JPH1018268A - 防舷材 - Google Patents

防舷材

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JPH1018268A
JPH1018268A JP8172558A JP17255896A JPH1018268A JP H1018268 A JPH1018268 A JP H1018268A JP 8172558 A JP8172558 A JP 8172558A JP 17255896 A JP17255896 A JP 17255896A JP H1018268 A JPH1018268 A JP H1018268A
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JP
Japan
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cylindrical body
reinforcing fiber
fiber group
fender
orientation angle
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Application number
JP8172558A
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Hiroshi Tajima
啓 田島
Yasushi Kozono
泰史 小園
Hiroshi Noiri
洋 野入
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Sumitomo Rubber Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Rubber Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧縮によって均一でかつ十分な反力を生じう
るとともに、繰り返し圧縮してもやぶれ等の破損を生じ
にくい防舷材を提供する。 【解決手段】 円筒体10の全体にわたって、母線の方
向M1 に対して配向角度θ1 =50〜60°となるよう
に配向させた第1の補強繊維群10aを埋設するととも
に、当該円筒体10の、上記母線の方向M1 の途中の位
置に部分的に、配向角度θ2 =80〜90°となるよう
に配向させた第2の補強繊維群10bを埋設した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、いわゆる気体封
入式の防舷材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】船舶やはしけ等の、岸壁などへの接岸時
のエネルギーを吸収して、当該船舶等を保護したり、あ
るいは係留された船舶等の、風や波による動揺を抑えた
りするために、防舷材が使用される。防舷材には、ソリ
ッドゴム製のもの等、種々の形式のものがあるが、近
時、ゴム等のゴム状弾性を示す材料からなる円筒体に、
空気等の気体を封入して緩衝体として使用する、いわゆ
る気体封入式の防舷材が、圧縮初期から高反力を示す前
記ソリッドゴム製の防舷材に比して、気体のもつ特有の
弾性特性により圧縮に対する初期反力が小さいことか
ら、よりソフトな防舷作用がえられるものとして注目さ
れている。
【0003】たとえば図5に示すように、かかる気体封
入式の防舷材9は、緩衝体としての円筒体91aの両端
に一対のフランジ部91b、91cを設けた緩衝部材9
1と、上記フランジ部91b、91cにそれぞれ外側か
ら当接されて、円筒体91aの両端開口をふさぐための
頂板92および底板93と、フランジ部91b、91c
にそれぞれ内側から当接されて、頂板92および底板9
3との間でフランジ部91b、91cを挟みこんで固定
するための一対の固定リング94、95とで構成されて
いる。
【0004】上記のうち緩衝部材91は一般に、前記の
ようにゴム等のゴム状弾性を示す材料にて全体を形成す
るとともに、そのうち円筒体91aの内部に、多数の補
強繊維を同一方向に配向した補強繊維群91dを設けた
構造を有している。また、上記補強繊維群91dを構成
する補強繊維は、図6に実線の矢印F1 で示すように、
円筒体91aの周面を構成する母線の方向(図中一点鎖
線の矢印M 1 の方向)に対して、当該円筒体91aを平
面状に展開したときに50〜60°、くわしくは54.
