JPH10136990A - G型肝炎ウイルスに対する抗体、hgvの診断検出のた めのおよび治療薬としてのその使用 - Google Patents

G型肝炎ウイルスに対する抗体、hgvの診断検出のた めのおよび治療薬としてのその使用

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JPH10136990A
JPH10136990A JP9253310A JP25331097A JPH10136990A JP H10136990 A JPH10136990 A JP H10136990A JP 9253310 A JP9253310 A JP 9253310A JP 25331097 A JP25331097 A JP 25331097A JP H10136990 A JPH10136990 A JP H10136990A
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hgv
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virus
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シュモルク スザンヌ
Michael Tacke
タック マイケル
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フーブナー−パラジスズ クリスタ
Alfred Engel
エンゲル アルフレッド
Beatus Ofenloch-Haehnle
オフェンロック−ヘーンレ ベアトゥス
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 G型肝炎ウイルス表面抗原、特にHGVのエ
ンベロープタンパク質E2に対する抗体、該抗体のフラ
グメント、生物学的分子に結合された該抗体または抗体
フラグメントを含むコンジュゲートを提供する。 【解決手段】 HGV表面抗原をコードするDNA配列
を含有する発現ベクターで動物を免疫し、場合により、
膜上にHGV表面抗原を発現する細胞で該動物を追加免
疫し、免疫した動物からHGV表面抗原に特異的なポリ
クローナルまたはモノクローナル抗体を得る。 【効果】 本発明の抗体はG型肝炎ウイルスの診断検出
剤および治療薬として有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、G型肝炎ウイルス
に対する抗体およびそのフラグメントに関する。本発明
はさらに、生物学的分子に結合された該抗体または抗体
フラグメントを含むコンジュゲートに関する。最後に、
本発明は、G型肝炎ウイルスの診断検出のための該抗体
の使用並びに細胞培養物に関する。
【0002】
【従来の技術】これまで知られているA型肝炎ウイルス
(HAV)およびB型肝炎ウイルス(HBV)に加え
て、最近、種々のウイルスファミリーに属する別の肝炎
関連ウイルスが特性決定された。それらはまったく異な
る様々な疾病を引き起こし、そのうちのいくつかは非常
に重症であって、可能なかぎり早期で確実な鑑別診断が
望まれている。通常、肝炎ウイルスはアルファベットの
連続文字を割り当てることで命名されている。また、既
知ウイルスを排除することによって新しい肝炎関連ウイ
ルスを命名することもできる。こうして、C型肝炎ウイ
ルス(HCV)は非A/非B型肝炎ウイルスとも呼ばれ
ている (Chooら, Science 244 (1989), 359-362)。本発
明はHAV、HBV、HDVおよびHEVによって表さ
れるウイルスファミリーのどれにも属さないウイルスに
関する。この新ウイルスの入手可能な情報は、それがH
CVと同様にフラビウイルス (flaviviridae) ファミリ
ーに属することを示唆している〔Chambersら, Annu. Re
v. Microbiol. 44 (1990), 649-688〕。しかしながら、
これらのデータはまた、それがHCVと著しく異なって
おり、それゆえそれ自体のウイルスグループに属するこ
とをはっきりと示している。かくして、この新ウイルス
はG型肝炎ウイルス(HGV)と呼ばれる (Linnenら,
Science 271 (1996), 505-508)。
【0003】HAV、HBV、HCV、HDVおよびH
EVのグループのどれにも割り当てられない肝炎関連ウ
イルスが WO 94/18217に記載されている。しかし、この
ウイルスのヌクレオチド配列は、本発明において開示し
たヌクレオチド配列とのいかなる類似性も持ち合わせて
いない。
【0004】HGVの核酸およびアミノ酸配列は WO 95
/21922に開示されており、大腸菌でのHGVポリペプチ
ドの組換え発現が実施例13、19および20に載って
いる。この出願において開示された配列に関して明快な
言及がなされている。
【0005】さらに、HGVの核酸およびアミノ酸配列
は WO 95/32291にも開示されている。そして、大腸菌、
昆虫細胞およびワクシニアでのHGVの組換え発現が実
施例16に記載されている。この出願において開示され
