JPH10144606A - 半導体薄膜及びその製造方法 - Google Patents

半導体薄膜及びその製造方法

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JPH10144606A
JPH10144606A JP8298752A JP29875296A JPH10144606A JP H10144606 A JPH10144606 A JP H10144606A JP 8298752 A JP8298752 A JP 8298752A JP 29875296 A JP29875296 A JP 29875296A JP H10144606 A JPH10144606 A JP H10144606A
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thin film
substrate
semiconductor thin
polymer material
germanium
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JP8298752A
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Atsushi Tanaka
淳 田中
Shigeru Aomori
繁 青森
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Sharp Corp
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Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 比較的耐熱性の低い高分子材料基板上に形成
された良質の半導体薄膜を提供すること。 【解決手段】 高分子材料基板上に形成され、主たる成
分がゲルマニウムよりなり、200mJ/cm2以下のエネル
ギー強度を有するレーザー光又はエネルギービームによ
り、少なくともその一部が結晶化又は再結晶化されてい
る半導体薄膜。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体薄膜及びそ
の製造方法に関し、より詳細には高分子材料基板上に形
成された半導体薄膜及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来か
ら、液晶表示装置の能動素子として用いられる薄膜トラ
ンジスタは、絶縁性基板上に通常アモルファスシリコン
薄膜が形成されて作製されているが、より良質の半導体
特性を得るため、200℃〜1000℃のプロセス温度
での光、熱、イオン、プラズマ等を使用する方法が使用
され、特に近年、アモルファスシリコン薄膜をレーザー
アニールにより結晶化して多結晶シリコンとして用いる
方法が使用され始めている。
【0003】例えば、特開昭58−206163号で
は、絶縁性基板上にアモルファスシリコン薄膜を形成し
た後にレーザーアニール処理を施し、結晶化させてい
る。このようにして結晶化された多結晶シリコン膜は、
アモルファスシリコンや固相成長により得られた多結晶
シリコン薄膜又は成膜時に既に多結晶であるシリコン薄
膜に比べ、結晶性が高く、欠陥が少ない。このため、ト
ランジスタの活性層として用いた場合、極めて優れた性
能を示し、高速駆動も可能となり、能動素子のみでな
く、駆動回路をも同一基板上に作製することが可能とな
る。また、このような薄膜トランジスタを、液晶ディス
プレイの能動素子に応用する場合には、基板として透光
性が求められることから、ガラス基板が用いられてい
る。
【0004】これに対し、衝撃に対する基板の割れや、
液晶表示装置の小型、軽量化に対応するため、基板とし
てプラスチック又は高分子フィルム等の高分子材料を用
いることが提案されている。しかし、これらの基板は、
耐熱性が十分でなく、製造プロセスで発生する熱によっ
て変形し易いため、形成プロセス温度を極めて低く抑え
る必要がある。そのため、耐熱性の低い高分子材料基板
上に、優れた特性の半導体薄膜を得るのは、従来の技術
では実現困難であった。
【0005】一方、アモルファスシリコンをレーザー照
射により結晶化する場合には、半導体層が熔融し、温度
が上昇するため、基板表面温度もその熱が伝わって上昇
するが、これを防ぐ手段として基板と半導体層の間に熱
バッファ層として熱拡散層を形成し、放熱効果を高める
方法(特開平4−33327号)や熱伝導率の低い熱バ
リア層を形成する方法(特開平5−326402号)等
