JPH10184075A - 鋼製耐震壁 - Google Patents
鋼製耐震壁Info
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- JPH10184075A JPH10184075A JP34396496A JP34396496A JPH10184075A JP H10184075 A JPH10184075 A JP H10184075A JP 34396496 A JP34396496 A JP 34396496A JP 34396496 A JP34396496 A JP 34396496A JP H10184075 A JPH10184075 A JP H10184075A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 開口部を設けた場合でも地震力と地震エネル
ギーを効果的に負担させることができ、特別な補強手段
などを設けることなく、開口部の周辺に応力及び歪の集
中を防止できて壁の耐力と接合縁部における接合耐力を
バランスのとれたものとし、さらに、限られた板幅の鋼
板で組立可能な鋼製耐震壁を得ること。 【解決手段】 鋼板によって構成され、構造物の主架構
内に設置されて地震時に構造物の変形や倒壊を防止する
ための鋼製耐震壁1において、鋼製耐震壁1の周辺部の
対称位置に開口部6a〜6dを設け、横断面位置におけ
る剛性が高さ方向の位置にかかわらずほぼ一定であり、
また、縦断面位置における剛性が横方向の位置にかかわ
らずほぼ一定であるように構成した。
ギーを効果的に負担させることができ、特別な補強手段
などを設けることなく、開口部の周辺に応力及び歪の集
中を防止できて壁の耐力と接合縁部における接合耐力を
バランスのとれたものとし、さらに、限られた板幅の鋼
板で組立可能な鋼製耐震壁を得ること。 【解決手段】 鋼板によって構成され、構造物の主架構
内に設置されて地震時に構造物の変形や倒壊を防止する
ための鋼製耐震壁1において、鋼製耐震壁1の周辺部の
対称位置に開口部6a〜6dを設け、横断面位置におけ
る剛性が高さ方向の位置にかかわらずほぼ一定であり、
また、縦断面位置における剛性が横方向の位置にかかわ
らずほぼ一定であるように構成した。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築・土木構造物
やプラント構造物などの耐震性向上のために、地震時に
その力やエネルギーを負担させ、構造物の変形や倒壊を
防止するために設置する耐震壁において、鋼板により形
成される鋼製耐震壁に関するものである。
やプラント構造物などの耐震性向上のために、地震時に
その力やエネルギーを負担させ、構造物の変形や倒壊を
防止するために設置する耐震壁において、鋼板により形
成される鋼製耐震壁に関するものである。
【0002】
【従来の技術】鋼製耐震壁は、例えば、日本建築学会大
会学術講演梗概集(昭和45年9月)の第917頁以下
の論文「鋼製耐震壁に関する実験的研究(その1 鉄板
耐震壁)」にみられるように、鋼板と補強リブからなる
もので、古くから研究・実施されている構造のものであ
る。
会学術講演梗概集(昭和45年9月)の第917頁以下
の論文「鋼製耐震壁に関する実験的研究(その1 鉄板
耐震壁)」にみられるように、鋼板と補強リブからなる
もので、古くから研究・実施されている構造のものであ
る。
【0003】このような従来の鋼製耐震壁(以下単に耐
震壁という)の一例を図8に示す(従来技術1)、図に
おいて、1は鋼板2によって壁面が構成された耐震壁
で、板厚に応じた適切なピッチでスチフナ4が配設され
ており、左右の鉄骨柱11と上下の鉄骨梁12によって
形成された主架構内に設置されている。鋼板2には、以
前は普通鋼板が用いられていたが、最近では、より効果
的にエネルギーを吸収できる低降伏点鋼板(普通鋼板の
1/2〜1/3の降伏強度の鋼板)が用いられるように
なっている。
