JPH10140308A - 溶融メッキ浴の切替え方法 - Google Patents
溶融メッキ浴の切替え方法Info
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- JPH10140308A JPH10140308A JP29996596A JP29996596A JPH10140308A JP H10140308 A JPH10140308 A JP H10140308A JP 29996596 A JP29996596 A JP 29996596A JP 29996596 A JP29996596 A JP 29996596A JP H10140308 A JPH10140308 A JP H10140308A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 溶融Zn−Mgメッキ浴から溶融Znメッキ
浴へ切り換える簡便な方法を提供する。すなわち、設備
費の高い第2の浴設備を設けること無く、安価にかつ効
率的に浴中のMgを取り除くことが可能で、製造コスト
の削減に寄与しうる溶融メッキ浴の切替え方法を提供す
る。 【解決手段】 溶融Zn−Mgメッキ浴から溶融Znメ
ッキ浴へ切り換えるにあたり、浴表面に塩化亜鉛あるい
は塩化アンモニウムのすくなくとも1種を上乗せしてメ
ッキ浴中のMgと反応させ、その後反応生成物を除去す
る。
浴へ切り換える簡便な方法を提供する。すなわち、設備
費の高い第2の浴設備を設けること無く、安価にかつ効
率的に浴中のMgを取り除くことが可能で、製造コスト
の削減に寄与しうる溶融メッキ浴の切替え方法を提供す
る。 【解決手段】 溶融Zn−Mgメッキ浴から溶融Znメ
ッキ浴へ切り換えるにあたり、浴表面に塩化亜鉛あるい
は塩化アンモニウムのすくなくとも1種を上乗せしてメ
ッキ浴中のMgと反応させ、その後反応生成物を除去す
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、溶融Znメッキ浴
の切替え方法に関するものであり、特に溶融Zn−Mg
メッキ浴から溶融Znメッキ浴へ切り換える方法に関わ
る。
の切替え方法に関するものであり、特に溶融Zn−Mg
メッキ浴から溶融Znメッキ浴へ切り換える方法に関わ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、鋼材の耐蝕性向上の研究が進んで
いる。特公昭61−33067号公報には、溶融Znメ
ッキの耐蝕性向上のために、Zn浴中にMgを0.1〜
2.0%を含有させてメッキすることが好ましいことが
記載されている。
いる。特公昭61−33067号公報には、溶融Znメ
ッキの耐蝕性向上のために、Zn浴中にMgを0.1〜
2.0%を含有させてメッキすることが好ましいことが
記載されている。
【0003】一方、溶融Znメッキ程度の耐蝕性で十分
な用途も存在しており、製造側では、浴のMg組成を変
更して需要家の要求に応える必要がある。
な用途も存在しており、製造側では、浴のMg組成を変
更して需要家の要求に応える必要がある。
【0004】従来、組成の異なるメッキを作業効率良く
実施するには、特開昭49−41234号公報に記載さ
れた浴槽を交換する方法や特開平1─62448号公報
に記載された浴を汲み上げる方法を採用することができ
る。
実施するには、特開昭49−41234号公報に記載さ
れた浴槽を交換する方法や特開平1─62448号公報
に記載された浴を汲み上げる方法を採用することができ
る。
【0005】しかしながら、前者は浴槽2個分の設備投
資が必要であり、設備費が多額になる。後者は汲み上げ
装置や鋳造場と再溶解場が必要であり設備設置スペース
の確保が必要であること、浴の切替え所要時間が長いこ
と、浴の汲みだしの場合には浴の残りが切替え後の汚染
につながることなどが問題となっている。
資が必要であり、設備費が多額になる。後者は汲み上げ
装置や鋳造場と再溶解場が必要であり設備設置スペース
