JPH10179150A - 肝細胞培養方法及び薬物代謝能測定方法 - Google Patents

肝細胞培養方法及び薬物代謝能測定方法

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JPH10179150A
JPH10179150A JP9215246A JP21524697A JPH10179150A JP H10179150 A JPH10179150 A JP H10179150A JP 9215246 A JP9215246 A JP 9215246A JP 21524697 A JP21524697 A JP 21524697A JP H10179150 A JPH10179150 A JP H10179150A
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JP
Japan
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culture
phenobarbital
hepatocytes
liver cell
culturing
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JP9215246A
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Hiroshi Sawai
博 澤井
Ryoichi Awata
僚一 粟田
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 肝細胞を生体内と類似の環境に保った後、培
養液にフェノバルビタール誘導型チトクロームP−45
0の発現誘導作用を有する化合物を投与することによ
り、フェノバルビタール誘導型チトクロームP−450
の酵素活性の発現を誘導し、さらにフェノバルビタール
誘導型チトクロームP−450の酵素活性が発現されて
いる培養細胞を用いて、薬物代謝能を測定する方法を提
供することである。 【解決手段】 テロペプチドが取り除かれたもしくは還
元剤で処理されたI型コラーゲンを主成分とするゲルを
培養床として用い、かつ0.5〜3体積%のDMSOと
フェノバルビタール誘導型のチトクロームP−450の
発現誘導作用を有する化合物を含有した培養液を用いる
肝細胞培養方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【発明の属する技術分野】本発明は、生体外で肝細胞の
培養において、フェノバルビタール誘導型のチトクロー
ムP−450の維持が可能となる培養方法及び薬物代謝
能測定方法に関するものである。
【従来の技術】従来、新規の化学物質や医薬品の安全性
毒性試験は動物の個体を使って行われてきており、薬物
の動態と代謝や生体内の物質の合成について検討が行わ
れている。特に肝細胞の物質の吸収、代謝、排泄への関
与が重要とされている。しかし、動物を用いた実験で
は、検査結果の定量化や因果関係の判定が困難である等
の欠点を有し、一種類の物質に多数の動物個体を必要と
する。そのため、血清に含まれる不明成分がないシンプ
ルにモデル化されていて、使用する実験動物の数を削減
した細胞培養による実験が試みられている。肝細胞を生
体外に取り出して培養実験を行うことに関しては、3次
元的な肝細胞の凝集塊を形成させて、肝細胞の形態を生
体内と類似の環境を保つ方法が考えられている。当該分
野において重要課題とされていることは、培養した肝細
胞の機能が生体内における肝細胞の機能と同様に維持さ
れることである。この課題を解決するために初代培養肝
細胞を用いた3次元培養方法が行われており、細胞間基
質を構成するタンパク質や生体適合性を有する高分子化
合物を培養容器表面にコートしたり或いはゲルを構築し
て培養床を形成し、これに肝細胞を接触させて凝集塊を
形成する培養法が開発されはじめている。例えば、スフ
ェロイド培養法(日本動物実験代替法学会第5回大会要
旨集p30〜33(’91))や、マトリゲル培養法
(日本動物実験代替法学会第5回大会要旨集p38〜4
1(’91))を利用した方法がある。しかしながら、
スフェロイド培養方法の場合、2〜3週間以上の長期培
養によるスフェロイド中心部の細胞壊死や、内部細胞へ
の物質の浸透性に問題がある。マトリゲル培養法では、
マトリゲルの構成物が完全に解明されておらず、添加し
た被検物質の単独の効果なのか明確でない場合がある。
またこれらの培養法では、重要な肝細胞特異機能の指標
となる物質の合成や代謝の検出ができないなど、生体内
の肝細胞の状態の再現には十分には至ってい。特にフェ
ノバルビタール誘導型チトクロームP−450の酵素活
性に関する機能の発現が不明成分を含まない培養系で維
持された報告はない。
