JPH10154603A - V型電気抵抗温度特性材料 - Google Patents

V型電気抵抗温度特性材料

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JPH10154603A
JPH10154603A JP31388496A JP31388496A JPH10154603A JP H10154603 A JPH10154603 A JP H10154603A JP 31388496 A JP31388496 A JP 31388496A JP 31388496 A JP31388496 A JP 31388496A JP H10154603 A JPH10154603 A JP H10154603A
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Takehiro Dan
武弘 檀
Mitsuru Egashira
満 江頭
Yoshio Kyono
純郎 京野
Hiroshi Fudoji
浩 不動寺
Norio Shintani
紀雄 新谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 正、負の温度特性を大きな自由度を持って別
個に選択できる、任意の複雑形状での使用が可能なV型
電気抵抗温度特性材料を提供する。 【解決手段】 正(または負)の電気抵抗温度特性を持
つ親粒子(13)と、親粒子径以下の大きさの負(また
は正)の電気抵抗温度特性を持つ子粒子(4)と、この
親、子粒子とオーミック接合する金属粒子で子粒子径以
下の大きさの孫粒子(2)とで複合粒子(14)を構成
しているV型電気抵抗温度特性材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、V型電気抵抗温
度特性材料とその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術とその課題】通常、セラミックス材料は、
その電気抵抗が金属と異なり温度の上昇とともに低下
し、負温度特性抵抗体(NTC材料)と呼ばれ、特に温
度係数の大きいものはサーミスタ温度計等に広く利用さ
れている。Mn,Ni等遷移金属の複合酸化物がその代
表的なものとして知られている。一方、稀ではあるが正
の温度係数を持つセラミックス材料が存在し、正温度特
性抵抗体(PTC材料)と呼ばれて、消磁用素子、モー
タ起動用素子、温度補償用素子、さらには、ヘアドライ
ヤー、蚊とり器等の自己制御型ヒーター材料等に広く使
用されいる。その代表的なものとしてはBaTiO3
知られている。
【0003】このようにこれらの温度特性抵抗体材料
は、単独でもそれぞれの温度特性を生かして利用されて
いるが、これら両者の特性を組み合わせた材料も注目さ
れており、その実用的発展が望まれてもいる。しかしな
がら、両者の特性を組み合わせた温度に対する抵抗の変
化がV型を示す材料については、従来、高温炉等の高価
な装置における焼結または熱処理により製造されたもの
しかなく、そのため形状も限られ、また必要とされるV
型特性を任意に制御できていないため、その使用方法や
適用分野は大きく制限されていた。
【0004】実際に、このようなV型電気抵抗温度特性
を示す材料としては、これまでにBaTiO3 系PTC
材料にWO3 +Yb2 3 (特許公報 昭54−275
55)を添加したもの、および同様にBaTiO3 系P
TC材料でBaをSrおよびPbで置換した(Srx
1-x-0.002 0.003 )TiO3 系材料(エレクトロ・
セラミクス誌No.93(1988))が報告されてい
る。前者では、WO3の添加によりV型温度特性が得ら
れ、さらにYb2 3 の添加により比抵抗の低下が図ら
れている。また、後者ではSr/Pb比、Sr/Ti比
を変化させることにより、比抵抗および最低抵抗値の温
度を変化させることができている。
【0005】しかしながら、これらの方法は、微量元素
の添加により組成と特性値を変化させるものであるた
め、求める温度特性を得るためには、多くの経験とノウ
ハウを基にして、原材料の段階からの厳密なコントロー
ルが必要とされている。それゆえ、希望するV型特性値
の材料を簡便に手に入れることはきわめて難しいという
問題がある。また、両者とも、全てバルクの焼結材であ
るので、必要形状に成型後、千数百℃の高温での焼結の