震壁という)の一例を図8に示す(従来技術1)、図に
おいて、1は鋼板2によって壁面が構成された耐震壁
で、板厚に応じた適切なピッチでスチフナ4が配設され
ており、左右の鉄骨柱11と上下の鉄骨梁12によって
形成された主架構内に設置されている。鋼板2には、以
前は普通鋼板が用いられていたが、最近では、より効果
的にエネルギーを吸収できる低降伏点鋼板(普通鋼板の
1/2〜1/3の降伏強度の鋼板)が用いられるように
なっている。
【0004】また、鋼板2は、一般に数mmから十mm
の板厚のものが用いられており、鋼板2のみで耐震壁1
を構成して力を負担すると、座屈が生じて必要な耐力が
得られないため、前述のように適当な間隔で座屈防止の
ためのスチフナ4が配設されている。なお、耐震壁1の
接合縁部は、通常、鉄骨柱11及び鉄骨梁12にボルト
接合されており、ボルト接合の方式としては、エンドプ
レート方式(図8の符号5)と、せん断ボルト方式とが
ある。
の板厚のものが用いられており、鋼板2のみで耐震壁1
を構成して力を負担すると、座屈が生じて必要な耐力が
得られないため、前述のように適当な間隔で座屈防止の
ためのスチフナ4が配設されている。なお、耐震壁1の
接合縁部は、通常、鉄骨柱11及び鉄骨梁12にボルト
接合されており、ボルト接合の方式としては、エンドプ
レート方式(図8の符号5)と、せん断ボルト方式とが
ある。
【0005】また、比較的最近の技術として、特開平6
−17557号公報に示されるような、普通鋼板と低降
伏点鋼板を、壁面を2分割して使用し、又は2枚重ねて
使う方法が提案されている(従来技術2)。
−17557号公報に示されるような、普通鋼板と低降
伏点鋼板を、壁面を2分割して使用し、又は2枚重ねて
使う方法が提案されている(従来技術2)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来技術1の鋼製耐震
壁においては、次のような問題がある。 (1)耐震壁1は、鉄骨柱11と鉄骨梁12で囲まれた
主架構内で一様な構成になっており、設備配管、ダクト
などを通す開口部が設けられていない。図9に示すよう
に、無理に開口部6を設けた場合、本来、耐震壁1は壁
全面分の耐力を見込んでいるにもかかわらず、耐力面で
示す範囲しか有効にならず、地震に際してはその有効部
分のみが変形し、その他の部分は変形しないという構造
的問題が生じる。
壁においては、次のような問題がある。 (1)耐震壁1は、鉄骨柱11と鉄骨梁12で囲まれた
主架構内で一様な構成になっており、設備配管、ダクト
などを通す開口部が設けられていない。図9に示すよう
に、無理に開口部6を設けた場合、本来、耐震壁1は壁
全面分の耐力を見込んでいるにもかかわらず、耐力面で
示す範囲しか有効にならず、地震に際してはその有効部
分のみが変形し、その他の部分は変形しないという構造
的問題が生じる。
【0007】(2)また、耐力を全面壁として挙動させ
ようとすると、図9に示すように、開口部6に適切な補
強手段7を設けることが必要になるが、補強手段7を設
けるには加工、組立がきわめて面倒であるばかりでな
く、その周辺の角部に応力及び歪の集中が生じ易いとい
う問題がある。
ようとすると、図9に示すように、開口部6に適切な補
強手段7を設けることが必要になるが、補強手段7を設
けるには加工、組立がきわめて面倒であるばかりでな
く、その周辺の角部に応力及び歪の集中が生じ易いとい
う問題がある。
【0008】(3)さらに、開口部6を補強しても、鉄
骨柱11や鉄骨梁12との接合縁部では、耐震壁1の耐
力は補強によって低下してないのにかかわらず、接合縁
部の長さが開口部6の分だけ減少しているため、鉄骨柱
1及び鉄骨梁12と、耐震壁1を構成する鋼板2との接
合耐力が問題になる。
骨柱11や鉄骨梁12との接合縁部では、耐震壁1の耐
力は補強によって低下してないのにかかわらず、接合縁
部の長さが開口部6の分だけ減少しているため、鉄骨柱
