JPH10159877A - 内拡式車両用ドラムブレーキのシュー戻し構造 - Google Patents

内拡式車両用ドラムブレーキのシュー戻し構造

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JPH10159877A
JPH10159877A JP32125696A JP32125696A JPH10159877A JP H10159877 A JPH10159877 A JP H10159877A JP 32125696 A JP32125696 A JP 32125696A JP 32125696 A JP32125696 A JP 32125696A JP H10159877 A JPH10159877 A JP H10159877A
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back plate
brake
lever
web
parking lever
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JP32125696A
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Waza Sugiura
技 杉浦
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Astemo Ltd
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Nissin Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 非制動時のパーキングレバーを所定位置に確
実に保持して、ブレーキシューとパーキングレバーとの
当接による打音の発生を有効に防止する。 【構成】 一方のウェブ5aに取付け孔5dを設ける。
後退規制部材20に、係合部20a及びストッパ部20
bと、レバー抑止部20c及び弾性脚部20d,20d
と、レバーガイド部20eとを設ける。係合部20a
に、先端をウェブ5aの反バックプレート面に係止する
係止片20fと、係止片側を取付け孔5dのバックプレ
ート外側面に当接させる側片20gを設ける。ストッパ
部20bに、パーキングレバー7の突部7aを支承する
ストッパ片20iと、ストッパ片20i及び側片20g
をつなぐ連結片20hを設ける。連結片20hに弾性脚
部20d,20dを設け、弾性脚部20d,20dの先
端を、ウェブ5aのバックプレート側面に弾接する。ス
トッパ片20iにレバー抑止部20cを連設し、該レバ
ー抑止部20cに、パーキングレバー7の突部7aの反
バックプレート側面を支承し、ウェブ5aとパーキング
レバー7との間に間隙C3を設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車や自動二輪車等
の走行車両に用いられる制動間隙自動調整装置付きの内
拡式ドラムブレーキに係り、詳しくは、ドラムブレーキ
をメンテナンス等で車体から取り外すに当たり、ブレー
キドラム内周面の摩耗溝に食い込んだブレーキシューを
縮径して、ブレーキシューの食い込みを解除するように
したシュー戻し構造に関する。
【0002】
【従来の技術】四輪自動車等に用いられる内拡式の車両
用ドラムブレーキにあっては、制動の繰り返しによって
ブレーキシューのライニングが摩耗して行くと、ライニ
ングとブレーキドラムの内周面との間の制動間隙が所定
量以上に拡がって、初期制動が立ち遅れたり操作フィー
リングを損なうことがあるため、対向するブレーキシュ
ーのウェブ間に制動間隙自動調整装置を配設し、該装置
によって、拡開したブレーキシューの縮径位置を拡開前
よりも外側に規制することにより、増大した制動間隙を
自動的に埋めて常に一定の制動間隙が得られるようにし
ている。
【0003】このような構成にあっては、制動作用を長
期間繰り返すことによって、ブレーキドラムの内周面に
ライニングとの摺接による摩耗溝が形成され、この摩耗
溝に、制動間隙自動調整装置で縮径位置を徐々に外側へ
規制されるブレーキシューのライニングが食い込み、ブ
レーキシューの交換やメンテナンス等でブレーキドラム
を取り外す際に、ブレーキドラムの摩耗溝とライニング
とが干渉し合い、ブレーキドラムの取り外しを困難にす