工程が必要不可欠であり、この工程での形状変化は大き
く、複雑な形状のものを得ることは困難であり、任意の
形状での使用には大きな制限がある。
【0006】また一方、ディスク形状(直径6mm,厚
さ1mm)のPTC材、NTC材を電極ペースト材で高
温焼き付けにより接合一体化してV型電気抵抗温度特性
を付与させた材料も知られている(特許公報 昭61−
159705)。この場合、希望するV型特性値の材料
を得ることは容易であるが、任意の複雑な形状での使用
や、サイズの極小化は不可能であり、600℃程度の高
温処理も不可欠となっている。
【0007】そこでこの発明は、以上の通りの事情に鑑
みてなされたものであって、焼結材はもとより、張り合
わせ材の欠点を解消し、塗布や、圧粉体・充填体の樹脂
固定などの高温焼結なしの簡便な手順で、任意の複雑形
状での使用が可能な、新しいV型電気抵抗温度特性材料
と、その製造方法を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の課題
を解決するものとして、正または負の電気抵抗温度特性
を持つ親粒子と、この親粒子径以下の大きさの負または
正の電気抵抗温度特性を持つ子粒子と、親粒子と子粒子
にオーミック接合する金属粒子で、子粒子径以下の大き
さの孫粒子とからなり、孫粒子が子粒子表面に非連続で
分散付着した第一次複合粒子が、さらに親粒子の表面に
非連続で分散付着した複合粒子によって構成されている
ことを特徴とするV型電気抵抗温度特性材料を提供す
る。
【0009】また、この発明は、親粒子径以下の大きさ
の負または正の電気抵抗温度特性を持つ子粒子と、この
子粒子とオーミック接合する金属粒子で子粒子径以下の
大きさの孫粒子とを、それぞれ逆極性に強制帯電させ、
子粒子−孫粒子間静電気力付着と孫粒子同士の同極性反
発により、子粒子表面に孫粒子を非連続に分散付着させ
て第一次複合粒子を形成し、次いで、正または負の電気
抵抗温度特性を持つ親粒子と第一次複合粒子とを逆極性
に強制帯電させて、親粒子表面に、第一次複合粒子を非
連続に分散付着させて複合粒子を形成し、この複合粒子
を複数充填して電気抵抗温度特性材料を構成することを
特徴とするV型電気抵抗温度特性材料の製造方法をも提
供する。
【0010】
【発明の実施の形態】この発明は、上記のような強制帯
電処理による二段階での複合粒子の構成により、次のよ
うな新しい特徴を有するV型電気抵抗温度特性材料を実
現するものである。まず、必要とするV型に応じて、適
当な負の温度特性を持つ粒子および正の温度特性を持つ
粒子をそれぞれ別個に選択することができることに特徴
がある。すなわちV型の谷底の温度やその温度幅等を粒
子の選択・組み合わせにより任意に制御できる。さらに
構成単位が焼結体バルクではなく微小粒子であるので、
材料としての使用形状には大きな制約が存在せず、この
複合粒子を溶媒に分散させて塗布したまま、あるいは圧
粉体、充填体のまま高温焼結することなく、きわめて複
雑な形状で使用でき、かつ極小化が可能となる。
【0011】このような特徴を持つこの発明の材料の製
造においては、前記方法に従って、使用原料としては、
焼結体ではあるが、たとえば、直径が百μm〜数百μm
の正または負、および数十μm〜十数μmの負または正
の温度特性を持つセラミックス粒子、および直径十数μ
mの低仕事関数の金属粒子を用いることができる。より
具体的には、たとえばまず、子粒子としての負の温度特
性を持つセラミックス粒子(NTC粒子)と孫粒子とし
ての金属粒子を逆極性に強制帯電させて第一次の複合粒
子を作製する。次にこの複合粒子と正の温度特性を持つ
親粒子としてのセラミックス粒子(PTC粒子)をさら
に逆極性に強制帯電させ、第二次の複合粒子とする。な
お、この場合、親、子、孫粒子間の直径を適当に選べ
ば、温度特性の正負、強制帯電処理の正負、帯電処理の
順序に特段の規制はない。この粒子の大きさについて
は、一般的には、子粒子の大きさは、親粒子径に対して
1/5〜1/30程度のものとすることが、粒子の取扱
い等の観点において好ましい範囲として目安となる。ま
た、第一次の複合粒子として、強制帯電処理ではなく真
空蒸着で金属を島状に付着させて複合粒子とすることも
可能である。
【0012】このようにして作製した複合粒子を構成単
位とする材料は、金属粒子を介してNTC,PTC粒子
が接続している構造をとるため、金属粒子の仕事関数が
