JPH10149874A - 抵抗発熱ヒータ - Google Patents

抵抗発熱ヒータ

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JPH10149874A
JPH10149874A JP30603896A JP30603896A JPH10149874A JP H10149874 A JPH10149874 A JP H10149874A JP 30603896 A JP30603896 A JP 30603896A JP 30603896 A JP30603896 A JP 30603896A JP H10149874 A JPH10149874 A JP H10149874A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ヒータ表面に大きな温度むらが生じることな
く、半導体ウエハの熱処理を良好に行ないうる抵抗発熱
ヒータを提供する。 【解決手段】 抵抗発熱ヒータ1は、C/Cコンポジッ
ト製のヒータ本体2と、ヒータ本体2の放熱面に化学蒸
着により被覆形成した炭化珪素膜3とからなる。炭化珪
素膜3においては、ミラー指数表示における(220)
面又は(111)面にそのX線回折強度比がピーク強度
で90%以上となるように強配向されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体製造装置に
おいて半導体ウエハを直接加熱するために使用される抵
抗発熱ヒータに関するものであり、特に、炭素質材から
なるヒータ本体の放熱面に化学蒸着による炭化珪素膜を
被覆形成してある抵抗発熱ヒータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体製造装置による成膜工程,酸化工
程,アニール工程等においては、図4に示す如く、適宜
の治具11により支持させた半導体ウエハ10を、一般
に、黒鉛やC/Cコンポジット(カーボン繊維強化カー
ボン複合材)等からなる抵抗発熱ヒータ1で直接加熱す
ることが行なわれているが、抵抗発熱材である黒鉛等は
不可避不純物を含有するものであるから、加熱時に不純
物がヒータ1から放出して半導体ウエハ10を汚染する
虞れがある。
【0003】そこで、従来からも、ヒータ表面を化学蒸
着(CVD)により高純度の炭化珪素膜で被覆して、ヒ
ータからの汚染物質放散を防止するようにすることが提
案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記した半
導体ウエハの熱処理工程においては、半導体ウエハ10
を均一に熱処理することが極めて重要であり、そのため
に抵抗発熱ヒータ1の表面温度を厳密に制御することが
要求されている。
【0005】しかし、表面を炭化珪素膜で被覆した抵抗
発熱ヒータ1によっては、膜表面における発熱温度が均
一とならず大きな温度むらが生じて、膜表面からの熱放
射が不均一となるため、半導体ウエハ10の熱処理を良
好に行い得ないでいたのが実情である。なお、膜表面に
おける温度むらとは、膜表面の一定箇所における温度を
一定に保持させたときにおいて、膜表面における最高温
度箇所と最低温度箇所との温度差をいうものとし、炭化
珪素膜で被覆した従来ヒータにあっては、一般には、3
0℃以上の温度むらが生じることが指摘されている。
【0006】そこで、本発明者は、膜表面に温度むらが
生じる原因を究明すべく、種々の実験,研究を行った
が、その結果、温度むらが化学蒸着膜である炭素珪素膜
における結晶構造に起因することが判明した。
【0007】すなわち、通常の成膜条件下で炭化珪素の
化学蒸着を行った場合、蒸着膜の結晶面は無配向となる
か、ミラー指数表示における(111)面に弱配向され
ることになり、結晶方位が区々となる。一方、炭化珪素
は一種の半導体物質であるから、ヒータ1が発熱して炭
化珪素膜が加熱されると、炭化珪素膜の通電性は高温と
なるに従って向上する。したがって、炭化珪素膜が無配
向又は(111)面への弱配向となっていると、結晶方
位の違いから電気抵抗値が区々となり、炭化珪素膜の発
熱状態が均一とならず、温度むらが生じることになる。
さらに、熱伝導率は結晶方位によって異なることから、
炭化珪素膜における熱伝導率が結晶方位の違いにより区
々となり、ヒータ発熱による炭化珪素膜の熱歪み(熱膨