ることがあるため、例えば実公昭60−37469号公
報や実公昭61−45382号公報に示される如く、バ
ックプレートと一方のブレーキシューのウェブとの間に
設けられるパーキングレバーを利用してライニングの食
い込みを解除するようにしたシュー戻し構造が提案され
ている。
【0004】このうち、前者のシュー戻し構造は、一方
のブレーキシューのウェブとパーキングレバーとの間
に、停止ピンと圧縮コイルばねとの組合わせからなる後
退規制部材を介装し、一方のブレーキシューのウェブと
パーキングレバーのいずれか一方に設けた停止ピンの大
径頭部を他方に当接させて、ブレーキシューの縮径位置
とパーキングレバーの後退限とを規制している。
【0005】また、後者のシュー戻し構造は、シューホ
ールドピンと共に、一方のブレーキシューのウェブをバ
ックプレートに弾持するシュークランプスプリングまた
はキャップワッシャに、ウェブからバックプレート内方
向へ膨出する連設部を設けて後退規制部材とし、この後
退規制部材にパーキングレバーを当接させることによっ
て、ブレーキシューの縮径位置とパーキングレバーの後
退限とを規制するようにしている。
【0006】そして、いずれのドラムブレーキも、ブレ
ーキドラムをブレーキシューの交換等で車体から取り外
す場合に、バックプレートに開口する工具孔からドライ
バ等の解除工具を差し込み、該解除工具にて後退規制部
材の停止ピンや連設部を反バックプレート方向へ押し込
んで、ブレーキシューやパーキングレバーとの係合を解
除することにより、パーキングレバーを通常よりもバッ
クプレート外方向へ大きく後退させると同時に、ブレー
キシューをバックプレート内方向へ移動させて、ブレー
キドラムの内周面よりも小さく縮径するようになってい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、いずれ
のシュー戻し構造も、パーキングレバーが車両の走行振
動によってバックプレートの軸方向へガタ付き、特にワ
イヤケーブルが連結されるパーキングレバーの先端側
が、一方のブレーキシューのウェブを大きく叩いて打音
を生じることがある。
【0008】そこで本発明は、非制動時のパーキングレ
バーを所定位置に確実に保持して、ブレーキシューとパ
ーキングレバーとの当接による打音の発生を有効に防止
するすることのできる内拡式車両用ドラムブレーキのシ
ュー戻し構造を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述の目的に従って、本
発明は、車体に固設されるバックプレートに一対のブレ
ーキシューを拡縮可能に対向配置し、両ブレーキシュー
のウェブ間に、拡開作動を解除したブレーキシューの縮
径位置を拡開前よりも外側に規制して、両ブレーキシュ
ーのライニングとブレーキドラムの内周面との間の制動
間隙を一定に保持する制動間隙自動調整装置を介装し、
前記バックプレートといずれか一方のウェブとの間に、
ワイヤケーブルにてバックプレート内方向へ牽引される
パーキングレバーを平行に配設して、該パーキングレバ
ーの回動基端側を一方のウェブに枢支すると共に、該パ
ーキングレバーに、非作動時の後退限を規制する後退規
制部材と前記制動間隙自動調整装置の一端とを係合し、
前記バックプレートに開設された工具孔より差し込まれ
た解除工具にて、前記後退規制部材とパーキングレバー
との係合を解除して該ブレーキシューを通常時よりも後
退させることにより、両ブレーキシューを前記ブレーキ
ドラムの内周面よりも縮径するようにした内拡式車両用
ドラムブレーキのシュー戻し構造において、前記一方の
ウェブに取付け孔を穿設し、前記後退規制部材に、前記
一方のウェブの反バックプレート側面と前記取付け孔に
係合して、後退規制部材を一方のウェブに反バックプレ
ート方向へ移動可能に支持する係合部と、前記バックプ
レートと一方のウェブとの間で、前記パーキングレバー
のバックプレート外側面を支承し、該パーキングレバー
の後退限を規制するストッパ部と、該ストッパ部の反バ
ックプレート側に連続して、後退限をストッパ部に規制
されるパーキングレバーの反バックプレート側を支承
し、該パーキングレバーを前記一方のウェブとの間に所
定の間隙を存して保持する段部や折り曲げ部等のレバー
抑止部と、前記ストッパ部のバックプレート側から反バ