た配列に関して明快な言及がなされている。
【0006】ウイルスの感染は、血清などの体液中の抗
原および/またはこれら抗原に対する抗体の有無により
検出されるのが普通である。ウイルス抗原を特異的に検
出するイムノアッセイで該抗原を検出するには抗体が必
要である。このような免疫学的試験を行うためには、適
当な抗体を十分量で供給することも必要である。
【0007】現在、HGV抗原の産生方法およびHGV
診断検出のための該抗原の使用は、ドイツ特許出願第19
6 13 406.4により知られている。現在の技術水準はHG
V抗原の新しい発現方法を提供する。ここでいう適当な
HGV抗原とは、少なくとも1つの抗原性および/また
は免疫原性決定基を有するHGVゲノム由来のポリペプ
チドである。推定上のエンベロープタンパク質E1およ
びE2をコードするHGV全ゲノムのDNA配列領域が
好適である。これらのエンベロープタンパク質は、機能
性ウイルス粒子の外側にあって宿主生物に侵入するとき
に決定的な役割を果たすアミノ末端の主要領域と、膜に
固着されているカルボキシ末端の短鎖疎水性領域から構
成されている。
【0008】上記の特許出願は組換え細胞も開示してお
り、その組換え細胞は膜に結合された形でその表面上に
HGV抗原、特に抗原E1および/またはE2またはそ
の免疫学的に適切な部分配列を提示する。
【0009】この細胞は、例えばFACS分析またはE
LISAにより、HGVを検出するための診断剤として
使用可能である。そのためには、細胞表面にHGV抗原
を提示する細胞とサンプル液(例えばヒト血清)との反
応が調べられる。反応が起これば、試験サンプル中に抗
HGV抗体が存在すると推論することができる。しかし
ながら、HGVエピトープに対する抗体はこれまで全く
存在していない。
【0010】基本的に、抗体はマウスまたは他の動物を
抗原で免疫することにより得られる。その後、無制限の
生産と正確に規定された特異性といった利点を有するモ
ノクローナル抗体を、ハイブリドーマ技術により最初の
ポリクローナルプールから選択することができる (Kohl
er and Milstein, Nature 256 (1975), 495)。そのため
には、ミエローマ細胞が免疫した動物の脾細胞と融合さ
れる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】それゆえ、本発明の課
題は、HGV表面抗原、特にHGVのエンベロープタン
パク質E2に対する抗体、好ましくはモノクローナル抗
体をつくることである。本発明のさらなる課題は、HG
V検出用の診断剤としてこの抗体を使用することであ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明はHGV表面抗原
に対するモノクローナルおよびポリクローナル抗体を提
供する。さらに、本発明はHGVのE2表面抗原に対す
るモノクローナルまたはポリクローナル抗体を提供す
る。
【0013】抗体を得るのに適した免疫原は、HGVゲ
ノム由来のポリペプチド、特に表面抗原 (WO 95/21922
およびWO 95/32291)または少なくとも1つの抗原性およ
び/または免疫原性決定基を有するその部分ペプチド配
列である。推定されるエンベロープタンパク質E2また
はその抗原性および/または免疫原性部分ペプチド配列
が特に好ましく、中でもそのアミノ末端領域に由来する
部分ペプチド配列が好ましい。さらに、推定されるエン
ベロープタンパク質E1および/またはその抗原性もし
くは免疫原性部分ペプチド配列(特にそのアミノ末端領
域に由来するもの)も免疫原として適している。ウイル
スエンベロープタンパク質を用いる免疫感作法は公知で
あり、例えばHBsAgに関するMichelら, Bio/Techno
logy 3 (1985), 561-566およびHCVのE2/NS1に
関するLesniewskiら, J. Med. Virol. 45 (1995), 415-
422 を参照のこと。
【0014】しかし、本発明による抗体はDNA免疫感
作を伴うマルチステップ免疫感作法により産生させるこ
とが特に好ましい (Daviesら, Ann. NY Acad. Sci. 772
(1995), 21-29) 。この方法では、表面抗原を可能なか
ぎりオーセンティック(真正)な形で、すなわち、正し
く翻訳後プロセシングされ、場合によりグリコシル化さ
れ、かつ細胞から分泌された形で、動物の免疫系に提示
することが可能である。本発明による免疫感作法の第1
ステップでは、免疫感作用抗原をコードするDNA配列
が真核生物の発現ベクターにクローン化され、この構築
物が実験動物(例:マウス、ラット、ウサギなど)の適
当な組織(例:骨格筋)に直接注入される。抗原をコー
ドするDNA配列は、それぞれの場合に用いられる実験
動物の組織内で活動することが知られているプロモータ
ーの制御下に置かれる。
【0015】エンベロープタンパク質E2をコードする
DNA配列またはその部分配列は、pcDNA3のよう
な発現ベクター中に正しいリーディングフレームで、ア
ミノ末端シグナルペプチドをコードするDNA配列およ
