JPH10165116A - 医療用でん粉食品の製造法 - Google Patents

医療用でん粉食品の製造法

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JPH10165116A
JPH10165116A JP8346505A JP34650596A JPH10165116A JP H10165116 A JPH10165116 A JP H10165116A JP 8346505 A JP8346505 A JP 8346505A JP 34650596 A JP34650596 A JP 34650596A JP H10165116 A JPH10165116 A JP H10165116A
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Takashi Yamazaki
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 医療用でん粉食品は味と食感に問題があり、
この点を改良しておいしく食べられるでん粉食品を製造
することができる医療用でん粉食品の製造法を提供する
こと。 【解決手段】 小麦でん粉やとうもろこしでん粉を混ぜ
合わせたでん粉にもちとうもろこしでん粉を重量比2%
〜5%の範囲内で混合させ、この混合でん粉に水分を加
えて混練してでん粉糊状物とし、このでん粉糊状物をス
クリュ−型混練装置50で100℃〜150℃になるま
で加熱と加圧を加えた後、適宜形状に形成する構成とな
っている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、でん粉食品の製
造法に関し、特に、タンパク質と水分が制限される病人
用に適した医療用でん粉食品の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】腎臓病患者の食事の基本は、タンパク質
をなるべく少なくし、エネルギ−を充分に摂ることで、
このため、低タンパク高エネルギ−食品が従来より研究
され続けてきた。現在では、高エネルギ−で、タンパク
質をほとんど含まず、しかも、食品素材として幅広く利
用できる食品としてでん粉が知られている。
【0003】医療用に適したでん粉食品としては、特公
昭56−28502号公報に記載されているように、材
料には小麦でん粉やとうもろこしでん粉を用い、これに
水分を加え、スクリュ−型押出装置で混練すると共に、
加圧、加熱して製造したでん粉食品が知られている。な
お、このでん粉食品には、つなぎ、着色材、防腐剤など
の化学的添加物は一切使用されない。
【0004】このでん粉食品は、タンパク質をほとんど
含まない高エネルギ−食となっており、また、でん粉
麺、でん粉米、でん粉スパゲッティ等として製造される
ので、調理方法にも幅ができ、食品素材として幅広く利
用できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記したでん粉食品
は、腎臓病患者の食事法に大きな効果をもたらしている
がただ、味と食感に問題があり、改良の余地を多分に残
している。つまり、小麦でん粉やとうもろこしでん粉を
原料として製造したでん粉食品は、粘度がないため口当
たりが悪く、また、冷えると固まり易く食べ難くなると
共に、味が著しく低下する。このように味と食感が悪い
と、毎日食べる患者にとっては苦痛となる。
【0006】食事療法の効果は、治療食が全部摂取され
ることによって達成され、治療食が残されるようでは治
療効果は上がらず、病気の進行を促すことにもなりかね
ない。このことから、腎臓病患者に適したこのでん粉食
品を更においしくして、食べ易くすることによって病気
の進行を抑制し、人工透折治療を受けないようにするこ
とも可能となる。
【0007】そこで、本発明は、味と食感を向上させた
でん粉食品を提供することができるこの種のでん粉食品
の製造法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ため、本発明では、小麦でん粉やとうもろこしでん粉、
又はこれらを混ぜ合わせたでん粉にもちとうもろこしで
ん粉を重量比2%〜5%の範囲内で混合させ、この混合
でん粉に水分を適宜量加えて加熱、加圧しながら混練し
て、混合でん粉糊状物とし、その後適宜形状に形成する
ことを特徴とする医療用でん粉食品の製造法を提案す
る。
【0009】
【作用】本発明の製造法によって製造したでん粉食品
は、粘度のあるもちとうもろこしでん粉を原料に加えて
あるので、でん粉食品に粘りがでると共に、冷えても固
まり難いので、味と食感が良く、口当り良いでん粉食品
となる。
【0010】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施例形態につい
て図面に沿って説明する。図1は、本発明の製造法に用
いるスクリュ−型混練装置50の断面図であり、この混
練装置50は、前部アダプタ52と後部アダプタ53の
間にシリンダ−51を配設し、シリンダ−51と後部ア
ダプタ53の各々の内部には長手方向に沿った搬送路5
1a、53aを形成し、これら搬送路51a、53aに
は移送スクリュ−54を設け、移送スクリュ−54の一
端をモ−タを備える駆動部55に連結してある。そし
て、後部アダプタ53の搬送路53aに連通するように
ホッパ−56が設けてある。
【0011】混練装置50の先端側は、クロスホルダ−
57、ポンプホルダ−58、ノズルホルダ−59を順次
連設し、前部アダプタ52、クロスホルダ−57、ポン
プホルダ−58、ノズルホルダ−59を通るように圧縮
孔路60を設け、この圧縮孔路60をシリンダ−51の