ックプレート方向へ拡開しながら突出し、前記取付け孔
を挟んで一方のウェブのバックプレート側面に弾性力を
以て当接する一対の弾性脚部とを設けたことを特徴とし
ている。
【0010】かかる構成により、非制動時のパーキング
レバーは、一方のブレーキシューのウェブに係着された
後退規制部材のストッパ部との当接によって後退限を規
制され、同時にブレーキシューの縮径位置が規制され
る。後退限位置のパーキングレバーは、後退規制部材の
レバー抑止部によって、一方のウェブとの間に所定の間
隙を存して支承されるので、車両の走行振動にもパーキ
ングレバーがバックプレートの軸方向へガタ付くことが
なくなり、バーキングレバーとブレーキシューのウェブ
との干渉による打音の発生が防止される。
【0011】また、ブレーキドラムをブレーキシューの
交換やメンテナンス等で車体から取り外す場合には、バ
ックプレートに開口する工具孔からドライバ等の解除工
具を差し込み、該解除工具にて後退規制部材を反バック
プレート方向へ押し込むと、一対の弾性脚部が、一方の
ブレーキシューのウェブのバックプート側面を滑りなが
ら開脚して、後退規制部材全体が反バックプレート方向
へ移動し、パーキングレバーと後退規制部材のストッパ
部との当接が解除される。これにより、パーキングレバ
ーが、後退規制部材のストッパ部に規制される通常の後
退位置よりもバックプレート外方向へ大きく後退し、同
時にブレーキシューがバックプレート内方向へ移動し
て、ブレーキドラムの内周面よりも小さく縮径する。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の形態例を図面に基
づいて説明する。図1乃至図5は、本発明の第1形態例
を示すもので、ドラムブレーキ1は、図示しない車輪と
矢印A方向へ一体に回転するブレーキドラム2に対し、
車体に固設されたバックプレート3内に対向するリーデ
ィング側のブレーキシュー4とトレーリング側のブレー
キシュー5とを、ホイールシリンダ6またはパーキング
レバー7の拡開操作にてアンカー8を支点に拡開するリ
ーディング&トレーリング型の内拡式ドラムブレーキ
で、ブレーキシュー4,5は、ウェブ4a,5aの中間
部を、それぞれシューホールドピン9とシュークランプ
スプリング10にてバックプレート3に弾持され、また
各ウェブ4a,5aの一端部と他端部を、それぞれ上述
のホイールシリンダ6とアンカー8に支承されている。
【0013】ブレーキシュー4,5は、バックプレート
3と平行に配設される上述のウェブ4a,5aと、該ウ
ェブ4a,5aの外縁に直交方向に固設されるリム4
b,5bと、該リム4b,5bの外周面に固着されるラ
イニング4c,5cとからなっている。ウェブ4a,5
aの間には、ホイールシリンダ6の内側とアンカー8の
外側とにシュー戻しばね11,12が張設されていて、
双方のブレーキシュー4,5を常時縮径方向へ付勢して
おり、更にホイールシリンダ側のシュー戻しばね11の
内側位置には、制動間隙自動調整装置13が配設されて
いて、ライニング4c,5cとブレーキドラム2の内周
面との間の制動間隙C1を常時一定に保持するようにな
っている。
【0014】ホイールシリンダ6は、シリンダボディ1
4に貫通形成されたシリンダ孔14aに一対のピストン
15,15が内挿されており、両ピストン15,15の
間に液圧室16が画成されると共に、シリンダボディ1
4の両端より突出するピストン15,15の外端にウェ
ブ4a,5aの一端部が支承されている。ホイールシリ
ンダ6の液圧室16は、別途に配設された公知の液圧マ
スタシリンダとブレーキホース(いずれも図示せず)を
介して連結され、運転者の制動操作によって液圧マスタ
シリンダに発生した液圧が液圧室16に供給されると、
ピストン15,15がシリンダ孔14aを両端へ押し出
されて行き、双方のブレーキシュー4,5がアンカー8
を支点に拡開して、外周のライニング4a,5aをブレ
ーキドラム2の内周面に摺接させて制動作用が行なわれ
る。
【0015】バックプレート3とトレーリング側のブレ
ーキシュー5のウェブ5aとの間には、上述のパーキン
グレバー7が、基端をウェブ5aの一端部に支軸17で
枢支して、バックプレート3やウェブ5aと平行に配設
されている。パーキングレバー7の先端にはワイヤケー
ブル18の一端が連結され、同じく先端外側縁に突部7