1及び鉄骨梁12と、耐震壁1を構成する鋼板2との接
合耐力が問題になる。
【0009】(4)通常、鋼板は運搬上の制約から幅の
上限があり、3mを超えるような耐震壁にあっては、図
8に示すような耐震壁1枚の板から製作することは困難
であり、工数とコストのかかる板継ぎが必要である。
上限があり、3mを超えるような耐震壁にあっては、図
8に示すような耐震壁1枚の板から製作することは困難
であり、工数とコストのかかる板継ぎが必要である。
【0010】また、従来技術2においては、耐震壁に普
通鋼板と低降伏点鋼板を併用するという点には新らしさ
があるが、開口部の問題は依然として解決されていな
い。
通鋼板と低降伏点鋼板を併用するという点には新らしさ
があるが、開口部の問題は依然として解決されていな
い。
【0011】本発明は、上記の課題を解決するためにな
されたもので、以下の機能を備えた鋼製耐震壁を得るこ
とを目的としたものである。 (1)開口部を設けた場合でも、地震力と地震エネルギ
ーを効果的に負担させることができる。 (2)開口部に特別な補強手段などが不要で、応力、歪
の集中がない開口部及び耐震壁の構成とする。 (3)耐震壁の耐力と接合縁部における接合耐力をバラ
ンスのとれたものとする。 (4)限られた板幅の鋼板で組立可能な構成とする。
されたもので、以下の機能を備えた鋼製耐震壁を得るこ
とを目的としたものである。 (1)開口部を設けた場合でも、地震力と地震エネルギ
ーを効果的に負担させることができる。 (2)開口部に特別な補強手段などが不要で、応力、歪
の集中がない開口部及び耐震壁の構成とする。 (3)耐震壁の耐力と接合縁部における接合耐力をバラ
ンスのとれたものとする。 (4)限られた板幅の鋼板で組立可能な構成とする。
【0012】
(1)本発明に係る鋼製耐震壁は、鋼板によって構成さ
れた鋼製耐震壁の周辺部の対称位置に開口部を設け、横
断面位置における剛性が高さ方向の位置にかかわらずほ
ぼ一定であり、また、縦断面位置における剛性が横方向
の位置にかかわらずほぼ一定であるように構成したもの
である。
れた鋼製耐震壁の周辺部の対称位置に開口部を設け、横
断面位置における剛性が高さ方向の位置にかかわらずほ
ぼ一定であり、また、縦断面位置における剛性が横方向
の位置にかかわらずほぼ一定であるように構成したもの
である。
【0013】(2)上記(1)の壁を構成する鋼板を、
開口部の位置に応じて普通鋼板若しくは該普通鋼板より
降伏点の低い低降伏点鋼板、又は普通鋼板と低降伏点鋼
板の両者によって構成した。
開口部の位置に応じて普通鋼板若しくは該普通鋼板より
降伏点の低い低降伏点鋼板、又は普通鋼板と低降伏点鋼
板の両者によって構成した。
【0014】(3)また、鋼製耐震壁の周辺部の対称位
置に開口部を設け、該開口部に隣接し、かつ主架構への
接合縁部を形成する部位を普通鋼板で構成し、他の部位
を前記普通鋼板より降伏点の低い低降伏点鋼板で構成し
たものである。
置に開口部を設け、該開口部に隣接し、かつ主架構への
接合縁部を形成する部位を普通鋼板で構成し、他の部位
を前記普通鋼板より降伏点の低い低降伏点鋼板で構成し
たものである。
【0015】
【発明の実施の形態】スチフナで区画された耐震壁の一
部を切除して開口部を設ける場合、地震時における構造
物の骨組みは、左右の鉄骨柱及び上下の鉄骨梁がほぼ対
称に変形することを想定しているので、開口部の位置も
ほぼ対称的に配置することが望ましい。なお、開口部は
必ずしも完全に開口していることは必要でなく、鉄骨柱
や鉄骨梁、さらには耐震壁の変形への影響が無視できる
程度であるならば、軽微な仕切りがあってもよい。
部を切除して開口部を設ける場合、地震時における構造
物の骨組みは、左右の鉄骨柱及び上下の鉄骨梁がほぼ対
称に変形することを想定しているので、開口部の位置も
ほぼ対称的に配置することが望ましい。なお、開口部は
必ずしも完全に開口していることは必要でなく、鉄骨柱
や鉄骨梁、さらには耐震壁の変形への影響が無視できる
