JPH10175321A - 記録装置 - Google Patents

記録装置

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JPH10175321A
JPH10175321A JP14058997A JP14058997A JPH10175321A JP H10175321 A JPH10175321 A JP H10175321A JP 14058997 A JP14058997 A JP 14058997A JP 14058997 A JP14058997 A JP 14058997A JP H10175321 A JPH10175321 A JP H10175321A
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JP
Japan
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overcoat layer
thermal head
recording paper
heating element
voltage
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP14058997A
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English (en)
Inventor
Takashi Shibuki
隆 渋木
Shoji Kondo
昇司 近藤
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Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 オーバーコート層の書き出し部分、および記
録紙の側方端縁に対応するエッジ部分において、オーバ
ーコート層を良好に転写することが可能な記録装置を提
供する。 【解決手段】 印字最終段階で記録紙18上を覆うオー
バーコート層の書き出し部分92aに対し、当該書き出
し部分以外のオーバーコート層92bに対して印加され
る通常の熱エネルギより大きい熱エネルギを、サーマル
ヘッドに印加する。このときの熱エネルギは、オーバー
コート層を転写した後のフィルムの残りと記録紙とが張
り付いてしまうことなく、かつ発熱体の温度をオーバー
コート層の転写に適した温度に短い描画ライン数で到達
できるものとされる。また、記録紙の側方端縁近傍に対
応するオーバーコート層のエッジ部分に対しても、通常
より大きい熱エネルギをサーマルヘッドに印加する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱転写記録装置に
用いるインクフィルムのオーバーコート層の転写方法を
改良したものに関する。
【0002】
【従来の技術】熱転写記録装置は、プラテンローラと、
これに対して圧接及び圧接解除可能となった発熱体とし
てのサーマルヘッドとを備えており、記録紙がプラテン
ローラとサーマルヘッドとの間に送り込まれる。記録紙
とサーマルヘッドとの間には、一方の表面に例えば熱昇
華性のインクが塗布されたインクフィルムが搬送される
ようになっている。このインクフィルムは、供給側リー
ルから繰り出されて、巻取側リールに巻き取られる。
【0003】1つのサーマルヘッドにより記録紙に対し
てカラー画像を再現する場合には、表面にイエロ、マゼ
ンタおよびシアン等の各色のインク層とオーバーコート
層とがこの順で塗布されたインクフィルムが用いられ、
各色の画像の重ね合わせによってカラープリントされ
る。
【0004】ここで、オーバーコート層とは、印字部分
の退色等を防止するために印字最終段階で記録紙の上に
ラミネート用樹脂としてのオーバーコート剤を熱転写し
て覆うものであり、上記のような記録装置では、画像領
域より大きめにオーバーコート層の転写が行われるよう
になっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、イエロ、マ
ゼンタおよびシアン等の各色のインク層は昇華染料等か
ら構成され、インク層の転写は昇華(拡散)によりなさ
れるので、転写不良はまず起こらない。これに対し、オ
ーバーコート層は顔料等から構成され、オーバーコート
層の転写に際しては、これを適切な温度で確実に記録紙
に接着させる必要があることから、オーバーコート層の
書き出し部分において当該オーバーコート層の転写が良
好となるサーマルヘッドの温度を維持することができ
ず、記録紙への転写不良が発生することがあった。
【0006】この場合に、従来は記録紙の画像領域以外
の背景部分の色は白である場合が殆んどであったので、
前述したように画像領域より大きめにオーバーコート層
の転写を行っておけば、若干の転写不良が発生したとて
も背景の白色部分に位置するためにあまり目立たず、仕
上り品質に大きな影響を及ぼすものではなかった。
【0007】しかしながら、最近、ネガフィルムの複数
駒に記録された情報を1枚の記録紙上に再現するいわゆ
るインデックス・プリントが写真の焼付を行う現像所な
どにおいて使用されてきており、かかるインデックス・
プリントなどでは画像領域以外の背景部分に色を施すこ
とがあり、このような場合には、上記のようなオーバー
コート層の転写不良が顕著に認められ、問題化するに至
った。
【0008】一方、プラテンローラ上における記録紙の
側方端縁においては、記録紙の厚さに起因して、プラテ
ンローラ外周面、記録紙の端縁およびオーバーコート層
に囲まれた部分にギャップが存在することとなる。この
ため、当該部分においてサーマルヘッドによる熱の伝達
が良好とならず、記録紙の側方端縁近傍に対応するオー
バーコート層のエッジ部分においても、オーバーコート
層の転写不良が発生するという問題があった。
【0009】本発明の目的は、オーバーコート層の書き
出し部分、および記録紙の側方端縁に対応するエッジ部
分において、オーバーコート層を良好に転写することが
可能な記録装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、インクフィルムを用いて発
熱体により記録紙に転写し、画像を形成する記録装置に
おいて、印字最終段階で記録紙上を覆う前記インクフィ
ルムのオーバーコート層の書き出し部分に対し、当該書
き出し部分以外のオーバーコート層に対して前記発熱体
に印加される熱エネルギより大きい熱エネルギを、前記
発熱体に印加することを特徴とする。この発明にあって
は、オーバーコート層の書き出し部分に対しては、通常
より大きい熱エネルギが発熱体に印加され、オーバーコ
ート層の転写に適した温度に迅速に到達する。
【0011】また、請求項2記載の発明は、上記請求項
1記載の記録装置において、前記オーバーコート層の書
き出し部分に対して前記発熱体に印加される熱エネルギ
Eは、当該書き出し部分以外のオーバーコート層に対し
て前記発熱体に印加される熱エネルギをE0 とした場合
に、E=E0 +ΔE、1/2≦ΔE/E0 ≦1、を満た
すように設定されることを特徴とする。この発明にあっ
ては、オーバーコート層の書き出し部分に対して発熱体
に印加される熱エネルギは、過大となることなく、しか
もオーバーコート層の転写に適した温度にきわめて迅速
に到達する。
【0012】また、請求項3記載の発明は、上記請求項
1または2記載の記録装置において、前記オーバーコー
ト層の書き出し部分は、書き出し最先位置から、印字方
向に2mm以内であって前記発熱体に取り付けた温度検
出用サーミスタによる検出温度が40℃に達しない位置
までの部分であることを特徴とする。この発明にあって
は、オーバーコート層の書き出し最先位置から2mm以
内において、発熱体に取り付けた温度検出用サーミスタ
による検出温度が40℃になるまで、通常より大きい熱
エネルギが発熱体に印加される。
【0013】請求項4記載の発明は、インクフィルムを
用いて発熱体により記録紙に転写し、画像を形成する記
録装置において、印字最終段階で記録紙上を覆う前記イ
ンクフィルムのオーバーコート層の、記録紙の搬送方向
に直交する方向の端縁近傍に対応するエッジ部分に対
し、当該エッジ部分以外のオーバーコート層に対して前
記発熱体に印加される熱エネルギより大きい熱エネルギ
を、前記発熱体に印加することを特徴とする。この発明
にあっては、記録紙の端縁近傍に対応するオーバーコー
ト層のエッジ部分に対しては、通常より大きい熱エネル
ギが発熱体に印加され、記録紙の端縁にギャップが存在
していても熱の伝達が良好に行われる。
【0014】また、請求項5記載の発明は、上記請求項
4記載の記録装置において、前記オーバーコート層のエ
ッジ部分に対して前記発熱体に印加される熱エネルギE
は、当該エッジ部分以外のオーバーコート層に対して前
記発熱体に印加される熱エネルギをE0 とした場合に、
E=E0 +ΔE、1/5≦ΔE/E0 ≦1、を満たすよ
うに設定されることを特徴とする。この発明にあって
は、オーバーコート層のエッジ部分に対して発熱体に印
加される熱エネルギは、過大となることなく、しかもオ
ーバーコート層の転写に適したものとなる。
