JPH10185444A - 自動陶芸窯 - Google Patents

自動陶芸窯

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JPH10185444A
JPH10185444A JP35325596A JP35325596A JPH10185444A JP H10185444 A JPH10185444 A JP H10185444A JP 35325596 A JP35325596 A JP 35325596A JP 35325596 A JP35325596 A JP 35325596A JP H10185444 A JPH10185444 A JP H10185444A
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JP
Japan
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kiln
exhaust hole
temperature
opening
wall
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JP35325596A
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Kosaku Hirano
耕作 平野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 窯内部に作品の出入に十分な容積を確保し、
陶器から磁器焼成にまで対応でき、窯内部に対する密閉
性や操作の安全性に優れ、焼成処理に際して人間のモニ
ターを必要としない。 【解決手段】 下壁に火口40を開設した窯本体1の上
壁に第一排気孔19を開設すると共に、下壁に第二排気
孔20を開設し、第二排気孔20の外側に構成した側部
煙突22に適宜第二排気孔20を開閉するダンパー23
を構成し、かつ窯本体1の前方開口部に前方潜水式の開
閉扉24を装着し、火口40下方の昇降装置41の上端
にガスバーナー42を固定すると共に、窯本体1の内壁
には温度を自動制御するコントローラー制御装置14を
備え、窯内部の上半分と下半分を別々に昇温させる上部
側のヒーター13と下部側のヒーター13を配設した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、窯内部の気圧や温
度、空気中の一酸化炭素等、酸化焼成及び還元焼成のた
めの焼成環境を自動的にコントロールすると共に、陶器
から磁器焼成まで対応することができる安全性及び高温
耐久性に優れた自動陶芸窯に関するものである。
【0002】
【従来の技術】陶器等の焼成に使用する所謂「陶芸窯」
は、一般に耐火煉瓦等で構成されており、窯内は、例え
ば陶器の焼成に際しては、素焼きの場合で750°C、
また本焼きの場合には1250°C程度にまで昇温させ
ると共に、窯内部の温度を安定的に維持するために、外
部に対する十分な断熱性を確保するように構成されてい
る。このような従来の陶芸窯には、例えば実開平4−9
5293号や特開平7−190632号等に開示されて
いるように、窯内部の密閉性を確保して窯内部の熱勾配
を安定させる目的のために、窯本体の上部に窯蓋を被蓋
し、この窯蓋を開閉して作品の出し入れを行う構造のも
のや、実開平5−8390号に示されているように、窯
本体に前方へ開閉する開閉扉を装着して窯の内部を密閉
し、この開閉扉を開閉して窯本体の前面開口部から作品
の出し入れを行う構造のものが多用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の陶
芸窯は、特に前者にあっては、窯蓋を閉じた状態で上部
にかかる重力によって窯内部の密閉性を高めることがで
きるという利点はあるものの、窯内部に所定の容積を確
保するためには、窯内部の深さ等のサイズを大きくしな
ければならず、作品の窯づめや窯出しのための作業をス
ムーズに行うことができず、また後者にあっては、開閉
扉の開閉を行うためには、窯本体の開口部の縁に開閉扉
を固定しているヒンジ部を回転中心として、その半径内
でしか開閉扉の開閉動作を行うことができないために、
