JPH101835A - 蓄熱性複合構造加工糸およびこれを用いた布帛 - Google Patents

蓄熱性複合構造加工糸およびこれを用いた布帛

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JPH101835A
JPH101835A JP19806796A JP19806796A JPH101835A JP H101835 A JPH101835 A JP H101835A JP 19806796 A JP19806796 A JP 19806796A JP 19806796 A JP19806796 A JP 19806796A JP H101835 A JPH101835 A JP H101835A
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達也 小川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】スポーツ衣料に、美しい色彩と快適性すなわち
保温性の両方を与え、また低温環境下や有風時でも高い
昇温効果を得ることができる蓄熱性複合構造加工糸およ
びこれを用いた布帛を提供するQ 【解決手段】(1) ポリエステル繊維糸条および/または
ポリアミド繊維糸条からなる複合構造加工糸であって、
鞘糸が芯糸に捲回している構造を有し、芯糸が蓄熱剤を
複合構造加工糸全体に対して0.4 重量%以上含有してお
り、かつ、鞘糸の繊度が複合構造加工糸全体の繊度の40
〜80%である蓄熱性複合構造加工糸。(2)前記鞘糸が下
記式で求める周長比Lrが1.25以上である異型断面形状の
単糸からなる(1) の蓄熱性複合構造加工糸。Lr=L1/L2
(L1は鞘糸の単糸周長(cm)を表し、L2は鞘糸の単糸断面
積S1(cm2) と同一面積の円形断面糸の周長(cm)を表し、
L2=2x(πxS1)0.5 で算出される)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は蓄熱性複合構造加工
糸、さらに詳しくは美しい色彩と優れた蓄熱特性を示す
スキーウェアなどのスポーツ衣料に適した蓄熱性複合構
造加工糸およびこれを用いた布帛に関する。
【0002】
【従来の技術】衣料の分野では、ファッションの高度化
やレジャーやスポーツの多様化・高度化に伴って、美し
さや快適性の追求が行われており、衣料用の合成繊維に
も美的要素と高度な機能性が要求されている。また近
年、ウィンタースポーツが盛んになり、スキーウェアや
スケートウェアなどにも美しい色彩を有する快適性のあ
るものが好まれるようになっている。ウインタースポー
ツ衣料の快適性を決める第一の機能は保温性(暖かさ)
であり、近年、このような機能を有する繊維として、日
光や人工光に曝された時に昇温する特性、すなわち蓄熱
特性を有するカーボンブラックをポリマー中に練り込ん
だ合成繊維が提案されている(特開平7−82607号
公報、同7−90723号公報等)。
【0003】しかし、カーボンブラックを含有する合成
繊維は黒色を呈するため、このような繊維からは黒色の
布帛しか得られず、またこのような黒色の布帛を他の色
に染色しても美しい色に染色することができず、ファッ
ション性を重視する衣料用途としては不十分なものであ
った。また、美しい色彩と高度の保温性を両立させる目
的で、蓄熱剤として炭化ジルコニウムを練り込んだ蓄熱
糸”ソーラーα(商録登標)”が市販されている。しか
し、炭化ジルコニウムが極めて高価であり、かつその色
は黒色ではないものの灰色を呈しているため、美しさの
点で十分ではないという問題があった。このように従来
の蓄熱特性を有する繊維は、快適性とファッション性を
重視する衣料用途としては不充分なものであった。さら
に、従来の蓄熱特性を有する繊維は、光エネルギーを吸
収し、それを熱エネルギーに変換して発熱するが、蓄熱