【0015】また、請求項6記載の発明は、上記請求項
4または5記載の記録装置において、前記オーバーコー
ト層のエッジ部分は、記録紙の搬送方向に直交する方向
の端縁から内側に2mmの範囲内に対応する部分である
ことを特徴とする。この発明にあっては、記録紙の側方
端縁から内側に2mm以内に対応するオーバーコート層
のエッジ部分において、通常より大きい熱エネルギが発
熱体に印加される。
【0016】また、請求項7記載の発明は、上記請求項
4または5記載の記録装置において、前記オーバーコー
ト層を前記エッジ部分を含む記録紙の搬送方向に直交す
る方向のライン全長にわたって転写する場合には、当該
ラインの全領域について、前記大きい熱エネルギを前記
発熱体に印加することを特徴とする。この発明にあって
は、幅方向の1ラインの全長において記録紙の両サイド
までオーバーコート層の転写を行うときには、当該ライ
ンの全領域について通常より大きい熱エネルギが発熱体
に印加される。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。 (実施の形態1)図1は、本発明の実施の形態1に係る
熱転写記録装置を示す外観斜視図である。なお、説明の
便宜上、記録紙を排出する際に先端側となる記録紙の縁
辺を、記録紙の先端と称する。
【0018】図示する熱転写記録装置10は、例えば前
述したように、写真の焼付を行う現像所などにおいて使
用され、ネガフィルムの複数駒に記録された情報を1枚
の記録紙上に再現するいわゆるインデックス・プリント
などを出力するために用いられる。熱転写記録装置10
には、ネガフィルムに記録された情報に対して種々の画
像処理を行う図示しない制御装置がインターフェースを
介して接続され、制御装置からの画像信号や制御信号が
インターフェースを介して入力されるようになってい
る。
【0019】熱転写記録装置10の本体をなすハウジン
グ11の上面には蓋部材12が揺動軸12a(図2参
照)を中心に開閉自在に取り付けられ、蓋部材12を開
放した状態でインクフィルムカセットがハウジング11
内の所定位置に装填されるようになっている。図中左手
前側が装置10の前面となっており、この前面側に排紙
部22が設けられ、背面側に給紙部21が設けられてい
る。給紙部21には、複数枚の記録紙を収納した給紙ト
レイ14が傾斜して設けられている。また、この熱転写
記録装置10内には、画像を再現した後の記録紙の不要
部分(記録紙の先端部分および/または後端部分)をカ
ットするカッタユニット23が設けられており、カット
された用紙片を貯えるダスタ部24が装置前面側に抜き
差し自在に設けられている。不要部分をカットした後の
記録紙は、用紙排出口16を通って、ダスタ部24の前
面に一体的に設けられた排紙トレイ17上に縦方向に排
出される。
【0020】また、本実施の形態の熱転写記録装置10
では熱昇華性のインクが塗布されたインクフィルムが用
いられており、昇華したインクをトラップする受像紙と
しての記録紙は、印画紙のような腰の強い厚手(150
〜250μm)の用紙が用いられている。
【0021】図2は、熱転写記録装置の蓋部材を開放し
た状態を示す概略断面図、図3は、熱転写記録装置の本
体にインクフィルムカセットを装填した状態を示す概略
断面図、図4(1)〜(3)は、それぞれ、給紙時、印
字開始時、および印字終了時における熱転写記録装置の
作動状態を概略で示す断面図、図5(1)(2)は、先
端カット時および後端カット時における熱転写記録装置
の作動状態を概略で示す断面図である。
【0022】熱転写記録装置10の内部構造を詳述すれ
ば、図2に示すように、ハウジング11内には、プラテ
ンローラ25が回転自在に支持されており、蓋部材12
の内面側には、図示しない連動部材によって、発熱体と
してのサーマルヘッド26を有するヘッドベース27が
プラテンローラ25に対して進退移動自在に取り付けら
れている。ヘッドベース27がプラテンローラ25に対
して前進移動すると、サーマルヘッド26はプラテンロ
ーラ25に圧接する位置に移動する一方、ヘッドベース
27がプラテンローラ25に対して後退移動すると、サ
ーマルヘッド26は圧接を解除する位置に移動する。ヘ
ッドベース27は、図示しないスプリングなどの弾発手
段によって、サーマルヘッド26をプラテンローラ25
に対して後退した位置すなわち圧接解除位置に保持する
ように、図2中矢印Rで示す方向に付勢されている。
【0023】蓋部材12に回転自在に取り付けた駆動軸
28には、ヘッドベース27に当接して当該ヘッドベー
ス27を前進移動させ、サーマルヘッド26をプラテン
ローラ25に対して圧接させる圧接用偏心カム29が固
着されている。駆動軸28を回転して圧接用偏心カム2
9を回転駆動するために、パルスモータからなるサーマ
ルヘッド駆動モータM1が駆動軸28に接続されてい
る。
【0024】図3に示すように、サーマルヘッド26と
プラテンローラ25との間には、供給側リール30から
繰り出されて巻取側リール31に巻き取られることにな
る帯状のインクフィルム32が搬送されるようになって
いる。インクフィルム32は、3色のイエロインク層、
マゼンタインク層及びシアンインク層とオーバーコート
層とが、この順でベースフィルムに塗布されて形成され
ている(図7参照)。供給側および巻取側の両リール3
0、31は、インクフィルムカセット33内に収容され
ている。このインクフィルムカセット33は、ハウジン
グ11に対して着脱自在となっており、ハウジング11
内に取り付けた保持プレート34上にセットすることで
所定位置に装着される。巻取側リール31に取り付けた
ギア35の一部がインクフィルムカセット33に形成し
た開口部に臨んでおり、カセット装着時には、装置側に
設けた駆動ギア36が前記ギア35と噛み合うようにな
っている。駆動ギア36は、モータM2により回転駆動
され、送り出されるインクフィルム32を巻取側リール
31に巻き取る。
【0025】カセット装着時にインクフィルム32の搬
送路を形成すべく、プラテンローラ25の近傍には、イ
ンクフィルム巻取ローラ37が設けられている。このイ
ンクフィルム巻取ローラ37は、通常回転フリーである
が、非印字時にインクフィルム32を移動させたいとき
のみ、図示しないクラッチを締結させることによってイ
ンクフィルム巻取モータM3によって駆動せられるよう
になっている。一方、印字時においては、インクフィル
ム32は、記録紙18の搬送に伴って送り出され、サー
マルヘッド26の先端に設けられたインクフィルムガイ
ド板38と、回転フリーの状態にあるインクフィルム巻
取ローラ37とに案内されて巻取側リール31に巻き取
られることになる。
【0026】記録紙18は前記給紙トレイ14の上に傾
斜した状態で保持されるが、記録紙18の幅方向を規制
するために、給紙トレイ14には幅規制板40が設けら
れている。この幅規制板40は、記録紙18のサイズに
応じて幅方向にスライド移動自在となっている。
【0027】給紙トレイ14上の記録紙18は、給紙ロ
ーラ45と、この給紙ローラ45に対して微小なギャッ
プを隔てて配置された捌きローラ46とにより1枚ずつ
給紙されて、ガイド部材47に案内されながら搬送され
る。給紙ローラ45は、パルスモータからなる給紙モー
タM4により回転駆動されるが、捌きローラ46は非回
転となっている。捌きローラ46はその硬度を70度と
硬くしてあり、さらに表面にはコーディング処理を施し
てある。また、前記ギャップは、紙厚に所定寸法を加え
た0.3mm程度に設定してある。このように構成する
ことにより、厚手の記録紙18を滑らかに給紙でき、さ
らに記録紙18の表面にキズを付けることもない。
【0028】プラテンローラ25の上流側には当該プラ
テンローラ25に隣接して、グリップローラ50と、こ
のグリップローラ50に対して当接するピンチローラ5
1とが配置され、これら両ローラ50、51の間に、給
紙された記録紙18が送り込まれる。グリップローラ5
0はパルスモータからなるグリップローラ駆動モータM
5により回転駆動され、ピンチローラ51は記録紙の搬
送に伴って従動回転する。
【0029】プラテンローラ50の下流側には、記録紙
18を排紙トレイ17上に排出するために、用紙排出口
16側に位置する第1排出ローラ対53と、プラテンロ
ーラ25側に位置する第2排出ローラ対54とが所定距
離を隔てて取り付けられている。これら排出ローラ対5
3、54は、パルスモータからなる搬送モータM6によ
り回転駆動されるようになっている。
【0030】プラテンローラ25と排出ローラ対54と
の間には、排紙処理の際の記録紙18の搬送を案内する
ガイド部材55が設けられている。このガイド部材55
の下方には、印字動作がなされるときに記録紙18を収
容する収容スペース56が形成されている。
【0031】図示する熱転写記録装置10にあっては、
記録紙18にカラー画像を再現する際には、まず、図4
(1)に示すように、記録紙18を給紙トレイ14から
給紙して矢印Pで示す方向に搬送し、図4(2)に示す
ように、記録紙18を収容スペース56に収容する。次
いで、この状態から矢印Qで示す方向に記録紙18を戻
し搬送しながらイエロの画像を形成するようになってい