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明では、以
上のような従来技術の問題点を解決するために、以前に
提案した動物細胞培養方法、すなわち、テロペプチドを
取り除いたI型コラーゲンのゲルを培養床とし、特定の
物質を添加した培養液とした培養法(特開平3−478
0号公報)や還元処理された 型コラーゲンのゲルを培
養床とした培養法(特開平6−292565号公報)を
用い、肝細胞を生体内と類似の環境に保った後、培養液
にフェノバルビタール誘導型チトクロームP−450の
発現誘導作用を有する化合物を投与することにより、フ
ェノバルビタール誘導型チトクロームP−450の酵素
活性の発現を誘導し、さらにフェノバルビタール誘導型
チトクロームP−450の酵素活性が発現されている培
養細胞を用いて、薬物代謝能を測定する方法を提供する
ことである。
【課題を解決するための手段】本発明は、テロペプチド
を取り除いたもしくは還元剤で処理されたI型コラーゲ
ンをゲル化してなるコラーゲンゲルを培養床とし、培養
液にDMSOとフェノバルビタール誘導型チトクローム
P−450の発現誘導作用を有する化合物が添加されて
いることを特徴とする肝細胞培養方法であり、さらには
本発明の培養方法を用いた薬物代謝能測定方法である。
【発明の実施に形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に使用される培養床の主成分の原料であるI型コ
ラーゲンは動物種、由来組織に限定されることはなく、
適宜のものを使用できる。テロペプチドを取り除く方法
としては、生体由来の酵素であるペプシンを使用する方
法がある。また還元剤については水素化ホウ素ナトリウ
ム等の水溶液が利用可能なものであって、エステルやア
ミドの還元は起こさず、アルデヒド基の還元を起こすも
のはすべて使用可能であり、適宜のものを使用できる。
培養床はテロペプチドを取り除いた或いは還元剤で処理
されたI型コラーゲンを主成分とし、当該コラーゲンを
単独使用するものもしくは適宜の基質材料を共存せしめ
たもののいずれであっても使用可能であり、その主成分
であるコラーゲンをゲル化させて、コラーゲンゲルの状
態で培養床として使用する。ゲル形成の方法は、テロペ
プチドを取り除いた或いは還元剤で処理されたI型コラ
ーゲンを主成分とする所望濃度のコラーゲン溶液を調製
し、当該溶液を緩衝液などを用いて中性にし、20℃以
上、望ましくは37℃で静置すると数時間でゲル化す
る。培養液は、一般の動物細胞培養で広く用いられてい
る培養液で好適なものを選択し、当該溶液にDMSOを
0.5〜3体積%、及びフェノバルビタール誘導型のチ
トクロームP−450の発現誘導作用を有する化合物を
適宜の濃度で添加したものを使用できる。まず本発明に
使用される培養床と一般の動物細胞培養で広く用いられ
ている培養液で好適なものにDMSOを0.5〜3体積
%添加した培養液を使用して、肝細胞を培養し凝集塊を
形成させる。肝細胞の凝集塊の形成方法は、肝細胞を培
養基材の上に播くだけでよく、播種後、数時間〜1日で
肝細胞は培養基材の上面に接着し、2〜3日後に凝集塊
を形成する。肝細胞については、初代培養肝細胞、株化
肝細胞に適用可能であり肝由来の細胞であればその種類
は特に限定されるものではないが、初代培養肝細胞を用
いたほうが好適である。肝細胞の凝集塊を形成した後、
培養液を本発明に使用される培養液に切替て培養を続行
する。以上の培養法によって、培養肝細胞において、フ
ェノバルビタール誘導型チトクロームP−450が発現
し合成され、薬物代謝酵素の活性の維持が可能となる。
さらに本発明による培養方法で培養されている肝細胞
に、被検物質を投与して肝細胞の機能を評価することに
よって安全性毒性試験評価に利用することが可能であ
る。
【実施例】以下、実施例により本発明についてさらに具
体的に説明する。0〜4℃の条件下で0.3重量%のペ
プシン処理されたI型コラーゲン酸性溶液と10倍濃度
のリン酸塩緩衝液と再構成用緩衝液(2.2%NaHC
O3、4.77%HEPES、NaOH0.05N)を
8:1:1の割合で混合し、培養容器の培養面に1〜3
mmの厚さになるように分注した後、37℃のインキュ
ベータに静置し加温することで、コラーゲンゲルの培養
床を作成した。L15培地にインシュリン10-7M、デ
キサメサゾン10-7M、EGF10ng/ml、プロリ
ン30μg/ml、DMSO2%、亜セレン酸ナトリウ
ム10-7Mを添加したものを調製し、0.22μmのフ
ィルターにより濾過滅菌を行ったものを前培養用培養液
として使用した。また、前培養を開始して2日後以降
は、フェノバルビタール誘導型チトクロームP−450
を誘導するために使用する培養液に、前述の培養液に誘
導する化合物としてフェノバルビタールナトリウムを1
mM添加したものを使用した。まず初代肝細胞を6週令
