JPH10175940A - 淡色α−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩とその製造方法 - Google Patents

淡色α−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩とその製造方法

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JPH10175940A
JPH10175940A JP33607796A JP33607796A JPH10175940A JP H10175940 A JPH10175940 A JP H10175940A JP 33607796 A JP33607796 A JP 33607796A JP 33607796 A JP33607796 A JP 33607796A JP H10175940 A JPH10175940 A JP H10175940A
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acid alkyl
alkyl ester
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sulfonation
sulfofatty acid
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Tetsuo Tano
哲雄 田野
Azusa Takami
あずさ 高見
Yozo Miyawaki
洋三 宮脇
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Lion Corp
Original Assignee
Lion Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のものより色調の良好な、白色に近い淡
色のα−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩とその製造方
法を得る。 【解決手段】 一般式R1CH2COOR2 (R1 は炭素
数6〜24のアルキル基、R2 は炭素数1〜6のアルキ
ル基)で示される飽和脂肪酸アルキルエステルをスルホ
ン化し、生成したSO3 二分子付加体からSO3 を脱離
させてα−スルホ脂肪酸アルキルエステルを製造する工
程に、特定の含窒素化合物、または特定の芳香族ヒドロ
キシ化合物を存在させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、α−スルホ脂肪酸
アルキルエステル塩とその製造方法に関し、特に白色に
近い淡色のα−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩を製造
する方法、およびこの製造方法により製造された淡色の
α−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩に関する。
【0002】
【従来の技術】α−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩
は、その用途のひとつとして界面活性剤があり、特に洗
浄力が高く、生分解性が良好で、環境に対する影響が少
ないことから洗浄剤材料としての性能が高く評価されて
いる。このα−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩は、脂
肪酸アルキルエステルをSO 3 を用いてスルホン化し、
ついでアルカリにより中和することによって得られる。
【0003】脂肪酸アルキルエステルのスルホン化の機
構については、Smith and Stirton:JAOCS vol.4
4,P.405(1967)、Schmid, Baumann, Stein,
Dolhaine:Proceeding of the World Surfactants Con
gress Munchen, vol.2,P.105:Gel-nhausen,
Kurle(1984)およびH.Yoshimura:油化学(JJOC
S),41巻,10頁 (1992)に示されるように、
下記の反応式に従って進行することが知られている。
【0004】
【化1】
【0005】このスルホン化反応において、脂肪酸アル
キルエステルにSO3 を反応させるとき、直接SO3
脂肪酸エステルのα位に配位してα−スルホ脂肪酸アル
