40〜
44dyne/cmの顔料インクにより、R,G,Bの
マトリクスパターンを着色した後、80℃、30分間の
焼成を行った。その後、酸素プラズマを用いて撥水性樹
脂層を除去して液晶用カラーフィルターを作成した。こ
のようにして作成した液晶用カラーフィルターを光学顕
微鏡により観察したところ、隣接画素間での混色は観察
されなかった。
【0048】[実施例2]ブラックマトリクスの形成さ
れたガラス基板上に、ナフトキノンジアジドスルホン酸
エステルおよびフェノールノボラック樹脂を混合したア
ルカリ可溶の感光性樹脂(ヘキストシャパン社製、ポジ
型フォトレジストAZ4903)を膜厚8μmとなるよ
うにスピンコートし、温風循環乾燥機中で90℃、30
分間のプレベークを行った。
【0049】次いで、330mJ/cm2 (38mW/
cm2 ×8.7秒)の露光量でガラス基板裏面からブラ
ックマトリクスを介して露光し、無機アルカリ現像液
(ヘキストジャパン社製、AZ400Kデベロッパー、
1:4)中に200秒間浸漬揺動した後、純水中で30
〜60秒間リンス処理を行い、ブラックマトリクス上に
感光性樹脂層を形成した。
【0050】次いで、アモルファスフルオロポリマー
(デュポン社製、TEFLON AF1600)の1%
溶液(溶媒:パーフルオロアルコキシフルオリド、住友
3M社製、PF−5080)を、スピンコートを用いて
全面に塗布し、撥水膜を形成した。このときの感光性樹
脂層上(画素外)の着色剤に対する接触角は80°であ
り、画素内の着色剤に対する接触角は20°前後であっ
た。
【0051】必要に応じて温風循環乾燥機中でベークを
行った後、ガラス基板裏面より高出力のUVO3 処理を
行い、光透過部分上の撥水膜を親水化処理した。次い
で、インクジェット記録装置(キヤノン社製、BJ10
E改)を用いて顔料インクにより、R,G,Bのマトリ
クスパターンを着色した後、80℃、30分間の焼成を
行った。
【0052】次に、パーフルオロアルコキシフルオリド
溶液を用いてベーパー洗浄処理を30〜60秒間行った
後、酸素プラズマ処理を行って感光性樹脂層をブラック
マトリクスから剥離した。このようにして作成した液晶
用カラーフィルターを光学顕微鏡により観察したとこ
ろ、隣接画素間での混色は観察されなかった。
【0053】[実施例3]ブラックマトリクスの形成さ
れたガラス基板上に、ナフトキノンジアジドスルホン酸
エステルおよびフェノールノボラック樹脂を混合したア
ルカリ可溶の感光性樹脂(東京応化工業社製、ポジ型フ
ォトレジストPMER P−AR900)を膜厚8μm
となるようにスピンコートし、温風循環乾燥機中で90
℃、20分間のプリベークを行った。その後、152m
J/cm2 (38mW/cm2 ×4秒)の露光量でガラ
ス基板裏面からブラックマトリクスを介して露光し、有
機アルカリ現像液(東京応化工業社製、PMER P−
6G)中で1分間浸漬揺動した後、純水中で15〜30
秒間のリンス処理を行い、ブラックマトリクス上に感光
性樹脂層を形成した。
【0054】次いで、シランカップリング剤溶液(ヘプ
タデカフルオロデシルトリメトキシシラン、信越化学工
業社製、KBM7803、溶媒:パーフロロヘキサン/
1,3−HXF混合液)をプラズマ重合あるいはスピン
コートを用いて全面に塗布し(スピンコートを用いたと
きは温風循環乾燥機中で70℃、1時間のプレベークを
行った)、撥水膜を形成した。
【0055】この撥水材料の着色剤に対する接触角は1
00°以上であり、下地(ガラス)の着色剤に対する接
触角は20°以下であった。下地にシロキサン層を施し
た場合は着色剤に対する接触角は70°であり、この場
合も差は30°以上であった。
【0056】その後、エキシマレーザーを用いて光透過
部分の撥水膜を除去、親水化処理した後、インクジェッ
ト記録装置を用いて顔料インクにより、R,G,Bのマ
トリクスパターンを着色した後、80℃、30分間の焼
成を行った。感光性樹脂層および撥水膜を剥離後、作成
した液晶用カラーフィルターを光学顕微鏡により観察し
たところ、隣接画素間での混色は観察されなかった。
【0057】[実施例4]ナフトキノンジアジドスルホ
ン酸エステルおよびフェノールノボラック樹脂を混合し
たアルカリ可溶の感光性樹脂(ヘキストシャパン社製、
ポジ型フォトレジストAZ6112)に微粒子状のポリ
テトラフルオロエチレンを添加し、必要に応じて界面活
性剤を加えてミックスローターにより分散処理した。
【0058】次いで、全面にタンタルモリブデンが10
0μm厚で蒸着してあるガラス基板上にあらかじめ、撥
水材料を添加、分散した感光性樹脂を膜厚1.5μmと
なるようにスピンコートし、温風循環乾燥機中で90
℃、30分間のプレベークを行った。次いで、100m
J/cm2 の露光量でフォトマスクを介して露光し、テ
トラメチルアンモニウムハイドライド2.38%溶液中
に1分間浸漬揺動した後、純水中でリンス処理を行い、
感光性樹脂層のパターン形成を行った。
【0059】次に、基板を酸性溶液(主成分:リン酸)
に浸漬し、感光性樹脂層が無い部分のタンタルモリブデ
ンのエッチングを行った。次に、実施例1および2と同
様にインクジェット記録装置を用いて、R,G,Bのマ
トリクスパターンを着色、焼成した後、酸素プラズマに
より感光性樹脂層を剥離した。このようにして作成した
液晶用カラーフィルターを光学顕微鏡により観察したと
ころ、隣接画素間での混色は観察されなかった。
【0060】[実施例5]光透過性ガラス基板(コーニ
ング社、7059)にハードコート剤(信越化学工業社
製、X−12)を全面塗布し、焼成を行った。次いで、
クロムを全面に蒸着した後フォトリソプロセスによりパ
ターニングを行ってアンダーコート上にブラックマトリ
クスを形成した。