窯本体の開口部に開閉扉を閉じた状態では開閉扉の内側
外周縁部を開口部の端縁に当接させるだけの構造に成
り、しっかりとは押圧密閉することができないヒンジ部
側の開閉扉の縁から熱や圧力が外部に漏れて熱ロスが発
生する等の問題があった。
【0004】また、一般に趣味等で使用されている陶芸
窯は、設置場所や作業性、更に価格等の経済性の点で小
型化を要求されると共に、逆に性能的には作品の仕上が
りに対する高い機能レベルが要求されており、更に窯自
体の取扱に関しては操作の容易性や安全性が求められて
いる。
【0005】本発明に係る自動陶芸窯は、上記問題に鑑
みて創案されたものであり、窯本体の前面開口部を被蓋
する蓋を所謂前方潜水式の開閉扉によって構成すること
によって、開閉扉を窯本体の前方開口部の開口縁の内側
へ略平行に嵌合出入させて開閉し、窯本体の開口部の内
周全体に対する平均した機密性を得ると共に、窯内部の
気圧や空気中の一酸化炭素量、温度等の酸化焼成及び還
元焼成のための環境や条件を自動的にコントロールする
ことができる自動陶芸窯を提供することを目的とするも
のである。
【0006】また、本発明に係る自動陶芸窯は、内窯の
容積を増加して作品の出し入れを容易にすると共に、高
温状態で使用する陶芸窯の耐久性を高め、かつ安全性を
向上した自動陶芸窯を提供することを目的とするもので
ある。
【0007】更に、本発明に係る自動陶芸窯は、簡単な
操作により直炎式及び倒炎式の還元焼成が可能な自動陶
芸窯を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の各目的を達成する
ために、本発明に係る自動陶芸窯は、下壁に下方へ開口
する火口を開設した略筐形の窯本体の上壁に上方へ開口
する第一排気孔を開設すると共に、下壁近傍に後壁の後
方へ開口する第二排気孔を開設し、上記第二排気孔の外
側に構成した煙突に適宜第二排気孔の開閉をするダンパ
ーを構成し、かつ窯本体の前方開口部に前方潜水式の開
閉扉を装着して成り、上記火口の下方に配置したパンタ
グラフ式の昇降装置の上端にガスバーナーを固定すると
共に、窯本体の内壁には設定された焼成温度情報等のプ
ログラムに従って窯内部の温度を自動的に適正値に制御
駆動するコントローラー制御装置を備え、窯内部の上半
分と下半分を別々に昇温させる上部ヒーターと下部ヒー
ターを配設したことを要旨としている。
【0009】窯本体は、側縁を折り曲げて加工した鉄板
の各コーナー部分を補強用ビームと共にボルト止め等に
より固定して外部筐体を組み立て、その内面全体に断熱
材を介して耐火レンガによって形成された内窯を構成
し、かつこの内窯内面に耐火コーティングを施して構成
したものである。このような構造により、窯本体の側面
や上下面における歪み発生を防止すると共に、窯全体の
強度を増加することできる。また、鉄板の表面にはパウ
ダー・エポキシ樹脂によるコーティングを施し、かつ補
強ビームには亜鉛メッキを施すことにより、窯本体の耐
久性を増し、長期間の使用に耐えるように構成してあ
る。
【0010】第一排気孔には、窯内部に対するゴミ落下
防止機能を有する上部煙突を着脱自在に装着し、また第
二排気孔から窯本体の後面に沿って上方へ立ち上げた側
部煙突にはダンパーが構成してある。このような構造に
より、焼成処理中に第一排気孔を介して作品上にゴミが
落下しても上部煙突のゴミ落下防止機能によって作品上
にゴミが落下することがなく、作品を損傷することがな
い。また、第一排気孔の開閉と、ダンパーによる第二排
気孔の開閉調節により窯内部のガスの流れを上昇の流れ
(アップドラフト)と下降の流れ(ダウンドラフト)と
に切り換えることができ、還元焼成のための焼成環境を
的確に調整することができる。
【0011】また、上記ガスバーナーは、窯本体の下壁
に開設した火口を介して窯内部に出入させることができ
るように構成してあり、このガスバーナーの設置高さを
自在に調節することによって、火口から窯内に供給され
る空気や燃焼ガスの量を調整することができると共に、
併せて窯内部の内部気圧の調整を行うことができるよう
に成っている。
【0012】窯内部に配設される各ヒーターは、内窯を
形成している耐火レンガに条設した溝内に埋設され、上