張)が均一とならず、膜表面が波打った凹凸面に変形せ
しめられることになる。そして、膜表面がこのように波
打つと、当然に膜表面からの輻射が不均一となり、この
ことによっても温度むらが生じることになる。勿論、か
かる膜表面における熱歪みの不均一現象は、上記した如
く電気抵抗値の違いにより発熱状態が不均一となること
によって、より顕著に生じることになる。
【0008】このように、炭化珪素膜が無配向又は(1
11)面への弱配向となっている炭化珪素膜にあって
は、結晶方位が区々であるために、電気抵抗値,熱伝導
率,熱歪みが不均一となり、そのことによって膜表面が
均一に発熱せず、膜表面に温度むらが生じるのである。
【0009】本発明は、かかる究明点に基づいてなされ
たもので、炭化珪素膜の表面に大きな温度むらが生じる
ことなく、半導体ウエハの熱処理を良好に行ないうる抵
抗発熱ヒータを提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、炭素質材から
なるヒータ本体の放熱面に化学蒸着による炭化珪素膜を
被覆形成してある抵抗発熱ヒータにおいて、上記した目
的を達成すべく、炭化珪素膜を、ミラー指数表示で特定
される一の結晶面(以下「被配向面」という)にそのX
線回折強度比がピーク強度で90%以上となるように強
配向されたものとしておくことを提案する。被配向面
は、蒸着条件等に応じて、任意に選定することができる
が、一般には、ミラー指数表示における(220)面又
は(111)面に強配向させておくことが好ましい。
【0011】ここに、被配向面のX線回折強度比とは、
厳密には、X線回折装置によって測定されるピーク強度
(米国ASTM規格に基づく粉末X線回折値により補正
したもの)において、被配向面を含む全ての結晶面にお
けるピーク強度の合計値に対する被配向面のピーク強度
の比率をいうが、一般に、結晶面の配向度は(111)
面において最も高く(220)面がこれに続くものであ
ることから、以下の説明においては、便宜上、被配向面
が(111)面以外の(220)面等である場合には、
被配向面と(111)面との合計ピーク強度に対する比
率をいうものとし、また被配向面が(111)面である
場合には、被配向面と(220)面との合計ピーク強度
に対する比率をいうものとする。したがって、例えば、
被配向面が(220)面等であり、そのX線回折強度比
が90%であるというときは、(111)面のX線回折
強度比が10%であるということになる。また、被配向
面が(111)面であり、そのX線回折強度比が90%
であるというときは、(220)面のX線回折強度比が
10%であるということになる。
【0012】このように、ヒータ本体の放熱面に、炭化
珪素膜を、一の被配向面に強配向させた状態でつまり被
配向面のX線回折強度比が90%以上となる状態で化学
蒸着させておくと、膜表面の温度が均一化されて、大き
な温度むらを生じることがない。
【0013】すなわち、炭化珪素膜にあっては、結晶方
位が被配向面の方向に揃えられていることから、炭化珪
素膜の何れの箇所においても電気抵抗値及び熱伝導率が
異ならず均一化され、膜表面における発熱状態や熱歪み
が均一となる。その結果、膜表面における温度むらの発
生が可及的に抑制されことになる。
【0014】ところで、被配向面への配向度が高くなる
に従い、つまり被配向面のX線回折強度比が高くなるに
従い、炭化珪素膜における電気抵抗値及び熱伝導率の均
一度は高くなり、膜表面温度の均一化はより促進される
ことになる。特に、被配向面のX線回折強度比が95%
以上となると、膜表面における温度むらは殆ど無視でき
る程度にまで小さくなり、半導体ウエハの熱処理を極め
て良好に行なうことができる。したがって、被配向面の
X線回折強度比が95%以上とした炭化珪素膜を被覆形
成した抵抗発熱ヒータを使用して、半導体ウエハの熱処
理を行なった場合、他の製造工程を適正なものとしてお
くことで、最高品質の半導体を得ることができる。この
点から、被配向面のX線回折強度比は95%以上として
おくことがより好ましい。なお、理論的には、被配向面
のX線回折強度比を100%としておくことが最も好ま
しい。しかし、厳密な意味において被配向面のX線回折
強度比を100%とした炭化珪素膜は単結晶膜であるか
ら、実際上は、被配向面のX線回折強度比を100%に
限りなく近づけておくことが最も好ましいことになる。