キルエステルを生成すれば効率がよいが、実際は最初に
アルコキシ基に挿入される反応が起こり、SO3 一分子
付加体が生成する。そして次の段階でさらにSO3 と反
応してα位にスルホン基が導入され、SO3 二分子付加
体(以下、「二分子付加体」と略記する)が生成する。
この段階でSO3 の導入を止め加熱状態に保つと、アル
コキシ基に挿入されたSO3 が脱離してα−スルホ脂肪
酸アルキルエステルが生成する。この工程を「熟成工
程」という。
【0006】前記の熟成工程を経て得られたα−スルホ
脂肪酸アルキルエステルは、次段の中和工程においてア
ルカリで中和することによって、目的とするα−スルホ
脂肪酸アルキルエステル塩とすることができる。以下、
このα−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩を「α−S
F」と略記する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の製造方
法によって生成したα−スルホ脂肪酸アルキルエステル
は著しく着色しており、このためアルカリ中和後に得ら
れるα−SFも着色したものとなる。洗浄剤の材料とし
て用いる場合には、α−SFが着色した状態では製品と
することができないため、従来は、この中和工程の前あ
るいは後に、過酸化水素などを用いる過酷な条件の漂白
処理が行われていた。
【0008】ところが、これらの中和工程や漂白工程に
おいては、一部のエステル結合が切断されるので、α−
スルホ脂肪酸またはα−スルホ脂肪酸ジアルカリ塩の副
生が避けられないという問題がある。これらの副生物
は、洗浄剤活性成分としては洗浄力が小さく水溶性も劣
るので、これらの物質が多量に副生すると洗浄剤として
好適なα−SFを効率よく得ることが困難となる。した
がって、α−SFの生成に直接関与しない漂白工程を省
略または簡略化することができれば、これらの好ましく
ない副生物の生成を抑制することができるとともに、製
造設備の削減や環境改善も図れることになる。
【0009】前記のα−スルホ脂肪酸アルキルエステル
の着色の原因のひとつは、スルホン化工程における過剰
なスルホン化ガスの存在によるものであることがわかっ
ている。しかし、スルホン化ガスが過剰に存在しないと
二分子付加体への反応が円滑に進行しない。
【0010】また、この着色は特に熟成工程中に進行す
ることも確認されている。しかしこの熟成工程は簡略化
することができない。すなわち、熟成を十分に行わない
と未反応の脂肪酸アルキルエステルが多量に残存し、か
つ次のアルカリ中和工程に二分子付加体が残存し、例え
ば水酸化ナトリウムなどで中和するとき下記に示すよう
な反応が起こり、洗浄力、水溶力の劣るα−スルホ脂肪
酸ジナトリウムが多量に生成することになる。
【0011】
【化2】
【0012】このように、熟成工程におけるSO3 脱離
反応が不十分でスルホン化反応物中に二分子付加体が多
量に存在する状態で中和を行うと、α−スルホ脂肪酸ジ
ナトリウムが生成して、界面活性剤としての物性、例え
ば洗浄力や浸透力などが低下してしまう。したがって、
白色に近い淡色で、しかもできるだけ副生物を含有しな
いα−スルホ脂肪酸アルキルエステルを製造すること
が、淡色で高性能のα−SFを製造する際の重要な課題
となる。
【0013】この淡色のα−SFを得る方法に関して
は、無機硫酸塩(特開昭51−43716公報)、長鎖
の脂肪酸アミド(WO 9003967号公報)、ピリ
ジン(DE 4030852号公報)、チオジグリコ−
ルジエステル(DE公開 4224735号公報)等の
共存下にスルホン化反応を行う方法が提案されている。
しかし、長鎖の脂肪酸アミドを用いる場合には、添加量
を多量としなければ十分な効果が得られず、ピリジンを
用いる場合には臭気の点で問題があり、また他の方法に
おいても反応率や色調改善効果の点において必ずしも満
足できるものでなかった。本発明は上記の課題を解決す
るためになされたものであって、白色に近い淡色のα−
SFとその製造方法を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、飽和脂肪
酸アルキルエステルのスルホン化・熟成反応を行う際
に、ある種の含窒素化合物または芳香族ヒドロキシ化合
物を共存させると、副生物が少なくかつ色調が改善され
たα−SFが得られることを見い出し、鋭意研究の結果
本発明に到達した。
【0015】したがって本発明のα−SFの製造方法