程度であるならば、軽微な仕切りがあってもよい。
【0016】耐震壁に作用する主な力と変形は、地震時
のせん断力とせん断変形であるから、図7に示すよう
に、耐震壁1の開口部6を通る断面(横断面のときはA
−A、縦断面のときはC−C)と、それ以外の部分の断
面(例えば、横断面のときはB−B、縦断面のときはD
−D)とが、強度においてほぼ等しいことが望ましい。
したがって、A−A及びC−C断面を構成する鋼板が高
強度で、B−B断面及びD−D断面を構成する鋼板が低
強度の鋼板を含むものとすれば、A−A断面とB−B断
面、C−C断面とD−D断面との耐力のバランスが保た
れ、耐震壁としての一様性を確保することができる。以
下、上述の考察に基づいてなされた本発明の実施形態に
ついて説明する。
のせん断力とせん断変形であるから、図7に示すよう
に、耐震壁1の開口部6を通る断面(横断面のときはA
−A、縦断面のときはC−C)と、それ以外の部分の断
面(例えば、横断面のときはB−B、縦断面のときはD
−D)とが、強度においてほぼ等しいことが望ましい。
したがって、A−A及びC−C断面を構成する鋼板が高
強度で、B−B断面及びD−D断面を構成する鋼板が低
強度の鋼板を含むものとすれば、A−A断面とB−B断
面、C−C断面とD−D断面との耐力のバランスが保た
れ、耐震壁としての一様性を確保することができる。以
下、上述の考察に基づいてなされた本発明の実施形態に
ついて説明する。
【0017】実施形態1 図1は本発明に係る実施形態1の耐震壁を構造物の主架
構内に設置した状態を示す模式図、図2は図1の耐震壁
の模式図である。なお、図8、図9で説明した従来技術
と同じ部分にはこれと同じ符号を付し、説明を省略す
る。また、降伏点の高い鋼板である普通鋼板2を斜線ハ
ッチで示し、普通鋼板2より降伏点の低い鋼板である低
降伏点鋼板3をドットハッチで示してある。
構内に設置した状態を示す模式図、図2は図1の耐震壁
の模式図である。なお、図8、図9で説明した従来技術
と同じ部分にはこれと同じ符号を付し、説明を省略す
る。また、降伏点の高い鋼板である普通鋼板2を斜線ハ
ッチで示し、普通鋼板2より降伏点の低い鋼板である低
降伏点鋼板3をドットハッチで示してある。
【0018】本実施形態においては、耐震壁1のスチフ
ナ4で区画された四隅の対称位置に、開口部6a,6
b,6c,6dを設けたものである。そして、同じ横断
面上の開口部6aと6b、6cと6dの間、及び同じ縦
断面上の開口部6aと6c、6bと6dの間の鋼板(し
たがって、主架構への接合縁部となる鋼板)をそれぞれ
普通鋼板2とし、これら普通鋼板2で囲まれた中央部分
を低降伏点鋼板3として、耐震壁1を構成したものであ
る。この耐震壁1は、主架構内に収容され、接合縁部に
設けたエンドプレート5を介して、鉄骨柱11及び鉄骨
梁12にボルト接合されて主架構に設置される。
ナ4で区画された四隅の対称位置に、開口部6a,6
b,6c,6dを設けたものである。そして、同じ横断
面上の開口部6aと6b、6cと6dの間、及び同じ縦
断面上の開口部6aと6c、6bと6dの間の鋼板(し
たがって、主架構への接合縁部となる鋼板)をそれぞれ
普通鋼板2とし、これら普通鋼板2で囲まれた中央部分
を低降伏点鋼板3として、耐震壁1を構成したものであ
る。この耐震壁1は、主架構内に収容され、接合縁部に
設けたエンドプレート5を介して、鉄骨柱11及び鉄骨
梁12にボルト接合されて主架構に設置される。
【0019】(実施例)本例においては、普通鋼板2と
して板厚が16mm、降伏点が235N/mm2 程度の
鋼板を用い、低降伏点鋼板3として板厚が12mm、降
伏点が100N/mm2 程度の鋼板を用いてスチフナ4
で補強し、スチフナ4で区画された四隅を切除して開口
部6a〜6dとし、耐震壁1を構成した。なお、スチフ
ナ4には、鉄骨柱11及び鉄骨梁12とほぼ同じ降伏点
(例えば、240N /mm2 程度)の鋼材を使用した。