が提案されている。
【0006】しかし、通常の薄膜トランジスタに用いら
れる膜厚50〜100nm程度の半導体薄膜であれば、
レーザー照射は130〜200mJ/cm2程度の比較的低い
エネルギーのレーザー光でもある程度の結晶化が観測さ
れるが、十分に結晶化を進め、優れた半導体特性を示す
良質の薄膜を得るためには200mJ/cm2以上、好ましく
は250mJ/cm2以上の高いエネルギーを有するレーザの
照射が必要となる。よって、半導体層の温度上昇も大き
くなり、前述の熱拡散層や熱バリア層を用いた場合で
も、基板の温度上昇を完全に抑えることは困難である。
特に比較的コストが低く、種類も豊富な、連続使用可能
温度が170℃以下の高分子材料基板上では、熱による
基板の損傷なしに十分に結晶化した良質の半導体膜を得
ることはできなかった。
【0007】なお、特開平4−33327号には、ポリ
イミドやガラス強化したフェノール樹脂等、耐熱温度が
200℃又はそれ以上の極めて特殊な高分子材料基板を
用いることにより、基板の損傷を避けながら、十分にエ
ネルギーを与えて良質の多結晶薄膜を形成する方法が開
示されているが、このような高耐熱性高分子は、基板コ
ストが非常に高くなるだけでなく、材料の種類が少ない
ため強度や透明度等の他の性質の選択性に対する自由度
が犠牲になる。従って、用途に応じて最適な材料を選択
することが極めて困難となる。
【0008】以上のように、半導体材料として最も一般
的で応用範囲の広いシリコンを用いるとともに、透明性
や強度等の性質の選択性の自由度があり、低コストの基
板を使用しながら、十分良質の結晶化薄膜を形成するこ
とは、実現されていないのが現状である。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、高分子
材料基板上に形成され、主たる成分がゲルマニウムより
なり、200mJ/cm2以下のエネルギー強度を有するレー
ザー光又はエネルギービームにより、少なくともその一
部が結晶化又は再結晶化されている半導体薄膜が提供さ
れる。
【0010】また、高分子材料基板上に、主たる成分が
ゲルマニウムよりなる薄膜を形成し、該薄膜を200mJ
/cm2以下のエネルギー強度を有するレーザー光又はエネ
ルギービームにより少なくともその一部を結晶化又は再
結晶化することからなる半導体薄膜の製造方法が提供さ
れる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明において、半導体薄膜が形
成される高分子材料基板とは、高分子材料によって形成
され、一般に当該分野に使用しうる基板であれば特に限
定されるものではなく、全ての基板を使用することがで
きる。しかし、この基板上に形成される半導体薄膜が、
その用途に応じた特性を発揮するために十分な結晶化又
は再結晶化を行うために十分な耐熱性等の性質を有して
いることが必要である。具体的には、ポリイミド、ポリ
アミドイミド、液晶ポリアリレート等の200℃以上で
の連続使用が可能である高分子材料基板、ポリエステ
ル、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリスルホ
ン、ポリエーテルイミド等の連続使用可能温度が170
℃以下の比較的耐熱性が低い高分子材料が挙げられる
が、なかでも、連続使用可能温度が170℃以下の高分
子材料が好ましい。つまり、200℃以上の連続使用可
能な高分子材料基板の場合には、その上への良質の半導
体薄膜の形成は比較的容易になるが、材料コストが極め
て高くなるとともに、種類そのものが極めて少なくなる
ため、機械的強度、光学的特性等の他の物性を適当に選
択する余地が極端に狭くなるなど応用性の観点から極め
て不利となる一方、後述するように、200mJ/cm2以下
のエネルギー強度を有するレーザー光又はエネルギービ
ームに耐えることができる基板は、連続使用可能温度が
170℃以下の高分子材料であり、しかも比較的コスト
が低いため経済的であり、その他の物性の選択が可能と
なるため好ましい。なお、本発明における高分子材料基
板は、厚さ、大きさ又は機械的強度、光学的特性等の他
の物性を用途に応じて適当に選択して使用することがで
きる。ここで、連続使用可能温度とは、荷重たわみ温度
とUL長期耐熱温度のうち、低い方に等しい温度と考え
ることができる。
【0012】上記高分子材料基板上に形成される半導体
薄膜は、ゲルマニウムを主成分としたものである。主た
る成分がゲルマニウムからなるとは、基本的な半導体特
性がゲルマニウム固有の物性によって支配される状態を