部側と下部側とで別々に温度制御することができるよう
に構成してある。このような構造により、窯内部の上部
と下部に温度差が生じた場合、上部側又は下部側のヒー
ターを駆動して窯内部を常時等温に保ち、焼成条件の均
一化を図ることができる。
【0013】また、上記開閉扉には、色見孔を有する作
品の引き出し窓用の補助扉を着脱自在に付設することが
できる。この引き出し窓用の補助扉を開くことにより、
焼成処理中の作品を釉薬が溶けた時点で窯内部から取り
出して急冷し、楽焼き、又は引き出し黒のような還元焼
成を行うことができ、更に窯内部への空気(酸素)の供
給状態によって釉薬の発色を変化させることにより、独
特な焼成処理ができるように成っている。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る自動陶芸窯に
関する好適な発明の実施の形態を図面に従って説明す
る。 〔窯本体の構造〕図1は本発明に係る自動陶芸窯の正面
図、図2は同じく側面図、図3は開閉扉の動作を併せて
示す平面図、図4は開閉扉を外した状態で内窯の内部を
示す正面図、図5は窯内部の側面の構造を示す側断面
図、図6は窯本体の上部に装着した煙突の構造を示す拡
大斜視図、図7はパンタグラフ式の昇降装置の構造を示
す要部拡大正面図である。
【0015】上記各図面において、窯本体1は、スタン
ド2上に設置される構造に成っており、本実施の形態に
おいては、外側の大きさ(寸法)が、高さ(約)171
cm、幅(約)103cm、奥行き(約)98cm、窯
内部の大きさ(寸法)が、高さ(約)81cm、幅
(約)66cm、奥行き(約)45.7cmとなり、外
部筐体3とこの外部筐体3の内側に断熱材4を介して形
成された耐火レンガ製の内窯5とによって構成されてい
る。窯本体1の上記大きさは、所望により適宜設計変更
することができるものであることは勿論である。
【0016】外部筐体3は、窯本体1の外側の強度と耐
久性を得るためのものであり、側端を折り曲げてリブ6
を形成した数枚の鉄板7を相互に接続し、補強ビーム8
と共にボルト止め、溶接等の方法で固定して成るもので
あり、その外側には多数の換気孔9,9…を透設したア
ルミ板10を張着固定し、焼成時に内窯5から外部筐体
3の外側に伝わる高熱を放散させて表面温度を低下さ
せ、火傷等の事故発生を防止する構造に成っている。ま
た、外部筐体3の耐久性を高め、長期間の使用に耐える
構造にするため、鉄板7の表面には耐熱性を有するパウ
ダー・エポキシ樹脂によるコーティングを施すと共に、
外部筐体3のコーナー部分に使用されている補強ビーム
8には亜鉛メッキが施してある。更に、ステンレス製の
固定用のボルトや蝶ネジ等の締め具を用いることにより
外部筐体3に対する錆の発生を抑制する構造に成ってい
る。なお、窯本体1を載せるスタンド2は、窯本体1の
重量を支えると共に、後述するガスバーナー等の付属品
を装着するためのものであり、略3mm程度の厚さを有
する鉄製の角チューブによって形成すると共に、脚下端
に装着した公知の高さ調整手段11によって窯本体1の
設置高さを調節することができるように成っている。
【0017】陶芸窯は、最高で略1,300度まで昇温
する窯内部の焼成環境を形成維持するためのものであ
り、一般に耐火レンガ、セラミック・ファイバー、ミネ
ラル・ボード等によって構成されるものである。本発明
に係る窯本体1においては、直接、熱と接する内窯5に
は窯内部の熱ロスを防ぎ、また窯本体1の外側への熱の
伝導を防ぐために最適な、厚さ(約)11.4cmの耐
火レンガを使用し、外部筐体3の内面との間には厚さ
(約)2.54cm程度の断熱材、ミネラル・ウール・
ブロックK−FAC19(商品名)を介装して内面全面
を被覆するように構成したものである。また、窯本体1
の裏側と、窯本体の裏側に立ち上げ形成した煙突の付き
出し部分との接続や接合部分等を密閉するために、厚さ
(約)3.2mm程度の断熱材、カオウール・ファイバ
ー・ガスケット(商品名)により密封する構造に成って
いる。上記の各断熱材は、同様の性能を有する他の断熱
材により置換構成することができるものであることはい
うまでもない。
【0018】内窯5を構成した上記耐火レンガは、一般
