JPH10183006A - 水不溶性アントラキノン染料及びその製造方法 - Google Patents

水不溶性アントラキノン染料及びその製造方法

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JPH10183006A
JPH10183006A JP35578096A JP35578096A JPH10183006A JP H10183006 A JPH10183006 A JP H10183006A JP 35578096 A JP35578096 A JP 35578096A JP 35578096 A JP35578096 A JP 35578096A JP H10183006 A JPH10183006 A JP H10183006A
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dye
crystal modification
dyeing
water
anthraquinone dye
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JP35578096A
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Kiyoshi Himeno
清 姫野
Toshio Hibara
利夫 檜原
Yosuke Takahashi
陽介 高橋
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DAISUTAA JAPAN KK
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    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09BORGANIC DYES OR CLOSELY-RELATED COMPOUNDS FOR PRODUCING DYES, e.g. PIGMENTS; MORDANTS; LAKES
    • C09B67/00Influencing the physical, e.g. the dyeing or printing properties of dyestuffs without chemical reactions, e.g. by treating with solvents grinding or grinding assistants, coating of pigments or dyes; Process features in the making of dyestuff preparations; Dyestuff preparations of a special physical nature, e.g. tablets, films
    • C09B67/0025Crystal modifications; Special X-ray patterns
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09BORGANIC DYES OR CLOSELY-RELATED COMPOUNDS FOR PRODUCING DYES, e.g. PIGMENTS; MORDANTS; LAKES
    • C09B62/00Reactive dyes, i.e. dyes which form covalent bonds with the substrates or which polymerise with themselves
    • C09B62/02Reactive dyes, i.e. dyes which form covalent bonds with the substrates or which polymerise with themselves with the reactive group directly attached to a heterocyclic ring
    • C09B62/04Reactive dyes, i.e. dyes which form covalent bonds with the substrates or which polymerise with themselves with the reactive group directly attached to a heterocyclic ring to a triazine ring
    • C09B62/06Anthracene dyes

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高温度で苛酷な条件下でも良好な染色を行う
ことができる青色のアントラキノン染料を提供する。 【解決手段】下記構造式(I)で示され、且つX線回折
図(CuKα)に於いて回折角(2θ)約20.9°に
強いピーク、更に約18.0°、約23.6°及び約2
6.5°に中間ピークを示す結晶変態(β型)、或いは
回折角(2θ)約8.2°及び約22.7゜に強いピー
ク、更に約19.5°、約21.0°及び約25.4°
に中間ピークを示す結晶変態(δ型)を有するところの
水不溶性アントラキノン染料及び1,5−ジアミノ−2
−(4−ヒドロキシフェニル)−4,8−ジヒドロキシ
アントラキノンと2,4−ジフルオロ−6−(ジn−ブ