74°の角度を有するように配向されている。
【0005】これは、かかる配向角度(静止角度と呼ば
れる)とすると、円筒体の、上記母線の方向M1 (縦方
向)と周方向(図中破線の矢印R1 の方向)とを、補強
繊維によって等しく補強できると考えられているからで
ある。つまり上記構成の円筒体においては、上記縦方向
の破壊圧力Paと周方向の破壊圧力Prとがそれぞれ、
式:
【0006】
【数1】
【0007】〔両式中Tは補強繊維の強度、Nは補強繊
維の総数、nは単位幅(通常5cm)あたりの補強繊維
数、Dは補強繊維の直径、θ1 は補強繊維の配向角度、
αは実験定数である。〕で表されるが、両破壊圧力P
a、Prが等しくなる配向角度θ1 を上記両式から求め
ると、54.74°となるのである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記の配向
角度に補強繊維が配向された円筒体は、船舶等の接岸に
よって圧縮された際に、当該円筒体を1周するような形
で、たとえば図4(b) に示すような不規則なしわS1
生じ、このしわS1 が原因となって、下記のような種々
の問題を生じることが明らかとなった。
【0009】すなわち、上記のようにしわS1 は、円筒
体に対して不規則に発生するため、船舶等の接岸によっ
て防舷材に生じる反力が不均一になり、防舷作用に影響
を及ぼすおそれがある。またこのしわS1 は、円筒体が
座屈して生じるため、当該しわS1 の箇所には過大な局
部圧が加わることになる。しかもこの座屈する箇所はほ
ぼ一定であるため、防舷材の圧縮が繰り返された際に、
上記の座屈箇所に疲労が集中してやぶれ等の破損が発生
するおそれもある。
【0010】なお、上述した不規則なしわS1 が発生す
る原因について、発明者らは以下のように考えている。
つまり、前記の配向角度で補強繊維が斜めに配向された
円筒体は、船舶等の接岸によって圧縮を受けた際に、当
該補強繊維に、その配向角度を大きくする方向(図6中
に白矢印で示す方向)の圧力が加わって、補強繊維が上
記の方向に偏向する。
【0011】補強繊維は、母線に対する配向角度が大き
いほど、圧縮により円筒体が径方向外方へ拡がろうとす
るのを規制する力が強くなる傾向があるので、上記よう
に補強繊維が偏向すると、圧縮により円筒体が径方向外
方へ拡がろうとする力と、補強繊維による、それを規制
しようとする力のバランスが変動する。具体的には、補
強繊維による規制力が、補強繊維の偏向にともなって上
昇する。
【0012】そして上記のバランスが崩れると、図4
(b) に示すように円筒体の中間部分に、補強繊維による
規制力が集中して不規則なしわS1 が発生するのであ
る。補強繊維の配向角度を50°未満に設定すれば上記
のような不規則なしわS1は発生しなくなるが、当該補
強繊維による規制力が低下するため、たとえば図4(c)
に示すように、圧縮された円筒体が径方向外方へ過剰に
拡がりやすくなり、防舷材の反力が低下して、十分な防
舷作用がえられなくなるという問題を生じる。
【0013】この発明の目的は、圧縮によって均一でか
つ十分な反力を生じうるとともに、繰り返し圧縮しても
やぶれ等の破損を生じにくい防舷材を提供することにあ
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の、この発明の防舷材は、ゴム状弾性を示す材料からな
る円筒体に気体を封入して、緩衝体として使用する防舷
材であって、上記円筒体が、その周面を構成する母線の
方向に対して、当該円筒体を平面状に展開したときに5
0〜60°の角度を有するように配向された状態で、円
筒体の全体にわたって埋設された第1の補強繊維群と、
上記母線の方向に対して80〜90°の角度を有するよ
うに配向された状態で、円筒体の母線の方向の途中の位
置に部分的に埋設された第2の補強繊維群とによって補
強されていることを特徴とするものである。
【0015】上記構成からなる、この発明の防舷材は、
船舶等の接岸によって圧縮されると、円筒体の母線の方
向の途中の位置に埋設された第2の補強繊維群の箇所
に、たとえば図4(a) に示すように集中的に、当該第2
の補強繊維群の配向方向に沿った均一なしわS2 が発生
する。これは、上記第2の補強繊維群を構成する補強繊
維が、母線の方向に対して80〜90°という大きな角
度で配向されており、当該第2の補強繊維群が埋設され
ていない部分に比べて、圧縮により円筒体が径方向外方