の確保が必要であること、浴の切替え所要時間が長いこ
と、浴の汲みだしの場合には浴の残りが切替え後の汚染
につながることなどが問題となっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前項の記載内容のごと
く、浴組成の異なるメッキを実施する際、設備コストの
高い2番目の浴槽を設置したり或いは浴の汲み上げをす
るのでは無く、Zn−Mg浴からZn浴へ切り換えるた
めの安価でかつ効率的な方法を提案することが本発明の
課題である。
く、浴組成の異なるメッキを実施する際、設備コストの
高い2番目の浴槽を設置したり或いは浴の汲み上げをす
るのでは無く、Zn−Mg浴からZn浴へ切り換えるた
めの安価でかつ効率的な方法を提案することが本発明の
課題である。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、ZnとMg
の反応性の差を利用してZnからMgを除去することを
意図し、Znには反応しないがMgとは反応しやすい元
素に着目して、種々の実験を行った。生成物の自由エネ
ルギーの値から、可能性のある元素として塩素、窒素、
酸素が考えられた。酸素を使用する場合は、メッキ浴の
温度を従来の倍程度(800℃程度)に上昇するとMgは
除去できるがドロス生成が夥しいこと、窒素では反応速
度が極めて小さいことが判明した。
の反応性の差を利用してZnからMgを除去することを
意図し、Znには反応しないがMgとは反応しやすい元
素に着目して、種々の実験を行った。生成物の自由エネ
ルギーの値から、可能性のある元素として塩素、窒素、
酸素が考えられた。酸素を使用する場合は、メッキ浴の
温度を従来の倍程度(800℃程度)に上昇するとMgは
除去できるがドロス生成が夥しいこと、窒素では反応速
度が極めて小さいことが判明した。
【0008】一方、Mgを塩素化物として除去するため
に塩化亜鉛を浴上面に乗せて放置したところ、200g
のルツボでは5時間で0.50%のMgが0.20%に
減少した。さらに、塩化亜鉛の代わりに塩化アンモニウ
ムを使用した場合にも同様の結果が得られた。
に塩化亜鉛を浴上面に乗せて放置したところ、200g
のルツボでは5時間で0.50%のMgが0.20%に
減少した。さらに、塩化亜鉛の代わりに塩化アンモニウ
ムを使用した場合にも同様の結果が得られた。
【0009】亜鉛メッキ浴は通常450℃程度でメッキ
処理しており、この温度で0.5%Mg含有の亜鉛浴に
対し、窒素、酸素、塩化亜鉛を用いて処理した結果を図
6に示す。塩化亜鉛処理で亜鉛浴中のMgが効率よく除
去できることがわかった。
処理しており、この温度で0.5%Mg含有の亜鉛浴に
対し、窒素、酸素、塩化亜鉛を用いて処理した結果を図
6に示す。塩化亜鉛処理で亜鉛浴中のMgが効率よく除
去できることがわかった。
【0010】このようなMgの除去反応は、MgとZn
の塩素化物(MgCl2とZnCl2)の安定性の相違に起
因しており、熱力学数値からも説明ができる。また、反
応速度が大きいのは、Znメッキ浴の通常の温度(約4
50℃)では添加した塩化亜鉛が溶融していて反応抵抗
とはならないこと、塩化アンモニウムはその温度で塩化
水素とアンモニアに解離し、活性な塩素がMgと反応し
やすいこと、生成した塩化マグネシウムはその温度で固
体であり、逆反応も起こりにくいこと等によると考えら
れる。
の塩素化物(MgCl2とZnCl2)の安定性の相違に起
因しており、熱力学数値からも説明ができる。また、反
応速度が大きいのは、Znメッキ浴の通常の温度(約4
50℃)では添加した塩化亜鉛が溶融していて反応抵抗
とはならないこと、塩化アンモニウムはその温度で塩化
水素とアンモニアに解離し、活性な塩素がMgと反応し
やすいこと、生成した塩化マグネシウムはその温度で固
体であり、逆反応も起こりにくいこと等によると考えら
れる。
【0011】本発明は上記の知見に基づきなされたもの
で、その要旨は、 (1)メッキ槽内の溶融Zn−Mgメッキ浴を溶融Znメ