繊維が直接外気に接するため放熱が大きく、特に低温の
環境下や有風時には昇温効果の少ないものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、前記
従来技術の問題を解決し、スキーウェアなどウィンター
スポーツ衣料を始めとするスポーツ衣料に、美しい色彩
と快適性すなわち保温性の両方を与えることができ、ま
た低温環境下や有風時でも高い昇温効果を得ることがで
きる蓄熱性複合構造加工糸およびこれを用いた布帛を提
供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
に鑑み、鋭意研究した結果、蓄熱剤を特定量含有した芯
糸に特定の繊度比を有する鞘糸を捲回させて鞘芯構造を
有する加工糸とすることにより、芯糸による優れた蓄熱
特性と、鞘糸による優れた染色性が同時に得られ、しか
も昇温効果を高めることができることを見出し、本発明
に到達したものである。本発明で特許請求される発明は
以下のとおりである。
【0006】(1)ポリエステル繊維糸条および/また
はポリアミド繊維糸条からなる複合構造加工糸であっ
て、鞘糸が芯糸に捲回している構造を有し、芯糸が蓄熱
剤を複合構造加工糸全体に対して0.4重量%以上含有
しており、かつ、鞘糸の繊度が複合構造加工糸全体の繊
度の40〜80%であることを特徴とする蓄熱性複合構
造加工糸。 (2)前記蓄熱剤がカーボンブラック、炭化ジルコニウ
ム、炭化チタン、炭化ハフニウム、珪化ジルコニウム、
珪化チタン、チタンブラックおよび珪化ハフニウムから
選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする(1) 記
載の蓄熱性複合構造加工糸。 (3)前記蓄熱剤がカーボンブラックであることを特徴
とする(1) 記載の蓄熱複合構造加工糸。 (4)前記鞘糸が下記式で求める周長比Lr が1.25
以上である異型断面形状の単糸からなることを特徴とす
る(1) 記載の蓄熱性複合構造加工糸。 Lr =L1 /L2 (ただし、L1 は鞘糸の単糸周長(cm)を表し、L2 は鞘
糸の単糸断面積S1(cm2)と同一面積の円形断面糸の周長
(cm)を表し、L2 =2×(π×S1)0.5 で算出され
る。) (5)前記鞘糸の総デニールが30〜500デニールで
あり、単糸デニールが0.5〜2.5デニールであるこ
とを特徴とする(1) 〜(4) のいずれかに記載の蓄熱性複
合構造加工糸。 (6)(1) 〜(5) のいずれかに記載の蓄熱性複合構造加
工糸を用いた布帛。
【0007】本発明において、蓄熱性複合構造加工糸
は、芯糸に鞘糸が捲回されている鞘芯構造を有している
ため、すなわち芯糸が光エネルギーを吸収して熱エネル
ギーに変化するカーボンブラックや炭化ジルコニウム等
の蓄熱剤微粒子を含有する繊維糸条であり、また鞘糸が
芯糸の周囲に蓄熱特性を阻害しない特定の繊度比で捲回
されているため、優れた蓄熱特性を有し、かつ芯糸が黒
色や灰色等の濃色を呈する蓄熱剤を含有していても、そ
の周囲を捲回する鞘糸により黒色や灰色の芯糸の影響が
最小限に抑えられ、美しい有彩色を呈することができ
る。さらに、蓄熱剤を含有する芯糸の周囲を鞘糸で覆う
ことができるため、低温環境下や有風時でも優れた昇温
効果を得ることができる。以下、本発明の蓄熱性複合構
造加工糸を詳しく説明する。
【0008】本発明の複合構造加工糸は、ポリエステル
繊維糸条および/またはポリアミド繊維糸条からなる。
ポリエステルとしては、例えばポリエチレンテレフタレ
ート、ポリブチレンテレフタレート、およびそれらの共
重合体などの公知のものが用いられ、艶消し剤、熱安定
剤、制電剤などの添加剤を含んでいても良い。またポリ
アミドとしては、例えばポリヘキサメチレンアジパミ
ド、ポリカプラミド、およびそれらの共重合体などの公
知のものが用いられ、上記ポリエステルと同様に添加剤