aが形成されている。ワイヤケーブル18には、レバー
戻しばね19が一端をパーキングレバー7の先端に弾接
させて巻装されており、パーキングレバー7は、レバー
戻しばね19の弾発力によって常時バックプレート外方
向に付勢され、その後退限を、トレーリング側のブレー
キシュー5のウェブ5aに係着した後退規制部材20と
の当接によって規制されている。
【0016】ワイヤケーブル18の他端は、運転席のサ
ービスレバーやサービスペダル等のサービスブレーキ操
作子につながれており、運転者によってサービスブレー
キ操作子が操作されると、ワイヤケーブル18がレバー
戻しばね19を圧縮しながら図2の左方向へ牽引され、
パーキングレバー7が、支軸17を支点にバックプレー
ト内方向(図2の時計方向)へ回動し、またサービスブ
レーキ操作子の操作を解除すると、パーキングレバー7
が、レバー戻しばね19の復元力によって、ワイヤケー
ブル18を図2の右方向へ牽引しながら、支軸17を支
点にバックプレート外方向(図2の反時計方向)へ回動
し、後退規制部材20との当接にて所定の後退限位置に
復帰する。
【0017】制動間隙自動調整装置13は、作用腕21
aをリーディング側のブレーキシュー4のウェブ4aに
係合して配設されるクォードラント21と、一端をクォ
ードラント21に噛合し、他端のすり割り溝22aにト
レーリング側のブレーキシュー5のウェブ5aとパーキ
ングレバー7とを重合して収容し、すり割り溝22aに
パーキングレバー7の内側縁を当接させて配設される板
状のストラット22と、クォードラント21及びストラ
ット22を噛合方向に牽引するばね23と、ストラット
22及びトレーリング側のブレーキシュー5を互いに内
向きに牽引する戻しばね24とからなっている。
【0018】クォードラント21側の戻しばね23は、
ブレーキシュー5側の戻しばね24よりもセット荷重が
低く設定されており、ブレーキシュー4,5が大きく拡
開してウェブ4a,5aの間隔が通常よりも大きく拡が
った場合に、クォードラント21とストラット22とが
戻しばね23を引張しながら離間して、クォードラント
21が作用腕21aを支点に回動し、クォードラント2
1の作用腕21aからの距離が長い外周面の部分がスト
ラット22と再び噛合することにより、クォードラント
21の作用腕21aとストラット22のすり割り溝22
aとの間隔が拡げられ、ライニング4c,5cとブレー
キドラム2の内周面との間の所定の制動間隙C1が自動
的に再設定される。
【0019】リーディング側のブレーキシュー4は、ウ
ェブ4aとクォードラント21の作用腕21aとの係合
によって後退限を規制され、またトレーリング側のブレ
ーキシュー5の後退限は、内側縁をストラット22のす
り割り溝22aと当接させたパーキングレバー7に支軸
17を介して規制されており、ストラット22のすり割
り溝22aの底部とブレーキシュー5のウェブ5aの内
側縁との間には、ブレーキシュー4,5を縮径するため
の間隙C2が予め設定されている。トレーリング側のブ
レーキシュー5のウェブ5aには、長方形の取付け孔5
dが、バックプレート内・外側面となる長辺を、バック
プレート3の中心を支点とする円の接線方向に向けて穿
設され、該取付け孔5dに前述の後退規制部材20が係
着されており、後退規制部材20と略対向して設けられ
たバックプレート3の工具孔3aにはグロメット25が
被着されている。
【0020】上記後退規制部材20は、一方のウェブ5
aの反バックプレート側面と取付け孔5dに係合して、
後退規制部材20を一方のウェブ5aに反バックプレー
ト方向へ移動可能に支持する係合部20aと、バックプ
レート3とウェブ5aとの間で、パーキングレバー7の
後退限を規制するストッパ部20bと、ストッパ部20
bの反バックプレート側に連続して、後退限をストッパ
部20bに規制されるパーキングレバー7の反バックプ
レート側を支承し、該パーキングレバー7をウェブ5a
との間に所定の間隙C3を存して保持するレバー抑止部
20cと、ストッパ部20bの連結片20hから突出す
る一対の弾性脚部20d,20dと、作動解除時のパー
キングレバー7を、ストッパ部20bとレバー抑止部2
0cとによる所定の後退位置に案内するためのレバーガ
イド部20eとを持っている。
【0021】後退規制部材20の係合部20aは、取付
け孔5dの短辺よりも長い係止片20fと、該係止片2