ッキ浴に切り換えるにあたり、メッキ浴表面に塩化亜鉛
あるいは塩化アンモニウムのすくなくとも1種を上乗せ
して該メッキ浴中のMgと反応させる工程と、該工程で
生成した反応生成物を除去する工程とからなることを特
徴とする溶融メッキ浴の切替え方法である。
で、その要旨は、 (1)メッキ槽内の溶融Zn−Mgメッキ浴を溶融Znメ
ッキ浴に切り換えるにあたり、メッキ浴表面に塩化亜鉛
あるいは塩化アンモニウムのすくなくとも1種を上乗せ
して該メッキ浴中のMgと反応させる工程と、該工程で
生成した反応生成物を除去する工程とからなることを特
徴とする溶融メッキ浴の切替え方法である。
【0012】(2)メッキ槽に蓋を被せてメッキ浴表面に
塩化亜鉛あるいは塩化アンモニウムのすくなくとも1種
を上乗せして反応させる工程で発生するガスを吸引排気
することを特徴とする前項(1)に記載の溶融メッキ浴の
切替え方法である。
塩化亜鉛あるいは塩化アンモニウムのすくなくとも1種
を上乗せして反応させる工程で発生するガスを吸引排気
することを特徴とする前項(1)に記載の溶融メッキ浴の
切替え方法である。
【0013】(3)また、メッキ槽内のメッキ浴の上方か
らメッキ浴の一部に浸漬フードを被せて、そのフード内
のメッキ浴表面に塩化亜鉛あるいは塩化アンモニウムの
すくなくとも1種を上乗せして反応させ、発生するガス
を吸引排気することを特徴とする前項(1)に記載の溶融
メッキ浴の切替え方法である。
らメッキ浴の一部に浸漬フードを被せて、そのフード内
のメッキ浴表面に塩化亜鉛あるいは塩化アンモニウムの
すくなくとも1種を上乗せして反応させ、発生するガス
を吸引排気することを特徴とする前項(1)に記載の溶融
メッキ浴の切替え方法である。
【0014】(4)反応生成物を除去する工程において、
前記浸漬フード内を減圧して反応生成物を除去すること
を特徴とする前項(3)に記載の溶融メッキ浴の切替え方
法である。
前記浸漬フード内を減圧して反応生成物を除去すること
を特徴とする前項(3)に記載の溶融メッキ浴の切替え方
法である。
【0015】(5)さらに、メッキ浴表面に塩化亜鉛ある
いは塩化アンモニウムのすくなくとも1種を上乗せして
反応させる工程において、塩化亜鉛あるいは塩化アンモ
ニウムが接しているメッキ浴部分を攪拌することを特徴
とする前項(1)〜(4)のいずれかに記載の溶融メッキ浴
の切替え方法である。
いは塩化アンモニウムのすくなくとも1種を上乗せして
反応させる工程において、塩化亜鉛あるいは塩化アンモ
ニウムが接しているメッキ浴部分を攪拌することを特徴
とする前項(1)〜(4)のいずれかに記載の溶融メッキ浴
の切替え方法である。
【0016】(6)上記のメッキ浴部分の攪拌に際し、ラ
ンス浸漬方式でガスをメッキ浴に吹き込んで攪拌するこ
とを特徴とする前項(5)に記載の溶融メッキ浴の切替え
方法である。
ンス浸漬方式でガスをメッキ浴に吹き込んで攪拌するこ
とを特徴とする前項(5)に記載の溶融メッキ浴の切替え
方法である。
【0017】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の一形態を
示す説明図である。溶融亜鉛系メッキのメッキ処理中に
は、図1(a)に示すように、メッキ槽1内のメッキ浴2
にはシンクロール3が浸漬されており、ストリップ4は
スノート5からメッキ浴2中に入り、シンクロール3の
周囲を廻って搬送される間にメッキ処理される。
示す説明図である。溶融亜鉛系メッキのメッキ処理中に
は、図1(a)に示すように、メッキ槽1内のメッキ浴2
にはシンクロール3が浸漬されており、ストリップ4は
スノート5からメッキ浴2中に入り、シンクロール3の
周囲を廻って搬送される間にメッキ処理される。
【0018】本発明の溶融メッキ浴の切替え方法におい
ては、図1(b)に示すようにシンクロール3やスノート
5を取り外し、メッキ浴2の表面に障害物のない状態
で、塩化亜鉛あるいは塩化アンモニウムの少なくとも1
種からなる処理剤を浴表面に上乗せして、処理剤の堆積