を含んでいても良い。繊維の種類としては、POY糸、
FOY糸等が好ましく用いられる。また本発明の複合構
造加工糸は、上述したように鞘糸が芯糸に捲回している
構造を有しているが、鞘糸が芯糸に捲回していない場合
には、芯糸の黒色等が見えやすく、芯糸の色による杢斑
が現れ、加工糸を有彩色に染めても美しい色彩が得られ
ない。鞘糸を芯糸に捲回させる方法としては、鞘糸と芯
糸を複合仮撚する方法、鞘糸と芯糸をインターレースで
混繊したのち撚糸する方法、芯糸に鞘糸をカバーリング
する等の方法が挙げられる。
【0009】本発明に用いられる芯糸は、複合構造加工
糸全体に対して0.4重量%以上の蓄熱剤を含有する。
蓄熱剤の含有量が0.4重量%未満では十分な蓄熱特性
が得られない。蓄熱特性と美しい発色のバランスの点か
らは蓄熱剤を0.4〜1.8重量%の範囲で含有させる
のが好ましい。蓄熱剤としては、太陽光や人工光に曝さ
れた時に、光エネルギーを吸収し、これを熱エネルギー
に変換して昇温する蓄熱特性を有するものであれば特に
制限はなく、例えば、市販されているカーボンブラッ
ク、炭化ジルコニウム、炭化チタン、炭化ハフニウム、
珪化ジルコニウム、珪化チタン、チタンブラック、珪化
ハフニウム等の微粒子を用いることができる。コストの
点からは、光エネルギー吸収による蓄熱効果の高いカー
ボンブラックが好ましい。
【0010】芯糸に蓄熱剤を含有させる手段としては、
公知の手段を採用することができる。例えば、ポリマー
チップと蓄熱剤を必要な比率でブレンドし、押出機で溶
融ブレンドし、高濃度の蓄熱剤含有チップを作り、再度
蓄熱剤を含有していないポリマーと混ぜ合わせ、溶融紡
糸する方法、重合段階で最終濃度と同等になるよう蓄熱
剤を混入する方法、紡糸乾燥段階で蓄熱剤をまぶし、押
出機で練り込む方法、重合段階で高濃度蓄熱剤含有ポリ
マーを重合し、含有していないポリマーと適当な割合で
ブレンドし、押出機にて練り込む方法等が挙げられる。
また芯糸の繊度は、布帛にしたときのハリやコシの点か
ら、単糸デニールが1〜20デニール、総デニールが3
0〜500デニールの範囲が好ましい。より好ましい芯
糸の総デニールは30〜100デニールの範囲である。
【0011】本発明に用いられる鞘糸の繊度は、複合構
造加工糸全体の繊度の40〜80%、好ましくは50〜
70%の範囲とされる。鞘糸の繊度が複合構造加工糸全
体の繊度の40%未満では、芯糸の色が見えやすく、杢
斑が現れ、有彩色に染めても、美しい色彩が得られず、
さらに、芯糸の放熱を防ぐための有効な断熱層を形成す
ることが困難となり、高い蓄熱特性が得られなくなる。
また鞘糸の繊度が複合構造加工糸全体の繊度の80%を
超えると、光照射中の温度上昇速度および上昇温度が低
くなる。これは鞘糸が多すぎるため、蓄熱剤を含有した
芯糸に光が届きにくいためと考えられる。
【0012】本発明において、鞘糸の単糸断面には特に
限定されず、丸型、三角型、Y型、W型、L型、I型等
やこれらの中空断面形状の繊維糸条を用いることができ
るが、鞘糸の単糸の断面形状が異型で、その周長比Lr
が1.25以上であることが好ましく、より好ましくは
1.3〜3の範囲である。鞘糸の周長比Lr を1.25
以上とすることにより、鞘糸による芯糸のカバリング効
果が高くなり、蓄熱剤を含有させた芯糸の黒色等が見え
にくくなり、美しい色彩が得られ、さらに芯糸の放熱を
防ぐための有効な断熱層を形成することが可能となる。
すなわち、周長比1.25未満の単糸からなる鞘糸を用
いると、蓄熱特性および発色性に劣るものとなる。な
お、周長比Lr は以下の式で求められる。 Lr=L1 /L2 (ただし、L1 は鞘糸の単糸周長(cm)を表し、L2 は鞘
糸の単糸断面積S1(cm2)と同一面積の円形断面糸の周長
(cm)を表し、L2 =2×(π×S1)0.5 で算出され
る。) 鞘糸の単糸断面の断面形状は、芯糸をカバリングする効
果と繊維糸条の製造しやすさから、W型、L型、I型な