0eから直角に折れ曲がる側片20gとからなってい
る。ストッパ部20bは、係合部20aの側片20gか
ら係止片20fと平行に折れ曲がり、且つ係止片20f
の略半分ほどの長さで延びる連結片20hと、該連結片
20hから側片20gと平行に折れ曲がり、且つ側片2
0gの略半分ほどの長さで延びるストッパ片20iとか
らなっている。
【0022】レバー抑止部20cは、ストッパ部20b
のストッパ片20iから係合部20aの係止片20fと
平行に突出する短片で、該レバー抑止部20cの先端
に、同じく短片によって形成されたレバーガイド部20
eが、係止片20fの先端側に向けてテーパ状に突設さ
れている。弾性脚部20d,20dを除く係合部20a
とストッパ部20b,レバー抑止部20c及びレバーガ
イド部20eは、取付け孔5dのバックプレート内・外
側面と略同一長に形成されており、弾性脚部20d,2
0dは、連結片20hの両端から係止片20f方向にハ
の字状に突設されている。
【0023】上述のように構成される後退規制部材20
は、係合部20aの係止片20fで取付け孔5dの反バ
ックプレート側全体を覆いながら、係止片20fの先端
を取付け孔5dよりもバックプレート内側のウェブ5a
の反バックプレート面に係止し、側片20gの係止片2
0f側を取付け孔5dのバックプレート外側面に当接さ
せて、側片20gの連結片側を取付け孔5dからバック
プレート方向へ突出させ、連結片20hからハの字状に
開脚する弾性脚部20d,20dが取付け孔5dを挟み
ながら、円弧状に曲げ戻された弾性脚部20d,20d
の先端が、ウェブ5aのバックプレート側面に適度な弾
性力を以て当接させることにより、後退規制部材20が
ウェブ5aに取付けられる。
【0024】この取付けにより、側片20gと平行なス
トッパ片20iが、ウェブ5aとバックプレート3との
間でバックプレート3の中心と対向するように配設さ
れ、レバー抑止部20cがウェブ5dのバックプレート
側面との間に間隙C3を置いて配設されると共に、レバ
ーガイド部20eの先端が取付け孔5d内に突出配置さ
れる。
【0025】ワイヤケーブル18の戻しばね19に弾発
される非制動時のパーキングレバー7は、突部7aと後
退規制部材20のストッパ片20iとの当接によって後
退限を規制され、同時にブレーキシュー4,5の縮径位
置が規制される。後退限位置のパーキングレバー7は、
突部7aの反バックプレート側面を後退規制部材20の
レバー抑止部20cによって支承され、ブレーキシュー
5のウェブ5aとパーキングレバー7との間に所定の間
隙C3が設定される。
【0026】また、パーキングブレーキ操作子の操作に
よってワイヤケーブル18が牽引され、パーキングレバ
ー7が支軸17を支点にバックプレート内方向(図2の
時計方向)へ回動すると、突部7aが後退規制部材20
のストッパ片20iとレバー抑止部20cから離れて、
パーキングレバー7が図1の左方向へ移動し、双方のブ
レーキシュー4,5を拡開してライニング4a,5aを
ブレーキドラム2の内周面に摺接させる。
【0027】また、パーキングブレーキ操作子によるワ
イヤケーブル18の牽引を解いた制動解除後のパーキン
グレバー7は、バックプレート軸方向の移動が自由であ
るため、図1の想像線に示すように、ウェブ5aとの間
隙C3よりも、ブレーキシュー5のウェブ5a寄りをバ
ックプレート外側の後退限方向(図1の右方向)へ戻ろ
うとすることがあるが、パーキングレバー7は、突部7
aの反バックプレート側の角部が、後退規制部材20に
設けたテーパ状のレバーガイド部20eと当接し、該レ
バーガイド部20eの案内にて徐々にバックプレート方
向へ平行移動して行き、ストッパ片20iとレバー抑止
部20cに支持される正規の後退限位置(図1の実線状
態)に復帰する。
【0028】ブレーキシュー4,5の縮径位置は、ライ
ニング4c,5cの摩耗に伴って、制動間隙自動調整装
置13で徐々にバックプレート外側へアジャストされて
行き、ライニング4c,5cがブレーキドラム2の内周
面に形成された摩耗溝に食い込んだ状態から、ブレーキ
シュー4,5の交換やメンテナンス等でブレーキドラム
2を取り外す場合には、グロメット25を取り外した工
具孔3aにドライバー等の解除工具を差し入れ、該解除
工具の先端で後退規制部材20の連結片20hを反バッ