チルアミノ)−1,3,5−トリアジンとを脱酸剤の存
在下、特定溶媒(アセトン又はN,N−ジメチルホルム
アミド)中で縮合反応後、濾別して得たケーキを、特定
条件下処理することにより所望の結晶変態となすことよ
りなる該アントラキノン染料の製造方法。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アントラキノン染
料に関するもので、詳しくは、高温で苛酷な条件でもポ
リエステル繊維等を均一に染色することのできる新規な
結晶変態を有する青色系アントラキノン染料及びその製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、染色業界では染色法に種々の合理
化が行われており、例えば、分散染料を用いてポリエス
テル繊維或いはポリエステル/ポリアミド混合繊維を染
色する場合は、布用として液流染色法、糸用としてはチ
ーズ染色法又はパッケージ染色法等が広く行われてい
る。
【0003】これらの染色法は、繊維を何層にも巻いた
緻密な繊維層を静止状態にし、該繊維層内に、染色分散
液を強制的に循環させて染色させる方式であるため、従
来以上に、染色浴に分散した染料粒子が微粒子であるこ
と及び染色浴における分散安定性が優れていることが要
求される。もし、染料粒子が大きくなると、繊維層によ
って染料粒子の濾過現象が起こり、繊維内部への染料の
浸透不良、あるいは凝集物の付着による内層または外層
の濃淡染め、繊維表面のみへの染料の付着による耐摩擦
堅牢度などの堅牢度の低下などの問題が発生する。
【0004】従って、このような染色法に使用する染料
は、染色浴中で分散が良好であり、かつ室温から実際の
染着が起こる高温度までの広い温度範囲において分散性
が低下しないことが必要である。ところが、一般的に、
染色浴を高温度にした時、染料の分散性は、往々にして
低下しやすく、その結果、凝集した染料が上述したよう
に被染物の表面に濾過残渣状に付着し、また何層にも重
なっている被染物は、外層部分と内層部分で染着濃度が
異なり、均一な濃度の染色物が得られない。
【0005】特に最近は、省資源、省エネルギーの観点
から、(1)染色浴の低浴比化(被染物:染色液の比率を
1:30から1:10に低下)、(2)分散剤の使用割合
の低下(染料ケーキ:分散剤の比率を1:3から1:2
に低下)、更に、(3)染色条件の一層の短時間高温化
(130℃で1時間から135℃で0.5時間)など、
染色条件が苛酷な条件に移行しつつあるが、これらの条
件はいずれも、染料の分散安定性には不利に働くため、
従来の染色法では比較的分散安定性の良好であった染料
においても、より厳しい最近の染色条件においては、分
散安定性が不良となるものも少なくない。
【0006】例えば、請求項1に記載の構造式(I)で
示されるアントラキノン染料は特開昭63−30318
6号公報により公知であり、その製法としては、1,5
−ジアミノ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−4,8
−ジヒドロキシアントラキノンと2,4−ジフルオロ−
6−(ジn−ブチルアミノ)−1,3,5−トリアジン
とを縮合反応させる方法が挙げられる。このアントラキ
ノン染料は従来の温和な染色条件においては、ポリエス
テル繊維、ポリエステル/ポリアミド混合繊維を均一に
染色することができ、しかも諸堅牢度も優れたものであ
る。ところが、上述のような高温度で、苛酷な条件下で
染色を行った場合には、染料の分散性の低下が著しく、
均一な染色濃度の染色物を得ることが極めて困難であ
る。
【0007】また、この染料は各種染色助剤との相溶性
の点でも問題があり、例えば、芒硝(Na2SO4)存在
下での高温分散安定性が著しく悪く、従って反応性染料
等と併用してポリエステル/綿混紡品を芒硝の存在下で
染色する際は不均染となる。更に、染料を配合して使用
する際にも、配合染料との相溶性の点から色ブレ、不均
染を発生する欠点があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記欠点を解
決した、高温度で苛酷な条件下でも良好な染色を行うこ
とができるアントラキノン染料を提供するものである。
本発明者らは、上記欠点に関して鋭意検討した結果、前
記請求項1に記載の構造式(I)で示されるアントラキ
ノン化合物には少なくとも2つのタイプの結晶変態が存
在しており、その一つのタイプは高温度の染色条件下で
の分散性があまり良好でない結晶変態で、従来の通常の
合成反応で得られる染料ケーキはこの結晶変態であるの
に対し、他のタイプは高温度でしかも苛酷な染色条件下
でも分散安定性が非常に良好である新規な結晶変態であ
ることを見い出した。更に、染料組成物の高温染色浴中
での分散状態の安定性は、染料粒子の大小のみではな
く、結晶変態に重大な関係があり、上記の新規な結晶変
態の化合物を用いた場合に、初めて染料組成物の高温染
色浴中での分散安定性が達成できることを見い出し本発
明に到達した。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記構造式
(I)で示され、且つX線回折図(CuKα)に於いて
回折角(2θ)約20.9°に強いピーク、更に約1
8.0°、約23.6°及び約26.5°に中間ピーク
を示す結晶変態(β型)、或いは回折角(2θ)約8.