へ拡がろうとするのを規制する規制力が著しく大きいた
めである。
【0016】したがってこの発明の防舷材は、上記のよ
うに常に一定の箇所に、均一なしわS2 が発生するた
め、船舶等の接岸によって生じる反力が常に一定であ
り、防舷作用が、しわによる影響を受けない。またこの
発明においては、上記第2の補強繊維群と、円筒体の全
体にわたって埋設された第1の補強繊維群とによって、
当該円筒体の、上記しわS2 が発生する箇所が2重に補
強されているため、繰り返し圧縮による疲労の集中によ
って、当該箇所にやぶれ等の破損が発生するのを抑制で
きる。
【0017】しかもこの発明の防舷材は、上記第2の補
強繊維群が埋設された箇所はいうまでもなく、それ以外
の箇所も、上記第1の補強繊維群によって、圧縮により
円筒体が径方向外方へ拡がろうとする力が確実に規制さ
れるため、圧縮時に十分な反力を生じることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下に、この発明の防舷材を、そ
の実施の形態の一例を示す図1(a)(b)〜図3を参照しつ
つ説明する。これらの図に示すように、この例の防舷材
は、緩衝体としての円筒体10を備えた緩衝部材1と、
この緩衝部材1の、円筒体10の一端の開口をふさぐ平
板状の頂板2と、上記円筒体10の他端の開口をふさぐ
平板状の底板3と、上記頂板2および底板3を緩衝体1
に対して固定するための一対の継部材4、5とを備えて
いる。また図3に示すように、上記頂板2の外側には受
衝板6が固定される。
【0019】上記のうち緩衝部材1は、前記円筒体10
と、この円筒体10の両端開口の縁部から、それぞれ筒
の内方へ向けて突出させた一対の環状の突条11、12
とを、ゴム等の弾性材料にて一体形成したもので、突条
11、12の内部にはそれぞれ、環状のワイヤW1、W
2が埋設されている。かかるワイヤW1、W2は、突条
11、12の径を維持することで、当該突条11、12
と、後述する継部材4、5の環状の溝部43、53との
係合を維持するためのものである。
【0020】上記緩衝部材1の円筒体10内には、図1
(b) に示すように多数の補強繊維f 1 、f2 からなる第
1の補強繊維群10aと、補強繊維f3 からなる第2の
補強繊維群10bとが埋設されている。このうち、第1
の補強繊維群10aを構成する補強繊維f1 と補強繊維
2 とは、互いに交差するように配置されており、その
うち図において手前側の補強繊維f1 は、円筒体10の
周面を構成する母線の方向M1 に対して、当該円筒体1
0を平面状に展開したときに、図中実線の矢印F1 で示
すように配向角度θ1 =50〜60°となるように配向
されている。
【0021】また図において奥側の補強繊維f2 は、母
線の方向M1 に対して、上記補強繊維f1 と反対方向
に、図示していないがやはり配向角度θ1 =50〜60
°となるように配向されている。つまり補強繊維f1
2 は、母線の方向M1 を挟んで互いに反対方向に等し
い配向角度θ1 で配向されて、交差している。補強繊維
1 、f2 の配向角度θ1 が上記の範囲に限定されるの
は、以下の理由による。
【0022】すなわち、上記範囲よりも配向角度θ1
小さいと、当該補強繊維f1 、f2による、圧縮された
円筒体10が径方向外方へ拡がろうとするのを規制する
規制力が不足して、緩衝体の反力が低下するという問題
を生じる。また逆に、上記の範囲よりも配向角度θ1
大きいと、第2の補強繊維群10bを構成する補強繊維
3 が埋設された箇所以外で、前記の機構によって不規
則なしわが発生して、反力の不均一化ややぶれ等の問題
を生じる。
【0023】なお補強繊維f1 、f2 の配向角度θ
1 は、円筒体を、当該補強繊維f1 、f 2 によって縦方
向と周方向とで等しく補強するために、上記範囲内でも
とくに、前述した静止角度(=54.74°)前後であ
るのが好ましい。また、補強繊維f1 、f2 は各々1層
ずつでなく2層以上設けてもよく、その場合は補強繊維
1 の層と補強繊維f2 の層を交互に配置するのが好ま
しい。
【0024】上記第1の補強繊維群10aとともに円筒
体10を補強する第2の補強繊維群10bは、図の場
合、円筒体10の、母線の方向M1 の中央部に埋設され
た、2本の補強繊維f3 によって構成されている。上記
補強繊維f3 は、母線の方向M1 に対して、円筒体10
を平面状に展開したときに、図中実線の矢印F2 で示す