そして、幅7m、高さ2.6mの主架構内に収容し、エ
ンドプレート5を鉄骨柱11及び鉄骨梁12にそれぞれ
ボルト接合して設置した。
して板厚が16mm、降伏点が235N/mm2 程度の
鋼板を用い、低降伏点鋼板3として板厚が12mm、降
伏点が100N/mm2 程度の鋼板を用いてスチフナ4
で補強し、スチフナ4で区画された四隅を切除して開口
部6a〜6dとし、耐震壁1を構成した。なお、スチフ
ナ4には、鉄骨柱11及び鉄骨梁12とほぼ同じ降伏点
(例えば、240N /mm2 程度)の鋼材を使用した。
そして、幅7m、高さ2.6mの主架構内に収容し、エ
ンドプレート5を鉄骨柱11及び鉄骨梁12にそれぞれ
ボルト接合して設置した。
【0020】図3は本実施形態に係る耐震壁1の他の例
を示す模式図である。なお、本例においては、普通鋼板
2及び低降伏点鋼板3の板厚が薄いため、スチフナ4の
ピッチを細かく配置した場合を示してある。本例は、耐
震壁1の左右の中央部を縦方向にそれぞれ2区画切除し
て開口部6a,6bを形成すると共に、上下の中央部を
横方向にそれぞれ3区画切除して開口部6c,6dを形
成したものである。そして、各開口部6a〜6dの両側
の3区画を普通鋼板2とし、これら普通鋼板2で囲まれ
た中央部分を低降伏点鋼板3として耐震壁1を構成し、
普通鋼板2の接合縁部に設けたエンドプレート5により
主架構内に設置するようにしたものである。
を示す模式図である。なお、本例においては、普通鋼板
2及び低降伏点鋼板3の板厚が薄いため、スチフナ4の
ピッチを細かく配置した場合を示してある。本例は、耐
震壁1の左右の中央部を縦方向にそれぞれ2区画切除し
て開口部6a,6bを形成すると共に、上下の中央部を
横方向にそれぞれ3区画切除して開口部6c,6dを形
成したものである。そして、各開口部6a〜6dの両側
の3区画を普通鋼板2とし、これら普通鋼板2で囲まれ
た中央部分を低降伏点鋼板3として耐震壁1を構成し、
普通鋼板2の接合縁部に設けたエンドプレート5により
主架構内に設置するようにしたものである。
【0021】上記のような本実施形態においては、低降
伏点鋼板3が一様耐震壁として機能し、全面壁に対して
耐力が減少する分は、板厚を増すことにより対応するこ
とができる。また、耐震壁1が鉄骨柱11及び鉄骨梁1
2に応力を伝達する部分は、いずれも普通鋼板2で構成
されているので低降伏点鋼板3が周辺部分にある場合に
比べて、接合範囲が小さくてすむ。すなわち、開口部6
a〜6dを設けたことにより接合縁部の長さが短くなっ
ても、接合性能を確保することができる。さらに、開口
部6a〜6d回りが普通鋼板2で構成されているので、
開口部6a〜6dの補強も不要である。
伏点鋼板3が一様耐震壁として機能し、全面壁に対して
耐力が減少する分は、板厚を増すことにより対応するこ
とができる。また、耐震壁1が鉄骨柱11及び鉄骨梁1
2に応力を伝達する部分は、いずれも普通鋼板2で構成
されているので低降伏点鋼板3が周辺部分にある場合に
比べて、接合範囲が小さくてすむ。すなわち、開口部6
a〜6dを設けたことにより接合縁部の長さが短くなっ
ても、接合性能を確保することができる。さらに、開口
部6a〜6d回りが普通鋼板2で構成されているので、
開口部6a〜6dの補強も不要である。
【0022】本実施形態においては、耐震壁1の各横方
向断面及び各縦方向断面の剛性がほぼ等しく、バランス
が保たれて耐震壁しての一様性が確保されている。その
ため、地震時において、鉄骨柱11及び鉄骨梁12の変
形に追従して耐震壁1が変形すると共に、低降伏点鋼板
3が構造物の骨組や普通鋼板3より先に降伏して地震エ
ネルギーを吸収するため、構造物の塑性化や疲労損傷を
軽減することができる。なお、このとき、普通鋼板2
は、通常弾性域にあるため、普通鋼板2に発生した変形
は弾性挙動にしたがって元の位置に復帰するので、構造
物の安全性を確保することができる。
向断面及び各縦方向断面の剛性がほぼ等しく、バランス