び場合によりマーカーエピトープ(例えば、いわゆるF
LAGエピトープ)をコードするDNA配列の隣にクロ
ーン化し、それをこれら2つの要素と一緒に融合タンパ
ク質として発現させることが特に好適である。シグナル
配列は例えばエリスロポエチンシグナル配列でありうる
(Jacobsら, Nature 313 (1985), 806-810) 。FLAG
エピトープはオクタペプチドであり (Hoppら, Bio/Tech
nology 6 (1988), 1204-1210) 、このエピトープに対す
るモノクローナル抗体が市販されていて、目的の発現産
物を同定したり、場合によっては精製するのに使用でき
る。
【0016】抗原が実験動物の組織で発現されるとき、
そのタンパク質の生合成は細胞質ゾル中のリボソーム上
で起こる。HGV抗原がアミノ末端シグナル配列(例え
ば、細胞質ゾルでのタンパク質生合成中にいわゆるシグ
ナル認識粒子により認識される20〜30アミノ酸長の
疎水性配列)と機能的に連結された状態で発現される場
合は、そのリボソームが小胞体(endoplasmic reticulu
m:ER)に移行する。ここで、ポリペプチド鎖は、それ
らが輸送停止配列によって膜内に拘留されるまで、ER
膜を通って運ばれる。タンパク質は場合によりERの内
腔でグリコシル化され、その後さらにゴルジ装置で修飾
される。最後に、それらは原形質膜の方向へ輸送するた
め選別される。この方法によると、抗原は可能なかぎり
オーセンティックな形で免疫系に提示され、高品質の抗
HGV抗体の生成へと導くことができる。
【0017】本発明による免疫感作法はまた、対応する
HGV表面抗原を膜上に発現する真核細胞を実験動物に
注入する追加(ブースター)免疫感作を含むことが好ま
しい。このような細胞の作製に関しては DE 196 13 40
6.6に言及されている。
【0018】その後、HGV表面抗原に対するポリクロ
ーナル抗体組成物またはモノクローナル抗体は免疫した
実験動物から単離される。HGVに特異的なポリクロー
ナル抗体組成物を得るためには、血清を精製することが
好ましく、例えば適当な抗原(例:E2抗原)をコーテ
ィングしたカラムでアフィニティークロマトグラフィー
を行う。
【0019】モノクローナル抗体を得るためには、Kohl
er & Milstein のハイブリドーマ技法またはその後の改
良法が用いられる。例えば、適当な抗体を産生するハイ
ブリドーマ細胞を作製するには、免疫した動物から得ら
れた脾細胞を、Galfre and Milstein, Meth. Enzymol.
73 (1981), 3-46 に記載されるミエローマ細胞と融合さ
せる。次いで、特異的抗体の合成について融合細胞の初
代培養物を試験する。特異的な初代培養物は蛍光活性化
セルソーティング(FACS)を用いてマイクロタイタ
ープレートにクローン化することができる。
【0020】それゆえ、本発明は、次のステップ:プロ
モーター、真核生物のシグナル配列、G型肝炎ウイルス
表面抗原をコードするDNA配列、および任意のマーカ
ー配列を含有する発現ベクターを用いて実験動物を免疫
すること、場合により、その実験動物を、細胞膜上にH
GV表面抗原を発現する細胞を用いて追加(ブースタ
ー)免疫すること、および免疫した実験動物からG型肝
炎ウイルス表面抗原に特異的なポリクローナルまたはモ
ノクローナル抗体を得ること、を含む方法により産生さ
れる、G型肝炎ウイルス表面抗原に対するポリクローナ
ルまたはモノクローナル抗体に関する。
【0021】提供されるHGV E2表面抗原に対する
抗体は、好ましくは、(a) 配列番号1に示される位置1
27と1290の間のヌクレオチド配列、(b) 遺伝子コ
ードの縮重の範囲内で(a) の配列に一致するヌクレオチ
ド配列、および/または(c) ストリンジェント条件下で
(a) および/または(b) の配列とハイブリダイズするヌ
クレオチド配列、によりコードされるポリペプチドに対
して誘導されたものである。
【0022】HGV E2表面抗原に対する抗体のさら
なる特徴は、それが(a) 配列番号2に示される位置39
と426の間のアミノ酸配列、または(b) (a) の配列に
少なくとも80%相同であるアミノ酸配列、を含むポリ
ペプチドに対して誘導されたものであることである。
【0023】さらに、本発明によるモノクローナル抗E
2抗体を産生するハイブリドーマ細胞系が提供される。
これらのハイブリドーマ細胞系はブダペスト条約の規定
にしたがって“Deutsche Sammlung von Mikroorganisme
n und Zellkulturen GmbH (DSMZ)”(Mascheroder Weg 1
b, D-38124 Braunschweig)に寄託された。寄託日および
受託番号は次のとおりである。 クローン11 DSM ACC 2280 1996年9月19日 クローン17 DSM ACC 2284 1996年9月24日 クローン30 DSM ACC 2285 1996年9月24日
【0024】本発明はまた、上記の細胞系から得られる
モノクローナル抗体、および同等の結合特異性を有しか