また、被配向面の選択は、ヒータ本来の発熱機能の面か
らは格別の差を生じず、上記した如く任意に行なうこと
ができるが、膜表面の研磨,研削の容易性及び強配向の
容易性等を考慮すれば、(220)面に強配向させてお
くことがより好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、発明の実施の形態を図面に
基づいて具体的に説明する。
【0016】すなわち、本発明に係る抵抗発熱ヒータ1
は、図1及び図2に示す如く、炭素質材からなる抵抗発
熱体たるヒータ本体2と、その放熱面に化学蒸着により
被覆形成した炭化珪素膜3とからなる。
【0017】ヒータ本体2は、図1に示す如く、全体と
して炭素質材からなる薄肉円板形状をなすもので、その
中心点Aの近傍から外周方向へと螺旋状に延びる逆向き
のスリット4a,4bを形成してなるものである。すな
わち、炭素質材からなる螺旋帯状部である発熱部5a,
5bが、スリット4a,4bを挟む対向状態で、中心点
Aから逆方向に延びる形態をなしている。各発熱部5
a,5bの端部には、図示しない通電用電極(カーボン
電極等)を取着,接続するための通電部6a,6bが形
成されていて、通電部6a,6bに通電させることによ
って、ヒータ本体2つまり発熱部5a,5bが抵抗発熱
されるようになっている。なお、スリット4a,4bな
いし発熱部5a,5bの周縁形状は、中心点A及び通電
部6a,6bを通過する横中心線X−X線に対して対称
円弧形状をなしており、図1において、横中心線X−X
線より上方側においては中心点Aの右側に位置する第1
点O 1 を中心とする半円形状をなし、横中心線X−X線
より下方側においては中心点Aの左側に位置する第2点
2 を中心とする半円形状をなしている。第1点O1
第2点O2 とは、横中心線X−X上に位置しており、中
心点Aから反対方向に同一量L偏倚している。また、ス
リット4a,4bの幅W0 は、発熱部5a,5bの幅W
に比して極めて小さい。また、スリット本体2の厚さ
は、その外径寸法や剛性,均熱性等を考慮して適宜に設
定されるが、一般には、1〜5mm程度としておくこと
が好ましい。
【0018】ヒータ本体2の構成材としては、抵抗発熱
体構成材料として一般に使用されるあらゆる炭素質材を
使用することができるが、一般には、電気比抵抗が10
-2〜10-3Ω・ -cm程度のC/Cコンポジット,焼結
黒鉛,熱分解黒鉛,反応焼結炭化珪素,常圧焼結炭化珪
素,ホットプレス焼結炭化珪素等が使用される。
【0019】炭化珪素膜3は、ヒータ本体1の放熱面つ
まり通電部6a,6bを除く発熱部5a,5bの両面
に、均一な厚さで化学蒸着されている。而して、この炭
化珪素膜3にあっては、蒸着条件を制御することによっ
て、一の被配向面にそのX線回折強度比が90%以上と
なるように強配向せしめられている。被配向面として
は、ミラー指数表示における(220)面,(111)
面,(200)面等を任意に選定することができる。被
配向面への強配向は、被配向面や膜厚等の条件に応じ
て、蒸着温度や成膜速度等を適宜に制御することによっ
て行なわれる。具体的には、(220)面に強配向させ
る場合には、例えば、非酸化雰囲気において、蒸着温度
1300〜1500℃,成膜速度10〜数10μm/h
の条件で化学蒸着を行なう。また、(111)面に強配
向させる場合は、例えば、30mmHg程度の減圧雰囲
気において、成膜速度を50μm/hr程度とした条件
で化学蒸着を行なう。なお、蒸着条件によっては、スリ
ット4a,4bを挟んで対向する発熱部5a,5bの円
弧状側面にも炭化珪素膜が形成されることがあるが、か
かる円弧状側面については、図4に示す如き形態で行な
う半導体ウエハ10の熱処理上、放熱面たり得ず、炭化
珪素膜形成の有無が格別のメリットないしデメリットを
招来することはない。勿論、かかる円弧状側面に、積極
的に、炭化珪素膜を形成しないように或いは逆に炭化珪
素膜を形成するように、蒸着条件を工夫することも可能
である。
【0020】炭化珪素膜3の構成材としては、高純度の
炭化珪素が使用されるが、一般には、β型の炭化珪素を
使用することが好ましい。また、炭化珪素膜3の膜厚
は、一般に、20μm以上、より好ましくは50μm以
上であって、200μm以下としておくことが好まし
い。すなわち、膜厚が20μm未満であると、炭化珪素
膜にピンホールが生じて、ヒータ本体2が酸化,減量す