が保たれて耐震壁しての一様性が確保されている。その
ため、地震時において、鉄骨柱11及び鉄骨梁12の変
形に追従して耐震壁1が変形すると共に、低降伏点鋼板
3が構造物の骨組や普通鋼板3より先に降伏して地震エ
ネルギーを吸収するため、構造物の塑性化や疲労損傷を
軽減することができる。なお、このとき、普通鋼板2
は、通常弾性域にあるため、普通鋼板2に発生した変形
は弾性挙動にしたがって元の位置に復帰するので、構造
物の安全性を確保することができる。
【0023】実施形態2 図4は本発明に係る実施形態2の耐震壁を構造物の主架
構内に設置した状態を示す模式図、図5は図4の耐震壁
の模式図、図6は他の例の耐震壁の模式図である。な
お、実施形態1と同じ部分にはこれと同じ符号を付し、
説明を省略する。本実施形態における開口部6a〜6d
の設置位置、普通鋼板2、低降伏点鋼板3及びスチフナ
4の配置は、実施形態1の場合(図1〜3)と同様であ
るが、本実施形態においては、実施形態1のエンドプレ
ート5に代えて、耐震壁1の普通鋼板2からなる接合縁
部にボルト挿通穴7を設けると共に、鉄骨柱11及び鉄
骨梁12に連結金具13を設け、ボルト挿通穴7に挿通
したボルト8により連結金具13を介して鉄骨柱11及
び鉄骨梁12にボルト接合するようにしたものである。
本実施形態の作用効果も、実施形態1の作用効果と同様
なので、説明を省略する。
構内に設置した状態を示す模式図、図5は図4の耐震壁
の模式図、図6は他の例の耐震壁の模式図である。な
お、実施形態1と同じ部分にはこれと同じ符号を付し、
説明を省略する。本実施形態における開口部6a〜6d
の設置位置、普通鋼板2、低降伏点鋼板3及びスチフナ
4の配置は、実施形態1の場合(図1〜3)と同様であ
るが、本実施形態においては、実施形態1のエンドプレ
ート5に代えて、耐震壁1の普通鋼板2からなる接合縁
部にボルト挿通穴7を設けると共に、鉄骨柱11及び鉄
骨梁12に連結金具13を設け、ボルト挿通穴7に挿通
したボルト8により連結金具13を介して鉄骨柱11及
び鉄骨梁12にボルト接合するようにしたものである。
本実施形態の作用効果も、実施形態1の作用効果と同様
なので、説明を省略する。
【0024】上記のように構成した本発明によれば、地
震時に塑性変形する部位を、普通鋼板と、この普通鋼板
より降伏点の低い低降伏点鋼板との使い分けによって構
成することにより、効果的なエネルギー吸収と耐力及び
応力伝達が得られ、さらには主架構への接合性能を確保
することができる。
震時に塑性変形する部位を、普通鋼板と、この普通鋼板
より降伏点の低い低降伏点鋼板との使い分けによって構
成することにより、効果的なエネルギー吸収と耐力及び
応力伝達が得られ、さらには主架構への接合性能を確保
することができる。
【0025】
(1)本発明に係る鋼製耐震壁は、鋼板によって構成さ
れた鋼製耐震壁の周辺部の対称位置に開口部を設け、横
断面位置における剛性が高さ方向の位置にかかわらずほ
ぼ一定であり、また、縦断面位置における剛性が横方向
の位置にかかわらずほぼ一定であるように構成したの
で、横方向及び縦方向の剛性がほぼ等しくなり、バラン
スが保たれて耐震壁の一様性が確保される。そのため、
地震時においてその一部が構造物の骨組より先に降伏し
て地震エネルギーを効果的に吸収するため、構造物の塑
性化や疲労損傷を軽減することができる。
れた鋼製耐震壁の周辺部の対称位置に開口部を設け、横
断面位置における剛性が高さ方向の位置にかかわらずほ
ぼ一定であり、また、縦断面位置における剛性が横方向
の位置にかかわらずほぼ一定であるように構成したの
で、横方向及び縦方向の剛性がほぼ等しくなり、バラン
スが保たれて耐震壁の一様性が確保される。そのため、
地震時においてその一部が構造物の骨組より先に降伏し
て地震エネルギーを効果的に吸収するため、構造物の塑
性化や疲労損傷を軽減することができる。
【0026】(2)また、上記(1)の壁を構成する鋼
板を、開口部の位置に応じて普通鋼板若しくは普通鋼板