さし、例えば、用途によりキャリア生成のための不純物
やダングリングボンド終端のための水素等を数%オーダ
ーで含んでいてもよい。ゲルマニウムの融点は937℃
であり、シリコンの1410℃と比べ格段に低いため、
シリコンを用いた場合にくらべ、結晶化に要するエネル
ギーを極めて低く抑えることができる。このため、比較
的耐熱性の低い高分子性材料基板上に良質な半導体薄膜
を形成することが可能となり、基板の選択性が広がるほ
か、基板コストも大幅に下げることができる。また、半
導体薄膜としてゲルマニウムを用いることにより、物質
固有の半導体特性値がシリコンよりも高くなる。例え
ば、電子、正孔の移動度を比較すると、下記のようにそ
れぞれゲルマニウムの方が優れており、この結果、この
半導体薄膜を用いて薄膜トランジスタ等を作製した場
合、より優れた特性を示し、高速駆動も可能となる。
【0013】
【表1】
【0014】この際のゲルマニウムを主成分とした半導
体薄膜の膜厚は、特に限定されるものではなく、その用
途に応じて適宜調節して用いることができる。具体的に
は、少なくともその一部、好ましくは薄膜の全体におい
て結晶化又は再結晶化を可能とすることを考慮して、1
0nm〜1μm程度の膜厚であることが好ましい。具体
的には、この半導体薄膜を薄膜トランジスタの活性層と
して用いる場合には、20nm〜200nm程度が好まし
い。
【0015】上記半導体薄膜は、200mJ/cm2以下のエ
ネルギー強度を有するレーザー光又はエネルギービーム
により、少なくともその一部が結晶化又は再結晶化され
ているものであるが、200mJ/cm2以下のエネルギー強
度は、以下のデータに基づくものである。ゲルマニウム
の非晶質薄膜を、基板上に50nmの膜厚でスパッタ法
により成膜し、エキシマレーザー(XeCl:308n
m)を照射することによって結晶化を行い、その際のエ
ネルギーの変化による結晶化の進行をラマンスペクトル
により測定した。また、対象としてシリコンの非晶質薄
膜を同様に成膜し、ラマンスペクトルを測定した。その
結果を図4に示す。シリコンの場合、照射するレーザー
のエネルギーが200mJ/cm2を越えないと十分な結晶化
が行われていないのに対し、ゲルマニウムの場合には、
70mJ/cm2前後から結晶化が進み、150mJ/cm2でほぼ
十分に結晶化が行われていることが確認された。
【0016】また、非晶質薄膜の結晶化の際の照射レー
ザーエネルギーと基板表面温度の関係を測定した。その
結果を図5に示す。図5においては、石英基板上に、熱
バリア層として最も一般的に用いられる酸化シリコン薄
膜200nm程度を介して非晶質薄膜としてアモルファ
スシリコンを30nm程度形成してレーザーを照射し、
照射後1.5μ秒での測定値を示す。基板表面温度の測
定は、基板表面に形成された白金薄膜の電気抵抗値の変
化を利用した(測定法については例えばJpn. J. Appl.
Phys. 28(1989)L2131 等に紹介されている)。基板表面
温度は、レーザー照射直後の1μ秒以内の間に急激に上
昇し、熱バリア層が薄いほどその最高温度は高くなる。
その後、温度はなだらかに下降し、1μ秒経過以降では
熱バリア層の膜厚にほとんど依存せずほぼ一定の値とな
った。なお、図5においては、熱バリア層の膜厚が20
0nmでの値であるが、膜厚が100nm〜1μmの範囲で
も、±10℃程度の違いしか生じなかった。また、各種
高分子材料基板を用いてシリコンのレーザー結晶化を試
みたところ、照射後1.5μ秒での基板表面温度が基板
の連続使用可能温度を上回るものに関しては明らかに基
板の損傷が観測されたが、照射後1μ秒以内での最高温
度が基板の連続使用可能温度を多少上回っても損傷は確
認されなかった。また、シリコンにかえてゲルマニウム
を用いた場合も、高分子材料基板上での照射エネルギー
に対する基板表面温度の変化は図5の結果と一致した。
このことから、照射後1.5μ秒での基板表面温度は、
その基板で用い得る照射エネルギーの目安と考えること
ができる(従来は単純に最高温度のみが基板の耐熱性に
関する議論の対象となっていた)。従って、例えば、連
続使用可能温度が170℃以下の基板では、200mJ/c
m2以上のエネルギーのレーザー照射は適当ではないこと
が確認された。
【0017】以上の結果から、半導体薄膜を形成して、
200mJ/cm2以下のエネルギー強度を有するレーザー又
はエネルギービーム照射による結晶化を行う場合には、
連続使用可能温度が170℃以下の高分子性基板上で結
晶化が実現可能であり、基板に与える損傷や熱収縮等の