る虞れがあり、ヒータ寿命の保証が困難である。そし
て、炭化珪素膜3自体の酸化消耗や母材たるヒータ本体
への接着強度(非剥離性)等をも考慮すると、ヒータ寿
命上、膜厚を50μm以上としておくことがより好まし
い。さらに、炭化珪素膜3はヒータ本体2の放熱面を均
一厚さで被覆するものとしておく必要があるが、膜厚が
200μmを超えると、均一な厚さの炭化珪素膜3を形
成することが困難であり、却って発熱の均一性を損なう
虞れがあり、経済的にも無駄である。
【0021】なお、本発明に係る抵抗発熱ヒータ1は、
上記した形態に限定されるものではなく、本発明の基本
的原理を逸脱しない範囲において、適宜に改良,変更す
ることができる。特に、ヒータ本体2の形状は、半導体
ウエハ10の形状等に応じて任意に変更することがで
き、例えば、図3に示す如きものとしておくことができ
る。すなわち、図3(A)に示すものでは、ヒータ本体
2全体が円板形状をなしており、対向方向に交互に平行
して延びる複数の直線状スリット4c…,4d…によ
り、一条の帯状発熱部5cが蛇行状に形成されている。
また、同図(B)に示すものでは、ヒータ本体2全体が
矩形板形状をなしており、同図(A)に示すものと同様
に、対向方向に交互に平行して延びる複数の直線状スリ
ット4e…,4f…により、一条の帯状発熱部5dが蛇
行状に形成されている。また、同図(C)に示すもので
は、一条の螺旋状スリット4gにより、一条の帯状発熱
部5eが螺旋状に形成されている。この場合、一方の通
電部6bはヒータ本体2の中心部に形成されている。
【0022】
【実施例】実施例として、4枚のヒータ本体2…を図1
に示す円板形状(板厚:8mm、中心点Aと第1点O1
又は第2点O2 との距離L:14mm、発熱部5a,5
bの幅W:25mm、スリット4a,4bの幅W0 :3
mm、第1点O1 を中心とする発熱部5aの最外周縁の
円弧半径及び第2点O2 を中心とする発熱部5bの最外
周縁の円弧半径:175mm)に東洋炭素社製の焼結カ
ーボン(IG11)を使用して製作し、各ヒータ本体2
の放熱面たる発熱部5a,5bの両面に高純度のβ型炭
化珪素を化学蒸着して、本発明に係る第1〜第4実施例
ヒータ11 〜14 を得た。このとき、蒸着条件を各別に
制御して、炭化珪素膜3における結晶面が、第1実施例
ヒータ11 では(220)面にそのX線回折強度比95
%((111)面のX線回折強度比は5%)となるよう
に強配向せしめられ、第2実施例ヒータ12 では(11
1)面にそのX線回折強度比95%((220)面のX
線回折強度比は5%)となるように強配向せしめられ、
第3実施例ヒータ13 では(220)面にそのX線回折
強度比90%((111)面のX線回折強度比は10
%)となるように強配向せしめられ、第4実施例ヒータ
4 では(111)面にそのX線回折強度比90%
((220)面のX線回折強度比は10%)となるよう
に強配向せしめられるようにした。各ヒータにおける炭
化珪素膜3の膜厚は250μmとした。
【0023】また、比較例として、上記実施例と同一形
状,同一材質の5枚のヒータ本体2…を製作して、各ヒ
ータ本体2の放熱面に上記実施例と同材質の炭化珪素を
化学蒸着して、第1〜第5比較例ヒータ1´1 〜1´5
を得た。このとき、上記実施例におけると同様に、蒸着
条件を各別に制御して、炭化珪素膜3における結晶面
が、第1比較例ヒータ1´1 では(220)面にそのX
線回折強度比80%((111)面のX線回折強度比は
20%)となるように配向せしめられ、第2比較例ヒー
タ1´2 では(111)面にそのX線回折強度比80%
((220)面のX線回折強度比は20%)となるよう
に配向せしめられ、第3比較例ヒータ1´ 3 では(22
0)面にそのX線回折強度比50%((111)面のX
線回折強度比は50%)となるように配向せしめられ、
第4比較例ヒータ1´4 では(111)面にそのX線回
折強度比50%((220)面のX線回折強度比は50
%)となるように強配向せしめられるようにし、更に第
5比較例ヒータ1´5 では炭化珪素膜3における結晶面
が無配向となるようにした。なお、各ヒータにおける炭
化珪素膜3の膜厚は、上記実施例と同一とした。
【0024】そして、各実施例ヒータ11 〜14 及び各
比較例ヒータ1´1 〜1´5 に通電し、光高温計(千野
社製IRU)を使用して、各ヒータの膜表面における中