は、下記の一般式(I) R1CH2COOR2 ・・・(I) (式中、R1 は炭素数6〜24のアルキル基を表し、R
2 は炭素数1〜6のアルキル基を表す)で示される飽和
脂肪酸アルキルエステルとスルホン化ガスとを接触させ
るスルホン化工程と、このスルホン化工程において生成
したSO3 二分子付加体からSO 3 を脱離させてα−ス
ルホ脂肪酸アルキルエステルを生成させる熟成工程とを
含むα−SFの製造方法において、少なくとも前記の熟
成工程に、下記のA群から選ばれた少なくとも1種の含
窒素化合物、または下記のB群から選ばれた少なくとも
1種の芳香族ヒドロキシ化合物を存在させることを特徴
とするものである。
【0016】前記において、A群およびB群の化合物は
以下の通りである。 A群:金属アミド、カルボン酸アミド、アミド硫酸塩、
カルバミン酸塩、アスパラギン酸塩、グルタミン酸塩、
アミノサリチル酸塩、アミノベンゼンスルホン酸塩、チ
オ尿素、ヒドラジン、ヒドロキシルアミン、フェノチア
ジン、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミ
ン、N,N’−ジ第二ブチル−p−フェニレンジアミ
ン、および4,4’−テトラメチル−ジアミノジフェニ
ルメタン。 B群:ハイドロキノン、ブチルヒドロキシアニソール、
ジブチルヒドロキシトルエン、および没食子酸エステ
ル。
【0017】本発明はまた、前記の製造方法により製造
されたα−SFを提供する。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明についてさらに詳し
く説明する。本発明のα−SFの製造方法は概略、スル
ホン化工程、熟成工程、および中和工程からなり、この
スルホン化工程および/または熟成工程において、下記
A群から選ばれた少なくとも1種の含窒素化合物、また
は下記B群から選ばれた少なくとも1種の芳香族ヒドロ
キシ化合物を存在させるものである。
【0019】A群:金属アミド、カルボン酸アミド、ア
ミド硫酸塩、カルバミン酸塩、アスパラギン酸塩、グル
タミン酸塩、アミノサリチル酸塩、アミノベンゼンスル
ホン酸塩、チオ尿素、ヒドラジン、ヒドロキシルアミ
ン、フェノチアジン、N,N’−ジフェニル−p−フェ
ニレンジアミン、N,N’−ジ第二ブチル−p−フェニ
レンジアミン、4,4’−テトラメチル−ジアミノジフ
ェニルメタン。 上記において、金属アミドの金属は好ましくはアルカリ
金属などの一価金属であり、各種塩の対イオンは好まし
くはアルカリ金属またはアンモニウムである。カルボン
酸アミドのカルボン酸はギ酸、酢酸、プロピオン酸、ま
たは酪酸である。またアミノサリチル酸塩、アミノベン
ゼンスルホン酸塩におけるアミノ基の置換位置は任意で
ある。
【0020】B群:ハイドロキノン、ブチルヒドロキシ
アニソール、ジブチルヒドロキシトルエン、没食子酸エ
ステル。 上記のブチルヒドロキシアニソール、ジブチルヒドロキ
シトルエンにおいて、ブチル基およびヒドロキシ基の置
換位置は任意であり、没食子酸エステルにおけるアルコ
ール残基は、好ましくはC1 〜C4 である。
【0021】前記のスルホン化工程は、前記一般式
(I)で示される飽和脂肪酸アルキルエステルとスルホ
ン化ガスとを接触させて二分子付加体を生成させる工程
であり、熟成工程はこの二分子付加体からSO3 を脱離
させてα−スルホ脂肪酸アルキルエステルを生成させる
工程である。一般に、スルホン化工程と熟成工程とは同
一反応容器中で引き続いて行われるので、このいずれか
の工程、好ましくはスルホン化工程に先だって、前記の
A群またはB群のいずれかの化合物を添加する。これに
よって、熟成工程の後に得られるα−スルホ脂肪酸アル
キルエステルの色調が改善され、その結果として中和工
程の後に、本発明の白色に近い淡色のα−SFを得るこ
とができる。
【0022】本発明の製造方法において、出発原料とし
て用いる飽和脂肪酸アルキルエステルは、前記一般式
(I)において脂肪酸残基の炭素数が6〜24であり、
アルコ−ル残基の炭素数が1〜6であり、かつ両者の合
計の炭素数が9〜26のものである。この飽和脂肪酸ア
ルキルエステルは、牛脂、魚油などから誘導される動物
系油脂、ヤシ油、パ−ム油、大豆油などから誘導される
植物系油脂、α−オレフィンのオキソ法から誘導される
合成脂肪酸アルキルエステルなどのいずれでもよく、特
に限定されない。
【0023】前記の飽和脂肪酸アルキルエステルの好ま
しい例としては、例えばラウリン酸メチル、エチルまた