層6を形成させ、Zn−Mgメッキ浴中のMgと反応さ
せてその除去を行う。
ては、図1(b)に示すようにシンクロール3やスノート
5を取り外し、メッキ浴2の表面に障害物のない状態
で、塩化亜鉛あるいは塩化アンモニウムの少なくとも1
種からなる処理剤を浴表面に上乗せして、処理剤の堆積
層6を形成させ、Zn−Mgメッキ浴中のMgと反応さ
せてその除去を行う。
【0019】塩化亜鉛又は塩化アンモニウム中の塩素は
メッキ浴中のMgと反応して塩化マグネシウム(MgC
l2)が生成する。この塩化マグネシウムの一部は熱分解
及び空気酸化により、酸化マグネシウム(MgO)と塩素
ガスになる。
メッキ浴中のMgと反応して塩化マグネシウム(MgC
l2)が生成する。この塩化マグネシウムの一部は熱分解
及び空気酸化により、酸化マグネシウム(MgO)と塩素
ガスになる。
【0020】本発明の溶融メッキ浴の切替え方法は、前
記の処理剤をメッキ浴中のMgと反応させる工程と、こ
の反応で生成した反応生成物であるドロス(MgO、M
gCl2及び未反応処理剤等の混合物)及び発生ガス(C
l2、NH3等のガス)を除去する工程からなることを特
徴とする。
記の処理剤をメッキ浴中のMgと反応させる工程と、こ
の反応で生成した反応生成物であるドロス(MgO、M
gCl2及び未反応処理剤等の混合物)及び発生ガス(C
l2、NH3等のガス)を除去する工程からなることを特
徴とする。
【0021】本発明の方法において、メッキ浴の温度は
メッキ処理時の温度(通常450℃程度)と同じか、も
しくはその上下一定範囲内例えば±50℃内に保持すれ
ばよい。通常のメッキ浴は熱補償用のヒーターを有する
から、上記の温度範囲に保持することは容易である。
メッキ処理時の温度(通常450℃程度)と同じか、も
しくはその上下一定範囲内例えば±50℃内に保持すれ
ばよい。通常のメッキ浴は熱補償用のヒーターを有する
から、上記の温度範囲に保持することは容易である。
【0022】また、使用する処理剤(塩化亜鉛又は/及
び塩化アンモニウム)の量は、メッキ浴中のMgの量(通
常全メッキ浴重量の0.5〜2%)に対して、MgCl2
が生成するとした場合の分子当量の1.0〜1.5倍程
度であればよい。この処理剤をメッキ浴表面に一括して
投入してもよく、また後の実施例に示すように数回に分
割して投入してもよい。
び塩化アンモニウム)の量は、メッキ浴中のMgの量(通
常全メッキ浴重量の0.5〜2%)に対して、MgCl2
が生成するとした場合の分子当量の1.0〜1.5倍程
度であればよい。この処理剤をメッキ浴表面に一括して
投入してもよく、また後の実施例に示すように数回に分
割して投入してもよい。
【0023】なお、反応生成物を除去する工程におい
て、ドロスは通常のメッキ処理で生成するドロス(酸化
亜鉛等)と同じように除去すればよい。また、発生ガス
は、後の実施例に示すように蓋又は浸漬フードを被せて
吸引排気し、適当な方法で排ガスの処理を行って放出す
ればよい。
て、ドロスは通常のメッキ処理で生成するドロス(酸化
亜鉛等)と同じように除去すればよい。また、発生ガス
は、後の実施例に示すように蓋又は浸漬フードを被せて
吸引排気し、適当な方法で排ガスの処理を行って放出す
ればよい。
【0024】図2に、本発明において、メッキ浴槽に蓋
を被せて発生するガスを吸引排気する方法の例を示す。
この場合は、メッキ槽の全部又は大部分に蓋を被せて発
生ガスを吸引排気することにより、発生ガスの外部への
漏洩がなくなる。またメッキ槽浴面の全面を反応に使用
できるため、反応速度の確保の観点から望ましく、かつ
作業環境も改善される。
を被せて発生するガスを吸引排気する方法の例を示す。
この場合は、メッキ槽の全部又は大部分に蓋を被せて発
生ガスを吸引排気することにより、発生ガスの外部への
漏洩がなくなる。またメッキ槽浴面の全面を反応に使用
できるため、反応速度の確保の観点から望ましく、かつ
作業環境も改善される。
【0025】一方、メッキ浴槽は鉄や耐火物など種々の