る。つまり、戻し印字方式となっている。記録紙18を
戻し搬送しながらイエロの画像を転写した後に、次のマ
ゼンタの画像を再現する準備のために記録紙18は前進
搬送される。このように、面順次方式によって例えば3
色の画像を重ねて転写することにより、記録紙18にカ
ラー画像が形成される。サーマルヘッド26がプラテン
ローラ25に圧接するのは戻し搬送のときのみであり、
記録紙18を前進搬送するときには、サーマルヘッド2
6はプラテンローラ25から離れている。印字動作中に
戻し搬送と前進搬送とを繰り返すときにおいては、グリ
ップローラ50およびピンチローラ51は常に記録紙1
8を挟持し続けている。
【0032】前記ガイド部材55の下側には、グリップ
ローラ50とピンチローラ51により搬送される記録紙
18を、排出ローラ対53、54などが設けられている
排紙部22あるいは収容スペース56のいずれか一方に
選択的に導くために、支持軸57を中心として揺動ガイ
ド58が揺動自在に設けられている。揺動ガイド58は
可撓性素材より形成されている。図4(2)に示すよう
に、揺動ガイド58を上方位置に揺動すると、グリップ
ローラ50などにより搬送される記録紙18は収容スペ
ース56に収容される。一方、図5(1)に示すよう
に、揺動ガイド58を上方位置から下方位置まで支持軸
57を中心として時計方向に揺動すると、記録紙18は
排紙部22に向けて搬送される。
【0033】印字品位の向上のためには印字時に記録紙
18が排出ローラ対53、54に挟まれないようにする
必要があるが、本実施の形態のように揺動ガイド58を
設けて排紙部22に至る搬送経路の下方位置に収容スペ
ース56を形成するようにすれば、プラテンローラ25
と排出ローラ対53、54との間の距離を小さくするこ
とができ、装置10の床面積が小さくなる。
【0034】前記第1排出ローラ対53と第2排出ロー
ラ対54との間に設けられるカッタユニット23は、ロ
ータリーカッタ60と、このカッタ60との共働により
記録紙18をカットする受け台61とを有する。このカ
ッタユニット23により非印字領域をカットすることが
でき、カットされた不要な用紙片は、その自重により、
カッタユニット23の下方位置に配置されたダスタ部2
4内に落下し回収される。
【0035】図6にも拡大して示すように、グリップロ
ーラ50に隣接して、給紙時における記録紙先端あるい
は印字時における記録紙後端を検出するセンサS1が設
置されている。センサS1は、記録紙18の先端あるい
は後端を検出したときにオン信号を発する。なお、セン
サS1は印字時には記録紙後端を検出することから、以
下の説明においては便宜上、後端検出センサS1と称す
る。
【0036】図2に示したように、カッタユニット23
には、記録紙先端を検出する先端検出センサS2が設置
されている。先端検出センサS2は、記録紙18の先端
を検出したときにオン信号を発する。先端検出センサS
2が記録紙18の先端を検出した時点を基準として、搬
送モータM6を駆動するパルスが管理され、記録紙先端
から所定長さだけ記録紙18をカットする先端カット
と、記録紙後端から所定長さだけ記録紙18をカットす
る後端カットとが行われる。
【0037】また、図2及び図3に示すように、本実施
の形態の熱転写記録装置10の内部下方には、コントロ
ールユニット19が配置されており、このコントロール
ユニット19は、外部電力を供給する電源部、装置外部
に設けられた図示しない制御装置からインターフェース
を介して信号を受けると共に装置内各部の制御を行う制
御手段としてのコントローラ90、及び各種基板等を有
している。
【0038】図7は、本装置で使用されるインクフィル
ム32を示す平面図である。図6に示したように、イン
クフィルム巻取ローラ37に隣接して、インクフィルム
32に付された頭出しマーク86を検出する検出手段と
しての読み取りセンサS3が設置されている。前記各セ
ンサS1、S2,およびS3としては、反射型フォトセ
ンサが例示できるが、この場合に限定されるものではな
く、例えば透過型フォトセンサより構成しても良い。
【0039】前記頭出しマーク86は、図7に示したよ
うに、各イエロインク層の先頭部分(巻取側)に写し込
まれている。図中符号「Y」はイエロインク層、「M」
はマゼンタインク層、「C」はシアンインク層、および
「O」は、オーバーコート層を示しており、この順に印
字が行われる。オーバーコート層は、前述したように、
印字部分の耐久性を上げ退色等を防止するために、印字
最終段階で既に記録紙18上に転写されている色素染料
の全面にラミネート用樹脂としてのオーバーコート剤を
熱転写して覆うものである。
【0040】インクフィルム32の画面毎の頭出しは、
前記読み取りセンサS3により頭出しマーク86を検出
するまでインクフィルム32を送り出した後に停止させ
ることで行われるが、印字指令を受けた後、給紙された
記録紙18の後端を後端検出センサS1で検出するまで
当該記録紙18を前進搬送している間に行われる。
【0041】なお、次の色のインク層の頭出しは、イン
クフィルム巻取ローラ37の一端に設けた図示しないエ
ンコーダでインクフィルム32の搬送量をパルスカウン
トすることにより行われる。
【0042】また、図7に示したように、インクフィル
ム32の最終画面にのみ、前記頭出しマーク86の近傍
にフィルムエンドマーク87aが設けられている。した
がって、印字指令を受けた場合には通常のフィルム頭出
しの動作の後に所定の印字が行われるが、この印字が行
われる際に前記読み取りセンサS3によりフィルムエン
ドマーク87aを検出することができるように構成され
ている。即ち、このフィルムエンドマーク87aの検出
により、コントローラ90は最終回印字であることを認
識することができる。この場合に、前記読み取りセンサ
S3は、フィルムエンドマーク87aを検出するエンド
マーク検出手段としても機能することとなる。
【0043】図8は、サーマルヘッド26およびグリッ
プローラ駆動モータM5を駆動させる制御ブロック図で
ある。図示のように、サーマルヘッド26は、サーマル
ヘッド制御回路91を介して、コントローラ90と接続
されている。発熱体としてのサーマルヘッド26は、記
録紙18の搬送方向に直交する方向に直線状に設けられ
る図示しない発熱素子を有しており、通電により発熱す
る。
【0044】装置外のデータ処理部82において作成さ
れる画像データは、装置内のメモリ83に一旦格納され
る。コントローラ90は、このメモリ83に記憶されて
いる画像データを読み出し、当該画像データに応じた信
号をサーマルヘッド制御回路91に送信して、サーマル
ヘッド制御回路91からサーマルヘッド26へ所定の電
圧の印加を行う。イエロ、マゼンタおよびシアン等の各
色のインク層と同様な手順により、オーバーコート層の
画像データ(印字パターン)も作成され、これらのイン
ク層およびオーバーコート層が順次印字される。
【0045】なお、データ処理部82は装置内部に配置
する構成としてもよく、また、データ処理部82におい
て作成される画像データをメモリに記憶することなく印
字させることも可能である。
【0046】一方、グリップローラ駆動モータM5は、
モータ制御部81を介して、コントローラ90と接続さ
れている。コントローラ90は、所定の信号をモータ制
御部81に送信して、記録紙18の所定の搬送を行うべ
くグリップローラ駆動モータM5を回転駆動させる。
【0047】図9は、サーマルヘッドを駆動させる制御
の詳細を説明するためのブロック図である。図示のよう
に、コントローラ90は、電圧印加信号(以下、STB
信号という)と電圧増幅信号(以下、VUP信号とい
う)とをサーマルヘッド制御回路91に送信し、これら
の信号に基づいて、サーマルヘッド制御回路91からサ
ーマルヘッド26へ電圧の印加が行われる。
【0048】具体的には、STB信号がハイレベル(以
下、Hという)の場合は、サーマルヘッド制御回路91
を通じて、サーマルヘッド26に電圧が印加され、一
方、STB信号がローレベル(以下、Lという)の場合
は、サーマルヘッド26に電圧は印加されない。そし
て、VUP信号がHの場合には、STB信号がHになっ
たときに、通常の電圧V0 よりΔVだけ高い電圧V0
ΔV(いずれも単位はvolt)をサーマルヘッド26
に印加し、一方、VUP信号がLの場合には、STB信
号がHになったときに、通常の電圧V0 をサーマルヘッ
ド26に印加するように構成される。
【0049】図10は、STB信号およびVUP信号と
これに対応するサーマルヘッドへの印加電圧の例を示す
タイムチャート、図11は、図10に示される動作を行
わせる場合の制御フローチャートである。
【0050】図11において、コントローラ90は、ま
ずVUP信号およびSTB信号をHとし(ステップS
1,S2、図10のT1 )、タイマーをスタートさせて
(ステップS3)H状態を保ち、a0 (msec)経過
した時点で(ステップS4のYES)、タイマーをスト
ップさせて(ステップS5)、STB信号ををLとする
(ステップS6、図9のT2 )。これに基づいて、図1
0に示すように、T1 〜T2 区間でのサーマルヘッドへ
の印加電圧は、通常より高い電圧(V0 +ΔV)とされ