低くてPTC粒子やNTC粒子とオーミックな接合が可
能であれば、PTC粒子とNTC粒子間の接触抵抗はほ
とんど無視できて、電気抵抗の温度特性はNTC特性と
PTC特性が単純に加算されたV型特性を示すことにな
る。
【0013】なお、強制帯電による複合粒子の作製法に
ついては、この発明の発明者らが既に新しい技術として
提案している(特許第2005311号および特願平7
−258858号)であるが、NTC、金属、PTCに
よる、親、子、および孫粒子の構成からなる複合粒子の
創製と、これによるV型電気抵抗温度特性の発現は、こ
の発明により全く新たに提案されるものである。もちろ
ん、帯電処理のための手段については、振動円筒電極を
用いる方法や対向電極を用いる方法、さらには公知の帯
電処理装置、たとえばボクサーチャージャー等の使用も
可能であり、正負の帯電、帯電量の制御が可能であれば
特に制限はない。
【0014】以下、実施例を示し、さらに詳しくこの発
明の実施の形態について説明する。
【0015】
【実施例】
(実施例1)たとえば図1に示した帯電装置を用い、ま
ず、子粒子としての粒径26〜32μmの負の温度特性
(NTC)を持つセラミックス粒子(4)と、孫粒子と
しての粒径20μm以下のIn粒子(2)の各々を、円
筒振動電極(1)(3)を持つ強制帯電装置に装入し、
それぞれに正、負の高電圧(4kV)を高圧電源装置
(5)(6)により5分間印加することにより、逆極性
に強制帯電させ、各電極開口部(9)(10)より同時
に同一の領域に排出させ、図1において拡大して示し
た、正に帯電したセラミックスNTC粒子(4)と負に
帯電したIn粒子(2)間に働く静電引力によりセラミ
ックスNTC粒子(4)を芯とし、このNTC粒子
(4)表面にIn粒子(2)が非連続に分散付着した形
態のIn−NTC複合粒子(11)を作製する。なお、
図1中においては、圧電素子(7)(8)とともに接地
された対極(12)が示されてもいる。
【0016】次いで、図2のように、得られたIn−N
TC複合粒子(11)と、粒径150〜212μmの正
の温度特性(PTC)を持つ親粒子としてのセラミック
ス粒子(13)を再び強制帯電装置に装入し、各々に
負、正の高電圧(4kV)を5分間印加することにより
逆極性に強制帯電させ、前記と同様にして、図3のよう
に、PTCセラミックス粒子(13)が芯となり、In
粒子(2)が表面に非連続に分散付着したNTCセラミ
ックス粒子(4)からなる第一次In−NTC複合粒子
(11)が同様にその表面に非連続に分散付着した複合
粒子(14)を作製する。ここで、親子粒子間、すなわ
ち親粒子としてのPTCセラミックス粒子(13)と子
粒子としてのNTCセラミックス粒子(4)との間の接
触抵抗は金属Inの比抵抗に相当する抵抗値まで低減し
ている。
【0017】このようにして得られた複合粒子(14)
を、図4のように、内径2mmの石英製チューブ(2
0)に、厚さ1〜1.5mmになるように充填し、両端
をIn箔(21)を介してステンレススチール製のロッ
ド(22)で抑えたセルを組み立てる。このセルを恒温
槽にセットし、恒温槽の温度を昇降させながら、このロ
ッド(22)を電極としてエレクトロメータにより定電
流印加法によりセルの電気抵抗を測定した。このように
して得られた温度−電気抵抗特性結果を図5に示した。
この図より90℃で6MΩとなるようなV型の温度特性
を示すことがわかる。 (実施例2)適切な真空蒸着装置内に子粒子としての粒
径26〜32μmの負の温度特性(NTC)を持つセラ
ミックス粒子(NTC粒子)を装入し、抵抗加熱電極に
セットしたタングステン・バスケットにInの小塊を入
れた後、真空ポンプにより槽内を1×10-5Torrま
で排気する。その後、バスケットに電圧を印加して約7
00℃に加熱、In塊の溶融蒸発を約1分間保持し、前
記のNTCセラミックス粒子表面に、これとオーミック
接合するInを島状に真空蒸着する。つぎに、この島状
In付着NTC粒子と、親粒子としての粒径150〜2
12μmの正の温度特性(PTC)を持つセラミックス
粒子とを、図2と同様にして、振動円筒電極型強制帯電
装置に装入し、それぞれ負および正の高電圧(4kV)
を約5分間印加し逆特性に強制帯電させた後、同時に同
一の領域に排出させて両粒子間に働く静電引力によりP
TCセラミックス粒子を芯にその表面に島状In付着N