つ好ましくは寄託された抗体と同じエピトープを認識す
る抗体に関する。さらに、本発明は上記抗体の一つの任
意のフラグメントに関する。
【0025】本発明のさらなる主題は、生物学的分子に
結合された、上記抗体の一つまたは対応する抗体フラグ
メントを含むコンジュゲートである。好適な実施態様に
おいて、コンジュゲートの生物学的分子はマーカー基を
含むものである。既知のマーカー基はどれも、試験系で
検出され得るマーカー基、すなわち直接または間接的に
検出可能なマーカー基である。直接検出可能なマーカー
基は、直接検出可能なシグナルを発生する基、例えば放
射性基、酵素基または発光基として理解される。酵素基
および発光基が特に好ましく、中でも電気化学発光基が
好適である。一方、マーカー基は間接的に検出可能なマ
ーカー基であってもよく、例えばシグナル発生基を担持
する適当な結合パートナー(ストレプトアビジン、アビ
ジンまたは抗ハプテン抗体)との反応により検出可能な
ビオチンまたはハプテン基である。ハプテンまたはビオ
チン基は抗体を固相に固定するための固相結合基として
も使用される。マーカーおよび固相結合基は公知の方法
で抗体に結合させることができる。
【0026】本発明のさらなる主題は、例えばFACS
分析またはELISAにより、HGVを検出するための
診断薬としての抗体の使用に関する。そのためには、抗
体とサンプル液(例えばヒト血清)との反応を調べる。
反応が起これば、試験サンプル中にHGV抗原が存在す
ると推論することができる。診断試験で使用するため
に、抗体には上記のようなマーカー基または固相結合基
を少なくとも1つ結合させることが好ましい。
【0027】HGVの検出は特にサンプル液中のHGV
抗原の免疫学的測定により行うことが好ましく、その場
合はサンプル液を少なくとも1種の本発明の抗体とイン
キュベートして、その結合を検出する。この免疫学的測
定法はどのような公知の試験フォーマットで行ってもよ
く、例えば単一の反応相を用いる均一系イムノアッセイ
または2以上の反応相を用いる不均一系イムノアッセイ
で行うことができる。好ましくは、抗原の有無が固相の
存在下で検出される不均一系の試験フォーマットを用い
る。
【0028】この試験フォーマットの一実施態様はいわ
ゆるブリッジ試験である(実施例5参照)。この実施態
様では、サンプル液を本発明による少なくとも2種の抗
体A1およびA2とインキュベートする。その際、A1
は固相に結合されるか、または固相に結合可能な形態
(いわゆる捕捉抗体)で存在し、A2はマーカー基を担
持する(いわゆる検出抗体)。固相および/または液相
(好ましくは固相)中の標識を、固定化すなわち固相に
結合された免疫複合体を介して測定することで、サンプ
ル液中の抗原を検出する。試験手順は好ましくは、サン
プル液を標識抗体A2および固相に結合されたまたは結
合可能な抗体A1と混合することにより、標識抗体と抗
原と固相結合抗体からなる固定化された標識複合体を得
ることを含む。
【0029】本発明による抗体の他の用途は治療用途で
ある。そのためには、本発明の抗体を精製された形で調
製し、次いで溶液または懸濁液のような注入可能な液体
として製剤化することが好ましい。追加の成分は例えば
水、塩溶液、グルコースまたはグリセロールである。ま
た、抗体をリポソーム内に保持させてもよい。抗体は通
常皮下または筋肉内注射により非経口的に投与される。
【0030】本発明を以下の実施例、配列表および図面
を用いてより詳細に説明することにする。配列番号1は
HGV−E2およびアミノ末端融合部分をコードするD
NAヌクレオチド配列を示す。配列番号2はHGV−E
2およびアミノ末端融合部分のアミノ酸配列を示す。
【0031】
【実施例】実施例1 発現構築物HGV−E2のクローニング DNAを操作するためにSambrookら, Molecular Clonin
g: A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Laborat
ory, New York (1989)および Ausubelら, Current Prot
ocols in Molecular Biology, John Wiley & Sons, New
York (1989)に記載されるような標準方法を採用した。
DNAの操作は大腸菌K12株DH5αで行った。
【0032】DNA免疫感作用の発現ベクターとして、
CMVプロモーターとBGHポリアデニル化シグナルを
含有するベクターpcDNA3 (Invitrogen BV, NV Le
ek,Netherlands)の誘導体を使用した。そのために、ネ
オマイシン耐性遺伝子をデヒドロ葉酸レダクターゼ(D
HFR)遺伝子で置換してベクターpcDNA3を改変
した。これはAvrII/Bst1107IによるpcDNA3の制限
開裂、鎖長が約4kbpのベクターフラグメントの単離、
および鎖長が約700bpのAvrII/Bst1107IDHFRフラ
グメントの挿入により行った〔Setzerら (1982) J. Bio
l. Chem. 257,5143-5147; Crouse ら (1982) J. Biol.