る。次いで、再びタイマーをスタートさせ(ステップS
7)、b0 (msec)経過した時点で(ステップS8
のYES)、タイマーをストップさせて(ステップS
9)、VUP信号をLとすると共に(ステップS1
0)、STB信号をHとする(ステップS11、図10
のT3 )。これに基づいて、図10に示すように、T2
〜T3 区間でのサーマルヘッドへの印加電圧は、STB
信号がLであってHとなる以前であるため、0(vol
t)となる。さらに、タイマーをスタートさせ(ステッ
プS12)、a0 (msec)経過した時点で(ステッ
プS13のYES)、タイマーをストップさせて(ステ
ップS14)、STB信号をLとする(ステップS1
5、図9のT4 )。これに基づいて、図10に示すよう
に、T3 〜T4 区間でのサーマルヘッドへの印加電圧
は、通常の電圧V0 となる。
【0051】本実施の形態では特に、図12に示すよう
に、オーバーコート層の書き出し部分92aに対し、当
該書き出し部分以外のオーバーコート層92bに対して
サーマルヘッド26に印加される熱エネルギより大きい
熱エネルギを、サーマルヘッド26に印加するように構
成されている。このように、通常より大きい熱エネルギ
を印加することにより、書き出し部分92aにおいて、
サーマルヘッド26の温度をオーバーコート層の転写に
適した温度にきわめて迅速に到達させることが可能とな
っている。
【0052】オーバーコート層の書き出し部分に対して
サーマルヘッド26に印加する熱エネルギを大きくする
ために、本実施の形態では、サーマルヘッド26への印
加電圧を通常より高く設定する方法を採用している。
【0053】図13は、サーマルヘッドへの印加電圧を
示すタイムチャートであり、(A)は通常より大きい熱
エネルギを与えるためにサーマルヘッドに印加される電
圧を高くした場合を示し、(B)は通常の熱エネルギを
与えるためにサーマルヘッドに印加される電圧を示す。
本実施の形態では、図13(A)はオーバーコート層の
書き出し部分に対してサーマルヘッドに印加される電圧
に相当し、図13(B)は当該書き出し部分以外のオー
バーコート層に対してサーマルヘッドに印加される電圧
に相当する。
【0054】図示のように、転写に適した温度を維持す
るために、転写される1ラインについて、a0 (mse
c)の間電圧を印加した後にb0 (msec)の間休止
するという電圧制御が、ラインごとに繰り返し行われる
が、オーバーコート層の書き出し部分92aに対してサ
ーマルヘッドに印加される熱エネルギEは、当該書き出
し部分以外のオーバーコート層92bに対してサーマル
ヘッドに印加される熱エネルギをE0 とした場合に、E
=E0 +ΔE、1/2≦ΔE/E0 ≦1を満たすように
設定される構成となっている。このΔE/E0 の設定範
囲の下限は、転写が良好になる温度に迅速に到達させ、
オーバーコート層を確実に記録紙に転写させるために必
要となり、その上限は、熱エネルギが過大となってオー
バーコート層を転写した後のフィルムの残りと記録紙と
が張り付いてしまうことのないように、これらを確実に
分離させるために必要となる。
【0055】ところで、熱エネルギEは、サーマルヘッ
ドへの印加電圧をV、サーマルヘッドの発熱素子の抵抗
値をR、電圧印加時間をtとすれば、E=(V2 /R)
・tと表される。したがって、熱エネルギEを印加電圧
Vによって制御する場合には、1/2≦ΔE/E0 ≦1
より、(3/2)・E0 ≦E0 +ΔE≦2・E0 となる
から、(3/2)・V0 2 ≦(V0 +ΔV)2 ≦2・V
0 2 とする必要があり、これは、(3/2)1/2 ・V0
≦V0 +ΔV≦21/2 ・V0 と変形することができる。
【0056】したがって、オーバーコート層の書き出し
部分92aに対してサーマルヘッド26に印加される電
圧Vは、当該書き出し部分以外のオーバーコート層92
bに対してサーマルヘッド26に印加される電圧をV0
とした場合に、V=V0 +ΔV、V0 ・(−1+(3/
2)1/2 )≦ΔV≦V0 ・(−1+21/2 )を満たすよ
うに設定される構成となっている。
【0057】また、通常より大きい熱エネルギをサーマ
ルヘッド26に印加するオーバーコート層の書き出し部
分92aは、書き出し最先位置から、印字方向にL=2
(mm)以内であってサーマルヘッド26に取り付けた
温度検出用サーミスタ(図示せず)による検出温度が4
0℃に達しない位置までの部分とされる。これは、大き
い熱エネルギを印加するとは言え、書き出し最先位置か
ら2mmより小さいと、サーマルヘッド26の温度が転
写不良になる温度に下がり、オーバーコート層の転写が
良好である温度を維持できなくなる場合があるからであ
り、また、前記温度検出用サーミスタによる検出温度が
40℃以上になると、前述したように熱エネルギが過大
となってオーバーコート層を転写した後のフィルムの残
りと記録紙とがくっついて剥離不良が発生する場合があ
り、逆に前記検出温度が40℃になると、その後の印加
電圧を通常レベルに切り換えてもオーバーコート層の転
写が良好に行われることとなるからである。
【0058】次に、熱転写記録装置の動作を、図4
(1)〜(3)、図5(1)(2)、および図14に示
すオーバーコート層の印字動作のメインフロー等に基づ
いて説明する。
【0059】《給紙(図4(1))》コントローラ90
から印字指令が出力されると、給紙モータM4により給
紙ローラ45が回転駆動され、記録紙18が1枚だけ矢
印P方向に前進搬送され、後端検出センサS1により記
録紙先端を検出すると、給紙モータM4が停止される。
次いで、グリップローラ駆動モータM5によりグリップ
ローラ50が回転駆動され、記録紙18がさらに前進搬
送されて記録紙18の後端を後端検出センサS1で検出
すると、グリップローラ駆動モータM5が停止される。
記録紙18の前進搬送は、サーマルヘッド26がプラテ
ンローラ25から離れた状態でなされる。また、揺動ガ
イド58は上方位置に揺動しており、記録紙18は収容
スペース56に案内される。
【0060】このような給紙と同時に、フィルム頭出し
が行われる。このフィルム頭出しは、読み取りセンサS
3により頭出しマーク86が検出されるまでインクフィ
ルム32を巻取側に送り出した後に停止させることで行
われる。ここで、インクフィルム巻取ローラ37は、図
示しないクラッチを締結することによりインクフィルム
巻取モータM3の駆動により回転せられる。
【0061】《印字開始(図4(2))》フィルム頭出
しが完了すると、印字開始となる。すなわち、サーマル
ヘッド26がプラテンローラ25に対して圧接され、次
いで、グリップグリップローラ50が回転されて記録紙
18が矢印Q方向に戻し搬送され、後端検出センサS1
により記録紙後端を検出した直後から印字が開始され、
記録紙18にはイエロ画像が形成される。印字中に記録
紙を戻し搬送する搬送系は、グリップローラ50のみで
ある。
【0062】なお、この印字動作の直前に、読み取りセ
ンサS3によりフィルムエンドマーク87aが検出され
たか否かが判断される。
【0063】《印字終了(図4(3))》イエロ画像の
印字が終了すると、記録紙18の戻し搬送も停止され、
サーマルヘッド26のプラテンローラ25に対する圧接
が解除される。
【0064】次色の印字、あるいはオーバーコートの印
字がなされる場合には、記録紙18は、図4(2)に示
したように、グリップローラ50により前進搬送されて
収容スペース56に案内される。印字開始位置への前進
搬送は、グリップローラ駆動モータM5を所定パルス数
だけ回転させることによりなされる。このような次色印
字の準備と同時に、インクフィルム巻取モータM3が回
転駆動され、インクフィルム巻取ローラ37の一端に設
けたエンコーダでインクフィルム32の搬送量をパルス
カウントしつつ、次のインク層の位置出しが行われる。
そして、同様な印字動作が実行されて、次色が印字され
る。
【0065】この動作を、全ての色について繰り返した
後、印字最終段階で既に記録紙18上に転写されている
色素染料の全面にオーバーコート層を熱転写して覆う、
すなわちオーバーコートの印字を行う。
【0066】次に、オーバーコート層の印字動作につい
て詳説する。図14において、まずサーマルヘッドに取
り付けた温度検出用サーミスタによる検出温度が40℃
以上か否かが判断され(ステップS21)、そうでない
場合には次のステップS22に進む。
【0067】このステップS22では、オーバーコート
層の1ラインを通常より大きい印加電圧により転写す
る。すなわち、オーバーコート層の書き出し部分92a
の1ラインを、当該書き出し部分以外のオーバーコート
層92bに対してサーマルヘッド26に印加される電圧
0 よりΔV大きい印加電圧V=V0 +ΔVにて転写す
る。
【0068】図15は、図14に示される1ラインを印
加電圧V=V0 +ΔVで描画する処理(ステップS2
2)のサブルーチンである。すなわち具体的には、図1
5において、まずVUP信号およびSTB信号をHとし
(ステップS31,S32、図13(A)のT1 )、タ
イマーをスタートさせて(ステップS33)H状態を保
ち、a0 (msec)経過した時点で(ステップS34