ように配向角度θ2 =80〜90°となるように配向さ
れている。
【0025】補強繊維f3 の配向角度θ2 が上記の範囲
に限定されるのは、上記範囲よりも配向角度θ2 が小さ
いと、当該補強繊維f3 による、均一なしわを特定の位
置に発生させる作用が低下して、第2の補強繊維群10
bが埋設された箇所以外で、前記の機構によって不規則
なしわが発生して、反力の不均一化ややぶれ等の問題を
生じるからである。なお上記配向角度θ2 の上限を90
°としたのは、90°を超えて180°までの範囲は、
実質的に90〜0°の範囲と同一であるためである。
【0026】なお補強繊維f3 の配向角度θ2 は、より
均一なしわを発生させるために、上記範囲内でもとくに
90°であるのが好ましい。上記第2の補強繊維群10
bは、図の例のように、通常は円筒体10の、母線の方
向M1 の中央部に埋設されているのが好ましい。これ
は、前述したようにかかる位置に、本来的にしわが発生
しやすいからである。
【0027】なお第2の補強繊維群10bの埋設幅はと
くに限定されないが、円筒体10の、母線の方向M1
高さの5〜20%程度であるのが好ましい。これより埋
設幅が狭いと、第2の補強繊維群10bによる、均一な
しわを特定の位置に発生させる作用が低下するおそれが
ある。またこれより埋設幅が広いと、やはり同様に、第
2の補強繊維群10bによる、均一なしわを特定の位置
に発生させる作用が低下するおそれがある他、圧縮時の
円筒体の、径方向外方への変形量が小さくなりすぎて、
ソフトな防舷作用をえられなくなるおそれもある。
【0028】またたとえば円筒体10の径が大きい場合
や、あるいは円筒体10の径はさほど大きくなくても、
当該円筒体10の、母線の方向M1 の高さの方が径より
もかなり大きいような防舷材の場合には、均一なしわを
特定の位置に発生させるために、第2の補強繊維群10
bの埋設箇所、すなわちしわの発生箇所を2個所以上に
設定するのが望ましい。
【0029】上記第1および第2の補強繊維群10a、
10bは、図の場合、第2の補強繊維群10bが、第1
の補強繊維群10aよりも円筒体10の外側に埋設され
ているが、この埋設位置は逆であってもよい。上記第1
および第2の補強繊維群10a、10bを構成する補強
繊維f1 、f 2 、f3 としては、自動車用タイヤ等に使
用されるのと同様の、合成繊維等からなるコード状のも
のが好適に使用される。
【0030】上記各部からなる緩衝部材1は、一定の間
隔に保持した継部材4、5の環状の溝部43、53内
に、ワイヤW1、W2と、突条11、12となる未加硫
のゴム層とを配置するとともに、両継部材4、5間に、
円筒体10となる未加硫の積層体を張り渡した状態で、
全体を加硫接着することで製造される。上記積層体は、
ともに未加硫の内面ゴム層と外面ゴム層との間に、上記
第1および第2の補強繊維群10a、10bとなる補強
繊維f1 、f2 、f3 を、所定の配向角度で埋設したも
のである。
【0031】上記のようにして製造された緩衝部材1
は、突条11、12が、継部材4、5の溝部43、53
に加硫接着されることにより、当該継部材4、5と一体
化され、強固に係合される。頂板2および底板3はとも
に、全体が合成樹脂や金属等で形成された円板であっ
て、このうち頂板2には、後述する継部材4と受衝板6
とを固定するためのボルトB1が挿通される通孔21が
複数個、円筒体10の筒外の位置に形成されている。ま
た底板3には、後述する継部材5を固定した状態で、当
該底板3を岸壁Qに固定するためのボルトB2が挿通さ
れる通孔31が複数個、やはり円筒体10の筒外の位置
に形成されている。
【0032】継部材4は、筒体41aと、この筒体41
aの一端から外方へ延設されたリング体41bとからな
り、緩衝部材1の、円筒体10の開口から筒内に挿入さ
れる係合部41と、この係合部41の、筒体41aの他
端から、円筒体10の筒外へ延設されたリング状の平板
部42とを、金属等で一体に形成したものである。そし
て、上記筒体41a、リング体41bおよび平板部42
にて三方が囲まれた環状の領域が、緩衝部材1の突条1
1が係合される溝部43になっている。
【0033】また上記平板部42には、継部材4を前記
頂板2と重ね合わせた際に、当該頂板2の通孔21と一
致する位置、つまり円筒体10の筒外の位置に、ボルト
B1が挿通される通孔42aが複数個、形成されてい