Chem. 257, 7887-7897 〕。
【0033】エンベロープタンパク質E2をコードする
DNA配列は、シグナルペプチド配列およびいわゆるF
LAGエピトープをコードするDNA配列と機能的に連
結させた状態で、得られたベクターpcDNA3−DH
FRにクローン化した。シグナル配列としてはエリスロ
ポエチンシグナル配列〔Jacobsら, Nature 313 (1985),
806-810〕を93bpのEcoRI/EheIフラグメント(配列番
号1の位置1−93)として用いた。FLAGエピトー
プは短鎖のオクタペプチドであり〔Hoppら, Bio/Techno
logy 6 (1988), 1204-1210〕、このエピトープに対する
モノクローナル抗体である抗FLAG−M1 (Kodak Ea
stman)が市販されていて、目的の発現産物の同定および
精製に使用することができる。2つのオリゴヌクレオチ
ドを互いとハイブリダイズさせてFLAGエピトープを
コードするDNA配列を調製し、キナーゼ処理後にリン
カーとして用いた(配列番号1の位置94−126に相
当する)。
【0034】E2発現ベクターを作製するために、プラ
スミドpcDNA3−DHFRをEcoRI とNotIで消化
し、約5.9 kbpのベクターフラグメントを単離して、こ
れをEcoRI/EheIシグナル配列フラグメントおよびFLA
Gリンカーと3ウェイライゲーションにより連結させ
た。
【0035】用いたHGVのcDNAは Genelabs Tech
nologies Inc., Redwood City, CA,USA (WO 95/32291)
から得られた。ほぼ完全なHGVゲノムが約9.3 kbpの
XbaI/EcoRIフラグメントとして存在しており、このフラ
グメントはベクターpGEM−3Z (Promega Corp., M
adison, WI, USA)の対応する制限部位にクローン化され
ている。E2をコードするDNA配列(配列番号1の位
置127−1290)は適当なオリゴヌクレオチドを用
いてPCRにより増幅し、シグナルペプチドとFLAG
エピトープをコードするDNA配列の隣にリーディング
フレームを合わせて NotI/XbaIフラグメントとしてクロ
ーン化した。
【0036】実施例2 HGV−E2に対するモノクローナル抗体の産生 2.1. DNA免疫感作 免疫感作のためにBALB/c雌マウスを用いた。未処
理筋よりも再生筋でのDNA取り込みの効率を約10倍
増加させるために、動物をヘビ毒 Latoxan (Rosans, Fr
ance) で処理してから1回目の免疫感作を行った。その
ため、それぞれの場合にマウスの両脛骨筋に10μM の
ヘビ毒溶液を80μl 注射した。5日後免疫感作を開始
し、各マウスにプラスミドDNAを5回(0、5、1
0、11、12週目)注入した。この方法では、各脛骨
筋に50μg のDNA、すなわち1回の免疫感作につき
動物あたり100μg のDNAを投与した。プラスミド
DNAは Qiagen カラムで製造業者の説明書に従って精
製した。20週目で脾臓を取り出す前に動物を追加免疫
した。そのために、細胞膜上にHGV−E2を発現する
107 個のCHO細胞を各動物に静脈内投与した。
【0037】2.2. 融合およびクローニング Galfre and Milstein (1981) Meth. Enzymol. 73, 3-46
の手順に従って、免疫したマウスの脾細胞をミエローマ
細胞と融合させた。この方法では、免疫したマウスの約
108 個の脾細胞を2×107 個のミエローマ細胞 (P3
X63-Ag8-653, ATCC CRL1580)と混合し、遠心した。次に
FCSを含まないRPMI1640培地で細胞を1回洗
い、400gで再度遠心した。上清を捨て、細胞沈降物
をとんとんと軽くたたいて穏やかに解離させ、これに1
mlのPEG(分子量 4000, LifeTechnologies, カタロ
グ番号14030035) を1分以内に加えて、37℃の水浴中
で静かにスワーリング(swirling)させて細胞と混ぜ合わ
せた。その後5分以内にFCSを含まないRPMI16
40培地を5ml加え、37℃の水浴中で連続スワーリン
グにより混合した。FCSを含まないRPMI1640
培地を25ml加えた後、細胞を400gで10分遠心し
た。細胞ペレットをRPMI1640培地、10%FC
Sに取り上げ、ヒポキサンチン−アザセリン選択培地
(RPMI1640、10%FCS中の100mmol/lヒ