のYES)、タイマーをストップさせて(ステップS3
5)、STB信号をLとする(ステップS36、図13
(A)のT2 )。これに基づいて、図13(A)に示す
ように、T1 〜T2 区間でのサーマルヘッドへの印加電
圧は、通常より高い電圧(V0 +ΔV)とされる。次い
で、再びタイマーをスタートさせ(ステップS37)、
0 (msec)経過した時点で(ステップS38のY
ES)、タイマーをストップさせて(ステップS3
9)、VUP信号をLにし(ステップS40、図13
(A)のT3 )、メインフローに戻る。これに基づい
て、図13(A)に示すように、T〜T区間での
サーマルヘッドへの印加電圧は、STB信号がLのまま
であるため、0(volt)となる。
【0069】上記の1ラインを印加電圧V=V0 +ΔV
で描画する処理は、サーマルヘッドに取り付けた温度検
出用サーミスタによる検出温度が40℃以上とならない
限りにおいて(ステップS23のNO)、書き出し最先
位置から印字方向に2mm以内であれば(ステップS2
4のYES)、繰り返し行われる(ステップS22〜S
24)。
【0070】このように、オーバーコート層の書き出し
部分92aに対して通常より大きい熱エネルギをサーマ
ルヘッド26に印加することにより、オーバーコート層
の転写に適した温度に、書き出し最先位置から短いライ
ン数で迅速に到達させることができるため、オーバーコ
ート層の転写が良好となる。
【0071】一方、ステップS21若しくはステップS
23において前記温度検出用サーミスタによる検出温度
が40℃以上と判断された場合、または書き出し最先位
置から印字方向に2mmを越えた場合には、ステップS
25に進む。
【0072】このステップS25では、オーバーコート
層の1ラインを通常の印加電圧により転写する。すなわ
ち、書き出し部分以外の通常のオーバーコート層92b
に対してサーマルヘッド26に印加される電圧V0 にて
転写する。
【0073】図16は、図14に示される1ラインを印
加電圧V0 で描画する処理(ステップS25)のサブル
ーチンである。すなわち具体的には、図16において、
まずVUP信号をLとすると共にSTB信号をHとし
(ステップS41,S42、図13(B)のT1 )、タ
イマーをスタートさせて(ステップS43)この状態を
保ち、a0 (msec)経過した時点で(ステップS4
4のYES)、タイマーをストップさせて(ステップS
45)、STB信号をLとする(ステップS46、図1
3(B)のT2 )。これに基づいて、図13(B)に示
すように、T1 〜T2 区間でのサーマルヘッドへの印加
電圧は、通常の印加電圧V0 とされる。次いで、再びタ
イマーをスタートさせ(ステップS47)、b0 (ms
ec)経過した時点で(ステップS48のYES)、タ
イマーをストップさせて(ステップS49、図13
(B)のT3 )、メインフローに戻る。これに基づい
て、図13(B)に示すように、T2 〜T3 区間でのサ
ーマルヘッドへの印加電圧は、STB信号がLのままで
あるため、0(volt)となる。
【0074】上記の1ラインを印加電圧V0 で描画する
処理(ステップS25)は繰り返し行われ、規定ライン
数の印字が終了すると(ステップS26のYES)、オ
ーバーコート層の印字が終了する。
【0075】なお、読み取りセンサS3により図示しな
いフィルムエンドマーク87aが検出された場合は、オ
ーバーコートの印字終了後に引き続いてインクフィルム
の巻取動作が行われ、記録装置の表示部にフィルムエン
ド表示がなされるが、フィルムエンドでない場合は、印
字終了とともに、印字動作に合わせて送られていたイン
クフィルム32の巻き取りが停止し、次のプリントに備
える。
【0076】《先端カット(図5(1))》一画面分の
すべての印字が終了すると、サーマルヘッド26のプラ
テンローラ25に対する圧接が解除され、揺動ガイド5
8が下方位置に揺動される。グリップローラ50により
前進搬送される記録紙18が排紙部22に向けて案内さ
れる。また、搬送モータM6も所定のタイミングで回転
駆動され、第2排出ローラ対54により、記録紙18が
前進搬送される。そして、先端検出センサS2が記録紙
18の先端を検出した時点を基準に搬送モータM6のパ
ルスを管理しつつ、記録紙18は、カッタユニット23
によりその先端から所定長さだけ先端カットされ、ダス
タ部24内に落下して回収される。この際、記録紙18
の搬送は一旦停止される。
【0077】《後端カット(図5(2))》先端カット
が終了すると、所定長さに対応したパルス数だけ搬送モ
ータM6を駆動し、第1排出ローラ対53および第2排
出ローラ対54により記録紙18を搬送する。その後、
記録紙18は、カッタユニット23によりその後端から
所定長さだけ後端カットされ、ダスタ部24内に回収さ
れる。このようにして、非印字領域がカットされたいわ
ゆるボーダーレス画像が得られるようになっている。カ
ットされた用紙片の回収が終了すると、記録紙18は、
第1排出ローラ対53により搬送されて、排紙トレイ1
7の上に排出される。
【0078】このように、本実施の形態の熱転写記録装
置10は、印字最終段階でオーバーコート層の書き出し
部分92aに対し、当該書き出し部分以外のオーバーコ
ート層92bに対してサーマルヘッド26に印加される
熱エネルギより大きい熱エネルギを、サーマルヘッド2
6に印加するようにしたので、オーバーコート層の転写
に適した温度に迅速に到達させることができ、したがっ
て、書き出し部分においてオーバーコート層の転写が良
好となる。
【0079】また、オーバーコート層の書き出し部分9
2aに対してサーマルヘッド26に印加される熱エネル
ギEを、当該書き出し部分以外のオーバーコート層92
bに対してサーマルヘッド26に印加される熱エネルギ
をE0 とした場合に、E=E0 +ΔE、1/2≦ΔE/
0 ≦1を満たすように設定したので、熱エネルギが過
大となってオーバーコート層を転写した後のフィルムの
残りと記録紙とが張り付いてしまうことなく、かつオー
バーコート層の転写に適した温度に、書き出し最先位置
からきわめて短い描画ライン数で到達させることができ
る。
【0080】しかも、オーバーコート層の書き出し最先
位置から2mm以内に対してサーマルヘッド26に大き
い熱エネルギを印加するようにしたので、サーマルヘッ
ド26の温度が下がってオーバーコート層の転写が良好
である温度を維持できなくなることを回避することがで
きる。さらに、サーマルヘッドに取り付けた温度検出用
サーミスタによる検出温度が40℃以上では、サーマル
ヘッドへの印加電圧を通常レベルとするようにしたの
で、転写に適した温度を確保しつつ、オーバーコート層
を転写した後のフィルムの残りと記録紙とがくっついて
しまうような事態を防止することができる。
【0081】(実施の形態2)図17は、実施の形態2
に係る熱転写記録装置のサーマルヘッドを駆動させる制
御の詳細を説明するためのブロック図である。
【0082】この実施の形態2は、上記実施の形態1と
同様に、印字最終段階で記録紙上を覆う前記インクフィ
ルムのオーバーコート層の書き出し部分に対し、当該書
き出し部分以外のオーバーコート層に対してサーマルヘ
ッドに印加される熱エネルギより大きい熱エネルギを、
サーマルヘッドに印加するものであるが、図示のよう
に、サーマルヘッド26がサーマルヘッド制御回路91
を介してコントローラ90と接続されており、オーバー
コート層の書き出し部分に対してサーマルヘッド26に
印加する熱エネルギを大きくするために、描画1ライン
の電圧印加時間を通常より長く設定する方法を採用して
いる点で実施の形態1と相違している。その他の点につ
いては実施の形態1と同様であるため、説明を省略す
る。
【0083】コントローラ90は、STB信号のみをサ
ーマルヘッド制御回路91に送信し、この信号に基づい
て、サーマルヘッド制御回路91からサーマルヘッド2
6へ電圧の印加が行われる。つまり具体的には、STB
信号をH若しくはLにすることにより、サーマルヘッド
26に前述した通常の電圧V0 を印加するかしないかの
制御が行われる。
【0084】図13は、サーマルヘッドへの印加電圧を
示すタイムチャートであり、(A)は通常より大きい熱
エネルギを与えるためにサーマルヘッドに印加される電
圧を高くした場合を示し、(B)は通常の熱エネルギを
与えるためにサーマルヘッドに印加される電圧を示す。
本実施の形態では、図13(A)はオーバーコート層の
書き出し部分に対してサーマルヘッドに印加される電圧
に相当し、図13(B)は当該書き出し部分以外のオー
バーコート層に対してサーマルヘッドに印加される電圧
に相当する。
【0085】図18は、図17に係る装置のサーマルヘ
ッドへの印加電圧を示すタイムチャートであり、(A)
は通常より大きい熱エネルギを与えるためにサーマルヘ
ッドに電圧を印加する時間を長くした場合を示し、
(B)は通常の熱エネルギを与えるためにサーマルヘッ
ドに印加される電圧および印加時間を示す。本実施の形
態では、図18(A)はオーバーコート層の書き出し部
分に対してサーマルヘッドに印加される電圧および印加
時間に相当し、図18(B)は当該書き出し部分以外の