影響は少なくてすむことが確認され、本発明において、
半導体薄膜を200mJ/cm2以下のエネルギー強度を有す
るレーザー光又はエネルギービームにより、少なくとも
その一部を結晶化又は再結晶化するものとしている。ま
た、70mJ/cm2以下のエネルギーを用いても、半導体薄
膜中の欠陥等をある程度減少させることができ、膜質改
善の効果はあるが、半導体薄膜の結晶化が十分に行われ
ない場合があるため、70mJ/cm2以上のエネルギーを用
いることが好ましい。
【0018】上記レーザ光又はエネルギービームは、A
rF、KrF、XeCl等の紫外線エキシマレーザー、
これらと同程度の波長を有するエキシマランプ、Arレ
ーザー、さらに電子ビーム、イオンビーム等の各種エネ
ルギービームを用いてもよく、パルスレーザーとして照
射してもよい。また、本発明において、半導体薄膜は、
熱バリア層を介して高分子材料基板上に形成されていて
もよい。この熱バリア層は、半導体薄膜の結晶化又は再
結晶化の際に、基板に熱によるダメージを与えないよう
に機能させるものであり、例えば、酸化シリコン、窒化
シリコン、酸化アルミニウム等の熱伝導性の比較的小さ
い絶縁膜を用いることが好ましい。この熱バリア層の膜
厚は、厚いほど熱バリア効果が高くなるが、厚くなると
クラック等の欠陥が生じやすくなったり、生産性がおち
ることがあるため、レーザー光又はエネルギービーム照
射時に基板に損傷が現れない程度に薄くすることが好ま
しい。具体的には、使用するレーザー種、エネルギー、
高分子材料基板種、その上に形成する半導体薄膜の膜厚
等に応じて適宜調節することができ、30nm〜3μm
程度が挙げられ、好ましくは300nm程度以下であ
る。これら熱バリア層は、例えばスパッタ法、蒸着法、
CVD法、イオンプレーティング法等の手法を用い形成
することができる。この際、プロセス温度は基板の連続
使用可能温度以上に上げないよう注意が必要である。ま
た、プラズマ等による基板の損傷にも十分に気を付ける
必要がある。
【0019】本発明の製造方法において、高分子材料基
板上に主たる成分がゲルマニウムよりなる結晶化又は再
結晶化薄膜を形成する方法として、まず、上述した高分
子材料基板上に、主たる成分がゲルマニウムよりなる薄
膜を形成する。この際のゲルマニウム薄膜は、例えば、
スパッタ法、蒸着法、CVD法、イオンプレーティング
法等の手法を用いて、非晶質、単結晶、多結晶又はその
一部が非晶質、単結晶、多結晶等になるように形成する
ことができる。なお、成膜の際には、上述の熱バリア層
を形成する場合と同様に、基板の温度を連続使用可能温
度以上に上げないようにすることが必要であり、プラズ
マ等による基板の損傷にも十分に気を付ける必要があ
る。
【0020】次いで、成膜したゲルマニウム薄膜に20
0mJ/cm2以下のエネルギー強度を有するレーザー光又は
エネルギービームを照射して、少なくともその一部、好
ましくはその全体を結晶化又は再結晶化する。なお、結
晶化等の際には、基板温度を連続使用可能温度以上に上
げないようにすることが必要である。このため、上述の
ように基板上に熱バリア層を形成しておいてもよいし、
基板が熱ダメージを受けない程度にあらかじめ昇温した
状態や、基板を真空中に設置した状態でレーザー光等を
照射してもよい。以下に本発明の半導体薄膜及びその製
造方法の実施例を説明する。
【0021】実施例1 まず、図1(a)に示したように、表面にアンダーコー
ト層(図示せず)を設けた厚さ0.5mmのポリカーボネ
ート基板1上に熱バリア層として酸化シリコン層2を通
常のスパッタ法により300nmの膜厚で成膜した。この
基板1の連続使用可能温度は150℃であったため、
熱、プラズマ等で基板1が損傷を受けないよう配慮し
た。
【0022】次いで、図1(b)に示したように、酸化
シリコン層2上に半導体材料であるアモルファスゲルマ
ニウム3aを通常のスパッタ法を用いて膜厚50nmで成
膜した。この段階では、特に基板1に曇り、反り、うね
り等は観察されなかった。続いて、図1(c)に示した
よに、レーザー照射4によりアモルファスゲルマニウム
3aの結晶化を行い、図1(d)に示したようにゲルマ
ニウム層3を形成した。レーザーはXeClエキシマレ
ーザー(波長:308nm)を用い、半値幅30nsのパル
ス、180mJ/cm2のエネルギーで照射を行った。基板1
は、特に前もって昇温等は行わず、大気中で室温にて照
射を行った。照射後の基板1には特に曇り、反り、うね
り等は観察されず、損傷も認められなかった。また、ゲ
ルマニウム層3にもクラックの発生やアブレーション等