オスのウィスターラットの肝臓よりコラゲナーゼ灌流法
にて採取し、前述のコラーゲンゲルの培養床に5×10
5個/cm2の濃度で播種し、37℃、5%炭酸ガスイ
ンキュベータ内で前培養を行い、肝細胞の凝集塊を形成
した。細胞を播種して2日後に、培養液を前培養用培養
液からフェノバルビタールナトリウムを添加した培養液
に切り替え、培養を継続した。陰性対照として培地を切
り替えない場合の培養も継続した。なお培養液の交換
は、細胞を播種後毎日実施した。細胞を播種してから4
日または7日後に、コラゲナーゼ溶液を用いて培養床の
コラーゲンゲルを溶解し、肝細胞を回収した。培養した
細胞のフェノバルビタール誘導型P−450の酵素活性
を測定するために、細胞に0.1M−KH2PO4を加
え超音波ホモゲナイザーで細胞を破砕し、遠心分離を2
回行いミクロソームを回収した。0.1M−PBS
(−)によるミクロソームの分散液にペントキシレゾル
フィン、NADPHを加え、励起波長530nm、測定
波長585nmの蛍光を経時的に測定し、生成されるヒ
ドロキシレゾルフィンの量を計測した。比較例1とし
て、ペプシン処理されたI型コラーゲンを培養器にコー
トされた培養床を用い、実施例と同様の培養実験を実施
した。比較例2として、実施例の前培養用培養液、フェ
ノバルビタールナトリウムを添加した培養液よりDMS
Oを除いた培養液をそれぞれ作成し、実施例と同様の培
養実験を実施した。結果を図1〜3に示す。実施例で
は、肝細胞は凝集塊を形成し、ヒドロキシレゾルフィン
の生成が確認された。これより、フェノバルビタール誘
導型P450の酵素活性によりペントキシレゾルフィン
が代謝されることが認められた。一方、陰性対照である
フェノバルビタールナトリウムを含まない培養液では、
肝細胞は凝集塊を形成したが、ヒドロキシレゾルフィン
の生成は認められなかった。比較例1、2では肝細胞は
凝集塊を形成せず伸展してしまい、ヒドロキシレゾルフ
ィンの生成も認められなかった。したがって、フェノバ
ルビタール誘導型P450の酵素活性の発現も認められ
なかった。
【発明の効果】本発明の培養方法により、培養肝細胞に
おいてフェノバルビタール誘導型チトクロームP−45
0が発現し合成され、薬物代謝酵素の活性の維持が可能
となる。さらに本発明による培養方法で培養されている
肝細胞に、被検物質を投与して肝細胞の機能を評価する
ことによって安全性毒性試験評価に利用することが可能
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例で生成されたヒドロキシレゾルフィンに
よる蛍光強度の経時変化を示す。
【図2】比較例1で生成されたヒドロキシレゾルフィン
による蛍光強度の経時変化を示す。
【図3】比較例2で生成されたヒドロキシレゾルフィン
による蛍光強度の経時変化を示す。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 テロペプチドが取り除かれたもしくは還
    元剤で処理されたI型コラーゲンを主成分とするゲルを
    培養床として用い、かつ0.5〜3体積%のDMSOと
    フェノバルビタール誘導型のチトクロームP−450の
    発現誘導作用を有する化合物を含有した培養液を用いる
    ことを特徴とする肝細胞培養方法。
  2. 【請求項2】 培養液に血清を含まず、亜セレン酸ナト
    リウムを10-8〜10-6M含有する請求項1記載の肝細
    胞培養方法。
  3. 【請求項3】 フェノバルビタール誘導型のチトクロー
    ムP−450の発現誘導作用を有する化合物がフェノバ
    ルビタールもしくはフェノバルビタール塩であり、培養
    液中に0.5〜3mM含有する請求項1記載の肝細胞培
    養方法。
  4. 【請求項4】 培養される肝細胞が初代培養肝細胞であ
    る請求項1、2又は3記載の肝細胞培養方法。
  5. 【請求項5】請求項1、2、3又は4記載の肝細胞培養
    方法を用いた薬物代謝能測定方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002061120A1 (fr) * 2001-02-01 2002-08-08 Chugai Seiyaku Kabushiki Kaisha Procede pour evaluer l'aptitude d'un medicament a produire une enzyme dans des cellules hepatiques
US8143009B2 (en) 2000-06-14 2012-03-27 Vistagen, Inc. Toxicity typing using liver stem cells

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