より降伏点の低い低降伏点鋼板、又は普通鋼板と低降伏
点鋼板の両者によって構成したので、上記(1)と同様
の効果を得ることができる。
板を、開口部の位置に応じて普通鋼板若しくは普通鋼板
より降伏点の低い低降伏点鋼板、又は普通鋼板と低降伏
点鋼板の両者によって構成したので、上記(1)と同様
の効果を得ることができる。
【0027】(3)鋼板によって構成された鋼製耐震壁
の周辺部の対称位置に開口部を設け、この開口部に隣接
し、かつ主架構への接合縁部を形成する部位を普通鋼板
で構成し、他の部位を普通鋼板より降伏点の低い低降伏
点鋼板で構成したので、上記(1)の効果が得られると
共に、特別な補強などが不要で、応力及び歪が集中する
おそれのない開口部を得ることができ、また、壁の耐力
と主架構への接合縁部における接合耐力とのバランスの
とれた耐震壁を実現することができる。さらに、耐震壁
を普通鋼板と低降伏点鋼板の2種類の鋼板で構成したの
で、各鋼板を幅狭の材料で構成することができる。この
ため、限られた板幅の鋼板で耐震壁を製作することがで
き、コストのかかる板継ぎを行う必要がない。
の周辺部の対称位置に開口部を設け、この開口部に隣接
し、かつ主架構への接合縁部を形成する部位を普通鋼板
で構成し、他の部位を普通鋼板より降伏点の低い低降伏
点鋼板で構成したので、上記(1)の効果が得られると
共に、特別な補強などが不要で、応力及び歪が集中する
おそれのない開口部を得ることができ、また、壁の耐力
と主架構への接合縁部における接合耐力とのバランスの
とれた耐震壁を実現することができる。さらに、耐震壁
を普通鋼板と低降伏点鋼板の2種類の鋼板で構成したの
で、各鋼板を幅狭の材料で構成することができる。この
ため、限られた板幅の鋼板で耐震壁を製作することがで
き、コストのかかる板継ぎを行う必要がない。
【図1】本発明の実施形態1に係る耐震壁を構造物の主
架構内に設置した状態を示す模式図である。
架構内に設置した状態を示す模式図である。
【図2】図1の耐震壁の模式図である。
【図3】実施形態1の耐震壁の他の例を示す模式図であ
る。
る。
【図4】本発明の実施形態2に係る耐震壁を構造物の主
架構内に設置した状態を示す模式図である。
架構内に設置した状態を示す模式図である。
【図5】図4の耐震壁の模式図である。
【図6】実施形態2の耐震壁の他の例を示す模式図であ
る。
る。
【図7】開口部を有する耐震壁の横方向の耐力と縦方向
の耐力を説明するための模式図である。
の耐力を説明するための模式図である。
【図8】従来の耐震壁の一例の模式図である。
【図9】開口部を有する従来の一例の模式図である。
1 耐震壁 2 普通鋼板 3 低降伏点鋼板 4 スチフナ 5 エンドプレート 6a〜6d 開口部 7 ボルト挿通穴
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI E04B 2/56 605 E04B 2/56 605J 611 611B 622 622B 622H 632 632A 632H 641 641Z 641G 643 643A
Claims (3)
- 【請求項1】 鋼板によって構成され、構造物の主架構
内に設置されて地震時に前記構造物の変形や倒壊を防止
するための鋼製耐震壁において、 前記鋼製耐震壁の周辺部の対称位置に開口部を設け、横
断面位置における剛性が高さ方向の位置にかかわらずほ
ぼ一定であり、また、縦断面位置における剛性が横方向
の位置にかかわらずほぼ一定であるように構成したこと
を特徴とする鋼製耐震壁。 - 【請求項2】 壁を構成する鋼板を、開口部の位置に応
じて普通鋼板若しくは該普通鋼板より降伏点の低い低降
伏点鋼板、又は普通鋼板と低降伏点鋼板の両者によって
構成したことを特徴とする請求項1記載の鋼製耐震壁。 - 【請求項3】 構造物の主架構内に設置され、地震時に
前記構造物の変形や倒壊を防止するための鋼製耐震壁に
おいて、 前記鋼製耐震壁の周辺部の対称位置に開口部を設け、該