る。同様に継部材5は、筒体51aと、この筒体51a
の一端から外方へ延設されたリング体51bとからな
り、円筒体10の開口から筒内に挿入される係合部51
と、この係合部51の、筒体51aの他端から、円筒体
10の筒外へ延設されたリング状の平板部52とを、金
属等で一体に形成したものである。
【0034】そして、上記筒体51a、リング体51b
および平板部52にて三方が囲まれた環状の領域が、緩
衝部材1の突条12が係合される溝部53になってい
る。また上記平板部52には、継部材5を前記底板3と
重ね合わせた際に、当該底板3の通孔31と一致する位
置、つまり円筒体10の筒外の位置に、ボルトB2が挿
通される通孔52aが複数個、形成されている。
【0035】受衝板6は、全体が合成樹脂や金属等で形
成された板体であって、前記継部材4の平板部42の通
孔42aと、頂板2の通孔21とを挿通されたボルトB
1が螺着されるねじ孔61が形成されている。上記各部
からなる防舷材においては、図3に示すように、突条1
1と溝部43との係合によって、緩衝部材1の、円筒体
10の一端開口側に固定された継部材4の、平板部42
の通孔42aと、頂板2の通孔21とを挿通したボルト
B1を、受衝板6のねじ孔61に螺着することで、当該
円筒体10の一端開口を頂板2によってふさぎつつ、こ
の頂板2の外側に受衝板6が固定される。
【0036】また、突条12と溝部53との係合によっ
て、円筒体10の他端開口側に固定された継部材5の、
平板部52の通孔52aと、底板3の通孔31とを挿通
したボルトB2を、岸壁Qのねじ孔Q1に螺着すること
で、当該円筒体10の他端開口を底板3によってふさぎ
つつ、組み立てられた防舷材が、岸壁Qに固定される。
【0037】なお、この発明の防舷材の構成は、以上で
説明した、図1(a)(b)〜図3の例には限定されない。た
とえば緩衝部材1は、図6に示したように、円筒体の両
端に一対のフランジ部を設けた形状であってもよく、そ
の場合には、防舷材の全体も、同図のものに準じた構成
とすればよい。
【0038】その他、この発明の要旨を変更しない範囲
で、種々の設計変更を施すことができる。
【0039】
【実施例】以下にこの発明を、実施例、比較例に基づい
て説明する。 実施例1 図1(a)(b)〜図3に示す形状を有し、円筒体10の肉厚
が5mm、外径が150mm、高さが126mmである
とともに、突条11、12の内径が140mmである緩
衝体1と、係合部41、51を構成する筒体41a、5
1aの外径が140mm、平板部42、52の外径が2
35mmで、かつ上記各部の厚みがいずれも6mmであ
る継部材4、5と、厚みが6mm、外径が235mmで
ある頂板2、底板3とを組み合わせて防舷材のモデルを
構成した。
【0040】なお緩衝体1は、平板部42、52の間隔
が126mmとなるように保持した継部材4、5の環状
の溝部43、53内に、鋼製の環状のワイヤW1、W2
と、天然ゴムとブチルゴムとスチレンブタジエン共重合
ゴムとのブレンドゴムからなる、突条11、12となる
未加硫のゴム層とを配置するとともに、両継部材4、5
間に、円筒体10を構成する3層構造の積層体を張り渡
した状態で、全体を加硫接着して製造した。
【0041】上記積層体としては、ともに天然ゴムとブ
チルゴムとスチレンブタジエン共重合ゴムとのブレンド
ゴムからなる未加硫の内面ゴム層と外面ゴム層との間
に、多数の補強繊維f1 、f2 を交差させた第1の補強
繊維群10aと、2本の補強繊維f3 からなる第2の補
強繊維群10bとを、第2の補強繊維群10bが円筒体
10の外側に位置するように埋設したものを使用した。
【0042】また上記補強繊維f1 、f2 、f3 として
は、断面積0.27mm2 のポリエステル繊維製のコー
ド状のものを使用し、第1の補強繊維群10aの繊維密
度は、補強繊維f1 、f2 のそれぞれについて1.0m
m/本、配向角度θ1 は54.74°とし、第2の補強
繊維群10bの2本の補強繊維の間隔は20mm、配向
角度θ2 は90°とした。
【0043】また継部材4、5は、鋼材から切削加工し
た部材を組み立てて製造し、頂板2、底板3は、鋼板を
切削加工して製造した。さらに継部材4、5の平板部4
2、52、頂板2および底板3にはそれぞれ、ねじ径1
0mmのボルトを挿通するための直径12mmの通孔
を、等間隔で8個、形成した。
【0044】比較例1 円筒体10を構成する積層体中に、第2の補強繊維群1