どが好ましい。
【0013】鞘糸の繊度は、芯糸への捲回のし易さか
ら、単糸デニールが0.1〜5デニールで、総デニール
が30〜500デニールの範囲が好ましい。また単糸デ
ニールが0.5〜2.5デニールの範囲の鞘糸は、鞘糸
が芯糸の周囲を被覆しやすく、かつデッドエアーによる
断熱層が形成されやすくなるため、より好ましい。鞘糸
の単糸の周長比Lrが1.0で円形である場合には、加
工糸の単糸デニールを小さくし、総デニールを大とする
ことにより、上記異型断面の鞘糸を用いた場合と同様に
加工糸の蓄熱特性、染色性および昇温効果を向上させる
ことができる。
【0014】複合構造加工糸に用いられる芯糸および鞘
糸の好ましい沸水収縮率は−15〜70%である。また
複合構造加工糸中の芯糸および鞘糸の好ましい沸水収縮
率は−10〜10%である。また芯糸の破断強度は、布
帛にしたときの強度の点から、3g/d以上が好まし
く、鞘糸の破断強度は同じ理由で0.5g/d以上が好
ましい。また加工安定性の点からは芯糸の破断伸度は1
5〜60%、鞘糸の破断伸度は0.5〜180%である
ことが好ましい。本発明の蓄熱性複合構造加工糸は、公
知の方法で布帛とされるが、布帛製造時には本発明の目
的を損なわない範囲で他の繊維、加工糸等を併用するこ
ともできる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面により説明す
る。図1は本発明の一実施例を示す複合構造加工糸の製
造装置(仮撚機)の説明図である。図1において、鞘糸
用供給糸1および芯糸用供給糸2は、フィードロール
3、インタレーサ4、フィードロール5、チューブヒー
タ6、ツインターベルトおよびフィードロール8に順に
導かれて複合構造加工糸9とされる。鞘糸用供給糸1と
しては、例えばポリエステルの部分配向糸(POY)
で、破断伸度が50〜180%で、沸水収縮率が−15
〜70%のものが用いられる。ここで、沸水収縮率が負
の値を示すものは、沸水中で糸を処理した時に自発伸張
するものである。また芯糸用供給糸2としては、カーボ
ンブラックを例えば2.0重量%含有するポリエステル
延伸糸またはポリアミド延伸糸が用いられる。
【0016】鞘糸および芯糸用の供給糸の繊度と芯糸中
のカーボンブラックの含有率は、例えば、鞘糸75dと
し、芯糸25dとした場合、芯糸のカーボンブラックの
含有率は1.6重量%以上となる。鞘糸用供給糸1と芯
糸用供給糸2は、フィードロール3で合糸され、インタ
ーレーサー4で交絡が加えられる。続いて、合糸交絡後
の供給糸を仮撚工程に導き、フィードロール5とフィー
ドロール8にて−2.0〜−10.0%のフィード率、
ヒーター6にて100〜180℃の温度および繊度に応
じた適切な撚数の条件で複合仮撚が施され、巻取工程に
導かれ、チーズ状パッケージに巻き取られて複合構造加
工糸9とされる。
【0017】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳しく説明する
が、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、
例中の鞘糸単糸の周長比おび複合構造加工糸の蓄熱特性
は下記の方法で測定した。 (1)周長比Lr 複合構造加工糸の光学顕微鏡クロスセクション写真また
は同画像上から鞘糸側単糸の断面積S1 と周長L1 を画
像解析にて測定し、下記式(ii)に従って周長比Lr
求める。尚、異型断面糸の面積S1 から同ーの断面積を
持つ円形断面糸を想定し、その周長L2 を下記式(i)
にて算出する。 L2=2×(π×S10.5 ……(i) 周長比=L1/L2 ……(ii)
【0018】(2)複合構造加工糸の蓄熱特性 環境1:温度20℃、湿度65%RH、風速0m/s 環境2:温度5℃湿度33%RH、風速0m/s 環境3:温度5℃、湿度33%RH、風速2.5m/s の環境試験室内の各環境下で、10cm四方に切った布