オーバーコート層に対してサーマルヘッドに印加される
電圧および印加時間に相当する。
【0086】また、図19は、図17に係る装置のオー
バーコート層の印字動作のメインフロー、図20は、図
19に示される1ラインを通常より長い電圧印加時間で
描画する処理のサブルーチン、図21は、図19に示さ
れる1ラインを通常の電圧印加時間で描画する処理のサ
ブルーチンである。
【0087】次に、この実施の形態のオーバーコート層
の印字動作について、図19〜図21を参照して説明す
る。
【0088】図19において、まずサーマルヘッドに取
り付けた温度検出用サーミスタによる検出温度が40℃
より大きいか否かが判断され(ステップS51)、そう
でない場合には次のステップS52に進む。
【0089】このステップS52では、オーバーコート
層の1ラインを通常より長い電圧印加時間により転写す
る。すなわち、オーバーコート層の書き出し部分以外の
オーバーコート層92bに対しては、1ラインについて
0 (msec)の間電圧を印加した後にb0 (mse
c)の間休止するという制御(図18(B)参照)が行
われるが、オーバーコート層の書き出し部分92a(図
12参照)に対しては、1ラインについてa(mse
c)の間電圧を印加した後にb0 (msec)の間休止
するという制御(図18(A)参照)を行う。
【0090】この実施の形態では、熱エネルギEを電圧
印加時間tによって制御することにしているので、前述
したE=(V2 /R)・tの関係から、オーバーコート
層の書き出し部分92aに対してサーマルヘッド26に
電圧印加する時間aは、当該書き出し部分以外のオーバ
ーコート層92bに対してサーマルヘッド26に電圧印
加する時間をa0 とした場合に、a=a0 +Δt、a0
/2≦Δt≦a0 を満たすように設定される構成となっ
ている。なお、サーマルヘッド26には通常の電圧V0
が印加される。
【0091】すなわち具体的には、図20において、ま
ずSTB信号をHとし(ステップS61、図18(A)
のT1 )、タイマーをスタートさせて(ステップS6
2)H状態を保ち、a(msec)経過した時点で(ス
テップS63のYES)、タイマーをストップさせて
(ステップS64)、STB信号をLとする(ステップ
S65、図18(A)のT2 )。したがって、図18
(A)に示すように、T1 〜T2 区間でのサーマルヘッ
ドへの電圧印加時間は、通常より長い時間(a0 +Δ
t)とされる。次いで、再びタイマーをスタートさせ
(ステップS66)、b0(msec)経過した時点で
(ステップS67のYES)、タイマーをストップさせ
て(ステップS68、図18(A)のT3 )、メインフ
ローに戻る。したがって、図18(A)に示すように、
2 〜T3 区間でのサーマルヘッドへの印加電圧は、S
TB信号がLのままであるため、0(volt)となる
と共に、この休止時間は、通常と同じ時間b0 とされ
る。
【0092】上記の1ラインを通常より長い電圧印加時
間で描画する処理(印加電圧V0 )は、サーマルヘッド
に取り付けた温度検出用サーミスタによる検出温度が4
0℃以上とならない限りにおいて(ステップS53のN
O)、書き出し最先位置から印字方向に2mm以内であ
れば(ステップS54のYES)、繰り返し行われる
(ステップS52〜S54)。
【0093】一方、ステップS51若しくはステップS
53において前記温度検出用サーミスタによる検出温度
が40℃以上と判断された場合、または書き出し最先位
置から印字方向に2mmを越えた場合には、ステップS
55に進む。
【0094】このステップS55では、オーバーコート
層の1ラインを通常の電圧印加時間により転写する。す
なわち、書き出し部分以外の通常のオーバーコート層9
2bに対しては、1ラインについてa0 (msec)の
間電圧を印加した後にb0 (msec)の間休止すると
いう制御(図18(B)参照)が行われる。
【0095】すなわち具体的には、図21において、ま
ずSTB信号をHとし(ステップS71、図18(B)
のT1 )、タイマーをスタートさせて(ステップS7
2)この状態を保ち、a0 (msec)経過した時点で
(ステップS73のYES)、タイマーをストップさせ
て(ステップS74)、STB信号をLとする(ステッ
プS75、図18(B)のT2 )。したがって、図18
(B)に示すように、T1 〜T2 区間でのサーマルヘッ
ドへの電圧印加時間は、通常の時間a0 とされる。次い
で、再びタイマーをスタートさせ(ステップS76)、
0 (msec)経過した時点で(ステップS77のY
ES)、タイマーをストップさせて(ステップS78、
図18(B)のT3 )、メインフローに戻る。したがっ
て、図18(B)に示すように、T2 〜T3 区間でのサ
ーマルヘッドへの印加電圧は、STB信号がLのままで
あるため、0(volt)となると共に、この休止時間
は、通常の休止時間b0 とされる。
【0096】上記の1ラインを通常の電圧印加時間で描
画する処理(ステップS55)は繰り返し行われ、規定
ライン数の印字が終了すると(ステップS56のYE
S)、オーバーコート層の印字が終了する。
【0097】このように、オーバーコート層の書き出し
部分92aに対して、1ラインを通常より長い電圧印加
時間で描画する処理を行うことによっても、通常より大
きい熱エネルギをサーマルヘッド26に印加することが
できるので、書き出し部分においてオーバーコート層の
転写が良好となる等の前述した実施の形態と同様な効果
を得ることができる。
【0098】(実施の形態3)図22は、実施の形態3
に係る熱転写記録装置におけるオーバーコート層の印字
例を示す図、図23は、図22のV−V線に対応する1
ラインのオーバーコート層の画像データを示す図、図2
4は、同W−W線に対応する1ラインのオーバーコート
層の画像データを示す図である。なお、図22では、記
録紙18内の六角形で囲まれた領域がオーバーコート層
を印字する領域を示している。
【0099】本実施の形態では、図22に示すように、
印字最終段階で記録紙上を覆う前記インクフィルムのオ
ーバーコート層の、記録紙の搬送方向に直交する方向の
端縁近傍に対応するエッジ部分95aに対し、当該エッ
ジ部分以外のオーバーコート層95bに対してサーマル
ヘッド26に印加される熱エネルギより大きい熱エネル
ギを、サーマルヘッド26に印加するように構成されて
いる。このように、記録紙の側方端縁にギャップが存在
するために熱の伝達が良好でないエッジ部分95aに対
し通常より大きい熱エネルギを印加することにより、エ
ッジ部分95aの印字においてサーマルヘッド26の温
度をオーバーコート層の転写に適した温度に維持するこ
とが可能となっている。なお、熱転写記録装置の装置構
成およびサーマルヘッドを駆動させる制御方式は、上記
実施の形態1と同様であるため、その説明を省略する。
【0100】図23に示す図22のV−V線に対応する
オーバーコート層の画像データにおいて、図中中央の白
色部分93aの画像データは通常の熱エネルギを印加す
ることを表し、その両側の斜線部分93bの画像データ
は熱エネルギを加えないことを表している。一方、図2
2のW−W線に対応するオーバーコート層の画像データ
において、図中中央の白色部分93dの画像データは通
常の熱エネルギを印加することを表し、その右側の斜線
部分93bの画像データは熱エネルギを加えないことを
表し、その左側の黒色部分93cの画像データは通常よ
り大きい熱エネルギを印加することを表している。
【0101】オーバーコート層の記録紙端縁近傍に対応
するエッジ部分95aに対してサーマルヘッド26に印
加する熱エネルギを大きくするため、本実施の形態で
は、サーマルヘッド26への印加電圧を通常より高く設
定する方法を採用している。
【0102】図25は、実施の形態3に係る装置のサー
マルヘッドへの印加電圧を示すタイムチャートであり、
(A)は図23に示される白色部分93aの画像データ
に対応するサーマルヘッドの発熱素子に印加される電
圧、(B)は図23および図24に示される斜線部分9
3bの画像データに対応する印加電圧、(C)は図24
に示される黒色部分93cの画像データに対応する印加
電圧、(D)は図24に示される白色部分93dの画像
データに対応する印加電圧を示す。
【0103】このようにして、オーバーコート層の画像
データ(印字パターン)が決まれば、これに応じて、各
ラインにおける印加電圧および各発熱素子における電圧
印加時間も決まるようになっている。
【0104】オーバーコート層の転写は、図23に示さ
れる中央の白色部分93aのデータに基づき、通常は転
写に適した温度を維持するために、転写される1ライン
について、図25(A)に示したように、a0 (mse
c)の間電圧V0 を印加した後にb0 (msec)の間
休止するという電圧制御が、ラインごとに繰り返し行わ
れる。一方、図24に示される黒色部分93cのデータ
に基づき、オーバーコート層の記録紙端縁近傍に対応す
るエッジ部分95aに対して、図25(C)に示したよ
うに、a0 (msec)の間通常より大きい熱エネルギ
を与えるべく電圧V0 +ΔVを印加した後にb0 (ms
ec)の間休止するという電圧制御が行われる。