に伝導率が低く、断熱性に優れたものであるが、通常、
熱を吸収する性質があるため、エネルギーの消耗につな
がり易く、また非常にもろく、ひびが入り易いという欠
点がある。本発明に係る自動陶芸窯においては、内窯5
の内面全面に耐火、耐熱性能を有する熱反射コーティン
グ皮膜を形成してあり、耐火レンガの表面強度を増加す
ると共に、熱反射性を高めて熱ロスの減少を図る構造に
成っている。
【0019】内窯5の左右側部の内面には前後方向に延
び、左右一対づつに成る複数のヒーター取付溝12が形
成してある(図4及び図5参照)。図示例においては、
内窯5の上部から下部までに平均した昇温を可能にする
ため、上下方向に略均等な間隔をおいて10個のヒータ
ー取付溝12,12…が、それぞれ開口部をやや上方に
向けた姿勢で条設してある。これらのヒーター取付溝1
2,12…内に装着された各ヒーター13,13…は、
図8に示すように、コントローラー制御装置14によっ
て上部側5対(上部ヒーター)と下部側5対(下部ヒー
ター)とが別々に制御されるように構成すると共に、内
窯5の後壁内面には窯内部の温度上昇率をモニターする
ための上部サーモカップル15と下部サーモカップル1
6が配設してある。即ち、各サーモカップル15,16
によってモニターされた窯内部の上部側と下部側の実際
の温度(測定値)は、プログラムに設定された温度上昇
率と比較され、上部側と下部側の各ヒーター13,13
を別々に駆動制御して、窯内部の温度を上下部で均一に
成るように温度差を補正調節し、従来の陶芸窯にあった
ような内窯5内の上半分の温度が下半分の温度より高く
成るという問題を解決し、窯内部を効率的にムラのない
昇温処理を可能にしたものである。
【0020】本発明に係る自動陶芸窯においては、窯内
部の上部側と下部側において、温度差が0に成るように
維持制御されており、これは後述するパンタグラフ式の
昇降装置に支持したガスバーナーを併用した場合でも、
同様の機能を保持するように構成してある。なお、窯内
部の温度差は、適宜所望により広げたり、又は縮めたり
することも可能である。
【0021】内窯5の下部内面には、前後方向に延びる
複数のヒーター取付溝12,12…を条設し、それぞれ
にヒーター13,13…が配設してある。本実施の形態
においては、4本のヒーター13,13…がコントロー
ラー制御装置14によって制御駆動され、外気による下
壁側から温度変化を補正する構造に成っている。
【0022】また、内窯5の後部内面には、上記上部サ
ーモカップル15と下部サーモカップル16の配設部位
の略中間部分に安全装置用のサーモカップル17がセン
サーとして配設してある。このサーモカップル17は、
窯内部の温度がなんらかの原因によって上昇を続けた場
合に、最高値で1,350°Cを超えた時点で自動的に
作動して設定したプログラムを中断し、ヒーター13,
13…への電源を遮断するものであり、事故発生の防止
をすると共に、窯本体1の損傷を防止することができる
ように成っている。
【0023】内窯5の上下各コーナー部分には、略45
°の面取り18,18…が施されている。この面取り1
8,18…は、内窯5内部の角隅部の温度を窯内の中心
部に反射させることにより、窯内の熱回りを良くすると
共に、内部温度の均一化を図るためのものである。
【0024】窯本体1の上壁には内窯5と外部筐体3を
貫通する第一排気孔19が、また後壁の下端部には第二
排気孔20が開設してある。この第二排気孔20を閉
じ、第一排気孔19を開放することにより、燃焼ガスの
流れを上昇の流れ(アップドラフト)に設定し、また第
一排気孔19を閉じ、第二排気孔20を開放することに
より燃焼ガスの流れを下降の流れ(ダウンドラフト)に
切り変えると共に、後述するガスバーナーの使用によ
り、所謂「直炎式」又は「倒炎式」の還元焼成を可能に
したものである。
【0025】上記第一排気孔19には、ゴミの落下防止
機能を備えた円筒状の上部煙突21が窯本体1の上壁の
上部から自在に着脱させることができるように装置して
ある。第一排気孔19を開放した状態では、この第一排
気孔19を介して上部から内窯5内にゴミが落下して作
品を損傷したり、焼成条件を悪化させたりすることがあ
る。上記ゴミ落下防止機能を備えた上部煙突21は、内