2°及び約22.7゜に強いピーク、更に約19.5
°、約21.0°及び約25.4°に中間ピークを示す
結晶変態(δ型)を有することを特徴とする水不溶性ア
ントラキノン染料を要旨とするものである。
【0010】
【化1】
【0011】本発明の他の要旨は、1,5−ジアミノ−
2−(4−ヒドロキシフェニル)−4,8−ジヒドロキ
シアントラキノンと2,4−ジフルオロ−6−(ジn−
ブチルアミノ)−1,3,5−トリアジンを脱酸剤の存
在下、アセトン中で縮合反応後、濾別して得たケーキを
水媒体中に分散し、60〜150℃の温度で0.5〜3
0時間攪拌するか、或いは該ケーキをアルコール又はエ
ーテル中に分散し、15〜120℃の温度で0.5〜1
0時間攪拌することよりなる結晶変態(β型)を有する
構造式(I)で示されるアントラキノン染料の製造方法
である。
【0012】本発明の更なる要旨は、1,5−ジアミノ
−2−(4−ヒドロキシフェニル)−4,8−ジヒドロ
キシアントラキノンと2,4−ジフルオロ−6−(ジn
−ブチルアミノ)−1,3,5−トリアジンを脱酸剤の
存在下、N,N−ジメチルホルムアミド中で縮合反応
後、濾別して得たケーキをN,N−ジメチルホルムアミ
ド水媒体中に分散し、70〜100℃の温度で0.5〜
10時間攪拌することよりなる結晶変態(δ型)を有す
る構造式(I)で示される水不溶性アントラキノン染料
の製造方法である。
【0013】
【発明の実施の形態】以下本発明を更に詳細に説明す
る。本発明の上記構造式(I)で示され、且つβ型或い
はδ型の新規な結晶変態を有するアントラキノン化合物
は所定の製造条件、特に特定の反応溶媒を適用すること
により特異的に所望の型の結晶変態を有するものとして
得ることが出来る。例えば、β型結晶変態のアントラキ
ノン化合物の場合は、1,5−ジアミノ−2−(4−ヒ
ドロキシフェニル)−4,8−ジヒドロキシアントラキ
ノンと2,4−ジフルオロ−6−(ジn−ブチルアミ
ノ)−1,3,5−トリアジンとを、脱酸剤としてトリ
エチルアミン及び/又は炭酸アルカリを用いてアセトン
中にて例えば30〜55℃で5〜10時間縮合反応さ
せ、次いで冷却後析出した染料を濾別することにより、
前示構造式(I)のアントラキノン化合物を合成する。
【0014】縮合反応後の反応混合物から析出、濾別し
て得られるアントラキノン化合物のケーキは一定の結晶
変態(以下、α型結晶変態と言う)であるが、本発明で
はこのケーキを更に、特定条件下で処理することにより
β型結晶変態にする。この処理方法としては、例えば、
α型結晶変態のケーキを(1)水媒体中に分散し、好まし
くは、ナフタレンスルホン酸のホルムアルデヒド縮合
物、リグニンスルホン酸ナトリウムが主成分であるサル
ファイトパルプ廃液の濃縮物等の分散剤の存在下、60
〜150℃、好ましくは80〜130℃の温度で0.5
〜30時間、好ましくは2〜15時間攪拌処理する方
法、又は(2)メタノール、エタノール、ブタノール、エ
チレングリコールなどのアルコール類、或いはジオキサ
ン、グリコールエーテルなどのエーテル類からなる有機
溶媒中に分散し、15〜120℃、好ましくは20〜1
00℃の温度で0.5〜10時間程度攪拌処理する方法
が採用される。
【0015】また、δ型結晶変態のアントラキノン化合
物の場合は、1,5−ジアミノ−2−(4−ヒドロキシ
フェニル)−4,8−ジヒドロキシアントラキノンと
2,4−ジフルオロ−6−(ジn−ブチルアミノ)−
1,3,5−トリアジンとを、脱酸剤としてトリエチル
アミン及び/又は炭酸アルカリを用いてN,N−ジメチ
ルホルムアミド中、例えば30〜60℃、好ましくは4
0〜50℃で1〜5時間縮合反応させ、次いで冷却後析
出した染料を濾別することにより、前示構造式(I)の
アントラキノン化合物を合成する。
【0016】縮合反応後の反応混合物から析出、濾別し
て得られるアントラキノン化合物のケーキは一定の結晶
変態(以下、γ型結晶変態と言う)であるが、本発明で