【0061】その後、該ブラックマトリクス形成済基板
上に実施例3で使用した、あらかじめ撥水材料の添加、
分散してある感光性樹脂を全面に塗布し、光透過性基板
裏面より露光してブラックマトリクス上に感光性樹脂を
膜厚1.5μmとなるようにパターン形成した。
【0062】次いで、上記実施例と同様にインクジェッ
ト記録装置を用いて染料インクにより、R,G,Bのマ
トリクスパターンを着色、焼成した。その後、ガラス基
板表面より露光を行い、レジストを可溶化した後、現像
液中で浸漬揺動してレジストを溶解した。このようにし
て作成した液晶用カラーフィルターを光学顕微鏡により
観察したところ、隣接画素間での混色は観察されなかっ
た。
【0063】[比較例1]ブラックマトリクスの形成さ
れたガラス基板上に、実施例3で使用した感光性樹脂
(撥水材料は添加していない、ヘキストジャパン社製)
を膜厚1.5μmでブラックマトリクス上にパターン形
成した。このときの感光性樹脂層上の着色剤に対する接
触角は35°であり、画素内外での着色剤に対する接触
角の差は30°以下であった。
【0064】次に、インクジェット記録装置を用いて顔
料インクあるいは染料インクにより、R,G,Bのマト
リクスパターンを着色・焼成した後、フォトレジストを
酸素プラズマによりブラックマトリクスから剥離して液
晶用カラーフィルターを作成した。このようにして作成
された液晶用カラーフィルターを光学顕微鏡で観察した
ところ、隣接画素間での混色が観察された。
【0065】
【発明の効果】上記のように、本発明によって、混色の
ない信頼性の高い液晶用カラーフィルターを、工程が短
縮された安価な方法により容易に製造することができ
る。また、該製造方法による該液晶用カラーフィルター
を具備する優れた液晶パネルが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による液晶用カラーフィルターの製造方
法を示す模式説明図。
【図2】本発明による液晶用カラーフィルターの製造方
法を示す模式説明図。
【図3】本発明による液晶用カラーフィルターの製造方
法を示す模式説明図。
【図4】液晶パネルの模式断面図。
【符号の説明】
1 ブラックマトリクス 2 ガラス基板 3 感光性樹脂 4 フォトマスク 5 撥水膜 6 インクジェット記録装置 7 インク(R,G,B) 8 保護層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河野 公志 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 吉川 俊明 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液晶用カラーフィルターを製造する方法
    において、表面エネルギーの差を有する画素内外に、着
    色剤を塗布することを特徴とする液晶用カラーフィルタ
    ーの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記画素内外での表面エネルギー差(画
    素内−画素外)を、10dyne/cm以上とすること
    を特徴とする、請求項1記載の液晶用カラーフィルター
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記画素内の表面エネルギーと着色剤の
    表面エネルギー差が5dyne/cm以上(着色剤<画
    素)である画素内外に着色剤を塗布することを特徴とす
    る、請求項1または2記載の液晶用カラーフィルターの
    製造方法。
  4. 【請求項4】 前記着色剤に対する画素内外での接触角
    差を30°以上とすることを特徴とする、請求項1ない
    し3のいずれかに記載の液晶用カラーフィルターの製造
    方法。
  5. 【請求項5】 液晶用カラーフィルターを製造する方法
    において、あらかじめ遮光部位の形成された光透過性基
    板の遮光部位上にフォトリソグラフィ法により感光性樹
    脂層をパターン形成した後、着色剤での接触角が60°
    以上で、かつ光透過性基板の着色剤での接触角との差が
    30°以上である撥水材料を該樹脂層上面にパターン形
    成することを特徴とする液晶用カラーフィルターの製造
    方法。
  6. 【請求項6】 あらかじめ遮光部位の形成された光透過
    性基板の遮光部位上にフォトリソグラフィ法により感光
    性樹脂層をパターン形成した後、画素内外に着色剤を塗
    布する液晶用カラーフィルターの製造方法において、あ
    らかじめ、前記感光性樹脂に不溶のポリテトラフルオロ
    エチレン等の撥水材料の微粒子を添加、分散させること
    を特徴とする液晶用カラーフィルターの製造方法。
  7. 【請求項7】 前記画素内への着色剤の配列をインクジ
    ェット記録装置のインク吐出により行うことを特徴とす
    る、請求項1ないし6のいずれかに記載の液晶用カラー
    フィルターの製造方法。
  8. 【請求項8】 液晶用のカラーフィルターにおいて、該
    フィルターが、請求項7記載の方法により得られるもの
    であることを特徴とする液晶用カラーフィルター。
  9. 【請求項9】 液晶用カラーフィルターを有する液晶パ
    ネルにおいて、前記液晶用カラーフィルターが請求項8
    記載のカラーフィルターであり、かつ該フィルターと対
    向する基板を有し、両基板間に液晶化合物を封入してな
    る構造を有することを特徴とする液晶パネル。
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