【0105】ここで、エッジ部分95aに対してサーマ
ルヘッドに印加される熱エネルギEは、当該エッジ部分
以外のオーバーコート層95bに対してサーマルヘッド
に印加される熱エネルギをE0 とした場合に、E=E0
+ΔE、1/5≦ΔE/E0≦1を満たすように設定さ
れる構成となっている。このΔE/E0 の設定範囲の下
限は、オーバーコート層を確実に記録紙に転写させるた
めに必要なものであり、その上限は、熱エネルギが過大
となってオーバーコート層を転写した後のフィルムの残
りと記録紙とが張り付いてしまうことのないように、こ
れらを確実に分離させるために必要となる。
【0106】また、オーバーコート層のエッジ部分95
aは、記録紙の搬送方向に直交する方向の端縁から内側
に2mmの範囲内に対応する部分とされ、確実かつ効率
の良い印字が可能となっている。
【0107】ところで、熱エネルギEは、サーマルヘッ
ドへの印加電圧をV、サーマルヘッドの発熱素子の抵抗
値をR、電圧印加時間をtとすれば、E=(V2 /R)
・tと表される。したがって、熱エネルギEを印加電圧
Vによって制御する場合には、1/5≦ΔE/E0 ≦1
より、(6/5)・E0 ≦E0 +ΔE≦2・E0 となる
から、(6/5)・V0 2 ≦(V0 +ΔV)2 ≦2・V
0 2 とする必要があり、これは、(6/5)1/2 ・V0
≦V0 +ΔV≦21/2 ・V0 と変形することができる。
【0108】したがって、オーバーコート層のエッジ部
分95aに対してサーマルヘッド26に印加される電圧
Vは、当該エッジ部分以外のオーバーコート層95bに
対してサーマルヘッド26に印加される電圧をV0 とし
た場合に、V=V0 +ΔV、V0 ・(−1+(6/5)
1/2 )≦ΔV≦V0 ・(−1+21/2 )を満たすように
設定される構成となっている。
【0109】また、図23に示される中央の白色部分9
3aと図24に示される中央の白色部分93dとは、同
じく通常の熱エネルキを印加するものであるから、印加
電圧が異なる分、印加時間を調整する必要がある。すな
わち、図25(D)に示すように、通常より大きい電圧
V=V0 +ΔVを印加する時間a1 は、a1 =(V0
(V0 +ΔV))2 ・a0 を満たすようにa0 より短く
設定する。
【0110】図26は、実施の形態3におけるオーバー
コート層の印字動作のフローチャートである。まず、オ
ーバーコート層の転写を行う1ラインにおいて、描画す
るラインが記録紙のサイドの少なくともどちらか一方ま
で熱エネルギを加えるものであるか否かが判断される
(ステップS81)。つまり、記録紙の端縁近傍に対応
するオーバーコート層のエッジ部分95aに対して印字
するようなオーバーコート層の印字パターンとなってい
るか否かが判断される。
【0111】ステップS81でYES、すなわちオーバ
ーコート層のエッジ部分95aに対して印字する印字パ
ターンであると判断された場合には、ステップS82に
進み、サーマルヘッド26への印加電圧を通常より大き
い電圧にしたうえで、オーバーコート層の印字を行う。
すなわち、オーバーコート層のエッジ部分95aの1ラ
インを、当該エッジ部分以外のオーバーコート層95b
に対してサーマルヘッド26に印加される電圧V0 より
ΔV大きい印加電圧V=V0 +ΔVにて転写する。
【0112】一方、ステップS81でNO、すなわちオ
ーバーコート層のエッジ部分に対しては印字しない印字
パターンであると判断された場合には、ステップS84
に進み、サーマルヘッド26への印加電圧を通常の電圧
V=V0 にしたうえで、オーバーコート層の印字を行
う。
【0113】上記のような印字処理を最終ラインまで繰
り返すことにより、オーバーコート層の印字が終了する
(ステップS83)。
【0114】このように本実施の形態3によれば、記録
紙の搬送方向に直交する方向の端縁近傍に対応するオー
バーコート層のエッジ部分95aに対し、当該エッジ部
分以外のオーバーコート層95bに対してサーマルヘッ
ド26に印加される熱エネルギより大きい熱エネルギ
を、サーマルヘッド26に印加するようにしたので、記
録紙の両サイド付近においても熱の伝達が良好に行わ
れ、オーバーコート層の転写が良好となる。
【0115】(実施の形態4)実施の形態4では、上記
実施の形態3と同様に、記録紙の搬送方向に直交する方
向の端縁近傍に対応するオーバーコート層のエッジ部分
に対し、当該エッジ部分以外のオーバーコート層に対し
てサーマルヘッド26に印加される熱エネルギより大き
い熱エネルギを、サーマルヘッド26に印加するように
構成されているが、オーバーコート層のエッジ部分に対
してサーマルヘッド26に印加する熱エネルギを大きく
するために、描画1ラインの電圧印加時間を通常より長
く設定する方法を採用している点で、実施の形態3と相
違している。なお、熱転写記録装置の装置構成およびサ
ーマルヘッドを駆動させる制御方式は、上記実施の形態
2と同様であるため、その説明を省略する。
【0116】例えば、図22に示したようなオーバーコ
ート層の印字パターンで印字を行う場合について説明す
ると、図22のV−V線およびW−W線に対応するそれ
ぞれの1ラインのオーバーコート層の画像データは、図
23および図24に示すとおりで、実施の形態3と同様
である。
【0117】図27は、実施の形態4に係る装置のサー
マルヘッドへの印加電圧を示すタイムチャートであり、
(A)は図23および図24に示される白色部分93a
および93dの画像データに対応するサーマルヘッドの
発熱素子に印加される電圧、(B)は図23および図2
4に示される斜線部分93bの画像データに対応する印
加電圧、(C)は図24に示される黒色部分93cの画
像データに対応する印加電圧を示す。
【0118】この実施の形態では、熱エネルギEを電圧
印加時間tによって制御することにしているので、前述
したE=(V2 /R)・tの関係から、オーバーコート
層のエッジ部分95aに対してサーマルヘッド26に電
圧印加する時間a3 は、当該エッジ部分以外のオーバー
コート層95bに対してサーマルヘッド26に電圧印加
する時間をa2 とした場合に、a3 =a2 +Δt、a2
/5≦Δt≦a2 を満たすように設定される構成となっ
ている。なお、サーマルヘッド26には通常の電圧V0
が印加される。
【0119】このようにして、オーバーコート層の画像
データ(印字パターン)が決まれば、これに応じて、各
ラインにおける各発熱素子の電圧印加時間も決まり、オ
ーバーコート層を印字することができる。
【0120】この実施の形態によれば、上記実施の形態
3と同様に、記録紙の両サイド付近においても熱の伝達
が良好に行われ、オーバーコート層の転写が良好とな
る。
【0121】(実施の形態5)図28は、実施の形態5
に係る熱転写記録装置におけるオーバーコート層の印字
例を示す図である。
【0122】実施の形態5は、図28に示すように、オ
ーバーコート層のエッジ部分を含む記録紙18の搬送方
向に直交する方向のライン全長にわたって、オーバーコ
ート層を転写する場合には、当該ラインの全領域につい
て、通常より大きい熱エネルギをサーマルヘッド26に
印加する点で上記実施の形態3および4と相違してい
る。なお、符号「97」は、オーバーコート層の印字領
域を示す。具体的な大きい熱エネルギの加え方として、
印加電圧を大きくするか印加時間を長くするかは選択可
能であり、上記実施の形態3または4と同様に行われ
る。このように構成すれば、簡易な制御により、記録紙
の両サイド付近のオーバーコート層の良好な転写が可能
となる。
【0123】本発明は、上述した実施の形態のみに限定
されるものでなく、本発明の技術的思想内において種々
の変形が可能である。たとえば、上述した実施の形態で
は、オーバーコート層の書き出し部分の転写と、記録紙
の側方の端縁近傍に対応するエッジ部分の転写とについ
て、異なる実施の形態でそれぞれ説明したが、本発明
は、これらを組み合わせた処理を行う記録装置に適用で
きることは勿論である。
【0124】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1記載の記録
装置によれば、オーバーコート層の書き出し部分に対し
ては、通常より大きい熱エネルギが発熱体に印加される
ので、オーバーコート層の転写に適した温度に迅速に到
達させることができ、したがって、書き出し部分におい
てもオーバーコート層の転写が良好となる。
【0125】請求項2記載の記録装置によれば、オーバ
ーコート層の書き出し部分に対して発熱体に印加される
熱エネルギが過大となって、オーバーコート層を転写し
た後のフィルムの残りと記録紙とが張り付いてしまうこ
とはなく、かつオーバーコート層の転写に適した温度
に、書き出し最先位置からきわめて短い距離で到達させ
ることができる。
【0126】請求項3記載の記録装置によれば、発熱体
の温度が下がってオーバーコート層の転写が良好である
温度を維持できなくなることを回避することができると
共に、転写に適した温度を確保しつつ、オーバーコート
層を転写した後のフィルムの残りと記録紙とがくっつい
てしまうような事態を防止することができる。