窯5内に挿通させ下端側に略半球状の底部21aを形成
し、その上部周壁21bにガス導入孔21cを開設した
ものである(図6参照)。この上部煙突21は、半球状
の底部21aとガス導入孔21cの形成部を内窯5内に
挿入した状態で、その上部側が鍔部21dによって窯本
体1の上壁の上面に係止されるように成っており、第一
排気孔19、即ち上部煙突21の上方から落下したゴミ
等が、半球状の底部21a内に収容されると共に、内窯
5内に発生した燃焼ガスは、ガス導入孔21cを介して
上部煙突21の上方、即ち第一排気孔19の上方へ排出
されるように成っている。
【0026】窯本体1の後壁の下端部に開設した第二排
気孔20は、所望により1個又は2個以上形成すること
ができ、燃焼ガスが窯本体1の後壁の後面に添って立ち
上げ形成した側部煙突22を介して窯本体1の上方へ排
気されるように構成してある。また、この側部煙突22
にはダンパー23が構成してあり、適宜第二排気孔20
の煙道を開閉(矢印C方向)することができるように成
っている。
【0027】〔開閉扉の構造〕窯本体1の前面開口部を
覆う開閉扉24は、窯本体1の前後方向へスライドさせ
ながら前面開口部内に嵌合させることにより、密閉性を
向上する所謂前方潜水式の構造によって構成したもので
ある。この開閉扉24は、窯本体1と同様、表面に耐熱
性を有するパウダー・エポキシ樹脂によるコーティング
を施した鉄板7で形成されている外部扉25の内側に、
開閉扉24の外側への熱の伝導を防ぐための断熱材4を
介して耐火レンガ製の内部壁26を張着して成るもので
あり、略中央部には引き出し窓27が開設されている。
この引き出し窓27は、常時は、中央部に色見孔28を
開設した補助扉29によって被覆密閉される構造に成っ
ている。
【0028】この色見孔28は、焼成中の窯内部の温度
をゲーゼル錐の傾き状態等によって判断する場合に使用
するものである。また、補助扉29は楽焼や引き出し黒
のような還元焼成を行う場合等に、窯内部から作品を一
時取り出すために使用することができるものであり、高
温状態において開閉扉24を全開することなく安全に作
品の出入を行うことができるように成っている。この補
助扉29は、四隅に構成した固定用の蝶ねじ30,30
…を緊締し、把手31,31を持って適宜開閉扉24に
対して脱着させることができるように構成してある。
【0029】上記開閉扉24は、第一及び第二の2本の
旋回軸32,33によって支持する構造に成っている。
即ち、第一旋回軸32は、窯本体1の全面開口部1aの
開口縁に固定され、窯本体1に対して開閉扉24に回転
モーションを与えるためのものであり、その上下部に回
動自在に装着したドア・アーム34,34の開放端側に
第一旋回軸32と平行に成るように固定された第二旋回
軸33によって開閉扉24の略中心部分を回動自在に支
持する構造に成っている。したがって開閉扉24は、そ
の略中心部の上下縁を第二旋回軸33によって支持され
た状態で、第一旋回軸32によって窯本体1の前方開口
部1aに対して自在に回動(矢印D方向)させ、更に第
二旋回軸33によって上下のドア・アーム34,34に
対して自在に回動(矢印E方向)させることができるよ
うに成っている。
【0030】この第二旋回軸33の機能によって開閉扉
24を窯本体1の前方開口部に対して平行移動させるこ
とができるように成り、開閉扉24を窯本体1の前方へ
まっすぐ引き出しながら開放し、また前方開口部に対し
て平行に押し込みながら閉じることができる。この開閉
扉24は完全に開放された状態で更に90度範囲で回転
させることができるため、開閉扉24の回動方向に空間
的に十分な余裕がない場合でも、その開閉操作性が損な
われることがない(図3参照)。また、窯内部の密閉度
を向上するために、開閉扉24の内側周縁に柔性のある
耐熱ロープを取り付けて熱や圧力の漏出を防止し、また
窯本体1の前方開口部1aと開閉扉24の嵌合部に段部
35を形成し、熱や圧力の逃げ道が直線的にならないよ
うに構成することにより、熱のロスを防ぐ構造に成って
いる。
【0031】上記開閉扉24は、その表面側の4個所に
構成したワンタッチ操作が可能なフック36,36…に
よって締付固定することができるように構成してあり、