はこのケーキを更に、特定条件下で処理することにより
δ型結晶変態にする。この処理方法としては、例えば、
γ型結晶変態のケーキを60〜85容量%、好ましくは
65〜75容量%のN,N−ジメチルホルムアミド水媒
体中に分散し、70〜100℃、好ましくは80〜90
℃の温度で0.5〜10時間、好ましくは1〜5時間、
攪拌処理する方法が採用される。
【0017】次に、前示構造式(I)で示されるアント
ラキノン化合物のβ型とα型結晶変態及びδ型とγ型結
晶変態について図面により説明する。図1〜図4は粉体
X線回折法におけるCuKα線による回折状態をプロポ
ーショナルカウンターを使用して記録したX線回折図で
あり、横軸は回折角(2θ)、縦軸は回折強度を示す。
図1は本発明の新規な結晶型であるβ型結晶変態を示す
もので、特に回折角(2θ)約20.9°に強いピー
ク、更に約18.0°、約23.6°及び約26.5°
に中間ピークを持っているのに対し、図2は従来のα型
結晶変態を示すものであり、図1の結晶変態と明確に異
なっている。また、図3は本発明の他の新規な結晶型で
あるδ型結晶変態を示すもので、特に回折角(2θ)約
8.2°及び約22.7゜に強いピーク、更に約19.
5°、約21.0°及び約25.4°に中間ピークを有
するのに対し、図4は従来のγ型結晶変態を示すもので
あり、図3の結晶変態と明らかに相違している。
【0018】X線回折法による回折角は、同一結晶型の
ものであれば、±0.1°程度の誤差で常に一致するも
のであって、これらの図面は結晶変態の相違を明白に示
している。この結晶型の差異により染色時におけるアン
トラキノン染料の挙動が異なり、本発明の結晶変態を有
するアントラキノン染料の場合には、高温度で、しかも
苛酷な条件での染色法を採用しても、良好な染色ができ
るのである。
【0019】本発明のアントラキノン染料により染色し
うる繊維類としてはポリエチレンテレフタレート、ポリ
ブチレンテレフタレート、テレフタル酸と1,4−ビス
−(ヒドロキシメチル)シクロヘキサンとの重縮合物、
アニオン可染ポリエチレンテレフタレート、カチオン可
染ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル繊
維、又ポリエステル/セルロース混合繊維が挙げられ
る。更に、トリアセテート、ジアセテート、耐熱ジアセ
テート等のアセテート繊維、絹、羊毛、ポリウレタン、
ポリアミド(6−ナイロン、6,6−ナイロン)、皮
革、ウール等の含窒素繊維、更に又上記ポリエステル繊
維またはアセテート繊維と含窒素繊維から選ばれた2種
以上の混合繊維にも適用される。特にポリエステル/ポ
リアミドからなるマイクロファイバー繊維に最適であ
る。
【0020】本発明のアントラキノン染料を用いてポリ
エステル繊維等を染色するには、常法により分散剤とし
てナフタレンスルホン酸とホルムアルデヒドとの縮合
物、リグニンスルホン酸ナトリウム、高級アルコール硫
酸エステルなどを用いて、染料を水性媒体中に分散させ
て調製した染色浴により浸染を行うことができる。ま
た、浸染の場合、上述のような高温染色法、キャリヤー
染色法、サーモゾル染色法などの染色処理法を適用する
ことができるが、特に高温染色法が好ましい。本発明の
アントラキノン染料は高温での分散安定性に優れている
ので、ポリエステル繊維及びこれらと他の繊維との混合
繊維を良好に染色することができる。具体的には、ポリ
エステル繊維等を染色温度125〜140℃、染浴比が
15倍以下、染料に対する分散剤の使用割合が3重量倍
以下の苛酷な条件下で、水性媒体中、分散剤の存在下で
吸尽染色することも可能である。
【0021】なお、場合により染色浴にギ酸、酢酸、リ
ン酸、硫酸アンモニウムなどの酸性物質を添加すれば、
更に好結果が得られる。また、本発明の前示構造式
(I)で示されるアントラキノン染料は他の染料と併用
してもよく、染料相互の配合により染色性の向上等好結
果が得られる場合がある。
【0022】
【実施例】次に、本発明を実施例によりさらに具体的に