の異常は観察されなかった。
【0023】なお、比較例として、180mJ/cm2のエネ
ルギーでの照射に代えて、300mJ/cm2のエネルギーで
の照射を行った以外は上記と同様の方法によりゲルマニ
ウム層を形成した場合、基板には明らかに損傷が認めら
れた。上記実施例で得られたゲルマニウム層3のラマン
スペクトルを、単結晶ゲルマニウム、アモルファスゲル
マニウムと比較して図2に示す。この際の光源はアルゴ
ンレーザーを用い、波長:514.5nm、出力:150
Wに設定して、60secの測定を行った。図2によれ
ば、上記実施例で得られたゲルマニウム層(b)は、層
中にストレスが生じているため、単結晶ゲルマニウム層
(c)と比較して若干のシフトが見られるものの、30
0cm-1付近にはっきりとしたピークが出現しており、極
めて良質の結晶となっていることが分かる。一方、レー
ザー照射を行っていないアモルファスゲルマニウム
(a)では、このようなピークは一切観察されなかっ
た。
【0024】また、上記実施例とは別に、エネルギー値
の異なるレーザーを照射した試料を上記実施例と同様に
作製してラマンスペクトルを測定したところ、70mJ/c
m2を下まわる試料では、照射を行わなかった試料と同
様、ピークは一切観察されなかった。これは第2図に示
した石英基板を用いた結果ともよく一致している。
【0025】実施例2 まず、実施例1と同様に表面にアンダーコート層(図示
せず)を設けた厚さ0.3mmのポリスルホン基板上に熱
バリア層として酸化シリコン層を通常のEB蒸着法によ
り100nmの膜厚で成膜した。この基板の連続使用可能
温度は150℃であったため、熱、プラズマ等で基板が
損傷を受けないよう配慮した。
【0026】次いで、酸化シリコン層上に半導体材料で
あるアモルファスゲルマニウムを通常のプラズマCVD
法を用いて膜厚30nmで成膜した。この際の基板温度は
120℃に保ち、プラズマ等による損傷が生じないよう
に配慮した。反応圧力は20Pa、RFパワーは10mW/c
m2とし、反応ガスとしてGeH4:10sccm、希釈ガス
としてH2 :50sccmを使用した。この段階では、特に
基板に曇り、反り、うねり等は観察されなかった。
【0027】続いて、レーザー照射によりアモルファス
ゲルマニウムの結晶化を行い、ゲルマニウム層を形成し
た。レーザーはKrFエキシマレーザー(波長:248
nm)を用い、半値幅20ns、照射領域1mm×20nmのパ
ルスを0.1mmステップで移動させながらマルチ照射を
行った。このとき照射したエネルギーは1パルスあたり
150mJ/cm2であった。基板は、前もって昇温等は行わ
ず、大気中で室温にて照射した。照射後の基板には特に
曇り、反り、うねり等は観察されず、損傷も認められな
かった。また、ゲルマニウム層にもクラックの発生やア
ブレーション等の異常は観察されなかった。
【0028】上記実施例で得られたゲルマニウム層のラ
マンスペクトルを、実施例1と同様に測定したところ、
図2(b)と同様のピークが観察され、極めて良質の結
晶となっていることが確認された。
【0029】実施例3 まず、図3(a)に示したように、実施例1と同様に表
面にアンダーコート層(図示せず)を設けた厚さ0.1
5mmのポリエーテルイミド基板11上に、半導体材料で
あるアモルファスゲルマニウム12aを実施例2と同様
のプラズマCVD法を用いて100nmの膜厚で成膜し
た。この基板11の連続使用可能温度は170℃であっ
たため、プラズマ、熱等で基板11が損傷を受けないよ
う配慮した。この段階で特に基板11に曇り、反り、う
ねり等は観察されなかった。
【0030】次いで、レーザー13照射によりアモルフ
ァスゲルマニウム12aの結晶化を行い、ゲルマニウム
層12を形成した。レーザー13はKrFエキシマレー
ザー(波長:248nm)を用い、半値幅20nsのパル
ス、120mJ/cm2のエネルギーにて照射した。基板11
は、前もって昇温等は行わず、大気中で室温にて照射し
た。照射後の基板11には特に曇り、反り、うねり等は
観察されず、損傷も認められなかった。また、ゲルマニ
ウム層12にもクラックの発生やアブレーション等の異
常は観察されなかった。
【0031】上記実施例で得られたゲルマニウム層のラ
マンスペクトルを、実施例1と同様に測定したところ、
図2(b)と同様のピークが観察され、極めて良質の結
晶となっていることが確認された。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、半導体薄膜の主たる成
分としてゲルマニウムを用いているため、シリコンを用