TC粒子が非連続に分散付着した複合粒子を作製する。
このようにして得られた複合粒子を、図4のように、内
径2mmの石英管(20)に厚さ1〜1.5mm充填し
セルを組み立て、温度−電気抵抗特性を測定した。その
結果を図6に示した。温度70℃で電気抵抗1MΩなる
V型温度特性が得られる。
【0018】なお、V型温度特性の抵抗値が、実施例1
より実施例2で低いのは、PTCセラミックス粒子とN
TCセラミックス粒子の間にIn粒子がより確実に存在
していることを示すものと考えられる。
【0019】
【発明の効果】以上詳しく説明したように、この発明に
より、正の温度特性、負の温度特性を大きな自由度を持
って別個に選択でき、これを組み合わせて、任意の希望
するV型形状の温度特性を決定することができる。この
効果は、材料そのものがバルクな焼結体ではなく、構成
単位が小粒子であることによるもので、使用形状に大き
な制約がなく、大きさの極小化も可能となる。低温保
持、過電流防止機能、スイッチ、サージ吸収、一定電流
保持、過冷・過熱防止機能を持つヒータ等への応用が可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の振動円筒電極型帯電装置を用いた強
制帯電処理の様子を例示した模式図である。
【図2】図1と同様の模式図である。
【図3】親、子、孫粒子からなる複合粒子の様子を示し
た模式図である。
【図4】電気抵抗−温度特性を測定するためのセルを例
示した模式図である。
【図5】複合粒子を石英製セルに充填し、電気抵抗−温
度特性の測定結果を示した関係図である。
【図6】島状In付着NTC粒子とPTC親粒子で形成
した複合粒子による電気抵抗−温度特性の測定結果を示
した関係図である。
【符号の説明】
1、3 円筒電極 2 In孫粒子 4 NTCセラミックス粒子 5、6 高圧電源装置 7、8 圧電素子 9 円筒電極1の開口部 10 円筒電極3の開口部 11 In−NTC複合粒子 12 接地された対極 13 PTCセラミックス粒子 14 複合粒子 20 内径2mmの透明石英管 21 In箔 22 ステンレス鋼ロッド電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 不動寺 浩 茨城県つくば市千現1丁目2番1号 科学 技術庁金属材料技術研究所内 (72)発明者 新谷 紀雄 茨城県つくば市千現1丁目2番1号 科学 技術庁金属材料技術研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 正または負の電気抵抗温度特性を持つ親
    粒子と、親粒子径以下の大きさの負または正の電気抵抗
    温度特性を持つ子粒子と、親粒子と子粒子にオーミック
    接合する金属粒子で、子粒子径以下の大きさの孫粒子と
    からなり、孫粒子が子粒子表面に非連続で分散付着した
    第一次複合粒子が、さらに親粒子の表面に非連続で分散
    付着した複合粒子によって構成されていることを特徴と
    するV型電気抵抗温度特性材料。
  2. 【請求項2】 請求項1の複数の複合粒子が充填または
    塗布されて構成されているV型電子抵抗温度特性材料。
  3. 【請求項3】 親粒子径以下の大きさの負または正の電
    気抵抗温度特性を持つ子粒子と、この子粒子とオーミッ
    ク接合する金属粒子で子粒子径以下の大きさの孫粒子と
    を、それぞれ逆極性に強制帯電させ、子粒子−孫粒子間
    静電気力付着と孫粒子同士の同極性反発により、子粒子
    表面に孫粒子を非連続に分散付着させて第一次複合粒子
    を形成し、次いで、正または負の電気抵抗温度特性を持
    つ親粒子と第一次複合粒子とを逆極性に強制帯電させ
    て、親粒子表面に、第一次複合粒子を非連続に分散付着
    させて複合粒子を形成し、この複合粒子を複数充填して
    電気抵抗温度特性材料を構成することを特徴とするV型
    電気抵抗温度特性材料の製造方法。
  4. 【請求項4】 子粒子表面に、オーミック接合する金属
    を島状に真空蒸着して孫粒子を分散付着させる請求項2
    のV型電気抵抗温度特性材料の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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