素材で構成されているが、塩化物に弱い材質(例えばス
テライト)の場合、上記の浴全面を用いた処理をすると
メッキ浴槽が侵食される懸念がある。そこで、図3に示
すようにメッキ浴の一部に浸漬フードを被せ、そのフー
ド内のメッキ浴表面に塩化亜鉛等を上乗せして反応さ
せ、発生するガスを吸引排気する方式を導入すれば、発
生ガスの漏洩防止と浴槽の保護を兼ねた対処が可能とな
る。
素材で構成されているが、塩化物に弱い材質(例えばス
テライト)の場合、上記の浴全面を用いた処理をすると
メッキ浴槽が侵食される懸念がある。そこで、図3に示
すようにメッキ浴の一部に浸漬フードを被せ、そのフー
ド内のメッキ浴表面に塩化亜鉛等を上乗せして反応さ
せ、発生するガスを吸引排気する方式を導入すれば、発
生ガスの漏洩防止と浴槽の保護を兼ねた対処が可能とな
る。
【0026】ここで浸漬フードとは、フードの下部全周
をメッキ浴内に浸漬して、フード内を外気から遮断でき
るようにしたフードをいう。浸漬フードの材質には例え
ばステンレス鋼を用いる。
をメッキ浴内に浸漬して、フード内を外気から遮断でき
るようにしたフードをいう。浸漬フードの材質には例え
ばステンレス鋼を用いる。
【0027】さらに、反応を促進するにはメッキ浴を攪
拌することが好ましく、例えば図4に示すような浴中に
浸漬したランスを介して浴内にガスを吹き込むことで反
応速度が増大し、Mg除去のための処理時間が短縮でき
る。
拌することが好ましく、例えば図4に示すような浴中に
浸漬したランスを介して浴内にガスを吹き込むことで反
応速度が増大し、Mg除去のための処理時間が短縮でき
る。
【0028】上記のいずれも方法においても、反応生成
物であるドロスの除去に関しては、一時的に蓋又は浸漬
フードを外し、ドロスを掻き出すような通常のドロス除
去法で除去すれば何ら問題は無い。
物であるドロスの除去に関しては、一時的に蓋又は浸漬
フードを外し、ドロスを掻き出すような通常のドロス除
去法で除去すれば何ら問題は無い。
【0029】図5には、メッキ浴に浸漬フードを被せ、
フード内を減圧して反応生成物を除去する方法の例を示
す。図5(a)のように、浸漬フード8内のメッキ浴表面
に塩化亜鉛等を上乗せして反応させるが、反応終了後、
反応生成物であるドロス10を浸漬フード8内に保持し
たまま、フード内を減圧してフード内の浴面を上昇させ
る。
フード内を減圧して反応生成物を除去する方法の例を示
す。図5(a)のように、浸漬フード8内のメッキ浴表面
に塩化亜鉛等を上乗せして反応させるが、反応終了後、
反応生成物であるドロス10を浸漬フード8内に保持し
たまま、フード内を減圧してフード内の浴面を上昇させ
る。
【0030】浸漬フード8には分岐管11と分離槽12
を設け、図5(b)及び(c)に示すように、ドロス10の
みを分離槽12に流入させる。その後、浸漬フード8内
の圧力を大気圧に戻せば、図5(d)のように、メッキ浴
表面からドロスを除去できる。このように分岐管から反
応生成物を選択的に除去する方法も除去工程の効率向上
の観点から好ましい。
を設け、図5(b)及び(c)に示すように、ドロス10の
みを分離槽12に流入させる。その後、浸漬フード8内
の圧力を大気圧に戻せば、図5(d)のように、メッキ浴
表面からドロスを除去できる。このように分岐管から反
応生成物を選択的に除去する方法も除去工程の効率向上
の観点から好ましい。
【0031】以上の本発明の方法と従来の浴2槽の交換
による方式ならびに浴の汲みだしによる方式との相違
を、設備投資・設備設置スペース・処理時間・Mg濃度
制御性の観点から優劣比較したものを表1に示す。
による方式ならびに浴の汲みだしによる方式との相違
を、設備投資・設備設置スペース・処理時間・Mg濃度
制御性の観点から優劣比較したものを表1に示す。
【0032】
【表1】
【0033】設備投資の費用は、明らかに浴2槽交換方
式が高額であると考えられる。また汲みだし方式もポン
プ・配管類の費用が高い。これに対して本発明法は場合