搬送孔51aに連通してある。
【0012】ノズルホルダ−59には、圧縮孔路60の
先端に配設したノズル61を設け、このノズル61には
図2に示すような噴孔61aが形成してある。
【0013】シリンダ−51の前部アダプタ52側開孔
口と、ノズルホルダ−59の排出口には各々スクリ−ン
62、63が設けてある。
【0014】シリンダ−51の外周囲にはバンドヒ−タ
−64を取付け、また、前部アダプタ52、クロスホル
ダ−57、ポンプホルダ−58、ノズルホルダ−59の
外周囲にもバンドヒ−タ−65が取付けてある。そし
て、ポンプホルダ−58にはギヤポンプ66を備えてあ
る。
【0015】でん粉食品を構成する原料は、小麦でん粉
やとうもろこしでん粉、又はこれらを混ぜ合わせたでん
粉を使用し、更に、もちとうもろこしでん粉を重量比で
2%〜5%の範囲内で混合させる。その後、上記した混
合でん粉に水分を約30%加えて、ミキサ−にて30分
間撹拌しでん粉糊状物とする。
【0016】このように形成したでん粉糊状物を混練装
置50のホッパ−56に投入すると、後部アダプタ53
の搬送路53aに入ったでん粉糊状物が、回転する移送
スクリュ−54の働きでシリンダ−51の方へ順次押し
込まれて行き、シリンダ−51の搬送路51aの移動中
にバンドヒ−タ−64によって加熱される。
【0017】シリンダ−51の搬送路51aを出たでん
粉糊状物は、圧縮孔路60に入り、この圧縮孔路60を
移動中にバンドヒ−タ−65によって加熱され、また、
ポンプホルダ−58内においては、ギヤポンプ66中の
ポンプの加勢を受け、ノズル61の噴孔61aより排出
される。
【0018】移送中のでん粉糊状物は、シリンダ−51
内において、バンドヒ−タ−64と自らの摩擦熱によっ
て約90℃に加熱され、前部アダプタ52内では、バン
ドヒ−タ−65と圧縮孔路60の圧力によって約110
℃に加熱され、ノズルホルダ−59内では、バンドヒ−
タ−65と圧縮孔路60の圧力によって100℃〜15
0℃に加熱される。
【0019】ノズル61の噴孔61aより排出されたで
ん粉糊状物は、食用に適した麺状となり、これを自然放
冷した後、適宜の長さに切断すれば、でん粉麺となる。
【0020】もちとうもろこしは、植物学的分類では、
ワキシ−種に属し、このワキシ−種のつぶの化学組成は
アミロペクチン100%、アミロ−ス0%である。これ
に対し、とうもろこしでん粉のような普通種に属すると
うもろこしのつぶの化学組成は、アミロペクチン73
%、アミロ−ス27%で、上記したワキシ−種とはアミ
ロペクチンとアミロ−スの比率に大きな差がある。
【0021】でん粉を原料として食品製造する場合、で
ん粉を糊化として利用するが、普通種とワキシ−種の糊
化には上記した比率の差によって表1に示すような違い
がでる。
【0022】
【表1】
【0023】アミロベクチンとアミロ−スは化学的構造
の違いにより、アミロペクチンは糊化し易く老化し難
い。アミロ−スはその逆で、糊化し難く老化し易い。し
たがって、ワキシ−種は普通種に比べて糊化し易く老化
し難い特性がある。
【0024】したがって、小麦でん粉やとうもろこしで
ん粉にもちとうもろこしでん粉を加えることにより、粘
度があり口当たりの良いでん粉食品になると共に、冷え
ても従来のでん粉食品に比べて固まる速度が遅いので食
べ易くなる。
【0025】なお、上記表1に示した糊化の機能特性図
は、「コ−ン製品の知識」、著者、菊池一徳、発行所、
幸書房から引用したものである。
【0026】上記した実施形態は、小麦でん粉ととうも
ろこしでん粉を混ぜ合わせたでん粉に、もちとうもろこ
しでん粉を混合させた原料を用いているが、小麦でん粉
と、もちとうもろこしでん粉の混合でん粉や、とうもろ
こしでん粉と、もちとうもろこしでん粉の混合でん粉を
使用してもよい。
【0027】また、でん粉食品をでん粉麺として製造し
ているが、これに限らず、様々な種類のでん粉食品を製
造することができる。例えば、ノズル61をチュ−ブ用
口金に変えれば、マカロニ状食品として製造することが
でき、金型を用いる射出成形材を用いれば餅状食品を製
造することができる。
【0028】
【発明の効果】上記した通り、原料に小麦でん粉やとう
もろこしでん粉の他にもちとうもろこしでん粉を加え、
この混合でん粉に水分を加えて混練し、加熱と加圧を加
えて製造したでん粉食品は、もちとうもろこし特有の粘
りが加味されて口当りが良く、また、冷えても従来ので
ん粉食品に比べて固まり難いので、味が低下することが
ない。このことから、腎臓病患者に適したこの種のでん
粉食品が更においしく食べ易くなるので、食事療法を継
続的に行なうことができ、病気の進行を抑制することも
可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造法に用いるスクリュ−型混練装置
の断面図である。
【図2】上記スクリュ−型混練装置に備えたノズルの平
面図である。
【符号の説明】
50 スクリュ−型混練装置 51 シリンダ− 54 移送スクリュ− 56 ホッパ− 61 ノズル 61a 噴孔 64、65 バンドヒ−タ−

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 小麦でん粉やとうもろこしでん粉、又は
    これらを混ぜ合わせたでん粉にもちとうもろこしでん粉
    を重量比2%〜5%の範囲内で混合させ、この混合でん
    粉に水分を適宜量加えて加熱、加圧しながら混練して、
    混合でん粉糊状物とし、その後適宜形状に形成すること
    を特徴とする医療用でん粉食品の製造法。
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