適宜締付度を調整して開閉扉の密閉度を調整することが
できる。また、開閉扉24は、表面側の左右両側にした
把手37,37を、また所望によりドア・アーム34,
34間に掛け渡した把手38を持って開閉操作すること
ができる。なお、開閉扉の左右両端には開閉扉24の位
置決めのためのガイドプレート39,39が構成してあ
る。
【0032】〔昇降式ガスバーナーの構造〕一般に火炎
を使用しない焼成環境においては、完全焼成に必要な酸
素量が欠乏状態に成るため、空気中の酸素に誘因されて
粘土や釉薬に含まれている炭素が二酸化炭素ガスを発生
させ、所謂酸化焼成を行うことになる。このような酸化
焼成に対して、ガスや油、又は木材などの燃焼可能な物
質が焼かれることによって生じる煙が充満した窯内で、
酸素供給を制限した焼成環境において所謂還元焼成が可
能に成る。
【0033】本発明に係る自動陶芸窯においては、窯本
体1の下壁に穿設した火口40から、その下方に構成し
た昇降装置41に支持されたガスバーナー42の火煙を
窯内部に導入して、上記した還元焼成に必要な燃焼ガス
を窯内部に充満させることができるように構成し、所望
により第一排気孔19と第二排気孔20を開閉操作する
ことにより直炎式又は倒炎式の還元焼成を可能にしたも
のである。
【0034】この昇降装置41は、所謂パンタグラフ式
の構成を具備しており、複数の連結アーム43の端末部
と中心部の接点を回転軸44によって回動自在に連結し
て上下方向への伸縮動作が可能に成るように構成したも
のであり、その上端にガスバーナー42を取り付け、側
部に構成したレバー45を上下操作することにより、ガ
スバーナー42をスタンド2の脚部間に配設したフレー
ム46のスライドレール47に添って昇降動作させるこ
とができるように成っている(矢印F方向)。この昇降
装置41は、常時コイルスプリング48によって上方へ
引き上げられるように付勢されると共に、フレーム46
の側部に構成したフック49に対する係止位置を変える
ことによりガスバーナー42の昇降停止位置を調節する
ことができるように成っており、ガスバーナー42の係
止高さを変えることによって窯内部に取り入れる空気や
ガスの混合割合や窯内部の気圧調整を自在に調節するこ
とができる(図7参照)。
【0035】上記ガスバーナー42は、不使用時には、
図9に示すような蓋50を被蓋する構造に成っている。
この蓋50は、窯本体1の下壁に形成した火口40内に
挿入することができる頂部50aと、その下方に続く鍔
部50bと、下面側に開放するように穿設されたキャッ
プ部50cを具備しており、キャップ部50cをガスバ
ーナー42の上部に被蓋した状態で頂部50aを窯本体
1の火口40内に挿入すると共に、ガスバーナー42を
昇降装置41によって押し上げ、鍔部50bを火口40
の形成部の下面に押し付けて火口40を密閉することが
できるように成っており、ガスバーナー42を使用しな
い酸化焼成時や窯本体1の不使用時には、窯本体1の内
部を密閉状態に保持することができる。
【0036】〔コントローラーの機能〕本発明に係る自
動陶芸窯は、操作の容易なコトローラー制御装置14に
よってオン、オフ制御されると共に、マイクロプロセッ
サーにより窯内部の温度を常時モニター分析し、必要に
応じて窯内部の上部及び下部の温度調整をしながらプロ
グラムされた焼成工程に従って正確な焼成処理を行うよ
うに構成されている。窯内部の温度情報は、上記の上部
及び下部サーモカップル15,16によって検知され
る。
【0037】本発明に係る自動陶芸窯におけるプログラ
ム設定は、 1.ランプ・レート(温度上昇率零):窯を温める温度
の上昇速度「°C/時間」 2.ホールド(ねらし)温度 :ねらしを行う温
度の設定「°C−」 3.ホールド(ねらし)時間 :ねらしを行う時
間の設定「時間及び分」 の3要素を基本にして行うようになっており、この3要
素が設定されると、図10に示すような手順により、プ
ログラムに設定されている焼成工程に基いてヒーターが
点いたり消えたりしながら温度調整をし、正確な焼成処
理を行う。また、何らかの原因によって設定された温度
を超えた場合には、コントローラー制御装置14が元の
設定されている温度に下降するまでヒーターを消し、窯