によってフードや排気装置、攪拌機構を付与させるのみ
であり、設備投資は安価である。
式が高額であると考えられる。また汲みだし方式もポン
プ・配管類の費用が高い。これに対して本発明法は場合
によってフードや排気装置、攪拌機構を付与させるのみ
であり、設備投資は安価である。
【0034】次に設備設置のスペースも、従来法は浴槽
の場所あるいは汲みだした浴を固める場所などが必要で
あり、明らかに本発明法の方が場所の制約が無く有利と
考えられる。
の場所あるいは汲みだした浴を固める場所などが必要で
あり、明らかに本発明法の方が場所の制約が無く有利と
考えられる。
【0035】処理時間に関しても、本発明法は浴2槽交
換式には及ばないとしても、攪拌を付与することで、浴
汲みだし式より時間の短縮が可能である。
換式には及ばないとしても、攪拌を付与することで、浴
汲みだし式より時間の短縮が可能である。
【0036】Mgの制御性に関しても、汲みだし式では
汲みだし残りがどうしても発生する。これは浴の加熱の
ための最低限の容量は残しておく必要があるためであ
り、この残り浴による汚染は回避できない。一方、本発
明法は塩化物の添加量を制御することでMg濃度を制御
でき、Mg濃度を0.1%以下にすることも、中間の濃
度にすることも、適宜可能となる。
汲みだし残りがどうしても発生する。これは浴の加熱の
ための最低限の容量は残しておく必要があるためであ
り、この残り浴による汚染は回避できない。一方、本発
明法は塩化物の添加量を制御することでMg濃度を制御
でき、Mg濃度を0.1%以下にすることも、中間の濃
度にすることも、適宜可能となる。
【0037】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
する。 (実施例1)450℃で180tのZn−Mgメッキ浴
(Mg含有量は0.50%)に、塩化亜鉛5200kgを
上乗せし、96時間処理を行い、反応物を通常の掻きだ
し法で除去した。浴のMg濃度は0.50%から0.0
1%へ低下していた。
する。 (実施例1)450℃で180tのZn−Mgメッキ浴
(Mg含有量は0.50%)に、塩化亜鉛5200kgを
上乗せし、96時間処理を行い、反応物を通常の掻きだ
し法で除去した。浴のMg濃度は0.50%から0.0
1%へ低下していた。
【0038】(実施例2)450℃で180tのZn−
Mgメッキ浴(Mg含有量は0.51%)に、塩化亜鉛1
300kgを上乗せし、浴槽に蓋を被せ発生ガスを吸引
排気しながら、12時間処理を行い、反応物を通常の掻
きだし法で除去した後に、この方法で6回繰り返し処理
を行った。合計で約72時間の処理を実施したのちの浴
のMg濃度は0.51%から0.01%へ低下してい
た。
Mgメッキ浴(Mg含有量は0.51%)に、塩化亜鉛1
300kgを上乗せし、浴槽に蓋を被せ発生ガスを吸引
排気しながら、12時間処理を行い、反応物を通常の掻
きだし法で除去した後に、この方法で6回繰り返し処理
を行った。合計で約72時間の処理を実施したのちの浴
のMg濃度は0.51%から0.01%へ低下してい
た。
【0039】(実施例3)450℃で180tのZn−
Mgメッキ浴(Mg含有量は0.50%)に、2m角のフ
ードを浸漬し、その浸漬フード内の浴面上に塩化アンモ
ニウム660kgを上乗せし発生ガスを吸引排気しなが
ら、12時間処理を行い、反応物を通常の掻きだし法で
除去した後に、この方法で6回繰り返し処理を行った。
合計で約72時間の処理を実施したのちの浴のMg濃度
は0.50%から0.02%へ低下していた。
Mgメッキ浴(Mg含有量は0.50%)に、2m角のフ
ードを浸漬し、その浸漬フード内の浴面上に塩化アンモ
ニウム660kgを上乗せし発生ガスを吸引排気しなが
ら、12時間処理を行い、反応物を通常の掻きだし法で
除去した後に、この方法で6回繰り返し処理を行った。
合計で約72時間の処理を実施したのちの浴のMg濃度
は0.50%から0.02%へ低下していた。
【0040】(実施例4)450℃で180tのZn−