はプロピル、パルミチン酸メチルまたはエチル、ステア
リン酸メチルまたはエチル、硬化牛脂脂肪酸メチルまた
はエチル、硬化魚油脂肪酸メチルまたはエチル、ヤシ油
脂肪酸メチルまたはエチル、パ−ム油脂肪酸メチルまた
はエチル、パ−ム核油脂肪酸メチルまたはエチルなどを
挙げることができる。これらの飽和脂肪酸アルキルエス
テルは、単独でも混合して使用してもよいが、そのヨウ
素価は、低いほうが製造工程中で着色しにくいので、好
ましくは0.5以下、より好ましくは0.1以下とされ
る。
【0024】前記A群またはB群から選ばれる化合物
(以下、「着色抑制剤」という)は、作業性の観点から
スルホン化に先だって前記の飽和脂肪酸アルキルエステ
ルに添加・混合することが好ましい。しかし、スルホン
化工程の後に、熟成工程に先だって添加・混合しても、
熟成工程中の着色の進行を抑えることができる。
【0025】着色抑制剤の添加量は、該脂肪酸アルキル
エステルに対して0.1重量%〜30重量%の範囲内、
好ましくは1重量%〜10重量%の範囲内とされる。こ
の添加量が0.1重量%未満では色調の改善効果がほと
んど認められず、30重量%を越えると、製造されたα
−SF製品中の着色抑制剤に由来する非界面活性剤成分
の量が増大し、界面活性剤としての性能が低下すること
がある。
【0026】本発明におけるスルホン化工程は、薄膜式
または管式による気液混相流反応、または反応槽による
回分式または連続式反応など、従来から知られているい
づれのスルホン化技術を用いてもよい。生成するα−ス
ルホ脂肪酸アルキルエステルの色調を重視するなら回分
式スルホン化が好ましく、生産性とコストを重視する場
合には薄膜式または管式によるスルホン化が好ましい。
【0027】スルホン化ガスとしては、SO3 ガス、発
煙硫酸等を用いることができる。好ましくは、SO3
スであり、特に、空気または窒素などの不活性ガスで濃
度を3容量%〜30 容量%に希釈したSO3 ガスが好
適に使用される。
【0028】SO3 の導入量は、原料飽和脂肪酸エステ
ルの1.0倍モル〜1.5倍モルの範囲内、さらに好ま
しくは1.05倍モル〜1.3倍モルの範囲内とするこ
とが好ましい。1.0倍モル未満ではスルホン化反応が
十分に進行せず、1.5倍モルを越えると、スルホン化
反応が過激となって局部発熱に起因する着色が著しくな
り、淡色の目的物が得がたくなる。
【0029】スルホン化工程における反応温度は、飽和
脂肪酸アルキルエステルの凝固点以上であればよいが、
より好ましくは凝固点温度から凝固点より70℃高い温
度の範囲内とされる。またスルホン化工程の反応時間
は、スルホン化方法により異なり、例えば薄膜式スルホ
ン化法では5秒〜60秒、回分式スルホン化法では10
分〜120分程度とされる。
【0030】二分子付加体からSO3 を脱離させるため
の熟成工程は、飽和脂肪酸アルキルエステルの反応率に
応じて、好ましくは反応温度が70℃〜120℃の範囲
内、反応時間が1分〜120分の範囲内で行われる。反
応温度が70℃より低いか反応時間が1分より短い場合
は脱離反応が十分に進行せず、反応温度が120℃より
高いか反応時間が120分より長いと、生成物の着色が
増加する傾向があって好ましくない。
【0031】この熟成工程が終了した後に、必要なら反
応系に少量の低級アルコールを添加してエステル化を行
い、α−スルホ脂肪酸ジ塩の生成を抑制することもでき
る。
【0032】熟成工程終了後に生成するα−スルホ脂肪
酸アルキルエステルを界面活性剤として使用するには、
アルカリによる中和工程が必要である。この中和工程
は、α−スルホ脂肪酸アルキルエステルとアルカリとの
反応を、酸性あるいは弱アルカリ性の環境下で行うこと
が好ましい。この反応を強アルカリ性の下で行なうと、
エステル結合が切断される可能性が高くなりα−スルホ
脂肪酸ジ塩が生成し好ましくない。
【0033】中和反応に使用し得るアルカリの例として
は、例えばアルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水
酸化物、アンモニア、エタノ−ルアミンなどを挙げるこ
とができる。この中和工程の前あるいは後に必要に応じ
て漂白処理を行うことも可能である。
【0034】以上説明した本発明の実施の態様をまとめ
て以下に示す。 (1)本発明のα−SFの好ましい製造方法は、飽和脂
肪酸アルキルエステルと、この飽和脂肪酸アルキルエス
テルに対して0.1重量%〜30重量%の範囲内の前記
着色抑制剤との混合物を、該飽和脂肪酸アルキルエステ