説明するが、本発明はその要旨を越えない限り以下の実
施例に限定されるものではない。
【0023】実施例 1(染料結晶の製造例) 1,5−ジアミノ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−
4,8−ジヒドロキシアントラキノン4.6gをアセト
ン45.3gに添加し、次いで炭酸カリウム0.95
g,2,4−ジフルオロ−6−(ジn−ブチルアミノ)
−1,3,5−トリアジン3.2g,及びトリエチルア
ミン1.6gを添加し、50℃まで昇温した後、50〜
55℃で7時間攪拌し縮合反応を行った。この縮合反応
液を5℃まで冷却した後、メタノール33.2gを添加
して0〜5℃で1時間攪拌した。析出した結晶を濾別、
水洗、乾燥して、前示構造式(I)で示される化合物の
青色結晶10.9gを得た。この縮合反応で得られたア
ントラキノン染料の粉末をX線回折法により分析したと
ころ、図2のX線回折図を示すα型結晶変態であった。
【0024】次いで、得られたα型結晶変態の化合物
を、Reax 85A(ウエストベーコー社製リグニン系分散
剤)の5重量%水溶液20容量倍中に分散させ、85〜
95℃で10時間攪拌し、結晶の転移を行った。結晶転
移後、濾別、乾燥を行い、得られた結晶をX線回折法に
より分析したところ、図1のX線回折図を示すβ型結晶
変態であった。
【0025】実施例 2(染料結晶の製造例) 1,5−ジアミノ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−
4,8−ジヒドロキシアントラキノン7.7gと2,4
−ジフルオロ−6−(ジn−ブチルアミノ)−1,3,
5−トリアジン5.4gとを,炭酸カリウム1.6g及
びトリエチルアミン2.7gの存在下、N,N−ジメチ
ルホルムアミド22.5mlに溶解させた。次いで、5
0℃まで昇温した後、45〜50℃で3時間攪拌し縮合
反応を行った。この縮合反応液を水85ml中に放出
し、析出した結晶を濾別、水洗、乾燥して、前示構造式
(I)で示される化合物の青色結晶11.8gを得た。
この縮合反応で得られたアントラキノン染料の粉末をX
線回折法により分析したところ、図4のX線回折図を示
すγ型結晶変態であった。
【0026】次いで、得られたγ型結晶変態の化合物
を、5容量倍の70%N,N−ジメチルホルムアミド水
中に分散させ、85〜90℃で3時間攪拌し、結晶の転
移を行った。結晶転移後、濾別、乾燥を行い、得られた
結晶をX線回折法により分析したところ、図3のX線回
折図を示すδ型結晶変態であった。
【0027】試験例 1(染色例) 前記実施例1で得られたβ型結晶変態のアントラキノン
染料1.0gを、ナフタレンスルホン酸−ホルムアルデ
ヒド縮合物1.0g及びリグニンスルホン酸ナトリウム
1.0gを用いて染料の微細化分散液とした。この染料
分散液の全量とニッカサンソルトRM-340(日華化学社
製)1gとを水で希釈し、全量を1リットルとし染色浴
を調製した。この染色浴にポリエステル繊維布100g
を浸漬し、135℃で30分間染色した後、ソーピン
グ、水洗及び乾燥を行ったところ、染料の分散性は良好
であり、ポリエステル繊維布は均一な青色に染色され
た。また、得られた染布の耐光堅牢度は6級、耐摩擦堅
牢度は4−5級と良好であった。なお、上記実施例1の
製造途中のα型結晶変態のアントラキノン染料を用い
て、同様の染色試験をしたところ、不均染な染布とな
り、かつ耐摩擦堅牢度は2級と大きく劣っていた。
【0028】試験例 2(染色例) 試験例1において、ポリエステル繊維布をポリエステル
/ポリアミド コンジュゲート繊維布に変更した以外は
試験例1と同じ操作をした。その結果、染布は均一に染
色されており、洗濯堅牢度、摩擦堅牢度も良好であっ
た。
【0029】試験例 3(染色例) 試験例1において、β型結晶変態のアントラキノン染料
に代えて、実施例2で得られたδ型結晶変態のアントラ