0bを埋設しなかったこと以外は実施例1と同様にし
て、防舷材のモデルを構成した。比較例2円筒体10を
構成する積層体中に、第2の補強繊維群10bを埋設せ
ず、かつ第1の補強繊維群10aの配向角度θ1 を45
°としたこと以外は実施例1と同様にして、防舷材のモ
デルを構成した。
【0045】上記実施例、比較例の防舷材の底板を5ト
ン油圧プレス機のベッドに、頂板をラムに、それぞれ通
孔を挿通したボルトにて固定した。そして上記油圧プレ
ス機を用いて、毎分20mmの速度で、円筒体10の圧
縮率が60%となるまで圧縮した際の吸収エネルギーE
〔kgf・m〕と、上記圧縮時の反力R〔kgf〕とを
測定するとともに、圧縮時の円筒体10の変形形状を記
録した。
【0046】上記吸収エネルギーEと反力Rの測定結果
を表1に示すとともに、圧縮時の円筒体10の変形形状
を図4(a) 〜(c) に示した。なお図4(a) は実施例1、
図4(b) は比較例1、図4(c) は比較例2の結果を示し
ている。
【0047】
【表1】
【0048】上記表1および図4(a) 〜(c) にみるよう
に、第2の補強繊維群10bを埋設しなかった比較例1
は、圧縮によって不規則なしわS1 が発生した。また第
2の補強繊維群10bを埋設せず、かつ第1の補強繊維
群10aの配向角度を50°未満とした比較例2は、圧
縮によって円筒体10が径方向外方へ大きく拡がって、
反力が著しく低下した。これに対し実施例1は、圧縮に
よって、第2の補強繊維群10bを埋設した箇所に、当
該第2の補強繊維群10bに沿った均一なしわS2 が発
生した。また圧縮によって十分な反力を生じることも確
認された。
【0049】
【発明の効果】以上、詳述したようにこの発明によれ
ば、圧縮によって均一でかつ十分な反力を生じうるとと
もに、繰り返し圧縮してもやぶれ等の破損を生じにくい
防舷材を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】同図(a) は、この発明の防舷材の、実施の形態
の一例を示す斜視図、同図(b)は、上記防舷材におけ
る、円筒体内の補強繊維の配向角度を説明する図であ
る。
【図2】上記防舷材の、部分切り欠き斜視図である。
【図3】上記防舷材の半裁正面図である。
【図4】同図(a) 〜(c) はそれぞれ、この発明の実施
例、比較例における、圧縮時の円筒体の変形状態を示す
正面図である。
【図5】従来の防舷材の一例を示す、部分切り欠き斜視
図である。
【図6】従来の防舷材における、円筒体内の補強繊維の
配向角度を説明する図である。
【符号の説明】
10 円筒体(緩衝体) 10a 第1の補強繊維群 10b 第2の補強繊維群 M1 母線の方向 θ1 、θ2 配向角度

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ゴム状弾性を示す材料からなる円筒体に気
    体を封入して、緩衝体として使用する防舷材であって、
    上記円筒体が、その周面を構成する母線の方向に対し
    て、当該円筒体を平面状に展開したときに50〜60°
    の角度を有するように配向された状態で、円筒体の全体
    にわたって埋設された第1の補強繊維群と、上記母線の
    方向に対して80〜90°の角度を有するように配向さ
    れた状態で、円筒体の母線の方向の途中の位置に部分的
    に埋設された第2の補強繊維群とによって補強されてい
    ることを特徴とする防舷材。
JP8172558A 1996-07-02 1996-07-02 防舷材 Pending JPH1018268A (ja)

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JP (1) JPH1018268A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002138444A (ja) * 2000-11-06 2002-05-14 Shibata Ind Co Ltd 防舷装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002138444A (ja) * 2000-11-06 2002-05-14 Shibata Ind Co Ltd 防舷装置

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