帛試料に、500Wレフランプの光を1m離れた位置か
ら、試料に垂直に照射して、試料の昇温の程度を測定す
ることで蓄熱特性の尺度とする。温度測定は試料の裏の
中心部に接触温度計を当てて行い、試料の温度が一定温
になったところを測定値とする。 蓄熱特性(℃)=光照射中温度(℃)−光照射前温度
(℃)
【0019】実施例1〜6および比較例1〜2 図1に示す仮撚機を用いて、以下のように蓄熱性複合構
造加工糸の製造試験を行った。すなわち、鞘糸用供給糸
1と芯糸用供給糸2をフィードロール3で合糸し、イン
ターレーサにて30〜80個/mの交絡を加える。続い
て、合糸交絡後の供給糸を仮撚行程に導き、表1の条件
で複合仮撚を施した。さらに得られた複合構造加工糸を
巻き取り行程に導き、チーズ状パッケージに巻き取って
サンプルを得た。
【0020】
【表1】
【0021】この時、複合構造加工糸中の蓄熱剤の含有
率や周長比を種々変えて行った。芯糸用供給糸に蓄熱剤
を含有させる方法は、ポリマーチップ:蓄熱剤=9:1
の重量比で十分混ぜた後乾燥し、二軸押し出し機にて溶
融状態にて練り込み、ストランド状に押し出した後、冷
却し再度チップ状にカットした。そして蓄熱剤含有チッ
プ:蓄熱剤無含有チップ=1:4の比率でブレンドして
溶融紡糸した後、通常の方法にて熱延伸して芯糸用供給
糸を得た。得られた複合仮撚糸を用いて作製した布帛の
蓄熱特性・色調(杢の程度)を調べ、その結果を表2に
示した。なお、鞘糸用供給糸および芯糸用供給糸には下
記のものを使用した。
【0022】(1)鞘糸用供給糸 極限粘度[η]=0.65でTiO2を0.5重量%含
有するポリエチレンテレフタレートからなり、単糸の断
面形状が図2に示すようにW型であって、以下の特性を
有するPOY−A、POY−Bを使用した。又、極限粘
度[η]=0.65でTiO2を0.5重量%含有する
ポリエチレンテレフタレートからなり、単糸の断面形状
が丸型であるPOY−C、POY−Dを使用した。
【0023】POY−A(W断面) 繊度: 75/30 d/f 破断強度: 2.57 g/d 破断伸度: 118 % 沸水収縮率:64.5 % POY−B POY−Aを2本合糸したもの。従って繊度が150/
60 d/fとなる以外はPOY−Aと同じ特性を有する。 POY−C(丸断面) 繊度: 75/30 d/f 破断強度: 2.65 g/d 破断伸度: 120 % 沸水収縮率:63.5 % POY−D(丸断面) 繊度: 75/72 d/f 破断強度: 2.60 g/d 破断伸度: 117 % 沸水収縮率:63.9 %
【0024】(2)芯糸用供給糸 極限粘度[η]=0.65でカーボンブラックを2.0
重量%含有するポリエチレンテレフタレートからなり、
全単糸の断面形状が円形であって、以下の特性を有する
FOY−AまたはFOY−Bを使用した。また、比較と
して、上記特性の内でカーボンブラックを含有しないF
OY−Cを用いた。また、極限粘度[η]=0.65で
炭化ジルコニウムを2.0重量%含有するポリエチレン
テレフタレートからなり、全単糸の断面形状が円形であ
って、以下の特性を有するFOY−Dを用いた。
【0025】FOY−A(カーボンブラック含有糸) 繊度: 50/30 d/f 破断強度: 4.70 g/d 破断伸度: 32.8 % 沸水収縮率:8.6 % FOY−B FOY−Aを2本合糸したもの。従って繊度が 95.
4/60 d/fとなる以外はFOY−Aと同じ特性を有する。 FOY−C(蓄熱剤未含有) 繊度: 40/24 d/f 破断強度: 5.58 g/d 破断伸度: 32.3 % 沸水収縮率:7.45 % FOY−D(炭化ジルコニウム含有糸) 繊度: 50/30 d/f 破断強度: 4.30 g/d 破断伸度: 32.0 % 沸水収縮率:8.2 %
【0026】
【表2】
【0027】蓄熱特性は、環境1では蓄熱剤含有率0.