キノン染料を使用した以外は、同様に操作してポリエス
テル繊維布を染色したところ、均一な青色に染色され
た。得られた染布の耐光堅牢度は6級、耐摩擦堅牢度は
4−5級と良好であった。なお、上記実施例2の製造途
中のγ型結晶変態のアントラキノン染料を用いて、同様
の染色試験をしたところ、不均染な染布となり、かつ耐
摩擦堅牢度は2級と非常に劣っていた。
【0030】試験例 4(染色例) 試験例3において、ポリエステル繊維布をポリエステル
/ポリアミド コンジュゲート繊維布に変更した以外は
試験例3と同じ操作をした。その結果、染布は均一に染
色されており、洗濯堅牢度、摩擦堅牢度も良好であっ
た。
【0031】
【発明の効果】本発明のβ型或いはδ型結晶変態を有す
る水不溶性アントラキノン染料は、高温度で、しかも、
例えば被染物:染色液の比率が1:10、染料ケーキ:
分散剤の比率が1:2、染色条件が135℃で0.5時
間といった苛酷な染色条件下でも分散安定性が非常に良
好であり、得られる染布は耐光堅牢度、耐摩擦堅牢度に
優れたものである。従って、本発明の染料は、省資源、
省エネルギーの観点から非常に有用なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例において得られたアントラキノ
ン染料のβ型結晶変態のX線回折図であり、図中、横軸
は回折角(2θ)を、縦軸は回折強度を表す。
【図2】本発明の実施例において得られたアントラキノ
ン染料のα型結晶変態のX線回折図であり、図中、横軸
は回折角(2θ)を、縦軸は回折強度を表す。
【図3】本発明の実施例において得られたアントラキノ
ン染料のδ型結晶変態のX線回折図であり、図中、横軸
は回折角(2θ)を、縦軸は回折強度を表す。
【図4】本発明の実施例において得られたアントラキノ
ン染料のγ型結晶変態のX線回折図であり、図中、横軸
は回折角(2θ)を、縦軸は回折強度を表す。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記構造式(I)で示され、且つX線回
    折図(CuKα)に於いて回折角(2θ)約20.9°
    に強いピーク、更に約18.0°、約23.6°及び約
    26.5°に中間ピークを示す結晶変態(以下β型結晶
    変態と言う。)、或いは回折角(2θ)約8.2°及び
    約22.7゜に強いピーク、更に約19.5°、約2
    1.0°及び約25.4°に中間ピークを示す結晶変態
    (以下δ型結晶変態と言う。)を有することを特徴とす
    る水不溶性アントラキノン染料。 【化1】
  2. 【請求項2】 1,5−ジアミノ−2−(4−ヒドロキ
    シフェニル)−4,8−ジヒドロキシアントラキノンと
    2,4−ジフルオロ−6−(ジn−ブチルアミノ)−
    1,3,5−トリアジンを脱酸剤の存在下、アセトン中
    で縮合反応後、濾別して得たケーキを水媒体中に分散
    し、60〜150℃の温度で0.5〜30時間攪拌する
    か、或いは該ケーキをアルコール又はエーテル中に分散
    し、15〜120℃の温度で0.5〜10時間攪拌する
    ことを特徴とする請求項1記載の結晶変態(β型)を有
    する水不溶性アントラキノン染料の製造方法。
  3. 【請求項3】 1,5−ジアミノ−2−(4−ヒドロキ
    シフェニル)−4,8−ジヒドロキシアントラキノンと
    2,4−ジフルオロ−6−(ジn−ブチルアミノ)−
    1,3,5−トリアジンを脱酸剤の存在下、N,N−ジ
    メチルホルムアミド中で縮合反応後、濾別して得たケー
    キをN,N−ジメチルホルムアミド水媒体中に分散し、
    70〜100℃の温度で0.5〜10時間攪拌すること
    を特徴とする請求項1記載の結晶変態(δ型)を有する
    水不溶性アントラキノン染料の製造方法。
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