【0127】請求項4記載の記録装置によれば、記録紙
の端縁近傍に対応するオーバーコート層のエッジ部分に
対しては、通常より大きい熱エネルギが発熱体に印加さ
れるので、記録紙の端縁にギャップが存在していても熱
の伝達が良好に行われ、記録紙の両サイド付近において
もオーバーコート層の転写が良好となる。
【0128】請求項5記載の記録装置によれば、発熱体
に印加される熱エネルギが過大となって、オーバーコー
ト層を転写した後のフィルムの残りと記録紙とが張り付
いてしまうことはなく、かつオーバーコート層を確実に
記録紙に転写させることができる。
【0129】請求項6記載の記録装置によれば、確実か
つ効率的な記録紙の両サイド付近のオーバーコート層の
良好な転写を行うことができる。
【0130】請求項7記載の記録装置によれば、簡易な
制御により、記録紙の両サイド付近のオーバーコート層
の良好な転写が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1に係る熱転写記録装置
を示す外観斜視図である。
【図2】 本装置の蓋部材を開放した状態を示す概略断
面図である。
【図3】 本装置の本体にインクフィルムカセットを装
填した状態を示す概略断面図である。
【図4】 (1)〜(3)は、給紙時、印字開始時、及
び印字終了時における本装置の作動状態を示す断面図で
ある。
【図5】 (1)(2)は、先端カット時及び後端カッ
ト時における本装置の作動状態を示す断面図である。
【図6】 印字部の要部拡大図である。
【図7】 本装置で使用されるインクフィルムを示す平
面図である。
【図8】 サーマルヘッドおよびグリップローラ駆動モ
ータを駆動させる制御ブロック図である。
【図9】 サーマルヘッドを駆動させる制御の詳細を説
明するためのブロック図である。
【図10】 STB信号およびVUP信号とこれに対応
するサーマルヘッドへの印加電圧の例を示すタイムチャ
ートである。
【図11】 図10に示される動作を行わせる場合の制
御フローチャートである。
【図12】 オーバーコート層の印字例を示す図であ
る。
【図13】 サーマルヘッドへの印加電圧を示すタイム
チャートであり、(A)はオーバーコート層の書き出し
部分に対してサーマルヘッドに印加される電圧を示し、
(B)は当該書き出し部分以外のオーバーコート層に対
してサーマルヘッドに印加される電圧を示す。
【図14】 オーバーコート層の印字動作のメインフロ
ーである。
【図15】 図14に示される1ラインを印加電圧V=
0 +ΔVで描画する処理のサブルーチンである。
【図16】 図14に示される1ラインを印加電圧V0
で描画する処理のサブルーチンである。
【図17】 実施の形態2に係る熱転写記録装置のサー
マルヘッドを駆動させる制御の詳細を説明するためのブ
ロック図である。
【図18】 図17に係る装置のサーマルヘッドへの印
加電圧を示すタイムチャートであり、(A)はオーバー
コート層の書き出し部分に対してサーマルヘッドに印加
される電圧を示し、(B)は当該書き出し部分以外のオ
ーバーコート層に対してサーマルヘッドに印加される電
圧を示す。
【図19】 図17に係る装置のオーバーコート層の印
字動作のメインフローである。
【図20】 図19に示される1ラインを通常より長い
電圧印加時間で描画する処理のサブルーチンである。
【図21】 図19に示される1ラインを通常の電圧印
加時間で描画する処理のサブルーチンである。
【図22】 実施の形態3に係る熱転写記録装置におけ
るオーバーコート層の印字例を示す図である。
【図23】 図22のV−V線に対応する1ラインのオ
ーバーコート層の画像データを示す図である。
【図24】 図22のW−W線に対応する1ラインのオ
ーバーコート層の画像データを示す図である。
【図25】 実施の形態3に係る装置のサーマルヘッド
への印加電圧を示すタイムチャートであり、(A)は図
23に示される白色部分の画像データに対応するサーマ
ルヘッドの発熱素子に印加される電圧、(B)は図23
および図24に示される斜線部分の画像データに対応す
る印加電圧、(C)は図24に示される黒色部分の画像
データに対応する印加電圧、(D)は図24に示される
白色部分の画像データに対応する印加電圧を示す。
【図26】 実施の形態3におけるオーバーコート層の
印字動作のフローチャートである。
【図27】 実施の形態4に係る装置のサーマルヘッド
への印加電圧を示すタイムチャートであり、(A)は図
23および図24に示される白色部分の画像データに対
応するサーマルヘッドの発熱素子に印加される電圧、
(B)は図23および図24に示される斜線部分の画像
データに対応する印加電圧、(C)は図24に示される
黒色部分の画像データに対応する印加電圧を示す。
【図28】 実施の形態5に係る熱転写記録装置におけ
るオーバーコート層の印字例を示す図である。
【符号の説明】
18…記録紙、 26…サーマルヘッド(発熱体)、 32…インクフィルム、 33…インクフィルムカセット、 90…コントローラ、 92a…書き出し部分、 95a…エッジ部分、 O…オーバーコート層。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクフィルムを用いて発熱体により記
    録紙に転写し、画像を形成する記録装置において、 印字最終段階で記録紙上を覆う前記インクフィルムのオ
    ーバーコート層の書き出し部分に対し、当該書き出し部
    分以外のオーバーコート層に対して前記発熱体に印加さ
    れる熱エネルギより大きい熱エネルギを、前記発熱体に
    印加することを特徴とする記録装置。
  2. 【請求項2】 前記オーバーコート層の書き出し部分に
    対して前記発熱体に印加される熱エネルギEは、当該書
    き出し部分以外のオーバーコート層に対して前記発熱体
    に印加される熱エネルギをE0 とした場合に、 E=E0 +ΔE、 1/2≦ΔE/E0 ≦1、 を満たすように設定されることを特徴とする請求項1記
    載の記録装置。
  3. 【請求項3】 前記オーバーコート層の書き出し部分
    は、書き出し最先位置から、印字方向に2mm以内であ
    って前記発熱体に取り付けた温度検出用サーミスタによ
    る検出温度が40℃に達しない位置までの部分であるこ
    とを特徴とする請求項1または2記載の記録装置。
  4. 【請求項4】 インクフィルムを用いて発熱体により記
    録紙に転写し、画像を形成する記録装置において、 印字最終段階で記録紙上を覆う前記インクフィルムのオ
    ーバーコート層の、記録紙の搬送方向に直交する方向の
    端縁近傍に対応するエッジ部分に対し、当該エッジ部分
    以外のオーバーコート層に対して前記発熱体に印加され
    る熱エネルギより大きい熱エネルギを、前記発熱体に印
    加することを特徴とする記録装置。
  5. 【請求項5】 前記オーバーコート層のエッジ部分に対
    して前記発熱体に印加される熱エネルギEは、当該エッ
    ジ部分以外のオーバーコート層に対して前記発熱体に印
    加される熱エネルギをE0 とした場合に、 E=E0 +ΔE、 1/5≦ΔE/E0 ≦1、 を満たすように設定されることを特徴とする請求項4記
    載の記録装置。
  6. 【請求項6】 前記オーバーコート層のエッジ部分は、
    記録紙の搬送方向に直交する方向の端縁から内側に2m
    mの範囲内に対応する部分であることを特徴とする請求
    項4または5記載の記録装置。
  7. 【請求項7】 前記オーバーコート層を前記エッジ部分
    を含む記録紙の搬送方向に直交する方向のライン全長に
    わたって転写する場合には、当該ラインの全領域につい
    て、前記大きい熱エネルギを前記発熱体に印加すること
    を特徴とする請求項4または5記載の記録装置。
JP14058997A 1996-10-16 1997-05-29 記録装置 Withdrawn JPH10175321A (ja)

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JP14058997A JPH10175321A (ja) 1996-10-16 1997-05-29 記録装置
US08/949,877 US6133930A (en) 1996-10-16 1997-10-14 Thermal transfer recording apparatus

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8-273605 1996-10-16
JP27360596 1996-10-16
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2022030164A (ja) * 2020-08-06 2022-02-18 大日本印刷株式会社 印画物の製造方法及び印画物

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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