ルの凝固点から凝固点より70℃高い温度の範囲内の反
応温度でSO3 ガスと接触させるスルホン化工程と、こ
のスルホン化工程において生成した二分子付加体からS
3 を脱離させる熟成工程とを含むものである。
【0035】(2)スルホン化工程において用いるスル
ホン化ガスとしてはSO3 ガスが好ましく、特に、空気
または窒素などの不活性ガスで濃度を3容量%〜30容
量%に希釈したSO3 ガスを用いることが好ましい。 (3)熟成工程における反応温度は70℃〜120℃の
範囲内、反応時間は1分〜120分の範囲内とすること
が好ましい。 (4)原料の飽和脂肪酸アルキルエステルのヨウ素価は
0.5以下、より好ましくは0.1以下であることが好
ましい。
【0036】(5)熟成工程の後に、酸性あるいは弱ア
ルカリ性の環境下で、アルカリによる中和を行うことに
より界面活性剤として好適なα−SFを得ることができ
る。 (6)本発明のα−SFは、前記着色抑制剤の存在下に
行われた少なくとも熟成工程を経て製造されたものであ
り、好ましくは該飽和脂肪酸アルキルエステルに対して
0.1重量%〜30重量%の範囲内の前記着色抑制剤と
の混合物を、該飽和脂肪酸アルキルエステルの凝固点か
ら凝固点より70℃高い温度の範囲内の反応温度でSO
3 ガスと接触させるスルホン化工程と、このスルホン化
工程により生成した二分子付加体からSO3 を脱離させ
る熟成工程とを少なくとも経て製造されたものである。
【0037】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
するが、本発明の技術的範囲がこれにより限定されるも
のではない。 (実施例1〜実施例16)ヨウ素価0.13のミリスチ
ン酸メチル(原料)に、着色抑制剤として以下に示すA
群の含窒素化合物を混合し、ジャケット冷却および攪拌
器付き300mlガラス製反応器に入れ、温度を80℃
に保ちながら、N2 ガスで7容量%に希釈した無水硫酸
ガス1.2倍モル(該ミリスチン酸メチルに対して)を
60分間を要して導入し、全量導入後、85℃に保ちな
がら30分間攪拌を続けて熟成し、実施例1〜実施例1
6のα−スルホミリスチン酸メチル(α−スルホ脂肪酸
アルキルエステル)を製造した。
【0038】各実施例に用いた着色抑制剤は以下の通り
である。 実施例1:アミド硫酸アンモニウム 実施例2:アミド硫酸アンモニウム 実施例3:ナトリウムアミド 実施例4:ギ酸アミド 実施例5:カルバミン酸アンモニウム 実施例6:アスパラギン酸ナトリウム 実施例7:グルタミン酸ナトリウム 実施例8:アミノサリチル酸ナトリウム 実施例9:アミノベンゼンスルホン酸ナトリウム 実施例10:チオ尿素 実施例11:ヒドラジン 実施例12:ヒドロキシルアミン 実施例13:フェノチアジン 実施例14:N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジ
アミン 実施例15:N,N’−ジ第二ブチル−p−フェニレン
ジアミン 実施例16:4,4’−テトラメチル−ジアミノジフェ
ニルメタン 前記の各着色抑制剤の添加量は、ミリスチン酸メチル
(原料)に対する重量%として表1中に示す。
【0039】(比較例1)着色抑制剤を添加しない以外
は前記実施例と同様にして、比較例1のα−スルホミリ
スチン酸メチルを製造した。
【0040】前記の実施例1〜実施例16および比較例
1について、原料ミリスチン酸メチルの反応率を求める
とともに、得られたα−スルホミリスチン酸メチルの色
調を以下のようにして測定した。色調は、前記条件によ
る熟成工程後、α−スルホミリスチン酸メチルの5重量
%エタノ−ル溶液を、40mm光路長、No.42ブル
−フィルタ−を用いクレット光電光度計で測定した。数
値は小さいほうが淡色であることを示す。上記の結果を
表1に示す。
【0041】
【表1】
【0042】表1から明らかなように、着色抑制剤とし
てA群の含窒素化合物を用いた実施例1〜実施例16の
α−スルホミリスチン酸メチルは、いずれも、着色抑制
剤を用いない比較例1のものに比べ、色調が改善されて
いる。
【0043】ここに得られた実施例1〜実施例16、お
よび比較例1のα−スルホミリスチン酸メチルは、それ
ぞれ常法に従って中和したところ、いずれも色調が変化
しなかった。従って、実施例1〜実施例16から得られ
たα−SFが前記の着色抑制剤を用いずに製造したα−
SFより色調が優れていることは明かである。
【0044】(実施例17〜実施例21)ヨウ素価0.