Mgメッキ浴(Mg含有量は0.50%)に、2m角のフ
ードを浸漬し、塩化アンモニウム660kgを上乗せ
し、窒素ガス攪拌しながら12時間処理を行い、反応生
成物を通常の掻きだし法で除去した後に、この方法で5
回繰り返し処理を行った。合計で約60時間の処理を実
施したのちの浴のMg濃度は0.50%から0.02%
へ低下していた。
Mgメッキ浴(Mg含有量は0.50%)に、2m角のフ
ードを浸漬し、塩化アンモニウム660kgを上乗せ
し、窒素ガス攪拌しながら12時間処理を行い、反応生
成物を通常の掻きだし法で除去した後に、この方法で5
回繰り返し処理を行った。合計で約60時間の処理を実
施したのちの浴のMg濃度は0.50%から0.02%
へ低下していた。
【0041】(実施例5)450℃で180tのZn−
Mgメッキ浴(Mg含有量は0.53%)に、直径2.5
mの円筒形フードを浸漬し、塩化亜鉛1300kgをフ
ード内浴面上に乗せて、窒素ガスを吹き込みながら発生
ガスを吸引排気し12時間処理を行い、反応物を通常の
掻きだし法で除去した後に、この方法で4回繰り返し処
理を行った。合計で約48時間の処理を実施したのちの
浴のMg濃度は0.53%から0.02%へ低下してい
た。
Mgメッキ浴(Mg含有量は0.53%)に、直径2.5
mの円筒形フードを浸漬し、塩化亜鉛1300kgをフ
ード内浴面上に乗せて、窒素ガスを吹き込みながら発生
ガスを吸引排気し12時間処理を行い、反応物を通常の
掻きだし法で除去した後に、この方法で4回繰り返し処
理を行った。合計で約48時間の処理を実施したのちの
浴のMg濃度は0.53%から0.02%へ低下してい
た。
【0042】(実施例6)上記実施例4と同様な手順に
おいて、反応物を除去する際に、通常の掻きだし法では
なく浸漬フード内を500mmHg程度に減圧しフード
内浴面を上昇せしめて、反応生成物を分岐管(通常の浴
面レベルから300mm上に設置)に移送する作業を行
った。このために反応物除去時間が大幅に短縮できた。
おいて、反応物を除去する際に、通常の掻きだし法では
なく浸漬フード内を500mmHg程度に減圧しフード
内浴面を上昇せしめて、反応生成物を分岐管(通常の浴
面レベルから300mm上に設置)に移送する作業を行
った。このために反応物除去時間が大幅に短縮できた。
【0043】
【発明の効果】上述のように、本発明により、安価にか
つ効率的に浴中のMgを取り除くことが可能となり、Z
n−Mg浴からZn浴に切り換えるために、浴2槽交換
方式のように設備費が高く設置場所も大きい第2の浴設
備を設けること無く、また汲みだし法における汲みだし
残りによる浴の汚染の問題も無くなり、製造コストの削
減に寄与することが可能になった。
つ効率的に浴中のMgを取り除くことが可能となり、Z
n−Mg浴からZn浴に切り換えるために、浴2槽交換
方式のように設備費が高く設置場所も大きい第2の浴設
備を設けること無く、また汲みだし法における汲みだし
残りによる浴の汚染の問題も無くなり、製造コストの削
減に寄与することが可能になった。
【図1】本発明の実施の一形態を示す説明図。
【図2】本発明において、浴槽に蓋を被せて吸引排気す
る方法の例を示す図。
る方法の例を示す図。
【図3】本発明において、浴槽に浸漬フードを被せて吸
引排気する方法の例を示す図。
引排気する方法の例を示す図。
【図4】本発明において、浴を攪拌処理する方法の例を
示す図。
示す図。
【図5】本発明において、浴槽に浸漬フードを被せ反応
生成物を除去する方法の例を示す図。
生成物を除去する方法の例を示す図。
【図6】0.5%Mg含有の亜鉛浴を、窒素、酸素、塩
化亜鉛を用いて処理した結果の例を示す図。
化亜鉛を用いて処理した結果の例を示す図。
1 メッキ槽 2 メッキ浴 3 シンクロール 4 ストリップ 5 スノート 6 処理剤の堆積層 7 蓋 8 浸漬フード 9 浸漬ランス 10 ドロス 11 分岐管 12 分離槽