いる場合よりも良好な物質固有の半導体特性値、例えば
電子、正孔の移動度等を得ることができ、種々の素子、
例えば、薄膜トランジスタ、光起電力装置やセンサー等
の素子に用いた場合に優れた特性を発揮させることがで
きる。また、シリコンを用いた場合に比較して、十分結
晶化又は再結晶化に要するエネルギーを200mJ/cm2
下と大幅に減少させることができる。これにより、熱ダ
メージ等、基板に与える影響を減少させることができ、
連続使用可能温度が170℃よりも大きな特殊な高分子
材料を使用する必要がなく、安価で入手が容易な高分子
材料基板を用いることができるというように、基板の選
択性が広がる。加えて、十分結晶化又は再結晶化に要す
るエネルギーを小さくすることができるために、熱伝導
を抑えるために特殊材料で熱バリア層等を形成したり、
熱バリア層を極めて厚く形成するなどの方法を採用する
ことによる生産性の低下及び生産コストの上昇の問題を
回避し、直接基板上に、あるいは酸化シリコン等の薄い
熱バリア層を形成するようなごく簡便な方法で、基板の
損傷をほぼ完全に抑えることができる。
【0033】しかも、ゲルマニウムを用いることによ
り、結晶化又は再結晶化に十分なエネルギーが与えられ
ているため、極めて良好な膜質を有する半導体薄膜を得
ることができる。また、本発明の方法によれば、基板上
に形成されたゲルマニウムに、200mJ/cm2以下のエネ
ルギーのレーザー光又はエネルギービームを照射するこ
とにより、連続使用可能温度が170℃以下の基板上で
も、十分に結晶化又は再結晶化を進めることができ、良
質の半導体薄膜を、極めて容易に形成することができる
こととなり、基板の選択性が多いに広がり、コストや応
用性の点で非常に有利となるため、これまでにない半導
体薄膜の利用法が実現可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半導体薄膜の製造方法の実施例を示す
要部の概略断面製造工程図である。
【図2】本発明の半導体薄膜と他の半導体とのラマンス
ペクトルを示す図である。
【図3】本発明の半導体薄膜の製造方法の別の実施例を
示す要部の概略断面製造工程図である。
【図4】ラマンスペクトルによるゲルマニウムとシリコ
ンとのエネルギーによる結晶化の進行の差異を示す図で
ある。
【図5】シリコンへのレーザー照射エネルギーと基板表
面温度との関係を示す図である。
【符号の説明】
1、11 高分子性材料基板 2 酸化シリコン層(熱バリア層) 3、12 ゲルマニウム層(結晶化された半導体薄膜) 3a、12a アモルファスゲルマニウム 4、13 レーザー光又はエネルギビーム

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高分子材料基板上に形成され、主たる成
    分がゲルマニウムよりなり、200mJ/cm2以下のエネル
    ギー強度を有するレーザー光又はエネルギービームによ
    り、少なくともその一部が結晶化又は再結晶化されてい
    ることを特徴とする半導体薄膜。
  2. 【請求項2】 高分子材料基板が、連続使用可能温度1
    70℃以下の高分子材料基板である請求項1記載の半導
    体薄膜。
  3. 【請求項3】 半導体薄膜が、熱バリア層を介して高分
    子材料基板上に形成されている請求項1又は2記載の半
    導体薄膜。
  4. 【請求項4】 レーザー光又はエネルギービームが、7
    0mJ/cm2以上のエネルギー強度を有する請求項1〜3の
    いずれかに記載の半導体薄膜。
  5. 【請求項5】 高分子材料基板上に、主たる成分がゲル
    マニウムよりなる薄膜を形成し、該薄膜を200mJ/cm2
    以下のエネルギー強度を有するレーザー光又はエネルギ
    ービームにより少なくともその一部を結晶化又は再結晶
    化することからなる半導体薄膜の製造方法。
  6. 【請求項6】 高分子材料基板が、連続使用可能温度1
    70℃以下の高分子材料基板である請求項5記載の半導
    体薄膜の製造方法。
  7. 【請求項7】 高分子材料基板上に熱バリア層を形成し
    た後、該熱バリア層上に主たる成分がゲルマニウムより
    なる薄膜を形成する請求項5又は6記載の製造方法。
  8. 【請求項8】 レーザー光又はエネルギービームが、7
    0mJ/cm2以上のエネルギー強度を有する請求項5〜7の
    いずれかに記載の方法。
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