内部の温度が設定温度より下がった時点で再びヒーター
に通電し、初めに設定されたプログラムに沿うように温
度上昇を再開させるように成っている。
【0038】設定可能なプログラム・セグメント(ラン
プ・レート、ねらし温度、ねらし時間を設定したもの)
は、1種類の焼成プログラムのみではなく、メモリーバ
ックアップ機能によりひとつのプログラムにつき、複数
のセグメントを入力することが可能であり、細かい下降
温度の設定等を含む複雑な焼成工程をプログラムするこ
とも可能である。また、一定の温度まで昇温した時点で
使用者に報知する「アラーム機能」や希望の時間にプロ
グラムをスタートさせる「タイマー機能」を付加してあ
り、更に「メモリー機能」により使用者が設定したプロ
グラムを保存することも可能である。プログラムの入力
は、図11に示すような、操作パネル51に構成した、
プッシュ電話式の操作ボタンと同様な12個の入力ボタ
ン52を使用して行い、各表示説明や温度表示等がディ
スプレイ用の表示窓53に示されるように成っている。
【0039】〔安全装置〕図12は、本発明に係る安全
装置を示すものである。この安全装置は、窯内部の温度
が不測の原因で設定温度を超えて上昇を続けた場合に作
動するものであり、一次的には安全装置用のサーモカッ
プル17が窯内部の最高値1,350°cを検知した時
点でコントローラー制御装置14により自動的にプログ
ラムを中断し、各ヒーター13,13…への通電を遮断
し、窯内部の温度が断熱材の耐熱温度を超えることを防
止する構造に成っている。また、この電気的な安全装置
に対する二次的なバック・アップ・システムとして、上
記電気的な安全装置が正しく作動しない場合に作動する
ヒューズ54が窯本体1の後壁に設置してある。このヒ
ューズ54は、公知のヒューズと同様、電流の働きによ
って触発すると共に、高熱によっても触発する機能を有
するものであり、窯内部が異常に昇温した場合に触発し
て、各ヒーター13,13…に接続されている電源を切
るように構成されている。
【0040】
【発明の効果】本発明に係る自動陶芸窯は、上述の如
く、窯本体の前面開口部を被蓋する蓋を所謂前方潜水式
の開閉扉によって構成することにより、開閉扉を窯本体
の前方開口部の開口縁の内側へ略平行に嵌合出入させて
開閉し、窯本体の開口部の内周全体に対する平均した機
密性を得ると共に、窯内部の気圧や空気中の一酸化炭素
量や温度等、酸化焼成及び還元焼成のための環境や条件
を自動的にコントロールすることができると共に、内窯
の容積を増加して作品の出し入れを容易にすることがで
きる。
【0041】また、本発明に係る自動陶芸窯は、コント
ローラー装置により窯内部の温度情報を上部側と下部側
に分けてモニターし、窯内部の焼成温度を自動的に適正
値に制御するように構成したことにより窯内部の温度条
件を均一化し、温度ムラの発生を防止することができ
る。
【0042】更に、本発明に係る自動陶芸窯は、下壁に
下方へ開口する火口を開設した略筐形の窯本体の上壁に
上方へ開口する第一排気孔を開設すると共に、下壁近傍
に後壁の後方へ開口する第二排気孔を開設し、上記第二
排気孔の外側に構成した側部煙突に適宜第二排気孔の開
閉をするダンパーを構成し、適宜第一及び第二排気孔を
開閉操作し、また窯本体の下壁に構成した火口の下方に
配置したパンタグラフ式の昇降装置の上端に固定したガ
スバーナーにより内窯内に火煙を導入するように構成し
たことにより、簡単な操作により酸化焼成と共に、直炎
式及び倒炎式の還元焼成を可能にした。
【0043】更にまた、本発明に係る自動陶芸窯は、コ
ンピューター・コントロールによるフエールセーフ機能
を有する安全装置を付設したことにより、人間のモニタ
ーをまったく必要としない、「窯つめを終えて、電源を
入れることによってコンピューターが焼成工程のすべて
を自動的に行う」という焼成処理を可能にし、かつ異常
昇温など不測の自体が発生した場合でも、プログラムを
中断し、又は電源を切って窯内部の温度を下降させ、窯
の損傷や火災の発生を未然に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る自動陶芸窯の発明の実施の形態を
示す正面図である。
【図2】同じく側面図である。