13のミリスチン酸メチル(原料)に、着色抑制剤とし
て以下に示すB群の芳香族ヒドロキシ化合物を混合し、
ジャケット冷却および攪拌器付き300mlガラス製反
応器に入れ、温度を80℃に保ちながら、N2 ガスで7
容量%に希釈した無水硫酸ガス1.2倍モル(該ミリス
チン酸メチルに対して)を60分間を要して導入し、全
量導入後、85℃に保ちながら30分間攪拌を続けて熟
成し、実施例17〜実施例21のα−スルホミリスチン
酸メチル(α−スルホ脂肪酸アルキルエステル)を製造
した。
【0045】各実施例に用いた着色抑制剤は以下の通り
である。 実施例17:ハイドロキノン 実施例18:ハイドロキノン 実施例19:ブチルヒドロキシアニソール 実施例20:ジブチルヒドロキシトルエン 実施例21:没食子酸プロピル 前記の各着色抑制剤の添加量は、ミリスチン酸メチル
(原料)に対する重量%として表2中に示す。
【0046】前記の実施例17〜実施例21について、
原料ミリスチン酸メチルの反応率を求めるとともに、得
られたα−スルホミリスチン酸メチルの色調を前記実施
例1〜実施例16と同様にして測定した。上記の結果を
表2に示す。
【0047】
【表2】
【0048】表2から明らかなように、着色抑制剤とし
てB群の芳香族ヒドロキシ化合物を用いた実施例17〜
実施例21のα−スルホミリスチン酸メチルは、いずれ
も、着色抑制剤を用いない比較例1(表1参照)のもの
に比べ、色調が改善されている。
【0049】ここに得られた実施例17〜実施例21の
α−スルホミリスチン酸メチルは、それぞれ常法に従っ
て中和したところ、いずれも色調が変化しなかった。従
って、実施例17〜実施例21から得られたα−SFが
前記の着色抑制剤を用いずに製造したα−SFより色調
が優れていることは明かである。
【0050】(実施例22)ステンレス鋼製の連続薄膜
型スルホン化装置を用い、ヨウ素価0.08を示すラウ
リン酸メチル/ミリスチン酸メチル/パルミチン酸メチ
ル(混合重量比3/6/1)の混合溶液(原料)に、乾
燥空気で5容量%に希釈したSO3 ガスを、温度80℃
の条件で導入してスルホン化を行った。このスルホン化
工程の生成物を300mlガラス製容器にサンプリング
し、着色抑制剤としてアミド硫酸アンモニウムを、この
サンプリングした生成物の原料相当量に対して5重量%
添加し、85℃、60分間の条件で熟成を行い、α−ス
ルホ脂肪酸アルキルエステルを製造した。反応率は9
8.3%であり、色調は1040であった。
【0051】実施例22の結果から、スルホン化を連続
薄膜型スルホン化装置で行い、原料として混合脂肪酸エ
ステルを用い、かつスルホン化工程の終了後に着色抑制
剤を熟成工程の始めに添加しても、良好な収率で良好な
色調の淡色α−SFが得られることがわかる。
【0052】
【発明の効果】本発明のα−SFの製造方法は、飽和脂
肪酸アルキルエステルを特定の含窒素化合物または芳香
族ヒドロキシ化合物の存在下にスルホン化・熟成させる
工程を含むものであるので、この製造方法により得られ
た本発明のα−SFは、色調が白色に近い淡色となり、
後工程の漂白工程が省略または簡略化できる。また本発
明のα−SFは、従来の過激な漂白工程を経て製造され
た淡色のα−SFより好ましくない副生物の含量が低減
され、洗剤としての効力が増大する。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の一般式(I) R1CH2COOR2 ・・・(I) (式中、R1 は炭素数6〜24のアルキル基を表し、R
    2 は炭素数1〜6のアルキル基を表す)で示される飽和
    脂肪酸アルキルエステルとスルホン化ガスとを接触させ
    るスルホン化工程と、 該スルホン化工程において生成したSO3 二分子付加体
    からSO3 を脱離させてα−スルホ脂肪酸アルキルエス
    テルを生成させる熟成工程とを含むα−スルホ脂肪酸ア
    ルキルエステル塩の製造方法において、 少なくとも前記の熟成工程に、下記A群 A群:金属アミド、カルボン酸アミド、アミド硫酸塩、
    カルバミン酸塩、アスパラギン酸塩、グルタミン酸塩、
    アミノサリチル酸塩、アミノベンゼンスルホン酸塩、チ
    オ尿素、ヒドラジン、ヒドロキシルアミン、フェノチア
    ジン、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミ
    ン、N,N’−ジ第二ブチル−p−フェニレンジアミ
    ン、および4,4’−テトラメチル−ジアミノジフェニ
    ルメタンから選ばれた少なくとも1種の含窒素化合物、
    または下記B群 B群:ハイドロキノン、ブチルヒドロキシアニソール、
    ジブチルヒドロキシトルエン、および没食子酸エステル から選ばれた少なくとも1種の芳香族ヒドロキシ化合物
    を存在させることを特徴とする淡色α−スルホ脂肪酸ア
    ルキルエステル塩の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記請求項1に記載の製造方法により製
    造されたことを特徴とする淡色α−スルホ脂肪酸アルキ
    ルエステル塩。
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