クプレート方向へ押し込むと、一対の弾性脚部20d,
20dが、トレーリング側のブレーキシュー5のウェブ
5aのバックプート側面を滑りながら開脚して、後退規
制部材20全体が反バックプレート方向へ移動する。
【0029】そして、弾性脚部20d,20dが、ブレ
ーキシュー5のウェブ5aとパーキングレバー7との間
隙C3よりも小さく圧縮されると、ストッパ部20bの
ストッパ片20iが、パーキングレバー7の突部7aか
ら反バックプレート方向へ外れて、パーキングレバー7
が、ストッパ片20iに規制される通常の後退位置より
もバックプレート外方向へ大きく後退し(図3の状
態)、同時にトレーリング側のブレーキシュー5が、ス
トラット22のすり割り溝22aの底部との間の間隙C
2を埋めながらバックプレート内方向へ移動して、ブレ
ーキシュー4,5がブレーキドラム2の内周面よりも小
さく縮径し、ブレーキドラム2の取り外しが可能とな
る。
【0030】本形態例の後退規制部材20は、ストッパ
部20bのストッパ片20iがパーキングレバー7の突
部7aを支承して、パーキングレバー7の後退限を規制
する際に、後退規制部材20のレバー抑止部20cが、
突部7aの反バックプレート側面を支承して、ブレーキ
シュー5のウェブ5aとパーキングレバー7との間に所
定の間隙C3を保持するので、パーキングレバー7が車
両の走行振動によってウェブ5a方向へガタ付くことが
なくなり、パーキングレバー7とウェブ5aとの干渉に
よる打音の発生を有効に防止することができる。
【0031】また、制動解除後のパーキングレバー7
が、ウェブ5aとの間隙C3よりも、ウェブ5a寄りを
戻ろうとした場合には、レバー抑止部20cやストッパ
片20i方向へ傾斜するレバーガイド部20eが、パー
キングレバー7をバックプレート外方向への後退に伴っ
て徐々にバックプレート方向へ案内し、パーキングレバ
ー7をストッパ片20iとレバー抑止部20cに支持さ
れる正規の後退限へ確実に復帰させることができる。
【0032】更に、本形態例の後退規制部材20は、係
合部20aの係止片20f先端を、取付け孔5dよりも
バックプレート内側のウェブ5aの反バックプレート面
に係止し、同じく係合部20aの側片20gを、取付け
孔5dのバックプレート外側面に当接させながら、弾性
脚部20d,20dの先端を、ウェブ5aのバックプレ
ート側面に適度な弾性力で当接させてウェブ5aに取付
けするので、ストッパ部20bのストッパ片20iに、
パーキングレバー7を通して戻しばね19による弾発力
が回転モーメントとしてかかることがあっても、後退規
制部材20の取付け状態を確実に保持することができ
る。
【0033】図6及び図7は、第1形態例とは異なる後
退規制部材を用いた本発明の第2,第3形態例を示して
いる。図6に示す第2形態例の後退規制部材30は、係
止片31fと側片31g及び掛止め部31jとからなる
係合部31aと、連結片31h及びストッパ片31iと
からなるストッパ部31bと、レバー抑止部31c及び
一対の弾性脚部31d,31dとレバーガイド部31e
とからなっており、本形態例は、係合部31aの係止片
31fを、側片31gからストッパ部31bの連結片3
1hとは逆方向へ突出する短片とし、レバーガイド部3
1eの先端に、短片の掛止め部31jを側片31gと平
行に突設した点で、第1形態例と異なっている。
【0034】上記後退規制部材30は、係止片31fを
取付け孔5dよりもバックプレート外側のウェブ5aの
反バックプレート面に係止し、対向する側片31gと掛
止め部31jとを取付け孔5dのバックプレート内外側
面に弾性力を以て当接させ、弾性脚部31d,31dの
先端を、それぞれウェブ5aのバックプレート側面に適
度な弾性力で当接させることによって、後退規制部材3
0がウェブ5aに取付けられる。
【0035】図7に示す第3形態例の後退規制部材40
は、係止部31aの係止片31fを、掛止め片31jか
ら側片31bとは逆方向へ突設し、第2形態例の後退規
制部材30に設けたレバー抑止部31cを省略して、テ
ーパ状のレバーガイド部31eをストッパ片31iに直
接連続した点で第2形態例と異なっており、係止片31
fを、取付け孔5dよりもバックプレート内側のウェブ
5aの反バックプレート面に係止する以外、後退規制部
材40は第2形態例の後退規制部材30と同様にしてウ
ェブ5aに取付けられる。