心箇所Aの平均温度を1500℃に保持させつつ、図1
に示す5箇所B〜Eの温度を測定し、A箇所を含めた6
箇所A〜Eにおける最高温度箇所と最低温度箇所との温
度差(温度むら)を求めた。なお、A,B,D,Eは横
中心線X−X上の箇所であり、C,Fは中心箇所Aを通
って横中心線X−Xに直交する縦中心線Y−Y上の箇所
である。
【0025】その結果、配向させた(220)面若しく
は(111)面のX線回折強度が50%である第3若し
くは第4比較例ヒータ1´3 ,1´4 又は炭化珪素膜3
が無配向である第5比較例1´5 においては、温度むら
が30℃を遙に上回った。一方、配向させた(220)
面若しくは(111)面のX線回折強度が90%に近い
80%である第1若しくは第2比較例ヒータ1´1 ,1
´2 においては、温度むらが30℃よりやや小さくなっ
た。このように、比較例ヒータ1´1 〜1´5では、温
度むらが少なくとも30℃前後であり、半導体ウエハの
熱処理を良好に行ないうるには不充分であることが確認
された。
【0026】これに対して、膜結晶面を(220)面又
は(110)面に強配向させた実施例ヒータ11 〜14
では、何れも、膜表面における温度むらが15℃以下で
あり、温度むらの発生が効果的に抑制されていることが
確認された。特に、強配向させた(220)面又は(1
11)面のX線回折強度が95%である第1又は第2実
施例ヒータ11 ,12 では、温度むらが光高温計による
検出限界(10℃)を下回っており、求めることができ
なかったが、少なくとも、温度むらが10°未満となっ
ていることは明白であり、温度むらが殆ど生じていない
か、生じていても発熱温度(1600℃)に比して無視
できる程度に極めて小さいことが容易に推測される。
【0027】以上のことから、膜結晶面を一の被配向面
にそのX線回折強度比が90%以上(より好ましくは9
5%以上)となるように強配向させておくことにより、
膜表面の発熱温度を可及的に均一化させることができ、
ヒータからの熱放射を均一に行うことができることが確
認された。また、被配向面の違いによっては膜表面温度
の均一化効果に差がなく、その効果の程度は、主とし
て、被配向面の配向度つまり被配向面のX線回折強度比
の高低によるものであり、そのX線回折強度比が高くな
るに従って膜表面温度の均一化効果がより顕著に発揮さ
れることが理解される。
【0028】
【発明の効果】以上の説明から容易に理解されるよう
に、本発明の抵抗発熱ヒータは、炭化珪素膜において結
晶方位を揃えておくことにより電気抵抗値,熱伝導率,
熱歪み(熱膨張)の均一化を図ったものであるから、ヒ
ータ表面である膜表面に大きな温度むらが生じず、膜表
面の温度を均一に保持させることができるものである。
したがって、本発明の抵抗発熱ヒータを使用することに
よって、半導体ウエハを均一且つ良好に熱処理すること
ができ、その温度制御を正確且つ適正に行うことがで
き、ひいては高品質の半導体を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る抵抗発熱ヒータの一例を示す平面
図である。
【図2】同ヒータの要部の縦断側面図である。
【図3】抵抗発熱ヒータの変形例を示す平面図である。
【図4】半導体ウエハの熱処理工程における当該ウエハ
と抵抗発熱ヒータとの位置関係を示す縦断側面図であ
る。
【符号の説明】
1…抵抗発熱ヒータ、2…ヒータ本体、3…炭化珪素
膜、4a,4b,4c,4d,4e,4f,4g…スリ
ット、5a,5b,5c,5d,5e…発熱部、6a,
6b…通電部。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭素質材からなるヒータ本体の放熱面に
    化学蒸着による炭化珪素膜を被覆形成してある抵抗発熱
    ヒータにおいて、炭化珪素膜が、ミラー指数表示で特定
    される一の結晶面にそのX線回折強度比がピーク強度で
    90%以上となるように強配向されたものであることを
    特徴とする抵抗発熱ヒータ。
  2. 【請求項2】 前記一の結晶面がミラー指数表示におけ
    る(220)面又は(111)面であることを特徴とす
    る、請求項1に記載する抵抗発熱ヒータ。
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