ポキサンチン、1μg/mlアザセリン)に接種した。増殖
因子としてインターロイキン6 (Boehringer Mannheim,
カタログ番号1444 581) を培地に加えた。約10日後、
E2特異的抗体の合成について初代培養物を試験した
(実施例3参照)。E2特異的初代培養物をマイクロタ
イタープレートで蛍光活性化セルソーティング(FAC
S)によりクローン化した。そのために、増殖用添加剤
としてインターロイキン6を培地に加えた。マウスの腹
水からの抗体の精製およびビオチンまたはジゴキシゲニ
ンによる誘導体化は、タンパク質化学の標準方法に従っ
て行った。
【0038】実施例3 産生された抗体の特異性の検討 ハイブリドーマ細胞の培養上清中の抗体の特異性を検討
するために、膜上にFLAG−E2融合タンパク質また
はヒトウロキナーゼ受容体(これもアミノ末端FLAG
配列を提供する)を発現するCHO細胞との反応を、並
行して行った2つのELISA実験で調べた。そのため
に、実験の前日にマイクロタイタープレートの各ウェル
に約4×104 の密度で細胞を接種した。翌日、ウェル
につき200μl のRPMI1640培地、10%FC
S、1% BycoCとともに2時間インキュベートして、最
初に非特異的結合部位をブロックした。次に、各ウェル
に100μl の細胞培養上清を分注して室温で60分イ
ンキュベートした。ダルベッコPBS、0.02% Tween 2
0 で3回洗った後、抗マウスIgG−ペルオキシダーゼ
Fabフラグメント (Boehringer Mannheim,カタログ番
号1500 686) を50mU/ml の濃度および100μl の容
量で細胞に加えた。室温で60分インキュベートし、ダ
ルベッコPBS、0.02% Tween 20 で3回洗った後、基
質としてABTSR を加えて、30〜60分後にELI
SAリーダーを使って405/490nmで色の変化を測
定した。
【0039】全部で8個のハイブリドーマクローン(抗
HGV−E2クローン3、5、6、11、13、17、
19、30)が同定され、これらのモノクローナル抗体
(モノクローナル抗体3、5、6、11、13、17、
19、30)はHGV−E2を発現するCHO細胞を特
異的に認識した。
【0040】実施例4 HGV−E2を発現するCHO細胞を用いるFACS分
この方法では、膜上にFLAG−E2融合タンパク質を
発現するCHO細胞をE2特異的モノクローナル抗体の
一つおよび抗FLAG−M1で順次染色した。両エピト
ープは一つの分子上に位置しているので、この実験は起
こりうるエピトープのオーバーラップに関する情報、ひ
いてはE2特異的抗体の結合に及ぼすFLAGエピトー
プの影響に関する情報を提供する。
【0041】0.02%EDTA/PBSを用いて細胞を培
養容器から分離させ、PBSで洗った。それぞれの場合
に2×105 個の細胞を100μl ダルベッコPBS、
0.2%ウシ血清アルブミン、0.02%NaN3 中に懸濁し
て、モノクローナル抗体3、5、6、11、13、1
7、19または30(それぞれ2μg/ml)とともに氷上
で15分インキュベートし、同一緩衝液で2回洗い、さ
らに抗マウスIg−フルオレセイン(Fab’)2 フラ
グメント (Boehringer Mannheim,カタログ番号1295 75
0) とともに15分インキュベートした。2回洗浄した
後、細胞を10μg/mlの濃度のマウスIgG (Sigma)と
ともに氷上で15分インキュベートして遊離の抗マウス
IgG結合部位をブロックした。続いて、この混合物に
ビオチン化抗FLAG−M1を0.35μg/mlの濃度で加え
た。15分インキュベートした後、氷上で2回洗い、ス
トレプトアビジン−R−フィコエリスリン (Boehringer
Mannheim,カタログ番号1428 560) で蛍光的に標識した
第2モノクローナル抗体を加え、氷上で15分インキュ
ベートした。2回洗浄した後、細胞をフローサイトメー
ターで分析した(図1)。二重染色はそれぞれの場合に
異なる勾配をもつ直線をもたらした。45°の勾配(モ
ノクローナル5、17および30の場合)が2つの独立
したエピトープの認識にとって典型的である。モノクロ
ーナル3、11、13および19の場合のように45°
と異なる勾配は結合の相互立体障害を示しうる。
【0042】CHO細胞への抗E2モノクローナル抗体
の非特異的結合を排除するため、追加のCHO細胞も陰
性対照として染色した。この場合には、抗FLAG−M