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 仲 広徳 兵庫県姫路市広畑区富士町1番地 新日本 製鐵株式会社広畑製鐵所内 (72)発明者 糟谷 晃弘 千葉県富津市新富20−1 新日本製鐵株式 会社技術開発本部内 (72)発明者 岡田 哲也 兵庫県姫路市広畑区富士町1番地 新日本 製鐵株式会社広畑製鐵所内
Claims (6)
- 【請求項1】 メッキ槽内の溶融Zn−Mgメッキ浴を
溶融Znメッキ浴に切り換えるにあたり、メッキ浴表面
に塩化亜鉛あるいは塩化アンモニウムのすくなくとも1
種を上乗せして該メッキ浴中のMgと反応させる工程
と、該工程で生成した反応生成物を除去する工程とから
なることを特徴とする溶融メッキ浴の切替え方法。 - 【請求項2】 メッキ槽に蓋を被せてメッキ浴表面に塩
化亜鉛あるいは塩化アンモニウムのすくなくとも1種を
上乗せして反応させる工程で発生するガスを吸引排気す
ることを特徴とする請求項1に記載の溶融メッキ浴の切
替え方法。 - 【請求項3】 メッキ槽内のメッキ浴の上方からメッキ
浴の一部に浸漬フードを被せて、そのフード内のメッキ
浴表面に塩化亜鉛あるいは塩化アンモニウムのすくなく
とも1種を上乗せして反応させ、発生するガスを吸引排
気することを特徴とする請求項1に記載の溶融メッキ浴
の切替え方法。 - 【請求項4】 反応生成物を除去する工程において、前
記浸漬フード内を減圧して反応生成物を除去することを
特徴とする請求項3に記載の溶融メッキ浴の切替え方
法。 - 【請求項5】 メッキ浴表面に塩化亜鉛あるいは塩化ア
ンモニウムのすくなくとも1種を上乗せして反応させる
工程において、塩化亜鉛あるいは塩化アンモニウムが接
しているメッキ浴部分を攪拌することを特徴とする請求
項1〜4のいずれかに記載の溶融メッキ浴の切替え方
法。 - 【請求項6】 ランス浸漬方式でガスをメッキ浴に吹き
込んで攪拌することを特徴とする請求項5に記載の溶融
メッキ浴の切替え方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29996596A JPH10140308A (ja) | 1996-11-12 | 1996-11-12 | 溶融メッキ浴の切替え方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29996596A JPH10140308A (ja) | 1996-11-12 | 1996-11-12 | 溶融メッキ浴の切替え方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10140308A true JPH10140308A (ja) | 1998-05-26 |
Family
ID=17879119
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP29996596A Withdrawn JPH10140308A (ja) | 1996-11-12 | 1996-11-12 | 溶融メッキ浴の切替え方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10140308A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2021139003A (ja) * | 2020-03-05 | 2021-09-16 | 日鉄鋼板株式会社 | ヒューム除去装置 |
-
1996
- 1996-11-12 JP JP29996596A patent/JPH10140308A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2021139003A (ja) * | 2020-03-05 | 2021-09-16 | 日鉄鋼板株式会社 | ヒューム除去装置 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20040203 |