【図3】同じく平面図である。
【図4】同じく図3におけるA−A線断面図である。
【図5】同じく図3におけるB−B線断面図である。
【図6】上部煙突の構造を示す拡大斜視図である。
【図7】パンタグラフ式の昇降装置に係る要部拡大正面
図である。
【図8】窯内の温度制御の方法を示すフローチャートで
ある。
【図9】ガスバーナーの蓋にに関し、(a)は拡大斜視
図、(b)は使用状態を示す拡大側面図である。
【図10】コントローラによる制御方法を示すフローチ
ャートである。
【図11】コントロールパネルの構成を示す正面図であ
る。
【図12】安全装置の構成を示す概略説明図である。
【符号の説明】
1 窯本体 2 スタンド 3 外部筐体 4 断熱材 5 内窯 6 リブ 7 鉄板 8 補強ビーム 9 換気孔 10 アルミ板 11 高さ調節手段 12 ヒーター取付溝 13 ヒーター 14 コントローラー制御装置 15 上部サーモカップル 16 下部サーモカップル 17 サーモカップル 18 面取り 19 第一排気孔 20 第二排気孔 21 上部煙突 22 側部煙突 23 ダンパー 24 開閉扉 25 外部扉 26 内部壁 27 引き出し窓 28 色見孔 29 補助扉 30 蝶ねじ 31 把手 32 第一旋回軸 33 第二旋回軸 34 ドア・アーム 35 段部 36 フック 37 把手 38 把手 39 ガイドプレート 40 火口 41 昇降装置 42 ガスバーナー 43 連結アーム 44 回転軸 45 レバー 46 フレーム 47 スライドレール 48 コイルスプリング 49 フック 50 蓋 51 操作パネル 52 入力ボタン 53 表示窓 54 ヒューズ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下壁に下方へ開口する火口を開設した略
    筐形の窯本体の上壁に上方へ開口する第一排気孔を開設
    すると共に、下壁近傍に後壁に後方へ開口する第二排気
    孔を開設し、上記第二排気孔の外側に構成した煙突に適
    宜第二排気孔の開閉をするダンパーを構成し、かつ窯本
    体の前方開口部に前方潜水式の開閉扉を装着して成り、
    上記火口の下方に配置した昇降装置の上端にガスバーナ
    ーを固定すると共に、窯本体の内壁には設定された焼成
    プログラムに従って窯内の温度を自動的に適正値に補正
    制御するコントローラー制御装置を備え、窯内部の上半
    分と下半分を別々に昇温させる上部ヒーターと下部ヒー
    ターを配設したことを特徴とする自動陶芸窯。
  2. 【請求項2】 前記窯本体が鉄板によって形成された外
    部筐体の内面全面に断熱材を介して耐火レンガによって
    形成された内窯を構成すると共に、この内窯内面に耐火
    コーティングを施したことを特徴とする請求項1の自動
    陶芸窯。
  3. 【請求項3】 前記第一排気孔に窯内部に対するゴミ落
    下防止機能を備えた上部煙突を着脱自在に装着したこと
    を特徴とする請求項1の自動陶芸窯。
  4. 【請求項4】 前記第二排気孔から窯本体の後壁表面に
    沿って上方へ延びる側部煙突を構成したことを特徴とす
    る請求項1又は2の自動陶芸窯。
  5. 【請求項5】 前記第二排気孔が側部煙突に構成したダ
    ンパーによって自在に開閉させることができるものであ
    ることを特徴とする請求項1又は4の自動陶芸窯。
  6. 【請求項6】 前記ガスバーナーが窯本体の下壁に開設
    した火口を介して窯内部に出入させることができるよう
    に構成したものであることを特徴とする請求項1の自動
    陶芸窯。
  7. 【請求項7】 前記ヒーターが内窯を形成している耐火
    レンガに条設したヒーター取付溝内に埋設され、上部側
    と下部側とで別々に温度制御されるように構成したもの
    であることを特徴とする請求項1の自動陶芸窯。
  8. 【請求項8】 前記開閉扉に色見孔を有する引き出し窓
    用の補助扉を着脱自在に付設したことを特徴とする請求
    項1の自動陶芸窯。
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