1による染色を省略した(図2)。この実験において、
モノクローナル抗体30だけがCHO細胞とのわずかな
非特異的反応を示したが、他の7つのモノクローナル抗
体の場合にはバックグラウンド染色がまったく検出され
なかった。
【0043】実施例5 エピトープオーバーラップの試験 この試験は、E2特異的モノクローナル抗体を特徴づけ
るため、抗原として単離HGV−E2を用いてブリッジ
試験として行った。抗原をビオチン化E2特異的捕捉抗
体を介してストレプトアビジンをコーティングしたEL
ISAプレートに結合させた。 a)ELISAプレートの作製: ストレプトアビジンをコーティングしたELISAマイ
クロタイタープレート(Microcode, ストレプトアビジン
MTP F8)を50μl のビオチン化モノクローナル抗体
(ダルベッコPBS、0.2%ウシ血清アルブミン中2
μg/ml)とともに60〜120分インキュベートし、次
に0.9%NaCl、0.05% Tween 20 で3回洗った。
【0044】b)細胞溶解: HGV−E2を発現する細胞を0.02%EDTA/PBS
で培養容器から分離させ、PBSで洗った。次に細胞を
PBS、0.5% Nonidet P40、プロテアーゼミックス
(Boehringer Mannheim,カタログ番号1206 893) 中で溶
解した。そのために、溶解液1mlあたり107 個の細胞
を氷上で2時間インキュベートした。未溶解物質を遠心
により分離した。
【0045】c)抗原の結合およびアッセイ: a)に従って作製したELISAプレートを細胞溶解物
(PBS、0.1% Nonidet P40で希釈した)とともに室
温で60分インキュベートした。PBS、0.1% Nonid
et P40で3回洗った後、ジゴキシゲニンで標識した第2
モノクローナル抗体を加え、室温で90分インキュベー
トした。PBS、0.1% Nonidet P40で数回洗った後、
次に抗ジゴキシゲニンIgG−PODとともに1時間イ
ンキュベートした。PBS、0.1% Nonidet P40で十分
に洗った後、ABTSR を基質として加えて、30〜6
0分後にELISAリーダーを使って405/490nm
で色の変化を測定した。
【0046】モノクローナル抗体3、5、11、13、
17、19、30をあらゆる可能な組合せでビオチン化
捕捉抗体およびジゴキシゲニン標識検出抗体として使用
した。上記のELISAフォーマットでは全ての反応ス
テップが逐次進行するので、良好な捕捉抗体にとっては
低い解離定数が不可欠である。この前提条件はモノクロ
ーナル抗体5、11、17および30によって満たされ
る。対照的に、モノクローナル抗体3、13および19
は検出抗体としてのみ使用できる。捕捉および検出抗体
としてのモノクローナル抗体の同時使用は、抗原の1価
コンホメーションを示すこの試験では不可能であった。
【0047】この試験はまた、個々のモノクローナル抗
体の可能なエピトープオーバーラップの試験を可能にす
る。モノクローナル抗体5および17は、この組合せが
ブリッジ試験でシグナルに結びつかなかったので、明ら
かに同一のエピトープを認識する。これに対して、モノ
クローナル抗体5および17はモノクローナル抗体11
または30と競合しなかった。このことはHGV−E2
上の少なくとも3つの異なるエピトープがこれらのモノ
クローナル抗体により認識されることを示している。
【0048】
【配列表】配列番号:1 配列の長さ:1302 配列の型:核酸 鎖の数:両形態 トポロジー:直鎖状 起源 生物名:G型肝炎ウイルス 直接の起源 クローン名:E1TM 配列の特徴 特徴を表す記号:CDS 存在位置:13..1290 配列
【0049】
【化1】
【0050】配列番号:2 配列の長さ:426 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:タンパク質 配列
【0051】
【化2】
【図面の簡単な説明】
【図1】FLAG−E2を発現するCHO細胞の、抗F
LAG−M1および抗E2モノクローナル抗体3、5、
6、11、13、17、19、30による染色を示す図
である。
【図2】CHO細胞(中実エリア)およびFLAG−E
2を発現するCHO細胞(中空エリア)の、抗E2モノ
クローナル抗体3、5、6、11、13、17、19、