開口部に隣接し、かつ主架構への接合縁部を形成する部
位を普通鋼板で構成し、他の部位を前記普通鋼板より降
伏点の低い低降伏点鋼板で構成したことを特徴とする鋼
製耐震壁。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP34396496A JPH10184075A (ja) | 1996-12-24 | 1996-12-24 | 鋼製耐震壁 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP34396496A JPH10184075A (ja) | 1996-12-24 | 1996-12-24 | 鋼製耐震壁 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10184075A true JPH10184075A (ja) | 1998-07-14 |
Family
ID=18365606
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP34396496A Withdrawn JPH10184075A (ja) | 1996-12-24 | 1996-12-24 | 鋼製耐震壁 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10184075A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007016547A (ja) * | 2005-07-11 | 2007-01-25 | Taisei Corp | 補強壁 |
| JP2008088632A (ja) * | 2006-09-29 | 2008-04-17 | Takenaka Komuten Co Ltd | 鋼板耐震壁 |
| KR101139762B1 (ko) * | 2011-10-21 | 2012-04-26 | 유니슨이테크 주식회사 | 건축물용 보강 벽의 시공 방법 |
| JP2020076295A (ja) * | 2018-09-28 | 2020-05-21 | Jfeスチール株式会社 | 鋼板耐震壁 |
| CN111852146A (zh) * | 2020-07-31 | 2020-10-30 | 重庆工程职业技术学院 | 一种抗震钢骨架及含有该骨架的抗震墙体 |
-
1996
- 1996-12-24 JP JP34396496A patent/JPH10184075A/ja not_active Withdrawn
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007016547A (ja) * | 2005-07-11 | 2007-01-25 | Taisei Corp | 補強壁 |
| JP2008088632A (ja) * | 2006-09-29 | 2008-04-17 | Takenaka Komuten Co Ltd | 鋼板耐震壁 |
| KR101139762B1 (ko) * | 2011-10-21 | 2012-04-26 | 유니슨이테크 주식회사 | 건축물용 보강 벽의 시공 방법 |
| JP2020076295A (ja) * | 2018-09-28 | 2020-05-21 | Jfeスチール株式会社 | 鋼板耐震壁 |
| CN111852146A (zh) * | 2020-07-31 | 2020-10-30 | 重庆工程职业技术学院 | 一种抗震钢骨架及含有该骨架的抗震墙体 |
| CN111852146B (zh) * | 2020-07-31 | 2021-08-20 | 重庆工程职业技术学院 | 一种抗震钢骨架及含有该骨架的抗震墙体 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20040302 |