50重量%以上である比較例1、比較例2、実施例1〜
6で良好であった。さらに環境2、環境3では蓄熱剤を
含有した芯糸に鞘糸が捲回した実施例1〜6が良好で、
特に鞘糸の周長比1.44の実施例1〜3、鞘糸の単糸
デニールが小さく、フィラメント数の多いハイマルチ糸
である実施例5が優れた蓄熱特性であった。また、色調
(杢の程度)は、鞘糸の周長比1.44の実施例1〜
3、比較例2、鞘糸がハイマルチ糸である実施例5で杢
斑がほとんど感じられず良好であった。実施例4では、
鞘糸の周長比が1.00でかつ単糸デニールが太いた
め、芯糸の被覆が若干劣ったが、黒の杢斑は感じられ
ず、蓄熱特性も良好であった。
【0028】
【発明の効果】本発明の蓄熱性複合構造加工糸およびこ
れを用いた布帛によれば、黒色や灰色を呈する蓄熱剤を
含有していても、赤や青などの有彩色に染めた時に、黒
色の杢斑が少なく美しい色に染めることができ、かつ太
陽光や人工光が照射されると5〜18℃位に昇温し、優
れた蓄熱特性を得ることができ、さらに低温の環境下や
有風時に高い昇温効果を得ることができる。本発明の複
合構造加工糸を使用することによって、始めて有彩色の
蓄熱性を示すウィンタースポーツウェアが得られるよう
になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す蓄熱性複合構造加工糸
の製造装置の説明図。
【図2】本発明の実施例に用いた鞘糸の断面形状を示す
図。
【符号の説明】
1…鞘糸用供給糸、2…芯糸用供給糸、3…フィードロ
ール、4…インタレーサ、5…フィードロール、6…チ
ューブヒータ、7…ツイスターベルト、8…フィードロ
ール、9…複合構造加工糸

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエステル繊維糸条および/またはポ
    リアミド繊維糸条からなる複合構造加工糸であって、鞘
    糸が芯糸に捲回している構造を有し、芯糸が蓄熱剤を複
    合構造加工糸全体に対して0.4重量%以上含有してお
    り、かつ、鞘糸の繊度が複合構造加工糸全体の繊度の4
    0〜80%であることを特徴とする蓄熱性複合構造加工
    糸。
  2. 【請求項2】 前記蓄熱剤がカーボンブラック、炭化ジ
    ルコニウム、炭化チタン、炭化ハフニウム、珪化ジルコ
    ニウム、珪化チタン、チタンブラックおよび珪化ハフニ
    ウムから選ばれた少なくとも1種であることを特徴とす
    る請求項1記載の蓄熱性複合構造加工糸。
  3. 【請求項3】 前記蓄熱剤がカーボンブラックであるこ
    とを特徴とする請求項1記載の蓄熱複合構造加工糸。
  4. 【請求項4】 前記鞘糸が下記式で求める周長比Lr
    1.25以上である異型断面形状の単糸からなることを
    特徴とする請求項1記載の蓄熱性複合構造加工糸。 Lr =L1 /L2 (ただし、L1 は鞘糸の単糸周長(cm)を表し、L2 は鞘
    糸の単糸断面積S1(cm2)と同一面積の円形断面糸の周長
    (cm)を表し、L2 =2×(π×S1)0.5 で算出され
    る。)
  5. 【請求項5】 前記鞘糸の総デニールが30〜500デ
    ニールであり、単糸デニールが0.5〜2.5デニール
    であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載
    の蓄熱性複合構造加工糸。
  6. 【請求項6】請求項1〜5のいずれかに記載の蓄熱性複
    合構造加工糸を用いた布帛。
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JP2002363833A (ja) * 2001-06-04 2002-12-18 Teijin Ltd 多層構造糸及び速乾性布帛
JP2015105444A (ja) * 2013-11-29 2015-06-08 ユニチカトレーディング株式会社 機能性複合糸
KR20190012758A (ko) * 2017-07-28 2019-02-11 안병훈 광발열 폴리에스테르 복합가연사의 제조방법

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