30による染色を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C12N 15/02 G01N 33/53 D C12P 21/08 33/576 Z G01N 33/53 33/577 B 33/576 C12P 21/02 C 33/577 C12N 5/00 B // C12P 21/02 15/00 C (C12N 15/09 ZNA C12R 1:92) (C12N 5/10 C12R 1:91) (C12P 21/08 C12R 1:91) (72)発明者 クリスタ フーブナー−パラジスズ ドイツ連邦共和国 ディー−82327 トゥ ツィング,マリエンシュトラーセ 11 (72)発明者 アルフレッド エンゲル ドイツ連邦共和国 ディー−82377 ペン ツバーグ,フィリップシュトラーセ 12 エー (72)発明者 ベアトゥス オフェンロック−ヘーンレ ドイツ連邦共和国 ディー−82398 ポー リング, ジョルグ−ルッカート−シュト ラーセ 17

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 G型肝炎ウイルス表面抗原に対するモノ
    クローナル抗体。
  2. 【請求項2】 G型肝炎ウイルス表面抗原に対するポリ
    クローナル抗体組成物。
  3. 【請求項3】 G型肝炎ウイルスE2表面抗原に対する
    モノクローナル抗体。
  4. 【請求項4】 G型肝炎ウイルスE2表面抗原に対する
    ポリクローナル抗体組成物。
  5. 【請求項5】 抗体が(a) 配列番号1に示される位置1
    27と1290の間のヌクレオチド配列、(b) 遺伝子コ
    ードの縮重の範囲内で(a) の配列に一致するヌクレオチ
    ド配列、および/または(c) ストリンジェント条件下で
    (a) および/または(b) の配列とハイブリダイズするヌ
    クレオチド配列、によりコードされるポリペプチドに対
    して誘導されたものである、請求項3または4に記載の
    抗体。
  6. 【請求項6】 抗体が(a) 配列番号2に示される位置3
    9と426の間のアミノ酸配列、または(b) (a) の配列
    に少なくとも80%相同であるアミノ酸配列、を含むポ
    リペプチドに対して誘導されたものである、請求項3、
    4または5に記載の抗体。
  7. 【請求項7】 次のステップ:プロモーター、真核生物
    のシグナル配列、G型肝炎ウイルス表面抗原をコードす
    るDNA配列、および場合によりマーカー配列を含有す
    る発現ベクターを用いて実験動物を免疫すること、 場合により、その実験動物を、細胞膜上にHGV表面抗
    原を発現する細胞を用いて追加免疫すること、および免
    疫した実験動物からG型肝炎ウイルス表面抗原に特異的
    なポリクローナルまたはモノクローナル抗体を得るこ
    と、を含む方法により産生される、G型肝炎ウイルス表
    面抗原に対するポリクローナルまたはモノクローナル抗
    体。
  8. 【請求項8】 細胞系“11”(DSM ACC 2280)から得
    られる請求項3、5、6または7に記載の抗体または同
    等の結合特異性を有する抗体。
  9. 【請求項9】 細胞系“17”(DSM ACC 2284)から得
    られる請求項3、5、6または7に記載の抗体または同
    等の結合特異性を有する抗体。
  10. 【請求項10】 細胞系“30”(DSM ACC 2285)から
    得られる請求項3、5、6または7に記載の抗体または
    同等の結合特異性を有する抗体。
  11. 【請求項11】 生物学的分子に結合された請求項1〜
    10のいずれか1項に記載の抗体または該抗体のフラグ
    メントを含むコンジュゲート。
  12. 【請求項12】 HGV検出用の診断剤としての請求項
    1〜10のいずれか1項に記載の抗体または請求項11
    に記載のコンジュゲートの使用。
  13. 【請求項13】 受託番号DSM ACC 2280を有する細胞培
    養物。
  14. 【請求項14】 受託番号DSM ACC 2284を有する細胞培
    養物。
  15. 【請求項15】 受託番号DSM ACC 2285を有する細胞培
    養物。
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DE19638133:9 1996-10-22
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