【0036】また、本形態例の後退規制部材40は、レ
バーガイド部31eが、第1,第2形態例のレバー抑止
部20c,31cを兼ねており、ストッパ部31bのス
トッパ片31iとの間になす内角θで、パーキングレバ
ー7の突部7aの反バックプレート側縁を支承すること
により、ブレーキシュー5のウェブ5aとパーキングレ
バー7との間に所定の間隙C3を保持する。第2,第3
形態例の後退規制部材30,40は、第1形態例の後退
規制部材20と構成が異なるものの、前述した第1形態
例と同様の効果を奏することができる。
【0037】尚本発明は、後退規制部材のレバー抑止部
によって、パーキングレバーと、パーキングレバーの取
付け側となる一方のブレーキシューのウェブとの間に所
定の間隙を設定できれば、レバー抑止部を円形や円弧
状,波形等の他形状としてもよく、またレバー抑止部
は、必ずしもパーキングレバーと平行である必要はな
い。更に、形態例で示したパーキングレバーの突部や後
退規制部材のレバーガイド部は、本発明を実施する上で
有益であるが、これらを省略しても本発明が対象とする
所期の目的は達成することができる。
【0038】
【発明の効果】本発明に係る内拡式車両用ドラムブレー
キのシュー戻し構造は、パーキングレバーの取付け側と
なる一方のウェブに取付け孔を穿設し、該一方のウェブ
に取付けされる後退規制部材に、一方のウェブの反バッ
クプレート側面と前記取付け孔に係合して、後退規制部
材を一方のウェブに反バックプレート方向へ移動可能に
支持する係合部と、バックプレートと一方のウェブとの
間で、パーキングレバーのバックプレート外側面を支承
し、該パーキングレバーの後退限を規制するストッパ部
と、該ストッパ部の反バックプレート側に連続して、後
退限をストッパ部に規制されるパーキングレバーの反バ
ックプレート側を支承し、該パーキングレバーを前記一
方のウェブとの間に所定の間隙を存して保持するレバー
抑止部と、前記ストッパ部のバックプレート側から反バ
ックプレート方向へ拡開しながら突出し、前記取付け孔
を挟んで一方のウェブのバックプレート側面に弾性力を
以て当接する一対の弾性脚部とを設けたことにより、非
制動時のパーキングレバーを、一方のブレーキシューの
ウェブとの間に所定の間隙を以て保持するので、パーキ
ングレバーが車両の走行振動によってウェブ方向へガタ
付くことがなくなり、パーキングレバーと一方のブレー
キシューのウェブとの干渉による打音の発生を有効に防
止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1形態例を示す図2のI−I断面図
【図2】本発明の第1形態例を示すドラムブレーキの正
面図
【図3】本発明の第1形態例を示すシュー戻し作動中の
要部断面図
【図4】本発明の第1形態例を示す図1のIV−IV断面図
【図5】本発明の第1形態例を示す後退規制部材の斜視
【図6】本発明の第2形態例を示す要部断面図
【図7】本発明の第3形態例を示す要部断面図
【符号の説明】
1…内拡式のドラムブレーキ1 2…ブレーキドラム 3…バックプレート 3a…工具孔 4…リーディング側のブレーキシュー 5…トレーリング側のブレーキシュー 7…パーキングレバー 4a,5a…ウェブ 4b,5b…リム 4c,5c…ライニング 5d…トレーリング側ブレーキシュー5のウェブ5aに
穿設した取付け孔 13…制動間隙自動調整装置 17…パーキングレバー7の支軸 18…パーキングレバー7の先端に連結されたワイヤケ
ーブル 19…ワイヤケーブル18に巻装したレバー戻しばね 20…後退規制部材 21…制動間隙自動調整装置13のクォードラント 25…グロメット 20a…係合部 20b…ストッパ部 20c…レバー抑止部 20d…弾性脚部 20e…レバーガイド部 20f…係止片 20g…側片 20h…連結片 20i…ストッパ片 30,40…後退規制部材 31a…係合部 31b…ストッパ部 31c…レバー抑止部 31d…弾性脚部 31e…レバーガイド部 31f…係止片 31g…側片 31h…連結片 31i…ストッパ片 31j…掛止め部 A…ブレーキドラムの回転方向 C1…ライニング4c,5cとブレーキドラム2の内周
面との間に設定される制動間隙 C2…ブレーキシュー4,5を縮径するための間隙 C3…パーキングレバー7とトレーリング側ブレーキシ
ュー5のウェブ5aとの間の間隙 θ…レバーガイド部31eとストッパ部31bのストッ
パ片31iとの内角

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体に固設されるバックプレートに一対
    のブレーキシューを拡縮可能に対向配置し、両ブレーキ
    シューのウェブ間に、拡開作動を解除したブレーキシュ
    ーの縮径位置を拡開前よりも外側に規制して、両ブレー
    キシューのライニングとブレーキドラムの内周面との間
    の制動間隙を一定に保持する制動間隙自動調整装置を介
    装し、前記バックプレートといずれか一方のウェブとの
    間に、ワイヤケーブルにてバックプレート内方向へ牽引
    されるパーキングレバーを平行に配設して、該パーキン
    グレバーの回動基端側を一方のウェブに枢支すると共
    に、該パーキングレバーに、非作動時の後退限を規制す
    る後退規制部材と前記制動間隙自動調整装置の一端とを
    係合し、前記バックプレートに開設された工具孔より差
    し込まれた解除工具にて、前記後退規制部材とパーキン
    グレバーとの係合を解除して該ブレーキシューを通常時
    よりも後退させることにより、両ブレーキシューを前記
    ブレーキドラムの内周面よりも縮径するようにした内拡
    式車両用ドラムブレーキのシュー戻し構造において、前
    記一方のウェブに取付け孔を穿設し、前記後退規制部材
    に、前記一方のウェブの反バックプレート側面と前記取
    付け孔に係合して、後退規制部材を一方のウェブに反バ
    ックプレート方向へ移動可能に支持する係合部と、前記
    バックプレートと一方のウェブとの間で、前記パーキン
    グレバーのバックプレート外側面を支承し、該パーキン
    グレバーの後退限を規制するストッパ部と、該ストッパ
    部の反バックプレート側に連続して、後退限をストッパ
    部に規制されるパーキングレバーの反バックプレート側
    を支承し、該パーキングレバーを前記一方のウェブとの
    間に所定の間隙を存して保持するレバー抑止部と、前記
    ストッパ部のバックプレート側から反バックプレート方
    向へ拡開しながら突出し、前記取付け孔を挟んで一方の
    ウェブのバックプレート側面に弾性力を以て当接する一
    対の弾性脚部とを設けたことを特徴とする内拡式車両用
    ドラムブレーキのシュー戻し構造。
JP32125696A 1996-12-02 1996-12-02 内拡式車両用ドラムブレーキのシュー戻し構造 Pending JPH10159877A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR3074860A1 (fr) * 2017-12-13 2019-06-14 Foundation Brakes France Segment de frein a tambour comportant une ame portant un levier de frein de stationnement et integrant un moyen de rappel plaquant le levier contre l'ame
FR3110653A1 (fr) * 2020-05-22 2021-11-26 Foundation Brakes France Dispositif de maintien pour frein à tambour pour véhicule routier, notamment automobile

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FR3074860A1 (fr) * 2017-12-13 2019-06-14 Foundation Brakes France Segment de frein a tambour comportant une ame portant un levier de frein de stationnement et integrant un moyen de rappel plaquant le levier contre l'ame
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